JPH10315439A - 横方向インク分配とインク飽和と逆流補償とを含む印刷プレスにおけるインクキー制御 - Google Patents

横方向インク分配とインク飽和と逆流補償とを含む印刷プレスにおけるインクキー制御

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JPH10315439A
JPH10315439A JP10123703A JP12370398A JPH10315439A JP H10315439 A JPH10315439 A JP H10315439A JP 10123703 A JP10123703 A JP 10123703A JP 12370398 A JP12370398 A JP 12370398A JP H10315439 A JPH10315439 A JP H10315439A
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    • B41F31/00Inking arrangements or devices
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    • B41F31/00Inking arrangements or devices

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  • Inking, Control Or Cleaning Of Printing Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウェブオフセット印刷プレスのインキングシ
ステムにおいて、インクの逆流と横方向の流れの影響を
修正する方法を提供する。 【解決手段】 インク溜めへのインクの逆流を補償する
ために、プレートカバレッジに依存するプレートカバレ
ッジ関係式が使用される。バイブレータローラの動作に
よって起こされる横方向のインクの広がりのにじみの影
響を補正するために、インクキー分布関数が利用され
る。インク飽和効果についても補正がなされる。この方
法は、インクキー予備設定システムに適用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、広くは、色の目
標値を達成し維持するための、ウェブオフセット印刷プ
レスにおけるインク供給を制御するシステムおよび方法
に関する。より具体的には、この発明は、インク供給を
制御し、横方向のインク流れを補償するシステムに関す
る。そして、ここでいう横方向の流れは、バイブレータ
ローラの動きと、インク溜めへのインクの逆流と、イン
ク厚さとインク濃度との間の非線形な関係と、プレート
カバレジと許容できる色質を達成するために必要な時定
数との間の逆の関係とに起因するものである。
【0002】
【従来の技術】ウェブオフセット印刷プレスは、印刷処
理で使用される各色のインクごとに一つのインキング装
置を含んでいる。各インキング装置は、インクファウン
テン・ローラの外表面に沿って配置されたインク溜めと
ブレードを含む。プレスのローラ列(ローラトレーン)
に供給され、最終的には紙などの基板に供給されるイン
クの量は、ブレードのエッジとインクファウンテン・ロ
ーラの外表面の間の空間を変化させることによって調整
される。ブレードは複数のブレードセグメントに分割さ
れ、各ブレードセグメントのインクファウンテン・ロー
ラに対する相対位置は、調整ネジまたはインクキーの動
きによって独立に調整可能であり、それにより、基板の
対応する垂直ストリップ(片)すなわちゾーンに供給さ
れるインクの量を制御する。インクキーを電子的に代替
するものもあり、たとえば、1992年7月14日付で
ファドナーに付与された米国特許第5,129,320号に開示
されている。ここで、「インクキー」という言葉は、基
板の対応する垂直ストリップまたはゾーンに供給される
インクの量を制御するあらゆる装置を含む。
【0003】通常、基板に対して横方向に振動するバイ
ブレータローラの動きによって、インクは、一つの垂直
ゾーンから隣接する垂直ゾーンへと横方向にも広がる。
インクファウンテン・ローラ自体の上のインクの量も、
インクファウンテン・ローラが各ストロークごとに回転
する角度を変更することによって調整できる。通常、こ
れは、公知のように、ラチェット(爪車)装置の調整に
よって行われる。インクキーの初期位置をあらかじめ設
定するために、通常は、印刷プレス操作員が、印刷され
るべきイメージの印刷されたコピーまたは校正刷りを検
査し、印刷されるべきイメージのゾーンの対応する垂直
ゾーンに必要な色の量を記録する。この視覚検査と、プ
レスとインクと基板(典型的には紙)についての経験と
に基づいて、操作員は、プレスが稼動した後に必要とな
るおよその設定のためのインクキーの予備設定を行う。
たとえば低タック黄色インクは、低い色素強さを持ち、
与えられた光濃度のイメージを作るためには比較的多量
のインクを必要とする。他の例として、与えられた光濃
度のイメージを得るために、コーティングしていない紙
は、コーティングしてある紙よりも多くのインクを必要
とする。
【0004】インクキーをあらかじめ設定することに加
えて、プレスが動き出した後に、印刷されたイメージの
色の質の適切な制御を行うために、プレス操作員が印刷
された出力を継続的に監視して、適当なインクキー調整
をするのが普通である。たとえば、あるゾーンの色が弱
すぎる場合は、操作員は、そのゾーンへより多くのイン
クが流れるように、対応するインクキーを調整し、色が
強すぎる場合は、そのゾーンへより少ないインクが流れ
るように、対応するインクキーを調整する。印刷プレス
の運転中に、プレスの状態の変化を補償するため、また
は顧客の個人的好みを加味して、さらに色調整が必要な
場合もある。インクキーをあらかじめ設定することや色
制御に関連して用いられる上述の視覚的監視技術は、不
正確であり、高価であり、時間がかかる。さらに、要求
されるイメージの色は、他の色と組み合わさったハーフ
トーンであることも多いので、かかる技術は、操作員の
高い熟練度を必要とする。
【0005】インクキーをあらかじめ設定する方法とし
ては、他の種々の方法も知られている。それらの方法
は、視覚的評価によって得るよりも正確な結果を得るた
めに、より正確なプレートカバレッジの測定に基づくも
のである。プレートカバレッジは、プレート面積全体に
対するインクを付ける面積の割合であり、供給されたイ
メージを印刷するのに必要なインク量の尺度となるもの
である。印刷プレートを、インクキーに対応する複数の
ゾーンに分割し、各ゾーンのプレートカバレッジを決定
するすることによって、初期インクキー設定値が決定さ
れる。たとえば米国特許第3,958,509号には、印刷プレ
ートのある部分を光電子的に走査することによって、各
インクキー・ゾーンのプレートカバレッジを決定する方
法が開示されている。インクキー位置は、対応するゾー
ン内のプレートカバレッジに比例するとして計算され
る。米国特許第4,210,818号、第4,187,435号および第4,
180,741号にも、インクキーが、対応するゾーン内のプ
レートカバレッジに応じて調整されるシステムが記載さ
れている。ここでプレートカバレッジは、イメージの写
真フィルムまたは印刷されるべき印刷プレートなどのイ
メージ領域を照明するための光源を使用して、そしてフ
ィルムから反射した光を測定する光センサを使用して、
決定される。この場合も、インクキー位置は、対応する
ゾーン内のプレートカバレッジに比例するとして計算さ
れる。
【0006】米国特許第5,170,711号、第5,070,784号、
第5,524,542号には、インクキーをあらかじめ設定する
他のシステムが開示されている。そこに開示されたシス
テムも、プレス、インク、ジョブの種類および紙の種類
の性質に関係する経験的な種々のパラメータに影響され
る。これらの経験的パラメータは、典型的には、本シス
テムの首尾一貫した使用から習得される。多くの場合、
種々の印刷ジョブの種類について、特に異なるプレート
カバレッジについて、数種類の異なるパラメータの群が
必要である。インクキーをあらかじめ設定するための上
述の方法も、いくぶんは非能率的で、かつ不正確であ
る。なぜならば、これらの方法では、インクの逆流、イ
ンクの横方向への広がり、およびインクの飽和などの種
々の要素を考慮していないからである。許容できる色が
得られるまで基板材料が捨てられることになるので、イ
ンクキーをあらかじめ設定するもっと正確な方法があれ
ば、プレスが動いている間の必要な調整回数が最小限に
なり、貴重な時間および材料コストの両方の節約にな
る。特に短時間の印刷ジョブについては、スタートアッ
プの無駄は必要な全体の時間および材料に対して大きな
パーセンテージを占めることがありうる。
【0007】プレスが始まってから色の品質を監視する
ものとして、印刷されたイメージの視覚的監視以外の方
法も知られている。これらの方法は通常、印刷されたイ
メージの光学的濃度を測定することを含んでいる。印刷
されたイメージの種々の点の光学的濃度は、濃度計を使
って、すなわち、ウェブの印刷工程にオフラインまたは
オンラインで濃度計を走査することによって、測定でき
る。オフライン光学濃度測定は、テストイメージを光源
で照らし、そのイメージから反射された光の強度を測定
することによって行われる。光学的濃度(D)は次の式
で定義される。 D=−log10(R) ここに、Rは反射率、すなわち、入射光強度に対する反
射光強度の比である。印刷されたイメージの光学的濃度
を正確に効率的にオンラインで測定する方法は、米国特
許出願第08/434/928号(発明者はジョンC.セイモア、
ジェフリP.ラペッテ、フランクN.ブロマン、チャ・
リン・チュ、ブラドリS.モアスフェルダ、マイケル
A.ギル、カールR.ボス、譲受人は本発明と同じ)に
開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の一つの目的
は、ウェブ・オフセットプレスの上のインクキーを正確
にプリセット(予備設定)するシステムおよび方法を提
