JPH10327679A - 高設栽培容器 - Google Patents

高設栽培容器

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JPH10327679A
JPH10327679A JP9144361A JP14436197A JPH10327679A JP H10327679 A JPH10327679 A JP H10327679A JP 9144361 A JP9144361 A JP 9144361A JP 14436197 A JP14436197 A JP 14436197A JP H10327679 A JPH10327679 A JP H10327679A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 重ね合わせた複数の可撓性シート11,
12に複数の面状固着部13を設けることによって可撓
性シート11,12間に互いに離隔状態に形成された培
土収容部14と、可撓性シート11,12の上縁を延設
して形成した係止部17とを備えた栽培容器を、地上に
設置された支持部材15に係止し、培土収容部14に培
土18を充填して高設栽培装置とする。 【効果】 立ち作業が可能となり、培土・水・肥料など
の使用量を低減することができる。培土収容部に培土を
充填していない状態での収納スペースは小さくてすみ、
運搬作業、設置および撤収作業も容易である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、苺、葉物野菜、花
卉、根菜類などを地表面より高い位置で栽培するための
高設栽培容器に関する。
【0002】
【従来の技術】苺、葉物野菜、花卉、根菜類などを栽培
する場合、栽培地の地表面に形成した畝に沿って苗を植
えて生育させる土耕栽培という方法が採られている。土
耕栽培では、育苗から収穫に至るまでの一連の作業は中
腰やしゃがんだ姿勢で行うことが多く、特に苺などの場
合、定植の際には苗の運搬などの重労働を伴うため、作
業者の肉体的負担は非常に大きなものとなっている。
【0003】このような過酷な労働条件を改善するた
め、作業者が立った状態で作業可能な栽培容器の開発、
改良や新たな栽培技術の研究などが行われ、その一つと
して、いわゆる高設栽培と呼ばれる栽培方法が一部にお
いて実施されている。
【0004】本出願人も苺などの栽培容器として、培土
の使用量が少なくてすみ、根の成長も良好な栽培容器を
開発し(実開平6−34437号公報参照)、また、こ
の栽培容器を保持する装置および散水や施肥に好適な補
助具を開発している(実公平6−16495号公報参
照)。これらの栽培容器と装置とを組み合わせることに
より、労働条件の改善を図ることができる。
【0005】図9は前記補助具をセットした栽培容器を
保持装置で保持した状態を示す斜視図である。この図に
示すように、保持装置80はフレーム81および支柱8
2などで構成されており、先細り円筒状の栽培容器91
や散水・施肥用の補助具92を保持装置80で保持する
ことによって、立ち作業が可能となるため、栽培作業の
効率化、労働条件の改善を図ることができる。
【0006】一方、栽培容器を地表面より高い位置に保
持する方法として、本出願人は、複数個の容器本体を連
結部材で連結した形状の栽培容器を架台に架け渡して保
持する方法を開発し、特開平8−298870号公報な
どで開示している。
【0007】図10は前記公報に係る栽培装置の一例を
示す斜視図であり、栽培容器95は、合成樹脂製の容器
本体96の上端の一部を連続的に形成することによっ
て、10個の容器本体を直線状に連結した形状を有する
容器本体群97a,97bを構成し、容器本体群97
a,97bの上部を連結部材98で連結した構造を備え
ている。
【0008】この栽培装置を使用することにより、立ち
作業が可能となり、従来の栽培容器の多数個分を1回の
係止動作でフレーム99に係止することができるため、
栽培容器の係止作業を効率化することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の高設栽培装置の
場合、栽培容器が単体容器、連続容器のいずれの形状で
あっても、容器内へ培土を充填する作業は容器ごとに行
う必要があるため、多数の栽培容器を使用する大規模栽
培においては、設置作業や培土充填作業に多大な時間と
労力を要している。
【0010】また、これらの栽培容器は保持装置に垂り
下げた状態で使用する構造であるため、実際に栽培に寄
