JPH1046323A - アルミナ蒸着方法およびアルミナ蒸着装置 - Google Patents

アルミナ蒸着方法およびアルミナ蒸着装置

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JPH1046323A
JPH1046323A JP20674996A JP20674996A JPH1046323A JP H1046323 A JPH1046323 A JP H1046323A JP 20674996 A JP20674996 A JP 20674996A JP 20674996 A JP20674996 A JP 20674996A JP H1046323 A JPH1046323 A JP H1046323A
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JP
Japan
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oxygen gas
oxygen
flow rate
film
vapor deposition
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Withdrawn
Application number
JP20674996A
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English (en)
Inventor
Kenji Shinya
謙治 新屋
Tsukasa Shimakawa
司 島川
Yoji Nakano
要治 中野
Hajime Okita
肇 沖田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラズマを利用しなくても定酸素透過性およ
び高光透過性の低下を抑えながらアルミナ被膜を形成で
きる方法および装置を提供する。 【解決手段】 原料アルミニウム102の蒸気102a
を発生させながら酸素ガス103を送給することによ
り、フィルム101の表面にアルミナ被膜を形成するに
あたって、蒸着時の気圧および原料アルミニウム102
の温度から蒸気102aの発生量を求め、この発生量お
よび送給中の酸素ガス103の流量から当該発生量に対
する酸素ガス103の酸素当量を算出し、算出した酸素
当量が所定範囲内である場合には、酸素ガス103の流
量をそのまま維持する一方、算出した酸素当量が所定範
囲外である場合には、酸素ガス103の蒸気102aの
発生量に対する酸素当量が当該所定範囲内となるように
酸素ガス103の流量を調整することにより、発生した
蒸気102aとの反応に必要十分な量の酸素ガス103
を常に供給し、フィルム101へのアルミニウムの蒸着
を抑えるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行する帯状のフ
ィルムにアルミナ被膜を形成するアルミナ蒸着方法およ
びアルミナ蒸着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】スナック菓子や電子レンジ調理用食品な
どに用いられる包装材には、内容物の酸化劣化を抑える
ため、低酸素透過性が要求されると共に、スナック菓子
の包装材においては装飾性の面から、電子レンジ調理用
食品の包装材においては電子レンジでの調理性の面か
ら、高光透過性が要求されている。このため、このよう
な包装材には、プラスチックスのフィルムの表面にアル
ミナ被膜を蒸着したものが適用されている。このような
包装材を製造する従来のアルミナ蒸着装置を図14を用
いて説明する。
【0003】図14に示すように、真空チャンバ51の
内部下方には、るつぼ52が設けられている。るつぼ5
2の周囲には、加熱器53が設けられている。るつぼ5
2の直上には、チャンネル54が設けられている。チャ
ンネル54の上方には、プラズマ発生器57aおよびア
ノード57bからなるプラズマ発生装置57が設けられ
ている。プラズマ発生装置57の上方には、プラスチッ
クスの帯状のフィルム101を走行させる蒸着ドラム5
5が回転可能に設けられている。蒸着ドラム55とプラ
ズマ発生装置57との間の上記フィルム101の走行方
向下流側には、当該間へ先端を向けた酸素ガスノズル5
