JPH1034697A - 表皮一体成形方法 - Google Patents
表皮一体成形方法Info
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- JPH1034697A JPH1034697A JP19027696A JP19027696A JPH1034697A JP H1034697 A JPH1034697 A JP H1034697A JP 19027696 A JP19027696 A JP 19027696A JP 19027696 A JP19027696 A JP 19027696A JP H1034697 A JPH1034697 A JP H1034697A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 均一で表皮材の損傷のない優れた表皮一体成
形品を成形する表皮一体成形方法を提供しようとするも
のである。 【解決手段】 対向する左右一対または上下一対の金型
の間に表皮材を介在させて型締した後、該表皮材と該両
金型とで形成される金型キャビティ内にコア材となる溶
融樹脂を射出充填して、該表皮材と該コア材とを一体成
形する表皮一体成形方法において、該表皮材をあらかじ
め湿潤状態にした後、該コア材の溶融樹脂の冷却固化収
縮量を加算した溶融樹脂量を射出充填することとした。
形品を成形する表皮一体成形方法を提供しようとするも
のである。 【解決手段】 対向する左右一対または上下一対の金型
の間に表皮材を介在させて型締した後、該表皮材と該両
金型とで形成される金型キャビティ内にコア材となる溶
融樹脂を射出充填して、該表皮材と該コア材とを一体成
形する表皮一体成形方法において、該表皮材をあらかじ
め湿潤状態にした後、該コア材の溶融樹脂の冷却固化収
縮量を加算した溶融樹脂量を射出充填することとした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コア層樹脂の成形
と同時にコア層樹脂の表面に加飾性ある表皮材を融着一
体化した成形品を得る表皮一体成形方法に関するもので
ある。
と同時にコア層樹脂の表面に加飾性ある表皮材を融着一
体化した成形品を得る表皮一体成形方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車、家電、建材等に使用され
る樹脂成形部品は、クッション性、装飾性、手触り感等
の付加価値を高めたり、あるいは、成形工程の省工程化
によるコストダウンのため、下記に示すようなコア層樹
脂の表面に加飾性ある表皮材を一体成形する2層成形が
実施されていた。すなわち、 射出成形機を使用して行なう場合 型開された両金型間に表皮材をセットし、型閉して型締
を行ない、その後、表皮材と金型とで形成された金型キ
ャビティ内に、コア材となる溶融樹脂を射出充填する。
そして、射出ユニットを用いて保圧供給を行ない、規定
時間冷却を行ない、型開して製品取出を行なう。この方
法の型締から製品取出までは、通常の射出成形方法の成
形動作となり、射出充填中に樹脂が漏れないように金型
は高圧型締されている。 プレス成形機を使用して行なう方法 型開された両金型間に表皮材をセットし、所定の型開量
に両金型を保持したまま、表皮材と金型とで形成される
空間内に、コア材となる溶融樹脂を射出充填した後、両
金型を型締プレスし、その後、規定時間冷却を行ない、
型開して製品取出を行なう。
る樹脂成形部品は、クッション性、装飾性、手触り感等
の付加価値を高めたり、あるいは、成形工程の省工程化
によるコストダウンのため、下記に示すようなコア層樹
脂の表面に加飾性ある表皮材を一体成形する2層成形が
実施されていた。すなわち、 射出成形機を使用して行なう場合 型開された両金型間に表皮材をセットし、型閉して型締
を行ない、その後、表皮材と金型とで形成された金型キ
ャビティ内に、コア材となる溶融樹脂を射出充填する。
そして、射出ユニットを用いて保圧供給を行ない、規定
時間冷却を行ない、型開して製品取出を行なう。この方
法の型締から製品取出までは、通常の射出成形方法の成
形動作となり、射出充填中に樹脂が漏れないように金型
は高圧型締されている。 プレス成形機を使用して行なう方法 型開された両金型間に表皮材をセットし、所定の型開量
に両金型を保持したまま、表皮材と金型とで形成される
空間内に、コア材となる溶融樹脂を射出充填した後、両
金型を型締プレスし、その後、規定時間冷却を行ない、
型開して製品取出を行なう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の方法では、下記に示すような問題があった。 (1)上記の方法では、コア材の射出時に通常300
kgf/cm2 を超える高圧の樹脂圧と高温の溶融樹脂
流動が表皮材に負荷されるため、表皮材の損傷が激し
く、品質ダウンや外観不良を招来する。たとえば、発泡
性の表皮材では、発泡層の潰れによるクッション性の消
失が起こり、起毛性表皮材では、毛倒れによる手触り感
の悪化と高級感の消失が起こる。 (2)上記の方法においても、表皮材は高温の溶融樹
脂と接触するため、また型締プレス時には高圧が表皮材
に負荷されるため表皮材は損傷を受ける。さらに、金型
が大きく開いた状態でコア材を射出するので、たとえ
ば、パーティング面がシェアエッジ構造などのように、
樹脂が漏れない金型構造が必要になり、金型のコスト高
を招き、シェアエッジ部の摩耗防止のための金型メンテ
ナンスが必要となるうえに、生産性が低下する。 (3)また、型開状態で表皮材をセットする必要がある
ため、コア材射出中や型締プレス中に表皮材の保持が必
要であり、金型に工夫を要したり保持機構を別に装備し
たりしなければならず、操作の複雑化やコスト高を招
く。 (4)特に、近年、射出成形品の分野では、軽量化やコ
ストダウンの要望が強く、これを実現するために業界で
は製品の薄肉化で対応する趨勢にあり、表皮一体成形品
にも同様の傾向が見られる。したがって、上記の方法
では、金型キャビティ内のコア材樹脂流動経路が狭くな
るため、樹脂圧のアップが避けられない。また、上記
の方法では、金型の付帯設備の高機能化によるコスト高
は避けられず、コア材樹脂の冷却固化が速く、賦形には
高速・高圧の型締圧力の負荷が必要となり、いずれにし
ても従来の成形方法では表皮材の損傷による成形不良が
大きな問題となっていた。
うな従来の方法では、下記に示すような問題があった。 (1)上記の方法では、コア材の射出時に通常300
kgf/cm2 を超える高圧の樹脂圧と高温の溶融樹脂
流動が表皮材に負荷されるため、表皮材の損傷が激し
く、品質ダウンや外観不良を招来する。たとえば、発泡
性の表皮材では、発泡層の潰れによるクッション性の消
失が起こり、起毛性表皮材では、毛倒れによる手触り感
の悪化と高級感の消失が起こる。 (2)上記の方法においても、表皮材は高温の溶融樹
脂と接触するため、また型締プレス時には高圧が表皮材
に負荷されるため表皮材は損傷を受ける。さらに、金型
が大きく開いた状態でコア材を射出するので、たとえ
ば、パーティング面がシェアエッジ構造などのように、
樹脂が漏れない金型構造が必要になり、金型のコスト高
を招き、シェアエッジ部の摩耗防止のための金型メンテ
ナンスが必要となるうえに、生産性が低下する。 (3)また、型開状態で表皮材をセットする必要がある
ため、コア材射出中や型締プレス中に表皮材の保持が必
要であり、金型に工夫を要したり保持機構を別に装備し
たりしなければならず、操作の複雑化やコスト高を招
く。 (4)特に、近年、射出成形品の分野では、軽量化やコ
ストダウンの要望が強く、これを実現するために業界で
は製品の薄肉化で対応する趨勢にあり、表皮一体成形品
にも同様の傾向が見られる。したがって、上記の方法
では、金型キャビティ内のコア材樹脂流動経路が狭くな
るため、樹脂圧のアップが避けられない。また、上記
の方法では、金型の付帯設備の高機能化によるコスト高
は避けられず、コア材樹脂の冷却固化が速く、賦形には
高速・高圧の型締圧力の負荷が必要となり、いずれにし
ても従来の成形方法では表皮材の損傷による成形不良が
大きな問題となっていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上のような課題を解決
