JPH10338530A - 軟化ガラスの製造方法及び浮上保持具 - Google Patents

軟化ガラスの製造方法及び浮上保持具

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JPH10338530A
JPH10338530A JP14415297A JP14415297A JPH10338530A JP H10338530 A JPH10338530 A JP H10338530A JP 14415297 A JP14415297 A JP 14415297A JP 14415297 A JP14415297 A JP 14415297A JP H10338530 A JPH10338530 A JP H10338530A
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JP
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glass
holder
floating
divided
floating holder
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JP14415297A
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English (en)
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Shinichiro Hirota
慎一郎 広田
Kishio Sugawara
紀士男 菅原
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Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B40/00Preventing adhesion between glass and glass or between glass and the means used to shape it, hold it or support it
    • C03B40/04Preventing adhesion between glass and glass or between glass and the means used to shape it, hold it or support it using gas
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B19/00Other methods of shaping glass
    • C03B19/02Other methods of shaping glass by casting molten glass, e.g. injection moulding

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 気流により浮上保持した軟化ガラスの次工程
への移送を、受け型(浮上治具)へガラスが融着した
り、あるいはガラスに接触傷が生じることなく行える方
法及び装置を提供すること。 【解決手段】上方へ気流を噴出する手段を有する複数に
分割可能な保持具上に、滴下または流下する溶融ガラス
を前記気流により浮上させた状態で受け止めてガラス塊
を形成し、または上方へ気流を噴出する手段を有する複
数に分割可能な保持具上で、ガラス塊を前記気流により
浮上させた状態で加熱して軟化させ、前記保持具を分割
し、分割により形成された保持具の間隙から前記ガラス
塊を落下させることにより、前記ガラス塊を次工程に移
送する工程を含む軟化ガラスの製造方法であって、前記
保持具から上方へ噴出する気流の量を、保持具分割後も
分割前の80%以上に維持する方法、及びこの方法に使
用する軟化ガラスの浮上保持具。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレス成形後に研
削研磨が不要なガラスレンズ等のガラス光学素子を製造
するために用いられる、軟化した被成形ガラス素材を浮
上保持することにより製造する方法と、これに用いる浮
上保持具に関する。
【0002】
【従来の技術】近年プレス成形後において研削研磨を必
要としないレンズ等のガラス光学素子の精密成形法が種
々検討されている。この種の成形法としては、ガラスプ
リフォーム(被成形ガラス素材)を予め作り、これを再
加熱してプレス成形するリヒートプレス法が主流である
が、溶融ガラスから直接精密成形するダイレクトプレス
法も検討されている。
【0003】例えば、特開平6-340430 号公報には、図
