JPH1046243A - 缶用鋼板の製造方法 - Google Patents
缶用鋼板の製造方法Info
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- JPH1046243A JPH1046243A JP19912396A JP19912396A JPH1046243A JP H1046243 A JPH1046243 A JP H1046243A JP 19912396 A JP19912396 A JP 19912396A JP 19912396 A JP19912396 A JP 19912396A JP H1046243 A JPH1046243 A JP H1046243A
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Abstract
の材質ガ幅方向に均一であって、優れたプレス加工特性
を有し、多様な製缶用途に供しうる缶用鋼板の製造方法
を提供する。 【解決手段】鋼中のC量が0.03wt%以下である連続鋳造
鋳片を、加熱炉を経由することなく直ちに熱間粗圧延
し、粗圧延で得られたシートバーの両幅端部を加熱昇温
することにより、圧延終了温度が鋼帯の全幅にわたって
Ar3変態点未満、(Ar3変態点−100℃)以上になる
ように熱間仕上げ圧延し、その後、冷間圧延、焼鈍およ
び調質圧延を行う。
Description
板の製造方法に関し、特に、調質度T1〜T6、DR8
〜DR10の全調質度および各種プレス加工法でつくら
れる2ピース缶(SDC: Shallow-Drawn Can, DRDC: Draw
n & Redrawn Can, DTRC: Drawn & Thin Redrawn Can, D
WIC: Drawing & Wall Ironing Can ),胴を接合してつ
くられる3ピース缶(Side Seam Soldered Can, Side S
eam Welded Can, Thermoplastic Bonded Side Seam Ca
n)などの使途に用いて好適であり、無地のフイルムを
表裏両面にラミネートした後,あるいは缶外面相当は印
刷済みのフイルムを,裏面には無地のフイルムをラミネ
ートした後でも問題なく製缶でき,また,3ピース缶の
製缶時における胴板の巻き方向が、圧延方向でも板幅方
向でも支障がない、板幅方向に均一な材質を有する缶用
鋼板を経済的に製造する方法に関する。
めっきを施した後、製缶され、飲料缶、食缶等に使用さ
れる。特に、缶詰の95%以上を占める飲料缶の生産量
は増加の一途をたどり,今日では、国民一人当たり1缶
/日の飲料缶を消費するまでになってきた。このように
大量消費財になってきた缶用鋼板の生産性を合理的に高
めることは,地球環境的にも益々重要になってきてい
る。そして、この缶用鋼板において特筆すべきは、他の
鋼板と比べて、極薄であることと、幅方向における均一
な材質が必要であることである。
めに、従来から一般的に採用されてきた方法は、転炉,
真空脱ガス処理法で成分を調整した低炭素鋼や極低炭素
鋼の溶鋼を連続鋳造法で鋳片に凝固した後,鋳片の表面
欠陥を除去し,加熱炉で再加熱した後,数機の粗圧延機
でシートバーに圧延し,続いて仕上圧延機で数mm厚み
の熱延鋼帯とした後,直ちに水冷して巻き取って熱延鋼
板に仕上げ,これを酸洗,冷間圧延し,さらに焼鈍,調
質圧延の後,前記各種めっきを行うものであった。上記
製造方法において,製造コスト及び品質の6割以上は,
連続鋳造鋳片から熱延鋼帯を製造する段階で支配される
といってよい。従って,特にこの工程において、製造コ
スト及び品質の両方が満たされる合理的な製造方法を確
立することが強く望まれていた。このような観点から、
連続鋳造鋳片を再加熱することなく直接熱間圧延する工
程により製造することが可能になれば、省エネルギー、
工程短縮になるので、製造コストの上から有利となる。
解決すべき問題があり、そのうちの幾つかについては、
これまでの努力によってかなりの部分が解決してきた。
まず最初に、無欠陥鋳片の製造技術の確立が挙げられ
る。すなわち、従来のように、連続鋳造鋳片をいったん
冷却して表面欠陥を手入れ除去すると,鋳片の温度低下
が大きく、加熱炉を通さずに直接圧延することが不可能
となる。そのため、無欠陥鋳片が必要不可欠となり、底
吹転炉での精錬と真空脱ガス処理による高清浄度鋼化,
大容量タンディッシュ・垂直曲げ型連続鋳造機の採用,
鋳型内湯面変動の鎮静化,浸漬ノズル吐出形状の最適化
による溶鋼内吐出流の適正化,電磁ブレーキによる鋳型
内溶鋼の流動制御,介在物吸収能に優れたモールドフラ
ックスの採用等により解決が図られ,無欠陥鋳片の生産