与している部分に比べ、保持装置の占める割合の方が大
きくなりがちである。このため、装置の運搬などの際は
手間がかかり、設置するためには広いスペースを必要と
し、栽培地が狭い場合は採用が困難である。
【0011】そして、栽培シーズンの終了後において
は、栽培容器内の培土を排出する作業や保持装置類の撤
収作業に多大な時間と労力を費やしているだけでなく、
撤収後において、これらの栽培容器や保持装置などを収
納するための広いスペースを必要としている。
【0012】さらに、従来の高設栽培装置はサイズが比
較的大きく構造も複雑であるため、製作に多くの時間と
手間を要し、合成樹脂などの原材料も大量に必要とし、
高コストである。このため、栽培面積の小さな小規模農
家などにおいては採用が困難である。
【0013】そこで、本発明が解決しようとする課題
は、立ち作業が可能で、培土・水・肥料などの使用量を
大幅に低減することができ、設置および撤収作業が容易
で、培土充填作業中の土詰まりが発生せず、収納スペー
スも小さく、低コストの高設栽培容器を提供することに
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の高設栽培容器は、重ね合わせた複数の可撓
性シートに複数の面状固着部を設けることによって可撓
性シート間に互いに離隔状態に形成された培土収容部
と、培土収容部を地面上に起立状態に保持するための保
持手段とを備えたことを特徴とする
【0015】本発明の高設栽培容器によれば、保持手段
によって起立状態に保持された培土収容部に培土を充填
すれば、植物を栽培することができるようになる。この
ように、起立状態に保持した培土収容部に充填した培土
で植物栽培ができ、設置作業は容易であり、栽培終了
後、培土を排出すれば培土収容部内は元の可撓性シート
状に戻るため、撤収作業も簡単である。
【0016】また、重ね合わせた複数の可撓性シート間
に形成された培土収容部は互いに離隔状態にあるため、
培土使用量を大幅に低減することができ、また、培土を
充填する場合にも土詰まりが発生せず、作業性が良好で
ある。
【0017】さらに、この高設栽培容器は、培土収容部
を地面上に起立させた状態で植物の栽培を行うため、立
ち作業が可能であり、使用する培土は培土収容部に充填
する程度の分量で良いため培土の使用量は少なくてす
み、これに伴って、水・肥料などの使用量も低減するこ
とができる。また、培土収容部が接地しているため、地
面温度が可撓性シートを伝わって高設栽培容器全体に広
がり、保温機能も優れている。
【0018】本発明の高設栽培容器は、培土収容部に培
土を充填していない状態では、複数の可撓性シートを重
ね合わせた平面的形状であるため嵩張らず、折り畳んだ
り、ロール形状に巻くことも可能であるため、収納スペ
ースも小さくてすみ、運搬作業なども容易である。ま
た、シンプルな構造であるため、製作が容易で、原材料
の使用量も少なく、低コストである。
【0019】なお、前記の重ね合わせた複数の可撓性シ
ートを面状に固着する手段としては、接着剤、圧着、加
熱圧着、縫製、はとめなどを採用することができる。
【0020】ここで、前記保持手段として、地上に設置
された支持部材と、可撓性シートの上縁を延設して形成
され支持部材に係止可能な係止部とを備えた構造とする
ことができる。これによって、培土収容部と係止部とを
一体的に形成できるため製作が容易となり、起立させた
状態の培土収容部に培土を充填する場合、係止部が、培
土を培土収容部内へ導くガイドとして機能するため、作
業性が向上する。
【0021】前記の係止部には、支持部材を挿通可能な
筒状部を形成することができる。このような構造とする
ことにより、筒状部に支持部材を挿通するだけで係止部
を支持部材に確実に係止することができるようになり、
支持部材と筒状部との着脱作業も容易となる。
【0022】また、前記の係止部に、同係止部を溝形状
に保持するための保持部材を装着した構造とすることも
できる。このような構造とすることにより、係止部を溝
形状に保持することができるようになるため、培土の充
填作業が容易となり、栽培期間中、充填した培土を安定
に保持することができる。この場合、単体あるいは組み
合わせによって溝形状を構成する保持部材を係止部の内
側、外側の少なくとも一方に装着する構造などを採用す
ることができる。
【0023】また、前記の培土収容部をテーパ形状とし
てもよい。このような形状とすることにより、培土収容
部内へ培土を充填する際に、培土の詰まりが発生しにく
