JPH10501982A - 硫酸コリスチンを含有してなる安定化された組成物 - Google Patents

硫酸コリスチンを含有してなる安定化された組成物

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Abstract

(57)【要約】 α-澱粉よりなる連続相中に分散された硫酸コリスチンの微粒子とβ-澱粉及び/又は大豆ミールの微粒子との混合物を含有してなる組成物であって、しかも該混合物が特定の粒度範囲をもつ複合粒子の形態にある、活性成分として硫酸コリスチンを含む新規な安定化された組成物が今回、提供される。この組成物の硫酸コリスチン成分は、この組成物が配合飼料と混合され、ついで熱い水蒸気の存在下で120℃の高温でペレットの形に圧縮成形される場合でさえも、許容し得ないほどの低い力価までに分解又は不活性化しないように安定化されてある。

Description

【発明の詳細な説明】 硫酸コリスチンを含有してなる安定化された組成物 技術分野 本発明は活性成分として硫酸コリスチンを含有してなる新規な安定化された組 成物に関し、該組成物は、実質的に複合粒子(composite particles)の形態であ りそして有用な動物の飼育用の飼料への添加剤として使用するに有用でありかつ 有用な動物を細菌感染から保護するための薬剤として使用するのに有用なもので あり、そして該組成物中に活性成分として配合された硫酸コリスチンは、該組成 物を飼料と混合させ、ついで得られた混合物を熱い水蒸気の存在において高温へ の加熱下にペレットの形態に圧縮成形させた場合でさえも、あるいは該組成物を 単独で空気中で40℃の高温に長時間貯蔵させた場合でさえも、硫酸コリスチンの 部分的分解及びその抗菌活性又は力価の部分的減少を引き起すのを防止し得るよ うな状態で該組成物中に配合されているものである。本発明はまた硫酸コリスチ ンを含有してなるかゝる新規な安定化された組成物の製造法にも関するものであ る。背景技術 コリスチンは通常コリスチンA、B及びCから構成される既知の環状ペプチド 抗生物質である(“メルク・インデックス”、第11版、第2476頁(1989)参照)。 現在市販で入手可能である硫酸コリスチンは通常は硫酸コリスチンA及び硫酸コ リスチンBの混合物である。以下にお いて使用する用語“硫酸コリスチン”は硫酸コリスチンAそれ自体を指すか、又 は硫酸コリスチンAと少量の硫酸コリスチンBとの市販の混合物を意味する。 硫酸コリスチンは有用な動物、たとえば豚、牛及び鶏の飼育用の飼料に、有用 な動物の飼育時の成長を促進する目的で且つさらに有用な動物への給飼時に飼料 の消化の効率を高める目的で、添加剤として使用を許容された抗生物質として公 示されている。さらに、硫酸コリスチンは、有用な動物を細菌感染によって惹起 される下痢(diarrhoea or scours)による病気から防護する目的で、該動物に投 与するための抗菌薬として広く使用されている。 しかしながら、これまでは、ペレットの形態に成形された配合飼料であって、 しかも前述した目的で飼料添加剤として配合された硫酸コリスチンを含有する慣 用の配合飼料は、これを40℃の高温で1か月又はそれ以上の期間貯蔵する場合、 貯蔵された該配合飼料の有する抗菌活性又は力価は時間の経過とともに不都合な ほどに低い水準まで低下するおそれがあることが知られており、このことは上述 したペレット型の配合飼料中に抗菌活性成分として配合された硫酸コリスチン成 分が配合飼料内で安定ではないことを示している。他方、硫酸コリスチンを単独 で空気中で室温で長期間貯蔵する場合には、硫酸コリスチンは実質的な程度まで は不活性化されず、しかもその抗菌的力価は時間が経過しても低下しないことも 既 知である。これらの状況下において、硫酸コリスチンをペレット型の配合飼料中 に添加剤として配合し、ついで40℃に1か月又はそれ以上の期間保持する場合に 硫酸コリスチンが安定でないことの正確な理由が何であるかは今までのところ判 明していない。 従って、活性成分として硫酸コリスチンを含有し、しかも硫酸コリスチン成分 がその抗菌活性又は力価を不都合なほどに低い水準までに低下させないように安 定化され得た新規な安定化された抗菌性組成物を取得することの当面の要望があ る。しかも、ここで要望されたかゝる新規な安定化された抗菌性組成物とは、該 安定化された新規抗菌性組成物をペレット型の配合飼料中に配合してなる配合飼 料を、40℃で1か月又はそれより若干長い期間貯蔵する場合でさえも、貯蔵され た配合飼料が貯蔵中又は貯蔵後に実質的に低下された抗菌活性又は力価を示さな いように保証し得る性質をもつものである。 本発明の一目的は、現在要望されている上記のような性質をもち、かつ活性成 分として硫酸コリスチンを含有してなる新規な安定化された抗菌性組成物を提供 するにある。本発明の別の目的は、硫酸コリスチンを含有する前記の新規な安定 化された抗菌性組成物の製造を、容易にかつ効率的に工業的に実施し得る方法を 提供するにある。本発明のその他の目的はつぎの記載から明らかになるであろう 。発明の開示 本発明の上述した目的を達成するために、我々、本発明者らは広範な研究を行 った。その結果として、本発明者らが認めたところによれば、ペレット型の配合 飼料中に存在する硫酸コリスチン成分は40℃で貯蔵中に時間の経過と共にその抗 菌力価を減少させて、この意味で、該成分が安定でないことについての推定でき る正確な理由は、製造後のペレット型の配合飼料の貯蔵中に飼料中の硫酸コリス チン成分が徐々に分解され又は構造的に変化されてしまい、従って部分的に又は 完全に不活性化されて、コリスチン環状ペプチドの分子構造に何らかの変化を起 こしている点にあり、かつまた硫酸コリスチン成分の前記の分解及び不活性化が 下記のいくつかの事由によって生起する点にあることと認めた。 すなわち、そのような事由は、第一には、使用される配合飼料中に不純物とし て又は通常の無機添加剤として共存する二価金属イオン、たとえば鉄イオン、マ グネシウムイオン、カルシウムイオン等が、配合飼料と硫酸コリスチンの混合物 を加圧下に120℃又はそれに近い高温で熱い水蒸気の存在下に加熱することによ ってペレットの形態に圧縮成形する場合に、併存する硫酸コリスチンの粒子中に 移行して拡散することである。また第二には、硫酸コリスチン成分の粒子中に拡 散された二価金属イオンが使用水蒸気から供給される水分の存在下で熱及び圧力 の作用を受けて硫酸コリスチン成分と直接接触した上 で該成分と反応することであり;第三には、二価金属イオンと硫酸コリスチン成 分との反応が水又はある種の有機溶剤中に溶解しない未知のキレート化合物を多 分、生成するということであり;そして第四には、二価金属イオンと硫酸コリス チン成分との上述した反応がペレット状の飼料組成物の40℃又はそれに近い高め た温度での貯蔵中にさらに進行することである。 なお、因みに、本発明者らが、本発明者らの実験を通じて、知見したところに よれば、硫酸コリスチンそれ自体を鉄イオン、マグネシウムイオン等のような二 価金属イオンと25℃以下の周囲温度で大気圧下に接触させた場合には、硫酸コリ スチンは通常その抗菌力価が経時的に実質上減少しないことを見出だした。 本発明者らは、さらに研究を続けた結果、今般、次のことを認めた。すなわち 、ペレット型の配合飼料において生起することのある硫酸コリスチン成分の上述 した分解及び不活性化は、該飼料中に共存する二価金属イオンが該ペレット型の 配合飼料の製造工程中にならびに製造後のペレット型の配合飼料の貯蔵期間中に おいて前記のように移行して硫酸コリスチン成分との直接接触をするのを確実に 防止できるようにすることによって、抑制又は防止し得ることを認めた。