【発明の詳細な説明】
一体の強制オイル循環ジェネレータ及び安全装置を備えた高回転速度プロペラ
シャフト用遊動封止体
発明の分野
船舶における高回転速度プロペラシャフト用遊動封止体に関する。
発明の背景
船体内エンジン及び軸系ライン(shafting line)を備えたレジャー用ボート
には、突出したプロペラシャフトと船体開口との間の隙間を通って水が入り込む
のを防止するため、スタッフィングボックスが通常用いられ、前記スタッフィン
グボックスは、グラファイト/アスベストからなる一以上のリング形パッキンを
備え、回転プロペラシャフトと同心であり回転プロペラシャフトに押圧された本
体に収容されている。
パッキンと回転プロペラシャフトとの間の摩擦によって生じる過熱を減少させ
、パッキンを冷却させるためには、これら二つの部材の間に一定量の水が流れな
くてはならない。そのため、船体に滲入するこの水を排水しなければならない。
航行を終えると、スタッフィングボックスの他の欠点が現れる。パッキンが、
絶え間なくしたたることを防止するためには、パッキンを非常にきつく締めなけ
ればならず、さもなければ、長時間の停泊の場合には、自明の結果とし
て、ボートは水で満たされてくる。
更に別の非常に重要な問題は、パッキンとプロペラシャフトとの間の摩擦の結
果としての動力消費である。大型のものは、冷却システムを有している。このよ
うにして生じた摩擦は、大量の駆動力を要する軸制動作用を生じさせ、それによ
り、燃料消費量を増加させ、失速の原因となる。言い換えれば、ハンドブレーキ
をかけながら車を運転するのと似ている。
パッキンとプロペラシャフトとの間の摩擦は、更に、或る一定の長さの時間の
後に交換するはずの軸の早すぎる磨耗を生じさせる。
更にまた、スタッフィングボックスの取付には、プロペラシャフトの、外部プ
ロペラ取付ブラケット、エンジン及びスタッフィングボックスに沿った完璧な心
合わせが必要である。これが、高い組み立て費用のもとになる。
更に、スタッフィングボックスは、剛性的に(rigidly)船体に取り付けられ
ているので、プロペラシャフトの全ての振動を、その船体に伝えてしまう。
良好な作動特性を得るためには、プロペラシャフトの三つの支持体、即ち、エ
ンジンジョイント、スタッフィングボックス及びプロペラ取付ブラケットが完璧
に合わせされていなければならない。
斯かる構造は、単一の部品(length)を形成するのに、一回の作業で機械加工
される単一ブロックではないので、
完璧な心合わせを行うのは、ほとんど不可能である。そのため、伝動シャフトは
、決して最適な状態では働かず、それにより、伝動シャフトは、大きな回転抵抗
を示す。この抵抗は、パッキンの制動作用に起因するだけでなく、完璧な心合わ
せを行うことが不可能であることの結果としての伝動を無理やりに行うことにも
起因している。
ある種のボートによく用いられる他の封止装置は、シャフトとともに回転する
ディスクを備えた回転ジョイントからなるものであり、このディスクは、バネに
よって、摩擦低減材料(グラファイト等)によって被覆された他のディスクに押
圧され、この後者のディスクは、船体に固定されている。
もっとも深刻な問題は、全ての種類の回転ジョイント(軸に一体的に固定され
たリングを有する、例えば、請求項1の前段による特徴を有するGB−A−22
51273により公知の回転ジョイント)が、シャフトを軸線方向に摺働させる
ことができなず、その結果、エンジンに順次固定されたプロペラシャフトを後方
に引っ張る綱のプロペラへの絡み付きのようなあリふれた(というよりもしばし
ば生ずる)アクシデントの場合には、一以上のエンジン取付体が壊れ、エンジン
が後方に変位することがある。これが、回転ジョイントを破壊させ、その結果、
大きな水の流路が開き、難破の危険を生じさせる。
斯かる回転ジョイントに関連する更に別の問題は、摩擦
