JPH10504100A - 溶液内の所定の化学試料を検出するセンサ及び方法 - Google Patents

溶液内の所定の化学試料を検出するセンサ及び方法

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JPH10504100A JP7530399A JP53039995A JPH10504100A JP H10504100 A JPH10504100 A JP H10504100A JP 7530399 A JP7530399 A JP 7530399A JP 53039995 A JP53039995 A JP 53039995A JP H10504100 A JPH10504100 A JP H10504100A
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Abstract

(57)【要約】 センサの表面と溶液の相互作用に関係付けられたセンサ質量の変化を測定するための化学センサは、結晶検出器発振器の共振周波数に基づいて測定信号を発生することができる結晶検出器発振器を備えている。結晶検出器発振器は、溶液と接触する第1の結晶側と、溶液と接触しないように分離されている第2の結晶側とを有している。第1の電極は第1の結晶側と一体であって内縁及び外縁を有しており、外縁の外側に第1の結晶側の外側部分を、また内縁の内側に第1の結晶側の内側部分を限定している。第2の電極は第2の結晶側と一体である。センサは、第1の結晶側の活性結晶サイト上に所定の試料に特定の、抗体のような相補材料を吸着させ、次いで第1の結晶側を試料を含む溶液に接触させて所定の試料の分子が相補材料を吸着させた活性結晶サイト上に吸着されるようにすることによって、溶液内の所定の試料の濃度を検出するために使用することができる。相補材料を吸着したセンサの測定された共振周波数と、相補材料プラス試料を吸着したセンサの測定された共振周波数との差は、溶液内の所定の試料の濃度を表し、該濃度に相関させることができる。センサは、その第1の結晶側に付着させた被膜の劣化に関係付けられたセンサ質量の変化を測定するのにも使用することができる。本発明の装置は、結晶検出器発振器の共振周波数を検出して結晶検出器発振器の共振周波数を表す検出器出力信号を発生する検出手段に機能的に結合されている化学センサを備えている。装置は、センサ検出手段に機能的に結合され検出器出力信号を表示する表示手段を更に備えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 溶液内の所定の化学試料を検出するセンサ及び方法発明の背景 本発明は、センサの表面と溶液との相互作用に関係があるセンサ質量中の電荷 を測定する化学センサ、上記センサを備えている装置、及び上記センサを使用す る方法、及び上記装置を使用する方法に関する。 溶液内の種々の化学試料を定量的に決定する必要性は良く知られている。例え ば、種々の疾病の診断及び処置を援助するために、ヒトの血液または他の体液内 の抗原の存在、ホルモンの濃度、HIV活性度等を定量的に決定する必要性が知 られている。更に、環境の監視、毒物の研究、等のために、種々の汚染物質及び 有毒物質の濃度を決定する必要性も公知である。これらの定量分析に従来から使 用されている方法は、放射免疫検定法(ラジオイムノアッセイ:RIA)、分子 蛍光技術、及び沈降反応を含む。 しかしながら、これらの方法は全て係員の立会いを必要とする欠陥を有してい る。RIAは、典型的に危険な放射性材料を必要とする。分子蛍光技術は不正確 であり、若干の化学試料の濃度決定には不向きである。沈降反応のような湿式化 学分析技術は、種々の不安定な、そして温度、pH、及び時間に強く依存する試 薬を必要とする。更にこれらの技術は、時間を消費し、困難であることが多く、 そして精緻な分析研究室環境を必要とする。 1880年にJacques及びPierre Curieは、水晶結晶板の表面に化学的応力を加え ると結晶を横切って電位が誘起され、その大きさは加えた応力に比例することを 実験的に示した。この現象を圧電効果と呼ぶ。水晶結晶板内に生成される電荷は 、非中心性の結晶格子内の原始の変位によるダイポールの形成に起因する。機械 的応力によって発生するこの電気的成極は、直接圧電効果と呼ばれている。これ に密に関係しているのが逆圧電効果であり、これは1920年にWalter Cadyが明ら かにした。彼は、水晶結晶板を横切って電圧を印加すると対応する機械的応力が 発生することを観測し、この知識を利用して極めて安定な発振器回路を構成 できると結論付けた。この発振器では、水晶サブストレートを横切って交流電界 (AC)を印加すると交流応力の場が得られる。事実、水晶結晶板は極めて僅か なエネルギ消費で振動し、そのため殆ど完璧な発振器になる。これらの要因の他 に、それらが低価格であり、頑丈であり、欠陥が殆ど無く、製造が容易であり、 そして化学的に不活性であることから、周波数制御及びフィルタ回路に広く使用 されている。 印加された電界によりもたらされる電気機械的結合及び応力は、対称角、結晶 サブストレートのカット角度、及び結晶を横切る電界を印加するのに使用される 励振電極の構造に依存する。圧電発振器として使用するのに好ましい型の結晶は ATカット水晶結晶板である。これは、水晶のウェーハをz軸から約35°でカッ トすることによって得られる。ATカット水晶の厚みを横切って(結晶の両側に 設けた2つの電極を使用して)交流電界を印加することによって、電界に平行な x軸方向に剪断振動が発生し、横剪断波が厚み方向に結晶を通って伝播するよう になる。これを図1Aに示してある。図1において、ATカット水晶結晶板50 は、結晶表面56及び58上に円板状の電極52及び54をそれぞれ有している 。これらの電極は、結晶の共振周波数を測定する手段60に機能的に結合されて いる。図1Bは結晶の断面図であって、水晶の表面が振動する方向を示している 。振動のモードは厚み剪断と呼ばれるものである。 質量検出における圧電効果の役割は、ATカット水晶結晶板が呈する厚み剪断 モードの例を使用すると容易に説明できる。電界、従って圧電応力及び水晶結晶 板の振動は、2つの励振電極の間の領域内に本質的に閉じ込められる。得られた 剪断運動は、両端において境界を画している長さLの糸の中を走行する横波に全 く類似し、それらの波長が2Lの整数分の1であれば定在波が発生し得る。定在 波を伴う共振条件は、基本周波数または高調波周波数の1つに整合する周波数の パルスによって糸が駆動された時に満足される。糸の基本周波数f0は、 f0=(S/m11/2/2L (I) である。ここに、Sは糸の張力であり、m1は単位長当たりの質量である。m1が 増加するとf0が低くなる。例えば、バイオリンのストリングスはベースのスト リングスよりも細いので、その基本周波数は高い。 ACカット水晶結晶板の基本剪断モードの場合には、 f0=(μ/ρ)1/2/2tq (II) ここにμ及びρはそれぞれ、水晶の剪断モジュール(2.947×1011 dyne/cm2)及 び密度(2.648 g/cm3)である。水晶の厚みtqを増すと基本周波数は低くなる。 1957年に、Sauerbreyは、厚み・剪断モードの結晶上に堆積させた外来層が、 式(II)の質量・周波数関係を損ねることを示した。彼の質量感知フォーマット は一般に水晶結晶板マイクロ天秤(QCM)と呼ばれている。彼は、堆積させた 外来材料は水晶結晶板の厚みを横切って伝播する定在波伝播の波腹に完全に存在 し、従って外来材料は水晶結晶板の延長として処理できるという仮定に基づいて 質量・周波数関係を導出している。従って、周波数変化は、あたかも水晶結晶板 の厚みが増加したかのように計算される。即ち、 Δf/f0=−Δt/tq (III) 式(III)の左辺を適切に代入することによって得られる式が所望の形状、即 ち、 Δf=−2f0 2Δm/A (IV) である。ここにΔfは与えられた質量変化に伴う周波数シフト(Hz)であり、 f0はデバイスの基本動作周波数(MHz)であり、Δmは結晶の表面上の質量 の変化(g)であり、そしてAはデバイスの表面積(cm2)である。 圧電効果を利用して化学試料を検出する化学センサは、上述した多くの方法よ りも優れており、良く知られている。例えば、圧電水晶結晶板発振器の振動共振 周波数を変化させるようにQCMシステムを使用することが、1990年のScience Vol.249の1000-1006ページに所載のM.D.Ward及びD.A.Buttryの論文“In Si tu Interfacial Mass Detection with Piezoelectric Transducers”に記述され ている。抗原または抗体で被膜された発振器の共振周波数を、溶液内の化学試料 の濃度の測度に変換するのに必要な数学的アルゴリズムが米国特許第5,001,053 号(Takahasiら)に開示されている。米国特許第4,735,906号(Bastiaans)には 試験溶液内の抗原または抗体の量を検出して測定するために、1対の圧電結晶セ ンサを使用することが記載されている。1つのセンサは参照セ ンサとして働き、第2のセンサの表面は、シラン誘導体を結合し、次いで得られ たシロキサンポリマに抗原または抗体を結合させることによって変成される。表 面音響波(SAW)を使用してセンサの共振周波数を測定すると、試験溶液内の 抗原または抗体の濃度が得られる。しかしながらSAWデバイスを使用するセン サは、例えばWard及びButtryが述べているように、液体(例えば、ヒトの血液) 内の化学試料の濃度の決定に使用するには不向きである。更に、結晶表面上に化 学結合材を使用することは誤差の源を導入することになり、結晶の共振周波数の 測定をゆがめる恐れがあるので不都合である。また、米国特許第4,242,096号(O liveiraら)は、抗原を検出するために圧電発振器の使用を開示している。この 特許では、抗原を発振器上で不動にし、その抗原の抗体も、その抗原を含む液体 標本と接触させるようにしている。使用される圧電発振器は、発振器表面の主要 部分を覆う両面上に円板状の電極を使用し、それによって活動結晶サイトの大部 分が抗原と直接接触できなくなっているので不都合である。 