JPH10327720A - 魚釣り用リール - Google Patents

魚釣り用リール

Info

Publication number
JPH10327720A
JPH10327720A JP14210797A JP14210797A JPH10327720A JP H10327720 A JPH10327720 A JP H10327720A JP 14210797 A JP14210797 A JP 14210797A JP 14210797 A JP14210797 A JP 14210797A JP H10327720 A JPH10327720 A JP H10327720A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reel
spool
semi
aluminum alloy
rotor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14210797A
Other languages
English (en)
Inventor
Mamoru Koike
守 小池
Shigeto Yamada
重人 山田
Seiji Kurosawa
誠二 黒澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Globeride Inc
Original Assignee
Daiwa Seiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiwa Seiko Co Ltd filed Critical Daiwa Seiko Co Ltd
Priority to JP14210797A priority Critical patent/JPH10327720A/ja
Publication of JPH10327720A publication Critical patent/JPH10327720A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Forging (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属組織が強く、安定であり、巣、ピンホー
ルがなく、残留応力、結晶配向がない成型体からなる構
成部材を具備する魚釣り用リールを提供することを目的
とする。 【解決手段】 魚釣り用リールの負荷がかかる部分を含
む構成部材、例えば釣糸を巻回保持するスプール、リー
ル本体を構成するボディ、フレーム、スプールに釣糸を
巻回するロータが、半溶融鍛造法により形成したアルミ
ニウム合金成型体からなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、魚釣り用リールに
係り、特に、魚釣り用リールのスプール、フレーム、お
よびロータ等の、負荷がかかる構成部材の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、魚釣り用リールを構成する部材
は、アルミニウム合金を、ダイキャスト法や鍛造法によ
り、所定の形状に成型することにより製造されている。
しかし、これら方法は、以下に示すような様々な欠点を
有していた。
【0003】まず、ダイキャスト法によると、得られた
成型体の金属組織が樹枝状組織となるため、強度が低
く、かつ成型体の部分により強度のバラツキが生じてし
まう。即ち、金属組織が不安定であるため、強度も不安
定となる。また、成型体に巣やピンホールが生じるた
め、金属組織を微細化し、応力を除去するための熱処理
を行うことができない。熱処理すると、これらに閉じ込
められた気泡が膨脹し、成型体を破損させてしまう。従
って、熱処理による強度の向上を図ることが出来ない。
更に、成型体に巣やピンホールが多数存在するため、そ
れ自体強度が低く、肉厚切削すると、外観に巣やピンホ
ールが露出し、美観を損なってしまう。更にまた、ダイ
キャスト法によると、ADC等の流動性の高いアルミニ
ウム合金しか成型することが出来ず、材料の選択の余地
が狭められてしまうとともに、流動性の高いアルミニウ
ム合金は、一般に、強度が低い。
【0004】次に、鍛造法は、次のような欠点を有す
る。まず、ダイキャスト法と同様、得られた成型体の金
属組織が樹枝状組織であるため、強度が低く、かつ成型