8に示すように、「溶融させたガラスをオリフィス31
から落下させる工程、該落下したガラス32を、多孔質
部材33表面からガスを噴出するように構成され水平方
向に開閉することができる割型からなる第1型部材30
で受けて光学ガラス素子予備成形体を得る工程(図8
a)、前記第1型部材30を水平方向に開くことにより
光学ガラス素子予備成形体32を第2型部材34に落下
させる工程(図8b)、第2型部材34上に載置された
光学ガラス予備成形体32をプレス成形して光学ガラス
素子を得る工程、を有してなる光学ガラス素子の製造方
法」が提案されている。
【0004】また、特開平9-12317号公報には、図9に
示すように、溶融ガラスの塊41を割型式の受け型(浮
上装置)40(または50)で下方から噴出する気流に
より浮上保持しながら温度を調整し、前記受け型40
(または50)を開いて成形型上に落下させる方法、及
び、溶融ガラスの塊41を第1の受け型40(または5
0)で受けた後、これを更に前記第一の受け型と同様に
割型式の第2の受け型50に移して温度調整し、次いで
受け型40(または50)を開いて成形型上に落下させ
る方法が示されている。
【0005】一方、特開平8-133758 号公報には、「加
熱軟化したガラスゴブ体を、予熱した成形型で押圧成形
することによりガラス光学素子を製造する方法であっ
て、ガラスゴブを気流により浮上させながら加熱するこ
とにより軟化させ、かつ前記加熱軟化したガラスゴブ
を、該ガラスゴブを加熱するために用いる浮上治具が2
つ以上に分割移動することにより落下させて、前記予熱
した成形型に移送し、次いで押圧成形することを特徴と
するガラス光学素子の製造方法」が提案されている。
【0006】そして、前記浮上治具の具体例として、図
10(a)に示すように、上方開口部61がガラス体6
2の径より小さく、この上方開口部61の底から上方に
流出する気流により当該上方開口部上でガラス体62を
浮上させる浮上治具60(2つに分割可能)、および、
図10(b)に示すように、ガラス体62の外径の曲率
に近似する球面または平面を有する多孔質材71から流
出する気流によりガラス体62を浮上させる浮上治具7
0(2つに分割可能)が示されている。
【0007】これらの方法によれば、上方へ噴出する気
流によって、軟化ガラスを第1型部材(受け型・浮上治
具)に接触させずに浮上保持し、かつ搬送具等を使用す
ることなく落下させることにより成形型に移送するた
め、ガラスの融着、シワや突起、受け型との接触による
汚れ、ガラス揮発物の付着等を防ぐことができ、その後
のプレス成形により表面の清浄なガラス光学素子を成形
できる。そして同時にこれらの方法は、成形のサイクル
タイムが短く、生産効率が高いという利点を有してい
る。
【発明が解決しようとする課題】
【0008】しかしながら、これらの従来技術の浮上保
持方法や浮上保持具(第1型部材・受け型・浮上治具)
にはいずれも欠点があり、目的に沿った充分な効果が必
ずしも得られないという問題があった。すなわち、特開
平6-340430 号に開示された方法では、浮上保持具(第
1型部材)として多孔質部材を用いているが、この場
合、光学ガラス素子予備成形体を落下させる際に、それ
まで第1型部材が閉じていたため上方へのみ噴出してい
たガスの気流が、第1型部材を開くと同時に、当該第1
型部材が互いに当接していた垂直面の全域から噴出して
しまい、上方へのガス噴出量が一気に低下してガラス素
子予備成形体の浮上力が弱まる。その結果、分割した浮
上保持具が十分に離れてガラス素子予備成形体が落下し
て通過できるに十分な間隙が形成される前にガラス素子
予備成形体が落下してしまい、第1型部材にガラスが融
着したり、第1型部材への接触して予備成形体に傷が生
じてしまう。
【0009】また、上記他2件の従来技術においても、
受け型または浮上治具の下部から上方へ噴出していたガ
ス気流が、受け型や浮上治具を分割開放した瞬間に、当
該開放によって生じる空間に一気に流れることになるた
め、やはりこの場合もガラス塊の浮上力が弱まり、その
結果、ガラス融着や受け型(浮上治具)への接触傷が生
じてしまう。そこで本発明の目的は、気流により浮上保
持した軟化ガラスの次工程への移送を、受け型(浮上治
具)へガラスが融着したり、あるいはガラスに接触傷が
生じることなく行える方法及び装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者は、上記
従来技術の欠点を解消するために鋭意研究を重ねた。そ
の結果、上記課題が浮上保持具の分割開放時にそれまで
上方に噴出されていたガス気流の量が急激に減少するこ
とに起因して発生すること、及び浮上保持具の分割開放