するために、本発明においては、第1の発明では、対向
する左右一対または上下一対の金型の間に表皮材を介在
させて型締した後、該表皮材と該両金型とで形成される
金型キャビティ内にコア材となる溶融樹脂を射出充填し
て、該表皮材と該コア材とを一体成形する表皮一体成形
方法において、該表皮材をあらかじめ湿潤状態にした
後、該コア材の溶融樹脂の冷却固化収縮量を加算した溶
融樹脂量を射出充填するようにした。また、第2の発明
では、第1の発明における射出充填中は、コア材樹脂の
冷却固化時点あるいは成形品を取り出した時点では、表
皮材が乾燥状態となるように表皮材の湿潤状態を調整し
た。さらに、第3の発明では、第1や第2の発明におい
て、金型表面に表皮材をセットする以前、あるいはセッ
トした状態で、噴霧、塗布、浸漬のいずれかの手段によ
り該表皮材の表面、もしくは該表皮材の表面と当接する
金型キャビティ面を湿潤状態となるようにした。また、
第4の発明では、上記の各発明において、成形中は、金
型キャビティ内の樹脂圧があらかじめ設定された圧力範
囲となるように型締圧力を制御することとした。そし
て、第5の発明においては、コア材樹脂の射出充填中
は、あらかじめ設定された型開量範囲となるように金型
の移動量を制御することとした。
するために、本発明においては、第1の発明では、対向
する左右一対または上下一対の金型の間に表皮材を介在
させて型締した後、該表皮材と該両金型とで形成される
金型キャビティ内にコア材となる溶融樹脂を射出充填し
て、該表皮材と該コア材とを一体成形する表皮一体成形
方法において、該表皮材をあらかじめ湿潤状態にした
後、該コア材の溶融樹脂の冷却固化収縮量を加算した溶
融樹脂量を射出充填するようにした。また、第2の発明
では、第1の発明における射出充填中は、コア材樹脂の
冷却固化時点あるいは成形品を取り出した時点では、表
皮材が乾燥状態となるように表皮材の湿潤状態を調整し
た。さらに、第3の発明では、第1や第2の発明におい
て、金型表面に表皮材をセットする以前、あるいはセッ
トした状態で、噴霧、塗布、浸漬のいずれかの手段によ
り該表皮材の表面、もしくは該表皮材の表面と当接する
金型キャビティ面を湿潤状態となるようにした。また、
第4の発明では、上記の各発明において、成形中は、金
型キャビティ内の樹脂圧があらかじめ設定された圧力範
囲となるように型締圧力を制御することとした。そし
て、第5の発明においては、コア材樹脂の射出充填中
は、あらかじめ設定された型開量範囲となるように金型
の移動量を制御することとした。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明においては、対向する左右
一対または上下一対の金型の間に表皮材を介在させて型
締した後、該表皮材と該両金型とで形成される金型キャ
ビティ内にコア材となる溶融樹脂を射出充填して、該表
皮材と該コア材とを一体成形する表皮一体成形方法にお
いて、該表皮材をあらかじめ湿潤状態にした後、該コア
材の溶融樹脂の冷却固化収縮量を加算した溶融樹脂量を
射出充填するようにした。その結果、下記のような好ま
しい成形が実施される。 表皮材が湿潤状態でコア材を射出することにより、
コア材の樹脂熱により表皮材は温められ、その結果、表
皮材の水分蒸発が生じる。この際の気化熱により表皮材
が受けるコア材からの樹脂熱を大幅に奪うから、表皮材
は著しく冷却され、表皮材の損傷を防止する。さらに、
この表皮材の湿潤状態を積極的に最適な状態に調整する
ことにより、表皮材の損傷防止効果に安定化を図り、そ
の結果、外観性状に優れた成形品の安定供給が達成され
る。 冷却固化収縮量を加算した樹脂量を射出充填した後
で、たとえば、成形品形状、コア材樹脂や表皮材特性に
応じた適切な樹脂圧範囲の型締圧力制御を行なうことに
よって、樹脂の冷却固化挙動に応じた型締側からの均一
な全面保圧作用が行なわれ、変形や反りを起こすことな
く、表皮材にダメージを与えることなく表皮材のコア材
への密着性の均一化を図ることができる。同時に、ま
た、射出開始から冷却完了までの表皮材への圧力負荷を
最小化することにより、表皮材の損傷が防止される。さ
らに、射出充填時には、金型が型開挙動を示すことによ
り、ガス抜き効果が高く、低圧化と樹脂流動の促進によ
り金型キャビティへの樹脂の完全充填を達成するととも
に、表皮材から蒸発した水分を含む余剰なガスの排出も
行なわれる。 コア材射出時の型開量制御を行なうことにより、表
皮材のパーティング面におけるシール効果とともに樹脂
漏れを防止し、特別な構造の金型を必要とせず、通常の
金型で操業できるから、イニシアルコストが低く、コス
トダウンできる。 型開量制御と型締圧力制御を併用することにより、
表皮材を適度にテンション・コントロールして保持し、
表皮材に適度のテンション(引張)を与えつつ保持し、
表皮材の局部的な伸張を防ぎ、皺や巻き込みの無いコア
材全体に亘って均一に伸張した加飾性能の高い成形品が
得られる。
一対または上下一対の金型の間に表皮材を介在させて型
締した後、該表皮材と該両金型とで形成される金型キャ
ビティ内にコア材となる溶融樹脂を射出充填して、該表
皮材と該コア材とを一体成形する表皮一体成形方法にお
いて、該表皮材をあらかじめ湿潤状態にした後、該コア
材の溶融樹脂の冷却固化収縮量を加算した溶融樹脂量を
射出充填するようにした。その結果、下記のような好ま
しい成形が実施される。 表皮材が湿潤状態でコア材を射出することにより、
コア材の樹脂熱により表皮材は温められ、その結果、表
皮材の水分蒸発が生じる。この際の気化熱により表皮材
が受けるコア材からの樹脂熱を大幅に奪うから、表皮材
は著しく冷却され、表皮材の損傷を防止する。さらに、
この表皮材の湿潤状態を積極的に最適な状態に調整する
ことにより、表皮材の損傷防止効果に安定化を図り、そ
の結果、外観性状に優れた成形品の安定供給が達成され
る。 冷却固化収縮量を加算した樹脂量を射出充填した後
で、たとえば、成形品形状、コア材樹脂や表皮材特性に
応じた適切な樹脂圧範囲の型締圧力制御を行なうことに
よって、樹脂の冷却固化挙動に応じた型締側からの均一
な全面保圧作用が行なわれ、変形や反りを起こすことな
く、表皮材にダメージを与えることなく表皮材のコア材
への密着性の均一化を図ることができる。同時に、ま
た、射出開始から冷却完了までの表皮材への圧力負荷を
最小化することにより、表皮材の損傷が防止される。さ
らに、射出充填時には、金型が型開挙動を示すことによ
り、ガス抜き効果が高く、低圧化と樹脂流動の促進によ
り金型キャビティへの樹脂の完全充填を達成するととも
に、表皮材から蒸発した水分を含む余剰なガスの排出も
行なわれる。 コア材射出時の型開量制御を行なうことにより、表
皮材のパーティング面におけるシール効果とともに樹脂
漏れを防止し、特別な構造の金型を必要とせず、通常の
金型で操業できるから、イニシアルコストが低く、コス
トダウンできる。 型開量制御と型締圧力制御を併用することにより、
表皮材を適度にテンション・コントロールして保持し、
表皮材に適度のテンション(引張)を与えつつ保持し、
表皮材の局部的な伸張を防ぎ、皺や巻き込みの無いコア
材全体に亘って均一に伸張した加飾性能の高い成形品が
得られる。
【0006】
【実施例】以下図面に基づいて本発明の実施例の詳細に
ついて説明する。図1〜図5は本発明の実施例に係り、
図1は本発明に使用する射出成形機の全体構成図、図2
は湿潤工程の実施例を示す説明図、図3は表皮一体成形
工程(第1実施例)のフローチャート、図4は表皮一体
成形工程における金型キャビティ内樹脂圧と保持時間と
表皮材の損傷度との相関を示すグラフ、図5は表皮一体
成形工程(第2実施例)のフローチャートである。
ついて説明する。図1〜図5は本発明の実施例に係り、
図1は本発明に使用する射出成形機の全体構成図、図2
は湿潤工程の実施例を示す説明図、図3は表皮一体成形
工程(第1実施例)のフローチャート、図4は表皮一体
成形工程における金型キャビティ内樹脂圧と保持時間と
表皮材の損傷度との相関を示すグラフ、図5は表皮一体
成形工程(第2実施例)のフローチャートである。
【0007】図1に示すように、本発明における射出成
