JPH1037230A - 油圧掘削機械の軌跡自動制御装置 - Google Patents

油圧掘削機械の軌跡自動制御装置

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JPH1037230A
JPH1037230A JP19351296A JP19351296A JPH1037230A JP H1037230 A JPH1037230 A JP H1037230A JP 19351296 A JP19351296 A JP 19351296A JP 19351296 A JP19351296 A JP 19351296A JP H1037230 A JPH1037230 A JP H1037230A
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JP
Japan
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trajectory
automatic control
bucket
control
boom
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Application number
JP19351296A
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English (en)
Inventor
Yusuke Kajita
勇輔 梶田
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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  • Operation Control Of Excavators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 操作性の極めて優れた油圧掘削機械の軌跡自
動制御装置を提供する。 【解決手段】 制御装置24は作業機の各回動角センサ
ー12〜14が検出したブーム16、アーム17および
バケット18の回動角の情報に基づいて、バケット18
の刃先の座標(x′,y′)を常に演算し、この刃先の
座標(x′,y′)が所定の均し作業開始位置領域内に
あり、圧力センサーで検出したブーム上パイロット圧p
b 、アーム引パイロット圧pa 、バケット押パイロット
圧pc およびそれらの時間変動が均し作業開始時の初動
操作状態にあると判断した時、法面均し作業軌跡完全自
動制御(II)に滑らかに移行させるための初動移行作業
軌跡自動制御(I)を行い、これらの制御の途中で、均
し作業軌跡自動制御を中止する条件が満たされたなら
ば、通常の手動操作による一般作業に滑らかに移るため
の法面均し作業軌跡解除自動制御(IV)に移る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は油圧ショベル等の油
圧掘削機械の技術分野に属し、特にバケットの例えば、
先端の移動軌跡が所望の面となるように油圧駆動機構を
自動制御する軌跡自動制御の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】建設機械、例えば、油圧ショベルの作業
内容は多岐に亘るが、典型的な作業としては掘削作業、
積込・放土作業、搬送作業、均し作業等がある。これら
の作業の中、法面均し作業は傾斜地での道路建設等の際
にかなり頻度の高い作業であり、しかも、高い作業精度
が要求される。図16は油圧ショベルにより前方の下り
法面均し作業を行う様子を示す見取図である。同図に示
すように、前方の下り法面均し作業はバケット18を十
分遠方位置まで到達させた後、アーム17を手前側に引
き込むように回動させると共に、ブーム16を始めはゆ
っくり、後でやや速めに上昇させ、バケット18を始め
はゆっくり、後でやや速めに押し込むように回動させる
複合操作を行うことにより、バケット18の刃先を基準
法面S0 に沿って移動させて、バケット18の刃先に当
接する土砂を掻き均し、水平面に対して所定の角度を有
した基準法面S0に沿った平面を作る作業を言う。
【0003】作業機を構成する長尺構造体および作業
体、即ち、ブーム16、アーム17およびバケット18
をそれぞれ単独で動作させた時は、矢印A,B,Cで示
すようにブーム16の油圧ショベル本体に対する枢着
部、アーム17のブーム16に対する枢着部、バケット
18のアーム17に対する枢着部の支点を中心とする回
動運動になり、バケット18の刃先は矢印A,B,Cに
相似の円弧軌跡を描く。このように、本来、単独動作で
はバケット18の刃先に円弧軌跡を描かせるようなブー
ム16、アーム17およびバケット18を複合動作させ
ることにより、直線状に傾斜した平面軌跡をバケット1
8の刃先に描かせる法面均し作業は、ブーム16、アー
ム17およびバケット18の動きを操作するための操作
桿をそれぞれ対応した方向に独立して、微妙に均衡の取
れた操作量で操作して始めて達成可能になる作業であ
り、2つの操作桿を所定のベクトル量で同時に操作する
ことは高度の技量を要求されるので、法面均し作業によ
り優れた出来映えの法面を実現することは極めて難し
く、バケット18の姿勢を一定に保った儘それを所定方
向に真っ直ぐ移動させる操作を実行できるようになるに
はかなりの熟練を要した。
【0004】操作者が未熟だと、平らな法面を作るため
の法面均し作業を行ったはずなのに却って大きな凹凸面
を作ってしまうこともある。図17は未熟な操作者が油
圧ショベルを操作して法面均し作業を行った場合の法面
均し作業結果の一例を示す見取図である。図示の法面均
し作業においては、ブーム16の動きは自重に逆らって
上昇する回動動作であるのに対し、アーム17の動きは
重心が自重の方向と同方向に下降する回動動作となるの
で、ややもすれば、アーム17の動きが速くなりすぎ
て、バケット18の刃先が法面に食い込んでしまう。そ
こで、操作者は慌ててブーム16を急上昇させるようブ
ーム用操作桿を操作するが、今度はブーム16の上昇が
速過ぎてバケット18の刃先は法面から上に上がり過ぎ
てしまう。このようにバケット18の刃先が上下動する
操作が繰り返された結果、作業面には図17に示す大き
な凹凸面が形成されてしまう。
【0005】このように、人手で操作するには極めて高
度な操作能力が要求される法面均し作業等の高度の技量
が要求される作業をコンピューター制御により精密に行
わせようとする試みが、例えば、特開昭58−3613
5号公報、特開昭55−30038号公報、特公平3−
13378号公報、特公平3−28544号公報開示の
発明等のように、従来より多数提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
は、何れも平面に沿った掘削作業や均し作業を行う際に
は作業領域や作業面の設定のための操作盤の操作による
数値入力、作業機を所望の動作位置に保った状態での位
置設定入力、自動制御作業開始に際しての作業開始指令
および自動制御作業終了に際しての作業終了指令の入力
操作、あるいは、補正用操作桿の操作による目標面との
ずれ量を設定するための操作を行わなければならない。
しかし、これら作業は多くの場合はそれまで行われてい
た重掘削作業、放土作業、吊荷作業等の手動操作による
作業を一旦中断して行われることになるため、上記入力
操作や設定操作は操作者の油圧掘削機に対する操作感覚
を著しく阻害すると共に、油圧掘削機による通常の一般
建設土木作業を行う際の操作である操作桿の手動操作と
は全く異なるこれらの操作は操作者の操作の連続性を損
ね、操作者に疎ましさや煩わしさを感ぜしめることにな
る。従って、折角、軌跡自動制御装置を油圧ショベルに
搭載しても実際にはこの装置が使用されないことが多
く、油圧掘削機の自動制御装置としてはあまり有用性の
あるものとは言えなかった。
【0007】また、前述のように、法面均し作業開始時
にはアームの引込み動作がアームの自重による下向きの
回転モーメントと協動関係になるために、僅かなアーム
の引き込み動作が行われただけでもアームの先端のバケ
ット刃先は直ちに下降してしまい、アームの下向きの回
動量を検知した軌跡自動制御装置がアームの動きに追随
してブームを上昇させ、バケット刃先を所定の法面に沿
って移動させる法面均し作業を行わせるような自動制御
を行っても、油圧駆動機構の動作遅れ等のためにブーム
の上昇動作がアームの下降動作に追随し切れないという
事態が生じる。その結果、バケット18の刃先の軌跡は
図17に示した未熟な操作者による作業軌跡と同様にバ
ケット18の刃先が法面に食い込んでしまうような軌跡
になり、その後の軌跡自動制御によってバケット18の
刃先を法面側に復帰させるようにしても、急速な復帰制
御により刃先が法面を乗り越えてしまい、手動操作によ
る作業軌跡と殆ど大差無いものしか得られないというこ
とになる。
【0008】このような不具合の発生を防止するには、
アームの移動量を検知した移動量情報を軌跡自動制御装
置に帰還させて帰還制御すると共に、初動時のアームの
下降動作をゆっくりしたものにするようすれば、容易に
ブームやバケットの動作をアームの動作に追随させる自
動制御を行うことができるが、それにより作業効率が著
しく低下するばかりでなく、自動制御機構が複雑化する
ため、やはり軌跡自動制御装置の実用的価値が低いもの
になってしまう。
【0009】本発明は従来技術におけるかかる不具合を
解消して、所望の作業軌跡の自動動作制御開始に際し
て、通常の手動操作による一般作業の操作を中断する必
要がなく、つまり、軌跡自動制御のための特別の操作情
報の入力操作の必要がなく、所望の作業軌跡を形成させ
るために操作者が意図した通りの操作桿の手動操作を行
うだけで、通常の手動操作による一般作業の動作から所
望の作業軌跡の軌跡自動制御に違和感無く、しかも、滑
らかに移行でき、好ましくは、操作者が操作する操作桿
の操作状態がこれから移行するまたは現在行われている
軌跡自動制御による作業軌跡の形成を意図しないものと
判断した時は直ちに軌跡自動制御を中止して、操作者の
操作桿の手動操作による通常の油圧駆動動作に違和感無
く、しかも、滑らかに戻ることができる操作性の極めて
