JPH10317535A - 電波吸収壁 - Google Patents

電波吸収壁

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JPH10317535A
JPH10317535A JP12608497A JP12608497A JPH10317535A JP H10317535 A JPH10317535 A JP H10317535A JP 12608497 A JP12608497 A JP 12608497A JP 12608497 A JP12608497 A JP 12608497A JP H10317535 A JPH10317535 A JP H10317535A
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JP
Japan
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radio wave
molded body
concrete
ferrite
magnetic
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Application number
JP12608497A
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English (en)
Inventor
Koichi Sano
紘一 佐野
Yoshitaka Fujita
義隆 藤田
Seiji Yamazaki
誠二 山崎
Harukazu Minato
治数 港
Yasuo Kanda
泰男 神田
Kenichi Harakawa
健一 原川
Kimiharu Ota
公春 太田
Toshitaka Tsurutome
敏孝 鶴留
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takenaka Komuten Co Ltd
Proterial Ltd
Original Assignee
Takenaka Komuten Co Ltd
Sumitomo Special Metals Co Ltd
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Publication date
Application filed by Takenaka Komuten Co Ltd, Sumitomo Special Metals Co Ltd filed Critical Takenaka Komuten Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複雑な工程を必要とせず、地震等による振
動や屋外での長期間の使用によっても、磁性体(フェラ
イト成形体)の重力の方向へのずれによる電波吸収特性
の変化や、建物の損傷がない、耐久性に優れた電波吸収
壁を提供する。 【解決手段】 電波吸収壁10には平面形状が台形で
均一の厚みを有するフェライト成形体からなる磁性体1
2が固定されており、磁界成分方向の上底を長辺、下底
を短辺として、磁界成分方向に連続し、電界成分方向に
は間隔をあけて配置されている。フェライト成形体12
は、外装材14に接着され、建築物壁面と鉄筋からなる
金属反射材16とともにコンクリート18によって一体
化される。磁性体12の自重は台形状フェライト成形体
の電界成分方向側面12aを枠面としてコンクリート1
8に形成された支持面によって支持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不要反射電波に起
因するテレビ画面のゴースト障害を防止するために、高
層建築物の外壁などとして使用される電波吸収壁に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の電波吸収壁としては、従来、特
公昭55−49798号公報に開示されているように、
反射体としての金属板上に、フェライト成形体を電界成
分方向に間隙を設けて配置し、かつ、磁界成分方向に連
続して配置して、電界を遮断するように構成し、フェラ
イト成形体の使用枚数を少なくしながらも電波吸収特性
を充分発揮できるようにしたものが知られている。
【0003】また、特公昭55−13600号公報に
は、電波吸収特性を劣化させずに、磁性体板の剥離の問
題、耐候性、耐水性の問題、施工上の問題を解決する目
的で、鉄筋、金属、金属板等の電波反射体を埋設させた
コンクリート、モルタル等建物の外壁となる建築材料の
表面に電波吸収特性を有するフェライト等の磁性体板を
固着させ、該磁性体板の表面にモルタル等の外装材を施
したものが開示されている。