くなり、また、栽培期間の終了後の培土排出作業も非常
に容易となる。
【0024】さらに、前記の可撓性シートの下縁を延設
してマルチング用シート部を形成した構造とすることが
できる。このような構造とすることにより、地面に形成
した畝の上に培土収容部を起立状態に保持したとき、マ
ルチング用シート部で畝の表面を覆うことができるよう
になるため、普通のマルチングと同様の機能を発揮させ
ることができる。
【0025】この場合、マルチング用シート部に、支持
部材が挿通可能な筒状部を形成した構造としてもよい。
このような構造とすることにより、マルチング用シート
部を上にして支持部材に係止することができるようにな
るため、前述した使い方と異なり、培土収容部の天地を
逆に起立させて使用することもできるようになる。した
がって、1シーズンごとに、高設栽培容器の天地を逆に
セットするような使い方も可能となり、これによって可
撓性シートの汚損、損傷などの偏りを防止することがで
きる。
【0026】前記の可撓性シートは、合成樹脂フィル
ム、紙、布、不織布のうちの少なくとも一つで形成する
ことができる。可撓性シートとして合成樹脂フィルムを
使用した場合、気密性、耐蝕性、耐久性に優れた培土収
容部を形成することができる。また、紙、布、不織布を
使用した場合は、通気性を備えた培土収容部を形成する
ことができ、燃焼中に有害ガスが発生しないため、焼却
処分も容易となる。
【0027】なお、可撓性シートは透明なもの、不透明
なもののいずれでもよいが、外気温度を伝えやすい熱伝
導の良好な素材を使用することにより、培土収容部に充
填した培土中での根の生育を活性化することができる。
【0028】さらに、これらの材料を2種以上組み合わ
せて使用することにより、それぞれの材質の特徴を兼備
した培土収容部を形成することもできるため、栽培する
植物の種類や栽培地の気象条件などに応じて、適切な材
料を選択して可撓性シートを形成することが望ましい。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は第1実施形態の高設栽培容
器を示す斜視図、図2は図1の高設栽培容器の使用状態
を示す断面図である。
【0030】本実施形態の高設栽培容器10は、重ね合
わせた2枚の可撓性シート11,12に複数の面状固着
部13を所定間隔ごとに設けることによって、可撓性シ
ート11,12間に互いに離隔状態に培土収容部14を
形成し、可撓性シート11,12の上縁を延設して係止
部17を形成し、さらに、係止部17には、培土収容部
14を起立状態に保持するための支持部材15が挿通可
能な筒状部16を設けている。
【0031】したがって、高設栽培容器10において
は、筒状部16に挿通した支持部材15を支柱20で水
平に固定し、起立状態に保持した培土収容部14に適切
な分量の培土18を充填すれば、植物19を栽培するこ
とができるようになる。
【0032】このように、培土収容部14を起立状態に
保持して培土18を収容するだけで植物栽培が可能とな
るため設置作業は容易であり、栽培終了後は、培土収容
部14内の培土を排出すれば平面的形状の可撓性シート
に戻るため、撤収作業も簡単である。例えば、設置作業
に要する時間は、従来の高設栽培装置と比較すると、1
/3〜1/5となる。
【0033】また、重ね合わせた複数の可撓性シート1
1,12間に形成された培土収容部14は、面状固着部
13によって互いに離隔状態に配列されているため、培
土使用量を大幅に低減することができ、また、培土18
を充填する場合に、土詰まりが発生せず、作業性が良好
である。
【0034】このように、高設栽培容器10は、培土収
容部14を地面22上に起立させた状態で植物19の栽
培を行うため、立ち作業が可能であり、使用する培土1
8は培土収容部14およびその上部に充填する程度の分
量で良いため培土18の使用量は少なくてすみ、これに
伴って、水・肥料などの使用量も低減することができ、
施肥や消毒も容易となる。また、植物の根を深く成長さ
せることができるためゴボウ、山芋、大根、人参などの
根菜類の栽培が容易となり、深耕栽培と同様の成果を上
げることができる。
【0035】高設栽培容器10においては、可撓性シー
ト11,12の下端を接地させているため、地面22の
温度が可撓性シート11,12を伝わって高設栽培容器
10全体に広がるため、保温機能も優れている。この場
合、可撓性シート11,12の素材として、熱伝導の良
好なものを使用すれば、プラスチック製のチューブダク
トなどを密着させて配置した場合、培土温度のコントロ
