JPH1039917A - ロボットの制御方法 - Google Patents

ロボットの制御方法

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JPH1039917A
JPH1039917A JP21534696A JP21534696A JPH1039917A JP H1039917 A JPH1039917 A JP H1039917A JP 21534696 A JP21534696 A JP 21534696A JP 21534696 A JP21534696 A JP 21534696A JP H1039917 A JPH1039917 A JP H1039917A
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Shigeto Mizuura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 教示点Pn への第1の経路とこの教示点Pn
から次の教示点Pn+1 に向かう第2の経路に移動すると
き重ね合わせ区間または動作経路短絡区間において確認
信号の有無の判定を行う場合に、ロボットに多大な衝撃
を与えることなくタクトタイム短縮を実現する。 【解決手段】第1の経路に教示点Pn に近い減速開始点
を設け、第2の経路に教示点Pn に近い加速終了点を設
け、確認信号が第1の経路の全動作区間中に入力されな
かったときは、教示点Pn までロボットを移動させると
ともに減速開始点から教示点Pn まで滑らかに減速して
停止させ、確認信号の入力を待って滑らかに加速して第
2の経路を移動させ、確認信号が減速開始点に至るまで
に入力されたときは、減速開始点から加速を開始して速
度の重ね合わせを行い、減速開始点以後でPn に至る間
に確認信号が入力されたときは、確認信号の入力時から
加速を開始して速度の重ね合わせをするロボットの制御
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロボットを高速タ
クトラインに適用する場合でのロボット制御方法に係
り、外部からの確認信号の入力時期によって、マニピュ
レータを構成するメカニズムに多大な衝撃を与えること
なくロボットの動作を教示点で停止させ、外部からの信
号の変化を待機させるか、そのまま教示点もしくは教示
点近傍を通過して、後続する動作経路における動作と滑
らかに接続させるかを選択させるようにした、ロボット
の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】外部機器とのインターロックが必要で、
かつタクトタイムに高速性が要求されるラインにロボッ
トを適用する場合、ワーククランプ等の確認を行うため
の入力待ち無駄時間を、いかに最小にするかは高速タク
トラインにおける最重要課題の一つである。このため、
ロボットの動作を停止させてから確認信号の入力の有無
を判定するのではなく、ロボットを動作させながら同時
に確認信号の有無判定を行う方法がとられている。この
場合確認信号がすでに入力されていればそのまま動作を
継続し、教示点もしくは教示点近傍を通過して継続する
動作経路の動作と直接に接続される。
【0003】一方、確認入力が存在しない場合は、ロボ
ットを安全な位置にて待機させるために、確認信号の有
無判定命令を教示した点で停止させる。
【0004】通常高速タクトラインにおいては、ロボッ
トを高速に動作させるため、教示点を通らずに適当な近
回り動作をさせるのが一般的である。これは連続する2
つの動作経路のうちの前者の終了部における減速部と、
後者の開始部における加速部の速度を重ね合わせたり、
連続する2つの動作経路における前者の経路の終了点付
近一定区間と後者経路の開始点付近一定区間の動作経路
を短絡、すなわち近回りさせることによって実現してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
重ね合わせ区間または動作経路短絡区間において確認信
号の有無の判定を行おうとする場合、確認信号が入力さ
れたからといって、ロボットの動作を急激に変化させた
り停止させたりすると、マニピュレータを構成するメカ
ニズムに多大な衝撃を与えることとなり、減速機等にダ
メージを与える可能性が大きい。したがって、これらの
重ね合わせ区間または経路短絡区間においては、ロボッ
トを動作させながら同時に確認信号の有無判定を行う手
段をとることができず、タクトタイム短縮の要求に答え
ることができない。本発明の目的は、このような重ね合