後も上方に噴出されるガス気流の量が、開放前の噴出量
に対して80%以上に維持されていれば、落下するガラ
ス塊が保持具に融着したり、接触傷を生じるのを防止で
きることを見いだして本発明を完成した。
【0011】即ち、本発明は、上方へ気流を噴出する手
段を有する複数に分割可能な保持具上に、滴下または流
下する溶融ガラスを前記気流により浮上させた状態で受
け止めてガラス塊を形成し、前記保持具を分割し、分割
により形成された保持具の間隙から前記ガラス塊を落下
させることにより、前記ガラス塊を次工程に移送する工
程を含む軟化ガラスの製造方法であって、前記保持具か
ら上方へ噴出する気流の量を、保持具分割後も分割前の
80%以上に維持することを特徴とする軟化ガラスの製
造方法(第1の製造方法)に関する。
【0012】さらに、本発明は、上方へ気流を噴出する
手段を有する複数に分割可能な保持具上で、ガラス塊を
前記気流により浮上させた状態で加熱して軟化させ、前
記保持具を分割し、分割により形成された保持具の間隙
から前記ガラス塊を落下させることにより、前記ガラス
塊を次工程に移送する工程を含む軟化ガラスの製造方法
であって、前記保持具から上方へ噴出する気流の量を、
保持具分割後も分割前の80%以上に維持することを特
徴とする軟化ガラスの製造方法(第2の製造方法)に関
する。
【0013】加えて、本発明によれば、複数のガス噴出
孔を有する凹曲面を有し、かつ複数に分割可能な、ガラ
ス塊を浮上保持するための治具であって、分割により露
出する面(分割露出面)はガス噴出孔を有さないか、ま
たは分割により生じる露出面はガス噴出孔を有し、かつ
該ガス噴出孔を分割後における前記分割露出面からのガ
ス噴出量が前記凹曲面からのガス噴出量の20%以下と
なるようにしたことを特徴とする軟化ガラスの浮上保持
具が提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明の第1の軟化ガラスの製造方法は、レンズ
等のガラス光学素子を溶融ガラスから直接精密成形する
ダイレクトプレス法において実施される方法であり、本
発明の第2の製造方法は、ガラスプリフォーム(被成形
ガラス素材)を予め作り、これを再加熱してプレス成形
するリヒートプレス法において実施される方法である。
また、本発明の浮上保持具は、上記何れの方法にも使用
することができる。
【0015】ダイレクトプレス法は、通常、溶融ガラ
スから溶融ガラス塊を得る工程、溶融ガラスの温度
(粘度)をプレス成形に適したものに調整する工程、及
び、得られた溶融ガラス塊をプレス成形する工程、の
3つの工程からなるものである。そして、本発明の第1
の製造方法は、上記ダイレクトプレス法における及び
/またはの工程について実施することができる。以
下、ダイレクトプレス法の工程に沿って、本発明に係る
軟化ガラスの製造方法と浮上保持具を説明する。
【0016】第1の工程 第1の工程は、溶融ガラスからガラス塊を作成する工程
であり、具体的には、流出パイプから連続的に供給され
る溶融ガラスを、1つ1つの独立したガラス塊にする工
程である。前記ガラス塊は、球状またはマーブル状(球
を偏平した形状)にすることが望ましい。このため、流
出パイプから滴下または流下する溶融ガラス塊は、下か
ら噴出する気流により受け止められ、浮上保持された状
態で球状またはマーブル状に形成される。このガラス塊
の受け止め及び浮上保持には、図1に示される浮上保持
具が使用される。尚、(a)は(b)のAA断面図であ
る。
【0017】図1において、浮上保持具10は金属製
で、全体の形状が板状をなし、その上面中央に凹曲面を
形成する凹部11が設けられている。この凹部11は、
底部が球面をなし、また上部が円錐面をなしている。ガ
ラス塊を気流の噴出なしに凹部11に置いた場合、ガラ
ス塊と凹部11とが円錐面で接触するようにすることが
ガラス塊の浮上を容易にできるという観点から適当であ
る。また、この円錐面の好ましい開口角度は、ガラス塊
の形状により異なり、ガラス塊の浮上を容易にできると
いう観点から、例えば、球状の場合20〜80°の範囲
であることが好ましく、マーブル状の場合、50〜11
0°の範囲であることが好ましい。浮上保持具10はそ
の中央において左右対称に2分割可能に形成されてお
り、一対をなす保持具10a、10bのそれぞれが支持
アーム12によって、上面の凹部11を残して被覆さ
れ、支持されている。この支持アーム12は、第1工程
において浮上保持具10内に形成されたガラス塊を、第
2工程において、当該浮上保持具と共に図示せざる温度
調整室に移送し、更に、浮上保持具10を2分割して開
放する際に作動する。
【0018】前記支持アーム12によって被覆・支持さ
れる浮上保持具10の内部には、空隙部13が密閉状態
