JPH1041199A - 大容量電気二重層コンデンサの製造方法 - Google Patents

大容量電気二重層コンデンサの製造方法

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JPH1041199A
JPH1041199A JP8196540A JP19654096A JPH1041199A JP H1041199 A JPH1041199 A JP H1041199A JP 8196540 A JP8196540 A JP 8196540A JP 19654096 A JP19654096 A JP 19654096A JP H1041199 A JPH1041199 A JP H1041199A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】自己放電が少なく、充電後の容量の経時的低下
が少ない大容量電気二重層コンデンサを提供する。 【解決手段】比表面積が1500m2 /g以上の炭素材
料を主体とする分極性電極材料を非水系電解液に含浸さ
せ金属ケースに収容し、ケースの封口前又は封口後に定
格電圧の1.03〜1.15倍の電圧を予備的に印加し
て得た大容量電気二重層コンデンサを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は低抵抗で、例えば1
0F以上の大容量電気二重層コンデンサの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来のパワー用途の低抵抗大容量電気二
重層コンデンサは、活性炭粉末を主体とする薄膜状分極
性電極材料を集電体に担持した一対の電極を、セパレー
タを介して巻回して素子を構成し、この素子に電解液を
含浸させて金属ケースに収容し、ケースの開口部を電解
液が蒸発しないように封口ゴム、ゴム張りベークライト
板又はフェノール樹脂板とゴムからなる封口部材で封口
することにより構成している。
【0003】特開平4−154106には、大電流大容
量化を目的として電極とセパレータを多数積層した素子
が組み込まれた電気二重層コンデンサが提案されてお
り、例えば矩形に成形された分極性電極の間にセパレー
タを配置して交互に多数積み重ねた素子の正極と負極の
端部にそれぞれ正極リード部材及び負極リード部材をか
しめなどにより接続し、アルミニウムケースに収容し、
電解液を含浸してアルミニウム上蓋で密閉している。こ
れらの電気二重層コンデンサを構成する電極は、従来、
正極と負極のいずれもが大きな比表面積を有する活性炭
を主体として構成されていた。
【0004】特開平07−022295には、非水系電
解液を用いたコイン型電気二重層コンデンサの製造方法
において、ケースに封口する前に予備的に2Vの電圧を
印加することにより、充電時に2Vの電圧を印加しても
セルの厚みの経時増加を抑止し、内部抵抗上昇を抑止で
きることが記載されている。しかし、この電気二重層コ
ンデンサは内部抵抗が高く容量が小さく電圧保持性も不
充分であり、パワー用途には適応できない。
【0005】また特開平05−343263には、硫酸
電解液を分極性電極に含浸し、1Vの電圧を予備的に印
加した後不活性ガスを封入してから封口すると、リーク
電流と内部抵抗を低下でき、かつ容量を増大できること
が記載されている。しかし、この電気二重層コンデンサ
は水系電解液を用いる関係上、単位素子の使用可能な電
圧がたかだか1Vであるため、エネルギー密度が低く電
圧保持性も不充分であるので、パワー用途に適用する場
合その適用範囲に限りがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】活性炭を用いた従来の
円筒型又は角型電気二重層コンデンサでは、使用する溶
媒と溶質の選択にもよるが、単位素子あたりの通常の耐
電圧が非水系電解液の電気二重層キャパシタで約2.0
〜2. 8Vである。したがって、より多くのエネルギー
を急速に取り出せるように、高電圧印加時の耐久性の向
上と容量密度の増大によりエネルギー密度を高くし、内
部抵抗を低下させて出力密度を高くすることが望まれて
いる。またエネルギー保存性の見地より、充電後の電圧
保持性を向上させることが望まれている。
【0007】従来、電気二重層コンデンサを大容量化す
