JPH10324596A - シリコン単結晶の製造方法 - Google Patents

シリコン単結晶の製造方法

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JPH10324596A
JPH10324596A JP15046297A JP15046297A JPH10324596A JP H10324596 A JPH10324596 A JP H10324596A JP 15046297 A JP15046297 A JP 15046297A JP 15046297 A JP15046297 A JP 15046297A JP H10324596 A JPH10324596 A JP H10324596A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ネッキングを行うことなくチョクラルスキー
法によってシリコン単結晶を製造する方法において、た
とえ一旦有転位化した場合においても、再度ネッキング
を行うことなく単結晶棒を育成することが出来る方法を
提供する。 【解決手段】 先端部の形状が尖った形状または尖った
先端を切り取った形状の種結晶を用い、ネッキングを行
うことなく、チョクラルスキー法によってシリコン単結
晶を製造する方法において、種結晶をシリコン融液に接
触させた後、所望の太さとなるまで溶融する工程、ある
いは、その後、種結晶をゆっくりと上昇させ、ネッキン
グを行うことなく、所望径のシリコン単結晶棒を育成さ
せる工程において、種結晶あるいは単結晶が有転位化し
た場合、種結晶を所望先端部形状を有する新たな種結晶
に交換して、再度該新たな種結晶をシリコン融液に接
触、溶融して、ネッキングを行うことなく、チョクラル
スキー法によってシリコン単結晶を製造することを特徴
とするシリコン単結晶の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チョクラルスキー
法(Czochralski Method=CZ法)によるシリコン単結
晶の製造方法において、いわゆる種絞り(ネッキング)
を行うことなく、シリコン単結晶を製造する方法に関
し、途中で種結晶あるいは単結晶が有転位化した場合に
種結晶を交換し、改めて単結晶の製造を行う方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、チョクラルスキー法によるシリコ
ン単結晶の製造においては、単結晶シリコンを種結晶と
して用い、これをシリコン融液に接触させた後、回転さ
せながらゆっくりと引き上げることで単結晶棒を成長さ
せる。この際、種結晶をシリコン融液に接触させる時
に、熱衝撃により種結晶に高密度で発生する転位を消滅
させるために種絞り(ネッキング)を行い、次いで、所
望の口径になるまで結晶を太らせて、シリコン単結晶を
引き上げている。このような、種絞りはDashNec
king法として広く知られており、チョクラルスキー
法でシリコン単結晶棒を引き上げる場合の常識とされて
いる。
【0003】すなわち、従来用いられてきた種結晶の形
状は、例えば図4(A)、(B)に示すように、直径あ
るいは一辺約8〜20mmの円柱状や角柱状のものに種
ホルダにセットするための切り欠き部を入れたものとさ
れ、最初にシリコン融液に接触することになる下方の先
端形状は、平坦面となっている。そして、高重量の単結
晶棒の重量に耐え安全に引き上げるためには、種結晶の
太さは上記以下に細くすることは難しい。
【0004】このような形状の種結晶では、融液と接触
する先端の熱容量が大きいために、種結晶が融液に接触
した瞬間に結晶内に急激な温度差を生じ、スリップ転位
を高密度に発生させる。したがって、この転位を消去し
て単結晶を育成するために、前記ネッキングが必要にな
るのである。
【0005】このDash Necking法は、種結
晶をシリコン融液に接触させた後に、直径を3mm程度
に一旦細くし絞り部を形成し、種結晶に導入されたスリ
ップ転位から伝播する転位を消滅させ、無転位の単結晶
を得るものである。
【0006】しかし、このような方法では、ネッキング
条件を種々選択しても、無転位化するためには最低直径
5〜6mmまでは絞り込む必要があり、近年のシリコン
単結晶径の増大にともない高重量化した単結晶棒を吊り
