JPH10507645A - C型肝炎ウイルスプロテアーゼの不溶性凝集物をリフォールディングするための方法 - Google Patents

C型肝炎ウイルスプロテアーゼの不溶性凝集物をリフォールディングするための方法

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JPH10507645A JP8534172A JP53417296A JPH10507645A JP H10507645 A JPH10507645 A JP H10507645A JP 8534172 A JP8534172 A JP 8534172A JP 53417296 A JP53417296 A JP 53417296A JP H10507645 A JPH10507645 A JP H10507645A
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Abstract

(57)【要約】 HCVプロテアーゼの不溶性凝集物を、可溶化およびリフォールディングするための方法。

Description

【発明の詳細な説明】 C型肝炎ウイルスプロテアーゼの不溶性凝集物を リフォールディングするための方法 発明の背景 C型肝炎ウイルス(HCV)は、全世界の非A非B型(NANB)肝炎、慢性肝臓疾 患、および肝細胞ガン(HCC)の主な病原体であると考えられる。ウイルス感染 は、米国における90%を超える輸血関連の肝炎の原因であり、そして40歳を超え る成人における優勢な型の肝炎である。ほぼ全ての感染は、慢性肝炎をもたらし 、そしてほぼ20%は肝硬変を発症する。 ウイルス粒子は、効率的なインビトロ複製系が無いため、および感染した肝臓 組織または血液には非常に微量のHCV粒子しか存在しないために同定されていな い。しかし、ウイルスゲノムの分子クローン化が、感染したチンパンジーの血清 からメッセンジャーRNA(mRNA)を単離し、次いで組換え方法論を用いてクロー ン化することにより達成された。[Grakoui A.らJ.Virol.67: 1385-1395(1993) ]。現在、HCVは、約9400ヌクレオチドを含む正鎖RNAゲノムを含むことが知られ ている。この構成は、フラビウイルスおよびペスチウイルスの構成と同様である 。HCVのゲノムは、フラビウイルスおよびペスチウイルスのゲノムと同様に、約3 000アミノ酸の単一の大きなポリタンパク質をコードする。このポリタンパク質 は、感染した細胞においてタンパク質分解を受けて成熟ウイルスタンパク質を形 成する。 ウイルスポリタンパク質の無細胞翻訳および細胞培養発現の研究は、HCVポリ タンパク質が、細胞およびウイルスのプロテアーゼによりプロセシングされて推 定の構造タンパク質および非構造(NS)タンパク質を産生することを確立した。 少なくとも9の成熟ウイルスタンパク質は、特異的なタンパク質分解によりポリ タンパク質から産生される。切断産物の順番および名称は、以下の通りである: NH2-C-E1-E2-NS2-NS3-NS4A-NS4B-NS5A-NS5B-COOH(図1)。3つのアミノ末端 の推定構造タンパク質であるC(キャプシド)、E1,およびE2(2つのエンベロ ープ糖タンパク質)は、宿主の小胞体(ER)のシグナルペプチダーゼにより切断 されると考えられる。宿主の酵素はまた、NS2のアミノ末端の生成を担う。非構 造タンパク質のタンパク質分解プロセシングは、ウイルスのポリタンパク質内に 含まれるウイルスプロテアーゼであるNS2-3およびNS3により行われる。NS2-3プ ロテアーゼは、NS2とNS3との間の切断を触媒する。これはメタロプロテアーゼで あり、そしてNS2およびNS3のプロテアーゼドメインの両方を必要とする。NS3プ ロテアーゼは、ポリタンパク質の非構造部分の基質の残りの切断を触媒する。NS 3タンパク質は、631アミノ酸残基を含み、そして2つの酵素ドメイン(アミノ酸 残基1〜181内に含まれるプロテアーゼドメインおよび残りのタンパク質内に含 まれるヘリカーゼATPaseドメイン)を含む。70kD NS3タンパク質が、感染した細 胞において、さらに切断されてプロテアーゼドメインをヘリカーゼドメインから 分離するか否かについては知られていないが、細胞培養発現研究において切断は 観察されていない。 NS3プロテアーゼは、セリンクラスの酵素のメンバーである。これは、触媒ト ライアッド(triad)としてHis,Asp、およびSerを含み、Serは活性部位の残基 である。Ser残基の変異は、基質NS3/4A、NS4A/4B、NS4B/5A、およびNS5A/5Bの切 断をなくす。NS3とNS4Aとの間の切断は分子内である一方、NS4A/4B、4B/5A、5A/ 5B部位での切断はトランスで生じる。 哺乳動物細胞における種々の形態のHCV NSポリタンパク質の一過性の発現を用 いる実験は、これらの全ての切断の効率的なプロセシングのためにはNS3セリン プロテアーゼが必要であるが、十分ではないことを確立した。フラビウイルスと 同様に、HCV NS3プロテアーゼはまた、これらの切断反応のいくつかを触媒する ためにコファクターを必要とする。セリンプロテアーゼNS3に加えて、NS4Aタン パク質は、4B/5A部位での基質の切断に絶対的に必要とされ、そして5A/5B間、お よびおそらく4A/4B間の基質の切断効率を増加させる。 HCV NS3プロテアーゼは、HCV複製に必要とされる非構造HCVタンパク質を切断 するので、NS3プロテアーゼは、HCVウイルスに対する治療剤の開発のターゲット であり得る。HCV NS3タンパク質をコードする遺伝子は、米国特許第5,371,017号 に開示されるようにクローン化されたが、しかし、可溶性の活性な形態ではなか った。HCVプロテアーゼが治療剤を発見するためのスクリーニングにおいてター ゲットとして有用である場合、プロテアーゼは可溶性の活性な形態で産生されな ければならない。従って、可溶性で活性な形態のHCVプロテアーゼが必要とされ ている。HCVプロテアーゼは、このプロテアーゼのインヒビターを検出するため に、そして構造的研究のために、高スループットのスクリーニングに用いられ得 る。本発明者らは、NS3プロテアーゼの触媒ドメインをクローン化し、そして天 然のタンパク質および融合タンパク質としてE.coliおよび酵母において発現させ た。融合タグを用いて、精製および細胞膜周辺腔への分泌を容易にした。これら の全ての構築物は、不溶性形態のみのNS3タンパク質の発現をもたらした。