JPH1031029A - スリップ制御用車両速度取得装置 - Google Patents
スリップ制御用車両速度取得装置Info
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- JPH1031029A JPH1031029A JP18493996A JP18493996A JPH1031029A JP H1031029 A JPH1031029 A JP H1031029A JP 18493996 A JP18493996 A JP 18493996A JP 18493996 A JP18493996 A JP 18493996A JP H1031029 A JPH1031029 A JP H1031029A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 アンチロック制御装置用として好適な車両速
度取得装置を得る。 【解決手段】 まず推定車両速度変化量ΔVveを取得
し、それを積算して推定車両速度Vveを取得する。制
動により実際に平滑化最高車輪速度Vwmaxsが減少
を開始した後、推定車両速度変化量ΔVve(負)を、
時間の経過につれて車輪速度とは無関係に強制的に漸減
させ、推定車両速度Vveを平滑化最高車輪速度Vwm
axsから下方へΔだけオフセットさせる(ΔVve,
μ強制状態)。推定車両速度Vveが、左右前輪の車輪
速度の低い方と左右後輪の車輪速度の低い方とのうちの
高い方である学習開始判定用速度Vwmintopより
高くなった後は、推定車両速度変化量ΔVveを平滑化
最高車輪速度Vwmaxsと推定車両速度Vveとの偏
差Vvedevを小さくするように決定し、それを積算
して推定車両速度Vveを取得する(ΔVve,μ学習
状態)。
度取得装置を得る。 【解決手段】 まず推定車両速度変化量ΔVveを取得
し、それを積算して推定車両速度Vveを取得する。制
動により実際に平滑化最高車輪速度Vwmaxsが減少
を開始した後、推定車両速度変化量ΔVve(負)を、
時間の経過につれて車輪速度とは無関係に強制的に漸減
させ、推定車両速度Vveを平滑化最高車輪速度Vwm
axsから下方へΔだけオフセットさせる(ΔVve,
μ強制状態)。推定車両速度Vveが、左右前輪の車輪
速度の低い方と左右後輪の車輪速度の低い方とのうちの
高い方である学習開始判定用速度Vwmintopより
高くなった後は、推定車両速度変化量ΔVveを平滑化
最高車輪速度Vwmaxsと推定車両速度Vveとの偏
差Vvedevを小さくするように決定し、それを積算
して推定車両速度Vveを取得する(ΔVve,μ学習
状態)。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車体の移動速度で
ある車両速度を取得する車両速度取得装置に関するもの
であり、特に車輪のスリップ状態を制御するスリップ制
御装置に設けられる車両速度取得装置に関するものであ
る。
ある車両速度を取得する車両速度取得装置に関するもの
であり、特に車輪のスリップ状態を制御するスリップ制
御装置に設けられる車両速度取得装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】スリップ制御装置には、車輪に制動力が
加えられている状態(制動時と称する)で車輪のスリッ
プ率が過大となることを防止するアンチロック制御装置
と、車輪に駆動力が加えられている状態(駆動時と称す
る)で車輪のスリップ率が過大となることを防止するト
ラクション制御装置とがある。なお、駆動時で車輪のス
リップ率が過大となるのは一般に車両加速時であるが、
登坂路においては加速時以外にもスリップ率が過大とな
ることがある。スリップ制御装置においては、車両の車
体の移動速度である車両速度とその車両の車輪の回転速
度である車輪速度とに基づいてその車輪のスリップ状態
を検出し、そのスリップ状態が設定状態となるようにそ
の車輪の回転を制御することが行われる。アンチロック
制御装置においては車輪に対する制動力が抑制され、ト
ラクション制御装置においては車輪に対する駆動力自体
が抑制されるか、あるいは車輪に対して制動力を加える
ことにより実質的に駆動力が低減させられるのである。
加えられている状態(制動時と称する)で車輪のスリッ
プ率が過大となることを防止するアンチロック制御装置
と、車輪に駆動力が加えられている状態(駆動時と称す
る)で車輪のスリップ率が過大となることを防止するト
ラクション制御装置とがある。なお、駆動時で車輪のス
リップ率が過大となるのは一般に車両加速時であるが、
登坂路においては加速時以外にもスリップ率が過大とな
ることがある。スリップ制御装置においては、車両の車
体の移動速度である車両速度とその車両の車輪の回転速
度である車輪速度とに基づいてその車輪のスリップ状態
を検出し、そのスリップ状態が設定状態となるようにそ
の車輪の回転を制御することが行われる。アンチロック
制御装置においては車輪に対する制動力が抑制され、ト
ラクション制御装置においては車輪に対する駆動力自体
が抑制されるか、あるいは車輪に対して制動力を加える
ことにより実質的に駆動力が低減させられるのである。
【0003】上記のように車輪のスリップ状態を検出す
るためには、車輪速度と車両速度とを共に正確に検出す
ることが必要である。車輪速度の検出装置としては、例
えば特開平6−286600号公報に記載されているよ
うに、一定ピッチの歯を有して車輪と共に回転するロー
タと、電磁ピックアップとの組合せが一般的に採用され
ている。電磁ピックアップは、ロータの歯に対向する位
置に静止して設けられて歯の通過を電磁的に検知するも
のであり、電磁ピックアップの出力電圧が一定値(例え
ば0ボルト)になる時期を境にしてハイレベルとローレ
ベルとに交互に変わるパルス信号が作成され、さらにそ
のパルス信号の立上がり時と立下がり時とにそれぞれエ
ッジ信号が発せられ、それらのエッジ信号の時間間隔に
基づいて車輪速度が演算されるのである。一方、車両速
度についは、例えば特開平4−121685号公報に記
載されているドップラ式対地車速検出装置のように、車
体の路面に対する相対移動速度を直接取得する対地車速
検出装置も提案されているが、一般的には、例えば上記
特開平6−286600号公報に記載されているよう
に、車両の複数の車輪の車輪速度に基づいて車両速度を
取得する車輪速度依存式車両速度取得装置が使用されて
いる。
るためには、車輪速度と車両速度とを共に正確に検出す
ることが必要である。車輪速度の検出装置としては、例
えば特開平6−286600号公報に記載されているよ
うに、一定ピッチの歯を有して車輪と共に回転するロー
タと、電磁ピックアップとの組合せが一般的に採用され
ている。電磁ピックアップは、ロータの歯に対向する位
置に静止して設けられて歯の通過を電磁的に検知するも
のであり、電磁ピックアップの出力電圧が一定値(例え
ば0ボルト)になる時期を境にしてハイレベルとローレ
ベルとに交互に変わるパルス信号が作成され、さらにそ
のパルス信号の立上がり時と立下がり時とにそれぞれエ
ッジ信号が発せられ、それらのエッジ信号の時間間隔に
基づいて車輪速度が演算されるのである。一方、車両速
度についは、例えば特開平4−121685号公報に記
載されているドップラ式対地車速検出装置のように、車
体の路面に対する相対移動速度を直接取得する対地車速
検出装置も提案されているが、一般的には、例えば上記
特開平6−286600号公報に記載されているよう
に、車両の複数の車輪の車輪速度に基づいて車両速度を
取得する車輪速度依存式車両速度取得装置が使用されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、車両速度の変
化が激しい制動時や駆動時(特に発進時)に正確な車両
速度を取得することは容易ではない。対地車速検出装置
は、車体の路面からの高さの変動の影響を受けるのであ
るが、車両速度の変化が激しい制動時や駆動時には車体
の慣性力に基づくピッチングにより車体の路面からの高
さが変動するため、正確な車両速度を取得することが困
難である。また、車輪速度依存式車両速度取得装置にお
いては車輪速度からスリップの影響を除去することが必
要であるが、これが容易ではないため、やはり正確な車
両速度を取得することが困難である。
化が激しい制動時や駆動時(特に発進時)に正確な車両
速度を取得することは容易ではない。対地車速検出装置
は、車体の路面からの高さの変動の影響を受けるのであ
るが、車両速度の変化が激しい制動時や駆動時には車体
の慣性力に基づくピッチングにより車体の路面からの高
さが変動するため、正確な車両速度を取得することが困
難である。また、車輪速度依存式車両速度取得装置にお
いては車輪速度からスリップの影響を除去することが必
要であるが、これが容易ではないため、やはり正確な車
両速度を取得することが困難である。
【0005】本願の請求項1に係る第1発明は、以上の
事情を背景として、スリップ制御に適した車両速度を取
得し得る車両速度取得装置を得ることを課題としてなさ
れたものである。請求項2に係る第2発明は、第1発明
の特長を生かす一手段を得ることを課題とし、請求項3
に係る第3発明は、第2発明の課題を良好に解決できる
車両速度取得装置を得ることを課題とし、請求項4に係
る第4発明は、第2発明の課題をさらに良好に解決でき
る車両速度取得装置を得ることを課題としてなされたも
のである。請求項5に係る第5発明は、路面の凹凸等の
外乱に強いスリップ制御装置を作るために特に好適な車
両速度取得装置を得ることを課題とし、請求項6に係る
第6発明は、悪路上においても安定した車両速度を得る
ことが容易な車両速度取得装置を得ることを課題として
なされたものである。請求項7に係る第7発明は、μ強
制状態からμ学習状態への移行が適切に行われ、かつ、
μ学習状態において安定した車両速度が得られる車両速
度取得装置を得ることを課題とし、請求項8に係る第8
発明は、μ学習状態において正確な車両速度を得ること
が容易な車両速度取得装置を得ることを課題としてなさ
れたものである。
事情を背景として、スリップ制御に適した車両速度を取
得し得る車両速度取得装置を得ることを課題としてなさ
れたものである。請求項2に係る第2発明は、第1発明
の特長を生かす一手段を得ることを課題とし、請求項3
に係る第3発明は、第2発明の課題を良好に解決できる
車両速度取得装置を得ることを課題とし、請求項4に係
る第4発明は、第2発明の課題をさらに良好に解決でき
る車両速度取得装置を得ることを課題としてなされたも
のである。請求項5に係る第5発明は、路面の凹凸等の
外乱に強いスリップ制御装置を作るために特に好適な車
両速度取得装置を得ることを課題とし、請求項6に係る
第6発明は、悪路上においても安定した車両速度を得る
ことが容易な車両速度取得装置を得ることを課題として
なされたものである。請求項7に係る第7発明は、μ強
制状態からμ学習状態への移行が適切に行われ、かつ、
μ学習状態において安定した車両速度が得られる車両速
度取得装置を得ることを課題とし、請求項8に係る第8
発明は、μ学習状態において正確な車両速度を得ること
が容易な車両速度取得装置を得ることを課題としてなさ
れたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段,作用および発明の効果】
上記課題は、第1発明においては、スリップ制御用車両
速度取得装置を、車両速度の一定時間当たりの変化量で
ある車両速度変化量を取得する車両速度変化量取得手段
と、その車両速度変化量取得手段により取得された車両
速度変化量に基づいて車両速度を演算する演算手段とを
含むものとすることにより解決される。
上記課題は、第1発明においては、スリップ制御用車両
速度取得装置を、車両速度の一定時間当たりの変化量で
ある車両速度変化量を取得する車両速度変化量取得手段
と、その車両速度変化量取得手段により取得された車両
速度変化量に基づいて車両速度を演算する演算手段とを
含むものとすることにより解決される。
【0007】スリップ制御装置はアンチロック制御装置
でもトラクション制御装置でもよい。また、車両速度変
化量取得手段は、例えば、車体に取り付けた加速度セン
サにより車両加速度を取得し、その加速自体またはその
加速度を平滑化した値を車両速度変化量とするもの等、
他の形式の装置でもよいが、当該車両の複数の車輪の車
輪速度を取得し、それら車輪速度に基づいて車両速度変
化量を取得するものとすれば、車輪速度取得手段に車両
速度変化量取得手段の構成要素をも兼ねさせることがで
き、コスト低減を図り得る。
でもトラクション制御装置でもよい。また、車両速度変
化量取得手段は、例えば、車体に取り付けた加速度セン
サにより車両加速度を取得し、その加速自体またはその
加速度を平滑化した値を車両速度変化量とするもの等、
他の形式の装置でもよいが、当該車両の複数の車輪の車
輪速度を取得し、それら車輪速度に基づいて車両速度変
化量を取得するものとすれば、車輪速度取得手段に車両
速度変化量取得手段の構成要素をも兼ねさせることがで
き、コスト低減を図り得る。
【0008】車両速度変化量は、スリップ制御のために
不可欠なものではないが、スリップ制御中における車両
速度変化量は路面の摩擦係数μ(路面μと称する)と良
好に対応するため、車両速度変化量を取得し、それの大
小に応じてスリップ制御の規則を変更することが従来か
ら行われていた。しかし、従来は、まず車両速度を取得
し、その車両速度の一定時間毎の変化量として車両速度
変化量を取得することが行われていた。また、車両速度
変化量は理論的には、路面μが1である最高μ路上で制
動時に期待できる加速度−1Gに相当する値より小さく
なるはずはなく、最高μ路上で駆動時に期待できる加速
度1Gに相当する値より大きくなるはずはない。しかる
に、実際には、前述の原因に基づく誤差により、車両速
度変化量が−1Gに相当する値より小さくなり、1Gに
相当する値より大きくなることが頻繁に発生する。した
がって、従来でも、車両速度を取得する際に、車両速度
が上限と下限との少なくとも一方から出外れることがな
いようにすることは行われていたが、本第1発明におけ
るように、車両速度変化量を先に取得し、その車両速度
変化量に基づいて車両速度を取得することは行われてい
なかった。本第1発明に従って、車両速度変化量を車両
速度より先に取得すれば、以下に説明するような種々の
利点が得られ、スリップ制御の精度を向上させることが
できる。
不可欠なものではないが、スリップ制御中における車両
速度変化量は路面の摩擦係数μ(路面μと称する)と良
好に対応するため、車両速度変化量を取得し、それの大
小に応じてスリップ制御の規則を変更することが従来か
ら行われていた。しかし、従来は、まず車両速度を取得
し、その車両速度の一定時間毎の変化量として車両速度
変化量を取得することが行われていた。また、車両速度
変化量は理論的には、路面μが1である最高μ路上で制
動時に期待できる加速度−1Gに相当する値より小さく
なるはずはなく、最高μ路上で駆動時に期待できる加速
度1Gに相当する値より大きくなるはずはない。しかる
に、実際には、前述の原因に基づく誤差により、車両速
度変化量が−1Gに相当する値より小さくなり、1Gに
相当する値より大きくなることが頻繁に発生する。した
がって、従来でも、車両速度を取得する際に、車両速度
が上限と下限との少なくとも一方から出外れることがな
いようにすることは行われていたが、本第1発明におけ
るように、車両速度変化量を先に取得し、その車両速度
変化量に基づいて車両速度を取得することは行われてい
なかった。本第1発明に従って、車両速度変化量を車両
速度より先に取得すれば、以下に説明するような種々の
利点が得られ、スリップ制御の精度を向上させることが
できる。
【0009】第2発明においては、前記課題が、第1発
明における車両速度変化量取得手段を、車両速度変化量
を強制的に設定する強制的車両速度変化量設定手段と、
車両の複数の車輪の各車輪速度を取得する車輪速度取得
手段と、その車輪速度取得手段により取得された複数の
車輪速度に基づいて車両速度変化量を取得する学習的車
両速度変化量取得手段とを含むものとすることにより解
決される。
明における車両速度変化量取得手段を、車両速度変化量
を強制的に設定する強制的車両速度変化量設定手段と、
車両の複数の車輪の各車輪速度を取得する車輪速度取得
手段と、その車輪速度取得手段により取得された複数の
車輪速度に基づいて車両速度変化量を取得する学習的車
両速度変化量取得手段とを含むものとすることにより解
決される。
【0010】第1発明に従って車両速度変化量を車両速
度より先に取得することの利点の一つは、車両速度変化
量を強制的に設定することにより所望の状態で変化する
車両速度を作成し得ることである。例えば、制動開始当
初,発進開始当初等には強制的車両速度変化量設定手段
により車両速度変化量を強制的に設定し、通常時は学習
的車両速度変化量取得手段により車両速度変化量を取得
すれば、後述のように良好なスリップ制御を行うことが
可能となるのである。
度より先に取得することの利点の一つは、車両速度変化
量を強制的に設定することにより所望の状態で変化する
車両速度を作成し得ることである。例えば、制動開始当
初,発進開始当初等には強制的車両速度変化量設定手段
により車両速度変化量を強制的に設定し、通常時は学習
的車両速度変化量取得手段により車両速度変化量を取得
すれば、後述のように良好なスリップ制御を行うことが
可能となるのである。
【0011】第3発明においては、前記課題が、第2発
明における強制的車両速度変化量設定手段を、予め定め
られた条件が満たされてからの時間の経過に伴って車両
速度変化量を予め定められた状態で漸変させる車両速度
変化量漸変手段を含むものとすることにより解決され
る。
明における強制的車両速度変化量設定手段を、予め定め
られた条件が満たされてからの時間の経過に伴って車両
速度変化量を予め定められた状態で漸変させる車両速度
変化量漸変手段を含むものとすることにより解決され
る。
【0012】上記予め定められた条件は、アンチロック
制御装置用の車両速度取得装置においては、例えば、プ
レーキペダルの踏込みが開始されること、ブレーキペダ
ルの踏込み後実際に車両減速度が生じること等であり、
トラクション制御装置用の車両速度取得装置において
は、アクセルペダルの踏込みが開始されること、アクセ
ルペダルの踏込み後実際に車両加速度が生じること等で
ある。また、上記車両速度変化量の予め定められた状態
の漸変は、例えば、一定時間当たり一定減少量ずつ車両
速度変化量を減少させてもよく、一定時間当たりの減少
量を変化させてもよい。
制御装置用の車両速度取得装置においては、例えば、プ
レーキペダルの踏込みが開始されること、ブレーキペダ
ルの踏込み後実際に車両減速度が生じること等であり、
トラクション制御装置用の車両速度取得装置において
は、アクセルペダルの踏込みが開始されること、アクセ
ルペダルの踏込み後実際に車両加速度が生じること等で
ある。また、上記車両速度変化量の予め定められた状態
の漸変は、例えば、一定時間当たり一定減少量ずつ車両
速度変化量を減少させてもよく、一定時間当たりの減少
量を変化させてもよい。
【0013】例えば、アンチロック制御装置用の車両速
度取得装置において、車両速度変化量漸変手段を、低μ
路相当の車両速度変化量から高μ路相当の車両速度変化
量まで漸減させるものとすれば、ブレーキペダルの踏込
みに従ってマスタシリンダおよびホイールシリンダの液
圧が増大するにつれて車両速度変化量が減少する状態に
似た状態を作ることができ、後に実施形態について詳細
に説明するように、良好な制動初期スリップ制御を行う
ことが可能になる。トラクション制御装置用の車両速度
取得装置においても、車両速度変化量漸変手段を、車両
発進初期に低μ路相当の車両速度変化量から高μ路相当
の車両速度変化量まで漸増させるものとすることによ
り、アクセルペダルの踏込みに従ってエンジンの駆動ト
ルクが増大するにつれて車両速度変化量が増大する状態
に似た状態を作ることができ、同様の効果を得ることが
できる。
度取得装置において、車両速度変化量漸変手段を、低μ
路相当の車両速度変化量から高μ路相当の車両速度変化
量まで漸減させるものとすれば、ブレーキペダルの踏込
みに従ってマスタシリンダおよびホイールシリンダの液
圧が増大するにつれて車両速度変化量が減少する状態に
似た状態を作ることができ、後に実施形態について詳細
に説明するように、良好な制動初期スリップ制御を行う
ことが可能になる。トラクション制御装置用の車両速度
取得装置においても、車両速度変化量漸変手段を、車両
発進初期に低μ路相当の車両速度変化量から高μ路相当
の車両速度変化量まで漸増させるものとすることによ
り、アクセルペダルの踏込みに従ってエンジンの駆動ト
ルクが増大するにつれて車両速度変化量が増大する状態
に似た状態を作ることができ、同様の効果を得ることが
できる。
【0014】第4発明においては、前記課題が、第3発
明における車両速度変化量漸変手段を、実際に車両速度
が変化しはじめた時点から車両速度変化量の漸変を開始
させる実変化開始対応車両速度変化量漸変手段を含むも
のとすることにより解決される。
明における車両速度変化量漸変手段を、実際に車両速度
が変化しはじめた時点から車両速度変化量の漸変を開始
させる実変化開始対応車両速度変化量漸変手段を含むも
のとすることにより解決される。
【0015】アンチロック制御装置においては、ブレー
キペダルの踏込みが開始された時点を制動開始時点と見
なすことも可能であるが、実際に車輪速度または車両速
度が減少を開始した時点を制動開始時点と見なすことも
可能である。後者を特に実制動開始時と称することとす
る。実際上、ブレーキペダルに足はかけられたが、直ち
に強くは踏まれず、制動効果が生じない状態が一定時間
続いた後に強く踏まれることがある。この場合に、ブレ
ーキペダルの踏込開始時を制動開始時と見なしてアンチ
ロック制御を行うと良好な結果が得られないのである
が、本第4発明に従えば、このような事態の発生を良好
に回避することができる。トラクション制御において
も、アクセルペダルの踏込開始時点を加速開始時点と見
なすより、実際に車輪速度または車両速度が増大を開始
した時点を加速開始時点と見なす方がよい場合が多い。
キペダルの踏込みが開始された時点を制動開始時点と見
なすことも可能であるが、実際に車輪速度または車両速
度が減少を開始した時点を制動開始時点と見なすことも
可能である。後者を特に実制動開始時と称することとす
る。実際上、ブレーキペダルに足はかけられたが、直ち
に強くは踏まれず、制動効果が生じない状態が一定時間
続いた後に強く踏まれることがある。この場合に、ブレ
ーキペダルの踏込開始時を制動開始時と見なしてアンチ
ロック制御を行うと良好な結果が得られないのである
が、本第4発明に従えば、このような事態の発生を良好
に回避することができる。トラクション制御において
も、アクセルペダルの踏込開始時点を加速開始時点と見
なすより、実際に車輪速度または車両速度が増大を開始
した時点を加速開始時点と見なす方がよい場合が多い。
【0016】第5発明においては、前記課題が、第2な
いし第4発明のいずれかにおける強制的車両速度変化量
設定手段を、車輪速度の変化開始当初に車両速度変化量
を摩擦係数1の高μ路に対応する値に設定する高μ相当
車両速度変化量設定手段を含むものとすることによって
解決される。
いし第4発明のいずれかにおける強制的車両速度変化量
設定手段を、車輪速度の変化開始当初に車両速度変化量
を摩擦係数1の高μ路に対応する値に設定する高μ相当
車両速度変化量設定手段を含むものとすることによって
解決される。
【0017】第5発明がアンチロック制御装置用の車両
速度取得装置に適用される場合には、車両速度が車輪速
度より急速に減少させられることとなり、車輪速度に相
当のノイズが含まれる場合でもそのノイズに起因して無
用なアンチロック制御が開始されることを良好に回避す
ることができる。第5発明がトラクション制御装置用の
車両速度取得装置に適用される場合には、車両速度が車
輪速度より急速に増大させられることとなり、やはりノ
イズに強いスリップ制御装置を得ることができる。
速度取得装置に適用される場合には、車両速度が車輪速
度より急速に減少させられることとなり、車輪速度に相
当のノイズが含まれる場合でもそのノイズに起因して無
用なアンチロック制御が開始されることを良好に回避す
ることができる。第5発明がトラクション制御装置用の
車両速度取得装置に適用される場合には、車両速度が車
輪速度より急速に増大させられることとなり、やはりノ
イズに強いスリップ制御装置を得ることができる。
【0018】高μ相当車両速度変化量設定手段は、第3
または第4発明における車両速度変化量漸変手段の代わ
りに設けることも、車両速度変化量漸変手段と併せて設
けることも可能である。後者の場合には、高μ相当車両
速度変化量設定手段と車両速度変化量漸変手段とが切換
手段により切り換えられるようにするのである。切換手
段としては、例えば、前回のスリップ制御時における路
面μが低かった場合には車両速度変化量漸変手段を選択
し、路面μが高かった場合には高μ相当車両速度変化量
設定手段を選択するというように自動的に切り換える自
動切換手段や、運転者の手動操作に応じて切り換える手
動切換手段を採用することができる。
または第4発明における車両速度変化量漸変手段の代わ
りに設けることも、車両速度変化量漸変手段と併せて設
けることも可能である。後者の場合には、高μ相当車両
速度変化量設定手段と車両速度変化量漸変手段とが切換
手段により切り換えられるようにするのである。切換手
段としては、例えば、前回のスリップ制御時における路
面μが低かった場合には車両速度変化量漸変手段を選択
し、路面μが高かった場合には高μ相当車両速度変化量
設定手段を選択するというように自動的に切り換える自
動切換手段や、運転者の手動操作に応じて切り換える手
動切換手段を採用することができる。
【0019】第6発明においては、前記課題が、第2な
いし第5発明のいずれかにおける学習的車両速度変化量
取得手段を、複数の車輪速度のうちの最高のものである
最高車輪速度より車両速度の方が低い場合には車両速度
変化量を一定時間当たり予め定められた増加量だけ増加
させ、車両速度の方が高い場合には予め定められた減少
量だけ減少させる一定量増減手段を含むものとすること
により解決される。
いし第5発明のいずれかにおける学習的車両速度変化量
取得手段を、複数の車輪速度のうちの最高のものである
最高車輪速度より車両速度の方が低い場合には車両速度
変化量を一定時間当たり予め定められた増加量だけ増加
させ、車両速度の方が高い場合には予め定められた減少
量だけ減少させる一定量増減手段を含むものとすること
により解決される。
【0020】車両速度が最高車輪速度より大きいか小さ
いかに応じて、車両速度を予め定められた増加量,減少
量だけ増減させれば、最高車輪速度が瞬間的に大きな量
変化しても車両速度に対する影響は小さくて済む。その
ために、悪路上においてもよく平滑化された車両速度を
得ることができる。この処理が可能になることも、第1
発明に従って車両速度変化量を車両速度より先に取得す
ることの利点の一つである。なお、本発明はスリップ制
御装置がアンチロック制御装置である場合に有効なもの
であり、スリップ制御装置がトラクション制御装置であ
る場合には、第2ないし第5発明のいずれかにおける学
習的車両速度変化量取得手段を、複数の車輪速度のうち
の最低のものである最低車輪速度より車両速度の方が高
い場合には車両速度変化量を一定時間当たり予め定めら
れた減少量だけ減少させ、車両速度の方が低い場合には
予め定められた増加量だけ増加させる一定量増減手段を
含むものとすることになる。
いかに応じて、車両速度を予め定められた増加量,減少
量だけ増減させれば、最高車輪速度が瞬間的に大きな量
変化しても車両速度に対する影響は小さくて済む。その
ために、悪路上においてもよく平滑化された車両速度を
得ることができる。この処理が可能になることも、第1
発明に従って車両速度変化量を車両速度より先に取得す
ることの利点の一つである。なお、本発明はスリップ制
御装置がアンチロック制御装置である場合に有効なもの
であり、スリップ制御装置がトラクション制御装置であ
る場合には、第2ないし第5発明のいずれかにおける学
習的車両速度変化量取得手段を、複数の車輪速度のうち
の最低のものである最低車輪速度より車両速度の方が高
い場合には車両速度変化量を一定時間当たり予め定めら
れた減少量だけ減少させ、車両速度の方が低い場合には
予め定められた増加量だけ増加させる一定量増減手段を
含むものとすることになる。
【0021】第7発明においては、前記課題が、第6発
明における学習的車両速度変化量取得手段を、前記強制
的車両速度変化量設定手段の作動後に作動する急速学習
手段と、その急速学習手段の作動後に作動する整定的学
習手段とを含むものとし、急速学習手段においては前記
増加量および前記減少量が整定的学習手段におけるより
大きくすることにより解決される。
明における学習的車両速度変化量取得手段を、前記強制
的車両速度変化量設定手段の作動後に作動する急速学習
手段と、その急速学習手段の作動後に作動する整定的学
習手段とを含むものとし、急速学習手段においては前記
増加量および前記減少量が整定的学習手段におけるより
大きくすることにより解決される。
【0022】強制的車両速度変化量設定手段により設定
される車両速度変化量に基づいて演算される車両速度
は、実際の車両速度とほぼ同じである場合もあるが、む
しろ同じではないのが普通である。したがって、強制的
車両速度変化量設定手段の作動後は、速やかに車両速度
を実際の車両速度に近づけることが望ましく、そのため
には車両速度変化量が急速に変化するようにすることが
望ましい。一方、通常の制御状態において車両速度変化
量が急速に変化するようにすれば、車両速度が安定せ
ず、良好なスリップ制御を行うことができない。そこ
で、第7発明においては、学習的車両速度変化量取得手
段を急速学習手段と整定的学習手段とを含むものとし、
強制的車両速度変化量設定手段の作動後はまず急速学習
手段を作動させ、その後、整定的学習手段を作動させる
こととしたのである。それによって、互いに矛盾する2
つの要求を適切に満たすことが可能となり、μ強制状態
からμ学習状態への移行が適切に行われ、かつ、μ学習
状態において安定した車両速度が得られることとなる。
される車両速度変化量に基づいて演算される車両速度
は、実際の車両速度とほぼ同じである場合もあるが、む
しろ同じではないのが普通である。したがって、強制的
車両速度変化量設定手段の作動後は、速やかに車両速度
を実際の車両速度に近づけることが望ましく、そのため
には車両速度変化量が急速に変化するようにすることが
望ましい。一方、通常の制御状態において車両速度変化
量が急速に変化するようにすれば、車両速度が安定せ