体の部分により強度のバラツキがある。即ち、金属組織
が不安定であるため、強度も不安定となる。また、鍛造
法は、一般的に、2次元面から3次元形状への伸長的成
型法であるため、複雑成型品をニアネットシェイプで製
作することが困難であり、多くの後加工を施す必要があ
る。即ち、一工程で最終形状またはそれに近い形状に成
型することが困難である。
【0005】更に、伸びの良好なアルミニウム合金しか
用いることが出来ない。伸びの良好なアルミニウム合金
もまた、金属組織に方向性が発現するため、配向方向で
の強度向上が一部発生することを除いて、一般に強度が
低い。更にまた、鍛造法によると、高圧力を加えるた
め、どうしても残留応力、結晶の配向等により、応力割
れや、応力腐食、粒界腐食を起こし易い。
【0006】以上のような、ダイキャスト法や鍛造法の
欠点を防止した成型法として、特開平4−94629号
公報に開示された方法がある。この方法は、巣の形成を
防止するために、型への金属原料の導入を、低い圧力の
下で、長時間かけて行い、成型する方法である。
【0007】この方法は、ダイキャスト法や鍛造法の欠
点の幾つかを改善するとは言うものの、依然として、以
下のような欠点を有している。 (1)得られた成型体の金属組織が樹枝状組織であるた
め、強度が低く、かつ成型体の部分により強度のバラツ
キがある。即ち、金属組織が不安定であるため、強度も
不安定となる。
【0008】(2)金属原料の導入を長時間かけて行う
ため、成型サイクルが、ダイカスト法の数十倍と長い。
そのため、成型体の表面が冷えやすく、湯じわが発生し
てしまう。 (3)薄肉の成型が困難である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
種々の成形法は、いずれも多くの欠点を有しており、そ
のような成型法により形成された魚釣り用リールの構成
部材は、実用上、多くの問題を有していた。即ち、魚釣
り用リールの、負荷がかかる構成部材、例えばフレー
ム、スプール、ロータには、薄肉であり、従って軽量で
あり、かつ高強度である等、様々な厳しい要件が求めら
れているが、従来の成型法には、これら要求を満たすも
のはない。
【0010】本発明は、このような事情の下になされ、
金属組織が強く、安定であり、巣、ピンホールがなく、
残留応力、結晶配向がないアルミニウム合金成型体から
なる構成部材を具備する魚釣り用リールを提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明(請求項1)は、魚釣り用リールの負荷がか
かる部分を含む構成部材が、半溶融鍛造法により形成し
たアルミニウム合金成型体からなることを特徴とする魚
釣り用リールを提供する。
【0012】また、本発明(請求項2)は、上述の魚釣
り用リール(請求項1)において、前記構成部材は、釣
糸を巻回保持するスプールであることを特徴とする。更
に、本発明(請求項3)は、上述の魚釣り用リール(請
求項1)において、前記構成部材は、リール本体を構成
するフレームまたはボディであることを特徴とする。
【0013】更にまた、本発明(請求項4)は、上述の
魚釣り用リール(請求項1)において、前記構成部材
は、スピニングリールのスプールに釣糸を巻回するロー
タであることを特徴とする。
【0014】本発明の魚釣り用リールにおいて、負荷が
かかる部分を含む構成部材としては、上述したスプー
ル、フレーム、ロータ以外に、ボディカバ−、ハンドル
アーム等がある。魚釣り用リールは、スピニングリー
ル、両軸リール、いずれのタイプでもよい。
【0015】また、本発明の魚釣り用リールの、負荷が
かかる部分を含む構成部材を構成するアルミニウム合金
としては、どのようなものをも使用可能であるが、特
に、ジュラルミンや超ジュラルミンは、高強度であるた
め、薄肉加工が可能であるとともに成型体の軽量化を図
ることができるので、好ましい。また、Al−Si系の
アルミニウム合金を用いた場合でも、アルマイト加工を
施すことなく、優れた耐食性を維持することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明の魚釣り用リールは、構成部材の負
荷がかかる部分を、いわゆる半溶融鍛造法により形成し
たことを特徴とする。ここで、半溶融鍛造法について、
説明する。
【0017】半溶融鍛造法による成型は、以下のような
