JPH10328641A - 塩素含有樹脂の処理方法および処理設備 - Google Patents

塩素含有樹脂の処理方法および処理設備

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JPH10328641A
JPH10328641A JP15769697A JP15769697A JPH10328641A JP H10328641 A JPH10328641 A JP H10328641A JP 15769697 A JP15769697 A JP 15769697A JP 15769697 A JP15769697 A JP 15769697A JP H10328641 A JPH10328641 A JP H10328641A
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JP
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chlorine
resin
containing resin
kiln
rotary kiln
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JP15769697A
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English (en)
Inventor
Minoru Asanuma
稔 浅沼
Takeshi Konishi
武史 小西
Tatsuro Ariyama
達郎 有山
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロータリーキルンを用いた塩素含有樹脂の脱
塩素処理において、高効率で処理を行い、且つ処理後の
樹脂熱分解残渣をそのまま炉原料等として用いることが
できるようにする。 【解決手段】 外部加熱方式のロータリーキルン内に塩
素含有樹脂を含む被処理材と塩素含有樹脂以外の熱可塑
性樹脂とを供給して加熱し、この加熱により熱可塑性樹
脂を溶融させるとともに、この樹脂溶融液を熱媒体とし
て塩素含有樹脂を熱分解させて樹脂中の塩素分を塩化水
素として離脱させ、塩素が除去された熱分解残渣を樹脂
溶融液とともに回収することを特徴とし、これにより高
効率の脱塩素処理が可能となるともに、熱媒体として樹
脂そのものを用いるため、塩素含有樹脂の熱分解残渣か
ら熱媒体を分離することなくそのまま炉原料等として利
用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロータリーキルン
を用いて塩素含有樹脂を脱塩素処理するための処理方法
およびその実施に好適な処理設備に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、産業廃棄物や一般廃棄物としてプ
ラスチック等の合成樹脂類が急増しており、その処理が
社会的に大きな問題となっている。なかでも高分子系の
炭化水素化合物であるプラスチックは燃焼時に発生する
発熱量が高く、一般焼却炉で焼却処理した場合に炉壁等
を傷めることから大量処理が困難であり、その多くはご
み埋立て地等に投棄されているのが現状である。しか
し、プラスチック等の投棄は環境対策上好ましくなく、
また、昨今では埋立用の用地不足が社会問題となりつつ
あり、このため投棄によらない合成樹脂類の大量処理方
法の開発が切望されている。
【0003】このような背景の下、プラスチック等の合
成樹脂類を高炉等の補助燃料あるいは鉄源の還元剤とし
て用いる方法が、例えば特表平8−507105号公報
及び特公昭51−33493号公報に示されている。し
かし、廃棄合成樹脂類中には塩化ビニル等の塩素含有樹
脂が平均して約15%も含まれると言われており、この
ような合成樹脂類を高炉等に供給した場合には、塩素含