ず、良好なスリップ制御を行うことができない。そこ
で、第7発明においては、学習的車両速度変化量取得手
段を急速学習手段と整定的学習手段とを含むものとし、
強制的車両速度変化量設定手段の作動後はまず急速学習
手段を作動させ、その後、整定的学習手段を作動させる
こととしたのである。それによって、互いに矛盾する2
つの要求を適切に満たすことが可能となり、μ強制状態
からμ学習状態への移行が適切に行われ、かつ、μ学習
状態において安定した車両速度が得られることとなる。
【0023】第8発明においては、前記課題が、第1な
いし第7発明のいずれかにおける車両速度変化量取得手
段を、複数の車輪の各車輪速度を取得する車輪速度取得
手段と、その車輪速度取得手段により取得された複数の
車輪速度に基づいて車両速度変化量を取得する学習的車
両速度変化量取得手段と、その学習的車両速度変化量取
得手段により取得された車両速度変化量が上限と下限と
の少なくとも一方から外れる場合にはその少なくとも一
方を車両速度変化量として取得する車両速度変化量制限
手段とを含むものとすることによって解決される。
いし第7発明のいずれかにおける車両速度変化量取得手
段を、複数の車輪の各車輪速度を取得する車輪速度取得
手段と、その車輪速度取得手段により取得された複数の
車輪速度に基づいて車両速度変化量を取得する学習的車
両速度変化量取得手段と、その学習的車両速度変化量取
得手段により取得された車両速度変化量が上限と下限と
の少なくとも一方から外れる場合にはその少なくとも一
方を車両速度変化量として取得する車両速度変化量制限
手段とを含むものとすることによって解決される。
【0024】第1発明に従って車両速度変化量を車両速
度より先に取得することの別の利点は、μ学習状態にお
いて車両速度変化量に適切な処理を施すことにより、正
確な車両速度を得ることが容易になることである。車両
速度は実際に広い範囲で変化する可能性があるため、車
両速度の値自体からその値が適切な値であるか不適切な
値であるかを判定することは困難である。それに対し
て、車両速度変化量の実際の変化可能範囲は比較的狭い
領域に限られているため、車両速度変化量自体の値から
その値が適切な値であるか否かを判定することができ、
したがって、μ学習状態において車両速度変化量にまず
何らかの処理を施し、その処理後の車両速度変化量に基
づいて車両速度を演算することは合理的なことである。
車両速度変化量制限手段は、車両速度変化量に何らかの
処理を施す手段の一例である。車輪速度変化量の実際の
変化可能範囲は車両速度変化量のそれに比較して著しく
大きいため、車両速度変化量取得手段が車輪速度取得手
段により取得された複数の車輪速度に基づいて車両速度
変化量を取得する学習的車両速度変化量取得手段を含む
第2ないし第7発明に係る車両速度取得装置に本第8発
明を適用すれば、特に顕著な効果が得られる。
度より先に取得することの別の利点は、μ学習状態にお
いて車両速度変化量に適切な処理を施すことにより、正
確な車両速度を得ることが容易になることである。車両
速度は実際に広い範囲で変化する可能性があるため、車
両速度の値自体からその値が適切な値であるか不適切な
値であるかを判定することは困難である。それに対し
て、車両速度変化量の実際の変化可能範囲は比較的狭い
領域に限られているため、車両速度変化量自体の値から
その値が適切な値であるか否かを判定することができ、
したがって、μ学習状態において車両速度変化量にまず
何らかの処理を施し、その処理後の車両速度変化量に基
づいて車両速度を演算することは合理的なことである。
車両速度変化量制限手段は、車両速度変化量に何らかの
処理を施す手段の一例である。車輪速度変化量の実際の
変化可能範囲は車両速度変化量のそれに比較して著しく
大きいため、車両速度変化量取得手段が車輪速度取得手
段により取得された複数の車輪速度に基づいて車両速度
変化量を取得する学習的車両速度変化量取得手段を含む
第2ないし第7発明に係る車両速度取得装置に本第8発
明を適用すれば、特に顕著な効果が得られる。
【0025】
【発明の補足説明】本発明は、前記請求項に記載の態様
の他に、以下の態様でも実施可能である。実施の態様は
便宜上、請求項と同じ形式の実施態様項として記載す
る。ただし、複数の請求項または実施態様項に従属する
実施態様項にさらに従属する実施態様項はそれら複数の
請求項または実施態様項のすべてについて読み得るとは
限らず、実質的に読み得る項についてのみ、すなわち、
引用事項に対応する先行事項を含む項についてのみ読ま
れるべきものとする。 (1)前記スリップ制御装置が、車両の制動時における
車輪のスリップ状態が設定状態になるようにその車輪を
制御するアンチロック制御装置であり、前記強制的車両
速度変化量設定手段が、車両速度変化量を制動開始から
の時間経過に従って漸減する負の値に設定する車両速度
変化量漸減手段を含む請求項2〜8のいずれか1つに記
載の車両速度取得装置。 (2)前記車両速度変化量漸減手段が、実際に制動効果
が生じはじめた時点から車両速度変化量の漸減を開始さ
せる実制動開始対応車両速度変化量漸減手段を含む実施
態様項1に記載の車両速度取得装置。 (3)前記スリップ制御装置が、前記車両の制動時にお
ける前記車輪のスリップ状態が設定状態になるようにそ
の車輪を制御するアンチロック制御装置であり、前記強
制的車両速度変化量設定手段が、制動開始当初に前記車
両速度変化量を加速度−Gに対応する値に設定する高μ
相当車両速度変化量設定手段を含む請求項2ないし4,
6〜8のいずれか1つに記載の車両速度取得装置。 (4)前記演算手段が前記車両速度変化量を積算する車
両速度積算手段を含む請求項1〜8,実施態様項1〜3
のいずれか1つに記載の車両速度取得装置。 (5)前記強制的車両速度変化量設定手段が、前記予め
定められた条件が満たされるまで車両速度変化量を予め
定められた値に設定する一定値設定手段を含み、かつ、
前記演算手段が、その一定値の積算値を、その積算値と
前記複数車輪速度のうちの最高のものである最高車輪速
度との差が小さくなるように補正して前記車両速度を取
得するものである請求項2〜8,実施態様項1〜4のい
ずれか1つに記載の車両速度取得装置。 (6)前記強制的車両速度変化量設定手段が、前記スリ
ップ制御装置が前記複数の車輪のうちの最初のものにつ
いてスリップ状態を前記設定状態とするための回転制御
を開始した後は車両速度変化量の一定時間当たりの変化
量をその回転制御の開始前より小さくする部分的制御開
始時車両速度変化量縮減手段を含む請求項2〜8,実施
態様項1〜5のいずれか1つに記載の車両速度取得装
置。 (7)さらに、前記複数の車輪速度に基づいてμ学習状
態移行判定用速度を作成するμ学習状態移行判定用速度
作成手段と、そのμ学習状態移行判定用速度作成手段に
より作成されたμ学習状態移行判定用速度が車両速度よ
り小さくなった場合に前記強制的車両速度変化量設定手
段の作動を停止させ、前記学習的車両速度変化量取得手
段の作動を開始させるμ学習状態移行手段とを含む請求
項2〜8,実施態様項1〜6に記載の車両速度取得装
置。 (8)車両の制動時に、その車両の車体の移動速度であ
る車両速度とその車両の左,右前輪および左,右後輪の
回転速度である各車輪速度とに基づいて各車輪のスリッ
プ状態を検出し、それらスリップ状態が設定状態となる
ようにそれら車輪に対する制動力を制御するアンチロッ
ク制御装置であって、前記複数の車輪の各車輪速度を取
得する車輪速度取得手段と、前記左,右後輪のうち車輪
速度が大きい方に関して反対側の後輪に比較して制動力
を小さく制御することにより、左,右後輪のうちスリッ
プの小さい側の後輪のスリップを小さくし、その後輪を
車両速度監視用車輪とする車両速度監視用車輪生成手段
と、少なくともその車両速度監視用車輪の車輪速度に基
づいて車両速度変化量を取得する車両速度変化量取得手
段と、その車両速度変化量取得手段により取得された車
両速度変化量に基づいて車両速度を演算する演算手段と
を含むことを特徴とするアンチロック制御装置。
の他に、以下の態様でも実施可能である。実施の態様は
便宜上、請求項と同じ形式の実施態様項として記載す
る。ただし、複数の請求項または実施態様項に従属する
実施態様項にさらに従属する実施態様項はそれら複数の
請求項または実施態様項のすべてについて読み得るとは
限らず、実質的に読み得る項についてのみ、すなわち、
引用事項に対応する先行事項を含む項についてのみ読ま
れるべきものとする。 (1)前記スリップ制御装置が、車両の制動時における
車輪のスリップ状態が設定状態になるようにその車輪を
制御するアンチロック制御装置であり、前記強制的車両
速度変化量設定手段が、車両速度変化量を制動開始から
の時間経過に従って漸減する負の値に設定する車両速度
変化量漸減手段を含む請求項2〜8のいずれか1つに記
載の車両速度取得装置。 (2)前記車両速度変化量漸減手段が、実際に制動効果
が生じはじめた時点から車両速度変化量の漸減を開始さ
せる実制動開始対応車両速度変化量漸減手段を含む実施
態様項1に記載の車両速度取得装置。 (3)前記スリップ制御装置が、前記車両の制動時にお
ける前記車輪のスリップ状態が設定状態になるようにそ
の車輪を制御するアンチロック制御装置であり、前記強
制的車両速度変化量設定手段が、制動開始当初に前記車
両速度変化量を加速度−Gに対応する値に設定する高μ
相当車両速度変化量設定手段を含む請求項2ないし4,
6〜8のいずれか1つに記載の車両速度取得装置。 (4)前記演算手段が前記車両速度変化量を積算する車
両速度積算手段を含む請求項1〜8,実施態様項1〜3
のいずれか1つに記載の車両速度取得装置。 (5)前記強制的車両速度変化量設定手段が、前記予め
定められた条件が満たされるまで車両速度変化量を予め
定められた値に設定する一定値設定手段を含み、かつ、
前記演算手段が、その一定値の積算値を、その積算値と
前記複数車輪速度のうちの最高のものである最高車輪速
度との差が小さくなるように補正して前記車両速度を取
得するものである請求項2〜8,実施態様項1〜4のい
ずれか1つに記載の車両速度取得装置。 (6)前記強制的車両速度変化量設定手段が、前記スリ
ップ制御装置が前記複数の車輪のうちの最初のものにつ
いてスリップ状態を前記設定状態とするための回転制御
を開始した後は車両速度変化量の一定時間当たりの変化
量をその回転制御の開始前より小さくする部分的制御開
始時車両速度変化量縮減手段を含む請求項2〜8,実施
態様項1〜5のいずれか1つに記載の車両速度取得装
置。 (7)さらに、前記複数の車輪速度に基づいてμ学習状
態移行判定用速度を作成するμ学習状態移行判定用速度
作成手段と、そのμ学習状態移行判定用速度作成手段に
より作成されたμ学習状態移行判定用速度が車両速度よ
り小さくなった場合に前記強制的車両速度変化量設定手
段の作動を停止させ、前記学習的車両速度変化量取得手
段の作動を開始させるμ学習状態移行手段とを含む請求
項2〜8,実施態様項1〜6に記載の車両速度取得装
置。 (8)車両の制動時に、その車両の車体の移動速度であ
る車両速度とその車両の左,右前輪および左,右後輪の
回転速度である各車輪速度とに基づいて各車輪のスリッ
プ状態を検出し、それらスリップ状態が設定状態となる
ようにそれら車輪に対する制動力を制御するアンチロッ
ク制御装置であって、前記複数の車輪の各車輪速度を取
得する車輪速度取得手段と、前記左,右後輪のうち車輪
速度が大きい方に関して反対側の後輪に比較して制動力
を小さく制御することにより、左,右後輪のうちスリッ
プの小さい側の後輪のスリップを小さくし、その後輪を
車両速度監視用車輪とする車両速度監視用車輪生成手段
と、少なくともその車両速度監視用車輪の車輪速度に基
づいて車両速度変化量を取得する車両速度変化量取得手
段と、その車両速度変化量取得手段により取得された車
両速度変化量に基づいて車両速度を演算する演算手段と
を含むことを特徴とするアンチロック制御装置。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、第1ないし第8発明に共通
の一実施形態である車両速度取得装置を詳細に説明す
る。図1は、その車両速度取得装置を含むアンチロック
制御装置を備えたアンチロック型ブレーキシステムを示
す図である。この図において、符号10はブレーキペダ
ルであり、ブースタ12を介してマスタシリンダ14に
接続されている。マスタシリンダ14は2個の加圧室を
直列に備えたタンデム型であり、それら加圧室に互いに
等しい高さのマスタシリンダ液圧をそれぞれ発生させ
る。
の一実施形態である車両速度取得装置を詳細に説明す
る。図1は、その車両速度取得装置を含むアンチロック
制御装置を備えたアンチロック型ブレーキシステムを示
す図である。この図において、符号10はブレーキペダ
ルであり、ブースタ12を介してマスタシリンダ14に
接続されている。マスタシリンダ14は2個の加圧室を
直列に備えたタンデム型であり、それら加圧室に互いに
等しい高さのマスタシリンダ液圧をそれぞれ発生させ
る。
【0027】本ブレーキシステムは互いに独立した2系
統の配管がX字状に配設されたX配管式である。第1の
ブレーキ系統は、マスタシリンダ14の一方の加圧室が
液通路20,ノーマルオープン型の電磁弁22および液
通路24を経て左後輪RLのブレーキのホイールシリン
ダ26に接続されるとともに、液通路20,30,ノー
マルオープン型の電磁弁32および液通路34を経て右
前輪FRのブレーキのホイールシリンダ36に接続され
ることによって構成されている。一方、第2のブレーキ
系統は、他方の加圧室が液通路40,ノーマルオープン
型の電磁弁42および液通路44を経て左前輪FLのブ
レーキのホイールシリンダ46に接続されるとともに、
液通路40,48,ノーマルオープン型の電磁弁50お
よび液通路52を経て右後輪RRのブレーキのホイール
シリンダ54に接続されることによって構成されてい
る。
統の配管がX字状に配設されたX配管式である。第1の
ブレーキ系統は、マスタシリンダ14の一方の加圧室が
液通路20,ノーマルオープン型の電磁弁22および液
通路24を経て左後輪RLのブレーキのホイールシリン
ダ26に接続されるとともに、液通路20,30,ノー
マルオープン型の電磁弁32および液通路34を経て右
前輪FRのブレーキのホイールシリンダ36に接続され
ることによって構成されている。一方、第2のブレーキ
系統は、他方の加圧室が液通路40,ノーマルオープン
型の電磁弁42および液通路44を経て左前輪FLのブ
レーキのホイールシリンダ46に接続されるとともに、
液通路40,48,ノーマルオープン型の電磁弁50お
よび液通路52を経て右後輪RRのブレーキのホイール
シリンダ54に接続されることによって構成されてい
る。
【0028】また、第1のブレーキ系統においては、前
記液通路24がノーマルクローズド型の電磁弁60を経
て、前記液通路34がノーマルクローズド型の電磁弁6
2を経てそれぞれリザーバ64に接続されている。この
リザーバ64はポンプ66の吸込み口に接続され、それ
の吐出し口は前記液通路20に接続されている。一方、
第2のブレーキ系統においては、前記液通路44がノー
マルクローズド型の電磁弁68を経て、前記液通路52
がノーマルクローズド型の電磁弁70を経てそれぞれリ
ザーバ72に接続されている。このリザーバ72はポン
プ74の吸込み口に接続され、それの吐出し口は前記液
通路40に接続されている。そして、それら2個のポン
プ66,74は共通のモータ76により駆動される。
記液通路24がノーマルクローズド型の電磁弁60を経
て、前記液通路34がノーマルクローズド型の電磁弁6
2を経てそれぞれリザーバ64に接続されている。この
リザーバ64はポンプ66の吸込み口に接続され、それ
の吐出し口は前記液通路20に接続されている。一方、
第2のブレーキ系統においては、前記液通路44がノー
マルクローズド型の電磁弁68を経て、前記液通路52
がノーマルクローズド型の電磁弁70を経てそれぞれリ
ザーバ72に接続されている。このリザーバ72はポン
プ74の吸込み口に接続され、それの吐出し口は前記液
通路40に接続されている。そして、それら2個のポン
プ66,74は共通のモータ76により駆動される。
【0029】したがって、例えば、左後輪RLのホイー
ルシリンダ液圧については、電磁弁22,60をいずれ
も非通電状態とすることによって増圧状態が実現され、
電磁弁22のみを通電状態とすることによって保持状態
が実現され、電磁弁22,60をいずれも通電状態とす
ることによって減圧状態が実現される。他の車輪のホイ
ールシリンダ液圧についても同様である。すなわち、各
車輪のホイールシリンダ液圧は2個の電磁弁の状態の組
合せによって、増圧状態,保持状態および減圧状態が択
一的に実現されるのである。以上説明した電磁弁22,
32,42,50,60,62,68,70,リザーバ
64,72,ポンプ66,74,モータ76等によって
アンチロックブレーキシステムアクチュエータ(以下、
ABSアクチュエータと略称する)78が構成されてい
る。なお、本ブレーキシステムはFF車(フロントエン
ジン・フロントドライブ車)に設置されており、前輪F
R,FLが駆動輪、後輪RR、RLが従動輪である。
ルシリンダ液圧については、電磁弁22,60をいずれ
も非通電状態とすることによって増圧状態が実現され、
電磁弁22のみを通電状態とすることによって保持状態
が実現され、電磁弁22,60をいずれも通電状態とす
ることによって減圧状態が実現される。他の車輪のホイ
ールシリンダ液圧についても同様である。すなわち、各
車輪のホイールシリンダ液圧は2個の電磁弁の状態の組
合せによって、増圧状態,保持状態および減圧状態が択
一的に実現されるのである。以上説明した電磁弁22,
32,42,50,60,62,68,70,リザーバ
64,72,ポンプ66,74,モータ76等によって
アンチロックブレーキシステムアクチュエータ(以下、
ABSアクチュエータと略称する)78が構成されてい
る。なお、本ブレーキシステムはFF車(フロントエン
ジン・フロントドライブ車)に設置されており、前輪F
R,FLが駆動輪、後輪RR、RLが従動輪である。
【0030】上記ABSアクチュエータ78は電子制御
装置80により制御される。この電子制御装置80は図
2に示すように、コンピュータ82を主体として構成さ
れており、CPU84,ROM86,RAM88,入力
インターフェース回路92および出力インターフェース
回路94を含んでいる。この出力インターフェース回路
94には各ドライバ96を介して前記モータ76および
電磁弁22等がそれぞれ接続されている。一方、入力イ
ンターフェース回路92には各アンプ98を介して4個
の車輪速度センサ100,102,104,106およ
びストップランプスイッチ110がそれぞれ接続されて
いる。ストップランプスイッチ110は運転者によるブ
レーキペダル10の踏込みを検出するものである。
装置80により制御される。この電子制御装置80は図
2に示すように、コンピュータ82を主体として構成さ
れており、CPU84,ROM86,RAM88,入力
インターフェース回路92および出力インターフェース
回路94を含んでいる。この出力インターフェース回路
94には各ドライバ96を介して前記モータ76および
電磁弁22等がそれぞれ接続されている。一方、入力イ
ンターフェース回路92には各アンプ98を介して4個
の車輪速度センサ100,102,104,106およ
びストップランプスイッチ110がそれぞれ接続されて
いる。ストップランプスイッチ110は運転者によるブ
レーキペダル10の踏込みを検出するものである。
【0031】ROM86にはアンチロック制御に必要な
種々のプログラムが格納されており、その結果コンピュ
ータ82は図3のブロック線図で表される各手段の機能
を果たす。以下、全体の機能を概説した後、各手段の機
能を詳説するが、その際に使用する変数名やシンボルの
定義は次の通りである。
種々のプログラムが格納されており、その結果コンピュ
ータ82は図3のブロック線図で表される各手段の機能
を果たす。以下、全体の機能を概説した後、各手段の機
能を詳説するが、その際に使用する変数名やシンボルの
定義は次の通りである。
【0032】変数名-1:その変数の前回の値を表す。例
えば、Vx0-1はVx0の前回の値を表す。 変数名rel:変数の減圧側を表す。 変数名apl:変数の増圧側を表す。 ΔT:演算インタバル(サンプリング時点の間隔 例え
ば5〜9msec) Vx:生車輪速度(必要な場合には、右前輪にはFR、
左前輪にはFL、右後輪にはRR、左後輪にはRLをそ
れぞれ付し、例えばVxFRのように表す。他の変数に
ついても同様とする。) Vx’:補正生車輪速度(タイヤ径の不均一補正後の生
車輪速度) Vx0:連続性保証生車輪速度(データの連続性確認後
の生車輪速度) ΔVx0:生車輪速度変化量 Vwe:推定車輪速度 ΔVwe:推定車輪速度変化量 Vwc:制御用車輪速度(推定車輪速度Vweを生車輪
速度Vx0と推定車輪速度変化量ΔVweとで補正した
もの) Vwfmax:前輪の高速側推定車輪速度 Vwfma
x=max(VweFR,VweFL) Vwrmax:後輪の高速側推定車輪速度 Vwrma
x=max(VweRR,VweRL) Vwmax:最高車輪速度 Vwmax=max(Vw
fmax,Vwrmax) Vwmax’:補正最高車輪速度 Vwfmin:前輪の低速側連続性保証生車輪速度 V
wfmin=min(Vx0FR,Vx0FL) Vwrmin:後輪の低速側連続性保証生車輪速度 V
wrmin=min(Vx0RR,Vx0RL) Vwmintop:μ(路面摩擦係数)学習開始判定用
速度 Vwmintop=max(Vwfmin,Vw
rmin) Ctturn:旋回指数(旋回カウンタのカウント値) ΔVwmintop:車輪速度不安定量(増加は早く、
減少は遅く) Vwmedh:第2車輪速度 Vwmedl:第3車輪速度 Vwmxmn:車輪速度ばらつき幅(増加は早く、減少
は遅く) Vmxmn1:車輪速度ばらつき幅第1基準値 Vmxmn2:車輪速度ばらつき幅第2基準値 Vwmin:最低車輪速度 Vwmin=min(Vw
fmin,Vwrmin) Vwmaxs:平滑化最高車輪速度 ΔVwmaxs:平滑化最高車輪速度変化量 ΔVwm
axs=Vwmaxs−Vwmaxs-1 //プログラ
ム上では不要な変数 Vve:推定車両速度 ΔVve1:推定車両速度第1変化量(アンチロック制
御中の推定車両速度第1変化量は路面の摩擦係数μが大
きいほど大きくなるため、推定車両速度第1変化量は路
面μを表すと考えることができる。) ΔVve2:推定車両速度第2変化量 Vvedev:車両速度偏差 Vvedev=Vwma
xs−Vve Stp1:制動開始状態フラグ(ブレーキペダル踏込み
でStp1=ON) Stp2:実制動開始状態フラグ(Stp1=ONと区
間減速度−ΔG/8以下とでStp2=ON) FRact,FLact,RRact,RLact:各
輪制御許可フラグ(許可状態でON) FΔVve:推定車両速度変化量演算開始許可フラグ Ct:タイムカウンタのカウント値(推定車両速度変化
量演算開始許可フラグFΔVve=ONよりタイムカウ
ント) FΔVvestable:推定車両速度変化量整定状態
フラグ C1:実施形態のフィルタをバターワースフィルタに近
づける係数 通常C1=0.5 C2:フィルタ係数 通常C2=(1−C1)/2=
0.25 ΔG:演算インタバルΔT間の重力加速度 ΔG=9.
8*3.6*ΔT ΔGdec:推定車輪速度Vweの減速側の勾配制限量
ΔGdec=−3*ΔG(−3Gに相当) ΔGinc:推定車輪速度Vweの増速側の勾配制限量
ΔGinc=2*ΔG(+2Gに相当) C3:先行回復係数 生車輪速度減少時C3=2(1よ
り大きい値) C4:Vwmax-1以上に先行回復出来ないようにする
際の余裕値 C4>1.5km/h(1.5〜2.5km/h) C5:先行回復係数(生車輪速度増加時)C5=1/4
(1/4〜1/8) C6:エッジ無し時における延長演算VweのVwma
x-1への接近限度値 C6=0.5km/h C7:合成係数(比例制御成分の取込み量) C7=1
/8〜1/4 C8:合成係数(微分制御成分の取込み量) C8=3
〜5 C10:平滑化最高車輪速度の増速側取込み率 C10
=1/4 C11:平滑化最高車輪速度の減速側取込み率 C11
=1/16 C12:制動開始前のプリセット推定車両速度変化量
C12=1/8 C13:実制動開始後の推定車両速度変化量の強制追加
減速度 C13=1/64〜1/32 C14:車両速度比例係数 C14=0.5〜1 C15:定数項 C15=1〜4 C16:リミット C16=32〜64 C17:低μ側追従限界値 C17=1/256 C18:高μ側追従限界値 C18=1/128 C19:車両速度偏差比例係数 C19=0〜1/8 ΔVsn:基準スリップ量 ΔVsn=Vve*C20
+C21 C20:基準スリップ量ΔVsnの車両速度比例係数
C20=0.03〜0.05 C21:基準スリップ量ΔVsnの定数 C21=1.
5〜3.0 Vcolect:車輪速度ばらつき幅Vwmxmnによ
る基準スリップ量ΔVsnの補正量 ΔVwrel:通常増減圧用車輪速度偏差 ΔVwre
l=Vwc−(Vve−ΔVsn) Llimit:ばらつき幅許容下限値 Llimit=
Vve*C22+C23 C22:ばらつき幅許容下限値Llimitの車両速度
比例係数 C22=3.0 C23:ばらつき幅許容下限値Llimitの定数 C
23=1.5 C30:急増圧用車輪速度偏差ΔVwaplの生車輪速
度Vx0持ち上げ量 C30=2.0C31:急増圧用
車輪速度偏差ΔVwaplの定数 C31=1.5 ΔVwapl:急増圧用車輪速度偏差 ΔVwapl=
min(Vx0+C30、Vwe)−(Vwmaxs−
C31) Temp:車輪速度Vwcと同一ディメンジョンのロー
カル変数で、各種車輪速度Vx,Vwe,Vwc,Vw
max,Vwmin等と直接比較し、演算し得る変数 Tmp:負数を取り得るローカル変数で、車輪速度偏差
や推定車両速度第1変化量ΔVve1と同一ディメンジ
ョンの変数
えば、Vx0-1はVx0の前回の値を表す。 変数名rel:変数の減圧側を表す。 変数名apl:変数の増圧側を表す。 ΔT:演算インタバル(サンプリング時点の間隔 例え
ば5〜9msec) Vx:生車輪速度(必要な場合には、右前輪にはFR、
左前輪にはFL、右後輪にはRR、左後輪にはRLをそ
れぞれ付し、例えばVxFRのように表す。他の変数に
ついても同様とする。) Vx’:補正生車輪速度(タイヤ径の不均一補正後の生
車輪速度) Vx0:連続性保証生車輪速度(データの連続性確認後
の生車輪速度) ΔVx0:生車輪速度変化量 Vwe:推定車輪速度 ΔVwe:推定車輪速度変化量 Vwc:制御用車輪速度(推定車輪速度Vweを生車輪
速度Vx0と推定車輪速度変化量ΔVweとで補正した
もの) Vwfmax:前輪の高速側推定車輪速度 Vwfma
x=max(VweFR,VweFL) Vwrmax:後輪の高速側推定車輪速度 Vwrma
x=max(VweRR,VweRL) Vwmax:最高車輪速度 Vwmax=max(Vw
fmax,Vwrmax) Vwmax’:補正最高車輪速度 Vwfmin:前輪の低速側連続性保証生車輪速度 V
wfmin=min(Vx0FR,Vx0FL) Vwrmin:後輪の低速側連続性保証生車輪速度 V
wrmin=min(Vx0RR,Vx0RL) Vwmintop:μ(路面摩擦係数)学習開始判定用
速度 Vwmintop=max(Vwfmin,Vw
rmin) Ctturn:旋回指数(旋回カウンタのカウント値) ΔVwmintop:車輪速度不安定量(増加は早く、
減少は遅く) Vwmedh:第2車輪速度 Vwmedl:第3車輪速度 Vwmxmn:車輪速度ばらつき幅(増加は早く、減少
は遅く) Vmxmn1:車輪速度ばらつき幅第1基準値 Vmxmn2:車輪速度ばらつき幅第2基準値 Vwmin:最低車輪速度 Vwmin=min(Vw
fmin,Vwrmin) Vwmaxs:平滑化最高車輪速度 ΔVwmaxs:平滑化最高車輪速度変化量 ΔVwm
axs=Vwmaxs−Vwmaxs-1 //プログラ
ム上では不要な変数 Vve:推定車両速度 ΔVve1:推定車両速度第1変化量(アンチロック制
御中の推定車両速度第1変化量は路面の摩擦係数μが大
きいほど大きくなるため、推定車両速度第1変化量は路
面μを表すと考えることができる。) ΔVve2:推定車両速度第2変化量 Vvedev:車両速度偏差 Vvedev=Vwma
xs−Vve Stp1:制動開始状態フラグ(ブレーキペダル踏込み
でStp1=ON) Stp2:実制動開始状態フラグ(Stp1=ONと区
間減速度−ΔG/8以下とでStp2=ON) FRact,FLact,RRact,RLact:各
輪制御許可フラグ(許可状態でON) FΔVve:推定車両速度変化量演算開始許可フラグ Ct:タイムカウンタのカウント値(推定車両速度変化
量演算開始許可フラグFΔVve=ONよりタイムカウ
ント) FΔVvestable:推定車両速度変化量整定状態
フラグ C1:実施形態のフィルタをバターワースフィルタに近
づける係数 通常C1=0.5 C2:フィルタ係数 通常C2=(1−C1)/2=
0.25 ΔG:演算インタバルΔT間の重力加速度 ΔG=9.
8*3.6*ΔT ΔGdec:推定車輪速度Vweの減速側の勾配制限量
ΔGdec=−3*ΔG(−3Gに相当) ΔGinc:推定車輪速度Vweの増速側の勾配制限量
ΔGinc=2*ΔG(+2Gに相当) C3:先行回復係数 生車輪速度減少時C3=2(1よ
り大きい値) C4:Vwmax-1以上に先行回復出来ないようにする
際の余裕値 C4>1.5km/h(1.5〜2.5km/h) C5:先行回復係数(生車輪速度増加時)C5=1/4
(1/4〜1/8) C6:エッジ無し時における延長演算VweのVwma
x-1への接近限度値 C6=0.5km/h C7:合成係数(比例制御成分の取込み量) C7=1
/8〜1/4 C8:合成係数(微分制御成分の取込み量) C8=3
〜5 C10:平滑化最高車輪速度の増速側取込み率 C10
=1/4 C11:平滑化最高車輪速度の減速側取込み率 C11
=1/16 C12:制動開始前のプリセット推定車両速度変化量
C12=1/8 C13:実制動開始後の推定車両速度変化量の強制追加
減速度 C13=1/64〜1/32 C14:車両速度比例係数 C14=0.5〜1 C15:定数項 C15=1〜4 C16:リミット C16=32〜64 C17:低μ側追従限界値 C17=1/256 C18:高μ側追従限界値 C18=1/128 C19:車両速度偏差比例係数 C19=0〜1/8 ΔVsn:基準スリップ量 ΔVsn=Vve*C20
+C21 C20:基準スリップ量ΔVsnの車両速度比例係数
C20=0.03〜0.05 C21:基準スリップ量ΔVsnの定数 C21=1.
