JPH10311919A - 半導体光導波路、およびそれを用いた光半導体素子 - Google Patents
半導体光導波路、およびそれを用いた光半導体素子Info
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- JPH10311919A JPH10311919A JP12257097A JP12257097A JPH10311919A JP H10311919 A JPH10311919 A JP H10311919A JP 12257097 A JP12257097 A JP 12257097A JP 12257097 A JP12257097 A JP 12257097A JP H10311919 A JPH10311919 A JP H10311919A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 バットジョイント構造の導波路においてコア
層の実効的な厚みが1μm以上と厚くなっている半導体
光導波路と、導波路間の結合効率および光ファイバと導
波路間の結合効率が向上する光半導体素子を提供する。 【解決手段】 互いに異なるバンドギャップを有する少
なくとも2種類の導波路領域A1,A2が共通基板の面
上で光学的に結合するように配置されている半導体光導
波路であって、前記導波路領域の少なくとも1つA2に
は、2層以上のコア層3aが形成されている半導体光導
波路。
層の実効的な厚みが1μm以上と厚くなっている半導体
光導波路と、導波路間の結合効率および光ファイバと導
波路間の結合効率が向上する光半導体素子を提供する。 【解決手段】 互いに異なるバンドギャップを有する少
なくとも2種類の導波路領域A1,A2が共通基板の面
上で光学的に結合するように配置されている半導体光導
波路であって、前記導波路領域の少なくとも1つA2に
は、2層以上のコア層3aが形成されている半導体光導
波路。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光通信システムや光
回路システムで用いる半導体光導波路とそれを用いた光
半導体素子に関し、更に詳しくは、コア層の実効的な厚
みが厚いバットジョイント構造の光導波路を有し、伝搬
光との結合効率を高めることができる半導体光導波路と
それを用いた例えば光減衰器集積導波路型受光素子のよ
うな光半導体素子に関する。
回路システムで用いる半導体光導波路とそれを用いた光
半導体素子に関し、更に詳しくは、コア層の実効的な厚
みが厚いバットジョイント構造の光導波路を有し、伝搬
光との結合効率を高めることができる半導体光導波路と
それを用いた例えば光減衰器集積導波路型受光素子のよ
うな光半導体素子に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば半導体レーザと光変調器のよう
に、機能が異なる半導体光素子を同一の基板の上に集積
して集積光素子を製作することは、バットジョイント構
造形成方法によって可能である。この方法では、まず、
例えばInP基板の上に、あるエネルギーバンドギャッ
プを有するある組成のGaInAsPを成膜して例えば製
作目的の半導体レーザの層構造に対する所定の層構造を
形成する。ついで、その上にSiO2またはSiNxなどの
誘電体で薄膜を成膜したのち、前記半導体レーザの層構
造に対応する箇所以外の誘電体薄膜を例えばホトリソグ
ラフィー技術によってエッチング除去する。その後、残
置している誘電体薄膜をマスクにして半導体層をエッチ
ング除去し、InP基板上に半導体レーザの層構造に相
当するGaInAsPの層構造を残す。
に、機能が異なる半導体光素子を同一の基板の上に集積
して集積光素子を製作することは、バットジョイント構
造形成方法によって可能である。この方法では、まず、
例えばInP基板の上に、あるエネルギーバンドギャッ
プを有するある組成のGaInAsPを成膜して例えば製
作目的の半導体レーザの層構造に対する所定の層構造を
形成する。ついで、その上にSiO2またはSiNxなどの
誘電体で薄膜を成膜したのち、前記半導体レーザの層構
造に対応する箇所以外の誘電体薄膜を例えばホトリソグ
ラフィー技術によってエッチング除去する。その後、残
置している誘電体薄膜をマスクにして半導体層をエッチ
ング除去し、InP基板上に半導体レーザの層構造に相
当するGaInAsPの層構造を残す。
【0003】そして、表出しているInP基板の上に2
回目の結晶成長を行い、前記したGaInAsPとは異な
るエネルギーバンドギャップを有する別組成のGaInA
sPを成膜して例えば製作目的の光変調器の層構造に対
応する所定の層構造を形成する。その結果、前者の層構
造のコア層と後者の層構造のコア層は直接接続され、こ
こに、同一基板上で半導体レーザと光変調器が集積され
たバットジョイント構造の光半導体素子が得られる。
回目の結晶成長を行い、前記したGaInAsPとは異な
るエネルギーバンドギャップを有する別組成のGaInA
sPを成膜して例えば製作目的の光変調器の層構造に対
応する所定の層構造を形成する。その結果、前者の層構
造のコア層と後者の層構造のコア層は直接接続され、こ
こに、同一基板上で半導体レーザと光変調器が集積され
たバットジョイント構造の光半導体素子が得られる。
【0004】ところで、上記したバットジョイント構造
の集積光素子の製作時に、前記した2回目の結晶成長を
有機金属気相成長法(MOCVD法)で行った場合、前
記した誘電体薄膜のマスク表面に飛来した原料ガスの一
部は、再度気相中に脱離していくが、残りの部分はマス
ク表面を拡散して2回目の結晶成長を進めるべきInP
基板表面の領域にまで達し、その領域におけるエピタキ
シャル結晶成長に寄与する。
の集積光素子の製作時に、前記した2回目の結晶成長を
有機金属気相成長法(MOCVD法)で行った場合、前