るために、より比表面積の大きな活性炭が使用されてき
たが、活性炭の比表面積は約3000m2 /gが限度で
あり、比表面積の大きな活性炭を用いた電気二重層コン
デンサの単位重量あたりの容量もほぼ限界に近付いてい
る。また、10A以上の大電流で充放電できる電気二重
層コンデンサは、電気自動車やその回生制動エネルギー
貯蔵等の用途に有望であり、電気自動車の実用化のため
にエネルギー密度が充分に高く、内部抵抗が小さくて急
速充放電ができ、自己放電が少なくて充電後の電圧保持
性が優れ、電圧印加時の容量の経時的な低下が少ない信
頼性の高い大容量の電気二重層コンデンサの実現が望ま
れている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
すべくなされたものであり、導電材とバインダーと比表
面積が1500m2 /g以上の炭素材料とからなる分極
性電極材料を金属集電板上に設けて正極及び負極とし、
正極と負極をセパレータを介して非水系電解液を含浸さ
せ金属ケースに収容し、封口部材で封口してなる大容量
電気二重層コンデンサの製造方法において、正極と負極
の間に定格電圧の1.03〜1.15倍の電圧を封口前
又は封口後に予備的に印加することを特徴とする大容量
電気二重層コンデンサの製造方法を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において、定格電圧とは、
70℃で1000時間印加したときに容量変化率を30
%以内に抑えうる最大限の電圧であり、実際に電気二重
層コンデンサを使用するときに印加しうる電圧のことを
いう。
【0010】本発明における予備的に印加する電圧は電
気二重層コンデンサの定格電圧の1.03〜1.15倍
であり、1. 03倍未満であると電圧保持性の改良効果
が少なく、1. 15倍超であると初期容量の低下や内部
抵抗の増加を招くので好ましくない。特に好ましくは
1. 06〜1. 12倍が採用される。
【0011】予備的に印加する電圧は、35〜85℃の
雰囲気温度で印加することが好ましい。加温しつつ予備
的に電圧印加すると、電圧保持性の向上効果が高まり、
所望の電圧保持性を付与させるために必要な電圧印加時
間を短縮できる。35℃未満では加温の効果が小さく、
85℃超では初期容量が低下し、内部抵抗が上昇するの
で好ましくない。特に好ましくは45〜70℃が採用さ
れる。
【0012】また、予備的に電圧を印加するときガスが
若干発生するので、金属ケースを封口する前に予備的に
電圧印加すると充電時のコンデンサの内圧の上昇を防止
でき、その結果ケースの膨れを抑止できるため好まし
い。金属ケースを封口する前の電圧印加は、素子を金属
ケースに収容した後に行っても、素子を金属ケースに収
容する前に行ってもよい。電圧を予備的に印加する時間
は2時間以上であり、通常は5〜100時間が好まし
い。予備的電圧印加時間が短いと電圧保持性が低下し、
長いと生産性が低下しコストが増加するので、それぞれ
好ましくない。
【0013】本発明における電気二重層コンデンサは、
耐電圧を高めるため電解液の溶媒として非水系溶媒が使
用される。具体的には、プロピレンカーボネート、エチ
レンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチロ
ラクトン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジオキ
ソラン、リン酸トリエステル、無水マレイン酸、無水コ
ハク酸、無水フタル酸、1,3−プロパンスルトン、プ
ロピレンカーボネート誘導体、エチレンカーボネート誘
導体、4,5−ジヒドロピラン誘導体、ラクトン誘導
体、メチルスルホラン等のスルホラン誘導体、ニトロベ
ンゼン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、
1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン誘導
体、2−メチルテトラヒドロフラン、エチルメチルカー
ボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネー
ト、アセトニトリル、ニトロメタン、アルコキシエタ
ン、及びジメチルアセトアミドから選ばれる1種以上か