で設けられ、浮上保持具10の外部から前記空隙部13
に連通するガス導入管14が設けられている。また、前
記空隙部13から前記凹部11の底面に貫通する複数の
細孔15が形成されている。この細孔15の大きさは、
直径0.2ミリメートル以上に形成することが、噴出す
る気流により軟化ガラスの表面に凹みができることなく
ガラス塊を保持できるとうい観点及び孔の形成が容易で
あるという観点から好ましい。また、細孔15の大きさ
は、ガラス塊の外径の大きいものでも、その上限は約
1.5mmである。特に、溶融ガラスを流下させる場合
に、細孔が大きすぎると細孔の跡が付く場合があるの
で、0.8mm以下であることが好ましい。また、細孔
15は、図1(b)に示すように浮上保持具10の中央
の分割部分近傍に多く設けることが、ガラス塊16を安
定して浮上保持できるという観点から望ましい。また、
例えば、図1(c)に示すように、径の異なる細孔を設
けることもできる。図1(c)では、1mmの細孔1
5’を4つ凹部の底を中心にして対称の位置に設け、か
つ0.4mmの細孔15を分割部分近傍に配列するよう
に設けてある。こうすることで、接触を生じやすい分割
部分稜線付近での浮上を良好に保つことができるという
利点がある。前記の浮上保持具10の上方で流出パイプ
から滴下または流下された溶融ガラスは、浮上保持具1
0の外部からガス導入管14を経て空隙部13に導か
れ、更に凹部11底面に設けられた細孔15から噴出さ
れるガスの気流を受けて、凹部11内に浮上した状態で
保持され、該凹部において球状またはマーブル状のガラ
ス塊16に形成される。
【0019】第2の工程 第2の工程は、前記ガラス塊を下方から噴出する気流に
より浮上保持しながら、該ガラス塊の温度を、ガラス粘
度が第3工程での成形に最も適したものとなるように調
整する工程である。第2の工程は、第1の工程で使用し
た浮上保持具10をそのまま使用して、第1の工程と継
続して行うことができるが、ガラス塊を第1の工程の浮
上保持具10から第2の工程専用の他の浮上保持具に移
送して行うこともできる。
【0020】第1工程専用の浮上保持具から第2工程専
用の浮上保持具にガラス塊を移送する場合には、例え
ば、第1工程の浮上保持具10を支持アーム12により
第2工程の浮上保持具の直上まで移送し、ここで第1工
程の浮上保持具を2分割して開放し、ガラス塊を第2工
程の浮上保持具上に落下させることにより行うことがで
きる。
【0021】浮上保持具を左右へ開く速度は比較的速い
速度で行うが、あまり速くすると振動を生じたり、プリ
フォームが左右のいずれかの浮上保持具に引張られたり
して、良好な落下が得られない。また、浮上保持具は、
その閉鎖時において凹部が左右で段差を生ずることなく
完全に一致するようにセットすることが重要である。こ
こにずれがあるとガス漏れを生じ、軟化したプリフォー
ムの下面にキズなどが発生しやすく、浮上保持具もダメ
ージを受けやすいからである。
【0022】そして、第1工程の浮上保持具10を2分
割して開放する際には、この浮上保持具の上方へ噴出さ
れるガスの量は、浮上保持具開放前のガスの量の少なく
とも80%以上に維持される。この噴出ガスの量は、浮
上保持具開放後も開放前と同量(100%)に維持され
ることが最も好ましい。本発明に係る浮上保持具10で
は、ガスの噴出は、浮上保持具内部に密閉状態で設けら
れた空隙部13から行われるので、浮上保持具を開放し
た瞬間にその開放部分に生じる空間からガスが漏れるこ
ともなく、開放前と比較して80%〜100%の噴出量
が維持される。このようにすることで、従来法で問題と
なったガラス融着や接触傷を生じることなく、落下移動
させることができる。なお、第2工程の浮上保持具の構
造は、第1工程の浮上保持具10の構造と略同様のもの
としてもよい。
【0023】第3の工程 第3の工程は、第2の工程で粘度を調整したガラス塊
を、上下一対の成形型により加圧して成形した後、これ
を冷却して所定温度以下にし、次いで成形型からガラス
成形体を離型する工程である。第3の工程においては、
ガラス光学素子の精密成形用の従来から公知の成形型を
用いることができる。
【0024】第1の工程及び第2の工程を経て球状また
はマーブル状に形成されたガラス塊は、浮上保持具内で
浮上保持された状態で成形型の下型の直上まで移送さ
れ、ここで、浮上保持具が2分割開放されて、ガラス塊
が下型内に落下し、直ちに上型が降下してプレス成形が
行われる。そして、第2工程から第3工程へのガラス塊
の移送のために浮上保持具が分割開放される際にも、浮
上保持具上方へのガス噴出量は、分割開放前の80〜1
00%に維持される。
【0025】以上のように、ダイレクトプレス法の工程
