JPH10328525A - イオン交換ケミカルフィルターの再生方法及び再生装置 - Google Patents

イオン交換ケミカルフィルターの再生方法及び再生装置

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JPH10328525A
JPH10328525A JP9142198A JP14219897A JPH10328525A JP H10328525 A JPH10328525 A JP H10328525A JP 9142198 A JP9142198 A JP 9142198A JP 14219897 A JP14219897 A JP 14219897A JP H10328525 A JPH10328525 A JP H10328525A
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filter
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Kunio Fujiwara
邦夫 藤原
Hideaki Sekiguchi
英明 関口
Osamu Nakanishi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イオン交換ケミカルフィルターの構造に関わ
らず適用でき、省資源・省エネルギーにもなるその再生
方法及び装置を提供する。 【解決手段】 イオン交換ケミカルフィルターを、陽極
と陰極との間に配置し、両電極間に直流を流すことによ
り、前記イオン交換ケミカルフィルターが有するイオン
を前記フィルターの系外に移動させることにより、前記
該イオン交換ケミカルフィルターのイオン吸着能を再生
させることを特徴とするイオン交換ケミカルフィルター
の再生方法。前記陽極の内側近くに設けた陰イオン交換
膜と前記陰極の内側近くに設けた陽イオン交換膜との間
にイオン交換ケミカルフィルターを配置する。イオン交
換ケミカルフィルターを入れる空間は、再生時に湿潤乃
至水浸条件下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオン交換ケミカ
ルフィルターの再生方法及び再生装置に関し、更に詳し
くは、半導体産業などの精密電子産業で空気中のガス成
分を除去する目的に使用されることが多いイオン交換ケ
ミカルフィルターを再使用できるようにするための再生
方法及び再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】イオン交換ケミカルフィルターには、カ
チオン交換体を使用したカチオン交換体ケミカルフィル
ター、アニオン交換体を使用したアニオン交換体ケミカ
ルフィルター、およびその両者を組み合わせたケミカル
フィルターがある。こうしたケミカルフィルターは、空
気中のイオン性ガスを効率よく除去する。例えばアンモ
ニアやアミン系化合物のような塩基性ガス、あるいは塩
化水素や有機酸などの酸性ガスなどの除去に効率がい
い。イオン性ガスは、半導体製造過程などでは嫌われる
存在である。そのため、半導体産業などの精密電子産業
では、最近、空気中のイオン性ガス成分を除去するた
め、こうしたケミカルフィルターがよく使われる。特
に、イオン交換繊維をもって織布や不織布状に形成した
ものは、除去対象成分が微量であっても効率よく除去で
きる。いったん被着したガス分子はそこから再び飛散す
ることがなく、重さは軽量である。こうしたことから、
それらは次世代のケミカルフィルターとして期待されて
いる。
【0003】イオン交換ケミカルフィルターによるイオ
ン性ガスの吸着機構は、フィルター素材の陽又は陰イオ
ンをもって、汚染物質である空気中のイオン性ガスをイ
オン交換的に吸着するというものである。汚染物質イオ
ンを吸着できる容量には限界がある。吸着容量を越えた
吸着量は期待できない。通常、汚染イオンで飽和して吸
着能が下がったイオン交換ケミカルフィルターについて
は取り外して、新品と交換する。取り外した前記ケミカ
ルフィルターは廃棄することが多い。このケミカルフィ
ルターが繊維状イオン交換体からなる場合、吸着速度は
大きいが、嵩密度が小さいので単位体積あたりのイオン
交換容量は小さい。このため、いかにその寿命を長くす
るかということが重要な課題となっている。
【0004】寿命が尽きたイオン交換ケミカルフィルタ
ーであっても、再生が可能であるなら、再生して再使用
することが好ましい。例えば、カチオン交換体のみで形
成したケミカルフィルター、アニオン交換体のみで形成