わせ区間においても、ロボットを動作させながら同時に
確認信号の入力の有無の判定を行って、ロボットを高速
に制御し得る制御方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明においては、連続する2つの動作経路の交点に
至る直前の減速開始点、または経路短絡を始めるべき時
点においてもなお確認信号が入力されない場合は、速度
の重ね合わせまたは経路短絡を行わずはじめの動作経路
の教示点に向かって滑らかに停止するよう減速制御を実
行し、教示点に向かっての動作中に確認信号が入力され
た場合は、その時点で継続する動作経路の動作を開始し
て、加減速度の重ね合わせを行う。
【0007】
【作用】図1または図2に示すようなロボット言語で記
述したプログラムに基いてロボットを動作させる場合を
考える。入力確認命令(INPUTQ)は前後の動作命
令に挾まれており、この入力確認命令の実行で確認信号
が入力されない場合は、前者の動作命令の教示点でロボ
ットを停止させて入力確認待機をさせる。一方、前者の
動作命令の教示点へ到達するまでに確認信号が入力され
た場合には、前後の動作命令の実行を分断させることな
く、可能な限り目標に近い高速度または短絡経路で動作
を継続させ、タクトタイムの短縮をはかる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面により説明す
る。図1および図2は、本発明に係る動作方法につい
て、ロボット言語を用いて記述した作業プログラムの例
である。同図においてMOVEP命令は、ロボットを現
在位置からその教示目標点に位置決め動作させる命令で
あるが、教示目標点近傍の減速区間で、後続するMOV
EP命令の加速区間と速度の重ね合わせ処理を行い、教
示点を通過せずに教示点近傍を高速で滑らかに通過させ
るものである。
【0009】MOVEQ命令は、同様にロボットを現在
位置からその教示目標点に位置決め動作させる命令であ
るが、その教示目標点より指定距離手前で動作終了し、
後続するMOVEQ命令の開始点(すなわち先行するM
OVEQ命令の教示点)から指定距離進んだ点に向かう
短絡経路をリアルタイムに作成して、近回り動作を行な
わせるための命令である。ここで短絡させるべき距離の
指定は、MOVEQ命令の1つのパラメータで行なわれ
る。
【0010】INPUTQ命令は、直前のMOVEPま
たはMOVEQ命令の実行中に、それらの教示目標点へ
到達するより指定時間前から指定入力ポートの入力を監
視し、動作中に指定の入力があれば、後続するMOVE
P命令との速度の重ね合わせ処理、または後続するMO
VEQ命令との短絡動作を可能とする命令である。
【0011】図3(a)、(b)および図4(a)、
(b)は、図1または図2に示す作業プログラムを実行
した場合の、ロボットの動作経路を表したものである。
図3および図4において1は教示点Pn に向かって位置
決め動作する場合に、減速を開始する点である。2は教
示点Pn から教示点Pn+1 に位置決め動作する場合に、
加速を終了する点である。また、3は減速点1よりも手
前で教示点Pn までの所定距離に定めた短絡経路への分
岐点である。
【0012】図3(a)は、Pn 点への位置決め動作中
で短絡経路への分岐点3通過以前に入力が確認された場
合の例を示す。ロボットはPn 点に向かう経路から教示
短絡経路4に進路変更する。この教示短絡経路4の始点
は教示点Pn からMOVEQ命令のパラメータで指定し
た分だけ戻った点であり、終点は後続するMOVEQ命
令でPn+1 点に向かう位置決め経路上で、教示点Pn か
らMOVEQ命令のパラメータで指定した分だけ進んだ
点である。教示短絡経路4の動作を完了すると、ロボッ
トはその点から後続する教示点Pn+1 に向かう経路に進
路変更する。ただし、進路変更については急激に行うも
のではなく、ロボット構成要素に許容以上の機械的衝撃
を与えないような速度変化の平滑化を行う。教示短絡経
路は、図3の(a)に示すように教示点Pn を通過せず
停止することもなく近回りするので、ロボットの動作時
間を短縮させることになる。
【0013】図3(b)は、Pn 点への位置決め動作中
で短絡経路への分岐点3の通過以後で、かつ減速開始点
1より手前で確認信号が入力された場合の経路を示す。
この場合、ロボットは速度重ね合わせ経路5を通過す
る。そしてPn+1 点への位置決め動作経路を継続する。
この場合は先の教示短絡経路4よりは経路、動作時間と
も長くなるが、減速しきって教示点Pn に到達し、再度
加速してPn+1 点に向かうよりは、短時間で動作させる
ことができる。