らなる溶媒を好適に使用できる。
【0014】これらのうちで、プロピレンカーボネー
ト、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、
1,2−ジメトキシエタン、ブチレンカーボネート、ス
ルホラン、メチルスルホラン、ジメチルカーボネート、
エチルメチルカーボネートから選ばれる1種以上からな
る溶媒が、化学的及び電気化学的な安定性、電気伝導度
及び低温特性の点で特に好ましい。
【0015】また電解液の溶質としては、一般式R1
234+ で表される第4級アンモニウムイオン又
は一般式R1234+ で表される第4級ホスホ
ニウムイオン(ただし、R1 、R2 、R3 、及びR4
炭素数1〜4のアルキル基)等の第4級オニウムカチオ
ンと、BF4 -、N(CF3 SO22 -、PF6 -、ClO
4 -等のアニオンとを組み合わせた塩が好ましい。具体的
には、(C253(CH3 )NBF4 、(C2
54 NBF4 、(C253 (CH3 )PBF4
が好ましい。
【0016】本発明における電気二重層コンデンサの分
極性電極は、少なくとも炭素材料と電子伝導性を付与す
るカーボンブラック等の導電材とバインダーと金属集電
板とで構成される。この分極性電極は、例えば、炭素材
料、カーボンブラック及びバインダーに若干の溶媒を添
加し混合してスラリーとし、金属集電板に塗布又は浸漬
し、乾燥し、必要に応じてプレスして、集電体と一体化
して形成できる。
【0017】バインダーとしては、ポリフッ化ビニリデ
ン、フルオロオレフィン共重合体、カルボキシメチルセ
ルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコー
ル、ポリアクリル酸、及びポリイミドのいずれかが好ま
しい。上記架橋ポリマーの架橋剤には、アミン類、ポリ
アミン類、ポリイソシアネート類、ビスフェノール類、
パーオキシド類等を使用できる。
【0018】スラリーの溶媒としてはバインダーを溶解
するものが好ましく、N−メチルピロリドン、水、ジメ
チルホルムアミド、トルエン、キシレン、メチルエチル
ケトン、酢酸エチル、酢酸メチル、フタル酸ジメチル、
エタノール、メタノール、ブタノール等から適宜選択さ
れる。
【0019】また、上記のスラリーを金属集電板に塗布
する方法のかわりに、炭素材料と導電材粉末と、バイン
ダーとしてのポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹
脂粉末とを、溶媒を添加しながら混練し、ロールプレス
成形してシート状となし、導電性接着剤を介して金属集
電板に電気的に接合して分極性電極を形成してもよい。
この分極性電極を用いると、容量密度の高い電気二重層
コンデンサが得られ、好ましい。
【0020】導電性接着剤としては、カーボン微粒子が
電気化学的に安定であり、かつ安価であるので好まし
い。また、接着力を強固にするために導電性接着剤に有
機バインダーを添加することもできる。有機バインダー
としては、ポリアミドイミド類が耐熱性が高く化学的に
安定で好ましい。
【0021】本発明で使用する炭素材料としては、やし
がら系活性炭、フェノール系活性炭、石油コークス系活
性炭、ポリアセン等がある。大きな容量が得られる点で
フェノール系活性炭、石油コークス系活性炭、ポリアセ
ンの使用が好ましい。活性炭の賦活処理法としては、水
蒸気賦活処理法、溶融KOH賦活処理法等がある。より
大きな容量を得られる点で溶融KOH賦活処理法が好ま
しい。
【0022】また、ポリアセンは、ベンゼン環が隣りの
ベンゼン環とその2個の核炭素原子を介して直接結合し
て、数個以上のベンゼン環が直接結合した構造のもので
あり、芳香族縮合ポリマーの熱処理物である。比表面積
が大きいポリアセンは容量が大きくできるので好まし
い。
【0023】上記炭素材料は、平均粒径が30μm以下
で比表面積が1500〜3000m2 /gのものを使用
すると、電気二重層コンデンサの容量が大きく、かつ内
部抵抗が低いので好ましい。より好ましい比表面積は1
800〜2500m2 /gである。
【0024】本発明における導電材の配合量は、導電性
を得るため、導電材と活性炭との合量の5〜40重量%
とするのが好ましい。導電材を40重量%超にすると活