が可能になった。
術の確立も大きく寄与した。すなわち、従来の技術で
は、鋼板の様々な受注幅に能率よく対応できなかった
が、スラブサイジングミルやスラブ幅プレスによる幅の
大圧下技術の開発、仕上圧延機における異幅圧延を可能
にするための,耐磨耗性高強度ロールの開発,ロールの
局部磨耗防止技術の開発,局部磨耗したロールへのオン
ライン・ロールグラインダーの適用などにより、解決が
図れるようになった。また,クラウン制御は,クロスロ
ールの採用により大幅に改善ができ,仕上圧延での自由
度,スケジュールフリー圧延技術の開発が進むととも
に,鋼板の寸法精度も向上した。
は、鋳片温度の低下への対処技術の確立が必要である。
連続鋳造後の鋳片温度が低く,そのまま加熱炉を通さず
に熱間圧延すると,同一の鋳片でも鋳片温度が高い部分
は大きく伸び,温度が低い部分は伸びにくくなり,竪ロ
ールによる矯正の限界を超えて,直線的に圧延を行うこ
とが難しかった。このほか、仕上圧延終了温度(FD
T)は、良好なr値を得るためには、Ar3 点以上にす
ることが必要であると(例えば特開平4−333525)考え
られており、熱間圧延時の温度を一定レベル以上に確保
することが求められていた。これらに対処するために,
連鋳機と熱間圧延機とを直線的に直結、短絡配置し,そ
の間を保熱・断熱する設備配列を基本にして,搬送ある
いは圧延時での温度降下を小さくするための鋳片の大断
面厚化、高速鋳造技術の開発,鋳片幅方向の中央部を重
点的に水冷する水冷方式の採用,鋳造工程後半部におけ
る冷却を省略し,鋳片の持っている潜熱及び顕熱を有効
利用することによる鋳片温度の高温化,さらに,鋳片温
度の低下が大きい幅方向端部(幅端部)への加熱昇温な
どが活用されるようになった。
適用しても、自動車用鋼板のような板厚が大きい鋼板へ
熱間圧延するのに必要な温度は確保できるものの、板厚
が小さい缶用鋼板へ熱間圧延するのに必要な温度を確保
することは困難であった。以上述べたように、設備的な
技術開発が進んでも,再加熱を省略すれば,従来の再加
熱法に比較して,低温圧延、低温巻き取りが避けられな
かった。しかも、温度低下は、熱延鋼帯の幅端部、ある
いはさらに鋼帯長さ方向の先端部、後端部で著しく、鋼
帯内における材質の不均一やこれによってもたらされる
鋼帯の形状不良が不可避であるという問題があった。
いた上記問題点に鑑み、鋳片の再加熱を省略しても、鋼
帯の幅方向において、均一な材質が得られる缶用鋼板の
合理的な製造方法を提供することにある。本発明の他の
目的は,鋳片の再加熱を省略しても、幅方向の端5mm
の位置から中央にかけて、硬さ、ランクフォード値(r
値)などの材質が均一な缶用鋼板の製造方法を提供する
ことにある。本発明のさらに他の目的は,鋳片の再加熱
を省略しても、鋼帯の幅方向および長さ方向において、
硬さ、ランクフォード値(r値)などの材質が均一で、
しかも優れた製缶加工特性を有し、多様な製缶用途に供
しうる缶用鋼板の製造方法を提供することにある。
解決に向けて、連鋳機と熱間圧延機とを直線的に直結、
短絡配置した設備列を用い,鋳片を再加熱することなく
缶用熱延鋼帯を製造す技術について研究した。特に、シ
ートバーの均熱温度制御、仕上圧延機出側直後から巻き
取りまでの冷却制御および鋼の成分組成などに着目し
て、直接圧延による缶用鋼板製造技術の原点に立ち返り
鋭意研究した結果、これらの条件を適正に制御すれば、
上記課題が解決可能であることを見いだし、本発明を完
成するに至った。すなわち、本発明の要旨構成は次のと
おりである。
鋳造鋳片を、加熱炉を経由することなく直ちに熱間粗圧
延し、粗圧延で得られたシートバーの両幅端部を加熱昇
温することにより、圧延終了温度が鋼帯の全幅にわたっ
てAr3変態点未満、(Ar3変態点−100℃)以上にな
るように熱間仕上げ圧延し、その後、冷間圧延、焼鈍お
よび調質圧延を行うことを特徴とする缶用鋼板の製造方
法。
行するシートバーと接合した後、両幅端部を加熱昇温す
る、上記(1) に記載の缶用鋼板の製造方法。
秒間放冷し、引き続き100 ℃/sec 以上の速度で冷却
し、700 ℃以下の温度で巻き取る上記(1) または(2) に
記載の缶用鋼板の製造方法。
下とし、冷間圧延を圧下率90%以下とする上記(1) 〜
(3) のいずれか1つに記載の缶用鋼板の製造方法。
(1) 〜(4) のいずれか1つに記載の缶用鋼板の製造方
法。
部はFeおよび不可避的不純物からなる上記(1) 〜(4) の
いずれか1つに記載の缶用鋼板の製造方法。
する。発明者らは、先ずはじめに、従来から既知の方
法、すなわち連鋳機と熱間圧延機を単に直線的に直結、
短絡配置した設備列を用い,再加熱を省略して熱間圧延
