JPH10504656A - 内孔がコートされたコヒーレントで可撓性のある中空繊維導波管およびその製造方法 - Google Patents

内孔がコートされたコヒーレントで可撓性のある中空繊維導波管およびその製造方法

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JPH10504656A JP7519075A JP51907595A JPH10504656A JP H10504656 A JPH10504656 A JP H10504656A JP 7519075 A JP7519075 A JP 7519075A JP 51907595 A JP51907595 A JP 51907595A JP H10504656 A JPH10504656 A JP H10504656A
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ジェムズ エイ. ハリントン
トッド シー. エイベル
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Abstract

(57)【要約】 入力赤外レーザ光線の優れた横空間的コヒーレンスを保持することができかつ該光線のかなりのパワーを低減衰で伝送する耐久性の高い可撓性の中空繊維導波管(1)。本発明は、好ましくは、小直径で薄壁のシリカガラスのチューブ(3)、該チューブの外面上の保護コーテイング(2)、該チューブ(3)の内面上の充分な反射層(4)、および該反射層(4)の露出面上の、対象の波長に対して最適な厚みを有する誘電膜で構成されている。繊維(1)は、内孔の平滑度を維持する方法で製造される。

Description

【発明の詳細な説明】 内孔がコートされたコヒーレントで可撓性のある 中空繊維導波管およびその製造方法 発明の背景 1. 発明の分野 本発明は、赤外線を伝送するための導波管に関し、さらに詳しくは、低減衰で 中間赤外線を伝送する可撓性のある中空繊維導波管に関する。 2. 関連技術の説明 可視、近紫外及び近赤外のレーザからの放射光は、簡単で強靭で安価で非毒性 の固体酸化物ガラス繊維(solid oxide-glass fiber)によって充分に伝送され る。しかし、中間赤外レーザからの放射光線を、その光線を適用したい点まで輸 送するための送達システムを案出するには根強い問題点がある。これら波長のレ ーザ光は、大部分の固体では充分に伝送されない。用途が工業用であろうと外科 用であろうと、中間赤外線の満足すべき送達システムとしては、以下のことがな されなければならない。すなわち、(1)特定の用途に対して妥当な作動距離で 、大きな最終光学系(final optic)を必要とせずにフォーカルスポットの大き さを直径0.5mm以下(好ましくは0.1mmまで)にてきる、(2)少なく とも数十ワットの平均電力を低減衰で伝送する、(3)移動に対する抵抗がほと んど なく、適用場所への接近とその場所の観察を妨害する大きさが最小で、かつ出力 特性が実質的に変化することなく、適用場所のまわりで容易に操作される、そし て(4)簡単で強靭でそして比較的安価である、ことが実現できていなければな らない。外科用途の場合、送達システム自体が患者に対して危険であってはなら ない(例えば、体液に可溶の毒性物質を含有する繊維のように)。レーザ応用の 技術分野の当業者であれば、集束性(focusability)に優れかつ出力特性が変化 しないための条件は、必然的に、レーザがガウスモードまたはTEM00モードで 作動し、かつその送達システムがそのモードを実質的に劣化させないことである 、ということが分るであろう。 差迫って現在関心のあるレーザの波長(約2.5〜12μm)に対して、いま まで満足すべき送達系が全くなかった。多関節形アームは、優れたビーム品質と 優れた伝送性を提供するが、扱いにくく複雑でかつ高価であり、再調整をしばし ば行う必要がある。この波長領域に用いる固体繊維は、ビーム品質が劣り伝送性 能がまあまあで、一般に毒性でかつ高価であり、そしてごく限られた回数でしか もかなり限られた程度しか曲げることができない。したがって、この技術分野で は、中空導波繊維を使用する試みがなされてきた。 従来技術の中空のn>1の導波管は、ビーム品質が劣っている(横方向空間的 コヒーレンス(transverse spatial coherence)が劣っている)。Gregoryおよ びHarringtonの図12B、ならびにCroitoru他、“Chararcterization of hollo w fibers for the transmission of infrared radiation”、Appl.Opt.