JPH10510831A - 薬物を改善する、デルマタン硫酸と薬物との複合体 - Google Patents

薬物を改善する、デルマタン硫酸と薬物との複合体

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JPH10510831A JP8519745A JP51974596A JPH10510831A JP H10510831 A JPH10510831 A JP H10510831A JP 8519745 A JP8519745 A JP 8519745A JP 51974596 A JP51974596 A JP 51974596A JP H10510831 A JPH10510831 A JP H10510831A
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Abstract

(57)【要約】 デルマタン硫酸と複合体形成した薬物を含有する薬物キャリア組成物が開示される。薬物は、好ましくは抗腫瘍薬であり、そしてタキソール、ペプチド腫瘍剤、またはビンクリスチンであり得る。最も好ましい抗腫瘍薬は、ドキソルビシンである。デルマタン硫酸は、9%(w/w)までのイオウ含有量および選択的なオリゴサッカライドの過剰硫酸化を有する本質的に精製されたデルマタン硫酸である。この組成物は、効率的な脈管アクセスを可能にし、そしてインビボで以下の効果を誘導する様式で投与される:1)薬物(診断薬)キャリアの迅速で部分的または全体的内皮被覆;2)キャリアを覆う内皮ポケットが脈管コンパートメント内へ未だ侵入していない場合、早い時間(2分間)でキャリアを隔離し、そして捕獲された薬剤を血中クリアランスから保護すること;3)脈管内皮または内皮下層構造を横断および/または通過しての組織コンパートメント(間隙)へのキャリアの輸送を加速すること;ならびに4)内皮、あるいは内皮上層または内皮下層の障壁を通って移動する薬物の効率を改良することにより、所望の効果を得るために、標準的な薬剤で必要とされる用量と比較してより低い総薬物用量が必要とされること。肺、膀胱、および腸への経上皮内移動についても、類似の組織取り込みが記載される。

Description

【発明の詳細な説明】 薬物を改善する、デルマタン硫酸と薬物との複合体 発明の背景 最近まで、身体組織における脈管内薬物の局在化は、微小血管障壁を通る複数 の身体器官の組織区画への化学分配(chemical partitioning)に依存してきた。 これにより、意図された標的に実際に達する注射用量は、ほんの0.01%〜0.001 %にすぎなかった。約20年前、薬物がリポソームおよびマイクロスフェアに捕獲 (entrap)された。このことは、初期の生体分配を改変し、かつそれらを以下の細 網内細胞器官中の食細胞に再指向させた:肝臓、脾臓および骨髄。 1978年に、本発明者および共同研究者(Widderら、Proc.Am,Assn.Cancer Re s.,第19巻、17頁(1978))は、マイクロスフェア(これは、非細網内細胞標的器 官(例えば、肺、および脳)の組織区画中に静脈内注射され、そして磁気的に局 在化され得る)中に薬物と磁鉄鉱とを共に捕獲(co-entrap)する手段を開発した 。磁気的捕捉は、正常組織、および充分な強度(0.5テスラ〜0.8テスラ)と勾配(0 .1テスラ/mm)の体外磁石に近接して配置される腫瘍組織へ脈管内皮を介して粒 子を選択的に牽引することにより達成された。この技術は、効率が高く、かつ所 望の標的組織中に、25%と50%との間の注射用量で置かれるが、それはまた、極 めて複雑なアプローチであり、以下の主要な不利益を有していた:1)特定の医 学中枢(specialized medical center)に対して使用が制限されること;2)標的 組織に磁鉄鉱が永久に配置されること;3)磁界捕捉の非均一性(inhomogeneity )に起因して薬物が局所的に過量(overdosing)となること;および4)極めて制 限された数の治療剤に対して適用されること。しかし、磁気標的化を研究するプ ロセスにおいて、捕獲型キャリア(マイクロスフェア)からの毒性薬物の遅延さ れた(制御された)放出が、局所的組織環境内の正常細胞を薬物毒性から保護し 、かつなおも腫瘍細胞および微生物の効果的な処置を与えたことが知得された。 モノクローナル抗体が、一般に動物および臨床研究に使用され得た場合、抗体 -薬物結合体は毒性薬剤の生体分配を制限し、そしてそれらを疾患の病巣(foci)( 腫瘍および感染)(これは、標的組織内の微小血管障壁を通って配置された)に 配置させることが望まれた。不幸にも、ほとんどのモノクローナル抗体は、マウ スから得られ(および、今も得られており)、このことは、モノクローナル抗体 をヒトレシピエントに対して免疫学的に外来性にする。治療学的関連置換比にお ける薬物の結合体化は、モノクローナル抗体誘導体をより外来性にさえし、そし てそれらの結合特異性を減じる。この理由から、抗体-薬物結合体は、リポソー ムのように、実質的に肝臓により浄化される。重要なことに、ほとんどの固形腫 瘍におけるこれらの局在化は部分的に完全な微小血管障壁(これは、血流から腫 瘍組織(間質)を分けている)の存在によりさらに減じられる。これにより、非 細網内細胞標的に到達する注射用量を、ほんの約1%〜7%(多くて)にするこ とが可能である。選択されたリンパ腫および白血病は、この脈管障壁のより大き な破損のために、この慣例(rule)に対して例外を提供する。しかし、大多数の固 形腫瘍および感染に対して、一般的な目的方法(general-purpose method)は依然 として、デポー(制御された放出)形態で微小血管障壁を効率的に通る薬物を送 達することを必要とする。 このような薬物形態は、薬物の毒性効果から正常な血管内皮、器官、組織細胞 を保護するため、移行の間に薬物を内皮および細胞代謝から保護するため、およ び標的組織および組織外傷(固形腫瘍を包含する)内に制御された治療学的速度 にて選択的に薬物をバイオアベイラブルにするために必要である。 活性物質の内皮輸送が、小分子(例えば、グルコースおよびインシュリン)に 対して示された。しかし、本発明者の活性物質内皮輸送以外の研究のなかには、 カルゴ形式(cargo format)で運ばれるより大きな分子(単数または複数)に対す るこのような輸送を示すものはない。現在の例としては、高分子結合体、および 薬物の非共有イオン対製剤、ならびに硫化グリコサミノグリカンを有する診断剤 (これらを組み合わせた大きさは、約8000ダルトンと約500ナノメートルとの間 である)の内皮を貫通する移動が、硫化グリコサミノグリカン、および特に、デ ルマタン硫酸(これは、レセプターまたは抗原(これは、疾患誘導された内皮に より合成されるか、または他の部位にて合成されるが、疾患部位にて誘導性内皮 レセプターに選択的に結合する)に倍加的に結合する)の包接により加速される ことが示される(Ranney,Biochem.Pharmacology,第35巻、第7号、1063〜1069 頁(1986))。 本発明は、改善された新規な組成物、キャリア、薬剤およびインビボでの使用 方法を記載する。この方法は、疾患部位における、改善された選択性、効率、取 り込み機構および速度論的空間プロフィール(kinetic-spatial profile)を与え る。さらに本発明は、インビボでの選択的なオリゴ薬物局在化、疾患部位(限定 されないが固形腫瘍を包含する)での蓄積および作用の、改善された選択性、感 度、取り込み機構および速度論的空間プロフィールのための、組成物、薬剤およ びその使用方法を記載する。新規な組成物は、(a)独自に非共有結合され、さら に(b)物理的安定化により増強されることにより調製される。他の組成物は、共 有結合により調製される。結合は、キャリア(アニオン性または化学的に酸性の サッカライド、スルファトイドおよびグリコサミノグリカンを含有し、代表的に 、かつ有益には親水性または実質的に完全に親水性である)に対してカチオン性 、または化学的に塩基性の金属キレーター(chelator)による。この活性物質とキ ャリアとの結合はまた、非共有的手段、物理的手段、および共有的手段の組み合 わせによりなされ得る。非共有結合は、限定されないが、カチオン性または塩基 性の薬物と金属キレートとを適切な比率でアニオン性または酸性のサッカライド キャリアと混合する工程を包含する手段により行われ、これにより強い、溶液状 態および乾燥状態のイオン対複合体および塩がそれぞれ形成され得る。このこと は、主に、酸性キャリアのアニオン性(酸性)基(単数または複数)に対する金 属キレーターのカチオン性(塩基性)基(単数または複数)の静電結合に基づく 。このような結合は、水素結合および物理因子(限定されないが、濃度、粘度お よび種々の乾燥手段(凍結乾燥を包含する))によりさらに安定化され得る。 本発明に有用なキャリア物質としては、限定されないが、天然のおよび合成の 、生来のおよび改変された、アニオン性または酸性のサッカライド、ジサッカラ イド、オリゴサッカライド、ポリサッカライド、およびグリコサミノグリカン(G AG)および、特に、デルマタン硫酸が挙げられ得る。広範な種々の更なる生物学 的適合性、水溶性および水分散性、アニオン性キャリア物質もまた使用され得る こ とは、当業者に明白である。水拡散障壁、好適な初期生体分配および多価部位結 合特性がないことに起因して、オリゴマーのおよびポリマーの、疎水性のおよび 実質的に完全に親水性のキャリア物質が、腫瘍、心臓脈管梗塞および他のタイプ の局所疾患を処置するために使用されるべき薬剤に対する好適なキャリアの中に 包含される。しかし、両性および疎水性のキャリアが特定の処置的適用のために 好適であり得ることは当業者に明白である。本発明において、最も有用な薬物お よび金属キレーターとしては、キャリアに結合するためのカチオン性基、塩基性 基および塩基性アミン基を含有するもの、および直接的または間接的のいずれか で局所的疾患状態を処置するに有効であるものが挙げられる。これは、金属と金 属イオン、遷移元素とイオン、ならびにランタニド系列元素とイオンとのキレー ト化を包含する。カチオン性、塩基性およびアミン含有キレーターによりキレー ト化され得る、実質的に任意の単一原子元素またはイオンが、本発明に有用であ り得ることもまた当業者には明白である。 本発明の目的のために、カチオン性または塩基性の金属キレーターは以下のよ うに定義され、かつ金属イオン錯体とはさらに区別され得る:カチオン性または 塩基性の金属キレーターは有機の共有結合的な架橋性リガンド分子(これは単一 金属原子またはイオンを部分的または完全に取り囲み得る)を含有し、ここで、 適切な金属またはイオンに対するキレーターの結果的な形成定数は、少なくとも 、約1014である。キレーターはさらに、キレーターまたはカチオン性または塩基 性を付与し、かつ限定されないが、アミン(単数または複数)を含有するその官 能基(単数または複数)が、完全にまたは、本質的に完全に静電的であるか、製 剤用に用いられる典型的なpHにて正に帯電されるか、あるいはプロトン化される 場合、カチオン性または塩基性として定義される。製剤pHは、脊椎哺乳動物に存 在する生理学的pHの範囲を厳密に定めるために特徴的に選択される。これは、典 型的に限定されないが、pH5から8の範囲のpHが挙げられる。アミンは、金属キ レーター上の一級、二級、三級または第4級アミンあるいはその組み合わせを包 含し得る。本明細書中、および特定化されたように、親水性キャリアは、製剤用 に用いられる条件下で、水溶性であり、水−有機溶媒混合物の水相中に分配する か、または半透明水溶液、錯体、凝集体または粒子分散体を形成する物質として 定義 される。キャリアは、さらに、それが完全に、またはほぼ完全に求核性であるか 、またはその官能基(単数または複数)がカチオン性、塩基性、またはアミン金 属キレーターと相互作用し得、かつ製剤用に用いられるpHにて完全にまたはほぼ 完全に負に帯電するか、アニオン化またはイオン化される場合、アニオン性また は酸性であるとして定義される。このようなアニオン性および酸性基としては、 特に限定されないが、キャリア上のスルフェート、ホスフェートおよびカルボキ シレート、またはそれらの組み合わせが挙げられる。 新規な薬剤組成物としては、限定されないが、カチオン性または塩基性、代表 的には塩基性アミン金属キレーター活性物質、または金属キレーター活性物質( キレート化金属または金属イオンを包含する)のクラスが挙げられる。ここで、 これらの活性物質は、天然または合成キャリア(限定されないが、親水性、アニ オン性、または酸性の、天然または合成の、生来の、改変された、誘導体化され た、およびフラグメント化された、アニオン性または酸性のサッカライド、オリ ゴサッカライド、ポリサッカライド、スルファトイド、およびグリコサミノグリ カン(GAG)を包含する)を包含するアニオン性および酸性のキャリアにさらに結 合する。 アニオン性および酸性のサッカライドおよびグリコサミノグリカンキャリアは 、グルコース、グルクロン酸、イズロン酸、グルコサミン、ガラクトース、ガラ クトサミン、キシロース、マンノース、フコース、シアル酸、ペントースおよび 他の天然に生ずる、半合成、または合成のモノサッカライド、あるいはその化学 的誘導体(これは、アミン、スルフェート、カルボキシレート、シアリル、ホス フェート、ヒドロキシルまたは他の側鎖基を包含する)を包含するモノマー単位 を含み得る。グリコサミノグルカン(GAG)は、細胞表面の炭水化物部分および 組織マトリックスプロテオグリカンを本質的に構成する。これらは、化学的分離 法および抽出法(そして特定の場合には、酵素法「Lindahlら、(1978)、本明細書 中に参考として援用される」)により、天然に生ずるプロテオグリカンから誘導 される。これらとしては、限定されないが、以下のタイプのものが挙げられる: ヘパリン、ヘパラン硫酸、デルマタン硫酸、コンドロイチン-4-硫酸、コンドロ イチン-6-硫酸、ケラタン硫酸、シンデカン(syndecan)、およびヒアルロネート 、 ならびに過剰硫酸化(over-sulfated)、超硫酸化(hyper-sulfated)、およびその 他の化学的誘導体が挙げられる(さらに以下に記載される)。 強酸性の、硫酸化グリコサミノグリカンとしては、すぐ上に挙げたクラスの全 てが挙げられるが、ヒアルロネートは除く。