JPH10317988A - 氷粒の利用方法 - Google Patents

氷粒の利用方法

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JPH10317988A
JPH10317988A JP12678797A JP12678797A JPH10317988A JP H10317988 A JPH10317988 A JP H10317988A JP 12678797 A JP12678797 A JP 12678797A JP 12678797 A JP12678797 A JP 12678797A JP H10317988 A JPH10317988 A JP H10317988A
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ice particles
ice
water
particles
refrigerant
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Tadashi Tsuji
正 辻
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸気を必要とする動力機械の内部の適切な冷
却を実現し得る氷粒の利用方法を提供する。 【解決手段】 粒径が揃ったミクロン級の氷粒をガスタ
ービンの圧縮機車室1の吸気中に混入し、この吸気を搬
送気流として氷粒を圧縮機車室1に吸入することによ
り、圧縮機車室1内における氷粒の液化、蒸発に伴う溶
解熱及び気化熱により圧縮空気を冷却するようにしたも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は氷粒の利用方法に関
し、特に圧縮機等の内部の冷却(インタークーリン
グ)、粒状物の衝突エネルギーを利用したスケールの除
去及び冷熱輸送等に適用して有用なものである。 【0002】 【従来の技術】例えばガスタービンの場合、その圧縮機
の吸気を冷却することが行われている。吸気温度が上昇
した場合、当該ガスタービンの出力及び効率が低下する
ためである。このため、従来技術においては圧縮機に吸
入する直前の吸気に、例えば液体空気を直接噴射するこ
とにより混入して吸気の入口温度を低下させるという、
所謂吸気冷却が行われている。 【0003】また、ガスタービンの圧縮機の回転翼のス
ケール除去のため、運転中の圧縮機内にライス(米
粒)、ナッツシェル(クルミを砕いたもの)等を投入す
ることが行われている。投入したライス及びナッツシェ
ル等の回転翼に対する衝突エネルギーを利用してスケー
ルを除去するためである。このようにライス及びナッツ
シェル等は、粒径が揃っておりその投入によるスケール
除去には好適であるため、この種の回転体のスケール除
去のために一般に用いられている。 【0004】一方、各種熱交換器の伝熱管の内周面等、
静止体のスケール除去には粒材によるショットブラスト
が行われている。これはSiO2 、Al2 3 等の粒材
を高圧空気に乗せて伝熱管の内部に圧入してやることに
より粒材を伝熱管の内周面に衝突させ、この内周面に付
着するスケールを剥ぎ取るものである。かかるショット
ブラストは、従来のジェット水洗浄では十分落ちない汚
れも落とすことができ、また化学洗剤を使用する場合の
如く産業廃棄物となる面倒な廃液の処理等の必要がない
ため近年注目されている技術ではある。 【0005】さらに、エネルギセンタから各需要家のビ
ル等へ冷熱輸送のため氷が用いられている。これは氷に
蓄えられている大きな潜熱を利用するものであるが、シ
ャーべット状の氷スラリーを水に浮かべ、冷熱として目
的地まで運搬するものである。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】上述の如き吸気冷却に
おいては圧縮機等の入口温度を下げることは可能になる
が、圧縮機機の内部に至り圧縮されて徐徐に高温になる
空気を冷却することはできない。圧縮機等の内部の空気
温度を下げることができれば、その出力及び効率の向上
にさらに寄与し得ることは明らかである。 【0007】また、上述の如きガスタービンの圧縮機の
回転翼のスケール除去のため、運転中の圧縮機内にライ
ス及びナッツシェル等を投入する洗浄方法では、ライス
及びナッツシェル等が圧縮機で粉砕されてそのスケール
を除去した後、燃焼器及びタービンに至って燃焼するの
