JPH10507000A - 位相または周波数の検出を用いる軽打原子間力顕微鏡 - Google Patents

位相または周波数の検出を用いる軽打原子間力顕微鏡

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JPH10507000A JP8523775A JP52377596A JPH10507000A JP H10507000 A JPH10507000 A JP H10507000A JP 8523775 A JP8523775 A JP 8523775A JP 52377596 A JP52377596 A JP 52377596A JP H10507000 A JPH10507000 A JP H10507000A
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Abstract

(57)【要約】 原子間力顕微鏡のプローブ先端を一定周波数および振幅目標値で振動させ、試料と断続的に接触させて一定の振幅で試料の表面を走査させる。位相変化や振動の共振周波数の変化を測定し、プローブ先端と試料との間の粘着を決定する。プローブが試料表面を打つことにより各サイクルで失われるエネルギよりプローブレバーアームにおけるエネルギが確実にかなり大きくなるように、プローブの振動の目標値振幅を10ナノメートルより大きくし、プローブ先端が試料表面に粘着しないようにする。力依存の試料特性は、異なる軽打振幅目標値で得られたデータを比較することにより決定される。

Description

【発明の詳細な説明】発明の名称 位相または周波数の検出を用いる軽打原子間力顕微鏡関連出願に対するクロスリファレンス この出願は、1992年8月7日に出願された留保中の米国出願第07/92 6,175号の一部継続出願である。 発明の背景 発明の分野 本発明は超低力原子間力顕微鏡に関し、さらに詳しくは、同一所有権者の関連 米国特許出願第08/147,571号、関連米国特許第5,229,606号 および第5,266,801号に記載された原子間力顕微鏡の改良に関する。背景の論考 原子間力顕微鏡(AFM)は、極めて高い分解能の表面測定装置である。過去 に2種類のAFMが作成されている。接触方式(斥力方式)AFMと非接触方式 (引力方式)AFMである。 接触方式AFMは、図2に示すように、ハンズマ氏らによる米国特許第4,9 35,634号に詳しく記述されている。このAFMは、曲げ可能な片持ち粱に 取り付けられた鋭く尖った先端を表面に直接置き、表面を横方向に走査すること によって動作する。表面の高さの変化に応答する片持ち粱の曲げは、検出システ ムによって監視される。一般に、試料に対する片持ち粱の固定端部の高さがフィ ードバックによって調整され、横方向の走査中に曲げが所定の量に維持される。 調整量対横方向の位置の関係から表面の地図が作成される。たわみ検出システム は一般的に、ハンズマ氏らが説明したように、光学的ビームシステムである。微 細製作された超小型の片持ち梁および圧電位置決め装置を横走査装置および垂直 走査装置として用いて、AFMは分子レベルに及ぶ分解能を持つことができ、か つ、生物学的物質を画像化するほど充分に小さい制御可能な力で動作させること ができる。AFMは、他の高分解能技術に比べて比較的単純で安価な装置であり 、かつ、用途がきわめて広いので、幅広い研究分野およびハイテク製造分野で重 要な道具となりつつある。先端部が常に試料と接触状態に維持される接触方式A FMは、現在最も一般的なタイプであり、これまで商業的に販売されたAFMの 本質的に全部を占めている。 接触AFMは多くの適用分野を見出してきた。しかし、非常に柔らかい試料や 先端部と強く相互作用する試料、例えばフォトレジスト、幾つかの重合体、酸化 ケイ素、多くの生物学的試料などの場合、接触方式には欠点がある。ハンズマ氏 らが指摘したように、先端部は、大気条件下で全ての表面に存在する薄い液層に よって表面に引き付けられ、したがって先端が表面を押す力が増大する。また、 本発明者らおよび他の研究者らは、特にある組合せの先端と試料を使用した場合 、例えば表面が酸化ケイ素で先端が窒化ケイ素の場合などに、静電力が先端を表 面に引き付けることも観察した。そのような条件下で先端を横方向に走査すると 、試料は圧縮力と剪断力の両方を受ける。横方向の剪断力は測定を困難にし、柔 らかい試料の場合には試料を破損することもある。さらに、スティックスリップ 運動は分解能を低下させ、画像に歪みを発生させる。ハンズマ氏らのこの問題の 対処方法は、先端、片持ち梁、および試料表面を液体に浸漬し、表面の液層の力 を除去し、かつ有極性液体の場合には静電力をも除去することであった。この技 法は非常にうまくいき、さらに、通常水和されている試料を自然の状態で画像化 できるという別の利点を持つ。しかし、多くの試料や適用分野では、液体への浸 漬はあまり用いられない。液中で動作させるには流体隔室が必要であり、AFM の使用の複雑さが増し、またフォトレジストやシリコンウェハなどの工業用試料 にとっては、浸潰は単に現実的ではない。 マーティン氏ら(J.Applied Physics,61(10),15 May,1987)によって開発さ れた非接触型AFMは、接触型AFMとは異なる方法で表面の分布を測定する。 非接触型AFMでは、先端を表面より上の位置で走査し、先端と試料の間の非常 に弱いファンデルワールス力を感知する。一般に非接触型AFMでは、片持ち粱 を小さい振幅で振動させながら表面に近づけ、先端と表面の間の相互作用による 力の勾配によって片持ち梁のばね定数を変化させ、その固有共振周波数を偏移さ せる。共振の偏移は、振動源に対する片持ち梁の応答を検出可能な方法で変化さ せる。こうして変化の量を利用し、横方向の走査中のプローブと表面の分離を調 整して共振からの所定の偏移を維持することによって、表面を追跡することがで きる。このAC技法は、先端と表面の間の弱い相互作用によるファンデルワール ス引力の存在下におけるDC片持ち粱のたわみを単に監視するよりも、高い感度 を得ることができる。周波数の偏移は、アルブレヒト氏ら(J.Applied Physics, 1991)が提案したように直接に、あるいはマーティン氏らが元来行ったように間 接的に、測定することができる。 間接法では高Q片持ち粱を使用するので、減衰は小さい。高Q片持ち粱の振幅 対周波数の曲線は、共振周波数付近が非常に急勾配である。マーティン氏らは片 持ち粱を共振周波数付近で振動させ、先端を表面に近づけた。表面とのファンデ ルワールス力は共振曲線を偏移させる。これは、共振のどちら側で片持ち粱を振 動させたかによって、片持ち粱を振動させた周波数に共振を近づけるか、それと もそこから遠ざける効果を持つ。したがって、共振の偏移の結果、振動の振幅は 間接的に増大または減少する。振幅の変化は測定可能である(AM型検出)。表 面から遠い振幅(自由振幅)と比較した表面に近い振幅のこの変化を目標値とし て使用することにより、表面を追跡することが可能になる。直接法では、周波数 の偏移そのものを測定する(FM型検出)。どちらの方法も、同じ相互作用の拘 束によって制約される。 図5はこの非接触動作を示している。一般に片持ち粱の共振に近い既知の振幅 と周波数の振動で先端を駆動させる。この振動の振幅はたわみ検出器で検出する 。たわみ検出器は、参考文献に記述された様々なタイプのものを使用することが できる。先端が表面から充分に離れているとき、先端は、図5に示すように、自 由振幅Aoで振動する。図5に示すように、先端を表面に近付けると、ファンデ ルワールス相互作用により共振振動周波数がわずかに偏移する。この偏移により 振幅Asが増大または減少し、いうなれば周波数の変化を直接測定することがで きる。この変化した振幅値を他の上述のSPMの方法で目標値として使用し、先 端を横方向に走査するときに、目標値Asを一定値に維持するように、先端の高 さ をフィードバックによって調整することができる。こうして表面に接触すること なく、かつ、走査型トンネル顕微鏡STMで必要とされる電気的相互作用が無く とも、表面の画像を生成することができる。共振の偏移はまた、例えば磁気先端 との磁界の相互作用など、他の力の相互作用によっても引き起こすことができる 。