【発明の詳細な説明】
イソシアネート末端ポリウレタンプレポリマー
を分散させるための装置と方法 関連出願副分類
本出願は、係属中の米国出願番号第08/528,936(1995年9月1
5日)の一部継続出願である。発明の分野
本発明は、イソシアネート末端ポリウレタンプレポリマーを水に分散させるた
めの装置と方法に関する。発明の背景
軸流を生成するためドラフトチューブ内に傾斜(pitched)羽根タービンを有
するダイナミックミキサーは、材料を連続的に、乳化、均質化、および分散させ
るために有用な混合機であることが知られている。このような混合機について述
べている文献に、例えば、下記を挙げることができる。
日本実用新案登録第1,148,021号(Canan K.K.)では、容器内に軸流
を生成するため設計されたタービン型ダイナミックミキサーを開示している。
Tokushu Kika Kogyo Co.Ltd(大阪、日本)による“T.K.Homomic Line Flow
”と題する製品パンフレットに、計量供給ポンプによって送ることができる材料
を、乳化、均質化および分散させるために有用なタービン型ダイナミックミキサ
ーが記載されている。このミキサーは、また連続的に溶媒に数種の樹脂溶液を溶
解するために有用であると記載されている。しかしながら、この文献はイソシア
ネート末端ポリウレタンプレポリマーを水に分散させるための前記ミキサーの使
用については開示していない。
一般に、水分散性イソシアネート末端ポリウレタンプレポリマーは、化学量論
的に過剰量のポリイソシアネートを、例えば、ポリオールやポリアミンのような
活性水素原子を含む化合物と反応させて形成する。このプレポリマーは、機械的
攪拌を用いて水に分散し、次に例えば、水溶性アミンのような化合物と反応させ
る。ここで得られた生成物が水系ポリウレタン尿素ポリマーである。
これらプレポリマーを分散させるために最もよく用いられる装置は、固定子−
回転子とピンのダイナミックミキサーである。このようなミキサーは、単位容積
当たりの高いエネルギー入力と短い滞留時間を用いて、このプレポリマーを水に
迅速分散させるよう設計されている。例えば、米国特許第4,742,095号
(Mobay Corporation,Pittsburg,PA,米国)では、約500回転/分(rpm
)ないし8,000rpmの速度、約0.3ワット/cm3ないし10.0ワッ
ト/cm3の攪拌ワット数および少くとも約0.1リットルの混合容積で動作す
る固定子−回転子とピンのダイナミックミキサーを述べている。前記ミキサーに
おける平均滞留時間は約1秒ないし30秒である。
本発明の装置と方法を開示するものではないが、他の関連特許には、英国特許
第1,414,930号、同第1,432,112号および同第1,428,9
07号、ならびにドイツ出願公開公報第2,347,299号が挙げられる。
これらダイナミックミキサーの欠点には、短くした滞留時間では均一な粒子の
分散体を生成できず、単位容積当りの高いエネルギー入力によって、剪断誘導型
の不安定化作用を生じさせ、沈降が増加するようにできる点が挙げられる。
水系ポリウレタン尿素ポリマーの性能特性を向上させるため、疎水性、結晶性
および粘度が増大したことを特徴とするイソシアネート末端ポリウレタンプレポ
リマーを形成することが必要となる場合が多い。このようなプレポリマーは、水
に分散させることが容易ではなく、沈降が実質的に無い均一な粒子の分散体を形
成するためには、長い滞留時間や単位容積当りの低いエネルギー入力を必要とす
る。
したがって、長い滞留時間および単位容積当りの低いエネルギー入力を用いて
、水にイソシアネート末端ポリウレタンプレポリマーを分散させることができる
装置と方法に対する要望が続いている。発明の概要
本発明は、イソシアネート末端ポリウレタンプレポリマーを水に分散させるた
めの装置と方法に関する。本発明の装置は、
a)1)少くとも1種のポリイソシアネートと、