したケミカルフィルターはいずれも再生をすることがで
きる。カチオン交換体とアニオン交換体を組み合わせた
タイプでも、それが積層タイプで、カチオン交換体層と
アニオン交換体層とに簡単に分離ができるタイプであれ
ば再生できる。ケミカルフィルターに対して行う従来の
再生方法は、フィルターを、その枠に取り付けたままあ
るいはそれを枠から取り外し、酸またはアルカリ溶液に
接触させるという方法である。吸着していたイオンは、
酸またはアルカリ溶液で脱着する。ただし、フィルター
をその枠に取り付けたまま付着した汚染イオンを脱着す
る場合、フィルター枠の材質には接触させる薬品に対し
て耐性のあることが必要である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】イオン交換ケミカルフ
ィルターについて従来行われている再生法は、前記した
ように、カチオン交換体単独かアニオン交換体単独で形
成したフィルターの場合、又はカチオン交換体層とアニ
オン交換体層とに簡単に分離ができるようなフィルター
の場合であって、フィルターの構成が、カチオン交換体
とアニオン交換体の混合タイプや、カチオン交換体層と
アニオン交換体層を容易に分離できないように積層した
タイプの場合には、次に説明するような技術的な問題が
あるために再生が困難である。
【0006】カチオン交換体フィルターは主に塩酸に接
触させて再生する。また、アニオン交換体フィルターは
主に水酸化ナトリウム水溶液に接触させて再生する。こ
れに比して、両イオン交換体が併存しているフィルター
の場合、それを塩酸に接触させると、カチオン交換体は
再生されるが、アニオン交換体は酸性ガスに対する除去
性能が無くなる。その理由はアニオン交換体の交換基の
ほとんどが塩素イオン型になってしまうからである。ま
た、前記フィルターを水酸化ナトリウムと接触させる
と、アニオン交換体は再生されるがカチオン交換体は塩
基性ガスに対する除去性能が無くなる。カチオン交換体
はその交換基のほとんどがナトリウム型に変換してしま
うからである。結局従来の再生法の場合、利用範囲が非
常に限られているという問題点があった。しかも、再生
剤と接触させた後は、再生剤が残留することのないよう
に再生したフィルターを、改めて別に純水で十分洗浄し
なければならないという手間も必要だった。
【0007】イオン交換ケミカルフィルターの場合、再
生できれば十分に再使用もできるという場合が多く、再
生ができるならばできるだけ再生した方が、エネルギー
消費量が小さく、廃棄物も増えず、地球環境からも好ま
しい。また、再生する際には、再生に必要なエネルギー
消費量はできるだけ小さいほうが好ましい。したがっ
て、イオン交換ケミカルフィルターの構造によらず、容
易に適用でき、省資源・省エネルギーにもつながるイオ
ン交換ケミカルフィルターの再生方法の実現が待望され
ていた。本発明は、イオン交換ケミカルフィルターの構
造に関わらず容易に適用することができ、かつ省資源・
省エネルギーにもつながるイオン交換ケミカルフィルタ
ーの再生方法及び装置を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の手段に
よりその課題を解決した。 (1)イオン交換ケミカルフィルターを、陽極と陰極と
の間に配置し、両電極間に直流を流すことにより、前記
イオン交換ケミカルフィルターが有するイオンを前記フ
ィルターの系外に移動させることにより、前記該イオン
交換ケミカルフィルターのイオン吸着能を再生させるこ
とを特徴とするイオン交換ケミカルフィルターの再生方
法。 (2)前記イオン交換ケミカルフィルターを、前記陽極
の内側近くに設けた陰イオン交換膜と前記陰極の内側近
くに設けた陽イオン交換膜との間に配置することを特徴
とする前記(1)記載のイオン交換ケミカルフィルター
の再生方法。 (3)前記直流の通電は、前記イオン交換ケミカルフィ
ルターの加湿状態乃至は水浸状態で行うことを特徴とす
る前記(1)又は(2)記載のイオン交換ケミカルフィ
ルターの再生方法。
【0009】(4)陽極板と陰極板とを対向させ、両電
極板の間にイオン交換ケミカルフィルターを平行に入れ
る空間を設けてあることを特徴とするイオン交換ケミカ
ルフィルターの再生装置。 (5)前記イオン交換ケミカルフィルターを入れる空間
は、両電極板の間にあって、陰極板に面しかつその近く
に陽イオン交換膜を配置し、陽極板に面しその近くに陰
イオン交換膜を配置し、前記イオン交換ケミカルフィル
ターの陽イオン交換部が前記陽イオン交換膜と接触せし
め、かつその陰イオン交換部が前記陰イオン交換膜に接
