JPH1031217A - 調光素子、調光素子製造方法および反射型表示装置 - Google Patents

調光素子、調光素子製造方法および反射型表示装置

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JPH1031217A
JPH1031217A JP8205396A JP20539696A JPH1031217A JP H1031217 A JPH1031217 A JP H1031217A JP 8205396 A JP8205396 A JP 8205396A JP 20539696 A JP20539696 A JP 20539696A JP H1031217 A JPH1031217 A JP H1031217A
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JP
Japan
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alignment film
substrate
liquid crystal
alignment
light
Prior art date
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Application number
JP8205396A
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English (en)
Inventor
Sadaichi Suzuki
貞一 鈴木
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反射波長幅が広い体積ホログラム型の調光素
子を容易かつ確実に得ることができるようにする。 【解決手段】 透明電極12を形成し、配向膜13とし
てステアリン酸配向剤を塗布した上部基板11と、透明
電極22を形成した下部基板21とを、所定の間隔で対
向させたセル10に、正の誘電異方性を有するネマティ
ック液晶と光重合性モノマーとの混合液30を注入す
る。このとき、混合液30中の屈折率は、液晶1の複屈
折性により、セル10に垂直な方向に連続的に変化する
ようになる。この状態で、上部基板11側および下部基
板21側から、同位相のレーザ光101および102を
混合液30に照射して、混合液30中の光重合性モノマ
ーを重合させる。その後、セル10全体を加熱して、配
向膜13を形成しているステアリン酸を液晶中に溶融さ
せる。得られた調光素子は、液晶層とポリマー層による
屈折率の変化の周期が、セル10に垂直な方向に連続的
に変化するものとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電場や磁場など
の外場の有無または程度に応じて、光を反射し、または
透過させる調光素子、およびその調光素子の製造方法、
およびその調光素子を用いた反射型表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、TFT(薄膜トランジ
スタ)技術の進展などと相まって、非常に表示品質の高
いフラットパネルカラーディスプレイを実現できるもの
となっている。しかし、専用の光源であるバックライト
を必要とするので、消費電力が大きく、携帯型の情報機
器などに用いるには、必ずしも適さない。そこで、バッ
クライトを使用しないで外光を利用する反射型液晶表示
装置が注目されている。
【0003】従来、反射型液晶表示装置としては、TN
(捩じれネマティック)方式、相転移型GH(ゲストホ
スト)方式、およびECB(複屈折制御)方式などが知
られているが、最近、特に体積ホログラムによる干渉反
射方式が注目されている。
【0004】体積ホログラムは、液晶と光硬化性物質の
混合液から作製され、電場や磁場などの外場の有無また
は程度に応じて、特定波長の光を反射し、または透過さ
せるもので、J.of SID Vol.2,No1('94)p37 には、
光重合性モノマーにネマティック液晶を混合したものに
二方向からレーザ光を照射し、その干渉効果によって体
積ホログラムを作製する方法が示されている。
【0005】この場合、混合液内にレーザ光が照射され
ることによって、レーザ光の干渉により光強度が強くな
った空間的部分では、モノマーの光重合が進んでポリマ
ーの密度が高くなり、逆に光強度が弱い空間的部分で
は、その分、液晶の密度が高くなる。したがって、ポリ
マーと液晶の密度の違いによる周期構造が形成される。
また、干渉縞の間隔は、照射するレーザ光の媒質中での