このように、このタイプのAFMは理論上、同一または類似の構造を利用して 、様々なパラメータを写像するように簡単に構成できる。 ファンデルワールス力は非常に弱く、分離と共に急速に減少するので、相互作 用を測定可能な実務上の最大距離は、サリド氏(Scanning Force Microscopy,O xford University Press,1991)から引用した図1に示すように、表面から10n mである。片持ち粱の共振を偏移させるためには、片持ち粱はこの包絡線の測定 可能な力勾配内で振動させなければならない。振動のごく小部分しかこの包絡線 内に含まれない場合には、共振は充分な影響を受けない。したがって、振動の振 幅は小さくしなければならない。全ての非接触型AFMの研究の要約が前記のサ リド氏のScanning Force Microscopyにあるが、どの研究者も10nmを越える自 由振動振幅で非接触型AFMを動作させることはできなかった。この制約は、後 述するように、非接触法の有用性を制限する。 非接触型AFMは、接触型AFMと本質的に同時に開発されたが、前記の制約 に伴う問題のために、研究環境以外ではめったに使用されていない。先端は、表 面に非常に近い位置で低振動振幅で動作させなければならない。このような動作 条件は、先端がハンズマ氏らによって記載された表面の流体層に捕獲される可能 性を非常に高くする。この効果を、図6の振幅対変位曲線に示す。プローブ付き 片持ち粱を自由振幅Aoで振動させ、片持ち粱の固定端部の垂直位置を、プロー ブが表面の影響を受けないときの高さから、プローブが表面によって捕獲され振 動が停止するときの位置まで変化させる。この曲線は10nm以下の振動振幅に典 型的である。このような曲線は本発明者によって測定されているが、マーティン 氏らによっても、またダッカー氏らの「AC原子間力顕微鏡を使用した力測定」 (J.of Applied Physics,67(9),1May 1990)にも記載されている。この曲線に 明確に示されているように、先端を表面に近づけていくと、それが表面の流体層 に突然捕捉される前に、振幅がファンデルワールス相互作用の影響を受け、振動 が非常に小さくなる狭い領域がある。非接触型AFMはこの狭い領域内で動作さ せなければならない。表面を走査するときに、表面の微細構成の変化がある場合 、フィードバックがその微細構成の変化に完全に応答することができなければ、 先端が捕獲状態に陥る。先端が捕獲状態になると、制御システムは、先端が自由 になって目標値が再び確保されるまで、片持ち粱の固定端部を上昇させる。図6 から分かるように、引上げプロセスにはかなりのヒステリシスがあり、これは画 像データに重大な不安定状態を生じさせる。したがって、非接触型顕微鏡は、先 端が表面に粘着されるのを防止するために、フィードバックループに充分な時間 が取れるように非常にゆっくりと走査しなければならない。さらに、先端を流体 層の上で動作させなければならないために、横方向の分解能が接触方式に比べて 劣る。一般に、非接触型AFMは先端を表面から5−10nm離して動作させなけ ればならず、このために横方向の分解能は5−10nmに制限される。接触方式の AFMは一般に、1nm以下の横方向分解能を持つ。 振幅の検出を利用して周波数の偏移を測定する場合、感度は非常に尖鋭な共振 ピークを有する片持ち粱に依存するが、これがまた応答時間を非常に遅くする。 非減衰システムは摂動から回復するのに長い時間がかかるためである。したがっ て、感度と応答時間は逆の関係にある。高いQ値の要求事項もまた、減衰材とし ての空気の影響を最小限にするために、片持ち粱の設計を制約する。時間応答は 、より高い周波数で動作させることができる片持ち粱を使用することによって向 上させることができるが、そうした片持ち粱はより堅いので、ファンデルワール ス相互作用に対する感度が低下する。したがって、非接触型AFMで高感度と高 速応答を達成することは非常に難しいことが分かる。さらに、弱い力の相互作用 であるために、先端を動作させることができる高さおよび振動の振幅が制限され る。この高さ付近における流体層の存在のために、小さい振動の片持ち粱の捕獲 が起こりやすくなるので、遅い時間応答は重大な安定性の問題がある。これらの 理由から、その多くの潜在的な利点にも拘らず、非接触型AFMはまだ商業的に は成功していない。 非接触型AFMは、磁気記憶媒体などの物体の磁界の測定での使用に成功して いる。磁気材料の先端または磁気材料を被覆した先端を用いた場合、先端と磁性 試料の間の力の相互作用はファンデルワールス相互作用よりかなり強く、また長 い範囲に及ぶようになる。したがって、非接触FM(磁気力顕微鏡MFMとも呼 ばれる)は、表面の分布測定に必要とされるような超高感度を必要とすることな く動作させることができる。しかし、磁界が連続していることはめったにないの で、磁気領域と磁気領域との間の表面上で先端を案内するために、何らかの相互 作用が必要になる。ルガー氏ら(Magnetic Force Microscopy,IBM Research Rep ort,Almaden Research Center,12-12-90)は、先端と試料の間に電界を掛ける と、ファンデルワールス力より大きな効果が得られ、従ってプローブを表面に粘 着させることなく、ハードディスクを走査することができることを明らかにした 。この方法は、この技法の使用を導電性表面だけに制限する。 発明の要約 したがって、本発明の目的は、走査中に剪断力を生じず、かつ、非接触型AF Mの動作の制約を持たない、新規なAFMを提供することである。 本発明の別の目的は、高感度および高速時間応答により高分解能で、柔らかい 表面または堅い表面をはじめとする表面の分布を測定し、それによって先行技術 の接触方式および非接触方式のAFMの欠点を克服した、新規なAFMおよび方 法を提供することである。 本発明のさらに別の目的は、他の力成分の無い表面の微細構成を追跡する能力 を保持して、磁気力またはその他の力の分布を写像することのできるAFMを提 供することである。 以上およびその他の目的は、本発明に従って、プローブを共振または共振の調 波またはその付近で振動させて試料の表面に衝突させ、先端が表面に接触してい る間は先端の横方向の移動が最小限になるようにし、それで引掻きや引裂きを排 除するようにした、新規の改良型AFMおよび方法を提供することによって達成 される。片持ち粱のプローブを、10nmを越える大きい振幅、好ましくは20nm を越え、一般的には100−200nm台の振幅で振動させることにより、片持ち 粱のエネルギーを充分に大きくし、例えば同じ表面に衝突したときの減衰のため に各振動周期で喪失されるエネルギーよりずっと高くし、先端が表面に粘着され た状態にならないようにする。振動の振幅は、表面に衝突する先端による測定可 能な影響を受け、この制限された振幅が表面の微細構成の直接的な尺度となる。 あるいは別の方法として、振動振幅を一定に維持するためにフィードバック制御 を採用し、フィードバック制御信号を利用して表面の微細構成を測定することも できる。衝突の相互作用は強いので、感度は高い。先端が表面に触れるので、分 解能は接触方式顕微鏡に近い。この技法は、振幅変化の測定が周波数に依存しな いので、感度を低下させることなく、高い周波数ジャンプを利用することができ る。 本発明は、非接触法と協働して、磁気力またはその他の力の分布の測定に使用 して、それ以外の力が無い領域の表面を追跡することができる。 別の実施形態では、一定振幅においてプルーブを振動させて、試料の表面で並 進させ、位相の変化を検出して、対応する出力信号を生成する。他の変形例では 、プローブの振動を発生させる駆動信号とプローブのたわみとの間の相対位相を 検出し、走査中この相対位相を実質的に一定に維持するようにプローブの振動周 波数を変化させる。そして、走査中の位置の関数であるプローブの振動周波数の 変化を示す出力信号を生成する。別の実施形態にしたがうと、量Δfと、検出さ れた相対位相Δpの変化と、勾配Δp/Δf出力を示す信号とにより、振動周波 数を調整する。別の実施形態では、異なる軽打振幅目標値で動作させることによ りデータを得て、これを比較し、力依存試料特性を弁別する。 図面の簡単な説明 次に、以下の詳細な説明を添付の図面に関連させながら考察することによって 、本発明およびそれに付随する多くの利点をいっそうよく理解することが容易に なるであろう。 