これは、より弱い酸性カルボキシレ ート基のみを有し、スルフェート基を含まない。グリコサミノグリカンの天然供 給源としては、限定されないが、ブタおよびウシ腸粘膜、肺、脾臓、膵臓、およ び種々の他の固形および実質(parenchymal)器官ならびに組織が挙げられる。 スルファトイドとしては、主として(しかし排他的ではないが)、細菌および 非哺乳動物供給源から誘導される硫酸化サッカライド物質の第2のクラスが挙げ られる。スルファトイドは、典型的には、グルコサミノグリカンより短い鎖長と 低い分子量であるが、合成的に修飾することができ、以下を与え得る:(a)より 長い鎖長、(b)単位サッカライド当たりの硫酸化の増加、(c)種々の他の化学側鎖 基、または(d)所望のリガンド結合特性、およびインビボでの部位選択的結合、 取り込みおよび蓄積特性(単数または複数)に有利な他の性質。スクロースおよ び他の短鎖オリゴサッカライドは、天然および合成供給源から得られ得る。 これらのオリゴサッカライドは、カルボキシレート、ホスフェート、スルフェ ート、またはシリル側鎖基、あるいはその組み合わせを用いて、ジサッカライド 単位当たり約8個までのアニオン性または酸性置換基の置換比にて、化学的また は酵素的誘導化を行うことによりアニオン性または酸性とすることができる。修 飾されたグリコサミノグリカンは、上記の天然グリコサミノグリカンの任意のタ イプおよび供給源から誘導され得、そして以下の(1)および(2)を包含する:(1) グリコサミノグリカンフラグメント(標準的なイオン交換分離および溶媒分画法 により天然供給源から直接単離されたままの親物質より短くされた鎖長を有する グリコサミノグリカンとしてさらに定義される);(2)化学的に修飾されて、そ の抗凝固活性を減少させたグリコサミノグリカン。これにより「非抗凝固」(NAC )GAGが得られ、これは、排他的ではないが、典型的には、(a)過ヨウ素酸酸化、 次いでホウ水素化物還元;(b)部分的または完全脱硫酸化;および(c)非共有的な 、二価または三価の対イオン塩(主として、限定されないが、より高い酸性のス ルフェート官能基と、基本的に排他的でないが、カルシウム、マグネシウム、マ ン ガン、鉄、ガドリニウムおよびアルミニウムイオンとの塩が挙げられる)の形成 により調製される。 本発明の目的のために、このような溶液錯体および塩の特定クラスとしては、 上記のように、酸性サッカライドまたはグリコサミノグリカンキャリアの酸性ま たはスルフェート基と、金属キレーターまたは金属を含有する金属キレーターの 塩基性またはカチオン性基(単数または複数)との間の静電的会合またはイオン 対会合により形成された強錯体および塩が挙げられる。誘導化された酸性のサッ カライドおよびグリコサミノグリカンは、典型的には、サッカライド単位上の種 々の部位に種々の化学側鎖基が誘導化されることにより調製される。これは、化 学的または酵素的手段によりなされ得る。 酵素的手段は、高選択的誘導化が所望される特定の場合に使用される。得られ る化学的および酵素的誘導体としては、限定されないが、以下により誘導化され た、酸性サッカライドおよびグリコサミノグリカンが挙げられる:(1)(a)カルボ キシレート基、(b)ヒドロキシル基、および(c)スルフェート基のエステル化;(2 )非選択的な化学的手段または選択的酵素的手段による過剰硫酸化;(3)アセチル 化;および(4)種々の他のリガンド誘導体(限定されないが、(a)シアリル側鎖基 の付加、(b)フコシル側鎖基の付加、および(c)種々のカルボジイミド、無水物お よびイソチオシアネート架橋基による処理、および(d)種々の他のリガンドの付 加が挙げられる)の形成。 存在する場合、スルフェートおよびシアリル側鎖基は、サッカライドモノマー の任意の適合性位置、およびグリコサミノグリカンモノマーの任意の適合性位置 上に存在し得る(Lindahlら、(1978)、本明細書中に参考として援用される)。 特定の得られた誘導体化酸性サッカライドおよびグリコサミノグリカンは、抗凝 固活性、部位局在化パターン、クリアランス、および他の生物学的特性の所望の 改変を有し得る。特定のクラスのグリコサミノグリカンと生物学的特性との間の この関係の1つの例として、天然のスルフェート/カルボキシレート比、好まし くは、0.7:1から1.8:1の範囲、より好ましくは、0.9:1と1.5:1との間、 および典型的には1:1を有するデルマタン硫酸が、正常な内皮細胞への結合性 が相対的に低く、内皮細胞表面からの内因性ヘパラン硫酸の置換を回避し、疾患 (血栓を包含する)部位における誘発された内皮に対して相対的に高い選択性を 有し、そして迅速な血漿クリアランス(基本的には、腎性経路による)を有する ことが報告され、一方、2:1と3.7:1との間のより高いスルフェート/カル ボキシレート比を有するヘパリンおよび過剰硫酸化デルマタン硫酸は、正常内皮 および誘導された内皮の両方に対して相対的により高く結合し、内因性の内皮ヘ パラン硫酸を相対的により多く置換し、そしてデルマタンよりよりゆっくりと浄 化されることが報告された(Boneuら、(1992)、本明細書中に参考として援用さ れる)。 本発明において新しく記載され、そして使用されるように、グリコサミノグリ カンのデルマタン硫酸クラス、および特にデルマタン硫酸の新規な特定のクラス (これは、選択的に過剰硫酸化されたオリゴサッカライド配列を含む)は、さら に会合されるか、あるいは結合される活性物質(すなわち、デルマタン硫酸-活 性物質、DS-活性物質)のキャリア物質として、極めて低い毒性と組み合わされ た、より高い効力という独自の有益性をさらに有する。これは、その(a)相対的 に低いスルフェート/カルボキシレート比(これは、0.7:1と1.8:1との間の 範囲にあり、最も好ましくは、0.9:1と1.5:1との間にあり、そして最も代表 的には1.1である);(b)極めて低い抗凝固活性(極めて低い第Xa因子およびU SPヘパリン活性および抗トロンビンIIIに対する無視し得る結合に関する);(c) 極めて低いまたは存在しない血小板凝集、およびこの理由による、血小板減少誘 導特性(これは約45,000ダルトン未満(好ましくは、約25,000ダルトン未満)の 見かけ(modal)分子量と組み合わされた相対的に低いSO3-/COO-比に関する);(d )インビボでの代謝が本質的に完全に存在しないこと;および(e)極めて迅速な血 中および身体クリアランスに関する(これらは全て以下に、さらに記載される) 。これらの特性により、正常な組織および器官における出血、代謝、およびイン ビボでの残留(residua)がないという、インビボでの安全性プロフィールが極端 に高くなる。これらの特性およびその得られた安全性プロフィールは、他の全て のクラスのグリコサミノグリカン(GAG)および他のクラスの酸性サッカライド、 オリゴサッカライド、ポリサッカライドおよびスルファトイド物質(これらがま とめて、酸性およびアニオン性のサッカライド物質を構成する)からデルマ タン硫酸を明確に区別し、そしてこれらは、デルマタン硫酸についてこれらの他 のクラスの酸性およびアニオン性サッカライドを上回る、独自の驚くべき、そし て予想だにしない有益性を提供する。最も詳細には、デルマタン硫酸は、2:1 と3.7:1との間の範囲のSO3-/COO-比および10%より多いか、または等しいイオ ウ含量(重量基準--これらの非常に高いスルフェート含量を示す)という、他の グリコサミノグリカンポリ硫酸を上回る、これらの驚くべき、そして予想だにし ない有益性を示す。しかも、最も詳細には、この新規な特定のクラスのデルマタ ン硫酸(以下に詳細に記載するように、過剰硫酸化オリゴサッカライド配列につ いて選択的にエンリッチにされ、鎖長全体を通して全体として過剰硫酸化または ポリ硫酸化分子を包含せず(後者は、2.0:1より多いか、または等しいSO3-/CO O-比および10%より多いか、または等しいイオウ含量により特徴づけられる)、 これらの新規な特定のデルマタン硫酸の、相補的で、選択的に過硫酸化されたオ リゴサッカライド配列により、疾患部位(腫瘍を包含する)における内皮、組織 マトリックスおよび標的細胞の選択的に誘発されたレセプターにより強く結合す るというさらなる驚くべき、そして予想だにしない有益性を有する。この理由に より、これらの新規な特別のデルマタン硫酸は、これらの中程度に低い全体とし のSO3 -/COO-比および硫酸化に基づいて、およびその関連する極端に低い細胞 毒性および全身毒性特性および副作用プロフィールに基づいて予想されたものよ り、驚くべき、そして予想だにしないより強力な部位局在化および部位標的効力 を示す。 本発明に独自の特定の場合において、酸性サッカライドおよびグリコサミノグ リカンキャリアの誘導化は、塩基性金属キレーター自身により達成され得る。上 記の一般的なクラスのキャリアは、本発明に特に好適であるが、種々の広範な、 さらなる、天然の、誘導化された、および改変されたキャリア、ならびにその物 理的製剤が、本発明の種々の適用に特に好適であり得ることは、当業者に明白で ある。ある代表的な実施例として、グリコサミノグリカンの供給源およびタイプ 、その鎖長、およびスルフェート/カルボキシレート比は、以下の目的のために 最適化され得る:(1)異なる小分子および巨大分子診断剤と薬物とを組み合わせ て最適な製剤化特性を提供すること;(2)疾患内皮対正常内皮上のキャリア局 在 化を調節すること;(3)用量関連副作用を最小限にすること;(4)キャリア および結合した診断的および治療的活性物質のクリアランス速度、およびクリア ランス経路を最適化すること。 活性物質とキャリアとの非共有結合的製剤は、共有結合の化学的結合物に可能 な活性物質-対-キャリア比よりも著しく高い活性物質-対-キャリア比を与える。 本発明では、非共有結合が、全体の薬剤に対して最小限、15重量%の活性物質[活 性物質/(活性物質+キャリア)、w/w];代表的には約30%(w/w)より多く;好まし くは少なくとも約50%(w/w);およびしばしば約70〜99%(w/w)の間の活性物質を与 える。共有結合は、特徴として、活性物質のパーセントを、(a)非タンパク質の 小さなおよびポリマーキャリアについて約12%より少ない、(b)抗体を含むペプチ ドおよびタンパク質キャリアについて約7%より少ない、および(c)抗体フラグメ ントについて約0.5〜2.0%より少ない、まで制限する。この制限は、薬剤製剤お よびインビボ部位局在化において有用であるキャリア分子上で利用可能な官能基 の数に基づく。 低い置換率の共有結合の活性物質-キャリア薬剤組成物が、代表的には狭い範 囲の特定のインビボ適用に有用であり得、しかも高い置換率の非共有結合的活性 物質-キャリア薬剤組成物が、代表的には、より広い範囲の他のインビボ適用に 有用であり得ることは、当業者に明らかである。一般に、しかし排他的ではない が、非共有結合薬剤は、大多数の診断画像形成用途および大部分の治療用途に特 に有用であり得、ここで、高い全身体用量および部位局在化用量が必要であり、 そして投与された薬剤の非局在化画分の急速なクリアランスが、画像形成コント ラストを最大にし、そして全身の薬物毒性を最小にする目的に、血漿クリアラン スを加速し、かつ低いバックグラウンドレベルを達成するために所望される。 本発明の製剤のこれらの特性は、先行技術の、非選択的および共有結合で接合 された活性物質-キャリア薬剤の、さらなる実質的な改善を表す。得られる薬剤 は、(a)腫瘍、感染および急性の内皮の誘導を伴う心臓血管疾患を含む、部位選 択的薬物局在化;(b)MRIコントラストおよびスペクトル増強、超音波コントラス 増強、およびX線コントラスト増強、ここでは比較的高い投与用量が好まれまた は必要とされ得る;(c)核医学または放射線核画像形成および治療、ここで非標 的化用量の増加したクリアランスが好まれまたは必要とされ得る:および(d)特 定の高い用量の、延長された放出または持続効果治療法が好まれまたは必要とさ れ得る場合に広く有用であり得る。このような治療薬剤は、(a)急性の血管虚血 、急性の梗塞、急性の血管損傷、ショック、低血圧、再狭窄、腫瘍および腫瘍血 管形成および軟組織細胞または他の病理学的増殖;および(b)以下のクラスの疾 患:血管、軟組織、間葉、内皮、平滑筋、横紋筋、外膜、免疫、炎症、細菌、菌 類、ウイルス、退化、新生物、遺伝および酵素、の処置に、広範な器官部位およ び医療適応症で有用な薬剤を含むがこれらに制限されない。 MRIコントラスト増強および薬物治療法は重要な適応症であり、そのために、 活性薬剤の高い収益荷重および制御放出が、部位選択的局在化に加えて重要な独 特の利点である(以下を参照のこと)。 本発明の目的には、疾患の部位でトランスキレート化に一般に有用である潜在 的に治療的な金属イオンは、鉄、マンガン、クロム、銅、アルミニウム、ニッケ ル、ガリウム、インジウム、ガドリニウム、エルビウム、ユウロピウム、ジスプ ロシウムおよびホルミウムからなる群から選択される二価および三価のカチオン を含み得る。放射線核画像形成および組成物および使用のための、ならびに放射 線治療組成物および使用で一般に有用なキレート化金属イオンは、リン、イオウ 、ガリウム、ヨウ素、ゲルマニウム、コバルト、カルシウム、ルビジウム、イッ トリウム、テクネチウム、ルテニウム、レニウム、インジウム、錫、イリジウム 、白金、タリウム、ストロンチウムおよびサマリウムからなる群から選択される 金属を含み得る。中性子捕捉放射線照射治療法で有用な金属イオンは、ホウ素お よび大きな核断面積を有するその他を含み得る。超音波コントラスト組成物およ びX線コントラスト組成物およびそれらの使用で有用な金属イオンは、それらが 適切な部位濃度を達成するとすれば、上記で列挙した任意の金属イオンを含み得 、そして特に、鉄の原子番号に少なくとも等しい原子番号の金属イオンを含み得 る。 本発明の目的には、身体内部の鉄、銅または両方のキレート化における、治療 組成物および使用のための薬剤は、これらの金属((1)それらは代表的には新血管 形成に必要である、または(2)それらは局所的組織損傷を引き起こしかつ増幅す る[Levine(1993)、参考として本明細書に援用される])を局所的に利用不能にす るために、以下の形態の1つまたは両方で基礎金属キレート剤とともにキャリア を含む:(a)キャリア+金属イオンなしのキレート剤;および(b)キャリア+金属 イオン交換によりこの組成物の個々の基礎金属キレート剤中にキレートされるべ き身体内部金属の形成定数より低いかまたは等しい形成定数で組成物中に添加さ れ、かつキレート化された金属イオンを有するキレート剤(以下を参照のこと)。 