JPH10311369A - 免振装置 - Google Patents

免振装置

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JPH10311369A
JPH10311369A JP12208297A JP12208297A JPH10311369A JP H10311369 A JPH10311369 A JP H10311369A JP 12208297 A JP12208297 A JP 12208297A JP 12208297 A JP12208297 A JP 12208297A JP H10311369 A JPH10311369 A JP H10311369A
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JP
Japan
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vibration
disc spring
cylindrical case
spring
piston
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Pending
Application number
JP12208297A
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English (en)
Inventor
Akira Teramura
彰 寺村
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Obayashi Corp
Original Assignee
Obayashi Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過大重量の免振対象物の支持剛性を増大しつ
つ固有周期を長周期化し、もって免振対象物の共振を防
止して防振効果を向上する。 【解決手段】 建築物12に取り付けたロッド体14の
先端部にピストン14bを形成する。基礎部16に取り
付けた筒状ケース体18内に皿ばね20を積層状態で収
納し、この皿ばね20を筒状ケース体18の底部18a
と、筒状ケース体18内に摺動可能に挿入したピストン
14bとの間に挟持する。皿ばね20の鉛直ばね定数
を、建築物12の静的荷重W1 が作用した状態で、皿ば
ね20の鉛直ばね特性Sの変移点Pに位置するように予
め設定する。筒状ケース体18の内部を密閉して粘性流
体を封入する。ピストン14bに上下両側面を貫通する
オリフィス22を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、免振対象物を基礎
部に免振支持するための免振装置に関し、特に、皿ばね
を用いて免振対象物の荷重を直接支持した状態で免振
し、かつ、この皿ばねの支持ばね定数を低くして長周期
化を可能とする免振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、大型機械等を設置する際に、コ
イルばねとか空気ばね等を用いて防振する手法は多く用
いられて来たが、これらコイルばねおよび空気ばねは、
その大きさに対してばね定数が小さいため、過大重量物
の支持、例えばこれら各ばねを免振装置として用いて建
築物を支持する場合には、それらの配置数を著しく多く
用いる必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このため、上記コイル
ばねおよび空気ばねでは、配置数が多くなることにより
過大重量物の免振装置として用いるのは望ましくなく、
かつ、入力振動に対する固有周期が数HZ となるため、
地震発生時には入力振動に共振して建築物が大きく揺動
してしまうという課題があった。
【0004】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑み
て、過大重量の免振対象物の支持剛性を増大しつつ固有