5〜3.0 Vcolect:車輪速度ばらつき幅Vwmxmnによ
る基準スリップ量ΔVsnの補正量 ΔVwrel:通常増減圧用車輪速度偏差 ΔVwre
l=Vwc−(Vve−ΔVsn) Llimit:ばらつき幅許容下限値 Llimit=
Vve*C22+C23 C22:ばらつき幅許容下限値Llimitの車両速度
比例係数 C22=3.0 C23:ばらつき幅許容下限値Llimitの定数 C
23=1.5 C30:急増圧用車輪速度偏差ΔVwaplの生車輪速
度Vx0持ち上げ量 C30=2.0C31:急増圧用
車輪速度偏差ΔVwaplの定数 C31=1.5 ΔVwapl:急増圧用車輪速度偏差 ΔVwapl=
min(Vx0+C30、Vwe)−(Vwmaxs−
C31) Temp:車輪速度Vwcと同一ディメンジョンのロー
カル変数で、各種車輪速度Vx,Vwe,Vwc,Vw
max,Vwmin等と直接比較し、演算し得る変数 Tmp:負数を取り得るローカル変数で、車輪速度偏差
や推定車両速度第1変化量ΔVve1と同一ディメンジ
ョンの変数
【0033】まず、図3のブロック線図で表されるコン
ピュータ82の機能の概略を説明する。車輪速度センサ
100,102,104,106の出力信号が生車輪速
度取得手段120において処理されて生車輪速度Vxが
取得され、タイヤ径補正手段122によりタイヤ径の不
均一に基づく生車輪速度Vxの誤差が除去されて補正生
車輪速度Vx’が取得される。この補正生車輪速度V
x’が連続性保証生車輪速度取得手段123に供給さ
れ、連続性のチェックが行われて連続性保証生車輪速度
Vx0が取得され、その連続性保証生車輪速度Vx0が
車輪速度推定手段124に供給されて、後述するフィル
タ処理,先行回復処理,勾配制限処理等が施され、推定
車輪速度Vweが取得される。この処理のために、車輪
速度推定手段124には後述の最高車輪速度取得手段1
28から最高車輪速度Vwmaxが供給される。上記推
定車輪速度Vweに制御用車輪速度取得手段126にお
いて比例補償および微分補償が行われ、制御用車輪速度
Vwcが取得される。
ピュータ82の機能の概略を説明する。車輪速度センサ
100,102,104,106の出力信号が生車輪速
度取得手段120において処理されて生車輪速度Vxが
取得され、タイヤ径補正手段122によりタイヤ径の不
均一に基づく生車輪速度Vxの誤差が除去されて補正生
車輪速度Vx’が取得される。この補正生車輪速度V
x’が連続性保証生車輪速度取得手段123に供給さ
れ、連続性のチェックが行われて連続性保証生車輪速度
Vx0が取得され、その連続性保証生車輪速度Vx0が
車輪速度推定手段124に供給されて、後述するフィル
タ処理,先行回復処理,勾配制限処理等が施され、推定
車輪速度Vweが取得される。この処理のために、車輪
速度推定手段124には後述の最高車輪速度取得手段1
28から最高車輪速度Vwmaxが供給される。上記推
定車輪速度Vweに制御用車輪速度取得手段126にお
いて比例補償および微分補償が行われ、制御用車輪速度
Vwcが取得される。
【0034】上記推定車輪速度Vweは、最高車輪速度
取得手段128および第3車輪速度取得手段132にも
供給され、それぞれにおいて最高車輪速度Vwmaxお
よび第3車輪速度Vwmedlが取得される。最高車輪
速度Vwmaxおよび第3車輪速度Vwmedlは文字
通り4つの車輪FR,FL,RR,RLの速度のうちの
最高および三番目の速度である。また、上記連続性保証
生車輪速度Vx0はμ学習開始判定用速度取得手段13
0にも供給され、それに基づいてμ学習開始判定用速度
Vwmintopが取得される。μ学習開始判定用速度
Vwmintopは、左,右前輪FL,FRの速度のう
ちで小さい方のものと、左,右後輪RL,RRの速度の
うちで小さい方のものとのうちの大きい方のものであ
る。例えば、左,右前輪FL,FRが段差を乗り越えて
共に速度が低下した場合には左,右後輪RL,RRの速
度が最高と二番目とになり、これらのうちの小さい方の
ものがμ学習開始判定用速度Vwmintopとなり、
この場合には二番目の車輪速度がμ学習開始判定用速度
Vwmintopとなって、μ学習開始判定用速度Vw
mintopは段差の影響を受けないこととなる。それ
に対して、スプリット路を走行中に制動が行われて左前
輪FLと左後輪RLとの速度が低下した場合には三番目
の車輪速度がμ学習開始判定用速度Vwmintopと
なる。本実施形態においては、路面μが均一である限
り、左,右後輪RL,RRの速度の方が左,右前輪F
L,FRの速度より大きくなるようにされているため、
通常は左後輪RLの速度がμ学習開始判定用速度Vwm
intopとなる。少なくとも三番目の車輪速度がμ学
習開始判定用速度となり、最低の車輪速度がμ学習開始
判定用速度となることはない。
取得手段128および第3車輪速度取得手段132にも
供給され、それぞれにおいて最高車輪速度Vwmaxお
よび第3車輪速度Vwmedlが取得される。最高車輪
速度Vwmaxおよび第3車輪速度Vwmedlは文字
通り4つの車輪FR,FL,RR,RLの速度のうちの
最高および三番目の速度である。また、上記連続性保証
生車輪速度Vx0はμ学習開始判定用速度取得手段13
0にも供給され、それに基づいてμ学習開始判定用速度
Vwmintopが取得される。μ学習開始判定用速度
Vwmintopは、左,右前輪FL,FRの速度のう
ちで小さい方のものと、左,右後輪RL,RRの速度の
うちで小さい方のものとのうちの大きい方のものであ
る。例えば、左,右前輪FL,FRが段差を乗り越えて
共に速度が低下した場合には左,右後輪RL,RRの速
度が最高と二番目とになり、これらのうちの小さい方の
ものがμ学習開始判定用速度Vwmintopとなり、
この場合には二番目の車輪速度がμ学習開始判定用速度
Vwmintopとなって、μ学習開始判定用速度Vw
mintopは段差の影響を受けないこととなる。それ
に対して、スプリット路を走行中に制動が行われて左前
輪FLと左後輪RLとの速度が低下した場合には三番目
の車輪速度がμ学習開始判定用速度Vwmintopと
なる。本実施形態においては、路面μが均一である限
り、左,右後輪RL,RRの速度の方が左,右前輪F
L,FRの速度より大きくなるようにされているため、
通常は左後輪RLの速度がμ学習開始判定用速度Vwm
intopとなる。少なくとも三番目の車輪速度がμ学
習開始判定用速度となり、最低の車輪速度がμ学習開始
判定用速度となることはない。
【0035】このμ学習開始判定用速度Vwminto
pは最高車輪速度Vwmaxと共に車輪速度不安定量取
得手段134に供給され、両者に基づいて車輪速度不安
定量ΔVwmintopが作成される。この車輪速度不
安定量ΔVwmintopにより最高車輪速度補正手段
136が最高車輪速度Vwmaxを補正して補正最高車
輪速度Vwmax’を取得し、この補正最高車輪速度V
wmax’は平滑化最高車輪速度取得手段138により
平滑化されて平滑化最高車輪速度Vwmaxsとされ、
推定車両速度取得手段140に供給される。一方、前記
第3車輪速度Vwmedlは最高車輪速度Vwmaxと
共に車輪速度ばらつき幅取得手段142に供給され、両
者に基づいて車輪速度ばらつき幅Vwmxmnが取得さ
れる。前記推定車輪速度Vweは旋回検出手段150に
も供給され、左,右前輪FL,FRの速度差と左,右後
輪RL,RRの速度差とに基づいて旋回の継続性を表す
旋回指数Ctturnが作成される。
pは最高車輪速度Vwmaxと共に車輪速度不安定量取
得手段134に供給され、両者に基づいて車輪速度不安
定量ΔVwmintopが作成される。この車輪速度不
安定量ΔVwmintopにより最高車輪速度補正手段
136が最高車輪速度Vwmaxを補正して補正最高車
輪速度Vwmax’を取得し、この補正最高車輪速度V
wmax’は平滑化最高車輪速度取得手段138により
平滑化されて平滑化最高車輪速度Vwmaxsとされ、
推定車両速度取得手段140に供給される。一方、前記
第3車輪速度Vwmedlは最高車輪速度Vwmaxと
共に車輪速度ばらつき幅取得手段142に供給され、両
者に基づいて車輪速度ばらつき幅Vwmxmnが取得さ
れる。前記推定車輪速度Vweは旋回検出手段150に
も供給され、左,右前輪FL,FRの速度差と左,右後
輪RL,RRの速度差とに基づいて旋回の継続性を表す
旋回指数Ctturnが作成される。
【0036】前記推定車両速度取得手段140は、従来
のように先に推定車両速度を取得し、それの一定時間当
たりの変化量として推定車両速度変化量を取得するので
はなく、先に推定車両速度変化量ΔVve(具体的には
推定車両速度第1変化量ΔVve1)を取得し、それの
積分として推定車両速度Vveを取得するものである。
しかも、制動初期に既定の推定車両速度変化量ΔVve
(低μ相当の値から予め定められた態様で高μ相当の値
まで変化させられる推定車両速度第1変化量ΔVve
1)を使用して推定車両速度Vveを取得するμ強制部
と、既定の推定車両速度変化量ΔVveを使用せず、平
滑化最高車輪速度Vwmaxsの変化量に基づいて推定
車両速度変化量ΔVveを決定し、それを使用して推定
車両速度Vveを取得するμ学習部との2つを備えてお
り、これら2つの部分の切換えが切換手段156により
行われる。アンチロック制御状態における車両速度変化
量は路面μが大きくなるほど大きくなるため、車両速度
変化量としての推定車両速度第1変化量ΔVve1の値
が強制的に決められる状態はμ強制状態であり、推定車
両速度第1変化量ΔVve1の値が平滑化最高車輪速度
Vwmaxsの変化量に基づいて決定される状態はμ学
習状態である。切換手段156は推定車両速度変化量演
算開始許可フラグFΔVveを備え、このフラグが制動
開始当初はOFFとなっているため、切換手段156は
推定車両速度取得手段140をμ強制部が作動するμ強
制状態に切り換えているが、そのμ強制状態で取得され
た推定車両速度Vveよりμ学習開始判定用速度Vwm
intopが小さくなれば、推定車両速度変化量演算開
始許可フラグFΔVveをON状態とし、それにより推
定車両速度取得手段140をμ学習部が作動するμ学習
状態に切り換える。
のように先に推定車両速度を取得し、それの一定時間当
たりの変化量として推定車両速度変化量を取得するので
はなく、先に推定車両速度変化量ΔVve(具体的には
推定車両速度第1変化量ΔVve1)を取得し、それの
積分として推定車両速度Vveを取得するものである。
しかも、制動初期に既定の推定車両速度変化量ΔVve
(低μ相当の値から予め定められた態様で高μ相当の値
まで変化させられる推定車両速度第1変化量ΔVve
1)を使用して推定車両速度Vveを取得するμ強制部
と、既定の推定車両速度変化量ΔVveを使用せず、平
滑化最高車輪速度Vwmaxsの変化量に基づいて推定
車両速度変化量ΔVveを決定し、それを使用して推定
車両速度Vveを取得するμ学習部との2つを備えてお
り、これら2つの部分の切換えが切換手段156により
行われる。アンチロック制御状態における車両速度変化
量は路面μが大きくなるほど大きくなるため、車両速度
変化量としての推定車両速度第1変化量ΔVve1の値
が強制的に決められる状態はμ強制状態であり、推定車
両速度第1変化量ΔVve1の値が平滑化最高車輪速度
Vwmaxsの変化量に基づいて決定される状態はμ学
習状態である。切換手段156は推定車両速度変化量演
算開始許可フラグFΔVveを備え、このフラグが制動
開始当初はOFFとなっているため、切換手段156は
推定車両速度取得手段140をμ強制部が作動するμ強
制状態に切り換えているが、そのμ強制状態で取得され
た推定車両速度Vveよりμ学習開始判定用速度Vwm
intopが小さくなれば、推定車両速度変化量演算開
始許可フラグFΔVveをON状態とし、それにより推
定車両速度取得手段140をμ学習部が作動するμ学習
状態に切り換える。
【0037】推定車両速度取得手段140は、μ強制状
態においてもμ学習状態においても、取得した推定車両
速度Vveをフィードバックして平滑化最高車輪速度V
wmaxsとの誤差である車両速度偏差Vvedevを
作成し、この車両速度偏差Vvedevが小さくなるよ
うに推定車両速度Vveを推定する。ただし、μ強制状
態におけるフィードバックは、既定の推定車両速度変化
量ΔVveから取得される推定車両速度Vveを平滑化
最高車輪速度Vwmaxsにより引き上げるために行わ
れるのに対して、μ学習状態におけるフィードバック
は、積分によって取得される推定車両速度Vveの遅れ
を少なくするために行われるのであって、両フィードバ
ックは目的を異にしている。また、μ学習状態において
は、推定車両速度変化量ΔVveの決定に際して車輪速
度ばらつき幅Vwmxmn,車輪速度不安定量ΔVwm
intopおよび旋回指数Ctturnが考慮される。
態においてもμ学習状態においても、取得した推定車両
速度Vveをフィードバックして平滑化最高車輪速度V
wmaxsとの誤差である車両速度偏差Vvedevを
作成し、この車両速度偏差Vvedevが小さくなるよ
うに推定車両速度Vveを推定する。ただし、μ強制状
態におけるフィードバックは、既定の推定車両速度変化
量ΔVveから取得される推定車両速度Vveを平滑化
最高車輪速度Vwmaxsにより引き上げるために行わ
れるのに対して、μ学習状態におけるフィードバック
は、積分によって取得される推定車両速度Vveの遅れ
を少なくするために行われるのであって、両フィードバ
ックは目的を異にしている。また、μ学習状態において
は、推定車両速度変化量ΔVveの決定に際して車輪速
度ばらつき幅Vwmxmn,車輪速度不安定量ΔVwm
intopおよび旋回指数Ctturnが考慮される。
【0038】推定車両速度取得手段140により取得さ
れた推定車両速度Vveは、基準スリップ量取得手段1
60に供給され、基準スリップ量ΔVsnが原則として
推定車両速度Vveに比例する大きさに決定され、さら
に、車輪速度ばらつき幅Vwmxmnが小さいほど大き
い値となるように補正される。車輪速度ばらつき幅Vw
mxmnが小さい場合には各車輪速度が互いに近い大き
さとなっているため、基準スリップ量ΔVsnを大きく
してもスリップ率が過大となる車輪が生じる恐れがない
からである。
れた推定車両速度Vveは、基準スリップ量取得手段1
60に供給され、基準スリップ量ΔVsnが原則として
推定車両速度Vveに比例する大きさに決定され、さら
に、車輪速度ばらつき幅Vwmxmnが小さいほど大き
い値となるように補正される。車輪速度ばらつき幅Vw
mxmnが小さい場合には各車輪速度が互いに近い大き
さとなっているため、基準スリップ量ΔVsnを大きく
してもスリップ率が過大となる車輪が生じる恐れがない
からである。
【0039】このようにして取得された基準スリップ量
ΔVsnは、前記制御用車輪速度取得手段126により
取得された制御用車輪速度Vwcおよび推定車両速度取
得手段140により取得された推定車両速度Vveと共
に、通常増減圧用車輪速度偏差取得手段162に供給さ
れる。通常増減圧用車輪速度偏差取得手段162は原則
的に、制御用車輪速度Vwcと、推定車両速度Vveか
ら基準スリップ量ΔVsnを差し引いたものとの差を通
常増減圧用車輪速度偏差ΔVwrelとして取得するも
のであるが、旋回検出手段150により旋回中であると
検出された場合、すなわち1〜15の値をとる旋回指数
Ctturnが7より大きい場合に、各車輪FL,F
R,RL,RR用の通常増減圧用車輪速度偏差ΔVwr
elを旋回の向きに合わせて修正する。
ΔVsnは、前記制御用車輪速度取得手段126により
取得された制御用車輪速度Vwcおよび推定車両速度取
得手段140により取得された推定車両速度Vveと共
に、通常増減圧用車輪速度偏差取得手段162に供給さ
れる。通常増減圧用車輪速度偏差取得手段162は原則
的に、制御用車輪速度Vwcと、推定車両速度Vveか
ら基準スリップ量ΔVsnを差し引いたものとの差を通
常増減圧用車輪速度偏差ΔVwrelとして取得するも
のであるが、旋回検出手段150により旋回中であると
検出された場合、すなわち1〜15の値をとる旋回指数
Ctturnが7より大きい場合に、各車輪FL,F
R,RL,RR用の通常増減圧用車輪速度偏差ΔVwr
elを旋回の向きに合わせて修正する。
【0040】上記通常増減圧用車輪速度偏差ΔVwre
lは液圧制御モード決定手段164に供給され、これに
基づいて液圧制御モードが決定されるが、液圧制御モー
ド決定手段164にはさらに、急増圧用車輪速度偏差取
得手段168により取得された急増圧用車輪速度偏差Δ
Vwaplが供給される。急増圧用車輪速度偏差取得手
段168は、路面μの急増等により車輪速度が急激に増
大した場合にホイールシリンダ液圧を急増させるための
車輪速度偏差を取得するものであり、原則として最高車
輪速度と推定車両速度Vveとの差に基づいて取得され
る。最高車輪速度としては、最高車輪速度取得手段12
8で取得される最高車輪速度Vwmax,最高車輪速度
補正手段136で取得される補正最高車輪速度Vwam
x’,平滑化最高車輪速度取得手段138で取得される
平滑化最高車輪速度Vwmaxs等を使用することがで
きる。また、推定車両速度Vveの代わりに、推定車両
速度Vveと生車輪速度との小さい方を使用することが
でき、この場合の生車輪速度としては連続性保証生車輪
速度Vx0が好適である。
lは液圧制御モード決定手段164に供給され、これに
基づいて液圧制御モードが決定されるが、液圧制御モー
ド決定手段164にはさらに、急増圧用車輪速度偏差取
得手段168により取得された急増圧用車輪速度偏差Δ
Vwaplが供給される。急増圧用車輪速度偏差取得手
段168は、路面μの急増等により車輪速度が急激に増
大した場合にホイールシリンダ液圧を急増させるための
車輪速度偏差を取得するものであり、原則として最高車
輪速度と推定車両速度Vveとの差に基づいて取得され
る。最高車輪速度としては、最高車輪速度取得手段12
8で取得される最高車輪速度Vwmax,最高車輪速度
補正手段136で取得される補正最高車輪速度Vwam
x’,平滑化最高車輪速度取得手段138で取得される
平滑化最高車輪速度Vwmaxs等を使用することがで
きる。また、推定車両速度Vveの代わりに、推定車両
速度Vveと生車輪速度との小さい方を使用することが
でき、この場合の生車輪速度としては連続性保証生車輪
速度Vx0が好適である。
【0041】液圧制御モード決定手段168は、左,右
前輪FL,FRに関してはそれぞれ独立に液圧制御モー
ドを決定するが、左,右後輪RL,RRに関しては制御
用車輪速度Vwcの低い方について液圧制御モードを決
定し、高い方については概して同じ液圧制御モードを適
用する。いわゆるローセレクト制御を行うのである。し
かも、本実施形態においては、左,右後輪RL,RRの
うち制御用車輪速度Vwcが大きい方に関しては、減圧
終了の時期が意図的にやや遅らされ、反対側の後輪に比
較してホイールシリンダ液圧がやや低めに制御される。
左,右後輪RL,RRのうち、スリップの小さい側の後
輪のスリップが意図的にさらに小さくされてこの後輪の
速度が実際の車両速度に近くされ、この後輪が車両速度
監視用車輪とされるのである。この技術は、本出願人が
特願平5−98923号(特開平6−286596号)
により提案したもので、この車両速度監視用車輪を生成
するための制御手段を車両速度監視用車輪生成手段と称
することとする。
前輪FL,FRに関してはそれぞれ独立に液圧制御モー
ドを決定するが、左,右後輪RL,RRに関しては制御
用車輪速度Vwcの低い方について液圧制御モードを決
定し、高い方については概して同じ液圧制御モードを適
用する。いわゆるローセレクト制御を行うのである。し
かも、本実施形態においては、左,右後輪RL,RRの
うち制御用車輪速度Vwcが大きい方に関しては、減圧
終了の時期が意図的にやや遅らされ、反対側の後輪に比
較してホイールシリンダ液圧がやや低めに制御される。
左,右後輪RL,RRのうち、スリップの小さい側の後
輪のスリップが意図的にさらに小さくされてこの後輪の
速度が実際の車両速度に近くされ、この後輪が車両速度
監視用車輪とされるのである。この技術は、本出願人が
特願平5−98923号(特開平6−286596号)
により提案したもので、この車両速度監視用車輪を生成
するための制御手段を車両速度監視用車輪生成手段と称
することとする。
【0042】次に、生車輪速度取得手段120を始め、
各手段の機能の詳細を順次説明する。生車輪速度取得手
段120においては左,右前輪FL,FRおよび左,右
後輪RL,RRの各々について演算インタバルΔT(例
えば5msec)毎に生車輪速度Vxの演算が行われる。こ
の演算インタバルΔT毎の時点をサンプリング時点と称
する。前記車輪速度センサ100等は、一定ピッチの歯
を有して車輪と共に回転するロータと、そのロータの歯
に対向する位置に静止して設けられて歯の通過を電磁的
に検知する電磁ピックアップとを備えたものであり、電
磁ピックアップの出力電圧のゼロクロス(一般的には出
力電圧が一定値になる時期)を境にしてハイレベルとロ
ーレベルとに交互に変わるパルス信号が作成され、さら
にそのパルス信号の立上がり時と立下がり時とにそれぞ
れエッジ信号が発せられる。このエッジ信号の時間間隔
は車輪の回転速度と反比例関係にあるため、エッジ信号
の時間間隔に基づいて生車輪速度Vxを演算することが
可能なのである。なお、車輪速度センサ100等として
は、上記電磁ピックアップ以外に、磁気抵抗素子ピック
アップ等も使用可能である。
各手段の機能の詳細を順次説明する。生車輪速度取得手
段120においては左,右前輪FL,FRおよび左,右
後輪RL,RRの各々について演算インタバルΔT(例
えば5msec)毎に生車輪速度Vxの演算が行われる。こ
の演算インタバルΔT毎の時点をサンプリング時点と称
する。前記車輪速度センサ100等は、一定ピッチの歯
を有して車輪と共に回転するロータと、そのロータの歯
に対向する位置に静止して設けられて歯の通過を電磁的
に検知する電磁ピックアップとを備えたものであり、電
磁ピックアップの出力電圧のゼロクロス(一般的には出
力電圧が一定値になる時期)を境にしてハイレベルとロ
ーレベルとに交互に変わるパルス信号が作成され、さら
にそのパルス信号の立上がり時と立下がり時とにそれぞ
れエッジ信号が発せられる。このエッジ信号の時間間隔
は車輪の回転速度と反比例関係にあるため、エッジ信号
の時間間隔に基づいて生車輪速度Vxを演算することが
可能なのである。なお、車輪速度センサ100等として
は、上記電磁ピックアップ以外に、磁気抵抗素子ピック
アップ等も使用可能である。
【0043】取得された生車輪速度Vxには、タイヤ径
補正手段122によって、タイヤ径の不均一に基づく誤
差を除去する補正が行われる。この補正自体は本発明を
理解する上で不可欠なものではないため具体的な説明は
省略するが、タイヤ径補正手段122は補正係数修正手
段を含む。この補正係数修正手段は、定速走行中であっ
てかつ精度よく車両速度を検出することができる状態、
すなわち、エンジンによる加速状態とブレーキによる制
動状態と車両速度が30km/h以下の状態とを除く状態に
おいて、4個の車輪FL,FR,RL,RRの推定車輪
速度Vwe間に、設定時間以上の間同じ大小傾向が続く
とき、その大小傾向を軽減するように各車輪用の補正係
数を徐々に修正するものである。タイヤ径補正手段12
2は、この補正係数修正手段により修正された補正係数
により4個の車輪の生車輪速度Vxを補正し、補正生車
輪速度Vx’として連続性保証生車輪速度取得手段12
3に供給する。
補正手段122によって、タイヤ径の不均一に基づく誤
差を除去する補正が行われる。この補正自体は本発明を
理解する上で不可欠なものではないため具体的な説明は
省略するが、タイヤ径補正手段122は補正係数修正手
段を含む。この補正係数修正手段は、定速走行中であっ
てかつ精度よく車両速度を検出することができる状態、
すなわち、エンジンによる加速状態とブレーキによる制
動状態と車両速度が30km/h以下の状態とを除く状態に
おいて、4個の車輪FL,FR,RL,RRの推定車輪
速度Vwe間に、設定時間以上の間同じ大小傾向が続く
とき、その大小傾向を軽減するように各車輪用の補正係
数を徐々に修正するものである。タイヤ径補正手段12
2は、この補正係数修正手段により修正された補正係数
により4個の車輪の生車輪速度Vxを補正し、補正生車
輪速度Vx’として連続性保証生車輪速度取得手段12
3に供給する。
【0044】連続性保証生車輪速度取得手段123は図
4のフローチャートで表される処理を行うものであり、
S21において上記補正生車輪速度Vx’から補正生車
輪速度変化量ΔVx’(=今回の補正生車輪速度Vx’
−前回の連続性保証生車輪速度Vx0-1)を演算し、S
22において、この変化量ΔVx’の絶対値が1個のエ
ッジ飛びあるいはエッジ増しによる誤差速度(図示の例
では13km/h)以上か否かを判定する。車輪の回転に伴
って前記ロータが回転している間はエッジ信号の発生間
隔が急激に変わることはないはずであるが、ロータの偏
心等で電磁ピックアップが歯の通過を検知しなくなって
エッジ信号が脱落(これがエッジ飛びである)したり、
機械的あるいは電気的ノイズにより疑似的なエッジ信号
が発生(これをエッジ増しと称する)したりすることが
あり、これらの場合にはエッジ信号の発生間隔が急激に
変わる。また、車輪速度が低速度になったとき、電磁ピ
ックアップの出力電圧が低下して、エッジ信号が発せら
れたり発せられなかったりすることによりエッジ飛びが
発生することもあり、やはりエッジ信号の発生間隔が急
激に変わる。したがって、エッジ間隔が急激に変化した
か否かにより、エッジ異常が発生したか否かが判定でき
るのである。
4のフローチャートで表される処理を行うものであり、
S21において上記補正生車輪速度Vx’から補正生車
輪速度変化量ΔVx’(=今回の補正生車輪速度Vx’
−前回の連続性保証生車輪速度Vx0-1)を演算し、S
22において、この変化量ΔVx’の絶対値が1個のエ
ッジ飛びあるいはエッジ増しによる誤差速度(図示の例
では13km/h)以上か否かを判定する。車輪の回転に伴
って前記ロータが回転している間はエッジ信号の発生間
隔が急激に変わることはないはずであるが、ロータの偏
心等で電磁ピックアップが歯の通過を検知しなくなって
エッジ信号が脱落(これがエッジ飛びである)したり、
機械的あるいは電気的ノイズにより疑似的なエッジ信号
が発生(これをエッジ増しと称する)したりすることが
あり、これらの場合にはエッジ信号の発生間隔が急激に
変わる。また、車輪速度が低速度になったとき、電磁ピ
ックアップの出力電圧が低下して、エッジ信号が発せら
れたり発せられなかったりすることによりエッジ飛びが
発生することもあり、やはりエッジ信号の発生間隔が急
激に変わる。したがって、エッジ間隔が急激に変化した
か否かにより、エッジ異常が発生したか否かが判定でき
るのである。
【0045】S22の判定結果がNOの場合には、連続
性保証生車輪速度取得手段123は変化量ΔVx’を連
続性を保証し得る変化量として採用する。判定の結果が
YESの場合にはエッジ異常が発生したとして、連続性
を保証し得る変化量としては採用しない。ただし、S2
3でこの変化量ΔVx’の方向(符号)が2回続いて同
じ方向であったか否かを判定し、判定の結果がYESで
あった場合には、S24で変化量ΔVx’を上記誤差速
度より小さい設定修正値(図示の例では5km/h)に修正
し、判定の結果がNOの場合には前回の変化量ΔVx’
-1を今回の変化量ΔVx’として採用する。そして、S
26において、今回の変化量ΔVx’を前回の連続性保
証生車輪速度Vx0-1に加えて今回の連続性保証生車輪
速度Vx0とするとともに、次回の処理に備えて、今回
の連続性保証生車輪速度Vx0および変化量ΔVx’を
前回の連続性保証生車輪速度Vx0-1および変化量ΔV
x’-1として格納する。
性保証生車輪速度取得手段123は変化量ΔVx’を連
続性を保証し得る変化量として採用する。判定の結果が
YESの場合にはエッジ異常が発生したとして、連続性
を保証し得る変化量としては採用しない。ただし、S2
3でこの変化量ΔVx’の方向(符号)が2回続いて同
じ方向であったか否かを判定し、判定の結果がYESで
あった場合には、S24で変化量ΔVx’を上記誤差速
度より小さい設定修正値(図示の例では5km/h)に修正
し、判定の結果がNOの場合には前回の変化量ΔVx’
-1を今回の変化量ΔVx’として採用する。そして、S
26において、今回の変化量ΔVx’を前回の連続性保
証生車輪速度Vx0-1に加えて今回の連続性保証生車輪
速度Vx0とするとともに、次回の処理に備えて、今回
の連続性保証生車輪速度Vx0および変化量ΔVx’を
前回の連続性保証生車輪速度Vx0-1および変化量ΔV
x’-1として格納する。
【0046】なお、上記処理において、変化量ΔVx’
の方向が2回続いて同じ方向であった場合に変化量ΔV
x’を上記誤差速度より小さい設定修正値に修正するの
は、変化量ΔVx’の方向が2回続いて同じ方向であっ
た場合には前回より前の補正生車輪速度が異常で、今回
の補正生車輪速度Vx’が正しいと考え、連続性保証生
車輪速度Vx0に徐々に修正を加えるためである。これ
によって、エッジ異常によるデータ欠損時間を1演算イ
ンタバルΔT分減少させることができる。また、以後の
処理において使用される生車輪速度はすべて連続性保証
生車輪速度Vx0であるから、特に必要がない限り、連
続性保証生車輪速度Vx0を単に生車輪速度Vx0と称
することとする。
の方向が2回続いて同じ方向であった場合に変化量ΔV
x’を上記誤差速度より小さい設定修正値に修正するの
は、変化量ΔVx’の方向が2回続いて同じ方向であっ
た場合には前回より前の補正生車輪速度が異常で、今回
の補正生車輪速度Vx’が正しいと考え、連続性保証生
車輪速度Vx0に徐々に修正を加えるためである。これ
によって、エッジ異常によるデータ欠損時間を1演算イ
ンタバルΔT分減少させることができる。また、以後の
処理において使用される生車輪速度はすべて連続性保証
生車輪速度Vx0であるから、特に必要がない限り、連
続性保証生車輪速度Vx0を単に生車輪速度Vx0と称
することとする。
【0047】推定車輪速度取得手段124は、ローパス
フィルタ手段と、先行回復手段と、勾配制限手段とを含
んでいる。これら手段は、悪路であっても良路相当の推
定車輪速度Vweを得るために設けられているものであ
り、図5のフローチャートで表される処理が行われる。
この処理をC言語で記載すれば下記の通りである。な
お、以後は特に重要な処理以外はC言語でのみ記載し、
フロチャートは省略する。 1)今回エッジ有りの場合 ΔVx0=Vx0−Vx0-1; ΔVwe=ΔVwe-1*C1+(Vx0−Vwe-1)*C2; if(ΔVx0<0){ if(ΔVwe<ΔVx0*C3) ΔVwe=ΔVx0*C3; }else if(Vwe<Vwmax-1−C4){ if(ΔVwe<ΔVx0*C5) ΔVwe=ΔVx0*C5; } if(ΔVwe>ΔGinc) ΔVwe=ΔGinc; else if(ΔVwe<ΔGdec) ΔVwe=ΔGdec; Vwe=Vwe-1+ΔVwe; if(Vwe<0) Vwe=0; 2)今回エッジ無しの場合 Vwe=Vwe-1+ΔVwe; if(Vwe<0) Vwe=0; else if(Vwe>Vwmax-1−C6) Vwe=Vwmax-1−C6; ただし、C1=0.5、C2=0.25、C3=2(1〜2)、C4>1.5( 1.5〜2.5)、C5=1/4(1/4〜1/8)、C6=0.5