2)少くとも1種の親水性残基(moiety)で置換することができる少くと
も1種のポリオールおよび/またはポリアミン成分と、
の反応生成物である水分散性NCO末端ポリウレタンプレポリマーを含有する少
くとも1個の反応容器と、
b)少くとも1種の化合物、例えば、水、有機物質および無機物質、を含む少
くとも1個の供給容器と、
c)1)約0.1リットルより大きい混合ゾーン容積と、
2)約100m/分より大きい平均先端速度と、
3)約0.60ワット/cm3未満の単位容積当り平均電力入力と、
4)少くとも約10秒の平均滞留時間と、
5)少くとも平均約5パスの混合ゾーン通過数と、
を与えるよう構成された、軸流を生成するためドラフトチューブ内に傾斜羽根タ
ービンを有する少くとも1個のダイナミックミキサーと、
d)水系ポリウレタン尿素ポリマーを形成するためさらにこの分散体を反応さ
せる少くとも1個の仕上容器と、を有する。
さらに、本発明は、次の各工程を有するNCO末端ポリウレタンプレポリマー
の分散方法で特徴づけられる。すなわち、
a)材料混合物を形成するために少くとも1種の水分散性イソシアネート末端
ポリウレタンプレポリマーと有機および無機の構成成分の水溶液を混合させる工
程、
b)1)約100m/分より大きい平均先端速度と、
2)約0.60ワット/cm3未満の単位容積当り平均電力入力と、
3)少くとも約10秒の平均滞留時間と、
4)少くとも平均約5パスの混合ゾーン通過数と、
5)約30リットル/時間より大きい平均流速と、
を有する分散法を用いて、前記材料混合物を少くとも1個の軸流ダイナミックミ
キサーに供給する工程、
c)水系ポリウレタン尿素ポリマーを形成するため、前記分散体を少くとも1
個の仕上容器に送り、このイソシアネートの反応を完結させる工程。
驚くべきことに、本発明の装置と方法は、長い滞留時間と単位容積当りの低い
エネルギー入力を用いて、均一なプレポリマー分散体を生成する。図面の簡単な説明
図1は、本発明の装置と方法に用いる軸流ダイナミックミキサーの一部断面の
部分側面図である。
図2は、本発明の装置の略図である。発明の詳細な説明
本発明は、NCO末端ポリウレタンプレポリマーを分散させるための装置と方
法に関する。当該装置は、ドラフトチューブ内に傾斜羽根タービンを有するター
ビンミキサーである。当該タービンミキサーは、その混合容器中に軸流を生成し
、単位容積当りのエネルギーを低くし、滞留時間を長くし、および混合ゾーンを
通過する複数のパスを与えるよう構成可能のものである。このようなミキサーは
、水に分散させるのが難しいプレポリマーを処理するのに有用であることが示さ
れた。
適当なダイナミックミキサーは、T.K.Homomic Line Flowの製品名で、Tokush
u Kika Kogyo Co.,Ltd.(大阪、日本)から市販されている。
このようなミキサーは、
1)約0.1リットルより大きい混合ゾーン容積と、
2)約100m/分ないし約5,000m/分、さらに好ましくは約250m
/分ないし約1,500m/分の先端速度と、
3)約0.01ワット/cm3ないし約0.60ワット/cm3、さらに好まし
くは約0.10ワット/cm3ないし約0.30ワット/cm3の単位容積当り電
力入力と、
4)約10秒ないし約120秒、さらに好ましくは約10秒ないし約60秒の
平均滞留時間と、
5)約2パスないし約150パス、好ましくは約10パスないし約60パスの
平均混合ゾーン通過数と、
6)約100リットル/時間より大きい流出速度と:
を与えるよう構成することができるミキサーである。
この平均滞留時間と平均混合ゾーン通過数とは、その材料供給速度と先端速度
とで変えることができる。所望ならば、単位時間当り大量の分散体が、一度に複
数のミキサーを用いて製造可能である。
図1に、本発明の装置と方法に用いるタイプのダイナミックミキサーを示す。
このミキサーには、ベアリングケース16に接続するモータ台14に取付けられ