Home 及びAlbertiは、医学におけるバイオセンサ、及び開業医からの対応す る要求に関するいろいろな面を調査した。彼等は、より精緻な、そして自動化さ れた分析装置について、今世紀中に増加した要望の形で、研究室の偏見を記述し ている。化学病理学及び臨床生化学が出現したのは、臨床的な要望が増加して圧 力をかけた結果である。しかしながら、これが何をもたらしたかといえば、研究 室の注文をバッチ処理することであり、またサービスの柔軟性が低下したことで あり、そして更に、大都市領域内の主要設備を重要視する余り小さい施設の局地 的な病院サービスが低下したことである。 彼等は、数十年来に開発された多くの動向が、日常的な研究室作業を臨床的な 設定に向かわせるように歪曲していることをほのめかしている。集中治療室(I CU)内の患者が生化学変数の迅速変動を示し、従って、問題のタイムリ且つ迅 速な認識と、即時の改善とを必要とすることは十分に知られている。最初は、病 院の小区分が、基本的な分析検査を行う生化学測定室に変換された。後に、単一 の試料計器が開発され、血液ガス、カリウムレベル、及び葡萄糖濃度の測定結果 が迅速に出るようになった。第2の関連領域は、益々高額になる患者の診断と共 に、必要とされる経済的なファクタである。 病院及び医師を調査した結果、問題を調べなければならないこと、調査を規定 化すること、その後にこれらの調査の結果に鑑みて問題を再評価しなければなら ないことに不満が高じていることが分かった。また患者は、彼等の問題が迅速に 改善されることを喜ぶ。以上に鑑みて、医院または病院の外来患者診療における 血液等の所定の化学試料の定量的な決定についての種々の重要な分析を遂行する 能力が、本発明の重要な特色である。 以上の説明から明らかなように、センサに付着させた被膜の劣化の測定、また は溶液内の所定の化学試料の測定におけるような、センサの表面と溶液との相互 作用に関係があるセンサ質量の変化を測定するに際して、結晶の表面に化学結合 材の使用を回避し、SAWデバイスの使用を回避し、そして対応する化学試料を 検出するために試料に特定の相補材料で発振器結晶表面の主要部分を被膜できる ようにすると有利である。また、臨床設定において容易に使用可能な検出器及び 方法を使用することも有利である。 本発明の一目的は、センサの表面と溶液との相互作用に関係があるセンサ質量 の変化を測定するために、結晶表面に化学結合材の使用を回避し、SAWデバイ スの使用を回避し、またそれらに係員が立ち会う問題を解消し、そして発振器結 晶表面の主要部分を被膜する、または所定の化学試料のような材料を吸着させる のに利用できるようにした化学センサを提供することである。 このセンサの一つの特色は結晶検出器発振器を備えていることである。この結 晶検出器発振器は、(被膜または試料を含む溶液と接触する)結晶の第1の側と 一体の第1の電極を有している。第1の電極は内縁及び外縁を有し、外縁の外側 に第1の結晶側の外側部分を、また内縁の内側に第1の結晶側の内側部分とを限 定しており、それによって第1の結晶側の表面上の上記電極の内及び外の両側に 活性結晶サイトを画定している。結晶検出器発振器は第2の側をも有しており、 この第2の側は被膜または試料を含む溶液と接触しないように分離され、第2の 結晶側と一体の第2の電極を含んでいる。 本発明の別の特色は、被膜を第1の結晶側に付着させることができ、被膜の劣 化に関係があるセンサ質量の変化を測定することである。 本発明の別の特色は、第1の結晶側を試料を含む溶液に接触させる前に、所定 の試料に特定の相補材料(例えば、抗体)を含む溶液に接触させることができる ことである。従って、第1の電極の内及び外の両側の活性結晶サイトに相補材料 の分子が配向される。第1の結晶側を試料を含む溶液(例えば、その抗体に特定 の抗原(即ち、試料)を含む溶液)に接触させると、試料分子は第1の結晶側の 活性サイト上に存在する相補材料の分子上に吸着される。第1の結晶側上に内縁 及び外縁を有する電極を使用することによって、環の内側部分内に位置する付加 的な活性結晶サイトが、特定の相補材料及び所定の試料を溶液から吸着するのに 使用できるようになる。 本発明のセンサは、例えば第1の結晶側に付着させた被膜の劣化、または溶液 内の所定の試料の濃度を測定するための高度に正確なデバイスを提供し、また試 料を含む溶液に接触する電極表面を有する普通のセンサよりも検出限界が低い、 高感度検出器を提供する。このセンサは、溶液内の試料の迅速な測定を達成し( 例えば、30分以内で)、RIAのような技術に比して安価であり、湿式化学及び 分析研究室において使用される他の技術分析に典型的に伴う多くの係員訓練を必 要としない。このセンサは、吸着した相補材料及び試料を簡単な洗浄手順を使用 して除去した後に再使用することができる。 本発明の別の目的は、センサの第1の結晶側上に先に吸着させた被膜の劣化に 伴うセンサ質量の変化を測定するための装置を提供することである。 本発明の別の目的は、本発明のセンサを使用して溶液内の所定の化学試料の濃 度を検出する方法を提供することである。先ずセンサを、相補材料を含む溶液と 接触させることが本発明の一つの特色であり、この相補材料は検出すべき所定の 化学試料に特定のものである。相補材料を吸着させたセンサの共振周波数を測定 した後に、試料を含む溶液にセンサを接触させ、先に活性結晶サイト上に吸着さ せた相補材料の分子上に所定の試料の分子を吸着させる。センサの共振周波数を 再度測定する。相補材料を吸着したセンサの共振周波数と、相補材料プラス試料 を吸着したセンサの共振周波数との差が溶液内の試料の濃度を表している。本発 明の別の特色は、参照共振周波数を有する参照結晶発振器を使用して、得られた センサ周波数値を正規化し、それによってこれらの測定に伴う種々の誤差の源を 除去できることである。本発明の方法は、簡単であり、高度に正確で再現可能な 結果を発生する。更に、センサは容易に洗浄して再使用できるので、本発明の方 法は患者からの血液標本のような複数の標本を処理する場合に有用である。 本発明の別の目的は、溶液内の所定の化学試料の濃度を検出する装置を提供す ることである。この装置の一つの特色は、この装置が本発明の化学センサを備え ており、この化学センサがセンサ検出手段に機能的に結合され、センサ検出手段 が結晶検出器発振器の共振周波数を検出して結晶検出器発振器の共振周波数を表 す検出器出力信号を発生することである。本装置の別の特色は、参照発振器と、 参照発振器に機能的に結合されている検出手段とを付加的に使用できることであ り、検出手段は参照発振器の共振周波数を検出して参照発振器共振周波数を表す 参照出力信号を発生する。参照発振器共振周波数は、得られたセンサ周波数値を 正規化してこれらの測定に伴う種々の誤差の源を除去するのに使用することがで きる。本装置は、高度に正確で再現可能な結果を発生する。更に、本装置は使用 が比較的簡単であり、訓練及び専門知識は他の分析技術の場合よりも少なくてよ い。 本発明の更に別の目的は、本発明の装置を使用して溶液内の所定の化学試料の 濃度を検出する方法を提供することである。この方法の一つの特色は、センサを 上述したように使用し、相補材料を吸着したセンサの共振周波数、及び相補材料 プラス試料を吸着したセンサの共振周波数を表す測定信号を求め、センサ検出手 段を使用してこの測定信号を検出器出力信号に変換することである。センサ検出 手段に機能的に結合されている表示手段が、装置から得たデータを表示する。発明の概要 本発明の化学センサは、結晶検出器発振器の共振周波数に基づいて測定信号を 発生することができる結晶検出器発振器を備えている。結晶検出器発振器は、溶 液と接触する第1の結晶側と、溶液に接触しないように分離されている第2の結 晶側とを有している。第1の電極は第1の結晶側と一体であって内縁及び外縁を 有し、外縁の外側に第1の結晶側の外側部分を、また内縁の内側に第1の結晶側 の内側部分を限定するような形状(例えば、環状)である。第2の電極は第2の 結晶側と一体である。結晶検出器発振器は、ATカット水晶結晶板のような水晶 結晶板であることが好ましい。一実施例では、被膜が第1の結晶側表面上に吸着 され、この被膜の劣化に起因するセンサ質量の変化を測定することができる。別 の実施例では、試料に特定の相補材料(例えば、抗チロキシンのような、試料に 特定の抗体)が第1の結晶側の活性結晶サイト上に吸着され、次いで第1の結晶 側が試料を含む溶液(例えば、チロキシンを含むヒトの血液標本のような、その 抗体に特定の抗原を含む溶液)に接触させられ、それによって相補材料を吸着し た活性結晶サイト上に所定の試料の分子が吸着させられる。相補材料を吸着した センサの共振周波数と、相補材料プラス試料を吸着したセンサの測定された共振 周波数との差が溶液内の所定の試料の濃度を表し、該濃度に相関させることがで きる。 上記センサを使用する方法は、好ましい実施例では、化学センサの第1の結晶 側を、所定の化学試料に対する相補材料(例えば、抗原チロキシンに対する特定 の抗体である抗チロキシンのような、所定の抗原に対する特定の抗体)を含む溶 液に接触させる段階と、相補材料を含む溶液と接触させた後の結晶検出器発振器 の共振周波数を測定する段階とを備えている。次いで、第1の結晶側を所定の化 学試料(例えば、抗原)を含む溶液に接触させ、第1の結晶側を試料を含む溶液 (例えば、チロキシンを含むヒトの血液標本)と接触させた後の結晶検出器発振 器の共振周波数を測定する。相補材料を吸着したセンサの共振周波数と、相補材 料プラス試料を吸着したセンサの共振周波数との差を測定して試料を含む溶液内 の試料の濃度を決定する。参照共振周波数を有する参照発振器を使用して、測定 された検出器の共振周波数値を正規化し、それによって電力変動等のような種々 の誤差の源を排除することができる。参照発振器も、水晶結晶板のような結晶発 振器であることができる。 装置は、結晶検出器発振器の共振周波数を検出する化学センサを備え、この化 学センサは結晶検出器発振器の共振周波数を表す検出器出力信号を発生するセン サ検出手段に機能的に結合されている。装置は、センサ検出手段に機能的に結合 されている表示手段をも備え、この表示手段は検出器出力信号を表示することが できる。