フィルタ手段と、先行回復手段と、勾配制限手段とを含
んでいる。これら手段は、悪路であっても良路相当の推
定車輪速度Vweを得るために設けられているものであ
り、図5のフローチャートで表される処理が行われる。
この処理をC言語で記載すれば下記の通りである。な
お、以後は特に重要な処理以外はC言語でのみ記載し、
フロチャートは省略する。 1)今回エッジ有りの場合 ΔVx0=Vx0−Vx0-1; ΔVwe=ΔVwe-1*C1+(Vx0−Vwe-1)*C2; if(ΔVx0<0){ if(ΔVwe<ΔVx0*C3) ΔVwe=ΔVx0*C3; }else if(Vwe<Vwmax-1−C4){ if(ΔVwe<ΔVx0*C5) ΔVwe=ΔVx0*C5; } if(ΔVwe>ΔGinc) ΔVwe=ΔGinc; else if(ΔVwe<ΔGdec) ΔVwe=ΔGdec; Vwe=Vwe-1+ΔVwe; if(Vwe<0) Vwe=0; 2)今回エッジ無しの場合 Vwe=Vwe-1+ΔVwe; if(Vwe<0) Vwe=0; else if(Vwe>Vwmax-1−C6) Vwe=Vwmax-1−C6; ただし、C1=0.5、C2=0.25、C3=2(1〜2)、C4>1.5( 1.5〜2.5)、C5=1/4(1/4〜1/8)、C6=0.5
【0048】上記今回エッジ有りの場合の第3ないし第
9行の処理を行う部分が先行回復手段を、第10行ない
し第13行の処理を行う部分が勾配制限手段をそれぞれ
構成しており、残りの最上部および最下部がローパスフ
ィルタを構成している。先行回復手段は、余分な減圧動
作をさせないために設けられているものである。一般
に、車輪速度がしきい値(車両速度から基準スリップ量
が差し引かれた車輪速度基準値)以下であっても、車輪
速度が回復状態にあるときには減圧する必要がないた
め、この状態では推定車輪速度Vweを生車輪速度Vx
0の勾配変化に基づいて先行して回復させ、余分な減圧
動作が行われないようにするのである。勾配制限手段
は、推定車輪速度Vweの変化勾配を、良路における変
化勾配である減速側の勾配制限量ΔGdecと増速側の
勾配制限量ΔGincとの間に押さえ込み、良路での車
輪速度変化に近づけるものである。本実施形態において
は、減速側の勾配制限量ΔGdecが−3Gに相当する
−3*ΔGに、増速側の勾配制限量ΔGincが+2G
に相当する+2*ΔGにそれぞれ設定されており、減速
側の変化には増速側の変化より速やかに追従するように
されている。
9行の処理を行う部分が先行回復手段を、第10行ない
し第13行の処理を行う部分が勾配制限手段をそれぞれ
構成しており、残りの最上部および最下部がローパスフ
ィルタを構成している。先行回復手段は、余分な減圧動
作をさせないために設けられているものである。一般
に、車輪速度がしきい値(車両速度から基準スリップ量
が差し引かれた車輪速度基準値)以下であっても、車輪
速度が回復状態にあるときには減圧する必要がないた
め、この状態では推定車輪速度Vweを生車輪速度Vx
0の勾配変化に基づいて先行して回復させ、余分な減圧
動作が行われないようにするのである。勾配制限手段
は、推定車輪速度Vweの変化勾配を、良路における変
化勾配である減速側の勾配制限量ΔGdecと増速側の
勾配制限量ΔGincとの間に押さえ込み、良路での車
輪速度変化に近づけるものである。本実施形態において
は、減速側の勾配制限量ΔGdecが−3Gに相当する
−3*ΔGに、増速側の勾配制限量ΔGincが+2G
に相当する+2*ΔGにそれぞれ設定されており、減速
側の変化には増速側の変化より速やかに追従するように
されている。
【0049】今回エッジ無しの場合には、推定車輪速度
変化量ΔVweは前回と同じ値が使用されるため、生車
輪速度変化量ΔVx0および推定車輪速度変化量ΔVw
eを求める演算、ならびに先行回復処理および勾配制限
処理は不要である。また、今回エッジ無しでは前回の最
高車輪速度Vwmax-1にVwmax-1−C6を越えて
接近する推定演算が禁止される。
変化量ΔVweは前回と同じ値が使用されるため、生車
輪速度変化量ΔVx0および推定車輪速度変化量ΔVw
eを求める演算、ならびに先行回復処理および勾配制限
処理は不要である。また、今回エッジ無しでは前回の最
高車輪速度Vwmax-1にVwmax-1−C6を越えて
接近する推定演算が禁止される。
【0050】なお付言すれば、上記勾配制限により次の
効果が得られる。例えば、路面が急に下がっている段差
路面であるとき、タイヤの接地荷重が急減するために、
路面反力が急減して車輪速度が急激に低下する。この急
激な低下時に、勾配制限処理によって、車輪速度の減圧
開始用しきい値(車輪速度基準値)との交差時点を遅ら
すことにより、減圧開始を避けるかあるいは減圧量を少
なくすることができる。勾配制限は、よく知られた1次
遅れフィルタと異なり、振幅が大きくなるほど良好な整
流効果が得られる。また、先行回復処理により推定車輪
速度Vweを生車輪速度Vx0の勾配変化に基づいて回
復させると、過剰に回復する危険があるため、回復し過
ぎないように、先行回復処理は勾配制限処理より前(好
ましくは直前)に行われるようにするのがよい。
効果が得られる。例えば、路面が急に下がっている段差
路面であるとき、タイヤの接地荷重が急減するために、
路面反力が急減して車輪速度が急激に低下する。この急
激な低下時に、勾配制限処理によって、車輪速度の減圧
開始用しきい値(車輪速度基準値)との交差時点を遅ら
すことにより、減圧開始を避けるかあるいは減圧量を少
なくすることができる。勾配制限は、よく知られた1次
遅れフィルタと異なり、振幅が大きくなるほど良好な整
流効果が得られる。また、先行回復処理により推定車輪
速度Vweを生車輪速度Vx0の勾配変化に基づいて回
復させると、過剰に回復する危険があるため、回復し過
ぎないように、先行回復処理は勾配制限処理より前(好
ましくは直前)に行われるようにするのがよい。
【0051】また、上記先行回復処理と勾配制限処理と
の併用により、図18に概念的に示すように、推定車輪
速度Vweを生車輪速度Vx0の上包絡線に近づけるこ
とができる。生車輪速度Vx0に高周波振動が含まれる
ときに、下に急激に飛び出した不都合な情報を除去し、
高周波振動波形の上の包絡線が得られるのであって、悪
路や段差路や突起乗り越しや局部的な凍結部分を通過す
るときに減圧動作を抑制し得る効果がある。しかし、先
行回復させすぎると推定車輪速度Vweが上昇しすぎて
生車輪速度Vx0からかい離し始める。それを避けるた
めに、本実施形態においては、推定車輪速度Vweが最
高車輪速度Vwmaxを越えて先行回復しないようにし
(C4=1.5km/hの余裕をもって)、かつ推定車輪速
度変化量ΔVweを生車輪速度変化量ΔVx0の数分の
1(C5=1/4)に制限した上、その後に勾配制限を
配置した。このように、各係数値間に密接な関係を持た
せることにより、良好な推定車輪速度を得ることが可能
となった。
の併用により、図18に概念的に示すように、推定車輪
速度Vweを生車輪速度Vx0の上包絡線に近づけるこ
とができる。生車輪速度Vx0に高周波振動が含まれる
ときに、下に急激に飛び出した不都合な情報を除去し、
高周波振動波形の上の包絡線が得られるのであって、悪
路や段差路や突起乗り越しや局部的な凍結部分を通過す
るときに減圧動作を抑制し得る効果がある。しかし、先
行回復させすぎると推定車輪速度Vweが上昇しすぎて
生車輪速度Vx0からかい離し始める。それを避けるた
めに、本実施形態においては、推定車輪速度Vweが最
高車輪速度Vwmaxを越えて先行回復しないようにし
(C4=1.5km/hの余裕をもって)、かつ推定車輪速
度変化量ΔVweを生車輪速度変化量ΔVx0の数分の
1(C5=1/4)に制限した上、その後に勾配制限を
配置した。このように、各係数値間に密接な関係を持た
せることにより、良好な推定車輪速度を得ることが可能
となった。
【0052】次に、制御用車輪速度取得手段126につ
いて説明する。この手段は、推定車輪速度Vweに次式
により比例補償および微分補償を行って制御用車輪速度
Vwcを取得するものである。 Vwc=Vwe+(Vx0−Vwe)*C7+ΔVwe
*C8; ただし、C7=1/8〜1/4、C8=3〜5 上式の第2項が連続性保証生車輪速度変化量ΔVx0で
比例補償を行う項であり、第3項が推定車輪速度変化量
ΔVweで微分補償を行う項である。理論的にはVwc
=Vwe+(Vx0−Vwe)*C7+(ΔVwe−Δ
Vve1)*C8の式で微分補償を行うのが合理的であ
るが、本実施形態においては簡単化のために上式によっ
て微分補償が行われる。ただし、各車輪についてアンチ
ロック制御が開始される前は、合成係数C7,C8が0
にされて比例補償も微分補償も行われず、アンチロック
制御が開始された後に両補償が行われる。また、推定車
両速度が10km/h以下の状態では負方向の微分補償を禁
止することが望ましい。低速度になるとサンプリング時
点毎にはエッジ信号が生じないため、推定車輪速度変化
量ΔVweの連続性が損なわれ、不都合な減圧動作が行
われる事態が生じ易いからである。
いて説明する。この手段は、推定車輪速度Vweに次式
により比例補償および微分補償を行って制御用車輪速度
Vwcを取得するものである。 Vwc=Vwe+(Vx0−Vwe)*C7+ΔVwe
*C8; ただし、C7=1/8〜1/4、C8=3〜5 上式の第2項が連続性保証生車輪速度変化量ΔVx0で
比例補償を行う項であり、第3項が推定車輪速度変化量
ΔVweで微分補償を行う項である。理論的にはVwc
=Vwe+(Vx0−Vwe)*C7+(ΔVwe−Δ
Vve1)*C8の式で微分補償を行うのが合理的であ
るが、本実施形態においては簡単化のために上式によっ
て微分補償が行われる。ただし、各車輪についてアンチ
ロック制御が開始される前は、合成係数C7,C8が0
にされて比例補償も微分補償も行われず、アンチロック
制御が開始された後に両補償が行われる。また、推定車
両速度が10km/h以下の状態では負方向の微分補償を禁
止することが望ましい。低速度になるとサンプリング時
点毎にはエッジ信号が生じないため、推定車輪速度変化
量ΔVweの連続性が損なわれ、不都合な減圧動作が行
われる事態が生じ易いからである。
【0053】上記のように比例成分(Vx0−Vwe)
*C7を加算するのは次の理由からである。前述のよう
に勾配制限処理と先行回復処理とを行うと高周波振動波
形の上包絡線が得られて減圧され難くなる。その結果、
推定車輪速度Vweの低下(スリップ率の増加)が必要
以上に大きくなると、路面μの最高値を越えて逆に制動
力が低下し、その上、サイドフォースも減少する。これ
を回避するために、生車輪速度Vx0成分を適正量加算
することとしたのである。また、微分成分ΔVwe*C
8や(ΔVwe−ΔVve1)*C8を加算するのは減
圧動作が行われ易くするためである。一般に、微分成分
を加算するとノイズに弱くなる傾向があるが、本実施形
態におけるように制限された微分成分ΔVwe*C8や
(ΔVwe−ΔVve1)*C8を加算すれば、ノイズ
に弱くならない範囲で減圧動作が行われ易くなり、減圧
量が少なくなって(小刻みな減圧動作が行われて)、 制
動性能と操舵性能との両立を図り得る。推定車輪速度変
化量ΔVweには前述のような平滑化(ローパスフィル
タ処理,先行回復処理,勾配制限処理等)が施されてい
るが、この推定車輪速度変化量ΔVweに代えて生車輪
速度変化量(例えば連続性保証生車輪速度変化量ΔVx
0)を使用することも可能である。ただし、その場合に
は、次式のように制限を付けることが望ましい。 Vwc=Vwe+(Vx0−Vwe)*C7+リミッタ
{(ΔVx0−ΔVve1)*C8}; ただし、C7=1/8〜1/4、C8=3〜5
*C7を加算するのは次の理由からである。前述のよう
に勾配制限処理と先行回復処理とを行うと高周波振動波
形の上包絡線が得られて減圧され難くなる。その結果、
推定車輪速度Vweの低下(スリップ率の増加)が必要
以上に大きくなると、路面μの最高値を越えて逆に制動
力が低下し、その上、サイドフォースも減少する。これ
を回避するために、生車輪速度Vx0成分を適正量加算
することとしたのである。また、微分成分ΔVwe*C
8や(ΔVwe−ΔVve1)*C8を加算するのは減
圧動作が行われ易くするためである。一般に、微分成分
を加算するとノイズに弱くなる傾向があるが、本実施形
態におけるように制限された微分成分ΔVwe*C8や
(ΔVwe−ΔVve1)*C8を加算すれば、ノイズ
に弱くならない範囲で減圧動作が行われ易くなり、減圧
量が少なくなって(小刻みな減圧動作が行われて)、 制
動性能と操舵性能との両立を図り得る。推定車輪速度変
化量ΔVweには前述のような平滑化(ローパスフィル
タ処理,先行回復処理,勾配制限処理等)が施されてい
るが、この推定車輪速度変化量ΔVweに代えて生車輪
速度変化量(例えば連続性保証生車輪速度変化量ΔVx
0)を使用することも可能である。ただし、その場合に
は、次式のように制限を付けることが望ましい。 Vwc=Vwe+(Vx0−Vwe)*C7+リミッタ
{(ΔVx0−ΔVve1)*C8}; ただし、C7=1/8〜1/4、C8=3〜5
【0054】また、アンチロック制御の開始前には比例
補償および微分補償を行わず、開始後に行うのは、アン
チロック制御が開始されにくい(最初の減圧は行われに
くい)一方、一旦開始された後は増,減圧が行われ易く
するためである。アンチロック制御の基本は、車輪速度
基準値より制御用車輪速度Vwcが低下するとホイール
シリンダ液圧を急減圧し、しきい値以上に回復すると徐
々に増圧することである。したがって、本実施形態にお
けるように、アンチロック制御開始前には係数C7,C
8がゼロとされて比例補償および微分補償が行われず、
アンチロック制御開始後には行われるようにするととも
に、係数C7,C8を適切に選択しておくことによっ
て、アンチロック制御が開始されにくい一方、一旦開始
された後は減圧,増圧共にされ易くすることができるの
である。
補償および微分補償を行わず、開始後に行うのは、アン
チロック制御が開始されにくい(最初の減圧は行われに
くい)一方、一旦開始された後は増,減圧が行われ易く
するためである。アンチロック制御の基本は、車輪速度
基準値より制御用車輪速度Vwcが低下するとホイール
シリンダ液圧を急減圧し、しきい値以上に回復すると徐
々に増圧することである。したがって、本実施形態にお
けるように、アンチロック制御開始前には係数C7,C
8がゼロとされて比例補償および微分補償が行われず、
アンチロック制御開始後には行われるようにするととも
に、係数C7,C8を適切に選択しておくことによっ
て、アンチロック制御が開始されにくい一方、一旦開始
された後は減圧,増圧共にされ易くすることができるの
である。
【0055】最高車輪速度取得手段128は、左,右前
輪FL,FRおよび左,右後輪RL,RRの推定車輪速
度VweFL,VweFR,VweRL,VweRRか
ら、下記の処理により最高車輪速度Vwmaxを取得す
る手段である。 前輪の高速度車輪速度Vwfmax=max(VweF
R,VweFL) 後輪の高速度車輪速度Vwrmax=max(VweR
R,VweRL) 最高車輪速度Vwmax=max(Vwfmax,Vw
rmax )
輪FL,FRおよび左,右後輪RL,RRの推定車輪速
度VweFL,VweFR,VweRL,VweRRか
ら、下記の処理により最高車輪速度Vwmaxを取得す
る手段である。 前輪の高速度車輪速度Vwfmax=max(VweF
R,VweFL) 後輪の高速度車輪速度Vwrmax=max(VweR
R,VweRL) 最高車輪速度Vwmax=max(Vwfmax,Vw
rmax )
【0056】μ学習開始判定用速度取得手段130は、
4個の車輪FL,FR,RL,RRの生車輪速度Vx0
FL,Vx0FR,Vx0RL,Vx0RRから、下記
の処理によりμ学習開始判定用速度Vwmintopを
取得する手段である。 前輪の低速度車輪速度Vwfmin=min(Vx0F
R,Vx0FL) 後輪の低速度車輪速度Vwrmin=min(Vx0R
R,Vx0RL) μ学習開始判定用速度Vwmintop=max(Vw
fmin,Vwrmin)
4個の車輪FL,FR,RL,RRの生車輪速度Vx0
FL,Vx0FR,Vx0RL,Vx0RRから、下記
の処理によりμ学習開始判定用速度Vwmintopを
取得する手段である。 前輪の低速度車輪速度Vwfmin=min(Vx0F
R,Vx0FL) 後輪の低速度車輪速度Vwrmin=min(Vx0R
R,Vx0RL) μ学習開始判定用速度Vwmintop=max(Vw
fmin,Vwrmin)
【0057】そして、これら最高車輪速度Vwmaxお
よびμ学習開始判定用速度Vwmintopから車輪速
度不安定量取得手段134が下記の処理により車輪速度
不安定量ΔVwmintopを取得する。 Tmp=Vwmax−Vwmintop−ΔVwmintop-1; if(Tmp>0) ΔVwmintop=ΔVwmintop-1+Tmp/2; else ΔVwmintop=ΔVwmintop-1+Tmp/8; 車輪速度不安定量ΔVwmintopは最高車輪速度V
wmaxからμ学習開始判定用速度Vwmintopを
差し引いた差を平滑化したものであるが、増大方向には
比較的速やかに変化し、減少方向には緩やかに変化する
ようにされている。
よびμ学習開始判定用速度Vwmintopから車輪速
度不安定量取得手段134が下記の処理により車輪速度
不安定量ΔVwmintopを取得する。 Tmp=Vwmax−Vwmintop−ΔVwmintop-1; if(Tmp>0) ΔVwmintop=ΔVwmintop-1+Tmp/2; else ΔVwmintop=ΔVwmintop-1+Tmp/8; 車輪速度不安定量ΔVwmintopは最高車輪速度V
wmaxからμ学習開始判定用速度Vwmintopを
差し引いた差を平滑化したものであるが、増大方向には
比較的速やかに変化し、減少方向には緩やかに変化する
ようにされている。
【0058】第3車輪速度取得手段132は、4個の車
輪FL,FR,RL,RRの推定車輪速度VweFL,
VweFR,VweRL,VweRRの中で三番目に大
きいものを第3車輪速度Vwmedlとして取得するも
のである。ただし、生車輪速度Vx0FL,Vx0F
R,Vx0RL,Vx0RRの中で三番目に大きいもの
を取得するものとすることも可能である。
輪FL,FR,RL,RRの推定車輪速度VweFL,
VweFR,VweRL,VweRRの中で三番目に大
きいものを第3車輪速度Vwmedlとして取得するも
のである。ただし、生車輪速度Vx0FL,Vx0F
R,Vx0RL,Vx0RRの中で三番目に大きいもの
を取得するものとすることも可能である。
【0059】車輪速度ばらつき幅取得手段142は、そ
の第3車輪速度Vwmedlと前記最高車輪速度Vwm
axとから、下記の処理により車輪速度ばらつき幅Vw
mxmnを取得するものである。なお、 この処理によって取得される車輪速度ばらつき幅Vwm
xmnは、最高車輪速度Vwmaxと第3車輪速度Vw
medlとの差に基づいて演算されるものであるが、増
加は比較的速く、減少は遅くされている。
の第3車輪速度Vwmedlと前記最高車輪速度Vwm
axとから、下記の処理により車輪速度ばらつき幅Vw
mxmnを取得するものである。なお、 この処理によって取得される車輪速度ばらつき幅Vwm
xmnは、最高車輪速度Vwmaxと第3車輪速度Vw
medlとの差に基づいて演算されるものであるが、増
加は比較的速く、減少は遅くされている。
【0060】旋回検出手段150は、4個の車輪FL,
FR,RL,RRの推定車輪速度VweFL,VweF
R,VweRL,VweRRから、下記の処理により、
旋回指数Ctturnを取得する。この処理をフローチ
ャートで表せば図6の通りである。 なお、上記車輪速度ばらつき幅第2基準値Vmxmn2
は、後述するように、推定車両速度取得手段140にお
いて、下記の演算で求められるものである。 Vmxmn2=Vve*0.05+2.5・・・μ<0.2 Vmxmn2=Vve*0.10+5.0・・・μ>0.4
FR,RL,RRの推定車輪速度VweFL,VweF
R,VweRL,VweRRから、下記の処理により、
旋回指数Ctturnを取得する。この処理をフローチ
ャートで表せば図6の通りである。 なお、上記車輪速度ばらつき幅第2基準値Vmxmn2
は、後述するように、推定車両速度取得手段140にお
いて、下記の演算で求められるものである。 Vmxmn2=Vve*0.05+2.5・・・μ<0.2 Vmxmn2=Vve*0.10+5.0・・・μ>0.4
【0061】旋回検出手段150は、直進判定と旋回判
定との相互移行を困難とする次の2手段の組合わせによ
り、安定で誤判定の少ないものとされている。第1手段
は、直進中から旋回中への判定バイアスを0.5km/h
(S31)、旋回中から直進中への判定バイアスを−
0.2km/h(S32,S33)とするヒステリシスバイ
アスで相互移行を困難とする手段であり、第2手段は、
ABS制御中にランダムに個別に発生する急減圧を必要
とする過大スリップ状態による他の判定への移行をカウ
ンタを用いて困難にする手段である。具体的には、旋回
検出手段150は旋回カウンタを備えており、車両が直
進中である可能性が高い場合には旋回カウンタのカウン
ト値が減少させられ(S38,S39)、旋回中である
可能性が高い場合にはカウント値が増加させられる(S
40,S41)。旋回指数Ctturnはこの旋回カウ
ンタの最大値を14とするカウント値であり、これが7
より大きい場合に車両は旋回中であると判定される。車
両が直進中であると判定されている間、すなわち旋回指
数Ctturn≦7である間は、右前輪の車輪速度に一
定値(本実施形態においては0.5)を加えたものが左
前輪の車輪速度より大きくかつ左後輪の車輪速度に一定
値を加えたものが右後輪の車輪速度より大きいか(S3
4,S35の判定がYES)、あるいは、左前輪の車輪
速度に一定値を加えたものが右前輪の車輪速度より大き
くかつ右後輪の車輪速度に一定値を加えたものが左後輪
の車輪速度より大きいか(S36,S37の判定がYE
S)のいずれかである場合には、右車輪側と左車輪側と
のいずれも明瞭に大きいとは言えないとして、未だ直進
中である可能性が高いと判定され(S38,S39)、
そうでない場合には旋回中となった可能性が高いと判定
される(S40,S41)。また、車両が旋回中である
と判定されている間、すなわちCtturn>7である
間(本実施形態においては車輪速度ばらつき幅Vwmx
mnが車輪速度ばらつき幅第2基準値Vmxmn2より
小さく、車輪速度のばらつき幅が小さい間のみCttu
rn>7であるか否かの判定が有効化される)は、右前
輪の車輪速度から一定値(本実施形態においては0.2
であるが0,−0.2等種々の値を採用し得る)を差し
引いたものが左前輪の車輪速度より大きくかつ左後輪の
車輪速度から一定値を差し引いたものが右後輪の車輪速
度より大きいか(S34,S35の判定がYES)、あ
るいは、左前輪の車輪速度から一定値を差し引いたもの
が右前輪の車輪速度が大きくかつ右後輪の車輪速度から
一定値を差し引いたものが左後輪の車輪速度より大きい
か(S36,S37の判定がYES)のいずれかである
場合には、右車輪側と左車輪側とのいずれも明瞭に大き
いとは言えなくなったとして、直進中となった可能性が
高いと判定され、そうでない場合には未だ旋回中である
可能性が高いと判定される。
定との相互移行を困難とする次の2手段の組合わせによ
り、安定で誤判定の少ないものとされている。第1手段
は、直進中から旋回中への判定バイアスを0.5km/h
(S31)、旋回中から直進中への判定バイアスを−
0.2km/h(S32,S33)とするヒステリシスバイ
アスで相互移行を困難とする手段であり、第2手段は、
ABS制御中にランダムに個別に発生する急減圧を必要
とする過大スリップ状態による他の判定への移行をカウ
ンタを用いて困難にする手段である。具体的には、旋回
検出手段150は旋回カウンタを備えており、車両が直
進中である可能性が高い場合には旋回カウンタのカウン
ト値が減少させられ(S38,S39)、旋回中である
可能性が高い場合にはカウント値が増加させられる(S
40,S41)。旋回指数Ctturnはこの旋回カウ
ンタの最大値を14とするカウント値であり、これが7
より大きい場合に車両は旋回中であると判定される。車
両が直進中であると判定されている間、すなわち旋回指
数Ctturn≦7である間は、右前輪の車輪速度に一
定値(本実施形態においては0.5)を加えたものが左
前輪の車輪速度より大きくかつ左後輪の車輪速度に一定
値を加えたものが右後輪の車輪速度より大きいか(S3
4,S35の判定がYES)、あるいは、左前輪の車輪
速度に一定値を加えたものが右前輪の車輪速度より大き
くかつ右後輪の車輪速度に一定値を加えたものが左後輪
の車輪速度より大きいか(S36,S37の判定がYE
S)のいずれかである場合には、右車輪側と左車輪側と
のいずれも明瞭に大きいとは言えないとして、未だ直進
中である可能性が高いと判定され(S38,S39)、
そうでない場合には旋回中となった可能性が高いと判定
される(S40,S41)。また、車両が旋回中である
と判定されている間、すなわちCtturn>7である
間(本実施形態においては車輪速度ばらつき幅Vwmx
mnが車輪速度ばらつき幅第2基準値Vmxmn2より
小さく、車輪速度のばらつき幅が小さい間のみCttu
rn>7であるか否かの判定が有効化される)は、右前
輪の車輪速度から一定値(本実施形態においては0.2
であるが0,−0.2等種々の値を採用し得る)を差し
引いたものが左前輪の車輪速度より大きくかつ左後輪の
車輪速度から一定値を差し引いたものが右後輪の車輪速
度より大きいか(S34,S35の判定がYES)、あ
るいは、左前輪の車輪速度から一定値を差し引いたもの
が右前輪の車輪速度が大きくかつ右後輪の車輪速度から
一定値を差し引いたものが左後輪の車輪速度より大きい
か(S36,S37の判定がYES)のいずれかである
場合には、右車輪側と左車輪側とのいずれも明瞭に大き
いとは言えなくなったとして、直進中となった可能性が
高いと判定され、そうでない場合には未だ旋回中である
可能性が高いと判定される。
【0062】最高車輪速度補正手段136は、下記の処
理により、最高車輪速度Vwmaxを補正し、補正最高
車輪速度Vwmax’を取得するものである。 if(ΔVwmintop<1.5 ){ Vwmax’=Vwmax−(1.5−ΔVwmintop)/2; }else if(ΔVwmintop>2.5){ Vwmax’=Vwmax+(ΔVwmintop−2.5)/4; } 車輪速度不安定量ΔVwmintopが小さいときは、
最高車輪速度Vwmaxを引き下げ、最高車輪速度の不
安定量ΔVwmintopが大きいときは、最高車輪速
度Vwmaxを引き上げるように補正するのであり、か
つ、車輪速度不安定量ΔVwmintopが小さいとき
の補正の方を敏感に行うのである。
理により、最高車輪速度Vwmaxを補正し、補正最高
車輪速度Vwmax’を取得するものである。 if(ΔVwmintop<1.5 ){ Vwmax’=Vwmax−(1.5−ΔVwmintop)/2; }else if(ΔVwmintop>2.5){ Vwmax’=Vwmax+(ΔVwmintop−2.5)/4; } 車輪速度不安定量ΔVwmintopが小さいときは、
最高車輪速度Vwmaxを引き下げ、最高車輪速度の不
安定量ΔVwmintopが大きいときは、最高車輪速
度Vwmaxを引き上げるように補正するのであり、か
つ、車輪速度不安定量ΔVwmintopが小さいとき
の補正の方を敏感に行うのである。
【0063】平滑化車輪速度取得手段138は、上記補
正最高車輪速度Vwmax’から下記の処理により平滑
化最高車輪速度Vwmaxsを取得するものである。 Tmp0=ΔG*0.25; Tmp1=Vwmaxs-1+ΔVve1+Tmp0; Tmp2=Vwmaxs-1+ΔVve1−Tmp0; if( Vxmax’>Tmp1 ){ Vxmaxs=Tmp1+(Vwmax’−Tmp1)*C10; }else if(Vxmax’>Tmp2){ Vxmaxs=Vwmax’; }else{ Vxmaxs=Tmp2+(Vwmax’−Tmp2)*C11; } ただし、C10=1/4、C11=1/16 今回の補正最高車輪速度Vwmax’の前回の平滑化最
高車輪速度Vwmaxs -1からの変化量が、推定車両速
度第1変化量ΔVve1から上下に適当な幅(本実施形
態においては0.25ΔG)の範囲から外れた場合は、
1次遅れフィルタを通すことにより、補正最高車輪速度
Vwmax’から平滑化最高車輪速度Vwmaxsを作
成するのである。
正最高車輪速度Vwmax’から下記の処理により平滑
化最高車輪速度Vwmaxsを取得するものである。 Tmp0=ΔG*0.25; Tmp1=Vwmaxs-1+ΔVve1+Tmp0; Tmp2=Vwmaxs-1+ΔVve1−Tmp0; if( Vxmax’>Tmp1 ){ Vxmaxs=Tmp1+(Vwmax’−Tmp1)*C10; }else if(Vxmax’>Tmp2){ Vxmaxs=Vwmax’; }else{ Vxmaxs=Tmp2+(Vwmax’−Tmp2)*C11; } ただし、C10=1/4、C11=1/16 今回の補正最高車輪速度Vwmax’の前回の平滑化最
高車輪速度Vwmaxs -1からの変化量が、推定車両速
度第1変化量ΔVve1から上下に適当な幅(本実施形
態においては0.25ΔG)の範囲から外れた場合は、
1次遅れフィルタを通すことにより、補正最高車輪速度
Vwmax’から平滑化最高車輪速度Vwmaxsを作
成するのである。
【0064】推定車両速度取得手段140は、上記平滑
化最高車輪速度Vwmaxsに基づいて推定車両速度V
veを取得するものである。推定車両速度取得手段14
0は、前述のように、推定車両速度変化量演算開始許可
フラグFΔVveがOFF状態にあるかON状態にある
か、すなわちμ学習開始判定用速度Vwmintopが
推定車両速度Vveより最初に小さくなる前か後かによ
って、μ強制状態とμ学習状態とに切り換えられるが、
両者はさらにそれぞれ3つと2つとの状態に分かれるた
め、結局、推定車両速度取得手段140の作動状態は下
記の5つの状態に分かれることとなる。なお、前述のよ
うに、アンチロック制御中の推定車両速度第1変化量Δ
Vve1と路面μとは互いに対応するものであるため、
μ強制状態およびμ学習状態はそれぞれ推定車両速度変
化量強制状態および推定車両速度変化量学習状態である
と考えることもでき、また、μ学習状態はμ強制状態の