波長と同一となる。
【0006】このとき、液晶はランダムな方向に向いて
いると考えられるが、液晶のランダムな方向に向いた状
態での平均的屈折率が、ポリマーのそれと異なっていれ
ば、屈折率が周期的に変化する構造が形成されることに
なる。そして、この多層構造によって、干渉縞の間隔に
対応した波長の外光が70%もの高い反射率で反射する
ことが知られている。
【0007】電場を印加することによって、液晶分子を
電場方向に整列させることができることは、よく知られ
ているところで、上記の体積ホログラムでは、電場を印
加して液晶分子を電場方向に整列させたときに、液晶の
電場方向の屈折率がポリマーのそれと等しくなるよう
に、混合液の組成を選定しておくと、電場を印加したと
き、屈折率の周期的な変化が消失して、体積ホログラム
は、光を反射しないで、すべて透過させる状態となる。
【0008】したがって、体積ホログラムは、電場を印
加するか否かに応じて、特定波長の光をスイッチングす
ることができ、特開平4−355424号、特開平4−
178623号、特開平5−181403号、SID9
5DIGESTp267、ASIA DISPLAY9
5p603などで示されているように、カラー液晶ディ
スプレイを構成することができる。
【0009】さらに、体積ホログラムは、印加する電圧
の大きさによって、反射率を0%から70%までの範囲
にわたって変化させることができ、反射光量を任意にコ
ントロールできることが、上記文献によって知られてい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
体積ホログラム調光素子は、上記文献に示されているよ
うに、一定波長のレーザ光の干渉効果によって、屈折率
が周期的に変化する構造が形成されるため、屈折率の変
化の周期が一定となる。そのため、外光中の、ある特定
波長の光のみを選択的に反射し、反射波長幅が狭くな
る。そのため、これを反射型表示装置として使用する場
合には、表示色の単色性は良いものの、外光が効果的に
利用されず、表示色が暗くなる欠点がある。
【0011】そこで、この発明は、体積ホログラム型の
調光素子において、反射波長幅が広くなり、反射型表示
装置として使用する場合に表示色が明るくなるようにし
たものである。また、この発明は、そのような反射波長
幅が広い調光素子を容易かつ確実に得ることのできる調
光素子製造方法を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】調光素子の発明である請
求項1の発明では、液晶層と光硬化性物質層が交互に形
成され、外場の有無または程度に応じて、光を反射し、
または透過させる調光素子において、特に、前記液晶層
と前記光硬化性物質層による屈折率の変化の周期が、当
該調光素子の一面側から他面側にかけて連続的に変化す
るものとする。
【0013】調光素子製造方法の発明である請求項2の
発明では、一方の基板の内面に電極および配向膜を形成
し、他方の基板の内面に電極を形成した一対の基板間
に、液晶と光硬化性物質との混合液を装填し、その後、
前記混合液に同位相の可干渉光を照射して、前記混合液
中に光硬化性物質層を周期的に形成し、その後、前記配
向膜による配向規制力を除去する。
【0014】この場合、一方の基板側の配向膜として垂
直配向膜または水平配向膜を形成することができる。
【0015】同様に調光素子製造方法の発明である請求
項5の発明では、一方の基板の内面に電極および配向膜
を形成し、他方の基板の内面に電極および前記一方の基
板側の配向膜とは配向方向の異なる配向膜を形成した一
対の基板間に、液晶と光硬化性物質との混合液を装填
し、その後、前記混合液に同位相の可干渉光を照射し
て、前記混合液中に光硬化性物質層を周期的に形成し、
その後、前記一方の基板側の配向膜による配向規制力、
および前記他方の基板側の配向膜による配向規制力を除
去する。
【0016】この場合、一方の基板側の配向膜による配
向、および他方の基板側の配向膜による配向は、ハイブ
リッド配向とすることができる。
【0017】
【作用】体積ホログラム型の調光素子においては、反射
波長が、液晶層と光硬化性物質層による屈折率の変化の
周期に依存し、その変化の周期が一定のときには、上述
したように反射波長幅が狭くなる。
【0018】これに対して、請求項1の発明の調光素子
においては、液晶層と光硬化性物質層による屈折率の変
化の周期が、一定ではなく、当該調光素子の一面側から
他面側にかけて連続的に変化する。したがって、調光素
子の一面側に近い部分では、屈折率の変化の周期が相対