好ましい実施例では、装置は、センサ検出手段に機能的に結合されデー タ出力信号を表示可能な形状に変換するインタフェース手段と、このインタフェ ース手段に機能的に結合されデータ出力信号を容易に使用可能なフォーマットで 表示するコンピュータ端末のような表示手段とを更に備えている。参照発振器、 及びそれに機能的に結合され参照発振器の共振周波数を表す参照出力信号を発生 することができる参照検出手段も、測定された検出器周波数値を正規化するため に装置と共に使用することができる。この実施例では、センサ検出手段及び参照 検出手段に機能的に結合されている信号比較手段を使用して検出器出力信号と参 照出力信号との差を比較し、差出力信号を発生させる。差出力信号を表示手段へ 中継し、差出力信号を表示可能な形状に変化させることができる。本装置を使用 する方法は、上述した検出器を使用して検出器出力信号を入手し、この信号を表 示手段へ伝送して視覚表示させることができる。 本発明は、溶液内の種々の所定の化学試料の濃度を測定するのに特に有用であ る。詳しく述べれば、好ましい実施例において、本発明は、ヒトの血液内のチロ キシンまたはカルシトニンのような種々の試料の濃度を測定するのに使用するこ とができる。センサは、普通のセンサよりも低い検出器限界を有する高感度検出 器になっている。またセンサは容易に洗浄でき、従って再使用可能であり、それ によって本発明のセンサ、装置、及び方法を病院、医院、治療院、等のような種 々の設定における使用に特に有利にしている。図面の簡単な説明 図1Aは、典型的な圧電ATカット水晶結晶板を示す図である。 図1Bは、典型的な圧電ATカット水晶結晶板の振動運動を示す図である。 図2Aは、本発明の化学センサの好ましい実施例の側面図である。 図2Bは、本発明の化学センサの好ましい実施例の平面図である。 図3は、本発明の装置の一実施例のブロック線図である。 図4は、本発明の装置の別の実施例を示す図である。 図5は、抗原・抗体・活性結晶サイト複合体を示す図である。 図6は、チロキシンを添加した後のセンサの周波数を時間に対してプロットし た図である。 図7は、PBS内の抗チロキシンを希釈した場合の周波数差を抗チロキシン被 膜に対してプロットした図である。 図8は、PBS内の抗チロキシンを1:1000に希釈した場合の周波数を時間に 対してプロットした図である。 図9は、周波数差をNaOH内のL−チロキシン濃度に対してプロットした図 である。 図10は、100,000μg/dLの濃度のL−チロキシン溶液の場合の周波数を 時間に対してプロットした図である。 図11は、10,000μg/dLの濃度のL−チロキシン溶液の場合の周波数を時 間に対してプロットした図である。 図12は、1000μg/dLの濃度のL−チロキシン溶液の場合の周波数を時間 に対してプロットした図である。 図13は、100μg/dLの濃度のL−チロキシン溶液の場合の周波数を時間 に対してプロットした図である。 図14は、10μg/dLの濃度のL−チロキシン溶液の場合の周波数を時間に 対してプロットした図である。 図15は、ラット血清にL−チロキシンを添加した場合に得られた標準添加曲 線を示す図である。 図16は、ラット血清にL−チロキシンを標準添加した場合に得られた線形回 帰曲線を示す図である。 図17は、本発明の好ましい実施例に使用したデータ処理計画を表すブロック 線図である。 図18A−18Kは、本発明の好ましい実施例に使用したソフトウェアの完全 なプログラムである。発明の詳細な説明 本発明の化学センサは、結晶検出器発振器の共振周波数に基づいて測定信号を 発生することができる結晶検出器発振器を備えている。結晶検出器発振器は、溶 液に接触する第1の結晶側と、溶液に接触しないように分離されている第2の結 晶側とを有している。結晶検出器発振器は、水晶結晶板であることが好ましく、 最も好ましいのはATカット水晶結晶板である。 第1の電極は第1の結晶側と一体であって内縁及び外縁を有しており、外縁は その外側に第1の結晶側の外側部分を限定し、内縁はその内側に第1の結晶側の 内側部分を限定している。一つの好ましい実施例では、第1の電極は少なくとも 部分的に円形または長円形の環の形状であり、環の外側に第1の結晶側の外側部 分を限定し、環の内側に第1の結晶側の内側部分を限定している。このようにす ると、充実電極の外縁の外側の活性結晶サイトだけが吸着に使用できるようにな っている従来の水晶結晶板・充実電極配列に比して、より大きい表面積の活性結 晶サイトを、例えば試料に特定の相補材料(例えば、抗体)の吸着に使用できる ようになる。従来のこのような水晶結晶板・充実電極配列は、米国特許第4,242, 096号(Oliveiraら)に開示されている。本発明の他の実施例では、第1の電極の 内及び外の両側の活性結晶サイトが吸着に使用可能になっていさえすれば、第1 の電極は、三角形、方形、または他の環の形状にすることができる。 第2の電極は、第2の結晶側と一体である。第2の電極は、第1の電極と共働 して検出器発振器の共振周波数に基づいて測定信号を発生することができるなら ば、どのような設計であっても差し支えない。一つの好ましい実施例では、第2 の電極は、例えば上記米国特許第4,242,096号(Oliveiraら)に開示されているよ うに円板状である。 第1及び第2の電極はそれぞれ、金、銀、ニッケル、クロム、またはタンタル 製であることができる。好ましい実施例では、第1の電極は金であり、第2の電 極は金である。特に好ましい実施例では、第1の電極は金の円環状電極であり、 第2の電極は金の充実円形状電極である。第1及び第2の電極はそれぞれ、普通 の手段によって第1及び第2の結晶側内に一体化することができる。好ましい実 施例では、これは所望の金属電極材料をそれぞれの結晶側上に真空堆積させるこ とによって達成する。 結晶検出器発振器は、結晶検出器発振器に機能的に結合されていて結晶検出器 発振器から入手した測定信号を信号処理のために変換する手段によって支持する ことができる。一つの好ましい実施例では、結晶検出器発振器は、例えば上記米 国特許第4,242,096号(Oliveiraら)に開示されているようなピン及びベースプ ラグ配列によって支持されている。接続リード、クリップ、等のような他の手段 も、測定信号を信号処理のために輸送するのに使用することができる。 図2Aは、化学センサ1の好ましい実施例の側面図である。図2Aの結晶検出 器発振器2は、第1の結晶側4及びそれと一体の第1の電極6と、第2の結晶側 8及びそれと一体の第2の電極10とを有している。図2Bは、図2Aのセンサ 1の第1の結晶側4の前面図である。図2Bにおいて、第1の電極6は、部分的 に円環状の金電極であり、これは薄膜として真空堆積させて第1の結晶側4と一 体にしたものである。第1の電極6の環状部分は、外縁12及び内縁14を有し ており、それによって第1の結晶側の外側部分16と、第1の結晶側の内側部分 18とを限定している。このようにすると、第1の電極6によって覆われていな い外側部分16及び内側部分18に位置する活性結晶吸着サイトを、吸着のため に使用できるようになる。第2の結晶側8(図2Bには図示してない)は円板状 の金製の第2の電極10(図2Bには破線で示してある)を有し、これは第2の 結晶側8上に薄膜として真空堆積され、第2の結晶側8と一体化されている。図 2Bには、結晶検出器発振器2から入手した測定信号を信号処理のために輸送す る手段(図1Bには示してない)の好ましい実施例をも示してある。この手段は 、第1の電極6及び第2の電極10にそれぞれ結合されているピン20及び22 と、これらのピンにリード21及び23によって機能的に結合されているベース プラグ24を含む。ベースプラグ24自体は、信号処理手段(図示してない)に 機能的に結合される。 本発明の結晶検出器発振器の例はElchema(Potsdam,N.Y.)から市販されてい るModel QC-10-R Laboratory Quartz Crystalである。これはATカット水晶結 晶板であり、第1の結晶側には金の環状電極を一体化してある。環状電極の外縁 の半径は3.5mmであり、環状電極の面積は0.1885cm2である。第1の結晶側の 露出された水晶結晶板面積は0.1963cm2である。第2の結晶側には充実した金 の円板状電極を一体化してある。円板状電極の半径は2.2mmである。Model QC-10 -Rは、10MHzの周波数において剪断モードで動作する。 好ましい実施例では、化学センサは溶液標本を保持する容器手段に固定または 取付けられている。例えば、特定の好ましい実施例では、容器の側壁内に開口を 切り開き、エポキシまたは他の手段によってセンサを取付けることによって、ガ ラスビーカーのような容器内にセンサを取外し可能なように、または恒久的に取 付けることができる。別の特に好ましい実施例では、センサは25mLのガラスビ ーカー内の切り欠いた開口内にエポキシによって取外し可能なように垂直に取付 けられる。このようにすると、検出器は、試料に特定の相補材料を含む溶液、及 び所定の化学試料を含む溶液と接触させることができる。また、検出器は容易に 洗浄、修理、等のために取外すことができる。センサは、溶液内の所定の化学試 料の濃度を検出するために使用される。本明細書及び請求の範囲において使用す る「所定の化学試料」とは、本発明以前に関心材料として識別され、選択されて いた何等かの化学試料のことである。これらの試料の例には、対応する抗体を有 している何等かの抗原が含まれる。特に好ましい抗原は、チロキシン及びカルシ トニンである。 試料に対する相補材料であるその試料に特定の材料を、第1の結晶側の活性結 晶サイト(即ち、第1の結晶側の外側部分及び内側部分内に存在する露出された 結晶表面の活性サイト)上に吸着させることができ、次いで試料を含む溶液に第 1の結晶側を接触させることができるので、所定の試料の分子は相補材料を吸着 した活性結晶サイト上に吸着される。相補材料を吸着したセンサの測定された共 振周波数と、相補材料プラス試料を吸着したセンサの測定された共振周波数との 差が、溶液内の所定の試料を表し、該試料に相関付けることができる。本明細書 及び請求の範囲において使用する「相補材料」とは、与えられた所定の化学試料 と相互作用して化学試料を相補材料に吸着または結合させることができる材料ま たは物質のことである。