JPH10502367A - 糖尿病を予防するためのigf−i又はその類似体の使用 - Google Patents

糖尿病を予防するためのigf−i又はその類似体の使用

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JPH10502367A
JPH10502367A JP8503824A JP50382496A JPH10502367A JP H10502367 A JPH10502367 A JP H10502367A JP 8503824 A JP8503824 A JP 8503824A JP 50382496 A JP50382496 A JP 50382496A JP H10502367 A JPH10502367 A JP H10502367A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、糖尿病の予防、糖尿病の臨床的発症の遅延に有効であり、糖尿病に対する防護効果も有する医薬の製造におけるIGF−1又はその類似体の使用に関する。本発明は、糖尿病にかかる危険が高い被験者のベータ細胞破壊を防止しT細胞を調節する医薬の製造におけるIGF−1又はその類似体の使用にも関する。本発明は、IGF−I又はその類似体の投与によって、糖尿病から防護し、糖尿病を予防し、糖尿病の臨床的発症を遅延させる方法にも関する。

Description

【発明の詳細な説明】 糖尿病を予防するためのIGF−I又はその類似体の使用 本発明は、糖尿病の予防及び臨床的発症の遅延に有効であり、糖尿病に対する 防護効果も有する医薬の製造におけるIGF−I又はその類似体の使用に関する 。前記医薬はベータ細胞破壊の防止及びT細胞の調節にも有用である。概要 インスリン様増殖因子I(IGF−I)及びインスリンは構造相同体(str uctural homologue)であり、インスリン様効果及び増殖促進 効果を誘起する。またIGF−Iは、インスリンとは無関係に、胸腺細胞の複製 及び機能に大きく作用する。ベータ細胞破壊の自己免疫プロセスに対するIGF −Iの影響を評価するために、糖尿病供与者のT細胞を許容受容者に養子移入し 、10μgのrhIGF−Iを2回/日で皮下投与した。7×106個の自己反 応性T細胞の受容者を糖尿病の臨床的兆候について観察し、3週間の治療後に自 然位病変について調べた。その結果、糖尿病発生率は対照マウスの12/21( 57%)に対して6/24(25%)にすぎず、従ってrhIGF−Iの投与が 病気の臨床的発症を遅延さ せ、最終的移入成功率を低下させることが判明した。これらの効果はインスリン 炎の著しい軽減に関係していた。rhIGF−Iで治療したマウスは完全な島( islet)の割合がより高く(48.6±12%対1.6±1.1%、p=0 .001)、浸潤された島の割合がより低かった。しかしながら、一部のマウス はrhIGF−Iを投与したにもかかわらず糖尿病を発症し、著しく浸潤された 島を有していた。これは、移入したT細胞が、島を侵しベータ細胞破壊を生起す る能力を保持していたことを意味する。亜致死性照射及びT細胞接種の3週間後 、実験マウスの脾臓のCD4+及びCD8+T細胞の割合に変化は認められなかっ た。我々は更に、rhIGF−Iが移入T細胞のホーミング(homing)に 影響し得るかどうかを明らかにすべく、糖尿病NOD Thy−1,2マウス由 来のT細胞を共通遺伝子系NOD Thy−1,1マウスに養子移入し、3週間 の治療後にリンパ系器官に存在するThy−1,2+T細胞の数を調べた。rh IGF−Iの投与は脾臓のThy−1,2+T細胞の割合を著しく減少させ(1 0.8±1.3%対17.2±3.9%、p=0.004)、胸腺では対照的な 結果(68.4±7.9%対72.87±6.2、p=0.306) が観察された。