JPH10316955A - 熱硬化性接着剤組成物、その製造方法および接着構造 - Google Patents

熱硬化性接着剤組成物、その製造方法および接着構造

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JPH10316955A
JPH10316955A JP12233397A JP12233397A JPH10316955A JP H10316955 A JPH10316955 A JP H10316955A JP 12233397 A JP12233397 A JP 12233397A JP 12233397 A JP12233397 A JP 12233397A JP H10316955 A JPH10316955 A JP H10316955A
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秀也 槙
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の反応性(硬化性)ホットメルト接着剤
が有する、遅い架橋反応、反応副生成物の発生による接
着力の経時劣化、加熱時のゲル化けなどの問題を解決で
き、溶剤を用いなくてもフィルムに成形できる熱硬化性
接着剤組成物を提供する。 【解決手段】 (a)エチレン−グリシジル(メタ)アクリ
レート共重合体、(b)エチレン−アルキル(メタ)アクリ
レート共重合体、および(c)分子内にカルボキシル基を
有するロジンを含んでなり、上記共重合体分子のエチレ
ン単位間に形成された架橋構造を有する、熱硬化性接着
剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱硬化性接着剤組
成物、例えば電子部品の接着やICパッケージの作製に
特に適した熱硬化性接着剤組成物、その製造方法および
接着構造に関する。本発明の接着剤組成物は、反応性
(熱硬化性)の熱接着タイプの接着剤として利用でき
る。
【0002】
【従来の技術】熱接着に利用できる、いわゆるホットメ
ルト接着剤の一種として、耐熱性等の性能の向上を目的
として、接着後の架橋反応を可能にした、いわゆる反応
性(硬化性)ホットメルト接着剤がある。従来の反応性
ホットメルト接着剤の例としては、次の1〜6のタイプ
を挙げることができる。
【0003】1.イソシアネート基を有する高分子を含
有する湿気硬化型ホットメルト接着剤(米国特許5,4
18,288号(特開平6−158017号公報に対
応)等参照)。 2.シリル基を有する高分子を含有するシラノール縮合
型ホットメルト接着剤(特開平5−320608号等参
照)。 3.アクリロイル基を有する高分子を含有するラジカル
重合型ホットメルト接着剤(特開昭63−230781
号公報等参照)。 4.グリシジル基を有する高分子とフェノール樹脂とを
含有する熱硬化型ホットメルト接着剤(特開平6−17
2731号公報等参照)。 5.熱接着後に放射線照射により架橋させる方法(特開
平6−306346号公報等参照)。 6.エチレン、α,β−不飽和カルボン酸およびα,β−
不飽和カルボン酸エステルの三元共重合体と、エチレン
−グリシジルメタクリレート共重合体と、ジアリルフタ
レート化合物とからなる架橋性樹脂組成物(特開平4−
45123号参照)。
【0004】しかしながら、上記1〜6の反応性ホット
メルト接着剤は、以下の様な問題点をいまだ有してい
る。 a)あるホットメルト接着剤は、一般に架橋反応が遅
く、長時間のポストキュアが必要である。たとえば、上
記1および2の場合。 b)あるホットメルト接着剤は、架橋反応の際に水分を
必要とし、外気と接触しにくい部分の接着には不向きで
ある。たとえば、上記1の場合。 c)あるホットメルト接着剤は、反応副生成物として水
分を発生し、接着力の経時劣化等の悪影響を及ぼす。た
とえば、上記2の場合。 d)いくつかのホットメルト接着剤は、フィルム状に成
形するために溶剤を必要とし、接着完了後の残留溶剤が
悪影響を及ぼす。たとえば、上記1〜4の場合。 e)いくつかホットメルト接着剤では、一般に常温(約
25℃)で保存した場合でも架橋反応が徐々に進み、貯
蔵安定性が低い。たとえば、上記1〜3の場合。 f)放射線架橋タイプのものは、放射線が照射できない
か、若しくは照射しにくい部分の接着には不向きであ
る。たとえば、上記5の場合。 g)あるホットメルト接着剤では共重合体の分子間の熱
硬化反応が必須であるため、フィルム等の所定の形状へ
の成形工程において、加熱による組成物のゲル化を防止
するのが困難であり、実質的には連続生産ができない。
たとえば、上記6の場合。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、従来の反応性ホットメルト接着剤の有する上記a〜
gに記載のような問題点をすべて同時に解決し得る熱接
着タイプの接着剤として利用できる、熱硬化性接着剤組
成物を提供することにある。本発明の第2の目的は、そ
のような熱硬化性接着剤組成物の製造方法を提供するこ