有樹脂の熱分解や燃焼により多量の有害ガス(塩化水素
ガス)が発生し、著しい環境汚染を生じさる。したがっ
て、このような問題を防止するためには、事前に合成樹
脂類から塩素含有樹脂を分離し、この塩素含有樹脂から
塩素分を除去(脱塩素処理)する必要がある。
【0004】塩素含有樹脂を脱塩素処理するための方法
として、特開平6−210263号公報には、250〜
300℃のプラスチック溶融液にポリ塩化ビニルを含む
複合廃プラスチックを投入し、プラスチック溶融液中で
ポリ塩化ビニルを熱分解させて脱塩素化するとともに、
溶融液面に浮上したポリ塩化ビニルの脱塩素炭化物を除
去し、ポリ塩化ビニルを含まない溶融液を抜き出すこと
により、ポリ塩化ビニル非含有プラスチックを回収する
方法が提案されている。
【0005】この方法の実施には溶融槽が用いられる
が、脱塩素を効率的に行うためには槽内温度を均一にす
る必要があり、このため槽内を撹拌機(撹拌羽根)で撹
拌している。しかし、熱可塑性樹脂の溶融液は粘度が高
いためその撹拌には多大な動力を必要とし、また、実際
に撹拌によって槽内温度を十分に均一化することは困難
である。また、溶融槽では溶融液が一部滞留する部分が
不可避的に生じ、この部分の溶融液が過剰に加熱される
ことによる低級炭化水素への熱分解を防止することがで
きない。
【0006】一方、特開平7−316339号公報には
外部加熱方式のロータリーキルンの内部に塩素含有樹脂
と固体熱媒体である砂を供給して加熱し、塩素含有樹脂
を熱分解させて塩素分を塩化水素の形で脱離させる方法
が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このロータリ
ーキルンを利用する方法では、塩素含有樹脂と固体熱媒
体である砂との間には大きな比重差があるため、砂がキ
ルン内で偏析し易く、このため砂が熱媒体として十分に
機能せず、脱塩素効率が極めて低いという大きな問題が
ある。また、塩素含有樹脂を脱塩素処理した後の熱分解
残渣を高炉等の溶解炉の吹き込み若しくは装入原料(主
として、鉄源の還元剤や燃料)等として用いる場合、固
体熱媒体として砂を用いる上記従来技術では脱塩素処理
が完了した熱分解残渣から砂を分離する必要があり、こ
の処理のために設備コストや処理コストの増大を招いて
しまう。また多くの場合、熱分解残渣と固体熱媒体は互
いに融着した状態となっているため、熱分解残渣と熱媒
体とを効率良く分離することは極めて難しい。
【0008】したがって本発明の目的は、このような従
来技術の問題点を解消し、ロータリーキルンを利用した
塩素含有樹脂の脱塩素処理において、高い処理効率で脱
塩素処理を行うことができ、しかも処理後の塩素含有樹
脂の熱分解残渣をそのまま高炉等の炉の原料(銑源還元
剤等)や燃料として用いることを可能とする塩素含有樹
脂の処理方法およびその実施に好適な設備を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこれらの課
題を解決するため、ロータリーキルンを利用した脱塩素
処理において、従来技術のような固体熱媒体による問題
を生じることなく、しかも高い効率で脱塩素処理を行う
ことができる方法について検討を行った。その結果、ロ
ータリーキルン内に塩素含有樹脂とともに塩素含有樹脂
以外の熱可塑性樹脂を供給してこの熱可塑性樹脂を溶融
させ、この溶融液を熱媒体として利用することにより塩
素含有樹脂を高い効率で脱塩素処理できることが判っ
た。これは樹脂溶融液のような液状の熱媒体は固体や気
体の熱媒体に較べて熱容量が大きいため、吸熱反応であ
る脱塩素反応に最適な熱媒体であること、また、塩素含
有樹脂は他の熱可塑性樹脂に較べて比重が大きいためキ
ルン内部で熱可塑性樹脂の溶融液中に沈降し、このため
固体熱媒体のような偏析の問題を生じることなく、塩素
含有樹脂を高い効率で熱分解させることできること、等
によるものと考えられる。
【0010】さらに、ロータリーキルン方式による脱塩
