JPH10324883A - 潤滑油基油 - Google Patents

潤滑油基油

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JPH10324883A
JPH10324883A JP13679197A JP13679197A JPH10324883A JP H10324883 A JPH10324883 A JP H10324883A JP 13679197 A JP13679197 A JP 13679197A JP 13679197 A JP13679197 A JP 13679197A JP H10324883 A JPH10324883 A JP H10324883A
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base oil
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Tatsuya Egawa
達哉 江川
Toshiyuki Tsubouchi
俊之 坪内
Masashi Tasai
正志 太斎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粘度指数向上剤を使用せずに、又は少量
の添加で高粘度指数油を提供でき、しかもスラッジの生
成が少なく、有機材を膨潤させにくい潤滑油基油を提供
すること。 【解決手段】 一般式(I)又は(II) R1 −O− (R2-O) n −R3 ・・・(I) 【化1】 (R1 ,R3 ,R4 ,R8 はC1〜C80のアルキル基,
アルキルアリール基,アルキルカルボニル基又はアルキ
ルアリールカルボニル基、R2 ,R5 ,R6 ,R 7 はC
2〜C18のアルキレン基、nは平均値で0〜15、a,
b,cは平均値で0〜5であり、それらの合計が0〜1
0、dは平均値で0〜3、R1 とR3 の合計炭素数及び
4 とR8 の合計炭素数は16以上)で表される炭素/
酸素原子比が10以上の化合物を含有し、粘度指数が1
50以上で、かつ流動点が−10℃以下である潤滑油基
油。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、潤滑油基油に関
し、さらに詳しくは、高温から低温までの広い範囲で良
好な潤滑油膜を保持し、高剪断下及び長期間にわたって
安定な粘度特性を示すとともに、スラッジの生成が少な
く、有機材料との適合性に優れた潤滑油基油に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ガソリンエンジン用クランクケース油と
しては、低温(エンジン始動時など)では粘度が低く、
高温(運転時)には充分な油膜を保持するために、また
マルチグレードへの対応として、高粘度指数の潤滑油が
要求されている。このような高粘度指数の潤滑油の要求
に対して、現状では粘度指数向上剤を添加することで対
処している。しかしながら、粘度指数向上剤を添加した
潤滑油においては、高剪断下では一時的粘度低下を起こ
しやすく、また粘度指数向上剤が使用するに伴い分断さ
れて永久粘度低下が生じたり、粘度指数向上効果が喪失
したりする上、熱劣化や酸化劣化により、スラッジ化す
るなどの問題がある。したがって、このような問題を解
決するためには、粘度指数向上剤を使用しないか、ある
いは使用しても添加量が少なくてすむ高粘度指数の潤滑
油基油が必要となる。
【0003】一方、油圧装置においては、粘度指数が悪
い油では、配管中の低温度部分で粘度増加による効率低
下が起こり、また粘度指数向上剤を含む油は応答速度が
遅いなどの問題がある。これまで知られている潤滑油基
油としては、例えば(1)鉱油、(2)ポリα−オレフ
ィン、(3)エチレン−プロピレン共重合物、(4)ポ
リアルキレングリコール、(5)エステル、(6)ポリ
シロキサンなどを挙げることができるが、それぞれ以下
のような問題がある。
【0004】すなわち、(1)鉱油は粘度指数が最高で
も140程度、(2)ポリα−オレフィンも流動点−5
0℃以下で粘度指数130〜140程度、流動点−30
℃以下では最高でも150程度、(3)エチレン−プロ
ピレン共重合物は100℃粘度10〜20mm2 /秒で
流動点−40〜−50℃のもので粘度指数は150程度
であり、また粘度指数向上剤等の添加剤との相溶性が悪
いといった問題点がある。また、(4)ポリアルキレン
グリコールは粘度指数は200〜300程度あるが、有