組成物のこのような弱くキレート化された金属イオンには、カルシウム、マンガ ン、マグネシウム、クロム、銅、亜鉛、ニッケル、鉄、ガリウム、インジウム、 アルミニウム、コバルト、ガドリニウムまたはその他の交換可能なイオンからな る群から選択される金属イオンが含まれ得る。その他の治療的使用のため組成物 に含めるのに有用な金属イオンには、マグネシウム、マンガン、クロム、亜鉛お よびカルシウム、鉄、銅およびアルミニウムからなる群から選択される二価およ び三価のカチオンが含まれ得る。上記の金属イオンのそれぞれが、上記で特定さ れた適応症以外の別の適応症に、基礎金属キレート剤と組み合わせて用いられ得 ること、および上記に列挙した以外の金属イオンが、特定の条件下で、上記で列 挙した使用および適応症で有用であり得ることは、当業者に明らかである。 本発明で記載された組成物は、性能および使用の驚くべきおよび予期せぬ改良 を与え、それらは以下を含む: (1)インビトロ透析およびインビボ標的化の間に保持された、活性物質とキャ リアとの高い会合; (2)疾患部位における、活性物質とキャリアの、誘導された内皮への選択的結 合; (3)静脈内投与後、急速選択的内皮結合、疾患で誘導される内皮(組織学的に非 多孔性の内皮を含む)を横切るキャリアと金属キレート剤の封入および細胞外遊 出に起因する疾患部位における非常に急速な(2〜7分)局在化; (4)疾患組織部位にわたる広く拡散した取り込み; (5)疾患部位内で以下と組み合わされた持続保持(数時間〜数日) (6)非標的化画分の急速血漿クリアランス(分); (7)延長される疾患部位保持を与える、血漿への適度により遅い、ポリマー逆 拡散速度; (8)身体部位、ならびに脳および中枢神経系部位で、固形腫瘍または急性血管 および心筋梗塞を、肝臓、肺および他の器官部位中の小さな腫瘍転移を含んで、 実質的に改良された選択性および感度で、選択的に処置および画像形成する能力 。 診断薬および薬物の増強を、多くのメカニズムにより生じさせ得、その原理の 1つは: 1.疾患の組織部位への有効な標的化; 2.貯蔵および血漿通過の両方の間の安定化; 3.組織部位で曲線下の顕著に増加した面積を与える、疾患部位における延長さ れた保持; 4.非標的化画分の急速クリアランス、それにより画像形成用途でバックグラウ ンドシグナルを減少し、そして治療適用における正常器官の曝露および全身的毒 性を減少する。 本発明の組成物および使用の5つのさらなる顕著な利点は: 1.活性物質およびキャリアの単純な製剤; 2.貯蔵および血漿通過の間の診断および治療活性物質の安定化; 3.急速部位局在化および持続部位保持; 4.非標的化画分の急速クアランス; 5.天然供給源由来の低毒性炭水化物キャリアおよびグリコサミノグリカンキ ャリアの利用可能性、および、必要であれば、直接の合成手段による改変または 誘導体化。 酸性またはアニオン性サッカライドおよびグリコサミノグリカンは、インビボ で部位局在化および保持の独特のメカニズムを有する。これらは、基礎の組織疾 患により微小血管障壁上に選択的に誘導される身体の内皮決定基に結合する。部 位を標的にする先のアプローチは抗原決定基に向けられた。しかし、これらの決 定基は、代表的には、組織内の隔離された部位、換言すれば内皮障壁を横切り、 そして血流中内ではなく、そしてその内皮表面上ではない部位に位置するので、 血流中に注入されたキャリアおよび薬剤は、これらの標的抗原の領域を認識し、 かつ局在化するために有効な手段を持たない。別の言い方をすれば、先のアプロ ーチは、疾患部位における有効な細胞外遊出に必要な血管アクセスコードを認識 しないことから起こる不適切なキャリア分配の主要な問題を無視していた。従っ て、これらのキャリアは、それらの結合活性物質を有効濃度で、関連する組織部 位に効果的に充填し得なかった。 グリコサミノグリカン、デルマタン硫酸および新規な特別のデルマタン硫酸を 含む酸性またはアニオン性サッカライドは、最初、疾患部位血管内皮上の相補的 レセプターに結合することにより、標的部位に局在化し、キャリアおよび結合し た活性薬剤の非常に急速な(約3分)細胞外遊出を誘導し、次いで基礎の組織マト リックス中に広く貫通し、疾患の部位(腫瘍 - - 腫瘍マトリックス内で代表的に は不規則に間隔を置いて配置されそして灌流された微小血管から数百マイクロメ ーターまでの距離の部位の腫瘍さえ含む)でキャリア-薬剤の蓄積リザーバーを選 択的に形成し、そして第3に、最後の標的細胞(腫瘍細胞を含む)上の相補的レセ プターに結合し、GAG-活性物質(DS-活性物質を含む)の誘導された腫瘍細胞への 内在化に至る(以下の実施例を参照のこと)。(直前に記載し、そして以下にさら に詳しく記載される)新規の特別のクラスのデルマタン硫酸は、それらの選択的 に濃縮された過剰に硫酸化されたサッカライド配列を介してこの相補的結合機能 を実施するようであり、これらの配列は、少なくとも約220 U/mgの濃縮ヘパリン コファクターII活性と相関し、そしてこれらの配列は、疾患部位内皮、組織マト リックスおよび標的細胞(腫瘍中に含む)上で選択的に誘導されている、正に荷電 したカチオン性のおよび/または構造的に相補的なレセプターまたはレクチンに 結合するようである。新規なデルマタン硫酸について、これらの結合ならびに標 的化機能および能力は、(本明細書で別に記載されるように)全体の高い硫酸化/ ポリ硫酸化または固有の毒性および安全性の欠点のいずれかがなしで生じる。 疾患部位の生物学的アドレスは、郵便アドレスのそれと類似の様式で見られ得 、ここで、有効なキャリア物質は、(1)まず、身体基部の組織疾患により誘導さ れるシグナル内皮の「州」アドレスを認識し;(2)次いで、細胞外組織マトリッ クスの「市」アドレスに、診断および治療活性物質を局所的に有効な用量で、細 胞外遊出させそして充填する;そして(3)最後に、標的細胞および抗原の「通り 」アドレスに結合させおよび充填する。部位送達への先のアプローチは、最初の 「州」および「市」アドレスを認識することなく「通り」アドレスを認識するこ とを試みていた。 酸性サッカライドおよび硫酸化グリコサミノグリカン系が、先の抗原-認識ア プローチより実質的に良好に作用する理由は、それらは、身体が組織疾患部位中 への白血球細胞を引きつけかつ標的するために用いる新たに誘導されたシグナル を認識することである。疾患が局所部位を襲うとき、それは組織マトリックス内 および内皮-血液界面で、局所メディエイターのカスケードを開始し、それが炎 症および免疫細胞が組織部位内で必要である血液細胞および中枢身体系に信号を 送る。これらのメディエイターは、サイトカイン、化学的誘引剤、サイトトキシ ン、誘導された細胞-表面接着、セレクチンおよびインテグリン、および種々の 組織-由来のおよび血液が担う、可溶性および細胞-表面プロコアギュラントを含 む。白血球蓄積が数分以内に開始し、そして局所疾患の性質、重篤度および持続 性、ならびに継続する組織メディエイターおよび経内皮シグナルの生成に依存し て、数日から数週間継続する。 現在報告され、そして詳細にレビューされているように[Ranney(1990);Ranne y(1992);Bevilaquaら(1993);Bevilaquaら(1993);Travis(1993);Sharonら(19 93)、すべては本明細書に参考として援用されている]、腫瘍、梗塞、感染、炎症 性疾患、血管異常、およびその他の病巣疾患は、常在性マクロファージおよび局 所組織マトリックスから、そのような宿主メディエイター、またはサイトカイン の放出を特徴的に誘導する。特定の疾患では、細菌のリポ多糖(LPS)、ウイルスR NAのような外来のメディエイター、およびEMAP IIを含む腫瘍由来のインデュー サー、および化学的誘導剤がまた、放出され得る。さらなるメディエイターが説 明されるべきままであるが、主たるメディエイターが規定されそして以下を含む :インターロイキン1(IL-1)、腫瘍壊死因子(TNF)、血管内皮増殖因子/血管透過 性因子(VEGF/VPF)、トランスフォーミング増殖因子β(TGF-β)、リポ多糖(LPS) 、一本鎖および二本鎖ヌクレオチド、種々のインターフェロン、単球化学的誘引 タンパク質(MCP)、インターロイキン8(IL-8)、インターロイキン3(IL-3)、イ ンターロイキン6(IL-6)、(上記のような)腫瘍由来インデューサーおよび化学的 誘引剤ペプチド、種々のプロスタグランジンおよびトロンボキサン。先に記載 の特定のメディエイターが、メタロプロテイナーゼの局所生成と放出を誘導し、 そしてこれは次に、インタクトなおよび部分的に切断されたインテグリン、RDGS ペプチド、ラミニン、コラーゲン、フィブロネクチン、およびグリコサミノグリ カンの細胞-表面コアタンパク質成分を含む、潜在的な組織結合部位を露出させ る。 VEGF/VPFおよび単球化学的誘引剤タンパク質(MCP)を含むサイトカイン;なら びに組織メタロプロテイナーゼおよびタンパク質分解性組織マトリックスフラグ ントは、局所内皮を直接誘導し、好中球、単球およびリンパ球を含む循環性白血 球細胞に対して接着性になる。この誘導された内皮接着分子(アドヒシン)は以下 を含む:P-セレクチン(gmp-140)、E-セレクチン(ELAM-1)、細胞内細胞接着分子( ICAM-1)、血管細胞接着分子(VCAM-1)、誘導性細胞接着分子、(INCAM-110)、フォ ンビルブランド因子(vWF、第VIII因子抗原)(これらの個々のタイプの内皮アドヒ シンを活性化する疾患状態については以下を参照のこと)。さらなるカスケード が活性化されるようになり、内皮接着性を間接的に増幅する。これらは、(1)凝 固因子、特にフィブロネクチン、組織因子、トロンビン、フィブリノーゲン、フ ィブリン、およびそれらの分割産物、特にフィブロネクチン分割産物およびフィ ブリノペプチドA;(2)血小板由来因子:血小板活性化因子(PAF)、糖タンパク質 IIb/IIIa複合体;(3)VLA-4(超後期抗原4)を含む、白血球細胞(a)L-セレクチン 、および(b)インテグリン;および(4)多くの補体因子、を含む。 先の病理学的プロセスおよびシグナルは、以下のように直接的にまたは間接的 に、酸性サッカライド(AC)およびグルコサミノグリカン(GAG)を含む酸性キャリ アの結合および部位局在化に関与する(以下の概説では、潜在的な組織結合部位 は、「GAG」および「AC」と呼ばれることに注意)。 1.局所組織疾患は、上記のように、局所サイトカインおよびメディエイター を誘導する。特に、サイトカインである血管内皮増殖因子/血管透過性因子(VEGF /VPF)が、ヒトおよび動物起源の多くのまたはほとんどの腫瘍によって選択的に 誘導され[Sengerら(1994)、本明細書に参考として援用される]、そして特異的な 内皮レセプターにより内皮細胞上で直接的に作用する、34-42 kDaのヘパリン結 合性およびGAG結合性糖タンパク質であること[Jakemanら(1993)、本明細書に参 考として援用される]が最近報告されており、内皮活性化を引き起こし、そしてG AGを結合し得るさらなる新たな内皮レセプターを誘導する(以下を参照のこと)。 VEGF/VPFは、内皮細胞 対 繊維芽細胞およびその他の細胞タイプに極めて高度に 選択的である化学的に塩基性の増殖因子である[Sengerら(1994);Nicosiaら(199 4)、本明細書に参考として援用される]。これは、多くのまたはほとんどのヒト および動物腫瘍、およびAIDS関連カポージ肉腫における長期間の内皮血管形成を 刺激する鍵となる増殖因子であるようである(Connollyら(1989);Weindelら(199 2)、両方とも本明細書に参考として援用される)。特定の例では、VEGF/VPFはま た、創傷治癒および血管再狭窄のより一時的なおよび解剖学的に制限された血管 形成プロセスに重要であり得る[Sengerら(1994);Millerら(1994);Nicosiaら(1 994);Berseら(1992)、すべては本明細書に参考として援用される]。VEGF/VPFお よび血小板由来の増殖因子PDGF-BBは、インビトロで顕著な血管形成能力を有す る塩基性のGAG結合性増殖因子の群の唯一の種、即ち、インビボコファクターの 非存在下で直接活性である種であることが最近報告されている[Nicosiaら(1994) 、本明細書に参考として援用される]。VEGF/VPFの効果は、この分子の外部表面 上の特定のペプチドに対する抗体により阻害され[Sioussatら(1993)、本明細書 に参考として援用される]、そして重要なことに、このような阻害が、インビボ で動物腫瘍の増殖を抑制する[Kimら(1993)、本明細書に参考として援用される] 。従って、VEGF/VPFの両方が、腫瘍においておよび潜在的に他の病理学的病巣に おいてGAGキャリア物質の結合のためのレセプター標的を提供し、しかも誘導す る。 2.これらのサイトカインおよびメディエイターは、VEGF/VPF、MCP(Yamashir oら、1994)およびIL-8を含む組織化学的誘引剤を誘導し、これらはGAG/ACを結合 すると報告されている、アルギニンに豊む、8Kdのヘパリン結合性タンパク質の ファミリーを含む[Huberら(1991)、本明細書に参考として援用される]; 3.上記のNo.1のサイトカインおよびメディエイターは、局所内皮を誘導し、 GAG/ACに対する報告された結合決定基である[Bevilaquaら(1993);Bevilacquaら (1993)]、P-セレクチン、血管細胞接着分子(VCAM-1)、誘導性細胞接着分子(INCA M-110)、およびフォンビルブランド因子(vWF、第VIII因子抗原)を発現する;P- セレクチンは、GAGに結合すると報告されている[Bevilacquaら(1993)]; 4.VLA-4を含むがこれに限定されないインテグリンは、種々の疾患プロセス の間に、リンパ球を含む循環性白血球細胞上で誘導される(以下を参照のこと); VLA-4は、(誘導された)内皮セレクチンVCAM-1上に明瞭な結合部位を有する(上記 のNo.3を参照のこと);血漿中に豊富に存在し、そしてまた組織部位から得られ 得るフィブロネクチンは、VLA-4上に明瞭なかつ分離した結合部位を有する[Elic esら(1990)];フィブロネクチンは、GAG/ACに対する特異的結合部位を有するの で[Bevilaquaら(1993)]、これらの増幅工程は、GAG/ACの部位局在化に強力なさ らなるメカニズムを提供する; 5.