図1は、表面より上の高さの関数としてのファンデルワールス力、および非接 触方式顕微鏡を動作させなければならない領域を示すグラフである。 図2は、先行技術の接触方式原子間力顕微鏡のプローブ位置決め装置の簡略機 能ブロック図である。 図3は、本発明を組み込んだ原子間力顕微鏡のプローブ位置決め装置の簡略機 能ブロック図である。 図4は、本発明を利用した別のタイプのAFMのブロック図である。 図5は、先行技術の非接触方式において表面に近づけた振動片持ち粱の動作を 示す説明図である。 図6は、先行技術の非接触方式AFMにおけるプローブの振動の挙動を表面よ り上のプローブの高さの関数として示す、振幅対位置曲線のグラフである。 図7は、本発明の好適な実施形態において表面に近づけた振動片持ち粱の動作 を示す説明図である。 図8は、本発明の好適な実施形態におけるプローブの振動の挙動を表面より上 のプローブの高さの関数として示す、振幅対位置曲線のグラフである。 図9Aは、急勾配の壁および溝を持つ表面を測定するときに、本発明をいかに 使用して性能の向上を達成するかを示す説明図である。 図9Bは、図9Aの溝における走査位置の関数として示す、振動振幅のグラフ である。 図10は、急勾配の壁および溝を持つ表面を測定するときに、本発明を使用し て性能の向上を達成する別の方法を示す説明図である。 図11は、プローブが表面流体層内で振動する場合の本発明の好適な実施形態 におけるプローブの振動の挙動を表面より上のプローブの高さの関数として示す 、振幅−距離曲線のグラフである。 図12は、振幅が所定値より低くなる前に停止する振幅−距離曲線のグラフで ある。 図13は、先行技術の接触方式AFMでプローブが急勾配の壁にいかに引き込 まれるかを示す説明図である。 図14Aは、プローブの先端を振動させている間にプローブの先端を溝内で走 査する状態を示す説明図である。 図14Bは、図14Aの走査の結果得られる振動の振幅を示すグラフである。 図15は、プローブ先端の振動位相が走査中の横方向位置の関数として検出さ れる、本発明の軽打AFMの別の実施形態のブロック図である。 図16は、一定振幅で軽打中に振動プローブ先端の共振周波数の変化が検出さ れる、本発明にしたがった軽打AFMの別の実施形態のブロック図である。 図17Aと図17Cは、周波数の関数として振動振幅の減衰の影響を示してい るグラフである。 図17Bと図17Dは、位相対周波数曲線の勾配上の減衰の影響を示している グラフである。 好適な実施形態の説明 本発明は、片持ち梁の共振周波数の1つまたはその付近においてプローブを振 動させた場合、何らかの減衰が存在していても共振システムが安定振動のままで ある傾向があることから、実際、プローブ先端が表面に粘着する傾向がかなり少 なくなるという本発明者の発見を利用する。したがって本発明の好適な実施形態 は、プローブを表面に粘着させることなく上述した効果を達成するために、十分 な振動振幅における片持ち梁の共振振動を利用する。この好適な実施形態は、上 述したような非接触AFMの多くの利点も提供する。 プローブの振動を利用した既存のAFMの開発は、先に述べたように、表面の 接触を回避することを目的としており、それゆえに、この技法の潜在的な長所に も拘らず、実用性が制限されている。非接触方式が望ましい適用分野の場合、本 発明者らは、図6の振幅−距離曲線が、非接触方式の動作のための目標値を設定 する上で大いに役立つことを発見した。この振幅−距離曲線を使用して、動作周 波数、自由振幅、および目標値を最適化して、特定の試料と片持ち粱の組合せに 対し最も適切な動作特性を達成することができる。曲線のこの新規の使用法は、 明らかに、ダッカー氏やマーティン氏が予想していなかったものである。典型的 な走査型プローブ顕微鏡SPMの計算および表示能力を利用すれば、曲線を端末 に表示しながら、片持ち粱を振動させ、片持ち粱の垂直方向の位置を変化させる ことができる。様々なパラメータを変化させて所望の動作条件を決定し、SPM が画像表示モードのときに使用することができる。 本発明は、表面との接触を回避しないAFMである。したがって、本発明は、 振動の振幅が制限されず、また実際、後で示すように、非接触方式に比べて非常 に大きい振幅が有利である。図6で、振動振幅が小さい場合、先端が表面に近づ くと流体層によって補獲され、振動が突然に停止することが分かる。振動振幅が もっと大きく、10nmを越え、好ましくは20nmより大きく、一般的に100− 200nmであれば、大半の場合、振動のエネルギーは、片持ち粱の幅広い範囲の 垂直位置で表面の粘着を克服するのに充分な大きさとなる。 図7は、自由振幅Aoが大きい場合、片持ち粱を先端が表面に衝突する位置ま で下げることができることを示す。表面に衝突し、流体層の引力を克服すること によって失われるエネルギーは振動を低減値Asに制限するが、低駆動振動振幅 の場合のように振動を停止させることはない。振動振幅が高い場合の挙動の相違 を図8に示す。この図は、図6の曲線を自由振幅が10nmを越える場合について 複製したものである。この図で分かるように、プローブが表面に衝突する場合、 フィードバックループの動作点として使用することのできる、広範囲の制限振幅 がある。プローブの突然の捕獲は起こらないので、安定した動作が可能である。 この曲線が示すように、片持ち梁をさらに下降させると振動は停止する。引外し 特性は、片持ち粱が自由になり振動が自由振幅で再開される位置に達するまで振 幅が徐々に増加するという意味で、低振幅の場合と同様である。 本発明にしたがって、AFMを次に、プローブが表面に衝突したときにプロー ブの振動の振幅が影響を受けるが、プローブが表面に粘着されないように充分に 大きい振幅で、片持ち粱の共振周波数またはその付近で動作させる。本発明の好 適な実施形態は、図3のAFMで使用することができる。図3で、先端は、一般 に片持ち粱の共振に近い既知の振幅および周波数の振動で駆動される。この振動 の振幅Aoは、図3のたわみ検出器で検出する。このたわみ検出器は、ハンズマ 氏らによって記載された図2に示すタイプのものである。先端が表面から充分に 遠く離れていると、これは、図7に示すように自由振幅Aoで振動する。振幅は 、図3のAFMで、ACたわみ検出器信号のRMS値として測定される。図7に 示すように、先端を表面に近づけると、一般に減衰のために、表面の衝突が振動 運動を制限する。変化の量は、減少したRMS値Asとして測定可能である。こ の変化後の振幅値は他の上述のSPMの方法で目標値として使用することができ 、先端を横方向に走査するときに、片持ち粱の高さをフィードバックによって調 整して、RMS目標値Asを一定の値に維持することができる。あるいは別の方 法 として、振動の振幅の変化自体を、表面の微細構成の直接の尺度として使用する こともできる。こうして、表面の画像を生成することができる。好適な実施形態 はデジタルプロセッサを利用し、プロセッサによって実行されるフィードバック プログラムによるサーボ制御を行う。アナログフィードバックシステムも可能で ある。図に示した光学的たわみ検出器の代わりに、抵抗線ひずみ計、圧電抵抗ひ ずみ計、または圧電素子などのひずみ計を片持ち粱アームに組み込んで使用する こともできる。 図4に示すように、本発明のこの実施形態もまた、他のタイプのAFMと共に 実現することができる。例えば、米国特許第5,189,906号に開示された 小型AFMは、試料ではなくプローブが走査されるAFMを記載している。この AFMは、表面との接触の目標値を設定することができるように、振動を与える ために使用できる、別個の位置決め装置にプローブを取り付けるための装備を有 している。 本発明のこの好適な実施形態には幾つかの利点がある。このAFMは、極めて 軽い打力で動作させることができる。本発明者らは、一般に、最高2MHzまで の高い周波数で振動させるために1メートル当り10数ニュートンの比較的堅い 片持ち粱を用いたときでさえ、試料に作用する力は極めて軽いことを発見した。 例えば、100nm台の大きさとすることのできる自由振動振幅より10nm低い目 標値を設定することは容易である。したがって、片持ち粱の振動のエネルギーは 、各周期で表面に衝突することによって失われるエネルギーよりかなり高い。