に沿って本発明の浮上保持方法と浮上保持具を説明した
が、次に、本発明をリヒートプレス法において実施する
第2の製造方法について説明する。リヒートプレス法
は、通常、成形すべきガラス光学素子(最終成形品)
の前駆体として用いるガラスプリフォームを成形する工
程、前記ガラスプリフォームを再加熱して成形に適し
た粘度にまで軟化させる工程、及び、再加熱により適
度な粘度に軟化したガラスプリフォームを成形型によっ
て所定形状に成形する工程、の3つ工程からなる。そし
て、本発明は、リヒートプレス法の上記〜の工程の
うち、の工程において実施することができる。
【0026】すなわち、既に公知のガラスプリフォーム
成形工程において予め成形されたガラスプリフォーム
を、図1に示される前述の浮上保持具10を用いて、上
方へ噴出するガスの気流により浮上させた状態で受け止
めて加熱して軟化させ、ガラス塊を形成した後、浮上保
持具10を成形型の下型直上まで移動させ、これを2分
割開放することによってガラス塊を落下させ、成形型に
よって成形する。そして、この場合にも、浮上保持具を
分割開放した際に、上方へのガスの噴出量は開放前の8
0から100%が保たれる。なお、上記プリフォームの
成形工程で使用される成形型は、従来より公知のものを
使用することができる。
【0027】本発明の実施の形態は、以上説明した通り
であるが、本発明の浮上保持具は、図1に示すものに限
られない。例えば、図1に示す浮上保持具は、中央部分
において左右に2分割可能に形成したが、これは必ずし
も2分割である必要はない。要は、複数に分割可能で、
その分割開放によってガラス塊を下方に落下させ得る構
造であればよい。また、図2に示すように、浮上保持具
10を多孔質部材21とこの多孔質部材21上面の凹曲
面を形成する凹部11以外を被覆する気密部材22とか
ら構成してもよい。この場合には、図1のような凹部1
1底面の細孔は不要であり、ガスは多孔質部材21中の
微細孔を通して噴出する。
【0028】また、図3に示すように、浮上保持具10
の凹部11を円錐形状に形成し、この凹部11底面の中
央付近に細孔15を2つ(図3(b))または4つ(図
3(c))またはそれ以上設けてもよい。さらに、図4
に示すように、浮上保持具10から成形型の下型23に
ガラス塊16を落下させる際に、当該浮上保持具10と
下型23の間に漏斗形状のファンネル24を介在させて
もよい。そのようにすることによって、ガラス塊を下型
の中央に的確に落下させることができる。
【0029】また、図5((a)は断面図であり、
(b)は分割露出面を正面から見た図である)に示すよ
うに、浮上保持具10の空隙部13から、該浮上保持具
の分割露出面に貫通する横穴25を設ければ、ガラス塊
を落下させる時に、浮上保持具10の左右の分割面から
適量のガスを噴出させることができるので、これによっ
てガラス塊16の落下が規制され、ガラス塊が浮上保持
具に接触するのを防止することができる。なお、ガラス
塊がマーブル状の場合、図5に示す浮上保持具の凹部1
1の円錐面の開口角度は50〜110°が好ましい。凹
部の円錐面の開口角を50°より小さくすると、プリフ
ォームの浮上中に傾きが発生しやすく振動を起こし、逆
に、円錐面の開口角をll0°より大きくすると横揺れ
が大きくなり、いずれも良好な落下が得られないからで
ある。尚、前述のように、ガラス塊が球状の場合には、
円錐面の開口角を20〜80°の範囲であることが好ま
しい。
【0030】また、横穴25は、浮上保持具の分割露出
面に向かって上方へ傾斜してる方が、ガラス塊を適切に
落下させるために好ましい。さらに、横穴25の大きさ
や数は適宜であるが、浮上保持具を分割開放した際に細
孔15から上方へ噴出するガスの量を開放前の80%以
上に維持できる程度の大きさと数であることが必要であ
る。
【0031】また、図6に示すように、浮上保持具の凹
曲面の中央部にさらに円錐状または凹曲面状の凹部17
を形成することで、落下時のガラス塊の融着や接触傷を
防止するのに有効である。凹部17の大きさや形状は、
ガラス塊の大きさや形状、浮上保持具の分割移動速度等
を考慮して適宜決定できる。また、図7に示すように、
浮上保持具の分割露出面の上端縁に切り欠き18を形成
することで、落下時のガラス塊の融着や接触傷を防止す
るのに有効である。切り欠き18の角度や形状は、ガラ
ス塊の大きさや形状、浮上保持具の分割移動速度等を考
慮して適宜決定できる。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。実施例1 本実施例においては、図1に示す浮上保持具を使用し
た。浮上保持具10の材質はタングステン合金で、左右
2分割されているものを合わせたときの形は縦、横34