たモータ12がある。このベアリングケース16がこのモータを容器の蓋18の
上に取付ける。
混合容器20は蓋18に取外し可能に取付けられる。傾斜羽根タービン26と
ドラフトチューブ28が混合ゾーンを規定する。この羽根はシャフト32に取付
けられるが、このシャフト32は稼働可能なようにメカニカルシール34により
そのモータシャフトに接続する。この容器は2重チャンバーに分けられ、中央混
合チャンバー21、再循環ゾーン22および小さい環状の流出チャンバー24が
ある。入口36から混合チャンバー21に供給することができ、一方、出口38
は、この混合チャンバーから出る分散された製品の流出のために備えられている
。
図1において流れの方向は矢印で示す。入口36によりこの容器に入る材料は
その混合ゾーン21を通り送られ、そのドラフトチューブ28と再循環ゾーン2
2を経て軸流で循環する。この分散された材料はその再循環から出口38を経て
出る。
図2は、本発明の装置の略図である。水分散性イソシアネート末端ポリウレタ
ンプレポリマーは、反応容器100で調製され、計量ポンプ110を経てダイナ
ミックミキサー300に送られる。供給容器200の内容物は、計量ポンプ21
0を経てミキサー300に送られるが、これは導管110と連結して、ミキサー
300への単一供給ラインとなる。ミキサー300を出たこのプレポリマー分散
体は、導管310を経て攪拌仕上容器500に送られる。供給容器400の内容
物400は、この分散体に数箇所で加えることができる。例えば、この供給容器
の内容物は、計量ポンプ導管410を経てこの混合容器300に送られるか、ま
たは計量ポンプ導管420を経て導管310に送られるか、もしくは計量ポンプ
導管430を経てその仕上容器500に送ることができる。さらにまたは、供給
容器400、導管410、420および430は、省略することができる。この
成分がその仕上容器500内に入れられてしまうと、このプレポリマー分散体は
攪拌され、このイソシアネート反応を完結して、水系ポリウレタン尿素ポリマー
を形成する。
少くとも1個の反応容器が本発明の装置と方法に用いられ、所望ならば、複数
の反応容器を用いることが可能である。このような容器は、種々の組成のイソシ
アネート末端ポリウレタンプレポリマーを収容することができる。
本発明では、少くとも1個の軸流タービンミキサーが用いられるが、これはド
ラフトチューブに取付けられている。この“ドラフトチューブ”の用語は、この
混合ゾーンをその再循環ゾーンから分ける開放円筒シリンダーを指す。このドラ
フトチューブにより軸流が生成し、その混合容器を通る再循環が可能となる。所
望ならば、複数のミキサーを用いて大量のプレポリマーを分散させ、単位時間当
りの製造分散体の合計量を増加させることができる。
少くとも1個の供給容器が用いられる。この容器は、次の少くとも1種の成分
を収容する。これには、例えば、アミン、酸化防止剤、殺生物剤、凝集助剤、着
色剤、脱泡剤、分散顔料、乳化ワックス、充填剤、難燃剤、殺カビ剤、イオン性
または非イオン性乳化剤、天然高分子分散体、非ポリウレタン系乳化合成樹脂、
有機補助溶媒、香料類似材料、可塑剤、金属イオン封鎖剤、UV安定剤、水、湿
潤剤およびこれらの混合物が挙げられる。
当該イソシアネート末端ポリウレタンプレポリマーおよびその供給容器の内容
物は、次のような計量ポンプを用いて送ることができる。これには、例えば、遠
心ポンプ、ダイヤフラムポンプ、ギヤーポンプ、ピストンポンプ、蠕動ポンプ、
累進キャビティポンプ、ローブポンプ、スクリューポンプおよびベーンポンプが
挙げられる。または、前記材料は、重力供給および/また窒素を含む圧縮ガスを
用いて送ることができるが、この場合には制御弁の使用が必要である。好ましく
は、パイプやチューブからなる導管システムを用いて、本発明の装置の全体に渡
りこの材料のチャネルが設けられる。
ここでは少くとも1個の仕上容器が用いられ、これには好ましくは機械的攪拌