とである。さらに本発明の第3の目的は、そのような熱
硬化性接着剤組成物を用いた接着構造を提供することで
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記第1の目
的を達成するために、(a)エチレン−グリシジル(メタ)
アクリレート共重合体、(b)エチレン−アルキル(メタ)
アクリレート共重合体、および(c)分子内にカルボキシ
ル基を有するロジンを含んでなり、上記共重合体分子の
エチレン単位間に形成された架橋構造を有する、熱硬化
性接着剤組成物を提供する。
【0007】本発明は、上記第2の目的を達成するため
に、本発明の熱硬化性接着剤組成物の製造方法であっ
て、(1)前記エチレン−グリシジル(メタ)アクリレー
ト共重合体(a)と、前記エチレン−アルキル(メタ)ア
クリレート共重合体(b)と、前記ロジン(c)とを含ん
でなり、全成分が実質的に均一になる様に混合して接着
剤組成物の前駆体を形成し、(2)その前駆体に電子線を
照射して前記架橋構造を形成し、熱硬化性接着剤組成物
を製造する方法を提供する。
【0008】最後に、本発明は、上記第3の目的を達成
するために、A:第1の被着体と、B:請求項1または
2に記載の熱硬化性接着剤組成物の層と、C:第2の被
着体とをこの順に積層し、互いに密着する様に熱圧着処
理を施して形成した接着構造を提供する。
【0009】
【実施の形態】熱硬化性接着剤組成物 本発明の熱硬化性接着剤組成物(以下、単に「接着剤組
成物」と呼ぶこともある。)は、常温で固体であるが、
所定の温度において、比較的低圧、短時間で(たとえ
ば、100〜200℃の温度、0.1〜10kg/cm2
圧力で、0.1〜30秒間で)熱圧着でき、圧着時の加
熱または圧着後の加熱(ポストキュア)により、水分を
必要とせずに硬化(架橋)させることができる。なお、
本明細書において「常温」という用語は、約25℃を意
味する。したがって、本発明の接着剤組成物は、熱接着
−熱架橋タイプの接着剤として有利に使用でき、その場
合、放射線架橋タイプおよび湿気硬化(架橋)タイプの
場合に生じる上記の様な課題が解決できる。
【0010】熱硬化を行う時の加熱温度は通常120℃
以上であり、加熱時間は通常1分以上である。熱硬化反
応は、実質的に、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレ
ート共重合体(共重合体(a))の「エポキシ基」と、分
子内にカルボキシル基を有するロジン(ロジン(c))の
「カルボキシル基」との間の反応であるので、水分等の
反応副生成物は発生しない。
【0011】本発明の接着剤組成物の前駆体は、通常の
ホットメルト接着剤に比べて低い温度(たとえば、12
0℃以下)で溶融し、容易にホットメルトコーティング
できる。また、ホットメルト時の流動性が比較的高く、
コーティングまたはフィルム状に成形するために溶剤を
必要としない。なお、ここで「前駆体」とは、電子線照
射による分子間架橋が形成される前の状態を意味する。
【0012】分子間架橋は、エチレン−アルキル(メ
タ)アクリレート共重合体(共重合体(b))どうしの分
子間、共重合体(a)どうしの分子間、および共重合体
(b)と共重合体(a)との分子間のうちの少なくとも1つ
の間において、エチレン単位間に形成される。この様な
分子間における架橋反応は、電子線照射により、共重合
体(a)または/および(b)分子のエチレン単位がラジカ
ル的に活性化され、エチレン単位間で進行する。
【0013】この様な架橋構造は、接着剤組成物の熱圧
着時の弾性率を向上させる。弾性率の向上により、2つ
の被着体の間に挟まれた接着剤組成物の層が、熱圧着操
作の際に過度に大きく流動することを防ぎ、接着剤組成
物が被着体の間からはみ出したり、接着剤の層の厚みが
小さくなりすぎて接着性能が低下することを効果的に防
止する。
【0014】上記の様な性能を制御する接着剤組成物の
弾性率は、150℃における貯蔵弾性率(G′)により
規定するのが望ましい。しかしながら、本発明の接着剤
組成物は、加熱により硬化反応が進行するので、通常こ
の温度では一定の弾性率を示さない。そこで、接着剤組
成物の貯蔵弾性率を次のように定義する。使用前(熱圧
着前等、被着体上へ適用する前)の接着剤組成物を試料
とし、動的粘弾性測定装置を用いて、試料の温度を80
℃から280℃まで、昇温速度5℃/分で昇温し、剪断
速度6.28rad/秒で貯蔵弾性率を測定する。そし
て、得られるチャート(温度対貯蔵弾性率)上で、15
0℃における貯蔵弾性率の値を、「接着剤組成物の貯蔵
弾性率」と定義する。
【0015】このように定義した接着剤組成物の貯蔵弾
性率は、通常1×104〜1×106dyne/cm2 、好適に
は2×104〜3×105dyne/cm2の範囲である。この
貯蔵弾性率が小さすぎると、熱圧着操作における流動を
防止する効果が低下し、反対に大きすぎると、瞬間的な
熱圧着(たとえば30秒以下)操作での接着(仮接着)
が不良になるおそれがある。この様な仮接着が不良であ
ると、接着した部品を後工程(たとえば、ポストキュア
