【発明の詳細な説明】
改良グリホセート組成物およびそれらの使用
本発明は農学的に許容しうるグリホセート組成物、さらに詳しくはグリホセー
ト除草剤およびグリホセート除草剤の除草活性を高める界面活性剤を含有する組
成物に関する。本発明はまた、不必要で望ましくない植物を枯死または防除する
ためのこのような組成物の使用に関する。
グリホセートの除草作用におよぼす添加剤の効果について多くの研究がなされ
ている。例えば、WyrillおよびBurnsideのWeedScience,第25巻,275〜287(1977
年)ではそれぞれ2および15個のオキシエチレン単位を含有するポリオキシエチ
レンステアリルメチルアンモニウムクロライドなどの種々の界面活性剤を含有す
る溶液を調べた。ある種の界面活性剤は(イソプロピルアミン塩の溶液として使
用される)グリホセートの除草作用を高めるのに他のものより効果的であったが
、WyrillおよびBurnsideは有効な界面活性剤はグリホセート噴霧混合物の重要な
成分であると結論した。
アンモニウムスルフェート(TurnerおよびLoaderのWeed Research,第20巻,1
39〜146(1980年))およびアンモニウムチオシアネート(US-A-4 612 034)のよ
うなアンモニウム塩もまた、界面活性剤を含有するグリホセート塩製剤の除草活
性をさらに高めることがわかっている。
EP-A-0 290 416はアルコキシル化アミン界面活性剤、特にアルコキシル化獣脂
アミン界面活性剤、および場合により硫酸アンモニウムを含有するグリホセート
製剤を開示している。開示された添加剤は明らかにグリホセート活性を高めると
されている。開示された製
剤は界面活性剤の含量が低いこともあって、目の組織に対する刺激性が低い。
US-A-3 141 905、US-A-3 123 641およびUS-A-3 123 640は幾つかの特定のポリ
オキシアルキル化第四級アンモニウム界面活性剤を開示している。しかしながら
、グリホセート組成物にこれらの種類の界面活性剤を使用することは開示も示唆
もされていない。さらに、当業者がグリホセート除草剤に関してこのような界面
活性剤を試験することができる、除草剤組成物についての毒性または刺激性デー
タも開示されていない。
英国特許第1 421 133号、第1 462 043号、第1 470 618号、第1 450 531号、第
1 453 443号、EP-A-0 066 946、W0-87/04595、GB-A-2 113 093、GB-A-2 059 77
3およびGB-A-2 047 098は農薬製剤中の第四級アンモニウム界面活性剤を開示し
ているが、本発明の主題である第四級アンモニウム界面活性剤(複数可)を用い
たグリホセート除草剤組成物を開示または示唆しているものはない。
欧州特許No.0 206 537は固体状の植物活性(phytoactive)グリホセート組成
物におけるEmco1-CC 57、ポリプロポキシル化第四級アンモニウム界面活性剤の
使用を開示している。
EP-A-0 441 764は式
〔式中、-E0-はエチレンオキシド基であり、-P0-はプロピレンオキシド基であり
、R1およびR2はそれぞれ独立して1〜3個の炭素原子を有するアルキル基であり
、R3は1〜3個の炭素原子を有するアル
キル基、式(E0)m-Hを有する基は、または式E0-(P0)m-Hを有する基であり、n(R3
がアルキル基である化合物の場合)またはn+m(R3が式E0-(P0)m-Hを有する基
である化合物の場合)は2〜20の数を有し、X~は適当なアニオンであり、そして
nおよびmはそれぞれ独立して変化する整数である〕を有するポリプロポキシル