ールを容易化することができる。
【0036】一方、高設栽培容器10の培土収容部14
内でゴボウ、山芋、大根、人参などの根菜類を栽培して
いる場合、可撓性シート11,12をナイフなどで切開
すれば簡単に掘り出すことができるため、収穫時の作業
性が大幅に向上するだけでなく、ゴボウや大根などの収
穫物が折れたり、傷ついたりすることもなくなる。ま
た、花などを栽培している場合には、各々の培土収容部
14ごとに切り離してそのまま出荷することも可能であ
る。
【0037】さらに、面状固着部13の大きさを変更す
ることによって培土収容部14のサイズ変更も容易であ
るため、栽培する植物の種類に応じて培土量の調整を行
うことができ、栽培シーズンごとに培土を変えることが
できるため、連作障害が発生しにくく、連作困難な植物
の栽培も可能となり、有機作物も低コストで栽培するこ
とができるようになる。また、定植作業などを立ち作業
で行うことができるため、大苗の定植が可能となり、栽
培期間の短縮および年間栽培回数の増大を図ることが可
能で、定植後における下葉の手入れや間引きなどに要す
る作業を従来の1/7〜1/10程度まで省力化するこ
とができる。
【0038】高設栽培容器10は、培土収容部14に培
土18を充填していない状態では、2枚の可撓性シート
11,12を重ね合わせた平面的形状であるため嵩張る
ことがなく、折り畳んだり、ロール形状に巻くことが可
能であるため、収納スペースも小さくてすみ、運搬作業
なども容易である。また、シンプルな構造であるため、
製作が容易で、原材料の使用量も少なく、低コストであ
り、従来の高設栽培装置と比較すると、設備費は1/5
〜1/10となる。
【0039】なお、高設栽培容器10では面状固着部1
3を加熱圧着によって形成しているが、このほかに接着
剤、圧着、縫製、はとめなどによって面状固着部13を
形成することができる。
【0040】また、高設栽培容器10では、可撓性シー
ト11,12の上縁を延設して係止部17を形成するこ
とにより、培土収容部14と係止部17とを一体的に形
成しているため、製作が容易であり、起立させた状態の
培土収容部14に培土18を充填する場合、係止部17
が培土18を培土収容部14内へ導くガイドとして機能
するため、作業性が良好である。なお、培土収容部14
に培土を充填する場合、図1に示すような補助用具21
を使用することにより、充填作業をさらに効率的に行う
ことができるようになる。
【0041】補助用具21は、溝形状の本体21aの底
部に管状のガイドパイプ21bを培土収容部14と同間
隔に配列した構造であり、起立状態に保持した培土収容
部14の上部に装着することにより、漏斗として機能す
るため、培土の充填作業を容易化することができる。こ
の場合、補助用具21は、装着した部分の培土収容部1
4の充填が完了するたびに、培土収容部14の配列方向
に順番に移動させながら使用する。
【0042】一方、係止部17には、支持部材15が挿
通可能な筒状部16を形成しているため、筒状部16に
支持部材15を挿通するだけで係止部17を支持部材1
5に確実に係止することができ、栽培期間中に培土収容
部14が傾斜したり、転倒するようなこともなく、着脱
作業も容易である。
【0043】本実施形態では、図1に示すように、地面
22に形成された畝23の中に可撓性シート11,12
の下縁11a,12aを埋め込んだ状態で使用している
が、図2に仮想線で示すように、下縁11a,12aを
延設して、畝23の表面を覆うマルチング用シート部2
4を形成すれば、普通のマルチングと同様、保温、保水
などの機能を具備させることができ、マルチングと収穫
棚とを一本化することができる。
【0044】この場合、マルチング用シート部24に支
持部材15が挿通可能な筒状部25を設けておけば、マ
ルチング用シート部24の方を上にして培土収容部14
を起立状態に保持するような使い方も可能となる。した
がって、1シーズンごとに、高設栽培容器10の天地を
入れ替えて設置するような使い方をすることにより、可
撓性シート11,12の汚損、損傷などの偏りを防止す
ることができる。
【0045】次に、図3を参照して、本発明の第2実施
形態について説明する。図3は第2実施形態の高設栽培
容器を示す斜視図である。
【0046】本実施形態の高設栽培容器30の主要部は
図1に示す高設栽培容器10と同様であるが、複数の面
状固着部31で互いに離隔状態に形成された培土収容部
32がテーパ形状となっている。したがって、培土収容
部32内へ培土33を充填する際に土詰まりが発生せ