で燃料以外の燃焼灰が発生し、これが燃焼器及びタービ
ンを汚損するばかりでなく、その処理も問題となる。一
方、粒材によるショットブラストにおいても、洗浄後に
粒材を回収する必要があることとも相俟って洗浄のため
の費用が高くなるという問題がある。 【0008】さらに、氷スラリーを利用した冷熱輸送で
は、スラリー状の氷を用いており、粒状の氷ではないた
め、輸送のために搬送用の水をある程度リッチにする必
要がある。このため、搬送用の水に含まれる氷の割合を
示す指標であるIPF(Ice Packing Fu
cter)を大きくすることが容易ではないという問題
を有する。ちなみに、IPFが大きい程、大きな潜熱を
運搬することができるので効率は良い。 【0009】上述の如き各技術の問題点に鑑み、これら
の問題点を解決し得る代替技術及び改良技術の出現が待
望されている。 【0010】本願発明は、上述の点に鑑み、吸気を必要
とする動力機械の内部の適切な冷却、回転体及び静止体
のスケールの除去並びに効率の良い冷熱輸送を実現し得
る氷粒の利用方法を提供することを目的とする。 【0011】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、粒径が揃った氷粒を圧縮機等の動力機械の吸気中
に混入し、この吸気を搬送気流として氷粒を圧縮機内に
吸入するようにしたことを特徴とする。本発明によれば
氷粒は圧縮機等の内部に吸入されて液化、蒸発し、この
ときの溶解熱及び気化熱により圧縮空気を冷却する。ま
た、この場合において、氷粒はその粒径がミクロン級の
ものを複数種類用いたことを特徴とする。このことによ
り、氷粒の粒径により液化、蒸発する位置が異なるの
で、広い範囲に亙って適切な冷却を行うことができる。 【0012】また、他の発明は、粒径が揃った氷粒を回
転体及び静止体の面に向けて投入し、この面のスケール
を除去するようにしたことを特徴とする。本発明によれ
ば氷粒の固体としての運動エネルギー及び溶融後の水と
しての洗浄力をスケールの除去に利用することができ、
スケールの除去後は特別の処理をする必要はなく、その
まま環境中に排出することができる。このときの氷粒の
粒径は、ミリメートル級のものであることが望ましい。
投入のためには粒径が小さい方が良いが、固体としてス
ケール除去のためのある程度の衝突エネルギーを持つ必
要があるからである。 【0013】さらに、他の発明は、粒径が揃ったセンチ
メートル級の氷粒を冷熱輸送に用いることを特徴とす
る。この発明によればIPFを向上させることができる
ので、その分大きな潜熱を効率良く冷熱輸送することが
できる。 【0014】 【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
基づき詳細に説明する。 【0015】図1(a)は回転体(本例ではガスタービ
ン)の吸気冷却に氷粒を利用するガスタービンを概念的
に示す説明図である。同図において、1は圧縮機車室、
2は燃焼器車室、3はタービン車室、4は発電機であ
る。かかるガスタービンの吸気冷却に氷粒を利用する場
合を本発明の第1の実施の形態として説明する。図1
(a)において圧縮機車室1に吸入された吸気は、この
圧縮機車室1で圧縮されて高温・高圧になり、燃焼器車
室2で燃料に混入されてこの燃料を燃焼させるととも
に、高温のガスとなってタービン車室3のタービンを駆
動し、その後大気中に排出される。 【0016】本形態においては、粒径が揃った氷粒を圧
縮機車室1内への吸気中に混入し、この吸気を搬送気流
として氷粒を圧縮機車室1内に吸入させている。この場
合の氷粒の粒径はミクロン級のものとする。吸気を搬送
気流として利用するためである。すなわち、吸気流に乗
るような粒径の氷粒とする。このとき氷粒は単一粒径の
ものでも良いし、また複数粒径のものを複合したもので
も良い。ここで氷粒の「粒径が揃う」とは、氷粒の粒径
がある程度の粒径範囲で正規分布となって分布すること
をいう(以下同じ)。すなわち、単一粒径とは図2
(a)に示すような粒径分布の場合であり、また複合粒
径とは図2(b)に示すような粒径分布の場合である。 【0017】先ず、単一粒径の氷粒を用いた場合の実施
の形態について図1(b)を追加して説明する。図1
(b)は図の水平方向の位置を圧縮機車室1の軸方向位
置に対応させて圧縮機車室1内の領域及びその温度を示
す説明図である。同図に示すように、この場合、圧縮機