、29 巻W1805〜1809頁(1990年4月20日)の図5と6、およびDror他 、“Hollow Tubes for Transmitting IR Laser Energy for Surgery Applicatio ns”、ICALEO ’89(1月15〜20日、ロス アンゼルス)に提出、は、従来技術の中空n>1導波管の特性の代表的なもので ある。このような導波管は、伝送性がまあまあである。 一典型的に、MatsuuraおよびMiyagi、“Low-loss metallic hollow waveguides coated with durable and nontoxic ZnS”、Appl.Phys.Lett.、61巻、16 22〜1623頁(1992年10月5日)に開示されているような導波管は、 優れている。コーティングに対する支持構造として役立つ金属製管壁を有する導 波管(例えば、Laakman他の米国特許第5,005,944号およびLevyの米国 特許第4,913,505号に開示されている導波管)は、かなりの電力を扱え るが、よくても半可撓である。プラスチック製管壁を有する導波管(例えば、Cr oitoru他の米国特許第4,930,863号に開示されている導波管)は、可撓 性であるが、よくてもパワー取扱性能(power-handling capability)が限界に 近く、損失が大きく、コヒーレンス性に欠けている。したがって、この導波管は 、主として信号を扱うのに適している。例えば、Comteの米国特許第3,436 ,141号、Marcatiliの米国特許第3,583,786号、およびOnoda他の米 国特許第3,963,828号に開示されているようなさらに以前の装置は、今 日関心を持たれている波長での今日関心を持たれている用途に対して有用である ことは、証明されていない。 屈折率が1未満の中空導波繊維は、多くの用途に必要な伝送特性と可撓性には 両方ともまだ到達していない。しかし、他の局面では、これらの導波繊維は、選 択された波長では全く良好である(GregoryおよびHarrington、“Attenuation, modal and polarization properties of n<1,hollow dielectric waveguides” 、Appl.Opt.、32巻、5302〜5309頁(1993年9月20日)を参照 。 本発明は、損失が比較的少なくかつTEM00モードを劣化させる ことなくレーザ光線を伝送する可撓性のある中間赤外レーザ伝送媒体に対する要 求を満たす導波管およびその製造方法を提供するものである。 発明の概要 本発明は、可撓性のある中空繊維導波管およびその製造方法の発明である。本 発明の導波管は、かなりの平均パワー(例えば、約500Wまでの平均パワー) または2μm未満〜約20μmのスペクトル領域内の設計波長またはその近傍の パルスエネルギーを受入れることができる。このパワー/エネルギーは、TEM00 レーザから本発明の導波管の近位端(近い側の端部=手前端)に入力され、ほ ぼHE11繊維の固有モードで低い減衰で、導波管の遠位端(遠い側の端部=後方 端)まで伝搬する。その遠位端で、このパワー/エネルギーは、目立った減損な く、あたかも入力TEM00固有モードの単なる延長であるかのように放出される 。本発明のいくつかの実施態様では、その空間プロフィール(spatial profile )が入力でのそれと異なっている。 本発明の導波管は、簡単で、強靭で、製造費が比較的安価で、内科/外科の用 途に利用するのに安全である。本発明による繊維は、その入力端で可視光線をも 受け入れ、その光の有用な量を導波管の内孔および/または環状壁を通して出力 端まで伝送して、可視照明および/または赤外レーザ照射を照準する(狙いを定 める)ための補助を行うことができる。 本発明の装置の一般的な実施態様は、内径が約2.5mm未満で内面が滑らか な内孔を有する中空可撓管を備えている。しかし、好 ましい実施態様では、内径が0.5mmである。この管としては、市販されてい る、可撓性があって壁の厚みが薄いシリカガラス管が好ましく、また摩耗および 物理的減損に対して保護する保護シースをバレルの外表面に有するものが好まし い。中間赤外線の波長領域を光学的に反射する物質の層を、内孔の表面上に、出 来上がりの内孔が上記波長で光学的に平滑であるようなやり方で、内孔の面に堆 積させる。誘電膜を、上記反射層の露出面上に、出来上がりの誘電膜が反射層と の界面および空気との界面の両方において平滑であるように、そしてその誘電膜 の厚みが設計波長に適合するように、生成させるかまたは堆積させる。