供することにある。本発明のさらに一つの目的は、稼働
中のウェブ・オフセットプレスの上のインクキーを正確
に制御するシステムおよび方法を提供することにある。
本発明のさらに一つの目的は、たとえばローラ列の影
響、全体ゲイン、光学的濃度と紙の上のインク膜の厚さ
の関係などの種々の要素を考慮した、より正確なインキ
ングシステム・モデルを提供することにある。インキン
グシステム・モデルに含まれる他の要素としては、イン
クファウンテン・ローラからインク溜めへのインクの逆
流、隣接するインクキー・ゾーンへのインクの横方向の
流れ、インクの交換に必要な時定数、計測と濃度変化の
間の遅れなどがある。
【0009】最近の「電子計算機からプレートへ」の技
術により、イメージのデジタル表現が印刷プレートへ直
接伝送できるようになった。このデジタル・プリプレス
・データの使用によれば、プレートカバレッジを簡単に
そしてさらに正確に得ることができるようになるだろ
う。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、ウェブ12上への多色イ
メージの印刷をするためのウェブオフセット印刷システ
ム10を示す。この好ましい実施例においては、4個の
印刷ユニット14、16、18、20それぞれが、ウェ
ブ12上のイメージの1色ずつを印刷する。この種の印
刷は一般に、ウェブオフセット印刷と呼ばれている。各
印刷ユニット14、16、18、20は、上部ブランケ
ットシリンダ22と、上部印刷プレートシリンダ24
と、下部ブランケットシリンダ26と、下部印刷プレー
トシリンダ28とを有し、ウェブ12の両面に印刷でき
るようになっている。印刷システム10において、ユニ
ット14、16、18、20の色31、32、33、3
4はそれぞれ、黒(K)、シアン(C)、マゼンタ
(M)、黄色(Y)とするのが一般的である。印刷ユニ
ット14、16、18、20の相対位置は印刷機によっ
て決まるものであり、変わりうる。
【0011】図2に示すように、各印刷ユニット14、
16、18、20は、関係するインキング装置36を含
む。インキング装置36は、イメージを印刷するため
に、ウェブ12へインクを供給するように動作する。イ
ンキング装置36は、インクファウンテン・ローラ40
に隣接して配置されたインク溜め38を含む。インクフ
ァウンテン・ローラ40はインクボールとも呼ばれ、ウ
ェブ全体ににわたって横に延びている。インクファウン
テン・ローラ40に沿ってブレード42が延びており、
ブレード42は、セグメント(部分)に分かれていて、
各セグメントのインクファウンテン・ローラとの間隔は
独立に調整できるようになっている。図3(a)および
図3(b)に示すように、各ブレードセグメント44に
はエッジ46があり、このエッジ46は、関係するイン
ク流調整デバイス50の調整によって、インクファウン
テン・ローラ40の外表面48に対して近づいたり遠ざ
かったりするように動かすことができる。
【0012】より具体的には、インクファウンテン・ロ
ーラ40の一部分がインク溜め38の一つの主要壁を形
成する。インク溜め38の他の主要壁はブレードセグメ
ント44から与えられる。インクは、インク溜め38か
ら、インクファウンテン・ローラ40の壁とブレードセ
グメント44の下側のエッジ46との間を通る。そし
て、ブレードエッジ46からインクファウンテン・ロー
ラ40への間隙は、インクファウンテン・ローラ40の
外表面48に供給されるインク膜の厚さを制御するよう
に作用する。複数のインク流調整デバイス50が、イン
キング装置36に沿って横方向に等間隔に配置されてい
て、ローラ40とブレードセグメント44との間の隙間
の大きさを設定して調整するように、その位置でブレー
ドセグメント44を押し付けるようになっている。各イ
ンク流調整デバイス50はインクキー54を含み、イン
クキー54は、インキング装置36のフレームの固定さ
れた部分内のネジと合うネジを有している。インクキー
54は、関係するブレードセグメント44に押し付けら
れる先端部分56を有し、これによってブレードセグメ
ント44を変位させ、それにより間隙とインク供給の制
御を局所的に調整できるようになっている。
【0013】インクキー54は双方向アクチュエータモ
ータ58によって駆動される。このモータ58は、イン
クキー54を、インクファウンテン・ローラ40に対し
て近づける方向や遠ざける方向に動かす。ポテンショメ
ータ60は、インクキー54と機械的に接続された可動
アームを有する。ポテンショメータ60は、1対の外側
電気端子とそれら外側電気端子の間に位置する一つの内
側電気端子とを有する。ポテンショメータ60の内側電
気端子は、ポテンショメータ60の可動アームと機械的
に接続される。ポテンショメータ60の可動アームの位
置は、インクキー54の位置に依存する。ポテンショメ
ータ60は、その外側電気端子にエネルギ(電圧)が与
えられ、インクキー54の位置を表す電気信号が、ポテ
ンショメータ60の内側電気端子に生成されるようにな
っている。ポテンショメータ60の内側電気端子は、ラ
イン64に電気的に接続されている。図4に示すよう
に、ライン64の上の電気信号は、入力信号として、制
御コンソール・処理ユニット68に接続される。モータ
58は、ライン66上の信号に応答して、インクキー5
4を要求された位置に動かす。
【0014】図4を参照しながら、インクキー制御シス
テム70の動作の概要を説明する。インクキー制御シス
テム70は、ウェブ12上の対応するインクキー・ゾー
ンへのインクの量を制御するために、ブレードセグメン
ト44の位置を制御するべくインクキーの位置を設定す
るように、動作する。制御コンソール・処理ユニット6
8は、プリプレス(予備プレス)データシステム74か
らのデータをライン72で受信する。ライン72上のデ
ータは、要求されるイメージのプレートカバレッジに関
する情報を提供する。ライン72にデータを供給するも
のとしては、たとえば、光プレート走査器が使用でき
る。従来から知られているように、光プレート走査器は
普通、適当なプレート校正、均一度補正および幾何学的
補正に使われる。ライン72上のデータは、たとえばC
REOデジタル電子計算機・プレート・システム(CT
P)などのシステムからのデジタル形式であってもよ
い。代替方法として、ライン72上のデータは、CTP
ファイルからのものであって、全体イメージ領域が複数
のイメージ領域を単に合計して得たものでもよい。CR
EOデジタル電子計算機・プレート・システムからのラ
イン72上のデータは、従来からのタグ付きイメージフ
ァイル・フォーマット(TIFF)の形式のイメージで
あって、これは典型的には、プレートを、たとえば1イ
ンチあたり300ドットで表現するものである。このフ
ォーマットは、インク設定に必要な解像度をはるかに越
えるものであり、そのような大量のデータは扱いにく
い。
【0015】プレート設定器で生成されたビットマップ
TITFファイルを比較的低い解像度の灰色レベルイメ
ージに変換するには、フォトショップ(バージョン4.
0)というソフトウエアプログラムが使用される。そし
て、最終的に生のファイルとして出力され、これは、付
録1のカバレッジ計算プログラムに読み込まれる。制御
コンソール・処理ユニット68は、各ブレードセグメン
ト44の位置を独立に制御するようにモータ58を駆動
するべく、プレートカバレッジ・データと適当なインキ
ングシステム・モデル(後述)に応じて、ライン66の
上に信号を生成する。さらに、制御コンソール・処理ユ
ニット68は、ライン76を通じて回転制御ユニット7
8に信号を送る。回転制御ユニット78は、従来から知
られているように、各ストロークごとに、ラチェット装
置(図示せず)を介してインクファウンテン・ローラ4
0の回転量を制御するように動作する。
【0016】適当なインキングシステム・モデルは、そ
のインキングシステムのインク溜め38からウェブ12
まで、いくつかの異なる面(特徴)を考慮してある。モ
デルに含まれている一つのインクキー制御システム70
の一つの特徴は、実際のインクキー開口とユニット68
に表示されたインクキーの値の関係である。前述のよう
に、ユニット68からのライン66上の信号は、関連す
るブレードセグメント44を動かす対応するモータ58
へ送られる。各ブレードセグメント44の位置は、関連
するポテンショメータ60によって測定され、LED
(発光ダイオード)表示装置80上の値として表示され
る。(たとえば、米国特許第4,008,664号参照)。実際
のインクキー開度(たとえばフィーラ(feeler)ゲージに
よって測定される)と表示装置80に表示されたインク
キーの値との間の関係を図5に示す。この関係は、直線
的ゲインと校正オフセットとによってモデル化すること
ができる。潤滑目的のために、表示装置80に表示され
た値が0%に設定されているときでも最小キー開度は維
持されている。校正オフセットはまた、充分にゼロにな
らないインクキーの補償のために使用してもよい。イン
クキー開度と表示されたインクキーの値の関係は次のよ
うになる。
【0017】式1: P=a(I−b) ここに、Pはインクキー開度(ミル=1/1000イン
チ) Iは表示されたインクキー開度(%) aは定数であって、測定された値は0.14 bは、インクキー開度がちょうど閉じられたときの表示
値 このインキングシステム・モデルの他の特徴は、インク
ファウンテン・ローラの上のインク膜の厚さとインクキ
ー開度の間の関係である。この関係は、シアン、マゼン
タおよび黄色のインク色について、図6(a)〜図6
(c)に示してある。インクファウンテン・ローラの上
のインク膜の厚さは、たとえばオムロンZ4M−W40
計測器のようなレーザ移動センサを使用して測定した。
このセンサは直径1mm未満の小さなレーザスポットを
使用し、三角測量により、高さの相対偏差を測定し、
1.5ミクロン(0.06ミル)の解像度を有する。シ
アン、マゼンタ、黄色のインクについての結果では、イ
ンクファウンテン・ローラの上のインク膜の厚さとイン
クキー開度の間の関係は直線的である。ただし、傾きz
は異なる。インクファウンテン・ローラの上のインク膜
の厚さとインクキー開度の間の関係は次の通りである。