周期を長周期化して、免振対象物の共振を防止して防振
効果を向上するようにした免振装置を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに請求項1に示す本発明の免振装置は、免振対象物
と、この免振対象物を設置しようとする基礎部との間に
介在され、免振対象物を基礎部に免振支持する免振装置
において、上記免振対象物および上記基礎部に、それぞ
れ上下方向に相対変位可能な第1受圧部材および第2受
圧部材を設け、これら第1,第2受圧部材間に、上記免
振対象物の荷重が作用するように皿ばねを配置する一
方、該皿ばねの鉛直ばね定数を、免振対象物の静的荷重
が皿ばねの鉛直ばね特性の変移点またはこの変移点近傍
に位置するように予め設定することにより構成する。
【0006】また、請求項2に示す本発明の免振装置
は、上記第1,第2受圧部材の一方を、上記皿ばねの外
周を摺動可能に収容する筒状ケース体として構成し、第
1,第2受圧部材の他方を、上記筒状ケース体内に挿入
されるロッド体として構成し、これら筒状ケースの底部
とロッド体の先端面との間に上記皿ばねを挟持すること
により構成する。
【0007】更に、請求項3に示す本発明の免振装置
は、上記第1,第2受圧部材の一方を、上記皿ばねの中
心部に形成した開口部に挿通するロッド体で構成し、第
1,第2受圧部材の他方を、上記ロッド体の先端部を摺
動可能に挿通する箱体で構成し、上記ロッド体の基端部
に形成した取付板と上記箱体の先端面との間に上記皿ば
ねを挟持することにより構成する。
【0008】更にまた、請求項4に示す本発明の免振装
置は、上記筒状ケース体を密封構造にする一方、上記ロ
ッド体の先端部に該筒状ケース体内を摺動するピストン
を形成すると共に、該ピストンに両側面を貫通するオリ
フィスを形成し、上記筒状ケース体内に粘性流体または
粘弾性体を封入することにより構成する。
【0009】また、請求項5に示す本発明の免振装置
は、上記箱体を密封構造にする一方、上記ロッド体の先
端部に該箱体内を摺動するピストンを形成すると共に、
該ピストンに両側面を貫通するオリフィスを形成し、上
記箱体内に粘性流体または粘弾性体を封入することによ
り構成する。
【0010】更に、請求項6に示す本発明の免振装置
は、上記皿ばねを複数枚設け、互いに隣接する皿ばねの
表面と裏面とが当接するようにそれぞれの皿ばねを積層
することにより構成する。
【0011】以上の構成により本発明の免振装置の作用
を以下述べると、請求項1では、免振対象物および基礎
部にそれぞれ設けた上下方向に相対変位可能な第1受圧
部材と第2受圧部材との間に、上記免振対象物の荷重が
作用するように皿ばねを配置したので、皿ばねはその大
きさに対してばね剛性が大きいため、過大重量の建築物
等を少数で十分に支持することができる。また、上記皿
ばねの鉛直ばね定数を、免振対象物の静的荷重が皿ばね
の鉛直ばね特性の変移点またはこの変移点近傍に位置す
るように予め設定したので、皿ばねで免振対象物を支持
した状態では、該皿ばねに作用する鉛直ばね定数は小さ
くなって長周期化が可能となる。このため、地震等の振
動外力が入力された際に、この振動に免振対象物が共振
されるのを防止して免振機能の向上を図ることができ
る。更に、大振幅の振動外力が入力された場合には、皿
ばねの変形量が大きくなって上記鉛直ばね特性の変移点
から大きく外れた急な接線勾配部分で作用することにな
るが、この急な接線勾配部分はばね定数が著しく大きく
なるため、この大きなばね定数によって免振対象物の上
下変動を効果的に抑制することができる。
【0012】また請求項2では、上記第1,第2受圧部
材の一方を、上記皿ばねの外周を摺動可能に収容する筒
状ケース体として構成し、第1,第2受圧部材の他方
を、上記筒状ケース体内に挿入されるロッド体として構
成し、これら筒状ケースの底部とロッド体の先端面との
間に上記皿ばねを挟持したので、上記皿ばねはこれの外
周を上記筒状ケース体によって拘束することができるた