以下に説 明する好ましい実施態様は、反射層として銀を使用し、誘電膜としてヨウ化銀を 使用する。他の実施態様では、反射層として金属を用い(例えば、金、銀、アル ミニウム、ニッケル、白金、モリブデンおよび亜鉛)、および無機化合物(例え ば、臭化銀、ヨウ化銅、セレン化銅、硫化銀、セレン化亜鉛および硫化亜鉛)の ような他の誘電膜が用いられる。上記背景および以下の説明から、本発明の装置 が入力ビームの優れた品質(優れた横方向空間的コヒーレンス)を保護し維持し て、従来技術に対して質的改善をすることが明らかであろう。 また、本発明は、そのような装置の製造方法をも提供するものであり、平滑な 内孔を有する管(例えば、ガラス質管)から出発し、内孔の平滑度を減損せずお よび/または反射層が平滑な反射面に「平らに仕上がる」溶液と方法を用いて内 孔に反射層をめっきし、次に内孔の平滑度を減損しない溶液と方法を用いて、反 射層の露出面上に適切な厚みの誘電膜を生成させる、各ステップを含んでいるも のである。 本発明の好ましい実施態様の詳細を、添付図面と以下の説明によ って述べる。本発明の詳細が一旦分かれば、多くの追加の改変は、当該技術分野 の当業者にとって自明になるであろう。 図面の簡単な説明 図1は、本発明の光ファイバーの実施態様の概略端面図であり、本発明の光フ ァイバーの構造を示す。 図2は、本発明にしたがって製造された光ファイバーの、2種の異なる設計波 長に対するスペクトル応答を示すグラフである。 図3は、本発明にしたがって製造されたいくつかの異なる光ファイバーに対す るスペクトル干渉効果(spectral interference effect)を示すグラフである。 図4は、本発明にしたがって製造された光ファイバーからのパワー出力の空間 分布の三次元投影グラフであり、その入力はCO2レーザによって正しく照射さ れている。 図5は、本発明にしたがって製造された、内孔の大きさが異なるいくつかの光 ファイバーの性能対曲げの関係を示すグラフである。 図6は、本発明にしたがって製造された光ファイバーが性能の理論的限界にい かに近いかを示すグラフである。 図7は、本発明にしたがって製造された光ファイバーのパワー取扱性能を示す グラフである。 図8は、本発明にしたがって製造された光ファイバーに対する誘電膜の厚みを 最適化することおよび制御することの重要性を示すグラフである。 各種の図面における同じ参照番号および名称は、同じ部材を意味する。 発明の詳細な説明 この説明全体を通して、示されている好ましい実施態様と実施例は代表例とみ なすべきであり、本発明を限定するとみなすべきではない。 図1は、インコヒーレント源とコヒーレント源の両者から赤外線を伝送する、 本発明の好ましい実施態様によって構成した中空繊維の導波管1を概略図的に示 す。保護シース2(ポリマーコーティング、ポリイミド、シリコーン/ナイロン 、金属などの材料でよい)が、市販の薄い壁のシリカガラスチュービング3のよ うな、滑らかな内孔を有する中空繊維導波管のバレルの外面のまわりまたは上に 形成されていることが好ましい。本発明の導波管1は、人体内の組織部位に切断 用放射光線(cutting radiation)を運ぶような用途に適切な厚みのものが好ま しい。したがって、本発明のチューブ3は、本発明の導波管を可撓性にする(す なわち、10cm未満の半径まで容易に曲がる)外径でなければならない。シー ス2としては、チュービングを、摩耗などの機械的減損から保護し、チュービン グ3を物理的に減損させる湿気や他の物質に対してシールするものが好ましい。 反射層4は、反射層4として滑らかな外面を保持する方式でまたは反射層4が 滑らかな反射面に「平らに仕上がる」ように、チュービング3の内孔上に堆積さ れる。反射層は、厚さが1μm未満の銀が好ましい。しかし、他の実施態様では 、反射層は異なる厚みのことがある。さらに、他の実施態様では、反射層として 金属類(例えば、金、銅、アルミニウム、白金、モリブデン、亜鉛およびニッケ ルなど)および半導体(例えばゲルマニウムなど)を用いられることがある。誘 電膜5は、屈折率が反射層4より小さくて、反射層4の内孔上に、その露出面の 平滑度を実質的に保持するかまたは改善するやり方で、形成させるかまたは堆積 させる(すなわち、「生成させる」)。誘電膜5は、導波管1の内孔の反射率を 増強する。誘電膜の正確な厚みは、光学測定法で測定され、特定の赤外線波長の 損失が最低になるよう注意深く制御される。誘電膜5の厚みは、約0.1μm〜 0.8μmが好ましい。好ましい実施態様では、誘電膜はヨウ化銀である。しか し、他の実施態様では、誘電膜は無機化合物でもよい(例えば、臭化銀、ヨウ化 銅、セレン化銅、硫化銀、セレン化亜鉛および硫化亜鉛などがある)。 