化学的誘発剤、MCPおよびIL-8、リンパ球インテグリン、VLA-4、血小板因 子、PAF、および凝固因子、トロンビン、フィブロネクチンおよびその他は、局 所組織および血液からそれぞれ拡散し、誘導された内皮セレクチンに結合し、そ してGAG/ACに対する初期の内皮P-セレクチン部位で接着性および活性化を増幅す る[Elicseら(1990);Lorantら(1993)]; 6.組織メタロプロテイナーゼは活性化されるようになり、そして活性化され た内皮の基礎となる組織中でGAG/ACに対する新たな結合部位を露出させる。これ らの新たな組織結合部位は以下を含む[Ranney(1990);Ranney(1992);Travis(19 93);Bevilaquaら(1993)]: a.フィブロネクチンフラグメント; b.コラーゲンフラグメント; c.ラミニンフラグメント; d.RGDSペプチド; e.GAGの露出されたコアタンパタ質; 7.白血球細胞がこの部位に誘引され、活性化されるようになり、そしてさら なるタンパタ質分解性酵素を放出し、それによって、No.6を増幅し、そして組織 マトリックス中でGAG/ACに対する結合部位の露出を増加する。 8.GAG/ACキャリアは、上記No.1〜7で列挙された誘導および露出された決定 基に選択的に結合し、白血球細胞接着に特徴的なレクチン-炭水化物レベルで、 誘導された結合部位(レクチン)に特異的である免疫-タイプの局在化を与える; 9.キャリア物質が、標的結合物質に対する多価結合を有する場合(例えば、 キャリアが酸性オリゴサッカライドまたはポリサッカライドまたは酸性グリコサ ミノグリカンである場合を含む)、内皮表面の多価結合は、キャリアおよび結合 活性の急速な細胞外遊出を誘導し、そして抗体、リポソーム、および一価の結合 物質(ホルモンおよび一価-結合糖など)により達成される充填に対して、基礎と なる組織マトリックスの実質的に増加した充填を生じる; 10.誘導および露出された組織結合部位へのGAG/ACの接着は、GAG/ACおよびそ れらの結合活性物質の血漿逆拡散を減少させ、それによって、組織部位内の持続 保持を与える; 11.GAG/ACを含むキャリアからの診断または薬物活性の制御放出が疾患部位内 で漸次起こり、それによって、標的化された制御放出が得られる; 12.組織部位内の腫瘍細胞、微生物標的および損傷した細胞標的は、GAG/ACと 結合された診断または薬物活性物質を、それぞれ以下に基づいて選択的に取り込 む:誘導腫瘍アニオン輸送経路、GAG/ACに対する微生物結合部位、およびタンパ ク質分解により露出された細胞-表面コアタンパク質[Ranney 07/880,660、07/80 3,595および07/642,033]−−肝癌によるFeの 取り込み、前立腺腺癌によるCr4Sの取り込み[Kjellenら(1977)]。 13.キャリアが親水性または本質的に完全に親水性の場合、これらのキャリア はその結合活性物質を、腫瘍の典型的には不規則に間隔を置いた微小血管から離 れた組織学的部位においてさえ、腫瘍塊の内部および腫瘍塊全体へと深く移動( 浸透)させる。そしてまた、疾患の各病巣の周囲の正常組織の小縁(典型的には 厚み約30〜75μmの縁を含む)中へと移動(浸透)させる。しかし、このような キャリアおよび/またはそれらに会合した活性物質(診断薬または治療薬)は、 組織部位内の異常細胞による選択的取り込み(内在化(internalize))を受け、 そして部位内の正常細胞による取り込みを優先的に回避し、それにより: a.診断的画像形成適用の場合:腫瘍または梗塞と周囲の正常組織との間の境界 の非常に鮮明な解像力; b.治療的適用の場合: (1)縁部での疾患の拡がりに対する保護; (2)細胞障害性薬物の取り込みからの疾患部位内部および疾患部位に隣接す る正常細胞の相対的保護 を与える。 14.親水性キャリア(GAG/ACを包含するがこれに限定されない)の場合、活性物 質の非標的化フラクションは、迅速かつ非毒性的に浄化され、それにより: a.画像形成用途において、バックグラウンドシグナル強度; b.全ての用途において: (1)正常な器官の曝露;および (2)全身的副作用 が最小化される。 上記の概観に関して、腫瘍選択的なGAG結合サイトカインである、VEGF/VPFお よびMCPは、以下の3つの組織学的位置に存在することが現在知られている:腫 瘍細胞表面、腫瘍細胞外マトリックス、および局部腫瘍血管新生内皮。それゆえ 、これらのサイトカインは、3つの主要な腫瘍部位のすべて、すなわち腫瘍内皮 、腫瘍細胞外マトリックス、および腫瘍細胞そのものにおいて、GAG-薬剤のため のレセプター標的を提供する。これらのサイトカインが選択的に腫瘍内皮上に存 在 することによって、脈管内投与されたGAG-薬剤が腫瘍微小血管に部位選択的に結 合することが可能となり、そしてGAG-薬剤がVEGF/VPF-「浸透可能化」内皮を通 って、非常に迅速に(約3分間)選択的に溢出することが可能となる。以下の点 に留意のこと:このような「浸透可能化」は、最近、実際に、(a)顕著に拡大し (正常内皮を特徴づける標準的な120nmのPalade小胞より大きく)、かつ(正常な 脈管内皮よりも)顕著に数が増加した小胞状エンドソームによる迅速な輸送[Seng erら、(1993)、本明細書中に参考として援用する]を包含すること;および(b) 真のミクロ濾過多孔度の巨大分子性および微粒子性マーカーによって評価される ように、解剖学的に非多孔質の脈管内皮を包含することが示されている。以下の 特定の実施例で示されるように、腫瘍細胞表面上のVEGF/VPFおよびMCPサイトカ インの存在は、GAG-薬剤の選択的腫瘍細胞内在化を説明し得る。重要なことには 、これらのサイトカインおよびGAG結合ペプチドのNo.6(上記)が腫瘍マトリック スの大きな細胞外容積に存在することは、GAG結合薬剤(金属キレートを包含す る)の大きな腫瘍組織リザーバ(reservoir)を一部説明し、これはMRIコントラス トの増強によって観察される(以下の実施例参照)。このような薬剤の血流中への 逆拡散(backdiffusion)が比較的遅い(約7時間)ことにより、このような細胞外 組織ーマトリックスレセプターの存在がさらに強化される。重要なことには:(1 )細胞外リザーバ(蓄積所(depot))としてのGag-薬剤の腫瘍での保持が延長される こと;(b)この細胞外薬剤の一部が腫瘍細胞に内在化されること;および(c)非 標的化部分の血中および体内からのクリアランスが非常に迅速であることの組み 合わせによって、インビボ画像形成(MRIコントラスト増強を包含する)および治 療のための、以下の驚くべきかつ予期せぬ利点が提供される:(a)増強された腫 瘍選択性;(b)腫瘍における、延長された、高い、「曲線下面積」(AUC);(c)血中 における、短く低いAUC;(d)局所および全身的毒性の最小化。さらに、上記の概 観を含む、以下の(A)サイトカインおよびメディエイター;および(B)セレクチ ン(selections)、インテグリン、およびアドヘジンが、上記の腫瘍に関して報告 されたものに加えて種々の疾患症状によって誘導されることが報告されている[B evilaquaら、(1993)]。代表的な非腫瘍学的誘導はまた、以下にみられる。 A.サイトカインおよびメディエイター。 1.MCP:マウスにおける実験的な自己免疫脳脊髄炎[Ransohoffら(1993)]; 2.IL-8:血管新生:[Strieterら、(1992)]; 3.PAF:再灌流した虚血性心臓[Montrucchioら、(1993)]。 B.セレクチン(selection)、インテグリン、およびアドヘジン。 1.ELAM-1: a.急性および慢性の炎症および同種異系移植片拒絶における肝門脈路内皮 [Steinhoffら(1993)]; b.急性虫垂炎を含む、活発な炎症プロセス[Riceら、(1992)]。 2.VCAM-1: a.サルAIDS脳炎[Sassevilleら、(1992)]。 b.肝臓および膵臓の同種異系移植片拒絶[Bacchiら、(1993)]。 3.INCAM-110:サルコイドーシスを含む、慢性の炎症性疾患[Riceら、(1991) ]。 4.インテグリン、β1サブユニット細胞接着レセプター:炎症性の滑膜性連 結[Nikkariら、(1993)]。 病巣組織疾患の広いカテゴリーおよび多くの特定のタイプに対して、診断用途 および治療用途の両方に関して、本発明のキャリアおよび活性物質を向け得るこ とが上記のことから明らかである。これらには腫瘍、心血管疾患、炎症性疾患、 細菌性およびウイルス性(AIDS)感染、中枢神経系変性障害、および同種異系移植 片拒絶が含まれる。他の多くの疾患症状に対して、本発明で開示されるキャリア を選択的に向け得ることもまた、当業者には明らかである。 グリコサミノグリカン(GAG)の部位選択性は、抗体標的化よりもむしろ白血球 標的化のレベルの免疫機構を模倣するように見える。抗体は非常に高い特異性を 有するので、抗体はその特徴的として、疾患病巣の主要なサブ領域をのがす(典 型的には、60%もの多くの腫瘍細胞が非結合である)。最近、内皮P-セレクチン のGAG結合決定因子の1つが、シアリルルイスx(sialyl Lewis x)として同定さ れた。他のものは同定の途上にある。注目すべきことには、シアリルルイスxに 特異的で利用可能な0価(nonvalent)のオリゴサッカライドには、2つの決定的 な問題がある: 1.これらは、極めて高価な物質であり、合成または半合成手段によってのみ 入手可能であり、そのためコスト的に有効性がない; 2.これらは、インビボ条件下で疾患部位に有効に結合しない。これは、これ らの部位に先に結合している内因性妨害物質を置換するモノマー性の結合物質と しての能力のなさに起因するように見える。 GAG特異性の範囲が比較的広いこと、ならびにGAG結合部位が疾患内皮、組織マ トリックス、および細胞上に豊富に存在することには、2つの明白な利点が存在 する: 1.GAGは、抗体によって標的化可能な範囲よりも、広範囲の腫瘍および疾患 を標的化することを可能とする(抗体は、典型的には組織学的タイプの1つのサ ブセットのみを標的化(所与のクラスの腫瘍内でさえも)し、それゆえ、抗体は、 医療的観点およびコスト/開発の観点の両方からみて、典型的には有効ではない ); 2.GAGは、より長い時間間隔(疾患の発症初期から、進行および退縮まで)に わたって有効に投入される。 抗体よりも広いGAGの標的化特異性にもかかわらず、その好ましいクリアラン スおよび正常細胞による取り込みの回避によって、たとえ、1種より多くのタイ プの疾患部位が、その細胞外マトリックス内に診断薬/薬物の標的化された蓄積 を受け得るとしても、全身的および局所的な毒性が低減される。 GAGのポリマー特性および多価結合特性は、両方とも、付加される診断薬/薬 物の最適な部位局在化のために非常に重要である。GAGの分子量が、通常約8,000 〜45,000MW、好ましくは10,000〜23,000MW、そしてより好ましくは13,000〜19,0 00MWであることが、以下のことのために重要である。 1.診断薬/薬物の血漿コンパートメントへの初期生体分布を制限し、それに より部位標的化に利用できる薬剤の量を最大化すること; 2.疾患内皮に先に結合している内因性妨害物質を置き換えること; 3.GAG-診断薬/薬物の、基底(underlying)組織マトリックス内への活発な内 皮トランスロケーションを誘導すること; 4.付加した活性物質の迅速なクリアランスおよび顕著に減少した副作用を提 供すること。発明の要旨 以下の記載のすべてにおいて、常磁性金属イオンキレートおよびそれによって 得られる画像は、腫瘍部位を包含する疾患部位における薬剤の局在化を示すこと を意図し、そして疾患部位レベル、分布、および滞留時間、ならびに血中および 器官のクリアランスパターンおよび動力学(これらのすべては、治療剤(本明細書 に記載のように、腫瘍、感染、心血管疾患、および他の疾患の局所部位の治療に 有用な薬剤を包含する)の標的化、局在化、蓄積、細胞内在化、ならびに血中お よび体内クリアランスを判断するのに有用であり得る)を一般に反映することを 意図する。 本発明は、新規薬剤を包含し、これは、カチオン性または化学的に塩基性の、 両性または疎水性の治療剤(ペプチド、ポリペプチド、およびタンパク質を包含 する)、ならびに金属キレーターおよび金属イオンキレートを、親水性キャリア である、アニオン性または化学的に酸性のサッカライド、スルファトイド(sulfa toid)、およびグリコサミノグリカンと組み合わせて含有する。本発明のある実 施態様において、この薬剤はまた、キレート化した金属および金属イオンを含む 。金属キレーターのキャリアへの結合は、共有または非共有の化学的または物理 的手段によって安定化される。いくつかの実施態様において、新規な非共有結合 組成物が、金属キレーターの、キャリアに対する類のない高い負荷量(payload) および比を提供する。これは低い方は約15重量%の金属キレーターから、70重量 %〜90重量%の金属キレーターという特徴的な範囲までの範囲である。具体的な 実施態様は、デフェロキサミン、フェリオキサミン(ferrioxamine)、鉄-塩基性 ポルフィン、鉄-トリエチレンテトラミン、ガドリニウムDTPA-リジン、ガドリニ ウムN-メチル-1,3-プロパンジアミン(N-MPD)-DTPA、ガドリニウムDOTA-リジン、 およびガドリニウムとポルフィリンとの塩基性誘導体、ポリフィン、拡大された (expanded)ポルフィリン、テキサフィリン(Texaphyrin)、およびサフィリン(sap phyrin)を塩基性またはカチオン性金属キレーターとして含み、これらが次に酸 性またはアニオン性キャリアと結合する。