【0014】図4(a)はPn 点への位置決め動作中で
減速開始点1を通過した後に確認信号が入力された場合
の動作経路を示す。この場合、減速区間の速度指令と次
の教示点Pn+1 への位置決め動作の加速区間の速度指令
とを重ね合わせた遅れ重ね合わせ経路6が実行される。
この場合は、入力が確認された以降の残り減速区間の速
度指令のみを、次のMOVEP命令の加速区間の速度指
令と重ね合わせるため、図3(b)の速度重ね合わせ経
路5よりは動作量、動作時間とも長くなる。しかしなが
ら、減速しきって教示点Pn に到達し、再度加速してP
n+1 点に向かうよりは、短時間で動作させることができ
る。
【0015】図4(b)はPn 点への位置決め動作中に
は確認信号が入力されなかった場合の動作経路を表す。
この場合は完全に減速して教示点Pn に到達した後に外
部入力を待ち、その後に教示点Pn+1 に向かって加速を
開始するのでもっとも経路が長くまた動作時間も長くか
かる。
【0016】ところで上記のように外部信号の入力タイ
ミングによって速度の重ね合わせタイミングを調整した
り、短絡経路をリアルタイムで変更するためには、作業
プログラムの解釈、軌道計画、およびサーボ出力データ
の生成を、実際の動作区間に先行して演算しておく必要
がある。すなわち、加減速の重ね合わせ処理を行うため
には、減速処理が始まる時点において、減速パターンは
もちろんのこと後続経路の加速パターンをサーボ出力デ
ータの段階まで算出しておく。また、短絡経路の生成に
ついては、短絡経路への切替え点到達前に短絡経路の軌
道計画をサーボ出力データの段階まで算出しておく。後
続の位置決め動作経路の軌道計画は、短絡経路の動作完
了までにサーボ出力データの段階まで算出しておく。こ
のようにしておくことにより、速度の重ね合わせ処理が
十分に行なわれなかったり、経路の切替え時にロボット
が一瞬停止したりすることが防止できる。
【0017】このため、ロボット制御装置にはCPUを
1つ以上採用し、サーボ機構へのデータ出力処理を行っ
ている間にも、CPUの空き時間を利用して次にサーボ
回路に出力すべきデータの作成を行ない、あるいはCP
Uを特定の処理専用に割り当てることによって、作業プ
ログラムから現在実行中の命令に続く命令を取り出して
解釈を行い、軌道計画やサーボ出力データの算出を並行
して行う。もちろん、各処理毎にCPUを専用で割り当
てもよいし、または各処理毎にタスクを割付け1つのC
PUをマルチタスク制御方式で実行させてもよい。
【0018】図5はロボット制御装置内部構成の一例を
しめす図である。同図において、7は、作業プログラム
解釈部であり、複数の作業プログラムが格納されたファ
イル8から指定された作業プログラムを読みだし順次命
令の解釈を行う。解釈された命令は、各命令専用の処理
部に実行が任される。例えば、動作命令は軌道計画部9
に、入出力命令は入出力管理部10にといった類いであ
る。
【0019】軌道計画部9では、動作命令の記憶内容に
したがって、加減速部を含めて速度の出力パターンを時
間の関数で生成する。すなわち、所定のサンプリング時
間単位にロボットを動かす経路上の目標点を算出し、こ
れら目標点データを順次バッファ11に格納する。ただ
し、次の座標変換部12が直前のデータを読み取ってい
なければ待機する。また、確認信号の入力状態に応じて
算出済みの軌道計画を変更させる必要が発生するため、
入出力管理部10との同期制御を行う。
【0020】入出力管理部10では、入出力命令の実行
を司るが、入出力の実行および完了と、ロボット動作の
開始および終了タイミングとが密接に関係するため、軌
道計画部9またはサーボ出力部18と同期制御を行う。
また上述のように、軌道計画部9との同期制御を行う場
合もある。
【0021】座標変換部12は、バッファ11のサンプ
リング時間毎のロボット目標点を、ロボット機構データ
13に基づいて座標変換を行い、バッファ14に格納す
る。ただし、バッファ14は1段であるため次のサーボ
出力データ生成部15が直前のデータを読み取っていな
ければ待機する。
【0022】サーボ出力データ生成部15は、バッファ
14に格納されたサンプリング時間毎の座標変換された
ロボット目標点データを、サーボ制御パラメータ16に
基づいて、サーボ出力データに変換し、バッファ17に
格納する。ただし、次のサーボ出力部18が直前のデー
タを読み取っていなければ待機する。サーボ出力部18
は、サンプリング時間に対応したクロックパルスに同期
して、バッファ17のデータを取り出しサーボ機構に出
力する。また、入出力管理部10との同期制御が必要と
なることがある。たとえば、ある教示点にロボットが到