性炭の量が減るため、容量が減って好ましくない。より
好ましくは導電材を10〜30重量%とする。導電材と
しては、カーボンブラック、天然黒鉛、人造黒鉛、金属
ファイバ、酸化チタン、酸化ルテニウム等が使用でき
る。特にカーボンブラックの一種であるケッチェンブラ
ック又はアセチレンブラックは、少量でも効果が大きく
好ましい。
【0025】本発明では、10F以上の大容量の電気二
重層コンデンサを得るため、一対の正極と負極からなる
帯状電極を渦巻状に巻回し円筒型の金属ケースに収容す
る円筒型、又は複数の正極と負極を交互に積層してなる
素子を角型の金属ケースに収容する角型等、電極面積が
大きい構造であることが好ましい。
【0026】本発明に使用する金属集電板は、正極用の
材質としてはアルミニウム又はステンレス316Lが耐
食性が高く好ましい。特にアルミニウムは軽く、電気抵
抗が低いので好ましい。負極用集電板の材質としては、
アルミニウム、ステンレス、ニッケルが使用できるが、
特にアルミニウムは軽く、電気抵抗が低いので好まし
い。金属集電板の形状は正極、負極とも、箔状、エキス
パンドメタル状、繊維焼結体シート状、板状金属発泡体
等いずれも使用できる。
【0027】なかでも20〜100μmの箔状の集電板
が、巻回又は積層が容易でかつ比較的安価であるので好
ましい。金属箔を集電板に用いる場合、表面を化学的、
電気化学的又は物理的にエッチングして粗面化すると、
活性炭電極層と金属箔との密着性が向上し、電気抵抗も
低くできるので特に好ましい。
【0028】本発明において正極と負極の間に介装され
るセパレータとしては、ガラス繊維マット、マニラ麻や
クラフトからなるセルロース紙、親水化多孔質ポリテト
ラフルオロエチレンフィルム、ポリプロピレン不織布等
が挙げられる。
【0029】本発明に使用する金属ケースには、アルミ
ニウム、ステンレス、鉄又はその合金からなるケースが
好適に使用できる。
【0030】本発明では予め加熱乾燥したシート状分極
性電極を正極及び負極とし、正極と負極とをセパレータ
を介して巻回又は積層して素子を形成し、120〜25
0℃で真空乾燥して素子の水分等の揮発分を除去した
後、電解液を真空含浸させる。含浸に際し雰囲気温度を
40〜80℃に加温すると電解液の粘度が低下し、電解
液が速やかに電極に含浸されるので好ましい。電解液の
含浸は、素子を金属ケースに収容した後でも、素子を金
属ケースに収容する前でもよい。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例(例1〜5)及び比較
例(例6〜10)によって具体的に説明するが、本発明
はこれらによって限定されない。
【0032】[例1]フェノール樹脂をKOH賦活処理
した活性炭粉末(比表面積2100m2 /g、平均粒径
5μm)80重量%、ケッチェンブラックEC10重量
%、ポリテトラフルオロエチレン粉末10重量%からな
る混合物にエタノールを添加して混練し、シート状に成
形し乾燥して厚さ0. 3mmのシートを得た。このシー
トを厚さ100μmのアルミニウム箔の両面に、黒鉛微
粉末を含む導電性接着剤を介して接合した後プレス及び
熱処理して乾燥し、有効電極面10cm×10cmの電
極シートを得た。
【0033】この電極シートの上端には幅3cm、長さ
4cmのリード部を設けた。次いで厚さ150μmのガ
ラス繊維マット製セパレータを介して、上記電極シート
を正極と負極を交互に積層した。積層するとき、正極リ
ードと負極リードは異なる極のリードと接しないように
し、それぞれまとめて、矩形のアルミニウム上蓋に取り
付けられた正極端子及び負極端子に超音波接合した。積
層体の両端には絶縁樹脂板を配置した。
【0034】この分極性電極と上蓋が一体化した素子
を、150℃で16時間真空乾燥し、揮発性不純分を除
去した。その後に露点が−50℃以下の乾燥空気雰囲気
中で、電解質として2mol/lの(C253 (C
3 )NBF4 を含有するプロピレンカーボネートの電
解液をこの素子に35℃にて真空含浸した。次いで電解
液を含浸せしめた素子の正極端子と負極端子間に50℃
にて直流電圧2. 7Vを20時間印加した。
【0035】この素子を高さ127mm、幅112m
m、厚さ30mmの有底角型のアルミニウムケースに収
容し、露点が−50℃以下の乾燥空気雰囲気中で上蓋を
