JPH10330288A - 金属微粒子複合体及びこれを利用した造影剤 - Google Patents

金属微粒子複合体及びこれを利用した造影剤

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JPH10330288A
JPH10330288A JP9144997A JP14499797A JPH10330288A JP H10330288 A JPH10330288 A JP H10330288A JP 9144997 A JP9144997 A JP 9144997A JP 14499797 A JP14499797 A JP 14499797A JP H10330288 A JPH10330288 A JP H10330288A
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JP9144997A
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Manabu Kawa
学 加和
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水中又は電解質水溶液中において、安定に分
散可能な金属微粒子複合体、特に、血流中に0価の遷移
金属元素を極めて微細に分散させる金属微粒子複合体を
提供する。 【解決手段】 0価遷移金属微粒子と、これを水中で分
散安定化する非イオン性親水性配位子とからなる金属微
粒子複合体、及びそれを利用した造影剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、0価の遷移金属微
粒子とこれを水中で分散安定化する非イオン性親水性配
位子とからなる金属微粒子複合体、及びこれを利用した
造影剤に関する。本発明の金属微粒子複合体は、水中あ
るいは電解質水溶液中において安定に分散可能である。
かかる特徴により、血流中に0価の遷移金属元素を極め
て微細に分散させる手段を与えるものであり、エックス
線造影技術、又は核磁気共鳴現象を利用した造影技術に
おいて有用である。
【0002】
【従来の技術】ナノメートル(nm)オーダーの粒径を
持つ金属微粒子は、1電子移動素子等の量子効果を利用
する新しいナノエレクトロニクス技術に応用される材料
候補として最近注目されている。しかし、かかる金属微
粒子の他の用途、例えば造影剤への応用は例がなく、類
似の技術として、唯一、マグネタイト等の強磁性金属酸
化物の微粒子を水溶性高分子でコーティングする方法が
提案されているのみであった。このように金属微粒子の
造影剤への応用が制限されていたのは、一つには、人体
に使用する造影剤開発に必要な、非イオン性親水性配位
子により水中あるいは電解質水溶液中において0価の金
属微粒子を安定に分散させる技術が従来知られていなか
ったことによる。
【0003】エックス線造影技術(以下XRI技術と
略)は、エックス線散乱能の大きな、原子番号の高い元
素を何らかの方法で生体内に注入し、次いでエックス線
の照射を行うことにより像を得る技術である。また、核
磁気共鳴現象(以下NMR現象と略)を利用した造影技
術(以下MRI技術と略)は、NMR現象を起こす常磁
性化学種(例えばガドリニウム陽イオン等の常磁性遷移
元素陽イオン)を何らかの方法で生体内に注入し、次い
で磁場の印加を行うことにより像を得る技術である。い
ずれの場合も、特定の検査部位で良好な造影を行うため
には、血流中、即ち電解質水溶液中にかかる造影化学種
を安定に分散させる技術が必須である。
【0004】初期のXRI技術においては、血液中にヨ
ウ化物イオン(I-)の塩を注入する方法が行われた
が、これを投与された患者にショック症状、疼痛感、あ
るいは甲状腺障害等を引き起こす問題があった。こうし
た重篤な副作用を緩和する目的で、非イオン性ヨウ素化
合物、例えばヨウ素原子を高濃度で含有する有機化合物
に親水性を付与したものが現在広く用いられている。し
かし、かかる有機ヨウ素化合物においても、依然として
ヨウ素に起因すると考えられる副作用が報告されてお
り、新しいXRI用造影剤の開発が望まれている。
【0005】MRI技術においては、造影化学種として
3価のガドリニウム陽イオン(Gd 3+)を安定に血流中
に分散させる方法が種々提案されている。例えば、エチ