機材を膨潤させるという問題があり、(5)エステルも
粘度指数は最高で200程度あるが、やはり有機材を膨
潤させるという問題点がある。一方、(6)ポリシロキ
サンについては、例えばシリコーン油等は粘度指数が3
00〜400と高いが、潤滑性が悪く、しかも高価であ
るなどの問題を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、粘度指数向上剤を使用せずに、又は少量の添
加で高粘度指数油を提供でき、高温から低温まで広い範
囲で良好な潤滑油膜を保持し、高剪断下において、ある
いは長期間にわたり安定な粘度特性を示すとともに、ス
ラッジの生成が少なく、しかも有機材を膨潤させにくい
潤滑油基油を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の好
ましい性質を有する潤滑油基油を開発すべく鋭意研究を
重ねた結果、炭素/酸素原子比が10以上の特定の化合
物を含有するものがその目的に適合しうることを見出し
た。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものであ
る。すなわち、本発明は、
【0007】(1)一般式(I) R1 −O−( R2 −O) n −R3 ・・・(I) (式中、R1 及びR3 は、それぞれ独立に炭素数1〜8
0のアルキル基,炭素数7〜80のアルキルアリール
基,炭素数2〜80のアルキルカルボニル基又は炭素数
8〜80のアルキルアリールカルボニル基を示し、R2
は炭素数2〜18のアルキレン基を示し、nは平均値で
0〜15の数を示す。R1 とR3 の合計炭素数は16以
上が好ましく、また、R2 Oは構成単位毎に同一であっ
ても、異なっていてもよい。)で表される炭素/酸素原
子比が10以上の化合物を含有し、粘度指数が150以
上で、かつ流動点が−10℃以下であることを特徴とす
る潤滑油基油(以下、潤滑油基油I又は基油Iと称
す。)、及び(2)一般式(II)
【0008】
【化2】
【0009】(式中、R4 及びR8 は、それぞれ独立に
炭素数1〜80のアルキル基,炭素数7〜80のアルキ
ルアリール基,炭素数2〜80のアルキルカルボニル基
又は炭素数8〜80のアルキルアリールカルボニル基を
示し、R5 ,R6 及びR7 は、それぞれ独立に炭素数2
〜18のアルキレン基を示し、a,b及びcは、それぞ
れ平均値で0〜5の数を示すが、それらの合計が0〜1
0であり、dは平均値で0〜3の数を示す。また、好ま
しくはR4 とR8 の合計炭素数は16以上であり、また
5 O,R6 O及びR7 Oは、それぞれにおいて、構成
単位毎に同一であっても、異なっていてもよい。)で表
される炭素/酸素原子比が10以上の化合物を含有し、
粘度指数が150以上で、かつ流動点が−10℃以下で
あることを特徴とする潤滑油基油(以下、潤滑油基油II
又は基油IIと称す。)を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の潤滑油基油Iにおいて
は、一般式(I) R1 −O−( R2 −O) n −R3 ・・・(I) で表される炭素/酸素原子比が10以上の化合物(化合
物I)が用いられる。一方、潤滑油基油IIにおいては、
一般式(II)
【0011】
【化3】
【0012】で表される炭素/酸素原子比が10以上の
化合物(化合物II)が用いられる。上記一般式(I)及
び(II)で表される化合物において、炭素/酸素原子比
が10未満では有機材を膨潤しやすくなるので、有機材
の膨潤を抑制するために、例えばポリα−オレフィン,
エチレン−プロピレン共重合物,アルキルベンゼンなど
の炭化水素系油を本発明の基油に多量に混合しなければ
ならず、その結果、高い粘度指数を有する潤滑油基油が
得られにくくなる。ちなみに、ポリα−オレフィンの粘
度指数は130〜140、アルキルベンゼンの粘度指数
は100以下である。したがって、炭素/酸素原子比は
14以上が好ましく、特に16以上が好ましい。
【0013】前記一般式(I)におけるR1 及びR3
一般式(II)におけるR4 及びR8は、それぞれ炭素数
1〜80のアルキル基,炭素数7〜80のアルキルアリ
ール基,炭素数2〜80のアルキルカルボニル基又は炭
素数8〜80のアルキルアリールカルボニル基を示す。
1 ,R3 ,R4 ,R8 が炭素数0、すなわち水素原子
の場合は潤滑性及び粘度指数が低下する。また、炭素数
が大きいほど炭素/酸素原子比が大きくなって、有機材