優れた油圧掘削機械の軌跡自動制御装置を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、軌跡自動制御動作を開始した後は、操作者
により操作された操作桿の操作状態を常に監視して、操
作桿の操作量および該操作桿の操作量の変化量が予め設
定された所定の標準軌跡初動操作範囲および標準軌跡初
動操作変化範囲内にあるか否かを判定し、その判断結果
が否であった時には、操作桿の操作状態に対応した駆動
指令を油圧駆動機構にその儘伝達して該駆動指令に従っ
た動作を行わせ、その判定結果が然りであった時には、
操作桿の操作状態は所定の標準的な移動軌跡を描かせる
ための初動操作と判断し、所定時間後に前記駆動指令に
修正を加えあるいは新たな駆動指令を生成して油圧駆動
機構に伝達することによりバケットに標準的な移動軌跡
を自動的に描かせる標準軌跡自動制御に移行させるべ
く、操作桿の1つの大きな値の操作量に対応した駆動指
令には標準軌跡自動制御に漸次近づくような制限を加え
た駆動指令を油圧駆動機構に伝達し、他の操作桿の操作
量に対応した駆動指令には標準軌跡自動制御に漸次近づ
くような制限を加えた駆動指令と、前記操作桿の1つの
大きな値の操作量に対応した駆動指令に応じて標準軌跡
自動制御を行わせる駆動指令との中、大きな値の駆動指
令を油圧駆動機構に伝達する初動移行制御を行うように
したものである。
【0011】好ましくは、操作者により操作された操作
桿の操作状態に加えてバケットの所定個所に設定された
注目点の座標またはバケット角を常に監視して、操作桿
の操作量および該操作桿の操作量の変化量が予め設定さ
れた所定の標準軌跡初動操作範囲および標準軌跡初動操
作変化範囲内にあるか否かを判定すると共に、前記注目
点が所定の軌跡制御開始領域内にあるか否かまたはバケ
ットの姿勢が軌跡制御開始作業体姿勢範囲内にあるか否
かを判定し、その判断結果が否であった時には、操作桿
の操作状態に対応した駆動指令を油圧駆動機構にその儘
伝達して該駆動指令に従った動作を行わせ、その判定結
果が然りであった時には、前記操作状態は所定の標準的
な移動軌跡を描かせるための初動操作と判断し、初動移
行制御を行うようにしたものである。
【0012】また、初動移行制御または標準軌跡自動制
御に移行した後、操作者により操作された操作桿の操作
状態を常に監視して、該操作状態が所定の標準作業軌跡
自動制御解除条件に合致するか否かを判定し、その判定
結果が然りであった時には、操作者は標準軌跡自動制御
を意図しないものと判断し、初動移行制御または標準軌
跡自動制御における駆動指令の内容を操作者による操作
桿の操作状態に対応した駆動指令の内容に徐々に近付け
る駆動指令を油圧駆動機構に伝達する軌跡自動制御解除
制御を行うようにしたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明における軌跡自動制御も従
来装置と同様に、一般的な油圧掘削機械が搭載するマイ
クロコンピューター(マイコン)により好適に実現でき
る。油圧掘削機械は典型的には油圧ショベルであって、
軌跡自動制御の対象となる土木作業は高度の操作技量が
要求され、しかも、操作頻度の高い標準軌跡を描かせる
作業、例えば、地面の均し作業であり、より典型的には
傾斜した地面の均し作業である法面均し作業である。以
下の説明では上述の典型例である傾斜した地面を均す法
面均し作業の軌跡自動制御を念頭に置いた説明とする
が、比較的実施頻度が高く軌跡自動制御を適用するのに
好適な他の任意の標準的な作業軌跡を自動的に描かせる
場合についても全く同様に適用できる。
【0014】本発明においては軌跡自動制御動作を開始
していても、通常の操作桿の手動操作による一般作業を
行う時は、操作者の操作桿の手動操作による油圧掘削機
械の動作が通常の手動操作による油圧掘削機械の動作と
全く変わりなく行えるような構成になっているので、ア
クチュエーターの油圧駆動回路の駆動制御要素としては
好適には操作桿の操作による指令情報にその時々の最適
な操作指令となるような制限を加える制御を可能にする
電磁(比例)減圧弁を含むものとなる。操作桿の操作情
報である、操作された操作桿の操作方向および操作量の
伝達手段としてはパイロット油を介在させるパイロット
制御方式と電気信号を介して電気−機械変換を行う電気
制御方式が知られているが、何れの伝達手段によっても
制御形態は本質的に変わらず、パイロット制御方式が一
般的であることから、以下の説明ではパイロット制御方
式を念頭に置いたものとする。
【0015】ただし、前述のようにマイコン制御を前提
とする限り、軌跡自動制御の本質的な部分は電気制御に
よるものになる。従って、この場合は操作桿の操作量は
操作桿に連結されたパイロット弁から流出するパイロッ
ト油の圧力、即ち、パイロット圧が圧力センサーで検出
されて変換された電気信号の圧力値であり、軌跡自動制
御はこの電気信号に変換されたパイロット圧を減圧する
方式を含むものであり、この減圧されたパイロット圧が
アクチュエーターに供給される作動油の方向と流量を切
り替える方向切替弁のパイロット受け部に伝達されるこ
とになる。つまり、この場合は方向切替弁のパイロット
受け部に伝達されるパイロット圧の制御は、パイロット
ポンプに直結された電磁減圧弁、あるいは操作桿に連結
されたパイロット弁に直結された電磁減圧弁に対する電
流制御ということになる。
【0016】軌跡自動制御を行うには一般的には作業体
の位置および速度を検出しなければならないが、作業体
の位置は作業機の作業腕の関節部の回動角を検出する回
動角センサーによりそれぞれの作業腕の相対角度を検出
し、検出した相対角度を基に周知の座標変換により、作
業体の立体座標をマイコンで容易に演算することができ
る。また、標準的な軌跡の自動制御を開始するための前
提条件となる作業体の位置または操作桿の操作状態があ
るべき所定の軌跡制御開始領域情報または標準軌跡初動
操作範囲情報および標準軌跡初動操作変化範囲情報ある
いは軌跡制御動作を中止すべきか否かの判断の基になる
操作桿の操作状態に関する解除条件情報はマイコンのメ
モリ内に予め格納されている。
【0017】次に、本発明の基本動作の概要を説明す
る。図2は軌跡自動制御の動作概要を説明するための動
作概念図である。本発明における軌跡自動制御では、通
常の操作桿の手動操作による一般作業の手動操作制御と
法面均し作業等の標準作業の軌跡自動制御を行う標準作
業軌跡自動制御が操作者により明確に区別されることな
く、また、一方の制御から他方の制御に移行する際に操
作が中断することなく連続した操作として実行できるよ
うになっている。
【0018】同図に示すように、軌跡自動制御モードが
開始されると、通常の操作桿の手動操作による油圧掘削
機械の一般作業の手動操作制御と何ら変わらない動作が
行われている中で(S1)、比較的に頻度が高く、高度
の操作技量が要求される幾つかの標準作業を予め設定さ
れたプログラムに従って自動制御する標準作業軌跡自動
制御を開始するか否かの判断条件、即ち、標準作業開始
条件〔A〕を満たすか否かを判断する(S2)。その判
断結果が然りならば、標準作業軌跡自動制御を実行し
(S3)、手順S2の判断結果が否ならば、手動操作に
よる通常の一般作業を継続する。従って、本発明におい
ては手順S2の判断結果が然りとならない限り、実質的
に手動操作による制御と全く変わらない制御が行われ
る。
【0019】さらに、手順S2の判断結果が然りとなっ
て、標準作業軌跡自動制御を実行している間にも、操作
桿の操作状態を監視して、常にこの標準作業軌跡自動制
御を中止するか否かの判断条件、即ち、標準作業解除条
件〔B〕を満たすか否かを判断する(S4)。その判断
結果が然りならば、標準作業軌跡自動制御を中止して手
順S1の通常の手動操作による一般作業の制御に戻る。
手順S4の判断結果が否ならば、手順S3に戻って標準
作業軌跡自動制御を継続する。
【0020】このように、本発明では手順S2で判断さ
れる標準作業開始条件あるいは手順S4で判断される標
準作業軌跡自動制御解除条件が満たされると、それぞれ
手順S1の通常の一般手動操作作業制御から手順S3の
標準作業軌跡自動制御へ、あるいは逆に手順S3の標準
作業軌跡自動制御から手順S1の通常の一般手動操作作
業制御へ随時転換できるようになっており、従来、これ
らの作業制御が操作者の作業開始情報の入力および作業
終了情報の入力に応じてそれぞれ異なる作業として、切
り離して処理されていたのとは大きく異なっている。
【0021】即ち、手動操作による一般作業の制御が行
われている間に手順S2でマイコンが操作者の操作桿の
操作の内容または作業機の先端に取り付けられたバケッ
トの姿勢とバケットの中の所定の注目点、例えば、刃先
の座標を調べて、操作者が手動操作による通常の一般作
業の実行を意図しているのか、それとも軌跡自動制御が
可能な標準作業の実行を意図しているのかを判定して、
法面均し作業等の標準作業の実行を意図していると判断
した時には直ちに手順S3の標準作業軌跡自動制御に移
って、操作者の手動操作によるバケットの軌跡が所定の
標準作業の正確な軌跡となるように各アクチュエーター
への作動油の流量を調整する制御を行う。さらに、標準
作業軌跡自動制御が行われている間に、標準作業実行時
の操作と大きく異なる操作が為されたと判断した時は、
直ちに標準作業軌跡自動制御を解除して、操作者の手動
操作に忠実に従った通常の手動操作による一般作業の制
御に自動的に戻るようになっている。
【0022】次に、手順S2および手順S4で判断され
る標準作業開始条件〔A〕および標準作業解除条件
〔B〕について説明する。まず、標準作業開始条件
〔A〕について説明する。標準作業開始条件〔A〕は具
体的には幾つかの条件設定が可能であるが、例えば、前
述のように、操作者の操作桿の操作状態が標準作業開始
を意図したと判断できる操作範囲にあること、即ち、標
準軌跡初動操作範囲条件〔AI1〕と、操作桿の操作量の
変化が標準作業開始を意図したと判断できる変化範囲に
あること、即ち、標準軌跡初動操作変化範囲条件〔AI
2〕が1つの適切な標準作業開始条件〔AI 〕となる。
【0023】また、他の標準作業開始条件〔A〕として
は作業機の先端に取り付けられたバケットの刃先の座
標、さらにはバケットの姿勢が標準作業開始を意図した
と判断できる範囲にあること、即ち、バケットの所定の
座標の空間位置領域条件、つまり、軌跡制御開始領域条
件〔AII1 〕あるいは作業開始時のバケットの姿勢範囲