車室1に吸入された氷粒は圧縮機車室1の中央部で蒸発
して当該部分の高圧空気を冷却する。すなわち、氷粒と
して存在する圧縮機車室1の入口部近傍のみならず、こ
の中央部も冷却域とすることができる。この結果、本形
態の如く氷粒の投入を行わない場合、図1(b)中に点
線で示すように上昇する圧縮機車室1内の高圧空気の温
度が、本形態により実線のように低下する。この結果当
該ガスタービンの効率及び出力を向上させることができ
る。 【0018】次に、複合粒径(粒径の種類の数に特別な
限定はないが、本例では何れもミクロン級の大径、中径
及び小径の3種類とした。)の氷粒を用いた場合の実施
の形態について図1(c)を追加して説明する。図1
(c)は図の水平方向の位置を圧縮機車室1の軸方向位
置に対応させて圧縮機車室1内の領域及びその温度を示
す説明図である。。同図に示すように、この場合、圧縮
機車室1に吸入された氷粒の内、小径のものは圧縮機車
室1の入口近傍の前段部で、中径のものは中央部で、大
径のものは圧縮機車室1の出口近傍の後段部でそれぞれ
蒸発して当該各部分の高圧空気を冷却する。すなわち、
圧縮機車室1の入口から出口に至る全域を冷却域とする
ことができる。この結果、氷粒の投入を行わない場合若
しくは単一粒径の氷粒を用いた場合、図1(c)中に点
線で示すように上昇する圧縮機車室1内の高圧空気の温
度が、本形態により実線のように低下する。この結果当
該ガスタービンの効率及び出力を単一粒径の氷粒を用い
た場合よりもさらに一層向上させることができる。 【0019】上述の如く圧縮機車室1内の高圧空気を冷
却することをインタークーリングと称するが、この様な
氷粒によるインタークーリングは効率等の関係で内部の
温度を低減する必要がある回転体のインタークーリング
に一般に利用することができ、同様の効果を期待し得
る。ちなみに、圧縮機車室1のインタークーリングは、
従来、図3に示すように、圧縮機車室1を前段1aと後
段1bとに分割するとともに、前段1aの排出空気を別
途設けたインタークーラ1cで冷却し、このように冷却
した空気をその後後段1bに吸入するように構成して実
現していた。かかる構成によれば、当然、圧縮機車室1
の大型化及びコストの高騰を招来するばかりでなく、こ
のこととも相俟って分割数の限界も存在するという本質
的な問題を有している。 【0020】図4(a)は上記実施の形態に用いるミク
ロン級の氷粒を生成するのに好適な氷粒の連続生成装置
を概念的に示す説明図である。同図に示すように、この
氷粒の連続生成装置は、ホッパ10の上面の中央部及び
その両側に分散し、垂直下方に向けて配設した冷媒ノズ
ル11及び水ノズル12a、12bを有しており、冷媒
ノズル11で液体空気等の低温の気体を噴射角2αで噴
射してホッパ10内に零下(例えばマイナス数十℃〜マ
イナス百数十℃程度)の低温域17(図中の網点部分)
を作り、この低温域17に向けて水ノズル12a、12
bにより水14a、14bを噴射角2βで噴射すること
により水滴を氷結させて氷粒を連続的に生成するもので
ある。生成した氷粒はホッパ10の下方に取り出すよう
になっている。また、ホッパ10内を矢印の如く循環す
る冷媒蒸気16a、16bに直接接触することにより冷
媒ノズル11及び水ノズル12a、12bが氷結するの
を防止するため、ホッパ10の上部にはシール空気15
の通路10aが設けてある。この通路10aをシール空
気15が流通することにより冷媒ノズル11及び水ノズ
ル12a、12bが冷媒蒸気16a、16bに直接接触
することなく隔離される。当該氷粒の連続生成装置によ
る生成方法は、低温域17を気体の噴射により動的に形
成しているのでダイナミック生成法と呼ぶことにする。
なお、このダイナミック生成法では冷媒は環境中に放出
する、すなわち解放系を形成しているので、液体空気若
しくは液体窒素等に限定される。 【0021】図4(b)はダイナミック生成法を実現す
る他の氷粒の連続生成装置を概念的に示す説明図であ
る。同図に示すように、この氷粒の連続生成装置は、氷
粒のホッパ20の内周面に対する衝突を防止すべく水ノ
ズル22a、22bを傾斜させてホッパ20に取り付け
たものである。また、ホッパ20の下部は氷粒の排出が
容易になるように傾斜角γの傾斜をつけてある。他の構
成要素は図4(a)に示す氷粒の連続生成装置と対応し
ている。すなわち、冷媒ノズル21で液体空気等の低温
の気体を噴射してホッパ20内に零下(例えばマイナス