表 面に与えられる実際の力の控え目な予測は、接触が非弾性であることを前提とし 、したがって表面接触による片持ち粱の曲げは各周期で得られる振幅となり、約 (Ao−As)/Qとなる。ここでQは片持ち粱の特性値である。典型的なシリ コンの片持ち粱は100ないし1000のQを持つので、100nmの自由振幅よ り10nm低い目標値の場合、1回の衝突による力は、10ニュートン/メートル の力の定数を持つ片持ち粱で0.1ないし1ナノニュートンとなる。接触方式A FMは、流体層の引力のために空気中で約50nNの接触力に制限されるが、液体 隔室ではこれを約1nNの動作に低下することができる。したがって、本発明は接 触力が極めて軽く、剪断力は全く作用しない。したがって、この技法は、表面の 損傷に関しては非接触方式に匹敵し、しかもずっと高い安定性と信頼性で動作す る。この方式は、先行技術の接触方式および非接触方式の両方のシステムの実用 性を制限する表面の流体層の影響を効果的に除去するので、多くの適用分野で液 中で動作させる必要性が無くなる。 本発明はまた、非常に高い分解能を達成することができる。超小型の片持ち粱 を駆動するだけであり、また低い衝撃力のために堅い片持ち粱を使用できるので 、潜在的に非常に高い周波数で振動させることができる。この方式では共振動作 それ自体は必要ないが、表面の粘着性を克服するためにかなりのエネルギーの振 動が要求される。したがって、実際には共振動作が必要であるが、共振周波数の 高調波を使用することもできる。本発明者らは、最高2MHzまでの振動周波数 で本発明を動作させることに成功した。典型的な走査のサイズおよび速度で、先 端が1先端直径だけ横方向に移動し終わるまでに先端を何回も表面に衝突させる 周波数で振動させることは簡単である。これにより、横方向の分解能は先端のサ イズによって制限されるだけとなり、分解能が表面より上の先端の高さによって 決定される先行技術の非接触型AFMより、かなり高い分解能が達成される。典 型的なAFMの垂直方向たわみ検出器は1ナノメートル以下の分解能を持つので 、本発明もまた、1ナノメートル以下の精度で目標値を維持することができる。 本発明は、1オングストローム以下のRMSの研磨されたシリコンの表面粗さを 測定するのに成功した。本発明は、表面を感知するのに、非接触方式AFMのよ うにファンデルワールス相互作用に依存しないので、水和する必要のある標本の 場合、流体中で動作させることができる。 図8から分かるように、本発明の安定した動作の領域は大きいが、プローブが 表面に粘着された状態になった場合には、回復プロセスにかなりのヒステリシス がある。プローブは比較的大きい距離だけ引き離す必要があり、その後突然に自 由振動を再開する。次にこれを動作高に戻さなければならない。目標値振幅As が低すぎると、フィードバックシステムは先端を流体層から引き離そうとせず、 先端は表面流体層内で振動し続ける。本発明者らは、このタイプの走査は安定し ているが、非接触法の場合と同様の低分解能しか得られないことを見出した。図 6および図8の振幅−距離曲線は、表面の粘着性を評価したり、満足できる動作 が得られるAoおよびAsを選択するのに非常に役に立つ。 好適な動作方法は、片持ち粱を表面に近づけるときに、図8の振幅対距離曲線 が連続的で安定した振幅の減少を示すように、自由振幅を選択することである。 振幅は、先端の尖鋭さ、片持ち粱のスチフネス、試料の表面、および湿度などの 現在の環境条件に依存する。この曲線を実時間で生成し、表示し、調整すること のできるSPMで、オペレータが最初低い振幅から始めて、図6のような曲線か ら図8のような曲線にその形状が変化するまで振幅を増大させていくことによっ て、適切な自由振幅を決定できるようにすることが望ましい。高分解能で微細構 成を画像化するための好適な目標値は、片持ち粱が図8の引き離し部分で自由に なる振幅より高いAsである。引き離し部分のこの値はApと表示する。Apよ り高い目標値で動作させると、先端が表面に粘着しても、フィードバックによっ て片持ち粱が表面の液層から引き離されて自由な状態に戻る。 片持ち粱の実際の挙動は試料および条件に依存するので、振幅−距離曲線を利 用して動作パラメータを評価および選択することが重要である。大半の試料では 、ある値のAoで図8のような曲線が生成され、AsにApより大きい値を選択 することにより画像モードで安定した動作が得られる。しかし、試料と条件の組 み合わせによっては、図8のような振幅−距離曲線が得られないことがある。引 き離し曲線および近づけ曲線のどちらも同じパターンに従わないことがある。例 えば、引き離しが突然起こることがあり、これは、引き離し時に片持ち粱が流体 層にあまり影響されないことを示す。この状態は通常、安定動作に影響を及ぼさ ない。別の状態は、小振動(非接触)動作の場合と同様に、近づけるときに突然 捕獲される状態である。この場合、できるだけ広い動作範囲が得られるようにパ ラメータを調整することが重要である。 さらに、振幅−距離曲線は、興味深く、潜在的に有用な動作方式が達成される 動作パラメータを設定するために使用することができる。図8のような振幅−距 離曲線を持つ試料にApより低いAsを設定し、次に片持ち粱を最初から粘着位 置に置くことができれば、フィードバックループは、先端が実際に表面には接触 せずに流体層内で振動する画像モードを維持する。これは非常に安定した非接触 方式である。この方式で装置は本質的に表面流体層を画像化し、この層の微細構 成を表面の微細構成と比較することにより、有用な情報を得ることができる。衝 突が起きるときより分解能は低くなるが、先端が流体層より上にあり、自由振幅 振動が小さく、安定性の低い先行技術の非接触方式には引けを取らない。別の潜 在的に可能な方式は、片持ち梁が表面から離れているときに、片持ち梁を共振よ り低い振動数で振動させる場合に得られる。先端を流体層から引き離すときに、 片持ち粱に吸着している流体層は共振周波数を低下させるので、駆動信号は今や 共振に近くなり、そのために、駆動信号に応答する振動は実際には自由振幅より 大きくなることがある。この場合を図11に示す。本発明者らは、この方式の試 料依存性が極めて高く、したがって表面の流体層に関する有用な情報が含まれて いるかもしれないことに気付いた。これらの方式は両方とも、信頼できる微細構 成の測定には避けるべきであるが、動作パラメータを知的に選択する上での振幅 −距離曲線の有用性、および本発明の適用分野の潜在的な多様性を示している。 高周波動作の場合、本発明では一般的に剛性の片持ち粱を使用するので、本発 明者らは、振幅−距離曲線を生成するときに、曲線が形成される距離を制限する ことがしばしば役に立つことを見出した。片持ち粱を振動が停止するように充分 に表面の奥まで押し付けた場合、試料に掛かる力は、単に片持ち粱の変位にばね 定数を掛けたものになる。本発明に適した典型的な片持ち粱は、従来の接触AF Mで使用される片持ち粱の数倍のばね定数を持つので、振動が停止する位置で振 幅−変位曲線に働く力は非常に大きくなることがある。試料および片持ち粱は、 この曲線を得る操作で破損することがある。したがって、距離の調整中は振幅を 監視し、片持ち粱は振幅の所定の減少が観測されるまで試料に押し付けるだけと し、その後引き離す。例えば、走査装置を操作するデジタル制御装置をプログラ ムすることによって、特定の振幅または自由振幅の一部分に到達するまで試料を 片持ち粱に向かって移動させ、その後試料を引き離すことができる。ユーザは制 御装置に目標振幅を入力することができる。このような曲線を図12に示す。振 幅Aminが観測されるまでプローブを試料に押し付け、それ以上は押し付けない ようにする。目標値は、曲線Aminの傾斜部分に設定することができる。この技 法により、振幅−距離曲線動作中の片持ち粱や試料の破損が防止される。 本発明はまた、本発明および先行技術の非接触方式の両方を利用して、混合動 作方式で、磁界などの引力分布を測定するために使用することもできる。例えば 磁性先端を使用して、磁性領域と非磁性領域が交互に存在する表面を走査する場 合、振幅の減少は、表面に衝突する先端の影響を受けるだけではなく、先に述べ たように(駆動周波数が共振周波数よりわずかに高い場合)、片持ち粱の共振周 波数に対する磁力勾配の効果によっても影響される。