JPH1044346A - 防汚フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

防汚フィルムおよびその製造方法

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JPH1044346A
JPH1044346A JP9122598A JP12259897A JPH1044346A JP H1044346 A JPH1044346 A JP H1044346A JP 9122598 A JP9122598 A JP 9122598A JP 12259897 A JP12259897 A JP 12259897A JP H1044346 A JPH1044346 A JP H1044346A
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満男 飯村
Kenji Sato
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸化チタン粒子を含有するフッ素樹脂層の片
面に酸化チタンを含有しないフッ素樹脂層を形成するこ
とにより、機械的強度が高く、接着力に優れた防汚フィ
ルを提供する。 【解決手段】 酸化チタン粒子を含有するフッ素樹脂層
11の片面に酸化チタンを含有しないフッ素樹脂層12
が形成された防汚フィルム1である。この防汚フィルム
1は、接着剤層2により保護対象物3の表面に貼着され
る。前記酸化チタン粒子を含有しないフッ素樹脂層12
が酸化チタン粒子を含有するフッ素樹脂層と前記接着剤
層2との間に介在することにより、酸化チタン粒子によ
る接着剤層2の酸化劣化を防止する。また、前記フッ素
樹脂層12により、防汚フィルム1全体の高い機械的強
度を担保するため、酸化チタン粒子を大量に配合したり
前記フッ素樹脂層11を薄膜にして酸化チタン粒子の露
出度を大きくできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保護対象物の表面
に貼り付けて汚染を防止する防汚フィルムおよびその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、鋼板あるいは壁材等の保護や
汚れ付着防止の方法として、これらの表面をフッ素樹脂
で被覆する方法がある。この被覆方法としては、保護対
象物の表面にフッ素樹脂塗料を塗工する方法、またはテ
トラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニル共
重合体(PFA)、エチレン−テトラフルオロエチレン
共重合体(ETFE)、ポリビニルフルオライド(PV
F)等の溶融フッ素樹脂からなる樹脂フィルムをラミネ
ートにより貼着する方法がある。フッ素樹脂は、拭払性
がよいため、これらのフッ素樹脂で被覆した場合、例え
ば、厨房製品を被覆すると、表面が汚れても、拭き取り
により汚れを容易に落とすことができる。しかし、油汚
れ、ヤニ等のようなしつこい汚れの場合は、拭き取りし
ても、わずかではあるが、汚れが残り、これを無理に拭
き取ろうとすると、塗工タイプのものは塗装が剥がれる
おそれがあり、溶融フッ素樹脂フィルムの場合は、フィ
ルム表面が傷付き、今後の汚れを助長するおそれがあ
る。
【0003】また、屋外等に設置されるような保護対象
物に対し、このようなフッ素樹脂被覆材を用いた場合、
大気中のばい煙、ほこり、細砂等の微粒子がフッ素樹脂
被覆材表面に付着し外観が汚れるという問題がある。こ
れは、屋外に設置される壁材等の場合、拭き取りを行う
ことが困難であり、また、水洗いを行っても、フッ素樹
脂が撥水性であるため、付着微粒子を洗い流すことが困
難だからである。
【0004】他方、光触媒である酸化チタンは、光を吸
収して励起された電子が、接近する有機物あるいは微生
物などに酸化作用を行い分解する、いわゆる光触媒反応
を示すことが知られている。そこで、この酸化チタンの
光触媒作用を利用して、防汚、抗菌技術が種々開発され
ており、特に、酸化チタンの担持方法について様々な検
討がなされている。
【0005】例えば、特開平6−315614号公報で
は、二酸化チタンあるいは二酸化チタンと活性炭の混合
物を主成分とする光触媒の粉末を合成樹脂等を用いてシ
ート材またはパネル材に成形して屋外に固定化する空気
浄化材が提案されている。また、特開平7−26571
4号公報では、汚れ付着防止の目的で、光触媒粒子表面
の一部にフッ素樹脂等をバインダーとして担持したもの
が提案されている。
【0006】この他に、酸化チタン等の光触媒を樹脂フ
ィルムに含有させる方法がある。これによれば、前記フ
ィルムを貼り付けるだけで、対象物に耐汚染性等を付与
できる。しかし、酸化チタンの強力な酸化力のために、
担持体である樹脂フィルム自身が酸化作用を受けるとい
う問題があり、このため、樹脂フィルムの材質は、抗酸
化力を持つ高分子材料、例えばポリテトラフルオロエチ
レン(PTFE)のような材料を選定する必要がある。
また、このとき酸化チタンの光触媒作用は、酸化チタン
と酸化される物質が直接接触することにより実現される
ため、酸化チタンの防汚、抗菌の効果を発現させるため
には酸化チタンは材料表面において露出度が大きいこと