的に小さいことによって、反射波長が相対的に短くな
り、他面側に近い部分では、屈折率の変化の周期が相対
的に大きいことによって、反射波長が相対的に長くな
り、一面側と他面側の中間の部分では、屈折率の変化の
周期が相対的に中間の大きさであることによって、反射
波長が相対的に中間の長さとなる。したがって、反射波
長幅が広くなり、反射型表示装置として使用する場合、
外光が効果的に利用されて、表示色が明るくなる。
【0019】請求項2の発明の調光素子製造方法におい
ては、一対の基板間に液晶と光硬化性物質との混合液を
装填した状態では、混合液中の液晶は、一方の基板との
界面近傍では、一方の基板に形成された配向膜の配向規
制力により、高い割合で、基板に垂直または水平な方向
に、秩序だって配列される。
【0020】この秩序だった配列は、一方の基板との界
面から離れるにつれて、配向膜による配向規制力が弱ま
ることにより、徐々に乱れ、他方の基板との界面近傍で
は、光硬化性物質の影響もあって、液晶はランダムな方
向に向いた状態となる。したがって、このとき、混合液
中の屈折率は、液晶の複屈折性により、一方の基板側か
ら他方の基板側にかけて基板に垂直な方向に、連続的に
変化することになる。
【0021】この状態で、混合液に同位相の可干渉光を
照射すると、混合液中に混合液中における可干渉光の波
長の間隔で多数の干渉縞が形成され、その干渉縞に沿っ
て光硬化性物質が重合されるが、混合液中における上記
の空間的な屈折率の変化につれて、干渉縞の物理的間隔
も連続的に変化することになり、その結果、光硬化性物
質の重合の間隔が連続的に変化して、多層構造の物理的
間隔が連続的に変化した、液晶と光硬化性物質との混合
セルが形成される。ただし、この段階では、多層構造の
物理的間隔は変化しているが、それに伴って屈折率も変
化しているため、いまだ光路長の変化はない。
【0022】そして、次に、セル全体を加熱するなどに
よって、一方の基板側の配向膜による配向規制力を除去
すると、一方の基板との界面に近くなるに従って垂直方
向または水平方向に配向されていた液晶も、ランダムな
方向に向くようになり、セル全体にわたって液晶が同一
の状態となる。したがって、このとき始めて、光路長が
連続的に変化した多層構造が形成され、請求項1の発明
の調光素子が得られる。
【0023】請求項5の発明の調光素子製造方法におい
ては、一対の基板間に液晶と光硬化性物質との混合液を
装填した状態では、混合液中の液晶は、例えば、一方の
基板との界面近傍では、一方の基板に形成された配向膜
の配向規制力により、基板に垂直な方向に秩序だって配
列され、他方の基板との界面近傍では、他方の基板に形
成された配向膜の配向規制力により、基板に水平な方向
に秩序だって配列され、一方の基板と他方の基板の中間
の位置では、垂直方向と水平方向との間の方向を向くよ
うになる。
【0024】したがって、このとき、混合液中の屈折率
は、液晶の複屈折性により、一方の基板側から他方の基
板側にかけて基板に垂直な方向に、連続的に変化するこ
とになる。
【0025】この状態で、混合液に同位相の可干渉光を
照射すると、混合液中における可干渉光の波長の間隔で
多数の干渉縞が形成され、その干渉縞に沿って光硬化性
物質が重合されるが、混合液中における上記の空間的な
屈折率の変化につれて、干渉縞の物理的間隔も連続的に
変化することになり、その結果、光硬化性物質の重合の
間隔が連続的に変化して、多層構造の物理的間隔が連続
的に変化した、液晶と光硬化性物質との混合セルが形成
される。ただし、この段階では、多層構造の物理的間隔
は変化しているが、それに伴って屈折率も変化している
ため、いまだ光路長の変化はない。
【0026】そして、次に、セル全体を加熱するなどに
よって、一方の基板側の配向膜および他方の基板側の配
向膜による配向規制力を除去すると、一方の基板または
他方の基板との界面に近くなるに従って垂直方向または
水平方向に配向されていた液晶が、ランダムな方向を向
くようになり、セル全体にわたって液晶が同一の状態と
なる。したがって、このとき始めて、光路長が連続的に
変化した多層構造が形成され、請求項1の発明の調光素
子が得られる。
【0027】
【発明の実施の形態】
〔実施例1…図1および図2〕この発明の調光素子製造
方法の第1の例を、それによって得られる、この発明の
調光素子とともに示す。その製造方法の例は、請求項2
の発明の一例である。
【0028】まず、図1に示すように、透明な無アルカ
リ性ガラス基板からなる上部基板11の一面に、ITO
膜からなる透明電極12を所定パターンに形成する。透
明電極12上には、絶縁膜を形成してもよい。