する方法により製造した熱延鋼帯について、その金属組
織、材質を調査した。このとき、鋳片のサイズは260
mm厚×1000mm幅であり、連続鋳造後の高温鋳片を,
再加熱することなく大圧下圧延、超高速圧延によって熱
間圧延(仕上げ圧延終了温度:Ar3以上)し、2.0mm の
熱延鋼帯とした。得られた熱延鋼帯について,結晶粒径
分布を光学顕微鏡にて調査を行った結果を図1に示す。
図1に示すように、結晶粒径の分布は大きく3領域に分
かれ、幅方向にも、長さ方向にも不均一になることがわ
かった。この現象は、従来の再加熱法により、同様な条
件で製造した場合には,結晶粒径分布がほぼ全幅、全長
にわたって均一に揃った細粒となることと相違してい
る。
板を、酸洗、冷間圧延しても,結晶粒径が大きい鋼帯の
幅方向端部及び長さ方向端部は中央部に比べて,伸び率
が大きくなり,平坦度が悪い冷延鋼帯になる。そしてこ
の冷延鋼帯を、連続焼鈍後,調質圧延により見掛け上,
平坦に仕上げたとしても,3ピース缶の製缶工程におい
て、印刷を施した後,缶単位のブランクシートにスリッ
トカットを行うと,周辺の拘束が開放されて,圧延方向
に反ったり,板幅方向に反ったりして,大板1枚の中で
も,ほとんど不規則な平坦度のブランクシートになり,
製缶が難しいことが分かった。また,プレス加工で製缶
される2ピース缶法においては,大きなコイルから直
接、深絞り加工を行えば,上記のような問題は生じない
が,缶体に仕上げた段階で、円周方向の缶高さが,熱延
鋼帯の幅方向端部及び長さ方向端部では中央部に比べて
不揃いになるとともに,缶胴部の円周方向の板厚分布も
同様に不揃いになるので,正常な缶に仕上がらないこと
も分かった。この原因はr値の面内異方性(Δr)が悪
くなったことによると考えられた。
がもたらされる原因について、特に熱間仕上げ圧延終了
温度(以下、単に「FDT」と略記する。)との関係に
ついて、調査、検討し,次のように考えた。すなわち,
FDTがAr3 変態点温度以上のオーステナイト(γ)
単相領域であれば,仕上圧延機の最終スタンド出側直後
は熱延加工組織であるが,その後γが再結晶し,さらに
冷却が進むとγからフェライト(α)の変態を起こすの
で,細粒になる。そしてコイルに巻き取る際の,巻き取
り温度(CT)が高温であれば自己焼鈍により粒径は大
きくなり,炭化物も凝集粗大化する。また,低温で巻き
取れば微細粒径となり炭化物も微細になる。一方,FD
TがAr3 変態点温度以下の(α+γ)二相領域となれ
ば、γの部分は前記と同様な過程を経るが,αの部分は
単に歪−焼なまし(strain-annealing)となる。すなわ
ち,最終スタンドの軽圧下率(約10〜20%)の熱間
加工ののち,高温で巻き取ると焼なましが進み,結晶粒
径は極粗大粒化する。したがって,FDTが二相領域の
場合には、γがαに変態した粒と,αが歪−焼なましで
極粗大粒化した粒との混合組織となり,全体として粗大
組織となる。なお,低温で巻き取ればおのおのの温度に
対応して粒径は小さくなるが,それでも,基本的には粗
大粒組織になる。
じにすれば,熱延鋼帯の幅方向、長さ方向の中央部はA
r3 温度以上のFDTを確保できて,結晶粒径は細粒に
なる。しかし,熱延鋼帯の周辺部は熱間圧延中の降温に
よりAr3 より低温となり、粗大粒組織となる。また,
FDTがAr3 温度以上を確保できる中央部でも,熱間
圧延中の温度降下の違い、大型コイルに巻き取った後の
自己焼鈍温度は中央部ほど高温に長く維持できること等
により温度勾配が生じる。その結果,中央部でもその外
周部はAr3 温度直上のため結晶粒径がより小さくな
る。すなわち,中央部はさらに2領域に分かれ,結晶粒
組織帯は3領域になる。図1においては、結晶粒組織と
ともに、これらに対応するFDTを併記して示してい
る。
板幅中央におけるFDTを、Ar3点(Ar3:900℃)
以上として製造した場合のほか、Ar3未満として製造し
た場合について、それぞれ、板幅方向における硬さと結
晶粒径を調査した結果を示す。図2から、従来,常識的
に採用されてきた,FDTをAr3 点以上とする、条件
で熱間圧延を行なっても,幅端から40〜50mmまでの
幅端部は硬さが小さく,とくに幅端から5mmの位置の
硬さは極端に小さくなり,また逆に,幅端部の内側は細
粒になり、硬さが大きくなっており、幅端部の広い領域
にわたり硬さの不均一を生じていることが分かった。こ
のように、従来の再加熱省略法においては、FDTを幅
端部までAr3 点以上に確保することが難しく,その結
果として,幅方向に均一な材質を有する熱延鋼帯を製造
することが難しい。そして、これをそのまま冷間圧延す
いると、幅端部が伸びる,いわゆる“耳伸び”不良に,
そして,中央部と端部の境界が極端に伸びにくく,冷間