機を備えている。さらにまた複数の仕上容器を用いて、このプレポリマー分散体
を、活性水素を有する異なる化合物と反応させることも可能である。このような
方法を用いて組成の異なる水系ポリウレタン尿素ポリマーを生成することができ
る。
水系ポリウレタン尿素ポリマーの性能特性を向上させるためには、性質、例え
ば、疎水性、結晶性および粘度が増加したイソシアネート末端ポリウレタンプレ
ポリマーを生成することが必要な場合が多い。具体例には、例えば、米国特許第
5,354,807号(H.B.Fuller Company)に述べられた疎水性プレポリマ
ー、係属中の米国出願番号08/528,936に述べられた結晶性ポリマーが
挙げられ、これらをここに引用とに組み入れる。前記プレポリマーは、粘度が約
10,000m.Pa・sないし約100,000m.Pa・s、さらに好ましくは約15,
000m.Pa・sないし約50,000m.Pa・sの範囲とすることができる。これらプ
レポリマーは、滞留時間をより長くし用いる単位容積当りのエネルギー入力をよ
り低くすると、均一な粒子の分散体を生じる可能性がより高くなる。
当該プレポリマーは、化学量論的には過剰量のポリイソシアネートを少くとも
1種のポリオールおよび/またはポリアミン化合物と反応させて調製される。後
者は、少くとも1種の親水性残基(moiety)で置換することができる。これら物
質は、摂氏約25度ないし約100度、さらに好ましくは約60度ないし約90
度の反応温度の範囲で反応させることができる。当該完成プレポリマーに存在す
るイソシアネート分パーセントは、全プレポリマー固形分に対し、約1.0重量
パーセントないし約15.0重量パーセント、さらに好ましくは約4.0重量パ
ーセントないし約8.0重量パーセントの範囲である。
当該プレポリマーは、好ましくは蒸留および/または脱イオン水を用いて分散
される。ここで用いる水温は、摂氏0度より高温で、好ましくは摂氏約5度ない
し約100度、さらに好ましくは約25度ないし約50度の範囲である。
本発明の水系ポリマーは、含有固形分が約20.0重量パーセントないし約8
0.0重量パーセント、好ましくは約30.0重量パーセントないし約50.0
重量パーセントの範囲とすることができる。
当該イソシアネート末端ポリウレタンプレポリマーが分散され仕上容器に送ら
れたら、この分散体に第2の供給容器の内容物を添加して、分散体混合物を形成
できる。この内容物には、脱イオン水と水溶性アミンが含まれる。前記混合物は
、攪拌してもまたはしなくてもよく、摂氏約5度ないし約100度、好ましくは
約25度ないし約65度で反応することができる。
次の組成物の記載は、本発明の装置と方法を用いて好都合に調製される種類の
分散性製造物の説明例である。この技術分野の当業者であれば他の反応剤を用い
て代替する別の生成物を形成できることが認められる。
このポリイソシアネートは、直鎖状脂肪族、環状脂肪族、芳香族およびそれら
の混合物とすることができる。このポリイソシアネートは好ましくはヒンダード
ポリイソシアネートおよび非ヒンダードポリイソシアネートを含む混合物である
。ここで用語“ヒンダードポリイソシアネート”は、隣接する脂肪族性の接近の
ためにその水−イソシアネート反応に対する感度が低くなったイソシアネート残
基(moiety)と規定される。このヒンダードポリイソシアネートは、そのポリイ
ソシアネート混合物中に、全ポリイソシアネート100部に対し約1部ないし約
95部、さらに好ましくは約25部ないし約75部存在することができる。市販
のヒンダードポリイソシアネートの具体例には、例えば、HULS America,Inc.(
Piscataway,NJ,米国)のVestanat(商標)IPDI、すなわち3−イソシアナトメ
チル−3、5、5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、さらに、Cyanam