mm、高さl0mmである。また、凹部11の形状は、
断面図(図1(a))で示すように、底部が球面、上方
が円錐面をなしている。この実施例の凹部11の円錐面
の開口角度は60°である。また、凹部11の球面の下
方には空隙部13が設けられ、この空隙部13に、ガス
導入管14を介して浮上のためのガスが流入する構造に
なっている。この空隙部13から凹部11の球面に貫通
する複数の細孔15が図1(b)のように開けられてい
る。本実施例では、径0.4mmの細孔がl8個設けら
れている。12は、浮上保持具を密閉構造にし、開閉お
よぴ搬送を行うための支持アームで、この支持アーム1
2はステンレス製(SUS3l0S)である。浮上保持
具10の凹部表面および分割面は研磨され、Ir−Pt
−Rh−Au合金薄膜でコーティングされている。な
お、凹部の細孔15は分割面に近接したところに多く配
置してある。
【0033】以下に、バリウムホウケイ酸塩ガラス(転
移点514℃、屈伏点545℃)の成形例について説明
する。全体が窒素雰囲気になった装置内で、流出パイプ
の先端部(約l,000℃) から流下する粘度約l5
ポアズの溶融ガラス流を、5l/分の窒素ガスを噴出し
ている450℃に加熱された浮上保持具で受け、しかる
後に浮上治具を約10mm急速降下させることによりガ
ラス流を切断し、浮上させながら支持アームで温度調製
室に移送し、ヒーターでの加熱によりガラス粘度をl0
6.5 ポアズ(647℃)に調製し、更に成形型の下型直
上に持ち来し、支持アームを左右に開いてガラス塊をガ
ラス粘度がl010.7ポアズに対応する543℃に保たれ
た下型上に落下させ、直ちに上型を下降させてプレス成
形を行った。得られた重量l.2gの両凸レンズは表面
に欠陥がなく、面精度も良好であった。また、プレス成
形を行わずに下型上に落下させたものを冷却して観察し
たところ、ガラス塊は下面の曲率半径が浮上保持具の球
面部の曲率半径より心持ち大きく、全体はマーブル形状
で、全面が自由表面であり、表面欠陥はほとんど認めら
れなかった。そして下型の中央部に確実に落下した。
【0034】一方、本発明の浮上保持具との比較のため
に、ガスが流入する空隙部が分割面で開放されたタイプ
の浮上保持具(図示せず)によって上記と同様のテスト
をしたところ、ガラス塊の落下が不安定で、ガラス塊の
下面周辺部に接触痕が生じ、繰り返し使用するうちにI
r−Pt−Rb−Au膜が一部剥離してガラス塊に付着
した。なお、本実施例では溶融ガラスを受けてガラス塊
にする工程とプレス成形のために温度を調製する工程を
lつの浮上保持具で行ったが、溶融ガラスを受けてガラ
ス塊にするための割型式浮上保持具と、温度調製して成
形型に落下させる割型式浮上保持具は別々にしてもよ
い。
【0035】実施例2 本実施例では、図3に示す浮上保持具を使用した。この
浮上保持具10では、凹部11の円錐面の開口角度は4
0°である。また、空隙部13は密閉され、浮上保持具
が2分割開放された際の分割面からガスが漏れない構造
となっている。また、凹部11の底面には、空隙部13
に導入されたガスが上方へ噴出するように、径0.5m
mの細孔15を左右の保持具にそれぞれl個設けた。本
実施例では、浮上保持具の材質は、金属バインダーをほ
とんど含まない超硬合金で、凹部11の内周面および分
割面は研磨し、表面は実施例1と同様、貴金属膜でコー
ティングした。
【0036】本実施例では、流出パイプからガラス滴を
浮上保持具に滴下させた。ガラス滴は浮上により回転
し、真球になり、以下実施例1と同様の工程を経て、l
00mgのマイクロレンズをプレス成形した。浮上およ
ぴ落下は良好であったが、重量の軽い球であるため、下
型に落下した際にバウンドし下型から飛び出ることが時
々生じたため、図4に示す漏斗状のファンネルでガイド
することにより、安定して下型上に供給できるようにな
った。
【0037】実施例3 本実施例では、図5に示す浮上保持具を使用した。凹部
11底面の細孔15の径を0.6mmとし(図5
(a))、左右の分割面にもそれぞれl個の横穴25を
設けた(図5(b))。浮上保持具10の材質は、高密
度カーボンを表面粗さ5μmRmax以下に加工し、表
面から深さ約lmmまでをグラッシーカーボンの含浸処
理をしたものである(日清紡製、ガラス状カーボンコー
ト)。また、本実施例では、凹部11の円錐面の開口角
度を90°に形成した。
【0038】本実施例では、溶融ガラスから直接精密成
形するのではなく、一旦冷えたガラスプリフォームを再
加熱して成形する方法を採った。なお、プリフォームの
製造には、いわゆる分割型ではない浮上保持具(図示せ
ず)を使用し、この浮上保持具で流下ガラスを受けて冷
却することにより、表面欠陥のないマーブル形状のl.