【0018】式2: Tb=zP ここに、Tbはインクファウンテン・ローラ40の上の
インク膜厚さ(ミル) zは、インクに依存する定数 Pは、式1で定義されるインクキー開度 図7は、ハリスM1000B印刷プレスの下側印刷ユニ
ットのローラ列(ローラトレーン)96の側面図であ
る。インクは、インキング装置36から、インクファウ
ンテン・ローラ40を経てダクタローラ98へ供給され
る。ダクタローラ98は、インクファウンテン・ローラ
40およびローラ100と接触したり離れたりして、連
続的に動く。それからインクは、ローラ100から他の
種々のローラ102〜124へと供給される。ダクタロ
ーラ98の上のインク膜の厚さを測定するのは実際的で
ないので、インクファウンテン・ローラ40の上のイン
ク膜の厚さとダクタローラ98の上のインク膜の厚さの
関係も直線的であると仮定する。
【0019】回転制御ユニット78は、インクファウン
テン・ローラ40が各ストロークごとに回転する角度を
直線的に制御するように、ラチェットの設定を行う。回
転角は、ブレードセグメント44の位置とともに、ダク
タローラ98に送られるインクの量を決定する。回転角
とダクタローラ98に送られるインクの量も、直線的で
あると仮定する。このようにすると、ローラ列96にお
いてダクタローラ98に供給されるインク膜厚さは、イ
ンクキー開度とラチェット設定との積に比例する。この
関係は、次のように表される。 式3: T=gTbR ここに、Tはダクタローラ98の上のインク膜厚さ gはインク転送の効率に関係する定数 Tbはインクファウンテン・ローラ40の上のインク膜
厚さ(式2で定義される。) Rはラチェット設定(0から1の間の相対値) このモデルのもう一つの必須の特徴は、ダクタローラで
必要とされるインク量とプレートカバレッジ(バイブレ
ータロータの影響は考慮しない)との関係である。種々
のプレートカバレッジ関係式が使用できる。モデルを基
礎とした一つのプレートカバレッジ関係式は次のように
導くことができる。
【0020】図7に戻って、ロータ98〜124の回転
方向を矢印で示している。ロータ100、104、11
4、118はバイブレータロータであって、これらのロ
ータは同時に、ウェブ12に対して横方向に行き来して
振動し、それにより、インクを一つのインクキー・ゾー
ンから隣接するインクキー・ゾーンへと広げるように動
作する。ロータ98〜124の外表面S-1,S0,S1
…,S28は関係する膜厚さt-1,t0,t1,…,t28
有する。ウェブ表面S29の上のインク膜厚さをt29とす
る。t29を計算するために、ロータ列全体(ダクタロー
ラ98からウェブ12まで)を、インク膜厚さの連続性
の仮定のもとにモデル化する。図8に、ローラ100、
102およびこれらに関連する表面S1〜S4とインク膜
厚さt1〜t4を示す。インクは、ローラ100からロー
ラ102へ送られる。具体的には、ローラ100は金属
製であり、ローラ102はゴム製である。各接触点での
ローラ間のインク膜厚さを関係付ける二つの式を導くこ
とができる。
【0021】式4: t2=k(t1+t4) 式5: t3=(1−k)(t1+t4) ここに、tn(n=1,2,3,4)は表面Snの上のイ
ンク膜厚さ kは金属ローラとゴムローラの間のインク分離比 ローラ列96の中の各ローラ表面上のインク膜厚さを記
述するためには、プレートシリンダすなわちローラ12
2の上のインク膜厚さを除いては、式4および式5と類
似の式で十分である。プレートシリンダ122の表面
は、印刷されるべきイメージを有する印刷プレートを含
んでいる。フォームローラ106、110、120およ
びプレートシリンダ122の間の接触点には別の一群の
式が適用される。フォームローラ106、110、12
0は同様の機能をはたすが、ここではローラ120を例
にとって説明する。図9において、インクは、フォーム
ローラ120からプレートシリンダ122に伝送され
る。プレートシリンダ122の塗りつぶしの(ソリッド
な)カバレッジを有するゾーンについて、接触点の式は
式4および式5と同じままである。プレートシリンダ1
22のカバレッジがない領域については、プレートシリ
ンダ122はインクを全く受け取らず、インクはすべて
フォームローラ120の上に残る。次の式のように、式
の中にプレートカバレッジcを含む必要がある。
【0022】式6: t24=k(t23+t22) 式7: t21=(1−c)t22+c(1−k)(t22+t23) ここに、t22はフォームローラ120の上の接触点の前
のインク膜厚さ t21はフォームローラ120の上の接触点の後のインク
膜厚さ t23はプレートシリンダ122の上の接触点の前のイン
ク膜厚さ t24はプレートシリンダ122の上の接触点の後のイン
ク膜厚さ kはプレートシリンダ122についての分離比 cはプレートカバレッジ インクの保存の法則から、ダクタローラ98およびウェ
ブ表面S29に供給されるインクは次の式で関係付けられ
る。
【0023】式8: t0−t-1=t29 ここに、t0はダクタローラ98の表面S0上のインクの
膜の厚さ t-1はダクタローラ98の表面S-1上のインク(インク
溜め40に戻るインク)の膜の厚さ t29はウェブの表面S29上のインクの膜の厚さ 式4〜式8を用いて、ローラ列96の各接触点について
の式が作られ、その結果の一群の連立方程式が、それぞ
れの表面S-1〜表面S29におけるインク膜厚さについて
解かれる。その一群の式全体が図13に示してある。表
面S0上のインク膜厚さを任意単位の1(t0=1)と
し、すべての接触点での分離比を0.5と仮定すると
き、c=0.1,0.3,0.5,0.7,0.9,
1.0に相当する変動カバレッジについて、各表面での
インク膜厚さが計算される。これらの結果を図14に示
す。
【0024】図10は、図14のデータを、別の方法で
正規化して別の方法で表示したものである。図10は、
ローラ列96の各表面S-1〜表面S29におけるインク膜
厚さを任意単位で表す曲線群を示す。各曲線は、0%〜
100%の間の種々のプレートカバレッジの値に対応す
る。図10は、もしもウェブ表面S29の上のインク膜の
望ましい厚さが任意単位で1である場合、ローラ98に
供給されるインク膜の厚さは、プレートカバレッジに応
じて、同じ単位で約3〜7でなければならないというこ
とを示している。再び表面S0の上のインク膜の厚さを
任意単位で1とし、すべての接触点での分離比を0.5
と仮定するとき、図13の一群の連立方程式は、一つの
行列で書くことができる。この行列は、記号を逆変換し
て、次の式のように、プレートカバレッジcを使ってt
29について解くことができる。
【0025】式9: t29=(7+16c+5c2)/(22+76c+74
2+20c3) 図15は、この式すなわち、紙の上の相対的インク膜厚
さとプレートカバレッジの関係を示す。図15の関係の
視点を変えると、c=1.0で1.0の値をとるよう
に、式9の逆数を正規化することができる。t29の逆数
を正規化した結果を、図11のひし形のデータ点として
示す。これは、モデルに基づくプレートカバレッジ関係
式である。ひし形のデータ点同士の関係は、直線180
で近似できる。直線180の式は次のように表される。 式10: E=0.54c+0.46 ここに、Eは相対的インク利用係数 cはプレートカバレッジ 式10は、オフセットがゼロでない直線的プレートカバ
レッジ関係式を表す。正規化されたt29の逆数は、相対
的インク利用係数を提供する。すなわち言い換えれば、
ウェブ上の任意単位の1インク膜厚さを得るために必要
なダクタローラ98での相対的インク厚さの寸法を与え
る。
【0026】式10によれば、0%のプレートカバレッ
ジに対しても、100%のカバレッジに必要なインク供
給量の46%が要求されることがわかる。これは、0%
のカバレッジならばインクは不要であるという従来の常
識と相違する。従来の通例で、0%のカバレッジに対し
てどれだけのインク供給を要求されるかは図11の曲線
182に示されている。曲線182は、比例カバレッジ
関係式を表す。従来の常識によれば、プレートカバレッ
ジがゼロならば、インクキーは開くべきでない。しか
し、従来の常識は不正確である。なぜならそれは、イン
クは、ウェブ12に向かって前進方向に送られるだけで
なく、インクの一部がインク溜め38に向かって戻され
るという事実を無視しているからである。ここで再び、
インクの総量を考慮すると、ダクタローラ98に供給さ
れるインクの量とインク溜め38に戻されるインクの量
の差は、ウェブに供給されるインクの量に等しくなけれ
ばならない。したがって、インクキー開度は、インク消
費量ではなくてインク供給量に直接的に関係しているこ
とに留意する必要がある。また、ウェブ全体にむらなく
印刷するためには、あるインクキー・ゾーン内にただ一
つの小さな点があるだけであっても、フォームローラ
(これらが印刷プレートにインクを搬送する。)全体に
わたってインク膜厚さが均一に維持されなければならな
いことにも留意が必要である。
【0027】式10は、ハリスM1000Bプレスで得
たデータから導いた。しかし、同様の手法は、他のイン
キング列構造にも適用できる。さらに、たとえば複数の
プレートのカバレッジが次第に高まることを利用して、
直接測定も可能である。具体的には、たとえば、互いに
異なるパーセンテージの塗りつぶしインクカバレッジを
有する三つの部分を持つ複数のプレートを使用して、一
連の測定を行うことにより、経験に基づくプレートカバ
レッジ関係式を決定することができる。バイブレータロ
ーラの影響が結果に現われないようにするためには、前
記三つの部分は十分に広くすべきである。また、ドット
ゲインの問題が結果に影響しないようにするために、プ
レートは塗りつぶしカバレッジを持つべきである。第1
のプレートはイメージを印刷するために使用され、各部
分の中央の点で測定が行われる。プレートカバレッジの
パーセンテージの異なる同様の他のプレートがイメージ
を印刷するのに使用され、そしてさらに測定が行われる
間、プレス条件は同じに維持されるべきである。
【0028】分離比kの変化に対する相対的インク利用
係数Eの感度を、種々の分離比について対応する線を計
算することにより調べた。具体的にはkを0.2と0.