形機100は、金型装置10と型締装置20と射出装置
30と制御装置60とで構成される。金型装置10は、
固定盤1に取り付けられた固定金型3と可動盤2に取り
付けられた可動金型4とからなり、可動盤2および可動
金型4は型締装置20の型締シリンダ22で前後進でき
るよう構成される。型締装置20は、金型装置10の両
金型2、4の型開、型閉を作動する型締シリンダ22を
備えており、可動金型4が固定金型2に対して図示しな
いタイバーに案内されて前後進する。
形機100は、金型装置10と型締装置20と射出装置
30と制御装置60とで構成される。金型装置10は、
固定盤1に取り付けられた固定金型3と可動盤2に取り
付けられた可動金型4とからなり、可動盤2および可動
金型4は型締装置20の型締シリンダ22で前後進でき
るよう構成される。型締装置20は、金型装置10の両
金型2、4の型開、型閉を作動する型締シリンダ22を
備えており、可動金型4が固定金型2に対して図示しな
いタイバーに案内されて前後進する。
【0008】射出装置30は、バレル32内に外周にス
パイラル状に取り付けられたスクリュ羽根36を備えた
スクリュ34が、正逆転油圧モータ42および射出シリ
ンダ40により回転自在で、かつ前後進自在に配設さ
れ、ホッパ38に供給された樹脂ペレットを加熱溶融し
て混練しつつノズル39を経由して、金型2、4間に形
成される金型キャビティ5内へ溶融樹脂を射出する。す
なわち、射出装置30は、ホッパ38内の樹脂原料をバ
レル32内の供給ゾーン、圧縮ゾーンにおいて加熱圧縮
され、計量ゾーンにおいて溶融計量し、射出ゾーンを経
てノズル39を介して金型キャビティ5内へ射出するよ
う構成される。射出シリンダ40および正逆転油圧モー
タ42には、油圧供給源50により供給される作動油が
射出制御部61の操作指令を受けた油圧制御弁52で設
定された一定の圧力で供給され、駆動される。
パイラル状に取り付けられたスクリュ羽根36を備えた
スクリュ34が、正逆転油圧モータ42および射出シリ
ンダ40により回転自在で、かつ前後進自在に配設さ
れ、ホッパ38に供給された樹脂ペレットを加熱溶融し
て混練しつつノズル39を経由して、金型2、4間に形
成される金型キャビティ5内へ溶融樹脂を射出する。す
なわち、射出装置30は、ホッパ38内の樹脂原料をバ
レル32内の供給ゾーン、圧縮ゾーンにおいて加熱圧縮
され、計量ゾーンにおいて溶融計量し、射出ゾーンを経
てノズル39を介して金型キャビティ5内へ射出するよ
う構成される。射出シリンダ40および正逆転油圧モー
タ42には、油圧供給源50により供給される作動油が
射出制御部61の操作指令を受けた油圧制御弁52で設
定された一定の圧力で供給され、駆動される。
【0009】一方、制御装置60は、図1に示すよう
に、固定金型3に配置された樹脂圧センサ63で計測さ
れた圧力情報と両金型3、4間の型開量を検知する位置
センサ64の位置情報とを入力し型締装置20の型締シ
リンダ22に油圧制御弁69を経由して操作信号を与え
る型締制御部62と、型締制御部62の出力信号を受け
て作動する型締シリンダ22用の油圧制御弁69と、型
締制御部62に接続されたタイマ65と、型締制御部6
2に接続された射出制御部61とで構成される。70は
油圧供給源である。なお、本実施例では、直圧式の型締
装置を有する射出成形機を用いたが、トグル型締装置の
射出成形機や、あるいは竪型の射出成形機または電動式
の型締装置を有する射出成形機でもよい。
に、固定金型3に配置された樹脂圧センサ63で計測さ
れた圧力情報と両金型3、4間の型開量を検知する位置
センサ64の位置情報とを入力し型締装置20の型締シ
リンダ22に油圧制御弁69を経由して操作信号を与え
る型締制御部62と、型締制御部62の出力信号を受け
て作動する型締シリンダ22用の油圧制御弁69と、型
締制御部62に接続されたタイマ65と、型締制御部6
2に接続された射出制御部61とで構成される。70は
油圧供給源である。なお、本実施例では、直圧式の型締
装置を有する射出成形機を用いたが、トグル型締装置の
射出成形機や、あるいは竪型の射出成形機または電動式
の型締装置を有する射出成形機でもよい。
【0010】図2は、湿潤工程の実施例を示したもの
で、図2(a)は、湿潤用液体を表皮材Sの表面にスプ
レイするもので、表皮材Sはこれにより湿潤状態とな
り、金型キャビティに対向する所定の位置にセットされ
た後、型閉される。図2(b)は、表皮材Sと接触する
可動金型4の金型キャビティ面に湿潤用液体をスプレイ
した後、表皮材Sを所定位置にセットして、型閉する。
これらの方法以外にも、下記に示す方法で表皮材Sの表
面を湿潤化してもよい。たとえば、 湿潤用液体を表皮材Sの表面、金型キャビティ面の
両方に塗布する。 表皮材Sの表面側を湿潤用液体に浸漬、または接触
させる。 表皮材Sをセットした状態で、湿潤用液体を表皮材
Sまたは金型キャビティ面にスプレイ塗布する。すなわ
ち、コア材樹脂Qの射出以前、あるいは射出充填中にお
いて、表皮材Sの表面が湿潤状態になっていればよく、
必要に応じて、上記方法のいずれかを用いる。本実施例
では、湿潤用液体をスプレイロボット80でスプレイす
る方法を用いた。湿潤状態の程度、すなわち、本実施例
においては、湿潤用液体のスプレイ量は、コア材樹脂Q
の冷却固化時点、または成形品取出時点で成形品が乾燥
状態となるように調整することが重要である。表皮材S
を湿潤させる目的は、表皮材Sの損傷防止である。ここ
で、表皮材の損傷原因となる要因は大別すると、「温
度」、「圧力」、「時間」の3つであり、いずれもコア
材溶融樹脂から受ける。
で、図2(a)は、湿潤用液体を表皮材Sの表面にスプ
レイするもので、表皮材Sはこれにより湿潤状態とな
り、金型キャビティに対向する所定の位置にセットされ
た後、型閉される。図2(b)は、表皮材Sと接触する
可動金型4の金型キャビティ面に湿潤用液体をスプレイ
した後、表皮材Sを所定位置にセットして、型閉する。
これらの方法以外にも、下記に示す方法で表皮材Sの表
面を湿潤化してもよい。たとえば、 湿潤用液体を表皮材Sの表面、金型キャビティ面の
両方に塗布する。 表皮材Sの表面側を湿潤用液体に浸漬、または接触
させる。 表皮材Sをセットした状態で、湿潤用液体を表皮材
Sまたは金型キャビティ面にスプレイ塗布する。すなわ
ち、コア材樹脂Qの射出以前、あるいは射出充填中にお
いて、表皮材Sの表面が湿潤状態になっていればよく、
必要に応じて、上記方法のいずれかを用いる。本実施例
では、湿潤用液体をスプレイロボット80でスプレイす
る方法を用いた。湿潤状態の程度、すなわち、本実施例
においては、湿潤用液体のスプレイ量は、コア材樹脂Q
の冷却固化時点、または成形品取出時点で成形品が乾燥
状態となるように調整することが重要である。表皮材S
を湿潤させる目的は、表皮材Sの損傷防止である。ここ
で、表皮材の損傷原因となる要因は大別すると、「温
度」、「圧力」、「時間」の3つであり、いずれもコア
材溶融樹脂から受ける。
【0011】なお、「圧力」、「時間」については、後
述の図4を用いて行なう説明の際に、詳しく説明するこ
ととし、ここでは、表皮材Sを湿潤させる目的に合った
「湿度」について説明する。
述の図4を用いて行なう説明の際に、詳しく説明するこ
ととし、ここでは、表皮材Sを湿潤させる目的に合った
「湿度」について説明する。
【0012】「温度」とは、樹脂温度を意味する。「温
度」、すなわちコア材溶融樹脂温度は低いほど表皮材S
の損傷度は小さくなるが、低すぎるとコア材樹脂の可塑
化・流動不良を招き、成形不良となる。したがって、樹
脂特性に適合した温度条件を選定することが大切で、た
とえばPP樹脂の場合、200〜230℃前後とする。
そのため、樹脂から表皮材が受ける熱量の低減化を図る
ことが表皮材の損傷防止を行なうための重要なポイント
であり、これを達成するために、たとえば、以下に示す
ような方法が考えられる。 すなわち、従来の方法は、金型を冷却する方法であ
り、たとえば、温度調節機などを使用して金型温度を下
げることにより、表皮材の表面層の冷却を行なうが、あ
まり金型が低温すぎると樹脂流動性が低下して成形品品
質が低下する。したがって、これを防ぐため、表皮材側
とコア材側を別々に冷却する2段温調が考えられるが、