レースが(塩化ナトリウム結晶の作用によっても)劣化し、シャフトが回転して
いるとき及びシャフトが停止しているときの何れの場合にも、水が船体に漏れ込
む結果になるということにある。
全てのスタッフィングボックス及び回転ジョイントに共有の問題は、それらが
、(例えば、プロペラの前にウオーターポケットを生じる高速の場合、又は海水
取入口が閉塞した場合、等の場合には)水なしには、早い破損を受けるので、そ
れらは水なしには作動できないことである。
第二の共通の問題は、水漏れであり、これは、種類によって目立ち方に多少が
ある。スタッフィングボックスは、明らかに水を漏らすものであり、回転ジョイ
ントは、新しいときには漏れのないものであるが、摩擦レースが少しでも劣化し
た後は、シャフトが回転しているとき及びシャフトが停止しているときの何れの
場合にも、水が漏れ得る。
これら及び他の欠点の全てが、本明細書で以下に図面を参照して説明する本発
明によって解決される。
発明の概要
本発明は、ツーステージポジティブ封止装置からなっている。この封止装置は
、プロペラシャフトが回転しているか休止している(idle)かにかかわらず水漏
れをさせない。二つのステージは、一方がもう一方に続いており、水が通過する
ことのできない二つの堰を形成している。
この封止装置は、プロペラシャフトに遊び嵌めされた円
筒状ケースを備えており、前記ケースの外部と船体の孔とに固定された弾性ベロ
ーズ形管体によって船体の孔をしっかりと封止する。内側では、シャフトに対応
して、この封止装置は、リング形阻止チャンバーを前側に有しており、このチャ
ンバーは、摩擦又は機械的磨耗を生じさせることなしに、シャフトとブッシュと
の間の隙間を水が通過するのを防止する粘稠な不溶性グリースからなる封止材料
で充たされている。第二のステージは、青銅ブッシュを包囲するオイルチャンバ
ーからなっている。
図面の説明
図1は、ボートの船体から突出するプロペラシャフトを示す全体長手方向断面
図である。前記シャフトには、本発明の目的物が、断面図で示されている。
図2は、ボートの船体、シャフト及び封止ジョイントを示す横断面図である。
図3は、封止ジョイントの全体断面図である。
図4は、より大きな尺度の図3の詳細図である。
図5は、図4の横断面図である。
図6は、図4の他の横断面図である。
図7は、選択可能な追加要素を有する装置の長手方向断面図である。
好ましい実施態様の説明
図1は、船体と一体の管体4によって包囲された孔3を通って船体1を横切る
伝動シャフト2を備えた標準的なボ
ートを模式的に示す長手方向図である。
青銅のブッシュ11(円筒状ケース9内に配置されている)が、プロペラシャ
フト2に遊び嵌めされており、それによって、青銅のブッシュが、歪みを生じさ
せ摩擦を増加させる心の不整合の結果としての抵抗に対抗することなしに、自由
に回転することも軸線方向に摺動することも何れもできるようにしている。
青銅のブッシュを用いてなされる伝動は、僅かな心の不整合でも著しい回転抵
抗を生じさせるため、ブッシュの表面を完璧に心合わせし、非常に注意深く機械
加工しなければならないので、実行するのが非常に困難であることが周知である
。この理由で、青銅のブッシュは、あまり堅くなく完璧に機械加工されていない
構造体に関しての伝動に用いることができず、通常、自己整列(self-orienting
)軸受が使用される。
本発明の場合には、青銅のブッシュを容易に使用するため、同じ軸に関しての
自動調心軸受によって、(大き過ぎも、小さ過ぎもしない)適当な許容度で、本
明細書で先に説明したように回転を非常に困難にする剛性固定(rigid fixing)
なしに、斯かる問題は解決される。そのため、本発明の青銅のブッシュは、本明
細書において以下に説明する強制送り潤滑システムのおかげでもあるが、ブッシ
ュが取り付けられたシャフトが、半径方向又は軸線方向の運動に対する抵抗を生