工程)へ運搬する時に、部品が基材から脱着する恐れが
ある。
【0016】メルトコーティングまたは押出成形の際の
加熱温度での、共重合体(a)とロジン(c)との硬化反応
は極めて緩やかであり、接着剤組成物の前駆体がゲル化
したり、その粘性(複素弾性率)が連続生産が困難にな
る様なレベルまで上昇することはない。また、90℃未
満では硬化反応は実質的には進行しないので、接着剤組
成物の貯蔵安定性を高めることができる。一方、130
℃以上、好適には150℃以上の温度では硬化反応が急
速に進行するので、ポストキュア等の熱硬化処理時間を
容易に短縮できる。
【0017】本発明の接着剤組成物は、接着剤組成物の
前駆体をフィルム状または他の形状に成形し、その成形
物に電子線を照射し、共重合体の分子間の架橋構造を形
成して製造することができる(詳細は後述する。)。
【0018】エチレン−グリシジル(メタ)アクリレー
ト共重合体(共重合体(a)) エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体
(「共重合体(a)」と呼ぶこともある。)は、接着剤組
成物を所定の温度にて加熱したときに、ロジン(c)と硬
化反応して、硬化物の凝集力を高める働きをする。この
様な高凝集力は、接着剤組成物の剥離接着力等の接着性
能を向上させるのに有利である。また、電子線照射によ
り、共重合体(a)どうしの分子間、または/および共重
合体(b)との分子間での架橋構造を形成し、接着剤組成
物の熱圧着時の弾性率を向上させる様に作用する。
【0019】加えて、共重合体(a)は、接着剤組成物の
前駆体を比較的低温で溶融させ、メルトコーティングを
容易にする作用も有する。また、接着剤組成物に良好な
熱接着性を付与する。この「熱接着性」は、接着剤組成
物を溶融して被着体に密着した後、冷却、固化した段階
での被着体に対する接着性を意味する。
【0020】共重合体(a)は、たとえば(i)グリシジル
(メタ)アクリレートモノマーと(ii)エチレンモノマーと
を含んでなるモノマー混合物を出発モノマーとして重合
して得ることができる。また、本発明の効果を損なわな
い限り、上記モノマーに加えて第3のモノマー、例えば
プロピレン、アルキル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル
等を使用できる。この場合、アルキル(メタ)アクリレー
トのアルキル基の炭素数は、通常1〜8の範囲である。
共重合体(a)の具体例としては、グリシジル(メタ)アク
リレートとエチレンの2元共重合体、グリシジル(メタ)
アクリレート、酢酸ビニル、およびエチレンの3元共重
合体、グリシジル(メタ)アクリレート、エチレン、およ
びアルキル(メタ)アクリレートの3元共重合体を挙げる
ことができる。
【0021】この様な共重合体(a)は、グリシジル(メ
タ)アクリレートとエチレンとからなるモノマー混合物
を重合させてなる繰り返し単位を、高分子全体に対し
て、通常50重量%以上、好適には75重量%以上含
む。また、上記繰り返し単位中の、グリシジル(メタ)ア
クリレート(G)とエチレン(E)の重量比(G:E)は、
好適には50:50〜1:99、特に好適には20:8
0〜5:95の範囲である。エチレンの含有量が少なす
ぎると、共重合体(b)およびロジン(c)に対する共重合
体(a)の相溶性が低下し、均一な組成物ができないおそ
れがあり、また、電子線架橋が困難になるおそれがあ
る。反対に、エチレンの含有量が多すぎると、接着性能
が低下するおそれがある。共重合体(a)は、1種単独で
または2種以上の混合物として使用することができる。
【0022】共重合体(a)の190℃において測定した
メルトフローレート(以下、「MFR」と略する場合も
ある。)は、通常1(g/10分)以上である。1以上
であれば、接着剤組成物の熱接着が可能である。しかし
ながら、接着剤組成物の前駆体のメルトコーティングを
容易にするためには、好適には150以上である。一
方、MFRが大きすぎると、硬化した組成物の凝集力が
低下するおそれがある。これらの観点から、MFRは、
特に好適には200〜1000の範囲である。
【0023】ここで、「MFR」は、JIS K 676
0の規定に従い測定された値である。また、共重合体
(a)の重量平均分子量は、MFRが上記の様な範囲にな
る様に選択する。
【0024】本発明の接着剤組成物に含まれる共重合体
(a)の割合は、通常10〜95重量%である。10重量
%未満では硬化物の凝集力を高める効果が低下するおそ
れがあり、反対に95重量%を超えると、熱圧着時の接
着力が低下するおそれがある。この様な観点から、好適
には30〜88重量%、特に好適には40〜85重量%
の範囲である。
【0025】エチレン−アルキル(メタ)アクリレート共
重合体(共重合体(b)) エチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体(「共
重合体(b)」と呼ぶこともある。)は、接着剤組成物の
前駆体を比較的低温で溶融させ、メルトコーティングを
