JPH103233A - 画像形成方法、画像形成媒体、被転写媒体及び画像形成装置 - Google Patents

画像形成方法、画像形成媒体、被転写媒体及び画像形成装置

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JPH103233A
JPH103233A JP29564496A JP29564496A JPH103233A JP H103233 A JPH103233 A JP H103233A JP 29564496 A JP29564496 A JP 29564496A JP 29564496 A JP29564496 A JP 29564496A JP H103233 A JPH103233 A JP H103233A
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JP
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electrode
transfer
dye
image forming
medium
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Application number
JP29564496A
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English (en)
Inventor
Satoshi Tatsuura
智 辰浦
Shigemi Otsu
茂実 大津
Ryujun Fu
龍淳 夫
Makoto Furuki
真 古木
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/20Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein using electric current
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D9/00Electrolytic coating other than with metals
    • C25D9/02Electrolytic coating other than with metals with organic materials

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 i)ランニングコストが低く、ii) 画像の最小
単位は分子レベルであって、これに伴って高い解像度、
高品質な画像が期待でき、iii)濃度階調も連続的とする
ことが可能で、iv) 環境に優しく、v)省エネルギー・低
コスト・効率的であって、汎用性が充分期待できる画像
形成方法及び関連技術を提供する。 【解決手段】 水溶液に溶けた色素を、対電極を利用し
て電気化学的に酸化または還元する。これによって、色
素を水溶液に不溶化するとともに、実質的にその色素自
身の作用に基づき電極上に電着膜を付着させる。これを
画像形成媒体として利用する。この電着膜40から色素
3を、電気化学的方法などによって、被転写媒体6に転
写することによって、被転写媒体6に画像を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像情報を転写する
画像形成方法、特に色素電着膜を用いた画像形成方法、
更に、画像形成媒体、被転写媒体、及び画像形成装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】電気信号や光学信号から紙などの媒体に
画像を転写する方法として、現在プリンター等に利用さ
れている方法には、ドットインパクト法、熱転写法、熱
昇華法、インクジェット法、レーザープリンタなどの電
子写真法が挙げられる。これらの方法は、各種の画像を
形成可能であり、汎用性があって、以下の特徴を有す
る。
【0003】ドットインパクト法や熱転写法、熱昇華法
は、インクリボンやトナーフィルムなどの消耗品を必要
とする。また、エネルギー的にも効率が低くランニング
コストが高い。熱昇華法を除けば品質も悪い。
【0004】インクジェット法では紙上にヘッドからイ
ンクが直接転写されるので、ランニングコストは低い。
しかし、印刷品質が印刷速度へ大きく依存するという問
題がある。エネルギー的にも効率は低い。
【0005】レーザープリンターなどの電子写真法は、
比較的繊細な像を形成することが可能でランニングコス
トも低い。しかし、消費電力が大きく、オゾンや窒素酸
化物を発生するという問題点がある。
【0006】これらをまとめると、現在プリンター等に
利用されている画像形成方法では、品質が高く、比較的
高速で、ランニングコストが低く、省エネルギー・省資
源な環境にも使用者にも優しい、汎用性のある画像形成
方法は存在しない、ということになる。
【0007】一方、上記の方法のように汎用性はない
が、それらの方法とは違った特徴を有する画像形成方法
も知られている。例えば、「カラー印刷装置」(特開昭
60−23051号)、「カラーフィルタの製造方法」
(特開平4−165306号)、「パターニング方法及
びそれに用いる電着用原板、カラーフィルタの製造方法
及び光記録媒体の製造方法」(特開平7−5320号)
等である。これらはいずれも、電着膜を用いており、そ
の電着膜は、従来の電着塗装と同様に、電着性を有する
高分子溶液を溶媒として、そこに顔料や染料を分散させ
て形成している。これらの電着膜は、高分子を支持マト
リクスとして色素を膜中に固定したもので、色素の含有
率は30%程度にすぎない。そのため、効率的にも経済
的にも問題が残されている。また転写は、電着膜を粘着
性の被転写媒体媒体に圧着させて引きはがすという手法
を採っているため、被転写媒体の種類が制限されるとと
もに、微細なパターンを正確に転写するには困難を伴
い、画像の品質にも問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような現状に鑑
み、本発明はなされたものであり、本発明の第1の目的
は、i)ランニングコストが低く、ii) 画像の最小単位は
分子レベルであって、これに伴って高い解像度、高品質
な画像が期待でき、iii)濃度階調も連続的とすることが
可能で、iv) 環境に優しく、v)省エネルギー・低コスト
・効率的であって、汎用性が充分期待できる画像形成方
法を提供することにある。
【0009】本発明の第2の目的は、そのような画像形
成方法に好適に利用できる画像形成媒体を提供すること
にある。
【0010】本発明の第3の目的は、そのような画像形
成方法に好適に利用でき、画像が転写され得る被転写媒
体を提供することにある。
【0011】本発明の第4の目的は、そのような画像形
成方法に好適に利用できる画像形成装置を提供すること
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明者らは、水溶性の色素分子の中には、酸化
状態、中性状態および還元状態で水への溶解性が大きく
変化する分子が存在することに着目した。このような色
素分子の、上記状態間の遷移は、分子を電気化学的に直
接酸化還元するか、または分子が溶けている水溶液のp
Hを変化させることで行える。例えば、フルオレセイン
系の色素であるローズベンガルやエオシンは、分子を電
気化学的に直接酸化還元することによって、酸化、中
性、還元状態が変化するだけでなく、pH4以上とする
と還元状態をとり水に溶け、それ以下では酸化されて中
性状態となり沈殿する。これらの色素を純水中に溶解
し、まず、電気化学的に直接酸化還元(つまり、溶液中
に電極を浸し電圧を印加)すると、陽極側の電極上にこ
れらの色素分子からなる電着膜が生成される。これらの
分子は電着膜形成過程で分子構造が変化するため、もと
のpHの溶液、つまり水中には不溶になる。次に、色素
