JPH1036168A - セラミックス直線抵抗体の製造方法 - Google Patents
セラミックス直線抵抗体の製造方法Info
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- JPH1036168A JPH1036168A JP8194574A JP19457496A JPH1036168A JP H1036168 A JPH1036168 A JP H1036168A JP 8194574 A JP8194574 A JP 8194574A JP 19457496 A JP19457496 A JP 19457496A JP H1036168 A JPH1036168 A JP H1036168A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 セラミックス直線抵抗体の高耐量化を図るこ
とにある。また、高耐量のセラミックス直線抵抗体を用
い高温まで安定に動作する遮断器を提供することにあ
る。 【解決手段】 ZnO−Al2O3−MgO系抵抗体の原
料粉としてZnAl2O4およびMgAl2O4のうち少な
くとも一方を1モル%以上添加する。
とにある。また、高耐量のセラミックス直線抵抗体を用
い高温まで安定に動作する遮断器を提供することにあ
る。 【解決手段】 ZnO−Al2O3−MgO系抵抗体の原
料粉としてZnAl2O4およびMgAl2O4のうち少な
くとも一方を1モル%以上添加する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、UHV送電用遮断
器の遮断・投入抵抗に好適なセラミックス直線抵抗体の
製造方法に関する。
器の遮断・投入抵抗に好適なセラミックス直線抵抗体の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】UHV送電用遮断器等に用いられる直線
抵抗体に望まれる特性として、電圧対電流特性がオーミ
ックであること、数百〜千Ωcmの抵抗率を有するこ
と、抵抗温度係数がゼロまたは正であること、エネルギ
ー耐量が大きいことなどが挙げられる。上記の諸特性が
実用レベルにある抵抗体として、例えば、特開昭56−
4206号公報に記載のC−Al2O3系抵抗体、特開昭
63−55904号公報に記載のZnO−Al2O3−M
gO系抵抗体などがある。C−Al2O3系抵抗体は、導
電粒子として酸化物絶縁系に分散させた炭素の量とその
接触度合で抵抗値を調節している。また、ZnO−Al
2O3−MgO系抵抗体は、基本的にZnO結晶粒とZn
Al2O4およびMgAl2O4のスピネル結晶粒とからな
り、その抵抗値はこれらの結晶粒の体積割合と粒界の特
性で調節される。
抵抗体に望まれる特性として、電圧対電流特性がオーミ
ックであること、数百〜千Ωcmの抵抗率を有するこ
と、抵抗温度係数がゼロまたは正であること、エネルギ
ー耐量が大きいことなどが挙げられる。上記の諸特性が
実用レベルにある抵抗体として、例えば、特開昭56−
4206号公報に記載のC−Al2O3系抵抗体、特開昭
63−55904号公報に記載のZnO−Al2O3−M
gO系抵抗体などがある。C−Al2O3系抵抗体は、導
電粒子として酸化物絶縁系に分散させた炭素の量とその
接触度合で抵抗値を調節している。また、ZnO−Al
2O3−MgO系抵抗体は、基本的にZnO結晶粒とZn
Al2O4およびMgAl2O4のスピネル結晶粒とからな
り、その抵抗値はこれらの結晶粒の体積割合と粒界の特
性で調節される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】C−Al2O3系抵抗体
は、抵抗温度係数がわずかながら負であるために通電時
に熱暴走を起こす危険性があり、また熱容量が小さくエ
ネルギー耐量が低い。この点を解決すべく開発されたZ
nO−Al2O3−MgO系抵抗体は、ZnO、Al
2O3、MgOを原料として用い、混合、成形、焼成を経
て製造されるが、この方法では、原料の混合が均一でな
かったり、焼結時の物質拡散が十分でなかったりして、
原料粉のAl2O3がZnOへの固溶反応とZnAl2O4
およびMgAl2O4の合成反応で完全に消費されず、一
部微量ではあるが未反応のまま焼結体の中に残存してし
まう。このAl2O3は絶縁性であり、かつ微小であるの
で、粒界に局所的に高抵抗な部分を作り、通電時の電流
分布を不均一にしてしまい、エネルギー耐量を低くして
いた。本発明の目的は、セラミックス直線抵抗体の高耐
量化を図ることにある。また、高耐量のセラミックス直
線抵抗体を用い高温まで安定に動作する遮断器を提供す
ることにある。
は、抵抗温度係数がわずかながら負であるために通電時
に熱暴走を起こす危険性があり、また熱容量が小さくエ
ネルギー耐量が低い。この点を解決すべく開発されたZ
nO−Al2O3−MgO系抵抗体は、ZnO、Al
