JPH1036358A - 2−チオキソ−1,3−o,n−ヘテロ環状化合物の製造法 - Google Patents

2−チオキソ−1,3−o,n−ヘテロ環状化合物の製造法

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JPH1036358A
JPH1036358A JP19234396A JP19234396A JPH1036358A JP H1036358 A JPH1036358 A JP H1036358A JP 19234396 A JP19234396 A JP 19234396A JP 19234396 A JP19234396 A JP 19234396A JP H1036358 A JPH1036358 A JP H1036358A
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全にかつ収率よく2−チオキソ−1,3−
O,N−ヘテロ環状化合物を製造することである。 【解決手段】 アミノアルコール化合物を塩基の存在下
で二硫化炭素と反応させてジチオカルバミン酸塩を生成
し、次いで水溶性有機溶媒中で過酸化水素と反応させ、
化学式〔3〕 【化16】 (式中、R1 は、アルキレン基、シクロアルキレン基、
芳香族又はこれらの置換体を表し、R2 は、水素原子、
アルキル基、置換アルキル基を表す。)で表される2−
チオキソ−1,3−O,N−ヘテロ環状化合物を製造す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、2−チオキソ−
1,3−O,N−ヘテロ環状化合物の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】2−チオキソ−1,3−O,N−ヘテロ
環状化合物の製造方法は、各種が知られている。例え
ば、(1)アミノアルコールと二硫化炭素を反応させて
熱分解する方法、(Can.J.Chem.,34,815(1956))、
(2)トリエチルアミンの存在下、アミノアルコールと
二硫化炭素を反応させ、次いでクロロ炭酸エチルと反応
させる方法(Synthesis,12,1149(1985) 、Acta Chem. S
cand.,10,432(1956))(3)塩基の存在下、アミノアル
コールと二硫化炭素を反応させ、次いで硝酸鉛と反応さ
せる方法(J.Am.Chem.Soc., 72,4972(1950) )、(4)
アミノアルコール、二硫化炭素とヨウ素を反応させてこ
れを熱分解する方法(J.Am.Chem.Soc., 74,2994(1952)
)、(5)アミノアルコールとチオホスゲンとの反応
(英国特許第1,445,324 号公報、米国特許第3,821,215
号公報)が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(1)の方法は収率が極めて低く、(2)では、クロロ
炭酸エチルが比較的高価であり、また反応の際、有毒な
硫化カルボニルが生成し、(3)では、有毒な鉛化合物
を使用しなければならず、(4)では収率が低く、
(5)では、高価かつ有毒なチオホスゲンを使用すると
いう問題点を有する。
【0004】そこで、この発明の課題は、安全にかつ収
率よく2−チオキソ−1,3−O,N−ヘテロ環状化合
物を製造することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、化学式〔3〕
【0006】
【化3】
【0007】(式中、R1 は、アルキレン基、シクロア
ルキレン基、芳香族又はこれらの置換体を表し、R
2 は、水素原子、アルキル基、置換アルキル基を表
す。)で表される2−チオキソ−1,3−O,N−ヘテ
ロ環状化合物の製造する発明として、化学式〔1〕 HO−R1 −NHR2 〔1〕 (式中、R1 、R2 は、化学式〔3〕におけるR1 、R
2 と同様である。)で表されるアミノアルコール化合物
を塩基の存在下で二硫化炭素と反応させて化学式〔2〕
【0008】
【化4】
【0009】(式中、R1 、R2 は、化学式〔3〕にお
けるR1 、R2 と同様であり、Mは、アルカリ金属原