【0029】次に、透明電極12上に配向膜13を形成
する。配向膜13としては、物理吸着力が小さく、熱な
どによって変化させやすいものを用いる。一例として、
ステアリン酸(融点70.5゜C,CH(CH
16COOH)配向剤を塗布する。
【0030】ステアリン酸配向剤は、物理吸着力がそれ
ほど大きくなく、融点も70゜C程度で低いので、耐久
力がそれほど高くないが、後にこれを除去する時には、
かえって都合がよい。そして、ステアリン酸は液晶に対
して垂直配向性を有する。
【0031】上部基板11への透明電極12および配向
膜13の形成と同時に、または相前後して、透明な無ア
ルカリ性ガラス基板からなる下部基板21の一面に、I
TO膜からなる透明電極22を所定パターンに形成す
る。ただし、下部基板21上には配向膜を形成しない。
【0032】次に、上部基板11と下部基板21を、そ
れぞれの透明電極12および配向膜13または透明電極
22を形成した一面側を内側にして対向させ、図では省
略しているスペーサによって5μmの間隔に保持して、
セル10を形成する。
【0033】次に、セル10に、正の誘電異方性を有す
るネマティック液晶と、光重合性モノマーと、光重合開
始剤との混合液30を注入して、セル10を封止する。
【0034】このとき、混合液30中の液晶1は、上部
基板11との界面近傍では、ステアリン酸配向剤からな
る配向膜13の配向規制力により、高い割合で上部基板
11に垂直な方向に秩序だって配列される。しかし、ス
テアリン酸の配向規制力がそれほど強くないことと、下
部基板21側には配向膜が形成されていないことによ
り、上部基板11との界面から離れるにつれて、液晶1
の配列が乱れ、下部基板21との界面近傍では、光重合
性モノマーの影響もあって、液晶はランダムな方向を向
いた状態となる。
【0035】したがって、このとき、混合液30中の屈
折率は、液晶1の複屈折性により、セル10に垂直な方
向に、上部基板11側から下部基板21側にかけて増加
するように、連続的に変化することになる。具体的に、
セル10に垂直に入射する光に対する、上部基板11側
と下部基板21側との屈折率差は、0.15程度にな
る。
【0036】この状態で、上部基板11側および下部基
板21側から、同位相のレーザ光101および102を
混合液30に照射する。例えば、波長488nmの同位
相のアルゴンレーザ光を、レーザ光101,102とし
て混合液30に照射する。
【0037】これによって、レーザ光101,102の
コヒーレンスにより、混合液30中には、混合液30中
におけるレーザ光101,102の波長の間隔で多数の
干渉縞が形成されるが、上記のように混合液30中の空
間的な屈折率が上部基板11側から下部基板21側にか
けて連続的に増加しているので、図1において模式的
に、干渉のピーク位置をラインHで示し、干渉のボトム
位置をラインLで示すように、干渉縞の物理的間隔は、
セル10に垂直な方向に、上部基板11側から下部基板
21側にかけて短くなるように、連続的に変化するよう
になる。
【0038】そして、混合液30に加えられた光重合開
始剤の作用により、この干渉縞に沿って、干渉のピーク
位置Hで光重合性モノマーが重合されて、ピーク位置H
ではポリマー3の密度が高くなり、逆に干渉のボトム位
置Lでは液晶1の密度が高くなって、結果として、ポリ
マー3の密度が高い部分と液晶1の密度が高い部分とに
分離した多層構造が形成される。ただし、この段階で
は、多層構造の物理的間隔は変化しているが、それに伴
って屈折率も変化しているため、いまだ光路長の変化は
生じない。
【0039】重合反応が完了したら、次に、配向膜13
を形成しているステアリン酸の融点を超える80゜Cま
でセル10全体を加熱し、ステアリン酸を液晶中に溶融
させて、ステアリン酸による配向規制力を除去する。
【0040】これによって、上部基板11側で垂直方向
に配向されていた液晶も、ランダムな方向に向くように
なり、図2に示すように、セル10全体にわたって液晶
1が同一の状態となる。したがって、このとき始めて、
光路長が連続的に変化した多層構造が形成される。
【0041】すなわち、このとき、図2に示すように、
透明電極12,22間においては、図1に示した干渉の
ピーク位置Hに相当する位置Pにおいて、ポリマーの密
度が高い部分が、ポリマー層4として、その物理的間隔
が、セル10に垂直な方向に、上部基板11側から下部
基板21側にかけて短くなるように、連続的に変化した
状態で形成されるとともに、ポリマー層4の層間には、
液晶1がランダムな方向に向いた、液晶1の密度が高い
部分が、液晶層2として形成される。