手順により行われる。まず、成型材料である合金を坩堝
内において加熱して、固相と液相を含む半溶融体とす
る。この加熱は、例えば誘導加熱により行うことがで
き、温度は、570〜580℃が好ましい。半溶融体
は、固相70〜60%、液相30〜40%の組成を有す
るのが好ましい。例えば、固相60%、液相40%とす
ることができる。
【0018】次いで、半溶融スラグとして取り出され、
そのまま鋳型に流し込まれて、インゴットとされる。こ
のインゴットは、市販されており、場合によっては、こ
のインゴットを購入して以下の工程を行ってもよい。な
お、加熱および冷却を通して、半溶融体および半溶融ス
ラグは、例えば電磁撹拌ロータリーにより、撹拌されて
いる。この半溶融体の撹拌は、半溶融鍛造法の特徴の1
つであり、非樹枝状組織を得るために必須な操作と言え
る。
【0019】得られたインゴットは、所定の大きさにカ
ットされてビレットとされる。その後、このビレット
は、例えば誘導加熱により、所定の温度および粘度とな
るように再加熱される。この場合、ビレットの温度分布
にバラツキがないようにすることが重要である。温度お
よび得られた半溶融体中の固相と液相の割合は、インゴ
ットと得るための加熱工程と同様である。
【0020】また、再加熱により得た半溶融体は、ダイ
キャスト成型機と同様の成型機により、成型される。以
上の工程では、半溶融スラグを鋳型に流し込んで、イン
ゴットを形成し、これを所定の大きさにカットされてビ
レットとし、このビレットを再加熱して半溶融体とし、
これを成型機に導入して成型しているが、インゴット、
ビレットとすることなく、半溶融体または半溶融スラグ
を直接成型機に導入して成型することも可能である。そ
うすることにより、工程の短縮化、低コスト化を図るこ
とが出来る。
【0021】以上のようにして得た成型体は、非樹枝状
組織を有し、そのため強度が高く、かつ安定である。ま
た、ダイキャスト成型法並に複雑な形状の成型を行うこ
とが可能であり、更に、得られた成型体には、巣やピン
ホールの発生は全く見られない。このように、巣やピン
ホールが存在しないため、熱処理が可能であるととも
に、後加工を行っても、外観に巣やピンホールが露出し
ないため、肉厚部の切削加工が可能である。
【0022】更に、半溶融鍛造法により得られた成型体
には、鍛造法により得られた成型体のように、残留応
力、結晶配向がなく、応力割れ、応力腐食、粒界腐食を
生ずることがない。
【0023】以上説明した、半溶融鍛造法が適用され
る、本発明の魚釣り用リールの構成部材は、上述したよ
うに、どのようなアルミニウム合金をも用いることが可
能である。例えば、ジュラルミン、超ジュラルミンのよ
うなアルミニウム合金を用いることができ、それによっ
て、薄肉加工が可能であり、成型体の軽量化を図ること
ができる。
【0024】また、Al−Si系のアルミニウム合金、
例えばAC4Cを用いた場合は、表層にAlとSiの共
晶層(厚さ20〜50μm)が形成されるため、耐蝕性
が向上し、アルマイト処理を施さなくても、リールに要
求される耐蝕性を満たすことができる。従って、アルミ
ニウムの金属感を維持しつつ、成型体に、バフ処理、シ
ョット処理、ヘアーライン処理、引き目処理等の表面処
理を施すことが可能である。
【0025】
【実施例】以下、本発明の種々の具体的実施例について
説明する。 実施例1 図1は、スピニングリールの全体の構成を示す概略図で
ある。図中、参照符号1はリール本体(ボディ)を示
し、このボディ1の側面には、ボディカバー2が取り付
けられている。また、ボディ1には、ロータ3が、メイ
ンシャフト(図示せず)の周囲を回転可能に取付けられ
ている。メインシャフトは、図示しない歯車・カム機構
により進退可能となっており、このメインシャフトに
は、釣糸を巻回保持するスプール4が、ボディ1に対し
て進退可能に取り付けられている。
【0026】ロータ3には、一対のロータ腕部5a,5
bが設けられており(図1では、一方のみ表示)、ロー
タ腕部5a,5bの先端には、ベール支持具6が回動自
在に取り付けられ、ベール支持具6には、釣り糸案内部
材であるベール7が取り付けられている。ボディ1の側
部には、ボディ1の内部に収容された歯車機構(図示せ
ず)を介してロータ3を回転させるためのハンドルノブ
8が取り付けられている。
【0027】以上のように構成される魚釣り用スピニン