子、無置換又は置換アンモニウムを表す。)で表される
ジチオカルバミン酸塩を生成し、次いで水溶性有機溶媒
の存在下で過酸化水素と反応させることを見いだしたの
である。
【0010】上記反応において、塩基の存在下、アミノ
アルコール化合物と二硫化炭素を反応させることによっ
てジチオカルバミン酸塩を生成させ、これを水溶性有機
溶媒中で過酸化水素と反応させて中間体であるヒドロキ
シイソチオシアン酸エステルを生成させる。このヒドロ
キシイソチオシアン酸エステルは極めて迅速に分子内環
化反応を起こして、目的物である2−チオキソ−1,3
−O,N−ヘテロ環状化合物を生成する。これをより短
期間で生成するには、必要に応じて塩基と共に加熱すれ
ばよい。
【0011】このため、チオホスゲン、硝酸鉛等の有害
物質を用いることなく、また、硫化カルボニル等の有毒
ガスを発生することなく、安全かつ容易に上記環状化合
物を生成することができ、また、収率も向上させること
ができる。
【0012】この環状化合物は、医農薬の合成原料とし
て用いることができ、また、化粧品、ゴム、コピー用ト
ナーなどの添加剤として用いることができ、今後、用途
は更に広がるものと考えられる。
【0013】
【発明の実施の形態】この発明について、更に詳しく説
明する。この発明のかかる製造法に用いられる原料とし
て用いられるアミノアルコール化合物は、一般的に化学
式〔1〕で表される。 HO−R1 −NHR2 〔1〕 ここでR1 は、アルキレン基、シクロアルキレン基、芳
香族又はこれらの置換体を表し、R2 は、水素原子、ア
ルキル基、置換アルキル基を表す。これらの中でも、R
1 の主鎖の炭素数が2又は3のアミノアルコール化合物
を用いると、最終生成物の環状化合物が5員環又は6員
環となりより安定化する。このようなアミノアルコール
化合物の具体例としては、2−アミノエタノール、1−
アミノ−2−プロパノール、2−アミノ−1−プロパノ
ール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2
−アミノ−1−ブタノール、2−アミノ−3−メチル−
1−ブタノール、2−アミノ−3−メチル−1−ペンタ
ノール、2−アミノ−4−メチル−1−ペンタノール、
2−アミノ−1−フェニルエタノール、2−アミノ−2
−フェニルエタノール、ノルフェニルエフリン、ノルア
ドレナリン、ノルエフェドリン、オクトパミン、2−ア
ミノ−1,2−ジフェニルエタノール、3−アミノ−1
−プロパノール、3−アミノ−2,2−ジメチル−1−
プロパノール等をあげることができる。
【0014】また、上記のアミノアルコール化合物は縮
合環構造を有していてもよい。この様な例として、1−
アミノ−1−シクロペンタンメタノール、2−アミノシ
クロヘキサノール、2−アミノメチルシクロヘキサノー
ル、2−アミノフェノール、o−アミノベンジルアルコ
ール等をあげることができる。
【0015】さらに、R1 としてアルキレン基、シクロ
アルキレン基、芳香族又はこれらの置換体を用いる場
合、置換される基としては上記のように炭化水素基に限
らず、例えば、水酸基、カルボキシル基、ハロゲン基、
エーテル基等を含んでもよい。
【0016】そのようなアミノアルコール化合物の具体
例としては、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、
2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、
2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、
2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパン
ジオール、3−アミノ−1,2−プロパンジオール、4
−アミノ−3−ヒドロキシ−n−酪酸、3−アミノ−2
−クロロプロパノール等をあげることができる。
【0017】化学式〔1〕で表されるアミノアルコール
化合物を塩基の存在下で二硫化炭素と反応させると、下
記化学式〔2〕で表されるジチオカルバミン酸塩が生成
される(以下、この反応を「第1反応」と称する)。