5と0.8に設定した。これらはそれぞれ、金属ローラ
の方がよりインクになじみやすい場合、金属ローラとゴ
ムローラとが同程度になじみやすい場合、ゴムローラの
方がよりインクになじみやすい場合に対応している。そ
の結果は図12に示す通りであって、分離比を0.5に
固定するという仮定は図11の結果に大きな影響を与え
ていないということを示している。ウェブ上のインク膜
の光学的濃度とインク膜の厚さとの間の関係は、このイ
ンキングシステム・モデルのもう一つの特徴である。そ
の関係の一次近似は、光学的濃度は、ウェブ上のインク
膜厚さに比例するというものである。しかしその一次近
似は、飽和の現象を考慮していない。この関係について
のより良いモデルは次のように表せる。
【0029】式11: D=Dt(1−e-mF) ここに、Dは塗りつぶしインク濃度 Dtは飽和濃度すなわち無限厚さのインク膜の濃度 mは定数 Fはウェブ上のインク膜厚さ 飽和濃度Dtは、基板の滑らかさに最も強く依存する。
コーティングしていない紙は、コーティングした紙より
もはるかに低い飽和濃度を有する。飽和濃度に影響する
他の要素としては、使用されるインクの種類がある。た
とえば、黄色のインクは黒色のインクよりも飽和濃度が
低い。定数mはインク強度パラメータであって、これ
は、インクの着色強度すなわち色素の量に強く依存す
る。
【0030】式11は、トレナー・アーンスト(Tollena
ar-Ernst)の式として広く知られている。定数mおよび
tを決定するために試験を実施した。ここで、ラチェ
ット装置を、種々のパーセンテージ、たとえば10%、
20%、30%、…、90%に設定し、一つの塗りつぶ
しイメージを印刷して、その光学的濃度を測定した。図
16は、濃度と相対的ラチェット設定との関係を示す。
図16によれば、必要な濃度が与えられたとき、その特
定の濃度を生成するための相対的ラチェット設定を決定
することができる。インク膜厚さが相対的ラチェット設
定に比例すると仮定すると、式11における定数mとD
tとが決定される。図16のデータ点に最小2乗近似を
適用すると、曲線184の式として、次の結果が得られ
る。 式12: D=2.45(1−exp(−1.81t29)) t29の解を求めるように、式12を次のように変形する
ことができる。
【0031】式13: t29= {ln(1−D/2.45)}/(−1.8
1) インク膜厚さと濃度との関係をモデル化するために、ト
レナー・アーンストの式を使用した。当業者は、この関
係を経験的に記述する他の同様な式に気付くであろう。
たとえば、TAGAプロシーディングズ(会報)のチョ
ウ、シェム著「インクマイレッジとインク搬送との関
係」に、6種類の式が開示されている。上記の式10お
よび式12で記述されたインキングシステム・モデル
は、図17によく示されている。この点でのモデルの記
述は完全ではない。なぜなら、バイブレータローラの横
方向の動きのインク流れに及ぼす影響が考慮されていな
いからである。バイブレータローラの動きによるインク
流れへの影響は、インクキー開度をたたみ込んだインク
キー分布関数を用いてモデル化できると仮定する。すな
わち、たたみ込み(convolution)モデルでは、あるイン
クキーを開くとその結果、一定のパーセンテージのイン
クが、近くのインクキー・ゾーンのそれぞれに搬送され
る。たたみ込みモデルではさらに、ある特定のゾーンに
堆積するインクのパーセンテージは、プレートカバレッ
ジに独立であるのみならずインクキー開度の大きさにも
独立である。
【0032】したがって、図17は、インキングシステ
ム・モデルの一部を表す。このモデルでは、インクキー
分布関数(ブロック186にある)をたたみ込んだイン
クキー開度が、プレートシリンダに供給されるインクの
量に関する情報を提供する。相対的インク利用係数E
は、各インクキー・ゾーンにおけるプレートカバレッジ
の関数であって、ブロック188で実行され、ウェブで
必要なインク厚さに関する情報を提供する。インク飽和
ブロック190は、インク膜厚さを濃度値に関係づけ
る。インクキー分布関数の形は、図18の印刷プレート
・テストデザインを使用して、ハリスM1000B印刷
プレスで種々の試験を実施することによって決定した。
テストデザインは、一連の垂直のストリップからなり、
各ストリップがプレスの上の一つのインクキーに対応す
る。各ストリップの幅は4センチメートルで、これは、
各インクキーによって制御されるブレードセグメント4
4の幅(すなわち、関連するインクキー・ゾーンの幅)
に対応する。テストデザインの奇数番目のインクキー・
ストリップは、プレートの可変長さに応じて延びる塗り
つぶしカバレッジを有する。偶数番目のインクキー・ス
トリップは、プレートの全体長さに延びる可変ハーフト
ーンのカバレッジを有する。したがってテストデザイン
は、カバレッジ量の各段階(すなわち、0%、10%、
20%、…、100%)ごとに二つのインクキー・ゾー
ンを含む。一つのインクキー・ストリップは、プレート
長さのうちのあるパーセンテージを塗りつぶしでカバー
することによって、与えられたプレートカバレッジを達
成する。そして他のインクキー・ストリップは、対応す
るハーフトーンのパーセンテージを全プレート長さに延
ばすことによって同じプレートカバレッジを達成する。
【0033】バイブレータローラを動作させずに、13
番目のインクキーを除いてすべてのインクキーを閉じた
状態で試験を実施した。13番目のインクキーは、プレ
ートの長さ全体に延びる塗りつぶしストリップに対応
し、これは、1対の90%ハーフトーンのストリップに
挟まれている。それから、印刷されたイメージの対応す
るインクキー・ゾーンの光学的濃度を測定した。図19
の実曲線200に示すように、塗りつぶしストリップの
光学的濃度は2.1と測定され、近くのハーフトーンの
ストリップの濃度は約0.15と測定された。これは、
インクが近くのゾーンに流れる理由が、カバレッジが高
いゾーンからの要求だからとか、ローラの圧力があるか
らというだけではないということを示している。そうで
はなくて、インクは、バイブレータロータの強制的な動
きによってのみ、近くのゾーンに分配される。ゾーン間
の境界を滑らかに越えるのは、バイブレータローラが完
全には不作動にならず、実質的に最小限の動作距離0.
25インチが残ったからである。バイブレータが全くな
い場合のインク分布の例は、1990TAGAプロシー
ディングズの中のシューターとレックの「印刷プレスの
インキングユニットにおける計測と計算について」の第
8図に記載されている。11番目のインクキーに対応す
るゾーンにおける濃度は0.6に上昇した。これは、潤
滑のために必要な最小のインクキー開度と、11番目の
インクキーに対応するゾーンのカバレッジが非常に低か
った(すなわち10%)という事実の両方に起因する。
【0034】通常は、バイブレータローラは、横方向に
約1.5インチ移動する。稼動するバイブレータロータ
がある場合のインク分布は、図19の曲線202のよう
に示される。図20は、図19の曲線202の詳細プロ
ットである。開いているインクキー(13番目のキー)
の中央に対応する位置をゼロ点として、塗りつぶしイン
ク濃度と相対的インクキー位置の関係を示す。テストデ
ザインの一番下の黒く塗りつぶしたバーに対応する印刷
イメージの中で1センチメートルごとに濃度を測定し
た。曲線202は、曲線200に比べて、13番目のイ
ンクキーに対応するゾーンの両側の、それぞれ少なくと
も2個か3個のキーゾーンに延びているように見える。
これは、ハリスM1000B印刷プレスにおいては4個
のバイブレータローラがあったことに起因している。ゾ
ーン間のカバレッジの相違により、曲線202の形は非
対称であると仮定する。曲線204はプレートカバレッ
ジとインクキー番号との関係を表す。プレートカバレッ
ジの相違について曲線202を修正した後に、後述する
ように、より対称なインクの広がり曲線が得られる。
【0035】図17に戻って、インクキー分布関数の形
を決定するためには、図20に示した濃度測定データ
を、まずインク飽和の影響について修正し、次にプレー
トカバレッジについて修正する。言い換えると、濃度測
定値から処理を始めて(図17の右側から始めて)、対
応するインクキー設定を決定するべく、右から左に修正
を行う。図21は、図20のデータに、式13(すなわ
ち飽和インクの式の逆変換)を適用した結果を、インク
膜厚さとキー位置(13番のインクキーに対する相対位
置)の関係として示す。各インクキー・ゾーンの間のプ
レートカバレッジの相違を考慮に入れるためには、式1
0の利用が必要である。式10は、与えられたインク膜
厚さの、各インクキー・ゾーンの使用の相対的効率を考
慮している。極めて低いプレートカバレッジのゾーン
は、バイブレータローラによって、プレートカバレッジ
がより高いインクキー・ゾーンに比べて、「より効率的
に」広げられるインクを使用する。したがって、カバレ
ッジが低い領域は、比較的小さなインクキー開度を要求
する。したがって、あらかじめ定めた塗りつぶしインク
濃度を達成するために必要なインクキー設定を計算する
には、相対的インク利用係数(これはプレートカバレッ
ジに依存する)を乗ずる必要がある。図22の実線は、
式10を図21の曲線に適用した結果(すなわち、式1
0と式13の両方を図20の元データに適用した結果)
を示す。
【0036】図22の点線は、ピークの両側の対応する
点を平均することによって得られた対称バージョンを示
す。この点線は、インクキー分布関数206を表す。こ
れは、インクキー・ゾーンの幅であるインクの源からの
インクの広がりである。これは、インクが1点から広が
ることによる「点拡散関数」ではない。インクキー分布
関数206は、一つのインクキー・ゾーンの幅のパルス
関数を持つ真の点拡散関数のたたみ込みである。図23
は、インクキー分布関数206を位置(センチメートル
単位)の関数として数値で表す表である。このデータの
他の表し方として、一つのベクトルVで表すことであ
る。 V=[0.007,0.009,0.016,0.043,0.196,0.460,0.196,0.
043,0.016,0.009,0.007] ベクトルVは、図23のデータを、各インクキー・ゾー
ンに対応する幅(4センチメートル)にわたって平均
し、それから、すべてのベクトル要素を合計すると1に
なるように拡大・縮小することによって得られる。した
がって、ベクトルVの要素を特定のインクキー・ゾーン
に分配されるインクの割合として解釈することができ
る。結果として、各インクキーは、インクキー開度に比
例するインク自体の分布になる。ハリスM1000Bプ
レスについては、与えられたインクキーによって供給さ
れるインクの46%が、対応するインクキー・ゾーンに
直接届き、20%が隣接するゾーンに届き、4%が次に
隣接するゾーンに届く、などという具合である。
【0037】ダクタローラ98の上のインク膜厚さとプ
レートシリンダ122にあるインク膜厚さとを関係付け
るベクトル式は次のように表される。 式14: Li=V TD ここに、Liは、i番目のインクキー・ゾーンにおける
プレートシリンダ122の上の印刷中のプレートのイメ
ージされた領域のインク膜厚さ、Vは、インクキー分布
関数を表すベクトル TDは次のベクトル: [Ti-5 i-4 i-3 i-2 i-1 i i+1 i+2
i+3 i+4 i+5T ここに、Tiはi番目のインクキー・ゾーンにおけるダ
クタローラ98の上のインク膜厚さである。
【0038】式10を考慮して、プレートシリンダ12
2におけるインク膜厚さとウェブ12の上のインク膜厚