条件、つまり、軌跡制御開始作業体姿勢範囲条件〔AII
2 〕があり、これらの条件も同様に適切な標準作業開始
条件〔AII〕となる。標準作業開始条件〔A〕は多数の
操作者による標準作業開始時の初動操作状態またはバケ
ットの空間位置や姿勢を調べて統計処理し、標準作業開
始頻度が大きな範囲を上記標準軌跡初動操作範囲条件
〔AI1〕、標準軌跡初動操作変化範囲条件〔AI2〕、軌
跡制御開始領域条件〔AII1 〕あるいは軌跡制御開始作
業体姿勢条件〔AII2 〕として設定する。
【0024】次に、標準作業解除条件〔B〕について説
明する。標準作業解除条件〔B〕の設定においても幾つ
かの条件設定が可能であるが、本発明では操作者による
標準作業実行時の操作桿の操作状態を調べて、操作者の
操作桿の操作状態が標準作業を継続するためのものと著
しく異なるものを標準作業中止操作条件〔B〕としてい
る。実際には多数の標準作業実行中の操作桿の操作状態
の中で操作頻度が極めて少ない操作状態をこの標準作業
中止操作条件〔B〕とする。
【0025】このように、標準作業軌跡自動制御の実行
中に常に図2の軌跡自動制御の概念手順S4の標準作業
解除条件〔B〕を満たすか否かの判断を行うことによ
り、操作者が標準作業を終了して、他の作業に移行すべ
く操作桿を操作した時、速やかに標準作業軌跡自動制御
を終了させることができるばかりでなく、操作者の意図
に反して、操作桿の操作状態を標準作業開始条件〔A〕
を満足すると判断して標準作業軌跡自動制御を実行した
場合でも、その後の操作者による操作桿の操作状態が標
準作業解除条件〔B〕を満たすことにより、速やかに標
準作業軌跡自動制御を終了させ、一般手動操作作業の制
御(S1)に戻らせることができる。以下、図面を参照
して本発明を油圧ショベルの法面均し作業軌跡自動制御
に適用した実施例を詳細に説明する。
【0026】
【実施例】図1は本発明の実施例に係る油圧制御回路図
である。同図において、1は図示しないブーム用方向切
替弁、アーム用方向切替弁およびバケット用方向切替弁
を含む油圧制御弁、2,3は流入するパイロット油の油
圧の中、高い方の油圧を選択して流出させる高圧選択
弁、4は後述するブーム上パイロット弁から流出するパ
イロット油の油圧を減圧するブーム上電磁(比例)減圧
弁、5は後述するパイロットポンプから吐出したパイロ
ット油の油圧を減圧して、ブーム上げ用パイロット圧を
補完するブーム上補完パイロット圧生成用のブーム上補
完圧生成電磁(比例)減圧弁、6は後述するアーム引パ
イロット弁から流出するパイロット油の油圧を減圧する
アーム引電磁(比例)減圧弁、7はパイロットポンプか
ら吐出したパイロット油の油圧を減圧して、バケット押
用パイロット圧を補完するバケット押補完パイロット圧
生成用のバケット押補完圧生成電磁(比例)減圧弁、8
は後述するバケット押パイロット弁から流出するパイロ
ット油の油圧を減圧するバケット押電磁(比例)減圧
弁、9は後述するブーム上用操作桿に連動して、ブーム
上げ操作時、操作量に応じたパイロット油が流出するブ
ーム上パイロット弁、9aはブーム上用操作桿、10は
後述するアーム引用操作桿に連動して、アーム引込み操
作時、操作量に応じたパイロット油が流出するアーム引
パイロット弁、10aはアーム引用操作桿、11は後述
するバケット押用操作桿に連動して、バケット押込み操
作時、操作量に応じたパイロット油が流出するバケット
押パイロット弁、11aはバケット押用操作桿である。
【0027】また、12は後述する油圧ショベル本体に
おけるブーム16の回動支点に設けられ、ブーム16の
回動角θb を検出するブーム用回動角センサー、13は
ブーム16の先端部におけるアーム17の回動支点に設
けられ、アーム17の回動角θa を検出するアーム用回
動角センサー、14はアーム17の先端部におけるバケ
ット18の回動支点に設けられ、バケット18の回動角
θbuを検出するバケット用回動角センサー、15は油圧
ショベル本体、19は作動油の供給源となる図示しない
油圧ポンプの吐出流量Qmax を検出する油吐出流量検出
器である。
【0028】さらに、20はパイロット油の供給源とな
るパイロットポンプ、21はブーム上パイロット弁9か
ら流出するパイロット油のブーム上パイロット圧pb
検出するブーム上圧力センサー、22はアーム引パイロ
ット弁10から流出するパイロット油のアーム引パイロ
ット圧pa を検出するアーム引圧力センサー、23はバ
ケット押パイロット弁11から流出するパイロット油の
バケット押パイロット圧pc を検出するバケット押圧力
センサー、24はマイクロコンピューターで構成され、
本発明に従った法面均し作業軌跡自動制御を実行する制
御装置である。なお、従来例と同一箇所には同一の符号
を付し、その重複する説明を省略する。また、油圧制御
弁1に含まれるブーム用方向切替弁、アーム用方向切替
弁およびバケット用方向切替弁の具体的な構成およびブ
ーム16とブームシリンダー、アーム17とアームシリ
ンダー、バケット18とバケットシリンダーをそれぞれ
接続する油圧回路には何ら新規な特徴を有せず、図を煩
雑にするだけなので図示を省略した。
【0029】図8は水平面に対して傾斜角Ri だけ傾い
た地面に平行に位置する油圧ショベル本体15により、
地面に対して傾斜角Rd だけ傾いた法面の均し作業を行
う際のバケット18の刃先Cの座標を記述するための三
次元座標系の間の関係を示す説明図である。同図におい
て、原点Oはブーム16の回動支点、Z軸は原点Oを通
って紙面に垂直な軸であり、本実施例ではこの原点Oお
よびZ軸を共通にする3つの座標系、即ち、X−Y座標
系、X′−Y′座標系およびX″−Y″座標系が導入さ
れている。X−Y座標系はY軸を法面に垂直な軸、X軸
を法面に平行なアーム押方向の軸、X′−Y′座標系は
Y′軸を水平面に垂直な軸、X′軸を水平面に平行なア
ーム押方向の軸、X″−Y″座標系はY″軸を油圧ショ
ベル本体15が位置する地面に垂直な軸、X″軸を地面
に平行なアーム押方向の軸として設定されている。
【0030】上述の説明から明らかなように、X′軸と
X″軸の成す角度は傾斜角Ri 、X軸とX″軸の成す角
度は傾斜角Rd となる。T0 ,R0 はそれぞれアーム1
7の回動支点と原点Oを結ぶ直線とX軸およびX′軸の
成す角度、T1 ,R1 はそれぞれアーム17の回動支点
とバケット18の回動支点を結ぶ直線とX軸およびアー
ム17の回動支点と原点Oを結ぶ直線の成す角度、
2 ,R2 はそれぞれバケット18の回動支点とバケッ
ト18の刃先Cを結ぶ直線とX軸およびアーム17の回
動支点とバケット18の回動支点を結ぶ直線の成す角
度、RB はバケット18の回動支点とバケット18の刃
先Cを結ぶ直線とバケット18の底面SB のアーム押方
向の成す角度、L0 ,L1 ,L2 はそれぞれアーム17
の回動支点と原点Oを結ぶ線分の長さ、アーム17の回
動支点とバケット18の回動支点を結ぶ線分の長さおよ
びバケット18の回動支点とバケット18の刃先Cを結
ぶ線分の長さであり、他の角度および寸法は図示の通り
である。 説明を簡単にするために、以下の説明では地
面は水平面と一致する、即ち、X′−Y′座標系とX″
−Y″座標系は一致するものとする。従って、傾斜角R
i =0となり、 T0 =R0 −Rd 1 =T0 −R1 =R0 −Rd −R1 2 =T1 −R2 =R0 −Rd −R1 −R2 ……(1) また、本実施例では法面の均し作業を行うことを前提と
しているので、 T2 +RB =−π ……(2) となる。(1) (2) 式よりX軸とX′軸の成す角度R
d は、 Rd =R0 −R1 −R2 +RB +π ……(3) となる。
【0031】次に、バケット18の刃先Cの座標(x,
y)はX−Y座標系では x=L0 cosT0 +L1 cosT1 +L2 cosT2 y=L0 sinT0 +L1 sinT1 +L2 sinT2 ……(4) となる。X−Y座標系での座標(x,y)からX′−
Y′座標系での座標(x′,y′)を求めるには、一般
的に知られた次の変換式により変換すれば良い。 x′=x cosRd +y sinRd y′=−x cosRd +y cosRd ……(5) 図1に示すように、制御装置11はブーム用回動角セン
サー12、アーム用回動角センサー13、バケット用回
動角センサー14がそれぞれ検出したブーム16、アー
ム17およびバケット18の回動角θb ,θa ,θbu
よび既知の各作業腕の長さの情報に基づいて、バケット
18の刃先Cの座標(x,y)即ち、座標(x′,
y′)を演算し、この刃先Cの座標(x′,y′)と、
ブーム上圧力センサー21、アーム引圧力センサー22
およびバケット押圧力センサー23がそれぞれ検出した
ブーム上パイロット圧pb 、アーム引パイロット圧pa
およびバケット押パイロット圧pc と、油吐出流量検出
器19が検出した油圧ポンプの吐出流量Qmax に基づい
て、ブーム上電磁減圧弁4、ブーム上補完圧生成電磁減
圧弁5、アーム引電磁減圧弁6、バケット押補完圧生成
電磁減圧弁7およびバケット押電磁減圧弁8にそれぞれ
制御電流eb ,ed ,ea ,ee ,ec を出力する。
【0032】これにより、各電磁減圧弁4〜8から流出
するパイロット油の油圧が絞り圧力SVb ,SVd ,S
a ,SVe ,SVc を越えないように制御され、油圧
制御弁1に流入する3系統のパイロット油の油圧、即
ち、ブーム上実パイロット圧pbr、アーム引実パイロッ
ト圧parおよびバケット押実パイロット圧pcrがそれぞ
れ制御されることにより、その時の制御モードに応じた
均し作業軌跡自動制御が実行される。なお、均し作業軌
跡自動制御のプログラムは制御装置11が内蔵する図示
しないROMに格納されている。
【0033】前述のように、制御装置11は作業機の各
回動角センサー12〜14が検出したブーム16、アー
ム17およびバケット18の回動角θb ,θa ,θbu
よび既知の各作業腕の長さの情報に基づいて、バケット
18の刃先Cの座標(x′,y′)を演算し、この刃先
Cの座標(x′,y′)が所定の法面均し作業開始位置
領域R内にあるか否かを判断すると共に、バケット18
の底面の向きが所定の角度域内にあるか否かを判断す
る。さらに、ブーム上圧力センサー21、アーム引圧力
センサー22およびバケット押圧力センサー23がそれ
ぞれ検出したブーム上パイロット圧pb 、アーム引パイ