【0018】
【化5】
【0019】なお、式中のR1 、R2 は、化学式〔1〕
におけるR1 、R2 と同様である。また、Mは、Na、
K等のアルカリ金属原子、アンモニウム又は置換アンモ
ニウムを表す。
【0020】この第1反応におけるアミノアルコール化
合物と二硫化炭素の使用割合は、特に限定されるもので
はないが、好ましくは、アミノアルコール化合物のアミ
ノ基1当量あたりの二硫化炭素使用量は1.0〜1.5
倍当量である。二硫化炭素使用量が1.0〜1.5倍当
量で第1反応が十分に進行するため、1.5倍当量を越
える量の二硫化炭素を加えても、反応効率上好ましくな
い。また、二硫化炭素使用量が1.0倍当量未満の場合
は、チオ尿素化合物が副生し収率の低下を招くので好ま
しくない。
【0021】第1反応に使用される塩基は、水酸化アル
カリ金属、アルカリ金属アルコキシド、アンモニア、三
級アミン、複素環式アミン等があげられ、これらは、上
記塩基のみ又は上記塩基を水に溶解させて使用すること
ができる。具体例としては、水酸化ナトリウム水溶液、
水酸化カリウム水溶液、アンモニア水、トリエチルアミ
ンがあげられる。
【0022】塩基の使用量は、上記アミノアルコールの
アミノ基がジチオカルバミン酸塩に容易に変換できるた
めに、上記アミノ化合物中のアミノ基1当量に対して等
倍当量用いるのが好ましい。塩基の使用量が多すぎる場
合、反応は十分に進行するので、反応上の影響はないが
反応効率上好ましくない。また、塩基の使用量が少なす
ぎる場合は、反応の進行が遅くなり、また副生成物が生
成しやすく好ましくない。
【0023】さらに、上記アミノアルコール化合物がカ
ルボキシル基等の酸性基を有する場合は、上記酸性基の
当量分の塩基を加え、さらに上記の量の塩基を添加する
必要がある。
【0024】次に、第1反応で得られたジチオカルバミ
ン酸塩を水溶性有機溶媒中で過酸化水素を添加すること
により、2−チオキソ−1,3−O,N−ヘテロ環状化
合物が製造される(以下、この反応を「第2反応」と称
する)。
【0025】第2反応で生成される2−チオキソ−1,
3−O,N−ヘテロ環状化合物は下記化学式〔3〕で表
される。
【0026】
【化6】
【0027】なお、式中、R1 、R2 は、化学式〔1〕
におけるR1 、R2 と同様である。
【0028】上記第2反応に用いられる溶媒は水溶性有
機溶媒であり、例えば、メタノール、エタノールなどの
アルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエ
ーテル類、アセトン、ブタノンなどのケトン類、アセト
ニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド等の非プロトン性極性溶媒、ピリジン等の塩基性溶媒
をあげることができ、その中でも、メタノール、エタノ
ール、テトラヒドロフランが好ましい。これらの水溶性
有機溶媒に水を加えた混合溶媒も第2反応に供与するこ
とができるが、生成物の収率の点から上記混合溶媒中の
水の含有率は高くないほうが好ましい。
【0029】ところで、第1反応において水溶性有機溶
媒を用いた場合は、得られたジチオカルバミン酸塩を単
離して用いる必要はなく、反応液をそのまま第2反応に
供与することができる。
【0030】上記第2反応に用いられる過酸化水素の使
用量は、反応に供与されたジチオカルバミン酸塩1当量
に対して、1.0倍当量以上、好ましくは、1.5〜2
倍当量である。更なる過酸化水素の添加は、収率に対し
ては特に影響を与えないが、1.5〜2倍当量で十分に
反応は完結するため、必要でない。
【0031】第2反応における反応温度は特に限定され
ないが、この反応は著しい発熱を伴うのでこの反応熱を
利用して、水溶性有機溶媒を還流させた状態で反応させ
てもよい。よって、反応温度は、室温以上で水溶性有機
溶媒の還流温度以下が好ましい。特に、水溶性有機溶媒
の還流下で反応させると反応時間を短縮させることがで
きるので、過酸化水素の添加を短時間で終了させること
ができ、より好ましい。また、反応時間は、第2反応自
体が非常に速やかに進行することから、過酸化水素添加