細菌 を異なる培地および温度で増殖させること、異なる株のE.coliにおいて発現させ ることを含む種々の試みは、可溶性のNS3の発現を生じることができなかった。 従って、潜在的な治療剤を試験するためのスクリーニングにおいて使用され得る 、可溶性で活性な形態のHCVプロテアーゼが必要とされている。発明の要旨 本発明は、細菌により産生された不溶性のHCVプロテアーゼ凝集物から、可溶 性でタンパク質分解的に活性な、リフォールディングされたHCVプロテアーゼを 産生するプロセスを提供することにより、この必要性を満たす。不溶性のHCV NS 3プロテアーゼの凝集物は、この凝集物を産生する細菌から抽出される。次いで 、プロテアーゼの凝集物は、変性試薬を含有する緩衝液中で可溶化される。次い で、可溶化されたプロテアーゼは、還元剤を含有する緩衝液中におかれる。この 緩衝液は、酸性pHを有する。次いで、変性試薬は、緩衝液を酸性pHに維持する条 件下で緩衝液から除去される。次いで、プロテアーゼを含有する緩衝液のpHを、 約7〜8のpHまで段階的な様式で上昇させ、適切にリフォールディングした可溶 性の活性なNS3プロテアーゼを産生させる。 本発明の好ましい実施態様において、不溶性のプロテアーゼを、細菌のホモジ ネーションまたは超音波処理によって、まず細菌から抽出する。次いで、細菌を 含有する凝集物を、塩酸グアニジン(GuHCl)の5M溶液中で可溶化する。次い で、NS3プロテアーゼを、例えば、溶液をSEPHACRYL S-300サイズ排除ゲルクロマ トグラフィーにアプライすることによるような、サイズ排除クロマトグラフィー により高分子量の凝集物から精製する。NS3プロテアーゼを含有する画分を回収 し、そしてGuHClの5M溶液を含む溶液を、ジチオスレイトールおよびラウリル マルトシドを含有するリフォールディング緩衝液中で約0.1M GuHClまで希釈す る。次いで、希釈された溶液を逆相クロマトグラフィーカラムにアプライし、そ してNS3プロテアーゼを含有するプールを回収する。次いで、プロテアーゼ画分 のpHを約7.4〜7.8まで段階的な様式で上昇させて、適切にリフォールディングし た可溶性で活性なNS3プロテアーゼを産生する。発明の詳細な説明 引用される全ての参考文献の教示は、本明細書中にその全体が参考として援用 される。 NS3プロテアーゼ触媒ドメインのアミノ酸配列を、配列番号1に示す。本発明 の前に、NS3プロテアーゼは、抽出および精製に十分な量で可溶性形態で生成さ れ得なかった。本発明は、細菌で産生された可溶性HCVプロテアーゼを可溶化し 、そしてリフォールディングするための方法を提供する。 本発明によれば、配列番号1および配列番号4に示す配列を有する可溶性HCV NS3プロテアーゼが産生され得る。NS3プロテアーゼはまた、ニッケル(Ni2+)で コーティングした樹脂におけるタンパク質の精製に用いるために、そのアミノ酸 末端に融合されたヒスチジンタグを有し得る。配列番号5を参照のこと。プロテ アーゼは、E.coliのような細菌における不溶性の凝集物(すなわち、封入体) として産生される。 不溶性HCV NS3プロテアーゼは、最初に、細菌の均質化または超音波処理によ り、細菌から抽出される。次いで、細菌を含有する凝集物を、可溶化剤で可溶化 する。適切な可溶化剤は、塩酸グアニジン(GuHCl)、尿素、およびグルトチオ シアネートである。好ましくは、可溶化剤は、5MのGuHCl溶液である。次いで、 好ましい実施態様において、可溶化したNS3プロテアーゼを、サイズ排除クロマ トグラフィーにより(例えば、SEPHACRYL S-300サイズ排除ゲルカラムにこの溶 液をアプライすることにより)、高分子量凝集物から精製する。可溶化剤中のNS 3プロテアーゼを含有する画分を、還元剤を含有するリフォールディング緩衝液 中に希釈する。適切な還元剤の例は、ジチオスレイトール(DTT)、ジチオエリ トリトール(DET)、およびβ-メルカプトエタノールである。好ましいリフォー ルディング緩衝液は、約10%のDTTを含有する。リフォールディング緩衝液はま た、好ましくは、非イオン性界面活性剤を含有する。非イオン性界面活性剤の例 は、ラウリルマルトシド、ポリオキシエチレンエーテル(例えば、TRITON X-100 ト)(CHAPS)、およびオクチルグルコシドである。好ましくは、プロテアーゼの 不溶性凝集物は、5M GuHCl中で可溶化される。サイズ排除ゲルカラムからの精 製した画分をプールし、そして10%ジチオスレイトールおよび0.1%ラウリルマ ルトシドを含有するリフォールディング緩衝液中の約0.1M GuHClに希釈する。次 いで、希釈した溶液を逆相クロマトグラフィーカラムにアプライし、そしてNS3 プロテアーゼを含有するプールを回収する。次いで、プロテアーゼ画分のpHを段 階的な様式で、約7〜8に、好ましくは、7.4〜7.8に上昇させ、正確にリフォー ルディングされた可溶性の活性なNS3プロテアーゼを生成する。 本発明のNS3プロテアーゼをコードするDNAは、既知の核酸配列[Ratnerら、Nu cleic Acids Res.13:5007(1985)]、およびMatteucciら[J Am.Chem.Soc.10 3:3185(1981)]のホスホルアミダイト固体支持法、またはYooら[J.Bilol.Che m.764:17078(1989)]の方法のような標準的な方法を用いる化学的合成によって 調製され得る。Glick,Bernard R.およびPasternak,Molecular Biotechnology :55-63頁(ASM Press,Washington D.C.1994)も参照のこと。プロテアーゼを コードする遺伝子はまた、Grakoui,A.,Wychowski,C.,Lin,C.,Feinstone, S.M.およびRice,C.M.,C型肝炎ウイルスポリタンパク質切断産物の発現およ び同定、J.Virol 67:1385-1395(1993)に開示されたプラスミドを用いて得るこ とができる。さらに、HCVプロテアーゼをコードする核酸を、(HCVウイルスに感 染した患者から)単離し、増幅し、そしてクローン化し得る。さらに、HCVゲノ ムは、PCT WO 89/04669に開示されており、そしてAmerican Type Culture Colle ction((ATCC),12301 Parklawn Drive,Rockville,MD)からATCC受託番号40 394のもとで入手可能である。 