コスト高となるとともに、表皮材と金型は接触による熱
伝達のみであるため、冷却効率が悪く、期待する程の表
皮材の損傷防止効果は得られないという難点が多くあっ
た。 これに対して、本発明の方法は、表皮材Sや金型キ
ャビティ面を湿潤状態とすることで、湿潤用溶液はコア
材保有熱量で蒸発し、その際の気化熱による吸熱が高い
冷却効果を与え、表皮材Sの表面層は著しく冷却され、
樹脂から受ける熱量の低減化が図られ、これにより表皮
材Sの損傷を防止する。
度」、すなわちコア材溶融樹脂温度は低いほど表皮材S
の損傷度は小さくなるが、低すぎるとコア材樹脂の可塑
化・流動不良を招き、成形不良となる。したがって、樹
脂特性に適合した温度条件を選定することが大切で、た
とえばPP樹脂の場合、200〜230℃前後とする。
そのため、樹脂から表皮材が受ける熱量の低減化を図る
ことが表皮材の損傷防止を行なうための重要なポイント
であり、これを達成するために、たとえば、以下に示す
ような方法が考えられる。 すなわち、従来の方法は、金型を冷却する方法であ
り、たとえば、温度調節機などを使用して金型温度を下
げることにより、表皮材の表面層の冷却を行なうが、あ
まり金型が低温すぎると樹脂流動性が低下して成形品品
質が低下する。したがって、これを防ぐため、表皮材側
とコア材側を別々に冷却する2段温調が考えられるが、
コスト高となるとともに、表皮材と金型は接触による熱
伝達のみであるため、冷却効率が悪く、期待する程の表
皮材の損傷防止効果は得られないという難点が多くあっ
た。 これに対して、本発明の方法は、表皮材Sや金型キ
ャビティ面を湿潤状態とすることで、湿潤用溶液はコア
材保有熱量で蒸発し、その際の気化熱による吸熱が高い
冷却効果を与え、表皮材Sの表面層は著しく冷却され、
樹脂から受ける熱量の低減化が図られ、これにより表皮
材Sの損傷を防止する。
【0013】さらに本発明の湿潤効果は、表皮材Sの損
傷防止ができるとともに、必要とする表皮材Sの表面層
のみを冷却可能としているため、コア材Qの金型キャビ
ティ内流動挙動中の流動性低下を惹起するものでないか
ら、成形品品質の低下が起こらない。ここで、表皮材S
または金型キャビティ面へのスプレイ量が不足すると
(すなわち、湿潤状態が過少であると)、湿潤状態によ
る冷却効果(湿潤効果)が不足するし、逆にスプレイ量
が多すぎると(湿潤状態が過多であると)、成形完了後
に別に乾燥工程が必要になって煩雑であり、蒸発気化し
たガスであらたな欠陥を誘発したりする。したがって、
成形中においては、適正な湿潤効果を持続・発揮させる
ために、コア材樹脂Qの冷却固化時点、あるいは成形品
取出時点で成形品が乾燥状態となるように湿潤量を積極
的に調整する必要がある。
傷防止ができるとともに、必要とする表皮材Sの表面層
のみを冷却可能としているため、コア材Qの金型キャビ
ティ内流動挙動中の流動性低下を惹起するものでないか
ら、成形品品質の低下が起こらない。ここで、表皮材S
または金型キャビティ面へのスプレイ量が不足すると
(すなわち、湿潤状態が過少であると)、湿潤状態によ
る冷却効果(湿潤効果)が不足するし、逆にスプレイ量
が多すぎると(湿潤状態が過多であると)、成形完了後
に別に乾燥工程が必要になって煩雑であり、蒸発気化し
たガスであらたな欠陥を誘発したりする。したがって、
成形中においては、適正な湿潤効果を持続・発揮させる
ために、コア材樹脂Qの冷却固化時点、あるいは成形品
取出時点で成形品が乾燥状態となるように湿潤量を積極
的に調整する必要がある。
【0014】なお、たとえば、金型を常温以下に冷却す
ると、金型は結露を生じ、これにより表皮材Sを湿潤す
ることは可能となるが、安定した湿潤状態を形成できな
いうえに、不必要な箇所も結露を生じるため、コア材Q
への水分付着による欠陥、錆等のマシントラブルおよび
樹脂流動低下による成形品品質の低下等の難点が多く、
好ましくない。本発明の実施例では、上記の点を鑑み
て、スプレイ量=0.01〜0.1ml/cm2 表皮材
S当たりとし、金型温度は樹脂流動性を考慮して20〜
60℃とした。
ると、金型は結露を生じ、これにより表皮材Sを湿潤す
ることは可能となるが、安定した湿潤状態を形成できな
いうえに、不必要な箇所も結露を生じるため、コア材Q
への水分付着による欠陥、錆等のマシントラブルおよび
樹脂流動低下による成形品品質の低下等の難点が多く、
好ましくない。本発明の実施例では、上記の点を鑑み
て、スプレイ量=0.01〜0.1ml/cm2 表皮材
S当たりとし、金型温度は樹脂流動性を考慮して20〜
60℃とした。
【0015】本発明における湿潤用液体は、コア材Q樹
脂熱によって蒸発気化するもので、かつ、腐食性の無い
安全なもので、安定供給できるものであればよく、本実
施例では上記条件を満足し、かつ、低コスト供給が可能
な水あるいは必要に応じて湿潤効果や防錆効果を付加さ
せるために、添加材を加えた液体を用いた。なお、本発
明の実施例では、金型に錆が発生することは無かった
が、金型に錆が発生しないように、必要に応じてメッキ
処理や金型材質の変更等の配慮が望まれる。
脂熱によって蒸発気化するもので、かつ、腐食性の無い
安全なもので、安定供給できるものであればよく、本実
施例では上記条件を満足し、かつ、低コスト供給が可能
な水あるいは必要に応じて湿潤効果や防錆効果を付加さ
せるために、添加材を加えた液体を用いた。なお、本発
明の実施例では、金型に錆が発生することは無かった
が、金型に錆が発生しないように、必要に応じてメッキ
処理や金型材質の変更等の配慮が望まれる。
【0016】図3は本発明の表皮一体成形方法の成形工
程の第1実施例を示したもので、図3に示す工程にした
がって操業する。まず、金型装置10の両金型3、4を
型開し、金型パーティング面の金型キャビティ5に対向
する所定位置に、あらかじめ湿潤処理を施した表皮材S
をセットし周縁部を把持して型閉して、低圧型締状態に
した後、コア材Qを金型キャビティ5内へ射出充填し、
射出充填中の金型キャビティ5内の樹脂圧を樹脂圧セン
サ63で検知して、たとえば樹脂圧が70〜150kg
f/cm2 のあらかじめ設定した圧力範囲の中から選定
した樹脂圧になるように型締制御部62より型締シリン
ダ22に操作指令を発して型締圧力制御を行なう。な
お、表皮材Sをセットする際に、表皮材Sが弛まないよ
うに若干のテンション状態(引張状態)を保持するのが
望ましい。図3の成形工程では、コア材Qの射出開始か
らタイマ65で設定した一定時間経過後のタイムアウト
信号により、型締保圧に移行し、たとえば、2〜50k
gf/cm2 のあらかじめ設定した圧力範囲の中から選
定した低圧の樹脂圧となるように型締圧力制御する。そ
して、冷却完了後に型開して製品を取り出す。
程の第1実施例を示したもので、図3に示す工程にした
がって操業する。まず、金型装置10の両金型3、4を
型開し、金型パーティング面の金型キャビティ5に対向
する所定位置に、あらかじめ湿潤処理を施した表皮材S
をセットし周縁部を把持して型閉して、低圧型締状態に
した後、コア材Qを金型キャビティ5内へ射出充填し、
射出充填中の金型キャビティ5内の樹脂圧を樹脂圧セン
サ63で検知して、たとえば樹脂圧が70〜150kg
f/cm2 のあらかじめ設定した圧力範囲の中から選定
した樹脂圧になるように型締制御部62より型締シリン
ダ22に操作指令を発して型締圧力制御を行なう。な
お、表皮材Sをセットする際に、表皮材Sが弛まないよ
うに若干のテンション状態(引張状態)を保持するのが
望ましい。図3の成形工程では、コア材Qの射出開始か
らタイマ65で設定した一定時間経過後のタイムアウト
信号により、型締保圧に移行し、たとえば、2〜50k
gf/cm2 のあらかじめ設定した圧力範囲の中から選
定した低圧の樹脂圧となるように型締圧力制御する。そ
して、冷却完了後に型開して製品を取り出す。
【0017】ここで、図4は金型キャビティ内樹脂圧と
保持時間と表皮材の損傷度との相関を示すグラフを示し
たものである。図中の(A)は表皮材Sの損傷度が極め
て大きい領域(不成形領域)、(B)は損傷度が極めて
小さい領域(良品域)、(C)は設定条件によっては損
傷の可能性がある不安定領域(境界域)を示す。表皮材
の損傷原因となる要因は前述のとおり、「温度」、「圧
