JPH1031373A - 中間転写体及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

中間転写体及びそれを用いた画像形成装置

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JPH1031373A
JPH1031373A JP8187934A JP18793496A JPH1031373A JP H1031373 A JPH1031373 A JP H1031373A JP 8187934 A JP8187934 A JP 8187934A JP 18793496 A JP18793496 A JP 18793496A JP H1031373 A JPH1031373 A JP H1031373A
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Application number
JP8187934A
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English (en)
Inventor
Sanehiro Katsuta
修弘 勝田
Yuichi Fukuda
雄一 福田
Yasuo Sakaguchi
泰生 坂口
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写定着同時方式の画像形成装置に用いら
れ、トナー飛散や中間調画像に乱れがない中間転写体、
及びそれを用いた画像形成装置を提供すること。 【解決手段】 画像形成装置に用いる中間転写体であっ
て、その表面における最大静止摩擦係数が、トナー層に
対して少なくとも1.0である中間転写体である。前記
中間転写体は、2層以上からなり、その表面における、
表面抵抗値(ρs)が1013〜1015Ω/□であり、か
つ体積抵抗値(ρv)が1012〜1015Ωcmであるの
が好ましい。現像された感光体上のトナー像を、前記中
間転写体に1次転写し、さらに前記中間転写体から紙に
2次転写し、定着することにより画像を形成する画像形
成装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中間転写体及びそ
れを用いた画像形成装置に関し、カラー複写機やカラー
プリンタ等の電子写真方式の画像形成装置に用いられ、
帯電トナー像に対する保持力が高く、トナー飛散や中間
調画像の質の劣化等を生ずることがなく、転写率を向上
させ得る中間転写体、及び、該中間転写体を用いること
により、トナー飛散や中間調画像の質の劣化等を効果的
に防止することができ、転写率を向上させた画像形成装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、高速かつ高品質の画像を提供
できる画像形成装置として、ディジタル方式の画像形成
装置が知られている。このディジタル方式の画像形成装
置においては、文字や画像データに基づき、画像記録媒
体上の予め決められた場所に対して、2次元情報として
のオン・オフ2値の情報が与えられる。前記ディジタル
方式により中間調画像を記録する場合、網点構造や万線
構造を用いた面積変調法が従来から多用されている。こ
の面積変調法は、アルゴリズムも比較的簡易であり、ま
た低コストで実施できるため、多くのディジタル電子写
真方式のプリンタや複写機に採用されてきている。
【0003】従来から多用されている画像形成装置にお
いては、感光体上に静電潜像を形成し、この静電潜像を
乾式トナーでトナー像として現像した後、このトナー像
を、転写電界を利用して静電的に、あるいは熱を利用し
て、画像記録媒体に転写し、定着させている。ところ
が、この従来の画像形成装置の場合、中間転写体の表面
低抵値や不安定さ等により、トナー像のエッジ部におけ
るトナー飛散が生じたり、あるいは、中間調画像の万線
が乱れたり、中間調画像に濃度むらを生じたり、解像力
やドット再現性に劣るという問題がある。これは、画像
記録媒体が表面に凹凸を有するため、例えば、感光体上
に形成されたトナー像を画像記録媒体に静電的に転写さ
せるプロセスにおいては、該画像記録媒体と該感光体と
が十分に密着せず、不均一なギャップを生じ、転写電界
が乱れたり、トナー同士のクーロン反発力を招いたりす
るために、トナー飛散や中間調画像の質が劣化すること
等に基づく。
【0004】ところで、特公昭46−41679号公報
には、前記感光体上に形成されたトナー像を、中間転写
体に粘着転写し、次いでこの中間転写体から画像記録媒
体に溶融熱転写する方法が開示されている。また、特開
昭51−94939号公報には、中間転写体上に色の異
なるトナー像を静電的に重ねて多色トナー像を形成し、
溶融した後、この多色トナー像を画像記録媒体に転写し
てカラーコピーを得る方法が開示されている。ここで、
これらの方法による転写方式を「転写定着同時方式」と
称することにする。この転写定着同時方式の場合、トナ
ー像を画像記録媒体に非静電的に転写できるので、前記
のような問題は生じにくい。そこで、前記問題を解決す
る手段として、前記面積変調法によって画像を形成する
ディジタル方式の画像形成装置に、前記転写定着同時方
式を導入することが考えられる。
【0005】しかしながら、該画像形成装置ついて本発
明の発明者らが検討したところ、像担持体としての感光
体から中間転写体にトナー像を静電的に転写する時点
で、トナー像のエッジ部において、トナー同士のクーロ
ン反発力に起因すると思われる中間調画像の質の劣化や
トナー飛散等が生ずることが明らかになった。また、感
光体から中間転写体にトナー像を静電的に転写した後に
おいても、該中間転写体から画像記録媒体にトナー像を
転写・定着させる前における、該中間転写体上の電位及