達したことを確認した後、あるポートへの出力を行う必
要がある場合には、その教示点への到達に対応するサー
ボ出力の完了後、入出力管理部10に通知することが必
要である。また、ある入力命令の完了後ロボットの動作
を可能とする場合には、サーボ出力部18は、入出力管
理部10からの入力確認通知を待った後、サーボ機構1
9への出力を行う。また、サーボ機構への出力前に、出
力データの急激な変化をなくしてロボットを滑らかに動
作させるために、通常は一種のローパスフィルタの処理
を行う場合も多い。
【0023】図5の構成の装置の動作を図6ないし図8
によって本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0024】図5において、2つのMOVEP命令に挾
まれたINPUTQ命令が実行される時、確認信号の入
力タイミングによってロボットの速度指令がどのように
変化するかを示したものである。縦軸に速度指令、横軸
に時間を取ると、位置決め動作中のグラフは一般に台形
状となる。すなわち加速時の右上がり直線の区間、速度
一定の区間、減速時の右下がり直線の区間から構成され
る。連続する2つの位置決め動作の速度指令の重ね合わ
せは、確認信号の入力のタイミングによって、図6
(a),(b),(c)の3通りの現象が発生する。
【0025】図6において、(a)は先行するMOVE
P命令の実行中で減速区間に到達する以前に確認信号が
入力された場合である。ここで確認信号の認識動作の開
始は、INPUTQ命令のパラメータで指定できるもの
である。この場合、先行する位置決め動作の減速開始と
ともに後続の位置決め動作の加速を始めることが出来る
ため、確認信号認識命令を教示しない場合と同じ動作時
間で後続のMOVEP命令の教示点に到達することがで
きる。この場合の制御装置内部での演算処理は次のよう
に行なわれる。
【0026】図5において、作業プログラム解釈部7
は、MOVEP命令を解釈すると、その直後にINPU
TQ命令が存在するか否か確認する。存在すればさらに
MOVEP命令が続くか否か確認する。こうしてMOV
EP−INPUTQ−MOVEPの命令シーケンスが確
認されると、作業プログラム解釈部7は、軌道計画部9
に前者MOVEPの情報と後者MOVEPの情報を順次
引き渡す。また入出力管理部10にINPUTQの情報
を引き渡す。ただし、これらの情報には以下に示す情報
が付加される。先ず前者MOVEP命令の情報には本来
の軌道情報と速度情報以外に、INPUTQ命令のパラ
メータである確認信号認識開始先行時間の算出依頼と、
その時刻の到来を入出力管理部10に通知するための同
期番号Aが付加される。また、後者MOVEP命令の情
報には本来の軌道情報と速度情報以外に、動作開始のタ
イミング通知を受ける同期番号Bが付加される。
【0027】入出力管理部10に引き渡されるINPU
TQ命令の情報には、本来の入力ポート番号以外に確認
信号入力監視開始時刻の到来を認識するための前期同期
番号Aが付加される。さらに確認信号の入力と同時に後
者MOVEPの動作開始を軌道計画部9に通知するため
の別の同期番号Bが付加される。
【0028】軌道計画部9では、受け取った前者MOV
EP命令の情報に基づいて軌道計画を行い、サンプル時
間毎の目標位置と確認信号入力認識開始先行時間の算出
を行う。サンプル時間毎の目標位置は時間順にバッファ
11に出力されるが、確認信号入力認識開始タイミング
となるサンプリング時間の目標位置データは、特に前期
同期番号Aとセットで出力される。続いて後者MOVE
P命令の情報を受取り、同様に軌道計画を行いサンプル
時間毎の目標位置を算出するが、第1データに前期同期
番号Bが付加されるためバッファ11への出力は待機状
態となる。出力が可能となるのは、入出力管理部10か
ら前記同期番号Bの通知を受けた後で、前者MOVEP
軌道の減速が開始する時点である。これ以降は、両軌道
のサンプル時間毎の動作量を合成し再度目標位置に変換
した値を順次バッファ11へ出力する。これにより速度
指令の重ね合わせが行なわれ、重ね合わせ経路3上を動
作させることができる。バッファ11,14,17に格
納されるデータの構造を図7に示す。各バッファ間でデ
ータは変換され次元の異なるものとなるが、サンプリン
グ時間毎の対応はとられているため、同期番号と各デー
タとの同期関係は保たれる。
【0029】入出力管理部10は、INPUTQ命令と
同期番号Aおよび同期番号Bを受け取ると、サーボ出力
部18から同期番号Aが通知されるのを待って指定入力
の確認を開始する。同期番号Aが通知された後その指定
入力が確認されると、軌道計画部9に同期番号Bを通知
