JPH10501627A - 不発火検出方法および装置 - Google Patents
不発火検出方法および装置Info
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Abstract
(57)【要約】
不発火検出方法および装置は、内燃エンジンにおいて燃焼によって誘発されるトルクの測定、およびこのトルクに応じた時間順の第1、第2、および第3加速度データ・サンプルの発生を含む。第2加速度データ・サンプルの大きさが不発火スレシホルドよりも小さく、かつ第1および第3加速度データ・サンプル双方の大きさよりも小さい大きさを有するとき、不発火を指示する。
Description
【発明の詳細な説明】
不発火検出方法および装置
発明の分野
本発明は、一般的に内燃エンジン用不発火検出(misfire detection)の分野に
関し、更に特定すれば種々の不発火検出用スレシホルド技法(threshold strateg
ies)に関するものである。
発明の背景
近年の内燃エンジンは、電子制御システムの指揮の下で動作する。電子制御シ
ステムには、燃焼不発火(combustion misfire)、即ち、シリンダ内における空気
燃料混合気の不適切な燃焼を判定するために使用可能であるという利点がある。
即ち、不発火を検出する方式は沢山あるが、全てのエンシン動作状態の下で不
発火を検出するように考案されたものはない。多くの従来技術のシステムはエン
ジン速度および加速度を測定し、通常の燃焼に帰せられる挙動以外のエンジン速
度および/または加速度の観測に基づいて、不発火を検出する。第1図は、エン
ジン速度および/または加
速度を観察するための、従来技術のエンジン挙動測定システムを示す。このシス
テムは、エンジンのクランクシャフトによって駆動されるエンコーダ・ホイール
(encoder wheel)101を含む。可変リラクタンス型(variable reluctance type
)のようなセンサ103を配置し、エンコーダ・ホイール101の半径方向の移
動を検出する。エンジンによって駆動されるエンコーダ・ホイール101の検出
された半径方向移動を示す信号105が、センサ103から信号処理システム1
07に出力される。上述のように、信号処理システム107は、信号105の速
度および加速度挙動の双方またはいずれかに対しての作用が可能である。不発火
の指示は、エンジン速度および/または加速度が、通常の燃焼に帰せられる挙動
を外れて動作するとに、不発火信号109として与えられる。
通常、上述のタイプの従来技術による手法は、全ての車両動作状態において良
好に機能する訳ではない。現在の排気ガスに関する法律(emission laws)は、増
々広い範囲の車両動作状態に対して、不発火検出を義務付けている。パワートレ
イン(powertrain)のドライブライン(driveline)が摂動しているときに不発火を
検出するのは特に困難である。その理由は、ドライブラインの摂動(perturbance
)が原因で発生するエンジン速度および/または加速度の挙動は、不発火のシリ
ンダと非常によく似た挙動を呈し得るからである。ドライブラインの摂動
または外乱(disturbance)は、多くの原因によって発生する可能性がある。1つ
の原因は荒れた道路状態であり、凸凹の路面(pothole)を運転する場合に発生す
るようなものである。
第2図は、車両が凸凹の路面を横切る間のエンジン・クランクシャフトの加速
挙動を示す波形の一例を示すチャートである。加速度波形201は、数秒の間に
わたるエンジン・クランクシャフトの加速挙動を表わす。基準軸は、エンジン・
クランクシャフトの平均加速度を示す。適正な燃焼の間は、加速度波形は0付近
に停留している。不適正即ち不完全燃焼の間、加速度波形はチャートの負領域2
07に遷移し、ドライブラインが誘発するノイズ(以下で簡単に説明する)の間
、加速度は正および負両方向に遷移する。典型的な不発火検出システムでは、ス
レシホルド209が設定される。加速度波形が規定のスレシホルド209を越え
て負方向に遷移した場合、不発火が指示される。参照番号211は、不発火挙動
を示す加速度波形201の部分を示す。
エンジンの車両が凸凹の路面を横断するとき、エンジン・クランクシャフトの
加速挙動において、大きな外乱が生じる。この外乱は二極特性(bipolar Charact
eristic)を有する、即ち、チャートの正領域205およびチャートの負領域20