6が設けられている。なお、図中、102は原料アルミ
ニウム、102aは蒸気、103は酸素ガス、104は
プラズマである。
【0004】このようなアルミナ蒸着装置では、真空チ
ャンバ51内を略真空状態にした後、加熱器53を作動
してるつぼ52内の原料アルミニウム102を溶融、気
化して蒸気102aを発生させ、当該蒸気102aの流
れをチャンネル54で案内しながら、プラズマ発生装置
57でプラズマ104を発生させて上記蒸気102aの
エネルギ凖位を上げて反応性を高めると共に、酸素ガス
ノズル56から酸素ガス103を送出することにより、
蒸着ドラム55上を走行するフィルム101の表面にア
ルミナ被膜を順次形成するようになっている。
【0005】ここで、プラズマ発生装置57でプラズマ
104を発生させて蒸気102aの酸素ガス103との
反応性を高めることにより、酸素ガス103と未反応の
蒸気102a、すなわち、アルミニウムのフィルム10
1への蒸着を抑えることができるので、被膜の高光透過
性の低下を抑えることができると共に、被膜が均一にな
って緻密性が向上し、被膜の低酸素透過性の低下を抑え
ることができるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たような従来のアルミナ蒸着装置では、プラズマ104
の発生時に真空チャンバ51内の圧力が変動すると共
に、チャンネル54と蒸着ドラム55との間にプラズマ
104を発生させる空間を用意しなければならないの
で、蒸気102aの流れが乱れて当該蒸気102aが拡
散しやすくなり、無効蒸着が増えて原料アルミニウム1
02の有効利用率が低くなっていた。さらに、プラズマ
発生装置57が大型で高価であるため、蒸着装置が複雑
で大きくなってしまうと共に、設備費および維持管理費
が高くついていた。
【0007】このようなことから、本発明は、プラズマ
を利用しなくても低酸素透過性および高光透過性の低下
を抑えながらアルミナ被膜を形成することができるアル
ミナ蒸着方法およびアルミナ蒸着装置を提供することを
目的とした。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ための、本発明によるアルミナ蒸着方法は、アルミニウ
ムの蒸気を発生させながら酸素を送給することにより、
走行する帯状のフィルムの表面にアルミナの被膜を形成
するアルミナ蒸着方法であって、前記蒸気の発生量に対
して所定範囲の当量で前記酸素を送給することを特徴と
する。
【0009】上述したアルミナ蒸着方法においては、前
記所定範囲が1〜1.5倍であることを特徴とする。
【0010】前述した課題を解決するための、本発明に
よるアルミナ蒸着装置は、真空チャンバと、前記真空チ
ャンバ内を減圧する減圧手段と、前記真空チャンバの内
部下方に設けられ、アルミニウムを加熱して蒸気を発生
させる蒸気発生手段と、前記蒸気発生手段の上方に設け
られ、帯状のフィルムを走行させるフィルム走行手段
と、前記蒸気発生手段と前記フィルム走行手段との間に
設けられ、前記フィルムへ向けて酸素ガスを送給する酸
素ガスノズルと、前記酸素ガスノズルへ酸素ガスを送給
する酸素ガス送給手段とを備えてなるアルミナ蒸着装置
であって、前記真空チャンバ内の圧力を計測する圧力計
測手段と、加熱された前記アルミニウムの温度を計測す
る温度計測手段と、前記フィルムへ向けて送給する前記
酸素ガスの流量を計測する流量計測手段と、前記フィル
ムへ向けて送給する前記酸素ガスの流量を調整する流量
調整手段とを設けたことを特徴とする。
【0011】上述したアルミナ蒸着装置においては、前
記酸素ガスノズルが前記フィルムの走行方向上流側およ
び下流側にそれぞれ設けられていることを特徴とする。
【0012】上述したアルミナ蒸着装置においては、前
記流量計測手段が、前記フィルムの走行方向上流側の前
記酸素ガスノズルから送給する前記酸素ガスの流量を計
測する上流側流量計測手段と、前記フィルムの走行方向
下流側の前記酸素ガスノズルから送出する前記酸素ガス
の流量を計測する下流側流量計測手段とを備えてなり、
前記流量調整手段が、前記フィルムの走行方向上流側の
前記酸素ガスノズルから送給する前記酸素ガスの流量を
調整する上流側流量調整手段と、前記フィルムの走行方
向下流側の前記酸素ガスノズルから送出する前記酸素ガ