が望ましい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、酸化チタ
ン等の光触媒を含有したフッ素樹脂フィルムは、対象物
の保護、汚れ付着防止に用いた場合、従来のフッ素樹脂
被覆材と比べ付着粒子が光照射時に随時分解するので表
面汚染が生じにくく、また拭き取り時の残留物も分解除
去することができる。しかしながら、PTFEに光触媒
機能を持った酸化チタンを含有させたフィルムを、防
汚、抗菌を目的として被覆物に粘着剤、接着剤等の接着
層を介して貼り付けて使用する場合は、フィルムを透過
した光による酸化チタンの酸化力のため接着剤成分ある
いはフィルムと接着剤層との結合が劣化して接着力がな
くなり、浮きが生じたりついには剥がれてしまう場合が
ある。また、防汚、抗菌の効果を強くするため酸化チタ
ンの露出度を大きくする必要があるが、このために酸化
チタンの含有量を多くすると、フィルムの機械的強度が
低くなるおそれがある。
【0008】そこで、本発明は、前記従来の問題を解決
し、機械強度が高く、接着力に優れた防汚フィルムおよ
びその製造方法の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の防汚フィルムは、酸化チタン粒子を含有す
るフッ素樹脂層の片面に、酸化チタン粒子を含有しない
フッ素樹脂層および無機繊維布層の少なくとも一方の層
が形成されたという構成をとる。
【0010】すなわち、本発明の防汚フィルムは、耐汚
染性を発現する層と接着性や機械的強度を担保する層と
を分けたことに特徴がある。前記酸化チタン粒子を含有
するフッ素樹脂層は、酸化チタン粒子の光触媒作用によ
り、有機物や微生物を酸化分解する作用を奏する。そし
て、前記酸化チタンを含有しないフッ素樹脂層や前記無
機繊維布層は、この防汚フィルムを保護対象物に接着し
た際に形成される接着剤層等を前記酸化チタン粒子の酸
化作用から保護する。そして、前記フッ素樹脂層や無機
繊維布層は、補強層としても作用することから、露出度
を上げるため大量の酸化チタン粒子を前記フッ素樹脂層
に配合したり、前記フッ素樹脂層を薄膜化しても、フィ
ルム全体としての強度は充分なものとなり、かつ耐汚染
性が極めて優れたものとなる。
【0011】本発明に使用されるッ素樹脂は、フィルム
を透過した光による酸化チタン粒子の酸化力に耐えれ、
原料樹脂をディスパージョンで提供されるものであれば
特に制限するものではなく、例えば、PTFE、PF
A、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレ
ン共重合体(FEP)等が挙げられ、このなかでも、化
学的安定性に優れる等の理由から、PTFEが好まし
い。
【0012】また、前記無機繊維布層を形成する無機繊
維布としては、同様に酸化チタンの酸化力に耐久性があ
るものであれば特に制限されず、例えば、金属繊維布、
ガラス繊維布があげられ、寸法安定性、コストおよび取
り扱い性の理由からガラス繊維布が好ましい。
【0013】本発において、前記酸化チタン粒子を含有
するフッ素樹脂層は、非多孔性であることが好ましい。
このようにすると、フィルム表面の耐汚染性がさらに向
上し、しかもフィルム強度が向上する。また、非多孔性
にすることにより、ばい煙、ほこり、細砂等の空気中の
浮遊物、あるいは油汚れ等の接触面積を小さくできる。
【0014】また、前記酸化チタン粒子が、フッ素樹脂
層の表面から露出していることが好ましい。このように
すると、フィルム表面において酸化チタンに光触媒反応
が起りやすくなり、汚れの分解、除去が効率よく行われ
るようになる。
【0015】また、本発明において、酸化チタン粒子を
含有するフッ素樹脂層における酸化チタン粒子とフッ素
樹脂との重量割合は、酸化チタン粒子の露出度等の点か
ら、通常、酸化チタン粒子:フッ素樹脂=1:9〜7:
3の範囲であり、好ましくは、酸化チタン粒子:フッ素
樹脂=3:7〜6:4の範囲である。
【0016】本発明において、前記酸化チタン粒子を含
有しないフッ素樹脂表面は、粗面化処理されて接着性を
向上させることが好ましい。
【0017】また、保護対象物に貼着する際の作業性が
良くなるという理由から、本発明の防汚フィルムの前記
酸化チタン粒子を含有するフッ素樹脂層が位置する面と
反対側の面上に接着剤層または粘着剤層が形成されるこ
とが好ましい。
【0018】つぎに、本発明の防汚フィルムの製造方法
は、フッ素樹脂シートおよび無機繊維布の少なくとも一
方の上にフッ素樹脂と酸化チタン粒子を含むディスパー
ジョンを塗布する工程と、前記ディスパージョン中の分
散溶媒を蒸発除去する工程と、前記フッ素樹脂の焼成を
行って酸化チタン粒子を含有するフッ素樹脂を形成する
工程とを備える方法である。
【0019】この方法によれば、フッ素樹脂層の表面か
ら酸化チタン粒子を露出させることができ、露出部以外
の表面を緻密に形成できる。また、この方法によれば、
前記ディスパージョンの濃度、塗布量を変えることによ
り、前記酸化チタン粒子含有フッ素樹脂層等の厚みを自
由に調整できる。
【0020】本発明の防汚フィルムの製造方法におい
て、酸化チタン粒子とフッ素樹脂との重量比が、酸化チ
タン粒子:フッ素樹脂=1:9〜6:4の範囲であるこ
ととが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明を詳しく説明す