7お双方にこの外乱が広がることに注意されたい。この外乱は、部分的には、凸
凹の路面を横切ること
によって刺激された、車両のドライブラインのリンギング(ringing)によって発
生するものである。特に関心を引くのは、凸凹の路面による外乱に関係して、不
発火スレシホルド209を交差する加速度波形213の部分213である。これ
は、不発火検出システムには、そうではない場合でも、不発火状態として現れる
。この問題に対する従来技術の解決案は、別個のセンサを車両に取り付け、車両
本体に対する急激な振動を検出して、不発火検出システム動作不能にする(gate-
off)というものである。これは経済的にも費用のかかる解決案であるばかりでな
く、別個のセンサであるために、車両組立者にとっても信頼性が低くしかも困難
さが増すことになる。
従来技術の加速度に基づく不発火検出システムに伴う別の問題は、どのシリン
ダが不発火を発生したかを識別するのが難しいということである。エンジン・ク
ランクシャフトから得られる加速度波形は、元々ノイズが多い。更に、通常の燃
焼加速や、エンジン・クランクシャフトの剛性および種々の慣性モーメントによ
って発生するねじれ振動(torsional vibration)も、不発火に帰せられるスペク
トル挙動のほぼ上に、強いスペクトル挙動を示す。このために、エンジン・クラ
ンクシャフトから得られる加速度信号は、多くの場合、ローパス・フィルタによ
って濾波される。これを効果的にするためには、ローパス・フィルタは、速度や
負荷のような種々のエンジン動作状態の測定に基づい
て調整する必要がある場合が多い。このタイプの加速度信号の濾波の一例は、米
国特許出願番号第08/279,966号に記載されている。ローパス・フィルタ処理は
(不発火スペクトルに近いスペクトルに関しては)大量に行う必要があるので、
ローパス・フィルタ処理によって、不発火を発生したシリンダの判定が曖昧とな
る可能性がある。この一例を第3図に示す。
第3図は、エンジン・クランクシャフトの加速挙動を示す種々の波形を示す。
これらの波形は、ローパス・フィルタをかけており、システム・ノイズ、通常の
燃焼挙動およびクランクシャフトのねじれ挙動によって誘発されるスペクトルが
ほぼ除去されている。第1加速度波形301は、エンジン回転当たり1サイクル
上のスペクトルを除去するように調整されたローパス・フィルタを用いて濾波さ
れたものである。第2加速度波形303は、エンジン回転当たり1/10サイク
ル上のスペクトルを除去するように調整されたローパス・フィルタを用いて濾波
されたものである。エンジン回転当たり1/10サイクル上のスペクトルを除去
するように行うローパス・フィルタの調整は、エンジンが非常に高速で動作して
いるとき、即ち、機械的構成物によって発生するシステム・ノイズが非常に高い
ときに有用である。
基準線305は、第1図に示すシステムによって、エンジン・クランクシャフ
トから加速度データ・サンプルを獲
得するタイミングを示し、参照番号209は先に述べた不発火スレシホルドを示
す。ここに示す加速度データ・サンプル穫得レートは、第1図に示した実際の加
速度サンプリング・レートよりもかなり遅い。各基準線は、各シリンダの爆発(
出力)工程時における加速度の測定値を示す。これは、獲得した加速度データを
処理するために必要なリソース即ち資源(resource)を最少にするために行われる
。この加速度データ・サンプル・デシメーション手法(accele ration data samp
le decimation approach)の一例が、米国特許出願第08/280,101号に記載されて
いる。第3図のグラフでは、基準線305の各々が、マルチシリンダ・エンジン
における、個々のシリンダの発火事象を表わしている。しかしながら、濾波され
た加速度波形301,303は双方共、多くのシリンダの発火に対し、不発火ス
レシホルド209を越えている。これは、多くのシリンダについて、不発火を発
生していないときでも、不発火を発生していると指示することになろう。実際に
は、この実データの範囲内では、不発火は基準線307と一致した時点で発生し
ている。
必要とされているのは、より広い種々の車両動作状態にわたって不発火検出を
可能とする、改良されたスレシホルド戦略を合む、不発火検出のための改良され
た手法である。
図面の簡単な説明
第1図は、典型的な従来技術のエンジン挙動測定システムを示すシステム・ブ
ロック図である。