誘電膜5の内側露出面は、導波管1の好ましくは中空の内容積6を画定し、そ の内容積には空気、他のガスもしくはガス混合物、真空または好ましくは屈折率 が約1に等しい他の媒体が入っている。反射層4と誘電膜は、最終の導波管が特 に、赤外波長における損失が極めて小さい導波管を製造するため内孔に特別のコ ーティングを堆積させた可撓性のチューブであるように、薄くて可撓性であるこ とが好ましい。本発明による導波管は、工業用の溶接、切断および熱処理に用い る高パワー(<500ワット)の赤外レーザ光線を送達するのに用いることがで きる。また、本発明には、約2.0〜20μmで作動する高帯域赤外線ファイバ ーセンサ(broadband infrared fiber sensor)としての用途がある。この役割 で、本発明の導波管は、赤外線信号を遠隔の光検出器に中継する。特に、これら の導波管は、遠隔地での分光法、および放射測定法(温度測定法)の用途に光フ ァイバーリンクとして役立てることができる。 好ましい実施態様で、反射層4を設ける前の導波管1の内径は、 約1.0mm未満〜約100ミクロンであり、このことによって優れた伝送特性 と優れた機械的可撓性が与えられ、特に、大きさが小さいので内科用に適してい る。 好ましい実施態様で、仕上げ加工前のチュービング3の内孔の平滑度は約0. 05ミクロン以下である。仕上げ加工後の導波管は、平滑度が類似していること が好ましい。このような平滑度が本発明の高い性能特性に大きく寄与しているこ とが見出されたのである。この平滑度は、一般にガラスまたはガラス様の中空繊 維のチューブによってのみ得ることができる。しかし、本発明には、上記の平滑 度で製造できるいずれの可撓性チュービングも含まれる。 本発明にしたがって製造された導波管の遠位端で出力されるレーザビームの空 間プロフィールは、導波管の内孔の直径、入力レーザビームの純度および導波管 の曲げ半径に依存している。一般に、内孔が小さければ小さいほど、一層純粋な モードになる。したがって、遠位端のレーザビーム出力の空間プロフィールは、 近位端のレーザビーム入力の空間プロフィールに比較的類似している。これは、 内孔が小さければ小さいほど、底次モード(lower-order mode)よりも高次モー ド(high-order mode)に対してより大きな損失を起こすためである。内孔が比 較的小さい導波管(例えば、約1.0mm)は、導波管の近位端で光ファイバー 中に放射されるTEM00モードを最高に保持する。 波長が約2.0μm〜約20μmの中間赤外線に対して、減衰が非常に少なく かつ横方向空間的コヒーレンスが高い、約3m長の中空光ファイバーを、本発明 を用いて製造することができる。 実施例 本発明の好ましい実施態様の、内孔が滑らかで壁厚が薄いシリカガラスのチュ ービング3(外側に保護ポリマーシース2を具備するものが好ましい)はいくつ かの市販元から入手できる(例えば、米国ニュージャージー州スターリング所在 のFiberguide Industries社および米国アリゾナ州フェニックス所在のPolymicro Technologies社など)。ガラスは、高いパワー取扱性能を有する(例えば、約 500ワットまでの平均パワーが実証されている)ため、好ましい。本明細書で 考案される本発明の実施態様は、内孔の直径が700、530および320μm であるが、これらは代表例として提供されるものであり、本発明を限定するもの ではない。これらの光ファイバーは、内孔の平滑度が0.05ミクロンに過ぎな い。これら光ファイバーは、市販元から受入れたままで使用することが好ましい 。したがって、本発明の好ましい実施態様では、エッチング法を全く使用しない 。チュービング3の内孔は、反射層4の露出面の平滑度を維持するように、反射 層4(例えば、銀、金、銅、アルミニウムなど)をメッキする。このメッキ法に ついては、以下に詳細に述べる。次に、予め決められた屈折率を有しかつ設計波 長に対して最適の厚みを有する平滑な誘電膜5(好ましくはヨウ化銀)を、反射 層4の表面に形成させる。これらのことを以下に詳述する方式で組合せて実施す ることが本発明の新規な方法であり、本発明の新規な光ファイバー導波管1が製 造される。 前処理:エッチング/増感/活性化 銀のコーティングを用いて反射層4を形成させる本発明の一実施態様では、ポ リマーでコートされたチュービング3が、入手したままの状態で、前処理をしな いで用いられる。前処理は、従来技術の中空光ファイバーがコヒーレントでなか った原因の一部分と考えら れる。というのは、このような前処理によって、基材の表面すなわち反射層の表 面がくぼみやその他で粗くされる(光の波長の尺度で)と考えられるからである 。