JPH10507682A - 懸濁液の濃縮方法及びその装置 - Google Patents

懸濁液の濃縮方法及びその装置

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Abstract

(57)【要約】 懸濁液の濃縮方法において、懸濁液は比較的密な第1面(17)と第1面と相対的に移動し、吸引処理の介在面となる透過性を有する第2面(11)との間をウェブとして移動しながら固形分含量を増す。懸濁液のウェブ(18)は第1面(17)と第2面(11)の間の相対運動により発生する剪断力を受け、懸濁液の粒子(21)がこれら面内でころがる。上記方法を実施する装置においては、ウェブ(18)が第1面と第2面の間を移動することで剪断力を受けるような手段(20)が設けられ、懸濁液の粒子(21)は第1面と第2面の間でころがる。

Description

【発明の詳細な説明】 懸濁液の濃縮方法及びその装置 本発明は懸濁液の濃縮方法、すなわち懸濁液の固形分含量を増加する方法に関 するものである。懸濁液は比較的密な第1面と透過性を有し、吸引処理の介在面 となる第2面との間を移動しながら固形分含量を増す。 本発明は上記の方法を実施する装置にも関するものであり、該装置は比較的密 な第1面と第1面に相対的に移動が可能で透過性を有する第2面と、第2面に懸 濁液の連続するウェブを形成する手段と、透過性を有する面を通して吸引を行う 手段とからなる。 リサイクル繊維パルプの使用が増加することにより、故紙原料からクレー、印 刷用インキ、微細繊維等の填料に代表される微粒子を取り除くためパルプを洗浄 する必要が生じる。パルプの洗浄はワイヤーガーゼを通して懸濁液を選別するこ とで行うが、繊維マットは薄く、坪量が少ないために濾過性能はさほど高くはな い。従って充分な濾過性能を得るためには、装置を高速で作動させ、比較的密度 の高い繊維マットを形成する必要がある。 現在薄膜洗浄機としてはEscher-Wyss のVario-Split 型、Black ClawsonのD NTベルト洗浄機の2種が主に使用されている。 Vario-Split 型は、ロールフォーマーと呼ばれるワイヤーパートの改良と初期 の低い歩留りの改良に基づくものである。この洗浄機 では、低濃度(0.4〜1.5%)の繊維懸濁液が大きなロールとこれに周設し たワイヤーとの間に形成されたニップ内にスプレーされる。水と同伴微粒子はワ イヤーを通過するが、大きな繊維はワイヤーを通過できないためにワイヤーの下 に繊維マットを形成する。大きな繊維から微粒子の選別を行うとすぐに、連続す る濾過処理の間に効率の低下を招くことになる。約180°の包囲角度(enclos ing angle)に達すると、ワイヤーはプーリーロール等の手段を介して戻される 。繊維ウェブはロールに付着し、ドクターブレードにより取り除かれる。パルプ の固形分含量は7〜8%となる。この装置は定圧の原理、すなわち全工程中の懸 濁液/繊維マットに対する圧力を一定にすることによって作動する。 DNT洗浄機は、溝が設けられたロールと滑らかなロールの2つのロールを有 しており、これらのロールの径は等しくなっている。これらのロールは中心距離 が直径の2倍以上となるように並んで配され、2つのロールの周囲には溝付きロ ールの上部からロールに沿って下部に、他方の滑らかなロールの下部から上部、 さらに溝付きロールの上部へとその移動方向を有するワイヤーが架け渡されてい る。ヘッドボックスのノズルは、ワイヤーと溝付きロール間のニップに希釈した 懸濁液をスプレーする。水と微粒子はVario-Split 型と同様にワイヤーを通過す る。しかしながら、溝は繊維マットに対して低圧となっているので一部の水はロ ールの周囲を通過する際に除かれる。この溝によりニップの出口でパルプウェブ が離れ、ワイヤーに沿って他方の滑らかなロールに形成されたニップへと移動す る。ここではパルプの水と微粒子がさらに押圧される。滑らかなロ ールの上部に位置する出口でパルプウェブはロールに付着し、ロールに沿って移 動する。パルプウェブはドクターブレードにより除去され、コンベアスクリュー による排出用ロールと平行な流路に落下する。 この装置も定圧の原理に従って作動する。但し、第1ロールを通過する間の比 較的低い第1圧力と第2ロールを通過する間の比較的高い第2圧力が存在するこ とになる。 定圧の原理によると、実際に脱水はワイヤーとロールの間の押圧が始まる際に 全て行われるという固有特性を有することになり、保留繊維はさらに移動する間 に繊維の配向に変化が生じることなく、また非常に迅速に密な繊維マットを形成 することで他の微粒子がワイヤーを通過するのを阻止するように静電特性により 配向される。 本発明の目的は、従来のものに比べ著しく高い固形分含量となるように懸濁液 を濃縮する方法及び装置を提供することである。本発明によると、懸濁液または ウェブを過剰な圧力下に晒すことなく、40%にまで到る固形分含量を得ること が可能である。 添付の図面を用いて、以下に本発明を詳述する。 図1は本発明の第1実施例の略式断面図を示す。 