電着膜に逆電圧を印加するか、pH10〜12の水溶液
に色素電着膜を浸すことで、分子構造が元に戻って水溶
液中に再溶出する。
【0013】本発明者らがここで提案する画像形成方法
及びその関連技術は、上記知見に基づくものであり、そ
の画像形成方法の概要は、水溶液中の色素分子を色素電
着膜の形で電極上に堆積し、これを紙などの被転写媒体
上に転写することで高解像度・低コストの画像を形成可
能な方法である。また、主として水溶液を使用している
ので、環境に優しい方法でもある。
【0014】本発明の画像形成方法は、正確には、水溶
液に溶けた色素を、電気化学的に酸化または還元するこ
とによって、水溶液に不溶化するとともに実質的にその
色素自身の作用に基づき電極上に付着させた電着膜を、
画像形成媒体として用意する準備工程と、この電着膜か
ら色素を被転写媒体に転写することによって、被転写媒
体に画像を形成する転写工程と、を有する。
【0015】なお、「水溶液」は、一部有機溶剤を含む
場合を本発明から排除する意図ではない。
【0016】また、「実質的にその色素自身の作用に基
づき、その色素が電極上に付着した」とは、色素が水溶
液に不溶化し、完全に又は主に、その不溶化色素自身の
及ぼす化学的又は物理的な作用によって、電極に付着し
ていることを意味する。従って、何らかの特性を改善す
るためなど、色素以外の物質を水溶液中に含ませた場
合、その物質(又はその物質から生じた物質)がまず電
極に付着し、その物質の取り込み力や吸着力等に基づい
て、色素の一部が電極に付着することを本発明は排除し
ないが、そのような付着が主体ではなく、少なくとも、
色素自身の作用による付着よりも優勢ではないことを意
味する。なお、経済性や操作性の観点からは、色素以外
の成分を利用しないほうが好ましいので、電着膜に色素
成分ができるだけ多いほうが好ましい。
【0017】このように、本発明では、色素自身が電着
性を有しており、電着膜は色素のみで形成できるため、
膜中の色素濃度を100%とすることができる。これら
の色素は酸化還元により可逆的に析出、溶解を繰り返す
ことが可能である。また転写の際は、電着膜が溶解して
いくため、紙などの被転写媒体に容易に転写できるとと
もに、画像の最小単位が色素分子のみなので、解像度の
向上に好適である。
【0018】本発明の第2の目的を達成する画像形成媒
体は、水溶液に溶けた色素を、電気化学的に酸化または
還元することによって、水溶液に不溶化するとともに、
実質的にその色素自身の作用に基づき電極上に付着させ
た電着膜からなり、上記画像形成方法に利用するための
画像形成媒体である。
【0019】本発明の第3の目的を達成する被転写媒体
は、表面に色素の受容能を有し、上記画像形成方法に利
用するための被転写媒体である。
【0020】本発明の第4の目的を達成する画像形成装
置は、電極が浸漬された、色素の水溶液を入れ得る容器
と、前記容器に、色素の水溶液を入れた際に、前記電極
と協働して水溶液に溶けた色素を、電気化学的に酸化ま
たは還元することが可能な電極を備え、その電極上に色
素の電着膜を付着して、画像形成媒体を形成可能な電気
化学的酸化還元手段と、前記電気化学的酸化還元手段の
付近に設置され、色素受容能を有する被転写媒体をセッ
トする設置手段と、その設置手段にセットされた被転写
媒体に、前記電着膜が密着するように前記画像形成媒体
を移動可能な移動手段とを具備する。
【0021】この装置では、容器内に入れられた色素の
水溶液に、その中の電極と、電気化学的酸化還元手段の
電極とで、電圧を印加して、後者の電極上に電着膜を形
成する。この電着膜を、移動手段によって、設置手段に
セットされた被転写媒体に移動させて密着させる。そし
て、電着膜の色素を被転写媒体に転写させて、画像を形
成する。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明について、以下、詳しく説
明する。
【0023】まず、還元状態で水に溶解し、酸化される
と不溶化する色素・ローズベンガルを例にとって、本発
明を、その画像形成方法を中心として説明する。
【0024】その方法の第1の必須工程では、水溶液に
溶けた色素・ローズベンガルを、電気化学的に酸化する
ことによって、水に不溶化するとともに実質的にその色
素自身の作用に基づき電極上に付着させた電着膜を、画
像形成媒体として用意する。
【0025】ここで利用されたローズベンガルは純水
(pH6〜8)に容易に溶解し、pH4以下の水溶液中
で不溶化する。ローズベンガル溶解時には、ローズベン
ガルは還元状態、すなわちアニオンとして水中に存在す
る。このローズベンガルを水溶液中で、上記のように、
電極を用いて電気化学的に酸化すると(具体的には、こ
のローズベンガル水溶液中に一対の電極又は一対のうち
の一方を浸漬し電圧を印加すると)、陽極側ではローズ
ベンガルが酸化されて不溶化し膜を形成する。
【0026】この現象の発生メカニズムには2通りの可
能性がある。その1つは、図1に示すように、色素水溶
液1中に浸漬された電極基板2(陽極)で、ローズベン
ガルが直接酸化され、イオン3から水不溶性分子4とな
って、電極基板2上に電着膜40として形成される場合
である。もう一つは図3に示すように、所定のpHを有
する色素水溶液1中の電極基板2近傍で水溶液のpHが
変化してローズベンガルがイオン3から水不溶性分子4
へと酸化され電着膜40が形成される場合である。後者
の場合、水の電気分解により、電極基板2近傍で局所的
にH+ イオンが過剰となりpHが低下する。反応式は以
下の通りである。
【0027】 2H2 O → 4H+ +O2 ↑+4e- このときローズベンガルはアニオン性であるため、電極
基板側に引き寄せられている。これらのローズベンガル
イオンは電極基板2(陽極)で効率よく酸化されて不溶
化し、電極基板2上に電着膜40となって析出する。こ
のようなプロセスでは、電極基板2表面で発生する気泡
により電極基板2表面が絶縁性の電着膜40で初期に完
全被覆するのが避けられるため、十分な濃度の色素の電
着膜40を電極基板2上に形成することが可能である。
【0028】上記のようにして形成された、ローズベン
ガルの電着膜は、分子構造が変化しているため純水で洗
浄しても再び溶けだすことはない。
【0029】なお、電着膜を形成する電極基板の材質に
ついては、特に制限はない。金属や有機・無機半導体な
ど導電性を有する基板や、これらの蒸着膜などが利用可
能である。特に白金・金などの貴金属類やカーボンなど
は、電気化学的安定性に優れることから積極的に利用さ
れる。また、ガラスや透明フィルムなどの透明基板を用
い、ITOや導電性ポリマなどにより形成した透明電極
を電極基板として用いれば、カラーフィルタが容易に作
成される。
【0030】次に、本発明の画像形成方法では、この電
着膜から色素・ローズベンガルを被転写媒体に転写する
ことによって、被転写媒体に画像を形成する転写工程を
実施する。
【0031】このローズベンガルの電着膜からその色素
を被転写媒体上に転写するには2通りの方法がある。一
つは図2に示すように、電極基板2上に堆積した電着膜
40と対極5との間に被転写媒体6を挟んで製膜時と逆
の電圧を印加する方法である。ローズベンガルは電極基
板2上で還元されてアニオン3となり、正極(対極5)
側に引かれて被転写媒体6に転写される。もう一つは図
4に示したように、ローズベンガルの電着膜40を、ア
ルカリ性を呈する被転写媒体6に密着させる方法であ
る。より好ましい具体的な方法は、アルカリ性、通常p
H10〜12の水溶液中への浸漬等によって、その水溶
液を含浸させた被転写媒体(又は同様なpHの水溶液を
塗布した被転写媒体)6を電着膜40に密着させる方法
である。ローズベンガル分子はpHが上昇することで、
還元されて、再び溶解し、被転写媒体6中へ拡散してゆ
く。
【0032】この時、被転写媒体には色素分子受容能力
以外は必要とされないが、各種の観点からは、電気抵抗
値が制御されていることが好ましい(この点に関して