もちろん、遺伝コードの縮重のため、本明細書中で規定されるような成熟ヒト HCVプロテアーゼをコードし得る多くの機能的に等価な核酸配列が存在する。化 学的合成、改変されたプライマーを用いるPCR、および部位特異的変異誘発のよ うな公知の方法を用いて容易に調製され得るこのような機能的に等価な配列は、 本発明の範囲内にある。 本明細書中に用いられる用語「形質転換された細菌」は、遺伝子操作されて哺 乳動物タンパク質を産生する細菌を意味する。このような遺伝子操作は、通常、 細菌中への発現ベクターの導入を必要とする。発現ベクターは、細菌ゲノム中の 遺伝子に相関した自律的複製およびタンパク質発現が可能である。細菌発現の構 築は、所望のタンパク質をコードするヌクレオチド配列が公知であるか、さもな ければ利用可能であるならば、当該分野で周知である。例えば、DeBoer、米国特 許第4,551,433号は、細菌発現ベクターにおいて使用するためのプロモーターを 開示する;Goeddelら、米国特許第4,601,980号、およびRiggs、米国特許第4,431 ,739号は、E.coli発現系による哺乳動物タンパク質の産生を開示する;そしてR iggs、前出、Ferrettiら、Proc.Natl.Acad.Sci.83:599(1986)、Sproatら、N ucleic Acids Research 13:2959(1985)、およびMullenbachら、J.Biol.Chem 2 61:719(1986)は、細菌における発現のための合成遺伝子を構築する方法を開示す る。多くの細菌発現ベクターが市販されており、そしてAmerican Type Culture Collection(ATCC),Rockville,Marylandから入手可能である。 ベクターへのヒトHCVプロテアーゼをコードするDNAの挿入は、DNAおよびベク ターの両方の末端が同じ制限部位を含む場合、容易に達成される。そうでない場 合は、DNAおよび/またはベクターの末端を、制限エンドヌクレアーゼ切断によっ て生成された1本鎖DNA突出を削り取る(digest back)ことによって改変し、平 滑末端を生成するか、または適切なDNAポリメラーゼを用いて1本鎖末端をフィ ルインすることによって同じ結果を達成することが必要であり得る。あるいは、 所望の任意の部位は、末端にヌクレオチド配列(リンカー)を連結することによ って作製され得る。このようなリンカーは、所望の制限部位を規定する特定のオ リゴヌクレオチド配列を含み得る。切断されたベクターおよびDNAフラグメント はまた、必要な場合、ホモポリマーテーリングによって改変され得る。 多くのE.coli適合性発現ベクターを用いて、本発明の可溶性HCV NS3プロテア ーゼを産生し得る。これらのベクターとしては、細菌性プロモーターまたはバク テリオファージプロモーター(例えば、Tac、Lac、Trp、Lac UV5、1Pr、および1 PLプロモーター)を含むベクターが挙げられるが、これらに限定されない。好ま しくは、選択されるベクターは、HCVプロテアーゼ発現速度の調節を可能にする 発現制御配列を有する。その上、HCVプロテアーゼ産生は調節されて、宿主細胞 に対する毒性を示し得る過剰産生を回避し得る。最も好ましいのは、5’から3 ’に(上流から下流に)Tacプロモーター、Iac Iqリプレッサー遺伝子、および 成熟ヒトHCVプロテアーゼをコードするDNAを含むベクターである。本発明の使用 のために選択されるベクターはまた、分泌リーダー(例えば、ompAまたはプロテ インAのリーダー)を、これらのリーダーが翻訳後プロセシングの間に切断され て成熟HCVプロテアーゼを産生するか、またはリーダーが切断されない場合、こ のリーダーがプロテアーゼの酵素活性を干渉しない限り、コードし得る。 融合ペプチドは、代表的には、組換え核酸法または合成ポリペプチド法のいず れかによって作製される。核酸操作および発現のための技術は、一般に、例えば 、Sambrookら(1989)Molecular Cloning: A Laboratory Manual(第2版)第1 〜3巻、Cold Spring Harbor Laboratory;およびAusubelら(編)(1993)Curr ent Protocols in Molecular Biology,Greene and Wiley,NYに記載される。ポ リペプチドの合成のための技術は、例えば、Merrifield(1963)J.Amer.Chem .Soc.85:2149-2156;Merrifield(1986)Science 232:341-347;およびStewar tら(1984)、「Solid Phase Peptide Synthesis」(第2版)、Pierce Chemical Co.,Rockford,IL.;およびAthertonら(1989)Solid Phase Peptide Synthesi s: A Practical Approach,IRL Press,Oxford;およびGrant(1992)Synthetic Peptides: A User's Guide,W.H.Freeman,NYに記載される。 NS4Aコファクター(配列番号6、7、および8)のようなより小さなペプチド 、ならびに基質である5A/5B(配列番号5)および4B/5A(配列番号9)は、適切 な方法(例えば、排他的(exclusive)固相合成、部分的固相法、フラグメント 縮合、または古典的溶液合成)によって合成され得る。ポリペプチドは、好まし く は、Merrifield,J.Am.Chem.Soc.85:2149(1963)によって記載されるような 固相ペプチド合成によって調製される。合成は、αアミノ末端が保護されている アミノ酸を用いて行われる。不安定な側鎖を有する三官能性アミノ酸もまた、適 切な基で保護されて、ポリペプチドの組み立ての間に、所望されない化学反応が 生じるのを防止する。αアミノ保護基は選択的に除去され、アミノ末端で起こる その後の反応を可能にする。αアミノ保護基の除去のための条件は、側鎖保護基 を除去しない。 αアミノ保護基は、段階的ポリペプチド合成の分野で有用であることが公知の 基である。この中には、アシル型保護基(例えば、ホルミル、トリフルオロアセ チル、アセチル)、アリール型保護基(例えば、ビオチニル)、芳香族ウレタン 型保護基[例えば、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、置換ベンジルオキシカ ルボニル、および9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)]、脂肪族ウ レタン保護基[例えば、t-ブチルオキシカルボニル(tBoc)、イソプロピルオキ シカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル]、およびアルキル型保護基( 例えば、ベンジル、トリフェニルメチル)が含まれる。