酸性またはアニオン性キャリアは1種 ま たはそれ以上の酸性またはアニオン性サッカライドを包含し、これは、硫酸化ス クロース、ペントサンポリ硫酸(pentosan polysulfate)、デルマタン硫酸、本質 的に精製されたデルマタン硫酸(イオウ含量が9%(w/w)までであり、かつ選択的 なオリゴサッカライドの過剰硫酸化(oversulfation)がなされている)、ヘパラン 硫酸、ウシヘパリン、ブタヘパリン、非抗凝固ヘパリン、ならびに他の天然およ び修飾された酸性サッカライドおよびグリコサミノグリカンを包含する。 磁気共鳴画像(MRI)のコントラスト増強の方法は、本発明の特定の実施態様で あり、これは、インビボでの血漿の通過(transit)の間の、金属キレーターとキ ャリアとの安定な結合に基づく、金属-キレーター組成物の、非常に迅速な、キ ャリアが媒介する部位選択的なインビボ局在化、および持続的な部位での保持を 確証し、静脈内投与の後の部位局在化を可能とする。迅速かつ選択的な内皮部位 結合は、基底組織部位への迅速な溢出、部位での蓄積、持続的な部位での保持を 促進し、同時に、非部位局在化フラクションの迅速なクリアランスもまた、本発 明の組成物を用いることによって、腫瘍の選択的なMRIコントラスト増強および 心血管梗塞において、実証される。 選択性、局在化および細胞取り込みの機構、ならびにMRIコントラストの感度 の驚くべきかつ予期せぬ改良が、標準的な常磁性効果を有する金属キレートにつ いて示される。本発明の組成物および方法の使用のさらなる利点は、実施例(後 述)で詳述され、それには特別な組織学的染色の証拠が包含され、これにより、 部位選択的内皮結合、溢出、組織マトリックス蓄積、および細胞取り込み機構が 確証される。選択的局在化およびMRI画像形成の有効性はまた、常磁性金属キレ ーター活性物質がキャリアに結合した形態で投与されたときには生じるが、遊離 形態では生じないことが示される。 その最も全般的な実施態様において、本発明は、金属イオンのためのキレータ ーを含有する薬剤であり、このキレーターはカチオン性基を有し、そしてアニオ ン性の親水性キャリアに結合している。他の実施態様において、金属イオンのた めのカチオン性基を有するキレーターは、非共有静電結合によってアニオン性の 親水性キャリアと結合する。そして、別のある実施態様では、本発明は、金属イ オンのための塩基性キレーターを含有する薬剤を含み、このキレーターはカチオ ン性基を有し、そしてアニオン性の親水性キャリアに共有結合している。キレー ターがキャリアに共有結合していない本発明の特定の実施態様において、そのキ レーターは塩基性であり得る。 本発明のある実施態様において、金属イオンのためのキレーターであり、アニ オン性親水性キャリアに結合してるカチオン性基を有するキレーターを含有する 薬剤は、キレート化した金属イオンをさらに含有し得、そして特にそれは常磁性 金属イオンをさらに含有し得る。本発明の薬剤、特に、キャリアに非共有的に結 合している、金属イオンのためのキレーターを含む本発明の薬剤は、少なくとも 約15重量%のキレーターであることによりさらに定義され得る。好ましくは、キ レーターは、常磁性金属イオンについて少なくとも約1014の生成定数を有する。 金属イオンを含む本発明の薬剤は、好ましくは、鉄、マグネシウム、クロム、 銅、ニッケル、ガドリニウム、エルビウム、ユウロピウム、ジスプロシウム、お よびホルミウムからなる群から選択される金属イオンを含む。ある実施態様にお いて、本発明の薬剤は、ホウ素、マグネシウム、アルミニウム、ガリウム、ゲル マニウム、亜鉛、コバルト、カルシウム、ルビジウム、イットリウム、テクネチ ウム、ルテニウム、レニウム、インジウム、イリジウム、白金、タリウム、サマ リウム、スズ、およびストロンチウムからなる群から選択される金属イオンさえ 含み得る。ある実施態様において、非放射性または放射性のリン、イオウ、また はヨウ素が、キャリアに直接結合し得る(後述)。列挙した金属イオンと機能的に 同等の他の金属イオンもまた含まれ得、そして本発明の請求の範囲の範囲および 精神の内であることが理解される。 本発明のある好適な実施態様において、薬剤はキャリアを含み、ここでこのキ ャリアは、酸性のサッカライド、オリゴサッカライド、ポリサッカライド、また はグリコサミノグリカンである。キャリアはまた、酸性のグリコサミノグリカン またはスルファトイドであり得る。特に、キャリアは、ヘパリン、脱硫酸化ヘパ リン(desulfated heparin)、グリシンが結合したヘパリン、ヘパラン硫酸、デル マタン硫酸、本質的に精製されたデルマタン硫酸(イオウ含量が9%(w/w)までで あり、かつ選択的なオリゴサッカライドの過剰硫酸化がなされている)、ヒアル ロン酸、ペントサンポリ硫酸、デキストラン硫酸、硫酸化シクロデキストリン、 または硫酸化スクロースであり得るが、これらに限定されない。 本発明のある実施態様において、キレーターは鉄イオンのためのキレーターで ある。好ましくは、キレーターはヒドロキサメート(hydroxamate)であり、そし てより好ましくはデフェロキサミンである。ある実施態様において、金属イオン と組み合わされたキレーターは、フェリクロム、フェリオキサミン、エンテロバ クチン、フェリミコバクチン、またはフェリクリシン(ferrichrysin)である。特 に好ましい実施態様において、キレーターはデフェロキサミンであり、キャリア はヘパリン、またはヘパリンフラグメントであり、そしてこの薬剤はさらに、鉄 (III)を含む。別の実施態様において、キレーターはデフェロキサミンであり、 そしてキャリアはデルマタン硫酸またはデルマタン硫酸フラグメントであり、そ してこの薬剤はさらに、キレート化した鉄(III)を含み得る。 ある実施態様において、本発明はまた、ヘパリン、ヘパラン硫酸、デルマタン 硫酸、本質的に精製されたデルマタン硫酸(イオウ含量が9%(w/w)までであり、 かつ選択的なオリゴサッカライドの過剰硫酸化がなされている)、またはコンド ロイチン硫酸からなる群から選択されるキャリアに結合したデフェロキサミンを 含み得、そしてさらに金属イオンを含み得る。本発明の薬剤はまた、ポルフィン 、ポルフィリン、サフィリン、またはテキサフィリンであるキレーターを含み得 、そしてこれはさらに金属イオン、そして好ましくは鉄イオンまたはガドリニウ ムイオンを含み得る。 特に好ましい実施態様において、本発明の薬剤は、5,10,15,20-テトラキス(1- メチル-4-ピリジル)-21H,23-ポルフィンであるキレーター、ヘパリンであるキャ リア、およびキレート化された鉄イオンを含み得る。ある実施態様において、キ レーターはまた、ポリアミノカルボキシレートまたは大員環であり得、そして好 ましくは塩基性またはアミン誘導体のジエチレントリアミンテトラアセテートで あり得、あるいはより好ましくは塩基性またはアミン誘導体の1,4,7,10-テトラ アザシクロドデカン-N,N',N",N"'-テトラアセテート(DOTA)であり得る。本発明 の薬剤において、キャリアはまた、疾患部位で選択的に誘導される内皮決定因子 に相補的であることでさらに定義され得る。 ある実施態様において、本発明は、誘導された磁気共鳴シグナルから得られる 画像を増強するための画像増強薬剤またはスペクトル増強薬剤であり、この薬剤 は、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、N-エトキシカル ボニル-2-エトキシ-1,2-ジヒドロキノリン、またはカルボニルジイミダゾールに よって、ヘパリンに共有結合したフェリオキサミンを含む。あるいは、本発明は 、誘導された磁気共鳴シグナルから得られる画像を増強するためのスペクトル増 強薬剤であり、この薬剤は、ヘパリン、デルマタン硫酸、または本質的に精製さ れたデルマタン硫酸(イオウ含量が9%(w/w)までであり、かつ選択的なオリゴサ ッカライドの過剰硫酸化がなされている)のうちの1つに共有結合した、Gd(III) ジエチレントリアミンペンタアセテートを含む。またあるいは、本発明はインビ ボ画像形成のための薬剤であり、この薬剤は、金属イオンのための塩基性キレー ター、およびキレート化された金属イオンを含み、このキレーターは、ヘパリン 、脱硫酸化ヘパリン、グリシンと結合したヘパリン、ヘパラン硫酸、デルマタン 硫酸、本質的に精製されたデルマタン硫酸(イオウ含量が9%(w/w)までであり、 かつ選択的なオリゴサッカライドの過剰硫酸化がなされている)、ヒアルロン酸 、ペントサンポリ硫酸、デキストラン硫酸、硫酸化シクロデキストリン、または 硫酸化スクロースからなる群から選択される親水性キャリアと非共有静電結合に よって結合している。身体の画像形成の増強のための薬剤は、好ましくはデフェ ロキサミン、キレート化Fe(III)、およびそのデフェロキサミンに結合したグリ コサミノグリカンキャリアを含み、そしてより好ましくはこのグリコサミノグリ カンキャリアはデルマタン硫酸であり、および/またはFe(III)は放射線薬学的( radiopharmaceutical)金属イオンであり、そして最も好ましくは、この放射線薬 学的金属イオンは59鉄または67ガリウムである。 別の好ましい実施態様においては、本発明は体の画像形成を増強させるための 薬剤であって、この薬剤はジエチレントリアミンペンタアセテート-リジンまた はN-メチル-1,3-プロパンジアミン DTPA、キレート化されたGd(III)および上記 のジエチレントリアミンペンタアセテート-リジンに結合したグリコサミノグリ カンキャリアを含有する。あるいは、本発明は、体の画像形成を増強させるため の薬剤であって、この薬剤は、DOTA-リジン、キレート化されたGd(III)、および 上記の1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン-N,N',N'',N'''-テトラアセテート- リジン(DOTA-リジン)に結合したグリコサミノグリカンキャリアを含有する。 特定の実施態様においては、本発明は、デルマタン硫酸、または9%(w/w)までの イオウ含有量を有し、そして選択的なオリゴサッカライドの過剰硫酸化(oversu lfation)を有する、本質的に精製されたデルマタン硫酸に非共有性の静電結合 により結合したフェリオキサミンを含有する薬剤である。 さらなる好ましい実施態様においては、本発明は、体の画像形成を増強させる ための薬剤であって、MRI画像形成およびスペクトルシフトを包含し、この薬剤 は、N-メチル-1,3-プロパンジアミン-ジエチレントリアミンペンタアセテート( N-MPD-DTPA)にキレート化したガドリニウム(III)を含有し、このN-MPD-DTPA は、または最も好ましくはイオン対または他の非共有結合的手段で結合している か、または会合しているか、あるいは、好ましくは共有結合的手段により、グリ コサミノグリカン、好ましくはデルマタン硫酸、そして最も好ましくは、新しい 特別なクラスのデルマタン硫酸、そして最も好ましくは、選択的に過剰硫酸化さ れたオリゴサッカライド配列を含有する新しい特別なクラスのデルマタン硫酸に 結合する。 上記の段落または添付の請求の範囲に記載されるように、本発明の任意の薬剤 は、非経口投与に対して適切な浸透圧強度を生じるために、緩衝液、サッカライ ド、硫酸化サッカライド、または塩の少なくとも1つと組み合わせとして、およ び水溶液、または所望の浸透圧強度を有する水性の再生物に適切な凍結乾燥また は乾燥調製物(この場合、この薬剤は無菌または滅菌である)としてさらに定義 され得ることが理解される。 本発明の別の実施態様は、脊椎動物における磁気共鳴画像またはスペクトルを 増強させる方法であって、この方法は、この動物に、金属イオンキレーター、記 載のキャリア、および常磁性イオンを含有する本発明の薬剤の有効量を投与する 工程を包含する。特に、本発明は、誘導された磁気共鳴シグナルから発生するイ ンビボでの画像を増強させる方法であり、常磁性イオンを含有する本発明の薬剤 の有効量を被験体に投与する工程、被験体を磁場、および無線周波数パルスに曝 す工程、そしてコントラスト効果を得るために誘導された磁気共鳴シグナルを取 得する工程を包含する。 別の実施態様においては、本発明はインビボでの画像を増強させる方法であっ て、キレート化された金属イオンを含有する本発明の薬剤の有効量を被験体に投 与する工程、体を超音波またはX線に曝す工程、およびコントラスト効果を得る ためにシグナル変化を測定する工程を包含する。 別の実施態様においては、本発明はインビボで体の画像を得る方法であって、 金属イオンが放射性同位体である金属イオンを含有する本発明の薬剤の有効量を 被験体に投与する工程、および画像を得るためにシンチグラフシグナルを測定す る工程を包含する。 別の実施態様においては、本発明は、局部および全身の毒性ならびに副作用を 最小にするために、体から効果的に、迅速に、および/または非毒的に非標的用 量を浄化する一方で、局部疾患の部位への治療活性物質の選択的送達、局在化、 および維持のための組成物および方法を含む。血管または他の近接する経路を有 し、そして誘導された血管レセプター、付着因子、または、本明細書中に記載さ れるキャリア物質により認識し得る他のシグナルの任意の形態を有する場合、こ れらの治療活性物質および処置方法は、局部疾患部位の任意のタイプおよび位置 に対し得る。特に、腫瘍処置に対するこのような活性物質は、以下のものを含む が、これらに限定されない:ドキソルビシン、アドリアマイシン、タキソール、 ビンクリスチン、ビンブラスチン、ブレオマイシン、イダルビシン、エピルビシ ン、そしてまた、アムサクリン、アザシチジン、ジデオキシイノシン、ジヒドロ -5-アザシチジン、エタニダゾール(ethanidazole)、エチオホス(ethiofos) 、メトトレキセート、ミソニダゾール、ポルフィロマイシン、ピラゾロアクリジ ネク(pyrazoloacridinek)、テレフタルアミジン、タキソテールおよび他のタ キサン(taxane)誘導体、トポテカン(topotecan)、トリメトレキセート、N- ホルミル-met-leu-phe-lys、アルギニンブラジキニン、ポリ-L-リジン、他の化 学走性誘因物質、生物学的反応修飾物、サイトカイン、インターフェロン、リン フォカイン、および腫瘍または腫瘍性疾患の処置において有用な他の薬剤。上記 のいずれも、単独または組み合わせで使用される。