JPH10334848A - 微細加工方法 - Google Patents

微細加工方法

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JPH10334848A
JPH10334848A JP9159144A JP15914497A JPH10334848A JP H10334848 A JPH10334848 A JP H10334848A JP 9159144 A JP9159144 A JP 9159144A JP 15914497 A JP15914497 A JP 15914497A JP H10334848 A JPH10334848 A JP H10334848A
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conductive
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、微細な領域に電子を閉じ込める構造
を形成する微細加工方法を提供することを目的としてい
る。 【解決手段】本発明は、微細な領域に電子を閉じ込める
構造を形成する微細加工方法であって、非導電性薄膜に
対向して配置された探針を、非導電性薄膜の加工すべき
表面または該表面近傍に位置させ、前記導電性基板と前
記探針との間に電圧を印加して、前記非導電性薄膜の導
電率が上昇した導電性上昇部を形成し、前記導電性上昇
部の少なくとも一部と、少なくとも一部に非導電性を有
する別の基板の該非導電性部分の一部とを接触させ、前
記導電性上昇部を含む非導電性薄膜を前記別の基板に転
写し、該導電性上昇部を非導電性の領域で囲んで微細な
領域に電子を閉じ込める構造を形成することを特徴とす
るものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微細な領域に電子
を閉じ込める構造を形成する微細加工方法に関するもの
であり、特に、それを走査型プローブ顕微鏡を用いて行
うようにした微細加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、物質の表面を原子オーダーの分解
能で観察できる走査型トンネル顕微鏡(以下STMとい
う)[G.Binnig et al.,Physic
alReview Letters 第49巻57頁
(1982)]が開発され、原子、分子レベルの実空間
観察が可能になってきた。走査型トンネル顕微鏡は、ト
ンネル電流を一定に保つように探針電極、導電性試料の
距離を制御しながら走査し、その時の制御信号から試料
表面の電子雲の情報、試料の形状をサブナノメートルの
オーダーで観測することができる。また、物質の表面を
やはり高分解能で観察できる手段として原子間力顕微鏡
(以下AFMという)が開発されている。AFMによれ
ば絶縁物の表面でもその形状をサブナノメートルのオー
ダーで観測することができる。STMあるいはAFM
等、試料表面を探針を用いて2次元走査を行い、そのプ
ローブ(探針)と試料表面の相互作用から試料表面の物
理情報を観測する手段は一般に走査型プローブ顕微鏡
(SPM)といわれ、高分解能の表面観察手段として注
目されている。さらに、これらSPMの原理を応用すれ
ば、十分に原子オーダーでの微細加工を行うことが可能
である。例えば特開昭63−161552号公報、特開
昭63−161553号公報にはSTM技術を用いて絶
縁膜に電圧を印加して絶縁膜の導電率の変化を発生させ
る技術が開示されている。この技術によればナノメート
ルスケールで導電率の上昇した部分を形成することがで
きる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、サブミクロ
ン以下の微小な領域に電子を閉じ込めることにより量子
効果を発現するデバイスの構成要素となすことが可能と
なる。例えば数nmから数百nmの大きさの球状あるい
は立方体状の導電性の領域を形成しこれを非導電性の領
域で囲むことにより電子の閉じ込め効果が発生する量子
ドットと呼ばれる構造が得られる。また、数nmから数