を膨潤させにくくなるので好ましいが、炭素数が80を
超えると原料の入手が困難であり、また流動点が高くな
る。潤滑性,粘度指数,炭素/酸素原子比,原料の入手
の容易さ,流動点などのバランスの面から、R1
3 ,R4 ,R8 の好ましい炭素数は12〜60の範囲
であり、特に18〜50の範囲が好ましい。
【0014】このR1 ,R3 ,R4 ,R8 におけるアル
キル基及び他の基のアルキル部分は、直鎖状,分岐状,
環状のいずれであってもよい。また、アルキルアリール
基としては、アルキルフェニル基やアルキルナフチル基
などが挙げられるが、これらの中でアルキルフェニル基
が好ましい。アルキルアリールカルボニル基としては、
アルキルフェニルカルボニル基やアルキルナフチルカル
ボニル基などが挙げられるが、これらの中でアルキルフ
ェニルカルボニル基が好ましい。さらに、炭素/酸素原
子比を10以上、好ましくは14以上、より好ましくは
16以上とするには、R1 とR3 の合計炭素数及びR4
とR8 の合計炭素数は、16以上、好ましくは28以
上、より好ましくは38以上である。R1 ,R3
4 ,R8 の好ましいものは、アルキル基及びアルキル
カルボニル基である。一般式(I)において、R1 とR
3 は、たがいに同一であってもよく、異なっていてもよ
い。また、一般式(II)において、R4 とR8 は、たが
いに同一であってもよく、異なっていてもよい。
【0015】R1 −O−,R3 −O−,R4 −O−,R
8 −O−の例としては、炭素数8のものとして2−エチ
ルヘキサノール残基などの各種オクタノール残基、2−
エチルヘキサン酸残基などの各種オクタン酸残基など、
炭素数9のものとして各種ノナノール残基,各種ノナン
酸残基など,炭素数10のものとして各種デカノール残
基,各種デカン酸残基など、炭素数12のものとして各
種ドデカノール残基,各種トデカン酸残基など、炭素数
14のものとして各種テトラデカノール残基,各種テト
ラデカン酸残基など、炭素数16のものとして各種ヘキ
サデカノール残基,各種ヘキサデカン酸残基など、炭素
数18のものとしてイソステアリルアルコール残基など
の各種オクデカノール残基,イソステアリン酸残基など
の各種オクタデカン酸残基などが挙げられる。さらに
は、ゲルベ反応により得られる下記一般式
【0016】
【化4】
【0017】で表される炭素数16〜26の各種アルコ
ール残基、及びこれらから誘導される下記一般式
【0018】
【化5】
【0019】で表される各種カルボン酸残基、α−オレ
フィン及びその重合物から誘導される一級又は二級アル
コール残基、これらから誘導されるカルボン酸残基、下
記一般式 (R) m −Ph−OH (式中、Rは炭素数6〜24のアルキル基、Phはフェ
ニレン基、mは1〜3の整数を示す。)で表されるモノ
アルキルフェノール,ジアルキルフェノール又はトリア
ルキルフェノールの残基などを挙げることができる。前
記一般式(I)におけるR2 、一般式(II)におけるR
5 ,R6 及びR7 は、それぞれ炭素数2〜18のアルキ
レン基を示す。炭素数19以上のアルキレン基を有する
ものは工業的に入手が困難である。このアルキレン基は
直鎖状,分岐状,環状のいずれであってもよく、具体例
としてはエチレン基,プロピレン基,ブチレン基,ヘキ
シレン基,ノニレン基,デシレン基,ドデシレン基,シ
クロペンチレン基,シクロヘキシレン基などが挙げられ
る。
【0020】さらに、一般式(I)においては、nは平
均値で0〜15の数を示す。また、R2 Oは構成単位毎
に同一であっても、異なっていてもよい。一方、一般式
(II)においては、a,b及びcは、それぞれ平均値
で0〜5の数を示すが、それらの合計は0〜10であ
り、また、dは平均値で0〜3の数を示す。R5 ,R6
及びR7 は、たがいに同一であってもよく、異なってい
てもよい。また、R5 O,R6 O及びR7 Oは、それぞ
れにおいて、構成単位毎に同一であっても、異なってい
てもよい。また、〔(R6 −O) b −COO〕基が複数
導入されている場合、それらはたがいに同一であっても
よく、異なっていてもよい。本発明の潤滑油基油I及び
IIは、粘度指数が150以上で、かつ流動点が−10℃
以下のものである。粘度指数が150未満では、高温か
ら低温の広範囲にわたり、良好な潤滑油膜が保持できな
い上、高剪断下において、あるいは長期間にわたって安
定な粘度特性が得られず、本発明の目的が達せられな
い。性能の点から、この粘度指数は160以上が好まし