め、該皿ばねがずれたり外れたりするのを防止すること
ができる。また、免振対象物と基礎部との間の間隔に応
じて上記ロッド体の長さを予め調節しておくことによ
り、免振対象物と基礎部との間隔の大小に拘わりなく免
振対象物の荷重を常時皿ばねに作用させることができ
る。
【0013】更に請求項3では、上記第1,第2受圧部
材の一方を、上記皿ばねの中心部に形成した開口部に挿
通するロッド体で構成し、第1,第2受圧部材の他方
を、上記ロッド体の先端部を摺動可能に挿通する箱体で
構成し、上記ロッド体の基端部に形成した取付板と上記
箱体の先端面との間に上記皿ばねを挟持したので、皿ば
ねはこれの中心部の開口部に上記ロッド体が挿通される
ことにより、該ロッド体によって皿ばねを拘束すること
ができ、該皿ばねがずれたり外れたりするのを防止する
ことができる。また、上記箱体の高さを予め調節してお
くことにより該箱体がスペーサとして機能して、免振対
象物と基礎部との間隔の大小に拘わりなく免振対象物の
荷重を常時皿ばねに作用させることができる。
【0014】更にまた請求項4では、上記請求項2に示
す筒状ケース体を密封構造にする一方、上記ロッド体の
先端部に該筒状ケース体内を摺動するピストンを形成す
ると共に、該ピストンに両側面を貫通するオリフィスを
形成し、上記筒状ケース体内に粘性流体または粘弾性体
を封入したので、振動外力が入力されて免振対象物と基
礎部との間の間隔が変化することにより、上記ピストン
は密封された筒状ケース体内を摺動する。このとき、筒
状ケース体内に封入された粘性流体または粘弾性体は、
ピストンに形成したオリフィスを強制的に通過するた
め、ここに大きなオリフィス抵抗が発生される。このオ
リフィス抵抗は皿ばねの圧縮方向のみならず引き抜き方
向の変位にも作用するため、大きな引き抜き抵抗を得る
ことができ、延いては、免振対象物の振動に対して大き
な減衰作用を発揮して免振効果をより向上することがで
きる。
【0015】また請求項5では、上記請求項3に示す箱
体を密封構造にする一方、上記ロッド体の先端部に該箱
体内を摺動するピストンを形成すると共に、該ピストン
に両側面を貫通するオリフィスを形成し、上記箱体内に
粘性流体または粘弾性体を封入したので、振動外力の入
力により上記ピストンは密封された箱体内を摺動する。
このとき、該箱体内に封入された粘性流体または粘弾性
体は、ピストンに形成したオリフィスを強制的に通過し
て、皿ばねの圧縮方向のみならず引き抜き方向の変位に
も大きな抵抗が発生され、免振対象物の振動に対して大
きな減衰作用を発揮して免振効果をより向上することが
できる。
【0016】更に請求項6では、上記皿ばねを複数枚設
け、互いに隣接する皿ばねの表面と裏面とが当接するよ
うにそれぞれの皿ばねを積層したので、積層された皿ば
ねが変形される際に隣接される皿ばね同士が互いに擦れ
て抵抗が発生し、これがダンパ機能となって振動減衰力
を発揮することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面を参照して詳細に説明する。図1から図3は本発明の
免振装置の一実施形態を示し、図1は取付け状態の断面
図、図2は1個の皿ばねを(a)の斜視図,(b)の断
面図で示す説明図、図3は皿ばねの鉛直ばね特性図であ
る。
【0018】図1に示すように本実施形態の免振装置1
0は、免振対象物として建築物、とりわけ木造建築など
の比較的軽量化な建築物12に適用された場合に例をと
って説明する。上記免振装置10は上記建築物12の下
面に取り付けられる第1受圧部材としてのロッド体14
と、基礎部16の上面に取り付けられる第2受圧部材と
しての筒状ケース体18とを備え、これらロッド体14
と筒状ケース体18との間に皿ばね20が配置されるこ
とにより構成される。
【0019】上記ロッド体14には、これを建築物12
に固定するための取付板14aがその基端部(図中上端
部)に一体に形成されると共に、先端部(図中下端部)
に上記筒状ケース体18の内径と略等しいピストン14
bが一体に形成される。そして、上記取付板14aが建