百nmの径を持つ棒状の導電性領域を形成し、これを非
導電性の領域で囲むことにより電子の閉じ込め効果が発
生する量子細線と呼ばれる構造が得られる。このよう
に、微細な領域に電子を閉じ込める構造を形成すること
が量子効果を発現するデバイスを作成するために重要な
役割をはたす。ところが、特開昭63−161552号
公報、特開昭63−161553号公報に開示されてい
る技術では導電性が上昇した部分が基板電極と電気的に
接続されているために、微小領域に電子を閉じ込めるこ
とは難しい。
【0004】そこで、本発明は上記課題を解決し、微細
な領域に電子を閉じ込める構造を形成する微細加工方法
を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、微細な領域に電子を閉じ込める構造を形成
する微細加工方法を、つぎのように構成したことを特徴
としている。すなわち、本発明の微細加工方法は、微細
な領域に電子を閉じ込める構造を形成する微細加工方法
であって、非導電性薄膜に対向して配置された探針を、
非導電性薄膜の加工すべき表面または該表面近傍に位置
させ、前記導電性基板と前記探針との間に電圧を印加し
て、前記非導電性薄膜の導電率が上昇した導電性上昇部
を形成し、前記導電性上昇部の少なくとも一部と、少な
くとも一部に非導電性を有する別の基板の該非導電性部
分の一部とを接触させ、前記導電性上昇部を含む非導電
性薄膜を前記別の基板に転写し、該導電性上昇部を非導
電性の領域で囲んで微細な領域に電子を閉じ込める構造
を形成することを特徴としている。また、本発明の微細
加工方法は、前記非導電性薄膜が、ラングミュアーブロ
ジェット法により形成されたことを特徴としている。ま
た、本発明の微細加工方法は、前記非導電性薄膜が、ポ
リイミドであることを特徴としている。また、本発明の
微細加工方法は、前記探針が、弾性体により支持された
構成を備え、前記電圧印加が該弾性体により支持された
探針の先端が前記非導電性薄膜表面に接触した位置で行
われることを特徴としている。また、本発明の微細加工
方法は、前記弾性体のたわみ量を検出するステップを含
むことを特徴としている。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、上記構成により、電気
的に導電率の上昇した微細な領域を形成することが可能
となり、該微細な領域に電子を閉じ込める構造を形成す
ることができる。ここで、本発明における非導電性薄膜
は、電圧印加により導電性が上昇するものからなる膜で
あればなんでもよい。導電性の上昇のためのメカニズム
は電圧印加によるものであれば何でもよく、例えば電圧
印加による電子状態の変化や、電圧印加により発生する
熱による状態変化等がある。導電性基板は前記非導電性
薄膜の下地となる基板でありなるべく平坦なものが望ま
しい。前記導電性基板は前記非導電性薄膜に電圧を印加
するときに片側の電極として作用する。また、ここでい
う非導電性薄膜および導電性基板とは非導電性薄膜の導
電性が導電性薄膜の導電性に比べて低いものであればよ
く、探針と導電性基板との間に電圧を印加すると非導電
性基板に電圧がかかるものであればよい。従って、非導
電性薄膜として半導体、導電性基板として金属を用いる
構造のようなものでもよい。ただし、非導電性薄膜は電
圧の印加により導電性が上昇するものでなければならな
い。上記条件を満たす非導電性薄膜の材料としては、例
えばポリイミドや鉛フタロシアニン等が挙げられる。
【0007】探針はSPMで用いる探針である。本発明
による探針は導電性材料により形成されており前記非導
電性薄膜表面に接触または表面近傍に位置し、前記非導
電性薄膜に電圧を印加することにより導電率を変化させ
る。探針先端の形状は加工しようとするサイズに適した
形状を用いる。転写先の基板はその表面の少なくとも一
部は非導電性である。ここで非導電性とは前記電圧印加
によって導電率が上昇した部分に対してエネルギーバリ
アが存在する性質をいう。これは前記導電率上昇部に存
在する電子のエネルギーレベルに対してエネルギーバリ