く、特に165以上、さらには170以上が好ましい。
また、流動点が−10℃より高いと、内燃機関用に供し
た場合、寒冷地などで始動不良を起こすおそれがある。
好ましい流動点は、−20℃以下、さらに好ましくは−
30℃以下である。なお、この粘度指数は、JIS K
2283−1983に準拠して測定した値であり、流動
点は、JIS K2269−1987に準拠して測定し
た値である。
【0021】また、本発明の基油I,IIにおいては、温
度100℃の動粘度が1.0〜50mm2 /秒の範囲にあ
るのが好ましい。この動粘度が1.0mm2 /秒未満では
油膜切れで潤滑不足が生じるおそれがあり、50mm2
/秒を超えると摩擦抵抗が増加する傾向がみられる。良
好な潤滑性能及び耐摩擦性が得られる点から、好ましい
動粘度は2.0〜30mm2 /秒の範囲であり、特に2.0
〜20mm2 /秒の範囲が好適である。なお、この動粘
度は、JIS K2283−1983に準拠して測定し
た値である。さらに、アニリン点は60℃以上が好まし
い。このアニリン点が60℃未満では、これまでの潤滑
油基油対応の装置に使用されている有機材(ゴム)を膨
潤させるおそれがある。また、アニリン点が高すぎると
有機材を収縮させて、シール漏れを起こす場合がある。
したがって、好ましいアニリン点は60〜140℃の範
囲であり、さらに好ましくは70〜140℃、特に好ま
しくは80〜130℃の範囲である。なお、このアニリ
ン点は、JIS K2256−1985に準拠して測定
した値である。
【0022】本発明の潤滑油基油Iには、前記化合物I
を一種含有していてもよく、二種以上含有していてもよ
い。また、本発明の潤滑油基油IIには、前記化合物IIを
一種含有していてもよく、二種以上含有していてもよ
い。さらに、これらの潤滑油基油には、化合物I及びII
の両方を含有していてもよく、また、本発明の目的が損
なわれない範囲で他の基油を適宜含有していてもよい。
この他の基油としては、例えば鉱油,ポリα−オレフィ
ン,エチレン−プロピレン共重合物,エステル(モノエ
ステル,ジエステル,ポリオールエステルなど),ポリ
エーテル(ポリアルキレングリコールなど),アルキル
ベンゼンなどが挙げられる。本発明の潤滑油基油に対
し、通常使用されている潤滑油用添加剤、例えば酸化防
止剤,防錆剤,消泡剤,粘度指数向上剤,流動点降下
剤,耐摩耗剤,抗乳化剤,金属清浄剤,清浄分散剤,極
圧剤などを適宜配合することにより、各種用途に好適な
潤滑油組成物が得られる。この潤滑油組成物の用途とし
ては、例えば内燃機関用を始め、油圧作動油,自動変速
機油,手動変速機油,緩衝器油,歯車油,軸受油,摺動
面油,冷凍機油などとしての用途が挙げられる。
【0023】
【実施例】次に、本発明を製造例及び実施例により、さ
らに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によって
なんら限定されるものではない。なお、以下に説明する
製造例に示す化合物の構造決定はガスクロマトグラフ
(以下GCと略す)分析装置,核磁気共鳴吸収(以下N
MRと略す)分析装置,赤外吸収分光(以下IRと略
す)分析装置を用いて行った。使用した装置は以下のと
おりである。 GC分析装置:株式会社日立製作所製 263−70型
(カラム:ジーエルサイエンス株式会社製 OV1パッ
クドカラム;2m) 核磁気共鳴吸収装置:日本電子株式会社製 EX90
(90MHz),GSX400(400MHz) 赤外吸収分析装置:日本分光株式会社製 FT/IR−
7000
【0024】製造例1 5リットルセパラブルフラスコにp−トルエンスルホニ
ルクロリド400g(2.1モル),ピリジン1500ミ
リリットルを入れ氷水浴中で5分間攪拌した。次いで、
1,9−ノナンジオール160g(1.0モル)を入れ1
時間攪拌した。途中、反応熱による温度上昇が認められ
た。反応混合物を3リットルの氷水に注ぎこんだ。しば
らく攪拌し、析出した白色の結晶をろ別回収し、減圧で
乾燥した。得られた白色固体をエタノール500gとと
もに加熱し溶解させ、次いで一晩放置した。析出した白
色固体をろ別し、次いで、減圧下エタノール等を留去し
て白色結晶物250gを得た。NMR分析,IR分析よ
り、このものは1,9−ノナンジオールジトシレートで
あることが確認された。
【0025】5リットルセパラブルフラスコに冷却管、
攪拌器、滴下ロートを取り付けた。テトラヒドロフラン
1000ミリリットル,水素化ナトリウム24.0g(1.
