JPH1031529A - クロック発生装置のスペクトラム拡散方法及びスペクトラム拡散クロック発生装置 - Google Patents

クロック発生装置のスペクトラム拡散方法及びスペクトラム拡散クロック発生装置

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JPH1031529A
JPH1031529A JP8202812A JP20281296A JPH1031529A JP H1031529 A JPH1031529 A JP H1031529A JP 8202812 A JP8202812 A JP 8202812A JP 20281296 A JP20281296 A JP 20281296A JP H1031529 A JPH1031529 A JP H1031529A
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spectrum
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Masaru Aoki
勝 青木
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D S TECHNOL KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用環境に合わせて不要信号のスペクトラム
の拡散の幅やその輻射レベルを簡易に調整することがで
き、汎用性の高いクロック発生装置を提供する。 【解決手段】 いわゆるDDS回路を構成する位相アキ
ュムレータ2へ位相増加分を設定する拡散周波数制御部
6aには、所定条件の下で選定された複数の位相増加分
が記憶されており、この複数の位相増加分が所定時間間
隔で順次位相アキュムレータ2に設定されるようになっ
ており、出力周波数を瞬時に変えることで、平均の出力
周波数を所望する周波数に維持しつつ、出力スペクトラ
ムの拡散を図るようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、種々の電子装置等
において、基準信号源や、疑似信号源等として使用され
るクロックを発生する装置に係り、特に、そのスペクト
ラムの拡散を図ったスペクトラム拡散クロック発生装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、集積回路部品等の発達により、電
子機器はこれまで以上に小型化、動作周波数の拡大等が
容易に実現され得るようになってきている。このような
電子機器の発達に伴い、電子機器からは、本来出力され
る信号とは別に、例えば種々の高周波信号等がこれまで
以上に発生、輻射される傾向にあり、その周辺の電子機
器に与える種々の影響が無視されなくなっている。一
方、上述のように動作周波数の高い集積回路部品等が高
密度に配された電子機器は、これまで以上に周辺の電子
機器から輻射されるいわゆる電磁妨害波に敏感となる傾
向にある。このため、近年、電子機器においては、電磁
妨害波の輻射レベルを極力抑圧すること、また、外部か
らの電磁妨害波により影響を受けに難くすることのよう
ないわゆるEMC(Electro Magnetic Compatibility)
対策を施すことがこれまで以上に重要視されてきてい
る。
【0003】ところで、電子装置においては、例えば、
基準信号源として一定周期を有する安定した信号を発生
する回路を装置内部に必要とする場合や、また、装置の
動作試験等において疑似信号源として所定の周波数範囲
で任意の周波数のいわゆる周期信号を発生するものが外
部に別個に必要とする場合があるが、このような信号源
として各種のクロック発生装置が従来から提案され、実
用化されている。大方のクロック発生装置は、その装置
の性格上、所望される出力周波数信号の他に、その高調
波信号が発生するのはある程度止む得ないことであり、
そのため、不要な高周波信号の輻射を防止または抑圧す
るためのフィルタを出力段に設ける等の種々のEMC対
策が従来からも施されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、先に述
べたように、EMCに対する認識が高まる昨今の現状に
おいて、より簡易な構成で不要な信号の輻射を抑圧し、
しかも、不要信号の輻射レベルを極力低減することが望
まれつつあり、従来のような対策技術の範囲では十分な
成果を得ることができないのが現状である。本発明は、
上記実状に鑑みてなされたもので、本来の回路構成を複
雑化することなく、不要な信号の輻射を確実、かつ、十