さとの関係は、次のベクトル式で表すことができる。 式15: Fi = Li /(0.54Ci+0.46) ここに、Fiはi番目のインクキー・ゾーンのウェブの
上のインク膜厚さ Liは、i番目のインクキー・ゾーンにおけるプレート
シリンダ122の上の印刷中のプレートのイメージされ
た領域のインク膜厚さ、Ciはi番目のインクキー・ゾ
ーンのプレートカバレッジ 式1、2、3、13、14を用いて、i番目のインクキ
ー・ゾーンのウェブの上のインク膜厚さは、次のベクト
ル式で記述することができる。
【0039】式16: Fi = GRV(Ii−bi)/(0.54Ci+0.4
6) ここに、Fiはi番目のインクキー・ゾーンのウェブの
上のインク膜厚さ、(iは1から24までのゾーン指
数) Gは全体システムゲイン(これは、定数a、z、gを考
慮に入れる。) Ciはi番目のインクキー・ゾーンのプレートカバレッ
ジ Vは、インクキー分布関数を表すベクトル (Ii−bi)は、i番目のインクキー・ゾーンを中心と
する複数のインクキー・ゾーンにおけるゾーンキー開度
からその構成オフセットをひいた値を表すベクトル。図
24に、式16を具体的に、より詳細に示す。
【0040】図25は、インキングシステム・モデル全
体を表す。ダクタローラの上のインク膜厚さとインクキ
ー分布関数との関係を見る他の方法は、式14の行列の
掛け算の代わりにたたみ込みで見るものである。言い換
えると、インクキー開度が与えられたときに、プレート
シリンダに供給されるインクの量を表す関数Lを評価す
るために、ダクタローラの上のインク膜厚さTを表す関
数の、インクキー分布関数を表す関数Vによるたたみ込
みが必要となる。 式17: L=V*T ここに、*はたたみ込みを表す。図25に表されるイン
キングシステム・モデルは、表示されたインクキー設定
が与えられたときに、予想されるインクの光学的濃度を
計算するのに使用できる。この場合、計算は左から右方
向へ進行する。このインキングシステム・モデルは、各
インクキー・ゾーンについて、必要な濃度およびプレー
トカバレッジcが与えられたときに必要なインクキー設
定を計算するのにも使用できる。この場合、計算は図2
5の右から左方向へ進行する。ゾーンのプレートカバレ
ッジを表すデータと必要な濃度とから必要なインクキー
開度を決定するために、以下に述べるように、逆たたみ
込み、または逆行列VMを乗ずる行列の乗算を必要とす
る。
【0041】式14は行列の乗算として書き換えること
ができる。 式18: L=VM T ここに、Lは、印刷プレートに提示されるインク膜厚さ
を表す値を含む24×1の要素行列であり、Tは、ダク
タローラの上のインク膜厚さを表す値を含む24×1要
素行列である。(この寸法は、ハリスM1000Bプレ
スに24個のインクキーがあるという事実から決定され
る。)バイブレータ行列として、24×24行列VMが
形成される。ここに、VMijは、インクキーjからのイ
ンク部分のうちでインクキー・ゾーンiの中のプレート
に達する分を表す。インクの広がりが、複数のインクキ
ーにわたって変化しないとすると、行列VMはテプリッ
ツ(Toeplitz)行列、すなわち各行が、その上の行をシフ
トしたものになっている行列である。各行は、ベクトル
Vの要素を含んでいる。行列VMを図26に示す。
【0042】式18をTについて解くと、次のように書
き換えることができる。 式19: T=VM-1L 行列VMが可逆であるとすると、インクキー開度につい
ての解を求めることができる。なぜならば、インクキー
開度は、ダクタローラの上のインク膜厚さと直線的に関
係付けられるからである。しかし、逆行列VMはわずか
に悪条件かもしれない。これは、行列がノイズを拡大す
るかもしれないということを意味する。図27はこの影
響を表す。線212は、Lがすべてが1のベクトルであ
る場合のTをプロットしたものである。線214は、L
が1と−1の間で交番するベクトルであるときのTをプ
ロットしたものである。図27によれば、行列VMをす
べてが1の行列に掛けて得た結果は、大きさは増さない
が、1と−1の間で交番するベクトルを掛けて得た結果
は、大きさが7.5倍に大きなベクトルになることを示
している。このことから、もしも等しい大きさの二つの
値の間を交互に取るようなノイズがあると、ノイズレベ
ルが7.5倍に拡大するという問題が生じる。
【0043】Lの評価値は、処理変動としておよび計測
誤差として大きなノイズを有すると予想されることか
ら、ノイズの拡大が色制御システムを不安定化させる可
能性がある。特異値分解(SVD)は、直線行列反転の
ノイズ増幅を低減するための道具として使用できる。基
本的には、SVD法は行列を、類似であるが元の行列ほ
どに悪い条件でない行列に変換するものである。これ
は、悪条件を起こす行列の成分を取り除いて新たな行列
を生成することにより達成される。この新たな行列の逆
行列は一般逆行列と呼ばれる。ある行列Aの固有値は一
般に、ある値の行列式がゼロである、すなわち、 det
(A−λI)=0 であるような値λと定義される。λ
の値は固有値として知られている。一般にN×N行列は
N個の固有値を有する。各固有値について、次の式が成
り立つような一つの固有ベクトルxが存在する:Ax=
λx。固有ベクトルxに行列Aをかけると、固有ベクト
ルがλ倍に拡大(縮小)される。ノイズが、VM-1の固
有ベクトルの一つの方向であるとすると、λは、ノイズ
がどれだけ拡大(または低減)するかを予測する。
【0044】行列VNについて固有値解析を行った。図
28は、固有値が低下していくようすを示す。最小の固
有値は0.134であって、これは、図27の線214
と良く似た対応する固有ベクトルを持っている。最大の
固有値は0.982であって、これは、図27の線21
2とよく似た対応する固有ベクトルを持っている。行列
の固有ベクトルは空間のスパンを決める。すなわち、任
意のベクトルyは、固有ベクトルxiの加重合計として
表現できる。すべてのベクトルyについて、次の式のよ
うな一群の加重aiが存在する。 y=Σaii したがって、Ay=AΣcii=ΣciAxi=Σciλi
i これは、任意のベクトルについて、ある行列を掛ける
と、そのベクトルが、最小固有ベクトルと最大固有ベク
トルの間の何らかの比率で拡大または縮小されることを
意味する。したがって、これらの二つの値は、行列がど
れだけ悪い条件かを決定する上での鍵となる。すなわ
ち、行列の条件を整えるために、その行列は、固有ベク
トルと固有値との積に分解され、最小の固有値が取り除
かれ、新しい行列が形成される。この新しい行列は、最
小の固有値に関連する固有ベクトルなしに形成すること
のできる元の行列に最も近い近似である。
【0045】式17からTについて解くもう一つの方法
は、たたみ込み理論を利用するものである。たたみ込み
理論は、空間ドメインのたたみ込みが、周波数ドメイン
での乗算と等価であるとする。式17について、これ
は、インクキー分布関数Vのフーリエ変換とインクキー
開度のフーリエ変換との積が、プレート上のインク膜厚
さのフーリエ変換に等しいということを意味する。V,
L,Tのフーリエ変換をそれぞれ、v,l,tと定義す
ると、次の式によって逆たたみ込みを実行できる。 式20: t=l/v このごまかしのように単純な式では、詳細は現れてこな
い。式20を実際に使用するためには、LおよびVのフ
ーリエ変換を計算する必要がある。これは高速フーリエ
変換(FFT)によって効率良く達成できるが、比較的
小さなベクトルについては、効率は重要ではない。その
後、二つの周波数空間ベクトルlおよびvの間で、各点
ごとの分割が行われる。それから、この分割の結果を、
逆フーリエ変換によって空間ドメインに再び変換する必
要がある。
【0046】図29は、インクキー分布関数のフーリエ
変換を表す。これは、式20の周波数空間における除数
の関数である。ここで、極めて低い周波数においては、
ほとんど減衰がないことがわかる。しかし、比較的高い
周波数では、0.14で除することになり、これは約
7.5を掛けることに相当する。FFT法から派生した
もう一つの技術にウィーナー逆たたみ込みと呼ばれるも
のがある。これは、ノイズが存在するときに最適な解を
求めるものである。VMのような行列において、ウィー
ナー逆たたみ込み法は、比較的高い周波数で起こる影響
を実質的に抑制する。式1、2、3を合せると次の結果
が得られる。 式21: Ti=gzaR(Ii―bi)=GR(Ii―bi) 定数g、z、aはそれぞれ個別に測定できる。他のもっ
と容易な方法として、式16で定義されるように、それ
らの積Gを決定する方法もある。幸いにしてGは、経験
的測定により容易に得られる。Gを得るためには、既知
のインクキー設定Iの特定のベクトルにおけるウェブの
上のイメージを測定する。イメージの濃度を測定し、ダ
クタローラの上のインク膜厚さのベクトルTを、前述の
方法により、すなわち式12と式10を使用して、逆た
たみ込みを行って計算する。次の式がGを表す。
【0047】式22: G=Ti/(Ii―bi)R 式22はどんなインクキー・ゾーンiについても解くこ
とができ、Gの評価値を得ることができる。他の方法と
して、Gをいくつかのインクキー・ゾーンの組み合わせ
の評価計算値の加重平均を計算することにより、よりよ
い評価値を得ることもできる。Gが決まっても、式21
の二つの変数、すなわちラチェット設定Rとインクキー
設定Iiが未知のままである。ラチェット設定Rをどの
ように選ぶにしても、インクキー設定ベクトルIについ
て解くことが可能である。ベクトルIを決定する一つの
方法は、プレス操作員に、自分の判断とプレートカバレ
ッジに基づいて、適当なラチェット設定を選択させる方
法である。
【0048】ラチェット設定の、より正確で労力のかか
らない方法は、処理を自動化する方法である。理論的に
は、どのようなラチェット設定も可能である。しかし実
際のラチェット設定には制約がある。ラチェット設定が
あまり低いと、インクキー開度が物理的なインクキーの
限界を超えるものを要求することもありうる。他方、ラ
チェット設定があまり高いと、非常に小さなインクキー
開度になり、インクキー開度の変化に対するインク膜厚
さの感度が比較的大きくなる。これによりインクキー開
度の精度が低下する。最適な条件は、インクキー開度が
物理的限度に対して一定割合を超えない範囲内で、ラチ
ェット設定をできるだけ低くする場合に達成される。こ
の一定割合Hは、次の調整の余地を残すために必要であ
る。Hの値は、モデルとパラメータが個々のプレスをど
こまで正確に表すかに依存し、個人的な好みを満足する
ために、塗りつぶしインク濃度を「理想濃度」からどれ
だけ変える必要があるかに依存し、そして、個々のプレ
スが、色の処理変化をどれだけ経験するかに依存する。
限度Hはたとえば0.8程度の値である。
【0049】ラチェット設定は式23により達成され
る。 式23: R=maxi[Ti/(G(H−bi))] 次に、各インクキーiについてインクキー開度Iiが、
次の式により計算される。 式24: Ii=Ti/(GR)+Bi 上に述べ、図25に示したインキングシステム・モデル
は、動作中のプレスの色制御システムにも同様に適用で
きる。色質は普通、ウェブに印刷された一連の色バーの
光学的濃度を測定することによって、プレス中に監視さ
れる。測定された濃度は、種々の理由により望ましい値
からずれているかもしれない。たとえば、紙の等級と紙
の性質は、色質に影響を与える。さらに、ウェブの初め
の部分では、必要な色質は、いくぶん調整を要する。プ
レスを動かしている間に色調整をする理由には、プレス
