JPH10508858A - 改良抗ウイルス性プロドラッグ - Google Patents
改良抗ウイルス性プロドラッグInfo
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Abstract
(57)【要約】
サイトメガロウイルス及びその他感受性ウイルスを阻害するに際し、出発ドラッグより向上した抗ウイルス活性を有する、ホスホノ酸及びその類似体の脂質プロドラッグ。
Description
【発明の詳細な説明】
明細書
改良抗ウイルス性プロドラッグ
本発明は一般的には、抗ウイルス剤の脂質誘導体に関する。特に本発明は、ホ
スホノ酸(phosphonoacid)の脂質プロドラッグ及びウイルス感染の処置におけ
るその使用に関する。
ホスホノアセテート及びホスホノホルメートは、1924年に最初に合成され
た(ナイレン(Nylen)、Chem.Berichte 57:1023)。しかし、これらの化合物が
ウイルス性酵素を選択的に抑制できることは、すぐには実証されなかった。ヘル
グストランド(Helgstrand)らのScience 201 :819 〜821 ページ(1978年9 月
1 日)は、ホスホノ酢酸及びホスホノ蟻酸の双方が、いくつかのDNAポリメラ
ーゼを抑制し、また優先的にいくつかのウイルス性DNAポリメラーゼを抑制す
ることを開示した。現在では、ホスホノホルメート及びホスホノアセテートは、
ヒトサイロメガロウイルス(HCMV)、単純ヘルペスウイルス(HSV)、及
びヒト免疫不全ウイルス(HIV)の逆トランスクリプターゼを含む多くのウイ
ルスのDNAポリメラーゼを選択的に抑制することが知られている。クリスプ(
Chrisp)及びクリスソルド(Clissold)(1991年)Drugs 41:104 は、これらの
抗ウイルス剤の薬理性を概説している。ホスホノアセテートは、ヒトに使用する
には毒性が強いが、ホスホノホルメート(フォスケイバー、アストラ(Foscabir
,Astra))をHCMV感染のAIDS患者に使用することは是認されている。し
かし、これはあまり効力がなく、長期に静脈内投与することが必要であると共に
、腎臓及び他の器官に対しては実質的に有毒である。エリックソン(Ericksson
)らの米国特許第4,215,113号、第4,339,445号、4,665
,062号、4,771,041号は、ウイルス、例えばヘルペスウイルスI型
及びII型並びにサイトメガロウイルスの感染の処置、ウイルスによるガン治療、
及び腫瘍形成ウイルスにより生じる細胞の形質転換への抵抗に、選択剤としてホ
スホノ蟻酸を使用することを教示している。
ホスホノ酸の誘導体とこれら化合物を含む医薬配合物が知られている。マッケ
ンナ(Mckenna)の米国特許第5,072,032号は、チオホスホノ酸を開示
している。ヘルグストランド(Helgstrand)らの米国特許第4,386,081
号及び第4,591,583号は、アルキル基、アルキレン基、アルコキシ基、
及び関連性の環式芳香族基のホスホノ蟻酸エステルを開示しており、これらのい
くつかは、ヘルペスウイルス、並びにインフルエンザウイルスの機能及び細胞内
増加を抑制することがわかっている。ホステトラー(Hostetler)らの米国特許
第5,194,654号は、ホスホノ酸のリン脂質誘導体、それらのリポソーム
への組み込み、並びに選択的な抗ウイルス剤及び抗レトロウイルス剤としてのそ
れらの使用を開示している。
毒性がなく、より選択的でより有効なホスホノ酸の抗ウイルス性プロドラッグ
が引き続き必要である。
発明の要旨
本発明によれば、構造[I]と、以下に規定する置換基R1、R2、R3、Y
、Z、A-、X、m及びnを有する化合物が提供される。本発明の好適な実施形
態によれば、mは0である。また別の好適な実施形態では、Xは酸素である。
本発明の他の好適な実施形態によれば、R1はO−アルキル基である;R1が
O−オクタデシル基である化合物が特に好ましい。また、R2がO−ベンジル基
又はOCH3基である化合物が好ましい。
別の好適な実施形態では、Z1及びZ2は独立にR3であり、R3はメチル基で
ある。特に好ましい化合物は、1−O−オクタデシル−1,3−プロパンジオー
ル−3−ホスホノ酸類;1−O−オクタデシル−1,3−プロパンジオール−3
−チオホスホノ酸類;1−O−オクタデシル−2−O−メチル−sn−グリセロ
−3−ホスホノ酸類;1−O−オクタデシル−2−O−メチル−sn−グリセロ
−3−チオホスホノ酸類;1−O−オクタデシル−2−O−ベンジル−sn−グ
リセロ−3−ホスホノ酸類:1−O−オクタデシル−2−O−ベンジル−sn−
グリセロ−3−チオホスホノ酸類;1−O−オクタデシル−sn−グリセロ−3
−ホスホノ酸エチルエステル類;1−O−オクタデシル−sn−グリセロ−3−
チオホスホノ酸エチルエステル類;1,2−ジミリストイル−sn−グリセロ−
3−チオホスホノ酸エチルエステル類;1,2−ジミリストイル−sn−グリセ
ロ−3−ホスホノ酸エチルエステル類;1,2−ジミリストイル−sn−グリセ
ロ−3−チオホスホノ酸エチルエステル類である。
本発明の別の態様によれば、式[II]の一般構造を有する化合物が提供される
(式[II]中、R1、R2、R3、Y、Z、A-、m及びnは明細書中に規定す
る)。このグループの中で好適な化合物は、1−O−オクタデシル−sn−グリ
セロ−3−ホスホノアセテート類、及び1−O−オクタデシル−2−O−ベンジ
ル−sn−グリセロ−3−ホスホノホルメート類である。
本発明のまた別の態様によれば、式III 又は式IVの構造を有する本発明の化合
物の2炭素類似体が提供される。この実施形態による好適な化合物は、1−O−
オクタデシル−1,2−エタンジオール−2−ホスホノアセテート;1−O−オ
クタデシル−1,2,エタンジオール−2−ホスホノホルメート;1−O−オク
タデシル−1,2−エタンジオール−(C)−ホスホノホルメート;及び1−O
−オクタデシル−1,2,エタンジオール−(C)−ホスホノアセテートである
。
本発明のまた別の態様によれば、本発明による化合物から一部分を形成したリ
ポソーム若しくは他の脂質性小胞が提供される。本発明はまた、ホ乳類のウイル
ス感染又はレトロウイルス感染を処置するための方法を提供し、本発明の化合物
をホ乳類に有効量投与することを含む。かかる方法はさらに、抗ウイルス性ヌク
レオシド類似体、ウイルス性プロテアーゼ阻害剤又はその他抗ウイルス剤ととも
に投与することができる。
本発明の目的は、出発化合物の薬理学的効果を保持するホスホノ酸の脂質プロ
ドラッグを提供することである。予期せぬことに、本発明の化合物は、以前より
知られているこのタイプのプロドラッグを越える有利な薬理学的効果を有するこ
とがわかった。従って本発明は、ヒトサイトメガロウイルス(HCMV)、単純
ヘルペスウイルス(HSV)及びヒト免疫不全ウイルス(HIV−1)に対して
、出発化合物よりも抗ウイルス的活性を実質的に向上させたホスホノホルメート
及びホスホノアセテートの一連の改良プロドラッグを提供する。この抗ウイルス
活性が向上したことは、例えば実施例17〜20に述べられる生体外(in vitro
)感受性アッセイにより、細胞培養中で実証できる。
本発明の化合物は、以下の一般式[I]を有する。
上記式中、R1はO−アルキルC1〜C24、0〜6個の二重結合;S−アルキル
C1〜C24、0〜6個の二重結合;O−アシルC1〜C24、0〜6個の二重結合;
又は、S−アシルC1〜C24、0〜6個の二重結合;である。
各R2は、独立に、OH;H;フッ素、塩素、ヨウ素及び臭素等のハロゲン;O
CH3;O−ベンジル;SH;SCH3;又はNH2;O−アシルC1〜C24、0〜
6個の二重結合;S−アシルC1〜C24、0〜6個の二重結合;O−アルキルC1
〜C24、0〜6個の二重結合:S−アルキルC1〜C24、0〜6個の二重結合;
N−アシルC1〜C24、0〜6個の二重結合;又は、N−アルキル若しくはN−
ジアルキル、C1〜C24、0〜6個の二重結合;である。