は、後述する)。
【0033】被転写媒体として、上記のように、pH一
定の水溶液または所定の電気伝導度を持つ電解質溶液を
含浸または塗布した媒体が好ましい。その媒体として、
紙、織布、不織布等が利用できる。そのpH一定の水溶
液としては、特に制限はないが、所定のpHに調液され
た緩衝溶液が好ましく使用される。さらに、色素受容能
力があり、かつ所定のpHまたは電気伝導度を有して色
素を転写可能な固体電解質を被転写媒体として用いるこ
とも可能である。この場合、滲み等の防止による解像度
の向上が期待できる。このような固体電解質の例として
は、金属やセラミックおよびそれらの表面をポーラス上
にしたもの、プラスチックや高分子フィルムなどが挙げ
られる。
【0034】被転写媒体として、例えば透明な高分子フ
ィルムや透明な固体電解質を用いれば、カラーフィルタ
やカラーOHPシートが容易に作成できる。
【0035】上記では、還元状態で水に溶解し、酸化さ
れると不溶化する色素の一つであるローズベンガルを例
にとって説明したが、このような性質を有する色素なら
ば、任意の種類が利用でき、それらについても上記と同
様なことが当てはまる。
【0036】また、上記と逆に、酸化状態で水に溶解
し、還元されると不溶化する色素を用いる場合は、画像
形成媒体の形成のために電圧を印加したとき、陰極側に
その色素の電着膜が形成される。この時、色素分子とし
てはカチオン性、例えばアミノ基を有する分子を用い
る。電極間に電界を印加すると、陰極上で直接分子が還
元されるか、または陰極近傍でH2 が発生しOH- が過
剰になってpHが上昇するため、陰極側に引き寄せられ
ていた色素が分子として電着膜を形成する。転写工程
で、これを被転写媒体へ転写する際には、逆電圧を印加
するか、または酸性、通常、pH2〜5の水溶液を用い
る。
【0037】要するに、色素として、pH(x)以上の
水溶液で溶解し、それ未満のpHの水溶液では沈殿する
色素か、pH(y)以下の水溶液で溶解し、それを越え
るpHの水溶液では沈殿する色素のいずれかを用い[こ
こで、x、yは、同じでも異なっても良い数値を示
す]、色素が前者の場合には、pH(x)以上を呈する
水溶液中で、色素が後者の場合には、pH(y)以下を
呈する水溶液中で、電着膜を形成可能である。
【0038】また、これらと異なり、中性の水溶液中で
は沈殿し、弱アルカリ性(または弱酸性)の水溶液中で
のみ溶解する色素を用いた画像形成も可能である。この
場合、弱アルカリ性(または弱酸性)の色素溶液中に電
極を浸漬し電圧を印加すると、陽(陰)極近傍で水溶液
は中性に近づくため、陽(陰)極上に色素電着膜が形成
される。それを画像形成媒体として利用する。その電着
膜を転写するには、中性溶液中で、強い逆電圧をかける
か、または、電圧を印加せずに、もとのpHよりも強い
アルカリ(酸)性を呈する被転写媒体、好ましくはその
ような溶液を含む被転写媒体を密着させる。
【0039】以上のようにして、色素含有水溶液から電
極への色素の付着、次いで、色素付着電極から被転写媒
体への色素の転写が行われ、画像が形成される。かかる
本発明の画像形成方法は、以下の特徴を有する。
【0040】被転写媒体に転写される色素量を、電着膜
の厚さ(つまり、電着される色素量)によって決定可能
である。電着膜の厚さは、電着膜作成時の印加電圧の大
きさ、電圧印加時間、及び流れる電流量の1以上を制御
することで、連続的に変化可能である。これは、転写色
素量の変化による転写画像の階調表現が連続的に行える
ことを意味する。同様に、階調表現は、電圧を印加する
ことによって転写を行う場合には、逆電圧印加時に印加
電圧の大きさまたは電圧印加時間を制御することでも可
能である。
【0041】転写される色素は分子単位であるため、ト
ナーを用いるレーザープリンターやインクジェットに比
べかなり高い解像度が達成できる(トナー粒径と分子径
による比較)。
【0042】また、色素は水溶液で提供されるため、人
体はもとより環境に与える悪影響も非常に少ない。
【0043】画像形成時に消費されるのは色素だけで、
リボン類を用いないためランニングコストが安い。また
エネルギー消費については、印加電圧がたかだか0.6
〜3V程度なので、極めて省消費電力であるといえる。
【0044】本発明の画像形成方法に用いられる色素と
しては、酸性、中性、アルカリ性のいずれかの状態で水
溶液に溶け、その状態変化によって、水溶液に不溶化す
るとともに、実質的にその色素自身の作用に基づき電極
上に付着可能な色素ならば任意の種類が使用可能であ
る。より具体的には、色素前駆体とも称され、酸、アル
カリ等外部からの刺激で発色構造をとるカラーフォーマ
ーが利用できる。その例としては、トリフェニルメタン
フタリド系、フェノサジン系、フェノチアジン系、フル
オラン系、インドリルフタリド系、スピロピラン系、ア
ザフタリド系、ジフェニルメタン系、クロメノピラゾー
ル系、ロイコオーラミン系、アゾメチン系、ローダミン
ラクタム系、ナフトラクタム系、トリアゼン系が代表的
なものとして挙げられる。
【0045】また、例えば、発色源となる顔料や染料に
カルボキシル基(−COOH)、アミノ基(−NH2
を一つ以上結合させ、水への溶解性を付与した分子であ
って、カルボキシル基またはアミノ基の酸化還元により
析出、溶解を可逆的に繰り返すものが利用できる。この
代表的分子(エリスロシン)の構造変化を図5に示す。
しかし、別種の置換基を有していても、所定の性質を持
つ分子であれば原理的に本発明で使用可能であり、結合
させる官能基の種類に制限を設けるものではない。
【0046】次に、所望するパターン状に画像を、本発
明の画像形成方法によって、転写する方法を説明する。
その方法は、次のように、大別できる。(1)複数に分
割した単位電極群の所望電極上のみに電着膜を形成して
パターン状電着膜とし、それを転写して、パターン状画
像を形成する方法、(2) 電極上一面に色素の電着膜
を形成し、次いで、その電着膜から所望部のみ転写し
て、パターン状画像を形成する方法。
【0047】上記(1)の具体例の過程を図6の模式図
を利用して説明する。色素水溶液(pH6〜8)61中
に、電源が内蔵されているコントローラ62によって個
々に電圧を印加できる単位電極が複数集まったマトリク
ス電極基板63と、対向電極64とを浸漬し、所望の単
位電極63Aに電圧を印加して、その電極63A上のみ
に色素の電着膜65を形成する。そうして、形成された
画像形成媒体66を、純粋で洗浄し、上記pHとは異な
るpHを呈する被転写媒体(具体的には、pH10の緩
衝溶液を含浸させた紙)67に密着させ、色素を還元し
て、その被転写媒体67にパターン状に画像58を転写
する。
【0048】上記(2)の具体例の過程を図7の模式図
を利用して説明する。電源72のプラス極と、マイナス
極とにそれぞれ接続している電極基板73と、対向電極
74とを色素水溶液(pH6〜8)71中に浸漬し、そ
の電極基板73上に色素の電着膜75を形成する。そう
して形成された画像形成媒体76を電源77のマイナス
極に接続する。一方、そのプラス極を、個々に電圧を印
加できる単位電極が複数集まったマトリクス上部電極7
8に、そのような制御を実施するコントローラ79を介
して接続し、その画像形成媒体76と、マトリクス上部
電極78とで被転写媒体701を挟持する。コントロー
ラ79によって、マトリクス上部電極78の所望単位電
極78Aに逆電圧を印加して、その部分上の色素のみを
溶解させて、パターン状に画像702を転写する。
【0049】なお、(2)を実施するためには、被転写
媒体としてある程度抵抗値の高い(通常、十数メガオー
ム以上)ものを用いる。それは、転写時、印加されてい
る単位電極上以外の色素まで、一定値以上の電圧が加わ
って、その部分(非所望部)上の色素までもが転写され
ること(解像度低下)を防止するためである。
【0050】抵抗値の比較的高い被転写媒体として、
紙、織布、不織布、ポリマーフィルム、および適当な媒