ロット圧pa とバケット押パイロット圧pc の値および
それらの変化率を監視して、それぞれが予め設定した法
面均し作業開始操作域および法面均し作業開始操作変化
率域内にあるか否かを判断する。
【0034】そして、これらの結果が全て然りと判断し
たならば、法面均し作業、即ち、バケット18の姿勢を
所定の法面に沿うように保ったまま油圧ショベル本体1
5側に直線的に引き寄せる均し作業を行うために、操作
者がブーム上用操作桿9a、アーム引用操作桿10aお
よびバケット押用操作桿11aを手動操作した時に出力
される操作指令を補正して、バケット18の刃先Cに確
実に所定の法面に沿った軌跡を描かせる法面均し作業軌
跡完全自動制御(II)に滑らかに移行できるように、法
面均し作業軌跡自動制御の開始位置から法面均し作業軌
跡完全自動制御(II)が行われる所定の基準法面S0
バケット18の刃先Cを所定時間だけ滑らかに移動させ
る初動移行作業軌跡自動制御(I)を実行する。
【0035】さらに、初動移行作業軌跡自動制御(I)
または法面均し作業軌跡完全自動制御(II)が開始され
た後でも制御装置11はブーム上パイロット圧pb とア
ーム引パイロット圧pa とバケット押パイロット圧pc
の値およびそれらの変化率を監視していて、その何れか
が均し作業継続操作域外に出たか否かを判断して、法面
均し作業継続操作域または法面均し作業継続操作変化域
外のものになったと判断したならば、各操作桿9a〜1
1aの手動操作内容は操作者が法面均し作業軌跡完全自
動制御(II)の解除を意図したものと判断して、法面均
し作業軌跡完全自動制御(II)を解除し、操作者のブー
ム用操作桿9a、アーム用操作桿10aおよびバケット
押用操作桿11aの手動操作による通常の手動操作作業
の制御に滑らかに戻るための法面均し作業自動軌跡解除
制御(IV)を行う。なお、上記法面均し作業軌跡完全自動
制御(II)の詳細は従来より提案されている周知の傾斜
面の均し作業軌跡自動制御と同等のものなので、この明
細書では簡単にその説明をするに止めることにする。
【0036】次に、本実施例の動作を説明する。図5乃
至図7は本実施例に係る法面均し作業軌跡自動制御の流
れ図である。これらの図を参照しながら法面均し作業軌
跡自動制御の動作を説明する。法面均し作業軌跡自動制
御モードが選択されると、この法面均し作業自動制御が
開始される。ただし、法面均し作業軌跡自動制御モード
が選択されていても、操作者はブーム用操作桿9a、ア
ーム用操作桿10aおよびバケット押用操作桿11aの
手動操作により、法面均し作業以外の一般の建設土木作
業をも手動操作による通常の作業と全く変わらない動作
で行えるようになっている。最初の手順S11は操作者
が法面均し作業以外の一般作業を行うために、通常の手
動操作によりブーム用操作桿9a、アーム用操作桿10
aおよびバケット押用操作桿11aを操作した時に、作
業機が通常の手動操作による動作と全く変わらない動作
を行うことを許容する処理手順を示している。
【0037】即ち、操作者が通常の一般作業を行うため
に各操作桿9a〜11aを操作した時は、制御装置11
は操作者が法面均し作業以外の一般作業を行おうとして
いると判断すると、ブーム上電磁減圧弁4、ブーム上補
完圧生成電磁減圧弁5、アーム引電磁減圧弁6、バケッ
ト押補完圧生成電磁減圧弁7およびバケット押電磁減圧
弁8にそれぞれ出力される制御電流eb ,ed ,ea
e ,ec の値を各電磁減圧弁4〜8の絞り圧力S
b ,SVd ,SVa ,SVe ,SVc がそれぞれブー
ム上圧力センサー6が検出したブーム上パイロット圧p
b に小さな値の付加圧Δpb を加えた値、0、アーム引
圧力センサー7が検出したアーム引パイロット圧pa
小さな値の付加圧Δpa を加えた値、0、およびバケッ
ト押圧力センサー23が検出したバケット押パイロット
圧pc に小さな値の付加圧Δpc を加えた値となるよう
に制御する(S11)。 SVb =pb +Δpb (Δpb >0かつΔpb ≒0) SVd =0 SVa =pa +Δpa (Δpa >0かつΔpa ≒0) SVe =0 SVc =pc +Δpc (Δpc >0かつΔpc ≒0) ……(6) このように、手順S11における一般作業中はブーム上
電磁減圧弁4、アーム引電磁減圧弁6およびバケット押
電磁減圧弁8の絞り圧力SVb ,SVa ,SVc の値を
常にブーム上パイロット圧pb 、アーム引パイロット圧
a 、バケット押パイロット圧pc よりもそれぞれ小さ
な値の付加圧Δpb ,Δpa ,Δpc だけ大きな値とし
ておくことにより、操作者が一般作業を行うためにブー
ム用操作桿9a、アーム引用操作桿10aおよびバケッ
ト押用操作桿11aを操作した時、ブーム上パイロット
弁9、アーム引パイロット弁10およびバケット押パイ
ロット弁11からそれぞれ流出したパイロット油のブー
ム上パイロット圧pb 、アーム引パイロット圧pa 、バ
ケット押パイロット圧pc がブーム上電磁減圧弁4、ア
ーム引電磁減圧弁6およびバケット押電磁減圧弁8によ
り減圧され、油圧制御弁1に伝達されるパイロット圧が
当初のブーム上パイロット圧pb 、アーム引パイロット
圧pa 、バケット押パイロット圧pc より小さな値に抑
制され、ブーム16、アーム17およびバケット18の
動きが操作者が意図した動きと異なるものにならないよ
うにしている。つまり、操作者が一般作業を行うために
各操作桿9a〜11aを操作した時は、各パイロット弁
9〜11から流出したパイロット油の各パイロット圧p
b ,pa ,pc はその儘、各実パイロット圧pbr
ar,pcrとして油圧制御弁1に出力される。
【0038】なお、ブーム上補完圧生成電磁減圧弁5お
よびバケット押補完圧生成電磁減圧弁7で生成される補
完パイロット圧pd ,pe はこの場合は不要なので、絞
り圧力SVd ,SVe の値は0とされている。また、付
加圧Δpb ,Δpa ,Δpcを正で小さな値としている
のは、手順S11の一般作業許容制御が終了して、実質
的な軌跡自動制御が開始され、後述する初動移行作業軌
跡自動制御(I)に移った時のブーム上電磁減圧弁4、
アーム引電磁減圧弁6およびバケット押電磁減圧弁8の
立ち上げ時のスプールの移動距離を短くすることによ
り、自動制御動作の立ち上がり時間を可及的に短縮して
速やかに初動移行作業軌跡自動制御(I)の動作に移行
できるようにするためである。
【0039】図9はアーム引電磁減圧弁6の制御電流e
a と絞り圧力SVa の関係を示す特性図である。同図に
示すように、常に(6) 式が成立するように制御電流ea
の値を制御することにより、アーム引電磁減圧弁6の下
流には常にアーム引パイロット圧pa がその儘、伝達さ
れるようにすることができる。また、付加圧Δpa が小
さな値となっているので、初動移行作業軌跡自動制御
(I)の動作に移行した時に、制御装置11から出力さ
れた制御電流ea が小さな制御電流ea ′になった時に
速やかにアーム引電磁減圧弁6のスプールを移動させて
絞り圧力をSVa′に移行させることができる。絞り圧
力SVb と制御電流eb および絞り圧力SVc と制御電
流ec との関係においても上述の事情は全く同様であ
る。
【0040】次に、手順S12に移って、標準作業開始
条件〔A〕の中、作業開始時の作業機の状態に関する条
件、即ち、軌跡制御開始領域条件〔AII1 〕および軌跡
制御開始作業体姿勢範囲条件〔AII2 〕を満たすか否か
の判断を行う。まず、軌跡制御開始領域条件〔AII1 〕
としてはバケット18の刃先C(x′,y′)が法面均
し作業開始位置領域R内に在るか否か(C(x′,
y′)∈R?)の判断を行う。制御装置11は作業機の
各回動角センサー12〜14が検出したブーム16、ア
ーム17およびバケット18の回動角θb ,θa ,θbu
および既知の各作業腕の長さの情報に基づいて、バケッ
ト18の刃先Cの座標(x′,y′)を常に演算してい
て、この刃先Cの座標(x′,y′)がROMから読み
出した所定の法面均し作業開始位置領域R内にあるか否
かを判断する。
【0041】図3は法面均し作業開始位置領域を示した
模式図である。同図において、斜線が施された領域が法
面均し作業開始位置領域Rであり、図示していないが旋
回方向にも所定の広がりを持っている。この作業開始位
置領域Rは多数の操作者による法面均し作業開始時のバ
ケット18の刃先C位置を調べて統計処理し、法面均し
作業開始頻度がかなり高い領域として設定される。
【0042】また、軌跡制御開始作業体姿勢範囲条件
〔AII2 〕としてはバケット18の姿勢、即ち、バケッ
ト18の底面SB の方向、つまり、バケット18の回動
角θbuが所定の範囲(回動角範囲)にあるか否かを判断
する。バケット18の回動角θbuはX軸とX′軸の成す
角度Rd で記述できるから、X軸とX′軸の成す角度R
d の下限角と上限角をRd1,Rd2とすると、軌跡制御開
始作業体姿勢範囲条件〔AII2 〕は次式で表される。 Rd1≦Rd ≦Rd2 ……(7) 下限角Rd1と上限角Rd2は作業開始位置領域Rと同様に
多数の操作者による法面均し作業開始時のバケット18
の姿勢を調べて統計処理し、法面均し作業開始頻度がか
なり高い範囲の限界値として設定されるものであり、本
実施例では図4に示すように、バケット18の底面SB
の方向の限界は、矢印aで示す水平方向と、ブーム16
とアーム17がほぼ直線に近づく程作業機の作業腕を延
ばした時のバケット18の回動限界に近い矢印bで示す
傾斜限界方向に相当する値である。
【0043】次に、手順S12の判断結果が然り、即
ち、軌跡制御開始領域条件〔AII1 〕および軌跡制御開
始作業体姿勢範囲条件〔AII2 〕が共に満たされたなら
ば、手順S13の標準作業開始条件〔AI 〕を満たすか
否かの判断に移る。判断対象が操作桿の操作条件となる
標準作業開始条件〔AI 〕は経験的に”ブーム上用操作
桿9a、アーム引用操作桿10aおよびバケット押用操
作桿11aを中立位置をやや越えた位置からやや遅い速
度で操作量を増大させる操作を行った時”に相当するブ
ーム上パイロット圧pb 、アーム引パイロット圧pa
バケット押パイロット圧pc の値とそれらの変化量の範
囲となる。従って、ブーム上パイロット圧pb 、アーム
引パイロット圧pa 、バケット押パイロット圧pc の時
間に対する変化、即ち、これらのパイロット圧pb ,p
a ,pc を時間微分したものをそれぞれブーム上パイロ