一部である部分的アンチロック制御状態との関係におい
て全体的アンチロック制御状態であると考えることがで
きる。 (1) μ強制状態 (1-1) 非実制動状態 (1-2) 非アンチロック制御状態 (1-3) 部分的アンチロック制御状態 (2) μ学習状態 (2-1) μ急速学習状態 (2-2) μ整定状態
化最高車輪速度Vwmaxsに基づいて推定車両速度V
veを取得するものである。推定車両速度取得手段14
0は、前述のように、推定車両速度変化量演算開始許可
フラグFΔVveがOFF状態にあるかON状態にある
か、すなわちμ学習開始判定用速度Vwmintopが
推定車両速度Vveより最初に小さくなる前か後かによ
って、μ強制状態とμ学習状態とに切り換えられるが、
両者はさらにそれぞれ3つと2つとの状態に分かれるた
め、結局、推定車両速度取得手段140の作動状態は下
記の5つの状態に分かれることとなる。なお、前述のよ
うに、アンチロック制御中の推定車両速度第1変化量Δ
Vve1と路面μとは互いに対応するものであるため、
μ強制状態およびμ学習状態はそれぞれ推定車両速度変
化量強制状態および推定車両速度変化量学習状態である
と考えることもでき、また、μ学習状態はμ強制状態の
一部である部分的アンチロック制御状態との関係におい
て全体的アンチロック制御状態であると考えることがで
きる。 (1) μ強制状態 (1-1) 非実制動状態 (1-2) 非アンチロック制御状態 (1-3) 部分的アンチロック制御状態 (2) μ学習状態 (2-1) μ急速学習状態 (2-2) μ整定状態
【0065】(1) μ強制状態 (1-1) 非実制動状態,(1-2) 非アンチロック制御状態お
よび(1-3) 部分的アンチロック制御状態 μ強制状態にある推定車両速度取得手段140は、図7
のフローチャートで表される下記の処理により推定車両
速度Vveを取得する。 if(Stp1==ON && Vwmax+ΔG/8<Vwmax-1) Stp2=ON; // 実制動開始前条件成立 if(Stp2==OFF){ // 実制動開始前 ΔVve1=−ΔG*C12;ΔVve2=0; }else if(FΔVve==OFF){ // 実制動開始後 Tmp=FRact+FLact+RRact; // 各輪制御許可フ ラグ if(Tmp==0){ if(ΔVve1>−ΔG) ΔVve1=ΔVve1−ΔG*C13; if(ΔVve2>−ΔG) ΔVve2=ΔVve2−ΔG*C13/2; }else{ if(ΔVve1>−ΔG) ΔVve1=ΔVve1−ΔG*C13/4; if(ΔVve2>−ΔG) ΔVve2=ΔVve2−ΔG*C13/2; } } Temp=Vve-1+ΔVve1; Tmp=Temp*C14+C15; if(Tmp>C16) Tmp=C16; Vve=Vve+(Vwmaxs−Vve)/Tmp; ただし、C12=1/8、C13=1/64〜1/32、C14=0.5〜1、 C15=1〜4、C16=32〜64 なお、ΔVve1はVve-1に比較して非常に小さい値
であるので、上記Tmp=Temp*C14+C15
は、Tmp=Vve-1*C14+C15とすることも可
能である。
よび(1-3) 部分的アンチロック制御状態 μ強制状態にある推定車両速度取得手段140は、図7
のフローチャートで表される下記の処理により推定車両
速度Vveを取得する。 if(Stp1==ON && Vwmax+ΔG/8<Vwmax-1) Stp2=ON; // 実制動開始前条件成立 if(Stp2==OFF){ // 実制動開始前 ΔVve1=−ΔG*C12;ΔVve2=0; }else if(FΔVve==OFF){ // 実制動開始後 Tmp=FRact+FLact+RRact; // 各輪制御許可フ ラグ if(Tmp==0){ if(ΔVve1>−ΔG) ΔVve1=ΔVve1−ΔG*C13; if(ΔVve2>−ΔG) ΔVve2=ΔVve2−ΔG*C13/2; }else{ if(ΔVve1>−ΔG) ΔVve1=ΔVve1−ΔG*C13/4; if(ΔVve2>−ΔG) ΔVve2=ΔVve2−ΔG*C13/2; } } Temp=Vve-1+ΔVve1; Tmp=Temp*C14+C15; if(Tmp>C16) Tmp=C16; Vve=Vve+(Vwmaxs−Vve)/Tmp; ただし、C12=1/8、C13=1/64〜1/32、C14=0.5〜1、 C15=1〜4、C16=32〜64 なお、ΔVve1はVve-1に比較して非常に小さい値
であるので、上記Tmp=Temp*C14+C15
は、Tmp=Vve-1*C14+C15とすることも可
能である。
【0066】非実制動状態、すなわち、ブレーキペダル
10の踏込みがストップランプスイッチ110により検
出されてペダル踏込みフラグStp1がON状態にされ
るとともに、最高車輪速度VwmaxがΔG/8以上減
少するという実制動開始条件が成立する以前において
は、推定車両速度取得手段140は推定車両速度第1変
化量ΔVve1を−ΔG*C12、推定車両速度第2変
化量ΔVve2を0に初期化する。なお、付言すれば、
上記 に変更することも可能である。前者によれば、ブレーキ
ペダル10の踏込みがストップランプスイッチ110に
よって検出された後、実際にホイールシリンダ液圧が上
昇して減速度が生じ始めるまでの遅延時間の影響を排除
することができる利点があるが、後者によることも可能
なのであり、制御を簡単化することができる。
10の踏込みがストップランプスイッチ110により検
出されてペダル踏込みフラグStp1がON状態にされ
るとともに、最高車輪速度VwmaxがΔG/8以上減
少するという実制動開始条件が成立する以前において
は、推定車両速度取得手段140は推定車両速度第1変
化量ΔVve1を−ΔG*C12、推定車両速度第2変
化量ΔVve2を0に初期化する。なお、付言すれば、
上記 に変更することも可能である。前者によれば、ブレーキ
ペダル10の踏込みがストップランプスイッチ110に
よって検出された後、実際にホイールシリンダ液圧が上
昇して減速度が生じ始めるまでの遅延時間の影響を排除
することができる利点があるが、後者によることも可能
なのであり、制御を簡単化することができる。
【0067】また、実制動開始条件の成立後であって、
かつ、いずれの車輪についてもアンチロック制御が開始
されていない非アンチロック制御状態においては、推定
車両速度取得手段140は、図8に示すように1回の実
行毎に推定車両速度第1変化量ΔVve1をΔG*C1
3ずつ、推定車両速度第2変化量ΔVve2をΔG*C
13/2ずつそれぞれ小さい値(負の値であるから絶対
値が大きい値)に決定する。ただし−ΔGを限度とす
る。
かつ、いずれの車輪についてもアンチロック制御が開始
されていない非アンチロック制御状態においては、推定
車両速度取得手段140は、図8に示すように1回の実
行毎に推定車両速度第1変化量ΔVve1をΔG*C1
3ずつ、推定車両速度第2変化量ΔVve2をΔG*C
13/2ずつそれぞれ小さい値(負の値であるから絶対
値が大きい値)に決定する。ただし−ΔGを限度とす
る。
【0068】そして、いずれかの車輪においてアンチロ
ック制御が開始され、各輪制御許可フラグFRact,
FLact,RRact,RLactのいずれかがON
状態にされた後、μ学習開始判定用速度Vwminto
pが推定車両速度Vveより小さくなるまでの部分アン
チロック制御状態においては、推定車両速度取得手段1
40は、図8に実線で示すように1回の実行毎に推定車
両速度第1変化量ΔVve1をΔG*C13/4(破線
で示す非アンチロック制御状態における値の1/4)ず
つ、推定車両速度第2変化量ΔVve2をΔG*C13
/2(非アンチロック制御状態における値と同じ)ずつ
それぞれ小さい値に決定する。推定車両速度第1変化量
ΔVve1は、−1Gの減速度に相当する−ΔGまでは
小さくされるが、路面μが1より小さい場合には−ΔG
になる以前にいずれかの車輪においてアンチロック制御
が開始される。もし、それまでにいずれの車輪において
もアンチロック制御が開始されなければ、推定車両速度
第1変化量ΔVve1を−ΔGに保ってアンチロック制
御の開始が待たれることとなる。
ック制御が開始され、各輪制御許可フラグFRact,
FLact,RRact,RLactのいずれかがON
状態にされた後、μ学習開始判定用速度Vwminto
pが推定車両速度Vveより小さくなるまでの部分アン
チロック制御状態においては、推定車両速度取得手段1
40は、図8に実線で示すように1回の実行毎に推定車
両速度第1変化量ΔVve1をΔG*C13/4(破線
で示す非アンチロック制御状態における値の1/4)ず
つ、推定車両速度第2変化量ΔVve2をΔG*C13
/2(非アンチロック制御状態における値と同じ)ずつ
それぞれ小さい値に決定する。推定車両速度第1変化量
ΔVve1は、−1Gの減速度に相当する−ΔGまでは
小さくされるが、路面μが1より小さい場合には−ΔG
になる以前にいずれかの車輪においてアンチロック制御
が開始される。もし、それまでにいずれの車輪において
もアンチロック制御が開始されなければ、推定車両速度
第1変化量ΔVve1を−ΔGに保ってアンチロック制
御の開始が待たれることとなる。
【0069】このように、推定車両速度第1変化量ΔV
ve1は、非実制動状態、非アンチロック制御状態およ
び部分アンチロック制御状態のそれぞれにおいて異なる
処理により取得されるのであるが、その後の処理は共通
である。すなわち、取得した推定車両速度第1変化量Δ
Vve1を使用して仮の推定車両速度VveとしてのT
emp(=Vve-1+ΔVve1)が取得され、Tmp
=Temp*C14+C15以下の処理により、平滑化
最高車輪速度Vwmaxsと仮の推定車両速度Temp
との偏差Δ(=Vwmaxs−Temp)を減少させる
ようにして、今回の推定車両速度Temp(=Vve)
が求められるのである。
ve1は、非実制動状態、非アンチロック制御状態およ
び部分アンチロック制御状態のそれぞれにおいて異なる
処理により取得されるのであるが、その後の処理は共通
である。すなわち、取得した推定車両速度第1変化量Δ
Vve1を使用して仮の推定車両速度VveとしてのT
emp(=Vve-1+ΔVve1)が取得され、Tmp
=Temp*C14+C15以下の処理により、平滑化
最高車輪速度Vwmaxsと仮の推定車両速度Temp
との偏差Δ(=Vwmaxs−Temp)を減少させる
ようにして、今回の推定車両速度Temp(=Vve)
が求められるのである。
【0070】非実制動状態および非アンチロック制御状
態における処理は、推定車両速度Vveを平滑化最高車
輪速度VwmaxsからΔだけオフセットさせる処理で
あり、平滑化最高車輪速度Vwmaxsの変化量が一定
値の場合には、このオフセット量Δは下式によって求め
得る。 Δ=平滑化最高車輪速度Vwmaxs−推定車両速度Vve =(ΔVwmaxs−ΔVve1)*C15 //実制動開始前 =(ΔVwmaxs−ΔVve1)*(Vve*C14+C15) //実 制動開始後 平滑化最高車輪速度Vwmaxsの変化量と推定車両速
度第1変化量ΔVve1との差の累積が上記偏差Δであ
り、そのΔを減少させるように補正する係数が1/Tm
pである。本処理によって、推定車両速度Vveが、図
9に示すように実制動開始(Stp2==ON)からの
経過時間,推定車両速度第1変化量ΔVve1および平
滑化最高車輪速度Vwmaxsに基づいて実車両速度V
v(Vwmaxsと考えてよい)より下方に設定され、
その結果、急制動と低μでは早めに(低スリップ率で)
減圧が開始され、高μや緩制動では高スリップ率になら
ないと減圧が開始されないこととなる。なお、本処理で
はVve-1とVveとが区別されず、Tempが今回の
推定車両速度の途中変数とされているので、Temp=
Vveとすることができ、それにより式Temp=Te
mp+(Vwmaxs−Temp)/TmpはVve=
Vve+(Vwmaxs−Vve)/Tmpとなる。こ
れが図3の推定車両速度取得手段140の上側に示され
ている部分の意味である。また、上記偏差Δ(=Vwm
axs−Temp)が図3における車両速度偏差Vve
devに相当する。
態における処理は、推定車両速度Vveを平滑化最高車
輪速度VwmaxsからΔだけオフセットさせる処理で
あり、平滑化最高車輪速度Vwmaxsの変化量が一定
値の場合には、このオフセット量Δは下式によって求め
得る。 Δ=平滑化最高車輪速度Vwmaxs−推定車両速度Vve =(ΔVwmaxs−ΔVve1)*C15 //実制動開始前 =(ΔVwmaxs−ΔVve1)*(Vve*C14+C15) //実 制動開始後 平滑化最高車輪速度Vwmaxsの変化量と推定車両速
度第1変化量ΔVve1との差の累積が上記偏差Δであ
り、そのΔを減少させるように補正する係数が1/Tm
pである。本処理によって、推定車両速度Vveが、図
9に示すように実制動開始(Stp2==ON)からの
経過時間,推定車両速度第1変化量ΔVve1および平
滑化最高車輪速度Vwmaxsに基づいて実車両速度V
v(Vwmaxsと考えてよい)より下方に設定され、
その結果、急制動と低μでは早めに(低スリップ率で)
減圧が開始され、高μや緩制動では高スリップ率になら
ないと減圧が開始されないこととなる。なお、本処理で
はVve-1とVveとが区別されず、Tempが今回の
推定車両速度の途中変数とされているので、Temp=
Vveとすることができ、それにより式Temp=Te
mp+(Vwmaxs−Temp)/TmpはVve=
Vve+(Vwmaxs−Vve)/Tmpとなる。こ
れが図3の推定車両速度取得手段140の上側に示され
ている部分の意味である。また、上記偏差Δ(=Vwm
axs−Temp)が図3における車両速度偏差Vve
devに相当する。
【0071】本推定車両速度取得手段140において
は、推定車両速度Vveが、ホイールシリンダ液圧の上
昇に伴う平滑化最高車輪速度Vwmaxsの低下に先行
して低下させられるのであり、かつ、推定車両速度第1
変化量ΔVve1が低μ路の減速度に対応する−ΔG/
8にプリセットされ、ブレーキペダル10の踏込みに応
じて最高車輪速度変化量ΔVwmaxが−ΔG/8を下
まわるに到った時点から、高μ路の減速度に対応する−
ΔGまで直線的に減少(絶対値が増大)させられ、それ
ら各推定車両速度第1変化量ΔVve1に基づいて推定
車両速度Vveが取得される。そして、後述するよう
に、推定車両速度Vveから適正なスリップ量が差し引
かれ、必要に応じて旋回時の補正が行われるなどしてし
きい値が作成され、制御用車輪速度Vwcがそのしきい
値より小さくなれば(実際には制御用車輪速度Vwcと
しきい値との差である通常増減圧用車輪速度偏差ΔVw
relが負になれば)ホイールシリンダ液圧の減圧が行
われる。これによって、路面μの小さい低μ路上での制
動時(以下、低μ時と略称する)や急制動時にはオフセ
ット量Δが小さい状態で減圧に入る一方、路面μの大き
い高μ路上で緩制動が行われる場合にはオフセット量Δ
が大きくなるまで減圧に入らず、十分な制動力が確保さ
れることとなる。また、推定車両速度Vveはμ学習開
始判定用速度Vmintopのしきい値ともされる。μ
学習開始判定用速度Vmintopの曲線が推定車両速
度Vveの曲線と始めて交差したとき推定車両速度変化
量演算開始許可フラグFΔVveがON状態とされ、μ
学習状態への移行が行われる。平滑化最高車輪速度変化
量ΔVwmaxsに基づく推定車両速度第1変化量ΔV
ve1の演算開始が許可されるのである。本推定車両速
度取得手段140は低μ路に特に好適なものと言える。
は、推定車両速度Vveが、ホイールシリンダ液圧の上
昇に伴う平滑化最高車輪速度Vwmaxsの低下に先行
して低下させられるのであり、かつ、推定車両速度第1
変化量ΔVve1が低μ路の減速度に対応する−ΔG/
8にプリセットされ、ブレーキペダル10の踏込みに応
じて最高車輪速度変化量ΔVwmaxが−ΔG/8を下
まわるに到った時点から、高μ路の減速度に対応する−
ΔGまで直線的に減少(絶対値が増大)させられ、それ
ら各推定車両速度第1変化量ΔVve1に基づいて推定
車両速度Vveが取得される。そして、後述するよう
に、推定車両速度Vveから適正なスリップ量が差し引
かれ、必要に応じて旋回時の補正が行われるなどしてし
きい値が作成され、制御用車輪速度Vwcがそのしきい
値より小さくなれば(実際には制御用車輪速度Vwcと
しきい値との差である通常増減圧用車輪速度偏差ΔVw
relが負になれば)ホイールシリンダ液圧の減圧が行
われる。これによって、路面μの小さい低μ路上での制
動時(以下、低μ時と略称する)や急制動時にはオフセ
ット量Δが小さい状態で減圧に入る一方、路面μの大き
い高μ路上で緩制動が行われる場合にはオフセット量Δ
が大きくなるまで減圧に入らず、十分な制動力が確保さ
れることとなる。また、推定車両速度Vveはμ学習開
始判定用速度Vmintopのしきい値ともされる。μ
学習開始判定用速度Vmintopの曲線が推定車両速
度Vveの曲線と始めて交差したとき推定車両速度変化
量演算開始許可フラグFΔVveがON状態とされ、μ
学習状態への移行が行われる。平滑化最高車輪速度変化
量ΔVwmaxsに基づく推定車両速度第1変化量ΔV
ve1の演算開始が許可されるのである。本推定車両速
度取得手段140は低μ路に特に好適なものと言える。
【0072】本実施形態においては、実際に減速状態に
なったことが検出された時点から推定車両速度第1変化
量ΔVve1が−1Gに相当する値−ΔGに向かって漸
減させられるようになっている。換言すれば、マスタシ
リンダ圧の昇圧に合わせるように推定車両速度第1変化
量量ΔVve1を高μ相当の値に移行させることによ
り、推定車両速度Vveを最高車輪速度(最高車輪速度
Vwmax,補正最高車輪速度Vwmax’,平滑化最
高車輪速度Vwmaxsのいずれであってもよい)から
漸下するように作成し、制動動作によって最高車輪速度
の変化量がその瞬間の推定車両速度第1変化量量ΔVv
e1以下となった時点を積分系で判定するようにするこ
とにより、ノイズに強い判定系が構成されているのであ
る。それによって、必要な場合には早期に路面μの推定
動作(推定車両速度第1変化量の演算動作)に入り、低
μ処理が選択されて、制動停止距離の延長が良好に防止
される。低μ路上において、低μ相当に設定された推定
車両速度第1変化量ΔVve1の漸減以上にマスタシリ
ンダ圧が急増すれば減圧動作が開始されるのである。後
に説明するように、推定車両速度第1変化量ΔVve1
を高μ路相当の値−ΔGにプリセットすることも可能で
あるが、その場合に比較して、本実施形態による方が低
μ路面において早期に減圧動作を開始させ、初回の減圧
量を少なくすることができるのである。その結果、電磁
弁サイズの小形化が可能となり、原価低減が可能になる
効果がある。また、悪路では、路面の凹凸に起因して振
動的に区間減速度が−ΔG/8以下となり易いが(早期
にStp2がON状態となり易いが)、その結果、推定
車両速度第1変化量ΔVve1の漸減が早期に開始さ
れ、悪路上においてはオフセット量Δが良路上における
同じ時期のオフセット量Δより大きくなり、アンチロッ
ク制御開始時期を遅らせるという効果がある。
なったことが検出された時点から推定車両速度第1変化
量ΔVve1が−1Gに相当する値−ΔGに向かって漸
減させられるようになっている。換言すれば、マスタシ
リンダ圧の昇圧に合わせるように推定車両速度第1変化
量量ΔVve1を高μ相当の値に移行させることによ
り、推定車両速度Vveを最高車輪速度(最高車輪速度
Vwmax,補正最高車輪速度Vwmax’,平滑化最
高車輪速度Vwmaxsのいずれであってもよい)から
漸下するように作成し、制動動作によって最高車輪速度
の変化量がその瞬間の推定車両速度第1変化量量ΔVv
e1以下となった時点を積分系で判定するようにするこ
とにより、ノイズに強い判定系が構成されているのであ
る。それによって、必要な場合には早期に路面μの推定
動作(推定車両速度第1変化量の演算動作)に入り、低
μ処理が選択されて、制動停止距離の延長が良好に防止
される。低μ路上において、低μ相当に設定された推定
車両速度第1変化量ΔVve1の漸減以上にマスタシリ
ンダ圧が急増すれば減圧動作が開始されるのである。後
に説明するように、推定車両速度第1変化量ΔVve1
を高μ路相当の値−ΔGにプリセットすることも可能で
あるが、その場合に比較して、本実施形態による方が低
μ路面において早期に減圧動作を開始させ、初回の減圧
量を少なくすることができるのである。その結果、電磁
弁サイズの小形化が可能となり、原価低減が可能になる
効果がある。また、悪路では、路面の凹凸に起因して振
動的に区間減速度が−ΔG/8以下となり易いが(早期
にStp2がON状態となり易いが)、その結果、推定
車両速度第1変化量ΔVve1の漸減が早期に開始さ
れ、悪路上においてはオフセット量Δが良路上における
同じ時期のオフセット量Δより大きくなり、アンチロッ
ク制御開始時期を遅らせるという効果がある。
【0073】本実施形態にはまた、後述の推定車両速度
第1変化量ΔVve1を高μ路相当の値−ΔGにプリセ
ットする実施形態におけるように、最高車輪速度(Vw
max,Vwmax’,Vwmaxs)が推定車両速度
Vveより大幅に低下する状態を低μと判定して、それ
に対応した制御を行う必要がない利点がある。上記のよ
うに、マスタシリンダ圧の昇圧に合わせるように推定車
両速度第1変化量ΔVve1が高μ相当の値に移行させ
られるようになっているため、マスタシリンダ圧の昇圧
勾配の影響を減少させ、最高車輪速度(Vwmax,V
wmax’,Vwmax)の推定車両速度Vveからの
低下量をばらつき幅一定化処理でカバー可能な程度の大
きさに納めることが可能なのである。
第1変化量ΔVve1を高μ路相当の値−ΔGにプリセ
ットする実施形態におけるように、最高車輪速度(Vw
max,Vwmax’,Vwmaxs)が推定車両速度
Vveより大幅に低下する状態を低μと判定して、それ
に対応した制御を行う必要がない利点がある。上記のよ
うに、マスタシリンダ圧の昇圧に合わせるように推定車
両速度第1変化量ΔVve1が高μ相当の値に移行させ
られるようになっているため、マスタシリンダ圧の昇圧
勾配の影響を減少させ、最高車輪速度(Vwmax,V
wmax’,Vwmax)の推定車両速度Vveからの
低下量をばらつき幅一定化処理でカバー可能な程度の大
きさに納めることが可能なのである。
【0074】本実施形態においては、部分的アンチロッ
ク制御中は推定車両速度第1変化量ΔVve1の演算が
禁止されるとともに、通常より減圧時間を少なくすると
ともに急増圧が行われる。軽制動でも、進行方向と直交
する段差や突起物を通り越す時、まず、前2車輪の車輪
速度が低下して前2車輪のホイールシリンダ液圧が減圧
されるが、後2車輪で最高車輪速度Vwmaxが作成さ
れ、続いて、後2車輪の車輪速度が低下して後2車輪の
減圧が行われるが、その時には、前2車輪で最高車輪速
度Vwmaxが作成されることになる。このような場合
に、通常の減圧時間でホイールシリンダ液圧の減圧を行
い、通常の増圧勾配で増圧を行うと過剰減圧となる。そ
れに対し、本実施形態におけるように、前2車輪か後2
車輪かのどちらかが、全く減圧を必要としない状態にお
いては路面μの推定動作に入るのを禁止し、かつ、その
状態では、通常より減圧時間を少なくするとともに急増
圧を行い、ホイールシリンダ液圧の低下量と低下状態を
保っている時間とを少なくするように構成すれば、制動
停止距離の延長を防止することができる。
ク制御中は推定車両速度第1変化量ΔVve1の演算が
禁止されるとともに、通常より減圧時間を少なくすると
ともに急増圧が行われる。軽制動でも、進行方向と直交
する段差や突起物を通り越す時、まず、前2車輪の車輪
速度が低下して前2車輪のホイールシリンダ液圧が減圧
されるが、後2車輪で最高車輪速度Vwmaxが作成さ
れ、続いて、後2車輪の車輪速度が低下して後2車輪の
減圧が行われるが、その時には、前2車輪で最高車輪速
度Vwmaxが作成されることになる。このような場合
に、通常の減圧時間でホイールシリンダ液圧の減圧を行
い、通常の増圧勾配で増圧を行うと過剰減圧となる。そ
れに対し、本実施形態におけるように、前2車輪か後2
車輪かのどちらかが、全く減圧を必要としない状態にお
いては路面μの推定動作に入るのを禁止し、かつ、その
状態では、通常より減圧時間を少なくするとともに急増
圧を行い、ホイールシリンダ液圧の低下量と低下状態を
保っている時間とを少なくするように構成すれば、制動
停止距離の延長を防止することができる。
【0075】(2) μ学習状態 μ強制状態からμ学習状態への移行は理論的に下記のい
くつかの態様で行わせることができる。 a)Vwmaxs<Vveで移行 b)Vwfmax<Vveで移行 c)Vwmintop<Vveで移行 d)Vwmaxs−ΔVwmintop*2<Vveで
移行 推定車両速度Vveは、前述のように推定車両速度第1
変化量ΔVve1とその時の実際の車両速度変化量とし
ての平滑化最高車輪速度変化量ΔVmaxsとの偏差
と、(Vve*C14+C15)との積に比例したオフ
セット量Δだけ平滑化最高車輪速度Vwmaxsより下
となる。したがって、4車輪とも同一車輪速度で低下す
れば、上記a),b),c)のいずれで移行する場合で
も同じ時点、すなわち、車輪速度(Vwfmax,Vw
maxs,Vwmintop等)が推定車両速度Vve
まで低下し、オフセット量Δがゼロとなる時点で車輪速
度変化量(ΔVwfmax,ΔVwmaxs,ΔVwm
intop)に基づく推定車両速度第1変化量ΔVve
1の演算が開始されることとなる。
くつかの態様で行わせることができる。 a)Vwmaxs<Vveで移行 b)Vwfmax<Vveで移行 c)Vwmintop<Vveで移行 d)Vwmaxs−ΔVwmintop*2<Vveで
移行 推定車両速度Vveは、前述のように推定車両速度第1
変化量ΔVve1とその時の実際の車両速度変化量とし
ての平滑化最高車輪速度変化量ΔVmaxsとの偏差
と、(Vve*C14+C15)との積に比例したオフ
セット量Δだけ平滑化最高車輪速度Vwmaxsより下
となる。したがって、4車輪とも同一車輪速度で低下す
れば、上記a),b),c)のいずれで移行する場合で
も同じ時点、すなわち、車輪速度(Vwfmax,Vw
maxs,Vwmintop等)が推定車両速度Vve
まで低下し、オフセット量Δがゼロとなる時点で車輪速
度変化量(ΔVwfmax,ΔVwmaxs,ΔVwm
intop)に基づく推定車両速度第1変化量ΔVve
1の演算が開始されることとなる。
【0076】しかし実際には、路面には凹凸や部分的に
路面μの低い箇所があり、車輪の荷重やホイールシリン
ダ液圧にもばらつきがあるため、ホイールシリンダ液圧
の上昇につれて個々にスリップ率が大きくなり、μ−s
lip曲線の極大点に対応するスリップ率であるピーク
スリップ率以上にスリップ率が大きくなる車輪が出て来
て、ソートされた車輪速度、すなわち互いに異なる最高
車輪速度Vwmax,第2車輪速度Vwmedh,第3
車輪速度Vwmedl,最低車輪速度Vwminが得ら
れる。そして、a)による場合には、推定車両速度第1
変化量ΔVve1の演算開始が遅れ過ぎる傾向がある。
路面μの低い箇所があり、車輪の荷重やホイールシリン
ダ液圧にもばらつきがあるため、ホイールシリンダ液圧
の上昇につれて個々にスリップ率が大きくなり、μ−s
lip曲線の極大点に対応するスリップ率であるピーク
スリップ率以上にスリップ率が大きくなる車輪が出て来
て、ソートされた車輪速度、すなわち互いに異なる最高
車輪速度Vwmax,第2車輪速度Vwmedh,第3
車輪速度Vwmedl,最低車輪速度Vwminが得ら
れる。そして、a)による場合には、推定車両速度第1
変化量ΔVve1の演算開始が遅れ過ぎる傾向がある。
【0077】また、通常、前輪の制動力の負担が後輪よ
り大きくされており、左,右前輪のいずれかのスリップ
が後輪より先に大きくなるため、b)のように、前2車
輪の高速側推定車輪速度Vwfmaxが推定車両速度V
veより低下する時点で推定車両速度第1変化量ΔVv
e1の演算が開始されるようにすることも考えられる。
しかし、この場合には、前2車輪が段差を通過すれば推
定車両速度第1変化量ΔVve1の演算が開始され、早
過ぎるという問題がある。
り大きくされており、左,右前輪のいずれかのスリップ
が後輪より先に大きくなるため、b)のように、前2車
輪の高速側推定車輪速度Vwfmaxが推定車両速度V
veより低下する時点で推定車両速度第1変化量ΔVv
e1の演算が開始されるようにすることも考えられる。
しかし、この場合には、前2車輪が段差を通過すれば推
定車両速度第1変化量ΔVve1の演算が開始され、早
過ぎるという問題がある。
【0078】それに対して、c)またはd)によれば、
段差通過に起因する早期の推定車両速度第1変化量ΔV
ve1演算開始が回避され、また、a)のように推定車
両速度第1変化量ΔVve1の演算開始が遅れ過ぎるこ
ともない。そこで本実施形態においては、c)のVwm
intop<Vveなる条件が満たされたとき、推定車
両速度変化量演算許可フラグΔVveがON状態とされ
て、μ強制状態からμ学習状態への移行が行われるよう
にされている。それと同時に、計時カウンタのカウント
値Ctが0にリセットされて計時が開始される。μ学習
状態への移行後は次の処理により推定車両速度Vveお
よび車両速度偏差Vvedevが取得される。 Ct=Ct+1; Vve=Vve-1+ΔVve1; Vvedev=Vwmaxs−Vve; また、μ学習状態は前述のように(2-1) μ急速学習状態
と(2-2) μ整定状態とに分かれ、それぞれの状態に応じ
て以下に説明する処理により推定車両速度第1変化量Δ
Vve1が取得され、それらが上記処理による推定車両
速度Vveの取得に使用される。
段差通過に起因する早期の推定車両速度第1変化量ΔV
ve1演算開始が回避され、また、a)のように推定車
両速度第1変化量ΔVve1の演算開始が遅れ過ぎるこ
ともない。そこで本実施形態においては、c)のVwm
intop<Vveなる条件が満たされたとき、推定車
両速度変化量演算許可フラグΔVveがON状態とされ
て、μ強制状態からμ学習状態への移行が行われるよう
にされている。それと同時に、計時カウンタのカウント
値Ctが0にリセットされて計時が開始される。μ学習
状態への移行後は次の処理により推定車両速度Vveお
よび車両速度偏差Vvedevが取得される。 Ct=Ct+1; Vve=Vve-1+ΔVve1; Vvedev=Vwmaxs−Vve; また、μ学習状態は前述のように(2-1) μ急速学習状態
と(2-2) μ整定状態とに分かれ、それぞれの状態に応じ
て以下に説明する処理により推定車両速度第1変化量Δ
Vve1が取得され、それらが上記処理による推定車両
速度Vveの取得に使用される。
【0079】(2-1) μ急速学習状態 μ学習状態への移行が行われたときは、一般に最高車輪
速度が安定しておらず、速やかに推定車両速度第1変化
量ΔVve1、すなわち路面μ値の演算を必要とする状