圧延後,反りとして不良になることが考えられる。この
ように製造しても、高強度、広幅極薄化に伴って、幅端
部は耳切り除去を、ブランク反り部は大板で除去せざる
をえず、製品歩留りも低く(経済的に悪く)なるばかり
である。なお、幅端部の温度低下を、粗圧延機−仕上げ
圧延機間に設けたシートバーエッジヒーターにより加熱
して防止する方法が考えられるが、実際に幅端部のFD
TをAr3以上に確保することはヒーターの負荷が大きく
困難であった。しかも、このシートバーエッジヒーター
による加熱法は、前述したように、Ar3直上での小さな
温度変化が組織の大きな変化を生じるため、実際に、幅
方向に均一な組織を得るような制御は実現していない。
満で熱間圧延を行なったものは,逆に幅端部の硬さが上
昇するが,その不均一幅は20mm程度と小さく,硬さ
も繊維状組織と細粒の混粒になっている最端部は大きい
が,それを除けば低い。これらのことから、発明者ら
は、繊維状組織の再結晶化は比較的小さい温度補償で達
成でき、幅方向の硬さ不均一が解消されると考えた。す
なわち,発明者らは、再加熱省略法でFDTをAr3 点
以上の高温に確保することは、特に極薄の缶用鋼板にお
いて,技術的に無理があると判断し,逆に,FDTを、
従来は非常識とされていた、Ar3 点未満の低温域とし
て熱間圧延すれば,少ない熱の補給量で均一な材質を有
する缶用の熱延鋼帯を経済的に製造できると考えたので
ある。
熱省略法(連続鋳造後の鋳片に再加熱を施さない方法)
により、FDTをAr3 点未満として熱間圧延し,缶用
鋼板を製造しようとする場合に、次に列挙するような、
別の解決すべき問題が残っていた。 1)Ar3未満のFDTで圧延すると、図1で示したよう
に、熱延鋼帯の幅端部とくに幅端から数10mmの位置の
範囲は、一部では繊維状組織が残り、結晶粒径が十分に
大きくならない。この鋼帯に冷間圧延を施すと,平坦度
の悪い冷延鋼帯となる。 2)鋼帯の長さ方向後端の一部には、図1で示したよう
に、上記1)と同じ組織となり,缶用鋼板には使えない
ので、次工程で切捨て除去しなければならない。この量
は約10%の歩留り低下となり,再加熱省略によるの省
エネルギー効果以上に不経済となる。この原因として、
圧延の後端部は、熱間仕上圧延機前での待ち時間が長
く,温度降下量が大きいためと考えられた。 3)Ar3 点以下で熱間圧延すると,全体的に結晶粒径
が大きくなり,一部では過大に大きくなって,プレス加
工時にオレンジピールと称する肌荒れ現象や厳しい張り
出し加工では破断するものもある。この現象は、特に2
ピース缶では深刻な問題となる。 4)Ar3 点以下で熱間圧延すると,r値が悪くなり、
2ピース缶で厳しいプレス加工を行う用途には使えな
い。
は、さらに研究を重ねた結果,下記の手段がこれらの問
題の解決に極めて有効であることを知見した。 幅端部の温度降下を補うために,シートバーをエッジ
ヒータで加熱昇温すること。熱間仕上げ圧延の終了温度
を鋼帯の全幅(中央から幅端より5mm内側の位置まで
の範囲)にわたってAr3変態点未満、(Ar3変態点−1
00℃)以上に制御すること。このためには、例えば、
エッジヒータによるシートバーの加熱範囲は、幅端から
30mm程度までとすればよい。また、加熱方法は誘導
加熱(Induction heating )などの任意の方法でよい。
このように加熱昇温の操作を行うことにより、板幅中央
部から幅端5mmの位置までの全幅にわたって、FDT
がほぼ均一の分布となり、幅端部の結晶粒は中央部のそ
れよりはやや小さいが、平坦度に影響を及ぼすような繊
維状組織が殆どなくなり、この範囲における結晶粒組織
が粗粒混粒組織を呈するほぼ一様な熱延鋼帯が得られ
る。なお、FDTが余りに低くなり過ぎると、前述した
ような繊維状と細粒の混粒組織が解消されにくいので、
FDTは、全幅にわたって、(Ar3 変態点−100
℃)以上とする必要がある。図3に、シートバーエッジ
ヒータによる鋼帯幅端部の加熱昇温効果を示す。このよ
うに、幅端部を加熱昇温すれば、鋼帯幅方向の硬さ分布
が改善され、冷延鋼板の平坦度も改善されることがわか
った。これらの事実から、粗圧延で得られたシートバー
の両幅端部を加熱昇温することにより、圧延終了温度
が、幅方向中央から幅端5mmの位置までの、鋼帯の全
幅にわたって、Ar3変態点未満、(Ar3変態点−100
℃)以上、好ましくは(Ar3 変態点−70℃)以上に
なるように熱間仕上げ圧延することが必要である。
バーを先行するシートバーと接合すること。また、この
接合の前に、シートバーを仕上圧延機前で巻き取り,そ
の先端と後端を逆転して先行するシートバーと接合する
こと。図4に、熱間圧延後端部における熱延鋼帯幅方向