下げ支持するには強度が充分でなく、結晶棒引き上げ中
に、この細い絞り部が破断して単結晶棒が落下する等の
重大な事故を生じる恐れがあった。
【0007】そこで、近年の大直径、高重量単結晶棒の
引き上げにおいては、結晶保持機構を用いる方法の開発
が進められている(例えば、特公平5−65477号参
照)。この方法は、前述のように無転位化のためにネッ
キングは必要不可欠であることから、種絞り部の強度を
強化することができないので、かわりに成長結晶棒を直
接機械的に保持するものである。
【0008】しかし、このような方法は、高温で回転し
ながらゆっくりと成長する単結晶棒を直接保持するもの
であるために、装置が複雑かつ高価なものとなるし、耐
熱性の問題も生じる。その上、実際に成長結晶に振動等
を与えずにつかむのが非常に難しく、成長結晶を多結晶
化させてしまったり、さらには高温のシリコン融液直上
に複雑で回転、摺動等の機構を有する装置を配置するこ
とになるので、結晶を重金属不純物で汚染するといった
種々の問題がある。
【0009】このような問題を解決するために、本出願
人は先に特開平5−139880号、特願平8−871
87号のような発明を提案した。この発明は、種結晶の
先端部の形状を楔状あるいは中空部を有する形状とし、
種結晶がシリコン融液に接触する時に入るスリップ転位
をできるたけ低減することによって、絞り部の直径を比
較的太くしても無転位化を可能とし、もって絞り部の強
度を向上させるものである。
【0010】この方法では絞り部の太さを太くすること
ができるので、ある程度絞り部の強度の向上ができるけ
れども、ネッキングを行い、スリップ転位のある絞り部
を形成することに変わりがなく、近年ますます大直径、
長尺化し、例えば150Kg以上にもおよぶ単結晶棒の
引き上げには、強度が不十分となる場合があり、根本的
な解決にまでは至っていない。
【0011】そこで、このような問題を解決するものと
して、本出願人は強度上一番の問題となるネッキングに
よる絞り部を形成することなく、結晶を単結晶化させる
ことができ、大直径かつ長尺な高重量のシリコン単結晶
を、結晶保持機構のような複雑な装置を使用することな
く、極めて簡単に引上げることができる、シリコン単結
晶の製造方法およびこれに用いられるシリコン種結晶を
開発することに成功し、先に提案した(特願平9−17
687号)。
【0012】この方法は、種結晶としてシリコン融液に
接触させる先端部の形状が、図3(A)〜(D)に示し
たように、尖った形状または尖った先端を切り取った形
状であるものとし、まず該種結晶の先端をシリコン融液
にしずかに接触させた後、種結晶を低速度で下降させる
ことによって種結晶の先端部が所望の太さとなるまで溶
融し、その後、種結晶をゆっくりと上昇させ、ネッキン
グを行うことなく、所望径のシリコン単結晶棒を育成さ
せる、というようなシリコン単結晶の製造方法である。
【0013】この方法では、ネッキングを行わないの
で、絞り部を形成することに伴う上記種々の問題を根本
的に解決することができる、きわめて優れた方法であ
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、チョクラルス
キー法においては、様々な要因によって成長単結晶棒が
有転位化するという問題が生じる。特に上記ネッキング
を行わない方法においては、所望径のシリコン単結晶棒
を育成させる工程のみならず、種結晶をシリコン融液に
接触させた後、所望の太さとなるまで溶融する工程を有
するので、種結晶自体が有転位化することもある。
【0015】このような場合、通常のチョクラルスキー
法においては、既に成長させた単結晶あるいは絞り部を
再度溶融し、改めて絞り部を形成して結晶の引き上げ、
育成を行えば良い。
【0016】ところが、ネッキングを行わないチョクラ
ルスキー法においては、種結晶を接触、溶融過程で種結
晶が有転位化した場合に限らず、成長単結晶が有転位化
した場合においても、その再溶融の過程で転位が種結晶
にまで及ぶので、再度同じ種結晶から、同様にネッキン
グを行うことなく単結晶を成長させることは不可能とな
る。すなわち、ネッキングを行わないチョクラルスキー
法は、一旦種結晶あるいは単結晶に転位を発生させる
と、同じ種結晶からはやり直しがきかない。
【0017】この場合、種結晶あるいは単結晶が一度有
転位化した場合には、既に成長させた結晶部を溶融の