びトナー層電荷が高すぎると、該転写・定着させる前に
トナー像のエッジ部において、トナー飛散や中間調画像
の質の劣化等が生ずることが明らかになった。
【0006】トナー像のエッジ部におけるトナー飛散や
中間調画像の質の劣化等を改善するためには、前記中間
転写体の表面における抵抗値を高くすることも考えられ
る。しかし、この場合、前記エッジ部におけるトナー飛
散は低減できるが完全に無くすことはできず、一方、中
間調画像の質の劣化は著しくなってしまうという問題が
ある。
【0007】従来においては、前記中間転写体として、
例えば、表面抵抗値が1012Ω/□以下、かつ体積抵抗
値が1012Ωcm以下である単層構造の中間転写体を用
いていた。ところが、従来における中間転写体の場合、
表面抵抗値・体積抵抗値が共に低いために、一定時間が
経過すると、該中間転写体上の転写電界による電荷が保
持できなくなってしまう(図1参照)。この場合、トナ
ー層におけるトナーが横方向に飛散してしまう。トナー
像のエッジ部における僅かなトナー飛散は、該中間転写
体上の転写電界による電荷が小さく、トナー保持力が十
分でないために生ずると考えられる。一方、該中間転写
体における表面抵抗値・体積抵抗値が共に高過ぎても、
トナー電荷が高くなり過ぎ、トナー同士が反発し合い、
やはりトナー飛散や中間調画像の質の劣化等が生じてし
まう。感光体上のトナー像を中間転写体に乱れなく移行
させるには、中間転写体の表面のトナーに対する保持力
を高め、中間転写体における表面電位を、あまり大きく
しないことが重要である。
【0008】かかる事情の下、前記従来の問題を解決す
るための手段について、本発明の発明者らが鋭意検討し
た結果、以下の知見を得た。即ち、感光体から中間転写
体にトナー像を転写する場合において、該トナー像を、
乱すことなく、つまりトナー飛散や中間調画像の質の劣
化等を生ずることなく、安定した状態で転写するために
は、該トナー像を形成するトナー層を該中間転写体の表
面に強く保持させる必要がある。そのためには、該中間
転写体の表面における、該トナー層に対する最大静止摩
擦係数を特定にすることが有効である。さらに、該中間
転写体を多層構造にし、その抵抗値を一定の範囲に制御
することが有効である。さらにまた、感光体から中間転
写体にトナー像を静電的に転写した後であって、該中間
転写体から画像記録媒体にトナー像を転写・定着させる
前に、該中間転写体上に帯電極性とは逆極性の除電電圧
を印加し、制御された非静電的な力と静電的な力とによ
って、該中間転写体のトナー層に対する保持力を高める
ことが有効である一方、前記除電電圧を高くし過ぎる
と、該中間転写体上の該トナー層が逆極性に帯電されて
しまい、前記転写・定着の前において、トナー同士が反
発し合い、トナー飛散や中間調画像の質の劣化等が生じ
てしまう、という知見である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、本発明の発
明者らによる前記知見に基づくものであり、前記従来に
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。本発明は、カラー複写機やカラープリンタ等
の電子写真方式の画像形成装置に好適であって、感光体
から中間転写体にトナー像を少なくとも1回転写した
後、該中間転写体上のトナー像を一括して画像記録媒体
に転写・定着を同時に行う転写定着同時方式の画像形成
装置において用いられ、該中間転写体上におけるトナー
像のエッジ部において、トナー飛散や中間調画像の質の
劣化等を生ずることがない中間転写体を提供することを
目的とする。
【0010】本発明は、このような中間転写体を用いる
ことにより、トナー像のエッジ部がシャープで、かつ中
間調画像に乱れがない画像形成装置を提供することを目
的とする。また、制御された非静電的な力と静電的な力
とによって、中間転写体のトナー層に対する保持力を高
め、電界の乱れ、中間転写体の抵抗の変動、トナー同士
のクーロン反発力等に起因すると思われる、トナー飛散
や中間調画像の質の劣化を効果的に抑制することがで
き、高転写率の画像形成装置を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は、以下の通りである。即ち、画像形成装置に用
いる中間転写体であって、その表面における最大静止摩
擦係数が、トナー層に対して少なくとも1.0であるこ
とを特徴とする中間転写体である。前記中間転写体にお
いては、少なくとも2層からなり、その表面における、
表面抵抗値(ρs)が1013〜1015Ω/□であり、か
つ体積抵抗値(ρv)が1012〜1015Ωcmである態
様が好ましい。
【0012】帯電したトナーで現像された感光体上のト
ナー像を、中間転写体に1次転写し、さらに中間転写体
から紙に2次転写し、定着することにより画像を形成す
る画像形成装置において、前記中間転写体が、請求項1
又は2に記載の中間転写体であることを特徴とする画像
形成装置である。前記画像形成装置においては、前記2
次転写の前に、前記中間転写体に1次転写されたトナー
像の帯電極性と逆極性の直流除電電圧及び交流除電電圧
が重畳されたトナー像除電電圧が、前記中間転写体に印
加される態様が好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
(中間転写体)本発明の中間転写体は、画像形成装置に
好適に用いられ、その詳細は以下の通りである。
【0014】前記中間転写体の表面における最大静止摩
擦係数としては、トナー層に対して少なくとも1.0
(即ち1.0以上)であり、好ましくは1.0〜2.0
である。また、本発明においては、前記最大静止摩擦係
数の数値範囲の下限値若しくは後述の実施例において採