化第四級アンモニウム界面活性剤を含有するグリホセート除草剤組成物を開示し
ている。開示された組成物は、最適であると考えられているエトキシル化脂肪ア
ミン界面活性剤を含有するグリホセート組成物と同程度に除草剤として有効であ
るとされている。さらに、このような組成物は魚毒性が低く、(皮膚および目に
対して)非刺激性であるといわれる。
しかしながら、グリホセート除草剤および上記のような界面活性剤を含有する
除草剤組成物は除草効果が良好であり、かつ環境的にも良好であるが、比較的高
レベルの吸湿性を示す。この欠点は特に顆粒剤のような固体状組成物では最も望
ましくない。なぜならば組成物の吸湿性は好ましくない湿度条件下で空気に長時
間暴露するとパッケージ中の顆粒剤のケーキングをもたらし、それによりケーク
となった固体物質の噴霧タンク中の水への溶解がより困難になり、より長い時間
を要するからである。この欠点は適切に包装することによりある程度克服できる
ものの、当然ながらこのことは最終製品のコスト増、従って消費者価格を上げる
ことになる。
吸湿性の一部は組成物の成分および特定の組成物において使用されるグリホセ
ート塩によるものであるが、大部分は組成物の重要な構成成分である界面活性剤
によるものであることがわかった。
従って、環境的に良好で、さらにEP-A-0 441 764に開示されてい
る組成物と比較して同様の、またはより優れた生物効能をもち、吸湿性の低い有
効なグリホセート除草剤組成物が必要とされる。
〔式中、Rは式R6-0-(P0)x'n-(E0)y'n-Hの基であり、R6はC1-C8-アルカントリイ
ル基であるが、但しオキシアルキレン基以外のR-基の全C-原子数は3〜8個で
あり;
nは1〜4の整数であり、nが1より大きい場合、それぞれのR-基においてR6
-基は同一または異なっており;
R1はC1-C5-アルキル基であり;
R2はC1-C5-アルキル基、式R4-0-(P0)u-(E0)v-H(ここで、R4はC1-C5-アルキレ
ン基である)を有する基、または基(A)m(ここで、AはA2-0-(P0)u'm-(E0)v'm-H
であり、A2はC1-C8-アルカントリイル基から選択されるが、但しオキシアルキレ
ン基以外のA-基の全C-原子数は3〜8個である)であり;
mは1〜4の整数であり、mが1より大きい場合、それぞれのA-基においてA2
-基は同一または異なっており;
R3はC1-C5-アルキル基、式R5-0-(P0)w-(E0)z-H(ここで、R5はC1-C5-アルキレ
ン基である)を有する基、または基(B)p(ここで、BはB3-0-(P0)w'p-(E0)z'p-H
であり、B3はC1-C8-アルカントリイル基から選択されるが、但しオキシアルキレ
ン基以外のB基の全C-原子数は3〜8個である)であり;
pは1〜4の整数であり、pが1より大きい場合、それぞれのB
-基においてB3-基は同一または異なっており;
-E0-はエチレンオキシド基を意味し;
-P0-はプロピレンオキシド基を意味し;
X=x+Σx'n+u+Σu'm+w+Σw'pは15〜35であり;x、x'n、u、u'm、
wおよびw'pはそれぞれ整数であり;
Y=y+Σy'n+v+Σv'm+z+Σz'pは0〜15であり;y、y'n、v、v'm、
zおよびz'pはそれぞれ整数であり;
Σx'nはそれぞれのR-基のプロピレンオキシド基の総数を意味し;
Σu'mはそれぞれのA-基のプロピレンオキシド基の総数を意味し;
Σw'pはそれぞれのB-基のプロピレンオキシド基の総数を意味し;
Σy'nはそれぞれのR-基のエチレンオキシド基の総数を意味し;
Σv'mはそれぞれのA-基のエチレンオキシド基の総数を意味し;
Σz'pはそれぞれのB-基のエチレンオキシド基の総数を意味し:
そして
X~は農学的に許容しうるアニオンである〕を有する第四級アンモニウム界面活
性剤を含有する除草剤組成物を提供する。
アニオンは好ましくは、組成物がウサギの皮膚および目の組織を使用する標準
試験法により評価したときに“非剌激性”であり、下記の標準試験法により評価
したときに魚に対して“比較的非毒性”であるものと分類され、またアンモニウ
ム成分の吸湿性を増加しな
いものである。
例えば、N,N,N-トリアルキル-アルカンジイル-ビス-ポリアルコキシルアンモ
ニウムクロライドはN,N-ジアルキルアミノ-アルキルジオールとアルキレンオキ
シドのアルカリ触媒反応、およびアルキルクロライドを用いたその第四級化によ
り製造することができる。上記で定義された範囲に入る他の化合物も同様の方法
で製造することができる。所望の最終生成物を得るための反応条件および出発物
質の選択は当業者の技術の範囲内にある。
EP-0 441 764に開示されている組成物と比較して、上記のような第四級アンモ
ニウム化合物を含有する本発明の組成物は皮膚および目への刺激性および魚毒性
に関して良好な環境性を維持し、非常に良好な除草活性を示し、さらに低い吸湿
性を有する。
結果として、EP-A-0 441 764に開示されている組成物の1つと同様の環境性を
有し、少なくとも同程度に有効であり、さらに水の吸収を回避または減少するた
めの特別な、そして/または費用のかかる手段、例えば特殊な包装を必要としな
いグリホセート除草剤組成物を製造することができる。このことは当然消費者価
格に反映し、また特に固体状組成物の取り扱いを容易にする。
また、上記式の界面活性剤は特に固体状組成物の製造を容易にし、また活性物
質の添加量が高い組成物の製造を可能にすることがわかった。
上記の第四級アンモニウム界面活性剤の中で好ましいのは式(II)
〔式中、R1はC1-C5-アルキル基であり;
R2はC1-C5-アルキル基または基R4-0-(P0)u-(E0)v-Hであり、R4はC1-C5-アルキ
レン基であり;
R3はC1-C5-アルキル基または基R5-0-(P0)w-(E0)z-Hであり、R5はC1-C5-アルキ
レン基であり;
R7はCH-0-(P0)x'n-Hであり;
nは1〜4の整数であり;
X=x+Σx'n+u+wは15〜35であり;
Y=y+Σy'n+v+zは0〜15であり;
Σx'nは(R7)nのプロピレンオキシド基の総数を意味し;
Σy'nは(R7)nのエチレンオキシド基の総数を意味し;
x、x'、u、w、y、y'、v、zはそれぞれ整数であり;そし
て
X~は農学的に許容しうるアニオンである〕を有する界面活性剤である。
上記の第四級アンモニウムのプロピレンオキシド単位の数は好ましくは15〜30
の範囲であり、本発明の利点はその範囲内でより顕著である。特に、第四級アン
モニウム化合物に幾つかのエチレンオキシド単位が存在する場合、プロピレンオ
キシド単位は好ましくは15〜30、より好ましくは約20である。
本明細書において、「グリホセート除草剤」なる用語はN-ホスホノメチルグ
リシン(グリホセート)、および水溶液中でグリホセートアニオンを与える任意
の形態またはグリホセート誘導体を意味する。適当なカチオンもまた存在する。
このような適当なカチオンの例はアルカリ金属カチオン、例えばナトリウムおよ
びカリウム、
そしてアンモニウム、二アンモニウムおよび置換アンモニウムカチオンである。
後者には、イソプロピルアミンまたはジメチルアミンのような第1級または第2
級アミン、およびエチレンジアミンのようなジアミンから誘導されるカチオンが
含まれる。
グリホセートの農学的に許容しうる塩の他の例はグリホセートのトリメチルス