後、通常のチョクラルスキー法によって絞り部を形成し
て、単結晶棒を成長させることは可能であるが、それで
は前述の絞り部を形成することに伴う、強度等の種々の
問題を解決することが出来ない。
【0018】そこで、本発明は上記のような問題に鑑み
てなされたもので、ネッキングを行うことなくチョクラ
ルスキー法によってシリコン単結晶を製造する方法にお
いて、たとえ種結晶あるいは単結晶が一旦有転位化した
場合においても、再度ネッキングを行うことなく単結晶
棒を育成することが出来る方法を提供し、これによって
ネッキングを行わないチョクラルスキー法の成功率を向
上せしめることを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1に記載した発明は、先端部の形状
が尖った形状または尖った先端を切り取った形状の種結
晶を用い、ネッキングを行うことなく、チョクラルスキ
ー法によってシリコン単結晶を製造する方法において、
種結晶をシリコン融液に接触させた後、所望の太さとな
るまで溶融する工程、あるいは、その後、種結晶をゆっ
くりと上昇させ、ネッキングを行うことなく、所望径の
シリコン単結晶棒を育成させる工程において、種結晶あ
るいは単結晶が有転位化した場合、種結晶を所望先端部
形状を有する新たな種結晶に交換して、再度該新たな種
結晶をシリコン融液に接触、溶融して、ネッキングを行
うことなく、チョクラルスキー法によってシリコン単結
晶を製造することを特徴とするシリコン単結晶の製造方
法である。
【0020】このように、たとえ種結晶をシリコン融液
に接触・溶融する工程、あるいは、その後、所望径のシ
リコン単結晶棒を育成させる工程において、種結晶ある
いは単結晶が有転位化した場合であっても、所望の先端
部形状、すなわち先端部形状が尖った形状または尖った
先端を切り取った形状である、新たな種結晶に交換する
ことによって、再度この新たな種結晶をシリコン融液に
接触、溶融して、ネッキングを行うことなく、チョクラ
ルスキー法によってシリコン単結晶を製造することが出
来る。
【0021】この場合、請求項2に記載したように、新
たな種結晶への交換は、種結晶をプルチャンバ内まで移
動し、ゲートバルブを閉じ、プルチャンバを開放した後
に行うことが出来る。
【0022】このように、新たな種結晶への交換を結晶
取り出し用のプルチャンバを用いて行えば、特別な装置
を設置する必要がなく、きわめて簡単かつ確実に種結晶
の交換をすることが出来る。
【0023】また、請求項3に記載したように、新たな
種結晶への交換は、種結晶を種結晶交換用チャンバ内ま
で移動し、ゲートバルブを閉じ、種結晶交換用チャンバ
を開放した後に行うようにしても良い。
【0024】このように、新たな種結晶への交換を種結
晶交換用のチャンバを用いて行えば、迅速に種結晶の交
換が出来るので、きわめて簡単かつ効率的に種結晶の交
換をすることが出来る。
【0025】また、請求項4に記載したように、新たな
種結晶への交換は、予めチャンバ内にセットされた予備
の種結晶を用いるようにしてもよい。
【0026】このように、新たな種結晶への交換を、予
めチャンバ内にセットされた予備の種結晶を用いるよう
にすれば、チャンバの開放・閉鎖等の作業が不要である
ので、一層簡単かつ効率的に種結晶の交換をすることが
出来る。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。ま
ず、ネッキングを行うことなくチョクラルスキー法によ
ってシリコン単結晶を製造する方法につき簡単に説明す
ると、この方法は、種結晶をシリコン融液に接触させた
後、これを回転させながらゆっくりと引き上げることに
よって、シリコン単結晶棒を成長させるチョクラルスキ
ー法によるシリコン単結晶の製造方法において、該種結
晶のシリコン融液に接触させる先端部の形状が、尖った
形状または尖った先端を切り取った形状である種結晶を
使用し、まず該種結晶の先端をシリコン融液にしずかに
接触させた後、該種結晶を低速度で下降させることによ
って種結晶の先端部が所望の太さとなるまで溶融し、そ
の後、該種結晶をゆっくりと上昇させ、ネッキングを行
うことなく、所望径のシリコン単結晶棒を育成させる、
というようなシリコン単結晶の製造方法である。
【0028】この方法では、種結晶がシリコン融液に接
触していない状態からシリコン融液に接触・溶融する場