グリールの操作に際しては、ハンドルノブ8を回転させ
ることにより、ロータ3が回転し、一方、スプール4が
ボディ1に対して往復運動して進退を繰り返し、その結
果、スプール4への釣糸の巻回は、スプール幅の一端と
他端との間を並行移動しつつ、均一になされることにな
る。
【0028】図2は、図1に示すスピニングリールのボ
ディ1からボディカバー2を取り外し、その内側から見
た図である。ボディカバー2のほぼ中央部には、ハンド
ル軸用の孔9が設けられている。従来の魚釣り用リール
のボディカバーでは、図2において斜線で示すように、
リブ10が形成されていた。図3は、図2のIII −III
断面図である。図中、斜線でリブ10が表わされてい
る。
【0029】従来の魚釣り用リールのボディカバー2が
リブ6を必要としたのは、従来の成型法では、成型時の
凝固・収縮が大きく、脱型時に大きな負荷がかかり、ボ
ディカバー2が変形してしまうため、また、釣糸の巻上
性能試験において、高負荷時にボディカバー2が変形
し、内部歯車の歯とびが発生してしまうため、それらを
防止するためである。なお、図中、リブ6の丸で囲んだ
部分11は、離型時のイジェクターピンを受ける面を示
す。
【0030】本実施例においては、ボディカバー2は、
半溶融鍛造法により形成した。即ち、アルミニウム合金
としてAC4Cを用い、これを坩堝内で、電磁撹拌ロー
タリーで撹拌しつつ、誘導加熱により570〜580℃
に加熱して、固相60%、液相40%の半溶融体とし、
これを冷却および鋳型に流し込んで、ビレットを形成し
た。次いで、このビレットを誘導加熱により570〜5
80℃に再加熱して、固相60%、液相40%の半溶融
体とし、これをダイキャスト成型機に導入して、成型
し、ボディカバーを得た。成型は、射出スピード0.1
3秒で、充填圧120kgf/cm2 で行った。
【0031】得られたボディカバーは、非樹枝状金属組
織を有していて、非常に強度が高いため、リブ10を設
ける必要がなくなった。また、半溶融鍛造法によると、
成型時の凝固・収縮が小さいので、脱型時の負荷を大幅
に低減することができ、そのため、型のテーパを少なく
することが可能となった。なお、脱型時の負荷の低減が
可能となったことからも、変形防止用のリブ10を取り
去ることが可能となった。
【0032】本実施例に係るボディカバーは、従来の製
品よりも、平均肉厚で50%薄く、かつ重量を25%低
減することができた。また、成型後、熱処理(JIS規
格、T6)することにより、ダイキャスト法により成型
した製品と比較し、50%の強度のアップを図ることが
出来た。
【0033】実施例2 使用したアルミニウム合金材料をA7075としたこと
を除いて、実施例1と同様にして、半溶融鍛造法により
ボディカバーを成型した。その結果、平均肉厚を60%
薄くすることが可能となった。また、半溶融鍛造法の限
界肉厚となった箇所については、後加工により切削する
ことにより、平均肉厚をトータルで75%薄くすること
ができ、それによって、重量を75%軽量化することが
可能となった。その結果、スピニングリール本体の重量
を35%軽減することが可能となった。
【0034】実施例3 図4は、図1に示すスピニングリールのボディ1のメイ
ンシャフト(図示せず)の周囲を回転可能に取付けられ
たロータ3を示す側面図、図5は、図4の縦断面図、図
6は、図4の横断面図である。
【0035】従来のスピニングリールのロータでは、図
4に斜線で示すように、ロータ腕部5a,5bの基部に
肉盛り部12が設けられている。従来のダイキャスト法
により得た成型体では、巣やピンホールが多いため、強
度不足であり、ロータ腕部5a,5bの基部への肉盛り
は、不可欠であった。また、従来のスピニングリールの
ロータでは、図5に斜線で示すように、脱型の際の変形
を防止するため、イジェクターピンの受け面13を含む
領域に、リブ14が形成されていた。
【0036】更に、従来のスピニングリールのロータで
は、図6に点線15,16で示すように、抜きテーパが
設けられていた。これは、次のような理由による。即
ち、従来の成型法では、成型時の凝固・収縮が大きく、
特に、ロータ腕部5a,5bには、非常に長いストロー
クの抜き部位があるため、脱型時に大きな負荷がかか
り、ロータ3が変形する恐れがある。また、中央部に
は、小判穴17があるが、この小判穴17は寸法規制が