2O3、MgOを原料として用い、混合、成形、焼成を経
て製造されるが、この方法では、原料の混合が均一でな
かったり、焼結時の物質拡散が十分でなかったりして、
原料粉のAl2O3がZnOへの固溶反応とZnAl2O4
およびMgAl2O4の合成反応で完全に消費されず、一
部微量ではあるが未反応のまま焼結体の中に残存してし
まう。このAl2O3は絶縁性であり、かつ微小であるの
で、粒界に局所的に高抵抗な部分を作り、通電時の電流
分布を不均一にしてしまい、エネルギー耐量を低くして
いた。本発明の目的は、セラミックス直線抵抗体の高耐
量化を図ることにある。また、高耐量のセラミックス直
線抵抗体を用い高温まで安定に動作する遮断器を提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的は、ZnをZn
Oに換算して68〜90モル%、AlをAl2O3に換算
して5〜20モル%、MgをMgOに換算して3〜10
モル%、ZnAl2O4およびMgAl2O4のうち少なく
とも一方を1モル%以上混合して焼結することにより達
成される。上記目的は、ZnをZnOに換算して68〜
90モル%、AlをAl2O3に換算して5〜20モル
%、ZnAl2O4およびMgAl2O4のうち少なくとも
一方を1モル%以上混合して焼結することにより達成さ
れる。上記目的は、ZnをZnOに換算して68〜80
モル%、ZnAl2O4およびMgAl2O4を各1モル%
以上混合して焼結することにより達成される。上記目的
は、ZnをZnOに換算して68〜80モル%、ZnA
l2O4およびMgAl2O4を各1モル%以上、SiをS
iO2に換算して0.1〜5モル%を混合して焼結する
ことにより達成される。上記目的は、ZnをZnOに換
算して68〜80モル%、ZnAl2O4およびMgAl
2O4を各1モル%以上、SiをSiO2に換算して0.
1〜5モル%、CaをCaOに換算して1〜10モル%
を混合して焼結することにより達成される。上記目的
は、ZnをZnOに換算して68〜80モル%、ZnA
l2O4およびMgAl2O4を各1モル%以上、SiをS
iO2に換算して0.1〜5モル%、CaO、SrO、
BaOのうち一種以上を0.5〜10モル%を混合して
焼結することにより達成される。上記製造方法によるセ
ラミックス直線抵抗体を用いて遮断器を製造することが
望ましい。上記構成によれば、原料として最初から反応
生成物であるZnAl2O4およびMgAl2O4を用いる
ことにより、焼結体中に残存する絶縁性の高いAl2O3
を減らすことができ通電時の電流分布が均一になりエネ
ルギー耐量が向上する。ここで、上記各成分の組成範囲
を限定した理由を述べる。ZnがZnOに換算して68
モル%未満では抵抗温度係数が小さく、90モル%を超
えると抵抗率が低くなり過ぎる。AlがAl2O3に換算
して5モル%未満では電圧−電流特性の直線性が悪くな
り、20モル%を超えると抵抗率が大きくなり過ぎる。
ZnAl2O4およびMgAl2O4の量は合計1モル%未
満ではエネルギー耐量向上の効果が見られない。Mgが
MgOに換算して3モル%未満では抵抗温度係数が負に
なり熱暴走を引き起こす危険性があり、10モル%を超
えると抵抗率と抵抗温度係数が大きくなり過ぎる。Si
がSiO2に換算して0.1モル%未満では焼結助剤と
しての効果が現れず、5モル%を超えると電圧−電流特
性の直線性が悪くなる。CaO、SrO、BaOについ
ては、0.5モル%未満では高電界下での抵抗率低下の
抑制効果が見られず、10モル%を超えると異相の出現
を招き焼結性の低下をもたらす。また、原料としてZn
Al2O4およびMgAl2O4のうち少なくとも一方を合
計1モル%以上用いることによって得られるZnO−A
l2O3−MgO系抵抗体をガス遮断器の投入抵抗部分に
用いると、大きな温度上昇にも抵抗体の破壊を起こさな
い信頼性の高い遮断器を提供できる。
Oに換算して68〜90モル%、AlをAl2O3に換算
して5〜20モル%、MgをMgOに換算して3〜10
モル%、ZnAl2O4およびMgAl2O4のうち少なく
とも一方を1モル%以上混合して焼結することにより達
成される。上記目的は、ZnをZnOに換算して68〜
90モル%、AlをAl2O3に換算して5〜20モル
%、ZnAl2O4およびMgAl2O4のうち少なくとも
一方を1モル%以上混合して焼結することにより達成さ
れる。上記目的は、ZnをZnOに換算して68〜80
モル%、ZnAl2O4およびMgAl2O4を各1モル%
以上混合して焼結することにより達成される。上記目的
は、ZnをZnOに換算して68〜80モル%、ZnA
l2O4およびMgAl2O4を各1モル%以上、SiをS
iO2に換算して0.1〜5モル%を混合して焼結する
ことにより達成される。上記目的は、ZnをZnOに換
算して68〜80モル%、ZnAl2O4およびMgAl
2O4を各1モル%以上、SiをSiO2に換算して0.