レンジアミン4酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミ
ン5酢酸(DTPA)等のポリアミノカルボン酸類を配
位子とする錯体が実用化されている。かかる錯体は、該
陽イオンの3価の陽電荷を中和するために3つのカルボ
キシル基がカルボキシレート陰イオン(COO-)とな
り、配位子中の残りのカルボキシル基の酸素原子とアミ
ノ基の窒素原子が該陽イオンの残った配位座に配位した
構造を有するが、錯体の安定性は十分でなく、遊離した
該陽イオンが血流より吸収され骨に沈着する等の副作用
が知られている。ガドリニウム等のランタノイドの化学
的性質は、一般にマグネシウムやカルシウム等のアルカ
リ土類元素のそれに類似しているものの、その毒性や安
全性は十分に把握されているとは言えず、Gd3+の血液
中での遊離を抑制することはMRI技術における重要な
課題であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、副作
用の原因と考えられるヨウ素を使用することなく所望の
大きい原子番号を有する遷移金属元素を0価の金属微粒
子の形で含有することのできる安全性及び安定性に優れ
たXRI用造影剤、及び、該遷移金属元素が0価の金属
微粒子の形で含有されているため、陽イオン遊離の問題
のない安全性及び安定性に優れたMRI用造影剤を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題の
解決を目的とした検討において、遷移金属元素が0価の
金属微粒子の形で非イオン性親水性配位子により水溶液
中で安定分散化される現象を見いだした。そして、この
現象を利用して上記課題を解決するに至った。即ち、本
発明の要旨は、0価遷移金属微粒子と、これを水中で分
散安定化する非イオン性親水性配位子とからなる金属微
粒子複合体;0価遷移金属微粒子が、平均粒径0.3n
m以上1,000nm以下である前記金属微粒子複合
体;0価遷移金属微粒子の遷移金属が、鉄族元素、コバ
ルト族元素、ニッケル族元素、銅族元素、及びランタノ
イド元素からなる群から任意に選ばれる前記金属微粒子
複合体;0価遷移金属微粒子の遷移金属が、鉄、コバル
ト、ニッケル、銅、銀、ガドリニウム、白金、及び金か
らなる群から任意に選ばれる前記金属微粒子複合体;非
イオン性親水性配位子が、分子内に1つのメルカプト基
又はニトリル基を有する前記金属微粒子複合体;非イオ
ン性親水性配位子が、活性水素原子含有官能基又はポリ
アルキレンオキシド基を分子内に有する前記金属微粒子
複合体;前記金属微粒子複合体からなる造影剤;並びに
前記金属微粒子複合体及び薬学的に許容され得る担体を
含んでなる体内診断用医薬組成物に存する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 (遷移金属)本発明において遷移金属とは、周期律表に
おいて3A、4A、5A、6A、7A、8、1B、及び
2Bの各族に属する元素である。具体的には、スカンジ
ウム(Sc),イットリウム(Y)等のスカンジウム族
元素、チタン(Ti),ジルコニウム(Zr),ハフニ
ウム(Hf)等のチタン族元素、バナジウム(V),ニ
オブ(Nb),タンタル(Ta)等のバナジウム族陽元
素、クロム(Cr),モリブデン(Mo),タングステ
ン(W)等のクロム族元素、マンガン(Mn),テクネ
チウム(Tc),レニウム(Re)等のマンガン族元
素、鉄(Fe),ルテニウム(Ru),オスミウム(O
s)等の鉄族元素、コバルト(Co),ロジウム(R
h),イリジウム(Ir)等のコバルト族元素、ニッケ
ル(Ni),パラジウム(Pd),白金(Pt)等のニ
ッケル族元素、銅(Cu),銀(Ag),金(Au)等
の銅族元素、亜鉛(Zn),カドミウム(Cd),水銀
(Hg)等の亜鉛族元素、ランタン(La),セリウム
(Ce),プラセオジム(Pr),ネオジム(Nd),
プロメチウム(Pm),サマリウム(Sm),ユウロピ
ウム(Eu),ガドリニウム(Gd),テルビウム(T
b),ジスプロシウム(Dy),ホルミウム(Ho),
エルビウム(Er),ツリウム(Tm),イッテルビウ
ム(Yb),ルテチウム(Lu)等のランタノイド元
素、アクチニウム(Ac),トリウム(Th),プロト
アクチニウム(Pa),ウラン(U),ネプツニウム