今般、 本発明者らが知見したところによれば、二価金属が上述した様式で飼料から移行 して硫酸コリスチン成分と直接に接触をして且つそれによって上述の状況下で硫 酸コリスチン成分と相互反 応して硫酸コリスチンを分解及び不活性化するのを防止するためには、硫酸コリ スチン成分を下記のような構成と構造の複合粒子の形態で存在させることが必要 であると認めた。すなわち、硫酸コリスチンの微粒子1重量部とゲル化状態のα -澱粉0.1〜3重量部とβ-澱粉及び/又は大豆ミールの微粒子0.5〜5重量部との 混合物又は組成物から各粒子が構成された複合粒子であって、また12重量%以下 の低い水含量をもち、そして250μm〜750μmの範囲の粒度をもつ複合粒子であ り、しかも硫酸コリスチンの微粒子とβ-澱粉及び/又は大豆ミールの微粒子と を、ゲル化状態のα-澱粉よりなる連続相又はマトリックス内に均一に分散させ て、従ってほとんどすべての硫酸コリスチン微粒子がα-澱粉の連続相又はマト リックス中に埋封されたようになり且つ複合粒子の各々が固体状分散体の構造を もつようになった複合粒子内部構造を有するような複合粒子の形態で硫酸コリス チン成分を存在させることが必要であることを認めた。さらに、上述と同様に製 造されて硫酸コリスチン微粒子を分散状態で含有する複合粒子を配合させるが、 但し該複合粒子の共存成分としてのβ-澱粉及び/又は大豆ミールの微粒子を省 略した形で単独で該複合粒子を飼料に配合する場合には、あるいは複合粒子中に 配合される硫酸コリスチン微粒子と、連続相形成のα-澱粉物質とβ-澱粉及び/ 又は大豆ミールの微粒子との間の重量比を、予定された1:0.1〜3.0:0.5〜5.0 の範囲から外れさせた場合に は、硫酸コリスチン成分の分解及び不活性化は、硫酸コリスチンを含有した上記 のような複合粒子を配合されて作られた時のペレット型飼料の製造工程中に、な らびに製造後のかゝるペレット型飼料の貯蔵期間中において有意に生起して終う ことを本発明者は認めた。 さらに、今般本発明者らが知見した所によれば、硫酸コリスチンの分散微粒子 を含有しかつ上記したごとき所要の特定の組成と内部構造とをもつような複合粒 子は、本発明者らが新たに開発した下記の方法を用いると容易に効率よく製造で きるのである。すなわち硫酸コリスチンの微細粒子を水にとかしたα-澱粉のペ ースト様水溶液と混合し、得られる混合物を撹拌して該硫酸コリスチン粒子をα -澱粉のペースト様水溶液中に良好に分散させ、かつそれによって均一なペース トを形成し、かく得られた均一なペーストをβ-澱粉及び/又は大豆ミールの微 粒子と混合し、こうして得られる硫酸コリスチン微粒子、α-澱粉、水とβ-澱粉 及び/又は大豆ミールの微粒子との混合物を次に混練して、均一な且つドウ(dou gh)様の混練塊体を形成し、しかも該塊体においては、硫酸コリスチンの微粒子 ならびにβ-澱粉及び/又は大豆ミールの微粒子が該塊体中のα-澱粉よりなる含 水連続相又はマトリックス内に均一に分散されているような該ドウ様塊体を形成 し、この得られたドウ様塊体を適当な機械的手段によって小さい細断片に分割し 、これらの小さい細断片を適切な低い水含量にまで乾燥し、かく乾燥さ れた細断片を粉砕して、種々の粒度の個々の分離した複合粒子を含有してなる粉 砕物質を取得し、そして該粉砕物質を篩分けして、所望の範囲の粒度をもつ個々 の複合粒子を回収する工程からなる本発明者らの新たに開発した方法を用いると 、容易かつ効率的に製造し得ることを認めた。 従って、第一の本発明によれば、活性成分として硫酸コリスチンを含有する粉 末又は顆粒の形態の安定化された組成物において、粉末の形の該組成物は、硫酸 コリスチンの1重量部と、α-澱粉の0.1〜3重量部と、β-澱粉又は大豆ミール 、あるいはβ-澱粉及び大豆ミールの混和物の0.5〜5.0重量部とからなる混合物 から生成された複合粒子から成るものであって、しかも該混合物の重量に基づい て12重量%以下の水含量をもつ個々の該複合粒子から成るものであり、また該混 合物から生成された個々の該複合粒子が250μm〜750μmの範囲の粒度をもつも のであり、さらに該混合物から生成された個々の該複合粒子の各々は、次のよう な複合粒子の内部構造をもつものである、すなわち硫酸コリスチンとβ-澱粉及 び/又は大豆ミールとが該混合物の個々の該複合粒子中に存在するα-澱粉より なる連続相又はマトリックス内に均一に分散された個々の微粒子の形で存在し、 こうして硫酸コリスチンの微粒子とβ-澱粉及び/又は大豆ミールの微粒子との ほとんど全てが前記のα-澱粉よりなる連続相又はマトリックス中に埋封された ようになる複合 粒子の内部構造をもつものであることを特徴とし、かつ所望ならば、該安定化さ れた組成物は前記の個々の複合粒子を顆粒の形に圧縮成形させた顆粒の形態でも あり得ることを特徴とする、硫酸コリスチンを含有する安定化された組成物が提 供される。 第一の本発明の硫酸コリスチンを含有する新規な安定化された組成物は、後記 のような意味で安定化されているものである。すなわち本発明の新規組成物を配 合飼料と混合せ、得られた混合物を加圧下に熱い水蒸気の存在下で120℃又はそ れに近い高温に加熱することによって次いでペレットの形に成形させた後の場合 でさえも、またさらに、上述のごとく製造された本発明の新規組成物を配合含有 するペレット型の飼料を密封容器に収め、そして空気中で75%の高い相対湿度で 40℃に1か月又はそれより若干長い期間にわたり貯蔵させた場合にも、本発明組 成物の示す抗菌力価が安定しており、有意なほどには減少されないという意味で 安定化されている。 もちろん、本発明の新規な安定化された組成物は該組成物を単独で、なんら飼 料と混合させることなしに、上記の苛酷化した貯蔵条件下で密閉容器中で貯蔵す る場合、40℃で1か月を超える長期間の貯蔵後でさえも、その最初の抗菌力価を 保持し得る。したがって、本発明の新規組成物はそれ自体でも、動物を細菌感染 による病気から防護する目的で動物に直接投与される硫酸コリスチンの安定化さ れた抗菌製剤としても有用である。発明を実施するための最良の形態 本発明の新規な安定化された組成物に配合するために使用し得る硫酸コリスチ ンは、3%又はそれ以上の純度の硫酸コリスチン粗製品から50%又はそれ以上の 純度の精製品までの種々のものであり得る。本発明の新規な安定化された組成物 中に使用し得るα-澱粉は種々の品質ものであることができ、そして小麦、米、 トウモロコシ等のような種々の穀物から、及びまたジャガイモ、サツマイモ、タ ロイモ等のような種々のイモ類から由来するものであり得る。このことは本発明 の新規な安定化された組成物中に使用し得るβ-澱粉にも当てはまる。 本発明の新規な安定化された組成物中に必要成分として配合し得る澱粉は、α -型又はβ-型のいずれかであれ、灰分を低含量で含むような澱粉であるのが好ま しい。しかしながら、使用される澱粉の種類に厳密な限定はない。本発明の新規 組成物に使用し得るα-澱粉及びβ-澱粉の好ましい例はコーンスターチのかゝる 澱粉である。本発明の新規組成物に使用し得る大豆ミールは様々な種類の大豆か ら由来するものであり得る。 本発明の新規組成物中に配合されるα-澱粉は、あらかじめ生の澱粉、すなわ ちβ-澱粉の微粒子を水と混合しそして得られる水性混合物を95℃又はその程度 の温度に加熱し、得られる糊化した澱粉ペーストを、使用に都合のよい適当な水 含量まで次に脱水し、そして所望ならば、かく乾燥されたペーストを粉砕するこ とによって製 造し得る。