る。
【0022】図1(A)は、本発明の防汚フィルム1の
構成の一例を示す断面図である。図において、11は酸
化チタン粒子を含有するフッ素樹脂層であり、その片面
(図において下側の面)に酸化チタンを含有しないフッ
素樹脂層12が形成されている。前記フッ素樹脂層11
の厚みは、通常、5〜50μmであり、好ましくは10
〜30μmである。前記フッ素樹脂層12の厚みは、通
常、5〜50μmであり、好ましくは5〜15μmであ
る。この防汚フィルムを、接着剤または粘着剤を用いて
保護対象物表面に貼着した状態を図1(B)に示す。図
において、2は接着剤層または粘着剤層であり、3は保
護対象物であり、その他、図1(A)と同一部分には同
一符号を付している。このように、接着剤等を用いて保
護対象物に貼着した際、酸化チタン粒子を含有するフッ
素樹脂層11と接着剤層2との間に酸化チタン粒子を含
有しないフッ素樹脂層12が介在するため、接着剤層2
が酸化チタンによって酸化劣化することがなく、充分な
接着力を長期間維持できる。また、前記フッ素樹脂層1
2により、防汚フィルム1の機械的強度も充分なものと
なっている。なお、この例において、酸化チタンを含有
しないフッ素樹脂層に代えて無機繊維布層を形成しても
同様の効果が得られる。
【0023】本発明の防汚フィルムは、例えば、図2に
示すようにして作製できる。
【0024】まず、図2(A)に示すように、担体4を
準備する。担体としては、金属箔や金属シートのような
フィルム形成時の加熱によっても変形等を生じない耐熱
性を有するとともに、その上に形成されたフィルムを剥
がすことのできるものであれば特に限定なく使用でき
る。具体例としては、ステンレス箔、ポリイミドフィル
ムなどがあげられる。
【0025】そして、フッ素樹脂のディスパージョンを
準備し、前記担体4上に塗布する。このディスパージョ
ンのフッ素樹脂濃度は、種々の要因に応じて適宜決定す
るが、通常、約40〜60重量%である。フッ素樹脂デ
ィスパージョンの種類は特に制限されず、PTFE、P
FA、FEPなどの水分散体があげられる。この水分散
体において、フッ素樹脂の粒径は、通常、約0.2〜
0.3μmである。そして、このディスパージョンの塗
布は、例えば、担体をディスパージョン中に浸漬して引
き上げる方法、ディスパージョンをスプレー塗布や刷毛
塗りする方法、ディスパージョンを担体上に流延する方
法等がある。ついで、塗布されたディスパージョンを加
熱して分散溶媒を蒸発除去するとともにフッ素樹脂の焼
成を行うことにより、図2(B)に示すように担体4の
上にフッ素樹脂層12を形成する。この加熱は、二段階
加熱でもよく、例えば、分散溶媒を除去する加熱を行っ
た後、フッ素樹脂の焼成のための加熱を行ってもよい。
この加熱処理の条件は、分散溶媒およびフッ素樹脂の種
類、ディスパージョン濃度等により適宜決定される。な
お、このディスパージョンの塗布、加熱の一連の処理
は、目的のフッ素樹脂層の厚さとなるまで、繰返し行う
ことができる。
【0026】他方、酸化チタン粒子とフッ素樹脂とを含
むディスパージョンを準備する。このディスパージョン
は、フッ素樹脂濃度が、通常、40〜60重量%であ
る。そして、このディスパージョンを、前記フッ素樹脂
層12の上に塗布し、これを加熱して前記分散溶媒の蒸
発除去を行うとともに前記フッ素樹脂を焼成することに
より、図2(C)に示すような酸化チタン含有フッ素樹
脂層11を形成する。前記塗布量の割合は、酸化チタン
含有フッ素樹脂層の厚みが約5〜25μmとなる割合で
あり、具体的には、通常1〜100g/m2 、好ましく
は10〜50g/m2 である。また、前記ディスパージ
ョンの塗布およびフッ素樹脂の焼成の方法等は、前述と
同様である。
【0027】そして、図2(D)に示すように、担体4
を剥離して除去することにより、目的とする防汚フィル
ム1を作製することができる。
【0028】なお、この製造例では、担体上にフッ素樹
脂ディスパージョンを塗布してフッ素樹脂シートを作製
したが、本発明は、これに制限されない。例えば、フッ
素樹脂モールディングパウダーを圧縮成形して所定形状
のブロックとし、これを焼成後、シート状に切削するこ
とにより、フッ素樹脂シートを作製することができる。
この他、フッ素樹脂ファインパウダーに押出助剤を配合
して熟成した後、押出成形機で所定形状に成形し、さら
にロール圧延等でシート状に加工し、前記助剤を抽出除
去することによっても、フッ素樹脂シートを作製でき
る。このシートは未焼成であるが、加熱焼成して用いて
もよい。また、これらのフッ素樹脂シートは、目的に応
じ、カーボン、グラファイト、ガラス繊維、ブロンズ、
二硫化モリブデンなどを配合してもよい。
【0029】そして、このようにして作製したフッ素樹
脂シート上に、前述と同様にして酸化チタン粒子を配合
したフッ素樹脂層を形成する。
【0030】また、無機繊維布を用いる場合は、この上
に、前述と同様にして酸化チタン粒子を配合したフッ素
樹脂層を形成する。室内で使用する用途や短期間の使用
する用途では、前記無機繊維布に、直接、フッ素樹脂デ
ィスパージョンを塗布してももよいが、長期間使用する
場合は、無機繊維布を、酸化チタンを含有しないフッ素
樹脂ディスパージョンを1回以上塗布(厚み5μm以
上)して被覆するのが好ましい。また、ガラス繊維布を
使用する場合は、そのフィラメント径は細い程、強度が