第2図は、燃焼によって生じるトルクおよび荒い路面の外乱を含む他のドライ
ブライン挙動が原因で生じるエンジン・クランクシャフト挙動を示す加速度波形
を示すグラフである。
第3図は、ローパス・フィルタ処理した種々のエンジン・クランクシャフト加
速度波形のグラフである。
第4図は、好適実施例の全体的な構成を示すシステム・ブロック図である。
第5図は、本発明の好適実施例による種々の方法ステップを示すフロー・チャ
ートである。
第6図は、本発明の好適実施例による種々の方法ステップを示すフロー・チャ
ートである。
実施例の詳細な説明
不発火検出方法および装置は、いくつかの関連技術を含むことによって、より
広い範囲の様々な車両動作状態にわたる不発火挙動測定の改良を図っている。適
用される技術は、不発火挙動が間欠的(ソフト不発火)か、あるいは規則的(ハ
ード不発火)かによって異なる。
ソフト不発火の場合(例えば、凸凹の路面によって誘発されるドライブライン
の外乱)、第2図に示したエンジン・
クランクシャフトの加速度波形201を観察し、加速挙動215がノイズ・ディ
ゼーブルメント・スレシホルド(noise-disablement threshold)217を越えた
か否かを見る。凸凹の路面によって誘発されるドライブラインの外乱は二極挙動
であるので、加速度波形201はノイズ・ディゼーブルメント・スレシホルド2
17を越えることになる。この挙動が検出された場合、外乱215が減少するま
で、ソフト不発火戦略を外す。好ましくは、これを達成するには、連続的に得ら
れる加速度波形201からの加速度データ・サンプルの大きさが、第2図のチャ
ートの正領域205にあるノイズ・ディゼーブルメント・スレシホルド217を
超えたか否かを見るための検査を行う。越えた場合、外乱がノイズ・ディゼーブ
ルメント・スレシホルド217未満に低下するまで、ソフト不発火戦略をディゼ
ーブルとする。したがって、加速がノイズ・ディゼーブルメント・スレシホルド
217と交差するときはいつでも、システムはある時間期間にわたって、不発火
の報告を禁止される。これは、ノイズ・バースト213の負方向に向かう半分が
不発火挙動として検出されるのを防止する。後に詳細に説明するノイズ・ディゼ
ーブルメント・スレシホールド技法以外のノイズ検出手法を用いても、ドライブ
ラインおよびその他の潜在的な不発火状挙動を検出することができる。例えば、
加速度データ・サンプルにおけるスペクトル・エネルギの大幅な増加の予測を用
いることも可能であ
る。これは、広帯域の測定またはエネルギ帯域の選択的増加のいずれかとするこ
とができる。
ハード不発火の場合(例えば、着火回路の故障によりローパス・フィルタが不
発火を起こしたシリンダを隠してしまう)、第3図に示すエンジン・クランクシ
ャフト加速度波形310または303を観測して、不発火スレシホルド209よ
り下の最低値を見いだす。この最低値は、ここでは基準線307と一致している
が、これが不発火を起こしたシリンダのアドレスに対応する。好ましくは、これ
を達成するには、エンジンのクランクシャフトから連続的に獲得される奇数個の
時間順加速度データ・サンプルの時間的に中央にある加速度データ・サンプル(a
cceleration data sample median-in-time)の大きさが、不発火スレシホルドよ
り小さく、かつ奇数個の時間順加速度データ・サンプルの内少なくとも最初と最
後の加速度データ・サンプルの大きさよりも小さいか否かを見る検査を行う。次
に、検出された不発火の回数をカウントする。特定の不発火を起こしたシリンダ
について、所定回数の不発火がカウントされたとき、不発火指示を与える。
好適実施例の鍵となる面をよりよく理解するために、新たな図面を幾枚か提示
することにする。
第4図は、新たなスレシホルド判定手法を含む、不発火検出システムの全体的
な構成を示すシステム・ブロック図である。この手法は、サンプル・データ即ち
デシタル的に
実施される手法を用いる。第4図に示すステップは、デジタル信号処理機能を含
む第1図の信号処理システム107に埋め込まれている、汎用コントローラの助
けによって実行される。好ましくは、汎用コントローラは、図示した種々のステ
ップを実行するようにマイクロプログラミングされている。あるいは、ハード・
ワイヤード論理回路またはその他の手段を用いてもよい。
第1ステップ401において、エンコーダ・ホイール101が回転する際に、
各エンコーダの目標物即ち歯間の時間間隔を測定する。次に、ステップ403に