後、1時間以内で十分である。
【0032】このようにして、殆どのヘテロ環状化合物
を容易に製造することができるが、上記化学式〔1〕で
表されるアミノアルコール化合物のうち、R1 の主鎖の
炭素数が3のアミノアルコールを原料とした場合、その
化合物によっては、ヘテロ環状化合物を生成せず、その
前段の中間体である3−ヒドロキシイソチオシアン酸エ
ステルで反応が停止する場合がある。この様な場合、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の強塩基の存在下で
容易に分子内環化反応をおこし、目的物であるヘテロ環
状化合物とすることができる。
【0033】生成したヘテロ環状化合物は、一般的な方
法によって回収することができる。例えば、第2反応液
を濾過して副生成物である硫黄を除去し、濃縮した後に
ベンゼン、酢酸エチル等の抽出溶媒で抽出し、溶媒を留
去することにより回収することができる。更に、精製が
必要な場合は、再結晶及びカラムクロマトグラフィーに
よって精製を行うことができる。
【0034】
【実施例】
〔実施例1〕 1,3−オキサゾリジン−2−チオンの
合成 エタノールアミン0.05mol、28%アンモニア水
3ml(NH3 として0.05mol)を含むエタノー
ル溶液50ml中に、二硫化炭素0.075molを加
え、室温で30分攪拌した。次いで、30%過酸化水素
10ml(H22 として約0.09mol)を少量ず
つ加えた。この際、反応液の温度は70℃以上まで上昇
した。過酸化水素水添加終了後、副生した硫黄を濾過で
除き、溶媒と過剰の二硫化炭素を減圧下で留去した。H
PLCにより転化率を求めたところ、96.5%であっ
た。残渣を熱水に溶解し、固形の水酸化ナトリウムを少
量加えて遊離したアンモニアを減圧下で除去した後乾固
した。残った固形物をベンゼン−ヘキサン混合液で抽出
した後再結晶し、式〔4〕で示される1,3−オキサゾ
リジン−2−チオンの白色結晶4.68g(収率90.
7%)を得た。この化合物の融点は、97.1〜97.
9℃であった。
【0035】
【化7】
【0036】〔実施例2〕 溶媒としてメタノール、塩
基としてトリエチルアミンを使用 溶媒をメタノールに、塩基をトリエチルアミンに変えた
以外は実施例1と同様に行った。この際、反応液の温度
は60℃以上に上昇した。HPLCにより転化率を求め
たところ、96.9%であった。また、再結晶による精
製後の収率は90.5%であった。得られた化合物の融
点は、97.2〜97.9℃であった。
【0037】〔実施例3〕 塩基として水酸化ナトリウ
ム使用 溶媒をメタノール、塩基を水酸化ナトリウムに変えた以
外は実施例1と同様に行った。この際、反応液の温度は
60℃以上に上昇した。HPLCにより転化率を求めた
ところ、86.0%であった。また、再結晶による精製
後の収率は80.2%であった。得られた化合物の融点
は、97.1〜97.8℃であった。
【0038】〔実施例4〕 R−(−)−4−エチル−
1,3−オキサゾリジン−2−チオンの合成 R−(−)−2−アミノ−1−ブタノール0.05mo
l、トリエチルアミン0.05molを含むエタノール
溶液50ml中に、二硫化炭素0.075molを加
え、室温で30分攪拌した。次いで、30%過酸化水素
8ml(H2 2として約0.07mol)を少量ずつ
加えた。この際、反応液の温度は70℃以上まで上昇し
た。過酸化水素水添加終了後、副生した硫黄を濾過で除
き、溶媒と過剰の二硫化炭素を減圧下で留去した。残渣
を熱水に溶解し、少量の不溶物を濾過で除いた後、酢酸
エチルで抽出した。酢酸エチル留去後、得られた油状物
をクロロホルム−アセトンを溶離液としたシリカゲルク
ロマトグラフィで精製し、式〔5〕で示されるR−
(−)−4−エチル−1,3−オキサゾリジン−2−チ
オン5.88g(収率89.6%)を得た。
【0039】
【化8】
【0040】〔実施例5〕 (−)−4−メチル−5−
フェニル−1,3−オキサゾリジン−2−チオンの合成 (−)−ノルエフェドリン0.05mol、トリエチル
アミン0.05molを含むメタノール溶液50ml中
に、二硫化炭素0.075molを加え、室温で30分
