【発明の詳細な説明】
垂直軸受組立体潤滑
本発明は、垂直方向に延びる回転可能なシャフトを支えかつそのためのスラス
トおよび/またはジャーナル軸受の支持を提供するために用いられる垂直軸受組
立体、特に、そのための潤滑装置に関する。
その長手方向軸線を中心としていずれの回転方向にも回転可能な垂直シャフト
を支えるために用いられる公知の形態の垂直軸受組立体が、第1図に断面で示さ
れている。
長手方向軸線6を有するシャフト5が、全体が10で示されている垂直軸受組
立体により、その上端部7から垂下している。この軸受組立体は、シャフトの端
部7を囲みかつロータ部としてシャフトと共に、回転可能なカラー11を備え、
このカラーは、軸方向に延びる部分12と、半径方向に延びかつ軸方向に向いた
面14,15を規定する半径方向に拡径したフランジ13とを有している。また
、軸受組立体は、カラー11を囲みかつこの組立体の他のステータ部を内包する
ステータハウジング20を備えている。
軸受組立体は、ハウジング内に内包された種々の軸受部を備え、カラーフラン
ジの面14でシャフトを支えるためにシャフトの回りに配置されたステータで装
架される軸受パッド22のリングの形態の主スラスト軸受部21と、フランジ面
15に係合する構造体で支えられた小軸受パッド24のリングの形態のリバース
スラスト軸受部23と、ステータで装架されかつカラーの軸方向に延びる部分1
2の回りに配置された複数の軸受パッド26の形態のジャーナル軸受部25とを
備えているのが示されている。
軸受部は、裏金上のホワイトメタルのような通常の軸受材料から形成され、か
つ、最上部の軸受部の上側の高さ27′までハウジングを潤滑剤27で充填する
ことにより形成される液体潤滑剤の介装膜で作用し、すなわち、軸受部は全体的
に潤滑剤浴内に浸漬される。また、軸受パッドは、回転中の流体圧により潤滑剤
膜がウエッジ状の厚さを形成し、かつ、シャフトとステータとの間の僅かな不整
合を収容するのを許容するために、制限された範囲で傾斜するように装着される
。
支持面が潤滑剤内に全体的に浸漬されることにより、流体膜がプライミングな
しで常に形成され、したがって、軸受組立体は、ハウジング内に完全に内包され
、このために、垂直埋設型として参照されることがある。
ハウジング部材が潤滑剤浴内に全体的に浸漬されるにも拘らず、潤滑剤とその
本来的に低圧のヘッドと熱の不十分な除去とに依存することは、この軸受組立体
のパワーエンベロープ(power envelope)が、制限されかつ潤滑剤の熱特性により
相当な範囲まで定められることを意味する。特に、潤滑剤は、シャフトの回転と
潤滑剤膜上での粘性ドラッグとにより、ある程度まで軸受部を流通するが、流速
および/または流体圧が、シャフトの回転速度と軸受部の近部の潤滑剤温度とに
より制限される。軸受部に発生した熱は、浴の潤滑剤および/またはステータお
よびハウジング構造体により、軸受部から熱が除去されない場合、シャフトが回
転可能な速度および/またはシャフトにより装架される荷重を制限する。
ステータの構造は、潤滑剤内の環流が潤滑剤を浴に十分に分配するのを妨げる
。
潤滑剤浴内に熱交換パイプを設けることが知られており、このパイプに通して
冷媒を流して、仮想線28で示した潤滑剤浴から熱を除去する。
その代わりに、ハウジングに外部フィン291などを設け、かつ、ハウジング
全体を、シャフトまたはカラーの端部に装架されたファン292によりフィン上
に強制的に流される空気のようなダクト内の冷却流体流内に配置すること、また
は、水ジャケットでハウジングを囲むことが知られている。
しかし、潤滑剤の反応および作用に影響を及ぼすことにより、軸受組立体のパ
ワーエンベロープに影響を及ぼすこの公知の装置は、浴の潤滑剤を介する熱移動
に依存し、この浴の潤滑剤は、軸受部内の制限された範囲の流体の動きにも拘ら
ず、本質的によどんでおり、不十分な導体を形成する。
この組立体の軸受部は、長時間にわたって潤滑剤浴から効率的に熱を除去する
ことは問題であるが、増加した潤滑剤供給圧での強制潤滑により、その性能に関
して利益を受けることができる。同様に、外部ポンプで潤滑剤をハウジングから
強制的に流して熱を除去することも可能であるが、双方の場合に、埋設型軸受の
概念は、他の外部部材とインターフェースすることにより失われ、かつ、コスト
が高くなる。同様に、ハウジングおよび軸受組立体内にこの装置を設けることも
考えられたが、これは、埋設の原理を侵害し、大幅な再設計とハウジング内での
必要なスペースの増加を伴い、外部の変更より実施するのがよりコスト高で、許
容できないハウジングの寸法の増加を生じる。
第1図は、スラスト、リバーススラストおよびジャーナル軸受部を備える埋設
型垂直軸受組立体の特定の形態を示しているが、この組立体は、より少ない数の
部品を備え、および/または、シャフトに対して相対的に異なる位置につくこと
ができることが分かるであろう。この明細書において、垂直軸受組立体は、垂直
方向に整合した長手方向軸線を中心として回転可能なシャフトに対して配置され
た1または複数の軸受部を備える軸受組立体として形成され、この組立体は、シ
ャフトにより装架されるロータ部とこのロータ部を囲みかつ軸受組立体の部材の
ための潤滑剤浴を内包するステータ部とを備えている。
本発明の目的は、組立体の全体的なパワーエンベロープにおける改良を許容す
る簡単かつコンパクトな構造の潤滑装置をこの形成された垂直軸受組立体に対し
設けることである。
本発明によれば、(本明細書中で規定されているような)垂直軸受組立体用潤
滑装置は、(a)組立体の軸受部を内包しかつ液体潤滑剤浴を提供するハウジン
グと、(b)少なくとも1の粘性ポンプセットを備える粘性ポンプ手段とを備え
、各ポンプセットが、(i)潤滑剤内に浸漬された組立体のロータ面と、(ii
)凹部の対向端部領域に配置された第1,第2ポート間のロータ軸線の回りの部
分路に沿って延びる第1表面凹部を含む対向して浸漬されたステータ面とで形成
された少なくとも第1粘性ポンプとを備え、これにより、ステータ面に対するロ
ータの回転で潤滑剤を同伴し、第1,第2ポートのうちの先行するポートと、第
1,第2ポートのうちの後行するポートとの間を上記回転方向に流し、さらに、
(c)上記粘性ポンプセットのそれぞれに、各ポンプの第1ポートと潤滑剤浴内
に浸漬された開口との間に延びる第1ダクト手段と、各ポンプの第2ポートと潤
滑剤使用手段との間に延びる第2ダクト手段とが設けられる。
潤滑剤使用手段は、潤滑剤ポート手段と冷媒入口および出口手段とを有する熱
変換手段を備えてもよい。この熱変換手段は、ハウジングなしで設けられるのが
好ましい。この代わりにまたは追加的に、この潤滑剤使用手段は軸受組立体の強
制潤滑軸受部を備えてもよい。