(Np),プルトニウム(Pu),アメリシウム(A
m),キュリウム(Cm),バークリウム(Bk),カ
リホルニウム(Cf),アインスタイニウム(Es),
フェルミウム(Fm),メンデレビウム(Md),ノー
ベリウム(No)等のアクチノイド元素である。
【0009】XRI用造影剤としてエックス線散乱能を
上昇させる目的では、上記の元素のうち原子番号が高い
ものほど効果的である。具体的には、周期律表の第4、
第5、第6及び第7周期に属する元素が挙げられる。但
し、その効果と経済性の観点から第6周期に属する元素
の陽イオンが好ましく、中でもランタン、セリウム、プ
ラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユ
ーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウ
ム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウ
ム、ルテチウム等のランタノイド元素、あるいは金、白
金等の貴金属元素がより好ましい。
【0010】MRI用造影剤として本発明の金属微粒子
複合体を使用する場合には、該金属微粒子は常磁性を有
する必要がある。遷移金属の磁性は、酸化数や配位子の
性質に依存した複雑な挙動を示すが、上記の鉄族元素、
コバルト族元素、ニッケル族元素、及びランタノイド元
素等が使用でき、中でも、鉄、コバルト、ニッケル、及
びガドリニウム等が好ましい。
【0011】また、造影剤としての使用を考慮すると、
金属微粒子は、血流中で沈殿性の凝集構造を生じない粒
径であることが望ましいことから、平均粒径が0.3n
m〜1000nm、好ましくは0.5nm〜500n
m、更に好ましくは0.5〜100nmとするのが良
い。
【0012】(非イオン性親水性配位子)本発明の金属
微粒子複合体の構成成分である非イオン性親水性配位子
は、上記で述べた0価遷移金属微粒子を水中で分散安定
化させる。「水中で分散安定化させる」とは、0価遷移
金属微粒子に水中での溶解性を付与する、または、水中
での沈殿性の凝集構造を生じせしめない性質を付与する
ことを意味する。このような非イオン性水性配位子は、
分子内にイオン結合性構造、例えばカルボン酸塩、スル
ホン酸塩、燐酸塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩等
の構造を有さず、しかも親水性基を有し、同時に0価の
遷移金属に対する親和性(あるいは配位能)を有する官
能基を有する化合物である。
【0013】ここで言う親水性基とは、本発明の金属微
粒子複合体を造影剤として血流中に注入した場合の溶解
性、あるいは血流中で沈殿性の凝集構造を生じせしめな
い性質を賦与する構造である。具体的には、水酸基、ア
ミノ基、ヒドラジド基、カルボキシル基、スルホン酸
基、アミド基、カーバメート基、尿素基等の活性水素原
子を有する官能基、あるいはカルボニル基、エステル
基、ニトリル基、ニトロ基、アルデヒド基、ポリアルキ
レンオキシド基等の活性水素原子を有さない官能基等が
例示される。ここで言うポリアルキレンオキシド基の好
適な例としては、ポリエチレンオキシド基、ポリプロピ
レンオキシド基、ポリブチレンオキシド基、ポリペンチ
レンオキシド基、ポリヘキシレンオキシド基、ポリイソ
プロピレンオキシド基、ポリイソブチレンオキシド基、
ポリシクロペンチレンオキシド基、ポリシクロヘキシレ
ンオキシド基等の炭素数6以下のアルキレン基を有する
モノマー単位構造が挙げられ、これらのモノマー単位構
造は2種以上が共重合されていても構わない。これらの
うち好ましいのは、水酸基、アミノ基、尿素基、及びポ
リエチレンオキシド基等のポリアルキレンオキシド基で
あり、最も好ましいのは水酸基、及びポリエチレンオキ
シド基等のポリアルキレンオキシド基である。また、本
発明の金属微粒子複合体の親水性を損なわない限りにお
いて、その構成成分として、上記の親水性基2種以上を
1分子内に有する非イオン性親水性配位子を用いても良
く、また異なる種類の非イオン性親水性配位子を混合し
て用いても良い。
【0014】上記した0価の遷移金属に対する親和性を
有する官能基は、特定の0価の遷移金属との結合あるい
は相互作用を血流中で安定に生じせしめる限りにおいて
特に制限はないが、例えば、メルカプト基(チオール