じさせることなしに、自由に回転できる
ようにしている。
青銅のブッシュ11には、弾性のO−リング10及び14を介して、円筒状ケ
ース9が強力嵌合されている。円筒状ケース9には、弾性ベローズ形状を有する
弾性パイプ長さ5の一端が固定されている。もう一方の端は、(プロペラシャフ
トが貫通して突出する)船体の孔3を包囲する管体4に固定されている。したが
って、船体の孔を通って浸入する水は、弾性ベローズ形状の管体によって、シャ
フトによって、及び円筒状ケース9の不溶性の粘稠なグリースからなる封止材料
で充たされたリング形阻止チャンバー16によって保有される。
円筒状ケース9は、シャフトと同心に配置され、その前部に、シャフトを摩擦
しないのに丁度十分なだけシャフトの直径よりも僅かに大きな直径の孔が備わっ
ている。この初期孔を越えると、ケースの内径は大きくなり、それにより、保持
リング18によって奥部が境界を画されたリング形阻止チャンバー16を形成し
ている。
リング形阻止チャンバー16は、不溶性グリースからなるのが好ましい粘稠な
封止剤で充たされており、この不溶性グリースは、水よりも小さい比重を有し、
静水頭によって絶えず圧力下に維持され、そのため、リング形阻止チャンバー1
6の壁に衝合し、保持リング18に衝合し及びシャフト2に衝合して捕捉され、
それにより、リング形阻止チャンバーへの漏水を阻止している。
粘稠な封止媒体は、先ず、チャンバー16全体をグリースで充たすスタウファ
ー(Stauffer)給油器8を通じて、空気を通気弁17を通じてガス抜きしながら
、阻止チャンバーに導入される。
円筒状ケース9は、熱伝導性で耐蝕性の金属(例えば、青銅又はステンレス鋼
)からなっているのが好ましい。弾性のゴムリング(O−リング)10及び14
に同心的な配置で強制手金保持された前記ケースは、青銅のブッシュ11によっ
て内側から支持されており、ブッシュは、減摩材料でできている。
青銅のブッシュ11は、シャフトに対する強制的なオイル循環によって潤滑さ
れ、円筒状ケース9を支持し、案内し、円筒状ケースが取り付けられたシャフト
に対して円筒状ケースを常に同心で平行な配置に維持する。前記シャフトは、オ
イル23によってもたらされる潤滑によって自由に回転することのできる能力を
有している。
青銅のブッシュ11と円筒状ケース9との間には、(それぞれの直径の差によ
って範囲が定められる)リング形チャンバーが形成され、このチャンバーは、ゴ
ムのガスケット(O−リング)10及び14によって挟まれ、青銅のブッシュ1
1の孔12を通るオイルで充たされ、それにより、リング形チャンネル30を充
たす。その結果、シャフト2と、青銅のブッシュ11と、シャフトを回転させる
ための非対称リップ保持リング18及び33の弾性リップとを、
一貫して潤滑し、保持リングは、シャフト部分と円筒状スリーブとの間にオイル
を収容すると同時に潤滑され、オイルが逃げるのを防止する。したがって、オイ
ルは、溝付ニップル13を通って帰り管31に進入し、リザーバー24に戻され
る。
オイルの連続強制循環は、その結果生じる青銅ブッシュ11の支持並びに半径
方向及び軸線方向の摺動ゾーンにおける最適な潤滑に必要な回転数(turnover)
で、内に形成されたオイルポンプによって行われる。
この連続潤滑は、非常に重用であり、シャフトの青銅ブッシュと、特に、シャ
フトを回転させるための弾性非対称リップ保持リングとは何れも、決して連続潤
滑をしないままにしておくべきではない。
オイルリザーバー24は、封止グリースの一方向保持リング18を透過する傾
向に対抗し(contrast)、斯かる傾向をくい止めるため、青銅ブッシュ11のチ
ャンバーに収容されたオイルにより高い圧力をかけるよう、水面よりも高所に配
置されている。
そのため、一方向保持リング18は、保持リングが収容するオイルによって内