用した最大静止摩擦係数のいずれかの数値を、下限とす
る、又は、下限とし、前記数値範囲の上限値若しくは後
述の実施例において採用した最大静止摩擦係数のいずれ
かの数値を上限とする範囲も好ましい。前記中間転写体
の表面における、トナー層に対する最大静止摩擦係数
が、1.0未満であると、トナーの転写性、具体的には
2次色、3次色の転写を行う際に中間転写体上でトナー
飛散が生じ易い点で好ましくない(表1参照)。一方、
前記最大静止摩擦係数が、1.0以上であると、前記欠
点がなく、中間転写体上でトナー飛散がなく、中間調画
像の乱れを低減でき、転写性が良好である点で好まし
い。
【0015】
【表1】
【0016】表1において、「単色」は、イエロー、マ
ゼンタ又はシアンによる単色のトナー像を意味し、「2
次色」は、イエロー、マゼンタ及びシアンの内のいずれ
か2種の組み合わせによるトナー像を意味し、「3次
色」は、イエロー、マゼンタ及びシアンの組み合わせに
よるトナー像を意味する。
【0017】前記中間転写体の表面における、トナー層
に対する最大静止摩擦係数は、例えば図2に示すよう
に、トナー層を、その表面形状が機械的な変化を受けな
いように、画像記録媒体としての紙上に熱定着させたも
のを、標準力(normal force)0.98Nで転写材に押
しつけた状態で、水平方向に1.78mm/sで引くこ
とにより、測定することができる。なお、この場合、前
記紙上のトナー層における表面粗さ(Rz)は、約15
μmである。
【0018】前記中間転写体の表面における表面抵抗値
(ρs)としては、1013〜1015Ω/□が好ましく、
1013.5 〜1014Ω/□がより好ましい。また、前記
表面抵抗値(ρs)としては、前記数値範囲のいずれか
の下限値又は後述の実施例において採用した前記表面抵
抗値(ρs)のいずれかの数値を下限とし、前記数値範
囲のいずれかの上限値又は後述の実施例において採用し
た前記表面抵抗値(ρs)のいずれかの数値を上限とす
る数値範囲も好ましい。
【0019】前記表面抵抗値(ρs)が、1013Ω/□
未満であると(従来の単層構造の中間転写体では108
〜1012Ω/□である)、図3に示すように、中間転写
体の表面においてトナー飛散が生じ易くなり、中間調画
像に乱れが生じ易くなる。一方、1015Ω/□を越える
と、中間転写体の表面における帯電電位が強くなり過
ぎ、剥離放電を生じたり、転写・定着する直前にニップ
部においてトナーが熱による影響で飛散したりすること
がある。これに対し、前記表面抵抗値(ρs)が、前記
好ましい範囲内にあると、前記欠点がない上、中間転写
体の表面においてトナー飛散を効果的に抑制することが
できる点で有利である。
【0020】なお、前記表面抵抗値(ρs)は、例え
ば、JIS−K6911に規定されている電気抵抗測定
方法に従って測定することができる。
【0021】前記中間転写体の表面における体積抵抗値
(ρv)としては、1012〜1015Ωcmが好ましく、
1012.8 〜1013.5Ωcmがより好ましい。また、前
記体積抵抗値(ρv)としては、前記数値範囲のいずれ
かの下限値又は後述の実施例において採用した前記体積
抵抗値(ρv)のいずれかの数値を下限とし、前記数値
範囲のいずれかの上限値又は後述の実施例において採用
した前記体積抵抗値(ρv)のいずれかの数値を上限と
する数値範囲も好ましい。
【0022】前記体積抵抗値(ρv)が、1012Ωcm
未満であると(従来の単層構造の中間転写体では107
〜1011Ω・cmである)、図1に示すように、一定時
間が経過すると中間転写体の表面における電位が急激に
減衰してしまうため、トナーを保持する力が維持でき
ず、トナー飛散が生じ易くなり、中間調画像に乱れが生
じ易くなる。一方、1015Ωcmを越えると、中間転写
体の表面における電界が強くなり過ぎ、剥離放電を生じ
たり、転写・定着する直前にニップ部においてトナーが
熱による影響で飛散したりすることがある。これに対
し、前記体積抵抗値(ρv)が、前記好ましい範囲内に
あると、前記欠点がない上、中間転写体の表面において
トナー飛散を効果的に抑制することができる点で有利で
ある。
【0023】なお、前記体積抵抗値(ρv)は、例え
ば、JIS−K6911に規定されている電気抵抗測定
方法に従って測定することができる。
【0024】本発明においては、前記中間転写体の表面
における、表面抵抗値(ρs)及び体積抵抗値(ρv)
が共に前記好ましい範囲にあるのが特に好ましく、この
場合、中間転写体の表面におけるトナー飛散の抑制効果
が極めて大きい点で有利である。
【0025】前記中間転写体の形状については、特に制
限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、
シート状乃至フィルム状であるのが一般的であるが、さ
らにシート状乃至フィルム状の中間転写体を裁断してな
る帯状であってもよいし、該帯状の中間転写体の両端を
接続してなる無端ベルト状であってもよい。前記中間転
写体の大きさについては、特に制限はなく、画像形成装
置の大きさ、感光体の大きさ等に応じて適宜選択すれば
よい。
【0026】前記中間転写体の構造としては、単層構造
であってもよいし、少なくとも2層(即ち2層以上)か
らなる多層構造であってもよい。前記構造としては、こ
れらの中でも、前記中間転写体の機械的強度を向上させ
ることができ、前記中間転写体の表面における抵抗値を
制御し易い点で、多層構造が好ましい。前記多層構造の
場合、ベース層と、表面層を含む上層とからなるのが一
般的である。前記中間転写体が、多層構造である場合、
その層数としては2〜3層が好ましく、コスト面及び製
造が容易な点で2層が特に好ましい。また、前記中間転
写体が、多層構造である場合、表面層からベース層にか