rhIGF−Iが防護効果を有し、島細胞浸潤の前に作用すると いう発見は、ヒト1型糖尿病の将来の実験及び予防対策に関して新たな展望を開 くものである。前置き 非肥満型糖尿病(NOD)マウスは、自己反応性T細胞による漸進的島浸潤及 びベータ細胞破壊に起因する、ヒト1型(インスリン依存性)糖尿病に類似した 自然発生糖尿病の実験モデルである(1、2)。この自然発生糖尿病モデルは、 ベータ細胞破壊プロセスに関与する自己反応性T細胞の研究、及び病気の臨床的 発症前の予防対策の決定に関して、無比の機会を提供してくれる。糖尿病動物の 脾臓内の移入T細胞の数(3)及びT細胞サブセットのそれぞれの関与(4)は 、非糖尿病同一遺伝子動物への養子T細胞移入時にin vivoで評価できる 。 インスリン様増殖因子I(IGF−I)、即ち構造的にインスリンと類似して いるアミノ酸数70のペプチドは通常、成長ホルモンの多くの作用を仲介する代 謝ホルモンとみなされる。糖尿病前症期のNODマウスの予防用インスリン処理 (5)、及び成熟T細胞移入時の自己反応性T細胞のNOD受容者のインスリン 処理(6)は、糖尿病の発症を予防及び/又は遅延さ せ、インスリン炎を緩和することが判明した。自然発生自己免疫性糖尿病の別の 動物モデルであるBBラットでも同様の結果が得られた(7、8)。インスリン はベータ細胞の主要抗原成分であるため、これらの実験からは、インスリンの防 護効果が免疫系の抗原特異的非応答性によって説明されるのか、T細胞機能に対 する直接的抑制効果によって説明されるのか、あるいはベータ細胞に対する直接 的効果によって説明されるのかは不明であった。 本発明の研究は、rhIGF−IがNODマウスの自己免疫性糖尿病で防護効 果を示し得るかどうかを養子T細胞移入実験を用いて調べるために実施したもの である。発明の説明 本発明は、糖尿病の予防及び糖尿病の臨床的発症の遅延に有効な医薬の製造に おけるIGF−I又はその類似体の使用に関する。 IGF−Iは、糖尿病に対する防護効果を有しており、糖尿病にかかる危険が 高い被験者のベータ細胞破壊を防止し、糖尿病にかかる危険が高い被験者のT細 胞を調節することも判明した。 本発明は、IGF−I又はその類似体の投与によって、前述の問題を抱えた患 者を治療する方法に関する。 1日当たりの投薬量は20〜500μg/kg、好ましくは20〜250μg /kg、より好ましくは100〜200μg/kgとし得る。 実験結果は添付図面、第1図〜第5図に示す。 第1図は4回の独立した実験におけるマウスの累積的糖尿病発生率を示してい る。 第2図はインスリン炎及び破壊性病変の程度を示している。 第3図は共通遺伝子系NOD−N Thy−1,1マウスの島内のThy−1 ,2+T細胞の免疫検出(immunodetection)結果を示している 。 第4図は共通遺伝子系NOD−N Thy−1,1マウスの脾臓内のThy− 1,2+T細胞のFACS分析を示している。 第5図は共通遺伝子系NOD−N Thy−1,1マウスの胸腺内のThy− 1,2+T細胞のFACS分析を示している。マウス及び方法 1.マウス NODマウスは我々の設備で標準的条件下に飼育した。我々 のコロニーの自然発生糖尿病の発生率は雌の場合は30週間までに80%に達し たが、雄の場合は同じ期間で20%にすぎなかった。NOD/Ltと糖尿病耐性 系統NON/Ltとの交雑によって創り出された共通遺伝子系NOD−N Th y−1,1マウスは、ミシガン州Bar HarborのEd.Leiterか ら入手した(10)。糖尿病の診断は、煩渇多飲症、体重減少、糖尿(Urin e chemstrips(尿ケミストリップ),ドイツAmes−bayer )及び持続性高血糖症(Blood glucose chemstrips( 血中グルコースケミストリップ),米国Lifescan)に基づいて行った。 糖尿病NOD雌マウスを自己反応性T細胞供与者として使用した。46匹の雄受 容者及び22匹の糖尿病雌マウスを用いて、四つの異なる糖尿病養子細胞移入実 験を実施した。