この垂直軸受組立体で垂下されたシャフトがいずれの方向にでも回転すること
が一般的であるならば、少なくとも1の粘性ポンプセットは、上記浸漬されたロ
ータ面と第2表面凹部を包含する上記対向して浸漬されたステータ面の一部とで
形成された第2粘性ポンプを備えてもよく、この第2表面凹部は、この凹部の対
向端部領域に配置された第1,第2ポートの間に延び、ステータ面に対するロー
タの回転で潤滑剤を同伴し、第1,第2ポートのうちの先行するポートと、第1
,第2ポートのうちの後行するポートとの間で上記回転方向に流し、上記第1ダ
クト手段は、第2ポンプの第1ポートと潤滑剤内に浸漬された開口との間に延び
、上記第2ダクト手段は、上記第2ポートと潤滑剤使用手段との間に延び、ポン
プの凹部ポートは、ロータの特定の回転方向が、ポンプの先行ポートとして、一
方のポンプの第1凹部ポートと他方のポンプの第2凹部ポートとを規定するよう
に互いに配置される。
潤滑剤使用手段の性質とダクト手段との連結とに応じて、セットの粘性ポンプ
は、シャフトの回転方向に関係なく、平行または直列に、個々にまたは一体的に
作用することが可能であり、または、各ポンプは、シャフトの特定の回転方向に
対してのみ有効であるように、1方向弁手段などで遮断することができる。
粘性ポンプ手段は、各セットに、異なる形態の潤滑剤使用手段が設けられた2
つのポンプ手段セットを備えることが可能であり、1の粘性ポンプセットに熱交
換手段が設けられ、他方の粘性ポンプセットに組立体の軸受部の強制潤滑が設け
られる。
次に、添付図面を参照して例として本発明の実施の形態について説明する。
第1図は、組立体ハウジング内に形成された潤滑剤浴の他に、潤滑剤浴から熱
を除去するための異なる形態の熱交換手段を示す、その長手方向軸線を中心とし
ていずれの方向にでも回転可能なシャフトのための公知の形態の埋設型垂直軸受
組立体の断面図を示し、
第2(a)図は、本発明に従い、粘性ポンプ手段とハウジングの外部の熱交換
手段の形態の潤滑剤使用手段とを有する潤滑装置と、組立体のジャーナル軸受に
対する強制潤滑とを備える、垂直軸受組立体の概略的形態の断面図であり、
第2(b)図および第2(c)図は、関連する特徴を示すために簡略化された
第2(a)図の領域BおよびCのそれぞれの拡大図であり、
第3図は、粘性ポンプ手段とこれを熱交換手段に連結するダクト手段とを示す
、線X−Xに沿う第2図の組立体の一部の断面図であり、
第4(a)図から第4(e)図は、粘性ポンプ手段と熱交換手段または強制潤
滑手段との間の可能な接続を有する上記の変形例の概略図であり、
第5(a)図および第5(b)図は、同じセット内のポンプおよび異なるセッ
トのそれぞれのための粘性ポンプ室凹部の他の配置を示す概略的な断面図であり
、
第6図は、軸方向ではなく半径方向に延びるステータおよびロータ面での粘性
ポンプの他の配置を示す概略的な断面図であり、
第7(a)図は、ジャーナル軸受手段と組み合わされた粘性ポンプ装置の他の
形態を示す概略的断面図であり、
第7(b)図は、ジャーナル軸受手段と組み合わされているがジャーナル軸受
手段から周方向において分離された粘性ポンプ装置の他の形態を示す概略的断面
図である。
垂直軸受組立体とこれにより支えられるシャフトとを示す第2(a)図から第
2(c)図および第3図を参照すると、その部材および使用されている参照番号
は、上述の第1図のものに対応する。本発明による潤滑装置30がこの組立体内
に組み込まれている。
潤滑装置は、軸受部を潤滑剤面27′の下側に浸漬するのに十分な所定量の一
般的に、鉱物油である液体潤滑剤27のリザーバを形成するハウジング20を備
えている。したがって、潤滑剤は、軸受部が浸漬される浴を形成する。ハウジン
グおよび潤滑剤浴とは別に、この装置は、この実施の形態において第1粘性ポン
プセット32と第2粘性ポンプセット33とを有する全体が31で示された粘性
ポンプ手段も備えている。第1粘性ポンプセット32は、リザーバ内に浸漬され
たロータ面35とロータ軸線6の回りの部分路に沿って延びる第1表面凸部37
を含む対向して浸漬されたステータ面36とで、第1,第2ポート381,382
のそれぞれが配置されている凹部の端部領域371,372間に形成され
た少なくとも第1粘性ポンプ34を備えている。ロータ面35は、スラスト面1
4,15を形成し、かつ、カラー11の半径方向で最外側の部分であるフランジ
13の軸方向に延びる周部を備え、このカラーは、シャフトの特定の角速度のと
きに、ステータ面36とこれに対向する凹部37とに対し最大の直線速度を有す
る。
面35,36は、支持機能を有さず、したがって、その間の接触を防止するた
めに、一般的に、1mmのオーダーの間隙で分離されている。しかし、これらの
面および凹部は、潤滑剤浴の面の間に浸漬され、かつ、凹部37がポンプ室を形
成するように潤滑剤で永続的にプライミングされ、ロータ面がステータ面に対し
て回転するときに、潤滑剤を同伴し、回転方向に沿う凹部に沿ってポートのうち
の先行するポートと後行するポートとの間に、すなわち、第3図に示した反時計
方向の場合、ポート381,382の間に流す。
第1粘性ポンプ32は、第1ポート381と潤滑剤浴の表面の下側に浸漬され
た開口411との間に延びるダクト401を備える第1ダクト手段391と、第2
ポート382と全体が43で示されている潤滑剤使用手段との間に延びるダクト
421を備える第2ダクト手段392とが設けられている。
潤滑剤使用手段は、潤滑剤ポート手段45,46と冷媒入口および出口手段4
7,48とを備えている。図示した形態において、潤滑剤使用手段は、フィン付
マルチチューブ構造または蛇行したチューブ構造のコア49を備え、このコアを
通って潤滑剤がポート手段45,46との間に循環し、この潤滑剤使用手段は、
ハウジングなしであるがハウジングを囲むエアダクト50内に配置され、このエ
アダクトを通って空気がカラー11またはシャフト5に装着されたファン51で
強制的に送られ、コア49のフィン付き面はその各側でクーラント入口および出
口手段47,48を形成する。
第1粘性ポンプセット32は、ロータ面35に対向する同じ垂直高さの凹部3
7と共に、ロータ軸線の回りに直列に延びるステータ面36内の第2凹部57を
備える第2粘性ポンプ54も備えている。第2凹部57は、端部領域571,5
72を有し、この端部領域で第1,第2ポート581,582をそれぞれ開口して
いる。第1ダクト手段391は、第1ポート58から、開口411と同様に
潤滑剤浴の表面の下側に浸漬された開口412に延びるダクト402を有している
。第2ダクト手段392は、第2ポート582から熱交換手段44に延びるダクト
422を有している。
セットの第2粘性ポンプは、時計方向のシャフトの回転が、第2ポート582