記した誘電体薄膜のマスク表面に飛来した原料ガスの一
部は、再度気相中に脱離していくが、残りの部分はマス
ク表面を拡散して2回目の結晶成長を進めるべきInP
基板表面の領域にまで達し、その領域におけるエピタキ
シャル結晶成長に寄与する。
【0005】そのため、マスク近傍の領域とマスクから
充分に離隔している領域とでは、そこに成長するGaIn
AsP混晶の組成や厚みなどが大幅に変化してくる。そ
して、マスクから充分に離隔している領域ではInP基
板と格子整合するように原料ガスの流量を設定して2回
目の結晶成長を行うと、マスク近傍のInP基板表面に
成長したGaInAsP結晶はInP基板と格子整合してい
ないため、その混晶の組成は目的とする組成と異なり、
また成長表面に凹凸が発生するようになる。したがっ
て、組成が目的とする組成と同一であり、また良好な表
面状態の層構造を得ようとした場合には、2回目の結晶
成長で成長可能な厚みの上限は、その臨界膜厚により制
限されることになる。すなわち、異種の導波路構造が互
いに直接接続しているバットジョイント構造において
は、2回目の結晶成長で形成する導波路構造におけるコ
ア層の厚みが実質的に薄くなるということである。
充分に離隔している領域とでは、そこに成長するGaIn
AsP混晶の組成や厚みなどが大幅に変化してくる。そ
して、マスクから充分に離隔している領域ではInP基
板と格子整合するように原料ガスの流量を設定して2回
目の結晶成長を行うと、マスク近傍のInP基板表面に
成長したGaInAsP結晶はInP基板と格子整合してい
ないため、その混晶の組成は目的とする組成と異なり、
また成長表面に凹凸が発生するようになる。したがっ
て、組成が目的とする組成と同一であり、また良好な表
面状態の層構造を得ようとした場合には、2回目の結晶
成長で成長可能な厚みの上限は、その臨界膜厚により制
限されることになる。すなわち、異種の導波路構造が互
いに直接接続しているバットジョイント構造において
は、2回目の結晶成長で形成する導波路構造におけるコ
ア層の厚みが実質的に薄くなるということである。
【0006】このように、バットジョイント構造の形成
時には、2回目の結晶成長による導波路構成におけるコ
ア層の厚みが前記上限(臨界膜厚)を超えると、コア層
の表面状態は悪くなり、結晶性も悪化して目的機能を発
揮しない導波路構造になるため、その層厚は薄くせざる
を得ない。ところで、K.Katoらは、導波路型受光素子と
してInP−GaInAs−InPで構成された導波路型光
検出器を提案し、その光検出器を光ファイバに接続した
ときに当該光ファイバと光検出器との結合効率を高め、
当該光検出器の感度を低下させないためには、コア層の
厚みを1μm程度かそれ以上とし、しかも多モード導波
路にすることを報告している(K.Kato,et,al,IEEE J.Qu
antum Electron,vol.28,pp2728〜2735,1992)。
時には、2回目の結晶成長による導波路構成におけるコ
ア層の厚みが前記上限(臨界膜厚)を超えると、コア層
の表面状態は悪くなり、結晶性も悪化して目的機能を発
揮しない導波路構造になるため、その層厚は薄くせざる
を得ない。ところで、K.Katoらは、導波路型受光素子と
してInP−GaInAs−InPで構成された導波路型光
検出器を提案し、その光検出器を光ファイバに接続した
ときに当該光ファイバと光検出器との結合効率を高め、
当該光検出器の感度を低下させないためには、コア層の
厚みを1μm程度かそれ以上とし、しかも多モード導波
路にすることを報告している(K.Kato,et,al,IEEE J.Qu
antum Electron,vol.28,pp2728〜2735,1992)。
【0007】今、上記したような導波路型受光素子の前
段に光吸収量の制御が可能な光減衰導波路を前記2回目
の結晶成長で形成することによりバットジョイント構造
で集積し、その光減衰導波路にK.Katoらと同じように光
ファイバから光を導入する場合を考える。このとき、導
波路型受光素子と光減衰導波路との接続部における結合
効率を低下させないためには、導波路型受光素子のコア
層の厚みと光減衰導波路の厚みをほぼ等しくしておくこ
とが必要になる。また、光は光ファイバから光減衰導波
路に伝搬し、ついで、導波路型受光素子に伝搬する。
段に光吸収量の制御が可能な光減衰導波路を前記2回目
の結晶成長で形成することによりバットジョイント構造
で集積し、その光減衰導波路にK.Katoらと同じように光
ファイバから光を導入する場合を考える。このとき、導
波路型受光素子と光減衰導波路との接続部における結合
効率を低下させないためには、導波路型受光素子のコア
層の厚みと光減衰導波路の厚みをほぼ等しくしておくこ
とが必要になる。また、光は光ファイバから光減衰導波
路に伝搬し、ついで、導波路型受光素子に伝搬する。
【0008】その場合、K.Katoらが報告しているよう
に、この集積光素子の感度を低下させないためには、導
波路型受光素子の導波路におけるコア層の厚みが1μm
以上に設定される。したがって、受光素子の導波路と光
減衰導波路の接続部における結合効率を低下させないた
めには、光減衰導波路のコア層の厚みもまた1μm以上
に設定されることになる。
に、この集積光素子の感度を低下させないためには、導
波路型受光素子の導波路におけるコア層の厚みが1μm
以上に設定される。したがって、受光素子の導波路と光
減衰導波路の接続部における結合効率を低下させないた
めには、光減衰導波路のコア層の厚みもまた1μm以上
に設定されることになる。
【0009】しかしながら、前記した2回目の結晶成長
でGaInAsPを結晶成長させて光減衰導波路のコア層
の厚みが1μm以上となるように形成すると、そのコア
層の表面状態は凹凸が激しく悪くなり、また結晶性も悪
くなるという問題が生ずる。またコア層の厚みを1μm