築物12にボルト等の締結部材を介して固定され、この
取付板14aからロッド体14は垂設される。
【0020】上記筒状ケース体18は、その基端部(図
中下端部)に形成される底部18aの外周部にフランジ
18bが一体に形成されると共に、この筒状ケース体1
8の先端部(上端部)は天板18cで閉止される。該天
板18cの中央部には上記ロッド体14を挿入する挿入
口18dが形成され、この挿入口18dにロッド体14
を挿通した状態で、上記フランジ18bが基礎部16に
ボルト等の締結部材を介して固定される。この状態で上
記ロッド体14のピストン14bは、筒状ケース体18
の内周を摺動可能に密接嵌合される。
【0021】上記皿ばね20は図2に示すように、表面
20aがテーパ状に凸設されると共に、裏面20bがコ
ーン状に凹設される笠状に形成され、その中央部に開口
部20cが形成される。この皿ばね20は、互いに隣接
するものの表面20aと裏面20bとが当接するよう
に、複数枚の皿ばね20が同一方向を指向して積層され
ると共に、これら積層された皿ばね20は、上半部と下
半部とで向きを逆にして上記筒状ケース体18内に収納
される。つまり、筒状ケース体18の上半部では積層さ
れた皿ばね20は上に凸となり、下半部では下に凸とな
るように配置される。そして、積層された上記皿ばね2
0は筒状ケース体18内に収納された状態で、この筒状
ケース体18の底部18aとロッド体14のピストン1
4bとの間に挟持され、建築物12の荷重が上記皿ばね
20に作用するようになっている。
【0022】図3は皿ばね20の鉛直ばね特性Sを示
し、横軸に垂直変位σ,縦軸に入力荷重Wが設定され
る。即ち、上記鉛直ばね特性Sは図2(b)に示すよう
に荷重Wが中心軸C方向に作用した場合の荷重−変位特
性で、無負荷状態Oから荷重Wが作用すると上に凸とな
る放物線を描いて立ち上がり、その頂部近傍の変移点P
で下に凸となる放物線を描いて立ち上がる曲線となる非
線形性を呈する。そして、上記鉛直ばね特性Sは変位量
σに対応する点の接線勾配が鉛直ばね定数に対応する
が、この接線勾配は上記変移点Pで最も小さくなり、つ
まりは鉛直ばね定数が最も小さくなる。
【0023】ここで、本実施形態では皿ばね20の肉厚
t,頂部径D1 ,底部径D2 および高さh(図2参照)
を適宜調整することにより、該皿ばね20の鉛直ばね定
数を、建築物12の静的荷重W1 が作用した状態で、皿
ばね20の上記鉛直ばね特性Sの変移点Pとなるように
予め設定してある。尚、上記建築物12の静的荷重W1
の支持点は、皿ばね20で得られる鉛直ばね定数の許容
範囲内で上記変移点Pの近傍に設定することもできる。
【0024】また、上記筒状ケース体18の内部は密閉
されることは上述したが、この筒状ケース体18内に粘
性流体(例えば、オイル、シリコン又はシリコン添加物
を加えた複合材料)を封入すると共に、ロッド体14の
ピストン14bに上下両側面を貫通するオリフィス22
を形成する。このとき、筒状ケース体18の天板18c
の挿入口18dと、これに挿通されるロッド体14との
間は液密に密閉されることはいうまでもない。
【0025】以上の構成により本実施形態の免振装置1
0にあっては、建築物12に設けたロッド体14と、基
礎部16に設けた筒状ケース体18との間に皿ばね20
を配置して構成し、この皿ばね20によって建築物12
の荷重を支持するようにしたので、皿ばね20はその大
きさに対してばね剛性を著しく大きく設定することがで
きるため、過大重量の上記建築物12を支持する場合に
も少数の免振装置10で十分に目的を達成することがで
きる。
【0026】そして、上記免振装置10で建築物12を
支持した状態で、地震等の振動外力が発生されると、こ
の振動外力は基礎部16から免振装置10を介して建築
物12側に入力されようとするが、このとき建築物12
と基礎部16との間の間隔δが変化されると、これに伴
ってロッド体14が筒状ケース体18内を往復移動し、
皿ばね20も追従して変形する。このとき、上記皿ばね