力」、「時間」の3つであり、いずれもコア材溶融樹脂
から受ける。なお、「温度」については、前述したとお
りである。
保持時間と表皮材の損傷度との相関を示すグラフを示し
たものである。図中の(A)は表皮材Sの損傷度が極め
て大きい領域(不成形領域)、(B)は損傷度が極めて
小さい領域(良品域)、(C)は設定条件によっては損
傷の可能性がある不安定領域(境界域)を示す。表皮材
の損傷原因となる要因は前述のとおり、「温度」、「圧
力」、「時間」の3つであり、いずれもコア材溶融樹脂
から受ける。なお、「温度」については、前述したとお
りである。
【0018】「圧力」とは、「金型キャビティ内樹脂
圧」を意味し、本発明では、金型キャビティ内樹脂圧は
型締圧力制御によって設定されるところから、「型締圧
力」とも意味される。この場合、「圧力」は、小さいほ
ど表皮材の損傷を少なくするが、射出充填中の型開量が
増大し、樹脂漏れが起こるから、これを防ぐために樹脂
漏れを起こさない特殊構造の金型にするとコスト高にな
る。さらに、賦形能力不足となり、特にコア材の薄肉化
による軽量化やコストダウンを図る場合に能力不足は顕
著となる。したがって、成形に際しては、高圧状態を必
要とするが、表皮材の損傷を招きやすい。以上のことか
ら、「圧力」と「時間」を同時に考慮した制御が必要と
なる。なお、射出成形機を使用した従来方法では、図4
の領域Dでの操業となるから表皮材の損傷が大であり、
成形不良を回避できない状態であった。
圧」を意味し、本発明では、金型キャビティ内樹脂圧は
型締圧力制御によって設定されるところから、「型締圧
力」とも意味される。この場合、「圧力」は、小さいほ
ど表皮材の損傷を少なくするが、射出充填中の型開量が
増大し、樹脂漏れが起こるから、これを防ぐために樹脂
漏れを起こさない特殊構造の金型にするとコスト高にな
る。さらに、賦形能力不足となり、特にコア材の薄肉化
による軽量化やコストダウンを図る場合に能力不足は顕
著となる。したがって、成形に際しては、高圧状態を必
要とするが、表皮材の損傷を招きやすい。以上のことか
ら、「圧力」と「時間」を同時に考慮した制御が必要と
なる。なお、射出成形機を使用した従来方法では、図4
の領域Dでの操業となるから表皮材の損傷が大であり、
成形不良を回避できない状態であった。
【0019】ところが、本出願人の種々の研究や検討の
結果、極めて短時間であれば、かなり高圧状態であって
も表皮材Sの損傷はそれほどでないことが判明し、たと
えば、5秒程度の短時間であれば、樹脂圧の上限値は1
50kgf/cm2 までとすることができる(図4の領
域(E))ことが判った。なお、図4からも判るよう
に、時間(保持時間)の増加とともに表皮材Sの損傷を
避ける許容圧力が急激に低下するため、高圧状態におけ
る保持時間を極力短時間に制御することが重要であり、
そのためには、許容される時間範囲内(本実施例では5
秒以内)に射出充填が行なえるようにあらかじめ射出条
件を設定するのが望ましい。また、図4の領域(F)の
樹脂圧が50kgf/cm2 以下の領域では、長時間保
持でも表皮損傷は軽微であるが、樹脂圧を低くするため
に小さな型締圧力制御をおこなっている関係上、射出充
填中の型開量は大きくなり、樹脂漏れが大きく運転上支
障がある。
結果、極めて短時間であれば、かなり高圧状態であって
も表皮材Sの損傷はそれほどでないことが判明し、たと
えば、5秒程度の短時間であれば、樹脂圧の上限値は1
50kgf/cm2 までとすることができる(図4の領
域(E))ことが判った。なお、図4からも判るよう
に、時間(保持時間)の増加とともに表皮材Sの損傷を
避ける許容圧力が急激に低下するため、高圧状態におけ
る保持時間を極力短時間に制御することが重要であり、
そのためには、許容される時間範囲内(本実施例では5
秒以内)に射出充填が行なえるようにあらかじめ射出条
件を設定するのが望ましい。また、図4の領域(F)の
樹脂圧が50kgf/cm2 以下の領域では、長時間保
持でも表皮損傷は軽微であるが、樹脂圧を低くするため
に小さな型締圧力制御をおこなっている関係上、射出充
填中の型開量は大きくなり、樹脂漏れが大きく運転上支
障がある。
【0020】ここで、たとえば金型パーティング面で表
皮材Sの周縁部を把持することによって、表皮材Sのパ
ーティング面におけるシール効果があるので、表皮材の
材質や厚さによって異なるが、大体、型開量が0.5〜
1mm程度であれば、特殊構造の金型を用いなくても樹
脂漏れが起こらない。したがって、型開量をこの程度に
止めるために、射出充填中の樹脂圧の下限は70kgf
/cm2 程度が適当で、射出充填中の樹脂圧の範囲を7
0〜150kgf/cm2 とした。
皮材Sの周縁部を把持することによって、表皮材Sのパ
ーティング面におけるシール効果があるので、表皮材の
材質や厚さによって異なるが、大体、型開量が0.5〜
1mm程度であれば、特殊構造の金型を用いなくても樹
脂漏れが起こらない。したがって、型開量をこの程度に
止めるために、射出充填中の樹脂圧の下限は70kgf
/cm2 程度が適当で、射出充填中の樹脂圧の範囲を7
0〜150kgf/cm2 とした。
【0021】射出充填中は、射出充填に対応した型開挙
動により金型キャビティ空間(コア材樹脂流動経路)の
拡大とガス抜き効果によって、コア材樹脂Qの充填流動
は助長され、樹脂圧の低圧化と樹脂の金型キャビティ内
への完全充填を達成し、しかも短時間充填を可能とし
た。この短時間充填の効果は、前述した射出充填時間の
最小化を達成させるための射出条件設定の範囲を容易と
するためにも有効に作用する。さらに、この型開挙動
は、湿潤した表皮材Sがコア材樹脂熱により蒸発気化し
たガスのうち、湿潤冷却効果に作用した残りの余剰分を
排出する役割も兼ねている。これにより、金型キャビテ
ィ内のガス充満による成形不良を防止するとともに、安
定した蒸発気化を促進して湿潤効果の安定持続を保証す
る。また、金型パーティング面で表皮材周縁部を低圧型
締保持することから、コア材樹脂の射出充填に対応した
表皮材Sのテンションコントロール(充填の伸展に伴い
表皮材Sが金型パーティング面に沿って滑り移動する)
がなされる。これに対して、従来の射出成形機による2
層成形法では、表皮材はパーティング面で完全固定であ
るためテンションコントロールは出来ず、その結果、表
皮材は局部的に伸張され、破れや表面性状の不均一が生
じる。また、従来のプレス成形機による2層成形法で
は、表皮材固定の手段が別途に必要となり、煩雑である
難点がある。
動により金型キャビティ空間(コア材樹脂流動経路)の
拡大とガス抜き効果によって、コア材樹脂Qの充填流動
は助長され、樹脂圧の低圧化と樹脂の金型キャビティ内
への完全充填を達成し、しかも短時間充填を可能とし
た。この短時間充填の効果は、前述した射出充填時間の
最小化を達成させるための射出条件設定の範囲を容易と
するためにも有効に作用する。さらに、この型開挙動
は、湿潤した表皮材Sがコア材樹脂熱により蒸発気化し
たガスのうち、湿潤冷却効果に作用した残りの余剰分を
排出する役割も兼ねている。これにより、金型キャビテ
ィ内のガス充満による成形不良を防止するとともに、安
定した蒸発気化を促進して湿潤効果の安定持続を保証す
る。また、金型パーティング面で表皮材周縁部を低圧型
締保持することから、コア材樹脂の射出充填に対応した
表皮材Sのテンションコントロール(充填の伸展に伴い
表皮材Sが金型パーティング面に沿って滑り移動する)
がなされる。これに対して、従来の射出成形機による2
層成形法では、表皮材はパーティング面で完全固定であ
るためテンションコントロールは出来ず、その結果、表
皮材は局部的に伸張され、破れや表面性状の不均一が生
じる。また、従来のプレス成形機による2層成形法で
は、表皮材固定の手段が別途に必要となり、煩雑である
難点がある。
【0022】本発明では、前述したように、射出開始と
同時に起動するタイマ65のタイムアウト信号に基づい
て、型締保圧工程に入る。この場合の設定時間は表皮材
特性から求められる最大許容保持時間(本実施例では5
秒以内)の範囲内で成形品形状等に応じて設定する。し
たがって、射出完了と同時でもよい。型締保圧工程で
は、樹脂圧を、たとえば、2〜50kgf/cm2 の圧