より薄くすると、今度は光減衰導波路と光ファイバとの
間で充分な結合効率が得られず、その結果、光減衰導波
路を作動させないときにおける受光素子の受光感度の低
下という問題が起こってくる。
でGaInAsPを結晶成長させて光減衰導波路のコア層
の厚みが1μm以上となるように形成すると、そのコア
層の表面状態は凹凸が激しく悪くなり、また結晶性も悪
くなるという問題が生ずる。またコア層の厚みを1μm
より薄くすると、今度は光減衰導波路と光ファイバとの
間で充分な結合効率が得られず、その結果、光減衰導波
路を作動させないときにおける受光素子の受光感度の低
下という問題が起こってくる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、異種機能を
発揮する半導体素子におけるそれぞれの導波路を同一基
板上で直接接続してバットジョイント構造の光半導体素
子を製作する際に、MOCVD法による2回目の結晶成
長で得られた導波路構造における上記した問題を解決
し、2回目の結晶成長で形成された導波路におけるコア
層の実効的な厚みが厚くなり、したがって光ファイバか
らの伝搬光との結合効率および直接接続されている相手
素子との結合効率が向上する半導体光導波路と、それを
用いた光半導体素子の提供を目的とする。
発揮する半導体素子におけるそれぞれの導波路を同一基
板上で直接接続してバットジョイント構造の光半導体素
子を製作する際に、MOCVD法による2回目の結晶成
長で得られた導波路構造における上記した問題を解決
し、2回目の結晶成長で形成された導波路におけるコア
層の実効的な厚みが厚くなり、したがって光ファイバか
らの伝搬光との結合効率および直接接続されている相手
素子との結合効率が向上する半導体光導波路と、それを
用いた光半導体素子の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明においては、互いに異なるバンドキャッ
プを有する少なくとも2種類の導波路領域が共通基板の
面上で光学的に結合するように配置された半導体光導波
路であって、前記導波路領域の少なくとも1つには、2
層以上のコア層が形成されていることを特徴とする半導
体光導波路が提供され、また、前記した半導体光導波路
における少なくとも2種類の導波路領域のそれぞれには
互いに独立して電圧を印加できる電極が装荷され、少な
くとも1つの導波路領域は受光素子であり、残余の少な
くとも1つの導波路領域は光減衰素子である光半導体素
子が提供される。
ために、本発明においては、互いに異なるバンドキャッ
プを有する少なくとも2種類の導波路領域が共通基板の
面上で光学的に結合するように配置された半導体光導波
路であって、前記導波路領域の少なくとも1つには、2
層以上のコア層が形成されていることを特徴とする半導
体光導波路が提供され、また、前記した半導体光導波路
における少なくとも2種類の導波路領域のそれぞれには
互いに独立して電圧を印加できる電極が装荷され、少な
くとも1つの導波路領域は受光素子であり、残余の少な
くとも1つの導波路領域は光減衰素子である光半導体素
子が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の半導体光導波路
の1例Aそれ自体の基本構成を示す切欠斜視図であり、
図2は前記光導波路Aを用いて製作した光半導体素子例
Bを示す切欠斜視図である。図1において、光導波路A
では、共通基板1の上にバンドギャップが互いに異なる
リッジ形状の導波路領域A1,A2を個所A0で互いの
導波路2,3が直接接続されたバットジョイント構造に
なっており、その上に上部クラッド層4が形成された構
成になっている。
の1例Aそれ自体の基本構成を示す切欠斜視図であり、
図2は前記光導波路Aを用いて製作した光半導体素子例
Bを示す切欠斜視図である。図1において、光導波路A
では、共通基板1の上にバンドギャップが互いに異なる
リッジ形状の導波路領域A1,A2を個所A0で互いの
導波路2,3が直接接続されたバットジョイント構造に
なっており、その上に上部クラッド層4が形成された構
成になっている。
【0013】そして、この光導波路Aにおいては、導波
路領域A1,A2の少なくとも一方、例えばMOCVD
法による2回目の結晶成長で形成される導波路領域(こ
こでは、導波路領域A2とする)の導波路3におけるコ
ア層が、図3で示したように、例えば3層のコア層3a
に分割されていて、各分割コア層3aの間には各分割コ
ア層3aのクラッド層として機能するスペーサ層3bが
介在する構造になっていることを特徴とする。
路領域A1,A2の少なくとも一方、例えばMOCVD
法による2回目の結晶成長で形成される導波路領域(こ
こでは、導波路領域A2とする)の導波路3におけるコ
ア層が、図3で示したように、例えば3層のコア層3a
に分割されていて、各分割コア層3aの間には各分割コ
ア層3aのクラッド層として機能するスペーサ層3bが
介在する構造になっていることを特徴とする。
【0014】このように導波路3をスペーサ層3bを介
した分割コア層3aの積層構造にすると、実効的なコア
層としての厚みが厚くなり、ここに単一モード光ファイ
バを接続したときに、両者間の結合効率の向上が実現す
る。この分割コア層3aの層数は格別限定されるもので
はなく、コア層全体の厚みとの関係で決めればよい。そ
の場合、コア層全体の厚みは概ね1.5μm程度が上限に
なるものと考えられる。
した分割コア層3aの積層構造にすると、実効的なコア
層としての厚みが厚くなり、ここに単一モード光ファイ
バを接続したときに、両者間の結合効率の向上が実現す
る。この分割コア層3aの層数は格別限定されるもので
はなく、コア層全体の厚みとの関係で決めればよい。そ
の場合、コア層全体の厚みは概ね1.5μm程度が上限に
なるものと考えられる。
【0015】例えば、分割コア層3aの厚みが0.3μm