数十℃〜マイナス百数十℃程度)の低温域27(図中の
網点部分)を作り、この低温域27に向けて水ノズル2
2a、22bにより水24a、24bを噴射することに
より水滴を氷結させて氷粒を連続的に生成するようにな
っており、生成した氷粒はホッパ20の下方に取り出す
ようになっている。また、冷媒ノズル21及び水ノズル
22a、22bが氷結するのを防止するため、ホッパ2
0の上部にはシール空気25の通路20aが設けてあ
る。 【0022】ここで、図4(a)及び図4(b)に示す
氷粒の連続生成装置において生成する氷粒の粒径は水ノ
ズル12a、12b、22a、22bから噴射する水滴
の径を制御することにより調節すれば良い。 【0023】図5は上述の如きダイナミック生成法によ
る氷粒の連続生成装置をガスタービンのインタークーリ
ングに適用する場合の吸気ダクトの部分を概念的に示す
説明図である。同図に示す場合はダクト18にホッパ1
0、20の機能を兼用させたものである。すなわち冷媒
ノズル11、21及び水ノズル12a、12b、22
a、22bはダクト16の上面に配設してある。そし
て、この場合の氷粒生成のための冷媒としては、従来よ
り吸気冷却に用いていた液体空気をそのまま用いてい
る。したがって、本例の場合には冷媒ノズル11、21
から冷媒である液体空気を噴射してダクト16内に低温
域を作りこの低温域に向けて水ノズル12a、12b、
22a、22bから水を噴射することによりダクト16
内で氷粒を生成する。この結果氷粒は、液体空気及び吸
気口16aから吸入した空気とともにガスタービンの圧
縮機車室1内に吸入される。かくして圧縮機車室1のイ
ンタークーリングを行うことができる。 【0024】図6(a)は上記第1の実施の形態に用い
るミクロン級の氷粒を生成するのに好適な他の氷粒の連
続生成装置を概念的に示す説明図である。同図に示すよ
うに、この氷粒の連続生成装置は、ホッパ30の上面に
分散し、垂直下方に向けて配設した複数個の滴下ノズル
31及び噴射ノズル32を有する。一方、ホッパ30の
下部には、冷媒蒸発室33で冷媒液34を蒸発させて得
る冷媒蒸気35を外部から供給するとともに、ホッパ3
0の上部からは熱交換後の高温の冷媒蒸気35を抽気排
出することによりホッパ30内に零下(例えばマイナス
数十℃〜マイナス百数十℃程度)の低温域36(図中の
網点部分)を形成するようになっている。また、滴下ノ
ズル31及び噴射ノズル32が氷結するのを防止するた
め、ホッパ30の上部には、図4の場合と同様に、シー
ル空気38の通路30aが設けてある。さらに、低温域
36の最下部には冷媒を外気からシールするとともに氷
粒のみをホッパ30の下方に落下させるための工夫がな
されている。例えば、氷粒が通過し得る多孔質部材又は
メッシュ部材を低温域36の最下部に水平に設けてお
き、しかもこれらの部材を上下に2層設けることにより
上下の多孔質部材又はメッシュ部材に仕切られた空間を
形成し、この空間に流入する冷媒と外気とを抽気するよ
うに構成すれば良い。 【0025】かかる氷粒の連続生成装置においては複数
個の滴下ノズル31及び噴射ノズル32から低温域36
に水37を滴下若しくは噴射することにより水滴を氷結
させて氷粒を連続的に生成することができる。生成した
氷粒はホッパ30の下方に取り出すようになっている。
また、ホッパ30の上部に設けてある通路30aをシー
ル空気38が流通することにより滴下ノズル31及び噴
射ノズル32が冷媒蒸気35に直接接触することなく隔
離される。当該氷粒の連続生成装置による生成方法は、
低温域36を冷媒蒸気35の貯溜により静的に形成して
いるのでスタティック生成法と呼ぶことにする。なお、
このスタティック生成法では冷媒は閉鎖系に封じ込まれ
るため、液体空気の他、LNG、CO2 、アンモニア、
フロン等、各種の冷媒を用いることができる。 【0026】図6(b)はスタティック生成法を実現す
る他の氷粒の連続生成装置を概念的に示す説明図であ
る。同図に示すように、この氷粒の連続生成装置は、図
6(a)に示すホッパ30の下部を冷媒液34の貯留部
39としたものである。この貯留部39の上方が冷媒蒸
気35が存在する低温域36となっている。したがって
低温域36で生成された氷粒は冷媒液34に捕捉され
る。このように冷媒液34に捕捉された氷粒は氷粒分離
器40に至る。氷粒分離器40では氷粒と冷媒蒸気35
及び冷媒液34とを分離し、氷粒を外部に排出するとと
ともに、冷媒蒸気35を低温域36に、冷媒液34を貯