分なレベルに抑圧することのできるクロック発生装置を
提供するものである。本発明の他の目的は、使用環境に
合わせて不要信号のスペクトラムの拡散の幅やその輻射
レベルを簡易に調整することができ、汎用性の高いクロ
ック発生装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
るクロック発生装置のスペクトラム拡散方法は、所定の
制御データを変えることにより所望の出力周波数を得る
ことのできる周波数シンセサイザを用いてなるクロック
発生装置におけるスペクトラム拡散方法であって、予め
選択された複数の周波数に対応して定められた複数の制
御データを、所定の時間間隔で、順次変えることによ
り、出力周波数のスペクトラムの拡散を行うようにして
なるものである。
【0006】かかる方法は、特に、いわゆる周波数合成
により所望の出力周波数を得ることのできるよう構成さ
れたクロック発生装置において、出力周波数を設定する
ための制御データを順次変えることにより、出力周波数
を瞬時に変えることができることに着目してなされたも
ので、複数の出力周波数に対応する制御データを適宜選
択し、所定の時間間隔で変えてゆくことにより、出力周
波数の平均値を本来の所望のクロック信号の周波数と
し、しかも、スペクトラムを分散させることができ、そ
のため、不要な信号の輻射を確実、かつ、十分なレベル
に抑圧することができることとなるものである。
【0007】請求項3記載の発明に係るスペクトラム拡
散クロック発生装置は、所定の制御データの設定に応じ
た出力周波数の信号を生成する周波数シンセサイザ手段
と、予め選択された複数の周波数に対応して定められた
複数の制御データを、所定の時間間隔で順次、前記周波
数シンセザイザ手段へ設定する拡散周波数制御手段と、
を具備してなるものである。
【0008】ここで、周波数シンセサイザ手段及び拡散
周波数制御手段のより具体的な構成としては、種々のも
のが考えられるが、例えば、請求項4記載の発明のよう
に、特に、周波数シンセサイザ手段は、外部から設定さ
れた制御データとしての位相増加分を外部入力される基
準クロックに同期して累積し、累積の度毎に当該累積結
果を出力する位相アキュムレータと、前記位相アキュム
レータの出力データをアドレスとして、当該アドレスに
記憶されたディジタル波形データを出力する波形メモリ
と、前記波形メモリのディジタル出力信号をアナログ信
号に変換するディジタル・アナログ変換器と、前記アナ
ログ変換器の出力信号から不要な信号成分を除去し、所
定の周波数以下の信号のみを通過可能とするローパスフ
ィルタと、を具備してなる一方、拡散周波数制御手段
は、スペクトラム拡散後の出力周波数の平均値が所望の
クロック周波数となり、かつ、拡散の幅が所望の大きさ
となるように選択された複数の周波数に対応する位相増
加分を制御データとして記憶してなるものが好適であ
る。
【0009】かかる構成において、位相アキュムレー
タ、波形メモリ、ディジタル・アナログ変換器及びロー
パスフィルタから構成される部分は、いわゆるDDS
(DirectDigital Synthesizer)方式の発振回路として
知られるものであり、このいわばDDS回路の位相アキ
ュムレータを拡散周波数制御手段により制御すること
で、出力信号のスペクトラムの拡散を可能としたもので
ある。拡散周波数制御手段は、例えば、いわゆるCPU
により所定のプログラムを実行させることで、または、
ASIC(Application Specified IC)のようないわゆ
る専用IC等を用いることにより実現できるものであ
る。そして、このような構成において、拡散周波数制御
手段により、位相アキュムレータへ対して、予め拡散周
波数制御手段に記憶された複数の位相増加分が所定時間
間隔で順次設定され、DDSにより得られる周波数が所
定時間間隔で変化されることとなる。ここで、複数の位
相増加分は、DDSにより得られる周波数が所定間隔で
変化された場合の平均の周波数が本来所望のクロック信
号の周波数となるよう、かつ、周波数が短時間で変化さ
れることによるいわゆるスペクトラムの拡散が所定の幅
となるようにして選択されたものであるため、スペクト
ラムの拡散により、不要な信号の輻射を確実、かつ、十
分なレベルに抑圧しつつ、所望の周波数のクロック信号
を得ることができることとなるものである。
【0010】また、請求項3記載の発明における周波数
シンセサイザ手段及び拡散周波数制御手段として、特
に、請求項5記載の発明のように、周波数シンセサイザ
手段は、外部入力される制御用の電圧に応じた周波数を
発振する電圧制御発振器と、外部から設定される制御デ