する。また、命令の実行完了通知として入力が確認され
たことを作業プログラム解釈部7に通知する。
【0030】座標変換部12とサーボ出力データ生成部
15は、前述のように実行が進められる。サーボ出力部
18は、サーボ出力データに前記同期番号Aが付帯され
ていれば、入出力管理部10に確認信号の入力認識開始
の通知を行う。
【0031】図6(b)は図5において先行するMOV
EP命令の実行中で減速区間に到達したが、まだ教示点
には到達していない間に確認信号が入力された場合であ
る。この場合、すでに減速区間にはいっているために速
度は減少しつつあるが、可能な限り早急に後続の位置決
め動作の加速を始める。そうすることにより、先行する
位置決め動作の減速区間での未消化部分が、後続の位置
決め動作の加速部分と一部ではあるが重ね合わせられる
ため、後続のMOVEP命令の教示点に到達するための
動作時間は、先行位置決め動作が教示点Pn に行き着い
てしまう場合よりも短縮されることになる。この場合の
制御装置内部での演算処理は次のように行なわれる。
【0032】軌道計画部9では、第6図(a)の場合と
同様に前者MOVEP命令の情報に基づくサンプル時間
毎の目標位置を時間順にバッファ11に出力した後、後
者MOVEP命令の情報に基づくサンプル時間毎の目標
位置を算出し、入出力管理部10からの同期番号Bの通
知を待機している。しかしながら(a)の場合と異な
り、この同期番号Bの通知を受けるのは前者MOVEP
軌道の減速が開始した後である。これ以降は、両軌道の
サンプル時間毎の動作量を合成し再度目標位置に変換し
た値を順次バッファ11へ出力する。これにより(a)
の場合よりは短い期間ではあるが、速度指令の重ね合わ
せが行なわれ図3(a)の重ね合わせ経路4上を動作さ
せることができる。
【0033】図6(c)は図5において先行するMOV
EP命令の目標教示点に到達した後、確認信号が入力さ
れた場合である。この場合、前後の位置決め動作の速度
指令が重ね合わせられることはなく、全く動作時間およ
び距離の短縮は行なわれない。この場合の制御装置内部
での演算処理は次のように行なわれる。
【0034】軌道計画部9では、図6(a)の場合と同
様に前者MOVEP命令の情報に基づくサンプル時間毎
の目標位置を時間順にバッファ11に出力した後、後者
MOVEP命令の情報に基づくサンプル時間毎の目標位
置を算出し、入出力管理部10からの同期番号Bの通知
を待機している。しかしながら図6(a),(b)の場
合と異なり、この同期番号Bの通知を受けるのは前者M
OVEP軌道の減速が完了した後である。すなわちPn
点でロボットが停止した後である。これ以降は、後者M
OVEP命令の軌道に沿ってロボットは動作することと
なる。
【0035】図8は2つのMOVEQ命令に挾まれたI
NPUTQ命令が実行される時、確認信号の入力のタイ
ミングによってロボットの合成速度指令がどのように変
化するかを示したものである。この場合には同図
(a),(b),(c),(d)に示す4通りの現象が
発生する。
【0036】図8(a)は図5において先行するMOV
EQ命令の実行中で教示短絡軌道への分岐点に到達する
以前に確認信号が入力された場合である。ここで確認信
号の入力認識動作の開始は、INPUTQ命令のパラメ
ータで指定できるものである。この場合、確認信号入力
認識命令を教示しない場合と同じ動作時間で後続のMO
VEQ命令の教示点に到達することができる。この場合
の制御装置内部での演算処理は、次のように行なわれ
る。
【0037】図5において、作業プログラム解釈部7
は、MOVEQ命令を解釈すると、その直後にINPU
TQ命令が存在するか否か確認する。存在すればさらに
MOVEQ命令が続くか否か確認する。こうしてMOV
EQ−INPUTQ−MOVEQの命令シーケンスが確
認されると、作業プログラム解釈部7は、軌道計画部9
に前者MOVEQの情報と後者MOVEQの情報を順次
引き渡す。また入出力管理部10にINPUTQの情報
を引き渡す。ただし、これらの情報には以下に示す情報
が付加される。先ず前者MOVEQ命令の情報には本来
の軌道情報と速度情報以外に、INPUTQ命令のパラ
メータである確認信号入力認識開始先行時間の算出依頼
と、その時刻の到来を入出力管理部10に通知するため
の同期番号Aが付加される。また、後者MOVEQ命令
の情報には本来の軌道情報と速度情報以外に、動作開始
のタイミング通知を受ける同期番号Bが付加される。
【0038】入出力管理部10に引き渡されるINPU
TQ命令の情報には、本来の入力ポート番号以外に入力