を先行ポートとして、第1ポート581を後行ポートとして規定する点で第1粘
性ポンプと同じである。シャフトが反対の反時計方向に回転するときに、ポート
382,581は先行ポートとなり、ポート381,582は後行ポートとなる。
粘性ポンプ34が典型的である各粘性ポンプは、端部領域371,372との間
の中央部373にほぼ均一な幅および深さのポンプ室凹部37が形成され、すな
わち、凹設基部374が、ステータ面36に平行に延び、かつ、この凹部の側壁
はステータ面36にほぼ直交する。その機能が、(シャフトの回転方向で規定さ
れるように)流体を先行ポートと後行ポートとの間に配向し、この流体を、ステ
ータ面36を横切ってロータ面と共に流れるように拘束された流体から分離する
ことである端部領域371,372は、それぞれ、円の弧を備えるのが有利である
が、明らかにより複雑で効率的な形状は、軸受組立体構造が以下の述べるように
それらを支えるならば実施することができるであろう。
上述のように、第1セットの粘性ポンプ34,54は、同じ垂直高さに配置さ
れ、ほぼ同じ速度で送出すように同じ寸法に形成される。凹部37,57は、ロ
ータ軸線の回りに端部と端部とで直列に配置される。明らかになるであろう理由
から、粘性ポンプセット32は、回転軸線を回りの180°の角度範囲に制約さ
れ、したがって、各ポンプの凹部は、90°未満の範囲を延びるが、70°より
大幅に小さくないことが好ましい。周方向における最小長さは約100mmと考
えられる。
したがって、粘性ポンプセットは、公知の軸受組立体の構造に僅かな修正のみ
を施すことにより形成され、他の機能を有していない面を使用する。特に、軸受
潤滑剤を利用する粘性ポンプの場合、異例なことに、ステータ面33が以下に述
べるようにロータ面35を支える支持面であるならば、望むならば、この粘性ポ
ンプは図示した態様に形成可能であるが、流体支持圧を有する支持面には見出さ
れず、ステータ凹部の配置と支持面の不存在との間の妥協がステータ凹部に見出
される。
軸受組立体の大きな再設計なしで公知の構造の軸受組立体内に装置を組み込み
可能とする相対的簡略性に加えて、各粘性ポンプ手段は、その浸漬位置とその後
に生ずる永続的にプライミングされた状態の浴からの潤滑剤供給の効率とを勘案
すると、一目で採用された形態の使用に影響を与えると当初思われる他の領域に
おける妥協された効率にも拘らず、寸法および表面形態はあまり厳しくなく簡単
に形成することができる。
潤滑剤は、ロータ面の近部に形成された乱流により、粘性ポンプのポンプ室凹
部に沿って移動させられること、吐出圧は、(約100mmの最小値より小さい
ならば)ロータ速度および凹部長さの関数であり、一方、吐出速度は、最大深さ
が、凹部内の循環がポンプ作用を減殺する深さを越えない場合、ロータ速度およ
び凹部の有効断面積の関数であることは周知である。したがって、有効断面積は
、主としてその幅により定められる。
したがって、周方向および軸方向の寸法が上述の軸受組立体構造において、ロ
ータとステータとのインターフェースは固定され、シャフトは双方の方向に回転
可能であり、潤滑剤の冷却は吐出圧に優先する流速で潤滑剤を熱交換手段46に
通過させることにより達成され、すなわち、各粘性ポンプは、周方向に比較的短
いことを犠牲にして軸方向において最大凹部幅を有している。
また、上記構造は他の観点において、効率を妥協する。粘性ポンプは本来的に
ロータ回転のいずれの方向に対しても機能するが、ロータおよびステータ面の間
に大きな間隙があるときには、先行するポートを介してポンプ室凹部内に排出さ
れる潤滑剤に対する大きな抵抗がある場合、潤滑剤は、ロータ面に形成された乱
流により、間隙から凹部内に排出される傾向を有し、好適な流速は大幅に減少す
る。
したがって、双方向ロータ組立体において、可能ならば大きな吸引抵抗を防止
し、かつ、双方の回転方向用のセットの双方のポンプを使用することにより双方
向回転を達成しつつ、流速を最大にすることを試みることが好適である。
このために、図示した実施の形態において、第2ダクト手段392はその間に
延び、熱交換器の双方の潤滑剤ポート手段を粘性ポンプセットに連結する。ダク
ト421は、第1潤滑剤ポート手段45に接続され、ダクト422は、シャフトの
回転方向にも拘らず、潤滑剤が、セットの一方の粘性ポンプの先行するポートに
より浴から排出され、熱交換手段のコアに吐出され、この後、熱交換手段から排
出され、対の他方のポンプの後行するポートにより浴に吐出される。
装置30において、潤滑剤利用手段43は、熱交換手段44に加えて、ジャー
ナル軸受部25に対して示しかつ粘性ポンプ手段31の第2粘性ポンプセット3
3に設けられた強制潤滑装置60を備えている。このセットを備える粘性ポンプ
64,65は、第1,第2ポンプ34,54とほぼ同じであり、そのステータ凹
部は、同じ長さであり、ステータ面36と対向するロータ面35とにおけるほぼ
同じ垂直位置で直列に延びる。各粘性ポンプ64,65の第1ポートは、第1ダ
クト手段66により連結され、潤滑剤浴内に開口する。各ポンプの第2ポートは
、ダクト681とダクト682とを備える第2ダクト手段67により、環状ギャラ
リー69に連結され、この環状ギャラリーはジャーナル軸受パッドにアクセスす
るマニホルドを備えているが、シール70により、浴との直接接触からシールさ
れる。
したがって、軸受部25は、潤滑剤利用手段を備え、この潤滑剤利用手段のギ
ャラリー69は、供給ポート手段を備え、支持面と双方の排出ポート手段との間
をインターフェースする。したがって、シャフト5の上述の例示的時計方向回転
の場合、粘性ポンプ64は潤滑剤を浴から排出し、高められた圧力で潤滑剤をギ
ャラリー69に吐出し、このギャラリー内で、潤滑剤は全ての軸受パッド26に
利用可能となり、その支持面上に強制潤滑され、潤滑剤はこの支持面から潤滑剤
浴に直接戻る。したがって、強制潤滑は、ほとんど追加変更なしで簡単な内部粘
性ポンプ手段でも行われる。シャフトの回転が逆転した場合、ポンプ65は潤滑
剤を浴から環状ギャラリー69に供給する同じ作業を行う。
ポンプ64,65は、シャフトの回転方向に関係なく機能するので、一方のポ
ンプが、他方のポンプにより供給される潤滑剤をギャラリーから排出するのは望
ましくないことが分かるであろう。このために、第2ダクト手段67は、潤滑剤
がいずれかのポンプにより環状ギャラリー69から排出されるのを防止するため
に操作可能な1方向弁手段72を含んでもよい。この1方向弁手段は、各ダクト
681,682に対し、開口した弁座74の上側でダクトの垂直方向に延びる部分
内に内包されたボール73を備え、このボールは、重力により弁座に向けて付勢
されてダクトを封止し、ポンプとギャラリー69との間の正の差圧に応じて弁座
から上昇し、ダクト手段に沿って潤滑剤を流通可能とするのが有利である。した