ず、また、栽培期間終了後は培土収容部32の広い方の
開口部分を下にすれば、テーパ形状が抜け勾配として機
能して培土33がスムーズに離脱するため、排出作業も
容易である。
【0047】次に、図4を参照して、本発明の第3実施
形態の高設栽培容器について説明する。図4は第3実施
形態の高設栽培容器を示す斜視図である。
【0048】本実施形態の高設栽培容器40において
は、係止部41を溝形状に保持するための保持部材42
を係止部41の内面側に装着している。保持部材42
は、溝形状の本体部42aの底部に培土収容部43と同
間隔の開口部42bが設けられ、本体部42aの両側に
支持部材44に係止可能な係止部42cが形成された形
状である。
【0049】このような保持部材42を係止部41の内
面に装着することにより、係止部41を溝形状に保持す
ることができるため培土45の充填作業が容易となり、
また、係止部41の強度が増大するため、栽培期間中、
充填した培土45を安定に保持することができる。保持
部材42は運搬などに支障のない長さに形成されている
ため、係止部41の長さに合わせて適切な個数を装着す
る。保持部材42は係止部42cにより支持部材44に
着脱自在であるため、高設栽培容器40の設置、撤収も
容易である。他の部分の構造、機能などについては、図
1に示す高設栽培容器10と同様である。
【0050】次に、図5および図6を参照して、本発明
の第4実施形態について説明する。図5は第4実施形態
の高設栽培容器を示す斜視図、図6は図5の高設栽培容
器の使用状態を示す断面図である。
【0051】本実施形態の高設栽培容器50は、係止部
51を溝形状に保持するための保持部材52,53を係
止部51の外側面に装着した構造である。このような構
造とすることにより、係止部51を溝形状に保持するこ
とができるため、培土55の充填作業が容易となり、ま
た、係止部51の強度が増大するため、栽培期間中、充
填した培土55を安定に保持することができる。
【0052】保持部材52,53は、互いに組み合わせ
ることによって溝形状を構成する本体部52a,53a
に、支持部材54に係止可能な係止部52c,53cを
形成した構造である。したがって、高設栽培容器50を
設置する場合は、本体部52a,53aの下端を水平保
持された2本の支持部材56で挟持し、係止部52c,
53cをそれぞれ水平保持された2本の支持部材54に
係止した後、面状固着部59で区画された培土収容部5
7を有する可撓性シート58a,58bを上方から保持
部材52,53の隙間に差し込み、係止部51を係止部
52c,53cに巻き付ける。
【0053】この場合、保持部材52,53は運搬など
に支障のない長さに形成されているため、係止部51の
長さに合わせて適切な個数を装着する。保持部材52,
53は係止部52c,53cによって支持部材54に着
脱自在であるため、高設栽培容器50の設置、撤収も容
易である。また、保持部材52,53が外側にあるため
可撓性シート58a,58bの係止部51が損傷を受け
にくいというメリットがある。なお、他の部分の構造、
機能などについては、図1に示す高設栽培容器10と同
様である。
【0054】次に、図7および図8を参照して、本発明
の第5実施形態の高設栽培容器について説明する。図7
は第5実施形態の高設栽培容器の使用状態を示す斜視
図、図8は可撓性シートの加工方法を示す斜視図であ
る。
【0055】本実施形態の高設栽培容器60は、前述し
た高設栽培容器50を構成する保持部材52,53と同
形状であって長尺の保持部材62,63などを用いて、
2列の高設栽培容器60を平行に配置した構造となって
いる。これによって、単位面積当たりの植物栽培密度を
高めることができるため、収穫量の増大を図ることがで
きる。
【0056】また、本実施形態の場合、培土収容部67
などは3枚の可撓性シート64,65,66を用いて形
成することもできるが、図8に示すように、2枚の可撓
性シートA,Bを重ね合わせ、複数の面状固着部68で
固着して培土収容部67を形成した後、一方の可撓性シ
ートAのみをカット部69に沿って切断する方法を採る
こともできる。このような加工方法を採ることにより、
工程を大幅に簡略化することができる。
【0057】以上に説明した高設栽培容器10,30,
40,50,60においては、可撓性シートを不透明な
ラミネートフィルムで形成しているので、培土収容部は
気密性、耐久性、耐蝕性、保温性などに優れたものとな
り、植物の生育状態が良好となる。なお、このほかに、