合であるにもかかわらず、最初に接触する部分の面積が
小さく、熱容量が小さいので、シリコン融液への接触に
よる熱衝撃が種結晶に与えられず、またその後ゆっくり
と種結晶を下降させることによって、徐々に接触面積が
大きくなるため、溶融中にも種結晶内に急激な温度勾配
が形成されない。したがって、種結晶をシリコンに無転
位で接触・溶融することが出来る。
【0029】すなわち、チョクラルスキー法によるシリ
コン単結晶棒の製造において、種結晶のシリコン融液に
接触させる先端部の形状が、接触面積の小さい尖った形
状または尖った先端を切り取った形状である種結晶を使
用し、この種結晶の先端をシリコン融液にしずかに接触
させ、その後この種結晶を低速度でゆっくりと下降させ
ることによって、種結晶の先端部がその後の高重量単結
晶棒の重量に耐え得る所望の太さとなるまで溶融し、次
いで、種結晶をゆっくりと上昇させ、そのまま所望径ま
で単結晶を太らせれば、ネッキングを行うことなくシリ
コン単結晶棒を育成させることができる。
【0030】このようなネッキングを行わないチョクラ
ルスキー法においては、用いる種結晶の先端部の形状
を、例えば図3に示したような、尖った形状または尖っ
た先端を切り取った形状とする必要がある。このような
形状であれば、最初に種結晶の先端がシリコン融液に接
触した時、融液への接触面積が小さく、先端部の熱容量
が小さいために、種結晶に熱衝撃あるいは急激な温度勾
配が形成されないので、スリップ転位が導入されないか
らである。
【0031】そして、その後種結晶をゆっくりと下降さ
せて種結晶の先端部が、所望の太さとなるまで溶融すれ
ば、融液中種結晶と融液の接触面積は徐々に増加してい
くため、種結晶内に急激な温度勾配を形成することなく
種結晶を溶融することができ、溶融時にもスリップ転位
が種結晶内に導入されない。
【0032】このようなネッキングを行わないチョクラ
ルスキー法においては、種結晶にスリップ転位が導入さ
れないことが不可欠である。したがって、尖った先端部
形状の種結晶をシリコン融液に接触、溶融時に種結晶に
スリップ転位が導入されると、もはやその種結晶で再度
ネッキングを行わないチョクラルスキー法を行うことは
不可能である。
【0033】さらに、たとえ種結晶の接触、溶融時にス
リップ転位が発生しなかった場合でも、チョクラルスキ
ー法においては、その後の単結晶棒の育成時に、種々の
理由から結晶棒が有転位化する場合がある。その場合に
は、通常のチョクラルスキー法においては、有転位化し
た単結晶棒を溶融して、再度結晶棒の引き上げ育成をや
り直すが、この再溶融時に一度結晶中に発生した転位
は、温度勾配に沿って既に単結晶として成長した部分に
まで伝播し、結局種結晶にまで到達する。したがって、
このような単結晶棒を育成中における有転位化であって
も、一度結晶が有転位化した場合には、再度その種結晶
を用いてネッキングを行わないチョクラルスキー法を行
うことは出来ない。
【0034】そこで、本発明では、種結晶をシリコン融
液に接触・溶融する工程、あるいは、その後、所望径の
シリコン単結晶棒を育成させる工程において、種結晶あ
るいは単結晶が有転位化した場合、所望の先端部形状を
有する新たな種結晶に交換することによって、再度この
新たな種結晶をシリコン融液に接触、溶融して、ネッキ
ングを行うことなく、チョクラルスキー法によってシリ
コン単結晶を製造することにした。
【0035】このように種結晶を新たなものに交換すれ
ば、新たな種結晶にはスリップ転位が存在しないし、所
望形状をしているので、再度ネッキングを行わないチョ
クラルスキー法を行うことが出来る。
【0036】したがって、交換される新たな種結晶は、
ネッキングを行わないチョクラルスキー法を行うことが
可能な形状、すなわち図3に示されるような先端部が尖
った形状または尖った先端を切り取った形状の種結晶と
しなければならない。
【0037】なお、当然ながら種結晶を交換する場合に
は、有転位化した結晶を溶融した後に行うのが望まし
い。有転位化した結晶とともに種結晶を交換すると、シ
リコン融液量が減少してしまい、無駄であるからであ
る。
【0038】種結晶を新たな種結晶に交換するには、種
結晶を結晶取り出し用のプルチャンバ内まで移動し、ゲ
ートバルブを閉じ、プルチャンバを開放して行うことが
出来る。
【0039】図1(A)に一般に用いられているチョク