ット圧変動vb 、アーム引パイロット圧変動va 、バケ
ット押パイロット圧変動vc とすると、標準作業開始条
件〔AI 〕、即ち、標準軌跡初動操作範囲条件〔AI
1〕、標準軌跡初動操作変化範囲条件〔AI2〕は、 pa1≦pa ≦pa2,pb1≦pb ≦pb2,pc1≦pc ≦pc2 かつva3≦va ≦va4,vb3≦vb ≦vb4,vc3≦vc ≦vc4 ただし、pa1,pa2≪pamax(アーム引最大パイロット圧), pb1,pb2≪pbmax(ブーム上最大パイロット圧), pc1,pc2≪pcmax(バケット押最大パイロット圧), va3,va4≒vamax(アーム引最大パイロット圧変動)/n, vb3,vb4≒vbmax(ブーム上最大パイロット圧変動)/n, vc3,vc4≒vcmax(バケット押最大パイロット圧変動)/n (nは2より大きく、10より小さい数) ……(8') となる。
【0044】標準軌跡初動操作範囲条件〔AI1〕および
標準軌跡初動操作変化範囲条件〔AI2〕を満たす時、値
が1となり、満たさない時、値が0となる仮想的関数Ψ
(pa ,pb ,pc ,va ,vb ,vc )を定義すれ
ば、標準軌跡初動操作範囲条件〔AI1〕および標準軌跡
初動操作変化範囲条件〔AI2〕は簡単に、 Ψ=1 ……(8) と表すことができる。なお、各パイロット圧pb
a ,pc および各パイロット圧変動va ,vb ,vc
の値は前述のように、多数の操作者による法面均し作業
開始時の操作桿の初動操作状態を調べて統計処理し、法
面均し作業開始頻度が大きな各パイロット圧pa
b ,pc と各パイロット圧変動va ,vb ,vcの範
囲の境界値として設定される。
【0045】手順S13の判断結果が然り、即ち、標準
作業開始条件〔AI 〕が満たされた結果、標準作業開始
条件〔A〕が全て満たされたならば、手順S14に移っ
て、実質的な法面均し作業軌跡自動制御を開始する。こ
の手順では初動移行作業軌跡自動制御(I)を行って、
操作者の手動操作による法面均し作業の操作指令を補正
してバケット18の刃先Cを基準法面S0 に沿う方向に
滑らかに移動させ、法面均し作業軌跡完全自動制御(I
I)に円滑に移行できるようにする。これにより、従来
のように急激な均し作業の軌跡自動制御を導入した場合
の油圧制御系等の動作遅れによるバケット18の大きな
上下振動の発生を防止できる。
【0046】図11は未熟な操作者が油圧ショベルを操
作して法面均し作業を行った場合の初動時の操作桿の操
作状態をやや誇張して示す操作信号波形図、図12は本
実施例の初動移行作業軌跡自動制御(I)におけるブー
ム上電磁減圧弁4、ブーム上補完圧生成電磁減圧弁5、
アーム引電磁減圧弁6、バケット押補完圧生成電磁減圧
弁7およびバケット押電磁減圧弁8にそれぞれ出力され
る制御電流eb ,ed,ea ,ee ,ec の生成過程を
説明するための信号波形図、図13は制御電流eb ,e
d ,ea ,ee ,ec によって各電磁減圧弁4〜8にそ
れぞれ発生する絞り圧力SVb ,SVd ,SVa ,SV
e ,SVc および油圧制御弁1に付与される各実パイロ
ット圧pbr,par,pcrの圧力波形図である。
【0047】図11において、曲線(i),(ii),(iii)は未
熟な操作者が各操作桿9a〜11aを操作した時の各パ
イロット弁9〜11の流出側の各パイロット圧pb ,p
a ,pc の時間変化を、曲線(iv),(v)は曲線(i) に示す
アーム引パイロット圧pb に対応する真直ぐな法面軌跡
を与える各パイロット圧pb ,pc をそれぞれ示したも
のである。未熟な操作者が各操作桿9a〜11aを操作
した時に曲線(i),(ii),(iii)に示す各パイロット圧
b ,pa ,pc が発生したならば、各々の時刻で各パ
イロット圧pb ,pa ,pc が真直ぐな法面軌跡を与え
る比率になっていないため、これらの各パイロット圧p
b ,pa ,pc により駆動された作業機の形成作業面は
真直ぐな法面にならず、凹凸のある斜面になる。
【0048】しかし、制御装置11が曲線(i) に示すア
ーム引パイロット圧pa に対応する曲線(iv),(v)に示す
真直ぐな法面軌跡を与える各実パイロット圧pbr,pcr
を油圧制御弁1に直ちに与えるようにしても、大きく変
化するアーム引パイロット圧pa に対する油圧制御機構
の応答遅れ等により、実際に形成される作業面を真直ぐ
な法面にすることは困難である。そこで、本実施例の手
順S14の初動移行作業軌跡自動制御(I)においては
所定の短時間後に真直ぐな法面軌跡を与える各実パイロ
ット圧pbr,par,pcrを油圧制御弁1に与えるように
し、その間は操作者の操作によりブーム上電磁減圧弁4
およびバケット押電磁減圧弁8に与えられたブーム上パ
イロット圧pb およびバケット押パイロット圧pc に所
定の制限を付与することにより、法面均し作業軌跡自動
制御(II)に円滑に移行できるようにしている。説明の
都合上、ここでは、時刻t=0において標準軌跡初動操
作範囲条件〔AI1〕、標準軌跡初動操作変化範囲条件
〔AI2〕、軌跡制御開始領域条件〔AII1 〕および軌跡
制御開始作業体姿勢範囲条件〔AII2 〕が全て満たされ
た結果、初動移行作業軌跡自動制御(I)に移行したも
のとする。
【0049】この時のブーム上パイロット圧pb 、アー
ム引パイロット圧pa およびバケット押パイロット圧p
c をそれぞれpb0,pa0,pc0、ブーム上パイロット圧
変動vb 、アーム引パイロット圧変動va およびバケッ
ト押パイロット圧変動vc をそれぞれvb0,va0,vc0
とすると、(8) 式が成立するから、 pa1≦pa0≦pa2,pb1≦pb0≦pb2,pc1≦pc0≦pc2 かつva3≦va0≦va4,vb3≦vb0≦vb4,vc3≦vc0≦vc4 ……
(8’’) が成り立つ。
【0050】操作開始時に操作者がブーム用操作桿9a
の上げ操作に対して相対的に強過ぎるアーム用操作桿1
0aの引き操作を行った場合には、上述のように大きく
変化するアーム引パイロット圧pに対して追随する
各実パイロット圧pbr,pcrを油圧制御弁1に与えるよ
うにしても、真直ぐな法面軌跡を形成させることが困難
になり、バケット18の刃先Cの初動軌跡が法面の垂直
方向に大きく波打ってしまう。そこで、本実施例では制
御装置11がブーム上電磁減圧弁4、アーム引電磁減圧
弁6およびバケット押電磁減圧弁8にそれぞれ制御電流
b ,ea ,ecを出力して、各電磁減圧弁4,6,8
から流出するパイロット油の油圧が絞り圧力SVb ,S
a ,SVc を越えないようにパイロット圧を制御する
ことにより、油圧制御機構の応答遅れ等があっても、油
圧制御弁1に与えられる各実パイロット圧pbr,pcr
油圧制御弁1に与えられるアーム引パイロット圧par
十分追随させることができるようにすると共に、バケッ
ト18の刃先Cを初動状態から、滑らかに基準法面S0
に沿ったバケット角一定移動制御が行われる法面均し作
業軌跡完全自動制御(II)に円滑に移行できるようにし
ている。なお、初動移行作業軌跡自動制御(I)が行わ
れる期間はΔtI とする。
【0051】初動移行作業軌跡自動制御(I)を行うに
は、先ず、アーム引電磁減圧弁6の絞り圧力SVa の初
期値SVa0=pa0+Δpa と、初動移行作業軌跡自動制
御(I)の終了時のアーム引パイロット圧pa の目標値
aeの2点間を滑らかに結ぶ補助曲線(vi)の関数式を演
算する。本実施例では簡単のため、この関数を直線で近
似するが、バケット18の刃先Cの初動状態から期間Δ
I 後に最も滑らかに法面均し作業軌跡完全自動制御
(II)に移行できる軌跡を実現できる補助曲線を実験的
に求めて、その補助曲線の関数式を用いればより優れた
初動移行作業軌跡自動制御(I)が可能になる。ここで
は、上記補助曲線(vi)の関数をλ(pa0,pae,t)で
表す。法面均し作業軌跡完全自動制御(II)では、アー
ム用操作桿10aの最大引き操作が行われる可能性があ
るので、その場合でも滑らかに法面均し作業軌跡完全自
動制御(II)に移行できるように制御するため、アーム
引パイロット圧pa の目標値paeの値はアーム引パイロ
ット圧pa の最大目標値近傍の値に設定される。 こう
して、関数λ(pa0,pae,t)の関数式が演算できた
ら、この関数λ(pa0,pae,t)の値を初動移行作業
軌跡自動制御(I)におけるアーム引電磁減圧弁6に対
して発生させる絞り圧力SVaIとする。即ち、 SVaI=λ(pa0,pae,t) ……(9) 図12に示す具体例では、初動移行作業軌跡自動制御
(I)においては、関数λ(pa0,pae,t)を示す補
助曲線(vi)と、図13に示す絞り圧力SVaIを示す曲線
(xi)が一致する。油圧制御弁1に実際に付与されるアー
ム引実パイロット圧parはこの曲線(xi)で示された絞り
圧力SVaIではなく、流入圧がアーム引パイロット圧p
a であるパイロット油が電磁減圧弁6でこの絞り圧力S
aIに絞られて流出する流出側パイロット圧となる。即
ち、アーム引パイロット弁10の流出側パイロット圧で
あるアーム引パイロット圧pa を示す曲線(i) と、関数
λ(pa0,pae,t)を示す補助曲線(vi)とから作られ
た曲線(xii) で示された値になる。即ち、 par= min(pa ,λ(pa0,pae,t)) ……(10) 次に、初動移行作業軌跡自動制御(I)における油圧制
御弁1に付与されるブーム上パイロット圧の制御につい
て説明する。図1に示すように、油圧制御弁1に付与さ
れるブーム上実パイロット圧pbrはブーム上電磁減圧弁
4および補完圧生成電磁減圧弁5から流出したパイロッ
ト油の圧力の中、高い方の圧力が高圧選択弁2で選択さ
れることにより生成される。初動移行作業軌跡自動制御
(I)におけるブーム上電磁減圧弁4での絞り圧力SV
bIはアーム引電磁減圧弁6に対する絞り圧力SVaIと同
様に、絞り圧力SVb の初期値SVb0=pb0+Δp
b と、初動移行作業軌跡自動制御(I)の終了時のブー
ム上パイロット圧pb の目標値pbeの2点間を滑らかに
結ぶ補助曲線(vii) により規定される。即ち、補助曲線
(vii) の関数をκとすると、関数κはブーム上パイロッ
ト圧pb の初期値pb0、目標値pbeおよび時間tの関数
であり、本実施例では関数λと同様に直線で近似され
る。なお、目標値pbeは比較的ゆっくりした法面均し軌