0モル)を入れた。滴下ロートより2−ノニル−1−ウ
ンデカノール(ヘンケル社製:商品名ゲルビトール)2
50g(0.85モル)を1時間かけて滴下した。滴下中
水素の発生および発熱が認められた。次いでジメチルス
ルホキシド500gを加え、1時間攪拌した。1,9−
ノナンジオールジトシレート187g(0.40モル)を
1時間かけて5回に分けて加えた。途中発熱が認められ
た。そのまま2時間攪拌した。反応液を洗浄槽に移し、
ヘキサン2リットルを加え蒸留水1リットルで3回洗浄
した。
【0026】ロータリーエバポレーターで溶媒等を除去
した後、2つ口ナシ型フラスコに移しさらに真空ポンプ
減圧下、加熱し、ガラスキャピラリーより少量の窒素を
流しつつ、軽質分を留去した。次いで、カラムクロマト
用のシリカゲル,アルミナで精製した後に、ロータリー
エバポレーターで減圧下、溶媒等を留去し、淡黄色油状
物180gを得た。このものは、GC分析,NMR分
析,IR分析により、以下の構造であることが確認され
た。
【0027】
【化6】
【0028】製造例2 製造例1において、1,9−ノナンジオールの代わりに
ジエチレングリコールを用いた以外は、製造例1と同様
にして実施し、淡黄色油状物を得た。このものは、GC
分析,NMR分析,IR分析により以下の構造であるこ
とが確認された。
【0029】
【化7】
【0030】製造例3 製造例1において、1,9−ノナンジオールの代わりに
3−メチル−1,5−ペンタンジオールを用い、かつ2
−ノニル−1−ウンデカノールの代わりにイソステアリ
ルアルコール(2〜4位にメチル分岐を1つ有する構
造,ヘンケル社製:商品名エメリー3060)を用いた
以外は、製造例1と同様にして実施し、淡黄色油状物を
得た。このものは、GC分析,NMR分析,IR分析に
より、以下の構造であることが確認された。
【0031】
【化8】
【0032】製造例4 製造例1において、1,9−ノナンジオールの代わりに
ジプロピレングリコールを用い、かつ2−ノニル−1−
ウンデカノールの代わりにイソステアリルアルコール
(製造例3と同じもの)を用いた以外は、製造例1と同
様に実施して、淡黄色油状物を得た。このものは、GC
分析,NMR分析,IR分析により、以下の構造である
ことが確認された。
【0033】
【化9】
【0034】製造例5 ディーンシュタウク管を付けた2リットル3つ口フラス
コにイソステアリルアルコール(製造例3に同じ)54
0g(2.0モル),エピクロロヒドリン278g(3.0
モル),水酸化ナトリウム40g,ヘキサン300gを
入れ、反応液を100℃としヘキサンを還流させつつ、
反応により生成した水を除きながら10時間反応させ
た。反応混合物をろ別した後、洗浄槽に移し、ヘキサン
をさらに300ミリリットル加え、蒸留水300ミリリ
ットルで3回洗浄した。この後、ロータリーエバポレー
ターで未反応のエピクロロヒドリン,ヘキサン等を除去
し液状物570gを得た。主成分は、イソステアリルア
ルコール,イソステアリルグリシジルエーテルであっ
た。
【0035】2リットル3つ口フラスコに冷却管,滴下
ロートを取り付け、フラスコ内に水素化リチウムアルミ
ニウ38g(1モル),テトラヒドロフラン500ミリ
リットルを入れた。滴下ロートに前記のイソステアリル
アルコール,イソステアリルグリシジルエーテル混合物
を入れ、合計570gを2時間かけて滴下した。滴下終
了後1時間攪拌し、次いで酢酸エチル300gを入れ2
時間攪拌し、さらにテトラヒドロフラン200ミリリッ
トルに水80gを溶解させた溶液を徐々に加えた。水酸
化アルミニウムを主成分とする白色固体が生成したの
で、ろ別し、さらに、この固体をテトラヒドロフラン2
00ミリリットルで3回洗浄した。ろ別した溶液、洗浄
した溶液を集め、まず、テトラヒドロフラン等を留去し
た後、減圧下、蒸留を行い、イソステアリルアルコール
より高沸点留分として無色透明の液体210gを得た。