素処理において樹脂溶融液のような液状の熱媒体を用い
ることにより、キルン内の塩素含有樹脂を均一且つ適正
温度に加熱することが可能となり、これによって塩素含
有樹脂の一部が油分や炭化水素に熱分解するような過度
な熱分解反応も効果的に抑制できることが判った。ま
た、この方法では熱媒体として樹脂そのものを用いるた
め、塩素含有樹脂を脱塩素処理した後の熱分解残渣から
熱媒体を分離する必要もなく、そのまま炉原料等として
利用することができる。本発明はこのような知見に基づ
きなされたもので、その特徴は以下の通りである。
【0011】[1] 外部加熱方式のロータリーキルン内に
塩素含有樹脂を含む被処理材と塩素含有樹脂以外の熱可
塑性樹脂とを供給して加熱し、この加熱により前記熱可
塑性樹脂を溶融させるとともに、該熱可塑性樹脂の溶融
液を熱媒体として塩素含有樹脂を熱分解させて樹脂中の
塩素分を塩化水素として離脱させ、塩素が除去された熱
分解残渣を前記熱可塑性樹脂の溶融液とともに回収する
ことを特徴とする塩素含有樹脂の処理方法。
【0012】[2] 上記[1]の処理方法において、ロータ
リキルン本体が外管とその内部に配置される内管とから
なり、内管内を被処理材用通路とし、内管と外管間の空
間を加熱ガス用通路としたロータリーキルンを用い、前
記被処理材用通路に塩素含有樹脂を含む被処理材と塩素
含有樹脂以外の熱可塑性樹脂とを供給するとともに、加
熱ガス用通路に加熱ガスを供給して被処理材用通路内の
前記被処理材および熱可塑性樹脂を加熱することを特徴
とする塩素含有樹脂の処理方法。
【0013】[3] 上記[1]または[2]の処理方法におい
て、塩素含有樹脂を含む被処理材および塩素含有樹脂以
外の熱可塑性樹脂が供給されるロータリーキルン内部の
温度を250〜350℃に制御することを特徴とする塩
素含有樹脂の処理方法。 [4] 上記[1]、[2]または[3]の処理方法において、ロー
タリーキルンから排出された被処理材と熱可塑性樹脂の
溶融液の混合物を冷却後、破砕処理し、炉の吹込み用原
料または燃料として用いることを特徴とする塩素含有樹
脂の処理方法。[5] 外部加熱方式のロータリーキルンに
おいて、キルンの少なくとも出口部またはその近傍に、
キルン内周面に沿った堰を設けたことを特徴とする塩素
含有樹脂の処理設備。
【0014】[6] 外部加熱方式のロータリーキルンにお
いて、キルン入口部とキルン出口部間における少なくと
も1箇所以上の内径を、キルン入口部およびキルン出口
部の内径よりも大きくしたことを特徴とする塩素含有樹
脂の処理設備。 [7] 上記[5]または[6]の処理設備において、ロータリキ
ルン本体が外管とその内部に配置される内管とからな
り、内管内を被処理材用通路とし、内管と外管間の空間
を加熱ガス用通路としたことを特徴とする塩素含有樹脂
の処理設備。上述した本発明の処理方法では、被処理材
中に塩素含有樹脂と他の素材(樹脂および/または樹脂
以外の素材)との複合材、塩素含有樹脂以外の樹脂材、
樹脂以外の素材が含まれることを妨げない。
【0015】
【発明の実施の形態】図1ないし図3は本発明の処理方
法および設備の一実施形態を示すもので、ガス外部加熱
方式によるロータリーキルンを使用した実施形態を示し
ている。図において、Aはロータリーキルン本体、1は
これを構成する外管、2は同じく内管であり、この内管
2は、外管1の内部長手方向に外管1と略同芯状に配置
されている。そして、内管2の内部が被処理材の通路4
(処理用空間)を構成し、また外管1と内管2の間の空
間が加熱ガスの通路3を構成している。
【0016】このようなロータリーキルンでは、図示し
ない定量供給装置等の供給装置を通じて被処理材(本発
明では塩素含有樹脂を含む被処理材と塩素含有樹脂以外
の熱可塑性樹脂)が通路4内に供給されるとともに、熱
風導管等を通じて通路3内に加熱ガスが供給される。通
路3に供給された加熱ガスは、内管2の全体を加熱し、