これらの相補材料の例には、チロキシン(即ち、抗原) と相互作用する抗チロキシン(即ち抗体)、及びカルシトニン(即ち、抗原)と 相互作用する抗カルシトニン(即ち抗体)のような、所定の抗原と相互作用でき る抗体が含まれる。 好ましい実施例では、本発明は、ヒト及び動物の両方について、溶液内の所定 の化学試料を分析するのに有用である。更に、溶液内の全てのホルモン、酵素、 及び抗原も本発明を使用して分析することができる。詳しく説明すると、これは HIVを含むウィルス、アレルゲン、アレルギ性または免疫性反応を生じさせる 試料、血液の凝固をもたらすかまたは凝固に関係がある試料、化学または生化学 反応及び重合反応に関係があるかまたは反応をもたらす試料のような免疫及びホ ルモン系への侵入物が含まれる。本発明は、化学反応運動の分析、並びにラテッ クス被膜、金属被膜、塗料、ラッカー、ポリマ被膜(例えば、ポリウレタン)、 ワニス、プラスチック、ゴム、セラミック、骨材、アスファルト、アマルガム、 結合材、エポキシ、接着材、樹脂、等のようなセンサの第1の結晶側に付着させ る被膜の劣化の分析、ポリアロマチック炭化水素(PAH)、塩素化炭化水素、 及び他の化学試料の分析のような、他の化学応用にも有用である。 本発明を使用して分析できるホルモンは、エストロゲン、アンドロゲン、プロ ゲステロン、テストステロン、エストラジオールのようなステロイドホルモン、 及びコルチゾン、強心配糖体、及び胆汁酸のような副腎皮質ホルモンを含む。付 加的なホルモンとして、コルチゾール、グルカゴン、エピネフリン、カテコール アミンホルモン、ペプチドホルモン、蛋白質ホルモン、甲状腺ホルモン(即ち、 T4、TSH、等)、インシュリン、成長ホルモン、及びヒトの胎盤ラクトゲン を含むことができる。 本発明を使用して分析できる酵素は、APS還元酵素、アラニントランスアミ ナーゼ、チロシントランスアミナーゼ、トリプトファンピロラーゼ、セリンデヒ ドラーゼ、ピルビン酸カルボキシラーゼ、ホスホエノールピルビン酸カルボキシ ナーゼ、ホスホグリセルアルデヒドデヒドロゲナーゼ、アルドラーゼ、フルクト ース1,6−ジホスファターゼ、ホスホヘキソイソメラーゼ、グリコーゲンシン セターゼ、グルコース6−ホスファターゼ、アルギニンシンセターゼ、アルギノ スクシナーゼ、アルギナーゼ、琥珀酸デヒドロゲナーゼ、アデニルシクラーゼ、 タンパク質キナーゼ、アデノシントリホスファターゼ、ラクターゼ、グリセロー ルエステルヒドロラーゼ、コレステロールエステルヒドロラーゼ、ホスホリピダ ーゼA2、コリパーゼ、ポリメラーゼ、ホスホジエステラーゼ、及びアデニルシ クラーゼを含む。 本発明を使用して分析できる抗原は、ライム病、HIV、梅毒、淋病、耳下腺 炎、水痘、麻疹、エッペシュタイン・バール(Eppestein-Barr)、原因抗原に特定 の免疫グロブリンの分泌物が存在する疾患、髄膜炎、リケッチャ、ロッキー山 紅斑熱、異型マイコバクテリア感染症、コレラ、球菌感染症、結膜炎、大腸菌感 染症、マイコバクテリア感染症、サルモネラ感染症、シガエラ感染症、マイコプ ラズマ感染症、尿管感染症、破傷風、肝炎、菌血症、心内膜炎、肺炎、骨髄炎、 蜂巣炎、咽頭炎、中耳炎、猩紅熱、丹毒、敗血症、脳その他の膿瘍、関節炎、喉 頭気管炎、腸内細菌アエロゲン(aerogenes)感染症、ペスト、セラティア(serr atia)感染症、ブルセラ病、在郷軍人病、ハンセン病、結核症、発疹チフス、キ ュー熱、発疹熱、ブリル病、及びクラミジアの病気のための抗原を含む。 好ましい実施例では、溶液内の所定の化学試料の濃度を検出するセンサを使用 する方法は、 (a)本発明の化学センサを準備する段階と、 (b)上記センサの第1の結晶側を、上記所定の化学試料に対するその所定の 試料に特定の相補材料を含む溶液に接触させる段階と、 (c)上記相補材料を含む溶液に接触させた後に、結晶検出器発振器の共振周 波数を測定する段階と、 (d)上記第1の結晶側を、上記所定の化学試料を含む溶液に接触させる段階 と、 (e)上記第1の結晶側を上記試料を含む溶液に接触させた後に、上記結晶検 出器発振器の共振周波数を測定する段階と、 (f)上記段階(c)及び(d)において測定した共振周波数の差を比較して 上記試料を含む溶液内の試料の濃度を決定する段階と、 を備えている。 共振周波数の測定に関係がある種々の誤差の源を排除するために、好ましい実 施例では、上記方法は更に、参照共振周波数を有する参照発振器を準備する段階 と、上記段階(c)において測定した共振周波数と参照共振周波数とを比較して 第1の正規化された共振周波数を求める段階と、上記段階(e)において測定し た共振周波数と参照共振周波数とを比較して第2の正規化された共振周波数を求 める段階と、上記第1及び第2の正規化された共振周波数を比較して上記試料を 含む溶液内の化学試料の濃度を決定する段階をも備えている。 本センサ及びその使用方法は、使用後のセンサを容易に洗浄できること、従っ て例えば複数の患者の血液標本を本発明を使用して分析するような種々の臨床設 定に適応できることが有利である。ある患者の血液標本を所定の試料に関して分 析し、そして上記段階(f)において共振周波数の差を測定した後に、センサの 第1の結晶側を洗浄溶液と接触させて吸着された化学試料及び相補材料を第1の 結晶側の表面から除去し、第1の結晶側の表面上に活性サイトを再生して次の患 者の血液標本から材料及び化学試料を新鮮な相補材料によって吸着させることが できる。 本発明の装置は、本発明の化学センサと、センサに機能的に結合され結晶検出 器発振器の共振周波数を検出して結晶検出器発振器の共振周波数を表す検出器出 力信号を発生するセンサ検出手段とを備えている。 センサ検出手段は、オッシロスコープ等のような周波数信号を検出することが できる手段であるか、または該手段を含むことができる。装置は、好ましい実施 例では、センサ検出手段に機能的に結合され検出器出力信号を表示する表示手段 と、受信した生データ(即ち、センサから受信した信号)内のランダムな変化を 適当に濾波して除去することができるコンピュータソフトウェアまたはファーム ウェアのような信号処理手段とを更に備えることができる。上述したように、表 示手段を公知の手段によって信号比較手段に機能的に結合して差出力信号を表示 させることができる。表示手段は、例えばオッシロスコープ画面、信号処理設備 を有するコンピュータモニタ、システムソフトウェアまたはファームウェアの適 当な組合わせ、等であることができる。 別の好ましい実施例では、装置は参照発振器と、この参照発振器に機能的に結 合され参照発振器の共振周波数を検出して参照発振器の共振周波数を表す参照出 力信号を発生する参照検出手段と、センサ検出手段と参照検出手段とに機能的に 結合され検出器出力信号と参照出力信号との差を比較し、差出力信号を発生する 信号比較手段とを更に備えることができる。 図3にブロック線図で示してあるように、装置の特に好ましい実施例で使用し たセンサはElchema Model QC-10-R Laboratory Quartz Crystalであり、このセ ンサは公知の手段によってセンサ検出手段(これは Elchema Model EQCN-600Ele ctrochemical Quartz Crystal Nanobalance system である)に機能的に結合 されている。EQCN-600システムはセンサの共振周波数を求めるために使用され、 全てElchema製であるModel EQCN-601ナノバランス、Model EQCN-602「ファラデ ーケージ」、及びModel EQCN-603「遠隔プローブユニット」からなる。Model EQ CN-601ナノバランスは、本発明に使用できるセンサ検出手段の一例に過ぎない。 Model QC-10-R検出器は、Model EQCN-603「遠隔プローブユニット」を介してMod el EQCN-601ナノバランスに機能的に結合されている。検出器及び遠隔プローブ ユニットは、Model EQCN-602「ファラデーケージ」内に収納されており、該ケー ジは種々の誤差の源(例えば、電力変動、電磁変動、等)から検出器を隔離する ように働く。Model EQCN-601ナノバランスは、参照発振用結晶に機能的に結合さ れていて該結晶によって駆動され、それによって参照発振器共振周波数frと、 この参照発振器共振周波数を表す参照出力信号f1とを発生する。相補材料また は相補材料プラス化学試料を吸着した時のセンサの共振周波数はfsとして表さ れている。センサは、第2の発振器に機能的に結合され該発振器によって駆動さ れて検出器の共振周波数を表す信号f2を発生する。第1及び第2の発振器に機 能的に結合されている信号比較手段は、信号f1と信号f2とを比較して差出力信 号Δfを発生する。この差出力信号Δfは、周波数カウンタまたはメータ、周波 数/電圧変換器、及び種々のフィルタ及び増幅器(これらはModel EQCN-601から なる)を使用する手段によって処理され、正規化された結晶検出器発振器共振周 波数を表す検出器出力信号Sを発生する。Model EQCN-601自体は、検出器出力信 号を定量的に測定するオッシロスコープに機能的に結合されている。 別の好ましい実施例では、センサ検出手段(例えば、Elchema製Model EQCN-60 1ナノバランス)は、データ出力信号を表示可能な形状に変換するインタフェー ス手段に機能的に結合することができ、表示手段をこのインタフェース手段に機 能的に結合してデータ出力信号を表示させる。特に好ましい実施例を図4に示す 。図4では、化学センサ100(例えば、Elchema Model QC-10-R Laboratory Q uartz Crystal)は、25mLのガラスビーカー102の側壁内に垂直に取付けら れている。センサの第1及び第2の電極(図示してない)は、リード104及び 106を介してセンサ検出手段108(例えば、Elchema Model EQCN-603「遠隔 プローブユニット」)、及び110(例えば、Elchema Model EQCN-601「ナノ バランス」)に接続されている。ビーカー102を支持しているスタンド112 、センサ100を備えているビーカー102、センサ検出手段108は全てセン サを妨害から遮蔽する手段(例えば、Elchema Model EQCN-602「ファラデーケー ジ」内に収納されている。