であるならば層数は5層に、また分割コア層3aの厚み
が0.2μmであるならば層数は7層とすればよい。この
光導波路Aにおいては、基板1としてInP基板を用
い、また、導波路領域A1,A2は、Ga,Inを含む半
導体の混晶、具体的にはGaInAs,GaInAsPで形成
され、さらには前記した導波路領域A2におけるスペー
サ層3bはInPで形成されていることが好ましい。
であるならば層数は5層に、また分割コア層3aの厚み
が0.2μmであるならば層数は7層とすればよい。この
光導波路Aにおいては、基板1としてInP基板を用
い、また、導波路領域A1,A2は、Ga,Inを含む半
導体の混晶、具体的にはGaInAs,GaInAsPで形成
され、さらには前記した導波路領域A2におけるスペー
サ層3bはInPで形成されていることが好ましい。
【0016】図2で示した光半導体素子Bは、上記した
図1の光導波路Aにおいて、導波路領域A1を受光素子
導波路構造とし、また導波路領域A2を、前記受光素子
A1の動作波長における光吸収は無視できる光減衰導波
路構造にした光減衰器集積導波路型受光素子である。具
体的には、素子の上面は誘電体絶縁膜5で被覆されてお
り、導波路領域(受光素子導波路構造)A1の上には、
コンタクト層6を介して受光素子用電極7が装荷され、
導波路領域(光減衰導波路構造)A2には同じくコンタ
クト層6を介して光減衰器用電極8が装荷され、基板1
の下面には共通電極9が装荷された構造になっている。
図1の光導波路Aにおいて、導波路領域A1を受光素子
導波路構造とし、また導波路領域A2を、前記受光素子
A1の動作波長における光吸収は無視できる光減衰導波
路構造にした光減衰器集積導波路型受光素子である。具
体的には、素子の上面は誘電体絶縁膜5で被覆されてお
り、導波路領域(受光素子導波路構造)A1の上には、
コンタクト層6を介して受光素子用電極7が装荷され、
導波路領域(光減衰導波路構造)A2には同じくコンタ
クト層6を介して光減衰器用電極8が装荷され、基板1
の下面には共通電極9が装荷された構造になっている。
【0017】この光半導体素子Bは、光減衰導波路領域
A2の端面から矢印で示したように信号光を入射し、光
減衰導波路領域A2を通過した信号光を受光素子導波路
領域A1で吸収して電気信号に変換する素子である。こ
の素子の場合、光減衰導波路領域A2に電極5と電極1
を用いて逆バイアスを印加すると、フランツ・ケルディ
ッシュ効果により当該光減衰導波路領域A2の導波路に
おける光吸収係数が増加して後段の受光素子導波路領域
A1に到達する光強度が減衰する。
A2の端面から矢印で示したように信号光を入射し、光
減衰導波路領域A2を通過した信号光を受光素子導波路
領域A1で吸収して電気信号に変換する素子である。こ
の素子の場合、光減衰導波路領域A2に電極5と電極1
を用いて逆バイアスを印加すると、フランツ・ケルディ
ッシュ効果により当該光減衰導波路領域A2の導波路に
おける光吸収係数が増加して後段の受光素子導波路領域
A1に到達する光強度が減衰する。
【0018】このとき、光減衰導波路領域A2のコア層
3が分割コア層3aの積層構造になっていることにより
コア層としての実効的な厚みは厚くなっており、そのた
め、コア層として機能する受光素子導波路領域A1の導
波路2と光減衰導波路領域A2の光導波路3との接続部
における結合効率は向上し、また、光減衰導波路領域A
2と光ファイバとの結合効率も向上して素子の感度は向
上する。
3が分割コア層3aの積層構造になっていることにより
コア層としての実効的な厚みは厚くなっており、そのた
め、コア層として機能する受光素子導波路領域A1の導
波路2と光減衰導波路領域A2の光導波路3との接続部
における結合効率は向上し、また、光減衰導波路領域A
2と光ファイバとの結合効率も向上して素子の感度は向
上する。
【0019】次に、本発明の光導波路Aと光半導体素子
Bの製造方法を、共通基板がInP基板で、導波路領域
がGaInAs,GaInAsPから成る場合について説明す
る。まず、図4で示したように、InP基板の上にGaI
nAs,InPを順次エピタキシャル結晶成長させること
により、導波路領域A1における導波路2のコア層2a
とその上部クラッド層2bとの二重ヘテロ構造を形成す
る。
Bの製造方法を、共通基板がInP基板で、導波路領域
がGaInAs,GaInAsPから成る場合について説明す
る。まず、図4で示したように、InP基板の上にGaI
nAs,InPを順次エピタキシャル結晶成長させること
により、導波路領域A1における導波路2のコア層2a
とその上部クラッド層2bとの二重ヘテロ構造を形成す
る。
【0020】ついで、上記した上部クラッド層2bの全
面に、例えばプラズマCVD法で例えばSiNxの誘電体
絶縁膜10を成膜したのち、公知のホトリソグラフィー
技術を適用して所望の平面形状の領域(図では矩形)だ
けを残し、他のSiNx膜をエッチング除去する(図
5)。ついで、このSiNx膜10をマスクにして上部ク
ラッド層2b、コア層2a、および基板1の一部までを
エッチング除去し、図6で示したように、InP基板1
の上に、基板の一部であるInP層1aとGaInAsコア
層2aとInP上部クラッド層2bとから成る導波路2
を残置せしめる。この導波路2が本発明における導波路
領域A1を構成する。
面に、例えばプラズマCVD法で例えばSiNxの誘電体
絶縁膜10を成膜したのち、公知のホトリソグラフィー
技術を適用して所望の平面形状の領域(図では矩形)だ
けを残し、他のSiNx膜をエッチング除去する(図
5)。ついで、このSiNx膜10をマスクにして上部ク
ラッド層2b、コア層2a、および基板1の一部までを
エッチング除去し、図6で示したように、InP基板1
の上に、基板の一部であるInP層1aとGaInAsコア
層2aとInP上部クラッド層2bとから成る導波路2
を残置せしめる。この導波路2が本発明における導波路