体(例えば、ガラス、透明フィルム、紙、半導体、金
属)にそれらをコーティングしたもの等が利用できる。
好ましい被転写媒体は、上記のような媒体に、電解質溶
液を含浸又は塗布したものである。
【0051】電解質溶液の抵抗は、解像度を向上させる
観点のみならず、転写時間の短縮、転写に必要な電圧の
低減の観点からは、通常、15メガオーム以上、好まし
くは、17メガオームとする。なお、電解質溶液の抵抗
を15メガオーム未満とすることは、多少解像度が低下
することが予想されるが、必要印加電圧を小さくする観
点及び転写時間を短くする観点からは、好ましい。
【0052】上記のような電解質溶液としては、例え
ば、水溶液や有機溶剤を利用できる。より具体的には、
その程度の抵抗を呈する、(微量の電解質を含有する)
純水、各種のpH標準液又はpH緩衝液[例えば、しゅ
う酸塩pH標準液(pH1.68)、フタル酸塩(pH
4.01)、中性リン酸塩(pH6.86)、リン酸塩
(pH7.41)、ほう酸塩(pH9.18)、炭酸塩
(pH10.01)、Na2 HPO4 −NaOH(pH
12)等])を1〜80重量%の純水(抵抗:数MΩ〜
十数MΩ程度)で希釈したもの(抵抗:数kΩ〜十数M
Ω)等が利用できる。
【0053】被転写媒体の厚みは、材質などによっても
影響を受けるが、転写時間の短縮、転写に必要な電圧の
低減、解像度を向上させる観点からは、通常、60μm
以下、好ましくは、50μm、より好ましくは30μm
とする。なお、被記録媒体の強度の観点からは、60μ
mを越えることが好ましい。
【0054】本発明の画像形成方法において、逆電圧印
加によって画像転写を行う際に、上記のように被転写媒
体として抵抗値の比較的高いものを用いる場合、上部電
極として、必ずしもマトリクス上部電極を利用する必要
はない。例えば、上部電極を針状にすれば、被転写媒体
内で一定値以上の電圧が及ぶ範囲が、針状電極周囲のご
く狭い範囲に限定されて、部分的転写が可能になる。そ
の結果、一様な電着膜の一部からのみ転写が起こる。針
状上部電極を被転写媒体上、所望に移動させれば、そこ
に所望のパターン状画像を形成することが可能となる。
【0055】また、被転写媒体として抵抗値の高いもの
を利用すれば、ペン型電極や、櫛形電極を用い、一様な
色素電着膜からのパターン状画像の転写が可能になり、
ペン入力による直接の画像パターン転写や、プリンタへ
の応用展開が容易に行える。
【0056】転写に逆電圧印加を利用する場合、被転写
媒体の抵抗値を調整することによって、転写される色素
の面積を変化させることが可能である。また、印加電
圧、印加時間、流れる電流量、電極径等の要因を変える
ことによって、転写される色素の面積を変化させ、濃度
階調や解像度等に影響を与えることが可能である。例え
ば、印加電圧を3V以上にすると、転写に要する時間を
短くすることができる。電極径を小さくすると、解像度
を向上させることができる。但し、電極径を大きくする
ほうが、電極加工や、印加電圧制御が容易となる。
【0057】要するに、被転写媒体の導電性、その厚
さ、印加電圧、印加時間、及び電極径等の各種要因の1
以上を調整して、色素の転写状況や、解像度等、本発明
の結果や操作性を、目的に応じて最適化することができ
る。
【0058】以上、転写法(1)、(2)及びそれらの
関連事項を説明したが、(1)、(2)のように、必要
に応じて、画像パターンを適宜変更するのではなく、同
じパターンの画像が多数要求される場合には、予めその
パターン形状とした電極基板を、電着膜形成時又は転写
時に繰り返し使用すればよい。
【0059】次に、連続的な画像形成に関して説明す
る。それは、電極をロール状または円筒形状に形成する
ことで、可能である。その装置の一実施形態の模式図を
図8に示す。
【0060】この装置は、複数の独立した単位電極が表
面全体に形成された、又は複数の独立した単位電極の群
が表面全体に所定の間隔をあけて形成されたロール状電
極基板81を備え、その単位電極の各々は互いに独立
に、印加電圧や印加時間を制御可能な、電源を内蔵する
コントローラ82の一方の極に接続されている。
【0061】ロール状電極基板81の下方には、イオン
性の色素分子が溶解され所定のpHを有する水溶液83
が貯留された槽84が配置されており、この槽84内に
はロール状電極基板81に対向して、製膜用対向電極8
5が配置されている。この製膜用対向電極85は、電源
を内蔵するコントローラ82の他方の極に接続されてい
る。
【0062】ロール状電極基板81に、その最上部で被
転写媒体(例えば、上記pH値とは異なる値を示す、酸
性又はアルカリ性の緩衝液が紙に含浸されたもの)86
が密着するように被転写媒体86をセットするため、そ
の搬送手段(図示せず)及び支持体87等からなる被転
写媒体のセットユニットが設けられている。さらに画像
転写後に相当する位置において、ロール状電極基板81
に接触する状態で、クリーニングブレード88が配置さ
れている。
【0063】この装置では、コントローラ82によっ
て、製膜用対向電極85と、ロール状電極基板81の所
望単位電極とに電圧を印加して、所望パターンの色素電
着膜(転写用画像)89をロール状電極基板81上に形
成する。ロール状電極基板81が回転し、ロール状電極
基板81最上部に搬送されてきた被転写媒体86と色素
電着膜89とが、所定の期間密着し、その間に、被転写
媒体86のpHの作用によって、ロール状電極基板81
に付着していた色素が溶解し、被転写媒体86に転写さ
れる。ロール状電極基板81上に残っている色素がクリ
ーニングブレード88によって除去される。
【0064】多色カラー印刷を実施する場合には、色の
異なる色素浴を持つ複数、代表的には3連あるいは4連
のロールを連続的に用いるか、ロールを洗浄して複数の
色素水溶液から転写を繰り返すことで行う。3連のロー
ルを用いた装置の模式図を図9に示す。この装置は、図
8に示した同様な装置3台のそれぞれが、シアン画像形
成ユニット91、マゼンタ画像形成ユニット92、及び
イエロー画像形成ユニット93として利用され、それら
が直列に配され、その最上部に接して搬送される被転写
媒体94(被転写媒体86と同様なもの)に対してフル
カラーの画像95を形成できるように構成されている。
図8に示したのと装置同様に、この装置でも、転写はp
H変化による方法を用いているが、いずれの装置も、最
上部に到達した色素電着膜と被転写媒体を、ロール状電
極基板とで挟持するような別の電極(転写対向電極)を
更に設ければ、逆電圧印加による転写が実施可能であ
る。この別な電極は、複数の単位電極が集合したマトリ
クス電極としてもよいし、櫛形状等、任意の形態とし得
る。その形状も、ロール状等任意の形状とし得る。
【0065】櫛形電極を利用して、連続的に画像を形成
する方法の一形態を示す。そのために利用する装置の模
式図を図10に示す。
【0066】この画像形成装置は、表面に色素を付着さ
せる電極11が設けられた電極筒12を備え、その内部
の最下部には、色素分子を電極11に付着させるための
製膜電位駆動電極13が設けられ、最上部には、電極1
1に付着した色素分子を放出するための転写協働電極1
4が設けられている。電極筒12の下方には、色素分子
が溶解された色素電解質溶液15が貯留された槽16が
配置されており、この槽16内に製膜電位駆動電極13
に対向して製膜用対向電極17が配置されている。ま
た、電極筒12の最上部上では、その表面と所定の間隙
をおいて、転写電位駆動電極18が配置されており、電
極筒12と転写電位駆動電極18との間に、被転写媒体
としての転写紙19が挿通可能となっている。さらに電
極筒12に接触する状態でクリーニングブレード20が
配置されている。
【0067】転写電位駆動電極18は、模式的に拡大し
て示すように、電流のオン・オフが制御可能な配線が各
々接続された針状電極が複数集まった形態の櫛形電極で
ある。
【0068】この画像形成装置では、製膜電位駆動電極