スの流量を調整する下流側流量調整手段とを備えてなる
ことを特徴とする。
【0013】上述したアルミナ蒸着装置においては、前
記圧力計測手段および前記温度計測手段での計測結果に
基づいて前記蒸気の発生量を算出し、この算出結果およ
び前記流量計測手段での計測結果に基づいて、送給中の
前記酸素ガスの前記蒸気の発生量に対する酸素当量を算
出し、この算出した酸素当量が所定範囲内に含まれるか
どうかを比較演算し、算出した上記酸素当量が上記所定
範囲内に含まれる場合には、送給中の前記酸素ガスの流
量をそのまま維持させ、算出した上記酸素当量が上記所
定範囲内から外れる場合には、送給中の前記酸素ガスの
前記蒸気に対する酸素当量が上記所定範囲内に含まれる
ように前記流量調整器を制御する制御手段を設けたこと
を特徴とする。
【0014】上述したアルミナ蒸着装置においては、前
記所定範囲が1〜1.5倍であることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明によるアルミナ蒸着方法お
よびアルミナ蒸着装置の実施の形態を以下に説明する。 [第一番目の実施の形態]第一番目の実施の形態を図1
〜4を用いて説明する。なお、図1は、その装置の要部
の概略構造を表す断面図、図2は、図1のII−II線矢視
図、図3は、図1の主要部材の接続状態を表す概念図、
図4は、制御装置のブロック図である。
【0016】図1、2に示すように、真空チャンバ1の
内部下方には、原料アルミニウム102を保持するるつ
ぼ2が設けられている。るつぼ2の周囲には、当該るつ
ぼ2内の原料アルミニウム102を加熱溶融して当該原
料アルミニウム102の蒸気102aを発生させる加熱
器3が設けられている。このようなるつぼ2、加熱器3
などにより、本実施の形態では蒸気発生手段を構成して
いる。
【0017】図1,2に示すように、るつぼ2の直上に
は、当該るつぼ2から発生した前記蒸気102aの流れ
を案内するチャンネル4が設けられている。チャンネル
4の上方には、帯状のフィルム101を走行させるフィ
ルム走行手段である蒸着ドラム5が回転可能に設けられ
ている。蒸着ドラム5とチャンネル4との間の上記フィ
ルム101の走行方向下流側には、当該間へ向けて酸素
ガス103を送給する酸素ガスノズル6が設けられてい
る。真空チャンバ1には、当該チャンバ1内を略真空環
境下まで減圧する減圧手段である図示しない真空ポンプ
が連結されている。
【0018】図1に示すように、真空チャンバ1には、
当該チャンバ1内の圧力を計測する圧力計測手段である
圧力計8が連結されている。るつぼ2には、当該るつぼ
2内の原料アルミニウム102の温度を計測する温度計
測手段である温度計9が取り付けられている。
【0019】図3に示すように、酸素ガスノズル6に
は、開閉弁13、圧力調整器14を介して酸素ボンベ1
0が連結されており、このような酸素ボンベ10、開閉
弁13、圧力調整器14などにより、本実施の形態では
酸素ガス送給手段を構成している。
【0020】図3に示すように、酸素ガスノズル6と開
閉弁13との間には、流量計測手段である流量計11お
よび流量調整手段である流量調整器12が設けられてい
る。前記圧力計8、前記温度計9および流量計11は、
制御手段である制御装置20の入力部に電気的に接続さ
れ、流量調整器12は、制御装置20の出力部に電気的
に接続されており、当該制御装置20は、図4に示すよ
うな構成となっている。
【0021】図4において、21は蒸気量算出部、22
は酸素当量算出部、23は許容範囲記憶部、24は比較
演算部、25は作動指示部である。
【0022】蒸気量算出部21は、前記圧力計8および
前記温度計9が電気的に接続され、これら計器8,9で
の計測結果に基づいて、るつぼ2からの蒸気102aの
発生量を算出するようになっている。
【0023】酸素当量算出部22は、前記流量計11が
電気的に接続され、当該流量計11での計測結果および
前記蒸気量算出部21での算出結果に基づいて、前記酸
素ボンベ10から送給中の酸素ガス103の前記蒸気1
02aの発生量に対する酸素当量および前記蒸気102
aの発生量に対応する酸素ガス103の流量を下記に示
す式から算出する。
【0024】
【数1】酸素当量=酸素ガス流量÷蒸気量÷酸素純度 酸素ガス流量=蒸気量×酸素当量×酸素純度 なお、使用する酸素ガスが工業用であれば、酸素純度は