【0004】図12(A)は従来より使用されている電
波吸収壁30の構成を示す一部が破断された正面図であ
り、(B)はその断面図である。従来の電波吸収壁は、
メッシュ鉄筋の金属反射体16をコンクリート18に埋
設し、直方体の形状を有するフェライト成形体32を到
来電波の磁界成分方向(図中、Hの矢印方向で示され
る)にほぼ連続に、また電界成分方向(図中、Wの矢印
方向で示される)には適当な間隔で複数個を配置して埋
め込み、電波到来面の最外層に外装材14を配置してな
る。このような、従来の電波吸収壁において、フェライ
ト成形体はコンクリート等の建築用材料に直接埋設され
るか、接着剤を介して埋設され、その電波到来面は外装
材によって被覆されるのが一般的であった。
【0005】このような、電波吸収壁を屋外に使用する
場合、電波到来面が日照等によって最大80℃くらいま
で上昇することが考えられ、フェライト成形体とコンク
リートの熱膨張係数が異なるために、フェライト成形体
の位置にずれが生じたりする虞があった。また、接着剤
を用いても、長期間、屋外において使用する点を考慮す
れば、耐水性、耐熱性に問題が出ることも考えられ、安
全性・信頼性の点で不充分であった。
【0006】フェライト成形体は、電波吸収性能の観点
から、到来電波の電界成分方向に間隔をあけて配置さ
れ、かつ到来電波の磁界成分方向に連続して結合される
が、フェライト成形体とコンクリートは相互に接着しな
いため、フェライト成形体の自重を支持する手段を取ら
ない限り、重力の方向に連続して接続されたフェライト
成形体が同じ方向へ落下し、電波吸収特性が変化した
り、電波吸収壁が取り付けられた建物を損傷する可能性
が考えられる。
【0007】フェライト成形体の重量を支持する方法と
して、例えば、フェライト成形体を一枚毎に結束線で鉄
筋等の金属反射体に結束する方法が採用されていたが、
施工が複雑で面倒である。また、フェライト成形体を保
持金物、アンカーボルト等で壁体に固定する方法も提案
されたが、この方法によれば電波吸収体であるフェライ
ト成形体の前面に電波反射物である金属面が突出して、
フェライトの電波吸収性能を阻害することになる。
【0008】そこで、フェライト成形体や保持体の形状
を変えることにより、固定を確実にする方法が提案され
ている。例えば、特公平1−45238号公報には、フ
ェライト成形体を嵌着するための複数の脚片が突設され
た外装材(化粧ブロック)にフェライト成形体を嵌着し
て、その背面に、コンクリートを一体に装着した構成が
開示されている。この方法によれば、複雑な形状のブロ
ックを作成し、そこにタイルを嵌着して、さらに、コン
クリートと固定する等の複雑な工程を要する。また、特
公平2−7199号公報には、コンクリートとの付着面
積を増大するように異形断面、または凹凸もしくは粗面
部を有するよう成型されたフェライト成形体が開示され
ている。しかしながら、フェライト成形体とコンクリー
トとの接着性が十分でないことを鑑みれば、磁界成分方
向に連続して結合されたフェライト成形体の自重を支持
する手段としては不充分であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の電
波吸収壁の構成によれば、フェライトとそれを保持する
建築用材料と熱膨張係数が異り、かつ、フェライトの自
重が大きいことから、コンクリートとの確固たる接合強
度を得るためには、なお、到来電波の磁界成分方向に連
続して結合される自重を支持する対策を考慮したフェラ
イト成形体の形状の改良が望まれていた。
【0010】特に、通常の使用における耐久性に加え
て、地震等の災害により電波吸収壁に応力がかかった場
合等においても、磁界成分方向、つまり重力の方向に連
続して設置されるフェライト成形体が同じ方向へずり落
ち、電波吸収特性が変化したり、建物を損傷するのを確
実に防止する方法が必要であった。
【0011】即ち、本発明の目的は、複雑な工程を必要
とせず、且つ、地震等による振動や屋外での長期間の使
用によっても、フェライトの重力の方向へのずれによる
電波吸収特性の変化や、建物の損傷がない、耐久性に優
れた電波吸収壁を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題を鑑みて鋭意検討の結果、フェライト成形体のコンク
リートとの付着面積を増やすために電界成分方向の断面
形状を異形としても、重力方向の断面は同じであるた
め、重力の方向へのずり落ち防止には限界があり、フェ
ライト成形体自体の形状をコンクリート内に自重を支持
するための支持面を形成し得る枠面を有するものとする
ことにより、このずれを効果的に防止し得ることを見い
だし、本発明を完成した。
【0013】即ち、本発明の電波吸収壁は、複数個のフ
ェライト成形体に代表される磁性体がコンクリートに固