高くなる。ガラス繊維布のフィラメント径は、通常、3
〜13μmの範囲である。また、市販のガラス繊維布
は、通常、サイジング剤が付着しており、このサイジン
グ剤が酸化チタン粒子の光触媒機能を阻害するおそれが
あるため、使用前に、ガラス繊維布を350℃以上の高
温に加熱して、サイジング剤を除去することが好まし
い。なお、無機繊維布としては、ガラス繊維布、多結晶
質繊維布、複合繊維布、金属繊維布等があげられる。前
記ガラス繊維布の材料の種類としては、例えば、Eガラ
ス、Sガラス、溶融石英(SiO2 )等があげられる。
また、前記多結晶質繊維布の材料の種類としては、アル
ミナ、ジルコニヤ、炭素、窒化ホウ素等があげられる。
前記複合繊維布の材料の種類としては、ホウ素/タング
ステン(ボロン繊維)、ホウ素/溶融石英、炭化ホウ素
/ホウ素/タングステン、炭化ケイ素/タングステン等
の複合材料があげられる。前記金属繊維布の材料の種類
としては、タングステン、モリブデン、超耐熱ニッケル
合金、鋼、ベリリウム、ステンレス鋼等があげられる。
また、無機繊維布の目付量は、材料の種類等により異な
るが、ガラス繊維布の場合、17〜1760g/m2
範囲である。
【0031】本発明において使用される前記酸化チタン
は、光触媒機能が優れるアナターゼ型が好ましい。ま
た、酸化チタン粒子の粒径は、通常、0.007〜0.
2μmであり、その配合量は、前述のとおりである。
【0032】図3の断面図に、本発明の防汚フィルムの
他の構成例を示す。図示のように、このフィルム1a
は、基材となるっフッ素樹脂シート(層)12の両面
に、酸化チタン粒子を含有するフッ素樹脂層11がそれ
ぞれ形成されて構成されている。前記フッ素樹脂シート
12の厚みは、通常、0.05〜2.0mm程度であ
る。前記酸化チタン含有フッ素樹脂層11の厚みは、通
常、約0.005〜0.05mmの範囲である。
【0033】図4の断面図に、本発明の防汚フィルムの
その他の構成例を示す。図示のように、このフィルム1
bは、無機繊維布層13の両面のそれぞれに、フッ素樹
脂層12および酸化チタン含有フッ素樹脂層11が、こ
の順序で積層形成されている。前記無機繊維布層13の
厚みは、通常、約0.03〜1.0mmの範囲である。
その他の層の厚みは、前述の図3の場合と同様である。
なお、フッ素樹脂層12は、無機繊維布層13の保護層
としての役割も果たす。
【0034】このようにして得られた本発明の防汚フィ
ルムは、例えば、保護対象物の表面に接着剤あるいは粘
着剤を塗布した後、ラミネート等の方法により接着ある
いは粘着させることにより貼着する。このとき、酸化チ
タン粒子含有フッ素樹脂層の付加的な効果として、酸化
チタン粒子により紫外線量が減少するため、接着剤、粘
着剤、粗面化処理面の耐候性の向上が期待できる。
【0035】本発明の防汚フィルムにおいて、酸化チタ
ン粒子を含まないフッ素樹脂層表面に対し粗面化処理を
行い接着性を向上させることが好ましいのは先に述べた
とおりである。この粗面化処理としては、スパッタエッ
チング処理、コロナ放電処理、金属ナトリウム処理、プ
ラズマ処理等の公知の方法を採用できる。特にスパッタ
エッチング処理は、接着処理が困難なフッ素樹脂に対し
ても効果があり、しかも着色等を生じることがないため
好ましい。しかし、フッ素樹脂の種類によっては、コロ
ナ放電等でもスパッタエッチング処理と同様の充分な効
果が得られる。そして、粗面化処理を行ったフッ素樹脂
層表面には印刷等も行ってもよい。
【0036】本発明の防汚フィルムにおいて、酸化チタ
ン含有フッ素樹脂層が位置する面と反対側の面に予め接
着剤剤層を設けることが好ましい。このようにすると、
防汚フィルムをラミネート用フィルムとすることがで
き、保護対象物との接着が容易となる。また、前記接着
剤層をフッ素樹脂層上に形成する場合は、このフッ素樹
脂層表面を粗面化処理した後に形成することが好まし
い。なお、前記接着剤としては、例えば、ポリエステ
ル、ポリアミドなどのホットメルト接着剤があげられ
る。また、接着剤層の形成は、コーティングやフィルム
ラミネーションにより実施できる。
【0037】また、本発明の防汚フィルムは、前記接着
剤層に代えて粘着剤層を形成してもよい。これにより、
本発明の防汚フィルムは、粘着テープとすることがで
き、これにより、任意の形状に自由に変形しやすくな
り、また手アカあるいは汚れが付着しやすい部分に容易
に貼り付けることができる。また、前記粘着剤層をフッ
素樹脂層上に形成する場合は、このフッ素樹脂層の粗面
化処理を行った後に形成することが好ましい。なお、前
記粘着剤としては、例えば、アクリル系やシリコーン系
などの粘着剤があげられる。また、粘着剤層の形成は、
コーティングなどを行なうことにより実施できる。
【0038】本発明の防汚フィルムは、酸化チタン含有
フッ素樹脂層表面に太陽光あるいは蛍光灯光等の光があ
たると、酸化チタン粒子の光触媒反応による強い酸化力
が発現し、フィルム表面に付着した有機物が分解され、
有機物をバインダーとして付着していた無機物粒子も前
記バインダーを失い、洗浄、拭き取り等により容易に除
去できる。また、しつこい汚れである油汚れ、ヤニ等の
拭き取り時の残留物も同様に光触媒作用により分解除去
できる。そして、本発明の防汚フィルムは、これが有す
る酸化チタン粒子により耐汚染性と共に光触媒作用によ