の運転を監視している印刷の顧客の個人的な好みも含ま
れる。
【0050】従来の比例・積分・微分(PID)制御ル
ープを利用した色制御システムを図30に示す。一般
に、色濃度の測定は、色監視システム(CMS)220
によって得られ、ブロック222で、望ましい値と比較
される。比較の結果はPIDループ224に供給され
る。PIDループ224で制御信号が生成され、この制
御信号はインクキーに供給され、これに従ってインクキ
ーが調整される。調整されたインクの流れは、インクロ
ーラ列を通ってウェブの上に堆積する。典型的には、ウ
ェブの上の調整されたインク流れに対応するイメージが
色濃度計測の点まで達すると、制御ループが繰り返され
る。図30に示される従来の制御ループは、ウェブの上
のインク濃度とインク厚さとの間の非線形的関係を考慮
していないので、非線形性が大きい場合はその悪影響を
受ける。インク膜厚さが極めて小さい場合、インク膜厚
さの単位変化による濃度の変化はかなり大きくなる。比
較的大きな濃度において(飽和濃度に近い場合)は、同
じインク膜厚さ変化によって、濃度の変化はかなり小さ
くなる。非常に薄い場合には、公称厚さの場合に比べ
て、システムゲインが4倍にも達する。
【0051】インク濃度飽和の影響およびその他の影響
を考慮した色制御システムを、図31に示す。印刷され
たイメージの光学的濃度をプレスの運転中に正確に測定
する色監視システムが、米国特許出願第08/434,928号に
開示されている。この出願はすでに許可されており、発
明者は、ジョンC.セイモア、ジェフリP.ラペッテ、
フランクN.ブロマン、チャ・リン・チュ、ブラドリ
S.モアスフェルダ、マイケルA.ギル、カールR.ボ
スである。この特許出願をここに引用しておく。ビデオ
カメラを、ウェブ全体の種々のインクキー・ゾーンにお
ける連続イメージを取り込むために利用する。異なる領
域におけるイメージを約1秒ごとに取り込むために、一
連の各ステップごとに、ビデオカメラをウェブ全体にわ
たって横方向に動かす。
【0052】インク濃度飽和の影響を考慮するために、
図31の制御ループは、従来モデルにおいて記載された
ような「濃度制御ループ」から、「インク膜厚制御ルー
プ」に置き換えられている。変換回路230は、必要な
インク濃度を必要なインク膜厚さに変換し、変換回路2
32は、測定されたインク濃度をインク膜厚さの値に変
換する。変換回路230と232は、式12の関係を取
り込んでいる。ブロック234では、必要なインク膜厚
さの値と実際のインク膜厚さの値とが比較され、その結
果がPIDループ236に供給される。理想的なPID
ループパラメータは、システムのゲインに依存する。P
IDパラメータが低すぎると、制御ループはゆっくりと
収束する。PIDパラメータが高すぎると、制御ループ
は修正が強すぎて振動する。理想的には、PIDパラメ
ータはこれらの条件の間の妥協点を表す。
【0053】従来の制御システムは、プレートカバレッ
ジに依存する相対的インク利用係数を考慮していない。
あらかじめ決められた量にインクキーを調整すると、プ
レートカバレッジの低い領域では、プレートカバレッジ
の高い領域における同じインクキー調整に比べて、(光
学的濃度の比較的大きな変化に対応して)ウェブの上の
インク膜厚さの変化が比較的大きくなる。この影響を修
正するために、PIDループのゲインは、次の式によ
り、カバレッジが小さい領域では比較的低い値に設定さ
れる。 P’=(0.46+0.54c)P I’=(0.46+0.54c)I D’=(0.46+0.54c)D 変数P,I,Dは、100%カバレッジに対応する「標
準的」PIDパラメータであり、「’」の付いている変
数は対応する修正済み変数である。これらの修正はブロ
ック238でなされ、式10が考慮される。
【0054】図31の色制御システムには、バイブレー
タローラの影響も含まれている。数学的には、これは逆
たたみ込みすなわちにじみを取る問題であって、インク
キー分布関数と望ましいインク分布とを与えられたとき
にインクキー設定を探し出そうとするものである。色制
御システムの好ましい実施形態では、各インクキー・ゾ
ーンについてのインク濃度測定は、PIDループ全体を
一度にするのではなく、順次時間に間に合うように行
う。もしもすべての測定を一時にやろうとすると、イン
ク膜厚さ誤差のベクトルに基づいて光学的修正を決定し
ようとしていることになる点で問題である。しかしこの
場合、濃度誤差のベクトルは、一つの要素を除いてすべ
てがゼロに設定されるように制約される。前述のよう
に、ブロック240で、インクキー設定を求める一つの
やり方は、インクキー分布関数の逆数を決定し、それを
インク膜厚さ誤差ベクトルでたたみ込むことによる方法
である。インキングシステム・モデルの各要素は線形で
あるから、キーを一つずつ取ってそれらを合計した結果
は、それら全部を一度に取ったものと同じである。
【0055】好ましくは、一つのインクキー・ゾーンを
測定し、修正し、次の測定をし、次の修正をする、とい
う順に進行する。この方が、すべてのインクキー・ゾー
ンについて測定にはいるのを待つよりも速い。2番目と
次の測定は、次の事実によって「汚れる」可能性がある
という潜在的な問題があるように見える。すなわち、隣
接するインクキー・ゾーンの色は、第2のインクキー・
ゾーンにおける濃度が測定されている最中に調整される
という事実である。しかし、色修正全体の目的は、一つ
のインクキー・ゾーンだけでの色を変更することであ
る。インクキー分布関数が正しくインクの広がりをモデ
ル化している限りにおいては、隣接するインクキー・ゾ
ーンの濃度は変化しない。複雑化の一つの可能性は、制
御アルゴリズムが、インクキーの物理的限度を超えたイ
ンクキー設定を要求する場合である。たとえば、要求さ
れるインクキー設定が100%を超える開度であった
り、または負の場合である。最も簡単な実行方法は、範
囲外の要求インクキー開度は単にそこに止め、限界値を
越えないようにする方法である。
【0056】好ましい実施形態では、100%を超える
動きを要求されているインクキーに対してと、ゼロより
小さい方向への動きを要求されているインクキーに対し
て、別々の動作がある。前者の場合、ラチェットの設定
を増すことにより、その禁止された濃度を得ることがま
だ可能かもしれない。これをやるためには、要求された
インクキー設定が物理的限度内にはいるように、ラチェ
ット設定を増大させる。ラチェット設定とインクキー開
度とは積として効果があるので、この修正は一方向的に
進めることができる。たとえば、もし要求されたインク
キー開度が120%ならば、現在のラチェット設定を少
なくとも1.2倍に増大させなければならない。この場
合、新しいインクキー開度は100%に設定される。ま
た別のやり方として、さらに調整が可能なように、ラチ
ェット設定を10%高い値に増す方が好ましい場合もあ
るかもしれない。
【0057】ラチェット設定を変えたときは、それに応
じてすべてのインクキー開度が補償されなければならな
い。ラチェット設定がQ倍に増えたときは、インクキー
開度はすべて1/Q倍に減らなければならない。インク
キー開度が負の値になるように要求された場合は、目標
濃度を得ることは不可能かもしれない。一つの例は、非
常に高いカバレッジのインクキー・ゾーンに隣接する非
常に低いカバレッジのインクキー・ゾーンである。隣接
するインクキー・ゾーンからバイブレータローラによる
インクの広がりはすでに行き過ぎかもしれない。インク
キー開度を止める(すなわちゼロに設定する)ことは、
インクキーが限度を超えて動く要求を避けさせることに
はなるが、それによって、最適な濃度が得られないこと
もある。
【0058】最適な濃度が得られない理由は、バイブレ
ータローラの影響の補償が、複数のインクキーの開度の
変更を要求するという事実に起因している。一つのイン
クキーだけを固定した場合は、十分な補償はないだろ
う。最悪の場合の例で、インクキー・ゾーンiで、目標
濃度より上の測定がなされたとし、そしてインクキーが
すでにゼロであるとすると、動かすことのできないイン
クキー変更を補償するために隣接するインクキーを動か
す必要はない。固定することとバイブレータローラの影
響を補償することに起因する最適でない条件になるもう
一つの例は、前述の、高いカバレッジに隣接する低いカ
バレッジの例の中にある。単に固定することでは、カバ
レッジの低いインクキー・ゾーンにおける過剰な濃度
と、カバレッジの高いインクキー・ゾーンにおける不十
分な濃度との折り合いを十分に付けることはできないか
もしれない。
【0059】これらの最適でない条件を改善するインク
キー変更を作る一つの方法は、ベクトルクリッピング
(ベクトル固定)である。この発明の好ましい実施形態
では、一時に一つのインクキー・ゾーンごとの測定を行
う。バイブレータローラの影響を補償しているために、
各濃度測定はインクキー変更のベクトルを生じ、複数の
インクキーへの広がりを生じる。これらのインクキー変
更によって一つのインクキーが動作範囲外になると、各
個別インクキー変更の大きさは、どのインクキーも動作
範囲外に出ることを要求されないように十分に小さな定
数が掛けられる。このようにして、インクキー開度変化
ベクトルは、すべてのインクキー開度が動作範囲内に保
持されるように拡大・縮小される。前述のように、境界
内に入る可能性は、ウィーナー逆たたみ込みまたはSV
D技術を用いて最小化される。どちらの方法も高周波ゲ
インを下げて、インクキーが負になる量を制限する。
【0060】色制御についてさらに複雑なことは、プレ
スの時定数、すなわちプレスの上で安定化するためのイ
ンキングレベルの変更に必要な時間に対するカバレッジ
の影響である。安定性を達成するために必要なインプレ
ッションの数とプレートカバレッジとの間の関係につい
ての計算機モデルデータが提示された。この関係は次の
式で表示できる。この式は、チョウ、シェムとベイン、
ローレンスによって提示された計算機モデルデータの近
似式である。これは、1996年TAGAプロシーディ
ングズの「オフセット印刷のコンピュータシミュレーシ
ョン:I.供給率に及ぼすイメージカバレッジの影響」
に開示されている。 式25: t=3.5+19/c 定性的には、プレートカバレッジが小さいゾーンでは、
インク膜厚さの変更は、インクローラ列96を通過する
のにもっと長い時間を必要とする。なぜなら、種々のロ
ーラに付着するインクの量が、ローラから離れてウェブ
12に行くインクの量に比べてもっと大きいからであ
る。これは、時定数RCの電気モデルと等価である。こ
こに、ローラのインクを容量Cとし、インク溜め38へ
の逆流を一定値Rbで表し、比較的小さなカバレッジ
を、Rbに並列の比較的大きな抵抗Rで表す。
【0061】式25のオフセット項(3.6)は、イン
クが、紙までのインク列と流れを通過するための純粋な
遅れ時間を表す。比較的小さなカバレッジの領域の比較
的長い設定時定数を補償するために、PIDループ23
6は、注目するゾーンのカバレッジに起因するインクの
流れとインクの逆流量の合計に反比例する積分項を使用
する。従来のPIDループ224では、PID入力の変
更は、ほどんど即時にPID出力の変更をもたらす。し
かし、少なくとも、厚さの変動が種々のローラにわたっ
て伝播して基板に至るのに十分なだけローラが回転する
までは、インクブレード・セグメント44の変更が、基
板へのインクカバレッジに影響することはありえない。
もう一つの伝播の遅れは一般に、印刷された基板が、C
MSに達する前にある程度進むという要求によって起き
る。
【0062】このインキングシステム・モデルで考慮す