1〜5モル%、CaをCaOに換算して1〜10モル%
を混合して焼結することにより達成される。上記目的
は、ZnをZnOに換算して68〜80モル%、ZnA
l2O4およびMgAl2O4を各1モル%以上、SiをS
iO2に換算して0.1〜5モル%、CaO、SrO、
BaOのうち一種以上を0.5〜10モル%を混合して
焼結することにより達成される。上記製造方法によるセ
ラミックス直線抵抗体を用いて遮断器を製造することが
望ましい。上記構成によれば、原料として最初から反応
生成物であるZnAl2O4およびMgAl2O4を用いる
ことにより、焼結体中に残存する絶縁性の高いAl2O3
を減らすことができ通電時の電流分布が均一になりエネ
ルギー耐量が向上する。ここで、上記各成分の組成範囲
を限定した理由を述べる。ZnがZnOに換算して68
モル%未満では抵抗温度係数が小さく、90モル%を超
えると抵抗率が低くなり過ぎる。AlがAl2O3に換算
して5モル%未満では電圧−電流特性の直線性が悪くな
り、20モル%を超えると抵抗率が大きくなり過ぎる。
ZnAl2O4およびMgAl2O4の量は合計1モル%未
満ではエネルギー耐量向上の効果が見られない。Mgが
MgOに換算して3モル%未満では抵抗温度係数が負に
なり熱暴走を引き起こす危険性があり、10モル%を超
えると抵抗率と抵抗温度係数が大きくなり過ぎる。Si
がSiO2に換算して0.1モル%未満では焼結助剤と
しての効果が現れず、5モル%を超えると電圧−電流特
性の直線性が悪くなる。CaO、SrO、BaOについ
ては、0.5モル%未満では高電界下での抵抗率低下の
抑制効果が見られず、10モル%を超えると異相の出現
を招き焼結性の低下をもたらす。また、原料としてZn
Al2O4およびMgAl2O4のうち少なくとも一方を合
計1モル%以上用いることによって得られるZnO−A
l2O3−MgO系抵抗体をガス遮断器の投入抵抗部分に
用いると、大きな温度上昇にも抵抗体の破壊を起こさな
い信頼性の高い遮断器を提供できる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明の実施の形態のセラミックス直線抵抗体
は、一般の焼結法により製造することができる。即ち、
所定量の酸化物粉末を混合後、ボールミル等を用いて十
分に混合し乾燥させる。この混合粉末にポリビニールア
ルコールなどの適当なバインダを加えて造粒し、金型に
より成形する。成形体は電気炉で大気中1000〜14
00℃で焼成し、得られた焼結体の上下端面を研磨し、
Al、Au、Pt、Pd等を溶射して電極を形成する。
ここで抵抗体の形状は、ディスク状であっても良いし、
特開昭63−55904号公報に記載されるように、中
心部分に貫通孔を設けた構造であっても良い。
する。本発明の実施の形態のセラミックス直線抵抗体
は、一般の焼結法により製造することができる。即ち、
所定量の酸化物粉末を混合後、ボールミル等を用いて十
分に混合し乾燥させる。この混合粉末にポリビニールア
ルコールなどの適当なバインダを加えて造粒し、金型に
より成形する。成形体は電気炉で大気中1000〜14
00℃で焼成し、得られた焼結体の上下端面を研磨し、
Al、Au、Pt、Pd等を溶射して電極を形成する。
ここで抵抗体の形状は、ディスク状であっても良いし、
特開昭63−55904号公報に記載されるように、中
心部分に貫通孔を設けた構造であっても良い。
【0006】以下に本発明を具体的実施例により説明す
る。 《実施例1》出発原料としてZnO、Al2O3、Mg
O、ZnAl2O4およびMgAl2O4の各粉末を表1に
示す組成となるように所定量秤量した。
る。 《実施例1》出発原料としてZnO、Al2O3、Mg
O、ZnAl2O4およびMgAl2O4の各粉末を表1に
示す組成となるように所定量秤量した。
【0007】
【表1】
【0008】これらをジルコニアを玉石とし分散媒に純
水を用いて15時間ボールミルで混合しスラリーとした
後、スラリーを乾燥した。得られた混合粉に、粉末に対
して6wt%の3wt%濃度ポリビニールアルコールを加
えて混練後、32メッシュのふるいを通し造粒粉を得
た。造粒粉は金型を用いて圧力4.5MPaで外径99
mmφ−内径40mmφ×厚さ23mmの中心部に孔を設けた