【0042】なお、上記のようにセル10全体を加熱す
ることによって、光重合性モノマーの未露光部を熱重合
することもできる。また、さらに通常光をセル10全体
に照射することによって、光重合性モノマーの未露光部
を重合し、安定化させるようにしてもよい。
【0043】上記のようにして得られた調光素子は、液
晶1の通常光に対する屈折率noがポリマー3の屈折率
と等しくなるように、当初の混合液30の組成を選択し
ておくことによって、透明電極12,22間に電圧を印
加しない状態では、液晶1がランダムな方向に向くこと
により、液晶層2とポリマー層4との間に屈折率の違い
を生じて、透明電極12,22間において屈折率の周期
的な変化を生じ、特定波長の光を反射するとともに、透
明電極12,22間に電圧を印加した状態では、液晶1
がセル10と垂直な方向に配列されることにより、液晶
層2とポリマー層4の屈折率が等しくなって、透明電極
12,22間の屈折率の周期的な変化が消失し、入射光
をすべて透過させる。
【0044】逆に、液晶1がランダムな方向に向いてい
る状態で、液晶層2とポリマー層4の屈折率が等しくな
るようにしてもよい。この場合には、得られた調光素子
は、透明電極12,22間に電圧を印加しない状態で
は、透明電極12,22間に屈折率の周期的な変化を生
じず、入射光をすべて透過させるとともに、透明電極1
2,22間に電圧を印加した状態では、液晶1がセル1
0と垂直な方向に配列されることにより、液晶層2とポ
リマー層4との間に屈折率の違いを生じて、透明電極1
2,22間において屈折率の周期的な変化を生じ、特定
波長の光を反射する。
【0045】そして、いずれの場合も、上記のようにし
て得られた調光素子は、透明電極12,22間に屈折率
の周期的な変化を生じて特定波長の光を反射するときに
は、その屈折率の変化の周期が一定ではなく、透明電極
12側から透明電極22側にかけて連続的に変化するの
で、反射波長幅が広くなる。したがって、その調光素子
を反射型表示装置として使用する場合、外光が効果的に
利用されて、表示色が明るくなる。
【0046】上記の具体例では、上述したように重合時
の上部基板11側と下部基板21側との屈折率差が0.
15程度あるので、液晶の通常光に対する屈折率no
(1.5前後)との比較から、反射波長幅として、従来
の4〜5倍の、約50nmの半値幅を得ることができ
る。
【0047】なお、光重合性モノマーとして、光重合性
液晶性モノマーを用いてもよい。また、光重合性モノマ
ーの代わりに、光重合性オリゴマーを用いることもでき
る。
【0048】さらに、上記の例は、配向膜13としてス
テアリン酸配向剤を塗布して、上部基板11側において
液晶1を上部基板11に垂直な方向に配列させる場合で
あるが、配向膜13として例えばカーボンを塗布して、
上部基板11側において液晶1を上部基板11に水平な
方向に配列させてもよく、その場合でも同様の調光素子
を得ることができる。
【0049】また、電界の代わりに磁界によって、得ら
れた調光素子の状態ないし反射率を制御することもでき
る。
【0050】〔実施例2…図3〕この発明の調光素子製
造方法の第2の例を示す。その製造方法の例は、請求項
5の発明の一例である。
【0051】まず、図3に示すように、透明な無アルカ
リ性ガラス基板からなる上部基板11の一面に、ITO
膜からなる透明電極12を所定パターンに形成し、透明
電極12上に配向膜13を形成する。配向膜13として
は、例えば実施例1と同様にステアリン酸配向剤を塗布
する。透明電極12と配向膜13との間に、絶縁膜を形
成してもよい。
【0052】上部基板11への透明電極12および配向
膜13の形成と同時に、または相前後して、透明な無ア
ルカリ性ガラス基板からなる下部基板21の一面に、I
TO膜からなる透明電極22を所定パターンに形成し、
透明電極22上に配向膜23を形成する。配向膜23と
しては、上部基板11側の配向膜13とは配向方向の異
なるもの、すなわち、上記のように配向膜13としてス
テアリン酸配向剤を塗布する場合には、例えばカーボン
を塗布する。カーボンは、液晶に対して水平配向性を有
する。
【0053】したがって、上部基板11側の配向膜13
としてステアリン酸配向剤を塗布し、下部基板21側の
配向膜23としてカーボンを塗布することによって、後
述するように、上部基板11側はホメオトロピック配向
で、下部基板21側はホモジニアス配向の、いわゆるハ
イブリッド配向を実現することができる。
【0054】次に、上部基板11と下部基板21を、そ
れぞれの透明電極12および配向膜13または透明電極