13と製膜用対向電極17との間に色素分子の酸化、中
性、還元状態を変更可能な電圧が印加され、これによっ
て電極筒12上の電極11全体に色素分子が付着する。
電極筒12の回転に伴い、転写協働電極14と、CP
U、ROM、RAM等から構成される周知の演算回路を
有する制御系(図示せず)に制御された、櫛形転写電位
駆動電極18の所望の電極との間に、色素分子を溶解放
出可能な逆電圧が印加され、これによって転写紙19の
表面の所定領域に色素分子が転写されて画像が形成され
る。電極筒12の表面に残っているる色素は、クリーニ
ングブレード20により除去される。
【0069】この画像形成装置でも、連続的な画像の形
成が可能である。上記の装置は、動作機構などが周知の
熱転写プリンタのものと類似しており、その駆動手段、
駆動回路などを転用可能である。結果的に、色素を利用
した画像形成を、簡便に且つ低コストで実現できる。次
に、本発明の画像形成方法の特に好ましい形態を説明す
る。これは、転写された画像の画像濃度を向上させ、且
つ転写に要する時間を大幅に短縮できる改良方法であ
る。
【0070】この改良を伴わない本発明の方法で転写が
なされるときの微視的な様子を図12に示す。平滑電極
121 に電着した色素電着膜122 から隣接配置された被転
写媒体123 に、両者が密着したときに、色素124 が、平
滑電極121 と針型上部電極125 とからの電界によって、
移動する。この図から容易にわかるように、被転写媒体
123 の単位面積に転写された色素量は、(色素膜厚×電
極面積)となる。図示したように、平滑電極121 を用い
て、画像濃度の高い転写画像を得るためには色素電着膜
122 の膜厚を厚くする必要がある。しかし、この場合、
次のようなことが起きうる。
【0071】1) 色素電着膜122 は一般に絶縁体なの
で、膜厚が厚くなるに従い、膜形成に必要な電圧が増大
する。また、色素によっては、製膜初期に電極が完全に
絶縁体の色素膜で覆われ膜形成が止まってしまい、十分
な膜厚が得られない場合がある。
【0072】2) 色素電着膜122 の膜厚に比例して電
極表面の抵抗が増大するので、流れる電流量(=製膜速
度)は膜厚に反比例して減少する。そのため、製膜は製
膜時間に対して、その平方根に比例してしか増加せず、
厚い色素膜を得るには時間がかかる。
【0073】この点を克服し、本発明を改良するため
に、例えば図13に示すように、被転写媒体123 の単位
面積に接触する電極(つまり、電着膜が形成される電
極。以下、電着膜形成電極とも称する)131 の表面積を
増大した形態とする。この場合では、被転写媒体123 の
単位面積に転写される色素124 の量が増大し、色素膜厚
を増大させることなく高い画像濃度が得られる。また、
同一の転写濃度を得るために必要な色素膜厚が薄くて済
むため、画像形成に要する時間を短縮できる。さらに転
写の際、膜は表面から徐々に溶解するので、膜厚が薄い
ほど膜の溶解に要する時間が短くなり、転写に要する時
間を短縮できる。
【0074】表面積を増大させた電極131 として、表面
に凹凸及び細孔の開口の少なくとも一方を有し、それが
ない電極に比べて表面積が好ましくは、10倍、より好
ましくは100倍以上増大した電極(表面積増大電極)
を使用する。表面積の増加の程度は最低でも20%以上
が望まれる。
【0075】一般に、電極には、前記したように、白金
電極が好ましく使用できる。その白金電極に凹凸を付
け、その表面積を増大させる方法としては、周知のよう
に、白金黒の形成を利用する。つまり、白金上にさらに
白金をめっきさせて、凹凸の多い白金層を電析させる。
この層は、入射してくる光を吸収するため、表面の色が
黒くなり、白金黒と呼ばれる。この白金黒は、平滑な白
金表面での見掛けの表面積に対し、1000倍もの表面
積になると考えられている。実際に白金黒電極上に電着
膜を形成すると、白金黒形成前の平滑な電極に比べ、同
一電圧で流れる電流値が数倍〜10倍以上になる。電圧
が等しい場合には、電極上への膜の形成速度は変わらな
いため、電流の増大は表面積の増加に対応しているもの
と考えられる。この白金黒電極を電着膜形成電極として
使用することで、平滑な白金電極を利用する場合に比べ
て、最高到達画像濃度を2〜3倍、且つ色素膜形成に要
する時間を数分の一に短縮することができる。
【0076】電極に凹凸を付け、その表面積を増大させ
るには、平滑な電極に任意の方法で微視的な傷を付ける
方法も効果的に利用できる。この場合、表面積増大の割
合は傷の大きさや深さに依存するが、数倍〜十倍の表面
積は容易に達成できる。
【0077】また、電極に凹凸を付け、その表面積を増
大させるには、製膜手法の選定や製膜条件の制御によっ
ても達成できる。例えば、電極を真空蒸着するなどのド
ライプロセスで形成する場合、製膜条件を制御すること
によって電極表面状態は変化する。例えば、図14及び
図15に真空蒸着、スパッタリングによってそれぞれ形
成したITO基板をAFM(Atomic Force Microscope
:原子間力顕微鏡)のディスプレイ上に表示した中間
調画像を示す。製膜方法によって粒子の大きさや高さが
変化していることがわかる。膜の表面状態は、膜形成時
の基板温度や製膜速度さらに基板の表面処理によっても
容易に変化させることが可能であり、かくして、電極表
面積を増大させることができる。
【0078】電極の表面積を増大させるためには、電極
の表面処理としてエッチングを用いることも効果があ
る。例えば、ポーラスシリコンのように電極表面を処理
すれば、白金黒と同程度の表面積増大効果が実現でき
る。
【0079】表面に細孔の開口を有し、表面積を増大さ
せた電極としては、いわゆる、多孔性の金属または半導
体が利用できる。これらも、開口をもつ細孔を持つこと
で、本質的に表面が平滑でなく、表面積の増大したもの
となる。なお、本発明にいう「表面積」は、一般的な意
味での表面のみならず、色素を付着及び/又は離脱する
能力を持つ面、例えば、開口付近の細孔内壁面も含む。
【0080】以上の改良法を利用すれば、色素膜厚を増
大させることなく高い画像濃度が実現する。また、薄い
色素膜厚で十分な画像濃度が得られるので、また色素膜
の水溶液への溶解も短時間で終わるので、転写時間、ひ
いては、画像形成に要する時間を短縮できる。
【0081】なお、ガラスや透明フィルムなどの透明基
板を用い、ITOや導電性ポリマー等により形成した透
明電極を電極基板とし、その表面積を上記手段・手法を
含む任意の手段・手法で増大させ、そこに色素を電着で
付着させ、カラーフィルタを作製すれば、その色濃度向
上と作製時間の短縮が実現できる。
【0082】
【実施例】以下、本発明の実施例を示す。 [実施例1(異なるpHを利用しての転写)]図11に
示すように、三極式の配置をし、当業界で周知の電界重
合用のセットを次のように組んだ。色素であるローズベ
ンガル水溶液を含む容器50に浸漬された、白金作用電
極51、白金対向電極52をポテンショスタット53の
正、負にそれぞれ導通可能に連通させた。また、その容
器51中の溶液と塩橋54を介して連通しているKCl
水溶液55中に、参照用飽和カロメル電極56を浸漬さ
せ、それをポテンショスタット53の0電位に導通可能
に連通させた。
【0083】このセットにおいて、ローズベンガル0.
02Mを含む水溶液中で、飽和カロメル電極に対し白金
板作用電極を30秒間+0.8Vにしたところ、白金電
極上にローズベンガル電着膜を得た。このローズベンガ
ル電着膜は薄い赤色を呈していた。このローズベンガル
電着膜を被覆した電極を純水で洗浄した後、抵抗16M
オーム以上の純水に浸した厚さ130ミクロンのろ紙を
一分間密着させた。その結果、ろ紙上に色素の転写はほ
とんど見られなかった(参考例)。
【0084】次に、同じ電着膜に、pH10の緩衝溶液
に浸した厚さ130ミクロンのろ紙を一分間密着させ
た。その結果、ろ紙上に赤色にローズベンガルが転写さ
れた。ろ紙上のローズベンガルの光学濃度(O.D.)