アルミニウムケースの開口部に嵌合した後、上蓋とアル
ミニウムケース開口部の接合部をレーザー溶接し、防爆
弁を取り付けて容量3300F、定格電圧2.5Vの角
型電気二重層コンデンサを得た。
【0036】この電気二重層コンデンサを定格電圧で充
電した後、無負荷の状態で室温で200時間放置した後
の端子電圧を測定し、充電電圧に対する比率を電圧保持
率(%)とした。また、定格電圧を70℃で1000時
間印加した後の容量と初期容量の比率を容量維持率
(%)とした。このコンデンサの電圧保持率は96%で
あり、容量維持率は87%であった。アルミニウムケー
スに、膨らみによる変形は認められなかった。
【0037】[例2]フェノール樹脂を系のKOH賦活
処理した活性炭粉末(比表面積2000m2/g、平均
粒径10μm)76重量%、ケッチェンブラックEC1
4重量%、ポリフッ化ビニリデン10重量%からなる混
合物にN−メチルピロリドンを添加して混合したスラリ
ーを、表面を粗面化した厚さ30μmのアルミニウム箔
の両面に塗布し、180℃で乾燥した後スリットし、幅
100mm、長さ4200mm、厚み100μmの2枚
の分極性電極シートを得た。
【0038】この2枚の分極性電極シートをそれぞれ正
極及び負極とし、幅5mm、厚さ150μm、長さ50
mmのアルミニウムリードをそれぞれ4本接合し、マニ
ラ麻製の厚さ50μmのセパレータを介して巻回した。
正極リード、負極リードはそれぞれ4本ずつまとめて、
円形のフェノール樹脂製の上蓋に取り付けられた正極端
子及び負極端子にリベットにより接合し、分極性電極と
上蓋を一体化した素子を得た。
【0039】この素子を120℃で16時間真空乾燥
し、揮発性不純分を除去した。その後に電解質として2
mol/lの(C253 (CH3 )NBF4 を含有
するプロピレンカーボネート溶媒の電解液をこの素子に
乾燥空気雰囲気中で35℃にて真空含浸した。次いで電
解液を含浸せしめた素子の正極端子と負極端子間に40
℃にて直流電圧2.65Vを20時間印加した。
【0040】この素子を高さ123mm直径51mmの
円筒型アルミニウムケースに収容し、上蓋をアルミニウ
ムケースの開口部にゴムリングを介して嵌合し、アルミ
ニウムを折り曲げて封口し、防爆弁を取り付けて容量1
700F、定格電圧2.5Vの円筒型ラグ端子型電気二
重層コンデンサを作製し、例1と同様に評価した。電圧
保持率は90%で、容量維持率は83%であった。アル
ミニウムケースに、膨らみによる変形は認められなかっ
た。
【0041】[例3]フェノール樹脂を水蒸気で賦活処
理した活性炭粉末(比表面積1800m2 /g、平均粒
径8μm)76重量%、ケッチェンブラックEC14重
量%、ポリフッ化ビニリデン10重量%からなる混合物
にN−メチルピロリドンを添加して混合したスラリー
を、表面を粗面化した厚さ30μmのアルミニウム箔の
両面に塗布し、180℃で乾燥した後スリットし、幅2
8mm、長さ300mm、厚み110μmの2枚の分極
性電極シートを得た。
【0042】この2枚の電極シートをそれぞれ正極及び
負極とし、それぞれにアルミニウムタブ端子を超音波接
合し、親水化多孔質ポリテトラフルオロエチレン製の厚
さ50μmのセパレータを介して巻回した。
【0043】この素子を180℃で16時間真空乾燥
し、揮発性不純分を除去した。その後に2mol/lの
(C253 (CH3 )NBF4 を含有するスルホラ
ン/エチルメチルカーボネート(5:5)混合溶媒の電
解液をこの素子に50℃にて真空含浸した。次いで乾燥
空気雰囲気中でこの素子のアルミリード端子にブチルゴ
ム製封口ゴムを挿入し、高さ35mm直径18mmの円
筒型アルミニウムケースに収容し、封口ゴム部をカール
して封口した。
【0044】その後に正極端子と負極端子間に40℃に
て直流電圧3. 3Vを20時間印加し、容量10F、定
格電圧3. 0Vの円筒型リード型電気二重層コンデンサ
を作製し、例1と同様に評価した。電圧保持率は90%
で、容量維持率は82%であった。アルミニウムケース
に、膨らみによる変形が認められた。
【0045】[例4]予備的な電圧印加としてケースを
封口する前に、電解液を含浸した素子の正極端子と負極
端子間に40℃にて直流電圧3. 3Vを20時間印加し
た以外は、例3と同様にして容量10F、定格電圧3.