おいて、測定された時間間隔を用いて、エンコーダ・ホイール101の角速度(a
ngular velocity)を計算する。次に、ステップ405において、速度を濾波し、
システム・ノイズ、通常の燃焼挙動、およびクランクシャフトのねじれ挙動によ
って誘発されたスペクトルをほぼ除去する。好ましくは、このステップ405に
おける濾波処理を行うには、測定対象のエンジン負荷および/またはエンジン速
度に応じてプログラム可能なフィルタ処理機能を有する、ローパス・フィルタを
使用する。このタイプのローパス・フィルタの一例は、米国特許出願番号第08/2
79,966号において見出すことができる。
次に、ステップ407において、エンコーダ・ホイール101の加速度を、ス
テップ405からの濾波された速度にしたがって、計算によって決定する。次い
でステップ4
09において、メディアン・フィルタを用いて、決定された加速度を濾波する。
好ましくは、ステップ409におけるメディアン・フィルタは、米国特許出願番
号第08/279,966号に記載されているように、エンジン負荷および/またはエン
ジン速度に応じてプログラム可能である。メディアン・フィルタ409の主な機
能は、加速度から周波数が非常に低い挙動を除去することである。これは、例え
ば、凸凹の路面を横切って運転する場合、これに伴うドライブラインの摂動を含
むことができる。実際には、メディアン・フィルタは、不発火検出排気ガス要件
を満たす程十分にドライブラインの外乱を除去するものではない。プロセスのこ
の時点まで、エンコーダの歯全てが、信号処理ステップ401ないし409によ
って処理されている。
続いて、プロセスを2つの経路に分割し、全く異なるタイプの不発火挙動、即
ち、ハード不発火とソフト不発火とを、効果的に認識し処理する。ハード不発火
ステップ411において、ウインドウ・ピーク検出(windowed peak detection)
によって、各シリンダの燃焼サイクルの発火部分周囲のプログラム可能なウイン
ドウの範囲内において最も負側の加速度データ・サンプルを除いて、全ての加速
度データ・サンプルをデシメート(decimate)する、即ち、選択的に除去する。こ
れを達成するための手法の詳細は、米国特許出願番号第08/280,101号において
見いだすことができる。このステップ411の目的は、ステッ
プ417において不発火を検出するための後処理ステップにおいて必要なリソー
スを最少に抑えることである。ウインドウ・ピーク検出ステップの出力を、ハー
ド不発火加速度データ・サンプルと呼ぶことにする。
ソフト不発火ステップでは、パターン相殺(pattern cancellation)を行い、エ
ンジン・クランクシャフトの回転当たり1/2サイクルおよびその高調波におけ
る、識別可能なスペクトル挙動を排除する。回転当たり1サイクル即ち一次挙動
は、少なくとも部分的には、異なる質量を有する個々のシリンダによって発生す
るピストンの質量の不均衡に帰することができる。ピストン質量の不均衡は、回
転当たり1サイクルの周期で、加速度データ・サンプル中に現れ得る。半次効果
(half-order effect)は、シリンダ間の燃焼不均衡を含み、回転当たり1/2サ
イクルの周期で、加速度データ・サンプル中に現れ得る。これら識別可能な挙動
を、デジメーションおよび不発火の検出に先だって除去することにより、不発火
検出能力を非常に改善することができる。このパターン相殺手法の詳細は、米国
特許出願番号第08/116,650号において見いだすことができる。
次に、ステップ415において、他のウインドウ・ピーク検出ステップによっ
て、ソフト不発火検出プロセスのために、各シリンダの燃焼サイクルの発火部分
周囲のプログラム可能なウインドウの範囲内において最も負側の加速度
データ・サンプルを除いて、全ての加速度データ・サンプルをデシメート、即ち
、選択的に除去する。
次いで、ステップ417において、第5図および第6図において詳細に記載さ
れている手法によって、ハードおよびソフト不発火加速度データ・サンプルに、
更に処理を加える。
第5図は、ソフト不発火加速度データ・サンプルにおいて検出された不発火を
示すためのスレシホルド管理の種々の方法ステップを示すフロー・チャートであ
る。ルーチン500は、先に述べた汎用マイクロコントローラ内にマイクロコー
ドとして内蔵されており、ステップ501から開始する。ステップ503におい
て、本方法は、ソフト不発火加速度データ・サンプル流からの次の加速度データ