センサ検出手段108は、リード116、118、1 20を介してセンサ検出手段110に機能的に結合され、センサ検出手段110 は正規化されたセンサ周波数を表示するためのLCD周波数表示装置122を有 している。センサ検出手段110自体は、リード123を介してインタフェース 手段124に結合されている。インタフェース手段124自体は、好ましい実施 例では、National Instrumentsデータ収集ボード(即ち、Lab Windowsユーザイ ンタフェースと共に対話式に使用される関連“NI-DAQ”ソフトウェアを用いるLA B-PCt)、及び受信したデータを収集してそれを図形的に満足な、そして使用可 能な手法で表示するために“C”プログラミング言語で書かれたソフトウェアル ーチンの特注セットである。特注ソフトウェアは、時刻を正確に決定し、システ ム状態及び較正を追跡し、スプリアス信号を濾波して除去し、そしてデータの自 動収集の全ての相を見渡している。またこのソフトウェアは、質量の変化と周波 数の変化との関係を評価し、平均周波数を見出し、状態を更新し、プロセスを繰 り返し、そして結果の表を格納する。ソフトウェアの全体的な流れを図17に示 す。本発明の好ましい実施例に使用されているソフトウェアの完全なプログラム を図18A−18Kに示す。インタフェース手段124は、表示手段126(例 えば、モニタを有するパーソナルコンピュータ)に機能的に結合されている。好 ましい実施例のLAB-PCtは、Dell UltraScan Monitorを有するDell 486 D66コン ピュータに機能的に結合されている。しかしながら、どのような適当なパーソナ ルコンピュータ(PC)を使用することもでき、またどのような適当なデータ収 集ボード及び関連ドライバソフトウェアを使用することもできる。例えば、これ らのボードには、Metrabyteボード、Analogicボード、並びに上述したNationalI nstrumentsボード(そのプログラミングの容易さから選択した)が含まれる。特 注“C”ソフトウェアプログラムは、容易にLab Windowsパッケージから独立さ せることができる。その画面表示の質からLab Windowsソフトウェアを使用した 。 Elchema EQCN-600システムの仕様を表1に示す。 好ましい実施例では、本発明の装置を使用する方法は、 (a)本発明の化学センサ、及びセンサに機能的に結合され結晶検出器発振器 の共振周波数を検出して結晶検出器発振器の共振周波数を表す検出器出力信号を 発生するセンサ検出手段を準備する段階と、 (b)センサの第1の結晶側を、所定の化学試料に対するその所定の試料に特 定の相補材料を含む溶液に接触させる段階と、 (c)相補材料を含む溶液に接触させた後に、結晶検出器発振器の共振周波数 を測定する段階と、 (d)第1の結晶側を、所定の化学試料を含む溶液に接触させる段階と、 (e)第1の結晶側を試料を含む溶液に接触させた後に、結晶検出器発振器の 共振周波数を測定する段階と、 (f)段階(c)及び(d)において測定した共振周波数の差を比較して試料 を含む溶液内の試料の濃度を決定する段階と、 を備えている。 別の好ましい実施例では、段階(c)、(e)、及び(f)における測定は、 上述したソフトウェア処理の使用からなることもできる。 別の好ましい実施例では、本方法は、参照発振器を準備する段階と、参照発振 器に機能的に結合され参照発振器の共振周波数を検出して参照発振器共振周波数 を表す参照出力信号を発生する参照検出手段、及びセンサ検出手段及び参照検出 手段に機能的に結合され検出器出力信号と参照出力信号との差を比較して差出力 信号を発生する信号比較手段を準備する段階とを更に備えることができる。段階 (c)において測定された共振周波数と、参照共振周波数との差が決定され、第 1の正規化された共振周波数が求められる。段階(e)において測定された共振 周波数と、参照共振周波数との差が決定され、第2の正規化された共振周波数が 求められる。第1及び第2の正規化された共振周波数の差が求められ、試料を含 む溶液内の化学試料の濃度が決定される。 別の好ましい実施例では、参照発振器及び結晶発振器の共振周波数、差出力信 号、及び正規化された周波数の比較は、上述したソフトウェア処理と共に、適切 な誤差減少アルゴリズム及びソフトウェア処理を用いて達成することができる。 溶液内の試料の濃度も、上述したソフトウェア処理を使用して決定することがで きる。 別の好ましい実施例では、本発明のセンサ及び装置を使用して、センサの第1 の結晶側と溶液との相互作用に関係があるセンサ質量の変化を測定することがで きる。例えば、第1の結晶側は被膜することができ、被膜の劣化に起因する被膜 されたセンサ質量の変化を測定することができる。 特に好ましい実施例では、本発明を、ヒトの血液内のチロキシン(T4として も知られている)の濃度を決定するのに使用することができる。チロキシンは甲 状腺ホルモンであり、血液流内に直接解放される化学的なメッセンジャであり、 そして身体全体を循環するが若干の目標器官だけに影響する。血液流内のチロキ シンが多くなる程、化学反応が発生するレートが大きくなるが、これは身体の代 謝レート及び身体発育としても知られている。 甲状腺及び身体内のチロキシンの役割の研究は、甲状腺肥大(甲状腺腫とも呼 ばれる)が医学に混乱をもたらし、特定の症候群とされたことから最初は古代に おいて、後に16世紀にヨーロッパにおいてなされた観測から発生した。重度に甲 状腺機能が低下した子供達(クレチン)に甲状腺腫が発生することから、発育の 異常は身体内のチロキシンのレベルが低いことに関係があり、チロキシンは正 常な成長及び発育への手段であると結論付けられた。 今日では、チロキシンレベルは、さまざまな診断試験を使用していろいろな患 者について監視されている。例えば、妊娠している患者、または経口避妊薬を使 用している患者、またはエストロゲン治療中の患者は全て、定期的にチロキシン レベルを検査する必要がある。血液中のチロキシンレベルを決定するのに使用さ れる診断技術は、RIA、及び酵素にリンクした免疫測定法(ELISA)を含 む。RIAは拮抗的検査である。即ち、非放射性チロキシンが、一定量の125I ・T4と競争する。125Iは、ビードのようなある固体相に結合された、限定され た量のT4抗体レセプタ上のサイトを結合するために、チロキシン分子に結び付 いている沃素と置換される放射性沃素である。125Iでラベル付けされた抗原は 、抗体がそうであるように固定された量で存在しており、ラベル付けされなかっ た抗原(例えば、試験標本)は未知の量で存在している。この混合体は平衡する ことができ、抗体が結合した抗原は、結合していない抗原から分離される。抗体 と組合わされたラベル付けされたホルモンが多い程、試験標本内のホルモンレベ ルは低くなる。ホルモン抗体と複合化された放射性同位元素でラベル付けされた ホルモンの量は、試験標本内のラベル付けされなかったホルモンの量とは逆に変 化する。 ELISAは、ラベルが酵素であることを除いて、ホルモン濃度を検出するた めの別のラベル付け方法である。酵素でラベル付けされた分子(抗原または抗体 の何れか)は、プラスチックビードまたはプラスチック凝集板のようなある不溶 性サポートに結び付けられる。この混合体に試験材料、抗原、または抗体が添加 され、測定される。試験材料は、プラスチック板に結び付けられた材料のための 添加されたラベル付き抗原または抗体と競争する。酵素を基体とする材料を比色 定量分析し、試験材料の濃度を決定することができる。 免疫系は、「自己」(身体自身の分子)を、「非自己」(外来分子)から区別 する認識システムである。免疫系が外来物質(抗原と呼ばれる)を検出すると、 細胞の増殖で応答して侵入物を直接攻撃するか、または特定の防衛的な蛋白質( 抗体と呼ばれる)を発生する。抗体は、種々の方法で抗原を迎え撃つのを援助す る。抗原(antigen)という語は「抗体生成」(antibody generating)を短 縮したものであり、免疫系に反応を起こさせる外来作用因の能力をいう。身体内 のチロキシンレベルを調整可能にするのが、この抗原・抗体相互作用である。 T4のIUPAC名は3、5、3’、5’−テトライオドチロニンであり、そ の共通名がチロキシンである。チロキシンは2つの可能な旋回形状、即ち左旋性 (levo:L)形状と、右旋性(dextro:D)形状とを有している。自然にはL形 状で発生する。好ましい実施例では、本発明はL・T4と抗T4との相互作用を目 指している。L・T4が抗原であり、抗・T4が血清抗体である。チロキシンは沃 素化アミノ酸であり、比較的小さい分子である。免疫反応において、外来である と識別されるのは細胞または侵入有機体全体ではなく、侵入物をカバーする生化 学マーカーである。要するに、抗体は、抗原の表面上の局所化された領域(抗原 性決定子と呼ばれる)を識別するのである。 抗体は、免疫グロブリン(Ig)と呼ぶある分類の蛋白質を構成している。免 疫グロブリンは、ある抗原分子を認識して結合(binding)する能力の他に、そ の抗原を破壊して排除するのを援助する効果器(エフェクタ)メカニズムとして の能力を有している。典型的な抗体分子は、2対のポリペプチド連鎖、即ち2つ の短い同一の軽い(L)連鎖と、2つの長めの同一の重い(H)連鎖とからなっ ている。これらの連鎖は、二硫化物ブリッジ及び電子対を共有しない会合によっ て結合されてY形の分子を形成している。軽い連鎖と重い連鎖とが終端するYの 2つの腕は、抗原結合サイトと呼ばれる領域を形成している。 抗体(抗原結合サイト)と抗原(抗原性決定子)との間の相互作用には、電子 対を共有する結合は存在しない。そのため、抗原・抗体相互作用からなる結合力 はやや弱い。これらの結合力は、主としてファンデルワールス力、静電力、及び 疎水性力からなり、これらは全て、相互作用し合う半分の間が極めて接近してい ることを必要とする。従ってこの相互作用には、抗原の抗原性決定子と抗体の抗 原結合サイトとの間に極めて接近した嵌合が要求される。図5に示すように本発 明では、抗体(例えば、抗チロキシン)はセンサの第1の結晶側上の活性サイト に吸着され、抗原分子(例えば、チロキシン)は抗体に吸着される。 抗原・抗体相互作用に含まれるエネルギのレベルが低いので、抗原・抗体複合 体(complexes)は、低または高pHによって、または高濃度の塩によって容易 に解離させることができる。