JPH10327788A - 天ぷら粉組成物及びこれを用いた天ぷら類 - Google Patents

天ぷら粉組成物及びこれを用いた天ぷら類

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JPH10327788A JP9146101A JP14610197A JPH10327788A JP H10327788 A JPH10327788 A JP H10327788A JP 9146101 A JP9146101 A JP 9146101A JP 14610197 A JP14610197 A JP 14610197A JP H10327788 A JPH10327788 A JP H10327788A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は冷凍保存後、電子レンジにて解凍加熱
しても、揚げたてのサクサク感を維持するような天ぷら
粉組成物及びそれらを用いた天ぷら類を目的とした。 【解決手段】小麦粉を主成分とする天ぷら粉中、分離大
豆蛋白質を1〜10重量%、グリセリン有機酸エステル
を0.1〜1.0重量%、硬化油粉末を1〜10重量
%、トレハロースを1〜10重量%含有することを特徴
とする天ぷら粉組成物。小麦粉を主成分とする天ぷら粉
中、分離大豆蛋白質を1〜10重量%、グリセリン有機
酸エステルを0.1〜1.0重量%、硬化油粉末を1〜
10重量%、トレハロースを1〜10重量%含有する天
ぷら粉組成物を衣材料とした天ぷら類。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍保存後、電子
レンジで再加熱した場合でも、そのサクサク感を維持で
きる天ぷら粉組成物及びそれらを使用した天ぷら類に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】天ぷらは、天ぷら、えび天ぷら、竹輪天
ぷら等、日本伝統の食品である。この天ぷらの美味しさ
は、サクサクとした天ぷら衣の食感の中に具材の食感及
び味がミックスされてかもしだしている。このサクサク
とした食感という表現は非常に抽象的であるが、食品の
硬さを官能的に表現しており、例えば3段階に表現する
とベタベタ感、サクサク感、ガリガリ感に分類され、サ
クサク感は中間的な硬さとなる。
【0003】この天ぷらのサクサクとした食感は、フラ
イ後時間がたつにつれて、吸湿して軟らかな食感となっ
てしまう為に、時間経過後においてもサクサクとした食
感を有する天ぷらを食することができるように工夫しな
ければならない。当然のことながら、食する直前にフラ
イ調理を行うことが好ましいのであるが、フライ調理は
調理場内へのフライ油の分散によるよごれや、廃油の処
理等の問題を含むことになり近年敬遠される傾向にあ
り、春巻き等の小麦ドウを使用したフライ食品を対象に
簡便に調理する提案や、フライ食品にフライ後サクサク
感を維持する機能を持たせている提案がなされている。
例えば特開平3-30651にはバッター生地にビーズ状の高
融点油脂と乳化剤を添加してフライ後においてもサクサ
クの維持機能をもたせており、また、特開平5-252878に
は生地中にロウ感を感じない程度の融点をもつ油脂を多
めに添加することにより、フライ油を用いた調理を行わ
なくても電子レンジ、オーブンにて簡便に調理を行いサ
クサクとした食感のものが得られるとしている。さらに
特開平7-213244には、サクサクとした食感をだすために
天ぷら粉にトレハロースを添加した揚げ物用衣材料が提
案されている。又、特開平8-140610号公報には、 天ぷ
らの外観(花咲き)と食感が向上すると同時に、衣ダレ
及び油ハネが抑制する為に 有機酸若しくはその塩及び
有機酸モノグリセリドを含有する揚げ物用衣材が開示さ
れている。しかし、有機酸(塩)及び有機酸モノグリセ
リドでは、衣散りが激しくなる問題や、天ぷらの花咲部
分の食感が硬くなる傾向がありガリガリ感に近くサクサ
ク感というには不足している。また、トレハロースだけ
を使用してもフライ後の食感はサクサク感というよりは
これもガリガリ感に近いビスキーな食感になる。また近
年は調理済冷凍食品の飛躍的な普及により、消費者はフ
ライ調理済冷凍食品を購入し、食したい時に電子レンジ
調理を行い食することが多くなってきている。このフラ
イ済冷凍食品に要求される性能としては、冷凍流通した
後、レンジアップした場合のサクサク感維持機能であ
り、先述したフライ後のサクサク感維持及び向上やサク
サク感を出すための簡便な調理法の提案では解決できな
いものである。即ち先述の提案では、冷凍保存後におけ
る電子レンジ等による解凍調理においてのサクサク感の
維持については消費者が望むものには到達していないの