id(Wayne,NJ,米国)のTMXDI(商標)、すなわち1、3−ビス(1−イソシア
ナト−1−メチルエチル)ベンゼンが挙げられる。市販の非ヒンダードポリイソ
シアネートの具体例には、例えば、Olin Corporation(Stamford,CT,米国)の
Luxate(商標)HM、すなわち1、6−ヘキサメチレンジイソシアネート、Upjohn
Polymer chemicals(Kalamazoo,MI,米国)のジフェニルメタンジイソシアネ
ート、Mobay Corporation(Pittsburgh,PA,米国)のDesmodur(商標)W、すな
わちジシクロヘキシルメタン4、4´−ジイソシアネート、およびトルエンジイ
ソシアネート(TDI)が挙げられる。
本発明の方法にはヒンダードポリイソシアネートの存在は好ましい。このよう
な立体的に障害のあるポリイソシアネートは、プレポリマー合成の際に反応が完
結する可能性が低くなることが推定される。ここで得られたイソシアネート末端
ポリウレタンプレポリマーは、そのイソシアネート/水の反応に対する感度が低
いが、水に分散させてアミンとさらに反応させることが可能である。
所望ならば、この水分散性イソシアネート末端ポリウレタンプレポリマーは完
全な加水分解にかけることが可能である。このようなプレポリマーは、好ましく
はスルホネート性に基づくものであるが、例えば、耐水性や耐熱性のような性質
が向上したポリウレタン尿素ポリマーを生成する。これについては、前記のよう
に、係属中の米国出願番号08/528,936に記載がある。
他の使用可能なポリイソシアネートには、ヘキサメチレンジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネートおよびトルイレンジイソシアネートから調製した変
性ポリイソシアネートを挙げることができる。この変性ジイソシアネートは、ウ
レタン、ウレチドン、イソシアヌレート、ビウレットおよびそれらの混合のよう
な官能性を有することができる。
当該水分散性イソシアネート末端ポリウレタンプレポリマーの調製に使用する
ことができる低分子量ポリオールの例には、ASTM規格E-222-67(Method B)によ
り求めたヒドロキシル価が、約130ないし約1250、好ましくは約950な
いし約1,250の範囲のものを挙げることができる。好ましい低分子量ポリオ
ールの具体例には、トリメチロールプロパン、ジエチレングリコール、1、4−
ブタンジオール、1、6−ヘキサンジオール、グリセロールおよび米国特許第5
,039,732号(Sherwin-Wiliams Company,Baltimore,MD,米国)記載の
脂肪族ジオールが挙げられる。ここで、当該米国特許を引用により組み入れる。
本発明のプレポリマーは、アニオン性残基(moiety)、非イオン性残基、カチ
オン性残基およびそれらの混合物の化学的導入によって水分散性とすることが可
能である。アニオン性ポリウレタン尿素ポリマーがここで好ましく、スルホネー
ト基とカルボキシレート基の組合わせを有するプレポリマーが最も好ましい。こ
のプレポリマーに導入できるイオン性残基の具体例には、ジメチロールプロピオ
ン酸および1、4−ジヒドロキシブタンスルホン酸があり、これは、ここに引用
によって組み入れる米国特許第3,412,054号および米国特許第4,10
8,814号に記載されている。
このアニオン性基は、例えば、アルカリ金属水酸化物、有機第3級アミン、ア
ンモニアおよびそれらの混合物のような塩基で中和することができる。このアニ
オン性基のイオン性基(塩)への変換は、そのプレポリマーが分散される前に、
あるいは分散される際に、または分散された後に、実施できる。
当該プレポリマーの調製に用いられる高分子ジオールは、ASTM規格E-222-67(
Method B)により求めたヒドロキシル価が約20ないし約140、好ましくは約