Zは、式[I]の化合物がエステル化される時にはR3、又は式[I]が塩の形
態である時にはA+、又はそれらの組合せである。
R3は、置換又は未置換の直鎖C1〜C6アルキル基、置換又は未置換の分岐鎖C3
〜C6アルキル基、CH3(CH2)nNH2(式中、nは0〜8である)、(CH3
)3N+CH2CH2OH、HOCH2CH2NH2、HOCH2CH(NH2)CO2
H、C6H12O6、CH2OHCHOHCH2OHからなるアルコール類の群;CH2
Ph:並びにペントース、ヘキソース及びこれらの対応アルコールからなる群
から独立に選択される。
各A+は、H+、Na+、NH4 +;モノ−、ジ−、及びトリアルキルアミンからな
る群から選択されるアミン;並びにその他生理学的に許容可能なカチオンからな
る群から選択される。
n=0又は1である。
Pharm.Sci.66(1):1〜19。好適なカチオンはナトリウムイオン若しくはカリウ
ムイオンである。
YはCH−R2;m=0〜6である。m≧1の時、YはCH−R2基であり、R
2は上記規定の群から独立に選択される。XはO、S又はSeであり、nは0又
は1である。
R1及びR2のアルキル基及びアシル基は、置換又は未置換の直鎖若しくは分
岐鎖であってよい。m>0であるとき、内部のY個の炭素の各々においてR2基
を独立に選択すると、分子は2〜7個の異なるR2基を含み得る。
また、本発明の化合物は以下の一般式[II]からなる。
式中、R1、R2、R3、Y、Z1、Z2及びA+、X、m及びnは、上記で定義
した。式IIの化合物は、ホスフェート結合ではなくカルボキシル基を介して脂質
基に結合したホスホノ酸基を有することで、式Iの化合物と異なっている。本発
明はまた、下記の一般式[III]からなる置換エタンジオールであるホスホノ酸
の脂質誘導体を含む。
式中、R1、R2、R3、Y、Z1、Z2、X、m及びnは上記に定義した。これ
らエタンジオールベースの種は、炭素結合を介してホスホノ酸に結合でき、これ
らの化合物は以下の一般式[IV]からなる。
式中、R1、R2、R3、Y、Z1、Z2、X、m及びnは上記で定義した。ホスホノ酸の改良プロドラッグの合成
グリセロールのC1、C2及びC3に種々の置換体を有する合成化合物をスキ
ームIで概説する。同様に、スキームII及びIII では、(Y)mが(CH−R2
)mであり、m≧1である場合の化合物について概説する。出発材料及び生成物の同定
本発明の脂質プロドラッグの調製において種々の脂質基に結合するホスホノ酸
を、以下のように頭文字で示す。
n=0、X=O(PFA)ホスホノ蟻酸(phosphonoformic acid)
n=0、X=S(PFSA)チオホスホノ蟻酸
n=0、X=Se(PFSeA)セレノホスホノ蟻酸
n=1、X=O(PAA)ホスホノ酢酸(phosophoacetic acid)
n=1、X=S(PASA)チオホスホノ酢酸
n=1、X=Se(PASeA)セレノホスホノ酢酸
種々の脂質プロドラッグ誘導体は、本文中では上記の頭文字により示すと共に
、表I〜IVの凡例で規定する。合成手順
上に列挙したホスホノ酸の脂質プロドラッグは、実施例1〜16記載の手順に
従って調製される。m=0でありYがない組成物の合成に特に関連する合成フロ
ー図を、スキームIで説明する。m>0でありYが存在する組成物の化学合成に
特に関連するフロー図を、スキームII及びIII で説明する。抗ウイルス活性
本発明によるホスホノ酸の種々の脂質誘導体の抗ウイルス活性を、実施例17
に記載されるように、HCMV、HSV又はHIV−1に感染したヒト細胞系の
培養で測定した。結果を表I〜表IVに示す。ウイルス感染のインビトロ(in vitr
o)感受性テストの予測値は、カーン(Kern,ER)(1990)、Preclinical evaluation
of antiviral agents: In vitro and animal model testing;ガラッソら(Ga
lasso,G.et al.)監修、Antiviral Agents and Viral Disease of Man、第3
版、Raven Press、NY、87〜123ページにおいて論述されている。
抗ウイルス活性が著しく増大した、最も好適な組成物(表I〜表IV)は、R1
において1−O−アルキル基を有し、R2においてヒドロキシル基、水素、O−
メチル又はO−ベンジルを有する。
ヒトサイトメガロウイルスに感染したMRC5ヒト肺繊維芽細胞に対する改良
ホスホノ酸プロドラッグの抗ウイルス活性を、表I及び表IIに示す。最も好適な
ホスホノホルメートのプロドラッグ(表I)は、抗ウイルス活性が著しく増加し
ている。増加した活性を有するホスホノホルメートのプロドラッグを製造する以
前の試みは、活性をわずかに増加させる、いくつかの組成物を識別したが、PF
Aの1.9倍よりも大きい活性の増加を有する組成物は、いまだに示されていな
い(ノレンら(Noren,J.O.et al.)、J.Med.Chem.,26:264-270,1983)。最
も活性なPFAプロドラッグ、即ちB−PFA、BB−PFA及びMB−PFA
は、活性において、107倍、72倍及び38倍の増加を示している。3B−P
FA立体異性体と複数の立体異性体の混合物である(rac)B−PFAは、双
方のグリセロールの立方異性体が非常に高程度の抗ウイルス活性を有することを
示しているB−PFAと本質的に同等である。R2において水素を有し、R1に
おいて16〜22個の炭素アルキル(オキシ)エーテルを有する一連の類似体も
非常に活性であり、PFAよりも活性が51倍〜124倍増加した。これらのう
ちで最も活性であったものは、1−O−オレイルプロパンジオール−3−PFA
であり、これは0.37μMでHCMV複製を50%阻害した。前述の組成物は
、今までに報告されたもので最も活性なPFA含有組成物を表す。これらの組成
物は、グリセロールのR1位に1−O−アルキル基を有し、R2位にヒドロキシ
ル基、−O−ベンジル、−O−メチル又は水素部分のいずれかを有する。R2に
おいてH、ハロゲン又はアミノを有するプロドラッグも非常に活性であり、Xに
おいてOの代わりにS又はSeを置換することによって類似した結果を提供する
で
あろう。
BB−PFA−OEt及びB−PFA−OMeは、R3位にカルボキシエチル
又はカルボキシメチルエステルとの実質的な活性(PFAより16倍の増加)を
保持する。優れた活性をもたらすR3における他のエステル置換基には、ベンジ
ル、コリン、エタノールアミン、グリセロール及びイノシトールが挙げられる。
これらの組成物は、カルボキシエチルエステルよりも容易に標的細胞内で活性ド
ラッグに転化することが可能である。
表IIに示すホスホノアセテート系組成物をヒトサイトメガロウイルスに感染し
た細胞において使用すると、同様の結果が得られた。ここでは活性の順序はわず
かに異なっており、B−PAA、MB−PAA及びBB−PAAは、フリーのP
AAと比較して100倍、36倍及び24倍の活性の増加を示した。BB−(C
)−PAAのように、カルボキシエステル連鎖において、sn−3ヒドロキシル
でホスホノ酢酸をグリセロールと結合させると、ほぼ全ての抗ウイルス活性が保
持される(PAAに対して16倍の増加)。2つのアシル鎖を有するグリセロー
ル−PAA誘導体(DMG−PAA)、又は2つのリン残基及び2つのアシルエ
ステルを有するグリセロール−PAA誘導体(DMP−PAA及びDPP−PA
A)は、実質的に活性が増加しなかった(それぞれPAAの活性の1.2倍、0
.24倍及び0.28倍)。
改良PFAプロドラッグはまた、単純ヘルペスウイルス−1に感染したヒト肺
繊維芽細胞においてもPFAと比較して活性を大幅に増加させている(表III)。
MB−PFA、B−PFA及びBB−PFAは、PFAよりも72倍、43倍及
び34倍の活性であり、今までに報告されたもので最も活性なPFA誘導体を表
す。活性の順序は、ヒトサイトメガロウイルスを用いて観測したものとわずかに
異なっている。MB−PFAが最も活性な組成物であり、この後にB−PFA及