好ましい保護基は、tBoc およびFmocであり、従って、ペプチドは、それぞれtBocおよびFmoc化学によって 合成されると言われる。 選択される側鎖保護基は、カップリングの間インタクトなままでなければなら ず、かつアミノ末端保護基の脱保護の間、またはカップリング条件の間に除去さ れてはならない。側鎖保護基はまた、合成の完了に際して、完成したポリペプチ ドを変化させない反応条件を用いて、除去可能でなければならない。tBoc化学に おいて、三官能アミノ酸のための側鎖保護基は、主としてベンジルに基づく。Fm oc化学において、これらは主としてt-ブチルまたはトリチルに基づく。 tBoc化学において、好ましい側鎖保護基は、Argについてはトシル、Aspについ てはシクロヘキシル、Cysについては4-メチルベンジル(およびアセトアミドメ チル)、Glu.SerおよびThrについてはベンジル、Hisについてはベンジルオキシ メチル(およびジニトロフェニル)、Lysについては2-C1-ベンジルオキシカルボ ニル、Trpについてはホルミル、およびTyrについては2-ブロモベンジルである。 Fmoc化学において、好ましい側鎖保護基は、Argについては2,2,5,7,8-ペンタメ チルクロマン-6-スルホニル(Pmc)または2,2,4,6,7-ペンタメチルジヒドロベンゾ フラン-5-スルホニル(Pbf)、Asn,Cys、Gln、およびHisについてはトリチル、As p、Glu、Ser,Thr、およびTyrについてはtert.ブチル、LysおよびTrpについては tBocである。 ホスホペプチドの合成のために、リン酸基の直接取り込みまたは組み立て後の 取り込みのいずれかが使用される。直接取り込みストラテジーにおいて、Ser、T hr、またはTyrにおけるリン酸基は、Fmoc化学においてメチル、ベンジル、もし くはtert.ブチルにより、またはtBoc化学においてメチル、ベンジル、もしくは フェニルによって保護され得る。リン酸保護を伴わないホスホチロシンの直接取 り込みはまた、Fmoc化学において使用され得る。組み立て後取り込みストラテジ ーにおいて、Ser,Thr、またはTyrの保護されていない水酸基は、ジ-tert.ブチ ル、ジベンジル-、またはジメチル-N,N'-ジイソプロピルホスホルアミジトを用 いて固相に誘導体化され、次いでtert.ブチルヒドロパーオキシドにより酸化さ れた。 固相合成は、通常、αアミノ保護された(側鎖保護された)アミノ酸を適切な 固体支持体にカップリングすることにより、カルボキシル末端から行われる。エ ステル結合は、クロロメチル樹脂、クロロトリチル樹脂、またはヒドロキシメチ ル樹脂に連結されると形成され、そして得られたポリペプチドはC末端に遊離の カルボキシル基を有する。あるいは、ベンズヒドリルアミン樹脂またはp-メチル ベンズヒドリルアミン樹脂のようなアミド樹脂(tBOC化学用)ならびにRinkアミ ド樹脂またはPAL樹脂(Fmoc化学用)が使用される場合、アミド結合が形成され 、そして得られたポリペプチドはC末端でカルボキシアミド基を有する。これら の樹脂は、ポリスチレンもしくはポリエチレンベースまたはポリエチレングリコ ールグラフト化、ハンドルまたはリンカーの存在または非存在、第1アミノ酸連 結の存在または非存在のいずれでも市販され、そしてそれらの調製はStewartら( 1984)、「Solid Phase Peptide Synthesis」(第2版)、Pierce Chemical Co., Rockford,IL.;およびBayerおよびRapp(1986)Chem.Pept.Prot.3,3;およびAtherto nら(1989)Solid Phase Peptide Synthesis:A Practical Approach,IRL Press ,Oxfordにより記載されている。 必要であれば、側鎖およびαアミノ基が保護されたC末端アミノ酸は、種々の 活性化薬剤(ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N,N'-ジイソプロピルカル ボジイミド(DIPCDI)およびカルボニルジイミダゾール(CDI)を含む)を用いてヒ ドロキシルメチル樹脂に連結される。そのセシウムテトラメチルアンモニウム塩 形態において、またはトリエチルアミン(TEA)またはジイソプロピルエチルアミ ン(DIEA)の存在において直接クロロメチル樹脂またはクロロトリチル樹脂に連結 され得る。アミド樹脂に対する第1のアミノ酸連結は、カップリング反応間のア ミド結合形成と同じである。 樹脂支持体への連結の後に、α-アミノ保護基は、保護化学(例えば、tBoc、Fm oc)に依存して種々の試薬を用いて除去される。Fmoc除去の程度は、300〜320nm で、または電導度セルによりモニターされ得る。αアミノ保護基の除去後、残存 する保護アミノ酸は、所望の配列を得るために必要とされる順番で順次カップリ ングされる。 カップリング反応のために種々の活性化薬剤が使用され得る。これらの活性化 薬剤としては、DCC、DIPCDI、2-クロロ-1,3-ジメチルイミジウムヘキサフルオロ ホスフェート(CIP)、ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ-トリス-(ジエチルアミ ノ)-ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(BOP)およびそのピロリジンアナ ログ(PyBOP)、ブロモ-トリス-ピロリジノ-ホスホニウムヘキサフルオロホスフェ ート(PyBroP)、0-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウ ムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)およびそのテトラフルオロボレートアナロ グ(TBTU)またはそのピロリジンアナログ(HBPyU)、0-(7-アザベンゾトリアゾール -1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU) およびそのテトラフルオロボレートアナログ(TATU)またはピロリジンアナログ(H APyU)が挙げられる。