の硬さ分布に及ぼすシートバーを,先行するシートバー
と接合して,連続仕上圧延を行う効果について示す。図
4に示すように、シートバーを接合して連続的に仕上げ
圧延(図4(a))すれば、鋳片単位で仕上げ圧延(図
4(b))するよりも鋼帯幅方向の材質の均一化するこ
とがわかる。その際に、長さ方向の後端部の温度降下の
防止法としては,粗圧延で仕上げたシートバーの先端と
後端を逆転させることが有効であることもわかった。
合のタイミングを合わせ,接合装置自体がシートバーの
スピードに合わせて移動しながら,20秒以内という短
時間でシートバー同士を接合した後,接合部分を電磁誘
導法により加熱し圧着する短時間接合機の使用が、シー
トバーの温度低下を防止する上で望ましい。また、シー
トバーの保温、均熱、先後端の逆転および接合の時間を
確保するために、接合前のシートバーをコイルに巻き取
ることも可能である。なお、粗圧延開始温度は1100
〜1200℃が望ましい。また、熱間仕上げ圧延を終え
コイルに巻き取った後は、常法にしたがい酸洗、冷間圧
延(圧下率は前述のとおり)、再結晶焼鈍(680〜8
00℃)を行い、1〜40%の調質圧延を行って缶用鋼
板とする。
大気中放冷による徐冷を行い、引き続き100 ℃/sec 以
上の速度で冷却し、700 ℃以下の温度で巻き取ること。
従来のように、仕上げ圧延の終了後直ちに(仕上圧延機
出側直後から)水冷を開始するのではなく,2〜10秒
間大気中放冷によって徐冷することにより,幅端部の結
晶粒をある程度大きくさせることが可能となる。このよ
うに結晶粒成長を行わしめた後、鋼帯の上,下面から大
量の水で強水冷し、100℃/秒以上の速度で冷却した
後,700℃以下の低温で巻き取り自己焼鈍を抑制する
と、均一な結晶粒からなる鋼帯が得られ、良好なr値を
有する缶用鋼板を製造できる。図3、図4において、こ
のような放冷時間の影響を確認できる。ここで、上記徐
冷の時間が2秒未満では、結晶粒成長が不十分であり、
10秒を超えるとα粒径が粗大化し、再結晶焼鈍後も粗大
粒となり、製缶加工において肌荒れ現象が発生しやすく
なるので好ましくない。また、CTが700℃を超える
と、短時間で水冷を施しても炭化物が粗大化し、結晶粒
径も大きく、酸洗での脱スケール性も悪くなるので、7
00℃以下で巻き取るものとする。なお、再結晶粒径が
微細化し、硬質になってもT1の硬さを得るためには、
400℃以上で巻き取るのが好ましい。
下とし、冷間圧延の圧下率を90%以下とすること。r値
の改善は、通常、CTを高温にして達成するが,上記
のように,Ar3点未満で圧延を行う場合には、高温C
Tを避けねばならない。そこで、これに代わる方策とし
て,冷間圧延圧下率を90%以下まで小さくすることが有
効であることが分かった。ただし、この圧下率が50%
を下回ると、再結晶粒径が粗大化し前述のように肌荒れ
現象になる。これは、再結晶によって到達する粒の大き
さは、加工度が大きいほど、冷間圧下率が高いほど小さ
くなり、特に低加工度のものは、大きくなりすぎるので
50%以上は確保するのが望ましい。従来,缶用鋼板の
熱延仕上がり板厚は2mm以上であり、製品板厚が薄いわ
りには厚かった。このため,冷間圧延の圧下率が90%
を超えることが普通であり、十分なr値が得られなかっ
たのである。ただし,冷間圧下率を小さくできればr値
は改善できるが,薄い熱延鋼帯を製造するのに熱間圧延
機のミルパワーから限界があった。また、熱間圧延機で
鋳片単位で熱間圧延を行う従来の方式では、板厚が薄い
鋼帯を、仕上圧延後,水冷しながら百数十メートルも先
にある巻き取り機に精度良く到達させるためには、熱延
鋼帯にある程度以上の剛性を付与する必要があり,板厚
の薄い(圧下率の小さい)熱延鋼帯の製造には限界があ
った。しかし,仕上圧延機の前で先行するシートバーと
接合して、連続圧延を行えば,そのような心配もなく,
薄い熱延鋼帯が製造できる。
と。Ar3 点はC量に支配され,低炭素鋼領域におい
て,C量が多くなるとAr3点は低温になる。この場
合、FDTもAr3 点に対応して低温になり,端部の熱
量が不足して結晶粒径が大きくならず、不均一な結晶粒
分布をもたらす。よって、均一な結晶粒分布の熱延鋼帯
を、再加熱省略法で製造するためにはAr3 点の高い低
Cの成分組成が有利である。また、低C化はr値の向上
にも有利となる。Ar3 点未満のFDTで熱間圧延する
ことを前提にして、r値を改善するために実験した結果
を図5に示す。図5から、C量を0.03wt%以下に減少さ
せると,r値は顕著に改善されることがわかる。なお、
図5によれば、Mn量を減少させることも有効である。
これら2つの観点から、C量は0.03wt%以下とする必要