得られるα-澱粉の乾燥粉末は、水と混合されてα-澱粉のペースト様 の水性溶液を形成することができ、このペースト様水溶液はさらに本発明の新規 組成物の製造のために他の成分の微粒子と混合し得る。 本発明の新規な安定化された組成物において、該組成物中に含まれる個々の分 離した複合粒子は、好ましくは硫酸コリスチン1重量部とα-澱粉0.2〜2重量部 とβ-澱粉又は大豆ミール、あるいはβ-澱粉及び大豆ミールの混和物1〜2重量 部とからなる混合物から製造されたものであり且つ該混合物の重量に基づいて12 重量%を超えない水含量をもつものであるものが好ましい。 したがって、本発明による複合粒子においては、硫酸コリスチンとα-澱粉と β-澱粉との重量比は好ましくは1.0:0.2〜2.0:1.0〜2.0の範囲、より好ましく は1.0:0.2〜1.0:1.0〜2.0の範囲であり得る。 本発明の組成物に含まれる複合粒子は好ましくは10〜50重量%の硫酸コリスチ ンを含有することができ、また該複合粒子を構成する混合物の重量に基づいて3 〜10重量%の水含量を有するのが好ましい。 本発明の組成物に含まれる複合粒子は必ずしも250μmないし750μmの範囲内 のある一つの特定の粒度をもつべきものではなく、250μmないし750μmの範囲 内である範囲の粒度を有し得る。該複合粒子は350μmないし500μmの範囲内の 任意の粒度をもつのが好ましい。 所望ならば、本発明の新規な安定化された組成物は、 硫酸コリスチン及び澱粉に加えて、カルボキシメチルセルロースのような一つ又 はそれ以上の追加成分を、これらの追加成分が二価金属イオンを遊離せずかつ硫 酸コリスチン成分に何等の望ましくない作用を与えない限りにおいて、さらに含 有し得る。 第二の本発明によれば、次の工程:− (a) 硫酸コリスチンの微粒子の1重量部を水にとかしたα-澱粉の0.1ないし3重 量部のペースト様水溶液と混合し、そして得られる混合物を、硫酸コリスチン粒 子がα-澱粉のペースト様水溶液中に十分に分散されかつ部分的に溶解されそし て得られる混合物が均一なペーストを形成するまで撹拌し; (b) 硫酸コリスチン、α-澱粉及び水の混合物からこのようにして得られた均一 なペーストをβ-澱粉の微粒子及び/又は大豆ミールの微粒子の0.5〜5重量部と 混合し; (c) こうして得られる硫酸コリスチン、α-澱粉、水と添加されたβ-澱粉及び/ 又は大豆ミールとの混合物を混練し、しかも該混練は、混練された混合物が均一 な且つドウ様の塊体になるまで、すなわち硫酸コリスチンの微粒子及びβ-澱粉 の微粒子及び/又は大豆ミールの微粒子が該塊体中に存在するα-澱粉からなる 含水の連続相又はマトリックス内に均一に分散されてなるドウ様の塊体になるま で行うものとし; (d) 得られた均一なかつドウ様の塊体を小さい細断片に分割し; (e) 得られた細断片を該細断片の重量に基づいて10重量%以下の水含量になるま で乾燥し; (f) かく乾燥された細断片を粉砕して、そこで形成されたかつ種々の粒度をもつ 個々の複合粒子を含有する粉砕物質を取得し、しかもその複合粒子の各々が、硫 酸コリスチンと、α-澱粉とβ-澱粉及び/又は大豆ミールとの混合物から生成さ れて、しかも次のような複合粒子の内部構造をもつもの、すなわち硫酸コリスチ ンの微粒子とβ-澱粉及び/又は大豆ミールの微粒子とが該複合粒子中に存在す るα-澱粉からなる連続相又はマトリックス内に均一に分散されてあり、こうし て硫酸コリスチンの微粒子とβ-澱粉及び/又は大豆ミールの微粒子とのほとん どすべてが種々の粒度の該複合粒子の各個の中に存在するα-澱粉の連続相又は マトリックス中に埋封されているような複合粒子の内部構造、をもつものである 複合粒子を含有する前記の粉砕物質を取得し、; (g) 上記した粉砕物質を篩分けして250μmないし750μmの範囲の粒度をもつ複 合粒子を含有してなる粉末を回収し;そして (h) 所望ならば、工程(g)で得られた該粉末を圧縮成形して顆粒を形成する; 工程を含んでなることを特徴とする、活性成分として硫酸コリスチンを含有する 安定化された組成物であって、該組成物が活性成分としての硫酸コリスチンと、 α-澱粉と、β-澱粉及び/又は大豆ミールとの混合物よりな る個々の複合粒子を含む粉末の形態であり、しかも硫酸コリスチンの微粒子とβ -澱粉及び/又は大豆ミールの微粒子とが該混合物の個々の複合粒子中に存在す るα-澱粉からなる連続相又はマトリックス内に均一に分散された状態にある、 硫酸コリスチンを含有する安定化された組成物の製造法が提供される。 第二の本発明の方法においては、その方法の工程(a)及び(b)ならびに工程(c) 、(d)、(f)、(g)及び(h)の各々は、それ自体既知の方式で、各工程において意図 するそれぞれの目的に適する慣用の装置を使用して室温で行い得る。該方法の乾 燥工程(e)は100℃までまたはそれ以上の高温で、適当な慣用の乾燥装置中で減圧 下で実施し得る。 本発明による硫酸コリスチンの安定化された組成物は飼料への添加剤として利 用し得る。 第一の本発明による活性成分として硫酸コリスチンを含有してなる新規な安定 化された組成物は豚、牛及び鶏のような家畜の飼育用の慣用の飼料中に適当な割 合で混合し得る。かゝる慣用の飼料はコーン(トウモロコシ)、小麦、大麦、大豆 、米又はその他の穀物、米ぬか及び小麦ふすまの粉末のような既知の飼料物質で あることができ、あるいはトウモロコシ粉、小麦粉、脱脂大豆ミール、魚粉、ス キムミルク、ビタミン類、無機質類、たとえば硫酸鉄、炭酸マグネシウム、アミ ノ酸及び香味剤を含有してなる乾燥粉末状の、すなわちドライマッシュ型の慣 用の配合飼料であることもできる。 本発明による硫酸コリスチンを含有する新規な安定化された組成物は、慣用の 配合飼料に対して、得られる混合物中に10 ppmないし100 ppmの硫酸コリスチン 含量を与えるに適するような割合で混合することができ、その得られる混合物は 、ついで慣用のペレット製造機によって該混合物を120℃又はそれ以上又はそれ 以下の高温で熱い水蒸気の存在下にペレットの形態に圧縮成形できる。 上述の混合物をペレットの形態に成形する工程の間、飼料物質中に混合された 本発明の新規な安定化された組成物の硫酸コリスチン成分は、安定化された状態 で保持することができる、すなわち該成分は不都合なほど高度に不活性化される のを防止できる。さらに、本発明による硫酸コリスチンの新規な安定化された組 成物を配合されてペレットに成形された場合の配合飼料中に存在する硫酸コリス チン成分は、ペレット状の該配合飼料を不透湿性の容器中に装入して密閉し、つ いで40℃又はその程度の高温で1か月又はその程度の長時間にわたり貯蔵する限 りでは、安定化された状態に保持できる、すなわち不都合なほどに高度に不活性 化されるのを防止できる。 次に本発明を後記の実施例について説明する。実施例1 (1) 本発明による硫酸コリスチンを含有する新規な安定化された組成物の製造 本発明による硫酸コリスチンの新規な安定化された組 成物の代表的な一例を次の工程(i)〜(viii)の方法によって製造した:− 工程(i)では、微粉砕された生のコーンスターチ(20 g)を水(100 g)と混合し、 そして得られた混合物を良く撹拌しながら、生のスターチがα-澱粉の状態にな るまで糊化されそして水にとかしたα-澱粉のペースト様水溶液が形成されるま で95℃に加熱した。 