容易にし、接着剤組成物の熱接着性を高める様に作用す
る。また、電子線照射により、共重合体(b)どうしの分
子間または/および共重合体(a)との分子間での架橋構
造を形成し、接着剤組成物の熱圧着時の弾性率を向上さ
せる様に作用する。また、共重合体(a)に比べて共重合
体(b)は吸水性が低いので、接着剤組成物またはその前
駆体の耐水性を高める様にも作用する。さらに、一般
に、共重合体(a)に比べて軟化点が低いので、硬化した
組成物が熱サイクルを受けた時に内部応力を緩和し、接
着性能を高める働きも有する。
【0026】共重合体(b)は、たとえば、アルキル(メ
タ)アクリレートモノマーとエチレンモノマーとを含ん
でなるモノマー混合物を出発モノマーとして重合して得
ることができる。また、本発明の効果を損なわない限
り、上記モノモーに加えて第3のモノマー、例えば、プ
ロピレン、酢酸ビニル等を使用できる。
【0027】なお、共重合体(b)の出発モノマーは、エ
ポキシ基を有する共重合性モノマーを含まない。また、
上記出発モノマーは、本発明の効果を損なわない限り、
カルボキシル基またはカルボン酸の無水物官能基を有す
る共重合性モノマーを含んでも良いが、好適にはこれら
の官能基を実質的に含まない。この様にすれば、共重合
体(a)と共重合体(b)との熱硬化反応が生じず、フィル
ム等の所定の形状への成形工程における、組成物のゲル
化および不所望な粘性上昇を防止することが極めて容易
になる。
【0028】アルキル(メタ)アクリレートのアルキル基
の炭素数は、好適には1〜4の範囲である。アルキル基
の炭素数が4を超えると、架橋後の組成物の弾性率を高
めることができないおそれがある。
【0029】共重合体(b)の具体例としては、アルキル
(メタ)アクリレートとエチレンの2元共重合体、アルキ
ル(メタ)アクリレート、酢酸ビニルおよびエチレンの3
元共重合体を挙げることができる。この様な共重合体
(b)は、アルキル(メタ)アクリレートとエチレンとから
なるモノマー混合物を重合させてなる繰り返し単位を、
高分子全体に対して、通常50重量%以上、好適には7
5重量%以上含む。
【0030】上記繰り返し単位中の、エチル(メタ)アク
リレート(A)とエチレン(E)の重量比(A:E)は、好
適には60:40〜1:99、特に好適に50:50〜
5:95の範囲である。エチレンの含有量が少なすぎる
と、電子線架橋による弾性率の向上効果が低下するおそ
れがあり、反対にエチレンの含有量が多すぎると、接着
性能が低下するおそれがある。共重合体(b)は、1種単
独でまたは2種以上の混合物として使用することができ
る。
【0031】共重合体(b)の190℃において測定した
MFRは、共重合体(a)の場合と同様の理由から、通常
1以上、好適には150以上、特に好適には200〜1
000の範囲である。共重合体(b)の重量平均分子量
は、MFRが上記の様な範囲になる様に選択される。
【0032】本発明の接着剤組成物のに含まれる共重合
体(b)の割合は、通常4〜80重量%である。4重量%
未満では、前駆体のコーティング特性および接着剤組成
物の熱接着性が低下するおそれがあり、また、電子線架
橋の形成が困難になるおそれがある。反対に80重量%
を超えると、組成物の熱硬化性が低下するおそれがあ
る。この様な観点から、好適には10〜60重量%、特
に好適には15〜50重量%の範囲である。
【0033】分子内にカルボキシル基を有するロジン
(ロジン(c)) 本発明において使用されるロジン(以下、「ロジン
(c)」と呼ぶこともある。)はカルボキシル基を有し、
熱硬化操作において、前記共重合体(a)と反応し、接着
剤組成物を熱硬化し、接着性能を高める様に作用する。
ロジン(c)としては、ガムロジン、ウッドロジン、トー
ル油ロジン、またはそれらを化学変性したもの(たとえ
ば、重合ロジン)が使用できる。
【0034】ロジン(c)の酸価は、好適には100〜3
00、特に好適には150〜250である。酸価が低す
ぎると、共重合体(a)との反応性が低下し、組成物の硬
化性が低下するおそれがあり、反対に高すぎると、加熱
成形時の安定性(粘性の上昇防止効果)が損なわれるお
それがある。なお、ここで「酸価」とは、試料1gを中
和するのに要する水酸化カリウムのmg数で表された値
である。
【0035】ロジン(c)の軟化点は、好適には50〜2
00℃、特に好適には70〜150℃である。軟化点が
低すぎると、貯蔵中に共重合体(a)との反応が生じ、貯
蔵安定性が低下するおそれがあり、反対に高すぎると、
共重合体(a)との反応性が低下し、組成物の硬化性が低
下するおそれがある。なお、ここで「軟化点」とは、J
IS K 6730にしたがって測定した値である。
【0036】本発明の接着剤組成物のに含まれるロジン
(c)の割合は、通常1〜20重量%である。1重量%未
満では組成物の硬化性および熱接着性が低下するおそれ
があり、反対に20重量%を超えると、硬化後の組成物
の接着性能が低下するおそれがある。この様な観点か
ら、好適には2〜15重量%、特に好適には3〜10重
量%の範囲である。