が現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の現状を
鑑み、冷凍保存後、電子レンジにて解凍加熱しても、揚
げたてのサクサク感を維持するような天ぷら粉組成物及
びそれらを用いた天ぷら類を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題に関して本発明
らが鋭意検討を行ったところ、冷凍保存におけるサクサ
ク感の維持について、天ぷらに使用される天ぷら粉に特
定な油脂、乳化剤、糖類を特定な比率で配合することに
より作成された天ぷら粉組成物で衣を作成した天ぷら類
はそのサクサク感維持機能が強化されることを見つけだ
し本発明に至った。
【0006】即ち、本発明は、小麦粉を主成分とする天
ぷら粉中、分離大豆蛋白質を1〜10重量%、グリセリ
ン有機酸エステルを0.1〜1.0重量%、硬化油粉末
を1〜10重量%、トレハロースを1〜10重量%含有
することを特徴とする天ぷら粉組成物及び該天ぷら粉組
成物を衣材料とした天ぷら類である。硬化油粉末の融点
は40℃〜60℃が好ましい。グリセリン有機酸エステ
ルはコハク酸モノエステル、ジアセチル酒石酸モノエス
テルの単独もしくは混合物が好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の特徴は天ぷら粉中、分離
大豆蛋白質、グリセリン有機酸エステル、硬化油粉末及
びトレハロースを特定量含むことにある。いずれの構成
要件が欠けても冷凍保存後における電子レンジ等による
解凍調理においてのサクサク感の維持効果は得られな
い。
【0008】本発明の天ぷら粉の主成分である小麦粉は
限定されるわけではなく、種類別では強力粉、準強力
粉、中力粉、薄力粉に、等級別では一等粉、準一等粉、
三等粉、末粉のいずれも使用でき、ロール粉砕とふすま
の篩別及び漂白など常法により製造されたものであれば
その種類に制限はなく、含有グルテンの量に拘らず自由
に選択できる。含有グルテンの量は、種類により約20〜
40%の範囲で変動する。これは、水と捏ねた生地のレオ
ロジー特性についてみると、蛋白質含量の多い強力粉は
生地の弾性が強く、薄力粉は弱い。従って、同じ天ぷら
のサクサクとした食感の中でも、求める食感により使用
する小麦粉の種類が異なるからである。
【0009】本発明の天ぷら粉は小麦粉の他に分離大豆
蛋白質、グリセリン有機酸エステル、硬化油粉末、トレ
ハロースを含有することに特徴を有する。
【0010】本発明に用いる分離大豆蛋白は、脱脂大豆
の水抽出物を酸で等電点沈澱させた後、得られたカード
を中和したもので、固形分中80%以上、好ましくは85%
以上の粗蛋白を含むものが適当である。該分離大豆蛋白
は普通噴霧乾燥した粉末又は凍結乾燥した顆粒の形で市
販されているが、未乾燥の溶液状のものでも使用するこ
とができる。
【0011】該分離大豆蛋白は本発明の天ぷら粉組成物
中1.0重量%〜10重量、好ましくは2.0重量%〜
5.0重量%用いることが適当である。天ぷら粉組成物
中該分離大豆蛋白含有量が1.0重量%未満であると、
凍結解凍後の食感がべたべたし、10重量%を超えると
硬い食感になってしまい好ましくない。
【0012】本発明に用いる硬化油粉末の油脂原料とし
ては食用油脂であれば特に制限しない。例えば、ナタネ
油、大豆油、ヒマワリ種子油、綿実油、落花生油、米糠
油、コーン油、サフラワー油、オリーブ油、カポック
油、胡麻油、月見草油、パーム油、シア脂、サル脂、イ
リッペ脂、ボルネオタロー脂、カカオ脂、ヤシ油、パー
ム核油、アマニ油、小麦胚芽油等の植物性油脂並びに乳
脂、牛脂、豚脂、魚油、鯨油等の動物性油脂が例示で
き、上記油脂類の単独または混合油あるいはそれらの硬
化、分別、エステル交換等を施した加工油脂が例示でき
る。
【0013】該硬化油粉末の天ぷら粉組成物中の含有量
としては1.0重量%〜10重量%、好ましくは4重量
%〜6重量%が適当である。天ぷら粉組成物中硬化油粉
末含有量が1.0重量%未満であると得られる天ぷらの
衣のサクサク感維持効果がなくなり、10重量%を超え
るとガリガリとした食感になってしまい好ましくない。
【0014】該硬化油粉末の融点は40℃から60℃のもの
が好ましく、その形状は粉末であることが好ましい。融
点が40℃未満であると、天ぷらをフライしたときに衣
ちりが激しく成形性が不良となることがあり、60℃を
超えると天ぷらの口溶けがワキシーな感じとなることが
ある。さらに形状としては粉末状であることが好まし
い。これはフレーク状やビーズ状になっていても問題な
いが、液状や塊状になっているとバッターへの分散性が
悪く良好なバッターが作成できないことがある。
【0015】本発明に用いるグリセリン有機酸エステル