ルホニウム塩、またはEP-A-0 088 180に開示されているようなアミノグアニジン
塩である。グリホセートは2個以上の置換可能な水素原子を有するため、モノ-
およびジ-アルカリ金属塩、さらにこのような塩の混合物が可能である。
実際に入手できる第四級アンモニウム化合物は単一の分子種からなるという意
味で必ずしも純粋な化合物ではない。どのような場合も、x、x'、y、y'、u、
u'、v、v'、w、w'、zおよびz'が狭い範囲内で変わる幾つかの異なる化合物が
通常存在し、そのため上記のx、x'、y、y'、u、u'、v、v'、w、w'、zおよ
びz'の数値は平均値であると解釈される。プロポキシル化工程またはエトキシル
化工程の間、プロピレンオキシドおよびエチレンオキシド基はそれぞれ本質的に
均一に反応部位に分配されることは当業者ならば知っている。このことは、平均
して化合物の個々のプロピレンオキシド鎖およびエチレンオキシド鎖はそれぞれ
本質的に同じ長さを有することを意味する。鎖長の小さな違いは反応部位の反応
性の違いによるものである。例えば、幾つかの化合物は第1および第2反応性炭
素部位を含有し、これらの部位間で1個のアルコキシ単位の違いが生じうる。
本発明の組成物で使用される第四級アンモニウム化合物を示す式においてX~と
して表されるアニオンは例えば塩化物または臭化物の
ようなハロゲン化物イオン;ホスフェート、メチルスルフェート、エチルスルフ
ェートまたはグリホセートイオンである。他の適当なアニオンはアセテート、ラ
クテート、ジメチルホスフェートまたはポリアルコキシル化ホスフェートなどで
ある。
本発明の組成物において、(グリホセート酸等価体として表される)グリホセ
ートと第四級アンモニウム化合物の重量比はかなりの範囲、例えば約1:5〜約
10:1の範囲で変わりうる。最適比は、除草剤組成物の施用方法、処置する雑草
の種類、および選択された特定の第四級アンモニウム化合物に応じて変わるが、
通常は約1:2〜約5:1の範囲、例えば約1:1、約2:1または約4:1で
ある。
本発明の組成物は実際に除草剤として施用する際に水で希釈して噴霧溶液をつ
くるようになっている液状の水性濃縮物であってよい。液状濃縮物は通常、1l
あたり少なくとも50gのグリホセート酸等価体を含有し、好ましくは少なくとも
100g/lである。本発明の組成物はグリホセートおよび第四級アンモニウム化合
物の他に、有意な量の農学的に許容しうる無機アンモニウム塩、例えば硫酸アン
モニウムを含有してもよい。このような無機アンモニウム塩を含まない液状濃縮
物は、グリホセートが高い溶解性を有する塩、例えばイソプロピルアミン塩とし
て存在する場合、450g/lまで、例えば300〜450g/lのグリホセート酸等価
体を含有できる。無機アンモニウム塩(例えば100〜500g/lの量の硫酸アンモ
ニウム)を含有する液状濃縮物においては、含有することのできるグリホセート
の最大量はこれより少なく、例えば約150g/lのグリホセート酸等価体である
。このような液状濃縮物では、添加量に応じて相溶化
剤の存在が要とされる。これは当業者であれば実験するまでもなくわかる。
他の形態として、本発明の組成物は固体、例えばさらさらした微粒の顆粒状固
体、または所望の大きさおよび形の錠剤またはブリケット(briquet)に圧縮さ
れた固体である。本明細書で使用される「固体」なる用語は顆粒、微粒、水和性
粉末、水溶性製剤、水に分散できる製剤、またはこれらの混合物を包含する。典
型的には、このような固体は乾燥してる。このような乾燥組成物は通常、5重量
%以下、好ましくは1重量%以下の水を含有する。
固体状組成物において、グリホセートは好ましくはナトリウムまたはカリウム
塩のようなアルカリ金属塩として、あるいはアンモニウム塩、ある場合にはイソ