定されてなる電波吸収壁であって、該磁性体が該コンク
リートの内部に磁性体の自重を支持するための支持面を
形成する形状の枠面を備え、電波到来面に外装材が装着
されていることを特徴とする。
【0014】また、前記磁性体が到来電波の電界成分方
向の側面に前記形状の枠面を有することが好ましく、さ
らに、前記磁性体の平面形状が台形であることが好まし
い。
【0015】本発明の電波吸収壁においては、電波吸収
材である磁性体(例えば、フェライト成形体)のコンク
リートとの当接面、好ましくは、側面にコンクリートの
内部に磁性体の自重を支持するための支持面を形成する
枠面を設けることによって、それに当接するコンクリー
トやモルタル等が、磁性体が嵌合した状態で硬化し、結
果としてその支持面を形成するため、これを強固に支持
し、重力の方向に連続して配置されたフェライト成形体
などの磁性体が同じ方向へ移動するのを防止できる。こ
のことによって、地震が起こっても位置ずれやタイルの
落下が起こらず、安全で耐久性の良好な、強固な構成の
電波吸収壁を提供できる。
【0016】さらに、上記の構成とすることにより、特
殊な部材や複雑な構成を必要とせず、単純な構成で作製
しやすく、安価な電波吸収壁を提供することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の電波吸収壁を図面にもと
づいて説明する。
【0018】図1(A)は本発明の後述する実施例1の
電波吸収壁10を示す一部が破断された正面図であり、
(B)は該電波吸収壁10の到来電波の電界成分方向の
断面図である。この電波吸収壁10にはフェライト成形
体からなる磁性体12が固定されており、その形状は平
面形状が台形で均一の厚みを有するものであり、磁界成
分方向(配置位置の重力方向:図中、Hの矢印方向で示
される)の上底を長辺、下底を短辺として、磁界成分方
向に連続し、電界成分方向(図中、Wの矢印方向で示さ
れる)には適当な間隔をあけて配置されている。
【0019】フェライト成形体12は、磁器タイル、ま
た、板状の石等の大判サイズのものからなる外装材14
に、弾性エポキシ樹脂からなる接着剤によって接着さ
れ、建築物壁面(図示せず)と鉄筋からなる金属反射材
16とともにコンクリート18によって一体化される。
【0020】フェライト成形体12各々の自重は、図1
(A)に示すように、台形状フェライト成形体の電界成
分方向側面12aが当接するコンクリート18によって
支持される。即ち、これらフェライト成形体12がコン
クリート18によって外装材14や金属反射材16とと
もに一体化され、建築材料が硬化した後は、このフェラ
イト成形体12がコンクリート18に形成された凹部に
嵌合した状態となり、フェライト成形体12の斜面状の
側面12が枠面となってコンクリート18に斜面状のフ
ェライト成形体12支持部が形成されるため、加熱や応
力の付加によってフェライト成形体12とコンクリート
18との間の密着性が低下した場合においても、なお、
フェライト成形体12を枠面として硬化したコンクリー
ト18の対応する部分に形成された自重を支持するため
の支持部により係止された状態となり、重力方向へのず
れが効果的に防止されるものである。
【0021】電波吸収壁の磁性体としてはここで述べた
フェライト成形体が一般的であり、フェライト成形体の
材料としては、好適な公知のいずれの組成のフェライト
でも使用でき、例えば、Ni−Zn系フェライト、Ni
−Cu−Zn系フェライト、Mn−Zn系フェライト、
Mn−Cu−Zn系フェライトなど、用途や吸収特性等
に応じて適宜選定すればよい。好ましくは、30〜40
%Ni−1〜10%Cu−10〜15%Zn系焼結フェ
ライトや15〜20%Mg−3〜10%Cu−25〜3
0%Zn系焼結フェライトなどが挙げられる。
【0022】図2は、図1に示した電波吸収壁10に用
いられたフェライト成形体12を示す斜視図である。図
2に示すように、フェライト成形体12の電界成分方向
の側面が、全体として枠面として機能する斜面を形成し
ている、即ち、台形である場合を示している。このタイ
ル12を電波吸収壁10に配置する場合、フェライト成
形体12の磁界成分方向の上底を長辺、下底を短辺とす
ることによって、電界成分方向側面12aが当接するコ
ンクリート18によりフェライト成形体12の自重が支
持されることになる。このように、固形化されたコンク
リートの如き建築材料に結果として形成された凹部にフ
ェライト成形体12が支持される形状であれば、電界成
分方向の側面(枠面)は斜面だけに限定されず、階段
状、曲線状、凹凸部との併用など、適宜選定することが
できる。 好ましい寸法比は、フェライト同士の電界方
向の空隙長、フェライト材質、電波の入射角などによっ
て適宜選択することができるが、一般的には、高さを