しかし、金および銅などの他の金属を用いて反射層4を形成する別の実施態様 では、金および銅をコートする技術では標準になっているチュービング3に対す る前処理が必要である。また銀、金および銅以外の金属でチュービングをコート する前にも前処理は必要である。 銀の溶液 本発明の一実施態様によれば、銀溶液は、純度が99.999%の硝酸銀(A gNO3)約1.15gから始めて、蒸留脱イオン水(H2O)約400mlに溶 解して製造される。水酸化アンモニウム水溶液(NH4OH、15%)を一度に 一滴づつ添加して、褐色沈澱を生成させ、溶液が透明になるまで続ける。次に、 蒸留水100mlに水酸化ナトリウム(NaOH)約0.22gを溶解した溶液 を、上記硝酸銀/水酸化アンモニウム溶液に添加して、濃厚な褐色沈澱を生成さ せる。次に、水酸化アンモニウムを、一度に一滴つづ添加し、溶液が透明になる まで続ける。 還元溶液 蒸留脱イオン水で約500mlまで希釈したデキストロース(C6H12O6、5 重量%水溶液)約22.5mlからなる還元溶液を用いる。他のこのような還元 溶液は当該技術分野で公知であり、使用することができる。 銀めっき法 チュービング3は、水平または垂直に配置することが好ましい。 上記の銀溶液と還元溶液を、ほぼ同量づつ、チュービング3の入口の直前のT字 形継手中で混合することが好ましい。目標の波長はも とより、製造される導波管の内孔の大きさによって、使用される溶液の容積は変 わる。CO2レーザの波長の場合、700μmの内孔の光ファイバーには各溶液 を各々約500ml/2時間使用し、一方530μmと320μmの光ファイバ ーには各々、各溶液を約100ml/1時間使用する。Er:YAGレーザ波長 の場合、700μmの光ファイバーには各溶液を約100ml/30分間使用し 、そして530μmと320μmの光ファイバーには各々、各溶液を約50ml /30分間使用する。これらの溶液は、溶液が入るチュービング3の末端におけ る圧力を、例えばペリスタポンプによって上昇させるか、またはチューブの反対 側の末端における圧力を例えば真空ポンプによって低下るかして、チュービング 3中を強制的に通過させる。チュービング3は、水平である場合、一層均一なコ ーティングを得るため、めっき中、その長軸上を約180°回転させることが好 ましい。追加して、または代わりに、めっき手順の中間でチューブの両端の位置 を逆にするか、または該溶液を、予め決められた時間チューブ3を強制通過させ 、次いで別の予め決められた期間チューブ3中を引戻して、一層均一なめっきを 容易に行えるようにすることができる。さらに、本発明は、一実施態様によれば 、該溶液は、チューブ3を流動通過させる時間の少なくともいくらかの時間再循 環させる。メッキされたチュービング3は、次に、好ましくは非反応性のすすぎ 溶液、例えばエタノール(エチルアルコール、CH3CH2OH)ですすぎ、次い で、例えば圧縮空気を吹き付けることによって乾燥する。各溶液の量と、各溶液 を強制通過させる速度は、実験に基づいて決定した。 ヨウ素化 好ましい実施態様で、1gのヨウ素を添加した約100mlのシ クロヘキサンの溶液を、加温超音波浴中で混合する。得られた溶液をほぼ室温ま で冷却させる。生成した溶液を、内孔の大きさ、目標の波長および使用されるポ ンプの種類によって、所定量を計り出して使い、損失が最低で回析が制限された (すなわち、空間的にコヒーレントなまたはガウス分布状の)出力が得られるよ うな最適のヨウ化銀層を生成させる。例えば、CO2波長において、700μm の光ファイバーの場合、ヨウ素/シクロヘキサン溶液を、ペリスタポンプを使っ て約22ml/5minの流量でチュービング3中を強制通過させるか、または 真空ポンプを使用して約50ml/4.5minの流量で強制通過させることが 好ましい。530μmの光ファイバーの場合、好ましい値は、ペリスタポンプに よる約20ml/4minの流量か、または真空ポンプによる約50ml/4m inの流量である。320μmの光ファイバーの場合、ペリスタポンプを使用す る約15ml/3minの流量が好ましい(この場合、真空ポンプは、上記溶液 が導波管1の内側で凍結するので使用できない)。Er:YAG波長の場合、7 00μmの光ファイバーは、上記いずれかのポンプを用いて約2.5ml/0. 5minの流量を採用することが好ましい。530μmの光ファイバーは、いず れかのポンプを用いて約4ml/1minの流量を採用することが好ましい。3 20μmの光ファイバーの場合、ペリスタポンプを用い約2.0ml/0.5m inの流量を採用することが好ましい。上記いずれの場合も、各々圧力は、該溶 液が凍結しないよう制御しなければならない。