基)、セレノール基、ジスルフィド基、スルフィド基、
ジセレニド基、セレニド基、ニトリル基(シアノ基)、
イソニトリル基、ニトロ基、3価リン原子、イソチオシ
アネート基、キサンテート基、チオカルバメート基、チ
オ酸基(−COSH)、ジチオ酸基(−CSSH)等を
例示できる。このうち、安全性と遷移金属への親和性の
点で好適なのは、メルカプト基、ジスルフィド基、スル
フィド基、ニトリル基、イソニトリル基、ニトロ基、キ
サンテート基、チオカルバメート基、チオ酸基、ジチオ
酸基等であり、中でもメルカプト基、ジスルフィド基、
スルフィド基、ニトリル基、イソニトリル基、チオカル
バメート基等はより好適であり、最も好適なのはメルカ
プト基とニトリル基である。なお、かかる0価の遷移金
属に対する親和性を有する官能基は、該配位子分子中に
1つだけ存在するのが望ましい。これは、かかる官能基
が該配位子分子中に2つ以上存在すると、該配位子が複
数の金属微粒子複合体を架橋するため凝集構造を生じ、
造影効率の低下、ひいては沈殿性の凝集構造を生じる場
合があるためと推測される。
【0015】上記の諸条件を備えた非イオン性親水性配
位子でメルカプト基を分子内に1つ有する化合物の具体
例としては、2−メルカプトエタノール、3−メルカプ
ト−n−プロパノール、4−メルカプト−n−ブタノー
ル、5−メルカプト−n−ペンタノール、6−メルカプ
ト−n−ヘキサノール等の炭素数6以下のω−メルカプ
トアルコール類、2−ヒドロキシメチル−3−メルカプ
ト−n−プロパノール、ビス(2−ヒドロキシメチル)
−3−メルカプト−n−プロパノール、1−メルカプト
−1−デオキシグルコース、1−メルカプト−1−デオ
キシガラクトース、1−メルカプト−1−デオキシマン
ノース、1−メルカプト−1−デオキシフコース、1−
メルカプト−1−デオキシキシロース、1−メルカプト
−1−デオキシリボース、1−メルカプト−1−デオキ
シアラビノース、2−メルカプト−2−デオキシグルコ
ース、3−メルカプト−3−デオキシグルコース、4−
メルカプト−4−デオキシグルコース、6−メルカプト
−6−デオキシグルコース、6−メルカプト−6−デオ
キシガラクトース、6−メルカプト−6−デオキシマン
ノース、4−O−(6−メルカプト−6−デオキシグル
コシル)グルコース等のメルカプト基を分子内に1つ有
するポリアルコール類や糖類、2−メルカプトエチルア
ミン、3−メルカプト−n−プロピルアミン、4−メル
カプト−n−ブチルアミン、5−メルカプト−n−ペン
チルアミン、6−メルカプト−n−ヘキシルアミン等の
ω−メルカプトアルキルアミン類、N−(2−アミノエ
チル)−N−(2−メルカプトエチル)アミン、N,N
−ビス(2−アミノエチル)−N−(2−メルカプトエ
チル)アミン、N−{2−(N’−2’−アミノエチ
ル)アミノエチル}−N−(2−メルカプトエチル)ア
ミン、N,N−ビス{2−(N’−2’−アミノエチ
ル)アミノエチル}−N−(2−メルカプトエチル)ア
ミン等のメルカプト基を分子内に1つ有するポリアミン
類、メルカプト酢酸、3−メルカプトプロピオン酸、4
−メルカプトブタン酸、5−メルカプトペンタン酸、6
−メルカプトヘキサン酸等のω−メルカプト脂肪酸類、
チオリンゴ酸、チオクエン酸等のメルカプト基を分子内
に1つ有するポリカルボン酸類、2−メルカプトエタン
スルホン酸、3−メルカプトプロパンスルホン酸、4−
メルカプトブタンスルホン酸、5−メルカプトペンタン
スルホン酸、6−メルカプトヘキサンスルホン酸等のω
−メルカプト脂肪族スルホン酸類、上記したω−メルカ
プト脂肪酸類、メルカプト基を分子内に1つ有するポリ
カルボン酸類、及びω−メルカプト脂肪族スルホン酸類
をアンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン等の低級
アミン類と反応させて得られるメルカプト基を分子内に
1つ有する酸アミド類、上記したω−メルカプトアルコ
ール類、及びメルカプト基を分子内に1つ有するポリア
ルコール類や糖類の水酸基をカーバメート化して得られ
るメルカプト基を分子内に1つ有するカーバメート類、
上記したω−メルカプトアルキルアミン類、及びメルカ
プト基を分子内に1つ有するポリアミン類を尿素化して
得られるメルカプト基を分子内に1つ有する尿素類、上
記したω−メルカプトアルコール類、及びメルカプト基