けて順次、電界が弱く広がった状態になっている態様
や、前記表面抵抗値(ρs)及び体積抵抗値(ρv)が
大きくなっている態様が好ましい。なお、前記中間転写
体は、単独の部材で形成されていてもよいし、2以上の
部材で形成されていてもよい。
【0027】前記中間転写体の素材としては、耐熱性が
あり、機械的強度が大きい素材であれば特に制限はな
く、例えば、それ自体公知のエンジニアリングプラスチ
ックス、スーパーエンジニアリングプラスチックス等の
樹脂などが挙げられる。具体的には、ポリエステル、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン、
ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポ
リサルフォン、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリア
ミドなどが挙げられる。これらの中でも、耐久性の点
で、ポリイミド、ポリイミドアミドが特に好ましい。
【0028】前記中間転写体には、導電性を付与する観
点から、それ自体公知の導電性充填材が添加される。前
記導電性充填材としては、特に制限はないが、例えば、
カーボンブラックなどが好適に挙げられる。本発明にお
いては、前記導電性充填材の添加量を適宜変更すること
により、前記中間転写体の表面における、トナー層に対
する最大静止摩擦係数、表面抵抗値(ρs)及び体積抵
抗値(ρv)を調整することができる。
【0029】また、前記中間転写体が多層構造である場
合、表面層の素材としては、前記中間転写体の素材の
外、離型性の高い樹脂などが好適に挙げられる。このよ
うな樹脂としては、シリコーン系樹脂、フッ素含有樹脂
などが好適に挙げられ、具体的には、テトラフルオロエ
チレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合
体、ポリテトラフルオロエチレンなどが好適に挙げられ
る。表面層がこれらの素材で形成された中間転写体は、
常温でのトナーに対して粘着性を示し、良好なトナー保
持性を示し、溶融・流動化したトナーに対して良好な離
型性を示す点で好ましい。
【0030】前記中間転写体の厚みとしては、該中間転
写体が単層構造の場合、例えば、通常10〜100μm
程度である。前記厚みが10μm未満であると、機械的
強度等の剛性が十分でないことがあり、100μmを越
えると、十分な電界が得られず、転写不良が発生するこ
とがある。また、前記中間転写体が多層構造の場合、ベ
ース層の厚みとしては、例えば、通常10〜100μm
程度であり、表面層の厚みとしては、例えば、通常1〜
100μm程度である。
【0031】本発明において、前記中間転写体は、押出
成形等の公知の成形方法等に従って適宜作製したもので
あってもよいし、市販品であってもよい。本発明の中間
転写体は、剛性等の機械的特性、耐熱性に優れ、紙等の
ように環境、特に温湿度に影響を受けにくい。また、そ
の表面性、具体的にはトナー層に対する最大静止摩擦係
数、抵抗値などが制御されているので、感光体や画像記
録媒体に密着した状態で静電転写を行うことができる
上、中間転写体の表面において、トナー保持力が大き
く、帯電電位の乱れ・減衰等が極めて少ない。このた
め、本発明の中間転写体を用いると、トナー像のエッジ
部におけるトナー飛散や中間調画像の乱れを効果的に抑
制することができる。本発明の中間転写体は、以下に説
明する本発明の画像形成装置に好適に用いることができ
る。
【0032】(画像形成装置)本発明の画像形成装置と
しては、面積変調法によって画像を形成するディジタル
方式の画像形成装置に転写定着同時方式を導入してな
り、中間転写体を備え、該中間転写体として前記本発明
の中間転写体を用いる限り、特に制限はなく、それ自体
公知の画像形成装置が挙げられる。前記画像形成装置と
しては、目的に応じて適宜組み立てたものであってもよ
いし、市販品であってもよい。
【0033】前記画像形成装置は、1次転写手段と、2
次転写・定着手段とを少なくとも備えてなる。前記1次
転写手段は、帯電したトナーで現像された感光体上のト
ナー像を中間転写体に1次転写する。前記2次転写・定
着手段は、前記1次転写手段により前記中間転写体に転
写されたトナー像を前記中間転写体から紙に2次転写
し、定着する。
【0034】本発明の画像形成装置においては、前記2
次転写の前に、前記中間転写体に1次転写手段により前
記中間転写体に転写されたトナー像の帯電極性と逆極性
の直流除電電圧及び交流除電電圧が重畳されたトナー像
除電電圧を、前記中間転写体に印加するトナー像除電電
圧印加手段をさらに有するのが好ましい。前記画像形成
装置が前記トナー像除電電圧印加手段を備えると、中間
転写体の表面において、トナー層の電位及び帯電電位を
小さくできるので、トナー像のエッジ部におけるトナー
飛散や、中間調画像の乱れを効果的に抑制することがで
きる点で有利である。
【0035】前記画像形成装置の一具体例としては、以
下の通りである。例えば、その中心には、ドラム状の感
光体が配置されており、前記感光体の周囲には、静電潜
像形成用帯電器、光ビーム走査装置、イエロー、マゼン
タ、シアン及びブラックの公知の現像剤の各色を収容す
る4台の現像器を備える現像装置及びクリーナーが配置
されている。また、前記感光体の下方には、該感光体の
表面に形成された静電潜像をトナーを用いて現像してな
る各色のトナー像が順次転写される無端ベルト状の中間
転写体が、その内側に転写帯電器を配置した状態で配置
されている。また、前記無端ベルト状の中間転写体は、
その内表面が駆動ロール及び加熱ロールと当接し、その
外表面が対向ロールと当接する。前記駆動ロールの中心
と前記加熱ロールの中心と前記対向ロールの中心とは、