図2は図1の詳細を拡大したもので、懸濁液の異なる相を示したものである。 図3は懸濁液の異なる相を示す平面図である。 図4は本発明装置の第2実施例を示す。 図1に示す装置は、本発明の第1実施例を示すものであり、回転ドラム(1) と複数の穿孔(3)が設けられたマントル壁(2)を含む。ドラム(1)の内部 は、半径方向に延びたシールド(4,5)により2つのスペース(6,7)に分 けられる。スペース(6)は中央流出口(8)と連通しており、例えば流出口( 8)を図示していない真空チューブと接続するなどして、該スペースを真空に保 つ。シールド(4,5)には摺動シール(9,10)がそれぞれ設けられており 、ドラムのマントル壁(2)の内部を支持している。ドラムの円周にはすき網( ワイヤー)が配されている。ドラムの回転方向は矢印Aに示す。 懸濁液の流入口(12)は、ドラムの円周に隣接し、シールド(4,5)によ り形成されたセクターの領域上方に設けられたノズル(13)によって開口して いる。ノズルは懸濁液(14)をドラムの回転方向にすき網(11)上に流すよ うに配される。ノズルは、外縁部(15)と内縁部(16)により形成される。 外縁部からはフォイルまたは上部リップ(17)と呼ばれる密で柔軟な布が懸濁 液の流動方向、すなわちドラムの回転方向に延びている。この上部リップは重力 及び/またはスペース(6)内に発生する真空の作用により単にドラムの円周上 に載置されているにすぎない。 上述したことからも明かなように、本発明装置は実質的に従来の脱水及び/ま たはシート形成装置に対応するものである。従って、ドラム(14)が回転する 間に懸濁液(14)をワイヤー(11)上に流し、スペース(6)内を真空にす ることでワイヤー上に懸濁液のウェブ(18)が形成される。この場合0.2〜 0.05bar 、好ましくは約0.1bar の圧力差で吸引を行うことが効果的である。懸濁液の ウェブ(18)は、ドラムが回転する間にワイヤーとドラムの穿孔(3)を通っ た水がスペース(6)内から流出口(8)を通って吸引されることで増加的に脱 水される。吸引によりウェブ(18)とワイヤー間に作用する力が増加すること で、これらの間の摩擦力も増加する。脱水した懸濁液から形成されたシート(1 9)は、最高で約10%の固形分含量を有する。 本発明では、ワイヤー(11)に供給された懸濁液のウェブと上部リップ(1 7)の比較的滑らかな下面の間においてもさらに摩擦を増加する手段が設けられ る。懸濁液のウェブは主に上部リップ(17)の下面に沿って摺動する。上部リ ップのウェブに対向する面、すなわち上部リップの下面には摩擦増加面が設けら れる。摩擦増加面は上部リップの一体部材としても良い。図中には、この面を別 の層として示してる。例示したように、摩擦増加面は上部リップに取りつけられ るかまたは上部リップとは別に移動可能に配されるすき網(20)からなる。す き網(20)等の透過性の表層を用いることの利点は、懸濁液のウェブの断面に わたり空気だけでなく水の移動も起こることである。 本発明に基づいて上部リップ面の粗さまたは摩擦を増加し、吸引によりウェブ とすき網(11)間の摩擦を増加した結果、除々に乾燥するウェブの対向面は一 定の固形分含量まで脱水され、形成されるシートを破く(しわを形成する)よう な逆方向の力(剪断力)を受けることになり、ウェブの粒子(繊維)は相対的に 移動する面、すなわちワイヤー(11)とワイヤー(20)間でころがり始める ことになる。上述の例において、ワイヤー(20)とウェブ間に吸引を行うこと によって摩擦を増加することも可能である。透明の上部リップを用いて観察した 結果、初めはごく小数の分離した繊維(21)がころがるだけであるが、すぐに 雪だるま式により多くの繊維が凝集してロール(22)または繊維塊を形成し、 これらはドラムの移動とは別に移動することが明かになった。各ロール(22) または繊維塊の移動方向はドラムの回転方向と同一であるが、回転方向はドラム と反対になる。このような装置を用いて実際に測定を行ってみると、固形分含量 が著しく増加していることが判明した。すでに繊維がころがり始めた場合には固 形分含量は約30%にまで上昇し、回収される繊維塊では少なくとも35〜40 %にまで上昇する。 このように固形分含量が飛躍的に上昇する原因としては、一つには(水分保留 能力の比較的高い)連続する比較的充実したシートが(水分保留能力の低い)個 別の繊維へと分離されること、他にはころがりによる遠心力に起因して回転する 繊維束からの脱水が起こることが考えられる。さらに、複数の繊維ロールは円柱 または対称形ではなく、長さ方向に沿って異なる直径を有している。その結果、 繊維ロールは回転方向に対して傾斜することになり、ふきんを絞るときのような 力を受け、多量の水が絞り出されることになる。 図1に示す実施例において、上部リップ(17)はシールド(4)で、または ドラムの回転方向に見てシールド(4)の直前で終結しており、ワイヤー(20 )はドラムの回転方向にさらに延びている。上部リップ(17)及びワイヤー( 20)はドラムの円周 方向に一体的に移動可能であるか、またはセクター内で両部材を効果的に調節す るために独立的に移動可能である。 