を分子内に1つ有するポリアルコール類や糖類の水酸基
をチオカーバメート化して得られるメルカプト基を分子
内に1つ有するチオカーバメート類、上記したω−メル
カプトアルキルアミン類、及びメルカプト基を分子内に
1つ有するポリアミン類をチオ尿素化して得られるメル
カプト基を分子内に1つ有するチオ尿素類、片末端にメ
ルカプト基を有するポリエチレンオキシド、片末端にメ
ルカプト基を有するポリプロピレンオキシド等のメルカ
プト基を分子内に1つ有するポリアルキレンオキシド
類、あるいは、1−メルカプト−1−デオキシグルクロ
ン酸、2−メルカプト−2−デオキシグルクロン酸、3
−メルカプト−3−デオキシグルクロン酸、4−メルカ
プト−4−デオキシグルクロン酸等のメルカプト基を分
子内に1つ有する糖カルボン酸類、1−メルカプト−1
−デオキシグルコサミン、1−メルカプト−1−デオキ
シガラクトサミン、1−メルカプト−1−デオキシマン
ノサミン、1−メルカプト−1−デオキシフコサミン、
1−メルカプト−1−デオキシキシロサミン、1−メル
カプト−1−デオキシリボサミン、1−メルカプト−1
−デオキシアラビノサミン、3−メルカプト−3−デオ
キシグルコサミン、4−メルカプト−4−デオキシグル
コサミン、6−メルカプト−6−デオキシグルコサミ
ン、4−O−(6−メルカプト−6−デオキシグルコシ
ル)グルコサミン等のメルカプト基を分子内に1つ有す
るアミノデオキシ糖類、上記したω−メルカプトアルコ
ール類、メルカプト基を分子内に1つ有するポリアルコ
ール類や糖類、ω−メルカプトアルキルアミン類、及び
メルカプト基を分子内に1つ有するポリアミン類等の水
酸基あるいはアミノ基の一部あるいは全部をアセチル基
等でエステル化したもの、システイン、エチレンジアミ
ン4酢酸(EDTA)やジエチレントリアミン5酢酸
(DTPA)あるいは1,4,7,10−トリ(アセテ
ィックアシッド)テトラアザシクロドデカン(DOT
A)等のポリアミノカルボン酸の1つのカルボキシル基
がメルカプト基に変換されたもの等の1つのメルカプト
基を有するアミノカルボン酸類等、複数の親水性基を有
する化合物等が挙げられる。
【0016】上記の諸条件を備えた非イオン性親水性配
位子でニトリル基を分子内に1つ有する化合物の具体例
としては、2−シアノエタノール、3−シアノ−n−プ
ロパノール、4−シアノ−n−ブタノール、5−シアノ
−n−ペンタノール、6−シアノ−n−ヘキサノール等
の炭素数6以下のω−シアノアルコール類、2−ヒドロ
キシメチル−3−シアノ−n−プロパノール、ビス(2
−ヒドロキシメチル)−3−シアノ−n−プロパノー
ル、1−シアノ−1−デオキシグルコース、1−シアノ
−1−デオキシガラクトース、1−シアノ−1−デオキ
シマンノース、1−シアノ−1−デオキシフコース、1
−シアノ−1−デオキシキシロース、1−シアノ−1−
デオキシリボース、1−シアノ−1−デオキシアラビノ
ース、2−シアノ−2−デオキシグルコース、3−シア
ノ−3−デオキシグルコース、4−シアノ−4−デオキ
シグルコース、6−シアノ−6−デオキシグルコース、
6−シアノ−6−デオキシガラクトース、6−シアノ−
6−デオキシマンノース、4−O−(6−シアノ−6−
デオキシグルコシル)グルコース等のシアノ基を分子内
に1つ有するポリアルコール類や糖類、2−シアノエチ
ルアミン、3−シアノ−n−プロピルアミン、4−シア
ノ−n−ブチルアミン、5−シアノ−n−ペンチルアミ
ン、6−シアノ−n−ヘキシルアミン等のω−シアノア
ルキルアミン類、N−(2−アミノエチル)−N−(2
−シアノエチル)アミン、N,N−ビス(2−アミノエ
チル)−N−(2−シアノエチル)アミン、N−{2−
(N’−2’−アミノエチル)アミノエチル}−N−
(2−シアノエチル)アミン、N,N−ビス{2−
(N’−2’−アミノエチル)アミノエチル}−N−
(2−シアノエチル)アミン等のシアノ基を分子内に1
つ有するポリアミン類、シアノ酢酸、3−シアノプロピ
オン酸、4−シアノブタン酸、5−シアノペンタン酸、
6−シアノヘキサン酸等のω−シアノ脂肪酸類、2−シ
アノエタンスルホン酸、3−シアノプロパンスルホン
酸、4−シアノブタンスルホン酸、5−シアノペンタン
スルホン酸、6−シアノヘキサンスルホン酸等のω−シ
アノ脂肪族スルホン酸類、上記したω−シアノ脂肪酸
類、及びω−シアノ脂肪族スルホン酸類をアンモニア、