20は建築物12の静的荷重W1 を負担して弾性変形さ
れた静的状態における鉛直ばね常数が、当該皿ばね20
の鉛直ばね特性Sの変移点Pまたはこの変移点Pの近傍
となるように設定されているので、当該建築物12の静
的荷重W1 が作用した状態の鉛直ばね特性Sの接線勾
配、つまり鉛直ばね定数は極めて小さくなっている。
【0027】従って、通常の地震程度の振動が入力され
て荷重Wが変化する範囲Aでは、上記鉛直ばね定数は極
めて小さくなっているから、免振装置10で支持された
建築物12の長周期化が可能となり、建築物12が地震
に共振されるのを防止して免振機能の著しい向上を図る
ことができる。このとき、上記皿ばね20を設計する際
には、上述したように図2(b)に示した大きさD1 ,
D2 および形状t,hの検討の他、複数個の直列数と目
標周期の関係および並列数と支持荷重の関係から最適な
鉛直ばね定数を設定可能であり、設計上の自由度を大き
くとることができる。
【0028】一方、大地震等により過大振動が入力され
る場合は、建築物12と基礎部16との上下方向の相対
変位量が大きくなって、上記鉛直ばね特性Sの接線勾配
が大きくなる領域まで活用されることになる。この領域
では鉛直ばね定数が大きくなるため、この大きなばね定
数によって振動エネルギーを吸収して建築物12の大き
な上下変動を効果的に抑制することができる。
【0029】また、上記皿ばね20は複数が積層されて
筒状ケース体18内に収納されてるため、該皿ばね20
の外周を該筒状ケース体18によって拘束することがで
き、従って、該皿ばね20がずれたり外れたりするのを
防止して、常時一定の鉛直ばね定数を作用させることが
できる。更に、上記皿ばね20はロッド体14と筒状ケ
ース体18の底部18aとの間に挟持されるが、該ロッ
ド体14の長さを建築物12と基礎部16との間の間隔
δに応じて予め調節しておくことにより、建築物12の
荷重を常時皿ばね20に作用させることができる。
【0030】更にまた、上記筒状ケース体18の天板1
8cの剛性を大きく形成しておくことにより、ロッド体
14が上方に大きく相対移動した場合にも、ピストン1
4bが該天板18cに係止して建築物12が上方に大き
く移動するのを防止することができる。従って、上記免
振装置10と併設して図外の積層ゴム等のアイソレータ
を建築物12と基礎部16との間に設置した場合には、
該アイソレータが剥がれて本来の機能を損なってしまう
のを防止できる。
【0031】ところで、本実施形態では上記筒状ケース
体18を密封構造にして、この筒状ケース体18内に粘
性流体を封入し、かつ、ピストン14bにオリフィス2
2を形成したので、振動外力が入力されて建築物12と
基礎部16との間の間隔δが変化することにより、上記
ピストン14bは密封された筒状ケース体18内を摺動
する。このとき、筒状ケース体18内に封入された粘性
流体は上記オリフィス22を強制的に通過するため、こ
こに大きなオリフィス抵抗が発生される。このときのオ
リフィス抵抗は、皿ばね20の圧縮方向のみならず引き
抜き方向の変位にも作用するため、ここに大きな引き抜
き抵抗を得ることができ、延いては、建築物12の振動
に対して大きな減衰作用を発揮して免振効果をより向上
することができる。尚、上記オリフィス22は、ピスト
ン14b自体に形成することなく、該ピストン14bと
筒状ケース体18の内周との間に形成される間隙をオリ
フィスとすることもできる。
【0032】また、上記皿ばね20は、互いに隣接する
皿ばね20の表面20aと裏面20bとが当接するよう
にそれぞれを積層したので、積層された皿ばね20が変
形される際に隣接される皿ばね20同士が互いに擦れて
抵抗が発生するため、この抵抗がダンパ機能を生じて更
なる振動減衰力を発揮することができる。
【0033】図4は他の実施形態の免振装置を示す断面
図で、上記実施形態と同一構成部分に同一符号を付して
重複する説明を省略して延べる。即ち、この実施形態の
免振装置10aは、第1受圧部材としてのロッド体14