厳しいため、脱型時に大きな負荷がかかる。これらの理
由から、脱型を容易に行うために、抜きテーパを設けた
のである。
【0037】これに対し、本実施例では、ロータ3を、
半溶融鍛造法により形成した。なお、半溶融鍛造法の条
件等は、上述のボディカバーの場合と同様であった。そ
の結果、実施例1および実施例2と同様の薄肉化、軽量
化を図ることができた。
【0038】即ち、得られたロータ3は、巣やピンホー
ルが全くないため、ロータ腕部5a,5bの基部への肉
盛りを行うことなく、かつイジェクターピンの受け面1
3を含む領域にリブ14を形成することなく、充分な強
度を得ることが出来た。その結果、ロータ3の軽量化お
よびバランスの向上を図ることができるようになった。
【0039】また、半溶融鍛造法によると、成型時の凝
固・収縮が小さいので、脱型時の負荷を大幅に低減する
ことができ、そのため、抜きテーパをなくして、ロータ
3をほぼストレートな円柱状にすることが可能となっ
た。例えば、従来、3°程度であった抜きテーパを、1
°程度まで小さくすることができた。その結果、設計の
自由度が向上した。また、スプールのスカート部との間
の間隙を一定にすることが出来、それによって、糸落ち
を防止することができるようになった。
【0040】実施例4 図7は、両軸リールの全体の構成を示す概略図である。
図7において、参照符号21は両軸リールのフレームを
示し、このフレーム21の内部に設けられた回転軸(図
示せず)に、スプール22が回転可能に取付けられてい
る。フレーム21の側部には、歯車機構(図示せず)を
介してスプール22を回転させるためのハンドル23が
取り付けられている。
【0041】図7に示すフレーム21では、スプール2
2の上方に、孔24a,24bが設けられている。これ
ら24a,24bは、軽量化のために設けられており、
成型によって設けることは不可能であるため、成型後に
切削加工により形成されている。
【0042】もともと、両軸リールの軽量化のため、フ
レーム21の広い肉厚部分に孔を形成することが望まれ
ていたのではあるが、従来のダイキャスト法により成型
されたフレーム21は、巣やピンホールが多数存在する
ため、切削加工をきれいに行うことが困難であり、また
切削加工後の仕上げも容易に行うことは出来ないため、
フレーム21の広い肉厚部分に孔を形成することができ
なかった。
【0043】これに対し、本実施例は、フレーム21を
半溶融鍛造法により形成した。なお、成型の操作条件
は、実施例1と同様であった。その結果、内部に巣やピ
ンホールが殆ど存在せず、そのため、広い肉厚部分に孔
を形成するための切削加工をきれいに行うことが出来る
とともに、切削加工後の仕上げも、容易に行うことが出
来た。
【0044】実施例5 図8および図9は、図7に示す両軸リールのスプール2
2を示す断面図および平面図である。本実施例に係るス
プール22は、半溶融鍛造法により成型された。その操
作条件は、実施例1と同様である。
【0045】スプールは、釣糸を巻回保持する部材であ
り、釣糸の負荷が直接かかる部材であるため、特に強度
が高いことが要求される。即ち、スプール22には、糸
巻き張力と、巻き取られた釣糸の膨潤により、図8に示
すように、矢印方向に大きな力が発生する。また、部分
Aには、片持ち支持の支点として、応力が集中するが、
従来のダイキャスト法により得たスプールでは、この部
分Aは肉厚であるため、巣の発生が避けられず、肉厚相
当の高い強度は得られなかった。
【0046】更に、図8に点線25で示すように、従来
のダイキャスト法では、型抜きのために、3〜4°程度
の抜きテーパが必要であるため、斜線で示すように、肉
厚となり、スプールの重量が重くなっていた。スプール
の重量が重いと、慣性力が大きくなるため、バックラッ
シュが生じやすく、これを防止するためブレーキを大き
くすると、飛距離が落ちてしまう。
【0047】これに対し、本実施例に係るスプールは、
半溶融鍛造法により形成したため、抜きテーパを1〜2
°に低減することが可能となった。その結果、スプール
の重量を20%程度低減することができ、バックラッシ
ュの防止が可能となった。また、部分Aには巣やピンホ
ールが見られず、静荷重状態で平均10%、繰り返し荷
重で平均15%の強度の向上が得られた。
【0048】更に、一般に、図9に示すように、スプー
ルの内壁面Bは、平滑ではないため、切削加工が施され