5gのプリフォームを得た。このようにして得たプリフ
ォームを、上述の図5に示す浮上保持具によって再加熱
して軟化させ、ガラス塊を形成した。ガラスはバリウム
ホウケイ酸塩ガラス(転移点514℃、屈伏点545
℃)である。成形装置は98%N2 +2%H2 ガス雰囲
気とし、450℃に予熱したプリフォームを0.5l/
minの98%N2 +2%H2 ガスが噴出している約6
00℃の浮上保持具に載せて、炉内の上下のヒーターに
より628℃(ガラス粘度l07 ポアズ)に加熱した。
【0039】プリフォームは浮上しながら軟化し、凹部
11の円錐面の中心軸に対して回転した。その後支持ア
ーム12で下型直上に搬送し、支持アーム12を左右に
開いてプリフォームを下型上に落下させた。開いた瞬間
に浮力は低下するが、ガスは上方に噴出しているので融
着が発生することはなく、プリフォームは分割面に沿っ
て下降し、開き幅がプリフォーム径より大きくなったと
ころで浮上保持具10から落下した(図5(a))。本
実施例では、浮上保持具の分割面の中心部に横穴25を
設けたため(図5(b))、プリフォームの融着防止効
果がさらに高い。その後、プレス成形せずにそのまま冷
却して観察すると、この条件では軟化による変形はわず
かで、表面欠陥はなかった。
【0040】なお、浮上保持具を左右へ同時に開閉させ
る機構としては、例えば、支持アームの、浮上保持具の
ある位置の反対側に、カムによる押し上げ機構を設けて
てもよい。以上のように、浮上保持具から離れたプリフ
ォームは、550℃(ガラス粘度l010.2ポアズに対応
する温度)に保たれた成形型の下型上に落下した後、直
ちに上型でプレス成形された。これにより得られた凸メ
ニスカスレンズの表面品質は欠陥がなく良好で、面精度
も良好であった。
【0041】実施例4 材質の異なる浮上保持具を用いた以外は実施例3と同一
条件で、凸メニスカスレンズを製造した。用いた浮上保
持具の材質を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】表1に示す材料を使用した浮上保持具で
は、いずれも良好な結果が得られた。尚、比較として用
いた炭化ケイ素、石英ガラス、ステンレス鋼では融着が
発生した。これらの結果からすると、軟化ガラスの気流
による浮上というのは、浮上保持具と接蝕することなく
完全に浮かんでいるものではなく、時々若干の接触をし
ながら浮かんでいるものであるということができる。従
って、浮上保持具としては、軟化ガラスが融着しにくい
材料を用いることが好ましい。
【0044】
【発明の効果】本発明の浮上保持によ軟化ガラスの製造
方法によれば、浮上保持具を分割開放してガラス塊を落
下させ次工程へ移送する場合に、ガラス塊を下方から浮
上させているガスの噴出量が、当該浮上保持具の分割開
放後においても、開放前と同量あるいは80%以上に維
持されているため、開放と同時にガラス塊が浮上力を喪
失して理想的な落下ができずにガラス融着や浮上保持具
への接触傷等が生じるということがない。
【0045】また、本発明の浮上保持具によれば、当該
浮上保持具内に密閉状態の空隙部を設けて、この空隙部
から浮上保持具の上方へガスを噴出させてガラス塊を浮
上保持させるので、浮上保持具の分割開放時に、本来上
方へ噴出すべきガスの気流が他の方向へ流れてしまうの
を有効に防止でき、理想的なガラス塊の落下に必要な浮
上力を維持することができるので、ガラス融着や浮上保
持具への接触傷を防止することができる。
【0046】さらに、本発明の浮上保持具によれば、浮
上保持具を、多孔質部材と、この多孔質部材の上面以外
を被覆する気密部材とから形成したので、浮上保持具の
分割開放時に、その分割面からガスが逃げることがな
く、ガラス塊の充分な浮上力を確保できるので、ガラス
融着や浮上保持具への接触傷を防止することができる。
また、本発明の浮上保持具においては、当該保持具の分
割面から適量のガスを噴出する横穴を設け、あるいは、
凹曲面の中央部にさらに円錐状または凹曲面状の凹部を
形成したり、分割面の上端縁を所定角度でに切り欠いて
形成することで、保持具の分割開放時に、ガラス塊の落
下を適切に規制し、ガラス塊の融着や浮上保持具への接
触傷を、より有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の浮上保持具を示す断面図及び平面図
である。
【図2】 本発明の浮上保持具を示す断面図である。
【図3】 本発明の浮上保持具を示す断面図及び平面図
である。
【図4】 本発明の浮上保持具を示す断面図である。
【図5】 本発明の浮上保持具を示す断面図及び浮上保
持具の分割露出面を示す図である。
【図6】 本発明の浮上保持具を示す断面図及び平面図
である。