【0037】ロジン(c)は、1種単独でまたは2種以上
の混合物として使用することができ、また、本発明の効
果を損なわない限り、カルボキシル基を実質的に持たな
いロジンも併用することができる。
【0038】フィルム接着剤 フィルム接着剤は、熱接着タイプの接着材料として有利
な使用形態あり、同時に前述の従来のホットメルト接着
剤が有する課題を解決できる。このフィルム接着剤は、
たとえば、それを2枚の被着体の間に挟み、所定の温度
で熱圧着を行うだけで容易に熱接着し、さらに所定温
度、所定時間のポストキュア処理を施すことにより、す
ぐれた接着性能を発揮する。
【0039】硬化反応は、120℃以上の温度で進行
し、1分〜24時間の範囲の時間の加熱(圧着時の加熱
またはポストキュア)により、十分な接着力(たとえ
ば、4〜15kg/25mm以上)を発現できる。120℃
程度の温度では、硬化反応速度は緩やかではあるが、十
分な時間(たとえば、10時間以上)をかければ所望の
接着性能を発揮させることができる。また、硬化時間を
短縮するには、130〜300℃の範囲の温度で加熱す
れば良い。
【0040】フィルム接着剤は、たとえば、次のように
して製造できる。まず、共重合体(a)、共重合体(b)お
よびロジン(c)とを含んでなる接着剤組成物の前駆体を
用意する。次に、その前駆体を、基材の上にメルトコー
ティングし、前駆体のフィルムを形成する。最後に、フ
ィルム状の前駆体に電子線を照射し、エチレン単位を含
む共重合体の分子間の架橋構造を形成し、本発明の接着
剤組成物からなるフィルム接着剤を製造する。
【0041】上記の組成物前駆体は、通常、その原料と
なる成分を、混練または混合装置を用いて、実質的に均
一になるまで混合して調製する。この様な装置として、
ニーダー、ロールミル、エクストルーダー、プラネタリ
ーミキサー、ホモミキサー等が使用できる。混合時の温
度および時間は、共重合体(a)とロジン(c)との反応が
実質的に進行しない様に選択され、通常20〜120℃
の範囲の温度、1分〜2時間の範囲の時間である。
【0042】120℃、6.28rad/秒の条件で測定
した組成物前駆体の複素弾性率η*は、好適には500
〜1,000,000poise、特に好適には1200〜1
0,000poiseの範囲である。複素弾性率η*が低すぎ
ると所定の厚みに成形(コーティングを含む)するのが
困難になるおそれがあり、反対に高すぎると連続的に成
形することが困難になるおそれがある。
【0043】接着剤組成物の前駆体のゲル化を効果的に
防ぐためには、(1)共重合体(b)と、ロジン(c)との実
質的に均一な混合物からなるペレットを形成し、(2)そ
のペレットと、共重合体(a)を含んでなるその他の成分
とを、全成分が実質的に均一になる様に混合して接着剤
組成物の前駆体を形成するのが好適である。なお、本明
細書において「ペレット」は、定形または不定形の小塊
を意味し、たとえば、所定の成分を混合して得た比較的
大きな塊を混練装置内で粉砕したり、所定の成分の混合
物からペレタイザーや造粒機を用いて形成したものであ
る。小塊の大きさは、それを体積で表せば、通常0.0
01〜1000mm3の範囲である。
【0044】共重合体(b)とロジン(c)との混合は、通
常60〜200℃の範囲の温度、10秒〜2時間の範囲
の時間で行う。また、上記ペレットと、共重合体(a)を
含んでなるその他の成分との混合は、通常90〜120
℃の範囲の温度、10秒〜2時間の範囲の時間で行う。
【0045】上記基材としては、ライナーまたは接着さ
れる被着体のうちの一方を用いる。ライナーとしては、
剥離紙、剥離フィルム等の通常のものが使用できる。メ
ルトコーティングは、通常60〜120℃の範囲の温度
にて行う。コーティングには、ナイフコーター、ダイコ
ーター等の通常の塗布手段を用いる。また、エクストル
ージョン法により基材を用いずにフィルム状前駆体を形
成することもできる。電子線照射は、電子線加速器を用
い、通常150〜500keVの範囲の加速電圧、通常1
0〜400kGyの範囲の照射量にて行う。最後に、フィ
ルム接着剤の接着面の片面または両面をライナーで保護
して製品化する。また、接着面の粘着性が比較的低い場
合、ライナーを用いることなく製品化することもでき
る。
【0046】フィルム接着剤の厚みは、好適には0.0
01〜5mm、特に好適には0.005〜0.5mmの範囲
である。厚みが薄すぎると、フィルム接着剤としての取
り扱いが困難になる傾向があり、反対に厚すぎると、厚
さ方向で架橋が不均一になり、接着剤としての信頼性が
低下するおそれがある。
【0047】前述の様にして得られるライナー付きフィ
ルム接着剤は、たとえば、次のようにして使用する。ま
ず、ライナー付き接着フィルムからライナーを除去し、
第1の被着体と第2の被着体との間に接着フィルムを挟
み、第1の被着体、フィルム接着剤および第2の被着体
とがこの順に積層された積層体を形成する。続いて、そ
の積層体を80〜300℃の範囲の温度、0.1〜10
0kg/cm2の範囲の圧力で熱圧着操作を行い、これら3
者が互いに密着した接着構造を形成する。この方法によ