0Vの円筒型リード線型電気二重層コンデンサを作製
し、例1と同様に評価した。電圧保持率は90%で、容
量維持率は88%であった。アルミニウムケースに、膨
らみによる変形は認められなかった。
【0046】[例5]活性炭粉末の代わりに、フェノー
ルとホルムアルデヒドとの縮合物の熱処理物でありポリ
アセン骨格構造を有するポリアセン粉末(比表面積18
00m2 /g、平均粒径10μm)を用いた他は例3と
同様にして容量10F、定格電圧3.0Vの円筒型リー
ド線型電気二重層コンデンサを作製し、例1と同様に評
価した。電圧保持率は80%で、容量維持率は85%で
あった。アルミニウムケースに、膨らみによる変形が認
められた。
【0047】[例6]ケースを封口する前に電圧印加を
行わなかった他は例1と同様にして容量3300Fの角
型電気二重層コンデンサを作製した。例1と比較するた
め、例1と同じ電圧(2.5V)を印加し、例1と同様
に評価した。電圧保持率は0%で、容量維持率は20%
であった。アルミニウムケースに、膨らみによる変形が
認められた。
【0048】[例7]ケースを封口する前の電圧印加を
2.5Vで行った他は例1と同様にして容量3300
F、定格電圧2. 5Vの角型電気二重層コンデンサを作
製し、例1と同様に評価した。電圧保持率は50%で、
容量維持率は72%であった。アルミニウムケースに、
膨らみによる変形が認められた。
【0049】[例8]ケースを封口する前の電圧印加を
3. 1Vで行った他は例1と同様にして定格電圧2. 5
Vの角型電気二重層コンデンサを作製した。初期容量は
2800Fに低下した。
【0050】[例9]ケースを封口する前の電圧印加を
2.5Vで行った他は例2と同様にして容量1700F
の円筒型ラグ端子型電気二重層コンデンサを作製した。
例2と比較するため、例2と同じ電圧(2.5V)を印
加し、例1と同様に評価した。電圧保持率は40%で、
容量維持率は65%であった。アルミニウムケースに、
膨らみによる変形が認められた。
【0051】[例10]ケースを封口した後の予備的電
圧印加を3. 0Vで行った他は例3と同様にして容量1
0Fの円筒型リード線型電気二重層コンデンサを作製し
た。例3と比較するため、例3と同じ電圧(3.0V)
を印加し、例1と同様に評価した。電圧保持率は60%
で、容量維持率は60%であった。アルミニウムケース
に、膨らみによる変形が認められた。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、耐電圧が2. 5V以上
で容量が大きく、高エネルギー密度であり、電圧保持性
が良好で、かつ充電後の容量の経時的低下が少ないパワ
ー用途用の大容量電気二重層コンデンサが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河里 健 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内 (72)発明者 對馬 学 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電材とバインダーと比表面積が1500
    2 /g以上の炭素材料とからなる分極性電極材料を金
    属集電板上に設けて正極及び負極とし、正極と負極をセ
    パレータを介して非水系電解液を含浸させ金属ケースに
    収容し、封口部材で封口してなる大容量電気二重層コン
    デンサの製造方法において、正極と負極の間に定格電圧
    の1.03〜1.15倍の電圧を封口前又は封口後に予
    備的に印加することを特徴とする大容量電気二重層コン
    デンサの製造方法。
  2. 【請求項2】金属集電板としてアルミニウム箔を用い、
    定格電圧が2.5〜3.3Vであり、かつケースの封口
    前に2. 6〜3. 5Vの電圧を予備的に印加する請求項
    1記載の大容量電気二重層コンデンサの製造方法。
  3. 【請求項3】予備的に印加する電圧が35〜85℃の雰
    囲気温度で印加される請求項2記載の大容量電気二重層
    コンデンサの製造方法。
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