カップリング反応に使用される最も一般的な触媒添加剤と しては、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)、3-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-4-オキ ソ-1,2,3-ベンゾトリアジン(HODhbt)、N-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt) 、および1-ヒドロキシ-7-アザベンゼゾトリアゾール(HOAt)が挙げられる。それ ぞれ保護されたアミノ酸は、過剰(>2.0等量)で使用され、そしてカップリン グは、通常、N-メチルピロリドン(NMP)あるいはDMF、CH2Cl2またはそれらの 混合物において行われる。カップリング反応の完了の程度は、各段階で(例えば 、Kaiserら、Anal.Biochem.34:595(1970)に記載のニンヒドリン反応により)モ ニターされ得る。不完全なカップリングが見出される場合、カップリング反応は 延長され、繰り返され、そしてカオトロピック塩が添加され得る。カップリング 反応は、市販の装置(例えば、ABIモデル430A、431Aおよび433Aペプチド合成機 )を用いて自動的に行われ得る。 所望のペプチドの完全な組み立て後、ペプチド樹脂は、適切なスカベンジャー (scavenger)を有する試薬を用いて切断される。Fmocペプチドは通常切断され 、そしてスカベンジャー(例えば、H2O、エタンエジチオール、フェノール、お よびチオアニゾール)を有するTFAにより脱保護される。tBOCペプチドは通常切 断され、そして1〜2時間、-5℃から0℃で液体HFを用いて脱保護される。これ は樹脂からポリペプチドを切断し、そして側鎖保護基の大部分を除去する。スカ ベンジャー(例えば、アニゾール、ジメチルスルフィド、およびp-チオクレゾー ル)は、通常液体HFと共に使用され、切断の間形成されるカチオンがポリペプチ ドに存在するアミノ酸残基をアルキル化およびアシル化するのを防止する。Trp のホルミル基およびHisのジニトロフェニル基は、それぞれHF切断の前にDMF中の ピペリジンおよびチオフェノールにより除去されることを必要とする。Cysのア セトアミドメチル基は、酢酸水銀(II)、あるいは同時にシステインからシスチン に酸化するヨウ素、トリフルオロ酢酸タリウム(III)またはテトラフルオロボレ ート銀により除去され得る。tBocペプチド切断および脱保護に使用される他の強 酸としては、トリフルオロメタンスルホン酸(TFMSA)およびトリメチルシリルト リフルオロアセテート(TMSOTf)が挙げられる。 以下の実施例は、本発明を例示するために挙げられるが、これらに限定されな い。 実施例1 HCV NS3 プロテアーゼの産生 A.プラスミド構築。 いくつかのプラスミドを、HCVプロテアーゼをE.Coliで発現するために、標準 的な組換えDNA技術(Sambrook,FritschおよびManiatis)を用いて設計および構築 した(図2〜7)。全てのHCVの特定の配列は、親プラスミドpBRTM/HCV 1-3011 に由来した(Grakouiら、1993)。プロテアーゼのN末端183アミノ酸バージョンを 発現するために、停止コドンを、合成オリゴヌクレオチドを用いてHCVゲノムに 挿入した(図3)。N末端246アミノ酸残基を発現するために設計されたプラス ミドを、C末端の天然のNcoI制限部位により作製した。 i)プラスミドpBJ1015の構築(図2) 完全なHCVゲノムを含むプラスミドpBRTM/HCV 1-3011(Grakoui Aら、J.Virol.6 7:1385-1395)を、制限酵素ScaIおよびHpaIで消化し、そして7138bp(塩基対)DNA フラグメントを単離し、そしてpSP72(Promega)のSmaI部位にクローン化してプラ スミドpRJ201を作製した。プラスミドpRJ201をMscIで消化して2106bpのMscIフラ グメントを単離し、そしてプラスミドpBD7のSmaI部位にクローン化した。得られ たプラスミドpMBM48をKasIおよびNcoIで消化し、そしてクレノウポリメラーゼで の平滑末端化後、734bpのDNAフラグメントを単離してNcoI消化したクレノウポリ メラーゼ処理したpTrcHIS B配列発現プラスミド(Invitrogen)にクローン化した 。この連結により、HCV配列の5’末端部位にNcoI部位および3’末端部位にNsi I部位が再生された。次いで、プラスミドpTHB HCV NS3をNcoIおよびNsiIで消化 し、そしてクレノウポリメラーゼおよびT4 DNAポリメラーゼで処理し、平滑末端 化した738bpのDNAフラグメントを生成した。このフラグメントを単離し、そして AspI切断、クレノウポリメラーゼ処理した発現プラスミドpQE30(HIV)にクローン 化した。得られたプラスミドpBJ 1015は、HCV NS3(246アミノ酸)プロテアーゼを 発現する。 (ii)アミノ酸183の後ろに停止コドンを有するプラスミドpTS 56-9の構築(図3 ) プラスミドpTHB HCV NS3をNcoIで消化し、クレノウポリメラーゼで処理し、次 いでBstYIで消化した;そしてHCV配列を含むDNAフラグメントを単離し、そしてS maIおよびBglII消化したpSP72にクローン化した。次いで、得られたプラスミドp TS 49-27をBglIIおよびHpaIで消化し、そして2本鎖オリゴヌクレオチド: GA TCA CCG GTC TAG ATCT T GGC CAG ATC TAGA(配列番号3)を連結し、pTS56-9を作製した。 従って、停止コドンは、NS3タンパク質のプロテアーゼ触媒ドメインをコード するDNAの末端に直接配置された。これは、HCVプロテアーゼがNS3タンパク質の ヘリカーセドメインから独立して発現されることを可能にした。 (iii)プラスミド pT5 His HIV-NS3の構築(図4) プラスミドpTS56-9をBglIIで消化し、そして5’末端をフィルインするために クレノウポリメラーゼで処理した。次いで、プラスミドをNgoMIで消化し、そし てNS3配列を含む平滑末端化BglII/NgoMIフラグメントを単離し、そしてSglI、ク レノウ処理NgmMI切断、およびSalIクレノウ処理したpBJ 1015に連結した。得ら れたプラスミドをpT5His HIV 183と名付ける。 