プロピルアミン塩として存在する。本発明の組成物で使用される界面活性剤は特
に、固体状組成物において比較的高い濃度のグリホセート除草剤の存在を可能に
する。
場合により、固体状組成物は水溶性の不活性担体を含有するように製造するこ
とができ、このためには硫酸アンモニウム、チオシアン酸アンモニウムまたはリ
ン酸アンモニウムが特に適当である。このような組成物における(グリホセート
酸等価体として表される)グリホセートと第四級アンモニウム化合物の重量比は
上記の一般的範囲内である。水溶性の不活性担体の量は厳密でないが、硫酸アン
モニウムの場合、その量は例えば組成物の全重量の20%〜80%の範囲である。固
体状組成物は例えば成分の水溶液を噴霧乾燥することにより、慣用のブレンディ
ング装置で各成分をドライブレンドすることにより、またはそれにより顆粒状生
成物が本質的に1回の操作で得られる押出ブレンディングにより製造することが
できる。好ま
しい方法において、グリホセートのアルカリ金属またはアンモニウム塩は当該技
術分野で知られているような押出機を用いて現場で製造される。ラジアル押出に
より得られる生成物は正面押出により得られる生成物と比較して水に対する溶解
性が良いことがわかった。
本発明の組成物は例えば噴霧することにより施用できる噴霧溶液として希釈す
ることができる。これらの溶液において、グリホセートの濃度は使用する噴霧溶
液の単位面積あたりの容量、および所望のグリホセートの単位面積あたりの使用
割合に応じて選択される。例えば、慣用の噴霧は1ヘクタールあたり100〜600l
の噴霧溶液を用いて行なわれ、グリホセートの使用割合は典型的に1ヘクタール
あたり0.125〜3kgのグリホセート酸等価体である。制御ドロップスプレー(con
trolled drop spraying)において、グリホセートの1ヘクタールあたりの使用
割合は通常同様の範囲内であるが、噴霧溶液の1ヘクタールあたりの容量はかな
り少なく、多分15〜50l/ヘクタールである。従って、制御ドロップスプレー用
噴霧溶液は慣用の噴霧で使用されるものよりも濃厚である。グリホセートおよび
第四級アンモニウム化合物の他に無機アンモニウム塩を含有する噴霧溶液におい
て、含有することのできる無機アンモニウム塩の量は例えばグリホセート酸等価
体の重量の10倍までである。
噴霧溶液組成物は上記のように液状濃縮物を水で希釈するかまたは固体状組成
物を水に溶解することにより、あるいは組成物の個々の成分をタンク混合するこ
とにより製造することができる。
本発明の組成物は場合により他の成分を、好ましくは得られる組成物に対して
刺激性、毒性および吸湿性に関して実質的に悪影響を及ぼさない成分をそのよう
な量で含有することができる。これらの
追加成分には、エチレングリコール、ポリエチレンまたはポリプロピレングリコ
ールおよび/またはグリセロールのような凍結防止剤がある。追加成分としては
その他に、染料、増粘剤、消泡剤、例えばシリコーン系消泡剤、除草効果および
組成物の相溶性または安定性を最適にするpH調整に適した薬剤、さらに特定の界
面活性剤、例えばポリオキシエチレンエーテルまたはエステル、糖エーテルおよ
びソルビタンエステルのような非イオン性界面活性剤がある。本発明の組成物は
また、好ましくはそれら自体が低刺激性または非刺激性で、比較的毒性の低い1
種以上の除草剤を含有することができる。
本明細書に開示された界面活性剤はまた、グリホセート噴霧希釈液用タンクミ
ックス補助剤の製造に使用することができ、それはさらに凍結防止剤、染料、増
粘剤、消泡剤および/または補助界面活性剤を含有しうる。
次の表Iに示した第四級アンモニウムカチオンと塩化物イオンの塩を使用して