力範囲のあらかじめ設定した圧力に維持するように型締
圧力制御を行なう。その理由は、前述したように、図4
の領域(F)に示すように、上限を50kgf/cm2
としたのは、50kgf/cm2 以下では、長時間継続
しても、表皮材Sの損傷が極めて少ないからであり、2
kgf/cm2 以下では、コア材樹脂Qの保圧(成形保
持)能力不足を来すからである。コア材樹脂Qの冷却が
完了すると、型開し、製品取出を行なう。必要に応じて
表皮材Qの周縁部のトリミングやゲート、ランナ部のカ
ットを行なう。このように、表皮材特性を主体として、
コア材樹脂特性、成形品形状等から表皮一体成形を行な
うに際して、最も適した圧力範囲および保持時間の組合
せを選択・設定して型締圧力制御を行なうとともに、樹
脂の冷却固化収縮量を加算した樹脂量を金型キャビティ
内へ充填する射出充填制御を同時に行なうことにより、
低圧化、短時間充填、完全充填の達成および樹脂の冷却
固化収縮挙動に対応した型締側空の全面的、均一化され
た保圧作用によって、コア材Qの賦形と同時に変形や反
りが無く、かつ、表皮材の損傷の無い、表皮材Sとコア
材Qとが均一に密着した良好な表皮一体成形品が得られ
る。
同時に起動するタイマ65のタイムアウト信号に基づい
て、型締保圧工程に入る。この場合の設定時間は表皮材
特性から求められる最大許容保持時間(本実施例では5
秒以内)の範囲内で成形品形状等に応じて設定する。し
たがって、射出完了と同時でもよい。型締保圧工程で
は、樹脂圧を、たとえば、2〜50kgf/cm2 の圧
力範囲のあらかじめ設定した圧力に維持するように型締
圧力制御を行なう。その理由は、前述したように、図4
の領域(F)に示すように、上限を50kgf/cm2
としたのは、50kgf/cm2 以下では、長時間継続
しても、表皮材Sの損傷が極めて少ないからであり、2
kgf/cm2 以下では、コア材樹脂Qの保圧(成形保
持)能力不足を来すからである。コア材樹脂Qの冷却が
完了すると、型開し、製品取出を行なう。必要に応じて
表皮材Qの周縁部のトリミングやゲート、ランナ部のカ
ットを行なう。このように、表皮材特性を主体として、
コア材樹脂特性、成形品形状等から表皮一体成形を行な
うに際して、最も適した圧力範囲および保持時間の組合
せを選択・設定して型締圧力制御を行なうとともに、樹
脂の冷却固化収縮量を加算した樹脂量を金型キャビティ
内へ充填する射出充填制御を同時に行なうことにより、
低圧化、短時間充填、完全充填の達成および樹脂の冷却
固化収縮挙動に対応した型締側空の全面的、均一化され
た保圧作用によって、コア材Qの賦形と同時に変形や反
りが無く、かつ、表皮材の損傷の無い、表皮材Sとコア
材Qとが均一に密着した良好な表皮一体成形品が得られ
る。
【0023】さらに、本発明の最大の特徴である、湿潤
状態にした表皮材Sを用いることによって、湿潤冷却効
果との相乗により、表面性状の極めて優れた高品質な表
皮一体成形品が成形上の外乱因子に影響されることなく
安定して得られる。この場合、湿潤状態を理想状態に調
整することにより、コア材Q射出開始から冷却完了まで
の間に、連続した湿潤液体の蒸発気化が起こり、その結
果、気化熱の吸熱による表皮材の冷却作用(湿潤効果)
が維持され、表皮材の温度上昇による損傷を防止する。
なお、蒸発気化したガスの余剰分は、型開挙動した両金
型の隙間から排出される。こうした安定した湿潤状態の
実現を図ることにより、高品質な成形品のより一層の安
定供給が可能となる。
状態にした表皮材Sを用いることによって、湿潤冷却効
果との相乗により、表面性状の極めて優れた高品質な表
皮一体成形品が成形上の外乱因子に影響されることなく
安定して得られる。この場合、湿潤状態を理想状態に調
整することにより、コア材Q射出開始から冷却完了まで
の間に、連続した湿潤液体の蒸発気化が起こり、その結
果、気化熱の吸熱による表皮材の冷却作用(湿潤効果)
が維持され、表皮材の温度上昇による損傷を防止する。
なお、蒸発気化したガスの余剰分は、型開挙動した両金
型の隙間から排出される。こうした安定した湿潤状態の
実現を図ることにより、高品質な成形品のより一層の安
定供給が可能となる。
【0024】したがって、本発明によれば、上述した以
外にも、たとえば、下記のような成形パターンを実施す
ることができる。 成形中の樹脂圧の制御パターンを、許容圧力範囲内
で、成形品の形状、表皮材Sの種類等に応じて、3段、
4段と多段に変化させる(図3の場合は2段である)。
たとえば、射出充填中をより低圧化し、さらに賦形能力
を高める目的の成形においては、樹脂が漏れない範囲で
射出充填中は低圧とし、充填完了後、一旦高圧状態にし
て賦形し、その後、再び低圧状態で保持する制御パター
ンとしてもよい。 射出充填中の型開量を検出し、射出中は、樹脂漏れ
を起こさない型開量に制御し、充填完了後は型締圧力制
御とする。さらに上記の方法を組み合わせて実施して
もよい。 型開挙動により、樹脂圧と型締圧力とはバランスさ
れ、その結果、リニアな関係にあることを利用し、許容
樹脂圧に相当する型締圧力を設定して、成形中は設定し
た型締圧力基準で制御する。
外にも、たとえば、下記のような成形パターンを実施す
ることができる。 成形中の樹脂圧の制御パターンを、許容圧力範囲内
で、成形品の形状、表皮材Sの種類等に応じて、3段、
4段と多段に変化させる(図3の場合は2段である)。
たとえば、射出充填中をより低圧化し、さらに賦形能力
を高める目的の成形においては、樹脂が漏れない範囲で
射出充填中は低圧とし、充填完了後、一旦高圧状態にし
て賦形し、その後、再び低圧状態で保持する制御パター
ンとしてもよい。 射出充填中の型開量を検出し、射出中は、樹脂漏れ
を起こさない型開量に制御し、充填完了後は型締圧力制
御とする。さらに上記の方法を組み合わせて実施して
もよい。 型開挙動により、樹脂圧と型締圧力とはバランスさ
れ、その結果、リニアな関係にあることを利用し、許容
樹脂圧に相当する型締圧力を設定して、成形中は設定し
た型締圧力基準で制御する。
【0025】図5は、本発明の表皮一体成形方法の成形
工程の第2実施例を示したものである。この方法におい
ては、湿潤処理をした表皮材Sを金型キャビティに対向
する所定位置にセットした後、型締動作を行ない、所定
の型開量位置で型開保持した後、コア材Qの射出を行な
う。この際、本実施例においては、表皮材Sの周縁部は
パーティング面保持としていることにより、表皮材Sの
パーティング面シール効果によって、特殊構造の金型を
用いなくても樹脂漏れを生じることは無かった。この場
合の型開量は、表皮材Sの種類や厚さにより異なるが概
略1mm以下であれば十分であり、本実施例においては
型開量を0.5mmと設定した。なお、このような微小
な型開量でも、表皮材の保持能力を十分に備えており、
表皮材Sのズレも無かったが、必要に応じて針差しや吸
引等の手段で表皮材保持を行なってもよい。
工程の第2実施例を示したものである。この方法におい
ては、湿潤処理をした表皮材Sを金型キャビティに対向
する所定位置にセットした後、型締動作を行ない、所定
の型開量位置で型開保持した後、コア材Qの射出を行な
う。この際、本実施例においては、表皮材Sの周縁部は
パーティング面保持としていることにより、表皮材Sの
パーティング面シール効果によって、特殊構造の金型を
用いなくても樹脂漏れを生じることは無かった。この場
合の型開量は、表皮材Sの種類や厚さにより異なるが概
略1mm以下であれば十分であり、本実施例においては
型開量を0.5mmと設定した。なお、このような微小
な型開量でも、表皮材の保持能力を十分に備えており、
表皮材Sのズレも無かったが、必要に応じて針差しや吸
引等の手段で表皮材保持を行なってもよい。
【0026】射出充填中は位置センサ64で型開量検出
を行なって設定型開量を保持するよう型締制御部62よ
り型締シリンダ22に操作指令を発して型締位置制御を
行なう。こうすることにより、樹脂漏れを回避するとと
もに、表皮材の保持能力の負荷を継続することができ
る。さらに、型開状態で射出を行なうことによって、ガ
ス抜き効果と流動経路である金型キャビティ容積の増加
をもたらし、低圧、短時間の完全充填が達成される。す
なわち、たとえば0.5〜1mm程度の型開量で樹脂圧