実施例2 不溶性HCV NS3プロテアーゼのリフォールディング 本実施例は、HCV NS3プロテアーゼのリフォールディングの新規のプロセスを 記載する。HCV NS3プロテアーゼはE.coli封入体ペレット由来の可溶化のモチー フを有さない。この手順を用いて、活性アッセイおよび構造研究のために精製さ れた酵素を生成し得る。 E.coli 封入体ペレット由来のHis-HIV 183の抽出および精製 HisHIV183のプラスミドを有するE.coli細胞を用いて、市販供給源により推奨 される方法に従って、E.coli M15[pREP]株(Qiagen)(これはIacリプレッサーを 過剰発現する)の培養物を形質転換した。組換えプラスミドを有するM15[pREP] 細菌を、100μg/mlのアンピシリンおよび25μg/mlのカナマイシンを補充した20- 10-5ブロス中で一晩増殖させた。培養物をO.D.600が0.1になるように希釈し、次 いでO.D.600が0.6〜0.8になるまで37℃で増殖させた後、1mMの最終濃度になる ようにIPTGを添加した。誘導の2〜3時間後、細胞をペレット化することにより 回収し、細胞ペレットを100mM Tris(pH 7.5)で洗浄し、そして遠心分離によりペ レット化した。細胞ペレットを、ペレットの各gm湿重量あたり10mlの0.1M Tris- HCl、5mM EDTA(pH 8.0)(緩衝液A)中に再懸濁した。Dounceホモジナイザーを用 いてペレットをホモジナイズし、そして再懸濁した。懸濁液を20,000×gで30分 間、4℃で遠心分離することにより明澄化した。このペレットを以下の5つの緩 衝液で連続的に洗浄した。 1.緩衝液A 2.1.0M塩化ナトリウム(NaCl)含有緩衝液A 3.1.0%Triton X-100含有緩衝液A 4.緩衝液A 5.1.0MグアニジンHCl(GuHCl)含有緩衝液A 洗浄したペレットを5M GuHCl、1%βメルカプトエタノールを含有する緩衝 液A(ペレットgm湿重量あたり3ml)で、Dounceホモジナイザーを用いて可溶化 し、100,000×gで30分間、4℃で遠心分離した。高分子量凝集物からの変性HisH IV183の精製を、SEPHACRYL S-300ゲル濾過カラム上でのサイズ排除により達成し た。 特に、5.0M GuHClのE.coli抽出物の8mlサンプルを、流速1.0ml/分で、160ml Pharmacia S-300カラム(1.6×100 cm)にアプライした。カラム緩衝液は、5.0M G uHCl、0.1M Tris-HCl(pH 8.0)、および5.0mM EDTAを含んでいた。画分サイズは5 .0mlであった。適切な画分を、SDS-PAGEの結果ならびにProBlotへ転写されたタ ンパク質のN末端配列分析に基づいてプールした。HCV- プロテアーゼの界面活性剤に補助されるリフォールディング タンパク質を43mm Amicon YM10膜を用いて限外濾過することにより、5M GuHC l、0.1M Tris-HCl(pH 8.0)、1.0mM EDTA、1.0%βメルカプトエタノール中で1. 0mg/mlまで濃縮した。次いで、これを50倍希釈してリフォールディング緩衝液(1 0 0 mM リン酸ナトリウム(pH 8.0)、10mM DTT、0.1%ラウリルマルトシド)中で0.1M GuHClとし、そして混合物を氷上で少なくとも1時間インキュベートした。リフ ォールディング緩衝液中の500μgのタンパク質を含有する25mlのサンプルを、Pr o-RPC HR 3/5逆相クロマトグラフィーカラムにアプライした。アプライしたサン プルは、25mlのリフォールディング緩衝液中に500μgのタンパク質を含んでいた 。次いでカラムに、99.9%H2O+0.1%トリフルロ酢酸(TFA)を含む溶液Bをアプ ライした。10ml容量の溶液C(10%H2O、90%アセトニトリル(AcN)+0.1% TFA) を、流速0.5ml/分および0.5mlの画分サイズで溶液B中に0〜60%グラジエント でカラムにアプライした。この画分を、A214;2.0吸収ユニットフルスケール(AUF S)でモニターした。 タンパク質(ピーク1に対応する)を含有する画分を段階的な透析による再生 のためにプールした。この画分をまず0.1%TFAを含有する25%グリセロール中で 、一晩4℃で透析した。これらのプールした画分は、0.1%TFA濃度、40%アセト ニトリル濃度、および1より小さいpHを有した。次いで、画分を、0.01%TFAを 含有する25%グリセロール中で4℃で一晩透析してpHを約2に上げた;次いで0. 001%TFA含有25%グリセロール中で3時間透析してpHを約3に上げた;次いで50 mM NaPO4(pH 6.0)、10mM DTT含有25%グリセロール中で3時間、4℃で透析して pHを約6に上げた。次いで、このタンパク質を50mM NaPO4(pH 7.0)、0.15M NaCl 、10mM DTTを含有する25%グリセロール中で3.0時間、4℃で透析し;次いで最 後に50mM NaPO4(pH 7.8)、0.3M NaCl、10mM DTT、0.2%Tween 20を含有する25% グリセロール中で透析した。この結果、約7.4〜7.8のpHを有する溶液中で、精製 された、リフォールディングされた、可溶性の、活性HCV NS3プロテアーゼが生 じた。 タンパク質の遠UV円偏光二色性(CD)分析を用いて、酸変性状態から中性pHにお ける折りたたみ状態までのリフォールディングをモニターした。タンパク質回復 をUVスキャンおよびSDS-PAGE分析によりモニターした。結果: His-HIV183 の界面活性剤に補助されるリフォールディング HisHIV183をE.coli封入体ペレットから定量的に抽出した。抽出の様々な段階 におけるSDS-PAGE分析は、連続的な洗浄が、混入しているタンパク質の有意の量 を除去するために必須であるということを示す。HisHIV183を、5M GuHClの存在 下で洗浄した封入体ペレットから抽出した。5M GuHCl抽出物をSEPHACRYL S-300 カラムにアプライし、そして適切な画分をSDS-PAGE分析に基づいてプールした。 最初の10個の残基のアミノ酸配列を確認した。 リフォールディングは、DTT、ラウリルマルトシド、およびグリセロールの存 在下で、4℃で、非常に低いタンパク質の濃度において行った。希釈したタンパ ク質をPro-RPC逆相カラムで濃縮した。2つのピークをUVおよびタンパク質プロ フィールに基づいて得た。