互いに同一直線上に位置し、前記加熱ロールと前記対向
ロールとは、前記中間転写体を介して対向して配置され
る。前記加熱ロール及び前記対向ロールは、該中間転写
体上に転写されたトナー像を、該中間転写体と前記対向
ロールとの間に供給される画像記録媒体に転写・定着さ
せるための加熱加圧手段を兼ねている。
【0036】なお、前記画像形成装置が前記トナー像除
電電圧印加手段を備える態様の場合、前記トナー像除電
電圧印加手段としての除電用帯電器は、中間転写体の下
流側、即ち、前記加熱ロール及び前記対向ロールが配置
されている側に、無端ベルト状の中間転写体の内部及び
外部に配置される。
【0037】前記画像形成装置においては、例えば、ま
ず、前記光ビーム走査装置が、光ビームを感光体に対し
て走査する。この光ビームは、原稿読み取り部などから
供給される濃度信号に応じて、光ビームパルス幅変調装
置によってオンオフ2値の情報に変換されている。その
結果、感光体の露光が行われる。このとき、静電潜像形
成用帯電器を用いて該感光体を帯電させると、該感光体
の表面に静電潜像が形成される。
【0038】この静電潜像は、イエロー、シアン、マゼ
ンタ及びブラックの現像剤の各色を収容する4台の現像
器を備える現像装置と、前記各色の現像剤を帯電させる
現像バイアス帯電器とを用いて現像される。その結果、
中間転写体の表面に所望の色彩のトナー像が形成され
る。なお、余分なトナーは、前記クリーナーにより清掃
・除去される。前記現像剤としては、特に制限はなく、
1成分系のものであってもよく、2成分系のものであっ
てもよく、また、適宜調製したものであってもよく、市
販品であってもよい。
【0039】次に、前記駆動ロールと前記対向ロールと
を回転させると、前記無端ベルト状の中間転写体が回転
する。この回転と共に、画像記録媒体としての例えば紙
が、前記対向ロールと前記中間転写体とに挟持され、該
中間転写体の表面に形成されたトナー像が前記紙に転写
されると共に、該中間転写体の内側に配置された前記加
熱ロールの熱により、前記紙に転写されたトナー像がそ
のまま熱定着される。その結果、前記紙上に画像が形成
される。
【0040】本発明の画像形成装置の場合、前記本発明
の中間転写体を用いるので、トナー飛散や中間調画像の
質の劣化を効果的に抑制することができ、中間調画像に
乱れがなく、トナー像のエッジ部がシャープであり、高
い転写率で画像を形成することができる。
【0041】
【実施例】以下に、本発明の実施例について図面を参照
しながら説明する。なお、本発明は、これらの実施例に
何ら限定されるものではない。
【0042】(実施例1) −中間転写体− 実施例1の中間転写体は、図4に示すように、ベース層
101上に表面層102を積層してなる構造を有する。
【0043】ベース層101は、導電性材としてのカー
ボンブラックが添加されたポリイミドフィルムであり、
その厚みは75μmである。ベース層101における、
表面抵抗値(ρs)は約1011Ω/□程度、体積抵抗値
(ρv)は約1010Ωcm程度になるように調整され
た。なお、前記表面抵抗値(ρs)及び前記体積抵抗値
(ρv)は、導電性材としてのカーボンブラックの添加
量を変化させることにより調整された。
【0044】表面層102は、シリコン共重合体フィル
ムであり、その厚みは50μmである。表面層102に
おける、表面抵抗値(ρs)及び体積抵抗値(ρv)
は、ベース層101よりも大きくなるように調整され、
表面抵抗値(ρs)が約1014Ω/□程度、体積抵抗値
(ρv)が約1014Ωcm程度になるように調整され
た。表面層102の表面における、後述のトナー層に対
する最大静止摩擦係数は、1.0になるように調整され
た。
【0045】−画像形成装置− 実施例1の画像形成装置は、図5に示す通り、その中心
にはドラム状の感光体1が配置されており、前記感光体
1の周囲には、静電潜像形成用帯電器2、光ビームPW
M回路30を内蔵する光ビーム走査装置20、イエロ
ー、マゼンタ、シアン及びブラックの公知の現像剤の各
色を収容する4台の現像器を備える現像装置3及びクリ
ーナー6が配置されている。また、前記感光体1の下方
には、該感光体1の表面に形成された静電潜像をトナー
を用いて現像してなる各色のトナー像が順次転写される
無端ベルト状の中間転写体4が、その内側に転写帯電器
5を配置した状態で配置されている。なお、前記現像器
としては、2成分磁気ブラシ現像を用いた反転現像方式
のものを用いた。また、前記現像剤におけるトナーとし
ては、平均粒径が7μmのものを用いた。また、中間転
写体4は、上述の実施例1の中間転写体を帯状に裁断し
たものの両端を接続して無端ベルト状にしたものであ
る。
【0046】また、前記無端ベルト状の中間転写体4
は、その内表面が駆動ロール4a及び加熱ロール4bと
当接し、その外表面が対向ロール7と当接している。前
記駆動ロール4aの中心と前記加熱ロール4bの中心と
前記対向ロール7の中心とは、互いに同一直線上に位置
し、前記加熱ロール4bと前記対向ロール7とは、前記
中間転写体4を介して対向して配置される。前記加熱ロ
ール4b及び前記対向ロール7は、該中間転写体7上に
転写されたトナー像を、該中間転写体4と前記対向ロー
ル7との間に供給される画像記録媒体としての用紙11
に転写・定着させるための加熱加圧手段を兼ねている。
【0047】実施例1の画像形成装置は、中間転写体4
の下流側、即ち、前記加熱ロール4b及び前記対向ロー
ル7が配置されている側に、無端ベルト状の中間転写体
4の内部、外部にそれぞれ配置される除電帯電器8、除
電帯電器9を備えてなる。
【0048】実施例1の画像形成装置において、光ビー
ム走査装置20を駆動し、原稿読み取り器10から供給
される濃度信号に応じて光ビームパルス幅変調装置によ
ってオンオフ2値の情報に変換された光ビームを、感光