領域A1を構成する。
【0021】つぎに、導波路領域A2の形成に移る。ま
ず、エピタキシャル結晶成長法を適用することにより、
図7で示したように、InP基板1の表出面1bに、導
波路領域A2の導波路3の下部クラッド層3c、コア層
3d、および上部クラッド層3eを順次積層してすでに
形成されている導波路2を埋設する。
ず、エピタキシャル結晶成長法を適用することにより、
図7で示したように、InP基板1の表出面1bに、導
波路領域A2の導波路3の下部クラッド層3c、コア層
3d、および上部クラッド層3eを順次積層してすでに
形成されている導波路2を埋設する。
【0022】具体的には、最初にInPをエピタキシャ
ル結晶成長させて下部クラッド層3cを形成し、つい
で、導波路2のコア層2aの形成に用いたGaInAsと
はそのバンドギャップ波長が異なるGaInAsPを用い
てコア層3dを形成し、最後にInPで上部クラッド層
3eを形成する。このときのコア層3dは、図3に例示
したような複数層のGaInAsP分割コア層3aとそれ
ら分割コア層3aの間に介在するInPスペーサ層3b
との積層構造となるように形成される。
ル結晶成長させて下部クラッド層3cを形成し、つい
で、導波路2のコア層2aの形成に用いたGaInAsと
はそのバンドギャップ波長が異なるGaInAsPを用い
てコア層3dを形成し、最後にInPで上部クラッド層
3eを形成する。このときのコア層3dは、図3に例示
したような複数層のGaInAsP分割コア層3aとそれ
ら分割コア層3aの間に介在するInPスペーサ層3b
との積層構造となるように形成される。
【0023】分割コア層3a、スペーサ層3bの厚みお
よび層数は、形成した導波路領域A1のコア層2aの厚
みを勘案して決められる。例えば、その導波路3に光を
伝搬させたときに、当該光の電界分布のスポットサイズ
が、導波路領域A1を伝搬する光の電界分布のスポット
サイズと同じになるように決められている。具体的に
は、導波路領域A1のコア層2aの厚みが例えば1.5μ
mであり、そして導波路領域A2の導波路3におけるコ
ア層を図3で示したように3層の分割コア層3aと2層
のスペーサ層3bで形成する場合には、分割コア層3a
の厚みを0.15μm、スペーサ層3bの厚みを0.1μ
m、合計0.65μm程度の厚みに設定すると、光ファイ
バと導波路領域A2との結合効率および導波路領域A2
と導波路領域A1との結合効率を向上させることがで
き、素子の感度を高めることができるので好適である。
よび層数は、形成した導波路領域A1のコア層2aの厚
みを勘案して決められる。例えば、その導波路3に光を
伝搬させたときに、当該光の電界分布のスポットサイズ
が、導波路領域A1を伝搬する光の電界分布のスポット
サイズと同じになるように決められている。具体的に
は、導波路領域A1のコア層2aの厚みが例えば1.5μ
mであり、そして導波路領域A2の導波路3におけるコ
ア層を図3で示したように3層の分割コア層3aと2層
のスペーサ層3bで形成する場合には、分割コア層3a
の厚みを0.15μm、スペーサ層3bの厚みを0.1μ
m、合計0.65μm程度の厚みに設定すると、光ファイ
バと導波路領域A2との結合効率および導波路領域A2
と導波路領域A1との結合効率を向上させることがで
き、素子の感度を高めることができるので好適である。
【0024】なお、上記した導波路領域A2の形成時
に、MOCVD法を適用してバットジョイント構造にし
た場合でも、個々の分割コア層3aおよびスペーサ層3
bはいずれもその厚みが1μm以下と薄くてもよいの
で、それらの表面状態は良好であり、結晶性も良くな
り、従来のMOCVD法によるバットジョイント構造の
形成時におけるような問題は起こらなくなる。
に、MOCVD法を適用してバットジョイント構造にし
た場合でも、個々の分割コア層3aおよびスペーサ層3
bはいずれもその厚みが1μm以下と薄くてもよいの
で、それらの表面状態は良好であり、結晶性も良くな
り、従来のMOCVD法によるバットジョイント構造の
形成時におけるような問題は起こらなくなる。
【0025】そして、SiNx膜10を除去すれば本発明
の光導波路が形成され、その表面をリッジ形状に加工す
ることにより図1で示した光導波路Aが得られる。図2
で示した光半導体素子Bは、上記した光導波路を用いる
ことにより次のようにして製作することができる。すな
わち、図7で示した光導波路のSiNx膜を除去したの
ち、全面にInP,GaInAsをエピタキシャル結晶成長
させることにより、図8で示したように、全体の上部ク
ラッド層4とコンタクト層6を形成する。
の光導波路が形成され、その表面をリッジ形状に加工す
ることにより図1で示した光導波路Aが得られる。図2
で示した光半導体素子Bは、上記した光導波路を用いる
ことにより次のようにして製作することができる。すな
わち、図7で示した光導波路のSiNx膜を除去したの
ち、全面にInP,GaInAsをエピタキシャル結晶成長
させることにより、図8で示したように、全体の上部ク
ラッド層4とコンタクト層6を形成する。
【0026】ついで、図9で示したように、光導波路の
上面を公知のホトリソグラフィー技術を適用してリッジ
構造にしたのち、全体の表面に例えばSiNx誘電体絶縁
膜5を保護膜として成膜し、導波路領域A1と導波路領
域A2の間を電気的に分離するためにその境界部の上方
に位置するSiNx膜5の一部とコンタクト層6の一部を
エッチング除去し、更に、リッジ頂面には、導波路2の
直上に電極7を装荷し、導波路3の直上に電極8を装荷
し、共通基板1の下面には共通電極9を装荷する。
上面を公知のホトリソグラフィー技術を適用してリッジ
構造にしたのち、全体の表面に例えばSiNx誘電体絶縁
膜5を保護膜として成膜し、導波路領域A1と導波路領
域A2の間を電気的に分離するためにその境界部の上方