2.細胞 糖尿病マウスの脾臓細胞をハンクス液(HBSS)中で分離し、20〜25% の初期細胞調製物を溶離しながらナイロンウールカラムで濾過することにより高 密度(enriched)T細胞集団を得た。最終細胞懸濁液の90%以上はT hy−1, 2+表現型に由来するものであることがフローサイトメトリー分析で判明した。 計数及び生存能力の評価後、Wickerらの方法に従って(3)、照射した( 750rad)週齢8〜10のNOD雄マウスに7.106個のT細胞を静脈注 射した。3.治療プロトコル 高速作用インスリン原液(デンマーク,コペンハーゲン,Novo Nord isk,Actrapid HM)を9‰NaCl溶液を用いて最終濃度5U/ mlで調製した。組換えヒトIGF−I(rhIGF−I)をDr.Anna Skottner(スウェーデン,ストックホルム,Kabi Pharmac ia)から入手し、最終濃度100μg/mlで分けた。養子細胞移入の翌日、 0.5Uのインスリン、10μgのrhIGF−I又は生理食塩水のいずれかを 含む100μlをマウスに2回/日で皮下注射した。受容者マウスには、約30 U/kg/日のインスリン及び0.6mg/kg/日のrhIGF−Iを3週間 にわたって投与した。糖尿の発生を15日目から毎日観察した。4.組織学的操作 頸部を捻って総てのマウスを殺した。膵腺を切除し、ブアン アルコール溶液中で固定した後、一般的組織検査用に処理した。5μm断面を公 知のようにヘマトキシリン−エオシンで染色した(6)。インスリン炎の程度を 各試料毎に25個以上の島について評価した。評価点は、目に見える炎症症状を 示さない島細胞を0、周辺にリンパ球を有する島、すなわち周囲インスリン炎を 1、少し(<40%)浸潤された島を2、完全に浸潤された島を3とした。各カ テゴリーの島の割合を種々のマウスグループの間で比較した。ベータ細胞の数は 、1:50で希釈した抗ヒトインスリンモノクローナル抗体(デンマーク,Ba gsvaerd,NovoBiolabs,Novoclone HUI018 )と抗ヒトプロインスリンモノクローナル抗体(Novoclone HPUI )とを用いて、固定断面に関する免疫組織化学によって測定した。FITCウサ ギ抗マウスIgG(米国Burlingame,Dako)1:50希釈物を結 合体(conjugate)として使用した。5.T細胞サブセット分析 3週間の治療後、抗Thy1,2(クローン30H12)、抗L3T4(クロ ーンGK1,5)及び抗Lyt2(クローン53−67)ラットモノクローナル 抗体と、FITC結合抗ラ ットIgGカッパ抗体(フランス,コンピェーニュ,Biosys,MARK− 1)とを用いて、実験動物から得た脾臓をT細胞サブセット分析にかけた。自己 反応性T細胞のホーミングに対するrhIGF−I処理の影響を評価するために 、NOD−N Thy−1,1受容者に注射したThy−1,2+T細胞の割合 を、FACS分析によりリンパ系器官で測定すると共に、膵臓断面の免疫組織化 学的操作により島浸潤物中で測定した。6.mRNA検査 実験マウスの膵臓内のインスリンに関するmRNA転写体の数を調べるために 、全ての含有RNAを4Mグアニジンチオシアネート及び7.5Mグアニジンヒ ドロクロリド(ミズーリー州セントルイス,Sigma)溶液中に順次沈殿させ 、クロロホルム−ブタノール(100/24、vol/vol)中で抽出した。 2.5〜20μgの4種類の異なる濃度のARNをナイロンメンブラン上でP3 2標識cDNAラットプロインスリンプローブ(フランス,マルセイユ,C.D agornから入手)にハイブリタイズさせた。24時間露光した後、密度計走 査によってフィルムを分析した。7.統計的分析 Wilcoxon試験を用いて糖尿病伝達に対する治療効果を分析した。不対 試料のスチューデントのテストによってインスリン炎の評価点を比較した。