・サンプルを待つ。次の加速度データ・サンプルが号受信されたなら、ステップ
505において不発火スレシホルドを決定する。不発火スレシホルドは通常負数
であり、エンジン負荷、エンジン速度、およびトランスミッション・ギアの関数
として決定されることが好ましい。
次に、現在の加速度データ・サンプルの大きさが、決定された不発火スレシホ
ルド未満の振幅を有するか否かを見るために検査を行う。加速度データ・サンプ
ルの大きさが不発火スレシホルドの埴よりも小さい場合、次に検査509を実行
する。
検査509において、本方法は、ノイズ・ディゼーブル
メント・フラグがセットされているか否かを見るためのチェックを行う。ノイズ
・ディゼーブルメント・フラグは、先に述べたノイズ・ディゼーブルメント・ス
レシホルド217より大きいノイズの検出に基づいて、予めセットしておくこと
も可能である。ノイズ・ディゼーブルメント・フラグがセットされている場合、
ソフト不発火処理を中断する。
ノイズ・ディゼーブルメント・フラグは、上述のような大きなドライブライン
の外乱の測定値に応じて、加速判定プロセスを外すために用いられる。
ノイズ・ディゼーブルメント・フラグがセットされていない場合、ステップ5
11において、加速度データ・サンプルの大きさをチェックし、それが局所的な
最小値を表わしているか否かを見る。局所的最小値は、奇数の連続加速度データ
・サンプルからの加速度データ・サンプルを比較することによって決定する。時
間的に中心にある、即ち、時間中央サンプル(median-in-time sample)の大きさ
が第1および第3サンプルの大きさよりも大きい場合、局所的最小値が検出され
たことになる。したがって、3つの加速度データ・サンプルがあり、2番目の加
速度データ・サンプルの大きさが1番目および3番目の加速度データ・サンプル
の大きさよりも小さい(より負側にある)場合、局所的最小値が宣言され、不発
火を起こしたシリンダを、2番目のサンプルに一致して発火するシリンダとして
識別することができる。望ましければ、3つ以外の奇数のサン
プル数を用いることも可能である。局所的最小値検査は、中央のサンプルを残り
のサンプル内最外側にあるサンプル、または残りの奇数個のサンプル全てと比較
することのいずれかに基づいて行うことができる。上述のように、この局所的最
小値は、不発火を起こしたシリンダが原因で生じた加速度データ・サンプルを表
わす。局所的最小値が検出された場合、ステップ513における現在分析対象と
なっているシリンダに対して不発火の指示を与える。
次に、ステップ507における検査の結果「否」の指示が得られるまで、ルー
チン500は繰り返される。現加速度データ・サンプルの大きさが、不発火スレ
シホルド未満の値の大きさを有しない場合、ステップ515を実行する。
ステップ515において、ノイズ・ディゼーブルメント・スレシホルドを決定
する。通常、このノイズ・ディゼーブルメント・スレシホルドは正数であり、エ
ンジン負荷および/またはエンジン速度および/またはトランスミッション・ギ
アの関数であることが好ましい。
次に、ステップ517において、現加速度データ・サンプルの大きさが、ノイ
ズ・ディゼーブルメント・スレシホルドよりも大きい値を有するか否かを見出す
ための検査を行う。加速度データ・サンプルの大きさが、ノイズ・ディゼーブル
メント・スレシホルドよりも大きい値を有する場合、ステップ519を実行する
。
ステップ519において、決定された時間量の間ノイズ・
ディゼーブルメント・フラグをセットする。この決定された時間量は、発火事象
の回数、または予め設定された固定時間期間によって決めることができ、少なく
とも部分的には、エンジン、パワートレイン、および車両の用途によって決める
ことができる。上述のように、ノイズ・ディゼーブルメント・フラグをセットす
る時間は、クランクシャフトが摂動すなわちリンギングしている時間に応じて決
められる。加速度データ・サンプルの大きさが、ノイズ・ディゼーブルメント・
スレシホルドより大きい値を有していない場合、ステップ503から開始してル
ーチン500を繰り返す。上述の手法を適用することにより、不発火検出システ
ムが不発火を検出する車両動作状態を拡大することができる。これは、不発火検
出の実行を外乱検出点まで行うことができ、その点において不発火検出システム
を一時的に停止することが保証されるためである。
第6図は、ハード不発火加速度データ・サンプルにおいて検出された不発火を