ータとしての分周比で前記電圧制御発振器の出力信号の
周波数を分周するプログラマブルデバイダと、前記プロ
グラマブルデバイダにより分周された信号と、外部入力
される基準クロック信号との位相及び周波数比較を行
い、当該比較結果に応じた信号を出力する位相比較器
と、前記位相比較器の出力信号から所定周波数成分を除
去するローパスフィルタと、を具備してなる一方、拡散
周波数制御手段は、スペクトラム拡散後の出力周波数の
平均値が所望のクロック周波数となり、かつ、拡散の幅
が所望の大きさとなるように選択された複数の周波数に
対応する分周比を制御データとして記憶してなるものも
好適である。
【0011】かかる構成において、電圧制御発振器、プ
ログラマブルデバイダ、位相比較器及びローパスフィル
タから構成される部分は、いわゆるPLL(Phase-Lock
ed Loop)周波数シンセサイザ回路として知られるもの
であり、このPLL周波数シンセサイザ回路のプログラ
マブルデバイダの分周比を拡散周波数制御手段により制
御することで、出力信号のスペクトラムの拡散を可能と
したものである。拡散周波数制御手段は、例えば、いわ
ゆるCPUにより所定のプログラムを実行させること
で、または、ASIC(Application Specified IC)の
ようないわゆる専用IC等を用いることにより実現でき
るものである。そして、このような構成において、拡散
周波数制御手段により、プログラマブルデバイダへ対し
て、予め拡散周波数制御手段に記憶された複数の分周比
のデータが所定時間間隔で順次設定され、上述のいわば
PLL周波数シンセサイザ回路部分により得られる周波
数が所定時間間隔で変化されることとなる。ここで、複
数の分周比は、PLL周波数シンセサイザ回路により得
られる周波数が所定間隔で変化された場合の平均の周波
数が本来所望のクロック信号の周波数となるよう、か
つ、周波数が短時間で変化されることによるいわゆるス
ペクトラムの拡散が所定の幅となるようにして選択され
たものであるため、スペクトラムの拡散により、不要な
信号の輻射を確実、かつ、十分なレベルに抑圧しつつ、
所望の周波数のクロック信号を得ることができることと
なるものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1乃至図5を参照しつつ説明することとする。な
お、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するも
のではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変すること
ができるものである。
【0013】始めに第1の例について、図1及び図2並
びに図5を参照しつつ説明する。この第1の例における
スペクトラム拡散クロック発生装置は、いわゆるDDS
(Direct Digital Synthesizer)方式を用いたクロック
発生回路を基本として、その出力信号のスペクトラム拡
散が施されるように構成されてなるもので、具体的に
は、基準クロック発生器1aと、位相アキュムレータ
(図1においては「PH ACC」と表記)2と、波形
メモリ3と、ディジタル・アナログ変換器(図1におい
ては「D/A」と表記)4と、ローパスフィルタ(図1
においては「LPF」と表記)5と、拡散周波数制御部
6aとを具備してなるものである。
【0014】位相アキュムレータ2、波形メモリ3及び
ディジタル・アナログ変換器(以下「D/A変換器」と
言う)4とから構成される部分は、一般にDDSと称さ
れ公知・周知の周波数シンセサイザ回路をなす部分であ
るが、基準クロック発生器1aは、このDDSの回路動
作のいわば基本のクロックとなるクロック信号を発生、
出力するもので、その出力信号は位相アキュムレータ2
及びD/A変換器4に入力されるようになっており、こ
れら位相アキュムレータ2及びD/A変換器4は、この
基準クロック発生器1aからのクロック信号に同期して
動作するようになっている。
【0015】位相アキュムレータ2は、波形メモリ3及
びD/A変換器4と共に、DDSによる周波数シンセサ
イザ回路をなすものであり、DDS方式において必要と
される位相増加分のデータが設定され、その累算が行わ
れるようになっているものである。DDS方式による周
波数シンセサイザ回路自体は、既に公知・周知のもので
あるので、詳細な説明は省略するが、動作原理を概括的
にここで説明することとする。
【0016】DDS方式による信号発生においては、ま
ず、位相アキュムレータ2により、波形メモリ3のアド
レスが発生され、波形メモリ3に記憶されている1周期
分の例えばサイン波形のデータが、位相アキュムレータ