アが存在するものでもよく、また前記導電率上昇部に存
在する正孔のエネルギーレベルに対してエネルギーバリ
アが存在するものでもよい。例えば、前記導電性上昇部
が金属的性質を示す場合その仕事関数より低い電子親和
力をもつ半導体を前記転写先基板として用いれば、前記
導電性上昇部の電子から見て前記転写先基板との界面に
エネルギーバリアが存在することになる。
【0008】つぎに、図1に基づいて本発明による微細
加工方法を説明する。まず、探針101先端を非導電性
薄膜102の加工を行いたい位置の表面または表面近傍
に位置させる(図1(1))。表面近傍とは探針から非
導電性薄膜に電圧を印加したときにその効果が非導電性
薄膜に働く位置をいう。これは印加した電圧が非導電性
薄膜の導電性が変化するに足りる電圧が非導電性薄膜に
印加されたり、また印加された電圧により非導電性薄膜
の導電性が変化するに足りる電流が非導電性薄膜に流れ
ることである。つぎに、探針101と導電性基板102
との間に外部に接続された電源104から電圧を印加す
る。この電圧印加により非導電性薄膜に基板と垂直方向
に電圧が印加され、非導電性薄膜の導電性が上昇する
(図1(2))。この部分を導電性上昇部105と呼
ぶ。この状態では導電性上昇部105は導電性基板10
3と電気的に接続されている。
【0009】つぎに、非導電性の基板106を用意し、
これを導電性上昇部105を含む非導電性薄膜102表
面上に接合させる(図1(3))。次にこの状態で接合
した非導電性薄膜102とともに基板106を剥離する
(図1(4))。このとき、非導電性薄膜102の導電
性上昇部105も一緒に剥離する。こうして非導電性薄
膜102を非導電性基板106に転写する。図1では基
板106は全体を絶縁性としている。基板106は絶縁
性であるため導電性上昇部105は電気的に外部と絶縁
された微細部分となる。なお、図1では基板106全体
を非導電性としているが、非導電性薄膜102と接する
側の表面が非導電性であればよい。また、非導電性薄膜
102と接する側全体が非導電性ではなくても導電性上
昇部105の下部となる部分が非導電性であればよい。
非導電性薄膜は電圧印加により伝導度が上昇するものか
らなる膜であればなんでよいが、ポリイミドをもちいる
と機械的強度が上昇し、探針が非導電性薄膜に万が一衝
突しても機械的損傷を抑制することができる。
【0010】また、非導電性薄膜としてラングミュアー
ブロジェット法(LB法)により作成した薄膜を用いる
と、薄膜表面が特に平坦になるため探針の衝突も抑制で
き、また印加する電圧の条件の場所依存性も減少させる
ことができる。本発明において探針は従来のSPMとし
ての動作を行うことも可能である。例えば前記探針と前
記導電性基板との間に非導電性薄膜が導電率上昇を行わ
ない程度に電圧を印加して、そのときに流れる電流が一
定になるように探針の図1に示すZ方向に移動制御しな
がら図示XY方向に走査し、そのときのZ方向の制御信
号から非導電性薄膜102表面の情報をえることができ
る。これは従来のSTMによる表面観察である。また、
本発明において弾性体に支持された探針を用いることに
より非導電性薄膜表面に探針先端がちょうど接触した状
態にすることができ、この接触した位置で電圧印加を行
うことにより、前記非導電性薄膜の中に前記探針がもぐ
りこみ前記非導電性薄膜を破壊することが防止できる。
この弾性体の例としては通常AFMにおいてカンチレバ
ーとして用いられる板バネ状のものが挙げられる。これ
は探針先端が非導電性薄膜表面に接触した状態から探針
先端が非導電性薄膜表面に押し付けるように弾性体支持
部を移動させても弾性体のたわみによりその力が吸収さ
れるようにできるからである。また、このときのたわみ
量を検出することにより通常のAFMの動作をすること
が可能となる。この状態で通常のAFM動作の機能を付
与することにより導電率上昇のための電圧印加をする前
に電圧を印加することなく表面を観察しながら位置決め
を行うことができ、非導電性薄膜に不必要な電圧を印加
することを避けることが可能となる。