がある。因みに、C量とAr3 点との関係を調べた結
果,C量が0.01wt%で900℃,0.03wt%で870℃,
0.06wt%で840℃,0.09wt%で800℃であった。
いて、その限定理由を含めて説明する。Cは、前述した
ように、再結晶温度、再結晶粒径を制御し、プレス加工
性を向上させるために重要な元素である。FDTをAr
3 点未満として熱間圧延した熱延鋼帯の端部の結晶粒径
も大きくするためには,FDT温度をできるだけ高温と
するのが好ましく、そのためにAr3 点が高温になる低
C組成の鋼がよい。また、プレス加工性の改善のために
は、C量を低減し、結晶粒径を大きくするとともにr値
を大きくすることが重要である。このように、FDTを
Ar3 点未満で熱間圧延を行なうにもかかわらず,r値
の良い缶用鋼板を製造するためには、C量は0.03wt%未
満とする必要がある。
さらに材質を極端に硬質化する元素であるので、過剰に
含有させることは避けるべきである。よって製鋼段階
で、できる限り少なくなるようにすることが肝要であ
り、耐火物中のSiO2 が溶鋼中のAlによって還元される
のを抑制するため、従来使用されているシャモット質耐
火物に代えてジルコン質耐火物を用いる等の配慮を要す
る。具体的には、Si量が0.03wt%を超えると硬質化し
て、調質度T1〜T3のぶりき原板を製造することがで
きなくなるので、Si含有量は0.03wt%以下に制限する必
要がある。
防止するために添加する必要がある。この耳割れは、直
接的にはSによって支配されるので、S量が少なければ
敢えてMn添加の必要はないが、鋼中にはSが不可避的に
含有されていることからMnを添加する必要がある。ま
た,Mnは、Cと同様に、少なくすればr値が改善でき
る。Mn量が、0.05wt%未満では耳割れの発生を防止する
ことができず、一方、0.30wt%を超えると、結晶粒径の
細粒化と固溶強化によって硬質化し、r値が低下するの
で、0.05〜0.30wt%の範囲とする。
性を劣化させる元素であるので、過剰の含有は好ましく
ない。したがって、その含有量は0.02wt%以下とする。
γ域で固溶していたSが温度低下にともない過飽和とな
り、(Fe,Mn)Sとしてγ粒界に析出して、赤熱脆性を
生じ熱延コイルの耳割れ発生の原因となる。また、S系
介在物となってプレス欠陥を引き起こす原因となる。し
たがって、S含有量は、0.02wt%以下に制限する。な
お、上記耳割れあるいはプレス欠陥の発生を防止するた
めには、特にMn/S比で8以上にするのが望ましい。
量が多くなるのに従って鋼の清浄度が高くなるが、過剰
の添加は、再結晶粒径の成長を抑制するほか、経済的に
も好ましくないので、Al添加量は0.10wt%以下とする。
一方、Al量の下限は、本質的には溶鋼中の固溶酸素量に
見合った量のAlにより脱酸して鋼中に金属Alとして残存
させる必要はないことになるが、このようにするとぶり
きの清浄度が悪くなる。さらに、軟質ぶりきを得るため
には、固溶NをAlによって固定し、その残存量を減らす
必要がある。よって、Al量は0.02〜0.10wt%の範囲とす
る。
ら混入する元素であり、鋼中に固溶していると軟質な鋼
板を得られなくする。このため、製鋼過程で空気中から
のNの混入を極力抑制して、0.01wt%以下に制限する必
要がある。
ラックスのCa,Na,F等と酸化物を形成し、プレス加工
時の割れを引き起こしたり、耐食性を劣化させるのでで
きるだけ低値に抑制する必要がある。とくに、O量が0.
005 wt%を超えると、これらの悪影響が顕著になるので
0.005 wt%以下に制限する。O量の抑制方法としては、
真空脱ガス処理による脱酸強化、タンディッシュの堰形
状、ノズルの形状、鋳込速度の調整の手段を講ずること
が効果的である。これらの手段の過程で、鋼中のAl量が
多くすることは、介在物のクラスター状化により浮上分
離を促進するので有効である。
Nbが、耐加工脆化のためにBを添加することが有効であ
る。Nbは, 炭化物、窒化物を形成し、固溶C、固溶Nの
残存量を少なくする元素である。一方、多量に添加する
と、Nb系析出物による結晶粒界のピン止め効果のため
に、再結晶温度が上昇し、連続焼鈍炉における通板作業
性の悪化,鋼帯組織の細粒化を招く。したがって、Nbの
添加量は0.1wt%以下の範囲とする。なお、好ましい添
加量は0.001 wt%以上である。
固溶Nの残存量を少なくする元素である。一方、多量に
添加すると、鋼板断面の顕微鏡観察で確認される、鋭利
なとがった析出物を形成し、、耐食性の悪化、プレス加
工時のすり疵の発生を招く。したがって、Tiの添加量は
0.20wt%以下の範囲とする。なお、好ましい添加量は0.