その管壁を通じて被処理材が加熱される。通路3を流れ
た加熱ガスはロータリーキルン出側の図示しない排出口
から排出される。一方、内管内部の通路4に供給された
被処理材は、内管2の回転によって混合され且つ通路4
内を移送されつつ加熱され、この加熱によって塩素含有
樹脂の脱塩素処理が行われる。なお、この脱塩素処理は
通路4への空気の流出入が遮断された状態で行われる。
【0017】本発明ではこのようなロータリーキルンに
よる塩素含有樹脂の脱塩素処理において、キルン内に塩
素含有樹脂を含む被処理材と塩素含有樹脂以外の熱可塑
性樹脂を供給して加熱し、この加熱により熱可塑性樹脂
を溶融させ、この熱可塑性樹脂の溶融液を熱媒体として
塩素含有樹脂を熱分解させ脱塩素処理を行う。供給され
る熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ABS樹脂、アクリル樹脂等が挙げ
られ、これらの1種または2種以上を供給することがで
きる。
【0018】このように熱媒体としてキルン内で溶融し
た熱可塑性樹脂を用いることにより、次のような利点が
得られる。 樹脂溶融液のような液状の熱媒体は固体や気体の熱
媒体に較べて熱容量が大きいため、吸熱反応である脱塩
素反応に最適な熱媒体であり、このためロータリーキル
ン内で塩素含有樹脂を効率的に熱分解させることができ
る。 塩素含有樹脂は他の熱可塑性樹脂に較べて比重が大
きいためキルン内部で熱可塑性樹脂の溶融液中に沈降
し、この結果、熱可塑性樹脂の溶融液が熱媒体として有
効に機能して塩素含有樹脂を加熱し、塩素含有樹脂を効
率的に脱塩素させる。すなわち、塩素含有樹脂が熱媒体
である樹脂溶融液中に沈降した状態で加熱されるため、
固体熱媒体のような偏析の問題を生じる恐れが全くな
く、塩素含有樹脂を高い効率で脱塩素化することができ
る。
【0019】 ロータリーキルン方式による脱塩素処
理において樹脂溶融液のような液状の熱媒体を用いるこ
とにより、キルン内の塩素含有樹脂を均一且つ適正温度
に加熱することが可能となる。すなわち、固体熱媒体を
用いた場合の塩素含有樹脂の加熱が固体熱媒体との接触
面を介するだけの加熱であるのに対して、液状熱媒体で
は塩素含有樹脂の表面全体からの加熱となり、このため
塩素含有樹脂粒子全体を均一に加熱することが可能とな
る。また、液状の熱媒体はキルンの転動に伴い撹拌さ
れ、しかも塩素が除去された塩素含有樹脂の熱分解残渣
のキルン内での運動によっても撹拌されるため、キルン
内で均一な温度に保たれる。この結果、塩素含有樹脂を
均一且つ適正温度に加熱することができ、塩素含有樹脂
が油分や炭化水素に熱分解するような過度な熱分解を抑
制することができる。 熱媒体として樹脂そのものを
用いるため、塩素含有樹脂を脱塩素処理した後の熱分解
残渣から熱媒体を分離する必要がなく、そのまま炉原料
等として利用することができる。
【0020】上述したキルン内部での樹脂溶融液を熱媒
体とした熱分解により、塩素含有樹脂中の塩素分が塩化
水素として脱離し、塩化水素ガスが発生する。また、脱
塩素処理が完了した後の熱分解残渣は比重が減少し、通
常、樹脂溶融液の比重と同程度か或いはそれよりも小さ
くなるため、樹脂溶融液の液面に浮上するものもある。
ロータリーキルン内(本実施形態では通路4内)の温度
(被処理材および熱可塑性樹脂の加熱温度)は、熱媒体
となる熱可塑性樹脂が速やかに溶融すること、塩素含有
樹脂からの塩化水素の脱離反応が効率的に生じること、
樹脂が油分や炭化水素に熱分解するような過度な熱分解
反応を生じないこと等の観点から適正化することが必要
であり、このような観点から250〜350℃、望まし
くは300℃前後とすることが好ましい。加熱温度が2
50℃未満では塩化水素の脱離反応が効率的に行われ
ず、また熱媒体となる熱可塑性樹脂を速やかに溶融させ
る上でも好ましくない。一方、加熱温度が350℃を超
えると樹脂が油分や炭化水素に熱分解するような過度な