ラルスキー法によってシリコン単結晶を製造するための
装置の該略図を示した。この図を用いて、本発明の上記
種結晶の交換手順を説明すると、成長単結晶棒が有転位
化した場合、種ホルダ1を上部のボックス2中に格納さ
れた不図示のワイヤ回転上下機構によって下降させ、成
長単結晶をシリコン融液3に浸漬することによって結晶
棒を種結晶先端部まで溶融する。溶融が完了したら、ワ
イヤ回転上下機構によって種ホルダ1を上昇させ、プル
チャンバ4内まで種結晶5を移動させる。この場合、有
転位化した位置が種結晶の接触・溶融時である場合は、
上記結晶棒の溶融を行うことなく、直ちに種ホルダ1を
プルチャンバ4まで移動させる。
【0040】種ホルダ1とともに種結晶5がプルチャン
バ4内に位置したなら、ゲートバルブ6を閉じて、プル
チャンバ4とベースチャンバ7を遮断する。プルチャン
バ4内を常圧にした後、プルチャンバの不図示の結晶取
り出し用ドアを開放する。有転位化した種結晶を取りは
ずし、新たな種結晶(先端部形状が尖った形状または尖
った先端を切り取った形状のもの)に交換する。
【0041】種結晶を交換したら、プルチャンバ4の結
晶取り出し用ドアを閉め、プルチャンバ内を真空排気の
後、不活性ガス雰囲気に置換する。ガス雰囲気、圧力を
ベースチャンバ7と同じにし、ゲートバルブ6を開け
る。そして、種ホルダ1をワイヤ回転上下機構によって
下降させることによって種結晶5を下降させ、再度ネッ
キングを行わないチョクラルスキー法を行う。
【0042】このように、新たな種結晶への交換を結晶
取り出し用のプルチャンバ4を用いて行えば、種結晶交
換用のチャンバ等の特別な装置を設置する必要がなく、
きわめて簡単かつ確実に種結晶の交換をすることが出来
る。
【0043】また、新たな種結晶への交換方法として第
2の実施形態としては、種結晶を種結晶交換用チャンバ
内まで移動し、ゲートバルブを閉じ、種結晶交換用チャ
ンバを開放した後に行うようにしても良い。
【0044】この方法は、例えば図1(B)に示すよう
な装置によって実施することが出来る。すなわち、この
装置は通常のチョクラルスキー法の装置の結晶を取り出
すためのプルチャンバ4の上にさらに小型の種結晶交換
用ベローズチャンバ8が設けられており、下方のチャン
バとはゲートバルブ9で遮断出来る用になっている。
【0045】このような装置により、種結晶の交換作業
は上記とほぼ同様な手順で行えば良いが、種結晶を移動
させ交換するチャンバを、種結晶交換用チャンバ8と
し、このチャンバを下方のチャンバと遮断するためにゲ
ートバルブ9を用いる。種結晶交換用チャンバ8は、種
結晶5および種ホルダ1を収容出来るスペースがあれば
足り、小型のものと出来る。
【0046】すなわち、このような種結晶交換用チャン
バ8を有する装置を用いた場合の種結晶の交換手順を説
明すると、成長単結晶棒が有転位化した場合、種ホルダ
1を上部のボックス2中に格納された不図示のワイヤ回
転上下機構によって下降させ、成長単結晶をシリコン融
液3に浸漬することによって結晶棒を種結晶先端部まで
溶融する。溶融が完了したら、ワイヤ回転上下機構によ
って種ホルダ1を上昇させ、種結晶交換用チャンバ8内
まで種結晶5を移動させる。この場合、有転位化した位
置が種結晶の接触・溶融時である場合は、上記結晶の溶
融を行うことなく、直ちに種ホルダ1を種結晶交換用チ
ャンバ8まで移動させる。
【0047】種ホルダ1とともに種結晶5が種結晶交換
用チャンバ8内に位置したなら、ゲートバルブ9を閉じ
て、種結晶交換用チャンバ8とプルチャンバ4を遮断す
る。種結晶交換用チャンバ8内を常圧にした後、ベロー
ズチャンバを縮めることによって種結晶交換用チャンバ
8を開放する。有転位化した種結晶を取りはずし、新た
な種結晶(先端部形状が尖った形状または尖った先端を
切り取った形状のもの)に交換する。
【0048】種結晶を交換したら、ベローズを伸ばすこ
とによって種結晶交換用チャンバ8を外気と遮断し、種
結晶交換用チャンバ内を真空排気の後、不活性ガス雰囲
気に置換する。ガス雰囲気、圧力をプルチャンバ4およ
びベースチャンバ7と同じにし、ゲートバルブ9を開け
る。そして、種ホルダ1をワイヤ回転上下機構によって
下降させることによって種結晶を下降させ、再度ネッキ
ングを行わないチョクラルスキー法を行う。
【0049】このように、新たな種結晶への交換を種結