0001wt%以上である。
し固溶Cを減少させた場合に懸念される、プレス加工後
の脆化割れを抑制する作用を有する元素である。この脆
化割れは、固溶C量が少なくなると粒界にPが偏析して
脆化するものである。Bは、その際に、固溶Cの役目を
して、あるいはB自体が粒界強度を大きくして脆化を抑
制する。Bは、また、炭化物、窒化物を形成するので、
軟質化に有効である。しかし、余りに多量添加すると、
連続焼鈍時、再結晶粒界にBが偏析し、再結晶を遅らせ
るので、0.005 wt%以下の範囲で添加する。なお、好ま
しい添加量は0.0001wt%以上である。
明する。連鋳機と熱間圧延機とを直線的に直結、短絡配
置し,各々のつなぎ部では内部に保熱材を施した断熱カ
バーを設けることにより、徹底的に保熱、断熱した設備
列のラインで,本発明法での実施及び比較を行った。表
1に示す成分組成の鋼を底吹き転炉により溶製し、C;
0.03wt%となして出鋼した。続いて、スラブを冷却して
手入れを施すような欠陥が発生しないように次の対策を
講じた。真空脱ガス処理を施して、C量の調整及び溶鋼
の高清浄度化を図るとともに、Alを添加し、続いて炭化
物形成元素、窒化物形成元素を添加したものも作った。
これらを、それぞれ高清浄度鋼を製造するのに有利な大
容量のタンディッシュを有する垂直曲げ型連続鋳造機を
用いて鋳造した。ここで、さらに高清浄化を目的に、介
在物の浮上分離を促進するために,タンディッシュには
堰を設け、介在物の合体、浮上分離を図り、また、鋳型
内の湯面変動を小さく押さえるために、粘性が大きく
(4ポアズ以上),介在物吸収能に優れたモールドフラ
ックスを使った。また、鋳型内の溶鋼流動を正常にし
て,凝固層に介在物が補足されないように、吐出形状が
逆Y型25°の浸漬ノズルを使うとともに、溶鋼流が深
く侵入するのを防ぐために、電磁ブレーキを活用した。
このようにして、厚み260mmで1000mm幅の鋳片
を,鋳込み速度1.5 m/分以上で高速鋳造し,その後鋳
片幅方向の中央部を重点的に水冷するとともに,後端部
の水冷は省略し,無欠陥で高温の鋳片を得た。
大きく大圧下が可能な,最高圧延速度が1680mpm で
放熱時間を短くできる、超高速仕上圧延機を備えたミル
により圧延した。この粗圧延機でシートバーを製造し、
そのシートバーの先端と後端を逆転させた後,先行シー
トバーと接合する連続圧延するか、または接合しないで
通常の圧延を行う単一圧延により極薄熱延鋼帯とした。
熱間圧延にあたっては、エッジヒータの有無( 有りの場
合はシートバー全長の幅端部を加熱昇温),熱延終了温
度(FDT)のほか,熱延終了後の冷却条件(高架水槽
を備え制御バルブを細分化した,緩急自在に強冷却を行
えるホットラン冷却設備を使用)、巻取温度(自己焼
鈍、30分以上)、熱延板板厚などを変化させた。その
後,直ちに酸洗して脱スケールを行い、6スタンドタン
デム連続冷間圧延機にて種々の圧下率で圧延し冷延鋼帯
とした。続いて、極低炭素鋼(C≦0.01wt%)は750
℃で,低炭素鋼(C;0.01〜0.03wt%)は680℃で連
続焼鈍を行った後,調質圧延の圧下率を変化させて種々
の調質度のぶりき原板に仕上げた。これらの熱間圧延条
件を表2に、冷間圧延および調質圧延条件を表3に示
す。
もに、ぶりき原板の幅方向各位置における硬さ(HR30T)
,ランクフォード値(r値)およびその面内異方性Δ
rを測定した。なお、平坦度は冷延鋼帯の長さ方向の各
位置から幅×1000mm長の大板を切り出し、定盤上に静
置し、耳伸び、中伸びなど、高さをトースカンを使って
測定した。またr値は、r=(rl +2rD +rC )/
4により、Δrは、Δr=(rl −2rD +rC )/
2、または調質度DR材のように、伸びが小さく塑性歪
み法で測定することが不可能な超硬質鋼板については、
固有振動法(JIS G3135、1986解説、参考
2)にて測定した。ただし、rl 、rD 、rC は、それ
ぞれ圧延方向、圧延方向に対し45°の方向、圧延方向
に対し90°の方向のランクフォード値を表す。これら
の測定結果を表3、表4に示す。
すずめっき工程にて各種のすずめっき後,リフロー処理
(溶錫化処理),クロメート処理を連続して行い,ぶり
きに仕上げた。使用したSnめっき浴およびリフローお
よびクロメート条件は下記の通りである。
ンで,先ずCrO3 ;180g/l,H2 SO 4;0.