約99.6%である。
【0025】許容範囲記憶部23は、外部からあらかじ
め入力された所定範囲の酸素当量の値を記憶するように
なっている。
【0026】比較演算部24は、酸素当量算出部22で
算出した酸素当量が許容範囲記憶部23に入力されてい
る所定範囲内に含まれているかどうかを比較演算するよ
うになっている。
【0027】作動指示部25は、前記流量調整器12に
電気的に接続され、前記比較演算部24からの信号に基
づいて、酸素当量算出部22で算出した酸素当量が許容
範囲記憶部23に入力されている所定範囲内に含まれて
いる場合には、酸素ガス103の流量をそのまま維持さ
せ、酸素当量算出部22で算出した酸素当量が許容範囲
記憶部23に入力されている所定範囲内から外れている
場合には、送給中の酸素ガス103の蒸気102aに対
する酸素当量が上記所定範囲内に含まれるように、すな
わち、前記酸素当量算出部22で算出した酸素ガス流量
となるように上記流量調整器12を制御して、送給する
酸素ガス103の流量を調整するようになっている。
【0028】このようなアルミナ蒸着装置によるアルミ
ナ蒸着方法を図5に基づいて説明する。なお、図5は、
そのフロー図である。
【0029】制御装置20に所定の酸素当量許容範囲を
入力した後、真空チャンバ1内を略真空状態(約10-3
Torr以下)に減圧し、加熱器3を作動してるつぼ2内の
原料アルミニウム102を溶融、気化して蒸気102a
を発生させ、当該蒸気102aの流れをチャンネル4で
案内する一方、開閉弁13を開けて酸素ボンベ10から
酸素ガス103を送出し、当該酸素ガス103を酸素ガ
スノズル6から送給すると、制御装置20は、圧力計8
および温度計9からの信号に基づいて、前述したように
蒸気102aの発生量を算出し、算出した蒸気102a
の発生量および流量計11からの信号に基づいて、流通
する酸素ガス103の蒸気102aの発生量に対する酸
素当量および蒸気102aの発生量に対応する酸素ガス
103の流量を算出した後、入力された酸素当量許容範
囲と算出された酸素当量とを比較し、当該酸素当量が上
記許容範囲内である場合には、酸素ガスノズル6からの
酸素ガス103の流量をそのまま維持させ、当該酸素当
量が上記許容範囲外である場合には、流通する酸素ガス
103の蒸気102aに対する酸素当量が当該範囲内に
含まれるように流量調整器12を制御する。
【0030】つまり、上述したように酸素ガス103の
流量を制御することにより、発生した蒸気102aとの
反応に必要十分な量の酸素を常に供給するようにしたの
である。これにより、発生した蒸気102aは、ほとん
どすべてが酸素ガス103と反応してフィルム101へ
蒸着し、酸素ガス103と未反応のままフィルム101
へ蒸着することがほとんどなくなるので、被膜の高光透
過性および低酸素透過性の低下を抑制しながらフィルム
101にアルミナ被膜を形成することができる。
【0031】したがって、プラズマを利用することなく
高光透過性および低酸素透過性の低下を抑えることがで
きるので、プラズマを発生させる空間およびプラズマ発
生時の圧力変動をなくすことができ、蒸気102aの拡
散を抑制して原料アルミニウム102の有効利用率を大
幅に向上させることができる。また、大型で高価なプラ
ズマ発生装置が不要となるので、蒸着装置を小型化する
ことができると共に、設備費および維持管理費を低減す
ることができる。
【0032】なお、前述した酸素当量許容範囲として
は、1〜1.5倍が望ましい。なぜなら、蒸気の発生量
に対する酸素当量とその際に形成された被膜の光透過率
との関係を表す図6に示すように、酸素当量が1未満で
あると、被膜の光透過率が著しく低下してしまう一方、
酸素当量が1.5を越えると、被膜の光透過率に著しい
変化を生じることがないものの、過剰な酸素ガスによる
蒸着障害が大きくなり、無効蒸着量が増えてしまうから
である。
【0033】[第二番目の実施の形態]第二番目の実施
の形態を図7,8を用いて説明する。なお、図7は、そ
の装置の要部の概略構造を表す断面図、図8は、図7の
主要部材の接続状態を表す概念図である。ただし、前述
した第一番目の実施の形態と同様な部分については、前
述した第一番目の実施の形態と同様な符号を用いること
により、その説明を省略する。
【0034】図7に示すように、チャンネル4と蒸着ド