側から潤滑され、一方、外側は、封止グリースによって潤滑される。よって、ク
ランピングリップの実用寿命は、非常に長くなる。
エラストマー材料からなる弾性リップを有するシャフトを回転させるための非
対称リップ保持リングは、一方向性
である。そのため、それらのリングは、一方向には、オイルの漏れを防止するが
、もう一方の方向には、オイルを通す。非対称リップ保持リングが、長い実用寿
命の間、適正に働くためには、クランピング弾性リップの連続潤滑が、絶対に必
要であることが銘記さるべきである。万一、非常に短い時間であってもオイル潤
滑が途絶えることが起こった場合には、リップは、水と接触し(又は、更に悪く
乾燥し)、急激にだいなしになり、最早、漏れ止め封止を保証することができな
くなろう。したがって、青銅ブッシュ11のためだけでなく、特に、一方向非対
称リップ保持リングのためにも、有効で連続的な強制送りオイル潤滑があること
が、絶対に必要である。
オイルリザーバー24は、オイルと水との間の比重差に起因し、外部水の水面
よりも高所に配置されている。このようにして、オイルの潤滑特性を変えてしま
うことのある封止媒体が一方向保持リング18を通ってオイル中に漏れ込むこと
を防止するため、水によって外側から封止媒体にかかる圧力は、オイルによって
もたらされる対抗圧力よりも低い。斯くして、外側への漏出に起因するオイル又
はグリースの消費がないため、全ての環境的な要件が満たされる。
弾性の管状ベローズ形の管体5は、非常に薄いゴム、又はオイル及び海水に耐
えることのできる他のエラストマー材料からなっている。
ベローズ形の弾性の管体は、最大の遊動性を得るため、非常に弾性である。そ
のため、本発明の封止ジョイントは、軸系と船体を横切るスリーブとの間に、心
整合なしに取リ付けることができる。大きな弾性は、管体を、たとえ(偏心して
回転する)よじれたシャフトに取り付けられていても、適正に働かせることがで
きる。これは、ベローズ形の弾性の管体5の弾性が、プロペラシャフトの不完全
な心合わせ又は偏心を吸収するためである。
斯かる大きな弾性を得るには、管状ベローズ形弾性管体5が、非常に薄い壁を
有することが必要である。しかしながら、これは、ベローズ形弾性管体は、ねじ
り抵抗の保証を与えるものではなく、その結果、{例えば、オイル損失及び青銅
ブッシュ11の把持を引き起こすことのある外的事故(outer accident)による
}青銅ブッシュとシャフトの間の摩擦の突然の増加が、ベローズ形弾性管体の薄
いゴムシートを傷つけることがあり、それにより、非常に多量の水が入ることを
意味し、非常に危険である。
斯かる(現実には非常に起きにくい)可能性を排除するため、図2は、例えば
、溝付きニップル20に隙間嵌めされた小さなプレート39からなる回転止め装
置の横断面図を示している。プレート39には、端が二つのターンバックルに取
り付けられた二本のケーブル36が固定され、ターンバックルは、船体に固定さ
れている。円に示す図2の拡大部分図は、直径が溝付きニップル20の直径より
も僅
かに大きい中央孔を有するプレートの平面図を示しており、端の孔は、ケーブル
36と同じ直径を有している。
二つのケーブルにかるく張力をかけることにより、溝付きニップル20は、プ
レート39に当接し、それにより、アセンブリが回転するのを防止し、ベローズ
形弾性管体にかかる捩り応力を排除する。このベローズ形弾性管体(応力を受け
ず、水を収容する機能のみを有している)は、非常に僅かな厚さを有する材料か
ら製造することができ、それにより、システムの最大の弾性及び遊動性を確保す
る。
回転防止装置の他の限定的でない可能な態様は、アバットメントとしての溝付
きニップル13の周りにブロックされた孔を有する船体に固定された引き体(dr
aw length)38である。
起こりうる強固な非常に起きにくい把持に対する更に別の安全装置は、O−リ