いずれにせよ、得られたチュービ ング3は、エタノールなどの非反応性すすぎ溶液ですすぐことが好ましく、次い で例えば圧縮空気を吹きつけることによって乾燥する。その結果、導波管1が完 成する。上記は、限定するように解釈すべきではない。 例えば、別の一実施形態では、臭素化が有効であり、シクロヘキサン以外の健康 に対する作用を無視できる非極性溶媒が有用である。 考察 図2、3および8は、本発明によって、誘電膜の最適の厚みを決定して提供す ることによって、選択されたスペクトル領域に対して損失がいかに最小になるか を示す。誘電膜の厚みを適正に制御することは、損失を最小にするのに重要であ る。本発明によれば、内孔が小さい光ファイバーの場合でも、誘電膜5の厚みを 正確に制御することができる。 図4は、本発明によって構成された導波管の優れたモード態様(mode behavio r)を示す。その出力は、GregoryおよびHarrington(1993年)の図12Aお よび図13とほとんど同じであり、本発明の製造方法が内孔表面を劣化させない ことを示している。本発明の中空繊維導波管は、モード混在(mode-mixing)を 起こして(最初はモードが整合している場合)結果的に曲率半径が変化するにつ れて過剰の曲げ損失と出力分布の実質的変化とともに多モード出力を起こすとい うことのない、唯一のn>1の導波管である。導波管内孔の平滑度が重要である ことは、従来技術では教示されていないし、このような平滑度は従来得ることが できなかった。 図5と6は、本発明に従って構成した導波管が理論的限界に近い減衰を示すこ とを実証している。Croitoruらの米国特許第4,930,863号の教示のよう な従来技術で製造された導波管は、比較すると、約300倍劣っている。 図5と8は、本発明にしたがって製造した導波管1の、優れた可撓性と低い曲 げ損失を示し、そして図7は、導波管1のパワー取扱性能を示す。本発明による 導波管は、内孔が700μmの繊維導波 管の場合0.1dB/mと低い損失であり、単一モードの出力に近いことが測定 されたのである。内径が500μmに近い本発明の導波管は、9μm線のCO2 レーザに対して用いると、損失は0.3dB/mと低い。2.94μmのEr: YAGレーザ波長では、内径が約700μmの導波管の場合、損失は0.3dB /mを越える。500μmの内孔の場合、わずか約1.7dB/mの損失で、曲 げ半径を5cmと小さくすることが可能である。本発明の中空ガラス導波管は、 米国特許第4,930,863号のプラスチック製導波管を用いてCroitoruが教 示しているような同等な従来技術の導波管と比べて、損失が約1/275である 。このことは、少なくとも一部分は、反射層4と誘電膜5の極めて平滑な露出内 面を保持する本発明の能力が原因である。その結果、散乱損失が低下し、かつモ ード変換が最小になる。本発明の損失が小さいことは、一部は、誘電膜の厚みが 注意深く制御されていることも原因である。さらに、本発明の導波管の特性に時 間の経過に伴う変化が全くみとめられず、そして少なくとも一つの本発明の繊維 導波管は、エチレンオキシドによる病院グレードの滅菌の後に良好に作動した。 表面が粗いと、特に曲げた場合、損失が高くなる。さらに、本発明の導波管は、 耐久性が高い(rugged)ので、約20ワットを超えるパワーを伝送すると容易に 溶解することがある従来技術のプラスチック製繊維導波管に比べて、かなり高い パワーに耐えることができる。 本発明は、簡単な溶液化学と安価な可撓性ガラスチュービングを用いて製造さ れる単純な構造を提供する。本発明は、上記の諸損失が、本発明の導波管の内孔 の露出内面の平滑度が極めて優れているために、非常に小さい点で、従来技術と 異なっている。また、本発明は、非常に高度な可撓性と優れた横方向空間的コヒ ーレンスを保 持しかつ非毒性である。 本発明のいくつかの実施態様を説明してきたが、本発明の思想と範囲から逸脱 することなく各種の変形を行うことができることは、理解されるであろう。例え ば、本発明の一実施態様による導波管は、バレルのまわりに保護外側コーティン グまたはシースを備えている。このような実施態様では、上記コーティングまた はシースは、導波管にボンド付けしてもよい。しかし、本発明の導波管は、代わ りに、そのようなシース中に取外し可能に挿入してもよい。他の実施態様で、導 波管は、熱を加えると導波管の外面に順応するカバリング(「熱収縮チュービン グ」として一般に知られている)で保護してもよい。さらに、例えば、内科の用 途などの極めて限られた期間、導波管が使用される用途の場合、導波管はそのよ うなコーティングで保護されなくてもよい。中空繊維の内側露出面に金属をなめ らかに適用する手段はいずれも、本発明の導波管を製造するのに使用することが できる。