従って、この手段を使用して本発明のセンサを洗浄 し、再使用することができるのである。 以下の例は、本発明の種々の好ましい実施例を示している。以下の例は単なる 例示に過ぎず、本発明をどのようにも限定するものでないことは理解されよう。 全ての実験は、前述したElchema Model EQCN-600ナノバランスシステムに機能的 に結合されたElchema Model QC-10-R Laboratory Quartz Crystalを使用して遂 行した。得られたデータは、毎分1データ点の頻度で手動で記録した。例1 使用した生化学薬品は、Sigma(ミズーリ州セントルイス)製免疫化学グレー ドのLチロキシン抗血清(抗T4)(この製品は、ラビット免疫原内で創出され たものであり、保存料として0.1%のアジ化ナトリウムを含む希釈していない抗 血清として供給された);Sigma製研究室グレードの無酸Lチロキシン(T4)、 CAS#51-48-9;Sigma製診断グレードの燐酸緩衝塩水(PBS)に乾燥粉末を混合 、CAS#1000-3;Aldrich(ウィスコンシン州ミルウォーキー)製研究室グレード の水酸化ナトリウム(NaOH)ペレット(97+% 純度)、CAS#22,146-5;及 びFisher(ペンシルベニア州ピッツバーグ)製研究室グレードの濃縮塩酸(HC I)、CAS#7647-01-0を含む。燐酸緩衝塩水は蛋白質溶液を7.4の作業pHに維持 するために使用した。緩衝材は、塩化ナトリウム(0.12M)、塩化カリウム(0. 0027 M)、及び燐酸塩(0.01 M)からなっていた。 実験に不可欠の化学薬品及びそれらの目的は以下の通りである。 試薬 使用目的 抗T4 水晶結晶板センサの被膜として使用 T4 血清への抗原の標準添加物として使用 PBS 抗T4のための緩衝試薬 NaOH 無酸T4のための希釈材 HCl 水晶結晶板センサのための洗浄溶液 一連の抗T4溶液を準備した。燐酸緩衝塩水粉末の1つのパケットの全内容を1 000 mLの容積測定フラスコ内で消イオン水で溶解し、0.01M PBSを作成し た。抗T4を0.01 M燐酸緩衝塩水で希釈して一連の作業希釈材を作成した。 これらの作業希釈材は、0.01M PBS中1:10、1:100、1:1,000、1:10 ,000、1:100,000、1:1,000,000、1:10,000,000mLの抗T4の濃度を有し ており、4℃で貯蔵した。希釈してない抗血清は−20℃Cで貯蔵した。 一連のT4溶液も作成した。0.05Mの水酸化ナトリウムを500mLの容積測定フ ラスコ内に準備した。1.0g/Lの無酸T4のストック標準溶液を0.05Mの水酸化 ナトリウム中で作成した。これらの濃度は、0.05Mの水酸化ナトリウム中に1: 10、1:100、1:1,000、1:10,000、1:100,000 gのT4/Lに希釈した溶 液である。 血清マトリクスを用い、無性的に充填した Sigma製研究室グレードのラット血 清を使用して効力を試験した。このラット血清は広く受入れられているものとし て使用した。例2−較正曲線 例1で準備したチロキシン溶液のための較正曲線を得るために較正実験を遂行 した。 使用した方法の概要は以下の通りである。 1.水晶結晶及びビーカーを洗浄 2.センサ被膜(抗T4)を添加 3.試験の開始10分後に抗T4溶液を除去 4.抗原(T4)を含む標本を添加 最適抗T4被膜濃度を決定するために使用する較正曲線は、チロキシン濃度を 固定し、抗T4濃度を変化させた試験を遂行して作成した。周波数がチロキシン の濃度の変化に対して線形に変化するか否かを決定するために使用する較正曲線 は、抗T4濃度を固定し、Lチロキシンの濃度を変化させた試験を遂行して作成 した。 センサコーティング較正曲線の生成、及び変化するLチロキシンの直線性の確 認のためのプロトコルの特定のアウトラインは以下の通りである。 1.0.01M PBS中5mLの1:1,000の抗T4を新たに洗浄した電気化学セ ルに添加した。センサ被膜較正曲線を決定するために抗T4の濃度を変化させ、 T4の量を固定(0.05 MのNaOH中 1.0g/L)して試験した。 これらの濃度は、0.01M PBS中1:100、1:1,000、1:10,000、1:100, 000、1:1,000,000、1:10,000,000mLの抗T4を含んでいた。 2.センサ被膜の添加から10分後に残りの溶液を注ぎ、0.05 MのNaOH中 5mLのT4をセルに添加した。添加されたT4の濃度は1:1のT4から、0.05 MのNaOH中1:100,000のT4に変化した。 3.周波数変化を監視して1分間隔で記録した。 4.T4の添加から5分後に、ビーカーの内容を排出させた。 5.電気化学セル及びセンサを洗浄し、次の試験に備えた。例3 ラット血清にチロキシンを添加した場合の標準添加曲線を以下のようにして作 成した。 ラット血清への標準添加曲線を作成するために使用した手順は以下の通りであ る。 1.0.01M PBS中5mLの1:1,000の抗T4をセルに添加した。 2.10分後に残りのT4溶液を注ぎ、5mLの希釈してないラット血清をセル に添加した。 3.その5分後から約40分にわたって5分間隔で、0.05MのNaOH中0.25m L0の変化する濃度のL・T4を添加した。 4.セル及びセンサを洗浄し、次の試験に備えた。 洗浄手順は以下の通りである。 1.電気化学セルから標本を排出させた。 2.5mLの0.05 MのHClをセル内に入れ、約3分間にわたってそのまま にした後に排出させた。 3.10mLの消イオン水をセルに入れ、排出させた。 Haschemeyer and Haschemeyer は、蛋白質の配座のダイナミクスを調査し、そ の作業から抗T4免疫グロブリンを変成させる方法を得た。免疫グロブリン内に 塩酸が存在するとポリペプチド連鎖が開き、従って酸媒体内に沈殿するのでそれ を排出する。例4−周波数差の安定度の検討 周波数差のための正確な結果を得るのに必要な時間を決定する実験を行った。 結果を図6に示す。 図6から明らかなように、センサにチロキシンを付着させてから10分後に、周 波数差に最も重要な変化が発生した。即ち、必要な結果を得るためには、合計で 約20分の試験時間で十分であると結論付けられた。例5−最適抗T4センサ被膜濃度の検討 水晶結晶の合計活性領域を取り囲む単層の被膜を得るために必要な抗T4の最 適量を決定した。表2は、PBS緩衝液内の抗T4の異なる被膜希釈で観測した 周波数の変化をリストしたものである。 上表によれば、周波数差の変化は、抗T4希釈が1:10,000乃至1:10,000,00 0の範囲において最大であった。周波数差は、1:1,000付近において平坦になり 、1:100において再び変化している。表に示した被膜量の他に1:10の希釈で も試験したが、周波数差の読みは大きく変動していた。明らかに、1:100以下 の抗T4作業希釈では、大きく且つかさばった免疫グロブリンからステアリン性 の妨害が発生し、結合特性が崩壊する。 また抗T4の希釈度が低いと(即ち、高濃度であると)、「ドーズフック」効 果として知られる現象が発生する。この例では、T4分子を抗血清に結び付けて いる結合サイトが群がり始めて相互作用を壊し、相互作用が発生しないように見 える。抗体の濃度を高くする程結合が強くなるものと期待するであろうが、結果 は将に反対である。事実、抗体の濃度が高くても、低くても同じ結果になる。即 ち、結合の読みは低くなる。 表2のデータから作成した較正曲線を図7のグラフに示す。得られた結果に基 づいて、最適被膜濃度は、緩衝液内の抗T4の希釈が1:1,000の場合であると決 定された。更に、図8は抗T4を1:1,00.に希釈した場合に、周波数差を得る ために使用された試験を示している。最高の大きさの周波数変化が、12分の時点 と14分の時点との間で発生していることが分かる。これは、抗T4に対する抗原 であるT4がセンサに付着する間隔に対応している。更に、時間間隔が40分に近 づくにつれて、周波数変化が平坦になっている。ラット血清への標準添加で遂行 された測定を除いて、全ての測定は9分における周波数マイナス14分における周 波数を使用して行われた。センサ上の抗体・抗原相互作用安定化の時間が、前述 したように検討された。センサ被膜システムへのT4の付着についての周波数差 対時間の試験を遂行することによって、図7に示すように、最大単段階変化の領 域が15分の実行時間内に発生していることが決定された。例6−Lチロキシン較正−適用性の範囲 本センサを使用して適切な読みが得られるT4濃度を決定するために、0.05M のNaOH中のT4で一連の希釈液を作成した。これらは 100,000マイクログラ ム/dL(1g/L)乃至10マイクログラム/dL(10-5g/L)の範囲内であ った。 図8は、濃度変化の関数としての周波数差から作成した曲線グラフである。チ ロキシン検出及び測定に適用する本発明は、マイクログラム/dLの範囲内の関 心臨床領域に使用することが望ましい。高濃度(即ち、1g/L)における周波 数変化対T4濃度の線形回帰に関して計算した相関係数は0.996であった。 これらの値が、連邦当局及び臨床研究室に受入れられるか否かを決定するため に、いろいろなソースに問い合わせた。米国食品医薬品局(FDA)、臨床デバ イスセクションは、1994年現在のガイドラインで、RIAチロキシン検査の相関 係数値を最低限0.900とすることを要求しているとのことであった。これは低い 値であり、従って統計的に言えば、典型的に受入れられる相関係数値がどの程度 であるのかを見出すために、幾つかの臨床研究室に問い合わせた。 Abbott研究所から受入れ可能な最低値は0.987であるとの回答を受け、Sigma B iomedicalsは受入れ可能な最低値が0.920であるとし、またDiagnostic Products Corporationからは受入れ可能な最低値は0.995であるとの回答を得た。 血液マトリクスにチロキシンを添加した場合の本発明の相関係数値は、FDA 及び臨床研究室の両者が受入れ可能な最低値を超える値である。 図9−14は、T4特性曲線(即ち、図8)を作成するのに使用したチロキシ ン濃度に関して、周波数差対時間の試験結果を示している。