跡制御を行った時の期間ΔtI 後のブーム上パイロット
圧pb であり、実際上は実験的に求めた期間ΔtI 後の
最小のブーム上パイロット圧pb として設定される。
【0052】一方、ブーム上補完圧生成電磁減圧弁5に
対する絞り圧力、即ち、ブーム上補完パイロット圧は油
圧制御弁1に実際に付与されるアーム引実パイロット圧
arと相関して、バケット18の刃先Cを法面に沿って
移動させる通常の法面均し軌跡自動制御を行わせる法面
均しブーム上パイロット圧pbSとする。法面均しブーム
上パイロット圧pbSは後述する法面均し作業軌跡完全自
動制御(II)の手順に従って求めることができる。即
ち、法面均し軌跡制御を表す関数g1 (par,x′,
y′,Rd ,Qpmax)を用いて、法面均しブーム上パイ
ロット圧pbSは pbS=g1 (par,x′,y′,Rd ,Qpmax)(曲線(ix)) ……(11) と表すことができる。従って、 SVd =pbS ……(12) このことは、バケット18の刃先C(x′,y′)の法
面均し作業軌跡完全自動制御(II)では、法面均しブー
ム上パイロット圧pbSは当然のことながら、アーム引パ
イロット圧pa を与えると一義的に決定されることを示
している。実際には、法面均し軌跡制御を行った時のア
ーム引パイロット圧pa とブーム上パイロット圧pb
予め実験的に測定して関数g1 (par,x′,y′,R
d ,Qmax )を求める。そして、この関数g1 (par
x′,y′,Rd ,Qmax )のデータをメモリに記憶さ
せておき、法面均し作業軌跡完全自動制御(II)を行う
時は、制御装置11はメモリから関数g1 のデータを読
み出して、操作者が所望の作業速度でアーム用操作桿1
0aを操作して法面均し軌跡制御を行う時のアーム引実
パイロット圧parに対応するブーム上パイロット圧pb
のデータを演算して、そのブーム上パイロット圧pb
与える制御電流eb をブーム上電磁減圧弁4に出力す
る。上述の初動移行作業軌跡自動制御(I)において
は、関数g1 のデータは油圧制御弁1に実際に付与され
るアーム引実パイロット圧parに対する法面均しブーム
上パイロット圧pbSを生成するブーム上補完圧生成電磁
減圧弁5の制御電流ed を作るのに用いられる。
【0053】従って、図12に示す具体例では、ブーム
上電磁減圧弁4に対する絞り圧力SVbIは関数κ
(pb0,pbe,t)により決定され、ブーム上電磁減圧
弁4から実際に高圧選択弁2に与えられるブーム上パイ
ロット圧pb ′はブーム上パイロット圧pb (図12に
曲線(ii)で示す)が関数κ(pb0,pbe,t)により大
きな値が制限されたものになる。そして、ブーム上電磁
減圧弁4とブーム上補完圧生成電磁減圧弁5からのパイ
ロット油が流入する高圧選択弁2では制御開始直後の僅
少時間Δt0 の間はブーム上電磁減圧弁4からのブーム
上パイロット圧pb ′が選択され、その後は曲線(ix)で
示されたブーム上補完圧生成電磁減圧弁5からの法面均
しブーム上パイロット圧pbSが選択されて、油圧制御弁
1に付与される。従って、ブーム上実パイロット圧pbr
は図13に示す曲線(xiv) で示されたものとなる。即
ち、 pbr= max(pb ′,pbS) ……(13) 次に、油圧制御弁1に付与されるバケット押パイロット
圧の制御について説明する。図12に示すように、バケ
ット押パイロット圧の制御はブーム上パイロット圧の制
御と全く同様に行うことができる。従って、ここではそ
の重複する説明を省略することとし、その結果のみ記述
する。即ち、バケット押電磁減圧弁8での絞り圧力SV
cIは絞り圧力SVc の初期値SVc0=pc0+Δpc と、
初動移行作業軌跡自動制御(I)の終了時のバケット押
パイロット圧pc の目標値pceの2点間を滑らかに結ぶ
補助曲線(viii)により規定される。即ち、補助曲線(vii
i)の関数をσとすると、関数σはバケット押パイロット
圧pc の初期値pc0、目標値pceおよび時間tの関数で
あり、本実施例では直線で近似される。
【0054】一方、バケット押補完圧生成電磁減圧弁7
に対する絞り圧力、即ち、バケット押補完パイロット圧
は油圧制御弁1に実際に付与されるアーム引実パイロッ
ト圧parと相関して、バケット18の刃先Cを法面に沿
って移動させる通常の法面均し軌跡自動制御を行わせる
法面均しバケット押パイロット圧pcSとする。この法面
均しバケット押パイロット圧pcSは法面均し軌跡制御を
表す関数g2 (par,x′,y′,Rd ,Qpmax)を用
いて、 pcS=g2 (par,x′,y′,Rd ,Qpmax)(曲線(x) ) ……(14) と表すことができる。従って、 SVe =pCS ……(15) また、バケット押実パイロット圧pcrは、 pcr=max (pc ′,pcS)(曲線(xvi) ) ……(16) となる。
【0055】上述の説明から明らかなように、図12に
示す具体例では、僅少時間Δt0 は実質的な法面均し軌
跡自動制御に滑らかに移行させるための過渡期に相当し
ている。このように、本実施例では、初動移行作業軌跡
自動制御(I)を開始した後、僅少時間Δt0 の過渡期
の制御を経ることにより、初動時の動作状態から徐々に
法面均し軌跡自動制御に移行するようにしているので、
法面均し作業軌跡完全自動制御(II)に移行する際に衝
撃や振動を生じることなく滑らかな初動動作が可能な自
動制御を行うことができる。
【0056】初動移行作業軌跡自動制御(I)を開始し
た後、僅かな期間は操作者の手動操作によるアーム引パ
イロット圧pa 、ブーム上パイロット圧pb およびバケ
ット押パイロット圧pc にその儘追随したアーム引実パ
イロット圧par、ブーム上実パイロット圧pbrおよびバ
ケット押実パイロット圧pcrが出力され、その後、関数
λ(pa0,pae,t)、関数κ(pb0,pbe,t)およ
びσ(pc0,pce,t)によりそれぞれ大きな値が制限
され、やがてSVa =min (λ,pa ),SVb
bS,SVc =pcSによる実質的な法面均し軌跡自動制
御に移行するようになる。この過程で、アーム引パイロ
ット圧pa 、ブーム上パイロット圧pb およびバケット
押パイロット圧pc には不連続や急激な変化が無いか
ら、ブーム16、アーム17およびバケット18を駆動
するシリンダーに衝撃が起きることがない。
【0057】次に、図6に戻って、法面均し作業軌跡自
動制御の動作説明を継続する。手順S15では、手順S
14における初動移行作業軌跡自動制御(I)を継続し
ながらも、法面均し作業軌跡自動制御を解除する条件が
満たされたか否かを判断する。即ち、この均し作業軌跡
自動制御の解除条件をΦと表すと、Φ=1か否かを判断
する。解除条件Φの具体的な内容は、”ブーム上用操作
桿9aの上げ操作量や上げ速度がかなり大きい時、ある
いはブーム上用操作桿9aが中立位置近傍に戻された
時、アーム引用操作桿10aの引き速度がかなり大きい
時、あるいはアーム引用操作桿10aが中立位置近傍に
戻された時、または、バケット押用操作桿11aの押し
操作量や押し速度がかなり大きい時、あるいはバケット
押用操作桿11aが中立位置近傍に戻された時”であ
る。
【0058】法面均し作業の操作においてはブーム上
用、アーム引用、バケット押用の各操作桿9a,10
a,11aにこのような操作が行われる場合は殆ど無い
ので、上記操作が行われた時は操作者は法面均し作業を
解除しようとしている、あるいは、始めから法面均し作
業を行う意図が無かったものと判断して、初動移行作業
軌跡自動制御(I)を中止し、通常の手動操作による一
般作業に移るための法面均し作業軌跡解除自動制御(IV)
に移る。法面均し作業軌跡解除自動制御(IV)のブーム上
用、アーム引用、バケット押用の各操作桿9a,10
a,11aの操作内容を定式化すると、 pb ≧pb5(pb5≫0);pb ≒0 vb ≧vb5(vb5≫0);vb ≦vb6(vb6≪0) va ≧va5(va5≫0);va ≦va6(va6≪0) pa ≒0;pc ≧pc5(pc5≫0) pc ≒0 vc ≧vc5(vb5≫0);vc ≦vc6(vc6≪0) ……(17) となる。
【0059】手順S15の判断結果が否ならば、即ち、
法面均し作業軌跡自動制御の解除条件Φが0であった場
合は、時間tがΔtI だけ経過したか否かを判断する
(S16)。時間tがΔtI だけ経過したら、初動移行
作業軌跡自動制御(I)の所要期間は終了するので、図
7の手順S17に移り、未だ時間tがΔtI だけ経過し
ていなかった時は、手順S14に戻って初動移行作業軌
跡自動制御(I)を継続する。手順S17では法面均し
作業軌跡完全自動制御(II)が行われる。法面均し作業
軌跡完全自動制御(II)においては、アーム引電磁減圧
弁6の絞り圧力SVa としてはSVa =pa +Δpa
し、ブーム上電磁減圧弁4およびブーム上補完圧生成電
磁減圧弁5の絞り圧力SVb 、バケット押補完圧生成電
磁減圧弁7およびバケット押電磁減圧弁8の絞り圧力S
c に対しては、手順S14における初動移行作業軌跡
自動制御(I)で、関数g1 (x,y,pa
max ),g2 (par,x′,y′,Rd ,Qpmax)を
用いて作られた法面均しブーム上パイロット圧pbS、法
面均しバケット押パイロット圧pcSと同じものを演算し
て、各電磁減圧弁4,5および電磁減圧弁7,8の絞り
圧力SVb ,SVc とする。これにより、操作者のアー
ム用操作桿10aの引き操作量に応じた作業速度でバケ
ット18の刃先C(x′,y′)を法面に沿って移動さ
せる法面均し作業軌跡完全自動制御(II)を実現でき
る。即ち、 SVa =pa +Δpa ,SVb =pbS,SVc =pcS ……(18) 次に、法面均し作業軌跡完全自動制御(II)における動
作を説明する。図10は法面均し作業軌跡完全自動制御
を行う油圧ショベルの動きを示す見取図である。同図で
は、法面均し作業軌跡完全自動制御(II)によって作業
機が(あ)に示す状態から(う)に示す状態に変化し
て、バケット18が基準法面S0 に対して一定の傾斜角
d を保持した儘、刃先C(x′,y′)が基準法面S
0 に沿ってΔxだけ移動したことを示している。バケッ
ト18の刃先Cが基準法面S0 に沿ってΔxだけ移動し
た時のブームシリンダーのボトム室、アームシリンダー
のボトム室およびバケットシリンダーのロッド室の容量
変化をそれぞれΔLb ,ΔLa ,ΔLc (ΔLb ,ΔL