触せしめるように構成されていることを特徴とする前記
(4)記載のイオン交換ケミカルフィルターの再生装
置。 (6)前記イオン交換ケミカルフィルターを入れる空間
は、再生時に湿潤乃至水浸条件下にあることを特徴とす
る請求項4又は請求項5記載のイオン交換ケミカルフィ
ルターの再生装置。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。図1は本発明のイオン交換ケミカル
フィルターの再生方法を実施する再生装置の一例を示す
断面図である。電気透析装置などで使用するような水槽
(再生水槽)1の中に陽極板2と陰極板3とを垂直に立
てて互いに離した位置に設けることにより、両電極板
2,3を対向させる。両電極板の間の部分はイオン交換
ケミカルフィルターを入れる空間4とする。また、この
空間4の陽極板2から離れかつそれに近い位置にアニオ
ン交換膜6を設け、一方この空間4の陰極板3から離れ
かつそれに近い位置にカチオン交換膜5を設ける。そし
て、このアニオン交換膜6とカチオン交換膜5との間
に、アニオン交換体7、カチオン交換体8(いずれも不
織布)の2層からなるイオン交換ケミカルフィルターを
入れる。この際、前記アニオン交換膜6は、前記フィル
ターの左側のアニオン交換体7の層に接するようにし、
かつ前記カチオン交換膜5は、前記フィルターの右側の
カチオン交換体8の層に接するようにする。ここで用い
るカチオン交換膜5あるいはアニオン交換膜6は、通常
使用されるものでよい。場合によっては、前記イオン交
換ケミカルフィルターがこのようなイオン交換膜を有す
るものであってもよい。
【0011】このような再生装置を使用すれば、例えば
次のようにすることでイオン交換ケミカルフィルターを
再生できる。図1では、板状のアニオン交換体7とカチ
オン交換体8が両面から積層しているイオン交換ケミカ
ルフィルター9を再生する例を示している。例えばその
ようなフィルターで、汚染イオンが付着した使用済みの
イオン交換ケミカルフィルター9を上記の空間4に入れ
る。上記のカチオン交換膜5をイオン交換ケミカルフィ
ルター9の一方の面に、またアニオン交換膜6を他方の
面に面接触させる。
【0012】水槽1内にシャワーなどから水を供給し、
使用済みのイオン交換ケミカルフィルター9に水を与え
て湿潤にしながら陽極板2と陰極板3との間に直流電圧
を加え、電流を流す。電圧は、フィルターへのイオンの
付着量、及び電解槽に入れるフィルターの大きさ(厚
さ、表面積)や、電極の大きさ、電極間距離等により決
まる。電流を流すことにより、カチオン交換体8に吸着
していたアンモニアを代表とする塩基性イオンは陰極板
3の方向に移動する。アニオン交換体7に吸着していた
塩素イオンを代表とする酸性イオンは陽極板2の方向に
移動する。吸着していた各イオンはそれぞれカチオン交
換膜5,アニオン交換膜6を通過して排出される。イオ
ンを含む水の供給を止めると、イオンが入って来ないた
めにイオン交換体7,8の再生率を上げることができ
る。
【0013】使用する水は純水が好ましいが、この水は
再利用が可能である。回収して再利用する場合は純水で
なくともよい。循環使用している内に脱塩され、純水と
なるからである。使用する水の量はイオン交換体を湿ら
せるに足る量があればよい。大量の水は必要としない。
これは省資源、省エネルギーの点でも好ましい。
【0014】従来知られたイオン交換膜を用いる電気脱
塩装置により脱塩水を製造する方法では、陽極室と陰イ
オン交換膜によって仕切り、陰極室と陽イオン交換膜に
よって仕切ることにより形成した隔室にイオン交換体を
充填し、陽極と陰極との間に直流を印加しながら前記隔
室に塩類を含有する水を通水することにより純水を製造
するものであるが、この電気脱塩装置による方法では脱
塩効率は高いものの、純度の高い純水を得ることはでき
ない。このような電気脱塩装置により脱塩水を製造する
場合には、水槽内部全体が水で浸漬している必要があ
る。しかし、本発明によりイオン交換体を再生すること
を目的とする場合は全体を水で浸漬する必要はない。た
だし、イオン交換体内のイオンの移動速度は湿度が高い
ほど大きいので、水に濡れていた方が良い。特に上記の
ようにイオン交換膜を併用する場合は、膜の物性を低下
させないためにも水で濡れていた方が良い。その水槽中
のイオン交換体を水で濡らすにはシャワーで足りる。無
論、水槽全体を水で満たしてイオン交換体を水浸条件下
においてもよい。図1には水槽を水で満たした例を示し
た。
【0015】通常、イオン交換ケミカルフィルターとし
ては、繊維の集合体である織布・不織布状のものが適し