工程(ii)では、上記工程(i)で得られた水にとかしたα-澱粉のペースト様水溶 液(全量で120 g)を、市販の硫酸コリスチン(硫酸コリスチンA及び硫酸コリスチ ンBの混合物を含有しそして50重量%の硫酸コリスチン含量をもつ)の微粉末100 gと混合し、そして得られる混合物を室温で、硫酸コリスチンがα-澱粉のペー スト様水溶液中に分散されかつ部分的に溶解されて混合物全体が均一なペースト を形成するまでよく撹拌した。 工程(iii)では、上記工程(ii)から得られた均一ペースト(全量で220 g)を生の コーンスターチ(上記したβ-澱粉として)の微粉末200 gと混合した。 工程(iv)では、上記の工程(iii)から得られた混合物(全量で420g)を室温で よく混練し、この混練は、混練された混合物が均一なかつドウ様の塊体になるま で行い、すなわち、硫酸コリスチンの微粒子及び生のコーンスターチ(β-澱粉と して)の微粒子が該塊体中に存在するα-澱粉からなるペースト様の含水の連続相 内に平均して又は均一に分散されるまで、行った。 工程(v)では、上記混練工程(iv)から得られたドウ様塊体を押出機及び切断機 によってほゞ5mm×5mm×10mmの適当な寸法をもつ小さい細断片に分割した。 工程(vi)では、上記工程(v)から得られた細断片を乾燥機中で減圧下に80℃で 水含量5%〜9%まで乾燥して乾燥細断片を得た。 工程(vii)では、工程(vi)から得られた乾燥細断片を粉砕機中で室温で粉砕し て、形成された種々の粒度をもつ個々の複合粒子を含有する粉砕物質を得た。 これらの複合粒子は、それぞれが硫酸コリスチンの微粒子と、生のコーンスタ ーチ(β-澱粉として)の微粒子と、α-澱粉の連続相との混合物又は組成物から生 成されたものであり、かつ硫酸コリスチンの微粒子と生のコーンスターチ(β-澱 粉として)の微粒子とが各個の複合粒子中に存在するα-澱粉よりなる連続相内に 均一に分散されてなる複合粒子の内部構造又は配置をもつものであった。 工程(viii)では、工程(vii)から得られる複合粒子を含有する粉砕物質を、適 当なメッシュ寸法の数個の篩を用いて篩分けした。ついで、約250μmないし300 μmの範囲の粒度をもつ複合粒子を、粉末状の所望の組成物として回収した。 約250μmないし300μmの範囲の粒度をもつ複合粒子を含有する上記の所望の 組成物は、第一の本発明の硫酸コリスチンを含有してなる新規な安定化された組 成物の 代表的な一例の調合物であり、そして以下においては試験調合品No.1と呼ぶ。 (2) 試験調合品の調製 上記の試験調合品No.1中の硫酸コリスチンの濃度を測定して約20重量%である と認め、そしてこの試験調合品No.1を脱脂米ぬかと、重量比が約1:1になる適 量で混合し、得られた混合物中の硫酸コリスチンの濃度を10重量%に希釈した。 試験調合品No.1と米ぬかとの該混合物を試験調合品No.2と呼ぶ。 上記した試験調合品No.2の40 gづつを、“実験用標準の豚スターター(ドライ マッシュ型)”と通称される配合飼料、すなわち主成分としてトウモロコシ粉、 小麦粉、小麦ふすま、脱脂大豆ミール、魚粉及びスキムミルクを含み、また添加 剤として補填されたビタミン、鉄化合物、マグネシウム化合物及びその他の無機 質、アミノ酸及び香味料を含む市販の配合飼料の10kgづつとさらに混合した。こ のように単に混合して調製された試験調合品No.2と該配合飼料との混合物は、40 ppmの硫酸コリスチン濃度をもち、粉末型マッシュの形を示すものであり、これ を以下では試験調合品No.3と呼ぶ。 このマッシュ型の試験調合品No.3をついで市販のペレット製造機で加圧下のス チーム処理により120℃でペレットに圧縮成形し、それによってペレット型の配 合飼料を直径3mm×長さ2〜4mmの円筒状ペレットの形で得た。 試験調合品No.1を配合されたこのペレット型飼料を以 下では試験調合品No.4と呼ぶ。 比較の目的で用いるために、活性成分として硫酸コリスチンを含有する顆粒状 の普通の市販される組成物と、市販の硫酸コリスチンと脱脂米ぬかとを混合し、 そして該混合物を流動床中で造粒して硫酸コリスチン40重量%を含有する顆粒を 形成するという方法によって製造した。この普通の硫酸コリスチンの顆粒状組成 物は、これを適量の米ぬかと単に混合することによって、その混合物が硫酸コリ スチン10重量%を含有するようにした。ここで得られた混合物を以下では試験調 合品No.5(比較用)と呼ぶ。 試験調合品No.5(比較用)の40 gづつを、前記の“実験用標準豚スターター(ド ライマッシュ型)”と呼ばれるものと同じである市販の配合飼料の10kgづつとさ らに混合した。 かく得られた混合物はマッシュ型であり、40 ppmの硫酸コリスチン濃度をもち 、以下では試験調合品No.6(比較用)と呼ぶ。 このマッシュ型の試験調合品No.6(比較用)を、ついで上記と同じペレット製造 法によってペレットに成形した。直径3mm×長さ2〜4mmの円筒状ペレット型の 飼料が製造され、これを以下では試験調合品No.7(比較用)と呼ぶ。 (3) 試験調合品中の硫酸コリスチン成分の安定性評価の試験法 マッシュ型の試験調合品No.3及びペレット型の試験調 合品No.4、ならびにマッシュ型の試験調合品No.6(比較用)及びペレット型の試験 調合品No.7(比較用)を、それぞれポリエチレンシート製の不透湿性袋中に100 g ずつ装入し、ついで袋の開口部を溶封した。 試験調合品をいれて溶封した上記の袋を、ついで三層クラフト紙のシート製の 袋に収め、ついで該クラフト紙袋の開口部を封印した。 ポリエチレンシート袋に充填した試験調合品を収めた上記のクラフト紙袋を空 気中で75%の相対湿度で40℃で4週間貯蔵した。4週間までの期間にわたる貯蔵 中に、湿気はポリエチレン袋に収めた試験調合品の本体中には透過しなかったこ とが観察された。貯蔵開始時及び貯蔵開始から1週間、2週間、3週間及び4週 間の終了時に各ポリエチレン袋に収めた各試験調合品から20 gづつの2個の試料 を採取した。 採取された各試料中に残存する硫酸コリスチンの残留濃度を測定した。すなわ ち該試料をピリジン及びn-ヘキサンの混合溶剤で抽出し、それによって活性硫酸 コリスチンの全量を試料から有機抽出物中に移行しそして該有機抽出物中に存在 する活性硫酸コリスチンの量を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって定量 分析することによって測定した。 試料中の硫酸コリスチンについて上記のように測定された残留濃度の百分率は 、試験調合品No.3及びNo.6中の硫酸コリスチンの当初濃度(40 ppm)に基づいて計 算した。 そして、かく計算された百分率を硫酸コリスチンの“残存率”と呼び、これらの 試験調合品について貯蔵時間の経過ごとに記録した。 上記の試験を各々の試験調合品について2連制で行った。各試験調合品につい て得られた四つの数値データを平均した。硫酸コリスチンの残存率について得ら れた平均値を使用して、試験調合品中に存在する硫酸コリスチン成分の安定性を 評価した。 (4) 試験結果 貯蔵された試験調合品中に残留する活性硫酸コリスチン成分の残存率を上述の ごとく評価し、そして残存率を下記の表1a中に要約する。 上記表1aに関して、試験調合品No.4は、第一の本発明の安定化された硫酸コ リスチン成分を含有する複合粒子から成る前記の試験調合品No.2と前記の配合飼 料との混合物をペレットに成形して製造された製品であることに注目すべきであ る。 4週間の貯蔵中の試験調合品No.4では、その硫酸コリスチン残存率(%)の値 が貯蔵1週間目の83.8%から貯蔵4週間目の78.2%までの範囲で変化して、硫酸 コリスチン成分の残存率の値が許容し得る僅かしかの程度の減少を示すことが認 められた。