22および配向膜23を形成した一面側を内側にして対
向させ、図では省略しているスペーサによって5μmの
間隔に保持して、セル10を形成する。
【0055】次に、セル10に、正の誘電異方性を有す
るネマティック液晶と、光重合性モノマーと、光重合開
始剤との混合液30を注入して、セル10を封止する。
【0056】このとき、混合液30中の液晶1は、上部
基板11との界面近傍では、ステアリン酸配向剤からな
る配向膜13の配向規制力により、高い割合で上部基板
11に垂直な方向に秩序だって配列され、下部基板21
との界面近傍では、カーボンからなる配向膜23の配向
規制力により、高い割合で下部基板21に水平な方向に
秩序だって配列され、上部基板11と下部基板21の中
間の位置では、上部基板11および下部基板21に対し
て斜めの方向に配列されて、セル10はハイブリッド配
向セルを構成する。
【0057】したがって、このとき、混合液30中の屈
折率は、液晶1の複屈折性により、セル10に垂直な方
向に、上部基板11側から下部基板21側にかけて増加
するように、連続的に変化することになる。
【0058】この状態で、上部基板11側および下部基
板21側から、同位相のレーザ光101および102を
混合液30に照射する。例えば、波長488nmの同位
相のアルゴンレーザ光を、レーザ光101,102とし
て混合液30に照射する。この場合、下部基板21側か
ら照射するレーザ光102は、その偏光方向を、下部基
板21側で水平方向に配向されている液晶の主軸方向に
一致させる。
【0059】これによって、混合液30中の液晶1は、
上部基板11側では通常光に対する屈折率を有するに対
して、下部基板21側では異常光に対する屈折率を有す
るようになって、上部基板11側と下部基板21側と
で、実施例1の場合より大きい、0.2程度の屈折率差
を生じる。そのため、この例では、後述するように、実
施例1の場合より、より広い反射波長幅が得られる。
【0060】このようにレーザ光101,102を照射
することによって、実施例1と同様に、混合液30中に
多数の干渉縞が形成され、その干渉縞に沿って、干渉の
ピーク位置で光重合性モノマーが重合されて、ピーク位
置ではポリマー3の密度が高くなり、逆に干渉のボトム
位置では液晶1の密度が高くなって、結果として、ポリ
マー3の密度が高い部分と液晶1の密度が高い部分とに
分離した多層構造が形成される。もちろん、この場合
も、この段階では、いまだ光路長の変化を生じない。
【0061】重合反応が完了したら、次に、セル10全
体を加熱して、配向膜13を形成しているステアリン酸
および配向膜23を形成しているカーボンを液晶中に溶
融させ、ステアリン酸およびカーボンによる配向規制力
を除去する。
【0062】これによって、セル10全体にわたって、
液晶1はランダムな方向に向いた状態となる。したがっ
て、このとき始めて、光路長が連続的に変化した多層構
造が形成される。
【0063】なお、上記のようにセル10全体を加熱す
ることによって、光重合性モノマーの未露光部を熱重合
することもできる。また、さらに通常光をセル10全体
に照射することによって、光重合性モノマーの未露光部
を重合し、安定化させるようにしてもよい。
【0064】そして、上記のようにして得られた調光素
子も、実施例1で得られた調光素子と同様に、透明電極
12,22間に電圧を印加しない状態では、透明電極1
2,22間において屈折率の周期的な変化を生じて、特
定波長の光を反射するとともに、透明電極12,22間
に電圧を印加した状態では、透明電極12,22間の屈
折率の周期的な変化が消失して、入射光をすべて透過さ
せ、または逆に、透明電極12,22間に電圧を印加し
ない状態では、透明電極12,22間に屈折率の周期的
な変化を生じず、入射光をすべて透過させるとともに、
透明電極12,22間に電圧を印加した状態では、透明
電極12,22間において屈折率の周期的な変化を生じ
て、特定波長の光を反射する。
【0065】しかも、この例では、上述したように重合
時の上部基板11側と下部基板21側との屈折率差が
0.2程度にもなるので、反射波長幅として、実施例1
の場合より広い、約70nmの半値幅を得ることができ
る。
【0066】なお、この例においても、光重合性モノマ
ーとして、光重合性液晶性モノマーを用いてもよい。ま
た、光重合性モノマーの代わりに、光重合性オリゴマー
を用いることもできる。
【0067】さらに、電界の代わりに磁界によって、得
られた調光素子の状態ないし反射率を制御することもで
きる。
【0068】〔反射型表示装置としての実施例…図4〕
図4は、この発明の反射型表示装置の一例を示し、それ