体1に対して走査して、感光体1を露光した。静電潜像
形成用帯電器2を用いて感光体1を帯電させ、感光体1
の表面に静電潜像を形成した。現像装置3と、前記現像
剤を帯電させる現像バイアス帯電器5とを用いて前記静
電潜像を現像し、中間転写体4の表面に所望の色彩のト
ナー像を形成した。余分なトナーは、クリーナー6によ
り清掃・除去した。駆動ロール4aと対向ロール7とを
回転させ、無端ベルト状の中間転写体4を回転させた。
この回転に連動し、画像記録媒体としての用紙11を、
対向ロール7と中間転写体4とに挟持させ、中間転写体
4の表面に形成されたトナー像を用紙11に転写し、中
間転写体4の内側に配置された加熱ロール4bの熱によ
り、用紙11に転写したトナー像をそのまま熱定着し、
用紙11上に画像を形成した。
【0049】実施例1の画像形成装置を用いて、感光体
1から中間転写体4にトナー像を転写した際における、
中間転写体4の表面に転写されたトナーの量(TMA)
に対し、5dot lineのトナー飛散を目視により
評価した。この結果と、従来の単層構造の中間転写体
(トナー層に対する最大静止摩擦係数:0.3、表面抵
抗値:1011〜1012Ω/□、体積抵抗値:1010Ωc
m、グンゼ(株)製、厚み:75μm)を用いた場合
と、転写ドラムに紙を保持し、この紙にトナーを静電的
に転写した場合とを比較したデータを図6に示した。
【0050】図6より、本発明の中間転写体を用いた場
合には、前記トナーの量(TMA)が増えてもトナー飛
散がほとんど生じないことが明らかである。一方、それ
以外の場合には、中間転写体の表面における電荷が横方
向に移動し、トナーに対する保持力が低下し、トナーを
保持できなくなり、その結果、トナー飛散や中間調画像
に乱れが生じたことが明らかである。
【0051】中間転写体の表面における体積抵抗値と、
中間転写体の表面におけるトナー層とBKG部との電位
差、及び中間調画像の乱れとの関係を図7に示した。図
7より、実施例1の中間転写体、前記従来の中間転写体
共に、その表面における体積抵抗値が高くなる程、中間
調画像の乱れが大きくなることが明らかである。ただ
し、中間調画像の乱れの程度は、前記従来の中間転写体
の方が悪く、実施例1の中間転写体の方が、従来の中間
転写体に比し、電位差も小さく、画像乱れも小さいこと
が明らかである。
【0052】感光体から中間転写体への転写回数と、中
間転写体上の帯電電位との関係を図8に示した。図8よ
り、前記転写回数が増える程、即ち、より高次の色のト
ナー像を中間転写体上に転写する程、中間転写体の表面
における帯電電位は上昇し、その後の工程である中間転
写体から用紙に転写し、定着する際にトナー飛散が生じ
易い傾向にあることが明らかである。
【0053】中間転写体上のトナーの量(TMA)と、
5dot lineにおける、1次転写前、2次転写前
の除電有無によるトナー飛散との関係を目視により評価
し、これらの結果を、それぞれ図9、図10に示した。
図9及び図10より、中間転写体上のトナー量(TM
A)が増えると、転写前に除電を行っていない場合に
は、トナー飛散や画像に乱れが生じてしまうが、転写前
に除電を行った場合には、そのようなことはないことが
明らかである。転写前に除電を行った場合には、前記ト
ナー量(TMA)の影響を受けずに、トナー飛散等を効
果的に抑制することができることが明らかである。
【0054】(実施例2) −中間転写体− 実施例2の中間転写体は、図11に示すように、ベース
層201上に表面層202を積層してなる構造を有す
る。
【0055】ベース層201は、導電性材としてのカー
ボンブラックが添加されたポリイミドフィルムであり、
その厚みは50μmである。ベース層201における、
表面抵抗値(ρs)は約1011Ω/□程度、体積抵抗値
(ρv)は約1010Ωcm程度になるように調整され
た。なお、前記表面抵抗値(ρs)及び前記体積抵抗値
(ρv)は、導電性材としてのカーボンブラックの添加
量を変化させることにより調整された。
【0056】表面層202は、シリコン共重合体フィル
ムであり、その厚みは100μmである。表面層202
における、表面抵抗値(ρs)及び体積抵抗値(ρv)
は、ベース層101よりも大きくなるように調整され、
表面抵抗値(ρs)が約10 13.5Ω/□程度、体積抵抗
値(ρv)が約1013.5Ωcm程度になるように調整さ
れた。表面層202の表面における、後述のトナー層に
対する最大静止摩擦係数は、1.2になるように調整さ
れた。
【0057】−画像形成装置− 実施例2の画像形成装置は、図12に示す通りである。
駆動ロール4a、加熱ロール4b及び回転ロール4c
は、無端ベルト状の中間転写体4における内表面に当接
し、中間転写対4を張設している。感光体1は、駆動ロ
ール4aと回転ロール4cとの間の位置に、中間転写体
4に当接して配置されている。転写帯電器5は、感光体
1に対向した位置に、中間転写体4に当接して配置され
ている。対向ロール7は、加熱ロール4bに対向した位
置に、中間転写体4に当接して配置されている。除電用
帯電器8及び除電用帯電器9は、加熱ロール4bと回転
ロール4cとの間の位置に、中間転写体4に当接し、か
つ互いに対向して配置されている。なお、実施例2の画
像形成装置においては、加熱ロール4bと対向ロール7
とが、2次転写・定着用の加熱加圧手段として機能す
る。
【0058】実施例2の画像形成装置において、駆動ロ
ール4aと対向ロール7とを駆動すると、中間転写体4
が矢印方向に循環する。このとき、感光体1上のトナー
像が中間転写体4上に1次転写される。そして、画像記
録媒体としての用紙11が、対向ロール7と中間転写体
4とにより挟持される。このとき、中間転写体上に1次
転写されたトナー像がさらに用紙11上に、2次転写さ