結果 T細胞による糖尿病伝達に対するrhIGF−Iの作用 自己反応性T細胞の糖尿病伝達能力に対するホルモン治療の効果を評価するた めに、我々は注射プロトコルを養子T細胞移入の翌日に開始し、3週間にわたっ て続けた。血中グルコース濃度に対するrhIGF−Iの作用を別個の実験で調 べた。グルコース濃度は、10μgのrhIGF−Iを1回皮下注射してから3 0分後に著しく低下し(81.5±0.7mg/dl)、2時間後に正常値を越 え(181±19.8mg/dl)、その後基線に戻った。治療期間の間、体重 に対するrhIGF−Iの影響を2日毎に調べた。rhIGF−Iは、生理食塩 水及び/又はインスリン注射と対照的に、受容者マウスの体重を維持させること ができた(表I)。しかしながら、これらの効果は臨床的糖尿病の存在に大きく 依存する。 臨床的糖尿病の発生をrhIGF−I処理マウスについて調 べ、生理食塩水及びインスリン処理グループと比較した。糖尿病はrhIGF− I処理マウスでは24匹中6匹(25%)に検出されただけであったが、対照マ ウスでは12/21(67%)、インスリン処理マウスでは6/14(42.8 %)の割合で検出された。インスリン様増殖因子Iは第1図に示すように糖尿病 発生率を大幅に低下させ(p=0.016)、病気の臨床的発症を著しく遅延さ せた。また、インスリン処理マウス(p−0.01)も、対照マウスと比べて糖 尿病発生率が著しく低かった。移入前に7日間にわたってrhIGF−Iを糖尿 病NOD雌マウスに2回/日投与して治療した場合には、実験動物の脾臓に含ま れる自己反応性T細胞の数及び活性度に変化は見られず、糖尿病発生率曲線は1 ケ月後も同じであった。組織学的検査 インスリン炎の程度を定量的に調べ、種々の実験動物グループの間で比較した 。第2図に示すように、偽薬を注射したマウスと比較すると、rhIGF−Iで 治療したマウスは正常(例えば浸潤されていない)島の割合が増加しており(4 8.6±12.1%対1.62±1.1%、p=0.001)、軽いインスリン 炎を有する島の割合(15.8±5.1%対31.5 ±2.8%、p=0.016)又は重いインスリン炎を有する島の割合(22. 43±8.8%対59.82±6.5%、p=0.003)が減少していた。し かしながら、周囲インスリン炎の割合には大きな差は見られなかった(7±4. 5%対13.1±5.8%、p=0.424)。 興味深いことに、rhIGF−Iを投与した12匹のマウスのうち4匹はリン パ球浸潤を示さなかったが、対照グループでは11匹のマウス全部にリンパ球浸 潤が見られた。このように、rhIGF−Iはインスリン炎の強さ及び罹患率の 両方を低下させた。インスリン合成に対するrhIGF−Iの作用 rhIGF−I又は生理食塩水のいずれかで処理したマウスの治療期間の最後 には、完全ベータ細胞の数はrhIGF−I処理動物の方が多かったが、残留ベ ータ細胞の蛍光パターンの強さには差が認められなかった。また、ドットブロッ ト分析時の非糖尿病マウスのプロインスリンに関するmRNA転写体のレベルは どちらの場合も同程度であった。これは、本発明の実験で使用した用量では、r hIGF−Iがインスリン合成速度を大きく変えることはないことを意味する。T細胞ホーミングに対するrhIGF−Iの作用 インスリン炎はT細胞現象であるため、我々は、移入T細胞が膵臓に移動する 動作をrhIGF−Iが妨害するのではないかと考えた。共通遺伝子系NOD− N Thy−1,1雄マウスに糖尿病NOD Thy−1,2動物由来のT細胞 を養子移入した。生理食塩水で処理したマウスは3週間の処理後に3/6が糖尿 病を発生したが、rhIGF−Iで処理したマウスの糖尿病発生率は0/6であ った。この明らかな防護効果は、3図に示すように、宿主T細胞の補充を含まな い供与者由来のT細胞だけからなる島細胞浸潤物の規模の低下にも関与していた 。