【0011】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する。 [実施例1]本発明の実施例1を図2に示す微細加工装
置を用いた微細加工法について述べる。本微細加工装置
は、 201 探針 205 ピエゾ素子 206 電源 207 電流検出装置 208 Z方向位置制御回路 209 XY方向位置制御回路 210 マイクロコンピュータ で構成されている。また加工の対象となる試料は、 202 ポリイミドLB膜 203 Au薄膜 204 マイカ である。Au薄膜203はマイカ204にエピタキシャ
ル成長させたAu薄膜である。ポリイミドLB膜202
はラングミュアーブロジェット(LB)法により形成さ
れ、膜厚は約3nmである。このポリイミドLB膜20
2は電圧印加により導電性が上昇する。ここではポリイ
ミドLB膜202、Au薄膜203、マイカ204を合
わせて加工試料211という。
【0012】探針201は、Pt製で通常のSTMに用
いるものであり、その先端の曲率半径は10nmのオー
ダである。ピエゾ素子205は、通常、STMに用いる
ピエゾを用いており、上部に加工試料211を支持して
いる。このピエゾ素子に外部から電圧を印加することに
より加工試料211を図示X、Y、Z各々の方向に移動
させる。これにより探針201と加工試料211の相対
的位置を制御することが可能となる。電源206は探針
201とAu薄膜203との間に電圧を印加する。電流
検出装置207は探針201とAu薄膜203との間に
流れる電流を検出し、その値をZ方向位置制御回路20
8、マイクロコンピュータ210に送る。Z方向位置制
御回路208はマイクロコンピュータ210からの指示
によりピエゾ素子205に電圧を印加して、ピエゾ素子
205のZ方向の位置を制御する。また、Z方向位置制
御回路208はマイクロコンピュータ210から指定さ
れる電流値と電流検出装置207からの値が等しくなる
ようにピエゾ素子205のZ方向を制御することも可能
である。
【0013】XY方向位置制御回路209はマイクロコ
ンピュータからの指示によりピエゾ素子205に電圧を
印加して、ピエゾ素子205のXY方向の位置を制御す
る。マイクロコンピュータ210は加工試料211の微
細加工を行うための制御全般をつかさどる。
【0014】本実施例における微細加工は、以下のとお
りに行う。まず、マイクロコンピュータ210の指示に
よりXY方向位置制御回路209が信号を出し、探針2
01の先端が加工試料211表面の加工を施したい位置
に来るようにピエゾ素子205をX−Y方向に移動させ
る。つぎにマイクロコンピュータ210が探針201の
先端と加工試料211の距離を両者に流れる電流として
規定する。次に電源206により電圧が探針201とA
u薄膜203の間に印加され、探針201とAu薄膜2
03の間に流れる電流を電流検出装置207が検出し、
その値が先に規定した電流値となるようにZ方向位置制
御回路208がピエゾ素子205を制御する。なお、こ
のとき印加する電圧を距離制御用電圧と呼ぶ。規定の電
流値になったところで、Z方向位置制御回路208の動
作をやめ、Z方向の動きを止める。この状態でポリイミ
ドLB膜202の導電率を上昇させるための電圧を電源
206から印加する。この電圧を導電率上昇用電圧とい
う。一般に距離制御用電圧はその電圧印加によりポリイ
ミドLB膜202の導電率が上昇しない程度に設定して
あり、導電率上昇電圧はポリイミドLB膜202の導電
率が上昇するに十分な値が設定されている。本実施例で
は距離制御用電圧として0.4V、導電率上昇用電圧と
して4.0Vとした。本実施例ではこの導電率上昇用電
圧を印加することにより、ポリイミドLB膜202に直
径約5nmの領域に導電率上昇の領域を形成できた。
【0015】つぎに、図3に示す方法でポリイミドLB
膜を剥離、転写する。図3において 300 導電性上昇部 301 Si基板 302 エポキシ樹脂 である。導電性上昇部300は電圧印加により導電性が
上昇した部分である。エポキシ樹脂302はSi基板3
01に塗布したものであり、塗布後乾燥させることによ