留部39に戻すようになっている。ここで、本例におけ
る貯留部39の冷媒液34は、低温域36に対する冷媒
蒸気35の供給源であると同時に氷粒の捕集・搬送手段
として機能する。 【0027】図6(b)に示す氷粒の連続生成装置のう
ち上述の点以外の構成は図6(a)に示す装置と同様で
あるので、同一部分には同一番号を付し、重複する説明
は省略する。また、この氷粒の連続生成装置において滴
下ノズル31にするか、若しくは噴射ノズル32にする
かは任意に選択し得る。 【0028】図6(a)及び図6(b)に示す氷粒の連
続生成装置において生成する氷粒の粒径は滴下ノズル3
1若しくは噴射ノズル31から噴射する水滴の径を制御
することにより調節すれば良い。 【0029】図7は上述の如きスタティック生成法によ
る氷粒の連続生成装置をガスタービンのインタークーリ
ングに適用する場合の吸気ダクトの部分を概念的に示す
説明図である。同図に示すように、ホッパ30はその下
部開口部をダクト18内に臨ませてこのダクト18に固
定してある。したがって当該氷粒の連続生成装置で生成
した氷粒はダクト18内に投下され吸気口18aから吸
入した空気とともにガスタービンの圧縮機車室1内に吸
入される。かくして圧縮機車室1のインタークーリング
を行うことができる。 【0030】図8は回転体(本例ではガスタービン)の
ホットウォッシュ(ガスタービンの運転中における洗
浄、以下同じ)に氷粒を利用した場合を概念的に示す説
明図である。この場合を本発明の第2の実施の形態とし
て説明する。図8(a)のガスタービンの概念図におい
て図1(a)と同一部分には同一番号を付し重複する説
明は省略する。 【0031】本形態においては、粒径が揃ったミリメー
トル級の氷粒を吸気を搬送気流として圧縮機車室1内に
投入し、その回転翼の表面に氷粒を衝突させ、このとき
の氷粒の固体としての衝突エネルギーにより当該表面の
スケールを除去している。本形態によれば氷粒の固体と
しての運動エネルギー及び溶融後の水としての洗浄力を
スケールの除去に利用することができる。またスケール
の除去後は特別の処理をする必要はなく、そのまま環境
中に排出することができる。このときの氷粒の粒径は、
ミリメートル級のものに限定するものではない。ただ、
投入のためには粒径が小さい方が良いのに対し、固体と
してスケール除去のためのある程度の衝突エネルギーを
持つ必要がある点を考慮すればミリメートル級のものが
最適である。 【0032】図8(b)は従来技術のホットウォッシュ
(ライス若しくはナッツシェルを用いるもの)と本形態
のホットウォッシュの場合を比較してガスタービンの内
部の状態を示す説明図である。図8(b)は図の水平方
向の位置を図8(a)に示すガスタービンの軸方向位置
に対応させてガスタービン内の状態を示すものである。
同図に示すように、従来においては最も汚れが大きい圧
縮機車室1の前段部の回転翼のみがライス若しくはナッ
ツシェルの衝突及び破砕によりスケールを除去される。
その後これらの破砕片は燃焼器車室2で燃焼され、燃料
以外の燃焼灰となってタービン車室3に至る。したがっ
て燃焼器車室2の熱負荷が増大するばかりでなく、燃焼
灰による新たな汚損及び燃焼灰の処理という問題が残存
する。 【0033】一方、本形態によれば、従来ライス若しく
はナッツシェルの衝突及び破砕によりスケールを除去し
ていた圧縮機車室1の前段部の回転翼は氷粒の衝突及び
破砕によりスケールを除去される。その後圧縮機車室1
の中段から後段にかけてはこれらの部位で圧縮されて高
温になる圧縮空気により氷粒が溶融されて水となり、水
洗浄と同等の効果を得る。この水は燃焼器車室2では水
噴射と同程度の燃焼負荷となり、タービン車室3に至
り、完全に気体となって燃焼ガスとともに環境(大気)
中に排出することができる。 【0034】なお、従来より水によるホットウォッシュ
も行われており、またNOx を下げるため燃焼器車室2
内に水を投入するということも行われてている。したが
って圧縮機車室1で溶融した水が燃焼器車室2に供給さ
れることには何の問題もない。 【0035】上記実施の形態によれば最も汚れがひどい
前段部の回転翼は氷粒の衝突でスケールを除去し、中段
部及び後段部の若干の汚れは氷粒が溶融した水で洗浄す
ることにより除去する。 【0036】上述の如き氷粒の利用方法の適用範囲はガ
スタービンの回転翼等、回転体に限らない。各種の伝熱
管等の静止体であっても勿論良い。この場合には従来の