晶交換用のチャンバを用いて行えば、種結晶交換用チャ
ンバの容量が小さいために、チャンバの開放、真空置換
等に時間と不活性ガス等の節約をすることが出来、迅速
に種結晶の交換作業が出来るので、きわめて簡単かつ効
率的に種結晶の交換をすることが出来る。
【0050】また、新たな種結晶への交換方法として第
3の実施形態としては、予めチャンバ内にセットされた
予備の種結晶を用いるようにしてもよい。これは一度に
チャンバ内に複数本の種結晶をセットすることを意味し
ている。
【0051】この方法は、例えば図2に示すように種ホ
ルダ1の形態を工夫することによって実施することが出
来る。すなわち、この種ホルダ1はワイヤ10の先端に
設けられた二股形状のホルダ保持治具11に回転可能に
支持されており、上下2本の種結晶5、5’を保持出来
るようになっている。その他の装置部材については図1
(A)の従来のものと同じで良い。
【0052】このような予備の種結晶を用いる場合の種
結晶の交換手順を図2、図1(A)に基づいて説明する
と、成長単結晶棒が有転位化した場合、種ホルダ1を上
部のボックス2中に格納された不図示のワイヤ回転上下
機構によって下降させ、成長単結晶をシリコン融液に浸
漬することによって結晶棒を種結晶先端部まで溶融す
る。溶融が完了したら、ワイヤ回転上下機構によって種
ホルダ1を上昇させ、種結晶5の先端がシリコン融液3
に接触しない位置まで移動させる。この場合、有転位化
した位置が種結晶の接触・溶融時である場合は、上記結
晶の溶融を行うことなく、直ちに種ホルダ1を上昇させ
種ホルダを回転させても種結晶5、5’がシリコン融液
3に接触しない位置まで移動させる。
【0053】その位置で種ホルダ1を回転させ、上部に
位置していた新たな種結晶5’を鉛直方向下部に配置せ
しめることによって、種結晶を新たな種結晶5’に交換
する。この場合、予めセットしておいた予備の種結晶
5’も先端部形状が尖った形状または尖った先端を切り
取った形状のものにしておくのは言うまでもない。種結
晶の交換が終了したなら、種ホルダ1をワイヤ回転上下
機構によって下降させ、再度ネッキングを行わないチョ
クラルスキー法を行う。
【0054】このように、新たな種結晶への交換を、予
めチャンバ内にセットされた予備の種結晶を用いるよう
にすれば、チャンバの開放・閉鎖等の作業が不要である
ので、きわめて短時間で交換をすることが出来、一層簡
単かつ効率的に種結晶の交換を行うことが出来る。
【0055】尚、本発明は、上記実施形態に限定される
ものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の
特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一
な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかな
るものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0056】例えば、本発明は、通常のチョクラルスキ
ー法のみならず、シリコン単結晶の引上げ時に磁場を印
加するMCZ法(Magnetic field applied Czochralski
crystal growth method)にも同様に適用できることは言
うまでもなく、本明細書中で使用したチョクラルスキー
法という用語には、通常のチョクラルスキー法だけでな
く、MCZ法も含まれる。
【0057】また、新たな種結晶への交換方法につい
て、具体的な装置形態を挙げて説明したが、本発明の方
法はこれらの形態を有する装置によってのみ実施される
のではなく、本発明と同様の方法を実施出来るものであ
れば、その形態機構は限定されるものではない。
【0058】例えば、本発明の実施形態で説明した、プ
ルチャンバ、ゲートバルブ、種結晶交換用チャンバ等の
文言は、必ずしも図面に示した形態の物でなくとも、同
じ機能を奏するものであれば良く、その名称に拘泥され
るものではない。
【0059】また、上記第3の新たな種結晶を交換する
形態では、予め種結晶を2本セットする場合につき例を
挙げて説明したが、3本あるいはそれ以上の本数を予め
セットしておいても良いことは言うまでもない。
【0060】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明において