ラム5との間のフィルム101の走行方向下流側には、
当該間へ向けて酸素ガス103を送出する酸素ガスノズ
ル6aが設けられている。チャンネル4と蒸着ドラム5
との間のフィルム101の走行方向上流側には、当該間
へ向けて酸素ガス103を送出する酸素ガスノズル6b
が上記酸素ガスノズル6aと対向するようにして設けら
れている。
【0035】図8に示すように、酸素ガスノズル6a
は、補助開閉弁15aを介して流量計11に連結されて
いる。一方、酸素ガスノズル6bは、補助開閉弁15b
を介して流量計11に連結されている。
【0036】このようなアルミナ蒸着装置では、前述し
た実施の形態のアルミナ蒸着装置と同様に用いると、制
御装置20が、酸素ガスノズル6a,6bから送給され
る酸素ガス103の合計酸素当量を前述した酸素当量許
容範囲内とするように当該酸素ガスノズル6a,6bか
ら送給する酸素ガス103の合計流量を制御するように
なる。つまり、酸素ガス103がフィルム101の走行
方向下流側と上流側とに分かれながら送出されるように
なる。
【0037】したがって、前述した実施の形態の場合と
同様な効果を得ることができるのはもちろんのこと、酸
素当量を容易かつ正確に調整することができるので、よ
り安定した被膜を形成することができる。
【0038】[第三番目の実施の形態]第三番目の実施
の形態を図9,10を用いて説明する。なお、図9は、
その装置の主要部材の接続状態を表す概念図、図10
は、その制御装置のブロック図である。ただし、前述し
た第一,二番目の実施の形態と同様な部分については、
前述した第一,二番目の実施の形態と同様な符号を用い
ることにより、その説明を省略する。
【0039】図9に示すように、開閉弁13と補助開閉
弁15aとの間には、下流側流量計測手段である流量計
11aおよび下流側流量調整手段である流量調整器12
aが設けられている。一方、開閉弁13と補助開閉弁1
5bとの間には、上流側流量計測手段である流量計11
bおよび上流側流量調整手段である流量調整器12bが
設けられている。上記流量計11a,11bおよび圧力
計8、温度計9は、制御手段である制御装置30の入力
部にそれぞれ電気的に接続され、上記流量調整器12
a,12bは、制御装置30の出力部にそれぞれ電気的
に接続されており、当該制御装置30は、図10に示す
ような構成となっている。
【0040】図10において、31は蒸気量算出部、3
2a,32bは酸素当量算出部、33は許容範囲記憶
部、34a,34bは比較演算部、35a,35bは作
動指示部である。
【0041】蒸気量算出部31は、前記圧力計8および
前記温度計9が電気的に接続され、前述した実施の形態
の制御装置20の蒸気量算出部21と同様に、上記計器
8,9での計測結果に基づいて、るつぼ2からの蒸気1
02aの発生量を算出するようになっている。
【0042】酸素当量算出部32aは、前記流量計11
aが電気的に接続され、当該流量計11aでの計測結果
および前記蒸気量算出部31での算出結果に基づいて、
酸素ガスノズル6aへ送給中の酸素ガス103の前記蒸
気102aの発生量に対する酸素当量および前記蒸気1
02aの発生量に対応する酸素ガス103の流量の半分
値を前述した実施の形態の制御装置20の酸素当量算出
部22と同様にして算出する。
【0043】一方、酸素当量算出部32bは、前記流量
計11bが電気的に接続され、当該流量計11bでの計
測結果および前記蒸気量算出部31での算出結果に基づ
いて、酸素ガスノズル6bへ送給中の酸素ガス103の
前記蒸気102aの発生量に対する酸素当量および前記
蒸気102aの発生量に対応する酸素ガス103の流量
の半分値を前述した実施の形態の制御装置20の酸素当
量算出部22と同様にして算出する。
【0044】許容範囲記憶部33は、前述した実施の形
態の制御装置20の許容範囲記憶部23と同様に、外部
からあらかじめ入力された所定範囲の酸素当量を記憶す
るようになっている。
【0045】比較演算部34aは、酸素当量算出部32
aで算出した酸素当量が、許容範囲記憶部33に入力さ
れている所定範囲の上限値の半分値と下限値の半分値と
の間の範囲内に含まれているかどうかを比較演算するよ
うになっている。
【0046】一方、比較演算部34bは、酸素当量算出
部32bで算出した酸素当量が、許容範囲記憶部33に