れる共に、加熱ロール4bの熱により定着される。
【0059】実施例2の画像形成装置を用いて、感光体
1から中間転写体4にトナー像を転写した際における、
中間転写体4の表面に転写されたトナーの量(TMA)
に対し、5dot lineのトナー飛散を目視により
評価した。この結果と、従来の単層構造の中間転写体
(トナー層に対する最大静止摩擦係数:0.3、表面抵
抗値:1011〜1012Ω/□、体積抵抗値:1010Ωc
m、グンゼ(株)製、厚み:75μm)を用いた場合
と、転写ドラムに紙を保持し、この紙にトナーを静電的
に転写した場合とにおける、中間転写体上のトナーの量
とトナー飛散との関係を比較したデータを図13に示し
た。
【0060】図13より、本発明の中間転写体を用いた
場合には、前記トナーの量(TMA)が増えてもトナー
飛散がほとんど生じないことが明らかである。一方、そ
れ以外の場合には、中間転写体の表面における電荷が横
方向に移動し、トナーに対する保持力が低下し、トナー
を保持できなくなり、その結果、トナー飛散や中間調画
像に乱れが生じたことが明らかである。
【0061】実施例2の画像形成装置を用いて、中間転
写体4から用紙11にトナー像を転写した際における、
用紙11の表面に転写されたトナーの量(TMA)に対
し、5dot lineのトナー飛散を目視により評価
した。この結果と、前記従来の単層構造の中間転写体を
用いた場合と、転写ドラムに紙を保持し、この紙にトナ
ーを静電的に転写し、これを更に用紙上に転写した場合
とにおける、用紙上のトナーの量とトナー飛散との関係
を比較したデータを図14に示した。
【0062】図14より、本発明の中間転写体を用いた
場合には、前記トナーの量(TMA)が増えてもトナー
飛散がほとんど生じないことが明らかである。一方、そ
れ以外の場合には、前記トナーの量が増えるにつれて、
トナー像のエッジ部においてトナー飛散が顕著になるこ
とが明らかである。
【0063】単色(シアン)のトナー像を、実施例2の
中間転写体を用いて用紙に転写した場合と、中間転写体
を用いず用紙に直接転写した場合とにおける転写率を比
較したデータを図15に示した。図15より、用紙へ直
接転写した場合よりも、実施例2の中間転写体を用いて
用紙に転写した方が、転写率が高いことが明らかであ
る。つまり、通常の転写ドラムに用紙を環回して保持
し、この用紙に直接行う転写の場合、用紙の電気抵抗が
低いために、転写電界による電荷が横方向に移動してし
まい、トナー保持力が低下し、トナー飛散を生じ、転写
率が高くならない。
【0064】中間転写体上のトナーの量とトナー飛散と
の関係について、実施例2の中間転写体を用いた場合と
前記従来の中間転写体を用いた場合とを比較したデータ
を図16に示した。図16より、従来の中間転写体を用
いた場合には、中間転写体上のトナーの量が多くなる
程、トナー飛散が顕著になるが、実施例2の中間転写体
を用いた場合には、中間転写体上のトナーの量が多くな
ってもトナー飛散は効果的に抑制されることが明らかで
ある。
【0065】環境条件と表面抵抗値との関係について、
実施例2の中間転写体と用紙とを比較したデータを図1
7に示した。図17より、用紙の場合は、温湿度の変化
に応じてその表面抵抗値が大きく変化するのに対し、実
施例2の中間転写体の場合は、温湿度が変化してもその
表面抵抗値はほとんど変化せず、安定性に優れることが
明らかである。
【0066】環境条件と転写率との関係について、実施
例2の中間転写体と用紙とを比較したデータを図18に
示した。図18より、用紙の場合は、温湿度の変化に応
じて転写率が大きく変化する。これに対し、実施例2の
中間転写体の場合は、温湿度が変化しても転写率はほと
んど変化せず、安定性に優れることが明らかである。ま
た、転写率が用紙の場合に比べて格段に優れていること
が明らかである。
【0067】なお、図3、図6、図13、図14、及び
図16における、縦軸は、ブラー(トナー飛散)の評価
段階0〜6を意味し、トナー飛散がなく、最も良好な状
態を示すのが0であり、以下6に近づく程、徐々にトナ
ー飛散が顕著になることを示す。このブラーの評価は、
目視にて行い、3以下であればトナー飛散の程度として
は実用上問題のないレベルと言える。また、図6、図1
3、図14、図15、及び図18における、「CTR」
は、通常の転写ドラムに用紙を環回して保持し、この用
紙に直接行う転写の場合を意味する。
【0068】
【発明の効果】本発明によると、前記従来における諸問
題を解決し、前記目的を達成することができる。本発明
によると、カラー複写機やカラープリンタ等の電子写真
方式の画像形成装置に好適であって、感光体から中間転
写体にトナー像を少なくとも1回転写した後、該中間転
写体上のトナー像を一括して画像記録媒体に転写・定着
を同時に行う転写定着同時方式の画像形成装置において
用いられ、該中間転写体上におけるトナー像のエッジ部
において、トナー飛散や中間調画像の質の劣化等を生ず
ることがない中間転写体を提供することができる。本発
明によると、このような中間転写体を用いることによ
り、トナー像のエッジ部がシャープで、かつ中間調画像
に乱れがない画像形成装置を提供することができる。ま
た、制御された非静電的な力と静電的な力とによって、
中間転写体のトナー層に対する保持力を高め、電界の乱
れ、中間転写体の抵抗の変動、トナー同士のクーロン反
発力等に起因すると思われる、トナー飛散や中間調画像
の質の劣化を効果的に抑制することができ、高転写率の
画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、中間転写体の表面における体積抵抗値
と、中間転写体の表面における帯電電位の経時変化との
関係を示す図である。
【図2】図2は、中間転写体の表面における、トナー層