監視開始時刻の到来を認識するための前期同期番号Aが
付加される。さらに入力確認と同時に後者MOVEPの
動作開始を軌道計画部9に通知するための別の同期番号
Bが付加される。
【0039】軌道計画部9では、受け取った先行および
後行の各MOVEQ命令の情報に基づいて、3つの軌道
を計画する。このうち2つは図6と同様加減速部を持つ
前後MOVEQ命令に対応する区間の台形状の速度関数
であり、もう一つは、教示短絡経路を動作する場合の速
度関数である。さらに2つのMOVEQ命令に対応する
区間の速度関数は、それぞれ短絡軌道への分岐点、また
は短絡軌道からの復帰点で前後に分けられる。図9はこ
のときに作成される5つの速度関数の例を示す線図であ
る。まず、図9(a)に示す速度関数21から、サンプ
リング時間毎の目標位置と確認信号入力認識開始先行時
間の算出を行う。サンプル時間毎の目標位置データは時
間順にバッファ11に出力されるが、入力確認開始タイ
ミングとなるサンプリング時間の目標位置データは、特
に前期同期番号Aとセットで出力される。図9(b)の
速度関数23の最初のサンプリング時間の目標位置デー
タには同期番号Bが付加され、バッファ11への出力は
待機状態となる。出力が可能となるのは入出力管理部1
0から前記同期番号Bの通知を受けた後で、前者MOV
EP命令の軌道が短絡軌道に分岐する時点である。これ
以降は、図9(b)の速度関数23のサンプリング時間
毎の目標位置がバッファ11に出される。これにより教
示短絡経路5上を動作させることができる。この後、図
9(c)の速度関数24は破棄され、速度関数25のサ
ンプリング時間毎の目標位置がバッファ11に出され
る。
【0040】入出力管理部10は、INPUTQ命令と
同期番号Aおよび同期番号Bを受け取ると、サーボ出力
部18から同期番号Aが通知されるのを待って確認信号
の入力の監視を開始する。同期番号Aが通知された後確
認信号が入力されると、軌道計画部9に同期番号Bを通
知する。また、命令の実行完了通知として確認信号が入
力されたことを作業プログラム解釈部7に通知する。
【0041】座標変換部12とサーボ出力データ生成部
15は、前述のように実行が進められる。サーボ出力部
18は、サーボ出力データに前記同期番号Aが付帯され
ていれば、入出力管理部10に確認信号の入力認識開始
の通知を行う。
【0042】図8(b)は、図5において先行するMO
VEQ命令の実行中で教示短絡軌道への分岐点に到達し
た後、減速開始点に到達以前に確認信号が入力された場
合である。この場合は、図6(a)と同様に前後の位置
決め動作の加減速部を重ね合わせることができるので、
短絡動作をまったく行なわれないが教示点Pn を通る場
合よりも、短時間で次の教示点Pn+1 に到達することが
できる。この場合の制御装置内部での演算処理は次のよ
うに行なわれる。
【0043】軌道計画部9では、図9(a)の速度関数
21の出力が完了した時点、すなわち教示短絡経路への
分岐点を通過しても入出力管理部10からの確認信号の
入力通知がない場合は、図9(b)の速度関数23を破
棄し図9(a)の速度関数22からサンプリング時間毎
の目標位置データを算出し、バッファ11への出力を開
始する。また図9(b)の速度関数24のサンプリング
時間毎の目標位置データを算出し、特に第1データには
同期番号Bを付加する。ただしバッファ11へ出力が可
能となるのは、入出力管理部10から前記同期番号Bの
通知を受けた後で、前者MOVEP命令の軌道が減速区
間に到達した時である。これ以降は図9(a)の速度関
数22と図9(c)の速度関数24のサンプリング時間
毎の動作量を合成し、再度目標位置に変換した値を順次
バッファ11に出する。図9(a)および(c)の速度
関数22と24の成分の出力が完了した後は、図9
(c)の速度関数25のサンプリング時間毎の目標位置
がバッファ11に出力される。
【0044】図8(c)は図5において先行するMOV
EQ命令の実行で教示短絡軌道への分岐が行なわれず、
減速区間へ入ってから教示点に到達するまでに確認信号
の入力が行なわれた場合である。この場合は、図6
(b)の場合と同様に可能な限り早急に後続の位置決め
動作の加速を始める。そうすることにより、先行する位
置決め動作の減速区間での未消化部分が、後続の位置決
め動作の加速部分と一部ではあるが重ね合わせられるた
め、図8(b)の場合よりは動作距離は長いが、重ね動
作をまったく行わず教示点Pn を通る場合よりも、短時
間で次の教示点Pn+1 に到達することができる。この場
合の制御装置内部での演算処理は次のように行なわれ
る。
【0045】軌道計画部9では、図9(a)の速度関数