8g/lのクロメート液で金属Cr量5〜120mg/m2
のめっきを施した後,引き続きCrO3 ;60g/l,
H2 SO 4;0.2g/lのクロメート液で酸化Cr
(クロム換算量で1〜30mg/m2)のめっきを行って仕上
げた。
ついては曲げ加工を施して耐フルーティング性および高
速溶接性のテストを行った。フルーティング性の評価
は、缶胴の成形に相当するように曲げ加工を施し,胴体
に発生した折れが商品として見るに耐えない程度のもの
または設計通りの真円度が得られず偏平になったもの
(×印で表示)と、そうでないもの(○印で表示)に判
定した。高速溶接性は、銅ワイヤー型電気抵抗加熱シー
ム溶接機でワイヤー速度65m/分,溶接圧力40kg,
周波数600Hzで溶接して,散り(スプラッシュ)の
発生しない上限電流値とピール溶接強度(溶接部の一端
に切り込みを入れ,溶接部を缶胴から引き剥がすピール
テスト法により溶接部の全長が引きちぎれるものが強度
が十分と判定)が得られる下限電流値の差を適正溶接電
流範囲として評価し,5A以上あれば高速溶接の工程化
が可能と判定して,さらに,フランジ拡缶成形で溶接部
の近傍から割れない,いわゆるHAZ(heat affected z
one)割れが発生しないことを確認して最終判定とした。
性を評価し,肉眼観察で傷が確認されないもの(○印で
表示)と,傷が確認され,耐蝕性が悪くなると推定され
るもの(×印で表示)に判定した。これらのめっき条
件、製缶結果を表5にまとめて示す。
延鋼帯における耳伸び、中伸びも少なく平坦度が良好で
あること、調質後の幅方向の硬さが中央〜幅端5mmの
位置まで均一であり、r値、Δrも全幅にわたって一様
で、しかも優れた値を示している。とくに、実施例にお
いて、幅中央部と幅端5mmの位置のFDTの差は、3
5℃以上もあり、従来このような温度差を有しては冷延
鋼帯の均一性は実現できなかったところ、本発明で達成
しえた意義は大きい。
ば,低Cの鋼からなるシートバーの幅端部を加熱昇温し
て、圧延終了温度を全幅にわたってAr3変態点未満〜
(Ar3変態点−100℃)に維持して熱間圧延すること
により、鋳片の再加熱を施さずとも、均一な材質の熱延
鋼帯を製造でき,その結果、均一な材質を有し、プレス
加工性、製缶性にも優れる缶用鋼板を製造することが可
能になる。また,本発明法によれば,さらに、シートバ
ーの接合による連続熱間圧延、熱延後の冷却制御、熱延
鋼板の薄厚化による冷延圧下率の低減などを行うことに
より、熱延終了温度の低温化にもかかわらず,結晶粒径
が大きく,r値が大きい深絞り加工性に優れる缶用鋼板
を製造することが可能になる。以上の結果、合理的に再
加熱を省略して熱間圧延を行い、缶用鋼板を製造できる
ようになるので、省エネルギー、生産性の向上に大きく
寄与する。
た熱延鋼帯における結晶粒組織およびFDTの分布関係
を示す図である。
晶粒組織の影響を示す図である。
布に及ぼす幅端部加熱、熱延後放冷時間の影響を示す図
である。
分布に及ぼす圧延方式(連続、単一)、幅端部加熱およ
び熱延後空冷時間の影響を示す図である。
率の影響を示す図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 鋼中のC量が0.03wt%以下である連続鋳
造鋳片を、加熱炉を経由することなく直ちに熱間粗圧延
し、粗圧延で得られたシートバーの両幅端部を加熱昇温
することにより、圧延終了温度が鋼帯の全幅にわたって
Ar3変態点未満、(Ar3変態点−100℃)以上になる
ように熱間仕上げ圧延し、その後、冷間圧延、焼鈍およ
び調質圧延を行うことを特徴とする缶用鋼板の製造方
法。 - 【請求項2】 熱間粗圧延で得られたシートバーを先行
するシートバーと接合した後、両幅端部を加熱昇温す
る、請求項1に記載の缶用鋼板の製造方法。 - 【請求項3】 熱間仕上げ圧延を終了した後、2〜10秒
間放冷し、引き続き100 ℃/sec 以上の速度で冷却し、
700 ℃以下の温度で巻き取る請求項1または請求項2に
記載の缶用鋼板の製造方法。 - 【請求項4】 熱間仕上げ圧延を仕上げ板厚2.0 mm以下
とし、冷間圧延を圧下率90%以下とする請求項1〜3の
いずれか1項に記載の缶用鋼板の製造方法。 - 【請求項5】 鋼の成分組成が、 C:0.03wt%以下、 Si:0.03wt%以下、 Mn:0.05〜0.30wt%、 P:0.02 wt%以下、 S:0.02wt%以下、 Al:0.02〜0.10wt%、 N:0.01wt%以下、 O:0.005 wt%以下、 を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなる請求
項1〜4のいずれか1項に記載の缶用鋼板の製造方法。 - 【請求項6】 鋼の成分組成が、 C:0.03wt%以下、 Si:0.03wt%以下、 Mn:0.05〜0.30wt%、 P:0.02wt%以下、 S:0.02wt%以下、 Al:0.02〜0.10wt%、 N:0.01wt%以下、 O:0.005 wt%以下、 を含み、かつ Nb:0.10wt%以下、 Ti:0.20wt%以下及び B:0.005 wt%以下 から選ばれるいずれか1種または2種以上を含有し、残
部はFeおよび不可避的不純物からなる請求項1〜4のい
ずれか1項に記載の缶用鋼板の製造方法。
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