2により指定されたアドレス値から読み出されるように
なっている。そして、波形メモリ3から読み出されたサ
イン波のディジタルデータが、D/A変換器4によりア
ナログ信号に変換され、ローパスフィルタ5により不要
な信号成分の除去が施されて、アナログサイン波として
得られるようになっているものである。
【0017】ここで、位相アキュムレータ2から波形メ
モリ3に入力されるデータは、波形メモリ3に記憶され
ているものが1周期分の波形データであることから、当
該波形の位相角であると捉えることができるもので、通
常この位相アキュムレータ2に外部から設定されるデー
タは、位相増加分と称される。すなわち、位相アキュム
レータ2は、外部から設定された位相増加分を、基準ク
ロックのタイミングで累算してゆくようになっており、
累算の度毎にその累算結果が波形メモリ3へ出力され、
波形メモリ3からは、その累算結果をアドレスとする波
形データが読み出されることで、所望の周波数の信号が
得られることとなるものである。したがって、位相アキ
ュムレータ2に外部から設定される位相増加分を変える
ことで、出力信号の周波数が変わることとなり、このよ
うな意味から位相増加分は、周波数データとも称され
る。
【0018】波形メモリ3は、上述のように所定の波形
の1周期分のデータがディジタル値で記憶されたもの
で、例えば、ROM等のICメモリから構成されるもの
である。なお、この第1の例においては、所定の波形を
サイン波としたが、必ずしもこれに限定される必要はな
く、例えば、方形波信号であってもよいものである。D
/A変換器4は、既に述べたように、波形メモリ3から
読み出されたディジタル信号をアナログ信号に変換する
ためのもので、公知・周知の構成を有するものでよく、
特別の構成を有するものである必要はないものである。
ローパスフィルタ5は、D/A変換器4において生ずる
不要な信号成分等を除去し、所望する本来のアナログ信
号波形を得るためのものである。
【0019】拡散周波数制御部6aは、後述するよう
に、先の位相アキュムレータ2に対して出力信号のスペ
クトラム拡散を行うために必要な複数の位相増加分(周
波数データ)を出力するものである。この拡散周波数制
御部6aは、具体的には、例えば、いわゆるCPUを用
いて、後述するような内容を有するプログラムを実行さ
せることにより実現され得るものである。また、汎用の
CPUに代えて、例えば、ASIC(Application Speci
fied IC)のような専用ICを用いて構成してもよいも
のである。
【0020】次に、クロック信号のスペクトラム拡散の
ための上記拡散周波数制御部6aによる位相アキュムレ
ータ2に対する制御動作について、図2を参照しつつ説
明する。拡散周波数制御部6aによる制御動作が開始さ
れると、この拡散周波数制御部6aの図示されないメモ
リ(例えばCPUに内蔵されているメモリ等)から、予
め記憶されている複数の位相増加分(周波数データ)の
内から最初のデータが読み出されて、位相アキュムレー
タ2に設定されることとなる(図2のステップ100参
照)。
【0021】すなわち、所望の出力周波数のクロック信
号を得ようとする通常時において、位相アキュムレータ
2に設定されるのは、当該所望周波数に対応して定まる
所定の位相増加分のデータだけであるところ、この第1
の例においては、本来のクロック信号を得るための位相
増加分のデータと共に、予め所定条件の下、出力周波数
として選択された複数の周波数に対応する複数の位相増
加分のデータが、拡散周波数制御部6aの図示されない
メモリに予め記憶されており、そのデータの内、最初の
データとして記憶されているものが読み出されて位相ア
キュムレータ2に設定される。
【0022】ここで、上述の予め所定条件の下、出力周
波数として選択された複数の周波数とは、次のような観
点から選択されるものである。まず、この第1の例にお
けるスペクトラム拡散クロック発生装置は、所望するク
ロック信号のスペクトラムを分散させることにより、本
来のクロック信号と共に外部へ輻射される高調波信号の
レベル低減を図るものである。このため、本来得ようと
するクロック信号の周波数を中心にして、出力周波数を
短時間間隔で複数変えることによって、スペクトラムの
分散を図るようにしているものである。そして、変化さ
せる出力周波数として幾つの周波数を選択するかは、ス
ペクトラムの分散の幅が所望する幅を満足し、かつ、拡
散された平均の中心周波数が所望する本来のクロック信
号の周波数に等しくなるようにする観点から行われ、所
望する本来のクロック信号の周波数を含めて例えばN個
の周波数が選択される。