ング10及び14によって単にケース9に押圧された青銅ブッシュ11からなっ
ている。そのため、万一、偶発的なアクシデントの結果として、青銅ブッシュが
把持され、それにより、シャフトとともに回転することになると、O−リング1
0及び14に沿って回転する。ケース9は、回転防止システムによってブロック
されるので、回転せず、それにより、ベローズ形弾性管体5を、ベローズ形弾性
管体が引き裂かれていない無傷の状態に維持し、斯くして難破の危険を排除する
。
海上では、余り多くの予防措置をとることができないの
で、アクシデントの可能性を排除するため、万一、オイル面が低くなり過ぎた場
合には、先ず音声アラームを作動させ、次いでエンジンを停止する液面センサ2
1をオイルリザーバー24(図1)に導入することができる。
高速で回転する大きなシャフトを有する非常に強力なボートに関しては、強制
的なオイル循環が絶対に必要なことが示されてきた。それは、強制的なオイル循
環を行わなければ、非対称リップ保持リングのエラストマーリップの近傍では、
温度が非常に高い結果として、オイルがかなり早く劣化し、それにより、その潤
滑力を失い、このことが、エラストマー材料を早く老化させ、その結果生じるオ
イル漏れ及び保持リングにリップにおいて非常に深い溝が形成されるシャフトの
早い磨耗を伴う。
そのため、非常に効果的なオイルの強制循環が絶対に必要であることが確かめ
られている。
この目的で、内に形成されたオイルポンプを有する青銅ブッシュが具現化され
た。(このポンプは、ポンプが設けられたシャフトの回転運動を用いるだけでな
く、この非常に斬新なポンプの基礎部材としてシャフト自体も使用している。
このようにして、より費用がかさみ複雑となるであろう別個のポンプに頼るこ
となしに、必要な強制循環が得られる。この強制循環は、シャフトの種々の回転
速度に比例しており、したがって、常に、回転速度の関数として増加す
るいろいろな潤滑及び冷却の要求に比例している。
図3は、二本の供給管31bが出ているオイルリザーバー24を示している。
これらの管は、溝付きニップル13bに固定されている。これらの溝付きニップ
ルは、ケース9にねじ止めされオイルを流入させ、それにより、このオイルの流
通の間に、オイルが、エラストマー材料からなる一方向性非対称リップ保持リン
グ18及び33のリップを潤滑する。オイルは、その進路に沿って進行を続け、
青銅ブッシュ11のトンネル32(図5も参照)に入る。これらのトンネルにお
いて、オイルは、シャフトと青銅ブッシュとの間の隙間に入り、斯くして金属を
隔てる薄い中間オイル層を形成することによって、青銅ブッシュ内で回転するシ
ャフトをむらなく潤滑する(図4及び図5も参照)。この中間層は、金属が、互
いに摩擦するのを防止し、それらを磨耗から保護する。
青銅ブッシュ11の中央には、シャフト2に対して偏心して配置された円筒状
チャンバー34がある(図6参照)。
オイルは、「表面張力」及び「高(heavy)粘稠液の固体(シャフト)へ
の粘り付き」現象のため、シャフトの回転においてシャフトに引っ張られ、偏心
チャンバーの狭くなった部分に向かって圧縮される。オイルの少しの部分が、シ
ャフトと、シャフトの直径とほとんど一致する部分との間に入ることにより、潤
滑を保証し、二つの金属の間の直接の接触を防止する中間層を形成し、それによ
り、
それらの金属を磨耗から保護する。同時に、シャフトと青銅ブッシュとの間に入
ることのできない剰余のオイルは、狭くなった部分の近くに累積し、それにより
、圧力を増加させる。この領域には、圧力下のオイルを流出させる(接線方向で
あるのが好ましい)スロット(又は流出口)29がある。このスロットは、(青
銅ブッシュ11の外径と、円筒状ケース9の内径との間の差によって形成され、
二つの弾性O−リング10及び14によって側方が閉じられている)円筒状王冠