メチルアミン、ジメチルアミン等の低級アミン類と反応
させて得られるシアノ基を分子内に1つ有する酸アミド
類、上記したω−シアノアルコール類、及びシアノ基を
分子内に1つ有するポリアルコール類や糖類の水酸基を
カーバメート化して得られるシアノ基を分子内に1つ有
するカーバメート類、上記したω−シアノアルキルアミ
ン類、及びシアノ基を分子内に1つ有するポリアミン類
を尿素化して得られるシアノ基を分子内に1つ有する尿
素類、上記したω−シアノアルコール類、及びシアノ基
を分子内に1つ有するポリアルコール類や糖類の水酸基
をチオカーバメート化して得られるシアノ基を分子内に
1つ有するチオカーバメート類、上記したω−シアノア
ルキルアミン類、及びシアノ基を分子内に1つ有するポ
リアミン類をチオ尿素化して得られるシアノ基を分子内
に1つ有するチオ尿素類、片末端にシアノ基を有するポ
リエチレンオキシド、片末端にシアノ基を有するポリプ
ロピレンオキシド等のシアノ基を分子内に1つ有するポ
リアルキレンオキシド類、あるいは、1−シアノ−1−
デオキシグルクロン酸、2−シアノ−2−デオキシグル
クロン酸、3−シアノ−3−デオキシグルクロン酸、4
−シアノ−4−デオキシグルクロン酸等のシアノ基を分
子内に1つ有する糖カルボン酸類、1−シアノ−1−デ
オキシグルコサミン、1−シアノ−1−デオキシガラク
トサミン、1−シアノ−1−デオキシマンノサミン、1
−シアノ−1−デオキシフコサミン、1−シアノ−1−
デオキシキシロサミン、1−シアノ−1−デオキシリボ
サミン、1−シアノ−1−デオキシアラビノサミン、3
−シアノ−3−デオキシグルコサミン、4−シアノ−4
−デオキシグルコサミン、6−シアノ−6−デオキシグ
ルコサミン、4−O−(6−シアノ−6−デオキシグル
コシル)グルコサミン等のシアノ基を分子内に1つ有す
るアミノデオキシ糖類、上記したω−シアノアルコール
類、シアノ基を分子内に1つ有するポリアルコール類や
糖類、ω−シアノアルキルアミン類、及びシアノ基を分
子内に1つ有するポリアミン類等の水酸基あるいはアミ
ノ基の一部あるいは全部をアセチル基等でエステル化し
たもの、エチレンジアミン4酢酸やジエチレントリアミ
ン5酢酸等のポリアミノカルボン酸の1つのカルボキシ
ル基がシアノ基に変換されたもの等の1つのシアノ基を
有するアミノカルボン酸類等、複数の親水性基を有する
化合物等が挙げられる。上記したその他の0価の遷移金
属に対する親和性を有する官能基についても、ここに例
示した非イオン性親水性配位子の構造例に準じて好まし
い具体的な例、例えばシスチンのようなジスルフィド基
を有するアミノ酸を容易に想定できるのは言うまでもな
い。
【0017】上記の例示された非イオン性親水性配位子
の具体例のうち、造影剤用途に適したものとしては、2
−メルカプトエタノール、3−メルカプト−n−プロパ
ノール、4−メルカプト−n−ブタノール等の炭素数4
以下のω−メルカプトアルコール類、ビス(2−ヒドロ
キシメチル)−3−メルカプト−n−プロパノール、1
−メルカプト−1−デオキシグルコース、1−メルカプ
ト−1−デオキシガラクトース、1−メルカプト−1−
デオキシマンノース、1−メルカプト−1−デオキシフ
コース、1−メルカプト−1−デオキシキシロース、1
−メルカプト−1−デオキシリボース、1−メルカプト
−1−デオキシアラビノース、6−メルカプト−6−デ
オキシグルコース、6−メルカプト−6−デオキシガラ
クトース、6−メルカプト−6−デオキシマンノース等
のメルカプト基を分子内に1つ有するポリアルコール類
や糖類、メルカプト酢酸、3−メルカプトプロピオン
酸、4−メルカプトブタン酸等のω−メルカプト脂肪酸
類、チオリンゴ酸、チオクエン酸等のメルカプト基を分
子内に1つ有するポリカルボン酸類、片末端にメルカプ
ト基を有するポリエチレンオキシド等のメルカプト基を
分子内に1つ有するポリアルキレンオキシド類、あるい
は、1−メルカプト−1−デオキシグルクロン酸、4−
メルカプト−4−デオキシグルクロン酸等のメルカプト
基を分子内に1つ有する糖カルボン酸類等が挙げられ、
中でも2−メルカプトエタノール、3−メルカプト−n
−プロパノール等のω−メルカプトアルコール類、ビス
(2−ヒドロキシメチル)−3−メルカプト−n−プロ
パノール、1−メルカプト−1−デオキシグルコース、
1−メルカプト−1−デオキシガラクトース、6−メル