磁界のために振動振幅が目 標値より低下する領域では、フィードバックにより片持ち粱が上昇し、目標値が 維持されるので、磁気領域は画像に高さが高くなった領域として表示される。磁 界の相互作用が充分に強ければ、先端はもはや磁気領域では表面に衝突しなくな る。磁界の無い領域では、フィードバックにより先端が衝突モードに戻り、目標 値が維持される。これと同じ技法が、適切な先端および電子装置を用いて振動プ ローブに力の相互作用を及ぼすことのできる他のパラメータ、例えば電界などを 測定するのに潜在的に有用である。 先行技術の接触方式AFMの別の問題点は、集積回路の溝など、急勾配の試料 の特徴を測定する際の性能の低さである。急勾配の特徴に関連して少なくとも2 つの問題がある。第1に、先端でこの特徴を走査するときに、これが横方向にね じれ、この横方向のねじれが垂直方向のたわみ検出器によって検出されないか、 あるいは検出されてもうまく解釈されない。第2の問題は、適切な先端は、溝の 中に届くように長く、かつ細くする必要があり、したがって、これらの先端は横 方向にあまり堅くない。先端が側壁に近づくと、引力のために、図13に示すよ うに先端が表面に引き付けられる傾向があり、走査が壁から離れるように移動す ると、表面張力のために、先端が表面に粘着する傾向がある。これらの効果はど ちらも、1パーセント以下の精度が要求される線幅または段の高さの測定をゆが める。粘着は湿度などの環境条件に依存するので、測定結果は日によって変化す ることがある。本発明の技法の変化例を、そうした測定に使用することができる 。 図9Aに示すように、溝の中または段付近で適切な形状のプローブを使用して 、水平方向に振動させることができる。プローブを横方向に振動させながら、溝 の中または段付近でプローブを横方向に走査すると、壁に触れたときに、図9B に示すように、自由振動振幅が減少する。したがって、測定精度が引力または粘 着による影響を受けないように、プローブを一連の軽打(タップ)によって溝ま た は段の側壁に触れさせる水平運動の目標値を設定することができる。この目標値 を使用して、プローブを低い力で、粘着させることなく側壁に維持することがで きる。次に、壁の輪郭を画像化するために、プローブを垂直方向に走査し、横方 向にサーボ制御して目標値を維持することができる。あるいは別の方法として、 壁にぶつかるたびに横方向運動の方向が逆になるように、プローブを溝の中で前 後に走査すると、壁で目標値まで減少する振動振幅によって決定される線幅を測 定することができる。このプロセスは、プローブを溝に沿って走査して線幅の変 化を測定するたびに繰り返すことができる。あるいは、横方向と垂直方向の輪郭 線の組み合わせを使用することができる。 急勾配の壁を測定するさらに別の技法を、図10に示す。片持ち粱を表面に対 してある角度に、好ましくはプローブの半角より大きい角度に傾斜して取り付け 、プローブを片持ち粱に対し直角に振動させると、プローブは壁にぶつかるまで 表面に沿って走査し、壁を追跡する。これは、振動の目標値が床と壁の両方の影 響を受けるためである。したがって、壁と床のx−z方向の輪郭線が生成される 。この方法は、先端の形状およびアンダーカットの性質によっては、アンダーカ ット壁にも有効である。 別の方式としては、先端が両方の側壁にぶつかるまで溝の中で振動の振幅を増 加させる方法がある。先端は次に、図14Aに示すように、溝を横方向に走査し て最大振動位置を見つけることができる。この最大振動が得られるのは、先端が 溝の中心にあって、各側壁に均等にぶつかるときである。図14Bに示すこの振 幅Amaxは、先端の幅と組み合わせることによって、溝の幅の寸法を提供する。 次に、この溝を垂直に追跡することができる。 本発明の別の実施形態は、プローブが試料の表面を軽打する時に、先端上の毛 管力により生じる引力と、先端と試料部材との間の何らかの瞬間的な粘着が、片 持ち梁の共振周波数と、片持ち梁振動を駆動する信号と片持ち梁の自由端の実際 の振動との間の位相の両方に影響を与える現象を利用する。本発明は、長い期間 すなわち振動周期のわずかな部分以上、プローブ先端が表面へ粘着するのを防ぐ のに十分なエネルギを有するプローブ振動に依存しているが、プローブが表面に 衝突する各周期の短い期間には何らかの粘着が生じる。この瞬間的な粘着は、プ ローブ表面の接触の弾性または減衰に依存し、片持ち梁振動の共振周波数と位相 に明らかに影響を与える。 表面に対するプローブの軽打の間における、この位相または共振周波数の測定 は、先端の粘着を調整して表面上のある物質に対して特有となるように、先端を 特定の材料から作るか特定の材料により被覆している、化学的な力の顕微鏡にお いて一般的に使用される。特定の物質が表面のどこにあるのかを見つけて画像化 するために、位相または周波数の測定を使用する。これの例としては抗体抗原相 互作用があり、この場合、表面上のその対応する抗原または抗体を発見するため に、特定の抗体または抗原を先端上に配置する。先行技術の化学的な力の顕微鏡 は、サイエンス265:2071−2074、1994年においてフリスビー氏 らにより記述されており、これは、表面上で引きずられる先端によって測定され る摩擦力を使用して、先端上に配置されている異なる化学製品で、表面上の特定 の化学製品の位置を画像化している。先に指摘したように、表面上で先端をこの ように引きずることは有害な影響を与えるので避けるべきである。例えば、引き ずることにより先端に被覆されている材料が取り除かれてしまう場合がある。本 発明にしたがうと、粘着または化学的な相互作用の尺度として、軽打しながら位 相または共振周波数を測定する。 好適な実施形態では、片持ち梁を振動させ、先端が表面を軽打している時に片 持ち梁の振動が一定振幅となるように、片持ち梁の固定端の垂直位置を制御する フィードバックを使用し、0.01度と同じくらい小さいものから数度までの位 相の変化を、走査中の先端の横方向位置の関数として記録する。横方向の位置す なわちXとYの関数である位相測定値の画像を作る。このような装置は図15に 示されており、これには位相検出器が含まれ、検出された位相は記憶および表示 のためにプロセッサに送られる。 他の実施形態では、一般的には100−300KHzであり、通常150KH zである片持ち梁の共振周波数を一定振幅の軽打中に追跡し、この場合の周波数 の変化は、先端と表面との間の瞬間的な粘着の変化を示す。これは、片持ち梁の 駆動周波数を変化させることにより位相を一定に保つように動作する第2のフィ ードバックループにより実行される。位相が例えば90°に保たれた場合、駆動 周波数はシステムの共振周波数を追跡し、先端と試料との間の粘着の尺度を提供 する。一般的に、共振周波数は0.1から100Hzまでの範囲で変化する。こ の実施形態では、常に共振曲線上の同じ点で片持ち梁を駆動するので、軽打の力 は画像化の間一定のままである。共振周波数を追跡するためのこの周波数の調整 は、非常に軽い軽打力を十分に調整することが必要な、すなわち共振周波数が変 化し駆動周波数が固定されたままである場合でも自由振幅Aoが変化しないこと が必要な、非常に軽い軽打力を使用したい場合にも有効である。また共振周波数 は、位相測定値よりも振動子の物理的なパラメータにより関連し、片持ち梁の他 のパラメータを知ることによりこの共振周波数で粘着力の計算が可能になる。こ の周波数追跡の実施形態は、図16に示されている。 片持ち梁の駆動周波数を典型的には1−5KHzの量だけ調整し、対応する位 相変化を観察することにより、すなわち軽打中の位相対周波数曲線の勾配を決定 することにより、軽打中の先端と表面との間の相互作用についてさらに多くの情 報を得ることができる。図17Aと図17Cに示されているような、調和振動子 に対する振幅(A)対周波数(f)の共振曲線であるローレンツ形状の曲線に対 しては、図17Bや図17Dに示されているようなこの勾配は、曲線の幅に関係 しているので、振動子の減衰力の尺度となる。図17Aに関連した図17Cに示 されているように、より高い減衰はより広い片持ち梁共振曲線(同じ振幅におい てγ1<γ2)となり、これは図17Bおよび図17Dに示されているように、 共振の付近の領域における位相曲線の勾配(Δp/Δf、ここでΔpは周波数の 変化Δfにより生成される位相の変化である)を減少させる。