個々のマウスで分析すると、Thy−1,2+T細胞の数は、脾臓ではrhI GF−I処理したマウスの方が対照マウスより遥かに少なかったが(表III及び 第4図)、胸腺では大きな差は認められなかった(第5図)。論考 NODマウスへの養子T細胞移入は、in vivoで自己反応性T細胞に、 破壊性病変を誘起し最終的に1型糖尿病を引き起こす能力を発揮させる。本発明 の研究で我々は、rhIGF−Iが大量の移入T細胞の能力を低下させて、養子 T細胞移 入時にNOD島に侵入しないようにできることを明らかにした。これらの結果は 、ヒトインスリンについて既に報告されている結果と類似している(6)。しか しながら本発明の実験は、rhIGF−Iが、糖尿病ラットにおいて類似の代謝 効果を与える濃度(11)の1/10の濃度で、インスリンより大きい糖尿病伝 達防止効力を有することを明らかに示している。多数の自己反応性T細胞を注射 したにもかかわらず、rhIGF−Iは発症時期を遅延させ、臨床的糖尿病の最 大頻度を低下させることが判明した。更に、強力な組織学的証拠によって、rh IGF−Iが大規模な島細胞浸潤を防止し、処理マウスの1/3を完全に防護す ることが明らかになった。 IGF−Iによるベータ細胞破壊防止に関与し得るメカニズムは色々ある。第 一に、作用はベータ細胞に対して起こり得る。ベータ細胞表面上の特異的受容体 及び該増殖因子の局所的産生が確認された(12)。最近になって、部分的膵切 除後のラット膵臓再生で、IGF−I遺伝子の発現促進が観察された(13、1 4)。しかしながら我々は、島内のインスリン及び/又はプロインスリン陽性細 胞の数に差を認めることはできなかった。しかしながら、インスリン産生ベータ 細胞の保存は島浸潤 の著しい軽減に関与していた。これは、ベータ細胞再生の寄与が必須ではないこ とを意味する。他方で、インスリン様増殖因子Iは生理学的濃度で阻害効果を示 すため、インスリン放出調節因子と見なすこともできる(15)。初期の長期に わたるインスリン療法中に打ち立てられたベータ細胞残部の仮説(5)も排除し 得るが、ベータ細胞のインスリン染色の強さ及びプロインスリンに関するmRN A転写体の数に差は認められなかった。 rhIGF−I治療下でインスリン炎を起こさない膵臓が観察されるという事 実は、ベータ細胞破壊に必要な自己反応性T細胞の機能特性を除去又は不活化す ることにより、浸潤T細胞の後期活性化プロセスの前に生起する別のメカニズム を示唆する。組換えrhIGF−Iはこれらの効果をリンパ球に直接及ぼし得る 。なぜなら、コンカナバリンA又は同種の刺激に対するT細胞応答のin vi tro抑制が用量依存的に達成できるからである(16)。免疫系に対する成長 ホルモンの多くの作用は、末梢白血球によっても産生されるIGF−Iに仲介さ れ得る(17)。最近の観察では、活性化Tリンパ球がIGF−Iに対する受容 体を有することが示唆されている(18−2 0)。また、幾つかの報告によれば、IGF−Iはin vitroで胸腺上皮 細胞機能に影響し得(21)、ストレプトゾシン誘導糖尿病ラットの胸腺細胞の 複製及び分化を誘発し得る(22)。4mg/kg/日のrhIGF−Iを投与 したマウスは脾臓及び胸腺の重量が増加していた。これは、これらの器官のリン パ球、特にCD4表現型由来T細胞の増加に起因する(22)。我々は、リンパ 系器官のT細胞数及び脾臓内のT細胞サブセットの相対的寄与の差は観察しなか った。これはおそらく、本発明の研究で使用したrhIGF−Iの用量がより少 なかったためであろう。また、糖尿病雌マウスをrhIGF−Iで処理でも、脾 臓細胞の病気伝達能力は低下しなかった。これは、自己反応性T細胞の数及び活 性度が変化しなかったことを示唆するものである。 作用は、島細胞浸潤に先立つT細胞接種後10日の間に島内に移動するT細胞 のメカニズムに対するものでもあり得る(23)。膵臓へのT細胞のホーミング 及び内皮−リンパ球相互作用は調節現象であり得る。