55ないし約110の範囲のものを挙げることができる。この高分子ポリオール
は、摂氏約10度ないし約200度、さらに好ましくは約25度ないし約95度
の融点を有することができる。このポリオールは、ポリエステルポリオール、ポ
リエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリウレタンポリオール
、ポリアセタールポルオール、ポリアクリレートポリオール、ポリカプロラクト
ンポリオール、ポリエステルアミドポリオール、ポリチオエーテルポリオールお
よびそれらの混合物からなる群から選択することができる。ここで好ましい高分
子ポリオールには、前記のように係属中の米国出願番号08/528,936お
よび米国特許第5,334,690号(Hoechst Aktiengesellschaft,Fed.)に
記載のものが挙げられる。これらの米国特許は引用によりここに組み入れる。
本発明の方法は、例えば、耐水性や耐熱性のような性質を向上したことを特徴
とする水系ポリウレタン尿素ポリマーを生成する。さらにまた本方法は、水系ポ
リウレタン尿素ポリマーのブレンド混合物および複合体、例えば、ポリアクリル
および/またはポリビニルのポリマー、を含有するもの、の調製に有用である。
ここで具体例には、例えば、係属中の米国出願番号08/561,197号(1
995年11月21日出願、H.B.Fuller Company,St.Paul,MN,米国)に記
載の組成物が挙げられる。この米国出願は引用によりここに組み入れる。
本発明は、これに限定するものではないが、さらに次の実施例を挙げて説明す
る。実施例1
実施例1は高結晶性水系ポリウレタン尿素ポリマーの調製を述べる。
反応容器に、Ruco Polymer Corporation(Hicksville,NY,米国)からのスル
ホン化ポリエステルポリオールであるRucoflex(商標)XS-5483-55を45.39
kg(44.5ヒドロキシル当量)、ジメチロールプロピオン酸2.13kg(
15.9ヒドロキシル当量)、1、4−ブタンジオール2.39kg(53.0
ヒドロキシル当量)、イソホロンジイソシアネート6.60kg(59.4イソ
シアネート当量)、ヘキサメチレンジイソシアネート9.99kg(118.8
イソシアネート当量)および無水アセトン4.24kgを加えた。この混合物を
穏やかに攪拌し、摂氏70度に約2.5時間加熱して、次にトリエチルアミン1
.27kgを添加し、分散の前にさらに15分攪拌した。
このプレポリマー(摂氏80度)と脱イオン水(摂氏60度)をインラインで
混ぜ合せて、Tokushu Kika Kogyo Co.Ltd.(大阪、日本)からのT.K.Homonic L
ine Flow model 100s軸流ダイナミックミキサーに送った。このプレポリマーは
モの反応容器から、3.60kg/分の速度に設定したギヤポンプを用いて送り
、この一方でその水を供給容器から、6.40kg/分の速度に設定した累進重
力ポンプを用いて送った。このミキサーは、3,600rpmのシャフト速度と
1,000m/分の先端速度を用いて、61秒の平均滞留時間を与えるように構
成した。
この分散体をタービン型攪拌機を具備した仕上容器に送って、循環率(rate)
約10/分で約20分間運転した。この分散体に、脱イオン水にエチレンジアミ
ンを含有すた混合物を添加した。この分散体を摂氏60度でさらに30分間攪拌
し、水系ポリウレタン尿素ポリマーを生成した。このポリマーの性質は次の通り
である。
pH=7.9
固形分=31.38パーセント
平均直径粒度=189nm
粘度=40m.Pa・s実施例2
実施例2は疎水性水系ポリウレタン尿素ポリマーの調製を述べる。
反応容器に、Ruco Polymer Corporation(Hicksville,NY,米国)からのポリ
エステルポリオールであるRucoflex(商標)S-102-10を28.53kg(56.