a ,ΔLc >0)とする。また、(あ)に示す状態と
(う)に示す状態の中間的な図示しない状態(い)に変
化した時のブームシリンダーのボトム室、アームシリン
ダーのボトム室およびバケットシリンダーのロッド室の
容量変化をそれぞれΔlb ,Δla ,Δlc (Δlb
Δla ,Δlc >0)とすると、十分小さな距離Δxに
対しては次式が成り立つ。 ΔLb :ΔLa :ΔLc =Δlb :Δla :Δlc ……(19) (あ)に示す状態から状態(い)に変化するのに要する
時間をΔTとすると、(19)式は、 ΔLb :ΔLa :ΔLc =Δlb /ΔT:Δla /ΔT:Δlc /ΔT =qb :qa :qc (ただし、qb ≡Δlb /ΔT,qa ≡Δla /ΔT,qc ≡Δlc /ΔT) ……(20) (20)式で定義したqb ,qa ,qc はそれぞれブームシ
リンダーのボトム室、アームシリンダーのボトム室およ
びバケットシリンダーのロッド室に流入する作動油の流
量である。つまり、法面均し作業軌跡完全自動制御(I
I)においては、基準法面S0 に対して一定の傾斜角R
d を保持した儘、バケット18の刃先C(x′,y′)
を基準法面S0 に沿って移動させるために、時事刻々変
化する作業機の状態で決まる(20)式で定義した流量比で
作動油を配分する制御を行うことと同等である。
【0060】ブームシリンダーのボトム室およびバケッ
トシリンダーのロッド室に流入する作動油のアームシリ
ンダーのボトム室に流入する作動油に対する流量比をそ
れぞれkb ,kc と定義すると、(20)式は qb :qa :qc =kb :1:kc ……(21) 上述のように、流量比kb ,kc はその時の作業機の状
態により一義的に決定されるから、関数f1 ,f2 を次
式で定義すれば、 kb =f1 (x′,y′,Rd ) kc =f2 (x′,y′,Rd ) ……(22) と表すことができる。手順S11に示す手動操作による
一般作業中におけるブームシリンダーのボトム室、アー
ムシリンダーのボトム室およびバケットシリンダーのロ
ッド室に流入する作動油の流量をそれぞれqb * ,qa
* ,qc * と定義すると、油圧ポンプの吐出流量Qmax
が十分大きな値を有していれば、qb * =kb
a * ,qc * =kc ・qa * が成り立つ。 従って、
油圧ポンプの吐出流量Qmax が十分大きな値の場合、即
ち、Qmax ≧qb * +qa * +qc * ならば、 qb =qb * =kb ・qa * a =qa * c =qc * =kc ・qa * ……(23) 一方、油圧ポンプの吐出流量Qmax が十分大きな値を有
していない場合、即ち、Qmax <qb * +qa * +qc
* ならば、 qb =Qmax ・qb * /(qb * +qa * +qc * ) qa =Qmax ・qa * /(qb * +qa * +qc * ) qc =Qmax ・qc * /(qb * +qa * +qc * ) ……(24) となる。
【0061】こうして作業機の各アクチュエーターの注
目する油室内に流入する作動油の流量qb ,qa ,qc
が求められると、作動油の流量qb ,qa ,qc と対応
する各パイロット圧pb ,pa ,pc は一義的に決定さ
れ、それぞれを関係付ける変換式により、法面均し作業
軌跡完全自動制御(II)における法面均しブーム上パイ
ロット圧pbS、アーム引パイロット圧pa 、法面均しバ
ケット押パイロット圧pcSを求めることができる。即
ち、法面均し作業軌跡完全自動制御(II)に対して関数
1 ,h2 ,h3 を次式で定義することができる。 pbS=h1 (pa ,x′,y′,Rd ,Qmax ) pa =h2 (pa ,x′,y′,Rd ,Qmax ) pcS=h3 (pa ,x′,y′,Rd ,Qmax ) ……(25) 次の手順S18では初動移行作業軌跡自動制御(I)の
場合と同様に、均し作業軌跡自動制御を中止する条件が
満たされたか否か、即ち、解除条件Φ=1か否かを判断
する。手順S18の判断結果が然りならば、即ち、均し
作業軌跡自動制御の解除条件Φ=1ならば、法面均し作
業軌跡完全自動制御(II)を解除し、通常の手動操作に
よる一般作業に移るための法面均し作業軌跡解除自動制
御(IV)に移る。手順S18の判断結果が否ならば、手順
S17に戻って法面均し作業軌跡完全自動制御(II)を
継続する。
【0062】次に、手順S15または手順S18の判断
結果が然りであった時に実行される法面均し作業軌跡解
除自動制御(IV)の内容を説明する。図14は初動移行作
業軌跡自動制御(I)を行っている時に、ブーム用操作
桿9aの上げ操作量が次第に増大して、圧力センサー6
が検出したブーム上パイロット圧pb がpb5以上にな
り、その結果、Φ=1となり、均し作業軌跡自動制御を
解除する条件が満たされた場合の具体例におけるブーム
上パイロット圧pb 、ブーム上電磁減圧弁4の絞り圧力
SVb およびブーム上補完圧生成電磁減圧弁5の絞り圧
力SVd の変化を示した波形図、図15はその時の油圧
制御弁1に付与されるブーム上実パイロット圧pbrと、
法面均し作業軌跡解除自動制御(IV)が行われなかった場
合の仮想的なブーム上実パイロット圧pbr′の変化を示
した波形図である。
【0063】以下、この具体例に即して説明することと
する。図14に示すように、初動移行作業軌跡自動制御
(I)を行っている時にブーム上パイロット圧pb が増
大し、t=T0 でpb ≧pb5となったとする。この時は
操作者は法面均し作業を解除しようとしている、あるい
は、始めから法面均し作業を行う意図が無かったものと
判断して、初動移行作業軌跡自動制御(I)は解除され
るが、t=T0 の時点で直ちに手順S11の手動操作に
よる一般作業制御に戻すと、それまで例えば、図15に
示す油圧制御弁1に付与されるブーム上実パイロット圧
brI が曲線(iixi)で示されたt=T0 で不連続になる
ブーム上実パイロット圧pbrIV′になるため、油圧制御
弁1に接続されたブームシリンダーに大きな衝撃力を与
えてしまい、操作者が驚いて不安感を懐いたり、油圧装
置が損傷を受けたりする。
【0064】そこで、法面均し作業軌跡解除自動制御(I
V)では、初動移行作業軌跡自動制御(I)において、制
御装置11がバケット18の刃先Cの軌跡がなるべく速
やかに水平面に沿ったものとなるように、操作者のブー
ム上用操作桿9aおよびアーム引用操作桿10aの手動
操作による操作指令に制限を加えたり、逆に付勢するよ
うな制御電流eb ,ed ,ea をブーム上電磁減圧弁
4、ブーム上補完圧生成電磁減圧弁5およびアーム引電
磁減圧弁6にそれぞれ出力していたのを中止すると共
に、操作者の手動操作による操作指令に忠実に従った制
御に滑らかに移行させるための制御を行う。
【0065】以下の説明ではブーム上げ操作の制御につ
いて説明するが、後述するようにバケット押し操作の制
御も全く同様にして行われる。法面均し作業軌跡解除自
動制御(IV)が行われる期間は、それまで行われていた軌
跡自動制御を解除して、操作者の手動操作による操作指
令に忠実に従った制御に滑らかに移行させる過渡期間Δ
1 と、補完圧生成電磁減圧弁5の絞り圧力SVd を0
に減衰させる補完圧減衰期間Δt2 とから成る。
【0066】まず、過渡期間Δt1 においては、制御装
置11は時刻t=T0 で初動移行作業軌跡自動制御
(I)を中止した時刻t=T0 でのブーム上電磁減圧弁
4の絞り圧力SVbI=SVbIV 0 の座標点を始点とし、
期間Δt1 後の時刻t=T1 でのブーム上パイロット圧
b =SVdIV 1 と付加圧Δpb との和(pb +Δ
b )=SVbIV 1 の座標点を終点とする直線(xvii)、
および時刻t=T0 での補完圧生成電磁減圧弁5の絞り
圧力SVdI=SVdIV 0 の座標点を始点とし、時刻t=
1 のブーム上パイロット圧pb =SVdIV 1 の座標点
を終点とする直線(xviii) の関係式をそれぞれ演算す
る。そして、過渡期間Δt1 における直線(xvii),(xvi
ii) で表された圧力がそれぞれ絞り圧力SVbIV および
絞り圧力SVdIV となるような制御電流eb ,ed をブ
ーム上電磁減圧弁4および補完圧生成電磁減圧弁5に出
力する。即ち、 SVbIV =pb +〔t・(Δpb +Δs1 )/Δt1 〕−Δs1 =pb +(t/Δt1 )・Δpb +〔(t/Δt1 )−1〕・Δs1 (ただし、Δs1 =pb 0 −SVbIV 0 、pb 0 はt=T0 におけるブーム上パ イロット圧pb ) SVdIV =pb +t・Δs2 /Δt1 −Δs2 =pb +〔(t/Δt1 )−1〕・Δs2 (ただし、Δs2 =pb 0 −SVdIV 0 ) ……(26) 図14に示す具体例では、法面均し作業軌跡解除自動制
御(IV)の開始直後はSVbIV 0 <SVdIV 0 なので、油
圧制御弁1に付与されるブーム上実パイロット圧pbr
ブーム上補完圧生成電磁減圧弁5の絞り圧力SVdIV
支配され、その後、SVbIV とSVdIV の値が逆転する
とブーム上電磁減圧弁4の絞り圧力SVbIV に支配され
る。そして、絞り圧力SVbIV がブーム上パイロット圧
b を上回るようになると、ブーム上実パイロット圧p
brはブーム上パイロット圧pb と一致する。従って、ブ
ーム上実パイロット圧pbrは図15に示す曲線(iix) の
ようになる。
【0067】補完圧減衰期間Δt2 においては、制御装
置11は時刻t=T1 における絞り圧力SVdIV 1 の座
標点を始点とし、時刻t=T2 における絞り圧力SV
dIV =0の座標点を終点とする直線(xviv)を演算し、こ
の直線(xviv)で表された圧力が絞り圧力SVdIV とな
り、(pb +Δpb )が絞り圧力SVbIV となるような
制御電流eb ,ed をブーム上電磁減圧弁4およびブー
ム上補完圧生成電磁減圧弁5にそれぞれ出力する。即
ち、 SVdIV =pb 1 −pb 1 ・(t−Δt1 )/Δt2 (ただし、pb 1 はt=T1 におけるブーム上パイロット圧pb ) ……(27) 制御電流eb ,ed により制御されるバケット押補完圧
生成電磁減圧弁7およびバケット押電磁減圧弁8の絞り
圧力SVe ,SVc に付いても全く同様の制御方式が適
用できるから、過渡期間Δt1 においては、SVcIV
c +(t/Δt1 )・Δpc +〔(t/Δt1 )−