ている。織布・不織布には使用上の利点、即ち軽量で吸
着速度が大きいという特徴があるからである。織布・不
織布状の場合は本発明による再生の点でも利点がある。
繊維がイオンの移動媒体となるからである。ケミカルフ
ィルターから脱着したイオンが電極の方に向かって移動
するには、同一イオン交換基を有する樹脂を通過しなけ
ればならない。ところが、従来のイオン交換樹脂のよう
に繊維ではなく粒体の場合、樹脂粒子はお互いの接触面
積が極めて小さい。このような中でイオンを移動させよ
うとすれば、再生に要する電気エネルギーはどうしても
大きくなる。
【0016】繊維状イオン交換体の製法としては放射性
グラフト重合法を利用することが最も好ましい。イオン
交換ケミカルフィルターとして再生を図る上でもそのよ
うな放射性グラフト重合法で製造した繊維状イオン交換
体が好ましい。グラフト重合体はグラフト鎖が架橋構造
を有していない。その結果、各イオン交換基間のイオン
の移動速度が極めて大きくなる。架橋構造を有するイオ
ン交換体は架橋がじゃまになって、イオンの移動速度が
小さく抑えられる。
【0017】このような性質のため次のことが言える。
すなわち、特に放射線グラフト重合による繊維状イオン
交換体の場合は電圧印加時にフィルターをことさらに湿
状態にすることを必要としない。通常の晴天時(日本に
おける)の空気中湿度で十分に再生できる。したがっ
て、イオン交換ケミカルフィルターの異なる端部に陽極
及び陰極を直流電圧印加可能に配設すれば、再生装置に
イオン交換体をことさら移送しなくても、通常の運転装
置すなわちイオン交換ケミカルフィルターに設けた陽極
及び陰極に通電するだけでも再生できる。
【0018】また、本発明は従来のイオン交換樹脂また
はその加工品を利用したイオン交換ケミカルフィルター
にも適用できる。その場合、放射線グラフト重合を利用
したイオン交換体の再生効率ほど高くはなく、本発明の
特徴が十分に発揮される訳ではないが、省資源・省エネ
ルギーという点では地球環境にやさしいという本発明の
目的が十分達せられる。
【0019】図2は、本発明のイオン交換ケミカルフィ
ルターの再生方法を実施する再生装置のもう一つの例を
示す図である。陽極板2と陰極板3とを平行に対面さ
せ、既に再生してある波形のアニオン交換体10と、既
に再生してある波形のカチオン交換体11を陽極板2と
陰極板3との間に設けてある。アニオン交換体10は陰
極側、カチオン交換体11は陽極側にある。アニオン交
換体10とカチオン交換体11の中間にはイオン交換ケ
ミカルフィルター9を入れる空間4を設けてある。この
ような再生装置を使用することにより、例えば次のよう
にすることでイオン交換ケミカルフィルター9を再生で
きる。アニオン交換体10とカチオン交換体11との間
すなわちイオン交換ケミカルフィルター9を入れる空間
4に使用済みのイオン交換体ケミカルフィルター9をを
入れ、陰極板3と陽極板4に電圧を付与する。
【0020】本発明の基本概念は、使用済みイオン交換
体に直流を印加し、吸着していたイオンをイオン交換ケ
ミカルフィルター9の系外に移動させることである。従
って、必ずしもイオン交換膜と使用済みイオン交換体と
が接触している必要はない。イオン交換膜は必ずしも必
要なものではない。すなわち、別の手段で再生された状
態にあるイオン交換体に使用済みイオン交換体から脱着
したイオンを吸着保持させてもよい。図2に示す例は、
イオン交換ケミカルフィルター9がプリーツフィルター
のように複雑な構造の場合特に好適である。例えば、図
2に示すように両極板2,3にプリーツの山谷が合致す
るような谷山形状(織布・不織布等で成形加工が容易で
好ましい)の再生済みアニオン交換体10とカチオン交
換体11を取り付け、これらアニオン交換体10とカチ
オン交換体11とをイオン交換ケミカルフィルター9に
接触させ、陽極板2と陰極板3とに直流を印加する。こ
の場合、イオンの移動を容易にするため、イオン交換ケ
ミカルフィルター9やイオン交換体10,11は高湿度
に保持されている必要がある。イオン交換ケミカルフィ
ルター9に吸着していたイオンは電極に取り付けた再生
済みアニオン交換体10やカチオン交換体11の方に移
動する。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。 (実施例1)ポリエチレン繊維よりなる不織布に放射線
グラフト重合法によって、目付180g/m2 (中性塩
分解容量2.75meq/g)の強酸性カチオン交換繊
維不織布(以下「カチオン交換布」という)を製造し
た。次いでこのカチオン交換布10cm平方に図3に示