は0.15〜0.18であった。
【0085】この実施例から、色素電着膜を用いて電極
への色素の固定、pH変化による被転写媒体への転写を
行うマーキング(画像形成)プロセスが実現できること
がわかった。 [実施例2(電化化学的酸化又は還元による転写)]図
11に示した三極式の配置において、ローズベンガル
0.02Mを含む水溶液中で、飽和カロメル電極に対し
白金板作用電極を30秒間+0.8Vにしたところ、白
金電極上にローズベンガル電着膜を得た。このローズベ
ンガル電着膜は薄い赤色を呈していた。このローズベン
ガル電着膜を被覆した電極を純水で洗浄した後、抵抗1
6Mオーム以上の純水に浸した厚さ130ミクロンのろ
紙を密着させた。上部に針状電極を接触させ、上部電極
側を正として3Vの電圧を10秒間印加した。その結
果、ろ紙上に上部電極と同一形状にローズベンガルが転
写された。
【0086】この実施例から、色素電着膜を用いて電極
への色素の固定、逆電圧印加による媒体への転写を行う
マーキングプロセスが実現できることがわかった。 [実施例3(別の色素を利用した画像形成)]図11に
示すような三極式の配置において、エオシン0.02M
を含む水溶液中で、飽和カロメル電極に対し白金板作用
電極を30秒間+0.8Vにしたところ、白金電極上に
エオシン電着膜を得た。このエオシン電着膜はオレンジ
色を呈していた。このエオシン電着膜を被覆した電極を
純水で洗浄した後、pH10の緩衝溶液に浸した厚さ1
30ミクロンのろ紙を一分間密着させた。その結果、ろ
紙上にオレンジ色にエオシンが転写された。ろ紙上のエ
オシンの光学濃度(O.D.)は0.15〜0.18で
あった。 [実施例4(電着膜形成時の印加電圧変化による影
響)]図11に示した三極式の配置において、ローズベ
ンガル0.02Mを含む水溶液中で、飽和カロメル電極
に対し白金板作用電極を+0.8V、+1.0Vおよび
+1.2Vにして、30秒間ローズベンガル電着膜を形
成した。これらのローズベンガル電着膜を被覆した電極
を純水で洗浄した後、それぞれにpH10の緩衝溶液に
浸した厚さ130ミクロンのろ紙を一分間密着させた。
その結果、ろ紙上に異なる濃度のローズベンガルが転写
された。ローズベンガルの光学濃度(O.D.)は順に
0.15〜0.18、0.18〜0.22、0.22〜
0.25であった。
【0087】この実施例から、電着膜形成時の印加電圧
の大きさを制御することで、被転写媒体上で階調表現が
行えることがわかった。 [実施例5(電着膜形成時の印加時間変化による影
響)]図11に示した三極式の配置において、ローズベ
ンガル0.02Mを含む水溶液中で、飽和カロメル電極
に対し白金板作用電極を+0.8Vにして、30秒間、
60秒間および90秒間ローズベンガル電着膜を形成し
た。これらのローズベンガル電着膜を被覆した電極を純
水で洗浄した後、それぞれにpH10の緩衝溶液に浸し
た厚さ130ミクロンのろ紙を一分間密着させた。その
結果、ろ紙上に異なる濃度のローズベンガルが転写され
た。ローズベンガルの光学濃度(O.D.)は順に0.
15〜0.18、0.18〜0.22、0.22〜0.
25であった。
【0088】この実施例から、電着膜形成時の電圧印加
時間を制御することで、被転写媒体上で階調表現が行え
ることがわかった。 [実施例6(転写時の印加時間変化による影響)]図1
1に示した三極式の配置において、ローズベンガル0.
02Mを含む水溶液中で、飽和カロメル電極に対し白金
板作用電極を30秒間+0.8Vにしたところ、白金電
極上にローズベンガル電着膜を得た。このローズベンガ
ル電着膜は薄い赤色を呈していた。このローズベンガル
電着膜を被覆した電極を純水で洗浄した後、抵抗16M
オーム以上の純水に浸した厚さ130ミクロンのろ紙を
密着させた。上部に針状電極を接触させ、上部電極側を
正として3Vの電圧を10秒間、30秒間および60秒
間印加した。その結果、ろ紙上に異なる濃度のローズベ
ンガルが転写された。ローズベンガルの光学濃度(O.
D.)は順に0.15〜0.18、0.18〜0.2
2、0.22〜0.25であった。
【0089】この実施例から、転写時の電圧印加時間を
制御することで、被転写媒体上で階調表現が行えること
がわかった。 [実施例7(パターン状画像形成1)]図11に示した
三極式の配置において、ローズベンガル0.02Mを含
む水溶液中で、飽和カロメル電極に対しマトリクス状の
作用電極を30秒間+0.8Vにした。作用電極はガラ
ス基板上に金を蒸着することで形成した。電圧は、マト
リクス電極に選択的に印加し、電圧を印加した電極上の
みに電着膜を形成した。これらのローズベンガル電着膜
は薄い赤色を呈していた。このローズベンガル電着膜を
被覆した電極を純水で洗浄した後、pH10の緩衝溶液
に浸した厚さ130ミクロンのろ紙を一分間密着させ
た。その結果、ろ紙上にローズベンガルがパターン状に
転写された。一連の操作は図6に示したのと同様であ
る。
【0090】この実施例から、マトリクス状の電極によ
りパターン状に色素電着膜を形成、転写できることがわ
かった。 [実施例8(パターン状画像形成2)]図11に示した
三極式の配置において、ローズベンガル0.02Mを含
む水溶液中で、飽和カロメル電極に対し作用電極を30
秒間+0.8Vにしたところ、白金電極上にローズベン
ガル電着膜を得た。このローズベンガル電着膜は薄い赤
色を呈していた。このローズベンガル電着膜を被覆した
電極を純水で洗浄した後、抵抗16Mオーム以上の純水
に浸した厚さ130ミクロンのろ紙を挟んで、マトリク
ス状の対極を密着させた。対極はガラス基板上に金を蒸
着することで形成した。マトリクス電極に選択的に電圧
を印加したところ、電圧を印加したパターン状にろ紙上
にローズベンガルが転写された。一連の操作は図7に示
したのと同様である。
【0091】この実施例から、マトリクス状の対極によ
り、一様な色素電着膜からパターン状に色素を転写でき
ることがわかった。 [実施例9(表面積増大電極の利用)] (白金黒電極の作製)図11に示したのと同様な三極式
の配置において、1gの塩化白金酸を30mlの水に溶
かして電解液とする。電解液には約10mgの酢酸鉛を
添加する。この電解液に、白金の平滑作用電極を白金対
極と共に入れる。電極間に、30〜60mA/cm2
電流密度を与えると、負極側に白金がめっきされる。め
っき時間は10〜30分とした。この間、電解液をよく
攪拌し、カソード分極、アノード分極を2〜3回繰り返
した。白金めっき反応が進行するにつれ、白金表面が黒
くなっていく様子が観察された。メッキ終了後、電極を
水洗し、さらに0.1MH2 SO4 水溶液中でめっき反
応と同様のカソード分極、アノード分極を行った。これ
を再び水洗して、白金黒電極とした。 (画像形成)図11に示しのと同様な三極式の配置にお
いて、ローズベンガル0.02Mを含む水溶液中で、飽
和カロメル電極に対し、白金黒作用電極を2分間+1.