したがって、量Δ fだけ片持ち梁駆動周波数を調整し、比Δp/Δfを監視し、勾配Δp/Δfを 計算すると、プローブ−試料の相互作用の尺度が得られる。本発明の他の実施形 態では、この減衰は、走査表面に対する減衰力の画像を生成するために、XとY の関数として測定される。これは、平均周波数を制御して平均位相を一定にして いる間に調整を行う、すなわち周波数を共振周波数について調整する、周波数フ ィードバック方法においてなされる。これは、位相目標値付近の位相の調整Δp を生成する。 上述した実施形態では、振幅および/または位相のサーボおよび/または周波 数調整のフィードバック制御は、通常、デジタルコンピュータによりデジタル的 に実行されるので、フィードバック制御および調整制御が矛盾しないようにプロ グラムすることができる。 試料とプローブとの間の粘着と減衰は、目標値振幅により制御される軽打力に 依存し、目標値をより低くすると軽打力がより強くなる。したがって、前に説明 した、位相、周波数および減衰の測定値は、各データ点、各走査線、または完全 な画像ごとに軽打振幅目標値を変化させることにより、軽打振幅目標値の関数と することができる。異なる軽打振幅目標値において得られたデータの比較は、こ の実施形態にしたがうと、定性的(視覚的)にまたは定量的(算数的)のいずれ かでなされ、力依存の試料特性を弁別するのに役立つ。 軽打中の位相または共振周波数のこの測定値は、試料上のオイルすなわち潤滑 層や、表面に付けられる単分子膜のような、試料に表面に置かれた物質の表面カ バレッジについての情報も提供する。 片持ち梁振動の位相は、粘着に対して感度がよいだけでなく、電気および磁気 の力のような遠距離力によっても影響を受ける。これらの力は、粘着による位相 偏移を避けるように表面から片持ち梁を持ち上げることにより、さらに感度よく 測定される。遠距離力を測定するこの方法は、同じ発明者による米国特許第5, 308,974号で説明されている。 上述の教示内容に照らして、本発明の多数の変化例や別形態が可能であること は明らかである。したがって、本発明は、請求の範囲内で、ここに具体的に説明 した以外の形態で実現できることを理解すべきである。
【手続補正書】 【提出日】1997年9月25日 【補正内容】 請求の範囲 1.レバーアームの1端上にプローブ先端を備えた原子間力顕微鏡を動作させる 方法において、 a)前記レバーアームの共振周波数またはその付近において、前記プローブ先 端が試料の表面を反復軽打した時に前記プローブ先端が前記試料の表面に粘着し ないように十分に大きな自由振動振幅(Ao)で前記プローブ先端を振動させる 段階と、 b)前記プローブ先端の振動振幅が前記試料表面の反復軽打により影響を受け るように、前記振動プローブ先端が前記試料の表面を反復軽打している時に、前 記レバーアームまたは前記試料を並進させることにより、前記振動プローブ先端 と前記試料の表面との間で並進を行う段階と、 c)前記プローブ先端の振動振幅が、前記並進を行う段階中、振幅目標値にお いて本質的に一定に維持されるように、前記プローブ先端に対して反対側にある 前記レバーアームの反対端と前記試料との間の距離を制御する段階と、 d)前記プローブ先端の振動を本質的に一定振幅に維持しながら、前記並進を 行う段階中に、前記プローブ先端の振動の位相を検出する段階と、 e)前記検出段階において検出された位相を表す信号を生成する段階とを含む 原子間力顕微鏡を動作させる方法。 2.前記検出する段階が、 前記振動プローブのたわみを検出する段階と、 前記プローブの振動を生じさせる駆動信号と前記振動プローブの検出たわみと の間の相対位相を測定する段階とを含む請求項1記載の原子間力顕微鏡を動作さ せる方法。 3.並進を行う段階および制御する段階の間に、前記振動プローブの振動周波数 を調整する段階を含み、 前記検出する段階が、前記並進を行う段階の間に前記振動プローブ先端の位相 変化を決定する段階を含んでいる請求項1記載の原子間力顕微鏡を動作させる方 法。 4.前記試料上の対応物質と相互作用するように選択された物質を含むプローブ を提供する段階を含む請求項1記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 5.前記プローブを提供する段階が、 抗体または抗原で被覆されているプローブを提供する段階を含む請求項4記載 の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 6.前記振動させる段階が、 10ナノメートルより大きい自由振動振幅で前記プローブ先端を振動させる段 階を含む請求項1記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 7.前記振動させる段階が、 20ナノメートルより大きい自由振動振幅で前記プローブ先端を振動させる 段階を含む請求項1記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 8.振幅目標値を変化させ、変化させた振幅目標値において本質的に一定に前記 プローブ先端の振動振幅を維持させている間に、前記段階a)からe)を反復す る段階を含む請求項1記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 9.前記試料の力依存特性を弁別するために、前記段階e)の反復において生成 された信号を比較する段階を含む請求項8記載の原子間力顕微鏡を動作させる方 法。 10.振幅目標値を変化させ、変化させた振幅目標値において本質的に一定に前 記プローブ先端の振動振幅を維持させている間に、前記段階a)からe)を反復 する段階を含む請求項3記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 11.前記試料の力依存特性を弁別するために、前記段階e)の反復において生 成された信号を比較する段階を含む請求項10記載の原子間力顕微鏡を動作させ る方法。 12.レバーアームの1端上にプローブ先端を備えた原子間力顕微鏡を動作させ る方法において、 a)前記レバーアームの共振周波数またはその付近において、前記プローブ先 端が試料の表面を反復軽打した時に前記プローブ先端が前記試料の表面に粘着し ないように十分に大きな自由振動振幅(Ao)で前記プローブ先端を振動させる 段階と、 b)前記プローブ先端の振動振幅が前記試料表面の反復軽打により影響を受け るように、前記振動プローブ先端が前記試料の表面を反復軽打している時に、前 記レバーアームまたは前記試料を並進させることにより、前記振動プローブ先端 と前記試料の表面との間で並進を行う段階と、 c)前記プローブ先端の振動振幅が、前記並進を行う段階中、振幅目標値にお いて本質的に一定に維持されるように、前記プローブ先端に対して反対側にある 前記レバーアームの反対端と前記試料との間の距離を制御する段階と、 d)前記プローブの振動を生じさせる駆動信号と前記プローブのたわみとの間 の相対位相を検出する段階と、 e)前記検出する段階で検出された相対位相が、前記並進を行う段階の間に本 質的に一定に維持されるように、前記プローブの振動周波数を制御する段階とを 含む原子間力顕微鏡を動作させる方法。 13.f)前記並進を行う段階の間に、前記試料に対する位置の関数として前記 プローブの振動周波数を示す信号を生成する段階を含む請求項12記載の原子間 力顕微鏡を動作させる方法。 14.前記試料上の対応物質と相互作用するように選択された物質を含むプロー ブを提供する段階を含む請求項13記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 15.前記プローブを提供する段階が、 抗体または抗原で被覆されているプローブを提供する段階を含む請求項14記 載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 16.前記振動させる段階が、 10ナノメートルより大きい自由振動振幅で前記プローブ先端を振動させる段 階を含む請求項13記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 17.