入力されている所定範囲の上限値の半分値と下限値の半
分値との間の範囲内に含まれているかどうかを比較演算
するようになっている。
【0047】作動指示部35aは、前記流量調整器12
aに電気的に接続され、前記比較演算部34aからの信
号に基づいて、酸素当量算出部32aで算出した酸素当
量が上述した範囲内である場合には、酸素ガス103の
流量をそのまま維持させ、酸素当量算出部32aで算出
した酸素当量が上述した範囲以外である場合には、酸素
ガスノズル6aへ送給中の酸素ガス103の蒸気102
aに対する酸素当量が当該範囲内に含まれるように、す
なわち、前記酸素当量算出部32aで算出した酸素ガス
流量となるように上記流量調整器12aを制御して、送
給中の酸素ガス103の流量を調整するようになってい
る。
【0048】一方、作動指示部35bは、前記流量調整
器12bに電気的に接続され、前記比較演算部34bか
らの信号に基づいて、酸素当量算出部32bで算出した
酸素当量が上述した範囲内である場合には、酸素ガス1
03の流量をそのまま維持させ、酸素当量算出部32b
で算出した酸素当量が上述した範囲以外である場合に
は、酸素ガスノズル6bへ送給中の酸素ガス103の蒸
気102aに対する酸素当量が当該範囲内に含まれるよ
うに、すなわち、前記酸素当量算出部32bで算出した
酸素ガス流量となるように上記流量調整器12bを制御
して、送給中の酸素ガス103の流量を調整するように
なっている。
【0049】このようなアルミナ蒸着装置では、そのア
ルミナ蒸着方法のフローを表す図11に示すように、前
述した実施の形態と同様に、制御装置30に所定の酸素
当量許容範囲を入力し、真空チャンバ1内を略真空状態
(約10-3Torr以下)に減圧し、加熱器3を作動してる
つぼ2内の原料アルミニウム102を溶融、気化して蒸
気102aを発生させ、当該蒸気102aの流れをチャ
ンネル4で案内する一方、開閉弁13を開けて酸素ボン
ベ10から酸素ガス103を送出し、補助開閉弁15
a,15bを開けて当該酸素ガス103を酸素ガスノズ
ル6a,6bから送給すると、制御装置30は、圧力計
8および温度計9からの信号に基づいて、前述したよう
に蒸気102aの発生量を算出し、算出した蒸気102
aの発生量および流量計11a,11bからの信号に基
づいて、酸素ガスノズル6a,6bへ送給中の酸素ガス
103の蒸気102aの発生量に対する各酸素当量およ
び蒸気102aの発生量に対応する酸素ガス103の流
量を算出した後、入力された酸素当量許容範囲の上限値
の半分値と下限値の半分値との間の範囲と算出された各
酸素当量とをそれぞれ比較し、当該各酸素当量が上記範
囲内にそれぞれある場合には、酸素ガスノズル6a,6
bからの酸素ガス103の流量をそのまま維持させ、当
該酸素当量のうちの少なくとも一方が上記範囲外となっ
ている場合には、当該範囲外となって流通する酸素ガス
103の蒸気102aに対する酸素当量が当該範囲内に
含まれるように流量調整器12aや流量調整器12bを
制御する。
【0050】つまり、酸素ガスノズル6a,6bから送
給される酸素ガス103の酸素当量の合計が所定範囲内
に含まれるかどうかを確認しながら、各酸素ガスノズル
6a,6bから送出される酸素ガス103の流量をそれ
ぞれ個別に制御できるようにしたのである。
【0051】したがって、前述した実施の形態の場合と
同様な効果を得ることができるのはもちろんのこと、酸
素当量をさらに容易かつ正確に調整することができるの
で、さらに安定した被膜を形成することができる。
【0052】[第四番目の実施の形態]第四番目の実施
の形態を図12,13を用いて説明する。なお、図12
は、その装置の要部の概略構造を表す断面図、図13
は、図12のXIII−XIII線矢視図である。ただし、前述
した第一〜三番目の実施の形態と同様な部分について
は、前述した第一〜三番目の実施の形態と同様な符号を
用いることにより、その説明を省略する。
【0053】図12,13において、44は駆動ベルト
式のチャンネルである。チャンネル44は、駆動回転可
能な一対の巻付ロール44aと、これら巻付ロール44
a間を連絡するように当該巻付ロール44aに走行移動
可能に巻き付けられたベルト44bと、当該ベルト44
bの走行移動方向を規定する一対のデフレクタロール4