構造に成形し、大気中1250℃で2時間保持して焼成
した。得られた焼結体の上下端面を研磨し、洗浄、乾燥
後、Al電極を溶射により形成し、セラミックス直線抵
抗体を得た。なお、従来の製造方法ではZnAl2O4お
よびMgAl2O4の合成反応を効率良く行わせるため
に、少量のZnOと他の添加成分とを仮焼した後、残部
のZnOと混合し焼成していたが、本発明の製造方法で
は、原料粉として最初から反応生成物であるZnAl2
O4およびMgAl2O4を用いるため、仮焼工程を省略
することができ、製造工程を短縮しコストを低減するこ
とができた。なお、仮焼によりZnAl2O4およびMg
Al2O4が生成するが、仮焼粉および残部のZnOを均
一に混合するのは難しいため、原料粉として最初から反
応生成物であるZnAl2O4およびMgAl2O4を用い
る方が、エネルギー耐量の高い抵抗体を得ることができ
る。表1に組成の異なるセラミックス直線抵抗体の抵抗
率とエネルギー耐量を示す。エネルギー耐量は、振幅4
kV周期20msの交流電圧を印加した際の貫通破壊を起
こすまでの注入エネルギーとして求めた。従来例 No.1
と本発明例 No.3〜5とを比較するとAl2O3をZnAl
2O4に置き換えることによって抵抗率に大きな影響を及
ぼさずにエネルギー耐量を向上させることができること
がわかる。エネルギー耐量は原料粉中のAl2O3を減ら
すほど良くなっている。ただし、参考例 No.2のように
ZnAl2O4の量が1モル%に満たないとエネルギー耐
量向上の効果は見られない。また、従来例 No.1と本発
明例 No.7〜9とを比較するとAl2O3をMgAl2O4に
置き換えることによっても抵抗率に大きな影響を及ぼさ
ずにエネルギー耐量を向上させることができることがわ
かる。この場合もエネルギー耐量は原料粉中のAl2O3
を減らすほど良くなっている。しかし、No.6のようにM
gAl2O4の量が1モル%に満たないとエネルギー耐量
向上の効果は見られない。さらに本発明例 No.11〜16を
見ると、原料としてZnAl2O4とMgAl2O4を両方
用いた場合には、エネルギー耐量向上の効果がさらに著
しいことがわかる。
水を用いて15時間ボールミルで混合しスラリーとした
後、スラリーを乾燥した。得られた混合粉に、粉末に対
して6wt%の3wt%濃度ポリビニールアルコールを加
えて混練後、32メッシュのふるいを通し造粒粉を得
た。造粒粉は金型を用いて圧力4.5MPaで外径99
mmφ−内径40mmφ×厚さ23mmの中心部に孔を設けた
構造に成形し、大気中1250℃で2時間保持して焼成
した。得られた焼結体の上下端面を研磨し、洗浄、乾燥
後、Al電極を溶射により形成し、セラミックス直線抵
抗体を得た。なお、従来の製造方法ではZnAl2O4お
よびMgAl2O4の合成反応を効率良く行わせるため
に、少量のZnOと他の添加成分とを仮焼した後、残部
のZnOと混合し焼成していたが、本発明の製造方法で
は、原料粉として最初から反応生成物であるZnAl2
O4およびMgAl2O4を用いるため、仮焼工程を省略
することができ、製造工程を短縮しコストを低減するこ
とができた。なお、仮焼によりZnAl2O4およびMg
Al2O4が生成するが、仮焼粉および残部のZnOを均
一に混合するのは難しいため、原料粉として最初から反
応生成物であるZnAl2O4およびMgAl2O4を用い
る方が、エネルギー耐量の高い抵抗体を得ることができ
る。表1に組成の異なるセラミックス直線抵抗体の抵抗
率とエネルギー耐量を示す。エネルギー耐量は、振幅4
kV周期20msの交流電圧を印加した際の貫通破壊を起
こすまでの注入エネルギーとして求めた。従来例 No.1
と本発明例 No.3〜5とを比較するとAl2O3をZnAl
2O4に置き換えることによって抵抗率に大きな影響を及
ぼさずにエネルギー耐量を向上させることができること
がわかる。エネルギー耐量は原料粉中のAl2O3を減ら
すほど良くなっている。ただし、参考例 No.2のように
ZnAl2O4の量が1モル%に満たないとエネルギー耐
量向上の効果は見られない。また、従来例 No.1と本発
明例 No.7〜9とを比較するとAl2O3をMgAl2O4に
置き換えることによっても抵抗率に大きな影響を及ぼさ