熱分解反応が起こり始める。
【0021】塩素含有樹脂の熱分解で発生した塩化水素
ガスと脱塩素処理が完了した塩素含有樹脂の熱分解残渣
及び樹脂溶融液は、ロータリーキルン出側の図示しない
排出装置に排出された後、塩化水素ガスと熱分解残渣及
び樹脂溶融液が分離され、別々に回収される。したがっ
て、塩素含有樹脂の熱分解によって発生した塩化水素ガ
スは通路3を流れる加熱ガスと混合することなく回収さ
れる。ロータリーキルンから排出された塩素含有樹脂の
熱分解残渣と樹脂溶融液の混合物は、適当な冷却手段で
冷却することにより樹脂溶融液を固化させ、必要に応じ
て適当な破砕手段により破砕処理される。この破砕処理
は上記冷却後行ってもよいし、また冷却と同時に行って
もよい。
【0022】このようにして得られた樹脂固形物は、従
来の固体熱媒体(砂)を用いる方式のように脱塩素処理
完了後の熱分解残渣を固体熱媒体と分離する必要がな
く、そのまま高炉等をはじめとする各種の炉(特に溶解
炉)に吹込み用燃料や原料(鉄源還元剤等)として供給
することができる。なお、本発明法では、被処理材等を
通路4内で円滑に移動させるため、通路4内に少量のキ
ャリアガス(エア等)を通気させることができる。
【0023】本発明のようにキルン内で熱可塑性樹脂を
溶融させ、この樹脂溶融液を塩素含有樹脂を加熱するた
めの熱媒体として利用する方法では、溶融した熱可塑性
樹脂が直ぐにキルン出側から排出されたのでは熱媒体と
しての機能を十分に発揮できない。したがって、溶融し
た熱可塑性樹脂をある程度の時間キルン内に滞留させる
必要がある。このような目的のために図1および図2の
実施形態では、キルン(通路4)の出口部またはその近
傍にキルン内周面に沿った堰5を設けている。このよう
な構造によれば、熱可塑性樹脂の溶融液は堰5に堰き止
められることでキルン内での滞留時間が確保される。ま
た、塩素含有樹脂の熱分解残渣と樹脂溶融液は堰5をオ
ーバーフローすることによりキルン出口部から排出され
る。なお、堰5はキルン(通路4)の出口部またはその
近傍だけでなく、必要に応じてキルン内方の1箇所また
は2箇所以上の位置にも適宜設けることができる。
【0024】また、図3および図4は本発明の他の実施
形態を示すものであり、ロータリーキルンの基本構造と
塩素含有樹脂の脱塩素処理方法については先に述べた実
施形態と同様であるが、熱可塑性樹脂の溶融液のキルン
内での滞留時間を確保するために、キルン入口部とキル
ン出口部間における少なくとも1箇所以上の内径を、キ
ルン入口部およびキルン出口部の内径よりも大きくした
ものである。
【0025】この実施形態ではキルン(通路4)内部の
形状をバレル状に構成し、キルン(通路4)の中央部の
内径D1を入口部および出口部の内径D2,D3よりも大
きくしている。このような構造によれば、熱可塑性樹脂
の溶融液は内径が膨らんだキルン中央部で滞留し、キル
ン内での滞留時間が確保される。なお、内径をキルン入
口部およびキルン出口部の内径よりも大きくする箇所
は、キルン入口部とキルン出口部間の2箇所以上として
もよい。
【0026】また、図5および図6は内管等の構成が異
なる他のロータリーキルンを用いた実施形態を示すもの
で、図1ないし図2では外管内に単一の内管を配置した
構造としたのに対し、外管1内に複数の内管2a〜2c
を設けたものである。なお、外管1内に配置する内管2
の数は任意である。このような構造では、内管を複数本
設けるためにそれだけ伝熱面積が大きくなり、このため
通路3を流れる加熱ガスから内管内への熱伝達が効率的
に行える利点があり、また、例えば被処理材と熱可塑性
樹脂の配合比や熱可塑性樹脂の種類等を各内管毎に変え
ることもできる。
【0027】この実施形態では、各通路4の出口部に図
1および図2の実施形態と同様の通路内周面に沿った堰
5を設けている。なお、このように外管1内に複数の内
管2a〜2cを設けたロータリーキルンにおいても、図