れば、2つの被着体を、0.1〜30秒の範囲の時間で
十分な接着力で接着することができる。
【0048】本発明のフィルム接着剤は、上記の様な熱
圧着だけでも十分な接着力を発揮するのはいうまでもな
いが、さらに接着力を高めたい場合はポストキュアを行
う。すなわち、上記の接着方法において、上記接着構造
は、通常120℃以上、好適には130〜300℃の範
囲の温度、1分〜24時間の範囲の時間の条件で、ポス
トキュアに付す。ポストキュア工程の時間短縮のため、
特に好適な条件は140〜200℃、30分〜1.2時
間である。この方法は、本発明のフィルム接着剤を用い
た接着方法として最良の実施形態の1つである。
【0049】また、上記フィルム接着剤に換えて、第1
または第2の被着体の表面に、接着剤組成物の前駆体を
直接コーティングし、電子線を照射して接着剤組成物の
層を形成し、上記接着構造を形成することもできる。
【0050】その他の成分 また、本発明の接着剤組成物は、本発明の効果を損なわ
ない限り、上記(a)〜(c)の成分に加えて、種々の添加
剤を含むことができる。この様な添加剤としては、酸化
防止剤、紫外線吸収剤、充填材(無機フィラー、導電性
粒子、顔料等)、ワックス等の滑剤、ゴム成分、粘着付
与剤、架橋剤、硬化促進剤等が例示できる。
【0051】用途 本発明の接着剤組成物またはフィルム接着剤は、IC部
品とプリント回路基板との接着などの、電子部品の接着
に特に好適に用いることができる。この他、ポリアミ
ド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリカーボネー
ト、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エ
ポキシ等のプラスチックどうし、または、プラスチック
と他の材料(繊維、金属、シリコン等の半導体、セラミ
ック、ガラス等)からなる物品との接着にも好適に使用
できる。金属の具体例としては、銅、鉄、ニッケル、
金、銀、アルミニウム、タングステン、モリブデン、白
金等を挙げることができる。
【0052】本発明の接着剤組成物またはフィルム接着
剤は、比較的低温で熱圧着可能であり、また、比較的低
温かつ短時間ポストキュアを行うだけで十分な接着力を
発現する。したがって、耐熱性が比較的低い被着体の接
着に適している。また、本発明の接着剤組成物の製造で
は、出発原料にモノマーを用いた重合工程を含まない。
したがって、組成物中に残存する、未反応モノマーやモ
ノマー由来の揮発性有機物を可及的に少なくすることが
できる。すなわち、半田リフロー時に生じる揮発性成分
による発泡や、使用者が比較的不快に感じるモノマー臭
気の発生を効果的に防止することができる。
【0053】本発明の接着剤組成物を、プラスチックフ
ィルム、繊維布、金属箔等の基材に固着させた接着剤層
として使用すれば、熱圧着可能な接着テープとして使用
できる。また、本発明による接着剤組成物は、接着剤用
途の他、シール材としても使用できる。
【0054】
【実施例】
実施例1〜6および比較例1熱硬化性接着剤組成物の前駆体の調製 次の表1に示す成分割合(重量比)で各成分を用いて、
実施例1〜6の接着剤組成物の前駆体を下記のようにし
て調製した。
【0055】
【表1】 実施例1:CG5001/NUC6070/KR85=80:17:3 実施例2:CG5001/NUC6070/KR85=70:25:5 実施例3:CG5001/NUC6070/KR85=60:35:5 実施例4:CG5001/NUC6070/KR85=50:45:5 実施例5:CG5001/NUC6070/KR85=50:40:10 実施例6:CG5001/NUC6070/KR85/ Polywax500 =50:40:5:5 比較例1:CG5001/IBA/M5300/ B2000/Irg651 =80:10:5:5:1
【0056】注) CG5001:エチレン−グリシジルメタクリレート共
重合体(共重合体(a))(MFR=350g/10分。
住友化学工業株式会社製ボンドファースト)。 NUC6070:エチレン−エチルアクリレート共重合
体(共重合体(b))(MFR=250g/10分。日本
ユニカー株式会社製NUC−EEA)。 KR85:ロジン(酸価170。荒川化学工業株式会社
製パインクリスタル)。 Polywax500:ポリエチレン(分子量500。東洋ペ
トロライト株式会社製ポリワックスポリエチレン)。 IBA:イソボルニルアクリレート(共栄社化学株式会
社製)。 M5300:ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ
アクリレート(東亜合成株式会社製アロニックス)。 B2000:液状ポリブタジエン(分子量2000。日
本槽達株式会社製NISSO−PB)。 Irg651:2,2ージメトキシ−1,2−ジフェニルエ
タノン(チバガイギー社製光開始剤)。
【0057】1)まず、混練装置を用い、共重合体(b)
とロジン(c)とを、110℃で10分間混練して、実質