ることのできる他の影響には、ゴースティングと、プレ
ス速度と、紙の種類の相違と、膜厚さと小さなインクキ
ー開度との非線形性と、物理的ドットゲインとが含まれ
ている。考慮することのできる他の要素には、印刷され
たイメージに重要な影響を与える減衰システムがある。
インクキーの事前設定に加えて、適当な減衰流体の事前
設定も望まれる。この発明はここに記載した具体的構成
および部品の配置に限定するものではなく、特許請求の
範囲内で、実施形態の変形のすべてを含む。上記技術に
照らして多数の修正例・変形例が可能なことは明らかで
ある。したがって、特許請求の範囲内で、具体的に記載
された実施の形態のほかの実施の形態が可能である。当
業者が上記説明を読めば、この明細書で教示された方法
の他の実施の形態や変形例を示唆することになる。たと
えば、説明の簡単化のために、1枚ウェブのプレスの紙
の一つの表面の例が使用された。しかし、この発明は、
紙の両面の場合、すなわち多面ウェブプレスの場合でも
同様に効果がある。にじみ防止の方法は多数あり、この
発明はここに開示されたものに限定して解釈すべきでな
い。ここの説明では、テプリッツ行列である行列VMを
仮定し、また、インクの横方向の広がりが複数のインク
キー・ゾーンを通じて不変であると仮定した。FFTと
ウィーナー技術はこの空間的不変性を要求するが、直線
行列逆変換技術とSVD技術はそのように制約されてい
ない。これらの空間的に可変とする技術は、インクの横
方向の広がりがカバレッジに依存する場合に適用でき
る。ここで開示した内容は、インク飽和の影響を補償す
る方法と、インク逆流の補償とを別々に教示するが、計
算効率を高めるために、これらの工程を結合して一つの
工程にすることが可能なこと、およびそのような実施の
形態はこの発明の均等な実施の形態であることは、当業
者が認識すべきことである。さらに、ここに開示された
例は良く知られた機械的インクキーを示すものである
が、この発明は、インクの流れを制御する他の機器にも
同様に適用できる。さらに、この例はハリス・ハイデル
ベルクM1000B印刷ユニットに基づいているが、こ
の発明は他のインキング列設計にも同様に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるウェブオフセット印刷のブロック
図。
【図2】インクファウンテン・ローラ、インク溜めおよ
びインクキーを含むインキング装置を示す図。
【図3】図3(a)と図3(b)はともに、図2のイン
キング装置の3−3線矢視図。
【図4】本発明によるインクキー制御システムの模式
図。
【図5】インクキー開度の測定値と表示されたインクキ
ー開度との関係を示すグラフ。
【図6】図6(a)〜図6(c)は、インクの色のシア
ン、マゼンタ、黄色について、それぞれのインクファウ
ンテン・ローラ上の対応するインク膜の厚さと、そのイ
ンクローラのインクキー開度のパーセンテージの関係を
表すグラフ。
【図7】ハリスM1000B印刷プレスの下側印刷ユニ
ットのローラ列(ローラトレーン)を示す模式図。
【図8】ローラ100からローラ102へとインクが移
転される、2個のローラの間の接触点を示す図。
【図9】フォームローラ120とプレートシリンダ12
2の間の接触点を示す図。
【図10】図7のローラ列の種々の表面におけるインク
膜の厚さを示すグラフであって、各曲線は、0%から1
00%の種々のカバレッジに対応する。
【図11】2種類のモデルによる、プレートへの相対的
インク供給量と相対的プレートカバレッジの関係を表す
グラフ。
【図12】相対的インクキー開度と相対的プレートカバ
レッジの関係を、3種類の異なるスプリット比kの値に
ついて示すグラフ。
【図13】ローラ列96の各接触点でのインク厚さを関
係づける一群の連立方程式。
【図14】表面S0上のインク膜厚さを任意単位の1
(t0=1)とし、すべての接触点でのスプリット率を
0.5として、種々のプレートカバレッジの値につい
て、図13の連立方程式を解いた結果。
【図15】紙上の相対的インク膜厚さとプレートカバレ
ッジの関係を示すグラフ。
【図16】濃度と相対的ラチェット(爪車)設定との関
係を示すグラフ。
【図17】未知のインクキー分布関数を有するインキン
グシステム・モデルを示す図。
【図18】印刷プレート・テストデザインを示す図。
【図19】図18の印刷プレート・テストデザインを用
いた、濃度とインクキー位置の関係を示す図であって、
バイブレータロータを不作動とし、次に作動した場合を
示す。曲線204はプレートカバレッジをインクキー番
号に対応させて示す。
【図20】図19の曲線202の、より詳細なプロッ
ト。
【図21】図20のデータに式13を適用して得た結果
を示す図。
【図22】経験的に決定されたインクキー分布関数。
【図23】位置(cm)の関数としてのインクキー分布
関数を表す数値の表。
【図24】i番目のキーゾーンにおけるウェブ上のイン
ク膜厚さを決定するベクトル式。
【図25】インキングシステム・モデルの模式図。
【図26】インクキー分布関数から形成されるテプリッ
ツ(Toeplitz)行列VMを示す表。
【図27】行列VMの悪条件化の影響を示すグラフ。
【図28】行列VMの固有値を示すグラフ。
【図29】インクキー分布関数のフーリエ変換を表すグ
ラフ。
【図30】従来の、比例・積分・微分(PID)制御ル
ープを示す図。
【図31】本発明による色制御ループを示す図。
【図32】本発明によるコンピュータ・プログラムであ
る。
【図33】本発明によるコンピュータ・プログラムであ
る。
【図34】本発明によるコンピュータ・プログラムであ
る。
【図35】本発明によるコンピュータ・プログラムであ
る。
【図36】本発明によるコンピュータ・プログラムであ
る。
【図37】本発明によるコンピュータ・プログラムであ
る。
【図38】本発明によるコンピュータ・プログラムであ
る。
【図39】本発明によるコンピュータ・プログラムであ
る。
【図40】本発明によるコンピュータ・プログラムであ
る。
【図41】本発明によるコンピュータ・プログラムであ
る。
【図42】本発明によるコンピュータ・プログラムであ
る。
【符号の説明】
10 印刷システム 12 ウェブ 14、16、18、20 印刷ユニット 22 上部ブランケットシリンダ 28 下部印刷プレートシリンダ 31、32、33、34 色 36 インキング装置 38 インク溜め 40 インクファウンテン・ローラ 42 ブレード 44 ブレードセグメント 46 ブレードエッジ 48 外表面 50 インク流調整デバイス 54 インクキー 58 双方向アクチュエータモータ 60 ポテンショメータ 64、66 ライン 68 制御コンソール・処理ユニット 70 インクキー制御システム 72、76 ライン 74 予備プレスデータ・システム 80 LED表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 チア リン チュー アメリカ合衆国 ウィスコンシン州 53005 ブルックフィールド サンタ ロ ーザ ドライヴ 14615 (72)発明者 ダグラス ジェイ シーコラ アメリカ合衆国 ウィスコンシン州 53186 ウォーケシャ グリーンメドー ドライヴ 719

Claims (42)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷プレス内の複数のインク制御デバイ
    スの初期設定を決定する方法であって、 前記インク制御デバイスは、第1のローラのそれぞれの
    ゾーンに供給されるインクの量を制御し、 インクは、イメージを印刷するために、前記第1のロー
    ラからローラ列へ伝播され、それから基板へと伝播さ
    れ、 前記複数のインク制御デバイスは、前記基板の上のそれ
    ぞれのインクキー・ゾーンに関連付けられ、 前記ローラ列は一つのプレートシリンダを含み、 前記方法は、 基板上のあらかじめ定めたインク膜厚さを得るために必
    要な、プレートカバレッジの値と、対応するプレートシ
    リンダ上のインク膜厚さとを関係付ける、比例でないプ
    レートカバレッジ関係式を、決定する工程と、 それぞれに対応するインクキー・ゾーンのプレートカバ
    レッジ値を与えられて、前記比例でないプレートカバレ
    ッジ関係式に基づいて、各インク制御デバイスの初期設
    定を計算する工程と、 を具備することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の方法において、前記比例でな
    いプレートカバレッジ関係式は、ゼロでないオフセット
    を有する線形のプレートカバレッジ関係式であることを
    特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 請求項1の方法において、前記比例でな
    いプレートカバレッジ関係式は、モデルに基づくプレー
    トカバレッジ関係式であることを特徴とする方法。
  4. 【請求項4】 請求項1の方法において、前記比例でな
    いプレートカバレッジ関係式は、経験的に導いたプレー
    トカバレッジ関係式であることを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 印刷プレス内の複数のインク制御デバイ
    スの初期設定を決定する方法であって、 前記インク制御デバイスは、第1のローラのそれぞれの
    ゾーンに供給されるインクの量を制御し、 インクは、イメージを印刷するために、前記第1のロー
    ラからローラ列へ伝播され、それから基板へと伝播さ
    れ、 前記複数のインク制御デバイスは、前記基板の上のそれ
    ぞれのインクキー・ゾーンに関連付けられ、 前記ローラ列は一つのプレートシリンダを含み、 前記方法は、 基板上のあらかじめ定めたインク膜厚さを得るために必
    要な、プレートカバレッジの値と、対応するプレートシ
    リンダ上のインク膜厚さとを関係付ける、プレートカバ
    レッジ関係式を、決定する工程と、 前記基板上のインク濃度とその基板上のインク膜厚さと
    を関係付ける、比例でないインク飽和濃度関係式を決定
    する工程と、 それぞれに対応するインクキー・ゾーンのプレートカバ
    レッジ値と前記基板上のインクの望ましい光学的濃度と
    を与えられて、前記プレートカバレッジ関係式に基づい
    て、各インク制御デバイスの初期設定を計算する工程
    と、 を具備し、 前記基板上のインクの望ましい光学的濃度は、前記イン
    ク飽和濃度関係式によって基板上の望ましいインク膜厚
    さに変換されるものであること、 を特徴とする方法。
  6. 【請求項6】 請求項5の方法において、前記プレート
    カバレッジ関係式は、比例でないプレートカバレッジ関
    係式であることを特徴とする方法。
  7. 【請求項7】 請求項6の方法において、前記比例でな
    いプレートカバレッジ関係式は、ゼロでないオフセット
    を有する線形のプレートカバレッジ関係式であることを
    特徴とする方法。
  8. 【請求項8】 請求項6の方法において、前記比例でな
    いプレートカバレッジ関係式は、モデルに基づくプレー
    トカバレッジ関係式であることを特徴とする方法。
  9. 【請求項9】 請求項6の方法において、前記比例でな
    いプレートカバレッジ関係式は、経験的に導いたプレー
    トカバレッジ関係式であることを特徴とする方法。
  10. 【請求項10】 請求項5の方法において、前記プレー