前記振動させる段階が、 20ナノメートルより大きい自由振動振幅で前記プローブ先端を振動させる 段階を含む請求項13記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 18.前記段階e)の制御周波数付近で前記プローブの振動周波数を調整し、前 記並進を行う段階の間に前記振動プローブ先端の位相変化を決定する段階を含む 請求項13記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 19.前記振幅目標値を変化させ、前記変化させた振幅目標値において本質的に 一定に前記プローブ先端の振動振幅を維持させいる間に、前記段階a)から段階 e)を反復する段階を含む請求項12記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 20.前記振幅目標値を変化させ、前記変化させた振幅目標値において本質的に 一定に前記プローブ先端の振動振幅を維持させいる間に、前記段階a)から段階 e)を反復する段階を含む請求項13記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 21.前記試料の力依存特性を弁別するために、前記段階e)の反復において生 成された信号を比較する段階を含む請求項20記載の原子間力顕微鏡を動作させ る方法。 22.前記振幅目標値を変化させ、前記変化させた振幅目標値において本質的に 一定に前記プローブ先端の振動振幅を維持している間に、前記段階a)から段階 f)を反復する段階を含む請求項18記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 23.前記試料の力依存特性を弁別するために、前記段階e)の反復において生 成された信号を比較する段階を含む請求項22記載の原子間力顕微鏡を動作させ る方法。 24.レバーアームの1端上にプローブ先端を備えた原子間力顕微鏡を動作させ る方法において、 a)前記レバーアームの共振周波数またはその付近において、前記プローブ先 端が試料の表面を反復軽打した時に前記プローブ先端が前記試料の表面に粘着し ないように十分に大きな自由振動振幅(Ao)で前記プローブ先端を振動させる 段階と、 b)前記プローブ先端の振動振幅が前記試料表面の反復軽打により影響を受け るように、前記振動プローブ先端が前記試料の表面を反復軽打している時に、前 記レバーアームまたは前記試料を並進させることにより、前記振動プローブ先端 と前記試料の表面との間で並進を行う段階と、 c)前記プローブ先端の振動振幅が、前記並進を行う段階中、振幅目標値にお いて本質的に一定に維持されるように、前記プローブ先端に対して反対側にある 前記レバーアームの反対端と前記試料との間の距離を制御する段階と、 d)前記プローブの振動を生じさせる駆動信号と前記プローブのたわみとの間 の相対位相を検出する段階と、 e)前記検出する段階で検出された相対位相が、前記並進を行う段階の間に本 質的に一定に維持されるように、前記プローブの振動周波数を制御する段階と、 f)前記段階e)の制御周波数付近でΔfだけ前記プローブの振動周波数を変 化させ、前記相対位相における変化Δpを決定する段階と、 g)Δp/Δfの比を示す信号を生成する段階とを含む原子間力顕微鏡を動作 させる方法。 25.前記試料上の対応物質と相互作用するように選択された物質を含むプロー ブを提供する段階を含む請求項24記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 26.前記プローブを提供する段階が、 抗体または抗原で被覆されているプローブを提供する段階を含む請求項25記 載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 27.前記振動させる段階が、 10ナノメートルより大きい自由振動振幅で前記プローブ先端を振動させる段 階を含む請求項24記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 28.前記振動させる段階が、 20ナノメートルより大きい自由振動振幅で前記プローブ先端を振動させる 段階を含む請求項24記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 29.前記振幅目標値を変化させ、前記変化させた振幅目標値において本質的に 一定に前記プローブ先端の振動の振幅を維持している間に、前記段階a)から段 階f)を反復する段階を含む請求項24記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法 。 30.前記試料の力依存特性を弁別するために、前記段階f)の反復において生 成された信号を比較する段階を含む請求項29記載の原子間力顕微鏡を動作させ る方法。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.レバーアームの1端に取り付けられ、試料の表面を走査するプローブ先端を 有するプローブを備え、プローブ先端を走査させた時にレバーアームの位置決め に関連して試料の表面を表すデータを収集する原子間力顕微鏡を動作させる方法 において、 a)前記プローブの共振周波数またはその付近、あるいは前記共振周波数の調 波において、振動しているプローブ先端が前記試料の表面と接触した時に前記振 動しているプローブ先端が前記試料の表面に粘着しないように十分に大きな自由 振動振幅Aoで、前記プローブ先端を振動させることを含む、前記プローブを振 動させる段階と、 b)前記振動プローブ先端が前記試料の表面を繰り返し軽打して、前記試料の 表面に粘着することなく前記プローブ先端が前記試料の表面と繰り返し接触し、 接触を断つように、前記振動プローブ先端を位置決めする段階と、 c)前記振動プローブ先端が繰り返し前記試料の表面を軽打している時に、前 記振動しているプローブ先端を前記試料の表面で並進させる段階と、 d)前記プローブ先端の振動振幅が、前記並進段階中、振幅目標値において本 質的に一定に維持されるように、前記プローブ先端と反対側の前記レバーアーム の反対端と前記試料との間の距離を制御する段階と、 e)前記プローブ先端を並進させ、前記プローブ先端の振動振幅が本質的に一 定振幅に維持されている間に、前記プローブ先端の振動の位相変化を検出する段 階と、 f)前記検出段階において検出された位相変化を表す信号を生成する段階とを 含む原子間力顕微鏡を動作させる方法。 2.前記検出段階が、 前記振動プローブのたわみを検出する段階と、 前記プローブの振動を生じさせる駆動信号と前記振動プローブの検出たわみと の間の相対位相を測定する段階とを含む請求項1記載の原子間力顕微鏡を動作さ せる方法。 3.本質的に一定の振幅で並進させている間に、前記振動プローブの振動周波数 を調整する段階を含み、 前記検出段階が、前記プローブを並進させている間に、前記振動プローブ先端 の対応位相変化を決定する段階を含んでいる請求項1記載の原子間力顕微鏡を動 作させる方法。 4.前記試料上の対応物質と相互作用するように選択された物質を含むプローブ を提供する段階を含む請求項1記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 5.前記プローブを提供する段階が、 抗体または抗原で被覆されているプローブを提供する段階を含む請求項4記載 の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 6.前記振動段階が、 10ナノメートルより大きい自由振動振幅で前記プローブ先端を振動させる段 階を含む請求項1記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 7.前記振動段階が、 20ナノメートルより大きい自由振動振幅で前記プローブ先端を振動させる 段階を含む請求項1記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 8.振幅目標値を変化させ、変化させた振幅目標値において本質的に一定に前記 プローブ先端の振動振幅を維持させている間に、前記段階a)からf)を繰り返 す段階を含む請求項1記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 9.