攪拌した。次いで、30%過酸化水素9ml(H2 2
として約0.08mol)を少量ずつ加えた。この際、
反応液の温度は60℃以上まで上昇した。過酸化水素水
添加終了後、副生した硫黄を濾過で除き、溶媒と過剰の
二硫化炭素を減圧下で留去した。残渣を冷水に懸濁し、
ベンゼンで抽出した。ベンゼン層を1M塩酸で洗浄した
後、蒸留水で水層のpHが中性となるまで洗浄し、ベン
ゼン層を濃縮して淡黄色の液体9.97gを得た。アセ
トン−クロロホルム(1/9)を溶離液としたシリカゲ
ルクロマトグラフィで精製し、式〔6〕で示される
(−)−4−メチル−5−フェニル−1,3−オキサゾ
リジン−2−チオンの無色非晶質固体9.63g(収率
99.7%)を得た。
【0041】
【化9】
【0042】〔実施例6〕 5−ヒドロキシメチル−
1,3−オキサゾリジン−2−チオンの合成 3−アミノ−1,2−プロパンジオール0.05mo
l、28%アンモニア水3ml(NH3 として0.05
mol)を含むメタノール溶液50ml中に、二硫化炭
素0.075molを加え、室温で30分攪拌した。次
いで、30%過酸化水素10ml(H2 2 として約
0.09mol)を少量ずつ加えた。この際、反応液の
温度は60℃以上まで上昇した。過酸化水素水添加終了
後、副生した硫黄を濾過で除き、溶媒と過剰の二硫化炭
素を減圧下で留去した。残渣を蒸留水に懸濁し、固形の
水酸化ナトリウムを少量加えて遊離したアンモニアを減
圧下で除去した後濃縮した。残渣をアセトンで抽出して
淡黄色のアセトン可溶な液体を得た。アセトン−クロロ
ホルム(4/6)を溶離液としたシリカゲルクロマトグ
ラフィで精製し、式〔7〕で示される5−ヒドロキシメ
チル−1,3−オキサゾリジン−2−チオンの無色結晶
6.69g(収率99.6%)を得た。得られた化合物
の融点は、57.6〜59.6℃であった。
【0043】
【化10】
【0044】〔実施例7〕 4,4−ジメチル−1,3
−オキサゾリジン−2−チオンの合成 2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール0.05m
ol、トリエチルアミン0.05molを含むテトラヒ
ドロフラン溶液50ml中に、二硫化炭素0.15mo
lを加え、室温で30分攪拌した。次いで、30%過酸
化水素9ml(H2 2 として約0.08mol)を少
量ずつ加えた。この際、反応液の温度は60℃以上まで
上昇した。過酸化水素水添加終了後、溶媒と過剰の二硫
化炭素を減圧下で留去した。残渣を熱水に懸濁し、副生
した硫黄を濾過で除いた。室温まで放冷した後、酢酸エ
チルで抽出し、得られた淡黄色固体を酢酸エチル−ヘキ
サン混合液から再結晶して、式〔8〕で示される4,4
−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−2−チオンの白
色結晶5.37g(収率81.9%)を得た。得られた
化合物の融点は、121.5〜122.6℃であった。
【0045】
【化11】
【0046】〔実施例8〕 テトラヒドロ−1,3−オ
キサジン−2−チオンの合成 3−アミノ−1−プロパノール0.05mol、トリエ
チルアミン0.05molを含むテトラヒドロフラン溶
液50ml中に、二硫化炭素0.075molを加え、
室温で30分攪拌した。次いで、30%過酸化水素8m
l(H2 2 として約0.07mol)を少量ずつ加え
た。この際、反応液の温度は40〜50℃に上昇した。
過酸化水素水添加終了後、溶媒と過剰の二硫化炭素を減
圧下で留去した。残渣を約100mlのエタノールに懸
濁し、副生した硫黄をエタノール不溶物として除いた。
このエタノール溶液に固形の水酸化ナトリウム4gを加
え、室温で2時間攪拌した。この溶液を濃縮して残渣を
再結晶して、式
〔9〕で示されるテトラヒドロ−1,3
−オキサジン−2−チオンの白色結晶4.93g(収率
84.1%)を得た。得られた化合物の融点は、12
6.5〜127.3℃であった。
【0047】
【化12】
【0048】〔実施例9〕 5,5−ジメチル−1,3
−オキサジン−2−チオンの合成 3−アミノ−2,2−ジメチル−1−プロパノール0.