【0023】拡散周波数制御部6aの図示されないメモ
リには、このN個の各々の周波数を得るために必要とさ
れる位相増加分(周波数データ)が記憶されており、先
に述べたように、制御の開始に当たっては、このN個の
中から予め定められた最初のデータが読み出されて位相
アキュムレータ2に設定されるようになっている。な
お、N個のデータを如何なる順で読み出すかは、拡散さ
れた平均の中心周波数が所望する本来のクロック信号の
周波数に一致すればよいという観点からすれば、特定の
順に限定されるものではなく、例えば、周波数の低い方
から高い方へ読み出す、逆に、周波数の高い方から低い
方へ読み出す等種々の形態を採り得るものである。
【0024】上述のようにして、最初の位相増加分が設
定された直後、タイマーが始動されることとなる(図2
のステップ102参照)。このタイマーは、後述するよ
うに時間経過を判定するために用いられるもので、公知
・周知の方法に基づいた経過時間算出のためのプログラ
ムの実行により実現されるものである。
【0025】そして、タイマー始動時から所定の時間が
経過したか否かが、所定時間が経過したと判定されるま
で行われることとなり(図2のステップ104参照)、
所定時間が経過したと判定されると、位相増加分のデー
タが所定数読み出されたか否かが判定されることとなる
(図2のステップ106参照)。この判定において、位
相増加分のデータが未だ所定数読み出されていないと判
定された場合(NOの場合)には、先のステップ100
へ戻り次の位相増加分のデータが上述したように読み出
されることとなる。したがって、所定数の位相増加分の
データは、上述したステップ104の判定で定められる
所定時間の間隔で位相アキュムレータ2に順次設定され
てゆくようになっている。換言すれば、この第1の例に
おけるスペクトラム拡散クロック発生装置から出力され
るクロック信号の周波数は、所定間隔で変化される結
果、スペクトラムの拡散がなされることとなるものであ
る。ここで、所定時間は、例えば、数10ms程度に設
定されるもので、出力周波数の繰り返し周期に比して大
なることが必要である。
【0026】一方、ステップ106の判定において、所
定数の位相増加分のデータが読み出されたと判定された
場合(YES)には、一連のサブルーチン処理が終了さ
れ、図示されないメインルーチンへ一旦戻り、他の処理
がなされた後、上述した一例の処理が再度繰り返される
ようになっている。
【0027】このように、この第1の例においては、拡
散周波数制御部6aにより、DDSのための位相アキュ
ムレータ2に、予め所定条件の下で選定された複数の位
相増加分のデータを所定時間間隔で設定することによ
り、出力周波数が極短い時間間隔で変化されて、スペク
トラム拡散が行われる結果、従来のこの種のクロック発
生装置の出力スペクトラムが、例えば、図5(b)に示
されたように、いわゆる線スペクトラムになっていたの
に対し、この第1の例におけるスペクトラム拡散クロッ
ク発生装置の出力スペクトラムは、同図(a)に示され
たように、個々の周波数を中心にして、拡がり(拡散
幅)を有するものとなり、このスペクトラムの拡散によ
り、そのレベルが従来に比して低減されることともなる
ものである。なお、スペクトラムの拡散幅やレベルは、
先に述べたように、位相アキュムレータ2に設定される
複数の位相増加分のデータの選定の仕方によって、任意
に変更し得るものである。
【0028】次に、第2の実施例について、図3乃至図
5を参照しつつ説明する。まず、図3を参照しつつこの
第2の例におけるスペクトラム拡散クロック発生装置の
構成について説明する。この第2の例におけるスペクト
ラム拡散クロック発生装置は、いわゆるPLL(Phase-
Locked Loop)周波数シンセサイザを基本として構成さ
れたもので、基準クロック発生器1bと、位相比較器
(図3においては「PC」と表記)7と、いわゆるルー
プフィルタとしてのローパスフィルタ(図3においては
「LPF」と表記)8と、電圧制御発振器(図3におい
ては「VCO」と表記)9と、プログラマブルデバイダ
(図3においては「PG DIV」と表記)10と、拡
散周波数制御部6bとを具備してなるものである。
【0029】基準クロック発生器1bは、いわゆるPL
L周波数シンセサイザ回路において必要とされ基準周波
数源となるもので、所定周波数のクロック信号を位相比
較器7へ出力するようになっているものである。この基
準クロック発生器1bの回路構成は、公知・周知の発振
回路でよく、特定のものに限定される必要はないが、特
には、水晶発振子を用いて発振する構成のものが好適で
ある。
【0030】位相比較器7は、基準クロック発生器1b