がって、シャフトの回転方向にも拘らず、一度には一方のポンプのみが潤滑剤を
ギャラリー69に供給する。
ほぼ同じポイントでギャラリーに連結された双方の供給ダクトまたは共通ダク
トを有する軸受構造体が選定された場合、1方向弁手段は、最大の正圧に応じて
他方のダクトを遮断するシャトルバルブにより形成することができる。
したがって、第2粘性ポンプセット33は、シャフト軸線の回りのステータ面
の他方の部分を占め、かつ、軸線6の回りのステータ周面の他方の180°を占
め、制限されたステータスペースが粘性ポンプ手段に対して利用可能である。
この簡単な粘性ポンプ手段により潤滑剤をポンプ作用で冷却することにより達
成される利点の1例として、第1図に示した形態の一般的な垂直軸受組立体の場
合、パワーエンベロープは、1.7MPaのスラスト荷重を支えつつ、80℃の
潤滑剤浴温度を維持するために、径が60mmと140mmのシャフト用軸受組
立体は2500rpmと1800rpmのそれぞれの支持された最大作動速度を
許容することである。
本発明による熱交換手段を含みかつ2〜3mmの粘性ポンプ室凹部深さと約1
5mmの軸方向幅とを有する第2図および第3図に示した形態の潤滑装置を有す
る垂直軸受組立体は、同じ範囲のシャフト径に対し6500rpmおよび300
0rpmの支持可能な速度を許容することが分かった。このシャフトが、50H
z、または、ある径に対して、60Hzの局部的主周波数に同期したロータによ
り回転するのを許容するのでこれは特に実際上重要である。
上述の実施の形態は本発明から逸脱することなく種々の点で変更可能であるこ
とが分かるであろう。
潤滑装置は、1の潤滑剤利用手段のみ、すなわち、熱交換手段または強制潤滑
軸受部の双方ではなくいずれかを備えてもよく、これにより、各粘性ポンプが、
シャフトの回りを更に延びること、または、この複数のポンプを平行に作動する
ことを可能とする。
熱交換手段は、潤滑剤利用手段を備えている限り、強制潤滑軸受装置に関して
説明したと同様な態様で第1粘性ポンプセットと潤滑剤浴とに接続することが可
能であり、すなわち、その第1潤滑剤ポート手段は第2ダクト手段392に接続
され、その第2潤滑剤ポート手段は潤滑剤浴に直接接続される。
第4(a)図を参照すると、この図は、熱交換手段44が第1ポンプ34と第
2ポンプ54との間に直列に接続されている第2図および第3図の装置30を概
略的に示している。第4(b)図は、第2ダクト手段67により双方のポンプ6
4,65に接続され、かつ、1方向弁手段72により潤滑剤を浴に直接戻す潤滑
された軸受部25を示している。第4(c)図は、第2潤滑剤ポート手段46が
(表面の上側または下側のいずれかで終止する)潤滑剤浴に直接接続され、第1
潤滑剤ポート手段45が第2ダクト手段392に接続され、この第2ダクト手段
が、一度には一方のポンプだけがシャフトの回転方向に応じて熱交換コアを通し
て潤滑剤を循環させるように、各ダクトに設けられた(シャトルバルブとして示
されている)1方向弁手段75を含んでいる熱交換手段44を利用する構造を示
している。
第4(d)図および第4(e)図は、各熱交換手段44が2つの別個のコア4
9,491を有し、それぞれのコアが潤滑剤を各ポンプ34,54から受容し、
かつ、浴に直接戻すために接続されている他の形態を示している。第2ダクト手
段が第4(d)におけるように1方向弁手段73を含む場合および/または各第
2潤滑剤ポートが潤滑剤浴の表面27′の上側で終止する場合、一度には一方の
熱交換コアと一方の粘性ポンプのみが作動可能であり、この弁手段がなくかつ第
2潤滑剤ポートが潤滑剤浴の表面27′の下側で終止する場合、潤滑剤を熱交換
コアを通して排出するポンプが低効率で作動するにも拘らず、第4(e)図にお
けるように、双方のポンプと双方の熱交換コアはシャフトの双方の回転方向に対
して作動する。
シャフト5がその作動の全部または主要部に対して1方向においてのみ回転す
る場合、各粘性ポンプセットは、異なる回転方向に応答する2つの粘性ポンプを
備えることは不必要な場合がある。この装置において、および、流速効率の上述
の原理に従い、2つの最大幅を有する周方向に短いポンプ室凹部を有し、それぞ
れの第1ポートを第4(f)図に示すように、先行するポートとして配置するこ
とも有利であり、この後、ポンプは平行に作動し、有効なチャンバ幅、したがっ
て、流速を倍にする。
好適であれば、すなわち、潤滑剤を各セットで関連する利用手段に送出すこと
により、パワーエンベロープを必要な範囲を越えて延ばすことが可能であれば、
連続的にかつシャフトの回転方向に関係なく潤滑剤を送出すことは不必要な場合
がある。たとえば、シャフトが必要な周期および期間で反対方向に回転する場合
、各粘性ポンプセットは一方の回転方向のみに応答し、反対方向に回転中にアイ
ドリングすることまたは有効にアイドリングすることが可能である。
上記の全ての実施の形態で説明しかつ示したように、粘性ポンプは、全て、潤
滑剤浴と軸線の回りで直列の凹部とに対してほぼ同じ垂直位置でステータ面凹部
で形成される。望むならば、および、軸方向スペースが許容するならば、セット
の粘性ポンプの凹部は、第5(a)図で371および571で示すように、垂直方
向に分離して形成することが可能であり、この各凹部は軸線6の回りを周方向に
更に延びることを可能とする。ポンプ室手段の幅を各ポンプに対する必要な値に
維持し、追加的周方向長さに依存して他のポンプまたは複数セットのポンプを配
置することを容易とすることは可能であり、または各凹部は、吐出圧を増すため
に必要ならばより長くすることができる。より狭い凹部で生じる低吐出速度を犠
牲にして、より高い供給圧から利益を受けることができる軸受部のようないくつ
かの潤滑手段の場合、ポンプ室凹部のこの装置は、上記で詳細に説明した垂直軸
受組立体におけるように、ステータ領域が制限されるときに好適である場合があ
る。その代わりに、第5(b)に示すように、いずれかのセットの粘性ポンプに
設けられた表面凹部は、同じ垂直位置につき、321,331のような粘性ポンプ
セットのチャンバは垂直方向に分離可能であり、さらに、異なる幅とすることが
可能である。
粘性ポンプをロータフランジの外周に形成することは、直線状の最大ロータ速
度を必要とするが、この溝は他のロータ面に対向するステータ内に形成可能であ
る。第6図を参照すると、ロータ面80が、カラーフランジの半径方向に延びる
面15で形成され、1または複数のポンプ室凹部82が形成される対向するステ
ータ面81が、リバーススラスト軸受24の代わりに形成される。ポンプセット
または異なるセットの異なる凹部が異なる半径方向位置に形成することができる
。
潤滑剤浴の表面の下側に浸漬された粘性ポンプ手段の構造は、ロータとステー