びBB−PFAが続く。インビトロのヒト免疫不全ウイルス−1感染細胞に対し
て同様の結果を得た(表IV)。HIV−1に対しては、MB−PFA及び3B−
PFAが最も活性な組成物であり、この後に(rac)B−PFA、チオ−OD
G−PFA、チオ−HDG−PFA及びB−PFAが続いた。これらの組成物は
、HIVに感染したHT4−6C細胞においてPFAよりも222倍、166倍
、
102倍、57倍、48倍及び37倍の活性であり、報告されているもので最も
活性なPFAの抗HIV誘導体を表している。MB−PFAは、統計的に著しく
B−PFAよりも活性であった(表IV)。ウイルス病の治療
本明細書中に開示されるホスホノ酸の脂質誘導体は、インフルエンザ、単純ヘ
ルペスウイルス(HSV)、ヒトヘルペスウイルス6、サイトメガロウイルス(
CMV)、B型肝炎ウイルス、エプスタイン−バー(Epstein-Barr)ウイルス(
EBV)及び水痘帯状ヘルペスウイルス(VZV)などのウイルスによって生じ
る病気の処置に有用である。これらはまた、AIDS及び他のレトロウイルス病
の処置にも有用である。
抗ウイルス性ホスホノ酸の脂質誘導体を、肌、目もしくは粘膜又は身体の内部
に局所的に適用して、人間及び動物において感染しやすいウイルス感染を処置す
ることができる。例えば、口、気管を介して又は肺を介して、腸、直腸、鼻、膣
、舌、静脈内、動脈内、筋肉内、腹腔内、皮内あるいは皮下を介してこれらを内
部に取り込むことができる。本発明の医薬調製物は、活性剤のみを含有するか又
は医薬的に有用な物質を更に含有することができる。例えば、本発明の脂質ホス
ホノ酸プロドラッグを含有する製剤は、例えばウイルス性プロテアーゼ阻害剤又
は抗ウイルス性ヌクレオシド類似体など、他の抗ウイルス剤を更に含有すること
ができる。これらは、医薬的に許容可能な担体を更に含有することもできる。
抗ウイルス剤の脂質誘導体は、脂質を含まない薬剤と比較して抗ウイルス効果
を長引かせることができる。従って、これらはリポソームに組み込まれていない
場合でさえも薬剤として治療上利点を提供する。これらのホスホノ酸プロドラッ
グ抗ウイルス剤は単独でも使用でき、又は従来において既知の抗ウイルス性ヌク
レオシドと組み合わせて使用してもよい。組み合わせた治療により、ドラッグ耐
性HIV変異体株が現れる傾向を大幅に低減し、従ってHIV感染の進行を停止
する可能性を増大させるであろう。サイトメガロウイルス又はヘルペスウイルス
感染の処置においても、耐性株を発達させる可能性に関し、同じように議論され
るであろう。製剤
抗ウイルス性ホスホノ酸の脂質誘導体を含有する医薬製剤は、従来の溶解プロ
セス及び凍結乾燥プロセスによって、有効成分が約0.1〜100%、好ましく
は約1〜90%含むようにもたらされる。医薬製剤は、口に合うように又は快く
服用するために有効な賦形剤、希釈剤、芳香又は味を有する軟膏、タブレット、
カプセル、粉末又はスプレーとして調製可能である。
経口摂取用製剤は、タブレット、カプセル、ピル、粉末活性剤のアンプルもし
くは油性又は水性の懸濁液又は溶液の形状である。タブレット又は他の非液状経
口組成物は、医薬組成物の製造技術において公知である許容可能な賦形剤を含む
ことができ、これは、ラクトース又は炭酸カルシウムなどの希釈剤;ゼラチン又
はスターチなどの結合剤;及び甘味料、香味料、着色料又は防腐剤からなる群か
ら選択される1種以上の薬剤を含有し、口に合うような製剤を提供する。更に、
公知の技術によってこのような経口製剤をコーティングし、腸管における分解及
び吸収を更に遅らせることができる。製剤はまた、胆汁酸塩及び洗浄剤を含有し
てもよい。
水性懸濁液は、薬理学的に許容可能な賦形剤と混合した有効成分を含有するこ
とができ、賦形剤は、メチルセルロースなどの懸濁剤;及びレシチン、リソレシ
チン又は長鎖脂肪アルコールなどの湿潤剤を含む。該水性懸濁液はまた、工業規
格に従って防腐剤、香味料及び甘味料を含有してもよい。
局所的投与のための製剤は、医薬的に許容可能な賦形剤におけるエアロゾルス
プレー、ローション、ゲル及び軟膏を含み、該賦形剤は、低脂肪族アルコール、
グリセロール、ポリエチレングリコールなどのポリグリコール、脂肪酸のエステ
ル、油脂、及びシリコーンを含む。製剤は、アスコルビン酸又はトコフェロール
などの酸化防止剤、及びp−ヒドロキシ安息香酸エステルなどの防腐剤を更に含
んでもよい。
非経口製剤は、特に無菌の、即ち殺菌した製品を含有する。活性組成物とあら
ゆる公知の注射可能担体とを含有する注射可能な組成物を提供することができる
。これらは、浸透圧を調節する塩を含んでもよい。リポソーム製剤
必要ならば、HCMV、HSV及びHIV−1など(但し、これらに限定され
ない)のウイルス病を処置する際に使用する、今までに報告されているあらゆる
リポソームの調製方法によって、リポソームに組成物を組み込むことが可能であ
る。本発明は、リポソームに組み込まれた前述の抗ウイルス性ホスホノ酸誘導体
を使用して、マクロファージ、単球、リポソーム組成物を取り入れる他の細胞、
組織及び器官にこれらの組成物を割り当てることができる。本発明のリポソーム
に組み込まれたホスホノ酸誘導体を使用して、非経口投与によってHCMV、H
SV又はAIDS患者を治療し、ウイルス感染の重要な保有宿主であるマクロフ
ァージ及び単球への抗ウイルス性組成物の搬送を高めることができる。これによ
り、変性ホスホノ酸のより少ない投与量での有効使用を可能とし、組成物の毒性
を低減することができる。リポソームの特異性を更に集中させるためにリガンド
を組み込むこともできる。
上述の誘導体は、リポソーム水溶性ホスホノホルメートに対して幾つかの特別
且つ新規の利点を有する。第1に、これらの誘導体は、水性コアコンパートメン
トに配置される代わりにリポソームの壁の中に組み込まれるため、ドラッグ:脂
質の割合を非常に高くしてリポソームに配合することができる。第2に、上述の
脂肪親和性ホスホノホルメート誘導体を含むリポソームは、保存中に漏れないた
め、製品の安定性が改善される。更に、これらの組成物は、凍結乾燥し、室温で
乾燥保存し、使用するのに再構成することができ、保存性が改善される。これら
の誘導体によって、活性化合物の著しい無駄をなくし、抗ウィルス性化合物をリ
ポソーム製剤に有効に含有することができる。更なる利点として、インビボ処理
に用いる化合物によって投与する抗ウィルス性脂質−ホスホノ酸抱合体を高比率
で意図する目標に到達させることができる。同時に、この組成物を使用すること
によって、腎臓及び骨から取られる量が減少するため、ホスホノ酸薬物の毒性副
作用が減少する。ホスホノホルメートの毒性副作用は、リガンドをリポソーム内
に組み込み、実際の感染サイト又は潜在的感染サイトに含まれるリポソームをタ
ーゲットにすることによって更に減少することができる。リポソーム組み込み脂
質−ホスホノ酸抱合体は、リポソームを投与するのに利用される公知の手順によ
って患者に投与される。リポソームは、緩衝水溶液として静脈内、腹膜内、筋肉
内、硝子体内又は皮下に投与することができる。医薬的に許容可能な水性緩衝又
は他の賦形剤は、リポソームの構成又は脂質ホスホノ酸類似体の活性を破壊しな
い限り利用することができる。ある適切な水性緩衝液は、pH約7.4の5mM
リン酸ナトリウムを含む等張ソルビトールであるか又はその他生理緩衝塩溶液で
ある。
脂質誘導体の治療有効量は、有効抗ウィルス性ホスホノ酸の推奨用量を参照し
て決定される。但し、特定の場合において適切な用量を選択する際、患者の体重
、全般的な健康状態、代謝、年齢及び薬物反応に影響する他の因子を考慮に入れ
なければならないことを留意すべきである。人間を含むホ乳類に対する用量は、
感染の程度及び重篤度並びに投与化合物の活性化に依存する。ホスホノ酸のリポ
ソーム脂質類似体の用量レベルは、ホスホノ酸自体とほぼ同量である。静脈内注
入での従来の投与によるホスホノ酸の用量レベルは、すでに確立されている(Lam
bert,R.,et al.(1989)J.Med.Chem.32:367-374; Szoka,F.and Chu,C-J.