カプト−6−デオキシグルコース、6−メルカプト−6
−デオキシガラクトース等のメルカプト基を分子内に1
つ有するポリアルコール類や糖類、片末端にメルカプト
基を有するポリエチレンオキシド等のメルカプト基を分
子内に1つ有するポリアルキレンオキシド類等が更に好
ましい。
【0018】造影剤用途に好ましい遷移金属と非イオン
性親水性配位子の組み合わせの例としては、鉄、コバル
ト、ニッケル、銅、銀、ガドリニウム、白金、及び金か
らなる群から任意に選ばれる遷移金属と、2−メルカプ
トエタノール、3−メルカプト−n−プロパノール等の
ω−メルカプトアルコール類、ビス(2−ヒドロキシメ
チル)−3−メルカプト−n−プロパノール、1−メル
カプト−1−デオキシグルコース、1−メルカプト−1
−デオキシガラクトース、6−メルカプト−6−デオキ
シグルコース、6−メルカプト−6−デオキシガラクト
ース等のメルカプト基を分子内に1つ有するポリアルコ
ール類や糖類、片末端にメルカプト基を有するポリエチ
レンオキシド等のメルカプト基を分子内に1つ有するポ
リアルキレンオキシド類からなる群から任意に選ばれる
非イオン性親水性配位子との組み合わせが挙げられ、中
でも、ガドリニウム、白金、あるいは金のいずれかの使
用が安全性と造影効果の点で最適である。
【0019】(金属微粒子複合体の製造方法及び造影剤
としての使用)本発明の金属微粒子複合体の製造方法に
特に制限はないが、通常相当する金属陽イオンの塩と配
位子とを同時に溶解し、該陽イオンを0価の金属に変換
するために適当な還元剤を作用させて製造する。かかる
金属陽イオンの対陰イオンは、上記の還元剤の作用で生
成するプロトンとともに酸を形成した場合にこれが揮発
性あるいは分解性となるものが特に好適である。これ
は、蒸留等により該対陰イオンを容易に除去できるから
である。かかる対陰イオンとしては塩化物イオン、臭化
物イオン、沃化物イオン等のハロゲン化物イオン、蟻酸
イオン、酢酸イオン、蓚酸イオン等の脂肪酸イオン、炭
酸イオン、炭酸水素イオン等が挙げられる。また、上記
の還元剤としては、水溶性かつ人体に対する毒性の低い
ものであるのが望ましい。これは、かかる還元剤は目的
とする金属微粒子錯体からの除去が困難な場合があるた
めである。即ち、該錯体とともに人体に対して使用して
も差し支えないことが望ましい。かかる条件を満たす好
適な還元剤としては、エタノール、n−プロパノール、
イソプロピルアルコール等の低級アルコール類、クエン
酸、アスコルビン酸(ビタミンC)、ビタミンE等の酸
化され易い有機酸類、システイン等の酸化され易いアミ
ノ酸、ヒドロキノン、トコールやトコフェロール類(あ
るいはビタミンE)等の酸化されてキノン構造となり易
いフェノール類等が例示できる。このうち特に好ましい
のはエタノール、クエン酸、アスコルビン酸、ビタミン
E、システインである。
【0020】上記の還元剤を使用する製造方法の反応溶
媒としては、水、あるいはメタノール、エタノール、n
−プロパノール、イソプロピルアルコール等の低級アル
コール類等の水溶性溶媒、あるいはこれらを含む混合溶
媒が好適である。かかる溶媒系には、必要に応じて適当
な添加剤、例えば界面活性剤、酸化防止剤、塩類等を共
存させても構わない。
【0021】また、本発明の金属微粒子複合体を造影剤
として用いる場合、通常静脈内投与などの非経口投与の
方法が用いられるが、経口投与することもできる。非経
口投与の製剤、即ち注射剤等の製造に用いられる溶剤、
または懸濁化剤としては、たとえば水、プロピレングリ
コール、ポリエチレングリコール、ベンジルアルコー
ル、オレイン酸エチル、レシチン等が挙げられる。製剤
の調製は常法によればよい。また経口投与する場合、単
独または薬学的に許容される担体と複合して、例えば顆
粒剤、細粒剤、散剤、錠剤、硬シロップ剤、軟カプセル
剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤、リポソーム、液剤等の
剤形にして経口投与する。固体製剤を製造する際に用い
られる賦形剤としては、例えば乳糖、ショ糖、デンプ
ン、タルク、セルロース、デキストリン、カオリン、炭
酸カルシウム等が挙げられる。経口投与のための液体製
剤、即ち乳剤、シロップ剤、懸濁剤、液剤等は、一般的
に用いられる不活性な希釈剤、例えば植物油等を含む。