3および図4の実施形態と同様にキルン入口部とキルン
出口部間における少なくとも1箇所以上の内径を、キル
ン入口部およびキルン出口部の内径よりも大きくするよ
うな構造とすることができる。
【0028】また、図7は構造が異なる他のロータリー
キルンを用いた実施形態を示すもので、内管2の内部に
ガス導管6を配置し、被処理材の加熱効率をさらに高め
ることができるようにしたものである。なお、このよう
なガス導管7は図5および図6の装置の内管2a〜2c
内にも配置することができる。このような実施形態で
も、図1および図2の実施形態と同様に通路4の出口部
に通路内周面に沿った堰5を設ける構造としたり、或い
は図3および図4の実施形態と同様にキルン入口部とキ
ルン出口部間における少なくとも1箇所以上の内径を、
キルン入口部およびキルン出口部の内径よりも大きくす
るような構造とすることができる。
【0029】なお、図1ないし図7に示した各タイプの
ロータリーキルンにおいては、実質的に内管2,2a〜
2cがその周方向で回転しさえすれば、被処理材の脱塩
素処理を何ら支障なく行うことができる。したがって、
上記各ロータリーキルンでは、外管1を含めたロータリ
ーキルン本体Aの全体をその周方向で回転可能に構成し
てもよいが、内管2,2a〜2cのみをその周方向で回
転可能に構成してもよい。また、図5および図6のロー
タリーキルンの場合には、内管2a〜2cを一体的に回
転(したがって、この場合にはロータリーキルン本体A
を回転させる場合と同様、個々の内管は偏心回転する)
させてもよいし、また、各内管2a〜2cを個別に回転
させてもよい。
【0030】なお、図1ないし図7に示したような内管
と外管とを備えたガス外部加熱方式のロータリーキルン
では、従来用いられている単管方式のロータリーキル
ン、すなわち被処理材と加熱ガスとを単管状のロータリ
ーキルン内(同じ通路内)に装入して脱塩素処理を行う
タイプのロータリーキルンに較べて、以下に述べるよう
な大きな利点がある。すなわち、単管方式のロータリー
キルンでは発生した塩化水素が加熱ガスと混合した状態
で炉外に排出され、しかもこの排出ガスは膨大な量であ
るため、排出ガスから塩化水素を分離除去するための大
規模な設備が必要となる。
【0031】また、塩化水素は350℃を超えるような
高温域以外に150℃以下の温度域でも高い腐食性を示
すという特徴がある。したがって、従来の単管形式のロ
ータリーキルンでは、炉壁を構成する耐火物の内壁面の
温度は処理温度と略同等であるが、炉壁の外側は常温で
あるため耐火物の厚さ方向で温度勾配が生じ、鉄皮内面
付近が露点(150℃)以下となり、このため耐火物内
部に浸透した塩化水素により鉄皮等が腐食する恐れがあ
る。
【0032】これに対し、図1〜図7に示すようなガス
外部加熱方式ロータリーキルンでは、発生した塩化水素
ガスを加熱ガスと混合させることなく取り出すことがで
き、このため排出ガスの処理に要する設備コストや処理
コストを単管方式のロータリーキルンに較べて大幅に低
減させることができる。また、塩化水素ガスが発生する
内管全体を加熱ガスで加熱する構造であるため、内管全
体の温度を、塩化水素が強い腐食性を示す150℃以下
の温度域よりも高い温度域に維持することができ、この
ため発生した塩化水素ガスによる装置、特に内管各部の
腐食を適切に防止することができる。
【0033】なお、図1〜図7に示した各実施形態で
は、被処理材等の移送方向と加熱ガスの供給方向(ガス
の流れ方向)とを同じにしているが、加熱ガスの供給方
向(ガスの流れ方向)を被処理材等の移送方向と逆向き
にすること(ガス向流方式)も可能であり、これによっ
て被処理材のより効率的な加熱が可能となる。また、外
部加熱方式のロータリーキルンとしては、上記各実施形
態のようなガス外部加熱方式に限定されるものではな
く、被処理材通路内に加熱ガス等の加熱媒体を通さない