, Antimicrobial Agents and Chemotherapy: 32(6)858-864(1988); Ericksson e
t al.U.S.Patent No.4,771,041)。ホスカネットは、ヒトのHCMVの治療に
対して200mg/kg/日で静脈内(i.v.)注入によって投与される。
本発明のホスホノ酸プロドラッグは、毎日患者に約0.1mg/キログラム〜
1000mg/キログラム、より好ましくは約1mg/キログラム〜約400m
g/キログラムの量を経口服用させる。非経口用量は、経口用量の約20〜10
0%である。リポソーム調製
合成及び精製後、ホスホノ酸の脂質誘導体を、リポソーム又は他の適切なキャ
リヤに組み込む。この組み込みは、音波処理及び押出のような公知のリポソーム
調製手順により行うことができる。リポソーム調製の適切な従来の方法として、
バンハムら(Bangham et al.)(Bangham,A.D.,Standish,M.M.and Watkins,
J.C.(1965)J.Mol.Biol.,23:238-252.)、オルソンら(Olson,et al.)(Olson
,F.,Hunt,C.A.Szoka,F.C.,Vail,W.J.and Papahadjapoulos,D.(1979)B
iochim,Biophys.Acta,557:9-23.)及びソッカ(Szoka,F.)and Papahadjapo
ulos,D.(1978)Proc.Nat.Acad.Sci.75:4194-4198,メイヒューら(Mayhew,
E.et al.)(1984)775:169-175),キムら(Kim,S.etal.)(1983)
Biochim.Biophys.Act,728:339:348,及びメイヤーら(Mayer,et al.)(198
6)Biochim.Biophys.Acta,858:161-168によって開示されたものが挙げられる
が、これらに限定されない。
リポソームは、ホスホノ酸のみの脂質誘導体から生成するか、又は合成リン脂
質リポソーム若しくはホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン
、ホスファチジルグリセロール、スフィンゴミエリン、ホスファチジルセリン又
はホスファチジルイノシトールのような、卵、植物又は動物のような天然源から
のリン脂質を含む天然リン脂質リポソーム物質のあらゆる組み合わせから生成す
ることができる。使用することができる合成リン脂質として、ジミリストイルホ
スファチジルコリン、ジオレオイルホスファチジルコリン、ジパルミトイルホス
ファチジルコリン及びジステアロイルホスファチジルコリン並びに対応する合成
ホスファチジルエタノールアミン及びホスファチジルグリセロールが挙げられる
が、これらに限定されない。コレステロール又は他のステロール、コルステロー
ルヘミスクシネート、グリコ脂質、セレブロシド、脂肪酸、ガングリオシド、ス
フィンゴ脂質、1,2−ビス(オレオイルオキシ)−3−(トリメチルアンモニ
オ)プロパン(DOTAP)、N−[1−(2,3−ジオレオイル)プロピル]
−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド(DOTMA)、及び他のカチ
オン脂質は、当業者によって公知であるようにリポソームに組み込むことができ
る。リン脂質及びリポソームに使用する添加物の相対量は、所望であれば、変え
ることができる。好ましい範囲は、リン脂質約60〜90モル%であり、コレス
テロール、コレステロールヘミスクシネート、脂肪酸又はカチオン脂質は0〜5
0モル%の範囲の量で使用することができる。リポソームの脂質層に組み込む抗
ウィルス性ホスホノ酸の量は、約0.01〜約50モル%の範囲内で脂質濃度と
ともに変えることができる。
従来の方法を使用すると、溶液中に存在する約20〜30%のフリーのホスホ
ノ酸がリポソームに取り込まれるため、約70〜80%の活性化合物が無駄にな
る。対照的に、脂質ホスホノ酸がリポソームに組み込まれる場合、実質的に全て
の抗ウィルス性化合物がリポソームに組み込まれ、活性化合物は殆ど無駄になら
ない。
上記の製剤によるリポソームは、モノクローナル抗体又はあるターゲットに特
異なその他リガンドを組み込むと、意図するターゲットに対してさらに特異的な
ものを製造することができる。例えば、CD4(T4)リセプターに対するモノ
クローナル抗体は、レセルマンら(Leserman,L et al.)((1980)Nature 288
:602-604)の方法によってリポソームに組み込まれたホスファチジルエタノール
アミン(PE)の結合によりリポソームに組み込むことができる。
実験手順
以下の化学反応は、一般的には本発明の脂質プロドラッグの調製に関する一般
的な実施に関して開示する。この反応は、開示した範囲内のプロドラッグに適用
することができない場合もある。このようなことが起こる化合物は、当業者には
容易に理解され得る。このような場合、反応は当業者には公知の従来からの修正
により、即ち、代替的な従来の試薬に変えるか又は反応条件の手順を修正するこ
とにより、成功裡に実行することができる。また、本明細書中に開示したその他
の反応又は従来の反応は、本明細書中の化合物の調製に適用することができる。
全ての調製方法において、出発材料は全て公知であるか又は公知の出発材料から
容易に調製可能である。
当業者は、手順の説明を使用して、苦心せずに本発明を十分に利用することが
できると考えられる。以下の好適な実施形態は、単に例示として構成され、開示
したものに制限されない。実施例に示す温度は全て摂氏であり、修正されていな
い。
以下の実施例を使用して、本発明を以下に詳細に説明するが、開示した方法は
、本発明の範囲によってカバーされる全てのホスホノ酸の調製に適用可能であり
、この実施例に限定されない。
実施例1
1−O−アルキル−2−ハロ−1,3−プロパンジオール−3−ホスホノホルメ
ート類似体及び1−O−アルキル−2−アミノ−1,3−プロパンジオール−3
−ホスホノホルメート類似体の合成
類似体1−O−アルキル−2−ハロ−1,3−プロパンジオール−3−ホスホ
ノホルメートの立体制御合成を、スキーム1で概説する。適切なアルキルメタン
スルホネートでの処理で、2,3−イソプロピリジン−sn−グリセロールは中
間体2となる。酢酸で処理した後、トリチルクロリド及びピリジンでトリチル化
してイソプロピリジン基を除去し、フリーの2−ヒドロキシル基を有する化合物3
を得る。ボース及びラル(Bose and Lal)[(1973,Tetrahedron Lett.40:3937)
]の手順により3をn−ハロスクシミド(n-halosuccimide)及びトリフェニルホス
フィンで処理することによって中間体4を得る。ヒドロキシル基をハロゲンで置
換することによって完全な反転(SN2置換)が進む。収率65−95%。トリ
フルオロ酢酸のジクロロメタン溶液でトリチル基を除去することによってハロ化
合物5とする。5をカルボエトキシホスホジクロリデートと反応させることによ
ってホスホノ蟻酸類似体6を得る。
XがCl、Br及びIである場合、この手順は作用するが、X=Fの場合の類
似体に対してやや異なる方法が必要となる。コバヤシ(Kobayashi)及び協力者に
よって報告された手順(1968,Chem.Pharm.Bull.16(9);1784)により、中間体3
をジフェニルトリフルオロホスホランで処理することによって、高収率でアル
コール3をフッ素化化合物4に転換する。フルオロ類似体6に続くステップは先
述と同一である。
スキームIのブロモ中間体4を液体アンモニアで処理することによって2−位
でアミノ化が起こる。得られた2−アミノ化合物を臭化ベンジルで処理して2−
アミノ基を保護する。続くステップはスキームIの中間体6までで述べられたも
のと同一である。この時点で、ベンジル保護基をPd/Cの水素化分解によって
除去してもよい。
アミノ中間体をアシルクロリドで処理することによってN−アシル化合物を得
る。また、ブロモ中間体4をモノ又はジアルキルアミンで処理することによって
モノアルキルアミノ及びジアルキルアミノ誘導体を得る。
上述の手順は、容易に入手可能な出発材料によって実施することができ、方法
はよく記述されているため、当業者は、出発材料及びリストアップされている2
−アミノ類似体の合成方法に必要な修正を理解することができる。
実施例2
チオホスホノ酸及びこの脂質プロドラッグの合成
チオホスホノ蟻酸は、トリメチルホスホノ蟻酸をラベッソン(Lawesson)試薬
[2,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1,3−ジチア−2,4−ジホスフ
ェタン 2,4−ジスルフィド]と反応させるとマッケーナ(Mckenna)(米国
特許第5,072,032号)の手順により合成する。チオホスホノ酢酸も同様
の方法で合成される。
セレノホスホノ蟻酸は、ステック(Stec)及び協力者によって報告された手順
(1976,Stec,W.J.,Okruszek,A and Michalski,J.J.Org.Chem.41,233)及
びブイナら(Buina et al)(1979,Buina,N.A.;Sibgatullina,F.G.;Neureldi
nor,I.A.Izv.Akad.Nauksssr.,Ser.Khim.10,2362)によって報告された
手順を用いてトリメチルホスホノ蟻酸をセレニウム元素で処理することによって
合成することができる。セレノホスホノ酢酸も同様の方法で合成することができ
る。次にセレノ酸(selenoacid)は、オキソ−及びチオ−類似体の場合と同一の
手順によって対応する脂質プロドラッグに変換することができる。
バチル−チオホスホノ蟻酸(PFSA)の合成は、バチル−ホスホノ蟻酸の合
成と類似する、やや修正した方法で行った。バケム(Bachem)(Basel,Switzerlan
d)で購入した1−O−オクタデシル−2−O−ベンジル−sn−グリセロール
をジシクロヘキシルカルボジイミドを使用してチオホスホノ蟻酸エチルエステル
と結合した。シリカゲルクロマトグラフィーによる精製後、PFSA−エチルエ
ステルをPd/C及びシクロヘキセンで脱ベンジル化した。(1977,J.Chem.So
c.,Perkin Trans.1,490)で報告されたこの手順は、硫黄を含有する化合物の
水素添加分解に対しても使用され得る。PFSAは、脱ベンジル化エステルを塩
基で加水分解することによって得た。バチル−チオホスホノ酢酸を、同様の方法
で合成した。
実施例3
1−O−オクタデシル−1,3−プロパンジオール−ホスホノホルメート及び
1−O−オクタデシル−1,2−エタンジオール−2−ホスホノホルメートの合
成1−O−オクタデシル−1,3−プロパンジオールの調製
セラら(sela et al.)のNucleic Acids Reserch 15:3124 の手順(1987
)により合成した1−O−トリチル−1,3−プロパンジオールを、水酸化ナト
リウムの存在下、オクタデシルメタンスルホネート(NuChek Prep,Inc.)のジ
メチルフォルムアミド溶液で処理した。この生成物、1−O−オクタデシル−3
−O−トリチル−プロパンジオールを、フラッシュクロマトグラフィーによって
単離、精製した。トリフルオロ酢酸のジクロロメタン溶液で処理してトリチル保
護基を除去し、1−O−オクタデシル−1,3−ブロパンジオールを生成した。
氷塩浴中で0°Cに冷却されたカルボエトキシルホスホジクロリデート(1.