から入力されたクロック信号と、プログラマブルデバイ
ダ10から入力された信号との位相及び周波数比較を行
い、その比較結果に応じた電圧信号を出力するようにな
っているもので、この種のPLL回路において公知・周
知の回路構成を有してなるものである。ローパスフィル
タ8は、電圧制御発振器9に入力されるべき電圧信号の
みを通過させ、位相比較器7の出力信号に含まれる不要
な信号を除去するためのもので、位相比較器7同様に、
この種のPLL回路において公知・周知の回路構成を有
してなるものである。
【0031】電圧制御発振器9は、ローパスフィルタ8
を介して入力される位相比較器7の比較結果に応じた直
流電圧に応じた発振を行うようになっているもので、位
相比較器7同様に、この種のPLL回路において公知・
周知の回路構成を有してなるものである。プログラマブ
ルデバイダ10は、電圧制御発振器9から入力された信
号の周波数を所定の分周比に分周して出力するもので、
所定の分周比は、外部からの制御によって可変できるよ
うになっているものである。このプログラマブルデバイ
ダ10も、位相比較器7同様にこの種のPLL回路にお
いて公知・周知の回路構成を有してなるものとなってい
る。
【0032】拡散周波数制御部6bは、電圧制御発振器
9の出力周波数について所望のスペクトラムの拡散がな
されるように、プログラマブルデバイダ10の分周比
を、所定の制御手順にしたがって変えるようになってい
るものである(詳細は後述)。この拡散周波数制御部6
bは、具体的には、例えば、いわゆるCPUを用いて、
後述するような内容を有するプログラムを実行させるこ
とにより実現され得るものである。また、汎用のCPU
に代えて、例えば、ASIC(Application Specified I
C)のような専用ICを用いて構成してもよいものであ
る。
【0033】上記構成において、電圧制御発振器9から
ある周波数のクロック信号を得る動作は、後述する拡散
周波数制御部6bによる分周比の設定を除けば、この種
のPLL回路において公知・周知となっているものと基
本的に同一であるので概略的に説明すれば、まず、基準
クロック発生器1bの出力周波数がFs、プログラマブ
ルデバイダ10に設定された分周比がM、電圧制御発振
器9の出力周波数がFoであると仮定する。
【0034】電圧制御発振器9の出力の一部は、プログ
ラマブルデバイダ10に入力され、その周波数はFo/
Mとなり、位相比較器7に入力されるようになってい
る。そして、位相比較器7においては、FsとFo/Mと
の位相比較が行われ、いわゆるPLLループがロックさ
れた状態において、Fs=Fo/Mが成立する。したがっ
て、電圧制御発振器9の出力周波数Foは、Fo=M×F
sと得られるようになっている。
【0035】次に、クロック信号のスペクトラム拡散の
ための上記拡散周波数制御部6bによるプログラマブル
デバイダ10に対する制御動作について、図4を参照し
つつ説明する。拡散周波数制御部6bによる制御動作が
開始されると、この拡散周波数制御部6bの図示されな
いメモリ(例えばCPUに内蔵されているメモリ等)か
ら、予め記憶されている複数の分周比のデータの内から
最初のデータが読み出されて、プログラマブルデバイダ
10に設定されることとなる(図4のステップ200参
照)。
【0036】すなわち、所望の出力周波数のクロック信
号を得ようとする通常時において、プログラマブルデバ
イダ10に設定されるのは、当該所望周波数に対応して
定まる所定の分周比のデータだけであるところ、この第
2の例においては、本来のクロック信号を得るための分
周比のデータと共に、予め所定条件の下、出力周波数と
して選択された複数の周波数に対応する分周比のデータ
が、拡散周波数制御部6bの図示されないメモリに予め
記憶されており、そのデータの内、最初のデータとして
記憶されているものが読み出されてプログラマブルデバ
イダ10に設定される。
【0037】ここで、上述の予め所定条件の下、出力周
波数として選択された複数の周波数とは、次のような観
点から選択されるものである。まず、この第2の例にお
けるスペクトラム拡散クロック発生装置は、所望するク
ロック信号のスペクトラムを分散させることにより、本
来のクロック信号と共に外部へ輻射される高調波信号の
レベル低減を図るものである。このため、本来得ようと
するクロック信号の周波数を中心にして、出力周波数を
短時間間隔で複数変えることによって、スペクトラムの
分散を図るようにしているものである。そして、変化さ
せる出力周波数として幾つの周波数を選択するかは、ス
ペクトラムの分散の幅が所望する幅を満足し、かつ、拡