を若干長く形成し、該ロッド体14に皿ばね20の中央
に形成した開口部20cを挿通してある。上記ロッド体
14には上記実施形態と同様に、基端部に取付板14a
が設けられると共に、先端部にピストン14bが設けら
れる。
【0034】一方、基礎部16側には第2受圧部材とし
ての箱体30を設けてある。この箱体30は筒体30a
と、底部30bと、天板30cとにより密閉構造に形成
され、底部30b周縁部に形成されたフランジ30dが
基礎部16に固定される。天板30cの中央部には挿通
口30eが形成され、この挿通口30eに上記ロッド体
14が液密構造をもって摺動可能に挿通されると共に、
箱体30内には上記ピストン14bが摺動可能に密接し
て嵌合される。
【0035】上記ロッド体14に挿通した皿ばね20は
上記実施形態と同様に積層され、これら積層された皿ば
ね20は、ロッド体14の取付板14aと上記箱体30
の先端面となる天板30cとの間に挟持される。上記積
層された皿ばね20は上半部と下半部とでその向きが異
なるが、本実施形態では上半部が下に凸となり、下半部
が上に凸となるように配置して、上記取付板14aと上
記天板30cとに安定状態で着座するようになってい
る。また、上記箱体30内には粘弾性体が封入されると
共に、上記ピストン14bには両側面を貫通するオリフ
ィス22が形成される。
【0036】従って、この実施形態の免振装置10aに
あっても、建築物12の荷重はばね剛性の大きな皿ばね
20で支持されると共に、積層された皿ばね20は開口
部20cがロッド体14に挿通された状態でずれたり外
れたりするのを防止することができる。勿論、この実施
形態にあっても上記皿ばね20は、建築物12の静的荷
重W1 を負担した弾性変形状態における鉛直ばね常数
が、その非線形性を示す鉛直ばね特性Sの変移点Pまた
はその近傍となるように予め設定してあり、この皿ばね
20の鉛直ばね定数を小さくして振動外力により建築物
12が共振するのを抑制できるようになっている。
【0037】また、本実施形態では上記箱体30の高さ
を予め調節しておくことにより、該箱体30がスペーサ
として機能して、建築物12と基礎部16との間隔δの
大小に拘わりなく該建築物12の荷重を常時皿ばねに作
用させることができる。更に、密閉構造とした上記箱体
30内に粘性流体を封入し、この箱体30内を摺動する
上記ロッド体14のピストン14bにオリフィス22を
形成したので、振動外力により建築物12と基礎部16
との間の間隔δが変化することにより、上記オリフィス
22に皿ばね20の圧縮方向および引き抜き方向の大き
な抵抗を発生させることができ、建築物12に大きな振
動減衰力を与えることができる。更にまた、この実施形
態にあっても積層された皿ばね20間の摺動摩擦抵抗に
よりダンパ機能を得ることができる。
【0038】ところで、上記各実施形態にあっては筒状
ケース体18内および箱体30内に粘性流体を封入し
て、ピストン14bのオリフィス22に抵抗を発生させ
るようにしたが、封入する材料としては粘性流体にかか
わらず粘弾性体(例えば、粘(性)度が高いオイルやシ
リコン、あるいはシリコンに添加物を加えた複合材料又
はグリース)としてもよく、この粘弾性体を封入するこ
とにより、より大きなオリフィス抵抗を発生させること
ができる。また、免振対象物として建築物12を適用し
た場合を開示したが、本発明の免振装置10は建築物1
2に限ることなく設備機械等の他の重量物の支持に適用
して大きな効果を発揮することができる。
【0039】また、上記各実施形態では複数の皿ばね2
0を同一方向を指向させて積層した場合を開示したが、
これに限ることなく全体のばね剛性が小さくてよく、か
つ、皿ばね同士の摺動抵抗を必要としない場合は、図5
に示すように隣接される皿ばね20同士が互いに逆向き
となるように積層させてもよいことは勿論である。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
示す免振装置にあっては、免振対象物および基礎部にそ
れぞれ設けた上下方向に相対変位可能な第1受圧部材と