の天ぷら粉中の含有量は、0.1〜1.0重量%、好ま
しくは0.2〜0.3重量%が適当である。0.1重量
%未満であると、硬化油粉末、分離大豆蛋白の均一分散
化が不良になり、フライ処理直後の天ぷら食感が硬いも
のとなり好ましくなく、1.0重量%を超えると乳化剤
臭がして好ましくない。
【0016】該グリセリン有機酸エステルは、コハク酸
モノエステル、ジアセチル酒石酸モノエステルの単独も
しくは混合物であることが適当である。他の有機酸モノ
グリセライドの中で、リンゴ酸モノグリセライド、クエ
ン酸モノグリセライドを使用すると、バッターの乳化性
が悪く硬化油粉末、分離大豆蛋白の均一分散化が不良に
なり、フライ処理直後の天ぷら食感が硬いものとなり好
ましくない傾向にある。
【0017】本発明に用いるトレハロースは2分子のD
−グルコースが1,1結合した非還元性二糖類である
が、カビ、酵母、紅藻、昆虫等より得られる天然物由来
のもの、あるいは、デンプンを酵素処理して得たものを
用いることができる。 本発明の天ぷら粉組成物中の該
トレハロースの含有量は1.0〜10重量%、好ましく
は3.0〜9.0重量%が適当である。1.0重量%未
満であると天ぷらの凍結解凍後の衣の食感がべたべた
し、10.0重量%を超えると甘味が天ぷらに付与され
好ましくない。
【0018】本発明の天ぷら粉組成物は、前記以外に重
曹、酸性ピロリン酸ナトリウムなどの膨剤、食塩等の調
味料、さらにタピオカ澱粉等の澱粉類を任意に含むこと
が出来る。
【0019】本発明の天ぷらに使用する具材は特に限定
しないが、エビ、イカ、貝柱といった魚介類、ニンジ
ン、ゴボウ、ジャガイモ、玉葱といった野菜類、竹輪等
の練り製品等を用いることが出来る。
【0020】天ぷらの製造方法は特に限定せず公知の方
法を利用することが出来る。一例を挙げると、具材にp
H調整剤といわれるりん酸カルシウム、酢酸ナトリウ
ム、ピロリン酸ナトリウム、トウモロコシ発酵粉末等の
混合粉末を打ち粉として使用し、上記発明のバッター生
地と所定の比率で混合し天ぷら生地とすることが出来
る。こうして作製された天ぷら生地を、通常のフライ条
件でフライ調理し、徐冷された後、最大氷結晶生成帯を
急速に通過し、品温が-18℃以下に達するように急速
凍結して本発明の天ぷらを製造することが出来る。
【0021】
【実施例】以下に本発明をより明確に示す為に、実施例
及び比較例を用いて説明する。 実施例1〜4 下記表1に示す配合にて常法にてバッター生地を作成し
た。
【0022】
【表1】バッター生地配合表(単位はg) ――――――――――――――――――――――――――― 原料 バッター1 バッター2 ――――――――――――――――――――――――――― 天ぷら粉 84.7 84.7 粉末状分離大豆蛋白 3.0 3.0 硬化パーム油(融点58℃) 5.0 5.0 コハク酸モノグリセリド 0.3 − ジアセチル酒石酸モノグリセリド − 0.3 トレハロース 7.0 7.0 添加水 130 130 ――――――――――――――――――――――――――― 次に、下記表2に示す配合にて常法により天ぷらを作成
した。
【0023】
【表2】 天ぷら配合(単位は重量部) ―――――――――――――――――――――――――――――― 原料 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 かき揚げ かき揚げ 竹輪天 海老天 ―――――――――――――――――――――――――――――― バッター1 100 − 140 70 バッター2 − 100 − − ----------------------------------------------------------------------- ニンジン 25 25 − − 玉葱 25 25 − − ごぼう 10 10 − − きぬさや 10 10 − − 竹輪 − − 72 − ブラックタイガー − − − 150 ------------------------------------------------------------ 具材小計(重量部) 70 70 72 150 ―――――――――――――――――――――――――――――― 表2に示す天ぷら生地の所定量を、精製パームオレイン
を用いてフライ調理し放冷した後、-45℃で60分間
ショックフリーズをかけ、凍結後、-30℃の冷凍保存
を30日行い、取り出して電子レンジにて解凍調理を行
い食感を評価した。
【0024】評価方法はパネラー10名にて、サクサク
感を対象に10点満点にて評点をつけ、それらの評点を
算術平均し、評点とした。評価結果を表3に示す。
【0025】