ずにエネルギー耐量を向上させることができることがわ
かる。この場合もエネルギー耐量は原料粉中のAl2O3
を減らすほど良くなっている。しかし、No.6のようにM
gAl2O4の量が1モル%に満たないとエネルギー耐量
向上の効果は見られない。さらに本発明例 No.11〜16を
見ると、原料としてZnAl2O4とMgAl2O4を両方
用いた場合には、エネルギー耐量向上の効果がさらに著
しいことがわかる。
【0009】図1は本発明の実施の形態の製造方法によ
るセラミックス直線抵抗体の断面を模式的に示した組織
図である。本図のように焼結体中にAl2O3が残存しな
いと、通電時の電流分布が均一になる。ところが、本発
明例 No.16のようにスピネル結晶相(ZnAl2O4とM
gAl2O4)が大きな体積割合を占めるようになると抵
抗率が大きくなるためにエネルギー耐量が減少する方向
に向かう。No.17のようにスピネル結晶相が一定量を超
えると(ZnAl2O4とMgAl2O4をZnO、Al2
O3、MgOに換算したときにAl2O3が20モル%を
超えると)抵抗率が大きくなり過ぎ、エネルギー耐量が
悪くなるので好ましくない。また、No10のようにZnA
l2O4とMgAl2O4の合計量が1モル%に満たないと
エネルギー耐量向上の効果は見られない。 《実施例2》実施例1のNo.15に近い組成にSiO2を添
加して試料を作製し評価を行った。表2に組成と特性を
示す。
るセラミックス直線抵抗体の断面を模式的に示した組織
図である。本図のように焼結体中にAl2O3が残存しな
いと、通電時の電流分布が均一になる。ところが、本発
明例 No.16のようにスピネル結晶相(ZnAl2O4とM
gAl2O4)が大きな体積割合を占めるようになると抵
抗率が大きくなるためにエネルギー耐量が減少する方向
に向かう。No.17のようにスピネル結晶相が一定量を超
えると(ZnAl2O4とMgAl2O4をZnO、Al2
O3、MgOに換算したときにAl2O3が20モル%を
超えると)抵抗率が大きくなり過ぎ、エネルギー耐量が
悪くなるので好ましくない。また、No10のようにZnA
l2O4とMgAl2O4の合計量が1モル%に満たないと
エネルギー耐量向上の効果は見られない。 《実施例2》実施例1のNo.15に近い組成にSiO2を添
加して試料を作製し評価を行った。表2に組成と特性を
示す。
【0010】
【表2】
【0011】気孔率は破断面を走査型電子顕微鏡で観察
し、画像処理を行って求めた。電圧−電流特性の直線性
については、logI=αlog(V/C)で表した場合
(Iは電流、Vは電圧、Cは定数、αは非直線係数)、
αは1.3以下である事が望ましい。そこで直流10V
/cmと1.5kV/cmでのI、Vよりαを決定し、
1.3以内を○印、それより大きい場合を×印を示し
た。No.18は従来例 No.1より焼結性が向上している。N
o.19はNo.18を焼成温度を1150℃に下げて焼成した
ものであるが、気孔率はNo.1と同等である。しかし、N
o.18、19ともにエネルギー耐量は良くない。これに対
し、本発明例 No.20〜22は700J/cc以上の高いエ
ネルギー耐量を示し、SiO2を添加した場合にも原料
としてZnAl2O4とMgAl2O4を用いることの有効
性が確認できる。なお、No.23はSiO2の添加量が5モ
ル%を超えており、エネルギー耐量は高いものの直線性
が悪い。
し、画像処理を行って求めた。電圧−電流特性の直線性
については、logI=αlog(V/C)で表した場合
(Iは電流、Vは電圧、Cは定数、αは非直線係数)、
αは1.3以下である事が望ましい。そこで直流10V
/cmと1.5kV/cmでのI、Vよりαを決定し、
1.3以内を○印、それより大きい場合を×印を示し
た。No.18は従来例 No.1より焼結性が向上している。N
o.19はNo.18を焼成温度を1150℃に下げて焼成した
ものであるが、気孔率はNo.1と同等である。しかし、N
o.18、19ともにエネルギー耐量は良くない。これに対
し、本発明例 No.20〜22は700J/cc以上の高いエ
ネルギー耐量を示し、SiO2を添加した場合にも原料
としてZnAl2O4とMgAl2O4を用いることの有効