この製剤は不活性な希釈剤以外に補助剤、例えば湿潤
剤、懸濁補助剤、甘味剤、芳香剤、着色剤または保存剤
等を含むこともできる。液体製剤にして、ゼラチンのよ
うな吸収されうる物質のカプセル中に含ませてもよい。
【0022】本発明による造影剤は、一般に所望の造影
効果が副作用を伴うことなく得られる投与量で投与され
る。その具体的な値は、医師の判断で決定されるべきで
あるが、一般に一回の診断につき成人当たり0.1mg
〜10g、好ましくは1mg〜5gである。本発明の化
合物は有効成分として一回の診断につき、成人当たり1
mg〜5g、更に好ましくは3mg〜3g含有され投与
されても良い。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明は、その要旨を越えない限り、これらの実
施例に限定されるものではない。なお、原料試薬や溶剤
は、特に記載がない限り、キシダ化学社製のものを精製
を加えず使用した。
【0024】[透過型電子顕微鏡観察] 電子顕微鏡観察用銅メッシュの作成 水面上にコロジオンの酢酸イソアミル溶液(2%)を室
温で展開して得られる100〜200Åの膜厚のコロジ
オン膜を市販の銅メッシュ上に固定した。この上に、膜
厚約100Åとなるよう、カーボンを蒸着した。 観察 日立製作所(株)製透過型電子顕微鏡H−9000NA
(加速電圧300kV)を用い、後述の合成金微粒子の
粒径測定を行った。
【0025】実施例1 塩化金(III) 酸の水溶液(濃度5.6mM、20mL)
を、窒素雰囲気下、攪拌しながら加熱還流させ、ここに
3−メルカプトプロピオン酸水溶液(濃度16.8m
M、20mL)に2重量%のクエン酸を溶かしたものを
加えた。その後、加熱還流を3時間継続した。得られた
均一溶液の一部を1000倍に水で希釈し、これを上記
の電子顕微鏡観察用銅メッシュ上に展開、乾燥して電子
顕微鏡観察試料とした。その結果、平均粒径2.5n
m、粒径の標準偏差0.8nmの金クラスターが観察さ
れた。
【0026】造影剤としての性能評価 上記実施例で得た金微粒子を含む水溶液を濃縮し、生理
食塩水濃度となるよう食塩を溶解した水溶液は依然とし
て均一であり、高いエックス線造影効果を示す。
【0027】
【発明の効果】本発明に係る金属微粒子複合体は、血流
中においても安定な0価の遷移金属元素が極めて微細に
分散した造影剤として有用であり、エックス線造影技
術、又は核磁気共鳴現象を利用した造影技術において安
全性と造影効果に優れたものとして好適に利用される。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 0価遷移金属微粒子と、これを水中で分
    散安定化する非イオン性親水性配位子とからなる金属微
    粒子複合体。
  2. 【請求項2】 0価遷移金属微粒子が、平均粒径0.3
    nm以上1,000nm以下である請求項1記載の金属
    微粒子複合体。
  3. 【請求項3】 0価遷移金属微粒子の遷移金属が、鉄族
    元素、コバルト族元素、ニッケル族元素、銅族元素、及
    びランタノイド元素からなる群から任意に選ばれる請求
    項1または2に記載の金属微粒子複合体。
  4. 【請求項4】 0価遷移金属微粒子の遷移金属が、鉄、
    コバルト、ニッケル、銅、銀、ガドリニウム、白金、及
    び金からなる群から任意に選ばれる請求項1から3のい
    ずれかに記載の金属微粒子複合体。
  5. 【請求項5】 非イオン性親水性配位子が、分子内に1
    つのメルカプト基又はニトリル基を有する請求項1から
    4のいずれかに記載の金属微粒子複合体。
  6. 【請求項6】 非イオン性親水性配位子が、活性水素原
    子含有官能基又はポリアルキレンオキシド基を分子内に
    有する請求項1から5のいずれかに記載の金属微粒子複
    合体。
  7. 【請求項7】 請求項1から6のいずれかに記載の金属
    微粒子複合体を必須成分とする造影剤。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれかに記載の金属
    微粒子複合体及び薬学的に許容され得る担体を含んでな
    る体内診断用医薬組成物。
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