ものであれば適宜な形式のものを採用することができ
る。
【0034】図8は、図1および図2の構造を有するロ
ータリーキルンのより具体的な実施形態を示すもので、
内管2の一端側は外管1の外方に延出し、この内管2の
一端側にはスクリューフィーダ8を備えた定量供給装置
7が接続されている。そして、この定量供給装置7を通
じて内管内部の通路4に塩素含有樹脂を含む被処理材と
熱媒体となるべき熱可塑性樹脂が供給される。このよう
な構造のロータリーキルンでは、図示しない回転駆動装
置により内管2のみが回転する。また、外管1の両端部
は回転する内管2に対してシールされるとともに、外管
1の一端側には外管1と内管2との間に形成される通路
3に加熱ガス(熱風)を供給するための供給口9が、ま
た他端側には加熱ガスの排出口10がそれぞれ設けられ
ている。
【0035】
【実施例】図8に示す実施形態のロータリーキルンを用
いて、塩素含有率56重量%の塩素含有樹脂の脱塩素処
理を実施した。通路4内には塩素含有樹脂であるポリ塩
化ビニル(PVC)とともに、熱可塑性樹脂であるポリ
エチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチ
レン(PS)のうちの1種以上を供給した。これらの樹
脂は粒径2〜4mmに粉砕処理したものを用いた。ま
た、通路4には微量の不活性ガス(キャリアガス)を通
気させた。その結果を、塩素含有樹脂および熱可塑性樹
脂の供給条件、処理条件とともに表1および表2に示
す。
【0036】なお、使用したロータリーキルンの装置構
成は以下の通りである。 内管の内径:150mmφ×1500mmL 外管の内径:450mmφ×1200mmL 装置全体の傾斜角度:2° キルンの回転数:4rpm
【0037】また、脱塩素率および分解率は以下の式に
より求めた。 脱塩素率={(熱分解残渣中の塩素量)/(供給した塩
素含有樹脂中の塩素量)}×100 分解率={1−(熱分解残渣中の塩素以外の可燃物量)
/(供給した全樹脂中の塩素以外の可燃物量)}×10
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】表1および表2に示されるように、本発明
の実施例はいずれも高い脱塩素率で脱塩素処理がなされ
ている。また、いずれの実施例でもキルン内壁への熱分
解残渣等の付着は認められなかった。
【0041】
【発明の効果】以上述べたように本発明の塩素含有樹脂
の処理方法によれば、ロータリーキルンを用いた塩素含
有樹脂の脱塩素処理において、塩素含有樹脂を高い処理
効率でしかも塩素含有樹脂が油分や炭化水素に熱分解す
るような過度な熱分解を生じることなく脱塩素処理する
ことができ、また、塩素含有樹脂を脱塩素処理した後の
熱分解残渣を熱媒体と分離することなく、そのまま炉吹
込み用原料や燃料等として用いることができるという大
きな利点がある。
【0042】また、請求項2に係る発明によれば、発生
した塩化水素を加熱ガスと混合させることなく取り出す
ことができるため、排出ガスの処理に要する設備コスト
や処理コストを従来法に較べて大幅に低減させることが
できる。また、塩化水素が発生する内管全体を加熱ガス
で加熱するため、内管全体の温度を、塩化水素が強い腐
食性を示す150℃以下の温度域よりも高い温度域に維
持することができ、このため発生した塩化水素による装
置、特に内管各部の腐食を適切に防止することができ
る。また、請求項5および請求項6に係る発明によれ
ば、熱媒体である熱可塑性樹脂の溶融液のキルン内での
滞留時間を確保でき、熱可塑性樹脂の溶融液を熱媒体と
した塩素含有樹脂の脱塩素処理を効率的に行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるロータリーキルン
の縦断面図
【図2】図1中のII−IIに沿う断面図
【図3】本発明の他の実施形態におけるロータリーキル
ンの縦断面図