ピーク1のみが段階的透析後に可溶性タンパク質を生 じた。遠UV CDスペクトル分析を用いて、酸性pHでの変性状態から中性pHでの折 りたたみ状態へのリフォールディングをモニターした。pH 7.4において、タンパ ク質は有意な量の2次構造(βシートタンパク質の構造と一致する)を示すこと が見出された。低pHでは、CDスペクトルは、タンパク質が200nmで最小モル楕円 率を有する完全なランダムコイルであることを示した。220nmの肩の値に対する2 00nmのこの最小値の比は約4:1である。この比は2次構造形成が中性pHで起こ る場合に減少した。 透析の各段階でのUVスキャンは、タンパク質回収率がpH7.0まででは90%より 大きく、そしてタンパク質凝集物に起因する光散乱効果が存在しなかったことを 示した。SDS-PAGE分析はまた、リフォールディングの間、pH 7.0までではタンパ ク質の損失がないということを示した。タンパク質の沈殿が、透析の最後の段階 で生じ、そして可溶性タンパク質を遠心分離により明澄化した。全体のタンパク 質回収率は約10%であった。リフォールディングされたタンパク質は、4Aペプチ ドの存在下でインビトロ翻訳された5A/5B基質を用いるトランス-切断アッセイに おいて活性であることが見出された。 実施例3 インビトロ翻訳アッセイによるNS3プロテアーゼ活性の分析 トランスでHCV NS3プロテアーゼ活性を検出するために、本発明者らは、無細 胞翻訳系において、NS5A/5B切断部位を含む40kDタンパク質を発現させ、そして これをこの酵素の基質として使用した。基質タンパク質は、HCV NS3プロテアー ゼによる切断の際に、見かけの分子量が12.5kD(NS 5A')および27kD(NS 5B')であ る2つのタンパク質生成物を生成する。 基質5A/5BをコードするプラスミドpTS102を、EcoR Iを用いる消化により線状 化し、そしてT7 RNAポリメラーゼを使用してインビトロで転写した。RNAを、製 造者(Promega)のプロトコルに従い、ウサギ網状赤血球溶解物において、35Sメ チオニンの存在下で翻訳させてHCV特異的タンパク質を産生した。10mM Tris(pH 7.5)、1mM DTT、0.5mM EDTA、および10%グリセロールを含む20μlの総反応混 合物中に、2〜8μlの35Sメチオニン標識された翻訳5A/5B基質を配置した。10 μlのHCV NS3プロテアーゼ(配列番号2)を、ほぼ等モル量(2μM)のカルボキシ 末端33merコファクターNS4A(配列番号7)とともに、可溶化緩衝液(50mM リン酸N a(pH 7.8)、0.3M NaCl、0.2% Tween 20、10mM DTTまたはBME、10%グリセロー ル)中に添加することによって反応を開始し、そしてこの反応物を30℃で約1時 間インキュベートした。等容量の2×Laemmliサンプル緩衝液(Enprotech Inc.) を添加し、そして100℃で3分間加熱することによって反応を停止した。反応生 成物を、SDS PAGE電気泳動により分離し、ゲルを固定し、乾燥させ、そしてオー トラジオグラフィーにかけた。 このアッセイは、用量反応性の様式で5A/5B基質を切断し、期待される切断生 成物:5A(12.5kD)および5B(27kD)(SDS PAGE分析により示されるように)を生成し 得た。5A/5B基質からの切断された5Aおよび5Bポリペプチドの生成は、可溶性で 活性のリフォールディングされたHCVプロテアーゼが、確かに、本発明のプロセ スにより生成されたことの証拠である。 実施例4 触媒ドメインHis-HIV 183の界面活性剤に補助されるリフォールディング HCVプロテアーゼ触媒ドメインは、E.coliにおいて高濃度で、封入体ペレット として発現されており、そしてリフォールディング研究を容易にする。His-HIVN S3183は、6残基のポリヒスチジンタグ、27残基のHIVプロテアーゼ切断配列、お よび183アミノ酸のセリンプロテアーゼドメインを含む。His-HIVNS3 183を、実 施例2の手順に従い5M GuHCLを用いて抽出した。5.0M GuHCl E.coli抽出物のサ ンプルを、4ml/分の流速で、500mlのPharmacia S-300カラム(5.0×100cm)にア プライした。カラム緩衝液は実施例2で使用した緩衝液と同じであった。約100m gの高度に精製されたタンパク質を、リフォールディング研究のために得た。 タンパク質(1.0mg/ml)を含む画分を回収し、そして緩衝液A(100mMリン酸ナト リウム(pH 7.8)、25%グリセロール、0.1%ラウリルマルトシド、および10mM DT T)中で50倍に希釈し、そして直ぐにPOROS 20R1逆相カラムにアプライした。主要 なピークおよびショルダーを、0.1%TFA中の0〜60%アセトニトリルグラジエン トを用いて溶出した。ショルダーではなく、主要なピークのみが、段階的な透析 手順を使用して活性なプロテアーゼを生じた。 タンパク質(ピーク1に対応)を含む画分を、段階的な透析による再生用にプー ルした。この画分をまず、25%グリセロール中の0.1%TFAにおいて、4℃にて一 晩透析した。これらのプールした画分は、0.1%TFA、40%アセトニトリルの濃度 、および1未満のpHを有した。次いで、画分を、25%グリセロール中の0.01%TF Aにおいて、pHを約2まで上昇させて4℃にて一晩透析し、次いで25%グリセロ ール中の0.001%TFAにおいて、pHを約3まで上昇させて3.0時間透析し、次いで2 5%グリセロール中の50mM NaPO4(pH6.0)、10mM DTTにおいて、pHを約6まで上昇 させて4℃にて3時間透析した。次いで、タンパク質を、25%グリセロール中の5 0mM NaPO4(pH7.0)、0.15M NaCl、10mM DTTにおいて、4℃にて3.0時間透析し、 次いで最後に25%グリセロール中の50mM NaPO4(pH7.8)、0.3M NaCl、10mM DTTに おいて透析した。これにより、約7.4〜7.8のpHを有する溶液中に得られる、精製 された、リフォールディングされた、可溶性で活性なHCV NS3プロテアーゼを生 じた。これにより、収率約27%で活性プロテアーゼ(純度>95%)を得た。 リフォールディングされたタンパク質は、短縮型5A-5B基質を使用するインビ トロ翻訳アッセイにおいて、NS4Aペプチド(33mer)の存在下で活性であることを 見出した。