ショットブラスト法によるSiO2 、Al2 3 等の粒
材の代わりに上述の如きミリメートル級の氷粒を高圧空
気に乗せ、伝熱管等の洗浄部位に向けて噴射・衝突させ
れば良い。このときの氷粒の衝突エネルギーにより、上
記ホットウォッシュ時と同様に、良好にスケールが除去
される。この場合、スケールを除去した後の氷粒は溶融
して水となるのでこれを回収する手間を省くことができ
る。 【0037】図9は上記実施の形態に用いるミリメート
ル級の氷粒を生成するのに好適な氷粒生成装置を概念的
に示す説明図である。同図に示すように、この氷粒の連
続生成装置は、零下(例えばマイナス数十℃〜マイナス
百数十℃程度)に保持した密閉空間である冷却室50に
臨んで傾斜板51を設置し、この傾斜板51の上端に臨
んで配設した滴下ノズル52より水53を滴下すること
により氷粒を生成するものである。このとき、傾斜板5
1は傾斜角θで設置してあり、その表面は撥水面51a
となっている。かくして、滴下ノズル52から傾斜板5
1の上端に滴下した水53はその表面張力で球形となり
傾斜板51を転動して落下する間に氷粒となる。この氷
粒は冷却室50の下方にこの冷却室50に一体的に連続
して形成したホッパ54に収集され、外部に排出され
る。冷媒は冷媒液55として冷媒蒸気室56に供給さ
れ、冷媒蒸気57となって冷却室50に供給される。こ
のとき傾斜板51にはその裏面からも冷却し得るよう、
その裏面側に一体的に形成された冷却室58にも供給さ
れる。冷却室50の上部には通路50aが設けてあり、
この通路50aにシール空気59を流通させ、滴下ノズ
ル52の周囲から冷却室50に流入させている。このこ
とにより滴下ノズル52に冷媒蒸気57が直接接触する
のを防止して氷結を防止している。冷却室50に流入し
たシール空気59は熱交換後の冷媒蒸気57とともに冷
却室50の上部から抽気・排出される。また、ホッパ5
4には冷媒液55が貯溜してあり、図6(b)に示す場
合と同様に、冷媒液55を冷却室50に対する冷媒蒸気
57の供給源にすると同時に氷粒の捕集・搬送手段とし
て機能させている。 【0038】かかる氷粒の連続生成装置において、滴下
ノズル52から水53を滴下させれば撥水性の傾斜板5
1上で氷粒となって粒径が揃ったミリメートル級の氷粒
となり、これをホッパ54に収集することができる。こ
のとき生成する氷粒の粒径は滴下ノズル52で滴下する
水滴の径を制御することにより調節すれば良い。氷粒の
転動時間、すなわち冷媒蒸気57による冷却時間は傾斜
角θを調節することにより制御することができる。ま
た、撥水面51aに振動を加える、静電力を作用させる
等の手法によって氷粒を浮上させることもでき、このこ
とによっても氷粒の形状及び冷却条件を制御することが
できる。 【0039】図10(a)はミリメートル級の氷粒を生
成するのに好適な他の氷粒生成装置を概念的に示す説明
図である。この連続生成装置は図9に示す連続生成装置
を発展させたもので、図9の装置が傾斜板51を一段有
するものであるのに対し、本装置は同様の傾斜板61
a、61b、61c、・・・、61nを複数段有するも
のである。これらの傾斜板61a〜61nを零下(例え
ばマイナス数十℃〜マイナス百数十℃程度)に保持した
密閉空間である冷却室60に上下方向に並べて配設して
ある。このように傾斜板61a〜61nを多段に形成し
たので、各段に一対一に対応させて水63の滴下ノズル
62a、62b、62c、・・・、62n、シール空気
69の供給口64a、64b、64c、・・・、64n
及び冷媒蒸気67の供給口65a、65b、65c、・
・・、65nが設けてある。また各供給口64a〜64
nと供給口65a〜65nとの間にはシール空気69と
冷媒蒸気67とを分離するための仕切り66a、66
b、66c、・・・、66nが設けてある。 【0040】図10(b)は当該装置の最上段のユニッ
トを抽出して示す説明図である。同図に示すように、当
該ユニットでは滴下ノズル62aから仕切り66aまで
の空間でシール空気室60aを形成してシール空気69
を充満させており、仕切り66aから傾斜板61aの下
端部までの空間で冷媒室60bを形成して冷媒蒸気67
を充満させている。このときシール空気69の圧力を冷
媒蒸気67の圧力よりも大きくして滴下ノズル66a〜
62nと冷媒蒸気67とが接触しないようにして滴下ノ
ズル62aの氷結を防止している。この点は他の傾斜板