このことは、試験調合品No.4中に配合された本発明の試験調合品No.1 の複合粒子中に存在する硫酸コリスチン成分がある程度にまで安定化されたこと を示す。このような安定化は、試験調合品No.3を120℃でペレット型の試験調合 品No.4に圧縮成形する方法中に生起した種々の分解反応条件を硫酸コリスチン成 分が受けたにもかかわらず、得られたものである。 これと対照的に、試験調合品No.7(比較用)は、従来技術の顆粒状硫酸コリス チンを含有する試験調合品No.6(比較用)をペレットに成形することによって製 造された製品である。この試験調合品No.7(比較用)は、その4週間の貯蔵中に 、その硫酸コリスチン残存率(%)の値が貯蔵1週間目の69.8%から貯蔵4週間 目の50.2%までの範囲で変化して、硫酸コリスチン成分の残存率値が大幅の許容 し得ない程度の減少を示したことが認められる。そしてこのことは、ペレット型 の試験調合品No.7 (比較用)中に存在する硫酸コリスチン成分が、マッシュ型の試験調合品No.6(比 較用)を120℃でペレット型の試験調合品No.7(比較用)に圧縮成形する工程中にお いても、また試験調合品No.7の貯蔵中においても、不都合に過度に分解及び不活 性化された傾向を有することを示す。 両方ともにマッシュ型のものである試験調合品No.3及び試験調合品No.6(比較 用)について、硫酸コリスチンの残存率の値は当初の値100%から4週間目で約97 %にわずかに減少したのみであることが認められる。このことは、おそらくは後 記の理由によるものである。すなわち、これらの試験用調合品No.3及びNo.6中に 存在する硫酸コリスチン成分がマッシュ型のこれら試験調合品の製造工程中にお いても、またマッシュ型のこれら試験調合品の上記の貯蔵条件下での貯蔵期間中 においても、実質的に分解されなかった理由によるものである。 さらに、参考のために、本発明の新規な安定化された組成物の代表的な例であ る前述の試験調合品No.1それ自体を、該試験調合品No.1中の硫酸コリスチン成分 の安定性評価のために、前述したと同一の試験方法及び同一の貯蔵条件下で試験 した。 試験調合品No.1の貯蔵中における硫酸コリスチン成分の残存率(%)を上記と 同様に、たゞし試験調合品No.1中の硫酸コリスチンの当初濃度(約20重量%)を 基準にして計算した。 得られた試験結果を下記の表1bに要約する。 上記表1bから、試験調合品No.1中に存在する硫酸コリスチン成分は40℃で4 週間の貯蔵中も全く安定でありかつ実質的に分解されなかったことが明らかであ る。実施例2 実施例1の方法を、試験調合品の製造、ならびに製造された試験調合品の安定 性の評価について第二の例の系列として繰返し行った。得られた試験結果を下記 の表2に要約する。 上記の表2に関して、実施例1の表1aから得られたと同様の所見を得られた ことが明らかである。実施例3 (1) 本発明による硫酸コリスチンを含有する新規な安定化された組成物の製造 本発明による硫酸コリスチンを含有する新規な安定化された組成物の別の一例 を、実施例1と同様であるが僅かに変更したつぎの工程(i)ないし(viii)の方法 によって製造した:− 工程(i)では、α-澱粉の市販の乾燥粉末(20 g)を水(100 g)と混合し、そして この混合物を、α-澱粉の粉末 が水に溶解されて水にとかしたα-澱粉のペースト様水溶液が得られるまで撹拌 した。 工程(ii)では、上記工程(i)で得られた水にとけたα-澱粉のペースト様水溶液 (全量で120 g)を、市販の硫酸コリスチン(硫酸コリスチンA及び硫酸コリスチン Bの混合物を含有しそして50重量%の硫酸コリスチン含量をもつ)の微粉末100 g と混合し、そして得られた混合物を室温で、硫酸コリスチンがα-澱粉のペース ト様水溶液中に分散されかつ部分的に溶解されて混合物全体が均一なペーストを 形成するまでよく撹拌した。 工程(iii)では、上記工程(ii)から得られた均一ペースト(全量で220 g)を生の コーンスターチ(上記したβ-澱粉として)の微粉末200gと混合した。 工程(iv)では、上記工程(iii)から得られた混合物(全量で420 g)を室温でよく 混練し、この混練は、混練された混合物が均一なかつドウ様の塊体になるまで、 すなわち硫酸コリスチンの微粒子及び生のコーンスターチ(β-澱粉として)の 微粒子が該塊体中に存在するα-澱粉からなるペースト様の含水の連続相内に均 等に又は均一に分散されたようなドウ塊体になるまで行った。 工程(v)では、上記の混練工程(iv)から得られたドウ様塊体を、押出機及び切 断機によってほゞ5mm×5mm×10mmの適当な寸法の小さい細断片に細断した。 工程(vi)では、上記工程(v)から得られた細断片を、乾燥機中で減圧下に80℃ で水含量5%〜9%まで乾燥し て乾燥細断片を得た。 工程(vii)では、工程(vi)から得られた乾燥細断片を、粉砕機中で室温で粉砕 して、種々の粒度をもつ個々の形成された複合粒子を含有する粉砕物質を得た。 これらの複合粒子は、それぞれが硫酸コリスチンの微粒子と、生のコーンスタ ーチ(β-澱粉として)の微粒子と、α-澱粉の連続相との混合物又は組成物から製 造されたものであり、しかも硫酸コリスチン微粒子と生のコーンスターチ(β-澱 粉として)の微粒子が複合粒子中に存在するα-澱粉からなる連続相内に均一に分 散された複合粒子の内部構造又は配置をもつものであった。 工程(viii)では、工程(vii)から得られる複合粒子を含有する粉砕物質を、適 当なメッシュ寸法をもつ数個の篩により篩分けした。ついで、約250μmないし3 00μmの範囲の粒度をもつ複合粒子を粉末状の所望の組成物として回収し取得し た。 約250μmないし300μmの範囲の粒度をもつ複合粒子からなる上記の所望の組 成物は、第一の本発明の硫酸コリスチンを含有してなる新規な安定化された組成 物の別の代表的な組成物であり、そして以下においては試験調合品No.8と呼ぶ。 本実施例3の上記工程(i)ないし(viii)は、それぞれ実施例1の工程(i)ないし (viii)と次の点以外では同じである。すなわち、本実施例3の工程(i)では市販 のα-澱粉の乾燥粉末をまず出発物質として使用したが、実施 例1の工程(i)では、微粉砕した生の澱粉、すなわちβ-澱粉を出発物質として使 用しそしてこれを95℃で水で水和することによってα-澱粉に糊化した点の外は 同じである。 (2) 試験調合品の調製 この実施例3の工程(viii)で得られた試験調合品No.8を使用して、それから種 々の試験調合品を調製した。これらの種々の試験調合品の調製は上記した実施例 1(2)と同一の方法で行った。 すなわち、試験調合品No.8中の硫酸コリスチンの濃度は測定して約20重量%と 検定した。そしてこの試験調合品No.8を、得られる混合物中の硫酸コリスチンの 濃度が10重量%になるように希釈されるように、脱脂米ぬかの適量と混合した。 この試験調合品No.8と米ぬかとの混合物を試験調合品No.9と呼ぶ。 上記の試験調合品No.9の40gづつを,“実験用標準豚スターター(ドライマッ シュ型)”と通称されている実施例1(2)で使用したと同一の市販の配合飼料の10 kgづつとさらに混合した。 試験調合品No.9を該配合飼料と単に上記のように混合して得られた混合物は、 これも40 ppmの硫酸コリスチン濃度としたものであり、粉末型マッシュの形態を 示した。これを試験調合品No.10と呼ぶ。 