散された平均の中心周波数が所望する本来のクロック信
号の周波数に等しくなるようにする観点から行われ、所
望する本来のクロック信号の周波数を含めて例えばN個
の周波数が選択される。
【0038】拡散周波数制御部6bの図示されないメモ
リには、このN個の各々の周波数を得るために必要とさ
れる分周比が記憶されており、先に述べたように、制御
の開始に当たっては、このN個の中から予め定められた
最初のデータが読み出されてプログラマブルデバイダ1
0に設定されるようになっている。なお、N個のデータ
を如何なる順で読み出すかは、拡散された平均の中心周
波数が所望する本来のクロック信号の周波数に一致すれ
ばよいという観点からすれば、特定の順に限定されるも
のではなく、例えば、周波数の低い方から高い方へ読み
出す、逆に、周波数の高い方から低い方へ読み出す等種
々の形態を採り得るものである。
【0039】上述のようにして、最初の分周比が設定さ
れた直後、タイマーが始動されることとなる(図4のス
テップ202参照)。このタイマーは、後述するように
時間経過を判定するために用いられるもので、公知・周
知の方法に基づいた経過時間算出のためのプログラムの
実行により実現されるものである。
【0040】そして、タイマー始動時から所定の時間が
経過したか否かが、所定時間が経過したと判定されるま
で行われることとなり(図4のステップ204参照)、
所定時間が経過したと判定されると、分周比のデータが
所定数読み出されたか否かが判定されることとなる(図
4のステップ206参照)。この判定において、分周比
のデータが未だ所定数読み出されていないと判定された
場合(NOの場合)には、先のステップ200へ戻り次
の分周比のデータが上述したように読み出されることと
なる。したがって、所定数の分周比のデータは、上述し
たステップ204の判定で定められる所定時間の間隔で
プログラマブルデバイダ10に順次設定されてゆくよう
になっている。換言すれば、この第2の例におけるスペ
クトラム拡散クロック発生装置から出力されるクロック
信号の周波数は、所定間隔で変化される結果、スペクト
ラムの拡散がなされることとなるものである。ここで、
所定時間は、例えば、数10ms程度に設定されるもの
で、出力周波数の繰り返し周期に比して大なることが必
要である。
【0041】一方、ステップ206の判定において、所
定数の分周比のデータが読み出されたと判定された場合
(YES)には、一連のサブルーチン処理が終了され、
図示されないメインルーチンへ一旦戻り、他の処理がな
された後、上述した一例の処理が再度繰り返されるよう
になっている。
【0042】このように、この第2の例においては、拡
散周波数制御部6bにより、PLL方式の周波数シンセ
サイザ回路を構成するプログラマブルデバイダ10に、
予め所定条件の下で選定された複数の分周比のデータを
所定時間間隔で設定することにより、出力周波数が極短
い時間間隔で変化されて、スペクトラム拡散が行われる
結果、従来のこの種のクロック発生装置の出力スペクト
ラムが、例えば、図5(b)に示されたように、いわゆ
る線スペクトラムになっていたのに対し、この第2の例
におけるスペクトラム拡散クロック発生装置の出力スペ
クトラムは、同図(a)に示されたように、個々の周波
数を中心にして、拡がり(拡散幅)を有するものとな
り、このスペクトラムの拡散により、そのレベルが従来
に比して低減されることともなるものである。なお、ス
ペクトラムの拡散幅やレベルは、先に述べたように、プ
ルグラマブルデバイダ に設定される複数の分周比のデ
ータの選定の仕方によって、任意に変更し得るものであ
る。
【0043】
【発明の効果】以上、述べたように、本発明において
は、特定の制御データを変えることで所望の出力周波数
を得ることのできるクロック発生装置において、その制
御データを所定の条件の下で所定時間間隔で順次変化さ
せることができるように構成することにより、予め所定
条件の下で複数の制御データを選択し、これを順次設定
してゆくことで、出力スペクトラムの拡散を図ることが
でき、このため、不要信号の輻射エネルギーの分散がな
されるので、いわゆるEMC妨害の低減を簡易に行うこ
とができる。特に、請求項4乃び5記載の発明において
は、拡散周波数制御手段をプログラムの実行により目的
の機能を果たすような構成とすることができるので、ス
ペクトラムの拡散の幅や、そのレベル等を要求に合わせ
て容易に変えることができ、汎用性が高く、しかも、不
要な信号の輻射を確実、かつ、十分なレベルに抑圧する
ことのできるクロック発生装置を提供することができる
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるスペクトラム拡散