さらに、特に、感染を処置す るためにこのような活性物質および方法は、以下のものを含むが、これらに限定 されない:ゲンタマイシン、アミカシン、トブラマイシン、および他のアミン、 塩 基、塩基性ペプチド、塩基性ポリペプチド、疎水性抗生物質、または両性抗生物 質もしくは細菌性疾患、真菌性疾患、ミコバクテリウム性疾患、ウイルス性疾患 、または他の微生物性疾患もしくは微生物学的疾患を処置するための薬剤。 本発明は、特定の実施態様において、薬物キャリア組成物として記載され得、 9%(w/w)までのイオウ含有量を有し、そして選択的なオリゴサッカライドの過剰 硫酸化を有する本質的に精製されたデルマタン硫酸との組み合わせの薬物を含み 、ここで上記組成物は、約500nm未満の非塞栓性サイズを有する。特定の実施態 様においては、薬物はキレート剤であり得る。特定の実施態様においては、組成 物は約250nm未満のサイズを有する。薬物キャリア組成物はまた、疾患誘発内皮 への結合により、内皮に、10分〜15分未満内に、結合した薬物キャリア組成物を 全体的または部分的に覆うようにする場合、そして9%(w/w)までのイオウ含有量 を有し、そして選択的なオリゴサッカライドの過剰硫酸化を有する上記の本質的 に精製されたデルマタン硫酸が、Ido-GalNAc4SO3を含有し、そしてさらに、IdoA 2SO3-GalNAc4SO3およびIdoAGalNAc4,6SO3を含有する場合、さらに定義され得る 。 本発明の薬物キャリア組成物はまた、特定の実施態様において、ナノ粒子であ ると定義され得る。そしてこの薬物は、好ましくは、腫瘍治療薬剤により定義さ れ得る。腫瘍治療薬物は、好ましくは、アドリアマイシン、ドキソルビシン、エ ピルビシン、ダウノルビシン、イダルビシン、またはそれらの塩からなる群より 選択され、ドキソルビシンが最も好ましい。あるいは、腫瘍治療薬物は、ブレオ マイシン、タキソール、タキソテール、ビンブラスチンおよびビンクリスチン、 アムサクリン、アザシチジン、ジデオキシイノシン、ジヒドロ-5-アザシチジン 、エタニダゾール、エチオホス、メトトレキセート、ミソニダゾール、ポルフィ ロマイシン、ピラゾロアクリジネク、テレフタルアミジン、タキソテール、トポ テカン、トリメトレキセートおよびカルボプラチン、またはそれらの塩からなる 群より選択され得る。 本発明の特定の実施態様は、薬物キャリア組成物であって、ドキソルビシン、 エピルビシン、ダウノルビシン、およびイダルビシンからなる群より選択される 薬物を、9%(w/w)までのイオウ含有量を有し、そして選択的なオリゴサッカライ ドの過剰硫酸化を有する本質的に精製されたデルマタン硫酸と組み合わせて含有 し、ここで上記組成物は、約500nm未満、好ましくは250nm未満、最も好ましくは 25nm未満の非塞栓性サイズを有する。 本発明の実施態様はまた、薬物キャリア組成物を包含し、ここでこの薬物は、 抗感染性(抗ウイルス、抗微生物、抗真菌性、または抗結核性)の薬物であり、 ゲンタマイシン、トブラマイシンまたはアミカシンが好ましい。あるいは、この 薬物は、生物学的反応修飾物(内因性の生物学的反応を修飾する)であり、好ま しくは、生物学的に活性なペプチドまたはポリペプチド、そしてより好ましくは 、白血球化学走性誘因物質、ブラジキニン、またはポリ-L-リジンである。白血 球化学走性誘因物質は、好ましくは、N-ホルミル-met-leu-phe-lys(配列番号1 )である。 本発明の薬物キャリア組成物は、血管内または他の非経口注入に適した薬学的 に受容可能な溶液中に存在すると定義され得、そしてキャリアと薬物との間のイ オン対電荷相互作用、両性または疎水性相互作用により形成され得る。 特定の実施態様においては、本発明は、腫瘍治療剤に対して応答性の腫瘍に対 して動物を処置する方法であり、この方法は、薬物キャリア組成物を調製する工 程(この組成物は、腫瘍治療薬物を、9%(w/w)までのイオウ含有量を有し、そし て選択的なオリゴサッカライドの過剰硫酸化を有する本質的に精製されたデルマ タン硫酸と組み合わせて含有し、ここで、上記キャリアは500nm以下の非塞栓性 サイズを有する);上記薬物キャリア組成物を薬学的に受容可能なキャリア中に 含有する工程;および薬学的に受容可能なキャリア中の薬物キャリア組成物を動 物に投与する工程を包含する。好ましい薬物キャリア組成物および方法において 、薬物が制御された放出形態にあり、そして好ましくは、ここで上記薬物キャリ ア組成物の試料の疾患誘導内皮への結合が、内皮の誘発を生じ、10分〜15分以内 に、結合した試料を全体的または部分的に覆うことが理解される。 種々の疾患の処置を含む実施態様においては、薬物キャリア組成物は、選択さ れた動脈潅流により投与され得、基部の標的器官、組織または組織病巣における 高効率な取り込みが得られる。または、静脈内に投与され得て、広く分配した全 身の部位に位置する組織病巣における、半選択的な中程度の効率的な取り込みを 得る。 本発明はまた、腫瘍治療剤に応答性の腫瘍に対して動物を処置する方法であり 、この方法は、9%(w/w)までのイオウ含有量を有し、そして選択的なオリゴサッ カライドの過剰硫酸化を有する本質的に精製されたデルマタン硫酸と組み合わせ て、腫瘍治療薬物を含有する薬物キャリア組成物を調製する工程(ここで、上記 キャリアは500nm以下の非塞栓性サイズを有する);上記薬物キャリア組成物を 薬学的に受容可能なキャリア中に含有する工程;および薬学的に受容可能なキャ リア中の薬物キャリア組成物を動物に投与する工程;を包含し、ここで上記腫瘍 治療薬物は、アドリアマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、ダウノルビシ ン、イダルビシン、ブレオマイシン、タキソール、タキソテール、ビンブラスチ ン、およびビンクリスチンまたはそれらの塩からなる群より選択される。 あるいは、本発明は、腫瘍治療剤に応答性の腫瘍に対して動物を処置する方法 として記載され得、この方法は、9%(w/w)までのイオウ含有量を有し、そして選 択的なオリゴサッカライドの過剰硫酸化を有する本質的に精製されたデルマタン 硫酸と組み合わせて、腫瘍治療薬物を含有する薬物キャリア組成物を調製する工 程(ここで、上記キャリアは500nm以下の非塞栓性サイズを有する);上記薬物 キャリア組成物を薬学的に受容可能なキャリア中に含有する工程;および薬学的 に受容可能なキャリア中の薬物キャリア組成物を動物に投与する工程;を包含し 、ここで上記腫瘍治療薬物は、アムサクリン、アザシチジン、ジデオキシイノシ ン、ジヒドロ-5-アザシチジン、エタニダゾール、エチオホス、メトトレキセー ト、ミソニダゾール、ポルフィロマイシン、ピラゾロアクリジネク、テレフタル アミジン、タキソテール、トポテカン、トリメトレキセート、およびカルボプラ チンまたはそれらの塩からなる群より選択される。 本発明の特定の処置方法において、上記薬物キャリア組成物の試料の疾患誘導 内皮への結合は、内皮の誘発を生じ、結合した試料を10分〜15分以内に全体的ま たは部分的に覆うか、あるいは薬物キャリア組成物は、選択された動脈潅流によ り投与され得、基部の標的器官、組織または組織病巣における高効率な取り込み が得られる。または静脈内に投与されて、広く分配した全身の部位に位置する組 織病巣における、半選択的な中程度の効率的な取り込みを得る。 別の実施態様においては、本発明は血管性疾患を処置する方法であって、本発 明の薬剤の、治療的有効量を被験体に投与する工程を包含し、好ましくは、薬剤 は金属イオンを含有する。 本発明の組成物の投与は、いかなる様式の投与をも含み、治療剤の標的腫瘍、 疾患部位または感染の部位との接触をもたらす。これは、静脈内、動脈内、槽内 、腹膜内、経口、または他の投与様式を包含し得る。 本発明の組成物または処方物は、薬学的に受容可能なキャリアまたは希釈物中 に、あるいは任意の他の薬学的に受容可能な形態で調製、溶解または分散され得 る。このような薬学的に受容可能な処方物は、一般に、組成物(例えば、薬理学 的調製物におけるドキソルビシン:本質的に精製されたデルマタン硫酸)の有効 量を含有する。 語句「薬学的に、または薬理学的に受容可能な」は、ヒトに投与される場合、 逆の、アレルギー性のまたは他の都合の悪い反応が生じない分子の存在および組 成物を言う。本明細書中で用いるように、「薬学的に受容可能なキャリア」は、 任意および全ての溶媒、分散媒体、コーティング、抗細菌剤、および抗真菌剤、 等張剤および吸収遅延剤などを包含する。薬学的に活性な物質に対するこのよう な媒体および薬剤の使用は、当該分野に周知である。任意の従来の媒体および薬 剤が活性成分に不適合でない限り、治療組成物におけるその使用が意図される。 補助的な活性成分はまた、組成物に取り込まれ得る。 従って、本発明の組成物は、非経口投与に対して(静脈内、皮下、または筋肉 内注射に対して);経口投与に対して(この場合、組成物は錠剤、カプレット、 または他の固体であり得る)処方され得る。;そして組成物はまた、標的部位の 位置に依存して、時間放出カプセル、および薬学的に現在使用される任意の他の 形態(クリーム、ローション、うがい薬、吸入物など)に処方され得る。図面の簡単な説明 以下の図面および図は、本発明の好適な実施態様およびMRIコントラスト増強 におけるそれらの使用を図示するために表される。これらの例は、純粋に例示で あり、そして本発明の完全な範囲をいかなる点においても限定しない。 図1Aは、ジエチレントリアミンテトラアセテート(DTPA)物質のコントロール の赤外線スペクトルである(実施例3を参照のこと)。 図1Bは、L-リジン.HCl物質のコントロールの赤外線スペクトルである(実施例 3を参照のこと)。 図1Cは、これらのDTPAおよびL-リジン.HCl物質の物理的な混合物(2つの物質 のいかなる化学的な共有結合がない)のコントロールの赤外線スペクトルである (実施例3を参照のこと)。 図1Dは、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)結 合によりDTPAに共有結合したL-リジンの実験的な赤外線スペクトルである(実施 例3を参照のこと)。共有結合形成を示す、1250-1700波数の範囲の特徴的なピ ークにおける変化(高さ、幅、および分裂の欠如)に留意のこと。 以下の図(2-13)については、デルマタン硫酸キャリアは、選択的に過剰硫酸 化されたオリゴサッカライド配列を有するが、全体の過剰硫酸化を受けないデル マタン硫酸の新しい特別なクラスにある(SO3 -/COO-比=1:1、およびイオウ 含有量=6.3重量%;Opocrin S.P.A.、Corlo Di Formigine、Italyより「435 イプ 」として供給される)。 図2A、図2B、図3A、図3B、図4A、図4B、図4C、図4Dならびに図8A、図8Bおよび 図8Cは、フェリオキサミン:デルマタン硫酸選択的磁気コントラスト剤(実施例 2および5で調製された)の静脈内(i.v.)注射の前(Pre)および後(Post) での、1.0テスラおよび1.5テスラにて行われたT1加重したMRI画像(TR/TE=800/ 45、550/23および600/45)を示す(画像形成の時点での腫瘍直径が1.0cmと1.5cm の間であるように、肝臓に予め接種された同調的な乳腺腫を有するFisher344雌 ラットに、フェリオキサミンを0.155mmol/Kgの用量でi.v.注射した)。 図2A。肝臓の前造影(precontrast)画像(腫瘍は目立たない)。 図2B。選択的常磁性造影剤であるフェリオキサミン:デルマタン硫酸(0.15 5 mmol/Kg)の静脈内注射7分後(MPI)における、肝臓画像であり、肝臓の右小 葉中の腫瘍の顕著な(marked)対照増強、周囲の肝臓に対して鮮明な腫瘍境界、 および孤立して分画された、腫瘍壊死のより暗い中央領域−−腫瘍還流および器 官を、種々の非常に小さな解剖学的サブ領域内で空間的に解像および評価され得 る。 図3A。肝臓のプレコントラストの画像(腫瘍は存在するが、顕著ではない。 ) 図3B。フェリオキサミン活性物質のみ(任意のデルマタン硫酸キャリアを含 まない)の7MPIにおける肝臓画像。急性のコントラスト増強は、ほんのわずか であるか存在しないことを注意のこと。このことは、図2Bに見られるはっきり とした腫瘍増強とは著しく異なり、そしてそれは、デルマタン硫酸キャリアによ るフェリオキサミン活性物質の結合が、腫瘍部位局在化およびフェリオキサミン 活性物質の腫瘍取り込みに対する要求条件であることを示している。 図4A。肝臓のT1プレコントラスト画像(TR/TE = 800/45)(乳ガンは存在 するが、顕著ではない)。 図4B。フェリオキサミン:デルマタン硫酸選択的MRI造影剤の21MPIにおける 肝臓画像。主要な腫瘍の固まりおよび明確な腫瘍境界の顕著な増強を注意のこと 。肝臓の左小葉における腫瘍転移の小さく(2mm)、明るさの増強もまた注意の こと。この転移は、プレコントラストT1画像において完全に非視覚化される。 図4C。フェリオキサミン:デルマタン硫酸選択的MRI造影剤の30MPIにおける 肝臓画像。主要な腫瘍および転移の持続的な増強に注意のこと。 図4D。フェリオキサミン:デルマタン硫酸選択的MRI造影剤の42MPIにおける 肝臓画像。以下のことに注意:高度に持続的な感度を有する延長ポストコントラ スト間隔における主要な腫瘍および転移の連続的な強い増強、および両方の小節 (選択性)における腫瘍境界の連続した描写とともに、さらに2mm肝臓転移内の 中心となる非常に小さい非還流領域の描写。 図5。図4A、図4B、図4C、および図4Dで示されるものに対する腫瘍動 物アナログからMRI画像強度の問題領域(ROI)分析。上の線は腫瘍ROI;下の線 は肝臓ROI;時点はプレコントラスト;およびフェリオキサミン:デルマタン硫 酸選択的MRI造影剤の12、27、44、64MPIである。肝臓に対する腫瘍の強度比が以 下であることに注意のこと:(a)12MPIのピーク時間において11:1;(b)27〜64MPI にわたる平均として3.2:1−−さらに、(a)および(b)の両方は、腫瘍対肝臓の非 常に良好な選択性を示す。Gd:DTPAに対して報告されたキネティックス(これは 、非常に速く、約12〜20分(画像は示していない)の部位においてt1/2を有する ) とは異なり、強度は、時間と共に非常にゆっくり減衰する。 図6。Fisher344の雌のラットの肝臓接種部位から切除された同系の胸部腺ガ ンのホルマリン固定切片の空間的な組織学染色(加熱されたフェロフェリシアニ ド反応):フェリオキサミン:デルマタン硫酸選択的MRI造影剤の外部腫瘍Rim7 〜10MPI。