6mmol)のクロロホルム溶液(25ml)に、1−O−オクタデシルプロパ
ンジオール(1mmol)のピリジン溶液(15ml)を、攪拌しながら滴下し
た。混合物を室温にし、室温で一晩攪拌した。この混合物を冷却し、水1mlを
加えた。この混合物を0°Cで2時間攪拌した後、真空で濃縮した。残留オイル
を、溶離液クロロホルム:メタノール(95:5)でフラッシュクロマトグラフ
ィー精製し、生成物1−O−オクタデシルプロパンジオール−3−エチルホスホ
ノホルメートを得た。
このエチルエステルを、エタノール及び0.1N NaOHの1:1の混合物
(50ml)中に溶解し、15分間超音波処理した。得られた混合物を、油浴中
60°Cで2時間攪拌した。この混合物を濾過し、濾液を真空で濃縮して乾燥し
た。得られた固体を水に再び懸濁し、冷却及び凍結乾燥して目的の化合物を得た
。
出発材料を1−O−トリチル−1,2−エタンジオールに置き換えて上記の方
法を行い、対応する1,2−エタンジオール類似体を調製することもできる。
実施例4
1−O−オクタデシル−1,3−プロパンジオール−3−ホスホノアセテート
及び1−O−オクタデシル−1,2−エタンジオール−2−ホスホノアセテート
の合成
氷浴中で0°Cに冷却した、1−O−オクタデシル−1,3−プロパンジオー
ル(1mmol)及びホスホノ酢酸エチルエステル(1.1mmol)の混合物
のピリジン溶液(50ml)に、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)の
CH2Cl2溶液(20ml)を、攪拌しながら滴下した。この混合物を0°Cで
2時間及び室温で一晩攪拌した。この混合物を濃縮して乾燥し、残留物を溶離液
クロロホルム:メタノール(95:5)でフラッシュクロマトグラフィー精製し
、1−O−オクタデシルプロパンジオール−3−エチルホスホノアセテートエチ
ルエステルを得た。
このエチルエステルを、0.1N NaOH及びエタノールの1:1の混合物
(50ml)に溶解した。この混合物を15分間超音波処理し、油浴中60°C
で2時間加熱した。この混合物を濾過し、濾液を真空で濃縮した。得られた残留
物を水中に溶解し、冷却及び凍結乾燥して綿状の白い固体となった生成物を得た
。
出発材料を1−O−トリチル−1,2−エタンジオールに置き換えて上記の方
法を行い、対応する1,2−エタンジオール類似体を調製することもできる。
実施例5
1−O−オクタデシル−1,3−プロパンジオール−3−チオホスホノホルメ
ートの合成
氷塩浴中で0°Cに冷却した、1−O−オクタデシル−1,3−プロパンジオ
ール(1mmol)及びエチルチオホスホノホルメート(1.1mmol)の混
合物のピリジン溶液(50ml)に、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC
:3mmol)のジクロロメタン溶液を、攪拌しながら滴下した。得られた混合
物を0°Cで2時間及び室温で一晩攪拌した。この混合物をろ過し、真空で濃縮
乾燥した。この残留物をシリカゲル上で、溶離液としてクロロホルムに対してメ
タノールを増加させる勾配溶離液でフラッシュクロマトグラフィー精製して、純
粋な生成物を得た。
この生成物を、エタノール:0.1N NaOHの混合物(1:1、50ml
)に溶解し、15分間超音波処理した。得られた混合物を60°Cで2時間加
熱し、濾過して、濃縮乾燥した。この残留物を最小量の水に溶解し、凍結乾燥し
て、綿状固体となった目的の化合物を得た。
実施例6
1−O−オクタデシル−1,3−プロパンジオール−3−チオホスホノアセテ
ートの合成
氷塩浴中で0°Cに冷却した、1−O−オクタデシル−1,3−プロパンジオ
ール(1mmol)及びエチルチオホスホノアセテート(1.1mmol)の混
合物のCH2Cl2溶液(50ml)に、ジシクロヘキシルカルボジイミド(3.
3mol)の溶液を、攪拌しながら滴下した。得られた混合物を室温で一晩攪拌
した。この混合物を濃縮乾燥して、シリカゲル上で溶離液クロロホルム:メタノ
ール(95:5)でフラッシュクロマトグラフィー精製して、純粋な生成物を得
た。
このエチルエステルを、エタノール及び0.1N NaOHの1:1の混合物
(50ml)に溶解し、15分間超音波処理した。得られた混合物を60°Cで
2時間加熱し、濾過して、濃縮乾燥した。この残留物を最小量の水に溶解し、凍
結乾燥して、綿状固体となった目的の化合物を得た。
実施例7
1−O−オクタデシル−2−O−メチル−sn−グリセロ−3−ホスホノホル
メートの合成
氷塩浴中で0°Cに冷却した、カルボエトキシホスホジクロリデート(1.6
mmol)のクロロホルム溶液(20ml)に、1−O−オクタデシル−2−O
−メチル−sn−グリセロール(1.0mmol)のピリジン溶液(15ml)
を、攪拌しながら滴下した。この混合物を室温で一晩攪拌した。この混合物を冷
却し、2mlの水を加えて得られた混合物を室温で2時間攪拌した。反応混合物
を、次に真空で濃縮し、この残留物をシリカゲル上で、溶離液クロロホルム:メ
タノールでフラッシュクロマトグラフィー精製した。
エチルエステルを、エタノール及び0.1N NaOHの1:1の混合物中に
溶解し、15分間超音波処理した。この混合物を、攪拌しながら60°Cで2時
間加熱し、濾過して、濾液を蒸発乾燥した。この残留物を25%の水性エタノー
ルから再結晶化して純精製した生成物を得た。
実施例8
1−O−オクタデシル−2−O−メチル−sn−グリセロ−3−ホスホノアセ
テートの合成
氷塩浴中で0°Cに冷却した、1−O−オクタデシル−2−O−メチル−sn
−グリセロール(1mmol)及びホスホノ酢酸エチルエステル塩酸塩(1mm
ol)のピリジン溶液(50ml)に、ジシクロヘキシルカルボジイミド(3.