に位置するSiNx膜5の一部とコンタクト層6の一部を
エッチング除去し、更に、リッジ頂面には、導波路2の
直上に電極7を装荷し、導波路3の直上に電極8を装荷
し、共通基板1の下面には共通電極9を装荷する。
【0027】そして最後に、図9で示した導波路2の中
央でへき開を行って図10で示したように2個の素子に
分離したのち、それぞれの表面に無反射膜11を形成す
ることにより光半導体素子Bが製作される。
央でへき開を行って図10で示したように2個の素子に
分離したのち、それぞれの表面に無反射膜11を形成す
ることにより光半導体素子Bが製作される。
【0028】
【実施例】以下のようにして、図2で示した構造の光減
衰器集積導波路型受光素子を製作し、本発明のコア層構
造の効果を確認した。 1.製作 図4で示したように、InP基板1の上にMOCVD法
でGaInAsから成る厚み1.5μmのコア層2aとInP
から成る上部クラッド層2bを含む二重ヘテロ構造を形
成した。
衰器集積導波路型受光素子を製作し、本発明のコア層構
造の効果を確認した。 1.製作 図4で示したように、InP基板1の上にMOCVD法
でGaInAsから成る厚み1.5μmのコア層2aとInP
から成る上部クラッド層2bを含む二重ヘテロ構造を形
成した。
【0029】ついで、全面にSiNx膜10を形成したの
ち幅50μm、長さ200μmの矩形領域を残して他の
SiNx膜をエッチング除去した(図5)。そして、この
SiNx膜をマスクにして、前記の二重へテロ構造の半導
体層をInP基板1の表面から深さ0.3μmに至るまで
エッチング除去し、受光素子として機能する図6で示し
た導波路2を形成した。
ち幅50μm、長さ200μmの矩形領域を残して他の
SiNx膜をエッチング除去した(図5)。そして、この
SiNx膜をマスクにして、前記の二重へテロ構造の半導
体層をInP基板1の表面から深さ0.3μmに至るまで
エッチング除去し、受光素子として機能する図6で示し
た導波路2を形成した。
【0030】ついで、図7で示したように、表出してい
るInP基板1の上に、MOCVD法でInPをエピタキ
シャル結晶成長させて下部クラッド層3cを形成し、更
に後述する態様でコア層3dを形成し、そのコア層3d
の上にInPから成る上部クラッド層を形成して光減衰
機能を有する導波路3を形成した。 (1)まず、第1の態様においては、下部クラッド層3
cの上にMOCVD法でバンドギャップ波長1.45μm
のGaInAsPのみをエピタキシャル結晶成長させた。
そのときに層厚を、0.3μm,0.6μm,1.0μm,1.
5μmの4種類に設定した。
るInP基板1の上に、MOCVD法でInPをエピタキ
シャル結晶成長させて下部クラッド層3cを形成し、更
に後述する態様でコア層3dを形成し、そのコア層3d
の上にInPから成る上部クラッド層を形成して光減衰
機能を有する導波路3を形成した。 (1)まず、第1の態様においては、下部クラッド層3
cの上にMOCVD法でバンドギャップ波長1.45μm
のGaInAsPのみをエピタキシャル結晶成長させた。
そのときに層厚を、0.3μm,0.6μm,1.0μm,1.
5μmの4種類に設定した。
【0031】したがって、この場合の導波路3のコア層
は、図11で示したように、GaInAsPから成る単層
になっている。 (2)第2の態様では、下部クラッド層3cの上にMO
CVD法でバンドギャップ波長1.45μmのGaInAs
Pをエピタキシャル結晶成長させて厚み0.15μmの層
を形成、ついでその上に厚み0.1μmのInP層を形成
する操作を3回反復してコア層3dを形成した。
は、図11で示したように、GaInAsPから成る単層
になっている。 (2)第2の態様では、下部クラッド層3cの上にMO
CVD法でバンドギャップ波長1.45μmのGaInAs
Pをエピタキシャル結晶成長させて厚み0.15μmの層
を形成、ついでその上に厚み0.1μmのInP層を形成
する操作を3回反復してコア層3dを形成した。
【0032】従って、この場合の導波路3におけるコア
層は、図3で示したように、3層の分割コア層3aとそ
の間に介在する2層のスペーサ層3bとから成る積層構
造になっている。その後、図7〜図9に関して説明した
ように、SiNx膜10のエッチング除去、InPから成
る上部クラッド層4の形成、GaInAsから成るコンタ
クト層6の形成、表面のリッジ構造の形成、SiNx膜5
の形成、受光素子導波路と光減衰導波路の電気的分離、
電極7,8および共通電極9の装荷、劈開による素子分
離を順次行って、図2で示した構造の光減衰器集積導波
路型受光素子Bを製作した。
層は、図3で示したように、3層の分割コア層3aとそ
の間に介在する2層のスペーサ層3bとから成る積層構
造になっている。その後、図7〜図9に関して説明した
ように、SiNx膜10のエッチング除去、InPから成
る上部クラッド層4の形成、GaInAsから成るコンタ
クト層6の形成、表面のリッジ構造の形成、SiNx膜5
の形成、受光素子導波路と光減衰導波路の電気的分離、
電極7,8および共通電極9の装荷、劈開による素子分
離を順次行って、図2で示した構造の光減衰器集積導波
路型受光素子Bを製作した。
【0033】2.評価 (1)まず、導波路3の形成時における表面状態を観察
した。第1の態様の場合、その層厚が0.3μm,0.6μ
mのときには良好な表面状態を呈していた。しかし、層
厚が1.0μm,1.5μmの場合はいずれも表面全体に凹
凸が生じ、とくに、SiNx膜10の矩形領域の近傍にお
ける凹凸は激しかった。
した。第1の態様の場合、その層厚が0.3μm,0.6μ
mのときには良好な表面状態を呈していた。しかし、層
厚が1.0μm,1.5μmの場合はいずれも表面全体に凹
凸が生じ、とくに、SiNx膜10の矩形領域の近傍にお
ける凹凸は激しかった。
【0034】このことから、GaInAsPのみで厚み1.