性が確認できる。なお、No.23はSiO2の添加量が5モ
ル%を超えており、エネルギー耐量は高いものの直線性
が悪い。
【0012】《実施例3》実施例2のNo.20の組成にC
aO、SrO、BaOを添加して試料を作製し評価を行
った。表3に組成と特性を示す。
aO、SrO、BaOを添加して試料を作製し評価を行
った。表3に組成と特性を示す。
【0013】
【表3】
【0014】電圧−電流特性の直線性については、高電
界下での抵抗率変化を調べるため、直流10V/cmと
5kV/cmでのI、Vを測定し、抵抗値の減少率が3
0%以内の場合を○、それより大きい場合を×で示し
た。本発明例 No.24〜26のようにCaOを添加し
た試料でも原料粉にZnAl2O4とMgAl2O4を用い
ると高いエネルギー耐量が得られる。抵抗率が大きくな
るとエネルギー耐量は下がる傾向にあるがそれでもZn
Al2O4とMgAl2O4を用いない従来例 No.1の40
0J/ccよりも大きい。No.27のようにCaOを加え
過ぎると直線性が悪くなる。本発明例 No.27〜30、32〜
34を見るとSrO、BaOを添加した試料でも原料粉に
ZnAl2O4とMgAl2O4を用いるとエネルギー耐量
の向上に効果があることがわかる。しかし、No.31、35
のようにSrO、BaOを加え過ぎるとやはり直線性が
悪くなる。本発明例 No.36、38、40、42は、CaO、S
rO、BaOを組み合わせて添加した例であるが、いず
れの組合せにおいてもエネルギー耐量向上の効果が見ら
れる。これに対し、No.37、39、41、43は、CaO、S
rO、BaOの合計が10モル%を超えておりいずれも
直線性が悪い。
界下での抵抗率変化を調べるため、直流10V/cmと
5kV/cmでのI、Vを測定し、抵抗値の減少率が3
0%以内の場合を○、それより大きい場合を×で示し
た。本発明例 No.24〜26のようにCaOを添加し
た試料でも原料粉にZnAl2O4とMgAl2O4を用い
ると高いエネルギー耐量が得られる。抵抗率が大きくな
るとエネルギー耐量は下がる傾向にあるがそれでもZn
Al2O4とMgAl2O4を用いない従来例 No.1の40
0J/ccよりも大きい。No.27のようにCaOを加え
過ぎると直線性が悪くなる。本発明例 No.27〜30、32〜
34を見るとSrO、BaOを添加した試料でも原料粉に
ZnAl2O4とMgAl2O4を用いるとエネルギー耐量
の向上に効果があることがわかる。しかし、No.31、35
のようにSrO、BaOを加え過ぎるとやはり直線性が
悪くなる。本発明例 No.36、38、40、42は、CaO、S
rO、BaOを組み合わせて添加した例であるが、いず
れの組合せにおいてもエネルギー耐量向上の効果が見ら
れる。これに対し、No.37、39、41、43は、CaO、S
rO、BaOの合計が10モル%を超えておりいずれも
直線性が悪い。
【0015】《実施例4》本発明のセラミックス直線抵
抗体の製造方法により、実施例3のNo.25の組成の試料
(外径127mm−内径33mm×厚み25mmの貫通孔を有する円
板状)を1650枚製造し、6並列で積層させ1100
kVガス遮断器に組み込んだ。図2は本発明の実施の形
態の全体構成を示す縦断面図である。本図に示すように
遮断器の抵抗体ユニット4は、絶縁筒3内に絶縁棒2に
挿入された本発明の製法による抵抗体素子1が収納され
ている。10は電路を保護するブッシングである。遮断
器の遮断動作は、 1)空気タンク9からの空気により開閉操作用ピストン
7が作動し、通常通電する主接点6a、6bが開き、こ
の主接点6a、6bと並列接続する抵抗体ユニット4に
電流が流れる。 2)その後に抵抗体ユニット4の抵抗接点5a、5bが
開閉操作用ピストン7により開き、遮断動作は完了す
る。一方、投入動作は、 1)抵抗接点5a、5bが開閉操作用ピストン7により
閉じ、抵抗体ユニット4に電流が流れる。 2)主接点6a、6bが開閉操作用ピストン7により閉
じ、投入動作は完了する。 抵抗体ユニット4には主接
点6a、6bを開いたときに数十msecのAC放電電流が
流れ、かつ過電圧を吸収する。なお、開閉操作用ピスト
ン7動作完了時の衝撃は油ダッシュポット8が緩和す
る。本遮断器に連続10回の遮断投入動作を行った結