る抗菌作用を奏することも期待できる。
【0039】
【実施例】以下、実施例について比較例と併せて説明す
る。
【0040】(実施例1)厚さ50μmのステンレス箔
を担体とし、これをPTFE濃度40重量%の水性ディ
スパージョン中に浸漬して引き上げ、その後110℃で
60秒間加熱して水を除去し、ついで390℃で90秒
間加熱することによりPTFEを焼成し、前記ステンレ
ス箔の上にPTFE層を形成した。この層の厚さは、7
μmであった。次に、PTFE粉末および酸化チタン粒
子を含有する水性ディスパージョン中に上記PTFE層
が形成されたステンレス箔を浸漬し引き上げ、その後、
110℃で60秒間加熱して水を除去し、ついで温度3
90℃で90秒間加熱することにより、PTFEを焼成
し、酸化チタン粒子を含有するPTFE層を形成した。
この酸化チタン粒子およびPTFEの水性ディスパージ
ョンへの浸漬および多段加熱をさらにもう一度繰り返し
行った後、ステンレス箔を剥離して除去することによ
り、酸化チタン粒子を含有するPTFE層(厚さ18μ
m)の片面に酸化チタンを含まないPTFE層が形成さ
れた防汚フィルム(全体厚さ25μm)を作製した。
【0041】なお、上記酸化チタン粒子を含むPTFE
層形成用のディスパージョンは、PTFE粉末濃度60
重量%のディスパージョン(旭アイシーアイフロロポリ
マーズ社製、フルオンAD−1)100重量部にアナタ
ーゼ型酸化チタン粒子(石原産業社製、商品名ST−4
1)40重量部および蒸留水40重量部を攪拌しながら
分散し、さらに全重量に対して1重量%のシリコーン系
界面活性剤(日本ユニカー社製、商品名L−77)を攪
拌しながら加えることによって調製した。また、この酸
化チタン粒子を含有するPTFE層において、酸化チタ
ン粒子とPTFE粉末との重量比(酸化チタン粒子:P
TFE粉末)は4:6であった。
【0042】このようにして得られた防汚フィルムの酸
化チタン粒子を含むPTFE層側の表面を走査式電子顕
微鏡で観察した結果、酸化チタン粒子が表面に露出し、
かつこの部分以外は孔のない緻密な構造をしていた。
【0043】(実施例2)酸化チタン粒子の配合量を
6.7重量部とした以外は、実施例1と同様にして、酸
化チタン粒子を含有するPTFE層(厚さ18μm)の
片面に酸化チタンを含まないPTFE層が形成された防
汚フィルム(全体厚さ25μm)を得た。なお、この酸
化チタン粒子を含有するPTFE層における酸化チタン
粒子とPTFE粉末との重量比(酸化チタン粒子:PT
FE粉末)は1:9であった。
【0044】(実施例3)酸化チタン粒子の配合量を1
40重量部とした以外は実施例1と同様にして、酸化チ
タン粒子を含有するPTFE層(厚さ18μm)の片面
に酸化チタンを含まないPTFE層が形成された防汚フ
ィルム(全体厚さ25μm)を得た。なお、この酸化チ
タン粒子を含有するPTFE層の酸化チタン粒子とPT
FE粉末との重量比(酸化チタン粒子:PTFE粉末)
は7:3であった。
【0045】(比較例1)担体として厚さ50μmのス
テンレス箔を用い、これをPTFE濃度40重量%の水
性ディスパージョン中に浸漬して引き上げ、その後11
0℃で60秒間加熱して水を除去し、ついで390℃で
90秒間加熱することによりPTFEを焼成してPTF
E層を形成した。このディスパージョン中への浸漬、引
き上げ、加熱による層形成作業を更に2回繰り返して、
厚さ23μmのPTFE層を形成し、ステンレス箔を剥
離して除去することにより、PTFEフィルムを得た。
【0046】このようにして得られた実施例1、2、3
および比較例1の防汚フィルムについて、屋外に6か月
間暴露して酸化チタン粒子を含有するPTFE層表面の
耐汚染性を調べた。その結果を、下記の表1に示す。ま
た、併せて、酸化チタン粒子のPTFE層との密着性も
同表に示す。なお、表中の◎は、酸化チタンの脱落がな
かったもの、○は僅かに酸化チタンの脱落があったもの
を示す。
【0047】
【表1】
【0048】上記表1から、実施例1および実施例3の
防汚フィルムは、汚染が認められず、実施例2の防汚フ
ィルムは、僅かに汚染が認められたものの、比較例1と
比べ、その汚染は小さかった。これに対し、比較例1の
防汚フィルムは、顕著に汚染が確認された。実施例1お
よび実施例2の防汚フィルムでは、酸化チタン粒子の脱
落がなく、実施例3の防汚フィルムでは、酸化チタン粒
子の僅かの脱落が認められたが、汚染度の結果から分か
るように、耐汚染性に影響を及ぼすものではなかった。
【0049】(実施例4)実施例1で得た防汚フィルム
の酸化チタン粒子を含まないPTFE層表面をスパッタ
エッチング処理した。この処理は、雰囲気ガスとしてア
ルゴンガスを用い、雰囲気圧0.05Torr、放電電
力30W・sec/cm2 の条件で20秒間行った。
【0050】このスパッタエッチング処理の効果を確認
するため、処理面に対する市販粘着テープ(日東電工社
製、商品名No.31B)の接着力を測定したところ、
1.2kg/19mmであった。なお、この接着力試験
は、処理面に粘着テープを2kgのローラーで押圧して
貼り付けた後、温度25℃、引張速度300mm/分の
条件で180°ピーリング法により行った。また、前記
処理を施していない酸化チタン粒子を含まないPTFE
層表面に対して同様な試験をしたところ、接着力は0.