【 表3】 評価結果 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 評点 9.5 9.3 8.5 8.2 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 食感 サクサク感あり サクサク感あり サクサク感あり サクサク感あり ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 以上のように、得られた天ぷらは凍結保存解凍後もサク
サクとした食感を維持していた。 比較例1〜4 実施例と同様にして表4のバッター配合を用いて、表5
に示す天ぷら生地を作成した。
【0026】
【表4】バッター生地配合表(単位はg) ――――――――――――――――――――――――――――――――― 原料 バッター3 バッター4 バッター5 バッター6 ―――――――――――――――――――――――――――――――― 天ぷら粉 98.5 53.0 89.5 87.5 粉末状分離大豆蛋白 0.5 15.01 5.0 5.0 硬化パーム油(融点58℃) 0.5 15.0 5.0 − コハク酸モノグリセリド − 2.0 0.5 0.5 トレハロース 0.5 15.0 − 7.0 添加水 130 130 130 130 ―――――――――――――――――――――――――――――――――
【0027】
【表5】 天ぷら配合(単位は重量部) ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 原料 比較例1 比較例2 比較例3 比較例 4 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― バッター3 70 − − − バッター4 − 70 − − バッター5 − − 70 − バッター6 − − − 70 --------------------------------------------------------------------- -- ブラックタイガー 150 150 150 150 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ――― 以上のようにして得た天ぷら生地を、実施例1〜2と同
様に、フライ調理後、凍結し冷凍海老天を作成した後、
-30℃20日保存後、電子レンジに解凍調理し、同じ
くパネラーテストを行った。評価結果を表6に示す。
【0028】
【表6】 評価結果 ―――――――――――――――――――――――――――――――― 比較例1 比較例2 比較例3 比較例4 ――――――――――――――――――――――――――――――― 評点 3.1 5.5 5.5 5.3 ――――――――――――――――――――――――――――――― 食感 ベタベタ感 ガリガリ感 ベタベタ気 ベタベタ気味 ――――――――――――――――――――――――――――――― 以上の結果から、天ぷら粉中小麦粉、分離大豆蛋白質、
グリセリン有機酸エステル、硬化油粉末及びトレハロー
スが必要なことが分かった。又、それらの適当な量は小
麦粉を主成分とする天ぷら粉中、分離大豆蛋白質が1〜
10重量%、グリセリン有機酸エステルが0.1〜1.
0重量%、硬化油粉末が1〜10重量%、トレハロース
が1〜10重量%であることも分かった。
【0029】
【発明の効果】本発明により、冷凍保存下においてもそ
のサクサクとした食感が失われず、電子レンジにおいて
簡便に解凍調理を行うだけでいつでもサクサクとしたフ
ライ直後の食感を味わうことができ、家庭における廃油
問題やフライ調理の煩雑さの緩和に貢献する冷凍フライ
済み天ぷらが可能になったものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】小麦粉を主成分とする天ぷら粉中、分離大
    豆蛋白質を1〜10重量%、グリセリン有機酸エステル
    を0.1〜1.0重量%、硬化油粉末を1〜10重量
    %、トレハロースを1〜10重量%含有することを特徴
    とする天ぷら粉組成物。
  2. 【請求項2】硬化油粉末の融点が40℃〜60℃である
    請求項1の天ぷら粉組成物。
  3. 【請求項3】グリセリン有機酸エステルがコハク酸モノ
    エステル、ジアセチル酒石酸モノエステルの単独もしく
    は混合物である請求項1又は請求項2の天ぷら粉組成
    物。
  4. 【請求項4】小麦粉を主成分とする天ぷら粉中、分離大
    豆蛋白質を1〜10重量%、グリセリン有機酸エステル
    を0.1〜1.0重量%、硬化油粉末を1〜10重量
    %、トレハロースを1〜10重量%含有する天ぷら粉組
    成物を衣材料とした天ぷら類。
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