す流通試験装置を用いて、5ppmのアンモニアガスを
吸着させた。
【0022】このアンモニアガスを吸着させための流通
試験装置は、図3に示すように、乾燥空気ボンベ21か
ら空気を流出させ、パーミエータ22を通過させてその
中にアンモニアを含ませ、混合器23に到達させるよう
になっている。一方、別にポンプ24から空気を送り、
純水25を蓄えた加湿器具26で水分を与え混合器23
に導く。途中には流量計27を設けてある。二つの経路
から混合器3に入った空気はそこで混ざり合い、ガスサ
ンプリングライン28に入る。フィルター入口29を通
過し、次いで前記カチオン交換布を設けたフィルター装
着部30を通過していくとその間にアンモニアガスがろ
過され、フィルター出口31を通過した後大気中に放散
されるようになっている。
【0023】この装置を用い、フィルター入口29側で
5ppmのアンモニア濃度がフィルター出口31側で
0.5ppmになるようになった時点でアンモニアガス
の流通を停止した。この時点でのイオン交換容量消費率
は入口・出口のアンモニア濃度の差と通ガス量から計算
して、86%であった。次に、この10cm平方の前記
カチオン交換布を図1に示した電気透析槽の中間室(脱
塩室)に装着し、5Vで30分間直流を印加した。電気
透析槽の中には図1に示すように純水を満たした。再生
処理後、前記カチオン交換布を取り出してそのイオン交
換容量消費率を測定したところ、その消費率は3%であ
った。即ち、H型(再生型)の交換基部分の割合は97
%と高い値を示しており、十分に再生されていることが
分かった。
【0024】(比較例1)実施例1と同様のカチオン交
換布に実施例1と同様の方法でアンモニアガスを吸着さ
せた。このカチオン交換布を5%塩酸溶液150ミリリ
ットルに30分間浸漬した後、純水で洗浄した。洗浄操
作は300ミリリットルのビーカーに純水200ミリリ
ットルを入れ、前記カチオン交換布を入れてから10分
間撹拌し、取り出すという操作を1回として、10回繰
り返した。この時点で洗浄水の電気伝導率が5μs/c
mとなり、乾燥して再度フィルターとして使用できる純
度となった。このカチオン交換布の中性塩分解容量を測
定してイオン交換容量消費率を求めたところ4.1%
(H型率95.9%)であった。この再生工程に要した
濃塩酸量は約20ミリリットル、純水2リットルであ
り、発生した酸性廃液量は2.1リットルであった。こ
の廃液を中和するのに、さらに水酸化ナトリウム8gが
必要であった。
【0025】これに対し、実施例1では0.5W・hの
電力消費量と水が0.3リットルが必要なだけであり、
エネルギーとして100倍以上節約できた。実施例1で
行った方法は、省資源・省エネルギーという観点で地球
環境に優しいことが分かった。
【0026】(実施例2)実施例1と同様なカチオン交
換布2枚の間に強塩基性アニオン交換繊維不織布(以下
「アニオン交換布」という)を積層させてプリーツ型の
形状としたイオン交換ケミカルフィルター9を次のよう
に再生した。なお、再生に供する際のフィルターのイオ
ン交換基消費率は、カチオン交換繊維側で約64%、ア
ニオン交換繊維側で約34%だった。
【0027】その再生に際しては、図2に示すような装
置を使用した。すなわち、再生済みの強酸性カチオン交
換繊維不織布11を、上記のプリーツ型フィルター9同
様のプリーツ状に加工したものを、ステンレス製の陰極
板3に直接接触しないようにしてその陰極側に取り付
け、他方、再生済みの強塩基性アニオン交換繊維不織布
10を同様のプリーツ状に加工したものを、ステンレス
製の陽極板2に直接接触しないようにしてその陽極側に
取り付けて装置を構成した。両電極板の近くに取り付け
た上記の再生済みの強塩基性アニオン交換繊維不織布1
0と再生済みの強酸性カチオン交換繊維不織布11との
間に、上記のプリーツ型イオン交換ケミカルフィルター
9を挿入して、それぞれの不織布10と11とを上記の
プリーツ型イオン交換ケミカルフィルター9に両側から
接触させ、図2に示すように直流を印加した。この時、
図示しないスプレーでイオン交換繊維不織布10,11
を均一に濡らした。
【0028】両電極間に10Vで30分間印加した後、
イオン交換消費率を測定したところ、前記フィルターの
カチオン交換布のイオン交換基消費率は27%になり、
また前記フィルターのアニオン交換布のイオン交換基消
費率は9%であった。また、直流電圧の大きさと印加時
間の長さを変えることにより、さらにイオン交換基消費
率を下げることが容易であった。
【0029】
【発明の効果】本発明は、イオン交換ケミカルフィルタ