05mol、トリエチルアミン0.05molを含むテ
トラヒドロフラン溶液50ml中に、二硫化炭素0.1
5molを加え、室温で30分攪拌した。次いで、30
%過酸化水素8ml(H2 2 として約0.07mo
l)を少量ずつ加えた。この際、反応液の温度は30〜
40℃に上昇した。過酸化水素水添加終了後、溶媒と過
剰の二硫化炭素を減圧下で留去した。残渣を熱水に懸濁
し、副生した硫黄を濾過して除いた。この溶液を濃縮し
て残渣を再結晶して、式〔10〕で示される5,5−ジ
メチル−1,3−オキサジン−2−チオンの白色結晶
6.83g(収率90.9%)を得た。得られた化合物
の融点は、180.2〜181.1℃であった。
【0049】
【化13】
【0050】〔実施例10〕 ヘキサヒドロ−2−ベン
ズオキサゾリジンチオンの合成 2−アミノシクロヘキサノール0.05mol、28%
アンモニア水3ml(NH3 として0.05mol)を
含むメタノール溶液50ml中に、二硫化炭素0.07
5molを加え、室温で30分攪拌した。次いで、30
%過酸化水素6ml(H2 2 として約0.05mo
l)を少量ずつ加えた。この際、反応液の温度は60℃
以上に上昇した。過酸化水素水添加終了後、溶媒と過剰
の二硫化炭素を減圧下で留去した。残渣の黄色固体を水
酸化ナトリウム水溶液に懸濁し、副生した硫黄を濾過し
て除いた。この溶液を酸性化すると、式〔11〕で示さ
れるヘキサヒドロ−2−ベンズオキサゾリジンチオンの
白色結晶6.56g(収率83.5%)を得た。得られ
た化合物の融点は、132.3〜133.3℃であっ
た。
【0051】
【化14】
【0052】〔実施例11〕 2−ベンズオキサゾリジ
ンチオンの合成 2−アミノフェノール0.05mol、トリエチルアミ
ン0.05molを含むテトラヒドロフラン溶液50m
l中に、二硫化炭素0.05molを加え、室温で30
分攪拌した。次いで、30%過酸化水素6ml(H2
2 として約0.05mol)を少量ずつ加えた。この
際、反応液の温度は10℃以下に保持した。過酸化水素
水添加終了後、1時間室温で攪拌し、濃塩酸を添加して
液性を酸性とした。二層に分離した反応液のうち上層を
とり、濃縮した残渣をメタノールに懸濁し、副生した硫
黄を濾過して除いた。この溶液を濃縮し、式〔12〕で
示される2−ベンズオキサゾリジンチオンの薄茶色の固
体6.91g(収率91.5%)を得た。得られた化合
物の融点は、193.0〜194.6℃であった。
【0053】
【化15】
【0054】なお、実施例1〜11それぞれの反応溶
媒、使用した塩基、及び収率をまとめて表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】〔比較例1〕 反応溶媒を水のみとした場
合 反応溶媒を水とした他は実施例1と同様にして反応を行
った。1,3−オキサゾリジン−2−チオンの収率は1
3.7%であった。
【0057】〔比較例2〕 反応溶媒を非水溶性有機溶
媒とした場合 反応溶媒をベンゼンとし、塩基をトリエチルアミンとし
た他は実施例1と同様にして反応を行った。1,3−オ
キサゾリジン−2−チオンの収率は29.7%であっ
た。
【0058】〔比較例3〕 他の製造法(熱分解法) エタノールアミン0.05molを含むクロロホルム溶
液15mlを0℃に保持し、二硫化炭素0.055mo
lを含むクロロホルム溶液15mlを15分間かけて加