は、ネッキングを行うことなくチョクラルスキー法によ
ってシリコン単結晶を製造する方法において、たとえ種
結晶あるいは単結晶が一旦有転位化した場合において
も、種結晶を所望先端部形状を有する新たな種結晶に交
換するようにしたので、この新たな種結晶を用いて再度
ネッキングを行うことなく単結晶棒を育成することが出
来る。したがって、本発明によってネッキングを行わな
いチョクラルスキー法の成功率を向上させることが出来
る。
【0061】その結果、従来のチョクラルスキー法によ
ってシリコン単結晶棒を引き上げる際に、強度上一番の
問題となるネッキングによる種絞り部を形成することな
く、結晶を単結晶化させることができ、大直径かつ長尺
な高重量のシリコン単結晶を、結晶保持機構のような複
雑な装置を使用することなく、極めて簡単に引上げるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において種結晶を交換する手順を説明す
るための説明図である。 (A) 従来の装置で行う場合(第1の実施形態)、
(B) 種結晶交換用チャンバを有する装置を用いて行
う場合(第2の実施形態)。
【図2】本発明において種結晶を交換する第3の実施形
態の手順を説明するための説明図である。
【図3】本発明において用いられる種結晶の形状を示し
た斜視図である。 (A) 円柱状の種結晶の先端部を円錐形状としたも
の、(B) 四角柱状の種結晶の先端部を角錐形状とし
たもの、(C) 先端部が円錐形状の先端を水平に切り
取った形状としたもの、(D) 先端部が円錐形状の先
端を斜めに切り取った形状としたもの。
【図4】従来の種結晶の形状を示した斜視図である。 (A) 円柱状のもの、(B) 四角柱状のもの。
【符号の説明】
1…種ホルダ、 2…ボック
ス、3…シリコン融液、 4…プル
チャンバ、5、5’…種結晶、
6…ゲートバルブ、7…ベースチャンバ、
8…種結晶交換用チャンバ、9…ゲートバル
ブ、 10…ワイヤ、11…ホルダ保
持治具。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部の形状が尖った形状または尖った
    先端を切り取った形状の種結晶を用い、ネッキングを行
    うことなく、チョクラルスキー法によってシリコン単結
    晶を製造する方法において、 種結晶をシリコン融液に接触させた後、所望の太さとな
    るまで溶融する工程、あるいは、その後、種結晶をゆっ
    くりと上昇させ、ネッキングを行うことなく、所望径の
    シリコン単結晶棒を育成させる工程において、種結晶あ
    るいは単結晶が有転位化した場合、種結晶を所望先端部
    形状を有する新たな種結晶に交換して、再度該新たな種
    結晶をシリコン融液に接触、溶融して、ネッキングを行
    うことなく、チョクラルスキー法によってシリコン単結
    晶を製造することを特徴とするシリコン単結晶の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記の新たな種結晶への交換は、種結晶
    をプルチャンバ内まで移動し、ゲートバルブを閉じ、プ
    ルチャンバを開放した後に行う、ことを特徴とする請求
    項1に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記の新たな種結晶への交換は、種結晶
    を種結晶交換用チャンバ内まで移動し、ゲートバルブを
    閉じ、種結晶交換用チャンバを開放した後に行う、こと
    を特徴とする請求項1に記載のシリコン単結晶の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記の新たな種結晶への交換は、予めチ
    ャンバ内にセットされた予備の種結晶を用いる、ことを
    特徴とする請求項1に記載のシリコン単結晶の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107858751A (zh) * 2016-09-22 2018-03-30 宁夏隆基硅材料有限公司 一种提高直拉单晶法成晶率的拉晶方法

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