形チャンバー35に入る。チャンバー35に押し込められたオイルは、パイプ3
1に連結された溝付きニップル13を通って出るまで、循環する。圧力によって
生じた推力下のオイルは、常にオイルを清浄に維持し、生じうる塊を除去するお
そらくは備わっているオイルフィルター36(図3)を通過する。オイルは、次
いで、カロリーを環境空気に流すことによってオイルを冷却する(熱伝導性金属
コイルによって形成された)熱交換器37を通過する。濾過され、冷却されたオ
イルは、最終的にリザーバー24に戻る。かなりの高速度の場合には、熱伝導性
ケース9を通じて排される熱が、斯かる場合には十分でないため、オイル−空気
熱交換器が用いられる。
このオイルポンプシステムは、ポンピングが、非常に低速度でも行われること
を容易に認めることができる(たとえ、手動でシャフトを回転させることによっ
て生じた循環でも、容易に認めることができる)ように、非常に有効で
ある。明らかに、シャフトが早く回転するほど、送られるオイルの量は多くなる
。より大きな流量を得ることが所望であれば、ポンプが内に形成された青銅ブッ
シュにおいてポンプを広くすることにより、ポンプを比例させれば十分である。
このポンプシステムは、幾つかの利点をもたらすものである。
コスト節約構造:青銅ブッシュの製造段階の間の少し余分加工で、別個のポン
プとやはり別個の装置に頼ることなしに、ポンプを具現化するのに十分である。
シャフトの回転速度と比例させて潤滑、冷却及び濾過の要求を増加又は減少さ
せるシャフトの回転速度の関数としての流量及び圧力を、常に比例させる。
潤滑ポンプ、潤滑ポンプが設けられたプロペラシャフト自体を駆動するための
伝動装置又は他の別個のモーターが使用されていない。
完璧な潤滑は、ポンプの良好な連続稼働及び封止ジョイントアセンブリ全体の
良好な連続稼働を確保し、それにより、ほとんど無限の実用寿命を保証している
。それは、シャフトと青銅ブッシュとの間に、オイル層が一貫して存在すること
が、シャフトと青銅ブッシュとの何れをも磨耗させないため、極めて長い実用寿
命をもたらすからである。エラストマー材料からなる一方向性弾性非対称リップ
保持リングについても同じことが言える。
オイルは、絶えず濾過され、決して過熱されないので、オイルは、変質せず、
常にその潤滑力を維持する。したがって、封止ジョイントは、常に最高の状態で
作用し、そのため、封止ジョイントを通って水がボートに入るのをしっかりと防
止する。
ボートが非常に高速で航行すると、プロペラシャフトが船体から出る箇所に対
応してウオーターボイドが形成されるが、これは、そのようにして潤滑及び水に
よる冷却が欠落している従来のスタッフィングボックスの深刻な問題であること
が銘記さるべきである。これに反して、本発明では、オイルの強制循環のため及
び冷却のためのこのシステムを用いて、この問題が存在しないことが確認されて
いる。封止ジョイントは、全く水が存在しなくとも、たとえ非常に高速でも何千
時間も中断なしに、完璧に作用することができる。
図7は、封止ジョイントを古いボートのシャフトに適用した例を示している。
シャフトは、従来のスタッフィングボックスの摩擦するパッキンによって生じた
磨耗50を示している。スタッフィングボックスに対応して、シャフトの直径よ
りも僅かに大きな内径を有する硬質の管体51が、取り付けられている。外側に
向いた端において、管体は、ブッシュ52によってシャフトと同心に支持されて
いる。内側の端において、管体は、ねじ55によって固定されたブッシュ53に
よってクランプされている。ブッシュは、
ねじ58によってシャフトに固定されており、したがって、管体は、シャフトと
共に回転する。O−リング54及び57は、ブッシュ52を通ってシャフトと管
体51の内側との間に、水が進入するのを防止する。そのため、プロペラシャフ