(a)腫瘍内皮上または腫瘍内皮内の強い陽性、(b)内皮下中の強い陽性 、(c)腫瘍の細胞外マトリックス中の中度の陽性、および(d)腫瘍細胞内部位内の 中度の陽性のフェリオキサミン鉄に対する選択的な染色に注意のこと。 図7A。組織切片を除いて、図6と同じ腫瘍、染色、条件、およびポストコン トラスト時間が、中央腫瘍、フェリオキサミン:デルマタン硫酸選択的MRI造影 剤の7〜10 MPIから得られる。顕著な染色陽性は、図6中の全ての部位に存在す る。 図7B。図7Aと同様に、胸部腫瘍の同一の型および部位を有する種々の動物 を除いて、図6および図7Aと同一のフェリオキサミン用量におけるフェリオキ サミン活性物質のみi.v.後7〜10MPI。染色陽性の完全な欠落に注意のこと。こ のことは、完全な薬剤(キャリアと結合する活性物質)のMRI画像形成対活性物 質のみ(遊離型の活性物質)のMRI画像形成の結果に直接関連する−−(図2A および図2B対3を参照)。 図8A。原発性肝臓胸部腫瘍を有するラットにおける肺フィールドのT1重量( TR/TE=600/45)画像。肺転移(2mm〜3mmの小節)は、わずかに目立つプレコン トラストであることに注意のこと。 図8B。12MPIにおける同じラットの肺フィールド。肺転移の選択的な、明る さの増強による腫瘍検出(顕著)の感度における著しい改良。また、腫瘍境界の シャープネスに注意のこと。 図8C。17MPIの同じ肺フィールド−−腫瘍境界の持続的な増強および持続的 なシャープネスを示している。比較により、Gd:DTPAの速い拡散速度は、早い時 期に急速にファジー境界を導き、そしてそれにより肺転移の検出感度もまた減少 する。 図9A、図9B、図9C、図9D、図9E、図10A、図10B、図10C、図10D 、および図10Eは、0.100mmol/KgのGd(III)の用量で静脈内注射されたガドリニ ウ ムDTPAジメグルミン(図10A、図10B、図10C、図10D、図10E)と比較した、 0.155mmol/Kgの鉄(III)の用量において注射される実施例2および5において調 製されるフェリオキサミン:デルマタン硫酸選択的常磁性造影剤の静脈内(i.v. )注射の前(プレ)および後(ポスト)に(図9A、図9B、図9C、図9D、 図9E)、4.7テスラにて実行されたT1重量化MRI画像(TR/TE = 250/8)を示す ;画像形成の時点で腫瘍の直径が1.0cmと2.5cmとの間になるように、予め調製さ れた皮膚パウチ(pouch)[Harnら(1993)]への接種された同遺伝子型が他のAT-1 前立腺ガンを有するコペンハーゲンラットに投与される各々のこれらの薬剤。 図9A。フェリオキサミン:デルマタン硫酸選択的造影剤についてのプレコン トラスト画像。 図9B。0.166mmol/mLのフェリオキサミン濃度における液状形態のフェリオキ サミン:デルマタン硫酸の7MPI。腫瘍茎から扇形に広がる外部のリム(rim)お よび血管アレイの強い増強に注意のこと。 図9C。20MPIであることを除いて、図9Bと同じ。図9B中の要素の持続的 、不連続な増強に注意のこと。 図9D。40MPIであることを除いて、図9Cと同じ。外部リムの持続的なコン トラストおよび描写に注意のこと。 図9E。60MPIであることを除いて、図9Dと同じ。コントラストの減衰の始 まりに注意のこと。 図10A。Gd:DTPAジメグルミン非選択性造影剤についてのプレコントラスト画 像。 図10B。Gd:DTPAジメグルミンの7MPI。外部リムは、この非常に初期のポスト コントロール間隔においてすら、良好に描写されないことに注意のこと。 図10C。20MPIであることを除いて、図10Bと同じ。中央に見られるいくつか の薬剤隔離を伴い、顕著な初期の全体のコントラストの減衰は、腫瘍の領域をほ とんど還流(嚢胞性)しなかった(身体部位における画像形成用に用いられると き、Gd:DTPAについて代表的に報告されるように)ことに注意のこと。 図10D。40MPIであることを除いて、図10Cと同じ。増強がほとんどバックグ ラウンドレベルに戻っていることに注意のこと。 図10E。60MPIであることを除いて、図10Dと同じ。中央の嚢胞性領域を除い て、残余のコンストラストの減少はない。 図11A、図11B、図11C、および図11Dは、0.155mmol/Kgの鉄(III)の用量で 、急性の90分の心筋梗塞(近位の左前下行性冠動脈の結紮)に続き、造影剤の注 入前、約90分間の再還流を伴うジャーマンシェパード犬に注射される、実施例2 および5におけるように調製されるフェリオキサミン:デルマタン硫酸選択的常 磁性造影剤の急速静脈内(i.v.)注射の前(プレ)および後(ポスト)の0.5テ スラにて実行されたT1重量化MRI ECG-ゲイティド(gated)心臓血管画像(TR/TE = 250/8)を示す。 図11A。プレコントラスト画像。 図11B。7MPI。フェリオキサミン:デルマタン硫酸剤による梗塞の強い増強 を示し、そして特に梗塞の境界−−推定上の周辺領域の境界を描写する。中央の より暗い領域−−推定上の不可逆中央梗塞領域に注意のこと。 図11C。上記の持続的な強い増強および領域を示す、20MPI。 図11D。40MPI。中央領域が詰まっていること、顕著な全体のコントラストの 減衰がないことを除いて、図11Cと同じ。注意:(1)0.155mmol/Kgでのフェリオ キサミン剤のみの注射は、検出可能な増強(画像は示していない)を与えない; (2)梗塞サイズおよび位置は、画像形成後、直ちに二重染色注入法により証明さ れる。 図12A、図12B、図12C、および図12Dは、AT-1前立腺腫瘍モデルを有するコ ペンハーゲンラットのMRI 4.7テスラT1-重量化画像(図9A、図9B、図9C、 図9D、図9E、図10A、図10B、図10C、図10D、および図10Eのように)を 示す。しかし、ラットに、凍結乾燥(対液体)形態のフェリオキサミン:デルマ タン硫酸選択性造影剤を静脈内注射する。そしてこの薬剤は、投与直前に0.415m mol/mL Fe(III)のより高い濃度に再構築され、そして1Kgあたり0.155mmolのFe( III)の通常の用量で投与される。 図12A。フェリオキサミン:デルマタン硫酸選択性造影剤についてのプレコン トラスト画像。 図12B。0.415mmol/mLのFe(III)濃度に水で再構築された凍結乾燥されたフェ リオキサミン:デルマタン硫酸の7MPI。腫瘍の全体の外部リムの非常に強い増 強に注意のこと。 図12C。20MPIであることを除いて、図12Bと同じ。外部リムの持続性の、非 常に強い増強および描写に注意のこと。 図12D。40MPIであることを除いて、図12Cと同じ。また明るく増強し始める 中央腫瘍に伴う外部リムの持続性の非常に強い増強に注意のこと。また、40分に おけるコントラストの減衰は、実質的に存在しないことに注意のこと。 図13A、図13B、図13C、図13Dは、AT-1前立腺腫瘍モデルを有するコペンハ ーゲンラットのMRI 4.7テスラT1-重量化画像(図12A、図12B、図12C、および 図12Dのように)を示す。しかし、ラットに、Gd(III):DTPA-Lys:デルマタン硫 酸選択性造影剤を、0.415mmol/mL Gd(III)に予め濃縮された液状形態で静脈内( i.v.)注射し、1Kgあたり0.155mmolのGd(III)の通常の用量で投与される。 図13A。Gd(III):DTPA-Lys:デルマタン硫酸選択性造影剤についてのプレコン トラスト画像。 図13B。0.415mmol/mLにおけるGd(III):DTPA-Lys:デルマタン硫酸選択性造影 剤の7MPI。全体の外部リムおよび中央の腫瘍の非常に強い増強に注意のこと。 これは、フェリオキサミンキレート(R1=1.5〜1.8[mmol.sec]-1)に比較してGd :DTPAキレート(R1=4.3[mmol.sec]-1)のより高い常磁性能力と一致する。 図13C。20MPIであることを除いて、図13Bと同じ。持続性の、非常に強い絶 対的に増強した外部リムに注意のこと。中央の血管アレイ(嚢胞性隔離から分化 されたように)のさらに強い増強もまた注意のこと。 図13D。40MPIであることを除いて、図13Cと同じ。フェリオキサミン:デル マタン硫酸に比較して、全ての領域で明るいままかより明るい絶対的な増強を除 いては、40分において全体の増強がまさに減衰し始める外部リムの持続的な増強 に注意のこと。 図14A、図14B、図14C、図14Dは、AT-1前立腺腫瘍モデルを有するコペンハ ーゲンラットのMRI 4.7テスラのT1-重量化画像(図13A、図13B、図13C、図13 Dのように)を示す。しかし、ラットに、フェリオキサミン選択性造影剤を静脈 内注射する。そして、ここでこの活性薬剤は、過硫酸化デルマタン硫酸に非共有 結合的に結合され、その薬剤は、凍結乾燥され、そして投与直前に0.332mmol/mL Fe(III)の濃度に水で再構築され、そして1Kgあたり0.155mmolのFe(III)の通常 の用量で投与される。 図14A。プレコントラスト。 図14B。7MPI。 図14C。20MPI。 図14D。天然のデルマタン硫酸(上記)に結合したフェリオキサミンに比例し て、すべての時間において腫瘍リムのわずかに大きい増強および血管アレイのよ り大きい解像力との一致に注意すること。 図15A、図15B、図15C、および図15Dは、AT-1前立腺腫瘍モデルを有するコ ペンハーゲンラットのMRI 4.7テスラT1-重量画像(図13A、図13B、図13C、お よび図13Dのように)を示す。しかし、フェリオキサミン選択性造影剤(ここで 、活性物質は過剰硫酸化コンドロイチン硫酸に非共有結合する)をラットに静脈 内注射する。そしてこの薬剤は、凍結乾燥され、水で投与直前に0.332mmol/mL F e(III)の濃度に再構築され、そして1Kgあたり0.155mmolのFe(III)の通常の用量 で投与される。 図15A。プレコントラスト。 図15B。7MPI。 図15C。20MPI。 図15D。40MPI。天然のデルマタン硫酸(上記)に結合したフェリオキサミン に比例する、7MPIでの腫瘍縁の中程度により大きい増強および血管アレイのより 大きい解像度ならびに2つのより遅い時間でのわずかに大きい増強に注意のこと 。 図16A、図16B、図16C、および図16Dは、AT-1前立腺腫瘍モデルを有するコ ペンハーゲンラットのMRI 4.7テスラT1-重量画像(図13A、図13B、図13C、図 および13Dのような)を示す。しかし、フェリオキサミン選択的造影剤(ここで 、活性物質は非抗凝固剤GAG、ヘパラン硫酸に非共有的に結合する)をラットにi .v.注射している。この薬剤は、凍結乾燥され、そして投与の直前に0.332mmol/m L Fe(III)の濃度に水で再構成され、そして1Kgあたり0.155mmolのFe(III)の通 常用量で投与される。 図16A。プレコントラスト。 図16B。7MPI。 図16C。20MPI。 図16D。40MPI。本質的に他のGAGキャリアの全てにより達成される分化縁(di fferential rim)増強に比例する、実際の全てのポストコントラスト時間におけ る外側縁および中央腫瘍の非常に均質な増強に注意のこと。この特性は、特定の 診断への適用および/または治療への適用において有用であり得る。 図17Aは、ガドリニウムジエチレントリアミンペンタアセテート(Gd:DTPA) のコントロール赤外(IR)スペクトルである(実施例21を参照のこと)。 図17Bは、N-メチル-1,3-プロパンジアミン(MPD)のコントロールIRスペクト ルである(実施例21を参照のこと)。 図17Cは、個々の化学成分であるGd:DTPAおよびMPD(1:1モル比)の混合(お よび乾燥)溶液のコントロールIRスペクトルである。 図17Dは、1:1モル比でDTPA(実施例21に記載されているような)に共有結合 しているMPDの実験的IRスペクトルである。波数1400における顕著な(signature )ピークの高さおよび分離の変化、および波数3300〜3600におけるより広い拡張 バンドの高さおよび配置の変化(それは、共有結合形成を示す)に注意のこと。 図18Aは、画像形成の時間における腫瘍直径が1.0cm〜2.5cmの間になるように 、前もって肝臓に接種された同系の胸部腺ガンを有するフィッシャー344雌のラ ットの肝臓領域のT2重量MRIスカウト画像(TR/RE=2100/85)を示し、この画像は 、T-1重量シリーズの画像(下に示す)を実行する直前に、1.0テスラにおいて得 られている。このT2画像は、2つの腫瘍小結節(肝臓右後葉(right posterior l iver))および1つの腫瘍浸潤物(中央肝臓領域)のおおよその位置を同定する ために実行され、全ての腫瘍の成長は、荒い視覚検査による検死において確認さ れる。 図18B、図18C、図18D、図18E、および図18Fは、実施例21および22のよう に調製され、そして画像形成の時間における腫瘍の直径が1.0cm〜2.5cmの間であ るように、前もって肝臓に接種された同系の胸部腺ガンを有するフィッシャー34 4雌ラットに実施例25に従って0.155mmol/Kgの用量で注射されたGd:MPD-DTPA:デ ルマタン硫酸選択的造影剤の静脈内(i.v.)注射の前(プレコントラスト)およ び注射後の種々の時間(ポストコントラスト、MPI)において、1.0テスラで実行 されたT-1重量画像(TR/TR=800/45)を示す。 図18B。肝臓のプレコントラスト画像(腫瘍は顕著ではない) 図18C。T1肝臓画像7MPI、Gd:MPD-DTPA:デルマタン硫酸選択的造影剤(0.155 mmol/Kg)。T2重量スカウト画像(図18A)により示されるのと同じ位置(しか し腫瘍縁(margin)のかなり良好な解像度および腫瘍縁においてより高いコント ラストグラジエントを有する)において、2つの固形腫瘍小結節(肝臓右後葉) および1つの不規則な腫瘍浸潤物(中央肝臓領域)の非常に強いコントラスト増 強を示す。小さいサイズの腫瘍小結節および中央腫瘍浸潤物の改善された解像度 に注意のこと。これらの両方は、T2画像形成人工物、すなわち実際の腫瘍縁(ma rgin)の外部の水の付加的なリム(rim)(コロナ(corona))(これは、T2パルスモ ードでは見られるが、好ましいT1モードでは見られない)がT1モードに存在しな いことに起因する。 