態と言える。したがって、μ急速学習状態に移行した直
後の1回は、推定車両速度第1変化量ΔVve1の修正
が図10のフローチャートで表される下式の処理により
実施され、μ学習状態に移行する直前の推定車両速度第
1変化量ΔVve1が3倍される(一般的には1より大
きい値が掛けられる)とともに、ΔG*3/8が加えら
れることによって、低μはより低μ(ただし、車両が旋
回状態にある場合と直進状態にある場合とで異なる制限
つき)となるように、また、高μはより高μとなるよう
にされ、推定車両速度第1変化量ΔVve1の整定が早
く完了するようにされる。 なお、前回の推定車両速度第1変化量ΔVve1-1が3
倍されるのは上記のようにμ急速学習状態へ移行後の1
回のみであって、それ以後の推定車両速度第1変化量Δ
Vve1の推定は下記のようにして行われ、前回の推定
車両速度第1変化量ΔVve1-1が3倍されることはな
い。しかし、推定車両速度第1変化量ΔVve1が1回
3倍されれば、推定車両速度が大きく変えられることと
なり、この変化はそれ以後の推定車両速度Vveの演算
にも影響を与える。したがって、後述のμ整定状態への
移行まではμ急速学習状態であると考えることができ
る。
速度が安定しておらず、速やかに推定車両速度第1変化
量ΔVve1、すなわち路面μ値の演算を必要とする状
態と言える。したがって、μ急速学習状態に移行した直
後の1回は、推定車両速度第1変化量ΔVve1の修正
が図10のフローチャートで表される下式の処理により
実施され、μ学習状態に移行する直前の推定車両速度第
1変化量ΔVve1が3倍される(一般的には1より大
きい値が掛けられる)とともに、ΔG*3/8が加えら
れることによって、低μはより低μ(ただし、車両が旋
回状態にある場合と直進状態にある場合とで異なる制限
つき)となるように、また、高μはより高μとなるよう
にされ、推定車両速度第1変化量ΔVve1の整定が早
く完了するようにされる。 なお、前回の推定車両速度第1変化量ΔVve1-1が3
倍されるのは上記のようにμ急速学習状態へ移行後の1
回のみであって、それ以後の推定車両速度第1変化量Δ
Vve1の推定は下記のようにして行われ、前回の推定
車両速度第1変化量ΔVve1-1が3倍されることはな
い。しかし、推定車両速度第1変化量ΔVve1が1回
3倍されれば、推定車両速度が大きく変えられることと
なり、この変化はそれ以後の推定車両速度Vveの演算
にも影響を与える。したがって、後述のμ整定状態への
移行まではμ急速学習状態であると考えることができ
る。
【0080】μ急速学習状態に移行した直後に上記の処
理が行われた後は、図11のフローチャートで表される
下式の処理が行われる。低μ路で強くブレーキペダルが
踏まれた場合には、平滑化最高車輪速度Vwmaxsが
著しく低下し、車両速度偏差Vvedevから求められ
る推定車両速度第1変化量ΔVve1は−1Gより大き
く低下することになる。しかし、実際は推定車両速度第
1変化量ΔVve1が−1G以下となるはずがないこと
に注目し、車両速度偏差Vvedevが負方向に大きく
なるほど低μ側に修正し、この修正された推定車両速度
第1変化量ΔVve1を用いて演算される推定車両速度
Vveまで平滑化最高車輪速度Vwmaxsが回復した
時点で推定車両速度第1変化量ΔVve1の整定状態、
すなわちμ整定状態に移行させるのである。 if(FΔVvestable==OFF){ if(Vvedev<−5km/hr && Ct<50){ if(Tmp1<ΔG/8) Tmp1=ΔG/8; ΔVve1=ΔVve1-1*31/32; }else if(Vvedev<−4km/hr && Ct<40){ if(Tmp1<ΔG/4) Tmp1=ΔG/4; ΔVve1=ΔVve1-1*63/64; }else if(Vvedev<−3km/hr && Ct<30){ if(Tmp1<ΔG/2) Tmp1=ΔG/2; ΔVve1=ΔVve1-1*127/128; }else if(Vvedev<−2km/hr && Ct<15){ if(Tmp1<ΔG*7/8) Tmp1=ΔG*7/8; } Vve=Vve-1+Tmp1*ΔT; if(Vwmaxs>Vve){ FΔVvestable=ON; //μ整定状態へ移行
理が行われた後は、図11のフローチャートで表される
下式の処理が行われる。低μ路で強くブレーキペダルが
踏まれた場合には、平滑化最高車輪速度Vwmaxsが
著しく低下し、車両速度偏差Vvedevから求められ
る推定車両速度第1変化量ΔVve1は−1Gより大き
く低下することになる。しかし、実際は推定車両速度第
1変化量ΔVve1が−1G以下となるはずがないこと
に注目し、車両速度偏差Vvedevが負方向に大きく
なるほど低μ側に修正し、この修正された推定車両速度
第1変化量ΔVve1を用いて演算される推定車両速度
Vveまで平滑化最高車輪速度Vwmaxsが回復した
時点で推定車両速度第1変化量ΔVve1の整定状態、
すなわちμ整定状態に移行させるのである。 if(FΔVvestable==OFF){ if(Vvedev<−5km/hr && Ct<50){ if(Tmp1<ΔG/8) Tmp1=ΔG/8; ΔVve1=ΔVve1-1*31/32; }else if(Vvedev<−4km/hr && Ct<40){ if(Tmp1<ΔG/4) Tmp1=ΔG/4; ΔVve1=ΔVve1-1*63/64; }else if(Vvedev<−3km/hr && Ct<30){ if(Tmp1<ΔG/2) Tmp1=ΔG/2; ΔVve1=ΔVve1-1*127/128; }else if(Vvedev<−2km/hr && Ct<15){ if(Tmp1<ΔG*7/8) Tmp1=ΔG*7/8; } Vve=Vve-1+Tmp1*ΔT; if(Vwmaxs>Vve){ FΔVvestable=ON; //μ整定状態へ移行
【0081】本実施形態においては、平滑化最高車輪速
度Vwmaxsが推定車両速度Vveより大幅に低下す
る状態を低μ状態とみなし、低μに適した制御が行われ
る。従来は、各車輪毎に、高μ路に適した初回の減圧時
間を生じさせ、適当長さの保持時間経過後の車輪加速度
が未だ減速状態にあると判定したときには、再減圧、再
保持の繰り返しで車輪速度を回復させ、最高車輪速度V
wmaxを得ていた。また、本出願人は、前記特願平5
−98923号において車両速度監視用車輪生成手段を
提案した。これら2つの公知の方法は、最高車輪速度を
得ることにより、路面μを間接的に推定することになる
ので、制御条件の変更に遅れを伴うという問題があっ
た。
度Vwmaxsが推定車両速度Vveより大幅に低下す
る状態を低μ状態とみなし、低μに適した制御が行われ
る。従来は、各車輪毎に、高μ路に適した初回の減圧時
間を生じさせ、適当長さの保持時間経過後の車輪加速度
が未だ減速状態にあると判定したときには、再減圧、再
保持の繰り返しで車輪速度を回復させ、最高車輪速度V
wmaxを得ていた。また、本出願人は、前記特願平5
−98923号において車両速度監視用車輪生成手段を
提案した。これら2つの公知の方法は、最高車輪速度を
得ることにより、路面μを間接的に推定することになる
ので、制御条件の変更に遅れを伴うという問題があっ
た。
【0082】それに対し、本実施形態では、平滑化最高
車輪速度Vwmaxs(最高車輪速度Vwmax等でも
よい)が推定車両速度Vveより大幅に低下する状態が
長く続く程、徐々に推定車両速度第1変化量ΔVve1
が低μ側(正側)に移行させられる。そして、この推定
車両速度第1変化量ΔVve1を積分して推定車両速度
Vveが作成され、その推定車両速度第1変化量Vve
から後述のように1方程式で決定される車輪速度基準値
Vsn(=Vve−ΔVsn)が作成され、車輪速度基
準値Vsnより制御用車輪速度Vwcが下回る場合(通
常増減圧用車輪速度偏差ΔVwrelが負になる場合)
は、減圧動作が繰り返される。その結果、制御用車輪速
度Vwcが回復させられ、平滑化最高車輪速度Vwma
xsが推定車両速度Vveより上回ることとなる。この
状態がμ急速学習状態であり、これにより低μ移行の高
速化を達成し得る。
車輪速度Vwmaxs(最高車輪速度Vwmax等でも
よい)が推定車両速度Vveより大幅に低下する状態が
長く続く程、徐々に推定車両速度第1変化量ΔVve1
が低μ側(正側)に移行させられる。そして、この推定
車両速度第1変化量ΔVve1を積分して推定車両速度
Vveが作成され、その推定車両速度第1変化量Vve
から後述のように1方程式で決定される車輪速度基準値
Vsn(=Vve−ΔVsn)が作成され、車輪速度基
準値Vsnより制御用車輪速度Vwcが下回る場合(通
常増減圧用車輪速度偏差ΔVwrelが負になる場合)
は、減圧動作が繰り返される。その結果、制御用車輪速
度Vwcが回復させられ、平滑化最高車輪速度Vwma
xsが推定車両速度Vveより上回ることとなる。この
状態がμ急速学習状態であり、これにより低μ移行の高
速化を達成し得る。
【0083】(2-2) μ整定状態 前記μ急速学習状態において平滑化最高車輪速度Vwm
axsが推定車両速度Vveより大きくなれば、μ整定
状態への移行が行われる。ただし、前記Vwminto
p<Vveなる条件が満たされたときに既に平滑化最高
車輪速度Vwmaxsが推定車両速度Vveより大きく
なっていれば、μ急速学習状態を経ることなく直接μ整
定状態への移行が行われる。この直接の移行は、高μ時
や低μの緩制動時に生じ易い。μ整定状態においては、
図12のフローチャートで表される下記の処理により、
車輪速度不安定量ΔVwmintopが適正な範囲に入
るように推定車両速度第1変化量ΔVve1の修正量が
調節され、制御が適度な安定状態とされるとともに、路
面μ変化の追従性も確保される。 if(Vvedev>0){ Tmp=ΔG*C17; if(ΔVwmintop>2.0){ Tmp=Tmp*2; }else if(ΔVwmintop<0.75){ Tmp=0; }else if(ΔVve1>ΔVve2){ Tmp=Tmp/2; } }else{ Tmp=−ΔG*C18; if(ΔVwmintop<0.75 ){ Tmp=Tmp*2; }else if(ΔVwmintop>2.0){ Tmp=0; }else if(ΔVve1<ΔVve2){ Tmp=Tmp/2; } } ΔVve1=ΔVve1-1+Tmp; ΔVve1-1=ΔVve1; ただし、C17=1/256、C18=1/128 高μへの移行(推定車両速度第1変化量ΔVve1の減
少)の追従性を低μへの移行より良くするためにC18
がC17より大きくされている。
axsが推定車両速度Vveより大きくなれば、μ整定
状態への移行が行われる。ただし、前記Vwminto
p<Vveなる条件が満たされたときに既に平滑化最高
車輪速度Vwmaxsが推定車両速度Vveより大きく
なっていれば、μ急速学習状態を経ることなく直接μ整
定状態への移行が行われる。この直接の移行は、高μ時
や低μの緩制動時に生じ易い。μ整定状態においては、
図12のフローチャートで表される下記の処理により、
車輪速度不安定量ΔVwmintopが適正な範囲に入
るように推定車両速度第1変化量ΔVve1の修正量が
調節され、制御が適度な安定状態とされるとともに、路
面μ変化の追従性も確保される。 if(Vvedev>0){ Tmp=ΔG*C17; if(ΔVwmintop>2.0){ Tmp=Tmp*2; }else if(ΔVwmintop<0.75){ Tmp=0; }else if(ΔVve1>ΔVve2){ Tmp=Tmp/2; } }else{ Tmp=−ΔG*C18; if(ΔVwmintop<0.75 ){ Tmp=Tmp*2; }else if(ΔVwmintop>2.0){ Tmp=0; }else if(ΔVve1<ΔVve2){ Tmp=Tmp/2; } } ΔVve1=ΔVve1-1+Tmp; ΔVve1-1=ΔVve1; ただし、C17=1/256、C18=1/128 高μへの移行(推定車両速度第1変化量ΔVve1の減
少)の追従性を低μへの移行より良くするためにC18
がC17より大きくされている。
【0084】上記のように、車両速度偏差Vvedev
の値の大小に係らず、推定車両速度第1変化量ΔVve
1が車両速度偏差を少なくする向きに原則として一定量
ずつ変化させられるように構成されている。そのため、
推定車両速度第1変化量ΔVve1を積分して得られる
推定車両速度Vveは、よく平滑化されたものとなる。
従来は、最高車輪速度Vwmaxを勾配制限等で少々平
滑化した平滑化最高車輪速度Vwmaxsに相当するも
のが推定車両速度Vveとして使用されていたため変動
が多く、車輪速度を重用するアンチロック制御用には不
適当であったのに対し、良好な推定車両速度Vveが得
られるのである。
の値の大小に係らず、推定車両速度第1変化量ΔVve
1が車両速度偏差を少なくする向きに原則として一定量
ずつ変化させられるように構成されている。そのため、
推定車両速度第1変化量ΔVve1を積分して得られる
推定車両速度Vveは、よく平滑化されたものとなる。
従来は、最高車輪速度Vwmaxを勾配制限等で少々平
滑化した平滑化最高車輪速度Vwmaxsに相当するも
のが推定車両速度Vveとして使用されていたため変動
が多く、車輪速度を重用するアンチロック制御用には不
適当であったのに対し、良好な推定車両速度Vveが得
られるのである。
【0085】また、推定車両速度第2変化量ΔVve2
と推定車両速度第1変化量ΔVve1との比較によって
路面μの移行方向を判定し、振動状態の推定車両速度第
1変化量ΔVve1の反復元時の修正量を1/2とする
ことによりハンチングが防止されている。車両速度偏差
Vvedevが正、すなわち推定車両速度Vveが平滑
化最高車輪速度Vwmaxsより小さく、その点からす
れば推定車両速度第1変化量ΔVve1を増加(絶対値
を減少)させる必要がある状態において、路面μが減少
(ΔVve1>ΔVve2)した場合や、車両速度偏差
Vvedevが負である状態において、路面μが増加
(ΔVve1<ΔVve2)した場合には、推定車両速
度第1変化量ΔVve1の修正量が1/2とされている
のである。なお、ハンチングを防止する方法として推定
車両速度第1変化量ΔVve1のゲインを調節する上式
の代わりに、推定車両速度Vveの演算に車両速度偏差
Vvedevで比例補償する下式を用いても良いし、併
用してもよい。 Vve=Vve-1+ΔVve1+Vvedev*C19
と推定車両速度第1変化量ΔVve1との比較によって
路面μの移行方向を判定し、振動状態の推定車両速度第
1変化量ΔVve1の反復元時の修正量を1/2とする
ことによりハンチングが防止されている。車両速度偏差
Vvedevが正、すなわち推定車両速度Vveが平滑
化最高車輪速度Vwmaxsより小さく、その点からす
れば推定車両速度第1変化量ΔVve1を増加(絶対値
を減少)させる必要がある状態において、路面μが減少
(ΔVve1>ΔVve2)した場合や、車両速度偏差
Vvedevが負である状態において、路面μが増加
(ΔVve1<ΔVve2)した場合には、推定車両速
度第1変化量ΔVve1の修正量が1/2とされている
のである。なお、ハンチングを防止する方法として推定
車両速度第1変化量ΔVve1のゲインを調節する上式
の代わりに、推定車両速度Vveの演算に車両速度偏差
Vvedevで比例補償する下式を用いても良いし、併
用してもよい。 Vve=Vve-1+ΔVve1+Vvedev*C19
【0086】μ整定状態においてはさらに、図13のフ
ローチャートにより表される下記の処理によって、推定
車両速度第1変化量ΔVve1が車輪速度ばらつき幅V
wmxmnにより補正される。車輪速度ばらつき幅Vw
mxmnが大きい場合は推定車両速度第1変化量ΔVv
e1が大きく(低μ側へ)、車輪速度ばらつき幅Vwm
xmnが小さい場合は推定車両速度第1変化量ΔVve
1が小さく(高μ側へ)補正されるのであって、推定車
両速度第1変化量ΔVve1が大きくされれば減圧され
易くなって車輪速度ばらつき幅Vwmxmnが小さくな
り、推定車両速度第1変化量ΔVve1が小さくされれ
ば減圧され難くなって車輪速度ばらつき幅Vwmxmn
が大きくなる。この処理と、次の図14のフローチャー
トで表される処理とにより、車輪速度ばらつき幅Vwm
xmnがほぼ一定範囲に保たれることとなる。 Vmxmn1=Vve*0.03+1.5 Vmxmn2=Vve*0.05+2.5・・・μ<0.2 Vmxmn2=Vve*0.10+5.0・・・μ>0.4 ただし、旋回中(Ctturn>7)にはVmxmn1
およびVmxmn2はそれぞれ2倍とされる。 if(Vwmxmn<Vmxmn1){ ΔVve1=ΔVve1−ΔG/1024; }else if((Ct>150 && Vve<10) || (Ctturn>7)){ ΔVve1=ΔVve1+ΔG/1024; // 極低速度と旋回中で は軽く低μへ移行 }else if(Vwmxmn>Vmxmn2){ if(Vwmxmn>Vmxmn2+3 || Ct<150){ ΔVve1=ΔVve1*63/64; }else{ ΔVve1=ΔVve1*127/128; } }else{ ΔVve1=ΔVve1−ΔG/1024 ; } ΔVve2=ΔVve2-1+(ΔVve1−ΔVve2-1)/16; ΔVve2-1=ΔVve2; Vve=Vve-1+ΔVve1+Vvedev*C19; ただし、C19=0〜1/8 なお、上記Vve=Vve-1+ΔVve1+Vvede
v*C19は、Vve=Vve+Vvedev*C19
に変更してもよい。今回の推定車両速度Vveを求めた
後に比例項を追加するのである。
ローチャートにより表される下記の処理によって、推定
車両速度第1変化量ΔVve1が車輪速度ばらつき幅V
wmxmnにより補正される。車輪速度ばらつき幅Vw
mxmnが大きい場合は推定車両速度第1変化量ΔVv
e1が大きく(低μ側へ)、車輪速度ばらつき幅Vwm
xmnが小さい場合は推定車両速度第1変化量ΔVve
1が小さく(高μ側へ)補正されるのであって、推定車
両速度第1変化量ΔVve1が大きくされれば減圧され
易くなって車輪速度ばらつき幅Vwmxmnが小さくな
り、推定車両速度第1変化量ΔVve1が小さくされれ
ば減圧され難くなって車輪速度ばらつき幅Vwmxmn
が大きくなる。この処理と、次の図14のフローチャー
トで表される処理とにより、車輪速度ばらつき幅Vwm
xmnがほぼ一定範囲に保たれることとなる。 Vmxmn1=Vve*0.03+1.5 Vmxmn2=Vve*0.05+2.5・・・μ<0.2 Vmxmn2=Vve*0.10+5.0・・・μ>0.4 ただし、旋回中(Ctturn>7)にはVmxmn1
およびVmxmn2はそれぞれ2倍とされる。 if(Vwmxmn<Vmxmn1){ ΔVve1=ΔVve1−ΔG/1024; }else if((Ct>150 && Vve<10) || (Ctturn>7)){ ΔVve1=ΔVve1+ΔG/1024; // 極低速度と旋回中で は軽く低μへ移行 }else if(Vwmxmn>Vmxmn2){ if(Vwmxmn>Vmxmn2+3 || Ct<150){ ΔVve1=ΔVve1*63/64; }else{ ΔVve1=ΔVve1*127/128; } }else{ ΔVve1=ΔVve1−ΔG/1024 ; } ΔVve2=ΔVve2-1+(ΔVve1−ΔVve2-1)/16; ΔVve2-1=ΔVve2; Vve=Vve-1+ΔVve1+Vvedev*C19; ただし、C19=0〜1/8 なお、上記Vve=Vve-1+ΔVve1+Vvede
v*C19は、Vve=Vve+Vvedev*C19
に変更してもよい。今回の推定車両速度Vveを求めた
後に比例項を追加するのである。
【0087】次に、基準スリップ量取得手段160につ
いて説明する。基準スリップ量ΔVsnは図14のフロ
ーチャートで表される以下の処理により取得される。ま
ず、仮の基準スリップ量ΔVsnが車輪速度の一次関数
である下式で演算される。 ΔVsn=Vve*C20+C21; ただし、C20=0.03〜0.05、C21=1.5
〜3.0 その後、車輪速度ばらつき幅Vwmxmnによって次の
ように補正される。 ばらつき幅許容下限値Llimit=Vve*C22+
C23 ばらつき幅許容上限値Hlimit=Llimit*2 ただし、C22=3.0、C23=1.5 Tmp=Vwmax−Vwmedl−Vwmxmn-1; if(Tmp>0) Vwmxmn=Vwmxmn-1+Tmp/2; else Vwmxmn=Vwmxmn-1+Tmp/16; if(Vwmxmn<Llimit){ Vcolect=(Vwmxmn−Llimit)/2; if(Vcolect<−2) Vcolect=−2; ΔVsn=ΔVsn−Vcolect+1.5; }else if(Vve>10 && Vwmxmn>Hlimit){ Vcolect=(Vwmxmn−Hlimit)/4; if(Vcolect>3) Vcolect=3; ΔVsn=ΔVsn−Vcolect; }else{ Vcolect=0; } この処理により、基準スリップ量ΔVsnは、車輪速度
のばらつきが小さい場合には大きくされ、ばらつきが大
きい場合には小さくされる。すなわち、車輪速度ばらつ
き幅が小さい時には下記のΔVwrelが正方向に補正
されることになり、増圧され易く、減圧され難くなって
スリップ量が増加させられるのであり、高μ移行への対
応が良好になる。
いて説明する。基準スリップ量ΔVsnは図14のフロ
ーチャートで表される以下の処理により取得される。ま
ず、仮の基準スリップ量ΔVsnが車輪速度の一次関数
である下式で演算される。 ΔVsn=Vve*C20+C21; ただし、C20=0.03〜0.05、C21=1.5
〜3.0 その後、車輪速度ばらつき幅Vwmxmnによって次の
ように補正される。 ばらつき幅許容下限値Llimit=Vve*C22+
C23 ばらつき幅許容上限値Hlimit=Llimit*2 ただし、C22=3.0、C23=1.5 Tmp=Vwmax−Vwmedl−Vwmxmn-1; if(Tmp>0) Vwmxmn=Vwmxmn-1+Tmp/2; else Vwmxmn=Vwmxmn-1+Tmp/16; if(Vwmxmn<Llimit){ Vcolect=(Vwmxmn−Llimit)/2; if(Vcolect<−2) Vcolect=−2; ΔVsn=ΔVsn−Vcolect+1.5; }else if(Vve>10 && Vwmxmn>Hlimit){ Vcolect=(Vwmxmn−Hlimit)/4; if(Vcolect>3) Vcolect=3; ΔVsn=ΔVsn−Vcolect; }else{ Vcolect=0; } この処理により、基準スリップ量ΔVsnは、車輪速度
のばらつきが小さい場合には大きくされ、ばらつきが大
きい場合には小さくされる。すなわち、車輪速度ばらつ
き幅が小さい時には下記のΔVwrelが正方向に補正
されることになり、増圧され易く、減圧され難くなって
スリップ量が増加させられるのであり、高μ移行への対
応が良好になる。
【0088】このように補正された基準スリップ量ΔV
snを用いて、通常増減圧用車輪速度偏差取得手段16
2により通常増減圧用車輪速度偏差ΔVwrelが下式
により取得される。 ΔVwrel=Vwc−(Vve−ΔVsn); このように、通常増減圧用車輪速度偏差取得手段162
は、制御用車輪速度Vwcと、推定車両速度Vveから
基準スリップ量ΔVsnを差し引いたものとの差を通常
増減圧用車輪速度偏差ΔVwrelとして取得するもの
であるが、旋回検出手段150により旋回中であると検
出された場合、すなわち旋回指数Ctturnが7より
大きい場合には、直進時の基準スリップ量ΔVsnを旋
回の向きに合わせて下式の処理により修正し、各車輪用
の基準スリップ量ΔVsnを作成することにより、結果
的に通常増減圧用車輪速度偏差ΔVwrelを修正す
る。旋回の向きは、ステアリングホイールの回転位置を
検出する回転位置検出装置により検出しても、左側車輪
と右側車輪との車輪速度差に基づいて検出してもよい。
snを用いて、通常増減圧用車輪速度偏差取得手段16
2により通常増減圧用車輪速度偏差ΔVwrelが下式
により取得される。 ΔVwrel=Vwc−(Vve−ΔVsn); このように、通常増減圧用車輪速度偏差取得手段162
は、制御用車輪速度Vwcと、推定車両速度Vveから
基準スリップ量ΔVsnを差し引いたものとの差を通常
増減圧用車輪速度偏差ΔVwrelとして取得するもの
であるが、旋回検出手段150により旋回中であると検
出された場合、すなわち旋回指数Ctturnが7より
大きい場合には、直進時の基準スリップ量ΔVsnを旋
回の向きに合わせて下式の処理により修正し、各車輪用
の基準スリップ量ΔVsnを作成することにより、結果
的に通常増減圧用車輪速度偏差ΔVwrelを修正す
る。旋回の向きは、ステアリングホイールの回転位置を
検出する回転位置検出装置により検出しても、左側車輪
と右側車輪との車輪速度差に基づいて検出してもよい。
【0089】そして、取得された通常増減圧用車輪速度
偏差ΔVwrelに基づいて、液圧制御モード決定手段
164により液圧制御モードが決定される。液圧制御モ
ード決定手段164は、図15のフローチャートで表さ
れる以下の処理により液圧制御モードを決定する。 if(ΔVwrel<−4){ // 減圧指令(3) }else if(ΔVwrel<−2){ if((ΔVwe<−ΔG && 保持時間>10msec) || (ΔVwe<0 && 保持時間>20msec)) // 減圧指令(2) }else if(ΔVwrel<0){ if((ΔVwe<−ΔG && 保持時間>20msec) || (ΔVwe<0 && 保持時間>50msec)) // 減圧指令(1) }else if(ΔVwrel>3){ if((ΔVwe>0 && 保持時間>10msec) || (ΔVwe>−ΔG/2 && 保持時間>30msec)) // 増圧指令(1) }else if(ΔVwrel>1.5){ if((ΔVwe>0 && 保持時間>20msec) || (ΔVwe>−ΔG/2 && 保持時間>60msec)) 増圧指令(2) } ΔVwrelが十分に小さい値の場合には、連続減圧で
ある減圧指令(3)が出され、減圧指令の番号が0に近
づく程減圧頻度が減少させられる。同様に、ΔVwre
lが大きいほど増圧頻度が高くされ、ΔVwrelが0
〜1.5km/hr間は常時保持指令が出される。な
お、1回の増圧,減圧の時間はそれぞれ一定である。
偏差ΔVwrelに基づいて、液圧制御モード決定手段
164により液圧制御モードが決定される。液圧制御モ
ード決定手段164は、図15のフローチャートで表さ
れる以下の処理により液圧制御モードを決定する。 if(ΔVwrel<−4){ // 減圧指令(3) }else if(ΔVwrel<−2){ if((ΔVwe<−ΔG && 保持時間>10msec) || (ΔVwe<0 && 保持時間>20msec)) // 減圧指令(2) }else if(ΔVwrel<0){ if((ΔVwe<−ΔG && 保持時間>20msec) || (ΔVwe<0 && 保持時間>50msec)) // 減圧指令(1) }else if(ΔVwrel>3){ if((ΔVwe>0 && 保持時間>10msec) || (ΔVwe>−ΔG/2 && 保持時間>30msec)) // 増圧指令(1) }else if(ΔVwrel>1.5){ if((ΔVwe>0 && 保持時間>20msec) || (ΔVwe>−ΔG/2 && 保持時間>60msec)) 増圧指令(2) } ΔVwrelが十分に小さい値の場合には、連続減圧で
ある減圧指令(3)が出され、減圧指令の番号が0に近
づく程減圧頻度が減少させられる。同様に、ΔVwre
lが大きいほど増圧頻度が高くされ、ΔVwrelが0
〜1.5km/hr間は常時保持指令が出される。な
お、1回の増圧,減圧の時間はそれぞれ一定である。
【0090】さらに詳細に説明する。まず、減圧につい
て説明する。長時間保持動作が行われた後か、または前
回増圧動作が行われた後には、ΔVwrel<0になれ
ば直ちに1回目の一定時間の減圧が行われるのである
が、2回目以降の減圧時には、前回の減圧効果が現れる
まで待つために保持が行われる。この保持時間は、通常
増減圧用車輪速度偏差ΔVwrelが負の値であり、小
さい値であるほど、すなわち推定車輪速度Vweが推定
車両速度Vveに対して相対的に減少しているほど、ま
た、推定車輪速度変化量ΔVweが負の値であり、小さ
い値であるほど、短かくするのがよい。本実施形態にお
いては、図16からも明らかなように、ΔVwe<−Δ
GとΔVwe<0との2つの条件で保持時間が変えられ
るようになっている。1回の減圧時間が一定であるか
ら、保持時間が長いほど実質的に緩やかな減圧が行われ
ることとなる。増圧側においても一定時間ずつの増圧と
各増圧間の保持とが繰り返されるが、この場合の保持時
間は、推定車輪速度Vweが推定車両速度Vveに対し
て相対的に増大しているほど、また推定車輪速度変化量
ΔVweが大きいほど短くするのがよい。本実施形態で
はΔVwe>0とΔVwe>−ΔG/2との2つの条件
で増圧時間が変えられるよになっている。ΔVwe>0
は通常の増圧条件であり、ΔVwe>−ΔG/2は緩増
圧となり過ぎて4輪が同時にロックに入ることを防止す
るための条件である。
て説明する。長時間保持動作が行われた後か、または前
回増圧動作が行われた後には、ΔVwrel<0になれ
ば直ちに1回目の一定時間の減圧が行われるのである
が、2回目以降の減圧時には、前回の減圧効果が現れる
まで待つために保持が行われる。この保持時間は、通常
増減圧用車輪速度偏差ΔVwrelが負の値であり、小
さい値であるほど、すなわち推定車輪速度Vweが推定
車両速度Vveに対して相対的に減少しているほど、ま
た、推定車輪速度変化量ΔVweが負の値であり、小さ
い値であるほど、短かくするのがよい。本実施形態にお
いては、図16からも明らかなように、ΔVwe<−Δ
GとΔVwe<0との2つの条件で保持時間が変えられ
るようになっている。1回の減圧時間が一定であるか
ら、保持時間が長いほど実質的に緩やかな減圧が行われ
ることとなる。増圧側においても一定時間ずつの増圧と
各増圧間の保持とが繰り返されるが、この場合の保持時
間は、推定車輪速度Vweが推定車両速度Vveに対し
て相対的に増大しているほど、また推定車輪速度変化量
ΔVweが大きいほど短くするのがよい。本実施形態で
はΔVwe>0とΔVwe>−ΔG/2との2つの条件
で増圧時間が変えられるよになっている。ΔVwe>0
は通常の増圧条件であり、ΔVwe>−ΔG/2は緩増
圧となり過ぎて4輪が同時にロックに入ることを防止す
るための条件である。
【0091】通常は、上記のようにして決定された制御
モードに従って液圧制御が行われるが、増圧勾配の増大
が必要な特別の場合には、急増圧用車輪速度偏差取得手
段168によって作成された急増圧用車輪速度偏差ΔV
waplに基づいて各増圧指令(1),(2)の増圧勾