第2受圧部材との間に、上記免振対象物の荷重が作用す
るように皿ばねを配置したので、皿ばねの大きなばね剛
性によって建築物等の過大重量を比較的少数で十分に支
持することができ、実用面での弾性支持が可能となる。
また、上記皿ばねは通常時における静的荷重を負担した
状体の鉛直ばね定数が、非線形性を呈する当該皿ばねの
鉛直ばね特性の変移点またはこの変移点近傍になるよう
に予め設定しているので、免振対象物を支持した状態で
の皿ばねの鉛直ばね定数を極めて小さくでき、もって長
周期化が可能で入力振動に対し免振対象物が共振される
のを防止して免振機能の向上を可及的に図ることができ
る。更に、大振幅の入力振動に対しては皿ばねの変形量
が大きくなるため、鉛直ばね特性の変移点から外れた大
きなばね定数によって免振対象物の上下変動を効果的に
抑制することができる。
【0041】また、本発明の請求項2に示す免振装置に
あっては、第1,第2受圧部材の一方を、上記皿ばねの
外周を摺動可能に収容する筒状ケース体として構成した
ので、皿ばねはこれの外周を筒状ケース体によって拘束
することができるため、該皿ばねがずれたり外れたりす
るのを防止して、皿ばねの機能を維持して安全性を保つ
ことができる。更に、第1,第2受圧部材の他方を、上
記筒状ケース体内に挿入されるロッド体として構成し、
これら筒状ケースの底部とロッド体の先端面との間に上
記皿ばねを挟持したので、上記皿ばねはこれの外周を上
記筒状ケース体によって拘束することができるため、該
皿ばねがずれたり外れたりするのを防止することができ
る。更にまた、免振対象物と基礎部との間の間隔に応じ
て上記ロッド体の長さを予め調節しておくことにより、
免振対象物と基礎部との間隔の大小に拘わりなく免振対
象物の荷重を常時皿ばねに作用させることができる。
【0042】更に、本発明の請求項3に示す免振装置に
あっては、上記第1,第2受圧部材の一方を、上記皿ば
ねの中心部に形成した開口部に挿通するロッド体で構成
したので、皿ばねはこれの開口部に挿通した上記ロッド
体によって拘束することができ、該皿ばねがずれたり外
れたりするのを防止することができる。また、第1,第
2受圧部材の他方を、上記ロッド体の先端部を摺動可能
に挿通する箱体で構成し、上記ロッド体の基端部に形成
した取付板と上記箱体の先端面との間に上記皿ばねを挟
持したので、上記箱体の高さを予め調節しておくことに
より該箱体がスペーサとして機能して、免振対象物と基
礎部との間隔の大小に拘わりなく免振対象物の荷重を常
時皿ばねに作用させることができる。
【0043】更にまた、本発明の請求項4に示す免振装
置にあっては、上記筒状ケース体を密封構造にする一
方、上記ロッド体の先端部に該筒状ケース体内を摺動す
るピストンを形成すると共に、該ピストンに両側面を貫
通するオリフィスを形成し、上記筒状ケース体内に粘性
流体または粘弾性体を封入したので、入力振動により免
振対象物と基礎部との間の間隔が変化することにより、
上記ピストンは密封された筒状ケース体内を摺動して、
筒状ケース体内に封入された粘性流体または粘弾性体は
上記オリフィスを強制的に通過して大きなオリフィス抵
抗を発生させることができる。従って、上記オリフィス
抵抗は皿ばねの圧縮方向のみならず引き抜き方向の変位
にも作用するため、免振対象物の振動に対して大きな減
衰作用を発揮し、免振効果をより向上することができ
る。
【0044】また、本発明の請求項5に示す免振装置に
あっては、上記箱体を密封構造にする一方、上記ロッド
体の先端部に該箱体内を摺動するピストンを形成すると
共に、該ピストンに両側面を貫通するオリフィスを形成
し、上記箱体内に粘性流体または粘弾性体を封入したの
で、入力振動によりピストンが箱体内を摺動して、上記
粘性流体または粘弾性体がオリフィスを通過する際に、
皿ばねの圧縮方向および引き抜き方向に大きなオリフィ
ス抵抗を発生できるため、免振対象物の振動に対して大
きな減衰作用を発揮して免振効果をより向上することが
できる。