は全閉状態(従来の成形方法の場合)に比べて1/3〜
1/5程度に低圧化することが出来るから(図4中の良
品範囲領域(E)を満足する)、充填中に生じる表皮損
傷の防止効果も顕著である。なお、本実施例において
も、第1実施例と同様に、短時間充填が可能な射出条件
をあらかじめ設定しておくのが望ましい。また、微小型
開量を設定することによって、表皮材周縁部を保持し、
コア材Q充填に対応した表皮材Sのテンションコントロ
ールを実現した。
を行なって設定型開量を保持するよう型締制御部62よ
り型締シリンダ22に操作指令を発して型締位置制御を
行なう。こうすることにより、樹脂漏れを回避するとと
もに、表皮材の保持能力の負荷を継続することができ
る。さらに、型開状態で射出を行なうことによって、ガ
ス抜き効果と流動経路である金型キャビティ容積の増加
をもたらし、低圧、短時間の完全充填が達成される。す
なわち、たとえば0.5〜1mm程度の型開量で樹脂圧
は全閉状態(従来の成形方法の場合)に比べて1/3〜
1/5程度に低圧化することが出来るから(図4中の良
品範囲領域(E)を満足する)、充填中に生じる表皮損
傷の防止効果も顕著である。なお、本実施例において
も、第1実施例と同様に、短時間充填が可能な射出条件
をあらかじめ設定しておくのが望ましい。また、微小型
開量を設定することによって、表皮材周縁部を保持し、
コア材Q充填に対応した表皮材Sのテンションコントロ
ールを実現した。
【0027】さらに、この型開保持は、湿潤した表皮材
Sがコア材樹脂熱により蒸発気化したガスのうち、湿潤
冷却効果に寄与した残り分の余剰ガスを排出する役割も
兼ねている。これにより、金型キャビティ内のガス充満
による成形不良を防止するとともに、安定した蒸発気化
を促進して湿潤効果の安定持続を保証する。
Sがコア材樹脂熱により蒸発気化したガスのうち、湿潤
冷却効果に寄与した残り分の余剰ガスを排出する役割も
兼ねている。これにより、金型キャビティ内のガス充満
による成形不良を防止するとともに、安定した蒸発気化
を促進して湿潤効果の安定持続を保証する。
【0028】射出完了とともに型締保圧工程に入り、金
型キャビティ内樹脂圧の検知を行ない、樹脂圧の設定圧
力範囲内に入るように型締圧力制御(型締保圧)を実施
する。この場合においても、図3の第1実施例と同じ
く、表皮材Sの損傷を回避すると同時に、コア材樹脂の
賦形を確実に行なうため、樹脂圧は、たとえば図4で示
したように、上記保圧条件を満足する2〜50kgf/
cm2 程度の低圧の圧力範囲とする。コア材樹脂Qの冷
却完了後、型開動作を行なって製品を取り出す。なお、
樹脂が漏れない範囲で、たとえば、0.5〜1mm程度
の微小型開量に保持することにより、射出充填完了時に
は、コア材樹脂Qは金型キャビティ内をほぼ満充填(ジ
ャストパック)されているので、型締保圧工程へ移行す
る際の樹脂流動の不連続性が無いため、フローマーク等
の欠陥に起因する表皮材の不均一性は全く生じない。こ
れは適度な型開量と樹脂の冷却固化収縮量を加算した樹
脂量を射出充填することにより得られる効果で、したが
って実施例1の場合も同様な効果を得ている。
型キャビティ内樹脂圧の検知を行ない、樹脂圧の設定圧
力範囲内に入るように型締圧力制御(型締保圧)を実施
する。この場合においても、図3の第1実施例と同じ
く、表皮材Sの損傷を回避すると同時に、コア材樹脂の
賦形を確実に行なうため、樹脂圧は、たとえば図4で示
したように、上記保圧条件を満足する2〜50kgf/
cm2 程度の低圧の圧力範囲とする。コア材樹脂Qの冷
却完了後、型開動作を行なって製品を取り出す。なお、
樹脂が漏れない範囲で、たとえば、0.5〜1mm程度
の微小型開量に保持することにより、射出充填完了時に
は、コア材樹脂Qは金型キャビティ内をほぼ満充填(ジ
ャストパック)されているので、型締保圧工程へ移行す
る際の樹脂流動の不連続性が無いため、フローマーク等
の欠陥に起因する表皮材の不均一性は全く生じない。こ
れは適度な型開量と樹脂の冷却固化収縮量を加算した樹
脂量を射出充填することにより得られる効果で、したが
って実施例1の場合も同様な効果を得ている。
【0029】このように、表皮材特性を主体として、コ
ア材特性、成形品形状等から最も適した圧力範囲の型締
圧力制御と型開量設定を行なうとともに、樹脂の冷却固
化収縮量を加算した樹脂量を金型キャビティ内へ射出充
填する射出充填制御を同時に行なうことにより、低圧
化、短時間ジャストパック充填の達成および樹脂の冷却
固化収縮挙動に対応した型締側からの全面的均一な保圧
作用により、コア材Qの賦形作用と同時に、変形、反
り、表皮材損傷の無い表皮材Sとコア材Qとの均一密着
作用が行なわれる。さらに、本発明が最も意図する理想
状態に調整した湿潤状態にある表皮材Sを用いることに
より、コア材Q射出開始から冷却完了までの間に、連続
した湿潤液体の蒸発気化による気化熱の吸熱作用によ
り、表皮材の冷却効果(湿潤効果)が維持され、表皮材
の損傷を防止する。なお、蒸発気化したガス(余剰分)
は型開状態にある両金型の隙間から排出される。これに
より、表面性状の優れた高品質な成形品のより一層の安
定供給を実現する。
ア材特性、成形品形状等から最も適した圧力範囲の型締
圧力制御と型開量設定を行なうとともに、樹脂の冷却固
化収縮量を加算した樹脂量を金型キャビティ内へ射出充
填する射出充填制御を同時に行なうことにより、低圧
化、短時間ジャストパック充填の達成および樹脂の冷却
固化収縮挙動に対応した型締側からの全面的均一な保圧
作用により、コア材Qの賦形作用と同時に、変形、反
り、表皮材損傷の無い表皮材Sとコア材Qとの均一密着
作用が行なわれる。さらに、本発明が最も意図する理想
状態に調整した湿潤状態にある表皮材Sを用いることに
より、コア材Q射出開始から冷却完了までの間に、連続
した湿潤液体の蒸発気化による気化熱の吸熱作用によ
り、表皮材の冷却効果(湿潤効果)が維持され、表皮材
の損傷を防止する。なお、蒸発気化したガス(余剰分)
は型開状態にある両金型の隙間から排出される。これに
より、表面性状の優れた高品質な成形品のより一層の安
定供給を実現する。
【0030】したがって、本発明によれば、上記以外に
も、たとえば、下記のような成形パターンが可能であ
る。 型締保圧中の樹脂圧の制御パターンを許容圧力範囲
で、成形品形状等に応じて多段の変化させる。あるい
は、許容樹脂圧に相当する型締圧力基準で型締保圧を制
御する。 樹脂が漏れない範囲で型締動作と平行して射出動作
を行なう。ただし、射出が完了した時点では、適度な型
開両を保持していることが必要である。さらに、上記
の操作と組み合わせる。
も、たとえば、下記のような成形パターンが可能であ
る。 型締保圧中の樹脂圧の制御パターンを許容圧力範囲
で、成形品形状等に応じて多段の変化させる。あるい
は、許容樹脂圧に相当する型締圧力基準で型締保圧を制
御する。 樹脂が漏れない範囲で型締動作と平行して射出動作
を行なう。ただし、射出が完了した時点では、適度な型
開両を保持していることが必要である。さらに、上記
の操作と組み合わせる。
【0031】また、射出成形機を用いた表皮一体成形方
法以外でも、たとえばプレス成形やブロー成形等を利用
した表皮一体成形方法において本方法を実施できる。す
なわち、成形中の樹脂圧がコントロールできるマシンで
あれば、本発明の湿潤表皮材を組み合わせて実施可能で
ある。
法以外でも、たとえばプレス成形やブロー成形等を利用
した表皮一体成形方法において本方法を実施できる。す
なわち、成形中の樹脂圧がコントロールできるマシンで
あれば、本発明の湿潤表皮材を組み合わせて実施可能で
ある。
【0032】表皮材Sについては、特に制限はなく、要
求される性能に応じて使い分ける。1例を以下に示す
と、質感やソフト感を出すためには、PP樹脂やPE樹
脂等の樹脂シート、皮、布の裏面に発泡PP等の発泡層
を貼り付けた2層シートを使用する。また、手触り感や
高級感を出すためには、PP、PE等の樹脂シートの表
面に、合成繊維や布等の起毛層を有する2層シートを使
い、必要に応じて樹脂シートの裏面に発泡層を設けても
よい。なお、本実施例では、表皮材はシート状のものを
用いたが、あらかじめ成形品形状に概略沿った形状に予
備成形したものを用いてもよい。