21の出力が完了した時点、すなわち教示短絡経路への
分岐点を通過しても入出力管理部10からの確認信号入
力認識の通知がないため、図9(b)の速度関数23を
破棄し図9(a)の速度関数22からサンプリング時間
毎の目標位置データを算出し、バッファ11への出力を
開始する。また図9(c)の速度関数24のサンプリン
グ時間毎の目標位置データを算出し、第1データに同期
番号Bを付加して、入出力管理部10からの同期番号B
の通知を待機する。しかしながら図8(b)の場合と異
なり、この同期番号Bの通知を受けるのは前者MOVE
P軌道の減速が開始した後である。これ以降は図9
(a)および(c)の速度関数22と24のサンプリン
グ時間毎の動作量を合成し、再度目標位置に変換した値
を順次バッファ11に出力する。図9(a)および
(c)の速度関数22と24の成分の出力が完了した後
は、図9(c)の速度関数25のサンプリング時間毎の
目標位置がバッファ11に出力される。
【0046】図8(d)は、図5において先行するMO
VEP命令の目標教示点に到達した後に確認信号が入力
された場合である。この場合、前後の位置決め動作経路
が短絡されることも、速度指令が重ね合わせられること
もなく、全く動作時間および距離の短縮は行なわれな
い。この場合の制御装置内部での演算処理は次のように
行なわれる。
【0047】軌道計画部9では、図9(a)の速度関数
21の出力が完了した時点、すなわち教示短絡経路への
分岐点を通過しても入出力管理部10からの確認信号の
入力通知がないため、図9(b)の速度関数23を破棄
し図9(a)の速度関数22からサンプリング時間毎の
目標位置データを算出し、バッファ11への出力を開始
する。また図9(c)の速度関数24のサンプリング時
間毎の目標位置データを算出し、第1データに同期番号
Bを付加して、入出力管理部10からの同期番号Bの通
知を待機する。しかしながら図8(a)ないし(c)の
場合と異なり、この同期番号Bの通知を受けるのは前者
MOVEP命令軌道の減速が完了した後である。すなわ
ちPn 点でロボットが停止した後である。
【0048】これ以降は図9(c)の速度関数24のサ
ンプリング時間毎の目標位置データを順次バッファ11
に出力し、続いて図9(c)の速度関数25のサンプリ
ング時間毎の目標位置データを順次バッファ11に出力
することによって、後者MOVEP命令の軌道に沿って
ロボットは動作することとなる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、連
続する2つの動作経路の先行する経路の終了部における
減速部と後行する経路の開始部における加速部の速度を
重ね合わせることによってロボットの高速動作を実現す
るシステムにおいて、動作継続のための外部確認信号が
入力されない場合は先行する動作経路の目標教示点に滑
らかに停止させ、先行する動作経路の目標教示点に到達
するまでに外部からの確認信号が入力された場合には、
その時点で可能な限りの最高速度を保持し後行する動作
経路の動作に滑らかに接続させることができる。
【0050】また、連続する2つの動作経路の先行する
動作経路の終了点付近一定区間と後行する動作経路の開
始部付近における一定区間の動作経路を短絡、すなわち
近回りさせることによってロボットの高速動作を実現す
るシステムにおいて、動作継続のための外部確認信号が
入力されない場合は先行する動作経路の目標教示点に滑
らかに停止させ、先行する動作経路の目標教示点に到達
するまでに外部確認信号が入力された場合には、短絡経
路を生成して後者動作経路の動作に滑らかに接続させる
か、あるいは最高速度を保持し後行する動作経路の動作
に滑らかに接続させることができる。これにより、ロボ
ット駆動機構に衝撃を与えず、安全でかつ無駄な待ち時
間を徹底的に排除したロボットシステムが実現できるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】作業プログラムの例を示す図。
【図2】作業プログラムの例を示す図。
【図3】ロボットの教示短絡経路と速度重ね合わせ経路
の例を示す図。
【図4】遅れ重ね合わせ経路と重ね合わせが行われなか
った時の経路の例を示す図。
【図5】ロボット制御装置内部構成の例を示す図。
【図6】外部確認信号の入力タイミングと速度指令の例
を示す図。
【図7】目標位置データの内部記憶構成の例を示す図。
【図8】外部確認信号の入力タイミングと速度指令の例
を示す図。
【図9】本発明における速度関数の例を示す図。
【符号の説明】