このマッシュ型の試験調合品No.10を、ついで市販のペレット製造機を用いて 加圧下でスチーム処理により 120℃でペレットに圧縮成形し、それによってペレット型の配合飼料を直径3mm ×長さ2〜4mmの円筒状ペレットの形で得た。このように得た試験調合品No.10 を配合、含有したこのペレット型飼料を以下では試験調合品No.11と呼ぶ。 比較の目的のため、マッシュ型の試験調合品No.6(比較用)、ならびにペレッ ト型の試験調合品No.7(比較用)を製造して用意した。これらは、それぞれ実施 例1(2)と同じ方法で調製された試験調合品No.6(比較用)及び試験調合品No.7(比 較用)と同一である。 (3) 試験調合品中の硫酸コリスチン成分の安定性評価の試験法 上記において調製した試験調合品中に存在する硫酸コリスチン成分の安定性を ついで、実施例1(3)に述べたと同一の試験法によって評価した。 すなわち、マッシュ型の試験調合品No.10とペレット型の試験調合品No.11、な らびにマッシュ型の試験調合品No.6(比較用)とペレット型の試験調合品No.7( 比較用)の100 gづつをポリエチレンシート製の不透湿性の袋に装入し、ついで 該ポリエチレン袋の開口部を溶封した。これらの溶封した袋を別々に、実施例1 (3)で使用したものと同様のクラフト紙シート製の袋に収めた。 袋に収めた試験調合品をついで、実施例1(3)に述べたと同一の貯蔵条件下で4 0℃で4週間貯蔵した。 貯蔵された試験調合品の各々から1週間ごとにその20 gづつの二つの試料を採取した。採取した各試料中に残存する硫酸コリスチンの 残留濃度を実施例1(3)に述べたと同様の方法で測定した。 これらの試験調合品の貯蔵中における硫酸コリスチンの“残存率”を、実施例 1(3)に述べたと同様にして評価して記録した。 得られた試験結果を下記の表3に要約する。 上記表3の試験結果から、硫酸コリスチン微粒子を含有する試験調合品No.8の 複合粒子を配合したペレット型の試験調合品No.11については、硫酸コリスチン の残存率は貯蔵1週間目の94.4%から貯蔵4週間目の76.9%まで減少したことが 認められる。試験調合品No.11を40℃ で4週間貯蔵した間に硫酸コリスチンの残存率が上記のように約14%だけ減少し たことは許容し得るものであり、このことは試験調合品No.11中に存在する硫酸 コリスチン成分が有利な程度に安定化されたことを示している。 これとは対照的に、従来技術によるペレット型の試験調合品No.7(比較用)に ついては、硫酸コリスチンの残存率は貯蔵1週間目の73.7%から貯蔵4週間目の 48.5%まで減少した。貯蔵4週間目の硫酸コリスチンの残存率の48.5%の値まで 上記のように減少したことは、硫酸コリスチン成分が硫酸コリスチンの当初の含 量から約半分という許容し得ない程度まで分解及び不活性化されて終ったことを 示している。実施例4 この実施例4は、本発明の硫酸コリスチンを含有してなる新規な安定化された 組成物中における硫酸コリスチン成分の安定性が本発明の新規な安定化組成物に 含まれる複合粒子中に配合される硫酸コリスチンと、α-澱粉とβ-澱粉との間の 相対的割合を変えることによって、どのように影響されるかを例証するものであ る。 (1) 本発明の硫酸コリスチンを含有する安定化された組成物の製造 本発明の硫酸コリスチンの新規な安定化された組成物のさらに数例を、実施例 3(1)の工程(i)ないし(viii)を実施例3(1)と同様に行って製造した。 しかしながら、この実施例4では、工程(i)、(iii)及 び(viii)を下記のように変更させた。すなわち、工程(i)においては種々の割合 量(29g、50g、100g又は200g)のα-澱粉の市販の乾燥粉末を水100 g中に溶解す るようにさせ、また工程(iii)においては、種々の割合量(200g、150g、100g又は 0g)の微粉砕した生コーンスターチ(β-澱粉として)を、α-澱粉のペースト様水 溶液と市販の硫酸コリスチン(実施例1に使用されたと同一のもの)100gとの混合 物に対して混合するようにさせ、そして工程(viii)では、それぞれが300μmな いし500μmの粒度をもつ複合粒子を含有する4種の異なる粉末を粉砕物質から 回収するようにして、変更した。 したがって、篩分け工程(viii)から、本発明の新規な安定化された硫酸コリス チン組成物の別の3例、すなわち試験調合品No.12、No.13及びNo.14が得られた 。この工程(viii)から、さらに“比較用”の試験調合品No.15も得た。これらの 4種の試験調合品No.12ないしNo.15はそれぞれが、下記の表4に示すごとき割合 量で諸成分を含有する製品である。 (2) 試験調合品の調製 上記工程(viii)で得られた試験調合品No.12ないしNo.15のそれぞれを、得られ る4種の混合物が硫酸コリスチン10重量%を含有するように、適量の米ぬかと約 1:1又はその程度の重量比で混合した。 上記で得られた4種の混合物は、これらをそれぞれ、試験調合品No.16、試験 調合品No.17、試験調合品No.18及び“比較用”の試験調合品No.19と呼ぶ。 これらの試験調合品No.16ないしNo.19の各々の40 gづつを、さらに市販の配合 飼料、すなわち実施例1(2)に述べた前記の実験用標準豚スターター飼料の10kg づつと混合し、得られたマッシュ型の4種の混合物(硫酸コリスチン:40ppm)を 実施例1(2)に述べたと同様の方法で 次にペレットに成形した。 それによって、いずれもペレット型である試験調合品No.20、試験調合品No.21 、試験調合品No.22及び“比較用”の試験調合品No.23が調製された。 従って、上記のとおり調製された試験調合品No.20、No.21及びNo.22は、それ ぞれ表4の試験調合品No.12、No.13及びNo.14から由来する複合粒子を含有する 製品である。一方、上記で調製された“比較用”の試験調合品No3は表4の試験 調合品No.15(比較用)から由来する粒子を含有する製品である。 (3) 試験調合品中の硫酸コリスチン成分の安定性評価の試験法 ついで、上記で調製された試験調合品No.20ないしNo.23中に存在する硫酸コリ スチン成分の安定性を、実施例1(3)に述べたと同一の試験法によって評価した 。 すなわち、いずれもペレット型である試験調合品No.20、試験調合品No.21、試 験調合品No.22及び試験調合品No.23(比較用)のそれぞれの100 gづつを、ポリエ チレンシート製の不透湿性袋に装入し、ついで該ポリエチレン袋の開口部を溶封 した。これらの密封した袋を別々に、実施例1(3)で使用したと同じクラフト紙 製の袋に収めた。 紙袋に収めた試験調合品をついで、実施例1(3)に述べたと同一の貯蔵条件下 で40℃で2週間貯蔵した。 2週間貯蔵の試験調合品の各々からは、1週間ごとに その20 gづつの二つの試料を採取した。採取した各試料中に残存する硫酸コリス チンの残留濃度を、実施例1(3)に述べたと同様の方法で測定した。 比較の目的で、実施例1(2)に述べたペレット型の試験調合品No.7を再び上記 と同一の方法で試験した。 これらの試験調合品の貯蔵中における硫酸コリスチンの“残存率”を実施例1 (3)に述べたと同様の方法で評価して記録した。 得られた試験結果を下記の表5に要約する。 上記の表5の試験結果から、硫酸コリスチンの残存率は、表4の試験調合品No .15(比較用)を使用して調製された試験調合品No.23、すなわちβ-澱粉微粒子を 硫酸コリスチンの使用品に配合するのを省略した製品である試験調合品No.23(比 較用)の場合については、40℃での貯蔵の2週間目ですでに65.4%という不都合 な水準まで減少して終わったことが認められる。 