指示するための、スレシホルド管理の種々の方法ステップを示すフローチャート
であり、ステップ601において開始する。ステップ603において、本方法は
、ハード不発火加速度データ・サンプル流からの次の加速度データ・サンプルを
待つ。
次の加速度データ・サンプルが受信されると、ステップ605において不発火
スレシホルドを決定する。第5図に記載したソフト不発火検出ルーチンの場合と
同様、不発火
スレシホルドは通常負数であり、エンジン負荷、エンジン速度、およびトランス
ミッション・ギアの関数として決定することが好ましい。
次いで、ステップ607において、不発火カウント・レシホルドを、少なくと
も部分的に、経験的検査に応じて決定し、加速度データ・サンプルの保全性に関
する信頼度を判定する。
次に、ステップ609において、現加速度データ・サンブルが、決定された不
発火スレシホルドよりも小さい振幅を有するか否かを見るための検査を行う。こ
の加速度テータ・サンプルの大きさが不発火スレシホルドより小さい値を有する
場合、検査611を実行する。
ステップ611において、加速度データ・サンプルの大きさが、局所的最小値
を表わすか否かを見るための検査を行う。この検査は、第5図のステップ511
において詳述した検査と同一タイプのものである。加速度データ・サンプルの大
きさが、ステップ611で判定された局所的最小値を表わす場合、ステップ61
3において現シリンダに帰せられる不発火カウントを増分する。
次に、ステップ615において、現シリンダに対する不発火カウントが、先に
決定した不発火カウント・スレシホルドを越えたか否かを見るための検査を行う
。現シリンダに対する不発火カウントが不発火カウント・スレシホルドを越えた
場合、ステップ617において、現シリンダに対
し不発火指示を与え、ステップ603から開始してルーチン600を繰り返す。
ステップ609において、加速度データ・サンプルの大きさが不発火スレシホ
ルドより小さいと検査が判定した場合、ステップ619を実行する。ステップ6
19において、現シリンダに対する不発火カウントをクリアする。勿論、各シリ
ンダは独立した不発火カウントを有する。
上述の手法を適用することによって、不発火検出システムが不発火を検出する
車両動作状態を拡大することができる。これは、ハード即ち周期的不発火が容易
に識別可能なことが保証されるからである。
結論として、不発火検出のための改良された手法をこれまで詳述してきた。こ
の改良された手法は、ハードおよびソフト不発火に伴う挙動を含む種々の挙動を
認識することによって、より広い範囲の様々な車両動作状態において不発火の検
出を可能にする、スレシホルド戦略を含むものである。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 リンチ,マービン・エル
アメリカ合衆国ミシガン州デトロイト、ロ
スリン・ロード19555
(72)発明者 マクリシュ,ミッシェル・エイ
アメリカ合衆国ミシガン州ノースビル、サ
イヤー・ブルバード647
(72)発明者 サンデイ,スーザン・ケイ
アメリカ合衆国ミシガン州ディアボーン、
ワード24917
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.不発火検出方法であって: 不発火スレシホルドを設定する段階: 内燃エンジンから得られるトルクを測定し、前記測定したトルクに応じて時間 順に第1、第2、および第3加速度データ・サンプルを提供し、前記各データ・ サンプルは各々前記不発火スレシホルドよりも小さい大きさを有する、 段階;および 前記第2加速度データ・サンプルの大きさが、前記第1および第3加速度デー タ・サンプル双方の大きさよりも小さい大きさを有する場合、不発火を指示する 段階; から成ることを特徴とする方法。 2.前記不発火スレシホルドは、エンジン速度、エンジン負荷およびエンジン温 度の内の1つ以上に応じて決定されることを特徴とする、請求項1記載の方法。 3.更に: エンジン速度、エンジン負荷、およびトランスミッション・ギアの内の1つ以 上に応じて、ノイズ・ディゼーブルメント・スレシホルドを決定する段階; 前記時間順に得られた第1、第2、および第3加速度データ・サンプルの内1 つの加速度データ・サンプルの振幅が前記ノイズ・ディゼーブルメント・スレシ ホルドを越えたときに、発火事象の所定回数だけノイズ・ディゼーブル メント・フラグを与える段階; から成り、 前記指示する段階は、前記第2加速度データ・サンプルの大きさが、前記第1 および第3加速度データ・サンプル双方の大きさよりも小さい大きさを有し、か つ前記ノイズ・ディゼーブルメント・フラグがクリアされているときに、不発火 を指示することを特徴とする、請求項1記載の方法。 