組成物を製造し、次にそれらを使用してグリホセートの除草作用におけるそれら
の増強効果を調べた。
実施例 1
表Iに例示した界面活性剤の吸湿性を測定し、対照と比較するために試験した
。対照はR1=R2=R3=CH3、n=8であり、生物効能の増大および環境面で最も好ま
しい界面活性剤の1つであるEP-A-0441 764に開示されている界面活性剤である
。
最初に、試料を含水量がカールフィッシャー(K-F)滴定法により測定して3%
以下になるまでオーブン中で乾燥した。次に、試料を70%RHおよび20℃に調節さ
れた気候室で一定条件に付した。含水量を再び、気候室の滞留時間が18時間(K-
F 18h)および90時間(K-F90h)の時点で測定した。
18時間および90時間における実際の吸水量はそれぞれ18時間および90時間にお
いて測定した含水量から、試料を気候室に入れる前に
測定した含水量を引くことにより計算した。その結果を重量%として表し、次の
表IIおよび図1に示す。
表IIおよび図1を見てわかるように、本発明の組成物に使用される界面活性剤
は従来技術から知られている対照のグリホセート除草剤組成物と比較してかなり
低い吸湿性を示す。
実施例 2
7000.0gのグリホセートモノアンモニウム塩(86.6%a.e.)および35.0gのPG
2028脱泡剤をGlatt VG-25ミキサーに入れた。物質を150rpmの羽根回転速度(リフ
ァイナー3000rpm)で混合した。化合物N.1の式に相当する式の活性物質を90%
含有する1610.0gの界面活性物質を上記の混合条件下でゆっくりとミキサーに加
えた。その後、368.0gのポリオキシエチレン(20 EO)ソルビタンモノラウレー
ト(99%)を混合条件下でゆっくりと混合物に加えた。界面活性剤の添加終了後
、ミキサーの内容物をさらに約2分間ブレンドして
さらさらした白色のブレンドを得、次に37.0gの水を混合しながらゆっくりと加
えて押出可能なドウを得た。
ミキサーで得られたドウ状物質をFuji-Paudal EXDS-60押出機で1mmのラジア
ルスクリーンを通して押出した。次に、押出物を流動床乾燥器に送り、約0.4〜0
.5%の含水量となるまで乾燥した。
最終の顆粒状組成物は次のようである(重量部として);
グリホセートのモノアンモニウム塩(86.6%a.e.) 78.6
界面活性剤N.1 16.4
ソルビタンエステル(20 EO) 4.1
PG 2028 脱泡剤 0.4
水 0.5
合計 100.0
実施例 3
700gの界面活性剤N.1および73gの水をHobartミキサーに入れ、十分にブ
レンドした。次に、2246.0gのグリホセートモノアンモニウム塩(86.6%a.e.)
を混合しながらゆっくりと加えた。混合をさらに約5分間継続して押出可能なド
ウ状物質を得た。
得られた物質を上記の実施例2と同様にして押出し、乾燥した。
最終組成物は次のようであった(重量部として);
グリホセートのモノアンモニウム塩(86.6%a.e.) 77.7
界面活性剤N.1 21.8
水 0.5
合計 100.0
実施例 4
実施例3の固体状組成物を対応するOECDガイドラインに従って試
験した。
(i) 目に対する刺激性
ニュージーランド産白ウサギを用いて、実施例3の組成物の目におよぼす潜在
的な刺激および/または消耗作用(corrosive effect)を評価した。6匹のウサギ
のそれぞれに0.0700g(0.1mlの容量に相当)の試験組成物を右目の結膜のうに投
与した。各動物の反対側の目は未処置のままにし、対照とした。試験する目およ
び対照の目の投与後10日までの刺激の徴候を調べた。
試験組成物を乳鉢および乳棒で粉砕し、No.40メッシュの篩を通した。次に、0