H、長辺の幅をW1 、短辺の幅をW2 、厚みをTとした
場合、H=100mm、W1 =50〜150mm、W2
=50〜145mm(但し、W1 −W2 =5〜15mm
程度)、T=5〜13mmであることが好ましい。
【0023】磁性体(フェライト成形体)の形状として
は、コンクリートなどの建築用支持材料の当接面に、コ
ンクリートに対する枠面となって、コンクリート中に磁
性体の自重を支持させるための支持面を形成しうるよう
な面を有することを特徴とし、図2に示された平面形状
が台形状のもの以外の例として、図3〜図7及び図9に
斜視図で示すような形状が挙げられる。
【0024】図3に示すフェライト成形体20はその電
界成分方向の側面に、各々一箇所の突出部20aが設け
てある。該突出部20aがコンクリート中に嵌合して枠
面として機能しており、突出部20aが当接するコンク
リートのいわば凹部が突出部と嵌合して磁性体20の自
重を支持することから、フェライト成形体20自体の重
力方向に対する重量は各々一個毎にコンクリートに形成
されたフェライト成形体20嵌合部である凹部に支持さ
れ、安定に保持される。この突出部の形状は図3に示す
如き平面形状が矩形のものに限定されるものではなく、
図4(A)、(B)、(C)に図示されるように、磁性
体を保持し得る支持面をコンクリート中に形成する枠面
となりうるものであれば、形状、大きさに特に制限はな
く、電波吸収壁の構成に応じて適宜選定できる。
【0025】また、磁性体の大きさとしては、フェライ
ト同士の電界方向の空隙長、フェライト材質、電波の入
射角などによって変わるが、例えば、図3に示すよう
に、平面形状が基本的に長方形の場合には、一般的に、
高さ(H)、幅(W)、厚み(T)は、H=100m
m、W=50〜150mm、T=5〜13mm程度であ
る。
【0026】図5は側面に凹部が形成されたフェライト
成形体22の例を示す斜視図である。図5に見られるよ
うに、フェライト成形体22は、タイル電界成分方向の
側面の高さ方向の中央付近に各々一箇所の凹部が設けて
ある。このタイル22をコンクリートと一体化すること
により、該凹部にコンクリートが充填され、凹部の上端
面22aに当接するコンクリート支持面によって、フェ
ライト成形体22の自重が支持されることになる。
【0027】フェライト成形体の枠面となる部分は、タ
イル電界成分方向の側面に各々に一箇所とは限定され
ず、複数箇所に配置されてもよく、また凸部と凹部が混
在してもよい。図6は凸部と凹部が混在して形成された
タイルの一例である。
【0028】フェライト成形体は磁界成分方向に連続し
て複数個が配置されるが、複数のフェライト成形体の、
接続部における電界成分方向の寸法(例えば、上辺と下
辺の寸法)を変化させることで、電界成分方向側面の枠
面を形成することもできる。その一例が先にのべた平面
形状が台形のものである。
【0029】また、図7の斜視図に示すように、側面の
下端に凹部を形成したフェライト成形体24を挙げるこ
とができる。このように、連続するフェライト成形体の
接続部(下端部)の一部を凹部とすることによって、該
凹部と隣接するフェライト成形体との間にコンクリート
が充填され、凹部の上端面24bに当接するコンクリー
トが支持面となって、フェライト成形体24の自重が支
持される。
【0030】また、図2で示した平面形状が台形状のフ
ェライト成形体についても、重力方向の上端を台形の短
辺として配置すれば、同様の効果が得られる。
【0031】図8は複数の台形フェライト成形体12
を、磁界成分方向の上底を短辺とし下底を長辺として、
磁界成分方向に連続し、電界成分方向に間隙をあけて配
置した電波吸収壁26を示す一部が破断された正面図で
ある。ここでは、フェライト成形体12の長辺側で、隣
接するフェライト成形体と接続しない面12bが、コン
クリート18と当接して枠面となることにより、フェラ
イト成形体12の自重を支持しうる支持面がコンクリー
ト18に形成される。
【0032】また、図2に示す台形の他にも、図9に示
すように、フェライト成形体28の平面形状を六角形状
としても、下方の側面28aが枠面となることによって
台形の場合と同様に本発明の目的が達成できる。
【0033】また、これらコンクリートとの当接面のう
ち、側面が前記枠面となるフェライト成形体は、厚み
(T)が均一であり、タイルをプレス成型する際の金型
を考慮することによって、任意の形状を簡単に作製する
ことができる。
【0034】さらに、このような平面形状が台形のフェ
ライト成形体に、図10の斜視図に示すように、外装材
装着面と反対の面に凸部を設けることもできる。このよ
うに、側面のみならず、他の接合面にも支持面を設ける
ことで、側面による支持に加えてさらに耐久性のよい安
定した構成の電波吸収壁を得ることができる。