るが、従来のダイキャスト法により得たスプールでは、
巣の露出を避けるため、切削量は最大で0.3mmしか
とれなかった。これに対し、本実施例に係るスプールで
は、巣が存在しないため、所定の強度が確保される限
り、切削量に制限はなくなった。そのため、同一の金型
で成型した後に、切削加工を行うことにより、浅溝タイ
プ、深溝タイプ等のサイズの相違するスプールを得るこ
とができ、即ち、金型の共通化によるコストダウンを図
ることができた。
【0049】また、内部に巣やピンホールが存在しない
ため、図9に示すように、切削により孔26を形成し、
所望の強度が維持される程度にスプールの肉抜きを行う
ことが可能となった。それによって、スプールの軽量化
と意匠性の向上を図ることが可能である。
【0050】なお、アルミニウム合金材料として、A6
061のようなアルマイト加工性の良好な光輝アルミニ
ウム合金によりスプールを成型し、染色アルマイト処理
を行ったところ、美しい光沢感のある外観を得ることが
できた。
【0051】実施例6 図10,11,12,13は、いずれも両軸リールのフ
レームを示し、図10はスタンド側から見た図、図11
および13はロータ側から見た図、図12は側部側から
見た図であり、種々の箇所において、フレームの軽量化
を図った例を示す。
【0052】図10に示す例では、フレームの底部の斜
線部31及び32が成型により肉抜き可能な箇所であ
り、図11に示す例では、斜線部33が成型により肉抜
き可能な箇所であり、斜線部34は従来のフレームに湯
流れ対策として設けられていた肉盛り部であって、除去
可能である。また、部分35は、切削加工により肉抜き
可能な箇所である。図12に示す例では、斜線部36は
従来のフレームに湯流れ対策として設けられていた肉盛
り部であって、除去可能である。図13に示す例では、
斜線部37は従来のフレームに湯流れ対策として設けら
れていた肉盛り部であって、除去可能である。
【0053】本実施例に係るフレームは、半溶融鍛造法
により形成されているため、これら肉抜き、肉盛り部の
除去が可能であり、それによって、フレームの軽量化を
図ることが可能となった。
【0054】以上、魚釣りリールのスプール、フレー
ム、ロータ、ボディカバ−に適用した本発明の種々の実
施例について説明したが、本発明は、これに限らず、様
々な修正、変形が可能である。また、成型後のこれら構
成部材にバフ処理を施し、更に傷つき防止のため、クリ
ヤー塗装を施すことにより、アルミニウム合金の金属感
を維持し、更に光沢のある製品とすることが可能であ
る。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
負荷がかかる部分を含む構成部材がアルミニウム合金の
半溶融鍛造法により成型されているため、金属組織が強
く、安定であり、巣、ピンホールがなく、残留応力、結
晶配向がない魚釣りリールの構成部材を得ることが出来
る。それによって、高強度で、薄肉化、軽量化されたス
プール、フレーム、ロータ、ボディ、ボディカバ−等を
具備する魚釣り用リールを得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るスピニングリール全体
の構成を示す概略図。
【図2】スピニングリールのボディカバーを示す図。
【図3】図2のIII −III 断面図。
【図4】スピニングリールのロータを示す側面図。
【図5】図4の縦断面図。
【図6】図4の横断面図。
【図7】本発明の他の実施例に係る両軸リールの全体の
構成を示す概略図。
【図8】両軸リールのスプールを示す断面図。
【図9】両軸リールのスプールを示す平面図。
【図10】両軸リールのフレームを示す図。
【図11】両軸リールのフレームを示す図。
【図12】両軸リールのフレームを示す図。
【図13】両軸リールのフレームを示す図。
【符号の説明】
1…ボディ 2…ボディカバー 3…ロータ 4,22…スプール 5a,5b…ロータ腕部 6…ベール支持具 7…ベール 8,23…ハンドルノブ 9…ハンドル軸用孔 10,14…リブ 11,13…イジェクターピン受け面 12…肉盛り部 17…小判穴 21…フレーム 24,24b…孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 魚釣り用リールの負荷がかかる部分を含
    む構成部材が、半溶融鍛造法により形成したアルミニウ