的に均一な混合物からなるペレットを形成した。 2)そのペレットと、共重合体(a)および残りの成分と
を、上記と同じ装置を用い、110℃で2分間、全成分
が実質的に均一になる様に混合して前駆体を形成した。
【0058】また、比較例1では、実施例の前駆体に代
えて表1に示す全成分を同時に混合し、均一な混合物を
フィルム状に成形し、次いでそれに紫外線を照射して、
自立性のある固体フィルム状組成物を調製し、これを、
以下の各測定の試料として用いた。
【0059】接着剤組成物の前駆体の熱安定性 各実施例で得た前駆体および比較例で得た組成物を試料
として、レオメトリックス株式会社製動的粘弾性装置
(型番:RDAII)を用い、120℃、6.28rad/
秒の剪断速度にて、初期および2時間加熱後の複素弾性
率η*(粘性の指標。単位poise)を測定した。結果を表
2に示す。
【0060】
【表2】
【0061】これらの結果から、すべての実施例の前駆
体は、2時間後も10,000poiseを大きく下回る粘性
を示し、メルトコーティング等の成形工程において支障
を来たすことなく、連続生産が容易に行えることが分か
る。また、ロジン(c)の含有量が10重量%未満である
実施例1〜4および6では、粘性の増加率が30%未満
であり、生産性の観点からは特に好適であることが分か
る。
【0062】一方、実施例5の前駆体を試料とし、90
℃、6.28rad/秒の剪断速度にて複素弾性率を測定
したところ、初期値は6.5×104poise、2時間後の
値は6.8×104poise(上昇率=4%)であった、こ
れにより、本発明の接着剤組成物の前駆体は、90℃ま
たはそれ以下温度では極めて安定であることが分かる。
【0063】フィルム接着剤の形成(実施例1〜6) 実施例1〜6で得た前駆体それぞれを2枚のPETフィ
ルム(剥離フィルム)の間に挟み、120℃に加熱した
ナイフギャップの間を通し、厚さ0.1mmのフィルム
状前駆体を得た。この前駆体に、リニアフィラメントタ
イプの加速器を用いて電子線を照射し、フィルム接着剤
を形成した。電子線照射は、加速電圧200kV、15
0kGyおよび200kGyの2水準の照射量にて行った。
形成されたフィルム接着剤は、全て自立性のある固体状
フィルムであった。
【0064】参考のため、実施例3のフィルム接着剤
(150kGyおよび200kGy)、およびフィルム状前
駆体(0kGy)について、RDAIIを用い、150℃、
6.28rad/秒の剪断速度にて測定した貯蔵弾性率
(G′)を次の表3に示す。
【0065】
【表3】
【0066】なお、これらの値は、使用前の接着剤フィ
ルムを試料とし、試料の温度を80℃から280℃まで
昇温速度5℃/分で昇温し、剪断速度6.28rad/秒
で測定して得られるチャート(温度対貯蔵弾性率)上
で、150℃における貯蔵弾性率の値である。
【0067】熱硬化性 150kGyおよび200kGyの照射量でそれぞれ電子線
架橋して得た上記各例のフィルム接着剤(使用前)を試
料とし、RDAIIを用い、6.28rad/秒の剪断速
度にて測定した貯蔵弾性率(G′)の温度上昇に伴う変
化(熱硬化性)を、表4に示す。これらの値は、上記と
同様にして昇温させた時の、表4に示す各温度における
の測定値である。これらの結果により、各例のフィルム
接着剤は、熱硬化性が良好であることが分かる。
【0068】
【表4】
【0069】接着試験 150kGyおよび200kGyの照射量でそれぞれ電子線
架橋して得た上記各例のフィルム接着剤を用い、次のよ
うにして接着試験を行った。銅板(長さ30mm×幅25
mm×厚み0.3mm)とポリイミドフィルム(長さ100
mm×幅10mm×厚み0.05mm)との間に、長さ30mm
×幅10mm×厚み0.1mmのフィルム接着剤を、ポリイ
ミドフィルムの幅とフィルム接着剤の幅とを揃えて挟ん
だ後、180℃、10kg/cm2、10秒間の熱圧着操作
を行って積層体を形成した。
【0070】まず、この積層体を試料として、ポリイミ
ドフィルムの幅方向の両端から、接着剤がはみ出したか
どうかを観察した。実施例1〜4では、どちらの条件で
電子線架橋した場合も、接着剤のはみ出しはほとんど観
察されなかった。一方、実施例5および6の場合、比較
的貯蔵弾性率が低い(表4参照)150kGyにて電子線
架橋した接着剤では、若干のはみ出しが観察された。し
かしながら、200kGyにて電子線架橋した場合、貯蔵
弾性率が向上し、接着剤のはみ出しがほとんど観察され
なかった。
【0071】続いて、同様にして得た上記各例のフィル
ム接着剤の接着力を、次のようにして測定した。上記の
銅板/接着剤/ポリイミドフィルムからなる積層体を試
料とし、ポリイミドフィルムの長さ方向に沿って、90
度方向に剥離した時の剥離力を測定した。引張速度は5
0mm/分であった。各測定における剥離力(ポリイミド
フィルムと接着剤の界面剥離)の最大値をもって、初期
接着力とした。測定結果を表5(照射量150kGy)お
よび表6(照射量200kGy)に示す。
【0072】また、上記と同様にして形成した積層体に
対して、150℃、1時間のポストキュアを行ったもの