61b〜61nに対応する各ユニットにおいても同様で
ある。 【0041】図10(c)は図10(b)のA−A線矢
視図である。同図に示すように、傾斜板61a〜61n
の表面に溝を設けても良く、このように溝を設けること
により氷粒をこの溝に沿わせ、氷粒同士の衝突等を防止
して規則的に転動・落下させることができる。 【0042】図10に示す氷粒の連続生成装置でも図9
に示す装置と同様にして冷媒が供給され、且つ循環す
る。したがって、各傾斜板61a〜61nで同時に氷粒
が生成される点を除き図9の場合と全く同様にして氷粒
が生成される。 【0043】本発明の第3の実施の形態は、粒径が揃っ
たセンチメートル級の氷粒を冷熱輸送に用いるものであ
る。本形態によれば従来の氷スラリーを用いる場合に較
べ、IPFを向上させることができるので、その分大き
な潜熱を効率良く冷熱輸送することができる。 【0044】図11(a)は上記実施の形態に用いるセ
ンチメートル級の氷粒を生成するのに好適な氷粒生成装
置を概念的に示す説明図である。同図に示すように、こ
の氷粒の連続生成装置は、水70が供給される水ノズル
71の先端からその表面張力により垂下する水滴72に
冷媒73を作用させてこの水滴72を氷結させるもので
ある。このため同心の2個の逆円錐状部材の相互の内周
面と外周面との間で形成する空間で冷媒(液体空気)7
3が流通する冷媒ノズル74を形成し、冷媒73を逆円
錐状部材の頂点に向けて噴射するとともに、当該逆円錐
状部材の頂点で下端部が開口するように水ノズル71を
取り付けている。この結果、冷媒ノズル74を流通する
冷媒73が水ノズル71の先端開口部に吹き出るように
なっている。。また、水ノズル71の開口部の周囲には
電熱を利用した加熱チップ75が設けてあり、逆円錐状
部材の残りの空間には断熱材76が充填してある。 【0045】かかる装置においては、水ノズル71の先
端開口部に水滴72を吊り下げた状態で冷媒73により
これを冷却して氷結させ、その後加熱チップ75に通電
することにより氷粒を水ノズル71から切り離すことが
できる。かくして所望の粒径の氷粒を得る。したがっ
て、水ノズル71に連続的に水70を供給するとともに
冷媒ノズル74に連続的に冷媒73を供給する一方、加
熱チップ75に間欠的に通電することにより氷粒を連続
的に生成することができる。このとき水70に過冷却水
を用いればより効率的に氷粒を生成することができる。
また、氷粒の径は水ノズル71の径、加熱チップ75に
対する通電間隔等を適宜設定することにより制御し得
る。 【0046】図11(b)は図11(a)の装置に滞流
部77を追加したものである。同図に示すように、滞流
部77は水滴72の下方に配設してあり、この下方で冷
媒73を滞流させることにより冷却を維持するようにし
たものである。図11(c)は図11(a)の装置に加
湿ノズル78を追加したものである。同図に示すよう
に、加湿ノズル78は冷媒ノズル74の下方で水滴72
を囲繞するように水平に配設してあり、その内周側の周
面に周方向に沿って複数個分散配置した噴射孔から水滴
72に向けて水を噴射するように構成してある。このよ
うに水を噴射することにより氷粒を成長させることがで
き所望の粒径の氷粒の生成が容易になる。この加湿ノズ
ル78は超音波加湿器で好適に形成することができる。 【0047】 【発明の効果】以上実施の形態とともに詳細に説明した
通り、本発明は粒径が揃った氷粒を圧縮機等の動力機械
の吸気中に混入し、この吸気を搬送気流として氷粒を圧
縮機等の内部に吸入するようにしたので、氷粒が圧縮機
等の内部に吸入されて液化、蒸発し、このときの溶解熱
及び気化熱により圧縮空気を冷却する。すなわちインタ
ークーリングを行うことかできる。また、この場合にお
いて、粒径がミクロン級のものを複数種類用いることに
より、氷粒の粒径により液化、蒸発する位置が異なるの
ようにすることができ、広い範囲に亙って適切な冷却を
行うことができる。したがって効率の良いインタークー
リングを低廉なコストで容易に実現し得る。 【0048】また、他の発明は、粒径が揃った氷粒を回
転体及び静止体の面に向けて投入し、この面のスケール
を除去するようにしたので、この場合には氷粒の固体と
しての運動エネルギー及び溶融後の水としての洗浄力を
スケールの除去に利用することができるばかりでなく、
スケールの除去後は特別の処理をする必要はなく、その
まま環境中に排出することができる。したがって、残灰