り固化し接着剤の作用をするものである。
【0016】本実施例ではまずSi基板301にエポキ
シ樹脂302を塗布する(図3(1))。エポキシ樹脂
302が固化する前にエポキシ樹脂302表面をポリイ
ミドLB膜202表面に接触させ、この状態でエポキシ
樹脂302を固化させる(図3(2))。
【0017】つぎに、Si基板301を加工試料211
から剥がすが、このとき既にエポキシ樹脂は固化してお
り、Si基板301とエポキシ樹脂302及びポリイミ
ドLB膜202が一体化して剥離する(図3(3))。
エポキシ樹脂302は絶縁性であり、電子は導電性上昇
部303に閉じ込められ量子効果を発現することができ
る。本実施例では探針201の位置を固定して導電率上
昇用電圧印加を行い導電率上昇を発生させた後に転写を
行うことにより、点状の領域に電子を閉じ込める構造を
作成することができた。上記方法に加え、導電率上昇用
電圧を印加した状態で探針201を試料表面XY方向に
移動することにより線状あるいは面状で導電性上昇の領
域を作成し、その後に転写を行うことにより線状、ある
いは面状の領域に電子を閉じ込める構造を形成すること
も可能である。また、本実施例では加工する材料として
ポリイミドを用いており、探針による加工試料表面の損
傷を抑制することができた。また、本実施例においては
LB法により作成した膜を使用しているため、加工試料
表面が平坦であり探針による加工試料への衝突を抑制す
ることができ、やはり加工試料表面の損傷を抑制するこ
とができる。
【0018】[実施例2]つぎに、本発明による実施例
2を示す。本実施例では図4に示す微細加工装置を用い
た。本実施例で用いた加工装置は 401 探針 402 カンチレバー 403 レーザ 404 2分割センサ 408 ピエゾ素子 409 電源 410 Z方向位置制御回路 41l XY方向位置制御回路 412 たわみ量検出装置 413 マイクロコンピュータ から構成されている。本実施例では加工の対象として、 405 ポリイミドLB膜 406 Au薄膜 407 マイカ を用いており、これは実施例1で用いたポリイミドLB
膜202、Au薄膜203、マイカ204と同じであ
り、ここではポリイミドLB膜405、Au薄膜406
とマイカ407を合わせて加工試料414という。
【0019】探針401はPt製であり、実施例1で用
いた微細加工装置と同様に先端が鋭利なもので、板バネ
状のカンチレバー402に支持されている。このカンチ
レバー402は通常のAFMにおいて用いられるものと
同様のものであり、本実施例においてはバネ定数0.0
5N/mのものを使用した。レーザ403はカンチレバ
ー402の加工試料と反対側の面を照射するものであ
り、本実施例においては半導体レーザを用いた。レーザ
403から照射されたレーザ光はカンチレバー402に
より反射され、2分割センサ404に導入される。2分
割センサ404は2つのフォトダイオードから構成さ
れ、この2つのダイオードにレーザ光がほぼ均等になる
ように導入される。
【0020】カンチレバー402がたわむとレーザ光の
反射が変化し、2分割センサ404の2つのフォトダイ
オードに導入される光の割合が変化する。この光の変化
量はたわみ量検出装置412に送られ、たわみ量検出装
置はその入力信号からたわみ量を算出する。このたわみ
量は探針401が加工試料414から受ける力を示して
いる。この検出方法は通常のAFMにおける光てこ方式
と呼ばれるものである。ポリイミドLB膜はラングミュ
アーブロジェット法により形成されたポリイミド膜であ
り電圧の印加に導電率が増加する。ピエゾ素子408は
実施例1におけるピエゾ素子205と同じものである。
電源409は探針401とAu薄膜406との間に電圧
を印加する。Z方向位置制御回路410はマイクロコン
ピュータ413からの指示によりピエゾ素子408に電
圧を印加して、ピエゾ素子408のZ方向の位置を制御
する。また、Z方向位置制御回路410はマイクロコン
ピュータ413から指定される値とたわみ量検出装置4
12の出力値が等しくなるようにピエゾ素子408のZ
方向を制御することも可能である。XY方向位置制御回