.1mlの容量を占める処理した試験組成物の重量(0.0700g)を定量し、投与する
のに使用した。
試験組成物への暴露は1時間の評価間隔で試験をうけた目6/6に虹彩炎を引き
起こし、それはすべての動物において72時間の評価間隔までに完全に回復した。
結膜炎(充血、腫れおよび目やに)が1時間の評価間隔で試験をうけた目6/6に
認められた。結膜の刺激は一般に、残りの試験器官中に減少し、すべての動物に
おいて試験第10日までに完全に回復した。目の所見としてはこの他に角膜上皮の
痂皮形成があり、それは試験をうけた目1/6に認められた。
この試験条件下で、試験組成物はウサギの目の組織を穏やかな程度に刺激する
と考えられる。目の障害に基づくEEC分類法でなら混濁、虹彩炎、結膜の充血お
よび結膜の腫れについて“分類していない”であろう。
(ii) ミジンコに対する急性毒性
ミジンコ属マグナ(magna)の暴露をMountおよびBrungsが設計した原形(1967
年)に基づいて変更した比例真空-サイホン希釈装置
を用いてフロースルー条件下で行なった。
表示試験濃度が6.25、12.5、25.0、50.0、100および200mg(全物質)/lの試
験組成物の溶液を調製した。
毎日、ミジンコの生存を監視し、死んだものは取り除いた。ミジンコの挙動ま
たは身体的外観の異常もまた記録した。
試験の結果に基づいて、48時間のEC50値(所定の時間で試験母集団の50%の不
動化または死をもたらすと推定される試験組成物の濃度)、濃度/死亡率応答曲
線の傾き、および95%の信頼限界を計算した。EC50値は次の統計的方法:移動平
均法、プロビット、ロジット、および非線形補間法を使用するコンピュータープ
ログラム(Wheat,1989年)により推定した。非線形補間法により測定されたEC50
値の信頼限界は二項確率により計算した。試験結果を報告するために選択される
方法はデータの特性、すなわち0%および100%の死亡率の存在または不在、お
よび0〜100%の死亡率が存在する濃度の数(Stephan,1977年)により決定した
。
試験組成物に48時間暴露したミジンコの死亡率は53.8mg/l以下の試験濃度で
0%から226mg/lで55%までの範囲であった。対照の希釈水中の死亡率は0%
であった。48時間のEC50は214mg/lであり、95%信頼限界は173および306mg/
lであった。プロビット法を使用して濃度/死亡率応答曲線の傾きを計算したと
ころ5.27であった。効果が観測されなかった濃度(NOEC)はこの試験濃度および
これより低いすべての試験濃度における死亡の欠如および半致死効果の不在に基
づいて53.8mg/lであった。
対照の容器中で測定された希釈水の初期アルカリ度、硬度および導電率はそれ
ぞれCaCO3として28mg/l、CaCO3として54mg/lおよ
び462μモー/cmであった。試験終了時、対照の容器中で測定された希釈水のア
ルカリ度、硬度および導電率はCaCO3として36mg/l、CaCO3として86mg/lおよ
び470μモー/cmであった。48時間の暴露の間の平均試験温度は20.5±0.1℃であ
り、最小20.3℃から最大21.0℃までの範囲であった。対照およびすべての6種の
試験溶液の初期溶解酸素濃度は8.3〜8.5mg/l(飽和濃度の93〜96%)の範囲で
あった。残りの試験について対照およびすべての試験溶液の溶解酸素濃度は8.2
〜8.4mg/l(飽和濃度の92〜94%)の範囲であった。試験溶液のpHは試験組成
物の存在により影響され、試験物質の濃度が増加するとpHは減少する。反復試験
の対照のpHは試験の間7.8〜7.9の範囲であった。試験開始時の試験溶液のpHは5.