トに同心に固定されたこの管体には、先に説明したような標準的な態様で封止ジ
ョイントを取り付けることができる。
このようにして、使い古しのシャフトを、強いて交換することなしに、回復さ
せることができる。
要約すると、本発明によって達成された成果は、
a)水が通ることのできない二つの堰を形成する二つのステージによる絶対的
な防水性。前記二つのステージは、一方の後にもう一方があるように配置され、
第一のステージである静水頭によって圧迫されるグリースチャンバー及び第二の
ステージである青銅ブッシュが収容された対抗圧力オイルチャンバーを構成する
。
b)数千時間の作動の後、万一、保持リングが磨耗しても、ボートの内側で少
しのオイル漏れが起こり得るに過ぎず(前記オイルは、回収可能である)、水は
、決して進入しないので、如何なるときも(in time)しっかりと維持される防
水性。そのため、ことによれば回収したオイルを用いてオイル面を回復させるこ
とができ、単に、弾性リップ保持リンクの交換を図ることができる。
c)以下によって、非常に低い摩擦係数
−青銅ブッシュの完璧な絶えず与えられる強制潤滑、
−保持リングリップの完璧な絶えず与えられる強制潤滑、
−遊動封止ジョイントが、シャフトに単に嵌合されており、回転防止装置によ
って所定の位置に維持されており、剛性固定がないので、一貫してシャフトと自
己心合わせされる遊動封止ジョイント
d)斯くして得られた極めて低い摩擦係数により、制動効果が回避され、駆動
力の無駄がない。その結果、低い作動コストと高いボート速度に帰着する。
e)強制オイル循環システムが、単純で、信頼性があり、経費の節約になり、
耐磨耗性がある。
f)潤滑及び冷却が水なしで達成されるため、本発明を、ウオーターボイドが
生じる高速ボートに関して断然必要なものとしている。
g)連続強制潤滑システムと、シャフトに歪みを与えない剛性固定のない取り
付けの概念と、極めて低い摩擦係数とによって、シャフトは如何なるときも磨耗
を受けないので、深い溝が生じるのを防止する。実際、シャフトに関して連続的
に軸線方向に摺動できることが、(通常は、加硫ゴムの弾性マウントに固定され
ている)エンジンの振動から生じる微細な前後運動によって生じる回転防止装置
の突出部20(図2)に関する孔38又は39の僅かな遊びと等価な少しの変位
で、シャフトに関して連続的に軸線方向に摺動できることが、青銅ブッシュがそ
うであるように、
保持リング18及び33の弾性リップが、常に一貫して潤滑された面に対して回
転するようにしている。これは、シャフトの表面に、溝が生じないようにするこ
とにも寄与している。
h)シャフトが摺動できることを確保するため、シャフトに固定されたディス
ク又はリングを何等用いないことを目指す構成システムは、異常なシャフトの変
位の場合には、捕捉装置と組み合わされて、起こり得るアクシデントを防止する
。(市場で入手可能な回転ジョイントは、シャフトが軸線方向の変位ができるこ
とを保証しないので、成功していない。)
i)回転防止システムは、起こり得るアクシデントに対する安全装置にもなっ
ているが、最高の遊動性を可能にしており、そのため、よじれた心が合っていな
いシャフトに対してさえも、それらが船体の出口孔と同心でない場合でさえも、
作動することができる。
j)選択可能な硬質管は、使用されて損傷しているシャフトを利用できるよう
にする。
k)支持青銅ブッシュに強力嵌合させたケースは、二つの弾性O−リングの間
で、たとえ、例えばオイル管の破損で青銅ブッシュに把持させる奇妙なアクシデ
ントである極めてまれなケースにあっても、最高の安全性を保証するものである
。たとえ、斯かるまれなケースにあっても、封止ジョイントは、修繕することが
できるまで、しばらくの間
稼働し続ける。
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