1kg/19mmであった。
【0051】(実施例5)実施例4の防汚フィルムにお
いて、スパッタエッチング処理した酸化チタン粒子を含
まないPTFE層表面に、溶剤系ホットメルト接着剤を
塗布した。この塗布は、アプリケーターを用いて手塗り
で行った。このときの接着剤の乾燥塗布厚は15μmで
あった。この防汚フィルムの接着剤層と、その表面が接
着処理済みの鋼板とをラミネーターロールを用いて加熱
圧着したところ、前記防汚フィルムは鋼板としっかり接
着した。
【0052】(実施例6)実施例4の酸化チタン粒子を
含まないPTFE層表面に接着処理した防汚フィルム
に、溶剤に溶かしたシリコン系粘着剤を塗布した。この
塗布はコーターを用いて手塗りで行った。このとき、粘
着剤の乾燥塗布厚は30μmであった。この防汚フィル
ムを2kgのローラーで押圧して前記粘着剤層を介して
表面が接着処理済みの鋼板と貼り付けたところ、鋼板と
しっかり粘着した。
【0053】(比較例2)実施例1と同様にし、PTF
E粉末および酸化チタン粒子を含むディスパージョンに
ステンレス箔を浸漬し、引き上げ、その後加熱する層形
成作業を2回繰り返して、厚さ18μmの酸化チタン粒
子が含有されたPTFE層のみのフィルムを得た。この
フィルムのステンレス箔担体側にあった方の表面を実施
例4と同様にスパッタエッチング処理した。その後、こ
の処理面に実施例5と同様に接着剤を塗布し鋼板としっ
かり接着させた。
【0054】(比較例3)比較例2と同様にして、スパ
ッタエッチング処理した酸化チタン粒子を含有するPT
FE層のみのフィルムを作製した。そして、このフィル
ムの前記処理面に、実施例6と同様に粘着剤を塗布し鋼
板としっかり接着した。このようにして作製した、実施
例5、6および比較例2、3の防汚フィルムについて、
鋼板に貼着した状態で6カ月間の屋外暴露試験を行っ
た。その結果を下記の表2に示す。
【0055】
【表2】
【0056】上記表2にから、実施例5の防汚フィルム
において、酸化チタン粒子を含むPTFE層の表面には
汚染が見られず、防汚フィルムの接着剤からの剥がれ、
浮き等はみられなかった。また、実施例6の防汚フィル
ムにおいても、酸化チタン粒子を含むPTFE層の表面
には汚染が見られず、また、防汚フィルムの粘着剤から
の剥がれ、浮き等はみられなかった。これに対し、比較
例2のフィルムでは、酸化チタン粒子を含むPTFE層
の表面には汚染が見られなかったが、フィルムが接着剤
から浮いて剥がれている部分があった。また、比較例3
のフィルムでは、酸化チタン粒子を含むPTFE層の表
面には汚染が見られなかったが、比較例2と同様にフィ
ルムが粘着剤から浮いて剥がれている部分があった。
【0057】(実施例7)乳化重合により得られたPT
FEファインパウダーにパラフィン系潤滑剤を24重量
%配合し、熟成後ペースト押出しによって丸棒状の成形
物を得、カレンダー加工によって厚み0.1mmの未焼
成PTFEシートとした。その後、パラフィン系潤滑剤
を溶剤で抽出除去し、PTFEシートを得た。
【0058】次にPTFE粉末及びアナターゼ型光触媒
酸化チタンを含むディスパージョンを未焼成PTFEシ
ートの両面に塗布し、110℃で60秒間加熱して水分
を除去し、ついで390℃で90秒間加熱焼成すること
によって付着割合20g/m 2 の酸化チタン含有PTF
E層をもつ目的の防汚フィルムを得た。
【0059】なお、光触媒酸化チタンを含むディスパー
ジョンの濃度は40重量%として1回の塗布で片面に2
0g/m2 を越えないようにした。コーティングスピー
ドや濃度調整などによって片面に20g/m2 を越える
ような塗布も可能であるが表面状態が荒れた状態になり
やすいため目的の付着量にするためには片面に20g/
2 以下の付着量を数回に分けて塗布するようにするこ
とが望ましい。
【0060】上記光触媒酸化チタンを含むPTFE層形
成用のディスパージョンはPTFE粉末濃度60重量%
のディスパージョン(旭アイシーアイフロロポリマーズ
社製、商品名フルオンAD−1)100重量部中にアナ
ターゼ型光触媒酸化チタン(石原産業社製、商品名ST
−01)40重量部及び蒸留水40重量部を攪拌しなが
ら分散させ、さらに全重量に対して1重量%のシリコー
ン系界面活性剤(日本ユニカー社製、商品名L−77)
を攪拌しながら加えることによって調製した。なお、こ
の光触媒酸化チタンを含むPTFE層の光触媒酸化チタ
ンとPTFEの重量比は4:6である。
【0061】このようにして得られた防汚フィルムの最
外層の表面を走査式電子顕微鏡で観察した結果、光触媒
酸化チタン微粒子が表面に露出した孔のない緻密な構造
をしていた。