前記試料の力依存特性を弁別するために、前記段階f)の反復において生成 された信号を比較する段階を含む請求項8記載の原子間力顕微鏡を動作させる方 法。 10.振幅目標値を変化させ、変化させた振幅目標値において本質的に一定に前 記プローブ先端の振動振幅を維持させている間に、前記段階a)からf)を繰り 返す段階を含む請求項3記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 11.前記試料の力依存特性を弁別するために、前記段階f)の反復において生 成された信号を比較する段階を含む請求項10記載の原子間力顕微鏡を動作させ る方法。 12.レバーアームの1端に取り付けられ、試料の表面を走査するプローブ先端 を有するプローブを備え、プローブ先端を走査させた時にレバーアームの位置決 めに関連して試料の表面を表すデータを収集する原子間力顕微鏡を動作させる方 法において、 a)前記プローブの共振周波数またはその付近、あるいは前記共振周波数の調 波において、振動しているプローブ先端が前記試料の表面と接触した時に前記振 動しているプローブ先端が前記試料の表面に粘着しないように十分に大きな自由 振動振幅Aoで、前記プローブ先端を振動させることを含む、前記プローブを振 動させる段階と、 b)前記振動プローブ先端が前記試料の表面を繰り返し軽打して、前記試料の 表面に粘着することなく前記プローブ先端が前記試料の表面と繰り返し接触し、 接触を断つように、前記振動プローブ先端を位置決めする段階と、 c)前記振動プローブ先端が繰り返し前記試料の表面を軽打している時に、前 記振動しているプローブ先端を前記試料の表面で並進させる段階と、 d)前記プローブ先端の振動振幅が、前記並進段階中、振幅目標値において本 質的に一定に維持されるように、前記プローブ先端と反対側の前記レバーアーム の反対端と前記試料との間の距離を制御する段階と、 e)前記プローブの振動を生じさせる駆動信号と前記プローブのたわみとの間 の相対位相を検出する段階と、 f)前記検出段階で検出された相対位相が、走査中、本質的に一定に維持され るように、前記プローブの振動周波数を制御する段階とを含む原子間力顕微鏡を 動作させる方法。 13.g)並進させている間に、位置の関数として前記プローブの振動周波数の 変化を示す信号を生成する段階を含む請求項12記載の原子間力顕微鏡を動作さ せる方法。 14.前記試料上の対応物質と相互作用するように選択された物質を含むプロー ブを提供する段階を含む請求項13記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 15.前記プローブを提供する段階が、 抗体または抗原で被覆されているプローブを提供する段階を含む請求項14記 載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 16.前記振動段階が、 10ナノメートルより大きい自由振動振幅で前記プローブ先端を振動させる段 階を含む請求項13記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 17.前記振動段階が、 20ナノメートルより大きい自由振動振幅で前記プローブ先端を振動させる 段階を含む請求項13記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 18.前記段階f)の制御周波数のあたりで前記プローブの振動周波数を調整し 、前記プローブの並進させている間に前記振動プローブ先端の対応する位相変化 を決定する段階を含む請求項13記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 19.前記振幅目標値を変更し、前記変更された振幅目標値で本質的に一定に前 記プローブ先端の振動の振幅を維持している間に、前記段階aから段階fを繰り 返す段階を含む請求項12記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 20.前記振幅目標値を変更し、前記変更された振幅目標値で本質的に一定に前 記プローブ先端の振動の振幅を維持している間に、前記段階aから段階gを繰り 返す段階を含む請求項13記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 21.前記試料の力依存特性を弁別するために、前記段階f)の反復において生 成された信号を比較する段階を含む請求項20記載の原子間力顕微鏡を動作させ る方法。 22.前記振幅目標値を変更し、前記変更された振幅目標値で本質的に一定に前 記プローブ先端の振動の振幅を維持している間に、前記段階aから段階gを繰り 返す段階を含む請求項18記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 23.前記試料の力依存特性を弁別するために、前記段階f)の反復において生 成された信号を比較する段階を含む請求項22記載の原子間力顕微鏡を動作させ る方法。 24.レバーアームの1端に取り付けられ、試料の表面を走査するプローブ先端 を有するプローブを備え、プローブ先端を走査させた時にレバーアームの位置決 めに関連して試料の表面を表すデータを収集する原子間力顕微鏡を動作させる方 法において、 a)前記プローブの共振周波数またはその付近、あるいは前記共振周波数の調 波において、振動しているプローブ先端が前記試料の表面と接触した時に前記振 動しているプローブ先端が前記試料の表面に粘着しないように十分に大きな自由 振動振幅Aoで、前記プローブ先端を振動させることを含む、前記プローブを振 動させる段階と、 b)前記振動プローブ先端が前記試料の表面を繰り返し軽打して、前記試料の 表面に粘着することなく前記プローブ先端が前記試料の表面と繰り返し接触し、 接触を断つように、前記振動プローブ先端を位置決めする段階と、 c)前記振動プローブ先端が繰り返し前記試料の表面を軽打している時に、前 記振動しているプローブ先端を前記試料の表面で並進させる段階と、 d)前記プローブ先端の振動振幅が、前記並進段階中、振幅目標値において本 質的に一定に維持されるように、前記プローブ先端と反対側の前記レバーアーム の反対端と前記試料との間の距離を制御する段階と、 e)前記プローブの振動を生じさせる駆動信号と前記プローブのたわみとの間 の相対位相を検出する段階と、 f)前記検出段階で検出された相対位相が、走査中、本質的に一定に維持され るように、前記プローブの振動周波数を制御する段階と、 g)前記段階f)の制御周波数のあたりでΔfだけ前記プローブの振動周波数 を変化させ、前記相対位相における対応する変化Δpを決定する段階と、 h)Δp/Δfの比を示す信号を生成する段階とを含む原子間力顕微鏡を動作 させる方法。 25.前記試料上の対応物質と相互作用するように選択された物質を含むプロー ブを提供する段階を含む請求項24記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 26.前記プローブを提供する段階が、 抗体または抗原で被覆されているプローブを提供する段階を含む請求項25記 載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 27.前記振動段階が、 10ナノメートルより大きい自由振動振幅で前記プローブ先端を振動させる段 階を含む請求項24記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 28.前記振動段階が、 20ナノメートルより大きい自由振動振幅で前記プローブ先端を振動させる 段階を含む請求項24記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 29.前記振幅目標値を変更し、前記変更された振幅目標値で本質的に一定に前 記プローブ先端の振動の振幅を維持している間に、前記段階aから段階gを繰り 返す段階を含む請求項24記載の原子間力顕微鏡を動作させる方法。 30.前記試料の力依存特性を弁別するために、前記段階g)の反復において生 成された信号を比較する段階を含む請求項29記載の原子間力顕微鏡を動作させ る方法。
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