果、試験中、試験後共に抵抗特性や遮断器に異常は見ら
れず、抵抗体素子のエネルギー耐量が高いため300℃
まで温度上昇しても安定に動作することが確認された。
抗体の製造方法により、実施例3のNo.25の組成の試料
(外径127mm−内径33mm×厚み25mmの貫通孔を有する円
板状)を1650枚製造し、6並列で積層させ1100
kVガス遮断器に組み込んだ。図2は本発明の実施の形
態の全体構成を示す縦断面図である。本図に示すように
遮断器の抵抗体ユニット4は、絶縁筒3内に絶縁棒2に
挿入された本発明の製法による抵抗体素子1が収納され
ている。10は電路を保護するブッシングである。遮断
器の遮断動作は、 1)空気タンク9からの空気により開閉操作用ピストン
7が作動し、通常通電する主接点6a、6bが開き、こ
の主接点6a、6bと並列接続する抵抗体ユニット4に
電流が流れる。 2)その後に抵抗体ユニット4の抵抗接点5a、5bが
開閉操作用ピストン7により開き、遮断動作は完了す
る。一方、投入動作は、 1)抵抗接点5a、5bが開閉操作用ピストン7により
閉じ、抵抗体ユニット4に電流が流れる。 2)主接点6a、6bが開閉操作用ピストン7により閉
じ、投入動作は完了する。 抵抗体ユニット4には主接
点6a、6bを開いたときに数十msecのAC放電電流が
流れ、かつ過電圧を吸収する。なお、開閉操作用ピスト
ン7動作完了時の衝撃は油ダッシュポット8が緩和す
る。本遮断器に連続10回の遮断投入動作を行った結
果、試験中、試験後共に抵抗特性や遮断器に異常は見ら
れず、抵抗体素子のエネルギー耐量が高いため300℃
まで温度上昇しても安定に動作することが確認された。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、焼結体中に残存するA
l2O3を減らすことができ通電時の電流分布が均一にな
り、セラミックス直線抵抗体のエネルギー耐量を10〜
90%向上させる効果が得られる。さらに本発明の製造
方法で製造されたセラミックス直線抵抗体を用いて高温
まで安定に動作する遮断器を提供できる。
l2O3を減らすことができ通電時の電流分布が均一にな
り、セラミックス直線抵抗体のエネルギー耐量を10〜
90%向上させる効果が得られる。さらに本発明の製造
方法で製造されたセラミックス直線抵抗体を用いて高温
まで安定に動作する遮断器を提供できる。
【図1】本発明の実施の形態の製造方法によるセラミッ
クス直線抵抗体の断面を模式的に示した組織図である。
クス直線抵抗体の断面を模式的に示した組織図である。
【図2】本発明の実施の形態の全体構成を示す縦断面図
である。
である。
1 抵抗体素子 2 絶縁棒 3 絶縁筒 4 抵抗体ユニット 5a 抵抗接点 5b 抵抗接点 6a 主接点 6b 主接点 7 開閉操作用ピストン 8 油ダッシュポット 9 空気タンク 10 ブッシング
フロントページの続き (72)発明者 田中 滋 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 前田 邦裕 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内
Claims (8)
- 【請求項1】 ZnをZnOに換算して68〜90モル
%、AlをAl2O3に換算して5〜20モル%、Mgを
MgOに換算して3〜10モル%、ZnAl2O4および
MgAl2O4のうち少なくとも一方を1モル%以上混合
して焼結することを特徴とするセラミックス直線抵抗体
の製造方法。 - 【請求項2】 ZnをZnOに換算して68〜90モル
%、AlをAl2O3に換算して5〜20モル%、ZnA
l2O4およびMgAl2O4のうち少なくとも一方を1モ
ル%以上混合して焼結することを特徴とするセラミック
ス直線抵抗体の製造方法。 - 【請求項3】 ZnをZnOに換算して68〜80モル
%、ZnAl2O4およびMgAl2O4を各1モル%以上
混合して焼結することを特徴とするセラミックス直線抵
抗体の製造方法。 - 【請求項4】 ZnをZnOに換算して68〜80モル
%、ZnAl2O4およびMgAl2O4を各1モル%以
上、SiをSiO2に換算して0.1〜5モル%を混合