【0062】つぎに、この防汚フィルムついて悪臭物質
の分解試験を行った。すなわち、まず、ブラックライト
をセットした内容積4リットルの密閉容器の中に、防汚
フィルム(5cm×5cm)を配置し、悪臭物質のトリ
メチルアミン100ppmを注入した後、ブラックライ
トを点灯し1mW/cm2 の紫外光が前記防汚フィルム
に当たるようにした。30分後、ガスクロマトグラフを
用いて容器内のトリメチルアミンの濃度を測定した結
果、8ppmに減少していた。光のない場合も25pp
mに減少した。しかし、この注入操作を3回繰り返した
ところ、光照射の場合は10ppmまで減少したが、光
のない場合は減少しにくくなり、60ppmまでしか減
少しなかった。
【0063】(実施例8)実施例7と同じ防汚フィルム
を350℃雰囲気のロール延伸機で縦方向に3倍延伸
し、空隙率45%のフィルムとした。この防汚フィルム
について、実施例7と同じように悪臭物質(トリメチル
アミン)の分解性を測定した結果、100ppm注入し
たものが2ppmに減少していた。光のない場合も9p
pmに減少した。しかし、この注入操作を3回繰り返し
たところ、光照射の場合は4ppmまで減少したが、光
のない場合は減少しにくくなり、45ppmまでしか減
少しなかった。
【0064】(実施例9)厚さ0.1mmのガラスクロ
ス(鐘紡社製、KS−1202J)にPTFE粉末濃度
60重量%のディスパージョン(旭アイシーアイフロロ
ポリマーズ社製、商品名フルオンAD−1)を塗布して
100℃、90秒で水分を除去した後、370℃で2分
加熱することによって焼成した。この操作を繰り返して
被覆割合200g/m2 のPTFEコーティングシート
を得た。このシートの表面に実施例7と同じ組成の光触
媒酸化チタンを含むPTFEディスパージョンを塗布し
前述と同じ操作で水分を除去して370℃で焼成した。
これによって付着割合230g/m2 の酸化チタン含有
フッ素樹脂層を有する防汚フィルムを得た。この防汚フ
ィルムについて、実施例7と同じように悪臭物質(トリ
メチルアミン)の分解性を測定した結果、100ppm
注入したものが5ppmに減少していた。光のない場合
も15ppmに減少した。しかし、この注入操作を3回
繰り返したところ、光照射の場合は7ppmまで減少し
たが、光のない場合は減少しにくくなり、55ppmま
でしか減少しなかった。
【0065】
【発明の効果】以上のように、本発明の防汚フィルム
は、酸化チタン粒子を含有するフッ素樹脂層の片面に酸
化チタン粒子を含有しないフッ素樹脂層および無機繊維
布層の少なくとも一方の層が形成されている。このよう
な構成にすることにより、前記酸化チタンを含有しない
フッ素樹脂層等が、この防汚フィルムを保護対象物表面
に貼着した際に形成される接着剤層あるいは粘着剤層を
前記酸化チタンの酸化作用から防御する。このため、本
発明の防汚フィルムは、接着性が優れ、保護対象物を長
期間被覆保護することができる。また、前記酸化チタン
を含有しないフッ素樹脂層等は、防汚フィルム全体の充
分な機械的強度を担保する。このため、本発明の防汚フ
ィルムでは、酸化チタン粒子を大量に配合したり、これ
を含むフッ素樹脂層を薄膜化することが可能となり、酸
化チタンの充分な露出度を確保できる。この結果、本発
明の防汚フィルムは、優れた耐汚染性を奏する。
【0066】また、本発明の防汚フィルムは、本発明の
製造方法により製造することができ、またこの製造方法
によれば、酸化チタン粒子をフッ素樹脂層表面から充分
に露出させた状態にすることが可能となる。このため、
酸化チタン粒子の酸化力が充分に発揮され、この結果、
本発明の製造方法により製造された防汚フィルムは、耐
汚染性に優れたものとなる。
【0067】また、補強層としてフッ素樹脂層を形成し
た場合は、種々形状に加工ができ、延伸操作等により表
面積を大きくすることも可能であり、表面積が拡大され
れば酸化チタンと悪臭物質等との接触面積も大きくなっ
て、防汚性に優れたフィルムとすることができる。ま
た、強度を要求される用途では、ガラスクロス等のガラ
ス繊維等を使用すればよい。
【0068】さらに、本発明の防汚フィルムをカーテン
やロールスクリーン等の用途に使用すれば、これらに、
防汚性や抗菌性等の新たな機能を付加することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図(A)は、本発明の防汚フィルムの一例の構
成を示す断面図であり、図(B)は、前記防汚フィルム
を保護対象物に貼着した状態を示す断面図である。
【図2】図(A)から(D)は、本発明の防汚フィルム
の製造工程の一例を示す断面図である。
【図3】本発明のその他の実施例の構成を示す断面図で