4cとを四組用意し、るつぼ2の上方を囲むように配設
したものである。
【0054】つまり、チャンネル44は、るつぼ2から
の蒸気102aを蒸着ドラム5へ案内すると共に、巻付
ロール44aを駆動回転することにより、ベルト44b
をデフレクタロール44cで曲折させながら走行移動さ
せることができるようになっているのである。
【0055】このため、前述した実施の形態と同様にし
てフィルム101へのアルミナ被膜の形成を行っている
際に、チャンネル44の表面にアルミナ被膜が形成され
て堆積し、蒸気102aが流れにくくなってしまって
も、上述したようにしてベルト44bを曲折させながら
走行移動させることにより、当該ベルト44bの表面の
アルミナ被膜に亀裂を生じさせ、当該アルミナ被膜をベ
ルト44bから剥離脱落させて、蒸気102aのスムー
ズな流れを回復することができる。
【0056】したがって、このようなチャンネル44を
備えたアルミナ蒸着装置によれば、前述した第一〜三番
目の実施の形態と同様な効果を得ることができるのはも
ちろんのこと、チャンネル44に堆積するアルミナ被膜
を適宜除去して、蒸気102aのスムーズな流れを常に
維持することができるので、フィルム101への蒸着を
常に安定して行うことができる。
【0057】
【発明の効果】本発明のアルミナ蒸着方法およびアルミ
ナ蒸着装置によれば、プラズマを利用することなく高光
透過性および低酸素透過性の低下を抑えることができる
ので、プラズマを発生させる空間およびプラズマ発生時
の圧力変動をなくすことができ、蒸気の拡散を抑えてア
ルミニウムの有効利用率を大幅に向上させることができ
る。また、大型で高価なプラズマ発生装置が不要となる
ので、蒸着装置を小型化することができると共に、設備
費および維持管理費を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるアルミナ蒸着装置の第一番目の実
施の形態の要部の概略構造を表す断面図である。
【図2】図1のII−II線矢視図である。
【図3】図1の主要部材の接続状態を表す概念図であ
る。
【図4】図3の制御装置のブロック図である。
【図5】図1のアルミナ蒸着装置によるアルミナ蒸着方
法のフロー図である。
【図6】酸素当量と被膜の光透過率との関係を表すグラ
フである。
【図7】本発明によるアルミナ蒸着装置の第二番目の実
施の形態の要部の概略構造を表す断面図である。
【図8】図7の主要部材の接続状態を表す概念図であ
る。
【図9】本発明によるアルミナ蒸着装置の第三番目の実
施の形態の主要部材の接続状態を表す概念図である。
【図10】図9の制御装置のブロック図である。
【図11】第三番目の実施の形態のアルミナ蒸着装置に
よるアルミナ蒸着方法のフロー図である。
【図12】本発明によるアルミナ蒸着装置の第四番目の
実施の形態の要部の概略構造を表す断面図である。
【図13】図12のXIII−XIII線矢視図である。
【図14】従来のアルミナ蒸着装置の要部の概略構造を
表す断面図である。
【符号の説明】
1 真空チャンバ 2 るつぼ 3 加熱器 4 チャンネル 5 蒸着ドラム 6,6a,6b 酸素ガスノズル 8 圧力計 9 温度計 10 酸素ボンベ 11,11a,11b 流量計 12,12a,12b 流量調整器 13 開閉弁 14 圧力調整器 15a,15b 補助開閉弁 20,30 制御装置 21,31 蒸気量算出部 22,32a,32b 酸素当量算出部 23,33 許容範囲記憶部 24,34a,34b 比較演算部 25,35a,35b 作動指示部 44 チャンネル 44a 巻付ロール 44b ベルト 44c デフレクタロール 101 フィルム 102 原料アルミニウム 102a 蒸気 103 酸素ガス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沖田 肇 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウムの蒸気を発生させながら酸
    素を送給することにより、走行する帯状のフィルムの表
    面にアルミナの被膜を形成するアルミナ蒸着方法であっ
    て、前記蒸気の発生量に対して所定範囲の当量で前記酸
    素を送給することを特徴とするアルミナ蒸着方法。
  2. 【請求項2】 前記所定範囲が1〜1.5倍であること