【図7】 本発明の浮上保持具を示す断面図及び平面図
である。
【図8】 従来技術を示す図である。
【図9】 従来技術を示す図である。
【図10】 従来技術を示す図である。
【符号の説明】
10 浮上保持具 11 凹部 12 支持アーム 13 空隙部 14 ガス導入管 15 細孔 16 溶融ガラス塊 21 多孔質部材 22 気密部材 23 下型 24 ファンネル 25 横穴

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上方へ気流を噴出する手段を有する複数
    に分割可能な保持具上に、滴下または流下する溶融ガラ
    スを前記気流により浮上させた状態で受け止めてガラス
    塊を形成し、前記保持具を分割し、分割により形成され
    た保持具の間隙から前記ガラス塊を落下させることによ
    り、前記ガラス塊を次工程に移送する工程を含む軟化ガ
    ラスの製造方法であって、 前記保持具から上方へ噴出する気流の量を、保持具分割
    後も分割前の80%以上に維持することを特徴とする軟
    化ガラスの製造方法。
  2. 【請求項2】 上方へ気流を噴出する手段を有する複数
    に分割可能な保持具上で、ガラス塊を前記気流により浮
    上させた状態で加熱して軟化させ、前記保持具を分割
    し、分割により形成された保持具の間隙から前記ガラス
    塊を落下させることにより、前記ガラス塊を次工程に移
    送する工程を含む軟化ガラスの製造方法であって、 前記保持具から上方へ噴出する気流の量を、保持具分割
    後も分割前の80%以上に維持することを特徴とする軟
    化ガラスの製造方法。
  3. 【請求項3】 次工程が、ガラス塊の加圧成形工程であ
    ることを特徴とする請求項1または2記載の軟化ガラス
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 次工程が、上方へ気流を噴出する手段を
    有する第2の保持具上に、落下させたガラス塊を上方へ
    噴出する気流で受け止め、浮上させた状態で更に加熱軟
    化させる工程であることを特徴とする請求項1または2
    記載の軟化ガラスの製造方法。
  5. 【請求項5】 複数のガス噴出孔を有する凹曲面を有
    し、かつ複数に分割可能な、ガラス塊を浮上保持するた
    めの治具であって、 分割により露出する面(以下、分割露出面という)はガ
    ス噴出孔を有さないか、または分割露出面はガス噴出孔
    を有し、かつ該ガス噴出孔を分割後における前記分割露
    出面からのガス噴出量が前記凹曲面からのガス噴出量の
    20%以下となるようにしたことを特徴とする軟化ガラ
    スの浮上保持具。
  6. 【請求項6】 前記保持具は、内部に噴出ガスの導入管
    と連通する空隙部を有し、かつ前記ガス噴出孔は前記空
    隙部から凹曲面及び分割露出面に貫通する細孔により形
    成されることを特徴とする請求項5記載の浮上保持具。
  7. 【請求項7】 前記細孔の径が0.2ミリメートル以上
    であることを特徴とする請求項5または6記載の浮上保
    持具。
  8. 【請求項8】 前記凹曲面に設けられた細孔の単位面積
    当たりの数は、前記凹曲面の外周付近に比べ中心部で高
    いことを特徴とする請求項6または7記載の浮上保持
    具。
  9. 【請求項9】 分割露出面に貫通する細孔が、ガスを斜
    め上方へ噴出するように設けられたことを特徴とする請
    求項6記載の浮上保持具。
  10. 【請求項10】 前記凹曲面が多孔質部材により形成さ
    れ、前記多孔質部材は噴出ガスの導入管と連通し、かつ
    前記凹曲面以外は気密部材により被覆されていることを
    特徴とする請求項5記載の浮上保持具。
  11. 【請求項11】 分割露出面となる気密部材に多孔質部
    材から貫通する細孔を設けたことを特徴とする請求項1
    0記載の浮上保持具。
  12. 【請求項12】 前記細孔が、ガスを斜め上方へ噴出す
    るように設けられたことを特徴とする請求項11記載の
    浮上保持具。
  13. 【請求項13】 前記保持具の凹曲面の中央部にさらに
    円錐状または凹曲面状の凹部を形成したことを特徴とす
    る請求項5〜12のいずれか1項に記載の浮上保持具。
  14. 【請求項14】 前記保持具の分割露出面の上端縁に切
    り欠きを形成したことを特徴とする請求項5〜12のい
    ずれか1項に記載の浮上保持具。
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