0ヒドロキシル当量)、トリメチロールプロパン0.348kg(7.8ヒドロ
キシル当量)、ジメチロールプロピオン酸3.48kg(50.0ヒドロキシル
当量)、Cyanamid(Wayne,NJ,米国)からのテトラメチルキシレンジイソシア
ネートであるTMXDI(商標)30.18kg、Ciba-Giegy Corporation(Hawthor
ne,NY,米国)からのヒンダードフェノール酸化防止剤であるIrganox(商標)1
076を0.362kgおよびトリエチルアミン2.50kgを加えた。この混合
物を穏やかに攪拌し摂氏90度に2時間加熱した。
このプレポリマーに、Tomah Products(Milton,WI,米国)からのイソデシロ
キシプロピル−1、3−ジアミノプロパンであるTomah(商標)-14を6.60k
g(47.0アミン当量)添加した。このアミンは、その反応容器に、温度を摂
氏90度未満に保持しながら1時間以上かけて添加した。
このプレポリマーは、粘度が摂氏90度で約15,000m.Pa・sであったが
、これを実施例1に述べたのと同様に処理した。ただし実施例1と異なる点は、
このプレポリマーは4.4kg/分で計量しながら供給し、その水(摂氏62度
)は7.0kg/分の速度で計量しながら供給し、そのタービン先端速度は1,
000m/秒であり、およびその平均滞留時間は53秒であった。
この分散体は、タービン型攪拌機を具備した仕上容器に送って、循環率(rate
)約10/分で約20分間運転した。この分散体に、12.65パーセントのジ
エチレントリアミン、39.62パーセントのエチレンジアミンおよび水からな
る鎖延長剤溶液を添加した。この分散体はさらに30分間攪拌して水系ポリウレ
タン尿素ポリマーを生成した。このポリマーの性質は次の通りである。
pH=9.12
固形分=36.7パーセント
粘度=20m.Pa・s
【手続補正書】
【提出日】1997年8月13日
【補正内容】
請求の範囲
1.ダイナミックミキサーを用いて水系ポリウレタン尿素ポリマーを調製する方
法において、
a)アミン、酸化防止剤、殺生物剤、凝集助剤、着色剤、脱泡剤、分散顔料
、乳化ワックス、充填剤、難燃剤、殺カビ剤、イオン性および/または非イオン
性乳化剤、天然高分子分散体、非ポリウレタン系乳化合成樹脂、有機補助溶媒、
香料類似材料、可塑剤、金属イオン封鎖剤、UV安定剤および湿潤剤からなる群
から選択した少くとも1種の化合物を有する水溶液を、少くとも1種の水分散性
イソシアネート末端ポリウレタンプレポリマーと混合して材料混合物を形成する
工程と、
b)前記材料混合物をダイナミックミキサーに供給して分散体を形成する工
程と、
c)仕上容器に前記分散体を送って水系ポリウレタン尿素ポリマーの形成を
完結する工程を有し、
前記ダイナミックミキサーは、ドラフトチューブ内に傾斜羽根タービンを有し
、単位容積当たりの低いエネルギー入力を用い、長い滞留時間および複数の混合
ゾーン通過パスを有することを特徴とする方法。
2.約100m/分より大きい平均先端速度を与えるよう前記ミキサーを構成す
ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
3.約0.60ワット/cm3未満の単位容積当たりの平均電力入力を与えるよ
う前記ミキサーを構成することを特徴とする請求項1に記載の方法。
4.少くとも約10秒の平均滞留時間を与えるよう前記ミキサーを構成すること
を特徴とする請求項1に記載の方法。
5.混合ゾーン通過数が約5パスより大きいようにした前記ミキサーを構成する
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
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(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),UA(AM,AZ,BY
,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AU,BR
,CA,CN,JP,KR,MX,NZ,SG,VN
(72)発明者 レイン,スコット
アメリカ合衆国、55025、ミネソタ州、フ
ォレスト レイク、1067ティーエイチ レ
ーン 9720番地