0Vにし、白金黒電極上にローズベンガル電着膜を形成
した。このローズベンガル電着膜を被覆した電極を純粋
で洗浄したのち、インクジェット用紙に転写を行った。
転写にはpH12の緩衝溶液を用いた。その結果、紙上
に転写された色素の画像濃度としてI.D.約1.2が
得られた。これに対し、作用電極を用いた場合には、約
0.5であった。この実施例から、白金黒電極を用いる
ことで、転写後の画像濃度を平滑電極に比べ向上できる
ことがわかった。 [実施例10(同上)]ローズベンガル0.02Mを含
む水溶液中で、白金黒作用電極に200mAの電流を1
秒間流した。形成された電着膜をpH12の緩衝溶液で
インクジェット用紙に転写したところ、画像濃度として
I.D.約1.53が得られた。これは、現在までに色
素電着膜を用いた画像形成方法で得られた最高画像濃度
である。この実施例から、白金黒電極を用いることで、
短時間に高濃度の画像形成が行えることがわかった。 [実施例11(同上)]電極表面に傷を付けて表面積を
増大させた電極として、平滑白金電極表面をサンドペー
パで磨いたものを使用した。
【0092】ローズベンガル0.02Mを含む水溶液中
で、飽和カロメル電極に対し上記作用電極を2分間+
1.0Vにし、電極上にローズベンガル電着膜を形成し
た。このローズベンガル電着膜を被覆した電極を純粋で
洗浄した後、インクジェット用紙に転写を行った。転写
にはpH12の緩衝溶液を用いた。その結果、紙上に転
写された色素の画像濃度としてI.D.約0.7が得ら
れた。これに対し、平滑作用電極を用いた場合はI.
D.約0.5であった。この実施例から、電極表面に傷
を付けて表面積を増大させることで、転写後の画像濃度
を平滑電極に比べ向上できることがわかった。 [実施例12(同上)]真空蒸着によって形成したIT
O基板と、スパッタリングによって形成したITO基板
を作用電極として使用した。
【0093】ローズベンガル0.02Mを含む水溶液中
で、飽和カロメル電極に対し、上記作用電極を2分間+
1.0Vとし、電極上にローズベンガル電着膜を形成し
た。このローズベンガル電着膜を被覆した電極を純水で
洗浄した後、インクジェット用紙に転写を行った。転写
にはpH12の緩衝溶液を用いた。その結果、紙上に転
写された色素の画像濃度として、真空蒸着によって形成
したITO基板の場合、I.D.約0.5が得られた。
これに対し、スパッタリングによって形成したITO基
板の場合にはI.D.約0.4であった。この実施例か
ら、電極形成時に電極表面の凹凸を制御して電極表面積
を増大させることで、転写後の画像濃度を向上できるこ
とがわかった。
【0094】
【発明の効果】本発明によれば、フィルタ表面上の画像
のような特別な画像のみならず、一般的な各種の画像を
形成可能であり、また、従来画像形成に汎用的に利用さ
れていたドットインパクト法、熱転写法、熱昇華法、イ
ンクジェット法、およびレーザープリンタなどの電子写
真法に比べ、ランニングコストは低く、高解像度、高品
質な画像が期待でき、濃度階調も連続的とすることがで
き、かつ環境に優しく、省エネルギー・低コスト・効率
的な画像形成方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の原理説明図であり、色素を直接還元
することによる電着膜形成過程を模式的に示したもので
ある。
【図2】 本発明の原理説明図であり、逆電圧印加によ
り色素を直接酸化することによる転写過程を模式的に示
したものである。
【図3】 本発明の原理説明図であり、pH変化を伴っ
た、色素還元による電着膜形成過程を模式的に示したも
のである。
【図4】 本発明の原理説明図であり、pH変化により
色素を酸化することによる転写過程を模式的に示したも
のである。
【図5】 本発明で使用可能な分子の、分子構造変化の
例を示したものである。
【図6】 本発明において、マトリクス状の電極により
パターン状に色素電着膜を形成し、そのパターン状電着
膜を転写する過程を模式的に示したものである。
【図7】 本発明において、マトリクス状の転写対向電
極により一様な色素電着膜からパターン状に色素を転写
する過程を模式的に示したものである。
【図8】 分割した電極をロール状に形成し連続して画
像形成する装置の一例を模式的に示したものである。
【図9】 分割した電極をロール状に形成し連続して画
像形成する際に、複数のロールを連続的に用いてフルカ
ラー印刷を行う装置の一例を模式的に示したものであ
る。
【図10】 本発明において、櫛形電極により画像を形
成する装置の一例を模式的に示したものである。
【図11】 本発明において、色素電着膜を電極上に形
成する際の装置構成の一例を示したものである。
【図12】 平滑電極を用いて、本発明の方法で転写を
なすときの微視的な様子を示す模試図である。
【図13】 表面積増大を用いて、本発明の方法で転写
をなすときの微視的な様子を示す模試図である。
【図14】 真空蒸着によって形成したITO基板を、
原子間力顕微鏡のディスプレイ上に表示した中間調画像
の写真である。
【図15】 スパッタリングによって形成したITO基
板を、原子間力顕微鏡のディスプレイ上に表示した中間
調画像の写真である。
【符号の説明】
1 色素水溶液 2 電極基板 3 色素
イオン 4 色素分子 40 電着膜 5 転写
対向電極 6 被転写媒体 61 色素水溶液 63 マト
リクス電極基板 64 対向電極 65 電着膜 66 画像
形成媒体 67 被転写媒体 71 色素水溶液 73 電極
基板 74 対向電極 75 電着膜 78 マト
リクス上部電極 701 被転写媒体 81 ロール状電極基板 83 色素水溶液 86 被転写媒体 89 色素
電着膜 91 シアン画像形成ユニット 92 マゼ
ンタ画像形成ユニット 93 イエロー画像形成ユニット 94 被転
写媒体95 121 平滑電極 122 色素電着膜 123 被転
写媒体 124 色素 125 針型上部電極 131 表面
積増大電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古木 真 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶液に溶けた色素を、対電極を利用し
    て電気化学的に酸化または還元することによって、水溶
    液に不溶化するとともに実質的にその色素自身の作用に
    基づき電極上に付着させた電着膜を、画像形成媒体とし
    て用意する準備工程と、 この電着膜から色素を被転写媒体に転写することによっ
    て、被転写媒体に画像を形成する転写工程と、 を有する画像形成方法。
  2. 【請求項2】 酸化または還元することによって、色素
    の分子形状が変化し、それによって、色素を水に不溶化
    するとともに、電極上に付着させた電着膜を有する画像
    形成媒体を利用する請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 前記転写工程では、前記電極上の電着膜
    を被転写媒体に密着させ、転写対向電極を利用した電気
    化学的な還元または酸化によって転写を行う請求項1又
    は2に記載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 前記色素として、酸化された状態か、還
    元された状態のいずれかで水溶液中に溶解し、それ以外
    の状態では水溶液中で沈殿する色素を用い、前記転写工
    程では、色素が還元状態で電着している色素である第1
    の場合には酸化により、色素が酸化状態で電着している
    色素である第2の場合には還元によって、転写を行う請
    求項3に記載の画像形成方法。
  5. 【請求項5】 前記準備工程では、前記色素を溶かした
    水溶液中に、前記対電極又はそれらの一方の電極を浸漬
    し、該電極対間に電圧を印加することによって、前記第
    1の場合はその陰極に、前記第2の場合はその陽極に、
    当該色素からなる電着膜を付着させた画像記録媒体を用
    意し、 前記転写工程では、この電極に付着した電着膜に被転写
    媒体を密着させて、この被転写媒体を挟むように前記転
    写対向電極を接触させ、次いで、前記第1の場合には、
    転写対向電極に負の電圧を印加して、前記第2の場合に
    は、転写対向電極に正の電圧を印加して、転写を行う請
    求項4に記載の画像形成方法。
  6. 【請求項6】 前記準備工程では、水に対する溶解度が
    pHに依存して変化する色素を、所定のpH水溶液中で
    電気的に酸化又は還元して、前記電極上にその色素の電
    着膜を付着させた画像記録媒体を用意し、 前記転写工程では、前記電極上の色素電着膜を上記pH