    トカバレッジ関係式は、比例関係のプレートカバレッジ
    関係式であることを特徴とする方法。
  11. 【請求項11】 印刷プレス内の複数のインク制御デバ
    イスの初期設定を決定する方法であって、 前記インク制御デバイスは、第1のローラのそれぞれの
    ゾーンに供給されるインクの量を制御し、 インクは、イメージを印刷するために、前記第1のロー
    ラからローラ列へ伝播され、それから基板へと伝播さ
    れ、 前記複数のインク制御デバイスは、前記基板の上のそれ
    ぞれのインクキー・ゾーンに関連付けられ、 前記ローラ列は一つのプレートシリンダと、前記基板の
    長手方向の動きに対して横方向に往復動作をする一つの
    バイブレータローラとを含み、 前記方法は、 一つのインク制御デバイスによって供給されるインクの
    量と、前記バイブレータローラの横方向の動きによって
    影響される複数のインクキー・ゾーン内の基板上のイン
    クの分布とを関係付ける、インクキー分布関数を決定す
    る工程と、 それぞれに対応するインクキー・ゾーンのプレートカバ
    レッジ値と基板上のインクの望ましい光学的濃度とを与
    えられて、前記インクキー分布関数に基づいて、各イン
    ク制御デバイスの初期設定を計算する工程と、 を具備することを特徴とする方法。
  12. 【請求項12】 請求項11の方法において、 前記各インクキー制御デバイスの初期設定を計算する工
    程は、対応する各インクキー・ゾーンについて前記第1
    のローラの上の望ましいインク膜厚さを得るために、対
    応するインクキー・ゾーンに対して、インクキー分布関
    数について、プレートシリンダ上の望ましいインク膜厚
    さによる逆たたみ込みを行う工程を含むこと、 を特徴とする方法。
  13. 【請求項13】 請求項12の方法において、前記逆た
    たみ込みを行う工程は、フーリエ変換の使用を含むこと
    を特徴とする方法。
  14. 【請求項14】 請求項13の方法において、前記逆た
    たみ込みを行う工程は、高速フーリエ変換の使用を含む
    ことを特徴とする方法。
  15. 【請求項15】 請求項12の方法において、前記逆た
    たみ込みを行う工程は、ウィーナー逆たたみ込みの実行
    を含むことを特徴とする方法。
  16. 【請求項16】 請求項11の方法において、前記各イ
    ンク制御デバイスの初期設定を計算する工程は、 第1の配列として、対応する各インクキー・ゾーンにつ
    いて、プレートシリンダ上の望ましいインク膜厚さを表
    す工程と、 第1の行列として、前記インクキー分布関数を表す工程
    と、 前記第1の行列の逆行列を生成して第2の行列を得る工
    程と、 前記第2の行列と前記第1の配列とを掛け合わせて、対
    応する各インクキー・ゾーンについて、前記第1のロー
    ラの上の望ましいインク膜厚さを得る工程と、 を含むことを特徴とする方法。
  17. 【請求項17】 請求項16の方法において、前記第1
    の行列はテプリッツ行列であることを特徴とする方法。
  18. 【請求項18】 請求項16の方法において、前記第1
    の行列は空間的に可変であることを特徴とする方法。
  19. 【請求項19】 請求項11の方法において、前記各イ
    ンク制御デバイスの初期設定を計算する工程は、 第1の配列として、対応する各インクキー・ゾーンにつ
    いて、プレートシリンダ上の望ましいインク膜厚さを表
    す工程と、 第1の行列として、前記インクキー分布関数を表す工程
    と、 特異値分解を使用して、前記第1の行列から第2の行列
    を生成する工程と、 前記第2の行列と前記第1の配列とを掛け合わせて、対
    応する各インクキー・ゾーンについて、前記第1のロー
    ラの上の望ましいインク膜厚さを得る工程と、 を含むことを特徴とする方法。
  20. 【請求項20】 請求項19の方法において、前記第2
    の行列は空間的に可変であることを特徴とする方法。
  21. 【請求項21】 請求項11の方法において、 プレートカバレッジの値と、基板上のあらかじめ定めた
    インク膜厚さを得るために必要なプレートシリンダ上の
    対応するインク膜厚さとを関係付ける、プレートカバレ
    ッジ関係式を決定する工程をさらに具備し、 前記各インク制御デバイスの初期設定を計算する工程
    は、対応する各インクキー・ゾーンについて基板上の望
    ましいインク膜厚さとプレートカバレッジの値とを与え
    られて、プレートシリンダ上の望ましいインク膜の厚さ
    を決定するための、前記プレートカバレッジ関係式の使
    用を含むこと、 を特徴とする方法。
  22. 【請求項22】 請求項21の方法において、前記プレ
    ートカバレッジ関係式は、比例でないプレートカバレッ
    ジ関係式であることを特徴とする方法。
  23. 【請求項23】 請求項21の方法において、前記比例
    でないプレートカバレッジ関係式は、ゼロでないオフセ
    ットを有する線形のプレートカバレッジ関係式であるこ
    とを特徴とする方法。
  24. 【請求項24】 請求項21の方法において、前記比例
    でないプレートカバレッジ関係式は、モデルに基づくプ
    レートカバレッジ関係式であることを特徴とする方法。
  25. 【請求項25】 請求項21の方法において、前記比例
    でないプレートカバレッジ関係式は、経験的に導いたプ
    レートカバレッジ関係式であることを特徴とする方法。
  26. 【請求項26】 請求項21の方法において、前記プレ
    ートカバレッジ関係式は、比例関係のプレートカバレッ
    ジ関係式であることを特徴とする方法。
  27. 【請求項27】 請求項21の方法において、 基板上のインクの光学的濃度と基板上のインク膜の厚さ
    とを関係付ける、インク飽和濃度関係式を決定する工程
    をさらに具備し、 前記各インク制御デバイスの初期設定を計算する工程
    は、基板上の望ましい光学的濃度を与えられて、対応す
    る各インクキー・ゾーンについて、基板上のインク膜の
    厚さを計算する工程を含むこと、 を特徴とする方法。
  28. 【請求項28】 請求項27の方法において、前記プレ
    ートカバレッジ関係式は、比例でないプレートカバレッ
    ジ関係式であることを特徴とする方法。
  29. 【請求項29】 請求項27の方法において、前記比例
    でないプレートカバレッジ関係式は、ゼロでないオフセ
    ットを有する線形のプレートカバレッジ関係式であるこ
    とを特徴とする方法。
  30. 【請求項30】 請求項27の方法において、前記比例
    でないプレートカバレッジ関係式は、モデルに基づくプ
    レートカバレッジ関係式であることを特徴とする方法。
  31. 【請求項31】 請求項27の方法において、前記比例
    でないプレートカバレッジ関係式は、経験的に導いたプ
    レートカバレッジ関係式であることを特徴とする方法。
  32. 【請求項32】 請求項27の方法において、前記プレ
    ートカバレッジ関係式は、比例関係のプレートカバレッ
    ジ関係式であることを特徴とする方法。
  33. 【請求項33】 請求項21の方法において、 前記各インクキー制御デバイスの初期設定を計算する工
    程は、各インクキー・ゾーンについて前記第1のローラ
    の上の望ましいインク膜厚さを得るために、対応するイ
    ンクキー・ゾーンに対して、インクキー分布関数につい
    て、プレートシリンダ上の望ましいインク膜厚さによる
    逆たたみ込みを行う工程を含むこと、 を特徴とする方法。
  34. 【請求項34】 請求項33の方法において、前記逆た
    たみ込みを行う工程は、フーリエ変換の使用を含むこと
    を特徴とする方法。
  35. 【請求項35】 請求項33の方法において、前記逆た
    たみ込みを行う工程は、ウィーナー逆たたみ込みの実行
    を含むことを特徴とする方法。
  36. 【請求項36】 請求項21の方法において、前記各イ
    ンク制御デバイスの初期設定を計算する工程は、 第1の配列として、対応する各インクキー・ゾーンにつ
    いて、プレートシリンダ上の望ましいインク膜厚さを表
    す工程と、 第1の行列として、前記インクキー分布関数を表す工程
    と、 前記第1の行列の逆行列を生成して第2の行列を得る工
    程と、 前記第2の行列と前記第1の配列とを掛け合わせて、対
    応する各インクキー・ゾーンについて、前記第1のロー
    ラの上の望ましいインク膜厚さを得る工程と、 を含むことを特徴とする方法。
  37. 【請求項37】 請求項36の方法において、前記第1
    の行列はテプリッツ行列であることを特徴とする方法。
  38. 【請求項38】 請求項21の方法において、前記各イ
    ンク制御デバイスの初期設定を計算する工程は、 第1の配列として、対応する各インクキー・ゾーンにつ
    いて、プレートシリンダ上の望ましいインク膜厚さを表
    す工程と、 第1の行列として、前記インクキー分布関数を表す工程
    と、 特異値分解を使用して、前記第1の行列から第2の行列
    を生成する工程と、 前記第2の行列と前記第1の配列とを掛け合わせて、対
    応する各インクキー・ゾーンについて、前記第1のロー
    ラの上の望ましいインク膜厚さを得る工程と、 を含むことを特徴とする方法。
  39. 【請求項39】 請求項11の方法において、 基板上のインクの光学的濃度と基板上のインク膜の厚さ
    とを関係付ける、インク飽和濃度関係式を決定する工程
    をさらに具備し、 前記各インク制御デバイスの初期設定を計算する工程
    は、基板上の望ましい光学的濃度を与えられて、対応す
    る各インクキー・ゾーンについて、基板上のインク膜の
    厚さを計算する工程を含むこと、 を特徴とする方法。
  40. 【請求項40】 請求項39の方法において、 前記各インクキー制御デバイスの初期設定を計算する工
    程は、各インクキー・ゾーンについて前記第1のローラ
    の上の望ましいインク膜厚さを得るために、対応するイ
    ンクキー・ゾーンに対して、インクキー分布関数につい
    て、プレートシリンダ上の望ましいインク膜厚さによる
    逆たたみ込みを行う工程を含むこと、 を特徴とする方法。
  41. 【請求項41】 請求項40の方法において、前記逆た
    たみ込みを行う工程は、フーリエ変換の使用を含むこと
    を特徴とする方法。
  42. 【請求項42】 請求項39の方法において、前記各イ
    ンク制御デバイスの初期設定を計算する工程は、 第1の配列として、対応する各インクキー・ゾーンにつ
    いて、プレートシリンダ上の望ましいインク膜厚さを表
    す工程と、 第1の行列として、前記インクキー分布関数を表す工程
    と、 前記第1の行列の逆行列を生成して第2の行列を得る工
    程と、 前記第2の行列と前記第1の配列とを掛け合わせて、対
    応する各インクキー・ゾーンについて、前記第1のロー
    ラの上の望ましいインク膜厚さを得る工程と、 を含むことを特徴とする方法。
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