求される性能に応じて使い分ける。1例を以下に示す
と、質感やソフト感を出すためには、PP樹脂やPE樹
脂等の樹脂シート、皮、布の裏面に発泡PP等の発泡層
を貼り付けた2層シートを使用する。また、手触り感や
高級感を出すためには、PP、PE等の樹脂シートの表
面に、合成繊維や布等の起毛層を有する2層シートを使
い、必要に応じて樹脂シートの裏面に発泡層を設けても
よい。なお、本実施例では、表皮材はシート状のものを
用いたが、あらかじめ成形品形状に概略沿った形状に予
備成形したものを用いてもよい。
【0033】コア材Qについては、PP、PE等の熱可
塑性樹脂を使用し、必要に応じてタルク、繊維等を添加
する。
塑性樹脂を使用し、必要に応じてタルク、繊維等を添加
する。
【0034】本発明は、表面性状の優れた表皮一体成形
品を、より低コストに得ることを目的として、通常の金
型構造のものを使用したが、型が開いても樹脂漏れを起
こさない特殊構造の金型においても可能であり、この場
合には、多少コスト高となるが、大きな型開量の実現に
より、樹脂圧の徹底した低圧化を図ることができるの
で、表皮材損傷の防止にウエイトを置いた(コストダウ
ンより損傷防止を主目的とした)場合には、大きな効果
が望める。
品を、より低コストに得ることを目的として、通常の金
型構造のものを使用したが、型が開いても樹脂漏れを起
こさない特殊構造の金型においても可能であり、この場
合には、多少コスト高となるが、大きな型開量の実現に
より、樹脂圧の徹底した低圧化を図ることができるの
で、表皮材損傷の防止にウエイトを置いた(コストダウ
ンより損傷防止を主目的とした)場合には、大きな効果
が望める。
【0035】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の方法によれ
ば、下記のような優れた効果が達成される。 (1)湿潤用液体の蒸発気化による冷却効果を巧みに表
皮材の損傷防止に利用しており、コア材樹脂の金型キャ
ビティ内流動性を損なうことなく成形できるから、成形
品品質が優れている。 (2)表皮材の損傷(発泡性表皮材については、発泡層
の潰れによるソフト感の消失、起毛性表皮材について
は、毛倒れによる手触り感や高級感の消失、局部的伸張
による表皮材表面性状の不均一、破れ、皺の発生等)の
無い、非常に優れた外観性能を有する表皮一体成形品が
安定して得られる。 (3)樹脂の冷却固化収縮挙動に応じた型締側からの全
面均一保圧作用により、変形、反りの無い良好な成形品
が得られる。
ば、下記のような優れた効果が達成される。 (1)湿潤用液体の蒸発気化による冷却効果を巧みに表
皮材の損傷防止に利用しており、コア材樹脂の金型キャ
ビティ内流動性を損なうことなく成形できるから、成形
品品質が優れている。 (2)表皮材の損傷(発泡性表皮材については、発泡層
の潰れによるソフト感の消失、起毛性表皮材について
は、毛倒れによる手触り感や高級感の消失、局部的伸張
による表皮材表面性状の不均一、破れ、皺の発生等)の
無い、非常に優れた外観性能を有する表皮一体成形品が
安定して得られる。 (3)樹脂の冷却固化収縮挙動に応じた型締側からの全
面均一保圧作用により、変形、反りの無い良好な成形品
が得られる。
【図1】本発明の実施例に係る射出成形機の全体構成図
である。
である。
【図2】本発明の実施例に係る湿潤工程の実施例を示す
説明図である。
説明図である。
【図3】本発明の実施例の係る表皮一体成形工程(第1
実施例)のフローチャートである。
実施例)のフローチャートである。
【図4】本発明の実施例に係る表皮一体成形工程におけ
る金型キャビティ内樹脂圧と保持時間と表皮材の損傷度
との相関を示すグラフである。
る金型キャビティ内樹脂圧と保持時間と表皮材の損傷度
との相関を示すグラフである。
【図5】本発明の実施例の係る表皮一体成形工程(第2
実施例)のフローチャートである。
実施例)のフローチャートである。
1 固定盤 2 可動盤 3 固定金型 4 可動金型 5 金型キャビティ 10 金型装置 20 型締装置 22 型締シリンダ 30 射出装置 32 バレル 34 スクリュ 36 スクリュ羽根 38 ホッパ 39 ノズル 40 射出シリンダ 42 油圧モータ 50 油圧供給源 52 油圧制御弁 60 制御装置 61 射出制御部 62 型締制御部 63 樹脂圧センサ 64 位置センサ 65 タイマ 69 油圧制御弁 70 油圧供給源 80 スプレイロボット 100 射出成形機 Q コア材 S 表皮材
Claims (5)
- 【請求項1】 対向する左右一対または上下一対の金型
の間に表皮材を介在させて型締した後、該表皮材と該両
金型とで形成される金型キャビティ内にコア材となる溶
融樹脂を射出充填して、該表皮材と該コア材とを一体成
形する表皮一体成形方法において、 該表皮材をあらかじめ湿潤状態にした後、該コア材の溶
融樹脂の冷却固化収縮量を加算した溶融樹脂量を射出充
填することを特徴とする表皮一体成形方法。 - 【請求項2】 コア材樹脂の冷却固化時点あるいは成形
品を取り出した時点では、表皮材が乾燥状態となるよう
に該表皮材の湿潤状態を調整した請求項1記載の表皮一
体成形方法。 - 【請求項3】 金型表面に表皮材をセットする以前、あ
るいはセットした状態で、噴霧、塗布、浸漬のいずれか
の手段により該表皮材の表面、もしくは該表皮材の表面
と当接する金型キャビティ面を湿潤状態となした請求項
1または請求項2記載の表皮一体成形方法。 - 【請求項4】 成形中は、金型キャビティ内の樹脂圧が
あらかじめ設定された圧力範囲となるように型締圧力を
制御する請求項1ないし請求項3記載の表皮一体成形方
法。 - 【請求項5】 コア材樹脂の射出充填中は、あらかじめ
設定された型開量範囲となるように金型の移動量を制御
する請求項1ないし請求項4記載の表皮一体成形方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19027696A JP3255026B2 (ja) | 1996-07-19 | 1996-07-19 | 表皮一体成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19027696A JP3255026B2 (ja) | 1996-07-19 | 1996-07-19 | 表皮一体成形方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1034697A true JPH1034697A (ja) | 1998-02-10 |
| JP3255026B2 JP3255026B2 (ja) | 2002-02-12 |
Family
ID=16255473
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19027696A Expired - Fee Related JP3255026B2 (ja) | 1996-07-19 | 1996-07-19 | 表皮一体成形方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3255026B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN114750341A (zh) * | 2022-04-28 | 2022-07-15 | 长沙申大科技集团股份有限公司 | 一种应用于汽车塑胶件的自动脱模方法及其注塑模具 |
-
1996
- 1996-07-19 JP JP19027696A patent/JP3255026B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN114750341A (zh) * | 2022-04-28 | 2022-07-15 | 长沙申大科技集团股份有限公司 | 一种应用于汽车塑胶件的自动脱模方法及其注塑模具 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3255026B2 (ja) | 2002-02-12 |
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