0mmol)のCH2Cl2溶液(20ml)を、攪拌しながら滴下した。得られ
た水溶液を室温で一晩攪拌した。真空で濃縮した後、この残留物をシリカゲル上
で、溶離液としてのクロロホルム中のメタノールの勾配溶離液でフラッシュクロ
マトグラフィー精製して、1−O−オクタデシル−2−O−メチル−sn−グリ
セロ−3−ホスホノ酢酸エチルエステルを生成した。
このエチルエステルを、エタノールと0.1N NaOHの1:1の混合物(
50ml)に溶解し、得られた溶液を15分間超音波処理した。次にこの溶液を
油浴中70°Cで3時間加熱した。この溶液を冷却し、得られた固体を濾過し、
冷エタノールで洗浄した。この固体を真空乾燥して精製した生成物を生成した。
実施例9
1−O−オクタデシル−2−O−メチル−sn−グリセロ−3−チオホスホノ
ホルメートの合成
氷塩浴中で0°Cに冷却した、1−O−オクタデシル−2−O−メチル−sn
−グリセロール(1mmol)及びエチルチオホスホノホルメート(1.1mm
ol)の混合物のジクロロメタン溶液(50ml)に、ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド(3mmol)のCH2Cl2溶液(20ml)を、攪拌しながら滴下し
た。得られた混合物を室温で一晩攪拌した。反応混合物を濾過し、真空で濃縮乾
燥した。この残留物を、溶離液としてクロロホルムに対してメタノールを増加
させる勾配溶離液でシリカゲル上でフラッシュクロマトグラフィー精製して、1
−O−オクタデシル−2−O−メチル−sn−グリセロ−3−チオホスホノ蟻酸
エチルエステルを得た。
このエチルエステルを、エタノール及び0.1N NaOHの1:1の混合物
(50ml)に溶解し、15分間超音波処理した。この溶液を60°Cで2時間
加熱し、濾過して、この濾液を濃縮乾燥した。この残留物を最小量のエステルに
溶解し、凍結乾燥させて、綿状固体となった目的の化合物を得た。
実施例10
1−O−オクタデシル−2−O−メチル−sn−グリセロ−3−チオホスホノ
アセテートの合成
1−O−オクタデシル−2−O−メチル−sn−グリセロール(1mmol)
及びエチルチオホスホノアセテート(1mmol)のピリジン溶液(50ml)
に、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC;3.0mmol)の溶液を、攪
拌しながら滴下した。この混合物を室温で一晩攪拌した。溶媒を真空で除去し、
シリカゲル上で溶離液としてクロロホルムに対してメタノールを増加させる勾配
溶離液を用いてフラッシュクロマトグラフィー精製して、純粋な1−O−オクタ
デシル−2−O−メチル−sn−グリセロ−3−チオホスホノ酢酸エチルエステ
ルを得た。
このエチルエステルを、エタノール及び0.1N NaOHの1:1の混合物
(50ml)に溶解した。この溶液を15分間超音波処理し、65°Cで2時間
加熱した。この溶液を濾過して、濾液を冷凍庫の中で冷却した。得られた固体を
濾過し、冷エタノールで洗浄して真空で乾燥し、純粋な生成物を得た。
実施例11
1−O−オクタデシル−2−O−ベンジル−sn−グリセロ−3−チオホスホ
ノ蟻酸エチルエステルの合成
氷塩浴中で0°Cに冷却した、1−O−オクタデシル−2−O−ベンジル−s n
−グリセロール(1mmol)及びエチルチオホスホノホルメート(1mmo
l)のピリジン溶液(50ml)に、ジシクロヘキシルカルボジイミド(3mm
ol)のジクロロメタン溶液(20ml)を、攪拌しながら滴下した。この混合
物を室温で一晩攪拌した。真空で濃縮後、この残留物をシリカゲル上でクロマト
グラフィー精製して純粋な目的の化合物を得た。
実施例12
1−O−オクタデシル−sn−グリセロ−3−チオホスホノホルメートの合成
1−O−オクタデシル2−O−ベンジル−sn−グリセロ−3−チオホスホノ
蟻酸エチルエステル(1mmol)をエタノール(25ml)に溶解した。Pd
/C(100mg)及びシクロヘキセン(5ml)をこの溶液に添加し、混合物
を室温で一晩攪拌した。この混合物を濾過し、この濾液を真空で濃縮した。得ら
れた残留物を、クロロホルム中のメタノールの勾配溶離液でフラッシュクロマト
グラフィーによって精製して、脱ベンジル化エチルエステルを得た。このエステ
ルを、エタノール及び0.1N NaOHの1:1の混合物(50ml)に溶解
し、この溶液を15分間超音波処理した。60°Cで2時間加熱した後、この溶
液を濾過して、濾液を真空で濃縮した。この残留物を水に懸濁し、冷却して凍結
乾燥し、目的の化合物を得た。
実施例13
1−O−オクタデシル−2−O−ベンジル−sn−グリセロ−3−チオホスホ
ノ酢酸エチルエステルの合成
氷塩浴中で0°Cに冷却した、1−O−オクタデシル2−O−ベンジル−sn
−グリセロール(1mmol)及びエチルチオホスホノアセテート(1mmol
)のピリジン溶液(50ml)に、ジシクロヘキシルカルボジイミド(3mmo
l)のジクロロメタン溶液(20ml)を、攪拌しながら滴下した。この混合物
を室温で一晩攪拌し、真空で濃縮乾燥した。この残留物を、溶離液クロロホルム
に対してメタノールを増加させる勾配溶離液でフラッシュクロマトグラフィーに
よって精製し、純粋な目的の化合物を得た。
実施例14
1−O−オクタデシル−sn−グリセロ−3−チオホスホノアセテートの合成:
1−O−オクタデシル−2−ベンジル−sn−グリセロ−3−ホスホノ酢酸エ
チルエステル(1mmol)のエタノール(50mmol)溶液を、Pd/C(100mg
)及びシクロヘキセン(5ml)と組み合わせて、その混合物を60psiの水素で
一晩水素化した。
この混合物を濾過して、濾液を真空で濃縮した。残留物を、溶離液としてクロ
ロホルム中のメタノールの勾配溶媒を用いてフラッシュクロマトグラフィーにか
けて、脱ベンジル化エチルエステルを得た。これをエタノール:0.1 NaO
Hが1:1の混合物(50ml)中に溶解して、15分間、超音波処理した。この
混合物を、60℃で2時間加熱した。この溶液を濾過して、真空で濃縮した。生
成物を水性エタノール中から再結晶化した。
下記実施例は、合成スキームII及びIIIに示されるように番号付けした中
間化合物及び目標化合物について言及する。
実施例15
Y=CH−OH、m=1、R1=オクタデシル1(スキーム2の化合物#8)
のホスホノ酸種の合成:
D−エリトロース1(アルドリッチ・ケミカル社(Aldrich Chemical Company)
から購入)は、NaH及びベンジルブロミドのDMF溶液により−70℃で処理
して選択的に保護した種4−O−ベンジル−エリトロース2を生じる。ジメトキ
シプロパン及びアセトンをごく微量の過塩素酸で処理することにより、2,3−
ジ−O−イソプロピリジン−4−ベンジルエリトロース3を得る。化合物3を水
素化ホウ素ナトリウムで還元することにより保護化エリトリトール4を得る。4
をオクタデシルメタンスルホネートで処理することにより、1−O−オクタデシ
ル−2,3,ジ−O−イソプロピリジン−4−O−ベンジル−エリトリトール5
を得る。Pd/C及び水素により脱ベンジル化し、次いでエチルホスホノホルメ
ートでDDC結合することにより中間体7を得る。1を10%TFAのCH2C
l2溶液で脱保護化し、次いで塩基加水分解により目標化合物8を得る。
実施例16
R2=H、Y=CH−OH、R=オクタデシル、m=2(スキームIIIの化合
物17)のホスホノホルメート誘導体の合成:
市販のD−リボース9(シグマ・ケミカル社(Sigma Chemical Co.)は、トリ