0μm以上の導波路を光減衰導波路として形成すること
は困難であることが判明した。一方、第2の態様の場合
には、表面の凹凸は全く認められず、良好な表面状態が
得られた。 3.次に、これら素子の受光感度特性を調べた。
0μm以上の導波路を光減衰導波路として形成すること
は困難であることが判明した。一方、第2の態様の場合
には、表面の凹凸は全く認められず、良好な表面状態が
得られた。 3.次に、これら素子の受光感度特性を調べた。
【0035】素子Bの電極7と共通電極9を用いて受光
素子導波路2に3Vの一定電圧を印加しながら、光減衰
導波路3に単一モード光ファイバから波長1.5μmの光
を直接入射した。そして、電極8と共通電極9を用いて
光減衰導波路3に印加する電圧(VATT:V)を変化さ
せ、そのときの受光強度(A/W)を測定した。 (1)導波路3を前記した第1の態様で形成した素子の
場合の結果を図12に示した。
素子導波路2に3Vの一定電圧を印加しながら、光減衰
導波路3に単一モード光ファイバから波長1.5μmの光
を直接入射した。そして、電極8と共通電極9を用いて
光減衰導波路3に印加する電圧(VATT:V)を変化さ
せ、そのときの受光強度(A/W)を測定した。 (1)導波路3を前記した第1の態様で形成した素子の
場合の結果を図12に示した。
【0036】なお、導波路3の厚みが1.0μm,1.5μ
mであるものは、逆バイアス電圧を印加すると電流が流
れてしまい、光減衰動作を示さなかった。これは、導波
路3には多数の結晶欠陥が生じていることに起因する漏
れ電流であると考えられる。すなわち、導波路3をGa
InAsP単独で形成した場合、その厚みが1.0μm以上
になると結晶性も悪化することが判明した。
mであるものは、逆バイアス電圧を印加すると電流が流
れてしまい、光減衰動作を示さなかった。これは、導波
路3には多数の結晶欠陥が生じていることに起因する漏
れ電流であると考えられる。すなわち、導波路3をGa
InAsP単独で形成した場合、その厚みが1.0μm以上
になると結晶性も悪化することが判明した。
【0037】図12から明らかなように、厚みが0.3μ
m,0.6μmの場合は、導波路3への印加電圧との間で
感度可変動作を示している。しかしながら、光減衰動作
を行っていない状態、すなわち、VATT=0Vのときに
おける素子の受光感度は、それぞれ、0.3A/W,0.35A
/Wと低く、実用レベルである0.5A/Wを実現することは
できていない。
m,0.6μmの場合は、導波路3への印加電圧との間で
感度可変動作を示している。しかしながら、光減衰動作
を行っていない状態、すなわち、VATT=0Vのときに
おける素子の受光感度は、それぞれ、0.3A/W,0.35A
/Wと低く、実用レベルである0.5A/Wを実現することは
できていない。
【0038】このことは、導波路3の結晶性は良好であ
るが、しかし、この光減衰導波路と単一モード光ファイ
バとの結合効率が低いためであると考えられる。また、
光減衰導波路3と受光素子導波路2との結合効率も低い
のではないかということも考えられる。したがって、導
波路3を第1の態様で形成した素子は、実用的な光減衰
器集積導波路型受光素子としては機能しない。 (2)第2の態様で光減衰導波路3を形成した素子の受
光感度特性を図13に示した。
るが、しかし、この光減衰導波路と単一モード光ファイ
バとの結合効率が低いためであると考えられる。また、
光減衰導波路3と受光素子導波路2との結合効率も低い
のではないかということも考えられる。したがって、導
波路3を第1の態様で形成した素子は、実用的な光減衰
器集積導波路型受光素子としては機能しない。 (2)第2の態様で光減衰導波路3を形成した素子の受
光感度特性を図13に示した。
【0039】図13から明らかなように、この素子の場
合、VATT=0Vにおける受光感度は0.6A/Wと高感度で
あり、また、VATTを5Vまで増加させると受光感度は
0.05A/Wまで変化して良好な感度可変動作を示してい
る。この現象は、バンドギャップ波長1.45μmのGa
InAsPから成る各導波路3は、受光素子導波路2の厚
み1.5μmに比べて非常に薄い0.15μmであるにもか
かわらず、コア層としては、InPスペーサ層を介して
3層構造にしたことがもたらす結果である。すなわち、
導波路3のコアとしての実効的な厚みは厚くなっている
ことを立証するものである。
合、VATT=0Vにおける受光感度は0.6A/Wと高感度で
あり、また、VATTを5Vまで増加させると受光感度は
0.05A/Wまで変化して良好な感度可変動作を示してい
る。この現象は、バンドギャップ波長1.45μmのGa
InAsPから成る各導波路3は、受光素子導波路2の厚
み1.5μmに比べて非常に薄い0.15μmであるにもか
かわらず、コア層としては、InPスペーサ層を介して
3層構造にしたことがもたらす結果である。すなわち、
導波路3のコアとしての実効的な厚みは厚くなっている
ことを立証するものである。
【0040】なお、この素子の製作において、受光素子
導波路2の厚みを3μmと厚くし、かつ、厚み0.5μm
のInP層を介してバンドギャップ波長1.45μmのGa
InAsPで厚み0.3μmのコア層を3層積層したことを
のぞいては、同様の手順で素子を製作して導波路の表面
状態と素子の受光感度特性を調べた。表面に凹凸は認め
られなかった。また、VATT=0Vにおける受光感度は
0.85A/Wにまで向上し、VATTを5Vまで増加したとき
に受光感度は0.06A/Wまで変化し、感度および感度可
変動作は非常に優れていた。
導波路2の厚みを3μmと厚くし、かつ、厚み0.5μm
のInP層を介してバンドギャップ波長1.45μmのGa
InAsPで厚み0.3μmのコア層を3層積層したことを
のぞいては、同様の手順で素子を製作して導波路の表面
状態と素子の受光感度特性を調べた。表面に凹凸は認め
られなかった。また、VATT=0Vにおける受光感度は
0.85A/Wにまで向上し、VATTを5Vまで増加したとき
に受光感度は0.06A/Wまで変化し、感度および感度可
変動作は非常に優れていた。
【0041】なお、上記の実施例は本発明の1例であ
り、本発明は、GaとInを含む混晶を誘電体でマスクさ