このものは、GC分析,NMR分析,IR分析により、
下記構造の2−イソステアリルオキシ−1−メチル−エ
タノールであることが確認された。 iso −C1837−O−CH2 −CH(CH3)−OH
【0036】ディーンシュタウク管を付けた1リットル
3つ口フラスコに2−イソステアリルオキシ−1−メチ
ル−エタノール156g(0.5モル),イソステアリン
酸(2〜4位にメチル分岐を1つ含有する構造;ユニケ
マ社製)156g(0.55モル),触媒としてチタンエ
トキシレート1.0g,トルエン100gを入れた。反応
液を140〜160℃とし、トルエンを還流させながら
生成してくる水を除き10時間反応させた。触媒,未反
応原料をカラムクロマト用のアルミナ,シリカゲルで除
去し、油状分240gを得た。このものは、GC分析,
NMR分析,IR分析により、以下の構造であることが
確認された。
【0037】
【化10】
【0038】製造例6 5リットルセパラブルフラスコにp−トルエンスルホニ
ルクロリド209g(1.1モル),ピリジン1000g
を入れ氷水浴中で5分間攪拌した。次いで、2−ノニル
−1−ドデカノール298g(1.0モル)を入れ1時間
攪拌した。途中、反応熱による温度上昇が認められた。
反応混合物をトルエン2リットル,氷水3リットルの2
層溶液に注ぎこんだ。5分間攪拌後水層を除去した。さ
らに水1リットルで3回洗浄後トルエン層をフラスコに
移し、ロータリーエバポレーターで減圧下、トルエン等
を除去した。淡黄色油状物415gを得た。このものは
2−ノニル−1−ドデカノール(未反応原料)と2−ノ
ニル−1−ウンデカノールトシレートであった。
【0039】5リットルセパラブルフラスコに、冷却
管,滴下ロートを取り付け、フラスコ内に水酸化ナトリ
ウム24.0g(1.0モル),テトラヒドロフラン100
ミリリットルを入れ、滴下ロートよりジプロピレングリ
コール354g(3.0モル)を1時間かけて滴下した。
1時間攪拌後、滴下ロートより前記の2−ノニル−1−
ドデカノールと2−ノニル−1−ウンデカノールトシレ
ートの混合物415gをテトラヒドロフランに溶解させ
た溶液を徐々に滴下した。滴下終了後、加熱し反応液を
60〜70℃に保ち2時間反応させた。反応混合物をろ
別した後、洗浄槽に移し、ヘキサン1000ミリリット
ルを加え、蒸留水1000ミリリットルで3回洗浄し
た。この後、ロータリーエバポレーターでヘキサン,テ
トラヒドロフラン等を留去した後、減圧下、蒸留し淡黄
色の液体185gを得た。
【0040】この淡黄色の液体164g(0.4モル)を
ディーンシュタウク管を取り付けた1リットル3つ口フ
ラスコに入れ、イソステアリン酸(製造例5と同様)1
25g(0.44モル)、触媒としてチタンエトキシレー
ト1.0g,トルエン100gを入れた。反応液内部を1
40〜160℃とし、トルエンを還流させながら生成し
てくる水を除き10時間反応させた。触媒、未反応原料
をカラムクロマト用のアルミナ,シリカゲルで除去し、
油状物225gを得た。このものは、GC分析,NMR
分析,IR分析により、以下の二種類の構造の化合物の
混合物であることが確認された。
【0041】
【化11】
【0042】上記製造例1〜6で得られた化合物の炭素
/酸素原子比を第1表に示す。
【0043】
【表1】
【0044】実施例1〜6 製造例1〜6で得られた化合物、又はこれらの化合物と
他の基油とから第2表に示す供試油を調製し、その性能
を評価した。結果を第3表に示す。
【0045】
【表2】
【0046】(注) ポリα−オレフィン:ETHYL CORPORATI
ON社製,商品名「HITEC170」,100℃の動
粘度10mm2 /秒 エチレン−プロピレン共重合物:三井石油化学(株)
製,商品名「ルーカントHC20」,100℃の動粘度
20mm2 /秒
【0047】比較例1〜4 第4表に示す供試油を調製し、その性能を評価した。結