ーを電極間に置き、直流を流すことにより、該フィルタ
ーが吸着するイオンをイオン交換体の系外に移動させ
て、該イオン交換ケミカルフィルターのイオン吸着能を
再生させる。その結果、イオン交換ケミカルフィルター
の構造に関わらず容易に適用でき、省資源・省エネルギ
ーにもつながるイオン交換ケミカルフィルターの再生方
法を提供することができる。これまで使い捨てされてい
たカチオン、アニオン交換体が混合したものや積層した
ものさらにプリーツ型、コルゲート型、ハニカム型、バ
グフィルタ型など形状の複雑なイオン交換ケミカルフィ
ルターでも容易に再生できるようになった。再生用の薬
品や純水が不要で、この廃液の中和剤も不要になった。
すなわち、地球環境への負荷を極力抑えながら、ケミカ
ルフィルターの能力を十分に引き出し、半導体製品の歩
留まりを高く維持することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のイオン交換ケミカルフィルターの再生
装置の一例を示す断面図である。
【図2】本発明のイオン交換ケミカルフィルターの再生
装置の別の例を示す図である。
【図3】アンモニアガス吸着に用いた流通試験装置の概
略図である。
【符号の説明】
1 水槽 2 陽極板 3 陰極板 4 空間 5 カチオン交換膜 6 アニオン交換膜 7 アニオン交換体 8 カチオン交換体 9 イオン交換ケミカルフィルター 10 再生済アニオン交換体 11 再生済カチオン交換体 21 乾燥空気ボンベ 22 パーミエータ 23 混合器 24 ポンプ 25 純水 26 加湿器具 27 流量計 28 ガスサンプリングライン 29 フィルター入口 30 フィルター装着部 31 フィルター出口

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン交換ケミカルフィルターを、陽極
    と陰極との間に配置し、両電極間に直流を流すことによ
    り、前記イオン交換ケミカルフィルターが有するイオン
    を前記フィルターの系外に移動させることにより、前記
    該イオン交換ケミカルフィルターのイオン吸着能を再生
    させることを特徴とするイオン交換ケミカルフィルター
    の再生方法。
  2. 【請求項2】 前記イオン交換ケミカルフィルターを、
    前記陽極の内側近くに設けた陰イオン交換膜と前記陰極
    の内側近くに設けた陽イオン交換膜との間に配置するこ
    とを特徴とする請求項1記載のイオン交換ケミカルフィ
    ルターの再生方法。
  3. 【請求項3】 前記直流の通電は、前記イオン交換ケミ
    カルフィルターの加湿状態乃至は水浸状態で行うことを
    特徴とする請求項1又は請求項2記載のイオン交換ケミ
    カルフィルターの再生方法。
  4. 【請求項4】 陽極板と陰極板とを対向させ、両電極板
    の間にイオン交換ケミカルフィルターを平行に入れる空
    間を設けてあることを特徴とするイオン交換ケミカルフ
    ィルターの再生装置。
  5. 【請求項5】 前記イオン交換ケミカルフィルターを入
    れる空間は、両電極板の間にあって、陰極板に面しかつ
    その近くに陽イオン交換膜を配置し、陽極板に面しその
    近くに陰イオン交換膜を配置し、前記イオン交換ケミカ
    ルフィルターの陽イオン交換部が前記陽イオン交換膜と
    接触せしめ、かつその陰イオン交換部が前記陰イオン交
    換膜に接触せしめるように構成されていることを特徴と
    する請求項4記載のイオン交換ケミカルフィルターの再
    生装置。
  6. 【請求項6】 前記イオン交換ケミカルフィルターを入
    れる空間は、再生時に湿潤乃至水浸条件下にあることを
    特徴とする請求項4又は請求項5記載のイオン交換ケミ
    カルフィルターの再生装置。
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CN118079888A (zh) * 2024-04-16 2024-05-28 华东理工大学 一种用于锰系离子筛脱附的装置和方法
WO2025043370A1 (zh) * 2023-08-25 2025-03-06 广东邦普循环科技有限公司 一种提锂装置及提锂方法
CN120794077A (zh) * 2025-06-30 2025-10-17 浙江山海之光科技有限公司 四烷基氢氧化铵废水处理方法

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