を試料とし、同様にして測定した接着力も表5および表
6に示す。
【0073】
【表5】
【0074】
【表6】
【0075】熱圧着(ポストキュアなし)で得られる接
着力(初期接着力)は、共重合体(b)(エチレン−エチ
ルアクリレート共重合体)が多いほど高くなる傾向が見
られた。この様な傾向は、200kGyの場合の方が顕著
であった。また、電子線照射量が高いほど、接着力が高
くなる傾向も見られた。
【0076】一方、実施例1の接着剤組成物の前駆体か
ら上記と同様にして形成したフィルム状前駆体を、15
0kGyの照射量で架橋した後、さらに弾性率を向上させ
るために、150℃、2時間の熱処理を施して形成した
フィルム接着剤について同様の試験を行った。この接着
剤フィルム(使用前)を試料として用い、試料の温度を
80℃から280℃まで昇温速度5℃/分にて昇温さ
せ、剪断速度6.28rad/秒にて測定した時の、1
50℃、200℃、および250℃における貯蔵弾性率
(G′)は、それぞれ、7.59×105dyne/cm2
9.60×105dyne/cm2、および1.47×106dyn
e/cm2であった。
【0077】また、この接着剤フィルムを用い、上記と
同様の熱圧着操作により銅板/接着剤/ポリイミドフィ
ルムからなる積層体を形成し、90度剥離力(初期接着
力)を測定したところ80g/cmであった。この値は比
較的低いものの、仮接着のための接着力としては十分で
あった。
【0078】揮発成分 比較例1で得たフィルム状組成物を230℃にて1分間
加熱し、発生したガスをヘッドスペースガスクロマトグ
ラフィーを用いて分析したところ、安息香酸メチル50
0μg/g、Irg−651(光開始剤)200μg/
g、メチルベンゾイルベンゾエート70μg/g、およ
び、C1016(IBA由来の化合物)20μg/gを含
む揮発成分が検出された。また、アクリルモノマー由来
の独特の臭気が確認された。
【0079】一方、実施例4の接着剤フィルム(150
kGyにて電子線照射したもの)を試料として同様の分析
を行ったところ、上記揮発成分はほとんど検出されず、
上記の様な臭気も、比較例1に比べて極めて少なかっ
た。
【0080】
【発明の効果】以上の様に、本発明によれば、従来の反
応性(硬化性)ホットメルト接着剤が有する問題点をす
べて同時に解決可能な、熱硬化性接着剤組成物を提供で
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 槙 秀也 神奈川県相模原市南橋本3−8−8 住友 スリーエム株式会社内 (72)発明者 木村 敏夫 神奈川県相模原市南橋本3−8−8 住友 スリーエム株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)エチレン−グリシジル(メタ)アクリ
    レート共重合体、 (b)エチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体、
    および (c)分子内にカルボキシル基を有するロジンを含んでな
    り、 上記共重合体分子のエチレン単位間に形成された架橋構
    造を有する、熱硬化性接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 前記(a)〜(c)の成分の合計量に対し
    て、前記(a)成分を10〜95重量%の範囲、前記(b)
    成分を4〜80重量%の範囲、および前記(c)成分を1
    〜20重量%の範囲で含有する請求項1に記載の熱硬化
    性接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1の熱硬化性接着剤組成物の製造
    方法において、 (1)前記エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共
    重合体(a)と、前記エチレン−アルキル(メタ)アクリ
    レート共重合体(b)と、前記ロジン(c)とを含んでな
    り、全成分が実質的に均一になる様に混合して接着剤組
    成物の前駆体を形成し、 (2)その前駆体に電子線を照射して前記架橋構造を形成
    し、熱硬化性接着剤組成物を製造する方法。
  4. 【請求項4】 前記接着剤組成物の前駆体を、 (1)前記共重合体(b)と、前記ロジン(c)との実質
    的に均一な混合物からなるペレットを形成し、 (2)そのペレットと、前記共重合体(a)を含んでな
    るその他の成分とを、全成分が実質的に均一になる様に
    混合して形成する、請求項3に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 A:第1の被着体と、B:請求項1また
    は2に記載の熱硬化性接着剤組成物の層と、C:第2の
    被着体とをこの順に積層し、互いに密着する様に熱圧着
    処理を施して形成した接着構造。
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