えた。室温で30分間攪拌し、減圧下で溶媒を留去して
黄色の反応中間体を得た。この中間体をオイルバスを用
いて120℃で2時間加熱した。放冷した後、ベンゼン
−ヘキサン混合液で抽出したが、1,3−オキサゾリジ
ン−2−チオンの収率は1%未満であった。
【0059】〔比較例4〕 他の製造法(ヨウ素を用い
る方法) エタノールアミン0.05molを含むメタノール溶液
10mlを0℃に保持し、二硫化炭素0.05molを
30分間かけて加えた。次に溶液の色が淡黄色となるま
で0.15g/mlの濃度のヨウ素−メタノール溶液を
滴下した。減圧下、溶媒を室温で留去して反応中間体で
ある黄色固体を得た。この黄色固体を水100mlに懸
濁し、1時間煮沸した。生成した硫黄を濾過で除き、濃
縮した後にベンゼン−ヘキサン混合液で抽出した。これ
を再結晶し、1,3−オキサゾリジン−2−チオン0.
95g(収率18.4%)を得た。
【0060】〔比較例5〕 他の製造法(クロロ炭酸エ
チルを用いる方法) エタノールアミン0.05molを含むジオキサン溶液
7.5mlをトリエチルアミン0.055molを混合
し、−10℃に保持したまま二硫化炭素0.05mol
を少量ずつ滴下した。その間、反応液の温度は室温付近
まで上昇した。
【0061】再度冷却した後、クロロ炭酸エチル0.0
55molをゆっくりと添加した。その後、トリエチル
アミン0.055molを含むクロロホルム溶液15m
lを加え、50℃で1時間加熱した。沈殿物を濾過して
除いた後、溶媒を減圧下で留去した。残渣をベンゼン−
ヘキサン混合液で抽出した後再結晶し、1,3−オキサ
ゾリジン−2−チオン3.96g(収率76.7%)を
得た。
【0062】なお、比較例1〜5それぞれの反応溶媒、
使用した塩基、及び収率をまとめて表2に示す。
【0063】
【表2】
【0064】
【発明の効果】この発明は、アミノアルコールと二硫化
炭素を塩基の存在下で反応させ、ジチオカルバミン酸塩
を生成させた後、これを水溶性有機溶媒中で過酸化水素
と反応させるので、チオホスゲン、硝酸鉛等の有毒物質
を用いることなく、また、硫化カルボニル等の有毒ガス
を発生することなく、安全に2−チオキソ−1,3−
O,N−ヘテロ環状化合物を高収率で生成することがで
きる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学式〔1〕 HO−R1 −NHR2 〔1〕 (式中、R1 は、アルキレン基、シクロアルキレン基、
    芳香族又はこれらの置換体を表し、R2 は、水素原子、
    アルキル基、置換アルキル基を表す。)で表されるアミ
    ノアルコール化合物を塩基の存在下で二硫化炭素と反応
    させて化学式〔2〕 【化1】 (式中、R1 、R2 は、化学式〔1〕におけるR1 、R
    2 と同様であり、Mは、アルカリ金属原子、無置換又は
    置換アンモニウムを表す。)で表されるジチオカルバミ
    ン酸塩を生成し、次いで水溶性有機溶媒中で過酸化水素
    と反応させることによる、化学式〔3〕 【化2】 (式中、R1 、R2 は、化学式〔1〕におけるR1 、R
    2 と同様である。)で表される2−チオキソ−1,3−
    O,N−ヘテロ環状化合物の製造法。
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