発泡ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ABS樹脂、AES樹脂などを素材とす
る合成樹脂フィルム、あるいは、紙、布、不織布などで
可撓性シートを形成することもできる。
【0058】この場合、微生物の働きによって分解する
性質を備えた生分解プラスチックを使用すれば、使用
後、地中などへ廃棄処分することができるようになり、
燃焼中に有毒ガスなどが発生しにくい合成樹脂を使用す
れば焼却処分も可能となる。また、紙、布、不織布など
を使用すれば、根に空気を供給できるような通気性を備
えた培土収容部を形成することができ、これらの素材は
燃焼中に有害ガスが発生しないため、焼却処分も容易と
なる。
【0059】また、これらの材料を2種以上組み合わせ
て使用することにより、それぞれの材質の特徴を兼備し
た培土収容部を形成することもできるため、栽培する植
物の種類や栽培地の気象条件などに応じて、適切な材料
を選択して可撓性シートを形成することが望ましい。
【0060】
【発明の効果】本発明により、以下の効果を奏すること
ができる。
【0061】(1)重ね合わせた複数の可撓性シートに
複数の面状固着部を設けることによって可撓性シート間
に互いに離隔状態に形成された培土収容部と、培土収容
部を地面上に起立状態に保持するための保持手段とを備
えたことにより、起立状態に保持された培土収容部に充
填した培土で植物栽培ができるため、立ち作業が可能と
なり、培土収容部は互いに離隔状態にあるため、培土・
水・肥料などの使用量を大幅に低減することができ、培
土充填中の土詰まりが発生せず、作業性が良好である。
また、培土収容部が接地しているため、地面温度が可撓
性シートを伝わって高設栽培容器全体に広がり、保温機
能も優れている。
【0062】(2)培土収容部に培土を充填していない
状態では、平面的形状であるため嵩張らず、折り畳んだ
り、ロール形状に巻くことも可能であるため、収納スペ
ースも小さくてすみ、運搬作業なども容易である。ま
た、シンプルな構造であるため、製作が容易で、原材料
の使用量も少なく、低コストである。
【0063】(3)可撓性シートの上縁を延設して係止
部を形成した構造とすることにより、培土収容部と係止
部とを一体的に形成できるため製作が容易となり、起立
させた状態の培土収容部に培土を充填する場合、係止部
が培土を培土収容部内へ導くガイドとして機能するた
め、作業性が向上する。
【0064】(4)係止部に、支持部材を挿通可能な筒
状部を形成した構造とすることにより、筒状部に支持部
材を挿通するだけで係止部を支持部材に確実に係止する
ことができるようになり、支持部材と筒状部との着脱作
業も容易となる。
【0065】(5)係止部に、同係止部を溝形状に保持
するための保持部材を装着した構造とすることにより、
培土の充填作業がさらに容易となり、栽培期間中、充填
した培土を安定に保持することができる。
【0066】(6)培土収容部をテーパ形状とすること
により、培土収容部内への培土の充填作業および排出作
業を容易化することができる。
【0067】(7)可撓性シートの下縁を延設してマル
チング用シート部を形成した構造とすることにより、地
面に形成した畝の上に培土収容部を起立状態に保持した
とき、マルチング用シート部で畝の表面を覆うことがで
きるようになるため、普通のマルチングと同様の機能を
発揮させることができる。
【0068】(8)マルチング用シート部に、支持部材
が挿通可能な筒状部を形成することにより、マルチング
用シート部を上にして支持部材に係止することができる
ようになるため、培土収容部の天地を逆にして使用する
こともできるようになる。したがって、1シーズンごと
に、高設栽培容器の天地を逆にセットするような使い方
も可能となり、これによって可撓性シートの汚損、損傷
などの偏りを防止することができる。
【0069】(9)可撓性シートとして合成樹脂フィル
ムを使用することにより、気密性、耐蝕性、耐久性に優
れた培土収容部を形成することができ、また、紙、布、
不織布を使用することにより、通気性を備えた培土収容
部を形成することができ、燃焼中に有害ガスが発生しな
いため、焼却処分も容易となる。また、これらの材料を
2種以上組み合わせて使用することにより、それぞれの
材質の特徴を兼備した培土収容部を形成することもでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の高設栽培容器を示す斜視図であ
る。