タとが離隔し、または、使用されない箇所に粘性ポンプ手段を配置可能とするが
、その粘性ポンプは、潤滑剤の介装膜を除く対向するロータ面に通常、接触する
支持面に形成されたポンプ室凹部で形成することができる。この凹部は、たとえ
ば、第7(a)図において、ジャーナル軸受25のようなジャーナル軸受内の8
5で、または、ロータフランジ13の周部の回りの潤滑剤浴の下方に、または、
スラスト軸受面の表面に形成されたジャーナル軸受25′の86で示すように形
成することができる。この粘性ポンプ室凹部は、周方向に延びることが可能であ
り、さらに、支持面で軸方向に(または半径方向に)区画することが可能であり
、および/または、制限された周方向長さに形成可能であり、第7(b)図の平
面図で示すように、支持面で周方向に分離することができる。この凹部871,
872は支持面88で周方向に分離されるならば、各凹部を内包するステータ表
面領域はロータおよび非軸受から離隔可能であるか、または、ロータに近接可能
であり、軸受を備える。
上述のように、ポンプ室を形成する各チャンバの表面凹部は、単純に湾曲した
端部領域であるので、機械加工が可能なように幅および深さがほぼ規則的である
。各凹部は、ポートおよびダクト手段の形態および位置かもしれないが、効率を
改善するためにより複雑な形状とすることができることが理解されるであろう。
各凹部に対する第1,第2ポートは、ロータに対してほぼ切線方向に延びかつ凹
部の基部に対してより均一に組み合わされるように配置することができる。隣接
するポンプの2つの端部領域は近接して配置される場合、第3図から分かるよう
に、隣接する凹部のポートは、より切線方向の線を保持しつつ、互いに交差する
ように、図面の平面に対し対向して傾斜させることができる。
熱交換手段は、ハウジングなしでおよびハウジング内で他の形態をとることも
分かるであろう。潤滑剤は、それほど限定されていない潤滑剤ポートを介してコ
アの表面上およびこれらの表面間に流れるが、望むならば、冷媒は、冷媒の入口
および出口手段を形成する十分に限定されたポートを介して折畳まれたまたはマ
ルチチューブ構造のコアに流通させることができることが理解されるであろう。
この構造は、このチューブ構造体内に拘束する必要がある冷媒の使用を許容する
。不明確に限定された潤滑剤ポートは、ハウジングなしで制限された実際性を有
しているが、この構造はハウジング内で使用可能であり、熱交換コアは、潤滑剤
浴と、このコアの隣接した一方の面から潤滑剤を除去し、コアを横切る潤滑剤流
が生じるように他方の面の近部に潤滑剤を戻すために配置された第1,第2ダク
ト手段との内部または上側に配置される。
冷却および/または強制潤滑は、供給されるであろう潤滑剤内に浸漬する必要
がある軸受部を潤滑するために設けられた潤滑剤浴内で行われるが、第2図の2
5のような軸受部が完全に浸漬されず、作動の際に送出される潤滑剤に依存する
ように、強制潤滑により、減少量の潤滑剤で作用することが可能であろう。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】1996年11月5日
【補正内容】
明細書
垂直軸受組立体潤滑
本発明は、垂直方向に延びる回転可能なシャフトを支えかつそのためのスラス
トおよび/またはジャーナル軸受の支持を提供するために用いられる垂直軸受組
立体、特に、そのための潤滑装置に関する。
その長手方向軸線を中心としていずれの回転方向にも回転可能な垂直シャフト
を支えるために用いられる公知の形態の垂直軸受組立体が、第1図に断面で示さ
れている。
長手方向軸線6を有するシャフト5が、全体が10で示されている垂直軸受組
立体により、その上端部7から垂下している。この軸受組立体は、シャフトの端
部7を囲みかつロータ部としてシャフトと共に、回転可能なカラー11を備え、
このカラーは、軸方向に延びる部分12と、半径方向に延びかつ軸方向に向いた
面14,15を規定する半径方向に拡径したフランジ13とを有している。また
、軸受組立体は、カラー11を囲みかつこの組立体の他のステータ部を内包する
ステータハウジング20を備えている。
軸受組立体は、ハウジング内に内包された種々の軸受部を備え、カラーフラン
ジの面14でシャフトを支えるためにシャフトの回りに配置されたステータで装
架される軸受パッド22のリングの形態の主スラスト軸受部21と、フランジ面
15に係合する構造体で支えられた小軸受パッド24のリングの形態のリバース
スラスト軸受部23と、ステータで装架されかつカラーの軸方向に延びる部分1
2の回りに配置された複数の軸受パッド26の形態のジャーナル軸受部25とを
備えているのが示されている。
軸受部は、裏金上のホワイトメタルのような通常の軸受材料から形成され、か
つ、最上部の軸受部の上側の高さ27′までハウジングを潤滑剤27で充填する
ことにより形成される液体潤滑剤の介装膜で作用し、すなわち、軸受部は全体的
に潤滑剤浴内に浸漬される。また、軸受パッドは、回転中の流体圧により潤滑剤
膜がウエッジ状の厚さを形成し、かつ、シャフトとステータとの間の僅かな不整
合を収容するのを許容するために、制限された範囲で傾斜するように装着される
。
支持面が潤滑剤内に全体的に浸漬されることにより、流体膜がプライミングな
しで常に形成され、したがって、軸受組立体は、ハウジング内に完全に内包され
、このために、垂直埋設型として参照されることがある。
ハウジング部材が潤滑剤浴内に全体的に浸漬されるにも拘らず、潤滑剤とその
本来的に低圧のヘッドと熱の不十分な除去とに依存することは、この軸受組立体
のパワーエンベロープ(power envelope)が、制限されかつ潤滑剤の熱特性により
相当な範囲まで定められることを意味する。特に、潤滑剤は、シャフトの回転と
潤滑剤膜上での粘性ドラッグとにより、ある程度まで軸受部を流通するが、流速
および/または流体圧が、シャフトの回転速度と軸受部の近部の潤滑剤温度とに
より制限される。軸受部に発生した熱は、浴の潤滑剤および/またはステータお
よびハウジング構造体により、軸受部から熱が除去されない場合、シャフトが回
転可能な速度および/またはシャフトにより装架される荷重を制限する。
ステータの構造は、潤滑剤内の環流が潤滑剤を浴に十分に分配するのを妨げる
。
潤滑剤浴内に熱交換パイプを設けることが知られており、このパイプに通して
冷媒を流して、仮想線28で示した潤滑剤浴から熱を除去する。
その代わりに、ハウジングに外部フィン291などを設け、かつ、ハウジング
全体を、シャフトまたはカラーの端部に装架されたファン292によりフィン上
に強制的に流される空気のようなダクト内の冷却流体流内に配置すること、また
は、水ジャケットでハウジングを囲むことが知られている。