    を特徴とする請求項1に記載のアルミナ蒸着方法。
  3. 【請求項3】 真空チャンバと、 前記真空チャンバ内を減圧する減圧手段と、 前記真空チャンバの内部下方に設けられ、アルミニウム
    を加熱して蒸気を発生させる蒸気発生手段と、 前記蒸気発生手段の上方に設けられ、帯状のフィルムを
    走行させるフィルム走行手段と、 前記蒸気発生手段と前記フィルム走行手段との間に設け
    られ、前記フィルムへ向けて酸素ガスを送給する酸素ガ
    スノズルと、 前記酸素ガスノズルへ酸素ガスを送給する酸素ガス送給
    手段とを備えてなるアルミナ蒸着装置であって、 前記真空チャンバ内の圧力を計測する圧力計測手段と、 加熱された前記アルミニウムの温度を計測する温度計測
    手段と、 前記フィルムへ向けて送給する前記酸素ガスの流量を計
    測する流量計測手段と、 前記フィルムへ向けて送給する前記酸素ガスの流量を調
    整する流量調整手段とを設けたことを特徴とするアルミ
    ナ蒸着装置。
  4. 【請求項4】 前記酸素ガスノズルが前記フィルムの走
    行方向上流側および下流側にそれぞれ設けられているこ
    とを特徴とする請求項3に記載のアルミナ蒸着装置。
  5. 【請求項5】 前記流量計測手段が、前記フィルムの走
    行方向上流側の前記酸素ガスノズルから送給する前記酸
    素ガスの流量を計測する上流側流量計測手段と、前記フ
    ィルムの走行方向下流側の前記酸素ガスノズルから送出
    する前記酸素ガスの流量を計測する下流側流量計測手段
    とを備えてなり、 前記流量調整手段が、前記フィルムの走行方向上流側の
    前記酸素ガスノズルから送給する前記酸素ガスの流量を
    調整する上流側流量調整手段と、前記フィルムの走行方
    向下流側の前記酸素ガスノズルから送出する前記酸素ガ
    スの流量を調整する下流側流量調整手段とを備えてなる
    ことを特徴とする請求項4に記載のアルミナ蒸着装置。
  6. 【請求項6】 前記圧力計測手段および前記温度計測手
    段での計測結果に基づいて前記蒸気の発生量を算出し、 この算出結果および前記流量計測手段での計測結果に基
    づいて、送給中の前記酸素ガスの前記蒸気の発生量に対
    する酸素当量を算出し、 この算出した酸素当量が所定範囲内に含まれるかどうか
    を比較演算し、 算出した上記酸素当量が上記所定範囲内に含まれる場合
    には、送給中の前記酸素ガスの流量をそのまま維持さ
    せ、算出した上記酸素当量が上記所定範囲内から外れる
    場合には、送給中の前記酸素ガスの前記蒸気に対する酸
    素当量が上記所定範囲内に含まれるように前記流量調整
    器を制御する制御手段を設けたことを特徴とする請求項
    3から5のいずれかに記載のアルミナ蒸着装置。
  7. 【請求項7】 前記所定範囲が1〜1.5倍であること
    を特徴とする請求項6に記載のアルミナ蒸着装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014047418A (ja) * 2012-09-03 2014-03-17 Mitsubishi Shindoh Co Ltd 真空蒸着装置内への適正な反応性ガス量の導入方法。
KR20180122490A (ko) * 2014-09-12 2018-11-12 홍콩 뱁티스트 유니버시티 사파이어 박막 코팅된 가요성 기판
US10941480B2 (en) 2011-12-23 2021-03-09 Hkbu R&D Licensing Limited Sapphire thin film coated flexible substrate
US11028471B2 (en) 2011-12-23 2021-06-08 Hkbu R&D Licensing Limited Sapphire thin film coated substrate
US11535926B2 (en) 2011-12-23 2022-12-27 Hkbu R&D Licensing Limited Sapphire thin film coated substrate

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