【0035】また、図11に示すように、同じ面に凹部
を設けることによって、そこにコンクリートが充填さ
れ、同様の効果を得ることができる。
【0036】このように、外装材が装着される面は密着
性の観点から平面であることが好ましいが、この外装材
装着面と反対面には図10や図11に示すように、任意
に枠面を形成する凹部及び/又は凸部を設けることがで
きる。この枠面についても例示した形状には限定され
ず、その形状、寸法等は、所望の電波吸収壁に応じて適
宜選択することができる。
【0037】また、特開平8−105128号に記載し
た如き、フェライト成形体の厚み方向に複数の貫通孔を
開け、フェライト成形体と外装材を接着する建築用材料
や接着剤を貫通孔に充填するなどの手段を併用すること
によって、さらに、フェライト成形体と建築用材料との
保持耐久性を向上させ、外装材の剥離、剥落を効果的に
防止することもできる。
【0038】以上述べたように、磁性体の形状として
は、コンクリートとの当接面の少なくとも一部に効果的
に自重を支持するための支持面を形成しうる枠面を有す
ればその形状に特に制限はないが、厚みが均一で、平面
形状が台形、六角形及び図7に示すような側面の下端に
凹部を形成したものなどが、連続的に製造する際に無駄
のない形状といえるが、電波吸収性能の確保を前提に、
製品の精度、生産性、経済性を考慮すれば、厚みが均一
で、且つ、平面形状が台形のものが最も望ましいと考え
られる。
【0039】本発明の電波吸収壁は前記磁性体の形状に
特徴を有するものであるが、これらフェライト成形体を
用いて、電波吸収壁を構成するにあたっては、タイルは
常法に従って電界成分方向に適当な空隙を開けて配置さ
れ、その空隙率はフェライト成形体の寸法に応じて適宜
選定される。フェライト成形体の厚みも電界成分方向の
空隙率と同様に、フェライト成形体の素材、寸法及び要
求される電波吸収性能に対応して選定される。
【0040】フェライト成形体の電波到来面に装着され
る外装材は平板状の成形体が好ましく用いられ、材質と
しては、石材やタイル、コンクリート、モルタル等があ
り、用途に応じて適宜選定すればよい。
【0041】フェライト成形体を外装材及びコンクリー
ト等の建築用材料と接着する際には、酢酸ビニル樹脂
系、ポリエステル樹脂系、シリコーン樹脂系、弾性エポ
キシ樹脂系などの、建築材料や金属の用途に適する裏面
処理材を用いて接着すれば、電波吸収壁が高温にさらさ
れ、コンクリートや外装材との熱膨張係数の差によりフ
ェライト成形体にひずみが起こっても、裏面処理材によ
ってひずみが吸収されて電波吸収壁の安全性が確保でき
る。
【0042】また、本発明におけるコンクリートとは、
一般的なコンクリートに加え、モルタル等の外壁用構造
材料をも包含するが、さらに、コンクリート、モルタル
等の外壁用材料に、カーボン繊維、金属繊維等を含む導
電性繊維補強コンクリートや、ガラス繊維、ビニール繊
維等を含む非導電性繊維補強コンクリート等も好適に使
用することができる。これらの補強材を含むコンクリー
トを用いることにより、高層建築物用としてより強度が
向上された電波吸収壁を得ることができる。
【0043】また、これら建築材料の中には、鉄筋、メ
ッシュ鉄筋(金網)、金属板、鉄筋カゴ等の反射用金属
骨材が埋設され、これらは、通常、電波吸収壁に使用さ
れる公知のものがいずれも使用できる。
【0044】
【実施例】磁性体として図2に示す如き平面形状が台形
のフェライト成形体(H=100mm、W1 =116m
m、W2 =106mm、T=9.5mm:Ni−Cu−
Zn系焼結フェライト製)を作製した。
【0045】また、外装材として、陶器質タイル(H=
689mm、W=697mm、T=13mm)を準備
し、所定枚数並べてフェライト成形体との接着予定位置
に、弾性エポキシ樹脂系接着剤(横浜ゴム株式会社製、
エポソフトF)を塗布した。
【0046】前記フェライト成形体を所定枚数到来電波
の磁界成分方向にむけて連続して配置し、電界方向には
60mmの間隔をおいて複数列配置して磁性タイルに接
着した。常法により準備された枠材中に電波反射用の金
属骨材を配置した後、枠材中に建築材料であるコンクリ
ートを充填、硬化させて、実施例1の電波吸収壁を得
た。コンクリートの硬化した後は、フェライト成形体は
台形の斜面により形成されたコンクリートの凹部に自重
が支持され、安定して支持される。
【0047】以上説明したように、本発明の電波吸収壁
は、電波吸収材であるフェライト成形体のコンクリート
やモルタル等の建築用材料との当接面に自重を支持する
支持部を設けることによって、それに接する建築用材料
がフェライト成形体の自重を支持し、重力の方向に連続
して配置されたフェライト成形体が同じ方向へ移動する
のを防止できる。このことによって、フェライト成形体