また、反射層を堆積させるのに使用される溶液は、1種の単独金属を含 めて金属合金を含むいずれの反射性物質でもよい。さらに、本発明の実施例の上 記説明は、反射層の形成に使用される物質として銀を使用することに集中してい るが、高い反射率を有しかつ中空繊維の内孔を流通させることによって該内孔の 露出内面に滑らかに堆積させることができるいずれの物質も、本発明の範囲内に ある。さらに、適当な屈折率を有しかつ反射層の露出表面に堆積させることがで きる誘電物質も本発明の範囲内にある。 したがって本発明は、特定の例示実施態様に限定されるべきではなく本明細書 の特許請求の範囲によってのみ限定されると解すべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM, AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE ,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK, LR,LT,LU,LV,MD,MG,MN,MW,M X,NL,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SI,SK,TJ,TT,UA,UZ,VN (72)発明者 エイベル トッド シー. アメリカ合衆国 ニュージャージー州 08701 レイクウッド ヒルリッジプレイ ス 12 (72)発明者 ハーシュ ジェフリー アメリカ合衆国 ニュージャージー州 08542 プリンストン チェスナットスト リート 51

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.表面が滑らかな内孔、その内孔の表面に堆積された反射層、およびその反射 層の露出面上に形成された誘電膜を具備し、中間赤外電磁波線を伝送するのに用 いる中空導波管の製造方法であって、 (a)内孔の近位端と遠位端の間に圧力差を生じさせることによって、反射性物 質を含有する第一溶液を内孔の表面に接触させて、本質的に不透明の反射性物質 の被膜を内孔の表面上に堆積させるステップと、 (b)内孔の近位端と遠位端の間に圧力差を生じさせることによって、反射性物 質の被膜の露出面に第二溶液を接触させて、厚みを制御できる誘電物質の被膜を 、反射性物質の被膜の露出面上に形成させるステップと を含んでなる製造方法。 2.反射性物質が金属合金である請求の範囲1記載の方法。 3.金属合金が、 (a)金、 (b)銀、 (c)銅、 (d)アルミニウム、 (e)ニッケル、 (f)白金、 (g)モリブデン、および (h)亜鉛 からなる群から選択される少なくとも1種の金属を含有している請求の範囲2記 載の方法。 4.反射性物質が半導体である請求の範囲1記載の方法。 5.半導体がゲルマニウムである請求の範囲4記載の方法。 6.第一溶液が単糖類を含有している請求の範囲1記載の方法。 7.第一溶液がデキストロースを含有している請求の範囲1記載の方法。 8.誘電膜が無機化合物である請求の範囲1記載の方法。 9.誘電膜が、 (a)臭化銀、 (b)ヨウ化銅、 (c)セレン化銅、 (d)硫化銀、 (e)セレン化亜鉛、および (f)硫化亜鉛 からなる群から選択される化合物である請求の範囲8記載の方法。 10.さらに、反射性物質の層を堆積させた後、非反応性のすすぎ溶液で内孔を すすぐステップを含んでなる請求の範囲1記載の方法。 11.さらに、反射性物質の被膜の露出面上に誘電膜を形成させた後、非反応性 のすすぎ溶液で内孔をすすぐステップを含んでなる請求の範囲1記載の方法。 12.第一溶液を内孔の表面に接触させる、内孔の近位端と遠位端との間の圧力 差を、ペリスタポンプで発生させる請求の範囲1記載の方法。 13.第一溶液を内孔の表面に接触させる、内孔の近位端と遠位端の間の圧力差 を、真空ポンプで発生させる請求の範囲1記載の方法。 14.第二溶液を反射層に接触させる圧力差をペリスタポンプで生成させる請求 の範囲1記載の方法。 15.第二溶液を反射層に接触させる、内孔の近位端と遠位端の間の圧力差を、 真空ポンプで生成させる請求の範囲1記載の方法。 16.第一の予め決められた期間、内孔の近位端の圧力が内孔の遠位端の圧力よ り大であり、そして第一の予め決められた期間の後に起こる第二の予め決められ た期間、内孔の近位端の圧力が内孔の遠位端の圧力より小さい請求の範囲1記載 の方法。 17.第一の予め決められた期間、内孔の近位端の圧力が内孔の遠位端の圧力よ り小さく、第一溶液が、第一期間の少なくとも一部の期間、内孔の表面に接触し 、そして第一の予め決められた期間の後に起こる第二の予め決められた期間、内 孔の近位端の圧力が内孔の遠位端の圧力より大であり、第一溶液が、第二期間の 少なくとも一部の期間、内孔の表面に接触する請求の範囲1に記載の方法。 