また、試験調合品No.20、No.21及びNo.22については、それらに配合された硫 酸コリスチン成分は、実用上有用な程度によく安定化されたことが認められる。 このことによって示される所であるが、本発明の硫酸コリスチンの安定化された 組成物は、上記表4の試験調合品No.12、No.13及びNo.14によって実証されるよ うに、硫酸コリスチンと、α-澱粉とβ-澱粉との間の重量比が1.0:0.2〜1.0:1 .0〜2.0の範囲にあるような組成物であるのが好ましい。実施例5 本実施例は、本発明の硫酸コリスチンの新規な安定化された組成物中に存在す る硫酸コリスチン成分の安定性が該硫酸コリスチン安定化組成物中に含まれる複 合粒子の粒度分布の差によって、どのように影響されるかを例証するものである 。 (1) 本発明の硫酸コリスチンを含有する新規な安定化された組成物の調製 本発明の硫酸コリスチンの安定化された組成物の別の数例が、実施例1(1)の 工程(i)ないし(viii)を、下記の点以外には同じに繰り返すことによって製造さ れた。すなわち、篩分け工程(viii)では下記の表6aに示す種々の粒度分布をも つ複合粒子を含有する粉末型の7種の相異なる組成物を回収するように実施した 点以外には同様にして製造された。 回収、取得された上記の7種の組成物は、以下ではそ れぞれ試験調合品No.24、No.25、No.26、No.27、No.28、No.29及びNo.30と呼ぶ 。 比較の目的で、実施例1(2)で得られた試験調合品No.5(比較用)を用いた。こ れは、硫酸コリスチン粉末と米ぬかとの混合物を流動床処理によって顆粒状にし たもの(硫酸コリスチン含量40%)を別量の米ぬかと混ぜて10重量%の硫酸コ リスチン濃度にしたことによって調製さ れた組成物である。 この試験調合品No.5(比較用)を粉砕及び篩分けし、これによって150μmな いし500μmの粒度をもつ粉末画分と、250μmないし710μmの粒度をもつ粉末 画分と得るようにした。これら二つの画分は、それぞれ試験調合品No.31(比較用 )及び試験調合品No.32(比較用)と呼ぶ。これらの試験調合品No.31及びNo.32は下 記の表6bに示す異なる粒度分布を有していた。 (2) 試験調合品の調製 上記の調製した試験調合品No.24ないしNo.32をそれぞれ使用して、その中の硫 酸コリスチンの安定性試験のための種々の試験調合品を調製した。これらの種々 の試験調合品の調製は実施例1(2)に述べたと同じ方法で行った。 すなわち、試験調合品No.24ないしNo.32の各々を適量の米ぬかに対して約1: 1又はそれに近い重量比で混合したが、これで得られる9種の混合物の各々にお ける硫 酸コリスチン濃度は10重量%に希釈されるようにした。得られた9種の混合物の 40gづつを、さらに実施例1(2)で使用した(乾燥マッシュ型)の実験用標準豚ス ターターと同じ配合飼料の10kgづつと混合した。 このようにして、硫酸コリスチン40 ppmを含有するマッシュ型の9種の異なる 飼料組成物を調製した。得られたマッシュ型の9種の組成物はそれぞれ、実施例 1(2)と同じ方法でペレットに成形した。ペレット型の9種の飼料組成物を得た 。 (3) 硫酸コリスチン成分の安定性評価の試験法 上記において調製したペレット型の9種の飼料組成物中に存在する硫酸コリス チン成分の安定性を評価したが、その評価法は、実施例1(3)に詳述したと同じ 要領で袋に収められて40℃で2週間貯蔵されたペレット型の飼料組成物中の硫酸 コリスチンの残存率を測定することによって、実施例1(3)におけると同様にし て行われた。 得られた試験結果を下記の表7に示す。 上記の表7の試験結果から認められる所であるが、硫酸コリスチンの残存率は 、本発明外の150μmないし250μm未満までの範囲の粒度の複合粒子を含有する 試験用調合品No.25(比較用)を配合されたペレット型の飼料組成物の場合には、 貯蔵1週間目ですでに79.9%という不都合に低い水準まで減少し、ついで貯蔵2 週間目には59.5%まで減少して終うのである。実施例6 本実施例は、本発明による複合粒子の必要成分としてのβ-澱粉成分の微粒子 を、すべて又は部分的に大豆ミールの微粒子に取り換え得ること、及びある割合 のカルボキシメチルセルロース(CMC)を本発明による複合粒子 中に追加配合し得ることを例証するものである。 本発明の硫酸コリスチンの新規な安定化された組成物の別の数例を、下記の点 以外では、実施例3(1)に述べたと同様の方法で製造した。すなわち、工程(ii) で得られた硫酸コリスチン(100 g)、α-澱粉(20 g)及び水(100 g)の混合物より なる均一なペーストが表8に示す種々の割合の生コーンスターチ(β-澱粉として )の微粉末及び/又は大豆ミールの微粉末と混合され、しかもこの際には、下記 の表8に示す割合のカルボキシメチルセルロース(CMC)を同時に添加する又は添 加しない点以外には、実施例3の工程(i)ないし(viii)を同様に行うことによっ て、実施例3と同様に調製した。 工程(iii)で上記のようにして得られた6種の混合物をそれぞれ、次後の工程( vi)で混練すると、下記の表8に示す6種の均一なドウ様の塊体を得た。 工程(iv)で得られて表8に示す6種のドウ様塊体A、B、C、D、E及びFは 、これらをそれぞれ、工程(v)、(vi)、(vii)及び(viii)によって更に処理した。 それによって、粉末型の6種の組成物を得た。すなわち、約250μmないし300μ mの粒度をもち表8に示された諸成分を含み、5〜9重量%の水含量をもつ複合 粒子を各々が含有してなる粉末型の6種の組成物を得た。 該複合粒子を含有してなる上記の6種の組成物は、それぞれ試験調合品No.33 、No.34、No.35、No.36、No.37及びNo.38と呼ぶ。 (2) 試験調合品の調製 上述のごとく調製した試験調合品No.33ないしNo.38をそれぞれ使用して、その 中に存在する硫酸コリスチンの安定性の試験のための種々の試験調合品を調製し た。こ れら種々の試験調合品の調製は実施例1(2)と同様に行った。 すなわち、試験調合品No.33ないしNo.38の各々を適量の米ぬかに対して約1: 1又はそれに近い重量比で混合し、そして得られた6種の混合物の各々の硫酸コ リスチン濃度が10重量%になるまで希釈されるようにした。これで得られた6種 の混合物の40gづつを、さらに実施例1(2)で使用したドライマッシュ型の実験用 標準豚スターターと同じである配合飼料の10kgづつと混合した。 このようにして、硫酸コリスチン40 ppmを含有するマッシュ型の6種の異なる 飼料組成物を調製した。得られたマッシュ型の6種の組成物をそれぞれ、実施例 1(2)におけると同様にペレットに成形して、ペレット型の6種の飼料組成物を 得た。 (3) 硫酸コリスチン成分の安定性評価の試験法 上記において調製したペレット型の6種の飼料組成物中に存在する硫酸コリス チン成分の安定性を評価したが、その評価法は、実施例1(3)に詳述したと同じ 要領で袋に収められて40℃で2週間貯蔵されたペレット型の飼料組成物中の硫酸 コリスチンの残存率を測定することによって、実施例1(3)におけると同様にし て行われた。 得られた試験結果を下記の表9に示す。 上記の表9の試験結果から認められる所であるが、硫酸コリスチンの残存率は 、試験調合品No.36(表8のドウDを使用して調製された)を含有するペレット型 の飼料組成物であって、その硫酸コリスチンの複合粒子がβ-澱粉の代わりに大 豆ミールの微粒子を含んでなるペレット型の飼料組成物の場合には、貯蔵2週間 目で79.5%、すなわち約80%という許容し得る水準に保持されたのである。 