路411はマイクロコンピュータからの指示によりピエ
ゾ素子408に電圧を印加して、ピエゾ素子408のX
Y方向の位置を制御する。マイクロコンピュータ413
は加工試料414の微細加工を行うための制御全般をつ
かさどる。
【0021】本実施例における微細加工は以下のとおり
に行う。マイクロコンピュータ413が探針401の先
端と加工試料414との間に働く力をカンチレバー40
2のたわみ量として規定する。次にマイクロコンピュー
タ413の指令によりZ方向位置制御回路410が動作
して探針401と加工試料414を接触させてたわみ量
検出装置412の出力が規定値になるように制御する。
この帰還制御を保ったままマイクロコンピュータ413
の指示によりXY方向位置制御回路411が信号を出
し、探針401の先端が加工試料414表面を走査する
ようにピエゾ素子408をX−Y方向に走査させる。こ
の時のXY方向の制御信号とZ方向の制御信号から、加
工試料414の表面形状を観察する。これは通常のAF
Mの動作である。このAFMによる表面観察を行うこと
により試料加工を行いたい位置を容易に特定することが
可能である。次に加工を行いたい位置に来たところでZ
方向位置制御回路410とXY方向位置制御回路411
によるピエゾ素子408への出力電圧を固定してZ方向
及びXY方向の移動をやめる。次にマイクロコンピュー
タ413の指令により電源409が動作して、ポリイミ
ドLB膜405の導電率を上昇させるための電圧を印加
する。本実施例では7Vの電圧を印加することにより直
径約10nmの領域に導電率上昇の領域を形成できた。
【0022】つぎに、実施例1に示した方法と同様な方
法によりポリイミドLB膜405をエポキシ樹脂上に転
写する。この場合、 ポリイミドLB膜202 を ポリイミドLB膜405 Au薄膜203 を Au薄膜406 マイカ204 を マイカ407 加工試料211 を 加工試料414 として考えればよい。また、本実施例でも加工する材料
としてポリイミドを用いており、探針による加工試料表
面の損傷を抑制することができた。また、LB法により
作成した膜を使用しているため、加工試料表面が平坦で
あり探針による加工試料への衝突を抑制することがで
き、やはり加工試料表面の損傷を抑制することができ
る。
【0023】[実施例3]つぎに、図5に示した微細加
工装置で実施例3を示す。本実施例においてはGeSb
2Te4膜を加工する。本実施例では加工する試料がポリ
イミドLB膜の代わりにGeSb2Te4となっている点
が実施例2と異なる。GeSb2Te4501はAu薄膜
406上にスパッタ法により形成した膜であり、電圧の
印加により導電率が上昇する。本実施例ではGeSb2
Te4薄膜501、Au薄膜406及びマイカ407を
合わせて加工試料502と呼ぶ。加工試料502を除い
た微細加工装置は実施例2で用いた微細加工装置と同じ
である。
【0024】本実施例における微細加工は以下のように
して行う。まず、実施例2において示した方法と同様な
方法で探針401先端がGeSb2Te4501表面の加
工を行いたい位置に移動させる。次にマイクロコンピュ
ータ413の指令により電源409が動作して、GeS
2Te4501の導電率を上昇させるための電圧を印加
する。本実施例では10Vの電圧を印加することにより
直径約20nmの領域に導電率上昇の領域を形成でき
た。つぎに、加工試料502をピエゾ素子408からと
りだし、図6に示すステップを行う。取り出した加工試
料502(図6(1))に対して、まずSiO2膜60
1をスパッタ法によりつけ、次にAu/Cr膜602を
スパッタ法により積層する(図6(2))。なお、この
取り出した加工試料502のGeSb2Te4薄膜501
には電圧印加により生じた導電性上昇部600が含まれ
る。つぎに、その上にSi基板603を接触した状態
(図6(3))で加熱処理を行うことによりAu/Cr
膜602とSi基板603とで共晶状態を発生させる。
つぎに、Si基板603、Au/Cr膜602、SiO
2膜601、GeSb2Te4501を剥離する(図6