Thy−1,2+T細胞を 有する照射した共通遺伝子系NOD−N Thy−1,1受容者の胸腺の再構築 はrhIGF−Iに影響されなかった。脾臓で観察さ れた供与者由来T細胞数の大幅な減少は、養子T細胞移入時のIGF−Iの防護 効果に寄与し得る。自己反応性T細胞の数が減少し活性度が低下しないという現 象は、rhIGF−I処理マウスが完全には防護されず、糖尿病が依然として発 生し得る理由を説明するものであり得る。 本発明の観察に基づけば、rhIGF−Iは、ヒト1型糖尿病の糖尿病前症期 に臨床的結果をもたらし得る自己分泌及び内分泌作用を介して自己反応性T細胞 を調節する重要な物質であると見なすべきものである。図面の説明 第1図:10μのrhIGF−Iを2回/日で注射した24匹のマウス(黒丸 印)及び生理食塩水を注射した21匹の対照マウス(白丸印)に関する、養子T 細胞移入後の4回の独立した実験における累積的糖尿病発生率。 第2図:生理食塩水処理(黒い棒)又はrhIGF−I処理(白い棒)した受 容者マウスのインスリン炎及び破壊性病変の度合い。結果は2回の独立した実験 で24匹のマウスについて得られた値の平均%±SEで示されている。* :p<0.05、**:p<0.01。 第3図:NOD Thy−1,2糖尿病供与者由来T細胞を7×106個使用 して養子細胞移入により糖尿病を伝達してから3週間後の共通遺伝子系NOD− N Thy−1,1マウスの島内でのThy−1,2+T細胞の免疫検出。写真 Aは対照マウスの重度のインスリン炎を示している。写真BはrhIGF−Iで 処理したマウスの周囲インスリン炎を示している。 第4図:亜致死性照射及び糖尿病供与者由来Thy−1,2+T細胞の接種か ら3週間後の、共通遺伝子系NOD−NThy−1,1マウスの脾臓内のThy −1,2+T細胞のFACS分析。グラフAは対照NOD−N Thy−1,1 マウスに関する結果を表す。インスリン様増殖因子I(グラフB)は生理食塩水 (グラフC)と比べて脾臓内のThy−1,2+T細胞数を著しく減少させた。 第5図:亜致死性照射及び糖尿病供与者由来Thy−1,2+T細胞の接種か ら3週間後の、共通遺伝子系NOD−NThy−1,1マウスの胸腺内のThy −1,2+T細胞のFACS分析。グラフAは対照NOD−N Thy−1,1 マウスに関する結果を表す。T細胞移入後の胸腺再構築に対するrhIGF−I の効果がグラフBに示されており、生理食塩水を注射したマウスの場合(グラフ C)と比較される。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 糖尿病の予防に有効な医薬の製造におけるIGF−I又はその類似体の使 用。 2. 糖尿病の臨床的発症の遅延に有効な医薬の製造におけるIGF−I又はそ の類似体の使用。 3. 糖尿病に対する防護効果を有する医薬の製造におけるIGF−I又はその 類似体の使用。 4. 糖尿病にかかる危険が高い被験者のベータ細胞破壊を防止する医薬の製造 におけるIGF−I又はその類似体の使用。 5. 糖尿病にかかる危険が高い被験者のT細胞を調節する医薬の製造における IGF−I又はその類似体の使用。 6. IGF−I又はその類似体の投与によって糖尿病を予防する方法。 7. IGF−I又はその類似体の投与によって糖尿病の臨床的発症を遅延させ る方法。 8. IGF−I又はその類似体の投与によって糖尿病から防護する方法。 9. IGF−I又はその類似体の投与によって、糖尿病にか かる危険が高い被験者のベータ細胞破壊を防止する方法。 10. IGF−I又はその類似体の投与によって、糖尿病にかかる危険が高い 被験者のT細胞を調節する方法。
JP8503824A 1994-07-04 1995-06-22 糖尿病を予防するためのigf−i又はその類似体の使用 Ceased JPH10502367A (ja)

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