メチルシリルによりエバンズ(Evans)及び協力者による手法(Evans,D.A.,True
sdale,L.K.,Gimm,K.G.,Nesbitt.S.L.,J.Am.Chem.Soc.,99,5009,1977
)を用いて処理して、ジメチルジチオアセタール10を生じる。これにより鎖式
配座中にリボースをロックする。保護化リボースを、ベンジルブロミドのDMF
溶液により−70℃で処理して、リボースを5−一次ヒドロキシル基により選択
的に保護し化合物11を得る。このような選択的保護化は、文献(1987,Fukuza
wa,A.,Sato,H.,Masamune,T.Tetrahedron Lett.28,4303)に報告されてい
る。その1,5誘導化リボース上の2,3及び4ヒドロキシル基を、メトキシメ
チルクロライドで処理すること(1972,Stark,G.,Takashi,T.J.Am.Chem. S
oc.,94,7827)により保護して、充分に保護されたリボース中間体12を得るこ
とができる。
中間体12をAgNO3/Ag2Oで処理することにより、C1位のアルデヒド
を、再生成して化合物13を得る(1977,Corey,E.J.,Shibasaki,M.,Knolle
,J.,Sugahara,T.Tetrahedron Lett.,785)。水素化ホウ素ナトリウムによ
る還元、次いでオクタデシルメタンスルホネートによるアルキル化により1−O
−オクタデシル−1,2,3,4−トリ−O−メトキシメチル−5−O−ベンジ
ルリボース15を得る。
Pd/Cによる水素化により、ベンジル基を除去し、次いでジシクロヘキシル
カルボジイミドを用いてエチルホスホノホルメートと結合させることにより中間
体16を得る。酢酸で処理して、メトキシメチル保護基を除去し、塩基で処理し
、目標化合物17とする。
実施例17
細胞培地中のホスホノ酸プロドラッグの抗ウィルス活性
式Iの構造を有するホスホノ酸誘導体を、CD4レセプター(HT4−6C)
を発現するヒト胚肺線維芽細胞(MRC−5)又はヒト上皮様子宮頸癌細胞(H
eLa)において、抗ウィルス活性を検査した。HCMV(AD−169株)及
びHSV−1(野生型)を使用してMCR−5細胞を感染させて、HCMV又は
HSV−特異DNAを、製造者の説明に従って、DNAプローブ法[ハイブリウ
ィックス(Hybriwix、商標)、ダイアゴノスティック・ハイブリッド社(Diagnos
tic Hybrids,Inc.、アテネ、オハイオナ州]で、測定した。HIV複製をプラ
ーク還元アッセイ(ラーダー、ビー.(larder,B.)ら、(1990)、Antimicrobial
Agents Chemother,34:436)を用いてHIV−1感染HT4−6C細胞にアクセ
スした。
集密状(subconfluent)MCR−5細胞中のB−PFA及びB−PAAの細胞毒
性を、トリパンブルー排除により評価した。中毒量TD50は>100μMで、B
−PAAについては32〜100μMであった。これは、化合物が300以上の
選択性(selectivity index)を有することを示す。
実施例18
CMV抗ウィルス感受性アッセイ
24枚のウェル培養皿中の集密状MCR−5細胞を、2%FBS及び抗生物質
を含むMEM培地内の様々の濃度の薬剤で、24時間、前処理した。培地を除去
して、薬剤がないウェル中で5日間で3〜4+の細胞変性効果(CPE)が得ら
れる、希釈したウィルスを添加した。これを37℃で1時間、吸収して、吸引し
、薬剤希釈液と置換した。5日間のインキュベーション後、HCMV DNAを
、ダイアゴノスティック・ハイブリッド社(アテネ、オハイオ州)からのCMV
抗ウィルス感受性テストキット(CMV Antiviral Susceptibility Test Kit)を用
いて、核酸ハイブリダゼーションにより3回定量した。培地を除去して、商品説
明に従って細胞を分離した。分離物を吸収した後、ハイブリウィックス(商標)
フィルタを60℃で一晩、ハイブリダイズした。ハイブリウィックス(商標)を
7
3℃で30分間洗浄して、ガンマカウンタで係数した。結果を、未処理のHCM
V感染コントロール細胞の割合として表す。
実施例19
HSV抗ウィルス感受性アッセイ
24枚のウェル培養皿中の集密状MCR−5細胞を、培地を除去して、薬剤が
ないウェル中で20〜24時間で3〜4+CPEが得られる、希釈したHSV−
1ウイルスを添加することにより、摂取した。これを、37℃で1時間吸収して
、吸引し、2%FBS及び抗生物質を含むMEM培地内の様々の濃度の薬剤と交
換した。約24時間のインキュベーション後、HSV DNAを、ダイアゴノス
ティック・ハイブリッド社(アテネ、オハイオ州)からのHSV抗ウィルス感受
性テストキットを用いて、核酸ハイブリダゼーションにより3回定量した。培地
を除去して、商品説明に従って細胞を分離した。分離物を吸収した後、ハイブリ
ウィックス(商標)フィルタを60℃で一晩、ハイブリダイズした。ハイブリウ
ィックス(商標)を73℃で30分間洗浄して、ガンマカウンタで係数した。結
果を、未処理のHSV感染コントロール細胞の割合として表す。
実施例20
HT4−6C細胞
HT4−6C細胞及びプラーク還元アッセイ、CD4−発現ヒーラ細胞、HT
4−6C細胞(Chesebro,B.and K.Wehrly(1988)J.Virology 62;3779-3788)
を、ブルース・チェセブロ社(Bruce Chesebro)(ハミルトン、モンタナ州)から
得た。HIV複製に対する抗ウィルス性化合物の効果をプラーク還元アッセイに
より測定した。簡潔に述べると、HT4−6C細胞の単層は、24ウェル微量希
釈プレート中で、ウェル当たり100〜300PFUのウィルスで感染していた
。様々の濃度の薬剤を、上述のように、5%の子ウシ血清及び抗生物質を含むダ
ルベッコ改変イーグル培地(Dulbecco's Modified Eagle Medium)の培養培地
に添加した。37℃で3日後、単層をホルムアルデヒドの10%リン酸緩衡生理
食塩水中溶液で固定して、0.25%クリスタルバイオレットで染色してウィル
ス性
プラークを可視化した(ラーダー.ビー.(Larder,B.)ら、(1989)、Science 243:
1731-1734)。抗ウィルス活性を、薬品治療試料中で測定されたコントロールプラ
ーグの割合として評価した。
本発明は、その本質的な特性の精神から逸脱することなく、他の特定の形態を
包含することができる。説明した態様は、全ての点で、例示としてのみ見なされ
るものであって、これに制限されるのもではない。従って、本発明の範囲は、前
述ではなく請求の範囲によって示される。請求の範囲の合法的な均等物の意味及
び範囲内の全変更は、本発明の範囲内に包含される。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,U
G),AL,AM,AT,AU,BB,BG,BR,B
Y,CA,CH,CN,CZ,DE,DK,EE,ES
,FI,GB,GE,HU,IS,JP,KE,KG,
KP,KR,KZ,LK,LR,LS,LT,LU,L
V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ
,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,
SK,TJ,TM,TT,UA,UG,US,UZ,V
N
(72)発明者 キニ、ガネシュ ディー.、ピーエイチ.
ディー.