このことは次のことを示している。すなわち、硫酸コリスチン成分は、本発明 による硫酸コリスチンの複合粒子の成分としてβ-澱粉の微粒子のすべてを大豆 ミールの微粒子と取り換えた場合でさえも、有用な程度に安定化され得たことを 示している。 さらに、前記実施例6(1)の工程(iv)において得られ大豆ミールを含有した表 8のドウB、C及びDは、大豆 ミールの代わりにβ-澱粉を含有したドウA、E及びFよりも高い粘度又は稠度( consistency)を有するものであることが認められた。ドウB、C又はDから取得 された細断片は、ドウA、E又はFの細断片よりも著しく速やかに、工程(vi)で 水含量5〜9重量%にまで脱水することができた。産業上の利用可能性 本発明の活性成分として硫酸コリスチンを含有してなる新規な安定化された組 成物では、この新規な安定化組成物の硫酸コリスチン成分は不都合に低い力価ま でに分解及び不活性化されないように安定化される。 本発明の硫酸コリスチンの安定化された組成物は、加熱下にペレット型に圧縮 成形されるべきマッシュ型の配合飼料に対して混合するのに有用である。それで 得られるペレット型の飼料組成物は、長期の貯蔵後でも、それの抗菌活性が許容 し得る水準に保持できるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡部 善明 神奈川県小田原市栢山788番地 明治製菓 株式会社 足柄工場内 (72)発明者 木下 統晴 神奈川県小田原市栢山788番地 明治製菓 株式会社 薬品技術研究所内 (72)発明者 小松 良男 東京都中央区京橋2丁目4番16号 明治製 菓株式会社内 (72)発明者 永里 敏秋 東京都中央区京橋2丁目4番16号 明治製 菓株式会社内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.活性成分として硫酸コリスチンを含有する粉末又は顆粒の形態の安定化さ れた組成物において、粉末の形の該組成物は、硫酸コリスチンの1重量部と、α -澱粉の0.1〜3重量部と、β-澱粉又は大豆ミール、あるいはβ-澱粉及び大豆ミ ールの混和物の0.5〜5.0重量部とからなる混合物から生成された複合粒子から成 るものであって、しかも該混合物の重量に基づいて12重量%以下の水含量をもつ 個々の該複合粒子から成るものであり、また該混合物から生成された個々の該複 合粒子が250μm〜750μmの範囲の粒度をもつものであり、さらに該混合物から 生成された個々の該複合粒子の各々は、次のような複合粒子の内部構造をもつも のである、すなわち硫酸コリスチンとβ-澱粉及び/又は大豆ミールとが該混合 物の個々の該複合粒子中に存在するα-澱粉よりなる連続相又はマトリックス内 に均一に分散された個々の微粒子の形で存在し、こうして硫酸コリスチンの微粒 子とβ-澱粉及び/又は大豆ミールの微粒子とのほとんどすべてが前記のα-澱粉 よりなる連続相又はマトリックス中に埋封されたようになる複合粒子の内部構造 をもつものであることを特徴とし、かつ所望ならば、該安定化された組成物は前 記の個々の複合粒子を顆粒の形に圧縮成形させた顆粒の形態でもあり得ることを 特徴とする、硫酸コリスチンを含有する安定化された組成物。 2.該組成物中に含まれる個々の複合粒子が硫酸コリ スチンの1重量部と、α-澱粉の0.2ないし2重量部と、β-澱粉又は大豆ミール あるいはβ-澱粉及び大豆ミールの混和物の1ないし2重量部とからなる混合物 から生成され、かつ該混合物の重量に基づいて12重量%以下の水含量をもつもの である請求の範囲1記載の安定化された組成物。 3.該組成物中に含まれる複合粒子は硫酸コリスチンと、α-澱粉と、β-澱粉 との間の重量比が1.0:0.2〜2.0:1.0〜2.0の範囲に、好ましくは1.0:0.21〜1. 0:1.0〜2.0の範囲にある硫酸コリスチン、α-澱粉及びβ-澱粉の混合物から生 成されたものである請求の範囲1又は請求の範囲2記載の安定化された組成物。 4.硫酸コリスチンが硫酸コリスチンAであるか又は硫酸コリスチンA及び硫 酸コリスチンBの混成物からなる請求の範囲1記載の安定化された組成物。 5.該組成物中に含まれる複合粒子の各々が10ないし50重量%の硫酸コリスチ ンを含有する請求の範囲1記載の安定化された組成物。 6.該組成物中に含まれる複合粒子が該複合粒子を構成する混合物の重量に基 づいて3ないし10重量%の水含量をもつ請求の範囲1記載の安定化された組成物 。 7. 該組成物中に含まれる複合粒子が350μmないし500μmの範囲の粒度を もつ請求の範囲1記載の安定化された組成物。 8.次の工程:− (a) 硫酸コリスチンの微粒子の1重量部を水にとかしたα-澱粉の0.1ないし3重 量部のペースト様水溶液と混合し、そして得られる混合物を、硫酸コリスチン粒 子がα-澱粉のペースト様水溶液中に十分に分散されかつ部分的に溶解されそし て得られる混合物が均一なペーストを形成するまで撹拌し; (b) 硫酸コリスチン、α-澱粉及び水の混合物からこのようにして得られた均一 なペーストをβ-澱粉の微粒子及び/又は大豆ミールの微粒子の0.5〜5重量部と 混合し; (c) こうして得られる硫酸コリスチン、α-澱粉、水と添加されたβ-澱粉及び/ 又は大豆ミールとの混合物を混練し、しかも該混練は、混練された混合物が均一 な且つドウ様の塊体になるまで、すなわち硫酸コリスチンの微粒子及びβ-澱粉 の微粒子及び/又は大豆ミールの微粒子が該塊体中に存在するα-澱粉からなる 含水の連続相又はマトリックス内に均一に分散されてなるドウ様の塊体になるま で行うものとし; (d) 得られた均一なかつドウ様の塊体を小さい細断片に分割し; (e) 得られた細断片を該細断片の重量に基づいて10重量%以下の水含量になるま で乾燥し; (f) かく乾燥された細断片を粉砕して、そこで形成されたかつ種々の粒度をもつ 個々の複合粒子を含有する粉砕物質を取得し、しかもその複合粒子の各々が、硫 酸コリ スチンと、α-澱粉とβ-澱粉及び/又は大豆ミールとの混合物から生成されて、 しかも次のような複合粒子の内部構造をもつもの、すなわち硫酸コリスチンの微 粒子とβ-澱粉及び/又は大豆ミールの微粒子とが該複合粒子中に存在するα-澱 粉からなる連続相又はマトリックス内に均一に分散されてあり、こうして硫酸コ リスチンの微粒子とβ-澱粉及び/又は大豆ミールの微粒子とのほとんどすべて が種々の粒度の該複合粒子の各個の中に存在するα-澱粉の連続相又はマトリッ クス中に埋封されているような複合粒子の内部構造、をもつものである複合粒子 を含有する前記の粉砕物質を取得し、; (g) 上記した粉砕物質を篩分けして250μmないし750μmの範囲の粒度をもつ複 合粒子を含有してなる粉末を回収し;そして (h) 所望ならば、工程(g)で得られた該粉末を圧縮成形して顆粒を形成する; 工程を含んでなることを特徴とする、活性成分として硫酸コリスチンを含有する 安定化された組成物であって、該組成物が活性成分としての硫酸コリスチンと、 α-澱粉と、β-澱粉及び/又は大豆ミールとの混合物よりなる個々の複合粒子を 含む粉末の形態であり、しかも硫酸コリスチンの微粒子とβ-澱粉及び/又は大 豆ミールの微粒子とが該混合物の個々の複合粒子中に存在するα-澱粉からなる 連続相又はマトリックス内に均一に分散された状態にある、硫酸コリスチンを含 有する安定化され た組成物の製造法。
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