【図4】図3中のIV−IVに沿う断面図
【図5】本発明の他の実施形態を示す説明図
【図6】図5中のVI−VIに沿う断面図
【図7】本発明の他の実施形態におけるロータリーキル
ンの横断面図
【図8】本発明のより具体的な実施形態をロータリーキ
ルン本体を縦断面した状態で示す説明図
【符号の説明】
1…外管、2,2a,2b,2c…内管、3,4…通
路、5…堰、6…ガス導管、7…定量供給装置、8…ス
クリューフィーダ、9…供給口、10…排出口、A…ロ
ータリーキルン本体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部加熱方式のロータリーキルン内に塩
    素含有樹脂を含む被処理材と塩素含有樹脂以外の熱可塑
    性樹脂とを供給して加熱し、この加熱により前記熱可塑
    性樹脂を溶融させるとともに、該熱可塑性樹脂の溶融液
    を熱媒体として塩素含有樹脂を熱分解させて樹脂中の塩
    素分を塩化水素として離脱させ、塩素が除去された熱分
    解残渣を前記熱可塑性樹脂の溶融液とともに回収するこ
    とを特徴とする塩素含有樹脂の処理方法。
  2. 【請求項2】 ロータリキルン本体が外管とその内部に
    配置される内管とからなり、内管内を被処理材用通路と
    し、内管と外管間の空間を加熱ガス用通路としたロータ
    リーキルンを用い、前記被処理材用通路に塩素含有樹脂
    を含む被処理材と塩素含有樹脂以外の熱可塑性樹脂とを
    供給するとともに、加熱ガス用通路に加熱ガスを供給し
    て被処理材用通路内の前記被処理材および熱可塑性樹脂
    を加熱することを特徴とする請求項1に記載の塩素含有
    樹脂の処理方法。
  3. 【請求項3】 塩素含有樹脂を含む被処理材および塩素
    含有樹脂以外の熱可塑性樹脂が供給されるロータリーキ
    ルン内部の温度を250〜350℃に制御することを特
    徴とする請求項1または2に記載の塩素含有樹脂の処理
    方法。
  4. 【請求項4】 ロータリーキルンから排出された被処理
    材と熱可塑性樹脂の溶融液の混合物を冷却後、破砕処理
    し、炉の吹込み用原料または燃料として用いることを特
    徴とする請求項1、2または3に記載の塩素含有樹脂の
    処理方法。
  5. 【請求項5】 外部加熱方式のロータリーキルンにおい
    て、キルンの少なくとも出口部またはその近傍に、キル
    ン内周面に沿った堰を設けたことを特徴とする塩素含有
    樹脂の処理設備。
  6. 【請求項6】 外部加熱方式のロータリーキルンにおい
    て、キルン入口部とキルン出口部間における少なくとも
    1箇所以上の内径を、キルン入口部およびキルン出口部
    の内径よりも大きくしたことを特徴とする塩素含有樹脂
    の処理設備。
  7. 【請求項7】 ロータリキルン本体が外管とその内部に
    配置される内管とからなり、内管内を被処理材用通路と
    し、内管と外管間の空間を加熱ガス用通路としたことを
    特徴とする請求項6または7に記載の塩素含有樹脂の処
    理設備。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005537368A (ja) * 2002-09-04 2005-12-08 エンヴァイロンメンタル・ソリューションズ・インターナショナル・リミテッド 汚泥および炭質の変換
JP2008260832A (ja) * 2007-04-11 2008-10-30 Micro Energy:Kk 廃棄物再生処理方法及び廃棄物再生処理システム
CN114477136A (zh) * 2022-03-23 2022-05-13 安徽科达洁能股份有限公司 一种负极材料碳化用系统及碳化工艺

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