に対する最大静止摩擦係数の測定方法を説明するするた
めの概略説明図である。
【図3】図3は、中間転写体の表面における表面抵抗値
と、中間転写体表面におけるトナー飛散との関係を示す
図である。
【図4】図4は、本発明の中間転写体の一の実施例を説
明するための断面概略説明図である。
【図5】図5は、本発明の画像形成装置の一の実施例を
説明するための概略説明図である。
【図6】図6は、実施例1の中間転写体を用いた場合
と、従来の単層構造の中間転写体を用いた場合と、転写
ドラムに紙を保持し、この紙にトナーを静電的に転写し
た場合とにおける、中間転写体上のトナーの量とトナー
飛散との関係を比較したデータを示す図である。
【図7】図7は、実施例1の中間転写体の表面における
体積抵抗値と、中間転写体の表面におけるトナー層とB
KG部との電位差、及び中間調画像の乱れとの関係を示
す図である。
【図8】図8は、感光体から中間転写体への転写回数
と、中間転写体上の帯電電位との関係を示す図である。
【図9】図9は、中間転写体上のトナーの量(TMA)
と、1次転写前の除電有無によるトナー飛散との関係を
示す図である。
【図10】図10は、中間転写体上のトナーの量(TM
A)と、2次転写前の除電有無によるトナー飛散との関
係を示す図である。
【図11】図11は、本発明の中間転写体の他の実施例
を説明するための断面概略説明図である。
【図12】図12は、本発明の画像形成装置の他の実施
例を説明するための概略説明図である。
【図13】図13は、実施例2の中間転写体を用いた場
合と、従来の単層構造の中間転写体を用いた場合と、転
写ドラムに紙を保持し、この紙にトナー像を静電的に転
写した場合とにおける、中間転写体上のトナーの量とト
ナー飛散との関係を比較したデータを示す図である。
【図14】図14は、実施例2の中間転写体を用いた場
合と、従来の単層構造の中間転写体を用いた場合と、転
写ドラムに紙を保持し、この紙にトナー像を静電的に転
写し、更にこのトナー像を用紙に転写した場合とにおけ
る、用紙上のトナーの量とトナー飛散との関係を比較し
たデータを示す図である。
【図15】図15は、単色(シアン)のトナー像を、実
施例2の中間転写体を用いて用紙に転写した場合と、中
間転写体を用いず用紙に直接転写した場合とにおける転
写率を比較したデータを示す図である。
【図16】図16は、中間転写体上のトナーの量とトナ
ー飛散との関係について、実施例2の中間転写体を用い
た場合と前記従来の中間転写体を用いた場合とを比較し
たデータを示す図である。
【図17】図17は、環境条件と表面抵抗値との関係に
ついて、実施例2の中間転写体と用紙とを比較したデー
タを示す図である。
【図18】図18は、環境条件と転写率との関係につい
て、実施例2の中間転写体と用紙とを比較したデータを
示す図である。
【符号の説明】
1 感光体 2 静電潜像形成用帯電器 3 現像装置 4 中間転写体 4a 駆動ロール 4b 加熱ロール 4c 回転ロール 5 転写帯電器 6 クリーナー 7 対向ロール 8 除電帯電器 9 除電帯電器 10 原稿読み取り器 11 用紙 20 光ビーム走査装置 30 光ビームPWM回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像形成装置に用いる中間転写体であっ
    て、その表面における、トナー層に対する最大静止摩擦
    係数が少なくとも1.0であることを特徴とする中間転
    写体。
  2. 【請求項2】 少なくとも2層からなり、その表面にお
    ける、表面抵抗値(ρs)が1013〜1015Ω/□であ
    り、かつ体積抵抗値(ρv)が1012〜10 15Ωcmで
    ある請求項1に記載の中間転写体。
  3. 【請求項3】 帯電したトナーで現像された感光体上の
    トナー像を、中間転写体に1次転写し、さらに中間転写
    体から画像記録媒体に2次転写し、定着することにより
    画像を形成する画像形成装置において、前記中間転写体
    が、請求項1又は2に記載の中間転写体であることを特
    徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記2次転写の前に、前記中間転写体に
    1次転写されたトナー像の帯電極性と逆極性の直流除電
    電圧及び交流除電電圧が重畳されたトナー像除電電圧
    が、前記中間転写体に印加される請求項3に記載の画像
    形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7076195B2 (en) 2002-11-06 2006-07-11 Ricoh Company, Limited Endless belt unit, image forming apparatus, and method of driving and controlling belt member
JP2010085518A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Shin Etsu Polymer Co Ltd 無端ベルト及び画像形成装置

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US7076195B2 (en) 2002-11-06 2006-07-11 Ricoh Company, Limited Endless belt unit, image forming apparatus, and method of driving and controlling belt member
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