各繊維塊(22)は、2つのワイヤー間のスペースを離れるところがり運動を 終え、ドラムのワイヤー(11)に付着し、さらに除去ローラー(23)に同伴 する。最後に、ドクター(24)が繊維塊を図示していないコンベア上に掻き落 し、回収された繊維塊には後続の処理を行う。 また遠心力を用いて、繊維ロールまたは繊維塊がワイヤー(11)とワイヤー (20)間のスペースを離れる直後に回収することも可能である。 図1の実施例において、可撓性上部リップ(17)は、ワイヤー(11)に対 して弾性摺動シールとして作用するように流入口(12)の周囲を延び、さらに 内縁部(16)を超えて延びている。また図1から明かなように、懸濁液がワイ ヤー(11)上に供給される前に、ワイヤーはシールド(4,5)で形成された 吸引セクター内に達している。 上述した例では、脱水に介在する可動面は多孔ローラーによって支持されてい る。しかしながら、非支持型のワイヤーを通して脱水を行うような先行技術タイ プの脱水及びシート形成装置に本発明を適用することも可能である。このような 装置の一例を図4に示す。該装置は、ローラー(26)が矢印Bの方向に回転す ることによって吸引ボックス(27)の上方へと案内される無端ワイヤー(25 )と、ワイヤー(25)に懸濁液をスプレーするノズル(28)を含んでいる。 可撓性上部リップ(29)はノズル(28)から吸 引ボックスの上方の領域まで延びている。この先行技術装置に本発明を適用する ためには、上部リップ(29)の下面に、第1実施例と同様の方法でワイヤー( 30)等の摩擦増加面を設ければ良い。 本発明は、製紙用繊維と水からなる懸濁液以外にも他の液体中に他の粒子を含 む懸濁液に適用することも可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB ,GE,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SI,SK,TJ,TT,UA,US,UZ, VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 比較的密な第1面(17)と第1面と相対的に移動する透過性を有する 第2面(11)の間をウェブ(18)として移動する懸濁液の固形分含量を増加 する方法において、 懸濁液を脱水し、さらに懸濁液のウェブ(18)と第2面(11)との 摩擦を増加するために第2面を介して吸引を行い、ウェブが第1面(17)と第 2面(11)の間の相対運動により発生する剪断力を受け、懸濁液の粒子または 繊維(21)がこれらの面内でころがることを特徴とする懸濁液の濃縮方法。 2. 前記懸濁液中の繊維は分離したロール(22)を形成するまでころがり 続けることを特徴とする請求項1記載の方法。 3. 前記繊維のロール(22)は絞り力を受けることを特徴とする請求項2 記載の方法。 4. 前記ロール(22)はころがりを終えた後に前記第2面(11)に付着 し、その後取り除かれることを特徴とする請求項2または3記載の方法。 5. 前記ロール(22)はころがりを終えた後、遠心力によって前記第2面 から除去されることを特徴とする請求項2または3記載の方法。 6. 0.2〜0.05bar の圧力差で前記第2面を介して吸引を行うことを 特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。 7. 0.1bar の圧力差で前記第2面を介して吸引を行うことを特徴とする 請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。 8. 比較的密な第1面(17)と第1面に相対的に移動する透過性を有する 第2面(11)とを有する懸濁液の固形分含量を増加する装置において、 懸濁液を脱水し、さらに懸濁液のウェブと第2面(11)との摩擦を増 加するために第2面を介して吸引を行う手段と、ウェブが第1面と第2面の間の 相対運動により発生する剪断力を受け、懸濁液の粒子または繊維(21)がこれ らの面内でころがるようにウェブに対する第1面(17)の摩擦を増加する手段 とを設けたことを特徴とする懸濁液の濃縮装置。 9. 前記第1面は密で弾性の布(17)からなることを特徴とする請求項8 記載の装置。 10. 前記第1面(17)は粗面であることを特徴とする請求項9記載の装置 。 11. 前記第1面は密な層(17)と懸濁液のウェブ(18)と面する透過性 の層(20)との2つの層からなることを特徴とする請求項9または10記載の 装置。 12. 前記透過層(20)は前記第1面(11)の移動方向に前記密な層(1 7)よりも突出して延びていることを特徴とする請求項11記載の装置。 13. 前記2つの層(17,20)はそれぞれ前記第1面の移動方向に位置し ていることを特徴とする請求項11または12 記載の装置。 14. 前記2つの層(17,20)は共に前記第1面の移動方向に変位可能で あることを特徴とする請求項11〜13のいずれか1項記載の装置。
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