【図2】図1の高設栽培容器の使用状態を示す断面図で
ある。
【図3】第2実施形態の高設栽培容器を示す斜視図であ
る。
【図4】第3実施形態の高設栽培容器を示す斜視図であ
る。
【図5】第4実施形態の高設栽培容器を示す斜視図であ
る。
【図6】図5の高設栽培容器の使用状態を示す断面図で
ある。
【図7】第5実施形態の高設栽培容器を示す斜視図であ
る。
【図8】可撓性シートの加工方法を示す斜視図である。
【図8】従来の高設栽培装置を示す斜視図である。
【図9】従来の高設栽培装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
10,30,40,50,60 高設栽培容器 11,12,58a,58b,64,65,66,A,
B 可撓性シート 11a,12a 下縁 13,31,59 面状固着部 14,32,43,57,67 培土収容部 15,44,54,56 支持部材 16 筒状部 17,41,51 係止部 18,33,45,55 培土 19 植物 20 支柱 21 補助用具 21a,42a 本体 21b ガイドパイプ 22 地面 23 畝23 24 マルチング用シート部 25 筒状部 42,52,53,62,63 保持部材 42b 開口部 42c,52c,53c 係止部 69 カット部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年6月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の高設栽培容器を示す斜視図であ
る。
【図2】図1の高設栽培容器の使用状態を示す断面図で
ある。
【図3】第2実施形態の高設栽培容器を示す斜視図であ
る。
【図4】第3実施形態の高設栽培容器を示す斜視図であ
る。
【図5】第4実施形態の高設栽培容器を示す斜視図であ
る。
【図6】図5の高設栽培容器の使用状態を示す断面図で
ある。
【図7】第5実施形態の高設栽培容器を示す斜視図であ
る。
【図8】可撓性シートの加工方法を示す斜視図である。
【図9】従来の高設栽培装置を示す斜視図である。
【図10】従来の高設栽培装置を示す斜視図である。
【符号の説明】 10,30,40,50,60 高設栽培容器 11,12,58a,58b,64,65,66,A,
B 可撓性シート 11a,12a 下縁 13,31,59 面状固着部 14,32,43,57,67 培土収容部 15,44,54,56 支持部材 16 筒状部 17,41,51 係止部 18,33,45,55 培土 19 植物 20 支柱 21 補助用具 21a,42a 本体 21b ガイドパイプ 22 地面 23 畝23 24 マルチング用シート部 25 筒状部 42,52,53,62,63 保持部材 42b 開口部 42c,52c,53c 係止部 69 カット部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重ね合わせた複数の可撓性シートに複数
    の面状固着部を設けることによって前記可撓性シート間
    に互いに離隔状態に形成された培土収容部と、前記培土
    収容部を地面上に起立状態に保持するための保持手段と
    を備えたことを特徴とする高設栽培容器。
  2. 【請求項2】 前記保持手段として、地上に設置された
    支持部材と、前記可撓性シートの上縁を延設して形成さ
    れ前記支持部材に係止可能な係止部とを備えた請求項1
    記載の高設栽培容器。
  3. 【請求項3】 前記係止部に、前記支持部材が挿通可能
    な筒状部を形成した請求項1,2記載の高設栽培容器。
  4. 【請求項4】 前記係止部に、同係止部を溝形状に保持
    するための保持部材を装着した請求項1〜3記載の高設
    栽培容器。
  5. 【請求項5】 前記培土収容部をテーパ形状とした請求
    項1〜4記載の高設栽培容器。
  6. 【請求項6】 前記可撓性シートの下縁を延設してマル
    チング用シート部を形成した請求項1〜5記載の高設栽
    培容器。
  7. 【請求項7】 前記マルチング用シート部に、前記支持
    部材が挿通可能な筒状部を形成した請求項6記載の高設
    栽培容器。
  8. 【請求項8】 前記可撓性シートが、合成樹脂フィル
    ム、紙、布、不織布のうちの少なくとも一つによって形
    成されたものである請求項1〜7記載の高設栽培容器。
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