しかし、潤滑剤の反応および作用に影響を及ぼすことにより、軸受組立体のパ
ワーエンベロープに影響を及ぼすこの公知の装置は、浴の潤滑剤を介する熱移動
に依存し、この浴の潤滑剤は、軸受部内の制限された範囲の流体の動きにも拘ら
ず、本質的によどんでおり、不十分な導体を形成する。
この組立体の軸受部は、長時間にわたって潤滑剤浴から効率的に熱を除去する
ことは問題であるが、増加した潤滑剤供給圧での強制潤滑により、その性能に関
して利益を受けることができる。同様に、外部ポンプで潤滑剤をハウジングから
強制的に流して熱を除去することも可能であるが、双方の場合に、埋設型軸受の
概念は、他の外部部材とインターフェースすることにより失われ、かつ、コスト
が高くなる。
第1図は、スラスト、リバーススラストおよびジャーナル軸受部を備える埋設
型垂直軸受組立体の特定の形態を示しているが、この組立体は、より少ない数の
部品を備え、および/または、シャフトに対して相対的に異なる位置につくこと
ができることが分かるであろう。この明細書において、垂直軸受組立体は、垂直
方向に整合した長手方向軸線を中心として回転可能なシャフトに対して配置され
た1または複数の軸受部を備える軸受組立体として形成され、この組立体は、シ
ャフトにより装架されるロータ部とこのロータ部を囲みかつ軸受組立体の部材の
ための潤滑剤浴を内包するステータ部とを備えている。
詳細部は異なるが垂直装着シャフトと一体の潤滑剤ポンプの使用を示す他の軸
受組立体がある。
米国特許第A−1460353号明細書は、垂直方向に分離されたスラストお
よびジャーナル軸受で支えられた垂直シャフトを有する装置を記載し、この軸受
を通って潤滑油が重力で滴下し、ジャーナル軸受の下側の下部回収浴と上部浴と
があり、この上部浴内にスラスト軸受が着座する。下部浴内に、粘性ポンプ部材
が、深さが変化するスロットを有するブロックで形成され、かつ、付勢されて、
シャフトを囲むシュラウドに接触し、ポンプ部材は、空気が強制的に送られた装
置内に配置された冷却コイルにより、油を下部浴から上部浴に揚げる。
英国特許第A−434054号明細書は、上部および下部軸受内で支えられた
垂直配置のシャフトを有する装置を記載し、下部軸受は、潤滑油浴内に浸漬され
、上部軸受は、大部分の周方向長さの上側の支持面に形成された均一の幅および
深さの周方向溝で下部軸受内に形成された粘性ポンプで吐出された浴からの油で
強制潤滑される。
フランス国特許第A−1177187号明細書は、垂直軸受潤滑システムを記
載し、このシステム内に、対の粘性ポンプが、シャフトを囲みかつこれと共に回
転するシュラウドと、変化する距離だけシュラウドから離隔した静止テーパ面と
の間に形成され、その間に双方向にテーパ状の間隙を形成し、この間隙を通って
液体が排出され、シャフトの回転方向に関係なく、吐出圧を増す。
本発明の目的は、組立体の全体的なパワーエンベロープにおける改良を許容す
る簡単かつコンパクトな構造の潤滑装置を垂直軸受組立体に対し設けることであ
る。
本発明によれば、(本明細書中で規定されているような)垂直軸受組立体用潤
滑装置は、(a)組立体の軸受部を内包しかつ液体潤滑剤浴を提供するハウジン
グと、(b)少なくとも1の粘性ポンプセットを備える粘性ポンプ手段とを備え
、各ポンプセットが、(i)潤滑剤内に浸漬された組立体のロータ面と、(ii
)凹部の対向端部領域に配置された第1,第2ポート間のロータ軸線の回りの部
分路に沿って延びる第1表面凹部を含む対向して浸漬されたステータ面とで形成
された少なくとも第1粘性ポンプとを備え、これにより、ステータ面に対するロ
ータの回転で潤滑剤を同伴し、第1,第2ポートのうちの先行するポートと、第
1,第2ポートのうちの後行するポートとの間を上記回転方向に流し、さらに、
(c)上記粘性ポンプセットのそれぞれに、各ポンプの第1ポートと潤滑剤浴内
に浸漬された開口との間に延びる第1ダクト手段と、各ポンプの第2ポートと潤
滑剤使用手段との間に延びる第2ダクト手段とが設けられる潤滑装置であって、
対向するロータ面とステータ面とは、潤滑剤の荷重支持流体膜の厚さよりも大き
な距離にほぼ固定されることにより、離隔し、かつ、上記潤滑剤内に浸漬される
非軸受面であることを特徴とする。
潤滑剤使用手段は、潤滑剤ポート手段と冷媒入口および出口手段とを有する熱
変換手段を備えてもよい。この熱変換手段は、ハウジングなしで設けられるのが
好ましい。この代わりにまたは追加的に、この潤滑剤使用手段は軸受組立体の強
制潤滑軸受部を備えてもよい。
この垂直軸受組立体で垂下されたシャフトがいずれの方向にでも回転すること
が一般的であるならば、少なくとも1の粘性ポンプセットは、上記浸漬されたロ
ータ面と第2表面凹部を包含する上記対向して浸漬されたステータ面の一部とで
形成された第2粘性ポンプを備えてもよく、この第2表面凹部は、この凹部の対
向端部領域に配置された第1,第2ポートの間に延び、ステータ面に対するロー
タの回転で潤滑剤を同伴し、第1,第2ポートのうちの先行するポートと、第1
,第2ポートのうちの後行するポートとの間で上記回転方向に流し、上記第1ダ
クト手段は、第2ポンプの第1ポートと潤滑剤内に浸漬された開口との間に延び
、
上記第2ダクト手段は、上記第2ポートと潤滑剤使用手段との間に延び、ポンプ
の凹部ポートは、ロータの特定の回転方向が、ポンプの先行ポートとして、一方
のポンプの第1凹部ポートと他方のポンプの第2凹部ポートとを規定するように
互いに配置される。
潤滑剤使用手段の性質とダクト手段との連結とに応じて、セットの粘性ポンプ
は、シャフトの回転方向に関係なく、平行または直列に、個々にまたは一体的に
作用することが可能であり、または、各ポンプは、シャフトの特定の回転方向に
対してのみ有効であるように、1方向弁手段などで遮断することができる。
粘性ポンプ手段は、各セットに、異なる形態の潤滑剤使用手段が設けられた2
つのポンプ手段セットを備えることが可能であり、1の粘性ポンプセットに熱交
換手段が設けられ、他方の粘性ポンプセットに組立体の軸受部の強制潤滑が設け
られる。
次に、添付図面を参照して例として本発明の実施の形態について説明する。
第1図は、組立体ハウジング内に形成された潤滑剤浴の他に、潤滑剤浴から熱
を除去するための異なる形態の熱交換手段を示す、その長手方向軸線を中心とし
ていずれの方向にでも回転可能なシャフトのための公知の形態の埋設型垂直軸受
組立体の断面図を示し、
第2(a)図は、本発明に従い、粘性ポンプ手段とハウジングの外部の熱交換
手段の形態の潤滑剤使用手段とを有する潤滑装置と、組立体のジャーナル軸受に
対する強制潤滑とを備える、垂直軸受組立体の概略的形態の断面図であり、
第2(b)図および第2(c)図は、関連する特徴を示すために簡略化された