3つの小規模なリフォールディング実験(1.0&10.0および20mg)によ り、再現可能な収率(30%)で活性な可溶性プロテアーゼが得られた。本発明者ら は、逆相カラムでの負荷実験を行い、リフォールディングされたタンパク質の回 収率を改善した。2.5mg規模のリフォールディングにより、27%の回収率で活性 なプロテアーゼを得た。1リットルの発酵物(fermentation)由来のHCVプロテア ーゼのリフォールディングは、4〜5mgの活性なタンパク質を生じると推定され た。 本発明者らは、SPAアッセイにおいて、リフォールディングされたHCVプロテア ーゼの活性に対するNS4Aペプチドの増強活性を研究した。この酵素の速度論は、 HPLCアッセイにおいて非標識ペプチドを用いて決定されている(表)。 NS3 631 の予備的な、界面活性剤に補助されるリフォールディング 完全長HCVプロテアーゼNS3 631を、E.coli封入体ペレットから抽出し、Sephac ryl S-300クロマトグラフィーを使用して精製した。40ミリグラムの高度に精製 されたNS3 631を、6リットルの発酵物から得た。このタンパク質は、還元条件 下でSDS-PAGEにおいてダブレット(doublet)として移動した。2つの免疫反応性 バンドのN末端配列決定により、タンパク質の大多数がブロックされたN末端を 有することが示された。この不均一性の生化学的基礎は不明である。HisHIV183 について記載された改変された界面活性剤に補助されるリフォールディングスキ ームを用いて、少量の可溶性タンパク質を得た。0.5M塩酸アルギニンをリフォー ルディング緩衝液に含ませることによって、手順を改変した。リフォールディン グされたタンパク質は、短縮型5A-5Bを基質として使用するインビトロ翻訳アッ セイにおいて、NS4Aペプチドの存在下で活性を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12R 1:19) (C12N 15/09 ZNA C12R 1:91) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AU,AZ,BB ,BG,BR,BY,CA,CN,CZ,EE,GE, HU,IS,JP,KG,KR,KZ,LK,LR,L T,LV,MD,MG,MK,MN,MX,NO,NZ ,PL,RO,RU,SG,SI,SK,TJ,TM, TR,TT,UA,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.細菌により産生された不溶性のHCVプロテアーゼ凝集物から、可溶性でタン パク質分解性が活性な、リフォールディングされたHCVプロテアーゼを産生する ためのプロセスであって: (a)HCV NS3プロテアーゼの不溶性凝集物を、該凝集物を産生する細菌から抽出 する工程; (b)プロテアーゼの該凝集物を、変性試薬を含有する緩衝物中で可溶化する工 程; (c)工程(b)からの可溶化プロテアーゼを、還元剤を含有する緩衝液中に配置す る工程であって、該緩衝液が酸性pHを有する工程; (d)該緩衝液が酸性pHを維持する条件下で、該緩衝液中から該変性試薬を除去 する工程;および (e)プロテアーゼを含有する緩衝液のpHを、段階的な様式で約7〜8のpHまで 上昇させて、適切にリフォールディングした可溶性で活性なNS3プロテアーゼを 産生する工程、 を包含する、プロセス。 2.前記変性試薬が、塩酸グアニジン(GuHCl)である、請求項1に記載のプロ セス。 3.前記GuHClの溶液が、約5Mの濃度でGuHClを含有する、請求項2に記載のプ ロセス。 4.前記還元剤が、ジチオスレイトールまたはβ-メルカプトエタノールである 、請求項1に記載のプロセス。 5.前記還元剤を含有する前記緩衝液が、非イオン性界面活性剤も含有する、請 求項1に記載のプロセス。 6.前記非イオン性界面活性剤が、ラウリルマルトシド、ポリオキシエチレンエ ーテル、nonidet P-40、(3-[(3-コルアミドプロピル)-ジメチルアンモニオ]-1- プロパンスルホネート)(CHAPS)のようなポリオキシエチレン9-ラウリルエーテ ル、およびオクチルグルコシドからなる群より選択される、請求項5に記載のプ ロセス。 7.工程(c)の前記可溶化されたプロテアーゼが5M GuHCl溶液であり、そして 前記プロテアーゼが該5M GuHCl溶液を、約10mM DTTおよび0.1%ラウリルマル トシドを含有する緩衝液で希釈することにより還元される、請求項6に記載のプ ロセス。 8.前記変性試薬が、前記プロテアーゼ含有画分を、回収された画分が酸性pHを 有する条件下で逆相クロマトグラフィーカラムにアプライすることにより、工程 (c)において除去される、請求項1に記載のプロセス。 9.工程(c)の前記プロテアーゼ含有緩衝液を、前記逆相クロマトグラフィーカ ラムにアプライした後に、99.9% H2Oおよび0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)を含 有する溶液を該カラムに添加する、請求項8に記載のプロセス。 10.99.9% H2O+0.1% TFAの溶液を添加した後に、10% H2O+90%アセトニ トリル+0.1% TFAを含む溶液を、前記カラムに0〜60%グラジエントで99.9% H2O+0.1% TFAの溶液中に添加する工程および前記画分を回収する工程をさらに 包含する、請求項8に記載のプロセス。 11.工程(c)の適切にリフォールディングしたタンパク質を含有する前記画分 を、まず0.1% TFAの水溶液中で透析して1未満のpHを有する溶液を得る工程、 次いで該画分を、0.01% TFAの水溶液中で透析して約2のpHを有する溶液を得る 工程、および次いで該画分を、0.001% TFA中で透析して約3のpHを有する溶液 を得る工程、次いで該溶液を約6のpHを有する水溶液中で透析する工程、次いで 該溶液を約7のpHを有する水溶液中で透析する工程、次いで該溶液を約7.8のpH を有する水溶液中で透析して、適切にリフォールディングした活性なHCV NS3プ ロテアーゼを含有する7.4〜7.8のpHを有する溶液を得る工程、をさらに包含する 請求項10に記載のプロセス。 12.工程(c)の前記プロテアーゼ含有緩衝液を、前記逆相クロマトグラフィー カラムにアプライした後、該カラムを0%〜60%のアセトニトリルグラジエント を用いて溶出する、請求項8に記載のプロセス。
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