アメリカ合衆国 94612−3550 カリフォ
ルニア州 オークランド レイクサイド
ドライブ 300 トウェンティーセカンド
フロア
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. 以下の式の化合物。 (式中、R1は、O−アルキル又はS−アルキル基であって、該アルキル基が、 二重結合を0〜6個有する、直鎖又は分岐鎖の、置換又は未置換のC1〜C24を 有するか;又は R1は、O−アシル又はS−アシル基であって、該アシル基が、二重結合を0〜 6個有する、直鎖又は分岐鎖の、置換又は未置換のC1〜C24を有し、 YはHC−R2であり、 m=0又は1〜6の整数であり、 各R2は、R1;直鎖又は分岐鎖の、置換又は未置換のN−アシル、N−アルキ ル及びN−ジアルキルC1〜C24であって、各アシル基又はアルキル基が0〜6 個の二重結合を有するもの;OH;H;OCH3;O−ベンジル:SH;SCH3 ;NH2;又は、フッ素、塩素、ヨウ素もしくは臭素からなる群からなる群から 独立に選択され、 Z1及びZ2は、独立にR3;又はO-A+であって、 R3は、置換又は未置換の直鎖C1〜C6アルキル基、置換又は未置換の分岐鎖C3 〜C6アルキル基、CH2Ph、及びCH3(CH2)nNH2(式中、nは0〜8 である)からなるアルコール類の群から選択するか;又は R3は、(CH3)3N+CH2CH2OH、HOCH2CH2NH2、HOCH2CH (NH2)CO2H、C6H12O6,CH2OHCHOHCH2OH;ペントース、ヘ キソース及びこれらの対応アルコールからなる群から選択され、A+は、Na+、 K+、H+、NH4 +;モノ−、ジ−、及びトリアルキルアミンからなる群から選ば れるアミン、並びにその他生理学的に許容可能なカチオン からなる群から選択され、 XはO、S又はSeであり、 n=0又は1である。(但し、XがOであって、m=0のとき、R2はOHでは ない。)) 2.mが0である請求項1記載の化合物。 3.Xが酸素である請求項1記載の化合物。 4.R1がO−アルキル基である請求項1記載の化合物。 5.R1がO−オクタデシル基である請求項1記載の化合物。 6.R1がO−オレイル基である請求項1記載の化合物。 7.R2がO−ベンジル基である請求項1記載の化合物。 8.R2がOCH3基である請求項1記載の化合物。 9.R3がメチル基である請求項1記載の化合物。 10.1−O−オクタデシル−1,3−プロパンジオール−3−ホスホノ酸。 11.1−O−オクタデシル−1,3−プロパンジオール−3−チオホスホノ酸 。 12.1−O−オクタデシル−1,3−プロパンジオール−3−セレノホスホノ 酸。 13.1−O−オクタデシル−2−O−メチル−sn−グリセロ−3−ホスホノ 酸。 14.1−O−オクタデシル−2−O−メチル−sn−グリセロ−3−チオホス ホノ酸。 15.1−O−オクタデシル−2−O−メチル−sn−グリセロ−3−セレノホ スホノ酸。 16.1−O−オクタデシル−2−O−ベンジル−sn−グリセロ−3−ホスホ ノ酸。 17.1−O−オクタデシル−2−O−ベンジル−sn−グリセロ−3−チオホ スホノ酸。 18.1−O−オクタデシル−2−O−ベンジル−sn−グリセロ−3−セレノ ホスホノ酸。 19.1−O−オクタデシル−sn−グリセロ−3−ホスホノ酸メチルエステル 。 20.1−O−オクタデシル−sn−グリセロ−3−チオホスホノ酸メチルエス テル。 21.1−O−オクタデシル−sn−グリセロ−3−セレノホスホノ酸メチルエ ステル。 22.1,2−ジミリストイル−sn−グリセロ−3−ホスホノ酸エチルエステ ル。 23.1,2−ジミリストイル−sn−グリセロ−3−チオホスホノ酸エチルエ ステル。 24.1−O−オレイル−sn−グリセロ−3−ホスホノ酸。 25.1−O−オレイル−1,3−プロパンジオール−3−ホスホノ酸。 26.1−O−オレイル−2−O−メチル−sn−グリセロ−3−ホスホノ酸。 27.1,2−ジミリストイル−sn−グリセロ−3−セレノホスホノ酸エチル エステル。 28.以下の式を有する化合物。 (式中、R1は、O−アルキル又はS−アルキル基であって、該アルキル基が、 二重結合を0〜6個有する、直鎖又は分岐鎖の、置換又は未置換のC1〜C24を 有するか;又は R1は、O−アシル又はS−アシル基であって、該アシル基が、二重結合を0〜 6個有する、直鎖又は分岐鎖の、置換又は未置換のC1〜C24を有し、 YはHC−R2であり、 m=0又は1〜6の整数であり、 各R2は、R1;直鎖又は分岐鎖の、置換又は未置換のN−アシル、N−アルキ ル及びN−シアルキルC1〜C24であって、各アシル基又はアルキル基が0〜6 個の二重結合を有するもの;OH;H;OCH3;O−ベンジル;SH;SCH3 ;NH2;又は、フッ素、塩素、ヨウ素もしくは臭素からなる群からなる群から 独立に選択され、 Z1及びZ2は、独立にR3;又はO-A+であって、 R3は、置換又は未置換の直鎖C1〜C6マルキル基、置換又は未置換の分岐鎖C3 〜C6アルキル基及びCH3(CH2)nNH2(式中、nは0〜8である)からな るアルコール類の群から独立に選択するか、又は R3は、(CH3)3N+CH2CH2OH、HOCH2CH2NH2、HOCH2CH (NH2)CO2H、C6H12O6、CH2OHCHOHCH2OH;CH2Ph;並 びに、ペントース、ヘキソース及びこれらの対応アルコールからなる群から選択 され、 A+は、H+、K+、Na+、NH4 +;モノ−、ジ−、及びトリアルキルアミンから なる群から選ばれるアミン;並びにその他生理学的に許容可能なカチオンからな る群から選択され、 XはO、S又はSeであり、且つ n=0又は1である。) 29.化合物が、1−O−オクタデシル−1,3−プロパンジオール−(C)− ホスホノアセテートである請求項28記載の化合物。 30.化合物が、1−O−オクタデシル−1,3−プロパンジオール−(C)− ホスホノホルメートである請求項28記載の化合物。 31.化合物が、1−O−オクタデシル−2−O−ベンジル−sn−グリセロ− 3−(C)−ホスホノアセテートである請求項28記載の化合物。 32.化合物が、1−O−オクタデシル−2−O−ベンジル−sn−グリセロ− 3−(C)−ホスホノホルメートである請求項28記載の化合物。 33.化合物が、1−O−オクタデシル−1,2−エタンジオール−2−(C) −ホスホン酸である請求項28記載の化合物。 34.以下の式の化合物。 (式中、R1は、O−アルキル又はS−アルキル基であって、該アルキル基が、 二重結合を0〜6個有する、直鎖又は分岐鎖の、置換又は未置換のC1〜C24を 有するか;又は R1は、O−アシル又はS−アシル基であって、該アシル基か、二重結合を0〜 6個有する、直鎖又は分岐鎖の、置換又は未置換のC1〜C24を有し、 XはO、S又はSeであり、 Z1及びZ2は、独立にR3;又はO-A+であって、 R3は、置換又は未置換の直鎖C1〜C6アルキル基、置換又は未置換の分岐鎖C3 〜C6アルキル基及びCH3(CH2)nNH2(式中、nは0〜8である)からな るアルコール類の群から独立に選択するか;又は R3は、(CH3)3N+CH2CH2OH、HOCH2CH2NH2、HOCH2CH (NH2)CO2H、C6H12O6、CH2OHCHOHCH2OH;CH2Ph;並 びに、ペントース、ヘキソース及びこれらの対応アルコールからなる群から選択 され、 A+は、H+、K+、Na+、NH4 +;モノ−、ジ−、及びトリアルキルアミンから なる群から選ばれるアミン;並びにその他生理学的に許容可能なカチオンからな る群から選択され、 XはO、S又はSeであり、且つ n=0又は1である。) 35.1−O−アルキル−1,2−エタンジオール−2−ホスホノ酸。 36.1−O−アルキル−1,2−エタンジオール−2−ホスホノアセテート。 37.1−O−アルキル−1,2−エタンジオール−2−ホスホノホルメート。 38.以下の式の化合物。 (式中、R1は、O−アルキル又はS−アルキル基であって、該アルキル基が、 二重結合を0〜6個有する、直鎖又は分岐鎖の、置換又は未置換のC1〜C24を 有するか、又は R1は、O−アシル又はS−アシル基であって、該アシル基が、二重結合を0〜 6個有する、直鎖又は分岐鎖の、置換又は未置換のC1〜C24を有し、 Z1及びZ2は、独立にR3;OR3;又はO-A+であって、 R3は、置換又は未置換の直鎖C1〜C6アルキル基、置換又は未置換の分岐鎖C3 〜C6アルキル基及びCH3(CH2)nNH2(式中、nは0〜8である)からな るアルコール類の群から独立に選択するか;又は R3は、(CH3)3N+CH2CH2OH、HOCH2CH2NH2、HOCH2CH (NH2)CO2H、C6H12O6、CH2OHCHOHCH2OH;CH2Ph;並 びに、ペントース、ヘキソース及びこれらの対応アルコールからなる群から選択 され、 A+は、H+、K+、Na+、NH4 +;モノ−、ジ−、及びトリアルキルアミンから なる群から選ばれるアミン、並びにその他生理学的に許容可能なカチオンからな る群から選択され、 XはO、S又はSeであり、且つ n=0又は1である。) 39.1−O−アルキル−1,2−エタンジオール−2(C)−ホスホノ酸。 40.1−O−アルキル−1,2−エタンジオール−2(C)−ホスホノアセテ ート。 41.1−O−アルキル−1,2−エタンジオール−2(C)−ホスホノホルメ ート。 42.R1が、O−アルキル基であり、かつZ1及びZ2が独立にR3であって、 該R3基の少なくとも1つが、コリン、エタノールアミン、グリセロール及びイ ノシトールからなる群から選ばれる請求項1〜41のいずれか1項記載の化合物 。 43.請求項1〜42のいずれか1項記載の化合物で一部を形成するリポソーム 。 44.請求項1〜42のいずれか1項記載の化合物を含有する医薬製剤。 45.ウイスル感染の処置に用いる、請求項1〜42のいずれか1項記載の化合 物を含む組成物。 46.ホ乳類のウイルス感染又はレトロウイルス感染を処置するための薬剤調製 における請求項1〜42のいずれか1項記載の化合物の使用。 47.抗ウイルス性ヌクレオシド類似体、ウイルス性プロテアーゼ阻害剤又はそ の他抗ウイルス剤を前記薬剤に組み込むことをさらに有する請求項44記載の使 用。
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