配が増大させられる。急増圧用車輪速度偏差ΔVwap
lは、各車輪の推定車輪速度Vweと最高車輪速度Vw
maxとから下記の処理により作成される。 ΔVwapl=Vwe−(Vwmax−C31); ただし、C31=1.5km/hr そして、液圧制御モード決定手段164において、ΔV
waplが正であれば、すなわち各車輪の推定車輪速度
Vweが設定限度C31を超えて最高車輪速度Vwma
xに近づけば、増圧指令(1),(2)の増圧勾配が増
大させられ、かつ、ΔVwaplの値が大きいほど増圧
勾配が大きくされ、それに応じて保持時間に対する増圧
時間の比率が大きい増圧用電磁弁信号が作成されること
となる。具体的には、図16に示すように、保持時間が
2〜4倍(図示の例では2倍)に読み替えられるととも
に通常増減圧用車輪速度偏差ΔVwrelが1.5〜2
倍(図示の例では1.5倍)に読み替えられることによ
り、増圧側のマップが矢印Bで示すように縮小され、同
じ通常増減圧用車輪速度偏差ΔVwrelに対して増圧
勾配の大きい増圧指令が出されるのである。また、急増
圧用速度偏差ΔVwaplが正の場合に、その状態が所
定の時間継続すると、増圧時間を大きくしてさらに増圧
勾配を上げるようにされている。
モードに従って液圧制御が行われるが、増圧勾配の増大
が必要な特別の場合には、急増圧用車輪速度偏差取得手
段168によって作成された急増圧用車輪速度偏差ΔV
waplに基づいて各増圧指令(1),(2)の増圧勾
配が増大させられる。急増圧用車輪速度偏差ΔVwap
lは、各車輪の推定車輪速度Vweと最高車輪速度Vw
maxとから下記の処理により作成される。 ΔVwapl=Vwe−(Vwmax−C31); ただし、C31=1.5km/hr そして、液圧制御モード決定手段164において、ΔV
waplが正であれば、すなわち各車輪の推定車輪速度
Vweが設定限度C31を超えて最高車輪速度Vwma
xに近づけば、増圧指令(1),(2)の増圧勾配が増
大させられ、かつ、ΔVwaplの値が大きいほど増圧
勾配が大きくされ、それに応じて保持時間に対する増圧
時間の比率が大きい増圧用電磁弁信号が作成されること
となる。具体的には、図16に示すように、保持時間が
2〜4倍(図示の例では2倍)に読み替えられるととも
に通常増減圧用車輪速度偏差ΔVwrelが1.5〜2
倍(図示の例では1.5倍)に読み替えられることによ
り、増圧側のマップが矢印Bで示すように縮小され、同
じ通常増減圧用車輪速度偏差ΔVwrelに対して増圧
勾配の大きい増圧指令が出されるのである。また、急増
圧用速度偏差ΔVwaplが正の場合に、その状態が所
定の時間継続すると、増圧時間を大きくしてさらに増圧
勾配を上げるようにされている。
【0092】なお、推定車輪速度Vweを生車輪速度と
推定車輪速度Vweとのうち小さい方に置き換えてもよ
く、最高車輪速度Vwmaxを平滑化最高車輪速度Vw
maxsに置き換えてもよい。両者が置き換えられた場
合には、急増圧用速度偏差ΔVwaplが次の処理によ
って取得される。 ΔVwapl=min(Vx0+C30、Vwe)−
(Vwmaxs−C31); ただし、C30=2km/h、C31=1.5km/h
推定車輪速度Vweとのうち小さい方に置き換えてもよ
く、最高車輪速度Vwmaxを平滑化最高車輪速度Vw
maxsに置き換えてもよい。両者が置き換えられた場
合には、急増圧用速度偏差ΔVwaplが次の処理によ
って取得される。 ΔVwapl=min(Vx0+C30、Vwe)−
(Vwmaxs−C31); ただし、C30=2km/h、C31=1.5km/h
【0093】よく知られたアンチロック制御において
は、車輪タイヤ径の違いや旋回時の内外車輪速度差の影
響を回避するために、車輪加速度の変化に頼ったパタン
制御が採用されている。例えば、推定車輪速度の推定車
両速度からの偏差である車輪速度偏差と車輪加速度との
組合せに応じて減圧,増圧,保持のモードを決める2次
元マップ制御が採用されている。その際、保持と増圧と
の時間比率を変えることにより増圧勾配を変えることも
行われている。それに対して、本実施形態においては、
前述のように推定車輪速度Vweに比例補償および微分
補償を行った制御用車輪速度Vwcに基づいて液圧制御
モードを決定する線形制御が採用されるとともに、上記
急増圧用車輪速度偏差ΔVwaplの採用により路面μ
の急増等特殊な事態が発生した場合には、通常より増圧
勾配が大きくされるようになっている。すなわち、図1
7に示すように、通常は制御用車輪速度Vwcが車輪速
度基準値Vsn(推定車両速度Vveから基準スリップ
量ΔVsnを差し引いたもの)を超えれば増圧(急増圧
との関係で緩増圧であることになる)が行われるのであ
るが、さらに急増圧用車輪速度基準値Vapl(平滑化
最高車輪速度Vwmaxsから一定値C31を差し引い
たもの)を超えれば、急増圧が行われるようにされてい
るのである。このようにすることにより、2次元マップ
制御に比較してロジックの簡単な線形制御により、広範
な種類の路面に対して良好なアンチロック制御を行うこ
とが可能となった。
は、車輪タイヤ径の違いや旋回時の内外車輪速度差の影
響を回避するために、車輪加速度の変化に頼ったパタン
制御が採用されている。例えば、推定車輪速度の推定車
両速度からの偏差である車輪速度偏差と車輪加速度との
組合せに応じて減圧,増圧,保持のモードを決める2次
元マップ制御が採用されている。その際、保持と増圧と
の時間比率を変えることにより増圧勾配を変えることも
行われている。それに対して、本実施形態においては、
前述のように推定車輪速度Vweに比例補償および微分
補償を行った制御用車輪速度Vwcに基づいて液圧制御
モードを決定する線形制御が採用されるとともに、上記
急増圧用車輪速度偏差ΔVwaplの採用により路面μ
の急増等特殊な事態が発生した場合には、通常より増圧
勾配が大きくされるようになっている。すなわち、図1
7に示すように、通常は制御用車輪速度Vwcが車輪速
度基準値Vsn(推定車両速度Vveから基準スリップ
量ΔVsnを差し引いたもの)を超えれば増圧(急増圧
との関係で緩増圧であることになる)が行われるのであ
るが、さらに急増圧用車輪速度基準値Vapl(平滑化
最高車輪速度Vwmaxsから一定値C31を差し引い
たもの)を超えれば、急増圧が行われるようにされてい
るのである。このようにすることにより、2次元マップ
制御に比較してロジックの簡単な線形制御により、広範
な種類の路面に対して良好なアンチロック制御を行うこ
とが可能となった。
【0094】一般に、低μ路上でのアンチロック制御時
にはホイールシリンダ液圧が低くなるため、高μ路上で
の減圧時間より長くし、増圧時間を短くしないと同量の
減圧や増圧を行うことができない。そのため、各路面μ
に適したアンチロック制御を行うためには、路面μに対
応している推定車両速度第1変化量ΔVve1または推
定車両速度第2変化量ΔVve2に基づいて増圧時間や
減圧時間を調節することが広く行われている。本発明の
実施に当たっても同様なことは可能であるが、本実施形
態におけるように推定車両速度を取得すれば、減圧が不
足の場合でも正確な車両速度を取得することができるた
め、正確な車両速度を取得するために常に十分な減圧を
行う必要がなく、路面μに対応して増,減圧時間を変更
しなくても高い制動性能を得ることができる。また、一
般に変動が激しい車輪加速度(車輪速度変化量)の重要
性を低下させることができるため、悪路での制動性能を
改善することができる。
にはホイールシリンダ液圧が低くなるため、高μ路上で
の減圧時間より長くし、増圧時間を短くしないと同量の
減圧や増圧を行うことができない。そのため、各路面μ
に適したアンチロック制御を行うためには、路面μに対
応している推定車両速度第1変化量ΔVve1または推
定車両速度第2変化量ΔVve2に基づいて増圧時間や
減圧時間を調節することが広く行われている。本発明の
実施に当たっても同様なことは可能であるが、本実施形
態におけるように推定車両速度を取得すれば、減圧が不
足の場合でも正確な車両速度を取得することができるた
め、正確な車両速度を取得するために常に十分な減圧を
行う必要がなく、路面μに対応して増,減圧時間を変更
しなくても高い制動性能を得ることができる。また、一
般に変動が激しい車輪加速度(車輪速度変化量)の重要
性を低下させることができるため、悪路での制動性能を
改善することができる。
【0095】本発明の発明者は路面μが高μに移行した
瞬間を少しでも早くとらえて増圧しようと考え、制御対
象の車輪速度が低スリップ状態に移行したことを早期に
検出する手段を検討した。μ−s曲線によると、路面μ
毎に、ホイールシリンダ液圧の上昇に対応して最高μ点
までスリップ率が増加を続ける。したがって、低μ路面
から高μ路面に移行した場合、4車輪のスリップ率は共
に減少し、4車輪速度間のばらつきが減少するとともに
最高車輪速度が上昇することになる。結局、4車輪速度
間のばらつきの減少と最高車輪速度の上昇とが高μへの
移行を表すのであり、この事実をとらえて急増圧が行わ
れるようにすればよいのである。
瞬間を少しでも早くとらえて増圧しようと考え、制御対
象の車輪速度が低スリップ状態に移行したことを早期に
検出する手段を検討した。μ−s曲線によると、路面μ
毎に、ホイールシリンダ液圧の上昇に対応して最高μ点
までスリップ率が増加を続ける。したがって、低μ路面
から高μ路面に移行した場合、4車輪のスリップ率は共
に減少し、4車輪速度間のばらつきが減少するとともに
最高車輪速度が上昇することになる。結局、4車輪速度
間のばらつきの減少と最高車輪速度の上昇とが高μへの
移行を表すのであり、この事実をとらえて急増圧が行わ
れるようにすればよいのである。
【0096】この考えを具体化するためのアンチロック
制御装置としては、(a)アンチロック制御に入る前に
タイヤ径の補正を実行する手段と、(b)ノイズの影響
を少なくした良路相当の車輪速度を推定する車輪速度推
定手段と、(c)基準となる安定した最高車輪速度を作
成する手段と、(d)急増圧用車輪速度基準値の作成手
段と、(e)車輪速度の急増圧用車輪速度基準値からの
正方向偏差が大きい場合には増圧勾配を増大させる手段
とを含むものが好適である。最高車輪速度付近に存在す
る車輪速度を持つ制御対象車輪に対して急増圧を実行す
るのである。なお、安定した最高車輪速度を作成する手
段としては、例えば、本出願人が前記特願平5−989
23号で提案した車両速度監視用車輪生成手段を含むも
のが特に望ましい。
制御装置としては、(a)アンチロック制御に入る前に
タイヤ径の補正を実行する手段と、(b)ノイズの影響
を少なくした良路相当の車輪速度を推定する車輪速度推
定手段と、(c)基準となる安定した最高車輪速度を作
成する手段と、(d)急増圧用車輪速度基準値の作成手
段と、(e)車輪速度の急増圧用車輪速度基準値からの
正方向偏差が大きい場合には増圧勾配を増大させる手段
とを含むものが好適である。最高車輪速度付近に存在す
る車輪速度を持つ制御対象車輪に対して急増圧を実行す
るのである。なお、安定した最高車輪速度を作成する手
段としては、例えば、本出願人が前記特願平5−989
23号で提案した車両速度監視用車輪生成手段を含むも
のが特に望ましい。
【0097】本実施形態においては、液圧制御モードが
通常増減圧用車輪速度偏差ΔVwrelに基づいて決定
されるが、この基準となる推定車両速度Vveには平滑
化遅れが伴うため、高μに移行した場合の急増圧動作が
遅れる。急増圧用車輪速度偏差ΔVwaplを採用すれ
ばこの問題を解消できるのである。なお、上記のよう
に、急増圧用車輪速度偏差ΔVwaplが正値で大きい
ほど増圧指令(1),(2)の増圧勾配を増大させる制
御と共に、あるいはその制御に代えて、ΔVwaplが
正の急増圧しきい値を越えれば、その時点における液圧
制御モードのいかんを問わず連続増圧等の急増圧モード
が設定されるようにすることも可能である。要するに、
急増圧用車輪速度偏差ΔVwaplが大きい正値である
場合には、増圧勾配が通常より大きくされるようにすれ
ばよいのである。
通常増減圧用車輪速度偏差ΔVwrelに基づいて決定
されるが、この基準となる推定車両速度Vveには平滑
化遅れが伴うため、高μに移行した場合の急増圧動作が
遅れる。急増圧用車輪速度偏差ΔVwaplを採用すれ
ばこの問題を解消できるのである。なお、上記のよう
に、急増圧用車輪速度偏差ΔVwaplが正値で大きい
ほど増圧指令(1),(2)の増圧勾配を増大させる制
御と共に、あるいはその制御に代えて、ΔVwaplが
正の急増圧しきい値を越えれば、その時点における液圧
制御モードのいかんを問わず連続増圧等の急増圧モード
が設定されるようにすることも可能である。要するに、
急増圧用車輪速度偏差ΔVwaplが大きい正値である
場合には、増圧勾配が通常より大きくされるようにすれ
ばよいのである。
【0098】以上の説明から明らかなように、本実施形
態においては、生車輪速度取得手段120,タイヤ径補
正手段122,連続性保証生車輪速度取得手段123,
推定車輪速度取得手段124等が、車輪速度センサ10
0,102,104,106等と共に車輪速度取得手段
を構成している。また、最高車輪速度取得手段128,
μ学習開始判定用速度取得手段130,第3車輪速度取
得手段132,車輪速度不安定量取得手段134,最高
車輪速度補正手段136,平滑化最高車輪速度取得手段
138,車輪速度ばらつき幅取得手段142,旋回検出
手段150等と、推定車両速度手段140の車両速度変
化量を取得する部分が車両速度変化量取得手段を構成し
ている。そして、この車両速度変化量取得手段のうち、
推定車両速度取得手段140の図3におけるμ強制部の
推定車両速度変化量を取得する部分を含む部分が強制的
車両速度変化量設定手段を構成し、μ学習部の推定車両
速度変化量を取得する部分を含む部分が学習的車両速度
変化量取得手段を構成している。推定車両速度取得手段
140の図3におけるμ強制部とμ学習部との推定車両
速度を演算する部分が車両速度変化量に基づいて車両速
度を演算する演算手段を構成している。
態においては、生車輪速度取得手段120,タイヤ径補
正手段122,連続性保証生車輪速度取得手段123,
推定車輪速度取得手段124等が、車輪速度センサ10
0,102,104,106等と共に車輪速度取得手段
を構成している。また、最高車輪速度取得手段128,
μ学習開始判定用速度取得手段130,第3車輪速度取
得手段132,車輪速度不安定量取得手段134,最高
車輪速度補正手段136,平滑化最高車輪速度取得手段
138,車輪速度ばらつき幅取得手段142,旋回検出
手段150等と、推定車両速度手段140の車両速度変
化量を取得する部分が車両速度変化量取得手段を構成し
ている。そして、この車両速度変化量取得手段のうち、
推定車両速度取得手段140の図3におけるμ強制部の
推定車両速度変化量を取得する部分を含む部分が強制的
車両速度変化量設定手段を構成し、μ学習部の推定車両
速度変化量を取得する部分を含む部分が学習的車両速度
変化量取得手段を構成している。推定車両速度取得手段
140の図3におけるμ強制部とμ学習部との推定車両
速度を演算する部分が車両速度変化量に基づいて車両速
度を演算する演算手段を構成している。
【0099】さらに、上記学習的車両速度変化量取得手
段のうち、図10のμ急速学習状態1回目推定車両速度
第1変化量取得ルーチンおよび図11のμ急速学習状態
推定車両速度取得ルーチンの上部を実行する部分が急速
学習手段を構成し、図12のμ整定状態推定車両速度第
1変化量取得ルーチンおよび図13の車輪速度ばらつき
幅による補正ルーチンの一部を実行する部分が整定的学
習手段を構成している。また、図10のμ急速学習状態
1回目推定車両速度第1変化量取得ルーチンは推定車両
速度第1変化量に上限および下限を付する手段が設けら
れており、この手段が車両速度変化量制限手段の一種で
あることになる。
段のうち、図10のμ急速学習状態1回目推定車両速度
第1変化量取得ルーチンおよび図11のμ急速学習状態
推定車両速度取得ルーチンの上部を実行する部分が急速
学習手段を構成し、図12のμ整定状態推定車両速度第
1変化量取得ルーチンおよび図13の車輪速度ばらつき
幅による補正ルーチンの一部を実行する部分が整定的学
習手段を構成している。また、図10のμ急速学習状態
1回目推定車両速度第1変化量取得ルーチンは推定車両
速度第1変化量に上限および下限を付する手段が設けら
れており、この手段が車両速度変化量制限手段の一種で
あることになる。
【0100】図12のμ整定状態推定車両速度第1変化
量取得ルーチンにおいては、車両速度偏差Vvedev
の正負、すなわち平滑化最高車輪速度Vwmaxsより
推定車両速度Vveの方が低い場合および高い場合に、
推定車両速度第1変化量ΔDve1がそれぞれ一定時間
当たり予め定められた量ずつ増加および減少させられ
る。本実施形態の学習的車両速度変化量取得手段は一定
量増減手段を含んでいるのである。また、車両速度偏差
Vvedevの値の大小に係らず、推定車両速度第1変
化量ΔVve1が一定量ずつ変化させられるということ
は、推定車両速度第1変化量ΔVve1の変化量がその
一定量に制限されている(車両速度変化量の上限と下限
とが等しい特殊な場合と考えるのである)ということで
あり、一定量増減手段はμ整定状態において推定車両速
度第1変化量ΔVve1の変化量を制限する車両速度変
化量制限手段でもあることになる。
量取得ルーチンにおいては、車両速度偏差Vvedev
の正負、すなわち平滑化最高車輪速度Vwmaxsより
推定車両速度Vveの方が低い場合および高い場合に、
推定車両速度第1変化量ΔDve1がそれぞれ一定時間
当たり予め定められた量ずつ増加および減少させられ
る。本実施形態の学習的車両速度変化量取得手段は一定
量増減手段を含んでいるのである。また、車両速度偏差
Vvedevの値の大小に係らず、推定車両速度第1変
化量ΔVve1が一定量ずつ変化させられるということ
は、推定車両速度第1変化量ΔVve1の変化量がその
一定量に制限されている(車両速度変化量の上限と下限
とが等しい特殊な場合と考えるのである)ということで
あり、一定量増減手段はμ整定状態において推定車両速
度第1変化量ΔVve1の変化量を制限する車両速度変
化量制限手段でもあることになる。
【0101】また、上記推定車両速度取得手段140の
一部、すなわち、μ強制部において実行される図7のμ
強制状態推定車両速度取得ルーチンの推定車両速度第1
変化量ΔVve1および推定車両速度第2変化量ΔVv
e2を漸次小さくする部分を実行する部分が車両速度変
化量漸変手段を構成しており、この車両速度変化量漸変
手段は、実制動開始状態フラグStp2がONとされた
後に推定車両速度第1,第2変化量ΔVve1,2を漸
次小さくするものであるため、実変化開始対応車両速度
変化量漸変手段であることになる。
一部、すなわち、μ強制部において実行される図7のμ
強制状態推定車両速度取得ルーチンの推定車両速度第1
変化量ΔVve1および推定車両速度第2変化量ΔVv
e2を漸次小さくする部分を実行する部分が車両速度変
化量漸変手段を構成しており、この車両速度変化量漸変
手段は、実制動開始状態フラグStp2がONとされた
後に推定車両速度第1,第2変化量ΔVve1,2を漸
次小さくするものであるため、実変化開始対応車両速度
変化量漸変手段であることになる。
【0102】以上詳記した実施形態においては、推定車
両速度第1変化量ΔVve1が当初低μ路に対応する値
(−ΔG/8)に設定され、実制動開始(または制動開
始)からの時間経過につれて直線的に高μ路に対応する
値(−ΔG)まで変化させられるようにされていたが、
実制動開始(または制動開始)からの経過時間Tcが経
過時間カウンタで計測され、推定車両速度第1変化量Δ
Vve1が経過時間Tcの関数で決定されるようにする
ことも可能である。
両速度第1変化量ΔVve1が当初低μ路に対応する値
(−ΔG/8)に設定され、実制動開始(または制動開
始)からの時間経過につれて直線的に高μ路に対応する
値(−ΔG)まで変化させられるようにされていたが、
実制動開始(または制動開始)からの経過時間Tcが経
過時間カウンタで計測され、推定車両速度第1変化量Δ
Vve1が経過時間Tcの関数で決定されるようにする
ことも可能である。
【0103】また、推定車両速度第1変化量が当初から
−ΔGに設定されるようにすることも可能である。その
一例を以下に示す。 ΔVve1=−ΔG; Tmp=Vve-1+ΔVve1; if(Stp1==OFF){ // 制動開始前 Tmp=C15; }else if(FΔVve==OFF){ // 制動開始後 Tmp=Vve*C14+C15; } if(Tmp>C16 ) Tmp=C16; Vve=Tmp+(Vwmaxs−Tmp )/Tmp; ただし、C14=0.5〜1、C15=1〜4、C16=32〜64 上記のTmpは前回の推定車両速度Vve-1に推定車両
速度第1変化量ΔVve1を加算して求められる仮の推
定車両速度Vveであり、これと平滑化最高車輪速度V
wmaxsとの差の1/Tmpが補正されて最終的な推
定車両速度Vveとされる。この処理により、プリセッ
トされた推定車両速度第1変化量ΔVve1とその時の
実車両速度変化量との偏差と(Vve*C14+C15
)との積に比例するオフセット量Δだけ、推定車両速
度Vveが平滑化最高車輪速度Vwmaxsより下にな
るように演算されることは前記実施形態におけると同様
である。前記推定車両速度取得手段140のμ強制部を
本処理を実行するように変更したものが最高μ相当車両
速度変化量設定手段を構成することになる。
−ΔGに設定されるようにすることも可能である。その
一例を以下に示す。 ΔVve1=−ΔG; Tmp=Vve-1+ΔVve1; if(Stp1==OFF){ // 制動開始前 Tmp=C15; }else if(FΔVve==OFF){ // 制動開始後 Tmp=Vve*C14+C15; } if(Tmp>C16 ) Tmp=C16; Vve=Tmp+(Vwmaxs−Tmp )/Tmp; ただし、C14=0.5〜1、C15=1〜4、C16=32〜64 上記のTmpは前回の推定車両速度Vve-1に推定車両
速度第1変化量ΔVve1を加算して求められる仮の推
定車両速度Vveであり、これと平滑化最高車輪速度V
wmaxsとの差の1/Tmpが補正されて最終的な推
定車両速度Vveとされる。この処理により、プリセッ
トされた推定車両速度第1変化量ΔVve1とその時の
実車両速度変化量との偏差と(Vve*C14+C15
)との積に比例するオフセット量Δだけ、推定車両速
度Vveが平滑化最高車輪速度Vwmaxsより下にな
るように演算されることは前記実施形態におけると同様
である。前記推定車両速度取得手段140のμ強制部を
本処理を実行するように変更したものが最高μ相当車両
速度変化量設定手段を構成することになる。
【0104】本実施形態においては、μ学習状態の処
理、すなわちμ急速学習状態およびμ整定状態の処理は
以下のようにして行われる。この状態には強制動と緩制
動の2状態と路面μと路面凹凸の組み合わせで、次の4
状態が考えられる。 低μで強制動の場合 4車輪とも制御用車輪速度Vwcが大きく低下する(最
高車輪速度の大幅な低下)。 高μで強制動の場合 制御用車輪速度Vwcの低下は少なくすぐ回復する。 緩制動の場合 殆ど減圧を必要としない(制御用車輪速度Vwcの低下
がない)車輪がある。 路面に凹凸がある場合 路面凹凸によりどれかの制御用車輪速度Vwcが常に回
復状態にある。の場合は、最高車輪速度Vwmaxの
大幅な低下から低μ状態と判定され、推定車両速度第1
変化量ΔVve1が強制的に低μ側に移行させられる。
この状態がμ急速学習状態であり、推定車両速度変化量
演算開始許可フラグFΔVve=ON、推定車両速度変
化量整定状態フラグFΔVvestable=OFFの
状態である。そして、最高車輪速度Vwmaxが推定車
両速度Vve以上に回復すると推定車両速度変化量整定
状態フラグFΔVvestable=ONとされ、μ整
定状態に移行する。
理、すなわちμ急速学習状態およびμ整定状態の処理は
以下のようにして行われる。この状態には強制動と緩制
動の2状態と路面μと路面凹凸の組み合わせで、次の4
状態が考えられる。 低μで強制動の場合 4車輪とも制御用車輪速度Vwcが大きく低下する(最
高車輪速度の大幅な低下)。 高μで強制動の場合 制御用車輪速度Vwcの低下は少なくすぐ回復する。 緩制動の場合 殆ど減圧を必要としない(制御用車輪速度Vwcの低下
がない)車輪がある。 路面に凹凸がある場合 路面凹凸によりどれかの制御用車輪速度Vwcが常に回
復状態にある。の場合は、最高車輪速度Vwmaxの
大幅な低下から低μ状態と判定され、推定車両速度第1
変化量ΔVve1が強制的に低μ側に移行させられる。
この状態がμ急速学習状態であり、推定車両速度変化量
演算開始許可フラグFΔVve=ON、推定車両速度変
化量整定状態フラグFΔVvestable=OFFの
状態である。そして、最高車輪速度Vwmaxが推定車
両速度Vve以上に回復すると推定車両速度変化量整定
状態フラグFΔVvestable=ONとされ、μ整
定状態に移行する。
【0105】前記実施形態においては、急増圧用車輪速
度偏差ΔVwaplが正の場合には、保持時間が2〜4
倍に読み替えられるとともに通常増減圧用車輪速度偏差
ΔVwrelが1.5〜2倍に読み替えられることによ
り、増圧側のマップが縮小され、同じ通常増減圧用車輪
速度偏差ΔVwrelに対して増圧勾配の大きい増圧指
令が出されるようにされていたが、液圧制御モード決定
手段164による処理自体を下記のように変更すること
によっても、同様の作用効果を得ることができる。 if(ΔVwrel<−4){ // 減圧指令(3) }else if(ΔVwrel<−2){ if((ΔVwe<−ΔG && 保持時間>10msec) || (ΔVwe<0 && 保持時間>20msec)) // 減圧指令(2) }else if(ΔVwrel<0){ if((ΔVwe<−ΔG && 保持時間>20msec) || (ΔVwe<0 && 保持時間>50msec)) // 減圧指令(1) }else{ Δwapl=Vwe−(Vwmax−C31) if(Δwapl>0) {保持時間*=2; ΔVwrel*=3/2} //急増圧用車輪速 度偏差でマップ縮小 if(ΔVwrel>3){ if((ΔVwe>0 && 保持時間>10msec) || (ΔVwe>−ΔG/2 && 保持時間>30msec)) // 増圧指令(2) }else if(ΔVwrel>1.5){ if((ΔVwe>0 && 保持時間>20msec) || (ΔVwe>−ΔG/2 && 保持時間>60msec)) // 増圧指令(1) } } 本処理は、前記実施形態における処理と比較して、 Δwapl=Vwe−(Vwmax−C31) if(Δwapl>0) {保持時間*=2; ΔVwrel*=3/2} の処理を含んでいる点において相違している。
度偏差ΔVwaplが正の場合には、保持時間が2〜4
倍に読み替えられるとともに通常増減圧用車輪速度偏差
ΔVwrelが1.5〜2倍に読み替えられることによ
り、増圧側のマップが縮小され、同じ通常増減圧用車輪
速度偏差ΔVwrelに対して増圧勾配の大きい増圧指
令が出されるようにされていたが、液圧制御モード決定
手段164による処理自体を下記のように変更すること
によっても、同様の作用効果を得ることができる。 if(ΔVwrel<−4){ // 減圧指令(3) }else if(ΔVwrel<−2){ if((ΔVwe<−ΔG && 保持時間>10msec) || (ΔVwe<0 && 保持時間>20msec)) // 減圧指令(2) }else if(ΔVwrel<0){ if((ΔVwe<−ΔG && 保持時間>20msec) || (ΔVwe<0 && 保持時間>50msec)) // 減圧指令(1) }else{ Δwapl=Vwe−(Vwmax−C31) if(Δwapl>0) {保持時間*=2; ΔVwrel*=3/2} //急増圧用車輪速 度偏差でマップ縮小 if(ΔVwrel>3){ if((ΔVwe>0 && 保持時間>10msec) || (ΔVwe>−ΔG/2 && 保持時間>30msec)) // 増圧指令(2) }else if(ΔVwrel>1.5){ if((ΔVwe>0 && 保持時間>20msec) || (ΔVwe>−ΔG/2 && 保持時間>60msec)) // 増圧指令(1) } } 本処理は、前記実施形態における処理と比較して、 Δwapl=Vwe−(Vwmax−C31) if(Δwapl>0) {保持時間*=2; ΔVwrel*=3/2} の処理を含んでいる点において相違している。
【0106】また、前記液圧制御モード決定手段164
は、液圧制御モードを通常増減圧用車輪速度偏差ΔVw
relと推定車両速度第1変化量ΔVve1とに基づい
て決定するものとされていたが、次のように通常増減圧
用車輪速度偏差ΔVwrelのみに基づいて決定するも
のとすることも可能である。 ΔVwrel<−3(km/h) 急減圧 −3≦ΔVwrel<0 緩減圧 0≦ΔVwrel<1.5 保持 1.5≦ΔVwrel<3 緩増圧 3≦ΔVwrel 急増圧
は、液圧制御モードを通常増減圧用車輪速度偏差ΔVw
relと推定車両速度第1変化量ΔVve1とに基づい
て決定するものとされていたが、次のように通常増減圧
用車輪速度偏差ΔVwrelのみに基づいて決定するも
のとすることも可能である。 ΔVwrel<−3(km/h) 急減圧 −3≦ΔVwrel<0 緩減圧 0≦ΔVwrel<1.5 保持 1.5≦ΔVwrel<3 緩増圧 3≦ΔVwrel 急増圧
【0107】また、前記基準スリップ量取得手段160
においては、車輪速度ばらつき幅Vwmxmnを用いて
推定車両速度第1変化量ΔVve1を高μ側に移行させ
たり、低μ側に移行させたりすることが行われていた
が、より制御の遅れを少なくするためには、通常増減圧
用車輪速度偏差ΔVwrelを下記のように補正するこ
とが望ましい。 Tmp=0.75〜1.5(km/h); if(Vwmxmn<Vmxmn1){ ΔVwrel=ΔVwrel+Tmp; //増圧を容易に }else if(Vwmxmn>Vmxmn2){ ΔVwrel=ΔVwrel−Tmp; //減圧を容易に }
においては、車輪速度ばらつき幅Vwmxmnを用いて
推定車両速度第1変化量ΔVve1を高μ側に移行させ
たり、低μ側に移行させたりすることが行われていた
が、より制御の遅れを少なくするためには、通常増減圧
用車輪速度偏差ΔVwrelを下記のように補正するこ
とが望ましい。 Tmp=0.75〜1.5(km/h); if(Vwmxmn<Vmxmn1){ ΔVwrel=ΔVwrel+Tmp; //増圧を容易に }else if(Vwmxmn>Vmxmn2){ ΔVwrel=ΔVwrel−Tmp; //減圧を容易に }
【0108】以上種々の実施形態を説明したが、これら
実施形態の各特徴点の技術的な意味を一層明らかにする
ために、以下補足説明を行う。以上の各実施形態は、ホ
イールシリンダ液圧の上昇に伴う平滑化最高車輪速度V