クロック発生装置の第1の例における構成例を示す構成
図である。
【図2】図1に示されたスペクトラム拡散クロック発生
装置の拡散周波数制御部による位相アキュムレータに対
するスペクトラム拡散のための制御動作の手順を示すサ
ブルーチンフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態におけるスペクトラム拡散
クロック発生装置の第2の例における構成例を示す構成
図である。
【図4】図3に示されたスペクトラム拡散クロック発生
装置の拡散周波数制御部によるプログラマブルデバイダ
へ対するスペクトラム拡散のための制御動作の手順を示
すサブルーチンフローチャートである。
【図5】本発明に係るスペクトラム拡散クロック発生装
置の出力信号のスペクトラムの様子を従来装置のものと
共に模式的に示す模式図である。
【符号の説明】
2…位相アキュムレータ 3…波形メモリ 4…D/A変換器 6a…拡散周波数制御部 6b…拡散周波数制御部 7…位相比較器 9…電圧制御発振器 10…プログラマブルデバイダ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の制御データを変えることにより所
    望の出力周波数を得ることのできる周波数シンセサイザ
    を用いてなるクロック発生装置におけるスペクトラム拡
    散方法であって、 予め選択された複数の周波数に対応して定められた複数
    の制御データを、所定の時間間隔で、順次変えることに
    より、出力周波数のスペクトラムの拡散を行うことを特
    徴とするクロック発生装置のスペクトラム拡散方法。
  2. 【請求項2】 複数の周波数は、スペクトラム拡散後の
    出力周波数の平均値が所望のクロック周波数となり、か
    つ、拡散の幅が所望の大きさとなるように選択されたも
    のであることを特徴とするクロック発生装置のスペクト
    ラム拡散方法。
  3. 【請求項3】 所定の制御データの設定に応じた出力周
    波数の信号を生成する周波数シンセサイザ手段と、 予め選択された複数の周波数に対応して定められた複数
    の制御データを、所定の時間間隔で順次、前記周波数シ
    ンセザイザ手段へ設定する拡散周波数制御手段と、 を具備してなることを特徴とするスペクトラム拡散クロ
    ック発生装置。
  4. 【請求項4】 周波数シンセサイザ手段は、外部から設
    定された制御データとしての位相増加分を外部入力され
    る基準クロックに同期して累積し、累積の度毎に当該累
    積結果を出力する位相アキュムレータと、 前記位相アキュムレータの出力データをアドレスとし
    て、当該アドレスに記憶されたディジタル波形データを
    出力する波形メモリと、 前記波形メモリのディジタル出力信号をアナログ信号に
    変換するディジタル・アナログ変換器と、 前記アナログ変換器の出力信号から不要な信号成分を除
    去し、所定の周波数以下の信号のみを通過可能とするロ
    ーパスフィルタと、を具備してなる一方、 拡散周波数制御手段は、スペクトラム拡散後の出力周波
    数の平均値が所望のクロック周波数となり、かつ、拡散
    の幅が所望の大きさとなるように選択された複数の周波
    数に対応する位相増加分を制御データとして記憶してな
    るものであることを特徴とする請求項3記載のスペクト
    ラム拡散クロック発生装置。
  5. 【請求項5】 周波数シンセサイザ手段は、外部入力さ
    れる制御用の電圧に応じた周波数を発振する電圧制御発
    振器と、 外部から設定される制御データとしての分周比で前記電
    圧制御発振器の出力信号の周波数を分周するプログラマ
    ブルデバイダと、 前記プログラマブルデバイダにより分周された信号と、
    外部入力される基準クロック信号との位相及び周波数比
    較を行い、当該比較結果に応じた信号を出力する位相比
    較器と、 前記位相比較器の出力信号から所定周波数成分を除去す
    るローパスフィルタと、を具備してなる一方、 拡散周波数制御手段は、スペクトラム拡散後の出力周波
    数の平均値が所望のクロック周波数となり、かつ、拡散
    の幅が所望の大きさとなるように選択された複数の周波
    数に対応する分周比を制御データとして記憶してなるも
    のであることを特徴とする請求項4記載のスペクトラム
    拡散クロック発生装置。
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