れている基板の上に結晶成長させる場合であれば有効に
適用することができる。実施例で示したバンドギャップ
波長1.45μmのGaInAsPに限定されることなく、
すべての組成のGaInAsPやAlGaInAsに関しても
有効である。
り、本発明は、GaとInを含む混晶を誘電体でマスクさ
れている基板の上に結晶成長させる場合であれば有効に
適用することができる。実施例で示したバンドギャップ
波長1.45μmのGaInAsPに限定されることなく、
すべての組成のGaInAsPやAlGaInAsに関しても
有効である。
【0042】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
半導体光導波路は、2回目に結晶成長させる導波路領域
におけるコア層の厚みが実効的に厚くなっていて、コア
層を1μm以上にすることが困難であった従来のバット
ジョイント構造における問題を解決している。すなわ
ち、相互の導波路の接続部における結合効率は向上し、
また、一方の導波路に光ファイバから光を入射したとき
に、当該導波路と光ファイバとの結合効率も向上する。
半導体光導波路は、2回目に結晶成長させる導波路領域
におけるコア層の厚みが実効的に厚くなっていて、コア
層を1μm以上にすることが困難であった従来のバット
ジョイント構造における問題を解決している。すなわ
ち、相互の導波路の接続部における結合効率は向上し、
また、一方の導波路に光ファイバから光を入射したとき
に、当該導波路と光ファイバとの結合効率も向上する。
【0043】そして、この半導体光導波路を用いて製作
した本発明の光半導体素子、例えば実施例で示した光減
衰器集積導波路型受光素子の場合、光減衰動作を行って
いない状態における受光感度を損なうことなく、良好な
感度可変動作を実現することができる。
した本発明の光半導体素子、例えば実施例で示した光減
衰器集積導波路型受光素子の場合、光減衰動作を行って
いない状態における受光感度を損なうことなく、良好な
感度可変動作を実現することができる。
【図1】本発明の半導体光導波路の1例Aを示す切欠斜
視図である。
視図である。
【図2】本発明の光半導体素子の1例Bを示す切欠斜視
図である。
図である。
【図3】本発明の半導体光導波路における導波路構造を
示す切欠斜視図である。
示す切欠斜視図である。
【図4】InP基板の上に二重ヘテロ構造を形成した状
態を示す断面図である。
態を示す断面図である。
【図5】誘電体絶縁膜の矩形領域を形成した状態を示す
斜視図である。
斜視図である。
【図6】本発明の導波路領域A1の導波路を形成した状
態を示す斜視図である。
態を示す斜視図である。
【図7】本発明の導波路領域A2を形成した状態を示す
斜視図である。
斜視図である。
【図8】上部クラッド層とコンタクト層を形成した状態
を示す斜視図である。
を示す斜視図である。
【図9】劈開前の本発明の光半導体素子の前駆体を示す
斜視図である。
斜視図である。
【図10】本発明の光半導体素子を示す斜視図である。
【図11】導波路領域のコア層が単層構造である半導体
光導波路を示す断面図である。
光導波路を示す断面図である。
【図12】従来の光減衰器集積導波路型受光素子の受光
感度特性を示すグラフである。
感度特性を示すグラフである。
【図13】本発明の光減衰集積導波路型受光素子の受光
感度特性を示すグラフである。
感度特性を示すグラフである。
A1,A2 導波路領域 1 共通基板 2 導波路領域A1の導波路 2a 導波路2のコア層 2b 導波路2の上部クラッド層 3 導波路領域A2の導波路 3a 分割コア層 3b スペーサ層 3c 導波路3の下部クラッド層 3d 導波路3のコア層 3e 導波路3の上部クラッド層 4 上部クラッド層 5 保護膜(誘電体絶縁膜) 6 コンタクト層 7 受光素子用電極 8 光減衰器用電極 9 共通電極 10 誘電体絶縁膜 11 無反射膜
Claims (3)
- 【請求項1】 互いに異なるバンドキャップを有する少
なくとも2種類の導波路領域が共通基板の面上で光学的
に結合するように配置された半導体光導波路であって、
前記導波路領域の少なくとも1つには、2層以上のコア
層が形成されていることを特徴とする半導体光導波路。 - 【請求項2】 請求項1の半導体光導波路における少な
くとも2種類の導波路領域のそれぞれには互いに独立し
て電圧を印加できる電極が装荷され、少なくとも1つの
導波路領域は受光素子であり、残余の少なくとも1つの
導波路領域は光減衰素子である光半導体素子。 - 【請求項3】 前記導波路領域が、GaとInを含む半導
体混晶から成る請求項1の半導体光導波路。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12257097A JPH10311919A (ja) | 1997-05-13 | 1997-05-13 | 半導体光導波路、およびそれを用いた光半導体素子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12257097A JPH10311919A (ja) | 1997-05-13 | 1997-05-13 | 半導体光導波路、およびそれを用いた光半導体素子 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10311919A true JPH10311919A (ja) | 1998-11-24 |
Family
ID=14839180
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12257097A Pending JPH10311919A (ja) | 1997-05-13 | 1997-05-13 | 半導体光導波路、およびそれを用いた光半導体素子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10311919A (ja) |
-
1997
- 1997-05-13 JP JP12257097A patent/JPH10311919A/ja active Pending
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