wmaxsの低下に先行して、推定車両速度Vveを低
下させる点において共通している。推定車両速度第1変
化量ΔVve1が高μ路に対応する−ΔG(−1Gに相
当する)にプリセットされる実施形態においても、推定
車両速度第1変化量ΔVve1が低μ路に対応する−Δ
G/8(−1/8Gに相当する)にプリセットされる実
施形態においても、高μ路で緩やかな制動操作が行われ
る場合には、遅くともアンチロック制御開始までには推
定車両速度第1変化量ΔVve1が−ΔGにされる。そ
して、推定車両速度第1変化量ΔVve1により作成さ
れた推定車両速度Vveが平滑化最高車輪速度Vwma
xsのしきい値とされ、平滑化最高車輪速度Vwmax
sがこのしきい値と交差するとμ学習状態への移行が行
われる。なお、−ΔGにプリセットされる実施形態は高
μ路に特に適しており、−ΔG/8にプリセットされる
実施形態は低μ路に特に適している。
実施形態の各特徴点の技術的な意味を一層明らかにする
ために、以下補足説明を行う。以上の各実施形態は、ホ
イールシリンダ液圧の上昇に伴う平滑化最高車輪速度V
wmaxsの低下に先行して、推定車両速度Vveを低
下させる点において共通している。推定車両速度第1変
化量ΔVve1が高μ路に対応する−ΔG(−1Gに相
当する)にプリセットされる実施形態においても、推定
車両速度第1変化量ΔVve1が低μ路に対応する−Δ
G/8(−1/8Gに相当する)にプリセットされる実
施形態においても、高μ路で緩やかな制動操作が行われ
る場合には、遅くともアンチロック制御開始までには推
定車両速度第1変化量ΔVve1が−ΔGにされる。そ
して、推定車両速度第1変化量ΔVve1により作成さ
れた推定車両速度Vveが平滑化最高車輪速度Vwma
xsのしきい値とされ、平滑化最高車輪速度Vwmax
sがこのしきい値と交差するとμ学習状態への移行が行
われる。なお、−ΔGにプリセットされる実施形態は高
μ路に特に適しており、−ΔG/8にプリセットされる
実施形態は低μ路に特に適している。
【0109】推定車両速度第1変化量ΔVve1が−Δ
Gにプリセットされる実施形態には、次の効果と問題が
存在する。まず、効果であるが、推定車両速度Vveを
積極的に平滑化最高車輪速度Vwmaxsより下に作成
し、制動により平滑化最高車輪速度Vwmaxsの変化
量が−1ΔG以下となった時点を積分系で判定すること
により、ノイズに強い判定系が得られる。その結果、路
面の凹凸等に応じて早期に路面μの推定動作が行われ
(μ学習状態に移行し)、低μ処理が選択されて制動停
止距離が長くなってしまうことが回避される。その反
面、低μ路で強制動が行われた場合には、減圧動作が遅
れてスリップが過大となり、制動距離がのびるおそれが
ある。推定車両速度第1変化量ΔVve1が低μ路に対
応する−ΔG/8にプリセットされる実施形態はこの問
題を解決するために案出されたものである。
Gにプリセットされる実施形態には、次の効果と問題が
存在する。まず、効果であるが、推定車両速度Vveを
積極的に平滑化最高車輪速度Vwmaxsより下に作成
し、制動により平滑化最高車輪速度Vwmaxsの変化
量が−1ΔG以下となった時点を積分系で判定すること
により、ノイズに強い判定系が得られる。その結果、路
面の凹凸等に応じて早期に路面μの推定動作が行われ
(μ学習状態に移行し)、低μ処理が選択されて制動停
止距離が長くなってしまうことが回避される。その反
面、低μ路で強制動が行われた場合には、減圧動作が遅
れてスリップが過大となり、制動距離がのびるおそれが
ある。推定車両速度第1変化量ΔVve1が低μ路に対
応する−ΔG/8にプリセットされる実施形態はこの問
題を解決するために案出されたものである。
【0110】推定車両速度第1変化量が当初低μ路相当
の値(−ΔG/8)に設定され、ブレーキペダル10が
踏み込まれた瞬間から(制動開始から)高μ路相当の値
に変化させられる実施形態においては次のような特有の
効果が得られる。マスタシリンダ液圧の昇圧に合わせる
ように推定車両速度第1変化量ΔVve1が高μ方向に
変化させられることにより、推定車両速度Vveが平滑
化最高車輪速度Vwmaxsより漸下するように作成さ
れ、制動により平滑化最高車輪速度Vwmaxsの変化
量が其の瞬間の推定車両速度第1変化量量ΔVve1以
下となった時点を積分系で判定することにより、ノイズ
に強い判定系を得ることができる。低μ路において、低
μ路相当に設定された推定車両速度第1変化量ΔVve
1の漸減以上にマスタシリンダ液圧が急増する時、推定
車両速度第1変化量ΔVve1が高μ路に対応する値
(−ΔG)にプリセットされる実施形態に比べて早めに
減圧動作が開始される。その結果、低μ路における初回
の減圧量を少なくしてもスリップ量が過大となるのを防
止できるようになり、電磁弁サイズの小形化が可能とな
り、装置コストの低減が可能になる効果が得られる。
の値(−ΔG/8)に設定され、ブレーキペダル10が
踏み込まれた瞬間から(制動開始から)高μ路相当の値
に変化させられる実施形態においては次のような特有の
効果が得られる。マスタシリンダ液圧の昇圧に合わせる
ように推定車両速度第1変化量ΔVve1が高μ方向に
変化させられることにより、推定車両速度Vveが平滑
化最高車輪速度Vwmaxsより漸下するように作成さ
れ、制動により平滑化最高車輪速度Vwmaxsの変化
量が其の瞬間の推定車両速度第1変化量量ΔVve1以
下となった時点を積分系で判定することにより、ノイズ
に強い判定系を得ることができる。低μ路において、低
μ路相当に設定された推定車両速度第1変化量ΔVve
1の漸減以上にマスタシリンダ液圧が急増する時、推定
車両速度第1変化量ΔVve1が高μ路に対応する値
(−ΔG)にプリセットされる実施形態に比べて早めに
減圧動作が開始される。その結果、低μ路における初回
の減圧量を少なくしてもスリップ量が過大となるのを防
止できるようになり、電磁弁サイズの小形化が可能とな
り、装置コストの低減が可能になる効果が得られる。
【0111】このように、低μ路で強制動が実行される
と減圧動作が遅れて、スリップが過大となるおそれがあ
るという問題が発生することは上記実施形態の採用によ
り解決されるが、ブレーキペダル10の踏込みがストッ
プランプスイッチ110により検出されたが、マスタシ
リンダ液圧が未だ上昇しない状態で推定車両速度変化量
ΔVve1が−ΔGとなり、その後強制動が行われる
と、推定車両速度第1変化量ΔVve1が−ΔGにプリ
セットされる実施形態におけると同じ問題が発生する。
推定車両速度第1変化量が当初低μ路相当の値(−ΔG
/8)に設定され、実際にホイールシリンダ液圧が上昇
して減速度が生じ始めた瞬間から(実制動開始から)高
μ路相当の値に向かって変化させられる実施形態は、こ
の問題を解決するために案出されたものである。しか
も、この実施形態においては、路面の凹凸に起因して区
間減速度が振動的に変化し、−ΔG/8以下となるよう
な悪路では、早めにStp2=ON状態となり、その結
果、推定車両速度Vveの平滑化最高車輪速度Vwma
xsからのオフセット量Δが大きくなって、アンチロッ
ク制御の開始時期が遅らせられるという効果も得られ
る。
と減圧動作が遅れて、スリップが過大となるおそれがあ
るという問題が発生することは上記実施形態の採用によ
り解決されるが、ブレーキペダル10の踏込みがストッ
プランプスイッチ110により検出されたが、マスタシ
リンダ液圧が未だ上昇しない状態で推定車両速度変化量
ΔVve1が−ΔGとなり、その後強制動が行われる
と、推定車両速度第1変化量ΔVve1が−ΔGにプリ
セットされる実施形態におけると同じ問題が発生する。
推定車両速度第1変化量が当初低μ路相当の値(−ΔG
/8)に設定され、実際にホイールシリンダ液圧が上昇
して減速度が生じ始めた瞬間から(実制動開始から)高
μ路相当の値に向かって変化させられる実施形態は、こ
の問題を解決するために案出されたものである。しか
も、この実施形態においては、路面の凹凸に起因して区
間減速度が振動的に変化し、−ΔG/8以下となるよう
な悪路では、早めにStp2=ON状態となり、その結
果、推定車両速度Vveの平滑化最高車輪速度Vwma
xsからのオフセット量Δが大きくなって、アンチロッ
ク制御の開始時期が遅らせられるという効果も得られ
る。
【0112】さらに付言すれば、前記各実施形態におい
ては、平滑化最高車輪速度Vwmaxsが推定車両速度
Vveより大幅に低下する状態は路面μが低いことを表
すとして、それに応じた制御が行われる。従来は、各車
輪毎に、高μ路に適した時間の初回減圧を行い、一定の
保持時間経過後の車輪加速度がまだ減速状態であれば、
減圧と保持との繰り返しで車輪速度を回復させ、適正な
最高車輪速度を得ることが行われていた。また、本出願
人は、前述の車両速度監視用車輪生成手段を提案した。
これら2つの方法による場合には、適切な最高車輪速度
を得ることにより、路面μを間接的に推定することにな
るので、制御条件の変更に遅れを伴うという問題があっ
た。それに対して、本発明の実施形態においては、平滑
化最高車輪速度Vwmaxsが推定車両速度Vveより
大幅に低下する状態は路面μが低いことを表すとして、
平滑化最高車輪速度Vwmaxsが推定車両速度Vve
より大幅に低下する状態が長く続くほど推定車両速度第
1変化量ΔVve1が低μ側(+側)に移行させられ、
その推定車両速度第1変化量ΔVve1が積分されて推
定車両速度Vveが作成される。そして、この推定車両
速度変化量Vveから1次方程式で決定される車輪速度
基準値Vsnより制御用車輪速度Vwcが下回る場合に
は、減圧動作が繰り返されることにより制御用車輪速度
Vwcが回復させられ、平滑化最高車輪速度Vwmax
sが推定車両速度Vveより上回るようにされる。この
制御状態が前記μ急速学習状態であり、低μ移行の高速
化が達成される。
ては、平滑化最高車輪速度Vwmaxsが推定車両速度
Vveより大幅に低下する状態は路面μが低いことを表
すとして、それに応じた制御が行われる。従来は、各車
輪毎に、高μ路に適した時間の初回減圧を行い、一定の
保持時間経過後の車輪加速度がまだ減速状態であれば、
減圧と保持との繰り返しで車輪速度を回復させ、適正な
最高車輪速度を得ることが行われていた。また、本出願
人は、前述の車両速度監視用車輪生成手段を提案した。
これら2つの方法による場合には、適切な最高車輪速度
を得ることにより、路面μを間接的に推定することにな
るので、制御条件の変更に遅れを伴うという問題があっ
た。それに対して、本発明の実施形態においては、平滑
化最高車輪速度Vwmaxsが推定車両速度Vveより
大幅に低下する状態は路面μが低いことを表すとして、
平滑化最高車輪速度Vwmaxsが推定車両速度Vve
より大幅に低下する状態が長く続くほど推定車両速度第
1変化量ΔVve1が低μ側(+側)に移行させられ、
その推定車両速度第1変化量ΔVve1が積分されて推
定車両速度Vveが作成される。そして、この推定車両
速度変化量Vveから1次方程式で決定される車輪速度
基準値Vsnより制御用車輪速度Vwcが下回る場合に
は、減圧動作が繰り返されることにより制御用車輪速度
Vwcが回復させられ、平滑化最高車輪速度Vwmax
sが推定車両速度Vveより上回るようにされる。この
制御状態が前記μ急速学習状態であり、低μ移行の高速
化が達成される。
【0113】なお、推定車両速度第1変化量が当初低μ
路相当の値に設定され、制動開始または実制動開始以後
に高μ路相当の値に漸変させられる実施形態において
は、平滑化最高車輪速度Vwmaxsが推定車両速度V
veより大幅に低下する状態を路面μが低いことを表す
として、それに応じた制御を行うことの必要性が、推定
車両速度第1変化量が当初から高μ路相当の値に設定さ
れる場合に比較して低い。その理由の一つは、この実施
形態においては、前述のように、低μ路においてマスタ
シリンダ液圧が急増する時、推定車両速度第1変化量Δ
Vve1が高μ路に対応する値にプリセットされる実施
形態に比べて早めに減圧動作が開始され、マスタシリン
ダ液圧の昇圧勾配の影響が小さくなることである。ま
た、μ急速学習状態の1回目の推定車両速度第1変化量
ΔVve1の演算時に、その状態に入る直前の推定車両
速度第1変化量ΔVve1が3倍されることや、車輪速
度ばらつき幅の一定化制御によりある程度の平滑化最高
車輪速度Vwmaxsの低下はカバーできることによっ
ても、平滑化最高車輪速度Vwmaxsが推定車両速度
Vveより大幅に低下する状態を路面μが低いことを表
すとして、それに応じた制御を行うことの必要性が低下
させられる。
路相当の値に設定され、制動開始または実制動開始以後
に高μ路相当の値に漸変させられる実施形態において
は、平滑化最高車輪速度Vwmaxsが推定車両速度V
veより大幅に低下する状態を路面μが低いことを表す
として、それに応じた制御を行うことの必要性が、推定
車両速度第1変化量が当初から高μ路相当の値に設定さ
れる場合に比較して低い。その理由の一つは、この実施
形態においては、前述のように、低μ路においてマスタ
シリンダ液圧が急増する時、推定車両速度第1変化量Δ
Vve1が高μ路に対応する値にプリセットされる実施
形態に比べて早めに減圧動作が開始され、マスタシリン
ダ液圧の昇圧勾配の影響が小さくなることである。ま
た、μ急速学習状態の1回目の推定車両速度第1変化量
ΔVve1の演算時に、その状態に入る直前の推定車両
速度第1変化量ΔVve1が3倍されることや、車輪速
度ばらつき幅の一定化制御によりある程度の平滑化最高
車輪速度Vwmaxsの低下はカバーできることによっ
ても、平滑化最高車輪速度Vwmaxsが推定車両速度
Vveより大幅に低下する状態を路面μが低いことを表
すとして、それに応じた制御を行うことの必要性が低下
させられる。
【0114】さらに、前記各実施形態のアンチロック制
御装置は、μ強制状態において、マスタシリンダ液圧が
高いほど平滑化最高車輪速度Vwmaxsが推定車両速
度Vveより大きく低下するので、低μ移行が早くなる
優れた特徴を持っている。また、マスタシリンダ液圧が
低い場合にはあまり減圧しなくても、平滑化最高車輪速
度Vwmaxsが推定車両速度Vve以上に回復するの
で、推定車両速度第1変化量ΔVve1の学習が速やか
に行われ(μ急速学習状態からμ整定状態への移行が速
やかに行われ)、FΔVvestable=ONとな
る。μ学習状態における真の推定車両速度第1変化量Δ
Vve1、すなわち路面μが早期に求められるのであ
り、この特徴と前記車両速度監視用車輪を設ける技術と
を組み合わせることによりμ整定を一層早めることがで
きる。
御装置は、μ強制状態において、マスタシリンダ液圧が
高いほど平滑化最高車輪速度Vwmaxsが推定車両速
度Vveより大きく低下するので、低μ移行が早くなる
優れた特徴を持っている。また、マスタシリンダ液圧が
低い場合にはあまり減圧しなくても、平滑化最高車輪速
度Vwmaxsが推定車両速度Vve以上に回復するの
で、推定車両速度第1変化量ΔVve1の学習が速やか
に行われ(μ急速学習状態からμ整定状態への移行が速
やかに行われ)、FΔVvestable=ONとな
る。μ学習状態における真の推定車両速度第1変化量Δ
Vve1、すなわち路面μが早期に求められるのであ
り、この特徴と前記車両速度監視用車輪を設ける技術と
を組み合わせることによりμ整定を一層早めることがで
きる。
【0115】また、推定車両速度第2変化量ΔVve2
は推定車両速度第1変化量ΔVve1の過去の値をとる
ことになる。この推定車両速度第2変化量ΔVve2
(あるいは推定車両速度第1変化量自体の前回の値ΔV
ve1-1)を用いれば、前記実施形態において行われて
いたように、路面μの移行方向を判定したり、振動状態
の推定車両速度第1変化量ΔVve1の復元力を増した
りすることができる。さらに、必要に応じて、低μから
高μへ移行時(ΔVve1<ΔVve2)には前輪のス
リップ量を大きくし、後輪のスリップ量を小さくして、
制動力の確保と最高車輪速度の安定化を図ることもでき
る。
は推定車両速度第1変化量ΔVve1の過去の値をとる
ことになる。この推定車両速度第2変化量ΔVve2
(あるいは推定車両速度第1変化量自体の前回の値ΔV
ve1-1)を用いれば、前記実施形態において行われて
いたように、路面μの移行方向を判定したり、振動状態
の推定車両速度第1変化量ΔVve1の復元力を増した
りすることができる。さらに、必要に応じて、低μから
高μへ移行時(ΔVve1<ΔVve2)には前輪のス
リップ量を大きくし、後輪のスリップ量を小さくして、
制動力の確保と最高車輪速度の安定化を図ることもでき
る。
【0116】以上、スリップ制御装置がアンチロック制
御装置である場合について説明したが、トラクション制
御装置である場合でも本発明を適用することができる。
例えば、図1のブレーキシステムを備えた車両が四輪駆
動車である場合に、液通路20の、ポンプ66の吐出し
口が接続されている部分とマスタシリンダ14との間の
部分に液通路20を連通させる状態と遮断する状態とに
切り換えが可能なマスタシリンダ遮断装置を設け、マス
タシリンダ遮断装置を遮断状態とした上でポンプ66を
起動させることにより、マスタシリンダ14に液圧が発
生させられていない状態でもホイールシリンダ26,3
6に液圧を供給できるようにする。ポンプ66の吐出し
口にはアキュムレータとリリーフ弁との少なくとも一方
を接続し、ポンプ66から吐き出されたブレーキ液がホ
イールシリンダ26,36のいずれにも供給されない状
態でも、ポンプ66が作動を続行できるようにする。ポ
ンプ74側においても同様な構成とする。
御装置である場合について説明したが、トラクション制
御装置である場合でも本発明を適用することができる。
例えば、図1のブレーキシステムを備えた車両が四輪駆
動車である場合に、液通路20の、ポンプ66の吐出し
口が接続されている部分とマスタシリンダ14との間の
部分に液通路20を連通させる状態と遮断する状態とに
切り換えが可能なマスタシリンダ遮断装置を設け、マス
タシリンダ遮断装置を遮断状態とした上でポンプ66を
起動させることにより、マスタシリンダ14に液圧が発
生させられていない状態でもホイールシリンダ26,3
6に液圧を供給できるようにする。ポンプ66の吐出し
口にはアキュムレータとリリーフ弁との少なくとも一方
を接続し、ポンプ66から吐き出されたブレーキ液がホ
イールシリンダ26,36のいずれにも供給されない状
態でも、ポンプ66が作動を続行できるようにする。ポ
ンプ74側においても同様な構成とする。
【0117】そして、電子制御装置80に、必要に応じ
て電磁弁32等を切換制御することにより、ホイールシ
リンダ26,36,46,54の液圧を制御し、車輪R
L,FR,FL,RRの駆動時のスリップ状態を設定状
態に制御するトラクション制御を行うトラクション制御
用のコンピュータを設ける。このトラクション制御用コ
ンピュータのROMにはトラクション制御を行うための
種々の制御プログラムを格納するのであるが、トラクシ
ョン制御自体はよく知られたものであるので詳細な説明
は省略する。また、トラクション制御装置は、一般に車
両の駆動源であるエンジンの出力を制御する装置も含む
ようにされるが、この部分は本発明とは直接関係がない
ため、この部分の説明も省略する。
て電磁弁32等を切換制御することにより、ホイールシ
リンダ26,36,46,54の液圧を制御し、車輪R
L,FR,FL,RRの駆動時のスリップ状態を設定状
態に制御するトラクション制御を行うトラクション制御
用のコンピュータを設ける。このトラクション制御用コ
ンピュータのROMにはトラクション制御を行うための
種々の制御プログラムを格納するのであるが、トラクシ
ョン制御自体はよく知られたものであるので詳細な説明
は省略する。また、トラクション制御装置は、一般に車
両の駆動源であるエンジンの出力を制御する装置も含む
ようにされるが、この部分は本発明とは直接関係がない
ため、この部分の説明も省略する。
【0118】アンチロック制御とトラクション制御と
は、前者が制動時の車輪スリップを制御するものである
ため、車輪速度が車両速度よりも低く制御されるのに対
し、後者は駆動時の車輪スリップを制御するものである
ため、車輪速度が車両速度より高く制御される点におい
て異なっている。そのため、例えば、アンチロック制御
装置における最高車輪速度に相当するものは、トラクシ
ョン制御装置においては最低車輪速度であり、第3車輪
速度は3番目に低い速度となる。また、アンチロック制
御装置においては、スリップにより一旦減少した車輪速
度自体が増大すること、あるいは車輪速度の減少勾配が
緩やかになることが車輪速度の回復であり、トラクショ
ン制御装置においては、スリップにより一旦増大した車
輪速度自体が減少すること、あるいは車輪速度の増大勾
配が緩やかになることが車輪速度の回復である。しか
し、各車輪の車輪速度が、車両速度に基づいて設定され
る基準車輪速度にほぼ等しくなるように、ホイールシリ
ンダ液圧が制御される点では同じであり、この場合に車
輪速度および車両速度の取得上発生する問題も同じであ
る。したがって、アンチロック制御の実施形態について
先に述べたことは、実質的にそのままトラクション制御
の実施形態にも当てはまり、本発明を実質的に同様に適
用して同様の作用,効果を得ることができる。さらに、
本発明は以上説明した実施形態以外にも種々の変形,改
良を加えた態様で実施することができる。
は、前者が制動時の車輪スリップを制御するものである
ため、車輪速度が車両速度よりも低く制御されるのに対
し、後者は駆動時の車輪スリップを制御するものである
ため、車輪速度が車両速度より高く制御される点におい
て異なっている。そのため、例えば、アンチロック制御
装置における最高車輪速度に相当するものは、トラクシ
ョン制御装置においては最低車輪速度であり、第3車輪
速度は3番目に低い速度となる。また、アンチロック制
御装置においては、スリップにより一旦減少した車輪速
度自体が増大すること、あるいは車輪速度の減少勾配が
緩やかになることが車輪速度の回復であり、トラクショ
ン制御装置においては、スリップにより一旦増大した車
輪速度自体が減少すること、あるいは車輪速度の増大勾
配が緩やかになることが車輪速度の回復である。しか
し、各車輪の車輪速度が、車両速度に基づいて設定され
る基準車輪速度にほぼ等しくなるように、ホイールシリ
ンダ液圧が制御される点では同じであり、この場合に車
輪速度および車両速度の取得上発生する問題も同じであ
る。したがって、アンチロック制御の実施形態について
先に述べたことは、実質的にそのままトラクション制御
の実施形態にも当てはまり、本発明を実質的に同様に適
用して同様の作用,効果を得ることができる。さらに、
本発明は以上説明した実施形態以外にも種々の変形,改
良を加えた態様で実施することができる。
【図1】本発明の一実施形態である車両速度取得装置を
有するアンチロック制御装置を備えたアンチロック型ブ
レーキシステムを示す系統図である。
有するアンチロック制御装置を備えたアンチロック型ブ
レーキシステムを示す系統図である。
【図2】図1における電子制御装置の詳細を示すブロッ
ク図である。
ク図である。
【図3】上記電子制御装置の主体を成すコンピュータの
機能を示す機能ブロック図である。
機能を示す機能ブロック図である。
【図4】上記コンピュータのROMに格納されているプ
ログラムの一部を表すフローチャートである。
ログラムの一部を表すフローチャートである。
【図5】上記コンピュータのROMに格納されているプ
ログラムの別の一部を表すフローチャートである。
ログラムの別の一部を表すフローチャートである。
【図6】上記コンピュータのROMに格納されているプ
ログラムのさらに別の一部を表すフローチャートであ
る。
ログラムのさらに別の一部を表すフローチャートであ
る。
【図7】上記コンピュータのROMに格納されているプ
ログラムのさらに別の一部を表すフローチャートであ
る。
ログラムのさらに別の一部を表すフローチャートであ
る。
【図8】上記コンピュータの作動を説明するための図で
ある。
ある。
【図9】上記コンピュータの作動を説明するための図で
ある。
ある。
【図10】前記コンピュータのROMに格納されている
プログラムのさらに別の一部を表すフローチャートであ
る。
プログラムのさらに別の一部を表すフローチャートであ
る。
【図11】前記コンピュータのROMに格納されている
プログラムのさらに別の一部を表すフローチャートであ
る。
プログラムのさらに別の一部を表すフローチャートであ
る。
【図12】前記コンピュータのROMに格納されている
プログラムのさらに別の一部を表すフローチャートであ
る。
プログラムのさらに別の一部を表すフローチャートであ
る。
【図13】前記コンピュータのROMに格納されている
プログラムのさらに別の一部を表すフローチャートであ
る。
プログラムのさらに別の一部を表すフローチャートであ
る。
【図14】前記コンピュータのROMに格納されている
プログラムのさらに別の一部を表すフローチャートであ
る。
プログラムのさらに別の一部を表すフローチャートであ
る。
【図15】前記コンピュータのROMに格納されている
プログラムのさらに別の一部を表すフローチャートであ
る。
プログラムのさらに別の一部を表すフローチャートであ
る。
【図16】前記アンチロック制御装置における液圧制御
を説明するための図である。
を説明するための図である。
【図17】前記アンチロック制御装置における液圧制御
を説明するための図である。
を説明するための図である。
【図18】図3の推定車輪速度取得手段における生車輪
速度と推定車輪速度との関係を概念的に示すグラフであ
る。
速度と推定車輪速度との関係を概念的に示すグラフであ
る。
10 ブレーキペダル 14 マスタシリンダ 26,36,46,54 ホイールシリンダ 78 ABSアクチュエータ 80 電子制御装置 82 コンピュータ 96 ドライバ 98 アンプ 100,102,104,106 車輪速度センサ
Claims (8)
- 【請求項1】 車両の車体の移動速度である車両速度と
その車両の車輪の回転速度である車輪速度とに基づいて
その車輪のスリップ状態を検出し、そのスリップ状態が
設定状態となるようにその車輪の回転を制御するスリッ
プ制御装置に設けられ、前記車両速度を取得するスリッ
プ制御用車両速度取得装置であって、 車両速度の一定時間当たりの変化量である車両速度変化
量を取得する車両速度変化量取得手段と、 その車両速度変化量取得手段により取得された車両速度
変化量に基づいて車両速度を演算する演算手段とを含む
ことを特徴とする車両速度取得装置。 - 【請求項2】 前記車両速度変化量取得手段が、前記車
両速度変化量を強制的に設定する強制的車両速度変化量
設定手段と、前記車両の複数の車輪の各車輪速度を取得
する車輪速度取得手段と、その車輪速度取得手段により
取得された複数の車輪速度に基づいて前記車両速度変化
量を取得する学習的車両速度変化量取得手段とを含むこ
とを特徴とする請求項1に記載の車両速度取得装置。 - 【請求項3】 前記強制的車両速度変化量設定手段が、
予め定められた条件が満たされてからの時間の経過に伴
って前記車両速度変化量を予め定められた状態で漸変さ
せる車両速度変化量漸変手段を含む請求項2に記載の車
両速度取得装置。 - 【請求項4】 前記車両速度変化量漸変手段が、実際に
車輪速度が変化しはじめた時点から前記車両速度変化量
の漸変を開始させる実変化開始対応車両速度変化量漸変
手段を含む請求項3に記載の車両速度取得装置。 - 【請求項5】 前記強制的車両速度変化量設定手段が、
車輪速度の変化開始当初に前記車両速度変化量を摩擦係
数が1である高μ路に対応する値に設定する高μ相当車
両速度変化量設定手段を含むことを特徴とする請求項2
ないし4のいずれか1つに記載の車両速度取得装置。 - 【請求項6】 前記学習的車両速度変化量取得手段が、
複数の車輪速度のうちの最高のものである最高車輪速度
より車両速度の方が低い場合には車両速度変化量を一定
時間当たり予め定められた増加量だけ増加させ、車両速
度の方が高い場合には予め定められた減少量だけ減少さ
せる一定量増減手段を含む請求項2ないし5のいずれか
1つに記載の車両速度取得装置。 - 【請求項7】 前記学習的車両速度変化量取得手段が、
前記強制的車両速度変化量設定手段の作動後に作動する
急速学習手段と、その急速学習手段の作動後に作動する
整定的学習手段とを含み、急速学習手段においては前記
増加量および前記減少量が整定的学習手段におけるより
大きいことを特徴とする請求項6に記載の車両速度取得
装置。 - 【請求項8】 前記車両速度変化量取得手段が、前記車
両の複数の車輪の各車輪速度を取得する車輪速度取得手
段と、その車輪速度取得手段により取得された複数の車
輪速度に基づいて前記車両速度変化量を取得する学習的
車両速度変化量取得手段と、その学習的車両速度変化量
取得手段により取得された車両速度変化量が上限と下限
との少なくとも一方から外れる場合にはその少なくとも
一方を車両速度変化量として取得する車両速度変化量制
限手段とを含むことを特徴とする請求項1ないし7のい
ずれか1つに記載の車両速度取得装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18493996A JPH1031029A (ja) | 1996-07-15 | 1996-07-15 | スリップ制御用車両速度取得装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18493996A JPH1031029A (ja) | 1996-07-15 | 1996-07-15 | スリップ制御用車両速度取得装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1031029A true JPH1031029A (ja) | 1998-02-03 |
Family
ID=16162005
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18493996A Pending JPH1031029A (ja) | 1996-07-15 | 1996-07-15 | スリップ制御用車両速度取得装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1031029A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001287634A (ja) * | 2000-04-06 | 2001-10-16 | Denso Corp | 路面状態識別装置 |
-
1996
- 1996-07-15 JP JP18493996A patent/JPH1031029A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001287634A (ja) * | 2000-04-06 | 2001-10-16 | Denso Corp | 路面状態識別装置 |
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