ある。
【図4】本発明のさらにその他の実施例の構成を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 防汚フィルム 2 接着剤層または粘着剤層 3 保護対象物 11 酸化チタン粒子を含有するフッ素樹脂層 12 酸化チタン粒子を含有しないフッ素樹脂層 13 無機繊維布層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年8月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正内容】
【0056】上記表2から、実施例5の防汚フィルムに
おいて、酸化チタン粒子を含むPTFE層の表面には汚
染が見られず、防汚フィルムの接着剤からの剥がれ、浮
き等はみられなかった。また、実施例6の防汚フィルム
においても、酸化チタン粒子を含むPTFE層の表面に
は汚染が見られず、また、防汚フィルムの粘着剤からの
剥がれ、浮き等はみられなかった。これに対し、比較例
2のフィルムでは、酸化チタン粒子を含むPTFE層の
表面には汚染が見られなかったが、フィルムが接着剤か
ら浮いて剥がれている部分があった。また、比較例3の
フィルムでは、酸化チタン粒子を含むPTFE層の表面
には汚染が見られなかったが、比較例2と同様にフィル
ムが粘着剤から浮いて剥がれている部分があった。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0067
【補正方法】変更
【補正内容】
【0067】また、補強層としてフッ素樹脂層を形成し
た場合は、種々形状に加工ができ、延伸操作等により表
面積を大きくすることも可能であり、表面積が拡大され
れば酸化チタンと悪臭物質等との接触面積も大きくなっ
て、防汚性に優れたフィルムとすることができる。ま
た、強度を要求される用途では、ガラスクロス等の無機
繊維布等を使用すればよい。
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 憲司 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化チタン粒子を含有するフッ素樹脂層
    の片面に、酸化チタン粒子を含有しないフッ素樹脂層お
    よび無機繊維布層の少なくとも一方の層が形成された防
    汚フィルム。
  2. 【請求項2】 酸化チタン粒子を含有するフッ素樹脂層
    が非多孔性である請求項1に記載の防汚フィルム。
  3. 【請求項3】 酸化チタン粒子が、フッ素樹脂層の表面
    から露出している請求項1または2記載の防汚フィル
    ム。
  4. 【請求項4】 酸化チタン粒子を含有するフッ素樹脂層
    における酸化チタン粒子とフッ素樹脂樹脂との重量割合
    が、酸化チタン粒子:フッ素樹脂樹脂=1:9〜7:3
    の範囲である請求項1〜3のいずれか一項に記載の防汚
    フィルム。
  5. 【請求項5】 酸化チタン粒子を含有するフッ素樹脂層
    における酸化チタン粒子とフッ素樹脂樹脂との重量割合
    が、酸化チタン粒子:フッ素樹脂樹脂=3:7〜6:4
    の範囲である請求項1〜3のいずれか一項に記載の防汚
    フィルム。
  6. 【請求項6】 酸化チタン粒子を含有しないフッ素樹脂
    層表面が、粗面化処理されて接着性を向上させた請求項
    1〜5のいずれか一項に記載の防汚フィルム。
  7. 【請求項7】 酸化チタン粒子を含有するフッ素樹脂層
    が位置する面と反対側の面上に接着剤層が形成された請
    求項1〜6のいずれか一項に記載の防汚フィルム。
  8. 【請求項8】 酸化チタン粒子を含有するフッ素樹脂層
    が位置する面と反対側の面上に粘着剤層が形成された請
    求項1〜6のいずれか一項に記載の防汚フィルム。
  9. 【請求項9】 フッ素樹脂シートおよび無機繊維布の少
    なくとも一方の表面に、フッ素樹脂と酸化チタン粒子を
    含むディスパージョンを塗布する工程と、前記ディスパ
    ージョン中の分散溶媒を蒸発除去する工程と、前記フッ
    素樹脂の焼成を行って酸化チタン粒子を含有するフッ素
    樹脂層を形成する工程とを備える防汚フィルムの製造方
    法。
  10. 【請求項10】 酸化チタン粒子とフッ素樹脂との重量
    比が、酸化チタン粒子:フッ素樹脂=1:9〜6:4の
    範囲である請求項9記載の防汚フィルムの製造方法。
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