7〜7.6であり、試験中は5.6〜7.6のままであった。
(iii) ニジマスに対する急性毒性
ニジマス(Oncorhynchus mykiss)を用いて、試験組成物について96時間の静的
毒性試験を行った。対照の希釈水および6種の濃度(10.0、50.2、100、250、500
および1000mg/l)の試験組成物を試験した。試験化合物の溶解性により、適当
な量(g)の試験物質を直接、それぞれの試験室に加え、撹拌することにより試
験溶液を調製した。
試験は50lの希釈水を含有する54lのガラス製水槽で行なった。希釈水をCaCO3
として62mg/lの初期硬度、CaCO3として8mg/lのアルカリ度および453ミコモ
ー/cmの導電率を有する水道水で処理した。16時間の明期および8時間の暗期か
らなる光周期を与える蛍光灯下で試験温度を12±1℃に維持する水浴中に試験容
器を置いた。試験溶液レベルで測定された光度は4.7〜7.0μE/m2/s(約392〜
583ルクス)の範囲であった。試験組成物を試験容器に加えた後、1種の濃度につ
き全部で10匹の魚となるまで魚を2匹ずつ加えた。本試験で使用した稚魚のニジ
マスは試験終了時に対照の魚を測定して標準体長が40〜55mm(平均±標準偏差46
.1±4.4mm)の範囲であり、そして湿量が0.66〜2.58g(平均±標準偏差 1.35±
0.53g)の範囲であった。試験の負荷量は計算したところ0.27g/lであった。
96時間の暴露後、試験組成物に暴露したニジマスの死亡率は10.0、50.2、100
および250mg/lの濃度で0%であった。500mg/lでの死亡率は10%であり、10
00mg/lの高濃度では100%であった。対照の死亡率は10%であった。LC50は二
項法により計算して658mg/lであった。
初期溶解酸素濃度は8.8〜9.8mg/l(飽和濃度の80%以上)の範囲であり、試
験中は6.8mg/l以上(飽和濃度の62%以上)のままであった。試験組成物の添
加は希釈水のpHに影響を及ぼした(すなわち、試験組成物の濃度が増加するにつ
れ、pHは減少した)。対照および試験処理液のpHは試験開始時に7.4〜4.1の範囲
であり、試験終了時に6.9〜4.0の範囲であった。試験温度は10.8〜12.1℃に維持
した。
実施例 5
幾つかの本発明の界面活性剤とグリホセートのイソプロピルアミン塩のタンク
ミックス(グリホセートa.e.と界面活性剤の重量比は2/1である)を温室実験で評
価した。このようなタンクミックスを市販の製剤ラウンドアップ(Roundup(登録
商標);グリホセートのイソプロピルアミン塩として360g/lのa.e.および180g
/lのエトキシル化獣脂アミン界面活性剤)およびEP-A-0 441 764に記載のグリ
ホセートのイソプロピルアミン塩と界面活性剤のタンクミックス(最適と考えら
れている;R1=R2=R3=CH3、n=8、2/1の比)と比較した。すべての場合において
、グリホセート除草剤を1080gのa.e./ヘクタールの割合で使用した。
温暖な季節の雑草種(ECHCG-Echinochloa erecta)を夜間は18℃、日中は24℃
の温度において生長室で種から育てた。寒い季節の雑草種(BRSNW-Brassica nap
us)を夜間は12℃、日中は18℃の温度において生長室で種から育てた。すべての
植物を夜間は50%のRH、日中は75%のRHで育てた。
噴霧する前に、ポットはできるだけ均一なものを選択し、不規則なものを捨て
た。Tジェットノズル8002を備え、200β/ヘクタールの割合で噴霧溶液を放出
するように較正された野外装置(噴霧システム-R & D Sprayers社製)を用いて
、噴霧溶液を施用した。すべての反復試験ポット(1つの雑草種あたり、1種の
処理液あたり3〜5回の反復試験)に噴霧器を1回通過させて噴霧した。
噴霧した後、植物を温室(約20℃)に移し、対照のポットを処理したポットの
間に無作為に置いた。0〜100%の任意スケールにおいて未処理の対照と比較す
ることにより“植物毒性(%)”の評価を行なった。0%は目に見える効果がない
ことを意味し、100%はすべての植物の枯死を意味する。
評価は幾つかの間隔(DAT: 処理後の日数)で行なった。その結果をグラフで示
す。図2はECHCGに対する26DATにおける植物毒性パーセントを示し、そして図3
はBRSNWに対する38DATにおける植物毒性パーセントを示す。
図2および3を見てわかるように、本発明のタンクミックスは
EP-0 441 764に記載のタンクミックスと同様に働き、ラウンドアップ(登録商標
)の性能にほぼ到達している。
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(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
A01N 33:12)