    ム合金成型体からなることを特徴とする魚釣り用リー
    ル。
  2. 【請求項2】 前記構成部材は、釣糸を巻回保持するス
    プールであることを特徴とする請求項1に記載の魚釣り
    用リール。
  3. 【請求項3】 前記構成部材は、リール本体を構成する
    フレームまたはボディであることを特徴とする請求項1
    に記載の魚釣り用リール。
  4. 【請求項4】 前記構成部材は、スピニングリールのス
    プールに釣糸を巻回するロータであることを特徴とする
    請求項1に記載の魚釣り用リール。
JP14210797A 1997-05-30 1997-05-30 魚釣り用リール Pending JPH10327720A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14210797A JPH10327720A (ja) 1997-05-30 1997-05-30 魚釣り用リール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14210797A JPH10327720A (ja) 1997-05-30 1997-05-30 魚釣り用リール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10327720A true JPH10327720A (ja) 1998-12-15

Family

ID=15307595

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14210797A Pending JPH10327720A (ja) 1997-05-30 1997-05-30 魚釣り用リール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10327720A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3106002A (en) Die-casting method
US4284124A (en) Die casting machine for manufacturing heat resistant impellers
JP2005245215A (ja) 釣竿用リールシートの製造方法
US20230226601A1 (en) Cluster for and method of casting golf club heads
JP2018528864A (ja) タービンエンジンのTiAlブレードを製造する方法
JP2899412B2 (ja) ピストンを鋳造する方法および装置
JPH10327720A (ja) 魚釣り用リール
JP2000005840A (ja) 鍛造ピストンおよびその製造方法
JP2656334B2 (ja) 鋳造鍛造方法
US20140091065A1 (en) Production method for rifle receivers
CN109663890A (zh) 一种筒类铸件的制造方法
CN111283175A (zh) 一种铸造异构金属棒材的装置及方法
JP3086711B2 (ja) 鋳造方法
JP2002291380A (ja) 魚釣り用リールの構成部材
JP5775353B2 (ja) 圧力容器用成形カップおよびその製造方法
KR20190069897A (ko) 원심가압주조장치, 원심가압주조방법 및 그에 의해 주조되는 주조품
JPH0128667B2 (ja)
JP2004017100A (ja) 車両用ホイールの製造方法
JP2002113564A (ja) 低融点金属製品の成形用金型
JPH05146841A (ja) 鍛造方法
JP2004008121A (ja) 両軸受型リール用スプールおよび両軸受型リール
JPH04344863A (ja) 高品質鋳物の高圧鋳造方法
JPH01138053A (ja) 鋳造方法
JPS58157567A (ja) ダイキヤスト・フオ−ジング法及びその装置
CA2228983A1 (en) Improved zinc base alloys containing titanium

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040113