(4))。GeSb2Te4501に含まれた導電性上昇
部600はSiO2膜601によりSi基板、Au/C
r膜602から電気的に絶縁され、この領域に電子の閉
じ込め状態を発生させることができる。
【0025】
【発明の効果】本発明は、以上のように、電圧印加によ
り、非導電性薄膜に導電率が上昇した微細な導電性上昇
部を形成し、該導電性上昇部の少なくとも一部と、少な
くとも一部に非導電性を有する別の基板の該非導電性部
分の一部とを接触させ、この導電性上昇部を含む非導電
性薄膜を前記別の基板に転写する構成により、微細な領
域に電子を閉じ込める構造を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による微細加工方法を示す図である。
【図2】実施例1に用いた微細加工装置を示す図であ
る。
【図3】実施例1の加工方法を示す図である。
【図4】実施例2に用いた微細加工装置を示す図であ
る。
【図5】実施例3に用いた微細加工装置を示す図であ
る。
【図6】実施例3の加工方法を示す図である。
【符号の説明】
101:探針 102:非導電性薄膜 103:導電性基板 104:電源 105:導電性上昇部 106:基板 201:探針 202:ポリイミドLB膜 203:Au薄膜 204:マイカ 205:ピエゾ素子 206:電源 207:電流検出装置 208:Z方向位置制御回路 209:XY方向位置制御回路 210:マイクロコンピュータ 300:導電性上昇部 301:Si基板 302:エポキシ樹脂 401:探針 402:カンチレバー 403:レーザ 404:2分割センサ 405:ポリイミドLB膜 406:Au薄膜 407:マイカ 408:ピエゾ素子 409:電源 410:Z方向位置制御回路 411:XY方向位置制御回路 412:たわみ量検出装置 413:マイクロコンピュータ 501:GeSb2Te4薄膜 502:加工試料 600:導電性上昇部 601:SiO2薄膜 602:Au/Cr膜 603:Si基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 49/00 H01L 29/28

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微細な領域に電子を閉じ込める構造を形成
    する微細加工方法であって、非導電性薄膜に対向して配
    置された探針を、非導電性薄膜の加工すべき表面または
    該表面近傍に位置させ、前記導電性基板と前記探針との
    間に電圧を印加して、前記非導電性薄膜の導電率が上昇
    した導電性上昇部を形成し、前記導電性上昇部の少なく
    とも一部と、少なくとも一部に非導電性を有する別の基
    板の該非導電性部分の一部とを接触させ、前記導電性上
    昇部を含む非導電性薄膜を前記別の基板に転写し、該導
    電性上昇部を非導電性の領域で囲んで微細な領域に電子
    を閉じ込める構造を形成することを特徴とする微細加工
    方法。
  2. 【請求項2】前記非導電性薄膜が、ラングミュアーブロ
    ジェット法により形成されたことを特徴とする請求項1
    に記載の微細加工方法。
  3. 【請求項3】前記非導電性薄膜が、ポリイミドであるこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2に記載の微細加
    工方法。
  4. 【請求項4】前記探針は、弾性体により支持された構成
    を備え、前記電圧印加は該弾性体により支持された探針
    の先端が前記非導電性薄膜表面に接触した位置で行われ
    ることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項
    に記載の微細加工方法。
  5. 【請求項5】前記微細加工方法は、前記弾性体のたわみ
    量を検出するステップを含むことを特徴とする請求項4
    に記載の微細加工方法。
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