果を第4表に示す。
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】注 1)動粘度:JIS K2283−1
983に準拠して測定 2)VI(粘度指数):JIS K2283−1983
に準拠して測定 3)流動点:JIS K2269−1987に準拠して
測定 4)ゴム膨潤試験:JIS K6301に準拠し、12
0℃,70時間後のニトリルゴムの硬度の変化(膨潤の
程度)を評価 5)アニリン点:JIS K2256−1985に準拠
して測定
【0051】
【発明の効果】本発明の潤滑油基油は、粘度指数向上剤
を使用せずに、又は少量の添加で高粘度指数油を提供す
ることができる。そして、高温から低温まで広い範囲で
良好な潤滑油膜を保持し、高剪断下においてあるいは長
期間にわたり安定な粘度特性を示すとともに、スラッジ
の生成が少なく、しかも有機材を膨潤させにくいなどの
優れた性能を有している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10N 30:04 40:25

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) R1 −O−( R2 −O) n −R3 ・・・(I) (式中、R1 及びR3 は、それぞれ独立に炭素数1〜8
    0のアルキル基,炭素数7〜80のアルキルアリール
    基,炭素数2〜80のアルキルカルボニル基又は炭素数
    8〜80のアルキルアリールカルボニル基を示し、R2
    は炭素数2〜18のアルキレン基を示し、nは平均値で
    0〜15の数を示す。R2 Oは構成単位毎に同一であっ
    ても、異なっていてもよい。)で表される炭素/酸素原
    子比が10以上の化合物を含有し、粘度指数が150以
    上で、かつ流動点が−10℃以下であることを特徴とす
    る潤滑油基油。
  2. 【請求項2】 一般式(II) 【化1】 (式中、R4 及びR8 は、それぞれ独立に炭素数1〜8
    0のアルキル基,炭素数7〜80のアルキルアリール
    基,炭素数2〜80のアルキルカルボニル基又は炭素数
    8〜80のアルキルアリールカルボニル基を示し、
    5 ,R6 及びR7 は、それぞれ独立に炭素数2〜18
    のアルキレン基を示し、a,b及びcは、それぞれ平均
    値で0〜5の数を示すが、それらの合計が0〜10であ
    り、dは平均値で0〜3の数を示す。また、R4 とR8
    の合計炭素数は16以上であり、またR5O,R6 O及
    びR7 Oは、それぞれにおいて、構成単位毎に同一であ
    っても、異なっていてもよい。)で表される炭素/酸素
    原子比が10以上の化合物を含有し、粘度指数が150
    以上で、かつ流動点が−10℃以下であることを特徴と
    する潤滑油基油。
  3. 【請求項3】 粘度指数が160以上、アニリン点が6
    0℃以上であり、かつ温度100℃における動粘度が1.
    0〜50mm2 /秒である請求項1又は2記載の潤滑油
    基油。
  4. 【請求項4】 一般式(I)におけるR1 及びR3 が、
    それぞれ炭素数12〜50の基である請求項1記載の潤
    滑油基油。
  5. 【請求項5】 一般式(II)におけるR4 及びR8 が、
    それぞれ炭素数12〜50の基である請求項2記載の潤
    滑油基油。
  6. 【請求項6】 一般式(I)で表される化合物が、炭素
    /酸素原子比14以上のものである請求項1記載の潤滑
    油基油。
  7. 【請求項7】 一般式(II)で表される化合物が、炭素
    /酸素原子比14以上のものである請求項2記載の潤滑
    油基油。
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