4.前記ノイズ・ディゼーブルメント・スレシホルドは、エンジン速度、エンジ ン負荷、およびエンジン温度の内の1つ以上の1つ以上に応じて決定されること を特徴とする、請求項3記載の方法。 5.内燃エンジン用不発火検出方法であって: 内燃エンジンから得られるトルクを測定し、それに応じて時間順に加速度デー タ・サンプルを奇数個与える段階;および 前記奇数個の時間順に得られた加速度データ・サンプルの時間的メディアンで ある加速度データ・サンプルの大きさが、不発火スレシホルドよりも小さく、か つ前記奇数個の時間順に得られた加速度データ・サンプルの内少なくとも最初お よび最後の加速度データ・サンプルの大きさよりも小さい大きさを有するとき、 不発火を指示する段階; から成ることを特徴とする方法。 6.前記不発火スレシホルドは、エンジン速度、エンジン負荷およびエンジン温 度の内の1つ以上の1つ以上に応じ て決定されることを特徴とする、請求項5記載の方法。 7.更に; エンジン速度、エンジン負荷、およびトランスミッション・ギアの内の1つ以 上に応じて、ノイズ・ディゼーブルメント・スレシホルドを決定する段階; 前記時間順に得られた第1、第2、および第3加速度データ・サンプルの内1 つの加速度データ・サンプルの振幅が前記ノイズ・ディゼーブルメント・スレシ ホルドを越えたときに、発火事象の所定回数だけノイズ・ディゼーブルメント・ フラグを与える段階; から成り、 前記指示する段階は、時間的メディアンてある加速度データ・サンプルの大き さが、不発火スレシホルドよりも小さく、かつ前記奇数個の時間順に得られた加 速度データ・サンプルの内少なくとも最初および最後の加速度データ・サンプル の大きさよりも小さい大きさを有するとき、不発火を指示することを特徴とする 請求項6記載の方法。 8.前記ノイズ・ディゼーブルメント・スレシホルドは、エンジン速度、エンジ ン負荷、およびエンジン温度の内の1つ以上の1つ以上に応じて決定されること を特徴とする、 請求項7記載の方法。 9.不発火検出方法であって: 不発火スレシホルドを設定する段階; 不発火カウント・スレシホルドを設定する段階; 内燃エンジンから得られるトルクを測定し、前記測定したトルクに応じて、同 一シリンダの異なる発火事象から各々時間順に前記負荷発火スレシホルドよりも 小さい大きさを有する第1、第2、および第3加速度データ・サンプルを発生す る段階; 前記第2加速度データ・サンプルの大きさが、前記第1および第3加速度デー タ・サンプル双方の大きさよりも小さい大きさを有する回数をカウントし、それ に応答して不発火回数を与える段階;および 前記不発火回数が前記不発火スレシホルド回数を越えたとき、不発火を指示す る段階; から成ることを特徴とする方法。 10.前記不発火回数は、エンジン速度、エンジン負荷、およびエンジン温度の 内の1つ以上の1つ以上に応じて決定されることを特徴とする請求項9記載の方 法。 11.前記不発火スレシホルドは、エンジン速度、エンジン負荷およびエンジン 温度の内の1つ以上の1つ以上に応じて決定されることを特徴とする、請求項9 記載の方法。 12.更に、前記第2加速度データ・サンプルの大きさが、前記第1および第3 加速度データ・サンプルのいずれかの大きさよりも大きい大きさを有するとき、 前記不発火回数を初期化する段階を合むことを特徴とする、請求項9記載の方法 。 13.不発火検出システムであって: 不発火スレシホルドを決定する手段; 内燃エンジンから得られるトルクを測定し、前記測定したトルクに応じて時間 順に第1、第2、および第3加速度データ・サンプルを与えるセンサであって、 各データ・サンプルは前記不発火スレシホルドより小さい大きさを有する、セン サ;および 前記第2加速度データ・サンプルの大きさが、前記第1および第3加速度デー タ・サンプル双方の大きさよりも小さい大きさを有するとき、不発火を指示する 回路; から成ることを特徴とする不発火検出システム。
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1996
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