18.中間赤外電磁波線を伝送する導波管であって、 (a)約1.0mmより小さくかつ滑らかな内孔表面を有する内孔を具備する中 空の可撓性チューブと、 (b)内孔の表面上に配置され、その露出面が内孔の表面とほぼ同様に滑らかで ある反射層と、 (c)反射層の滑らかな露出面上に形成され、その厚みが中間赤外線の特定の波 長に対して選択され、かつその露出面が反射層の表面とほぼ同様に滑らかである 誘電膜、 を含んでなる導波管。 19.誘電膜の屈折率が反射層の屈折率より小さい請求の範囲11記載の導波管 。 20.内孔を有する滑らかな内表面の基材と、その内孔の表面上に配置されてい て露出面が内孔の表面とほぼ同様に滑らかな反射層と、その反射層の滑らかな露 出表面上に配置されていて厚みが中間赤外 線の特定の波長のために選択された誘電膜とを具備してなり、そして前記内孔の 直径が1.0mmより小であることを特徴とする、中間赤外電磁波線を伝送する 導波管であって、 (a)内孔の第一末端と内孔の第二末端との間に圧力差を生じさせることによっ て、滑らかな内部表面の基材を通って反射性物質を含有する第一溶液を進ませて 、前記内孔の表面上に反射性物質の被膜を堆積させるステップと、 (b)内孔の第一末端と内孔の第二末端との間に圧力差を生じさせることによっ て、滑らかな内部表面の基材を通って第二溶液を進ませて、反射性物質の被膜の 露出表面上に、厚みを制御することができる誘電物質の被膜を生成させるステッ プと、 を含んでなる方法で製造される導波管。 21.ほぼ無限の曲率半径で9〜11μmの波長の損失が1dB/mより小さく 、かつ約10cmの曲率半径で9〜11μmの波長の損失が1.5dB/mより 小さくて、近ガウスモードの中間赤外電磁波線を伝送する導波管であって、 (a)内孔の第一末端と内孔の第二末端との間に圧力差を生じさせることによっ て、滑らかな内部表面の基材を通って反射性物質の第一溶液を進ませて、前記内 孔の表面上に反射性物質の被膜を堆積させるステップと、 (b)内孔の第一末端と内孔の第二末端との間に圧力差を生じさせることによっ て、滑らかな内部表面の基材を通って第二溶液を進ませて、反射性物質の被膜の 露出面上に、厚みを制御することができる誘電物質の被膜を生成させるステップ と、 を含んでなる方法で製造される導波管。 22.ほぼ無限の曲率半径で3μmの波長の損失が1dB/mより 小さく、かつ約10cmの曲率半径で3μmの波長の損失が1.5dB/mより 小さくて、近ガウスモードの中間赤外電磁波線を伝送する導波管であって、 (a)内孔の第一末端と内孔の第二間端との間に圧力差を生じさせることによっ て、滑らかな内部表面の基材を通って反射性物質の第一溶液を進ませて、前記内 孔の表面上に反射性物質の被膜を堆積させるステップと、 (b)内孔の第一末端と内孔の第二末端との間に圧力差を生じさせることによっ て、滑らかな内部表面の基材を通って第二溶液を進ませて、反射性物質の被膜の 露出面上に、厚みを制御することができる絶縁物質の被膜を生成させるステップ と、 を含んでなる方法で製造される導波管。 23.内孔を有する滑らかな内表面の基材と、その内孔の表面上に配置されてい て露出面が内孔の表面とほぼ同様に滑らかな反射層と、その反射層の滑らかな露 出表面上に配置されていて厚みが中間赤外線の特定の波長のために選択された誘 電膜とを具備してなり、そして前記内孔の直径が2.5mmより小であることを 特徴とする、中間赤外電磁波線を伝送する導波管であって、 (a)滑らかな内部表面の基材を反射層でめっきするステップと、 (b)上記反射層の上に誘電膜を形成させるステップと、 を含んでなる方法で製造される導波管。 24.ほぼ無限の曲率半径で9〜11μmの波長の損失が1dB/mより小さく 、かつ約10cmの曲率半径で9〜11μmの波長の損失が1.5dB/mより 小さくて、近ガウスモードの中間赤外電磁波線を伝送する導波管であって、 (a)滑らかな内部表面の基材を反射層でめっきするステップと、 (b)上記反射層の上に誘電膜を堆積させるステップと、 を含んでなる方法で製造される導波管。 25.ほぼ無限の曲率半径で3μmの波長の損失が1dB/mより小さく、かつ 約10cmの曲率半径で3μmの波長の損失が1.5dB/mより小さくて、近 ガウスモードの中間赤外電磁波線を伝送する導波管であって、 (a)滑らかな内部表面の基材を反射層でめっきするステップと、 (b)上記反射層の上に誘電膜を堆積させるステップと、 を含んでなる方法で製造される導波管。
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