1〕・Δs1 ′(ただし、Δs1 ′=pc 0 −SVcIV
0 、pc 0 はt=T0 におけるバケット押パイロット圧
c ) SVe =pc +〔(t/Δt1 )−1〕・Δs2 ′ (ただし、Δs2 ′=pc 0 −SVeIV 0 ) ……(28) また、補完圧減衰期間Δt2 においては、 SVeIV =pc 1 −pc 1 ・(t−Δt1 )/Δt2 (ただし、pc 1 はt=T1 におけるバケット押パイロット圧pc )……(29) が成立する。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、軌跡自動制御動作を開始した後は、操作者に
より操作された操作桿の操作状態を常に監視して、操作
桿の操作量およびその変化量が予め設定された所定の標
準軌跡初動操作範囲および標準軌跡初動操作変化範囲内
にあるか否かを判定し、その判断結果が否であった時に
は、操作桿の操作状態に対応した駆動指令に従った動作
を行わせ、その判定結果が然りであった時には、前記操
作状態は所定の標準的な移動軌跡を描かせるための初動
操作と判断し、所定時間後に標準軌跡自動制御に移行さ
せるべく、操作桿の1つの大きな値の操作量に対応した
駆動指令には標準軌跡自動制御に漸次近づくような制限
を加えた駆動指令を発し、他の操作桿の操作量に対応し
た駆動指令には標準軌跡自動制御に漸次近づくような制
限を加えた駆動指令と、操作桿の1つの大きな値の操作
量に対応した駆動指令に応じて標準軌跡自動制御を行わ
せる駆動指令との中、大きな値の駆動指令を発する初動
移行制御を行うようにしたので、所望の作業軌跡の自動
動作制御開始に際して、通常の手動操作による一般作業
の操作を中断して軌跡自動制御のための特別の操作情報
の入力操作の必要がなく、所望の作業軌跡を形成させる
ために操作者が意図した通りの操作桿の手動操作を行う
だけで、手動操作による一般作業の動作から所望の作業
軌跡の軌跡自動制御に違和感無く、しかも、滑らかに移
行できるから、軌跡自動制御装置の操作性を極めて優れ
たものとすることができる。
【0069】請求項2記載の発明によれば、軌跡自動制
御動作を開始した後は、操作者により操作された操作桿
の操作状態に加えてバケットの所定個所に設定された注
目点の座標またはバケット角を常に監視して、操作桿の
操作量およびその変化量が予め設定された所定の標準軌
跡初動操作範囲および標準軌跡初動操作変化範囲内にあ
るか否かを判定すると共に、注目点が所定の軌跡制御開
始領域内にあるか否かまたはバケットの姿勢が軌跡制御
開始作業体姿勢範囲内にあるか否かを判定し、その判断
結果が否であった時には、操作桿の操作状態に対応した
駆動指令に従った動作を行わせ、その判定結果が然りで
あった時には、操作状態は所定の標準的な移動軌跡を描
かせるための初動操作と判断し、初動移行制御を行うよ
うにしたので、標準軌跡自動制御への移行の判断の妥当
性をより確かなものにすることができる。
【0070】請求項3記載の発明によれば、初動移行制
御または標準軌跡自動制御に移行した後、操作者により
操作された操作桿の操作状態を常に監視して、該操作状
態が所定の標準作業軌跡自動制御解除条件に合致するか
否かを判定し、その判定結果が然りであった時には、操
作者は標準軌跡自動制御の継続を意図しないものと判断
し、初動移行制御または標準軌跡自動制御における駆動
指令の内容を操作者による操作桿の操作状態に対応した
駆動指令の内容に徐々に近付ける駆動指令を発するよう
にしたので、初動移行制御または標準軌跡自動制御中に
操作者の操作桿の手動操作による通常の油圧駆動機構の
駆動制御に違和感無く戻ることができるから、軌跡自動
制御装置の操作性を一層優れたものとすることができ
る。請求項4記載の発明によれば、標準軌跡自動制御は
水平面に対して所定の角度を有した傾斜した平面である
法面を均す法面均し軌跡自動制御としたので、高度の操
作性が要求され、かつ、実行頻度が高い法面均し軌跡自
動制御の操作性を極めて優れたものとすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る油圧制御回路図
【図2】軌跡自動制御の動作概要を説明するための動作
概念図
【図3】法面均し作業開始位置領域を示した模式図
【図4】バケットの法面均し作業開始回動角範囲を示し
た模式図
【図5】本実施例に係る法面均し作業軌跡自動制御の流
れ図
【図6】図5に続く法面均し作業軌跡自動制御の流れ図
【図7】図6に続く法面均し作業軌跡自動制御の流れ図
【図8】バケットの刃先の座標を記述するための三次元
座標系の間の関係を示す説明図
【図9】アーム引電磁減圧弁の制御電流ea と絞り圧力
SVa の関係を示す特性図
【図10】法面均し作業軌跡自動制御を行う油圧ショベ
ルの動きを示す見取図
【図11】未熟な操作者が法面均し作業を行った場合の
初動時の操作桿の操作信号波形図
【図12】初動移行作業軌跡自動制御における各電磁減
圧弁に出力される制御電流の生成過程を説明するための
信号波形図
【図13】同じく、各電磁減圧弁に発生する絞り圧力お
よび油圧制御弁に付与される各実パイロット圧の圧力波
形図
【図14】法面均し作業軌跡解除自動制御の内容を説明
するためのパイロット圧力波形図
【図15】同じく、油圧制御弁に付与されるパイロット
圧の圧力波形図
【図16】従来例により法面均し作業を行う様子を示す
見取図
【図17】未熟な操作者が法面均し作業を行った場合の
作業結果の一例を示す見取図
【符号の説明】
1 油圧制御弁 2,3 高圧選択弁 4 ブーム上電磁減圧弁 5 ブーム上補完圧生成電磁減圧弁 6 アーム引電磁減圧弁 7 バケット押補完圧生成電磁減圧弁 8 バケット押電磁減圧弁 9a ブーム上用操作桿 10a アーム引用操作桿 11a バケット押用操作桿 12〜14 回動角センサー 15 油圧ショベル本体 16 ブーム 17 アーム 18 バケット 20 パイロットポンプ 21〜23 圧力センサー 24 制御装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作業機を構成する、多関節屈折部で連結
    されたアーム、ブームおよびバケットを制御された作動
    油により駆動するシリンダー等の各アクチュエーターに
    油圧駆動機構により制御された作動油を供給して前記バ
    ケットの移動軌跡が所望のものとなるように自動制御す
    る油圧掘削機械の軌跡自動制御装置において、軌跡自動
    制御動作を開始した後は、操作者により操作された操作
    桿の操作状態を常に監視して、前記操作桿の操作量およ
    び該操作桿の操作量の変化量が予め設定された所定の標
    準軌跡初動操作範囲および標準軌跡初動操作変化範囲内
    にあるか否かを判定し、その判断結果が否であった時に
    は、前記操作桿の操作状態に対応した駆動指令を前記油
    圧駆動機構にその儘伝達して該駆動指令に従った動作を
    行わせ、その判定結果が然りであった時には、前記操作
    状態は所定の標準的な移動軌跡を描かせるための初動操
    作と判断し、所定時間後に前記駆動指令に修正を加えあ
    るいは新たな駆動指令を生成して前記油圧駆動機構に伝
    達することにより前記バケットに標準的な移動軌跡を自
    動的に描かせる標準軌跡自動制御に移行させるべく、前
    記操作桿の1つの大きな値の操作量に対応した駆動指令
    には前記標準軌跡自動制御に漸次近づくような制限を加
    えた駆動指令を前記油圧駆動機構に伝達し、他の前記操
    作桿の操作量に対応した駆動指令には前記標準軌跡自動
    制御に漸次近づくような制限を加えた駆動指令と、前記
    操作桿の1つの大きな値の操作量に対応した駆動指令に
    応じて前記標準軌跡自動制御を行わせる駆動指令との
    中、大きな値の駆動指令を前記油圧駆動機構に伝達する
    初動移行制御を行うようにしたことを特徴とする油圧掘
    削機械の軌跡自動制御装置。
  2. 【請求項2】 軌跡自動制御動作を開始した後は、操作
    者により操作された操作桿の操作状態に加えてバケット
    の所定個所に設定された注目点の座標またはバケット角
    を常に監視して、前記操作桿の操作量および該操作桿の
    操作量の変化量が予め設定された所定の標準軌跡初動操
    作範囲および標準軌跡初動操作変化範囲内にあるか否か
    を判定すると共に、前記注目点が所定の軌跡制御開始領
    域内にあるか否かまたはバケットの姿勢が軌跡制御開始
    作業体姿勢範囲内にあるか否かを判定し、その判断結果
    が否であった時には、前記操作桿の操作状態に対応した
    駆動指令を前記油圧駆動機構にその儘伝達して該駆動指
    令に従った動作を行わせ、その判定結果が然りであった
    時には、前記操作状態は所定の標準的な移動軌跡を描か
    せるための初動操作と判断し、初動移行制御を行うよう
    にしたことを特徴とする請求項1記載の油圧掘削機械の
    軌跡自動制御装置。
  3. 【請求項3】 初動移行制御または標準軌跡自動制御に
    移行した後、操作者により操作された操作桿の操作状態
    を常に監視して、該操作状態が所定の標準作業軌跡自動
    制御解除条件に合致するか否かを判定し、その判定結果
    が然りであった時には、操作者は標準軌跡自動制御を意
    図しないものと判断し、前記初動移行制御または前記標
    準軌跡自動制御における駆動指令の内容を操作者による
    前記操作桿の操作状態に対応した駆動指令の内容に徐々
    に近付ける駆動指令を前記油圧駆動機構に伝達する軌跡
    自動制御解除制御を行うようにしたことを特徴とする請
    求項1または請求項2記載の油圧掘削機械の軌跡自動制
    御装置。
  4. 【請求項4】 バケットに標準的な移動軌跡を自動的に
    描かせる標準軌跡自動制御は水平面に対して所定の角度
    を有した傾斜した平面である法面を均す均し軌跡自動制
    御であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の中の
    何れか記載の油圧掘削機械の軌跡自動制御装置。
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