及び廃液等の処理を伴うことなく仕上がりの良好な洗浄
を低廉なコストで実現し得る。 【0049】さらに、他の発明は、粒径が揃ったセンチ
メートル級の氷粒を冷熱輸送に用いたので、冷熱輸送の
際のIPFを向上させることができ、その分大きな潜熱
を効率良く冷熱輸送することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1の実施の形態を説明するための図
で、(a)は回転体(本例ではガスタービン)の吸気冷
却に氷粒を利用するガスタービンを概念的に示す説明
図、(b)は単一粒径の氷粒を用いた場合において圧縮
機車室1内の領域及びその温度を示す説明図、(c)は
複合粒径の氷粒を用いた場合において圧縮機車室1内の
領域及びその温度を示す説明図。 【図2】本発明の第1の実施の形態に用いる氷粒の粒径
分布を説明するための図で、(a)は単一粒径の場合、
(b)は複合粒径の場合である。 【図3】従来技術に係るインタークーリング機能を有す
るガスタービンを概念的に示す説明図。 【図4】上記第1の実施の形態に用いるミクロン級の氷
粒を生成するのに好適な氷粒の連続生成装置を概念的に
示す説明図。 【図5】図4に示す氷粒の連続生成装置をガスタービン
のインタークーリングに適用する場合の吸気ダクトの部
分を概念的に示す説明図。 【図6】上記第1の実施の形態に用いるミクロン級の氷
粒を生成するのに好適な他の氷粒の連続生成装置を概念
的に示す説明図。 【図7】図6に示す氷粒の連続生成装置をガスタービン
のインタークーリングに適用する場合の吸気ダクトの部
分を概念的に示す説明図。 【図8】本発明の第2の実施の形態を説明するための図
で、(a)は回転体(本例ではガスタービン)のホット
ウォッシュに氷粒を利用した場合を概念的に示す説明図
(b)は従来技術のホットウォッシュと本形態のホット
ウォッシュの場合を比較してガスタービンの内部の状態
を示す説明図。 【図9】上記第2の実施の形態に用いるミリメートル級
の氷粒を生成するのに好適な氷粒生成装置を概念的に示
す説明図。 【図10】上記第2の実施の形態に用いるミリメートル
級の氷粒を生成するのに好適な他の氷粒生成装置を示す
図で、(a)はその全体を概念的に示す説明図、(b)
は当該装置の最上段のユニットを抽出して示す説明図、
同図(c)は(b)のA−A線矢視図。 【図11】上記第3の実施の形態に用いるセンチメート
ル級の氷粒を生成するのに好適な氷粒生成装置を示す図
で、(a)はこの装置を概念的に示す説明図、(b)は
その変形例を示す説明図、(c)はさらに他の変形例を
示す説明図。 【符号の説明】 1 圧縮機車室 2 燃焼器車室 3 タービン車室 12a、12b、22a、22b 水ノズル 13 冷媒 14a、14b、24a、24b 水 18 ダクト

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 粒径が揃った氷粒を圧縮機等の動力機械
    の吸気中に混入し、この吸気を搬送気流として氷粒を圧
    縮機内に吸入するようにしたことを特徴とする氷粒の利
    用方法。 【請求項2】 〔請求項1〕において、氷粒はその粒径
    がミクロン級のものを複数種類用いたことを特徴とする
    氷粒の利用方法。 【請求項3】 粒径が揃った氷粒を回転体及び静止体の
    面に向けて投入し、この面のスケールを除去するように
    したことを特徴とする氷粒の利用方法。 【請求項4】 〔請求項2〕において、氷粒はその粒径
    がミリメートル級のものであることを特徴とする氷粒の
    利用方法。 【請求項5】 粒径が揃ったセンチメートル級の氷粒を
    冷熱輸送に用いることを特徴とする氷粒の利用方法。
JP12678797A 1997-05-16 1997-05-16 氷粒の利用方法 Withdrawn JPH10317988A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11504750B2 (en) 2015-12-28 2022-11-22 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Turbine blade maintenance method

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Effective date: 20040803