例7−ラット血清へのLチロキシンの標準添加 ラット血清へのLチロキシンの標準添加から得たデータは、本発明がヒトの血 液におけるT4検出のような応用に有用な臨床手段であることを明らかにした。 前述したように、チロキシン分析の臨床的関心の範囲は0.5乃至25μg/dLで ある。使用したラット血清標本のチロキシン濃度は、添加物として10μg/dL の標準T4濃度を使用して、0.81μg/dLであることが実験的に決定された。 図15は、T4が0.81μg/dLである血清標本を測定するために、10μg/d LのT4標準溶液濃度を使用して作成した標準添加曲線を示している。図16は 、標準添加から得たデータに遂行された線形回帰を示している。 ラット血清標本中の未知のT4濃度の決定は、標準添加計算によって達成した 。選択したシステムは、合計体積を一定にして標準を連続的に変化させるもの( チロキシン添加部分標本)であった。ラット血清中のチロキシンの濃度を計算す るのに使用した方程式は、 Cx=bVss/mVx であった。ここに、Cxはラット血清の濃度であり、mは勾配であり、bは標準 添加曲線に対して遂行された線形回帰から得られたインタセプトであり、Vsは 添加された部分標本の体積であり、Vxはラット血清の体積である。表3は、遂 行された線形回帰、及びCxを計算するために必要なデータ、ラット血清標本中 のT4の濃度から得られた値をリストしたものである。 線形回帰データは0.996の相関係数を有する受入れ可能なものより大きいから 、ラット血清中のチロキシンの濃度のための対応する計算も同様に信頼可能であ り、0.81μg/dLであると決定された。 以上に本発明を特定の実施例について説明したが、当業者ならば明確に本発明 の範囲内において種々の変化及び変更は明白であろう。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1) センサと溶液との相互作用に関係付けられたセンサ質量の変化を測定するよ うになっている化学センサであって、 (a)上記溶液と接触する第1の結晶側及び上記溶液と接触しないように分 離されている第2の結晶側を有し、検出器発振器の共振周波数に基づいて測定信 号を発生することができる結晶検出器発振器と、 (b)上記第1の結晶側と一体であって内縁及び外縁を有し、上記外縁の外 側に上記第1の結晶側の外側部分を、また上記内縁の内側に上記第1の結晶側の 内側部分を限定している第1の電極と、 (c)上記第2の結晶側と一体の第2の電極と、 を備えていることを特徴とする化学センサ。 (2) 上記センサは、被膜を付着された上記第1の結晶側を用いて上記溶液内の所 定の化学試料の濃度を測定し、上記化学試料の存在に応答する上記被膜の劣化に 関係付けられた上記センサ質量の変化が測定されるようになっている請求項(1) に記載のセンサ。 (3) 上記被膜を付着させた第1の結晶側を、所定の化学試料を含む溶液と接触さ せるようになっている請求項(2)に記載のセンサ。 (4) 上記結晶検出器発振器は、水晶結晶板である請求項(1)に記載のセンサ。 (5) 上記結晶検出器発振器は、ATカット水晶結晶板である請求項(4)に記載の センサ。 (6) 上記第1の電極は金、銀、ニッケル、クロム、またはタンタルであり、上記 第2の電極は金、銀、ニッケル、クロム、またはタンタルである請求項(1)に記 載のセンサ。 (7) 上記第1及び第2の電極は、それぞれ上記第1及び第2の結晶側上に真空堆 積されている請求項(1)に記載のセンサ。 (8) 上記センサは、上記結晶検出器発振器に機能的に結合され上記測定信号を信 号処理のために輸送する手段を更に備えている請求項(1)に記載のセンサ。 (9) 上記第1の電極は、環状である請求項(1)に記載のセンサ。 (10)上記第1の結晶側を所定の化学試料を含む溶液に接触させるのに先立って、 上記第1の結晶側を所定の化学試料に特定の相補材料を含む溶液に接触させるよ うになっている請求項(1)に記載のセンサ。 (11)上記相補材料は、抗体である請求項(10)に記載のセンサ。 (12)上記所定の化学試料はチロキシンであり、上記抗体は抗チロキシンである請 求項(11)に記載のセンサ。 (13)上記所定の化学試料はカルシトニンであり、上記抗体は抗カルシトニンであ る請求項(11)に記載のセンサ。 (14)上記溶液は、ヒトの血液である請求項(1)に記載のセンサ。 (15)溶液内の所定の化学試料の濃度を検出する方法であって、 (a)(i)上記試料を含む溶液と接触する第1の結晶側及び記試料を含む 溶液と接触しないように分離されている第2の結晶側を有し、検出器発振器の共 振周波数に基づいて測定信号を発生することができる結晶検出器発振器と、(ii )上記第1の結晶側と一体であって内縁及び外縁を有し、上記外縁の外側に上記 第1の結晶側の外側部分を、また上記内縁の内側に上記第1の結晶側の内側部分 を限定している第1の電極と、(iii)上記第2の結晶側と一体の第2の電極と を準備する段階と、 (b)上記第1の結晶側を上記所定の化学試料に対する該所定の試料に特定 の相補材料を含む溶液と接触させ、上記所定の試料に特定の相補材料を上記第1 の結晶側に吸着させる段階と、 (c)上記相補材料を含む溶液に接触させた後に、上記結晶検出器発振器の 共振周波数を測定する段階と、 (d)上記第1の結晶側を上記所定の化学試料を含む溶液に接触させ、それ によって上記相補材料を吸着した第1の結晶側上に上記所定の化学試料を吸着さ せる段階と、 (e)上記第1の結晶側を上記所定の化学試料を含む溶液に接触させた後に 、上記結晶検出器発振器の共振周波数を測定する段階と、 (f)上記段階(c)及び(e)において測定した共振周波数の差を比較し て上記試料を含む溶液内の上記試料の濃度を決定する段階と、 を備えていることを特徴とする方法。 (16)参照共振周波数を有する参照発振器を準備する段階と、上記段階(c)にお いて測定した共振周波数と上記参照共振周波数との差を比較して第1の正規化さ れた共振周波数を求める段階と、上記段階(e)において測定した共振周波数と 上記参照共振周波数との差を比較して第2の正規化された共振周波数を求める段 階と、上記第1及び第2の正規化された共振周波数の差を比較して上記試料を含 む溶液内の上記化学試料の濃度を決定する段階とを更に備えている請求項(15)に 記載の方法。 (17)上記相補材料は、抗体である請求項(15)に記載の方法。 (18)上記所定の化学試料はチロキシンであり、上記抗体は抗チロキシンである請 求項(17)に記載の方法。 (19)上記所定の化学試料はカルシトニンであり、上記抗体は抗カルシトニンであ る請求項(17)に記載の方法。 (20)上記試料を含む溶液は、ヒトの血液である請求項(15)に記載の方法。 (21)上記段階(f)の後に、上記第1の結晶側を洗浄溶液に接触させて上記試料 及び上記相補材料を上記第1の結晶側の表面から除去し、上記第1の結晶側の表 面上に活性サイトを再生させる段階を更に備えている請求項(15)に記載の方法。 (22)(i)溶液と接触する第1の結晶側及び上記溶液と接触しないように分離さ れている第2の結晶側を有し、検出器発振器の共振周波数に基づいて測定信号を 発生することができる結晶検出器発振器と、(ii)上記第1の結晶側と一体であ って内縁及び外縁を有し、上記外縁の外側に上記第1の結晶側の外側部分を、ま た上記内縁の内側に上記第1の結晶側の内側部分を限定している第1の電極と、 (iii)上記第2の結晶側と一体の第2の電極とを備えている化学センサと、 上記センサに機能的に結合され、上記結晶検出器発振器の共振周波数を検出 して上記結晶検出器発振器の共振周波数を表す検出器出力信号を発生するセンサ 検出手段と、 を備えていることを特徴とする装置。 (23)上記センサ検出手段に機能的に結合され、上記検出器出力信号を表示する表 示手段を更に備えている請求項(22)に記載の装置。 (24)参照発振器と、 上記参照発振器に機能的に結合され、上記参照発振器の共振周波数を検出し て上記参照発振器の共振周波数を表す参照出力信号を発生する参照検出手段と、 上記センサ検出手段及び上記参照検出手段に機能的に結合され、上記検出器 出力信号と上記参照出力信号との差を比較して差出力信号を発生する信号比較手 段と、 を更に備えている請求項(22)に記載の装置。 (25)上記信号比較手段に機能的に結合され、上記差出力信号を表示する表示手段 を更に備えている請求項(24)に記載の装置。 (26)上記センサは、被膜を付着させた上記第1の結晶側を用いて溶液内の所定の 化学試料の濃度を測定し、上記化学試料の存在に応答する上記被膜の劣化に関係 付けられたセンサ質量の変化を測定するようになっている請求項(22)に記載の装 置。 (27)上記被膜を付着させた第1の結晶側を、所定の化学試料を含む溶液と接触さ せるようになっている請求項(26)に記載の装置。 (28)溶液内の所定の化学試料の濃度を検出する方法であって、 (a)(i)上記試料を含む溶液と接触する第1の結晶側及び上記試料を含 む溶液と接触しないように分離されている第2の結晶側を有し、検出器発振器の 共振周波数に基づいて測定信号を発生することができる結晶検出器発振器と、( ii)上記第1の結晶側と一体であって内縁及び外縁を有し、上記外縁の外側に上 記第1の結晶側の外側部分を、また上記内縁の内側に上記第1の結晶側の内側部 分を限定している第1の電極と、(iii)上記第2の結晶側と一体の第2の電極 とを備えた化学センサと、 上記センサに機能的に結合され、上記結晶検出器発振器の共振周波数を検出 して上記結晶検出器発振器の共振周波数を表す検出器出力信号を発生するセンサ 検出手段と、 を備えている装置を準備する段階と、 (b)上記第1の結晶側を上記所定の化学試料に対する該所定の試料に特定 の相補材料を含む溶液と接触させ、上記所定の試料に特定の相補材料を上記第1 の結晶側に吸着させる段階と、 (c)上記相補材料を含む溶液と接触させた後に、上記結晶検出器発振器の 共振周波数を測定する段階と、 (d)上記第1の結晶側を上記所定の化学試料を含む溶液に接触させ、それ によって上記相補材料を吸着した第1の結晶側上に上記所定の化学試料を吸着さ せる段階と、 (e)上記第1の結晶側を上記所定の化学試料を含む溶液に接触させた後に 、上記結晶検出器発振器の共振周波数を測定する段階と、 (f)上記段階(c)及び(e)において測定した共振周波数の差を比較し て、上記試料を含む溶液内の上記試料の濃度を決定する段階と、 を備えていることを特徴とする方法。 (29)参照発振器を準備する段階と、 上記参照発振器に機能的に結合され、上記参照発振器の共振周波数を検出し て上記参照発振器の共振周波数を表す参照出力信号を発生する参照検出手段を準 備する段階と、 上記センサ検出手段及び上記参照検出手段に機能的に結合され、上記検出器 出力信号と上記参照出力信号との差を比較して差出力信号を発生する信号比較手 段を準備する段階と、 上記段階(c)において測定した共振周波数と上記参照共振周波数との差を 比較して第1の正規化された共振周波数を求め、また上記段階(e)において測 定した共振周波数と上記参照共振周波数との差を比較して第2の正規化された共 振周波数を求める段階と、 上記第1及び第2の正規化された共振周波数の差を比較して上記試料を含む 溶液内の上記化学試料の濃度を決定する段階と、 を更に備えている請求項(28)に記載の方法。 (30)センサの表面と溶液との相互作用に関係付けられたセンサ質量の変化を測定 することによって上記溶液内の所定の化学試料の濃度を測定するようになって いる化学センサであって、 (a)共振周波数を有し、また上記溶液と接触する第1の結晶側及び上記溶 液と接触しないように分離されている第2の結晶側を有し、上記共振周波数に基 づいて測定信号を発生することができる結晶検出器発振器と、 (b)上記第1の結晶側と一体であって内縁及び外縁を有し、上記外縁の外 側に上記第1の結晶側の外側部分を、また上記内縁の内側に上記第1の結晶側の 内側部分を限定している第1の電極と、 (c)上記第2の結晶側と一体の第2の電極と、 を備え、 上記第1の結晶側には被膜を付着させてあり、上記被膜と上記所定の化学試 料との相互作用に関係付けられたセンサ質量の変化を測定するようになっている ことを特徴とする化学センサ。 (31)上記被膜された第1の結晶側は、上記所定の化学試料を含む溶液に接触させ られる請求項(30)に記載のセンサ。 (32)上記結晶検出器発振器は、水晶結晶板である請求項(30)に記載のセンサ。 (33)上記結晶検出器発振器は、ATカット水晶結晶板である請求項(30)に記載の センサ。 (34)上記第1の電極は金、銀、ニッケル、クロム、またはタンタルであり、上記 第2の電極は金、銀、ニッケル、クロム、またはタンタルである請求項(30)に記 載のセンサ。 (35)上記第1及び第2の電極は、それぞれ上記第1及び第2の結晶側上に真空堆 積されている請求項(30)に記載のセンサ。 (36)上記センサは、上記結晶検出器発振器に機能的に結合され上記測定信号を信 号処理のために輸送する手段を更に備えている請求項(30)に記載のセンサ。 (37)上記第1の電極は、環状である請求項(30)に記載のセンサ。 (38)上記第1の結晶側を所定の化学試料を含む溶液に接触させるのに先立って、 上記第1の結晶側を所定の化学試料に特定の相補材料を含む溶液に接触させるよ うになっている請求項(30)に記載のセンサ。 (39)上記相補材料は、抗体である請求項(38)に記載のセンサ。 (40)上記所定の化学試料はチロキシンであり、上記抗体は抗チロキシンである請 求項(39)に記載のセンサ。 (41)上記所定の化学試料はカルシトニンであり、上記抗体は抗カルシトニンであ る請求項(39)に記載のセンサ。 (42)上記試料を含む溶液は、ヒトの血液である請求項(30)に記載のセンサ。 (43)センサの表面と溶液との相互作用に関係付けられたセンサ質量の変化を測定 することによって、溶液内の所定の化学試料の濃度を検出する方法であって、 (a)(i)共振周波数を有し、また上記試料を含む溶液と接触する第1の 結晶側及び上記試料を含む溶液と接触しないように分離されている第2の結晶側 を有し、上記共振周波数に基づいて測定信号を発生することができる結晶検出器 発振器と、(ii)上記第1の結晶側と一体であって内縁及び外縁を有し、上記外 縁の外側に上記第1の結晶側の外側部分を、また上記内縁の内側に上記第1の結 晶側の内側部分を限定している第1の電極と、(iii)上記第2の結晶側と一体 の第2の電極とを備えた化学センサを準備する段階と、 (b)上記第1の結晶側を上記所定の化学試料に対する該所定の試料に特定 の相補材料を含む溶液と接触させることによって、上記第1の結晶側に被膜を付 着させる段階と、 (c)上記相補材料を含む溶液と接触させた後に、上記結晶検出器発振器の 共振周波数を測定する段階と、 (d)上記第1の結晶側を上記所定の化学試料を含む溶液に接触させる段階 と、 (e)上記第1の結晶側を上記試料を含む溶液に接触させた後に、上記結晶 検出器発振器の共振周波数を測定する段階と、 (f)上記段階(c)及び(e)において測定した共振周波数の差を比較し て上記試料を含む溶液内の上記試料の濃度を決定する段階と、 を備えていることを特徴とする方法。 (44)参照共振周波数を有する参照発振器を準備する段階と、上記段階(c)にお いて測定した共振周波数と上記参照共振周波数との差を比較して第1の正規化 された共振周波数を求める段階と、上記段階(e)において測定した共振周波数 と上記参照共振周波数との差を比較して第2の正規化された共振周波数を求める 段階と、上記第1及び第2の正規化された共振周波数の差を比較して上記試料を 含む溶液内の上記化学試料の濃度を決定する段階とを更に備えている請求項(43) に記載の方法。 (45)上記相補材料は、抗体である請求項(43)に記載の方法。 (46)上記所定の化学試料はチロキシンであり、上記抗体は抗チロキシンである請 求項(45)に記載の方法。 (47)上記所定の化学試料はカルシトニンであり、上記抗体は抗カルシトニンであ る請求項(45)に記載の方法。 (48)上記試料を含む溶液は、ヒトの血液である請求項(43)に記載の方法。 (49)上記段階(f)の後に、上記第1の結晶側を洗浄溶液に接触させて上記試料 及び上記相補材料を上記第1の結晶側の表面から除去し、上記第1の結晶側の表 面上に活性サイトを再生させる段階を更に備えている請求項(43)に記載の方法。 (50)溶液内の所定の化学試料の濃度を測定する装置であって、 (i)共振周波数を有し、また溶液と接触する第1の結晶側及び上記溶液と接 触しないように分離されている第2の結晶側を有し、上記共振周波数に基づいて 測定信号を発生することができる結晶検出器発振器と、(ii)上記第1の結晶側 と一体であって内縁及び外縁を有し、上記外縁の外側に上記第1の結晶側の外側 部分を、また上記内縁の内側に上記第1の結晶側の内側部分を限定している第1 の電極と、(iii)上記第2の結晶側と一体の第2の電極とを備えている化学セ ンサと、 上記センサに機能的に結合され、上記結晶検出器発振器の共振周波数を検出 して上記結晶検出器発振器の共振周波数を表す検出器出力信号を発生するセンサ 検出手段と、 を備え、 上記第1の結晶側には被膜を付着させてあり、上記被膜と上記所定の化学試 料との相互作用に関係付けられたセンサ質量の変化を測定するようになってい る ことを特徴とする装置。 (51)上記被膜された第1の結晶側は、上記所定の化学試料を含む溶液に接触させ られる請求項(50)に記載のセンサ。 (52)上記センサ検出手段に機能的に結合され、上記検出器出力信号を表示する表 示手段を更に備えている請求項(50)に記載の装置。 (53)参照発振器と、 上記参照発振器に機能的に結合され、上記参照発振器の共振周波数を検出し て上記参照発振器の共振周波数を表す参照出力信号を発生する参照検出手段と、 上記センサ検出手段と上記参照検出手段とに機能的に結合され、上記検出器 出力信号と上記参照出力信号との差を比較して差出力信号を発生する信号比較手 段と、 を更に備えている請求項(50)に記載の装置。 (54)上記信号比較手段に機能的に結合され、上記差出力信号を表示する表示手段 を更に備えている請求項(53)に記載の装置。 (55)センサの表面と溶液との相互作用に関係付けられたセンサ質量の変化を測定 することによって溶液内の所定の化学試料の濃度を検出する方法であって (a)(i)共振周波数を有し、また上記試料を含む溶液と接触する第1の 結晶側及び上記試料を含む溶液と接触しないように分離されている第2の結晶側 を有し、上記共振周波数に基づいて測定信号を発生することができる結晶検出器 発振器と、(ii)上記第1の結晶側と一体であって内縁及び外縁を有し、上記外 縁の外側に上記第1の結晶側の外側部分を、また上記内縁の内側に上記第1の結 晶側の内側部分を限定している第1の電極と、(iii)上記第2の結晶側と一体 の第2の電極とを備えた化学センサを準備する段階と、 (b)上記第1の結晶側を上記所定の化学試料に対する所定の試料に特定の 相補材料を含む溶液と接触させることによって、上記第1の結晶側に被膜を付着 させる段階と、 (c)上記相補材料を含む溶液と接触させた後に、上記結晶検出器発振器の 共振周波数を測定する段階と、 (d)上記第1の結晶側を上記所定の化学試料を含む溶液に接触させる段階 と、 (e)上記第1の結晶側を上記試料を含む溶液に接触させた後に、上記結晶 検出器発振器の共振周波数を測定する段階と、 (f)上記段階(c)及び(e)において測定した共振周波数の差を比較し て上記試料を含む溶液内の上記試料の濃度を決定する段階と、 を備えていることを特徴とする方法。 (56)参照発振器を準備する段階と、 上記参照発振器に機能的に結合され、上記参照発振器の共振周波数を検出し て上記参照発振器の共振周波数を表す参照出力信号を発生する参照検出手段を準 備する段階と、 上記センサ検出手段及び上記参照検出手段に機能的に結合され、上記検出器 出力信号と上記参照出力信号との差を比較して差出力信号を発生する信号比較手 段を準備する段階と、 上記段階(c)において測定した共振周波数と上記参照共振周波数との差を 比較して第1の正規化された共振周波数を求め、また上記段階(e)において測 定した共振周波数と上記参照共振周波数との差を比較して第2の正規化された共 振周波数を求める段階と、 上記第1及び第2の正規化された共振周波数の差を比較して上記試料を含む 溶液内の上記化学試料の濃度を決定する段階と、 を更に備えている請求項(55)に記載の方法。
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