1 減速開始点 2 加速終了点 3 教示短絡経路への分岐点 4 短絡経路 5 速度の重ね合わせ経路 6 遅れ重ね合わせ経路 7 作業プログラム解釈部 8 作業プログラムファイル 9 軌道計画部 10 入出力管理部 11 バッファ 12 座標変換部 13 ロボット機構データ 14 バッファ 15 サーボ出力データ生成部 16 サーボ制御パラメータ 17 バッファ 18 サーボ出力部 19 サーボ機構

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】教示点Pn に向かう第1の経路と前記第1
    の経路を動作中に確認信号が与えられたときに前記教示
    点Pn から次の教示点Pn+1 に向かう第2の経路に移動
    するときのロボットの制御方法において、前記第1の経
    路には前記教示点Pn に近い減速開始点を設け、前記第
    2の経路には前記教示点Pn に近い加速終了点を設け、
    (a)前記確認信号が前記第1の経路の全動作区間中に
    入力されなかったときは、前記教示点Pn までロボット
    を移動させるとともに前記減速開始点から前記教示点P
    n に至る間で滑らかに減速して前記教示点Pn で停止さ
    せ、前記確認信号の入力を待って前記教示点Pn から前
    記第2の経路の前記加速終了点に向かって滑らかに加速
    して前記第2の経路を移動させ、(b)前記確認信号が
    前記第1の経路の前記減速開始点に至るまでに入力され
    たときは、前記減速開始点から前記第2の経路に対する
    加速を開始して速度の重ね合わせを実行し、(c)前記
    第1の経路の減速開始点以後で前記教示点Pn に至る間
    に前記確認信号が入力されたときは、前記確認信号の入
    力時から前記第2の経路に対する加速を開始して速度の
    重ね合わせを実行する、ロボットの制御方法。
  2. 【請求項2】教示点Pn に向かう第1の経路と前記第1
    の経路を動作中に確認信号が与えられたときに前記教示
    点Pn から次の教示点Pn+1 に向かう第2の経路に移動
    するロボットの制御方法において、前記第1の経路には
    前記教示点Pnに近い所定の区間を設け、(a)前記確
    認信号が前記第1の経路の全動作区間中に入力されなか
    ったときは、前記教示点Pn までロボットを移動させる
    とともに滑らかに減速して前記教示点Pn で停止させ、
    前記確認信号の入力を待って前記教示点Pn から教示点
    Pn+1 に向かって滑らかに加速して前記第2の経路を移
    動させ、(b)前記確認信号が前記第1の経路の前記所
    定区間に至るまでに入力されたときは、前記所定区間の
    始点から前記第1の経路から前記第2の経路に至る動作
    経路短絡のための制御を開始し、(c)前記第1の経路
    の前記所定区間に到達の後で前記教示点Pn に至る間に
    前記確認信号が入力されたときは、前記第1の経路と前
    記第2の経路の速度の重ね合わせを実行する、ロボット
    の制御方法。
  3. 【請求項3】教示点Pn に向かう第1の経路と前記第1
    の経路を動作中に外部信号が与えられたときに前記教示
    点Pn から次の教示点Pn+1 に向かう第2の経路に移動
    するロボットの制御方法において、前記第1の経路には
    前記教示点Pnに近い所定の区間と前記教示点Pn より
    さらに近い減速開始点とを設け、前記第2の経路には前
    記教示点Pn に近い加速終了点を設け、(a)前記確認
    信号が前記第1の経路の全動作区間中に入力されなかっ
    たときは、前記教示点Pn までロボットを移動させると
    ともに前記減速開始点から前記教示点Pn に至る間で滑
    らかに減速して前記起教示点Pn で停止させ、前記確認
    信号の入力を待って前記教示点Pn から前記第2の経路
    の前記加速終了点に向かって滑らかに加速して前記第2
    の経路を移動させ、(b)前記確認信号が前記第1の経
    路の前記所定区間に至るまでに入力されたときは、前記
    所定区間の始点から前記第1の経路から前記第2の経路
    に至る動作経路短絡のための制御を開始し、(c)前記
    第1の経路の前記所定区間に到達の後で前記教示点Pn
    に至る間に前記確認信号が入力されたときは、前記第1
    の経路の減速区間と前記第2の経路の加速区間の速度の
    重ね合わせを実行させるロボットの制御方法。
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