第2(a)図の領域BおよびCのそれぞれの拡大図であり、
第3図は、粘性ポンプ手段とこれを熱交換手段に連結するダクト手段とを示す
、線X−Xに沿う第2図の組立体の一部の断面図であり、
第4(a)図から第4(e)図は、粘性ポンプ手段と熱交換手段または強制潤
滑手段との間の可能な接続を有する上記の変形例の概略図であり、
第5(a)図および第5(b)図は、同じセット内のポンプおよび異なるセッ
トのそれぞれのための粘性ポンプポンプ室凹部の他の配置を示す概略的な断面図
であり、
第6図は、軸方向ではなく半径方向に延びるステータおよびロータ面での粘性
ポンプの他の配置を示す概略的な断面図であり、
垂直軸受組立体とこれにより支えられるシャフトとを示す第2(a)図から第
2(c)図および第3図を参照すると、その部材および使用されている参照番号
は、上述の第1図のものに対応する。本発明による潤滑装置30がこの組立体内
に組み込まれている。
潤滑装置は、軸受部を潤滑剤面27′の下側に浸漬するのに十分な所定量の一
般的に、鉱物油である液体潤滑剤27のリザーバを形成するハウジング20を備
えている。したがって、潤滑剤は、軸受部が浸漬される浴を形成する。ハウジン
グおよび潤滑剤浴とは別に、この装置は、この実施の形態において第1粘性ポン
プセット32と第2粘性ポンプセット33とを有する全体が31で示された粘性
ポンプ手段も備えている。第1粘性ポンプセット32は、リザーバ内に浸漬され
たロータ面35とロータ軸線6の回りの部分路に沿って延びる第1表面凸部37
を含む対向して浸漬されたステータ面36とで、第1,第2ポート381,382
のそれぞれが配置されている凹部の端部領域371,372間に形成された少なく
とも第1粘性ポンプ34を備えている。ロータ面35は、スラスト面14,15
を形成し、かつ、カラー11の半径方向で最外側の部分であるフランジ13の軸
方向に延びる周部を備え、このカラーは、シャフトの特定の角速度のときに、ス
テータ面36とこれに対向する凹部37とに対し最大の直線速度を有す
る。
面35,36は、支持機能を有さず、したがって、その間の接触を防止するた
めに、一般的に、1mmのオーダーの間隙で分離されている。しかし、これらの
面および凹部は、潤滑剤浴の面の間に浸漬され、かつ、凹部37がポンプ室を形
成するように潤滑剤で永続的にプライミングされ、ロータ面がステータ面に対し
て回転するときに、潤滑剤を同伴し、回転方向に沿う凹部に沿ってポートのうち
の先行するポートと後行するポートとの間に、すなわち、第3図に示した反時計
方向の場合、ポート381,382の間に流す。
第1粘性ポンプ32は、第1ポート381と潤滑剤浴の表面の下側に浸漬され
た開口411との間に延びるダクト401を備える第1ダクト手段391と、第2
ポート382と全体が43で示されている潤滑剤使用手段との間に延びるダクト
421を備える第2ダクト手段392とが設けられている。
潤滑剤使用手段は、潤滑剤ポート手段45,46と冷媒入口および出口手段4
7,48とを備えている。図示した形態において、潤滑剤使用手段は、フィン付
マルチチューブ構造または蛇行したチューブ構造のコア49を備え、このコアを
通って潤滑剤がポート手段45,46との間に循環し、この潤滑剤使用手段は、
ハウジングなしであるがハウジングを囲むエアダクト50内に配置され、このエ
アダクトを通って空気がカラー11またはシャフト5に装着されたファン51で
強制的に送られ、コア49のフィン付き面はその各側でクーラント入口および出
口手段47,48を形成する。
第1粘性ポンプセット32は、ロータ面35に対向する同じ垂直高さの凹部3
7と共に、ロータ軸線の回りに直列に延びるステータ面36内の第2凹部57を
備える第2粘性ポンプ54も備えている。第2凹部57は、端部領域571,5
72を有し、この端部領域で第1,第2ポート581,582をそれぞれ開口して
いる。第1ダクト手段391は、第1ポート58から、開口411と同様に
の原理に従い、2つの最大幅を有する周方向に短いポンプ室凹部を有し、それぞ
れの第1ポートを第4(f)図に示すように、先行するポートとして配置するこ
とも有利であり、この後、ポンプは平行に作動し、有効なチャンバ幅、したがっ
て、流速を倍にする。
好適であれば、すなわち、潤滑剤を各セットで関連する利用手段に送出すこと
により、パワーエンベロープを必要な範囲を越えて延ばすことが可能であれば、
連続的にかつシャフトの回転方向に関係なく潤滑剤を送出すことは不必要な場合
がある。たとえば、シャフトが必要な周期および期間で反対方向に回転する場合
、各粘性ポンプセットは一方の回転方向のみに応答し、反対方向に回転中にアイ
ドリングすることまたは有効にアイドリングすることが可能である。
上記の全ての実施の形態で説明しかつ示したように、粘性ポンプは、全て、潤
滑剤浴と軸線の回りで直列の凹部とに対してほぼ同じ垂直位置でステータ面凹部
で形成される。望むならば、および、軸方向スペースが許容するならば、セット
の粘性ポンプの凹部は、第5(a)図で371および571で示すように、垂直方
向に分離して形成することが可能であり、この各凹部は軸線6の回りを周方向に
更に延びることを可能とする。ポンプ室手段の幅を各ポンプに対する必要な値に
維持し、追加的周方向長さに依存して他のポンプまたは複数セットのポンプを配
置することを容易とすることは可能であり、または各凹部は、吐出圧を増すため
に必要ならばより長くすることができる。より狭い凹部で生じる低吐出速度を犠
牲にして、より高い供給圧から利益を受けることができる軸受部のようないくつ
かの潤滑手段の場合、ポンプ室凹部のこの装置は、上記で詳細に説明した垂直軸
受組立体におけるように、ステータ領域が制限されるときに好適である場合があ
る。その代わりに、第5(b)に示すように、いずれかのセットの粘性ポンプに
設けられた表面凹部は、同じ垂直位置につき、321,331のような粘性ポンプ
セットのチャンバは垂直方向に分離可能であり、さらに、異なる幅とすることが
可能である。
粘性ポンプをロータフランジの外周に形成することは、直線状の最大ロータ速
度を必要とするが、この溝は他のロータ面に対向するステータ内に形成可能であ
る。第6図を参照すると、ロータ面80が、カラーフランジの半径方向に延びる
面15で形成され、1または複数のポンプ室凹部82が形成される対向するステ
ータ面81が、リバーススラスト軸受24の代わりに形成される。ポンプセット
または異なるセットの異なる凹部が異なる半径方向位置に形成することができる
。
上述のように、ポンプ室を形成する各チャンバの表面凹部は、単純に湾曲した
端部領域であるので、機械加工が可能なように幅および深さがほぼ規則的である
。各凹部は、ポートおよびダクト手段の形態および位置かもしれないが、効率を