【0045】更に、本発明の請求項6に示す免振装置に
あっては、上記皿ばねを複数枚設け、互いに隣接する皿
ばねの表面と裏面とが当接するようにそれぞれの皿ばね
を積層したので、積層された皿ばねが変形される際に隣
接される皿ばね同士が互いに擦れて抵抗が発生し、これ
がダンパ機能となって振動減衰力を発揮することができ
るという各種優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す取付け状態の断面図
である。
【図2】本発明の一実施形態に用いられる1個の皿ばね
を(a)の斜視図,(b)の断面図で示す説明図であ
る。
【図3】本発明の一実施形態に用いられる皿ばねの鉛直
ばね特性図である。
【図4】本発明の他の実施形態を示す取付け状態の断面
図である。
【図5】本発明の他の実施形態を示す皿ばねの積層状態
を示す断面図である。
【符号の説明】
10,10a 免振装置 12 建築物(免振対象物) 14 ロッド体(第1受圧部材) 14a 取付板 14b ピストン 16 基礎部 18 筒状ケース体(第2受圧部材) 20 皿ばね 20a 開口部 22 オリフィス 30 箱体 S 鉛直ばね特性 P 変移点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI E04H 9/02 331 E04H 9/02 331Z

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 免振対象物と、この免振対象物を設置し
    ようとする基礎部との間に介在され、免振対象物を基礎
    部に免振支持する免振装置において、 上記免振対象物および上記基礎部に、それぞれ上下方向
    に相対変位可能な第1受圧部材および第2受圧部材を設
    け、これら第1,第2受圧部材間に、上記免振対象物の
    荷重が作用するように皿ばねを配置する一方、該皿ばね
    の鉛直ばね定数を、免振対象物の静的荷重が皿ばねの鉛
    直ばね特性の変移点またはこの変移点近傍に位置するよ
    うに予め設定してあることを特徴とする免振装置。
  2. 【請求項2】 上記第1,第2受圧部材の一方を、上記
    皿ばねの外周を摺動可能に収容する筒状ケース体として
    構成し、第1,第2受圧部材の他方を、上記筒状ケース
    体内に挿入されるロッド体として構成し、これら筒状ケ
    ースの底部とロッド体の先端面との間に上記皿ばねを挟
    持したことを特徴とする請求項1に記載の免振装置。
  3. 【請求項3】 上記第1,第2受圧部材の一方を、上記
    皿ばねの中心部に形成した開口部に挿通するロッド体で
    構成し、第1,第2受圧部材の他方を、上記ロッド体の
    先端部を摺動可能に挿通する箱体で構成し、上記ロッド
    体の基端部に形成した取付板と上記箱体の先端面との間
    に上記皿ばねを挟持したことを特徴とする請求項1に記
    載の免振装置。
  4. 【請求項4】 上記筒状ケース体を密封構造にする一
    方、上記ロッド体の先端部に該筒状ケース体内を摺動す
    るピストンを形成すると共に、該ピストンに両側面を貫
    通するオリフィスを形成し、上記筒状ケース体内に粘性
    流体または粘弾性体を封入したことを特徴とする請求項
    2に記載の免振装置。
  5. 【請求項5】 上記箱体を密封構造にする一方、上記ロ
    ッド体の先端部に該箱体内を摺動するピストンを形成す
    ると共に、該ピストンに両側面を貫通するオリフィスを
    形成し、上記箱体内に粘性流体または粘弾性体を封入し
    たことを特徴とする請求項3に記載の免振装置。
  6. 【請求項6】 上記皿ばねを複数枚設け、互いに隣接す
    る皿ばねの表面と裏面とが当接するようにそれぞれの皿
    ばねを積層したことを特徴とする請求項1から3のいず
    れかに記載の免振装置。
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