の位置ずれや落下が起こらない、安全で耐久性の良好
な、強固な構成の電波吸収壁を提供できることがわかっ
た。
【0048】
【発明の効果】本発明の電波吸収壁は、特殊な部材や複
雑な構成を必要とせず、単純な形状で作製しやすく、安
価であり、しかも、地震や長期間の使用によっても、磁
性体の位置ずれによる電波吸収性能の変化や建物への損
傷がなく、耐久性に優れるという効果を奏した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は本発明の実施例1の電波吸収壁を示
す一部が破断された正面図であり、(B)はその到来電
波の電界成分方向の断面図である。
【図2】 実施例1の電波吸収壁に用いた平面形状が台
形の磁性体(フェライト成形体)を示す斜視図である。
【図3】 電界成分方向の側面に各々一箇所の突出部を
設けた磁性体を示す斜視図である。
【図4】 (A)、(B)、(C)は磁性体に形成され
た凸部の形状の例を示す部分斜視図である。
【図5】 側面に凹部が形成された磁性体の例を示す斜
視図である。
【図6】 側面に凸部と凹部が混在して形成された磁性
体の例を示す斜視図である。
【図7】 側面の下端に凹部が形成された磁性体の例を
示す斜視図である。
【図8】 複数の台形状磁性体を、磁界成分方向の上底
を短辺とし下底を長辺として配置した電波吸収壁を示す
一部が破断された正面図である。
【図9】 平面形状が六角形の磁性体の例を示す斜視図
である。
【図10】 平面形状が台形の磁性体の外装材装着面と
反対の面に凸部を設けた状態を示す斜視図である。
【図11】 平面形状が台形の磁性体の外装材装着面と
反対の面に凹部を設けた状態を示す斜視図である。
【図12】 長方形磁性体を配置した従来公知の電波吸
収壁の例を示す一部が破断された正面図であり、(B)
はその到来電波の電界成分方向の断面図である。
【符号の説明】
10 電波吸収壁 12 磁性体(平面形状が台形のフェライト成形体) 12a 磁性体の側面 14 外装材(タイル等) 16 金属反射材(鉄筋) 18 コンクリート 20 側面に突出部(凸部)が形成された磁性体(フェ
ライト成形体) 20a 磁性体(フェライト成形体)に形成された突出
部 22 側面に凹部が形成された磁性体(フェライト成形
体) 22a 磁性体(フェライト成形体)に形成された凹部
の上端面 24 側面に凸部と凹部が混在して形成された磁性体
(フェライト成形体) 24b 隣接する磁性体(フェライト成形体)と接触し
ない長辺の下端面 26 電波吸収壁 12b 隣接する磁性体(フェライト成形体)と接触し
ない長辺の下端面 28 六角形の磁性体(フェライト成形体) 28a 六角形の磁性体(フェライト成形体)の下方の
側面 30 従来の電波吸収壁 32 長方形の磁性体(フェライト成形体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 誠二 東京都中央区銀座8丁目21番1号 株式会 社竹中工務店東京本店内 (72)発明者 港 治数 東京都中央区銀座8丁目21番1号 株式会 社竹中工務店東京本店内 (72)発明者 神田 泰男 東京都中央区銀座8丁目21番1号 株式会 社竹中工務店東京本店内 (72)発明者 原川 健一 千葉県印西市大塚1丁目5番地1 株式会 社竹中工務店技術研究所内 (72)発明者 太田 公春 大阪府三島郡島本町江川2丁目15番17号 住友特殊金属株式会社山崎製作所内 (72)発明者 鶴留 敏孝 大阪府三島郡島本町江川2丁目15番17号 住友特殊金属株式会社山崎製作所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の磁性体がコンクリートに固定さ
    れてなる電波吸収壁であって、 該磁性体が該コンクリートの内部に磁性体の自重を支持
    するための支持面を形成する形状の枠面を備え、電波到
    来面に外装材が装着されていることを特徴とする電波吸
    収壁。
  2. 【請求項2】 前記磁性体が到来電波の電解成分方向の
    側面に前記枠面を有することを特徴とする請求項1記載
    の電波吸収壁。
  3. 【請求項3】 前記磁性体の平面形状が台形であること
    を特徴とする請求項1記載の電波吸収壁。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104466413A (zh) * 2014-12-31 2015-03-25 公安部第三研究所 基于结构可变填充物实现增益可调的天线
CN104466413B (zh) * 2014-12-31 2017-12-01 公安部第三研究所 基于结构可变填充物实现增益可调的天线

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