    とは異なるpHを呈する被転写媒体に密着させることに
    よって転写を行う請求項1に記載の画像形成方法。
  7. 【請求項7】 前記色素として、pH(x)以上の水溶
    液で溶解し、それ未満のpHの水溶液では沈殿する色素
    か、pH(y)以下の水溶液で溶解し、それを越えるp
    Hの水溶液では沈殿する色素のいずれかを用い[ここ
    で、x、yは、同じでも異なっても良い数値を示す]、 色素が前者の色素である(I)の場合には、pH(x)
    以上を呈する水溶液中で、色素が後者の色素である(I
    I)の場合には、pH(y)以下を呈する水溶液中で、
    電着膜を形成した画像形成媒体を利用する請求項6に記
    載の画像形成方法。
  8. 【請求項8】 前記準備工程では、前記色素を溶かした
    水溶液中に、前記対電極又はそれらの一方の電極を浸漬
    し、該電極対間に電圧を印加することによって、前記
    (I)の場合はその陽極に、前記(II)の場合はその
    陰極に、当該色素からなる電着膜を付着させた画像記録
    媒体を用意し、 前記転写工程では、この電極に付着した電着膜に、前記
    (I)の場合はpH(x)以上を呈する被転写媒体を、
    前記(II)の場合はpH(y)以下を呈する被転写媒
    体を密着させて、転写を行う請求項7に記載の画像形成
    方法。
  9. 【請求項9】 前記色素として、弱酸性又は弱アルカリ
    性のいずれかで水溶液中に溶解し、中性状態では水溶液
    中で沈殿する色素を用い、前記転写工程では、電気化学
    的な酸化若しくは還元によって、又は前記酸性より強い
    酸性若しくは前記アルカリ性より強いアルカリ性を呈す
    る被転写媒体に密着させることによって、転写を行う請
    求項1に記載の画像形成方法。
  10. 【請求項10】 電着膜を付着させる電極として、表面
    に、凹凸及び細孔の開口の少なくとも一方を有し、それ
    がない電極に比べて表面積が増大した表面積増大電極を
    使用する請求項1記載の画像形成方法。
  11. 【請求項11】 電着膜を付着させる電極として、それ
    がない電極に比べて表面積が20%以上増大した表面積
    増大電極を使用する請求項10記載の画像形成方法。
  12. 【請求項12】 表面積増大電極が、電極上に同種又は
    別種の金属をめっきして表面積を増大させた電極、傷を
    施すことで表面積を増大させた電極、ドライプロセスで
    の膜形成時に製膜条件を制御して表面積を増大させた電
    極、エッチングすることで表面積を増大させた電極、及
    び多孔性金属又は多孔性半導体からなる電極からなる群
    より選ばれた電極である請求項10記載の画像形成方
    法。
  13. 【請求項13】 電極上に同種又は別種の金属をめっき
    して表面積を増大させた電極が、白金上に白金めっきし
    た白金黒電極である請求項12記載の画像形成方法。
  14. 【請求項14】 請求項1に記載の画像形成方法であっ
    て、前記被転写媒体として、色素受容能力がある固体電
    解質を用いる画像形成方法。
  15. 【請求項15】 請求項1に記載の画像形成方法であっ
    て、電着膜を形成する電極として、複数の独立した単位
    電極の集合した電極を利用し、それらの単位電極に独立
    に電圧を印加して任意のパターン状に電着膜を形成し、
    前記転写工程では、そのパターン状の電着膜を被転写媒
    体上に転写する画像形成方法。
  16. 【請求項16】 請求項3に記載の画像形成方法であっ
    て、前記転写工程では、転写対向電極として、複数の独
    立した単位電極の集合した電極を利用し、それらの単位
    電極に独立に電圧を印加して任意のパターン状電着膜を
    被転写媒体上に転写する画像形成方法。
  17. 【請求項17】 請求項3に記載の画像形成方法であっ
    て、前記転写工程では、転写対向電極をペン状にしてお
    き、電圧を印加しながらペン状電極を操作することによ
    って、任意のパターン状に電着膜を被転写媒体上に転写
    する画像形成方法。
  18. 【請求項18】 請求項3に記載の画像形成方法であっ
    て、前記転写工程では、転写対向電極として、独立に電
    圧を印加し得る針状電極が集合した櫛形電極を利用し、
    その所望の針状電極に電圧を印加して任意のパターン状
    に電着膜を被転写媒体上に転写する画像形成方法。
  19. 【請求項19】 請求項1に記載の画像形成方法であっ
    て、電極上に電着膜を付着する際に、印加電圧の大き
    さ、印加電圧の印加時間、及び流れる電流量のいずれか
    1以上を制御して、電着される色素量を変化させ、前記
    転写工程では、その色素変化に基づき、被転写媒体上で
    階調表現を行う画像形成方法。
  20. 【請求項20】 請求項1に記載の画像形成方法であっ
    て電着膜が付着される電極が、円筒形状またはロール状
    の支持体の上に形成されており、その支持体を回転させ
    て、電着膜形成を連続的に行う画像形成方法。
  21. 【請求項21】 請求項20に記載の画像形成方法であ
    って、前記円筒形状またはロール状電極に、連続的に被
    転写媒体を接触させて転写も連続的に行う画像形成方
    法。
  22. 【請求項22】 請求項3に記載の画像形成方法であっ
    て、前記転写工程で、転写対向電極に電圧を印加する際
    に、印加電圧の大きさ、印加電圧の印加時間、及び流れ
    る電流量の1以上を制御して、転写される色素量を変化
    させ、被転写媒体上で階調表現を行う画像形成方法。
  23. 【請求項23】 請求項1に記載の画像形成方法であっ
    て、2種類以上の色素を用いて同一被転写媒体上に、2
    回以上の転写を行い、多色画像を形成する画像形成方
    法。
  24. 【請求項24】 請求項1に記載の画像形成方法であっ
    て、色素として、分子内に、カルボキシル基又はアミノ
    基の1以上を含む色素を用いる画像形成方法。
  25. 【請求項25】 請求項1に記載の画像形成方法であっ
    て、被転写媒体として透明な媒体を用い、カラーフィル
    タとしての画像を形成する画像形成方法。
  26. 【請求項26】 水溶液に溶けた色素を、電気化学的に
    酸化または還元することによって、水溶液に不溶化する
    とともに、実質的にその色素自身の作用に基づき電極上
    に付着させた電着膜からなり、請求項1の方法に利用す
    るための画像形成媒体。
  27. 【請求項27】 表面に色素の受容能を有し、請求項1
    の方法に利用するための被転写媒体。
  28. 【請求項28】 電極が浸漬された、色素の水溶液を入
    れ得る容器と、 前記容器に水溶液を入れた際に、前記電極と協働して水
    溶液に溶けた色素を、電気化学的に酸化または還元する
    ことが可能な電極を備え、その電極上に色素の電着膜を
    付着して、画像形成媒体を形成可能な電気化学的酸化還
    元手段と、 前記電気化学的酸化還元手段の付近に設置され、色素受
    容能を有する被転写媒体をセットする設置手段と、 その設置手段にセットされた被転写媒体に、前記電着膜
    が密着するように前記画像形成媒体を移動可能な移動手
    段とを具備し、請求項1に記載の方法に利用するための
    画像形成装置。
  29. 【請求項29】 前記設置手段にセットされ且つ電着膜
    が密着した被転写媒体を、電気化学的に酸化または還元
    することが可能な転写対向電極を備えた第2の電気化学
    的酸化還元手段を更に備える請求項28に記載の画像形
    成装置。
  30. 【請求項30】 電着膜を形成する電極が、独立した複
    数の単位電極の集合した電極であり、それらの単位電極
    に独立に電圧を印加可能である請求項28記載の画像形
    成装置。
  31. 【請求項31】 転写対向電極が、独立した複数の単位
    電極の集合した電極であり、それらの単位電極に独立に
    電圧を印加可能である請求項29に記載の画像形成装
    置。
  32. 【請求項32】 電気化学的酸化還元手段の電極が円筒
    形状またはロール状の支持体の上に形成され、この電極
    付き支持体が前記移動手段を兼ねる請求項28に記載の
    画像形成装置。
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