改善するためにより複雑な形状とすることができることが理解されるであろう。
各凹部に対する第1,第2ポートは、ロータに対してほぼ切線方向に延びかつ凹
部の基部に対してより均一に組み合わされるように配置することができる。隣接
するポンプの2つの端部領域は近接して配置される場合、第3図から分かるよう
に、隣接する凹部のポートは、より切線方向の線を保持しつつ、互いに交差する
ように、図面の平面に対し対向して傾斜させることができる。
熱交換手段は、ハウジングなしでおよびハウジング内で他の形態をとることも
分かるであろう。潤滑剤は、それほど限定されていない潤滑剤ポートを介してコ
アの表面上およびこれらの表面間に流れるが、望むならば、冷媒は、冷媒の入口
および出口手段を形成する十分に限定されたポートを介して折畳まれたまたはマ
ルチチューブ構造のコアに流通させることができることが理解されるであろう。
この構造は、このチューブ構造体内に拘束する必要がある冷媒の使用を許容する
。不明確に限定された潤滑剤ポートは、ハウジングなしで制限された実際性を有
しているが、この構造はハウジング内で使用可能であり、熱交換コアは、潤滑剤
浴と、このコアの隣接した一方の面から潤滑剤を除去し、コアを横切る潤滑剤流
が生じるように他方の面の近部に潤滑剤を戻すために配置された第1,第2ダク
ト手段との内部または上側に配置される。
冷却および/または強制潤滑は、供給されるであろう潤滑剤内に浸漬する必要
がある軸受部を潤滑するために設けられた潤滑剤浴内で行われるが、第2図の2
5のような軸受部が完全に浸漬されず、作動の際に送出される潤滑剤に依存する
ように、強制潤滑により、減少量の潤滑剤で作用することが可能であろう。
請求の範囲
1. シャフトで装架されたロータ部(11)と、このロータ部を囲むステー
タ部と、これらのロータ部とステータ部との間に形成された1または複数の軸受
部(21,23,25)と、軸受部用の潤滑剤浴(27)とを内包するハウジン
グ(20)と、少なくとも1の粘性ポンプセット(32,33)を有する粘性ポ
ンプ手段(31)とを備え、各ポンプセットは、前記潤滑剤内に浸漬された組立
体のロータ面(35;80)とロータ軸線の回りの部分路に沿って延びる第1表
面凹部(37;82;)を含む対向して浸漬されたステータ面(35;81)と
で凹部の両端部領域に配置された第1,第2ポート(381,382)間に形成さ
れた少なくとも第1粘性ポンプ(34;64)を備え、これにより、ステータ面
に対するロータの回転で潤滑剤を同伴し、第1,第2ポートのうちの先行するポ
ートと、第1,第2ポートのうちの後行するポートとの間で前記回転方向に流し
、前記粘性ポンプセットのそれぞれに、各ポンプの前記第1ポートと潤滑剤浴内
に浸漬された開口との間に延びる第1ダクト手段(391;66)と、各ポンプ
の第2ポートと潤滑剤使用手段(43)との間に延びる第2ダクト手段(392
;67)とが設けられたシャフト用垂直軸受組立体の潤滑装置(30)であって
、
対向するロータ面とステータ面とは、潤滑剤の荷重支持流体膜の厚さよりも大
きな距離にほぼ固定されることにより、離隔し、かつ、前記潤滑剤内に浸漬され
る非軸受面であることを特徴とする装置。
2. 粘性ポンプ手段は、少なくとも2つの粘性ポンプセット(32,33)
を備え、第1セットは(32)は、熱交換手段(44)を備える潤滑剤使用手段
を設けられ、第2セット(33)は、軸受組立体(60)の強制潤滑軸受部を有
する潤滑剤使用手段を、独立して設けられることを特徴とする請求の範囲第1項
に記載の装置。
3. 潤滑剤利用手段(43)は、前記第1粘性ポンプの第2ダクト手段(3
02)に接続された第1潤滑剤ポート手段(45)と、ハウジング浴と冷媒入口
および出口手段(47,48)に直接接続された第2潤滑剤ポート手段(46)
とを有する熱交換手段(44)とを備えることを特徴とする請求の範囲第1項ま
た第2項に記載の装置。
4. 少なくとも1のセット(33,34)の少なくとも1の粘性ポンプ(5
4;64,65)は、ロータの回転方向が第2凹部ポートを先行ポートとして規
定したときに、潤滑剤使用手段と潤滑剤ポンプとの間の流れを阻止するために作
用可能な一方向弁手段(72)を設けられていることを特徴とする請求の範囲第
1項から第3項のいずれか1項に記載の装置。
5. 各一方向弁手段は、第2ダクト手段(67)内に含まれることを特徴と
する請求の範囲第4項に記載の装置。
6. 前記一方向弁手段(72)は、開口した弁座(74)の垂直方向上側で
前記ダクト手段(67)内に収容可能な少なくとも1のボール(73)を備え、
ポンプと潤滑剤利用手段との間の正の差圧に応じて弁座から上昇し、ダクト手段
に沿って潤滑剤の流れを可能とすることを特徴とする請求の範囲第5項に記載の
装置。
7. 少なくとも1の粘性ポンプセット(32)は、前記浸漬されたロータ面
(35)と第2表面凹部(57)を包含する前記対向して浸漬されたステータ面
(36)の一部とで形成された第2粘性ポンプ(56)を備え、この第2表面凹
部はこの凹部の対向端部領域に配置された第1,第2ポート(581,582)間
に延び、これにより、ステータ面に対するロータの回転で潤滑剤を同伴し、第1
,第2ポートのうちの先行するポートと、第1,第2ポートのうちの後行するポ
ートとの間で前記回転方向に流し、前記第1ダクト手段(391)は、前記第2
ポンプの第1ポートと潤滑剤内に浸漬された開口との間に延び、前記第2ダクト
手段(392)は前記第2ポートと熱交換手段との間に延び、ポンプの凹部ポー
ト(381,382;581,582)は、ロータの特定の回転方向が、ポンプの先
行ポートとして、一方のポンプの第1凹部ポートと他方のポンプの第2凹部ポー
トとを規定するように互いに配置される請求の範囲第1項から第6項のいずれか
1項に記載の装置であって、少なくとも一方の粘性ポンプセット(32)に設け
られた第2ダクト手段(392)は、このセットの第1粘性ポンプ(34)の第
2ポート(382)と熱交換手段(44)の第1潤滑剤ポート手段(45)
との間に延び、このセットの第2粘性ポンプ(54)の第2ポート(582)と
第2潤滑剤ポート手段(46)との間に、この潤滑剤がこのセットの2つの粘性
ポンプ(34;54)により前記熱交換手段に向けかつこれから流れるように、
延びることを特徴とする装置。
8. 少なくとも1の粘性ポンプ(34)に対して、ロータ面(35)は、ロ
ータの軸方向に延びる周部(12)で形成されることを特徴とする請求の範囲第
1項から第7項のいずれか1項に記載の装置。
9. 前記ロータ面(80)は、軸受組立体の半径方向に延びるスラスト軸受
カラー(15)上で、このカラーの周部あるいはその近部に形成されることを特
徴とする請求の範囲第1項から第8項のいずれか1項に記載の装置。
【図3】