して焼結することを特徴とするセラミックス直線抵抗体
の製造方法。 - 【請求項5】 ZnをZnOに換算して68〜80モル
%、ZnAl2O4およびMgAl2O4を各1モル%以
上、SiをSiO2に換算して0.1〜5モル%、Ca
をCaOに換算して1〜10モル%を混合して焼結する
ことを特徴とするセラミックス直線抵抗体の製造方法。 - 【請求項6】 ZnをZnOに換算して68〜80モル
%、ZnAl2O4およびMgAl2O4を各1モル%以
上、SiをSiO2に換算して0.1〜5モル%、Ca
O、SrO、BaOのうち一種以上を0.5〜10モル
%を混合して焼結することを特徴とするセラミックス直
線抵抗体の製造方法。 - 【請求項7】 請求項1から請求項6のうちのいずれか
の請求項に記載の製造方法により製造されたことを特徴
とするセラミックス直線抵抗体。 - 【請求項8】 請求項1から請求項6のうちのいずれか
の請求項に記載の製造方法により製造されたセラミック
ス直線抵抗体を用いて構成したことを特徴とする遮断
器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8194574A JPH1036168A (ja) | 1996-07-24 | 1996-07-24 | セラミックス直線抵抗体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8194574A JPH1036168A (ja) | 1996-07-24 | 1996-07-24 | セラミックス直線抵抗体の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1036168A true JPH1036168A (ja) | 1998-02-10 |
Family
ID=16326808
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8194574A Pending JPH1036168A (ja) | 1996-07-24 | 1996-07-24 | セラミックス直線抵抗体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1036168A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007201143A (ja) * | 2006-01-26 | 2007-08-09 | Tdk Corp | 接合中間層および複合積層型電子部品 |
| CN102787294A (zh) * | 2011-05-19 | 2012-11-21 | 海洋王照明科技股份有限公司 | 一种钛掺杂铝酸锌镁薄膜的制备方法及其应用 |
| CN114477994A (zh) * | 2022-01-25 | 2022-05-13 | 广东爱晟电子科技有限公司 | 一种大功率陶瓷芯片电阻及其材料和制备 |
| CN118084481A (zh) * | 2024-03-07 | 2024-05-28 | 烟台大学 | 一种ZnO基线性陶瓷电阻材料及其制备方法 |
-
1996
- 1996-07-24 JP JP8194574A patent/JPH1036168A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007201143A (ja) * | 2006-01-26 | 2007-08-09 | Tdk Corp | 接合中間層および複合積層型電子部品 |
| CN102787294A (zh) * | 2011-05-19 | 2012-11-21 | 海洋王照明科技股份有限公司 | 一种钛掺杂铝酸锌镁薄膜的制备方法及其应用 |
| CN114477994A (zh) * | 2022-01-25 | 2022-05-13 | 广东爱晟电子科技有限公司 | 一种大功率陶瓷芯片电阻及其材料和制备 |
| CN118084481A (zh) * | 2024-03-07 | 2024-05-28 | 烟台大学 | 一种ZnO基线性陶瓷电阻材料及其制备方法 |
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