ぞれ上述した実施例1または2の方法によって製造した
3つの調光素子を、それぞれ赤、緑、青の色光を反射す
る反射型表示素子として用いて、フルカラー表示が可能
な反射型表示装置を構成した場合である。
【0069】すなわち、この例の反射型表示装置は、透
明基板11R,21R間に調光層41Rを挟持した調光
素子40R、透明基板11G,21G間に調光層41G
を挟持した調光素子40G、および透明基板11B,2
1B間に調光層41Bを挟持した調光素子40Bを、そ
れぞれ上述した実施例1または2の方法によって製造し
て積層し、調光素子40Bの裏面側に光吸収層50を形
成したものである。
【0070】調光層41R,41G,41Bは、それぞ
れ赤、緑、青の波長領域を反射波長領域とするもので、
それぞれの反射率を独立に制御できるように、それぞれ
に対して表示画素60ごとに透明電極12および22を
設ける。したがって、加法混色により任意の表示色が得
られる。
【0071】なお、図示していないが、それぞれ赤、
緑、青の波長領域を反射波長領域とする3つの調光層
を、それぞれの面方向に並置したものを、一つの表示画
素として、その表示画素を複数、並置するようにしても
よい。
【0072】
【発明の効果】上述したように、この発明の調光素子に
よれば、反射波長幅が広くなり、反射型表示装置として
使用する場合に表示色が明るくなる。また、この発明の
調光素子製造方法によれば、そのような反射波長幅が広
い調光素子を容易かつ確実に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の調光素子製造方法の第1の例のレー
ザ光照射時の状態を示す断面図である。
【図2】第1の例の調光素子製造方法の配向膜除去時の
状態を示す断面図である。
【図3】この発明の調光素子製造方法の第2の例のレー
ザ光照射時の状態を示す断面図である。
【図4】この発明の反射型表示装置の一例を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 液晶 2 液晶層 3 ポリマー 4 ポリマー層 10 セル 11,21 透明基板 12,22 透明電極 13,23 配向膜 30 混合液 40R,40G,40B 調光素子 101,102 レーザ光

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液晶層と光硬化性物質層が交互に形成さ
    れ、外場の有無または程度に応じて、光を反射し、また
    は透過させる調光素子において、 前記液晶層と前記光硬化性物質層による屈折率の変化の
    周期が、当該調光素子の一面側から他面側にかけて連続
    的に変化することを特徴とする調光素子。
  2. 【請求項2】一方の基板の内面に電極および配向膜を形
    成し、他方の基板の内面に電極を形成した一対の基板間
    に、液晶と光硬化性物質との混合液を装填し、 その後、前記混合液に同位相の可干渉光を照射して、前
    記混合液中に光硬化性物質層を周期的に形成し、 その後、前記配向膜による配向規制力を除去する、 ことを特徴とする調光素子製造方法。
  3. 【請求項3】請求項2の調光素子製造方法において、 前記配向膜として垂直配向膜を形成することを特徴とす
    る調光素子製造方法。
  4. 【請求項4】請求項2の調光素子製造方法において、 前記配向膜として水平配向膜を形成することを特徴とす
    る調光素子製造方法。
  5. 【請求項5】一方の基板の内面に電極および配向膜を形
    成し、他方の基板の内面に電極および前記一方の基板側
    の配向膜とは配向方向の異なる配向膜を形成した一対の
    基板間に、液晶と光硬化性物質との混合液を装填し、 その後、前記混合液に同位相の可干渉光を照射して、前
    記混合液中に光硬化性物質層を周期的に形成し、 その後、前記一方の基板側の配向膜による配向規制力、
    および前記他方の基板側の配向膜による配向規制力を除
    去する、 ことを特徴とする調光素子製造方法。
  6. 【請求項6】請求項5の調光素子製造方法において、 前記一方の基板側の配向膜による配向、および前記他方
    の基板側の配向膜による配向は、ハイブリッド配向とす
    ることを特徴とする調光素子製造方法。
  7. 【請求項7】請求項2または5の調光素子製造方法によ
    って製造された調光素子を反射型表示素子として用いた
    反射型表示装置。
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