図18Dおよび図18E。20MPIおよび40MPI、Gd:MPD-DTPA:デルマタン硫酸選択的 造影剤(0.155mmol/Kg)におけるT1肝臓画像。これは、2つの固形腫瘍小結節( 肝臓右後葉)および1つの不規則な腫瘍浸潤物(中央肝臓領域)の連続した非常 に顕著なコントラスト増強を示し、連続した非常に高度に分画された腫瘍縁を伴 い、そして本質的にコントラスト減衰を伴わない。 図18F。20MPIおよび40MPIにおけるT1肝臓画像。これは、2つの固形腫瘍小結 節(肝臓右後葉)および1つの不規則な腫瘍浸潤物(中央肝臓領域)の連続した 非常に顕著なコントラスト増強を示し、40MPIにおける腫瘍縁のシャープネスの 非常にわずかな減衰、2つの固形腫瘍小結節(肝臓右後葉)における腫瘍コント ラスト強度の非常に小さい減少(減退)、腫瘍浸潤物(中央肝臓領域)のさらな る輝度増加、および周りの関係のない肝臓の非常にわずかなバックグラウンドの 輝度増加を伴う。 図19A、図19B、図19C、図19D、および図19Eは、前もって調製された皮膚 嚢に接種された同系のAT-1前立腺ガン[Hahnら、(1993)]を有し、そして1.0〜2.5 cmの直径において画像形成されたコペンハーゲンラットの4.7テスラのT1-重量画 像を示す。 図19A。表面コイルが用いられ、全身コイルは用いられないために、腫瘍およ び表層の背中の脂肪および背筋のみを示す、Gd:MPD-DTPA:デルマタン硫酸選択的 造影剤に対するプレコントラスト画像。 図19B。ポストコントラスト画像、7MPI i.v.のGd:MPD-DTPA:デルマタン硫酸 選択的造影剤、液体形態。全体の腫瘍塊の極度に強い増強および腫瘍とその下に ある正常組織との間の境界における極度に強いグラジエント(右の画像)に注意 のこと。 図19C。ポストコントラスト画像、20MPI i.v.のGd:MPD-DTPA:デルマタン硫酸 選択的造影剤、液体形態。全体の腫瘍塊の極度に強い増強および腫瘍とその下に ある正常組織との間の境界における極度に強いコントラストグラジエントに注意 のこと。コントラストは、中央腫瘍領域においてわずかに減少し、その結果、こ こでは腫瘍新生血管アレイは、非常に良好に視覚化されている。 図19Dおよび図19E。Gd:MPD-DTPA:デルマタン硫酸選択的コントラスト剤(液体 形態)のコントラスト後の画像(40MPIおよび60MPI)。腫瘍のなお非常に強い増 強、特に腫瘍とその下にある組織との間の結合において非常に強いコントラスト 勾配が維持されていることに注目せよ。中心の腫瘍と外側の縁部(画像左側、動 物から離れて)におけるコントラスト強度は、明らかにこのような非常に強力な Gd:MPD-DTPA:デルマタン硫酸の局所高濃度[R1=7.8(mmol.sec)-1]のこれらの領域 における進行性腫瘍の蓄積のために、適度に減少し、T2*効果が、中心および外 側腫瘍領域の競合的な暗さを生じ始める(画像左側、実施例26もまた参照のこと )。基底縁部(画像右側)は、比較的このT2*暗さ人工物から保護されており、 これはこの基底部で血漿中へのこの薬剤のより速い逆拡散による。従って、適度 により少ない用量が示される。 図20は、MRI画像形成完了直後60MPIで取り除かれ、上記ならびに実施例26およ び図6および図7のように新しく凍結し、切断し、そして染色した腫瘍組織を用 いた、AT-1前立腺ガン(Copenhagenラット由来)の特定の組織化学染色(マイク ロウェーブ増大プルシアンブルー金属イオン染色)を示す。以下のような、Gd(I II)金属イオンに対する選択的染色陽性に注目のこと:(a)ほとんど全ての 腫瘍組織内(腫瘍細胞内部位)で非常に強い陽性;(b)腫瘍細胞核で強い陽性-- 多くの腫瘍細胞であるがすべての腫瘍細胞ではない(例えば、画像左側で、グリ ッドマーカー「9」の下にある腫瘍細胞、およびグリッドマーカー「10」のすぐ 左側の腫瘍細胞を参照のこと);(c)中程度に陽性の新生血管形成内皮細胞(例 えば、画像上部のグリッドマーカー「8」のすぐ上側--「鉄道線路(railroad t rack)」として現れる:およびグリッドマーカー「2」のすぐ下側を参照のこと );および(d)内皮下および細胞外マトリックス部位(=腫瘍細胞と内皮リボン との間の空間)における弱い陽性から陰性。細胞外マトリックスの低い60分染色 は、以下の(a)または(b)のいずれか、あるいはその両方を生じ得る:(a)60分で の金属イオンのより拡散した分布(図6および図7Aにおける7分に対して)、( それらのより小さい光学的染色核のために)視覚化がより困難である拡散金属イ オン;あるいは(b)最初に局在化した金属の一部分の血漿逆拡散。これらの、腫 瘍内皮、腫瘍マトリックス、腫瘍細胞固有および腫瘍細胞核における金属イオン 陽性の発見は、選択的に局在化するMRI剤および放射性核種診断剤および放射性 核種治療剤、そして実際には、他のタイプの活性物質に対する基礎を提供する。 図21A。5mg/Kgのドキソルビシン:DS(実質的に精製されたデルマタン硫酸と 組み合わせたドキソルビシン、435型、Opocrin)の60:40の重量比(ドキソルビ シン:デルマタン硫酸)での静脈内注射の3時間後の宿主ラット(Copenhagen染 色、同系の)から切り取られた、前立腺ガン(直径約4cmの腫瘍の外側2/3)の 凍結した8-ミクロンの厚さの切片、およびローダミン型フィルターを用いて蛍 光顕微鏡観察を行い、ドキソルビシン薬剤物質の直接蛍光を誘発した(実施例29 もまた参照のこと)。組織切片中で、比較的密なシート内にパッケージングされ るほとんど全ての腫瘍細胞において、非常に明るい、直接薬剤蛍光に注目のこと 。これは、ドキソルビシン薬剤物質の高い腫瘍細胞内在化を示す。内皮細胞質お よび核の陽性(内皮、ならびに腫瘍細胞固有がドキソルビシン:DS(しかし、標 準的なドキソルビシンではない--以下を参照のこと)の標的を構成することを示 す)もまた注目せよ。 図21B。図21Aにおける腫瘍と同じであるが、内皮茎周辺に位置し、そして配置 される腫瘍細胞のより緩慢なクラスターを有する領域部分(subregion)におけ る腫瘍切片(画像を横切って水平に配向)。ほとんど全ての細胞の非常に明るい 染色、そして核部位ならびに腫瘍細胞細胞質に局在化したドキソルビシンの著し く明るい蛍光に注目せよ。また、内皮細胞および内皮細胞核の強い蛍光にも注目 せよ。 図21C。同じ腫瘍の型および大きさであるが、異なるCopenhagenラット(5mg/K gの標準ドキソルビシン(Adriamycin PFS液体)の静脈内注射の3時間後に屠殺 された)由来の切片。右上側における細胞の密なシートおよび左下側における緩 慢なクラスターに注目せよ--これらは全て、著しく低い蛍光(腫瘍および細胞内 の薬剤レベル全体を示す)、ならびに大きな腫瘍微小血管(画像中央)の中、お よびその周囲における蛍光の一般的な欠乏を示し、そして腫瘍細胞核における同 定可能な蛍光を示さない。後者の発見は、薬剤作用の鍵となる細胞内部位および 標的(すなわち細胞核および核DNA)にてより低い薬剤レベルであることを強く 暗示する。 好ましい実施態様の説明 本発明は、内皮結合物質、特にデルマタン硫酸を含む、無毒性の、生分解性小 分子、粒子またはミクロスフェア(約0.2〜100マイクロメーター(μm)未満の 大きさ)およびミクロ凝集体(1〜200ナノメーター(nm))を包含する。これ らの物質は、試験齧歯類動物に粒子を静脈内注射したときに以下の連続的な段階 を誘発する:1)内皮生付着;2)この物質の速い(2分)内皮被覆(部分的ま たは全体);3)微小血管を横切る、インタクトな薬剤キャリア粒子の促進され た(加速された)組織区画内への移動;(注射の10分〜20分以内で大部分が完了 する);および4)被覆キャリアのミクロスフェア製剤(インビボでの標的組織 (病巣)内の薬剤の制御された生体利用性に相関することが知られている)から の、薬剤の遅延した放出。 本明細書中で示す実施例は、正常組織および疾患組織における、効率的な非磁 性薬剤局在化に対する製剤キャリアとして作用する物質の組成物を包含する。こ の組成物は、本明細書に記載される特定のクラスのデルマタン硫酸(身体中の正 常内皮上に存在する、相補的なヘパリンおよびヘパラン硫酸に結合する)を含む ミクロスフェアまたはナノスフェアを含む。 この材料が複数の内皮結合を行い、かつ速い内皮被覆を誘発し、そして第1の 微小血管床の会合、あるいは潜在的に(提案されたような)半選択的に系統的な 静脈内投与後の疾患の病巣でのいずれかにおいて、促進されたマクロ分子、ミク ロ凝集体およびミクロ粒子の血管外遊出が起こることが、インビボで以前に認識 および示されていなければ、本発明は、任意の目下提案される材料からのミクロ キャリアマトリックス製剤を包含する先行技術によって制限されることを考慮し ない。 内皮被覆キャリアは、製剤され得、そして乾燥状態または流動体状態のいずれ かで蓄えられ、そして、例えば、薬学的に受容可能な適切な安定化剤、浸透剤、 着色剤、着香剤、およびこれらを血管内および空洞内注射に対して適切にする生 理的溶液が添加され得る。本発明は、外部の体関門(例えば、胃腸管、口腔、鼻 、直腸、嚢または膣粘膜;皮膚、角膜または強膜)を横切る効率的な第1段階輸 送に関して発展させる、任意の未来のデバイス(以下を参照のこと)の血管標的 期への最も特定の適用を考察する。 本開示は、表面付着特性を有するマイクロカプセル化スフェアーを含む薬剤キ ャリアが、内皮生付着によって、および誘起された内皮間移動によって組織内、 組織間質に選択的に取り込まれたことを示す。本出願は、さらに、このようなキ ャリアによって制御される薬剤が、選択された標的組織(例えば、肺)中に、薬 剤キャリアの堆積に正確に比例して堆積されることを示す。今、さらに、可溶性 の薬剤-キャリア複合体(ならびに形式的なマイクロカプセル化薬剤)が、薬剤 だけが取り込まれない条件下で、薬剤の匹敵する組織取り込みを与えることが確 立される。今、さらに、同一および同様のキャリアが、肺、胃腸管および嚢にお ける上皮間経路によって取り込まれることが確立される。最後に、同一および同 様のキャリアが、肺静脈感染の腫瘍および病巣において、選択的な病巣の濃度を 経験することが確立される。 本出願により確立される薬物キャリア技術のユニークな局面は、これらの新規 なキャリアが、特に薬物が塞栓を起こさない(3〜4μm未満)キャリアにより 制御される場合に、薬物の高効率の組織取り込みおよび局在化を付与することで ある。キャリアは、好ましくは500nm未満、より好ましくは約250nm未満の塞栓を 起こさないサイズである。他のユニークな特徴は、これらのキャリアがa)水溶 性、生体適合性および生分解性の物質から製剤化され、そしてb)疎水性のキャ リア(例えば、リポソーム)には不可能な様式で、組織間質(および病変ゲル) 全体に広範囲に浸透することである。最後に、主要な実施態様のキャリアは、炭 水化物-炭水化物結合に基づいて細胞取り込みの最初の部位(内皮および上皮細 胞)と相互作用し、そしてこれらは、多価結合を生じるような様式でそのような 相互作用をし、このことがキャリアおよびキャリアによって制御された薬物の両 方の誘導された活性内皮(または上皮)包み込み(envelopment)および内皮貫 通(または上皮貫通)輸送に導く。これは、好ましくはトランスサイトーシス( transcytosis)(1つの内皮または外皮細胞を横切って起こるプロセス)を包含 するか、または包み込みを導くキャリアの内皮(上皮)移動過剰増殖を包含し得 る。 本発明の好ましい実施態様の実施において、薬物-キャリアカップルの活性血 管外遊出(または、上皮輸送)を誘導するために、細胞(または隣接するマトリ ックス物質)との多価結合が生じなければならない。ここで、このような輸送は 、被覆されていない(制御されない)粒子または薬物-キャリア複合体に関して 得られる輸送と比較して、著しく促進される;この促進は、塞栓を起こさない粒 子(複合体)ならびに塞栓を起こす粒子(複合体)の細胞貫通輸送が、微小血管 血流、および/または空洞流体流、気流、または腸流(これらは、それぞれ微小 血管、膀胱、肺、腸あるいは他の身体空洞において)のインビボ条件下で、内皮 /上皮接触の12分以内(代表的には5分未満)で完了する程度である。 キャリアは、薬物の複数(少なくとも2つ)の分子を、天然に輸送される単純 なホルモン、タンパク質、ペプチド、および2つの低分子量薬物のハイブリッド 結合体と区別するために、これらの分子の送達を制御しなければならない。 好ましい実施態様はデルマタン硫酸の表面被覆について記載するが、別のキャ リア(ならびに、表面被覆剤および薬物-複合体化薬剤)、例えば、デルマタン 硫酸フラグメント、ヘパリンフラグメント、トリドデシルメチルアンモニウムク ロライドヘパリン(以下、TDMACヘパリンと呼ぶ)、および他のグリコサミノグ リカン(GAG)、ならびに好ましくは、9%(w/w)までのイオウ含量を有し、か つ選択的にオリゴサッカライドの過剰硫酸化されている、新たなクラスのデルマ タン硫酸もまた、構成的でかつ誘導されたヘパリン補因子IIとの結合に役立つ。 デルマタン硫酸の8〜12単位フラグメントは、ヘパリン補因子IIを活性化するこ となくこれに結合する。天然ヘパリンと異なり、デルマタン硫酸もその8〜12単 位フラグメントも、構成的内皮表面凝固因子(抗トロンビンIII)を阻害しない 。このことはまた、ヘパリンのより短い半合成フラグメントに関しても事実であ る。従って、デルマタン硫酸ならびにヘパリンおよびデルマタン硫酸の両方の短 いフラグメントは、天然ヘパリンが有するより、いっそう低い抗凝固活性を有す ると予見される。(ここで、天然ヘパリンが薬物のミクロスフェアおよび複合体 に組み込まれる場合、天然ヘパリンの最小の抗凝固活性は、この点ではなお受容 可能に低い。) 内皮取り込みは、新しい物理的製剤、すなわち、デルマタン硫酸とドキソルビ シン(抗腫瘍薬物)との間の巨大分子複合体に関して記載される。本出願におい て、ドキソルビシンは、デルマタン硫酸のナトリウム塩形態(好ましくは)との イオン対結合または複合体化を促進するために、好ましくはドキソルビシンHCl として提供されることが理解される。従って、本開示の薬物キャリア組成物中の 活性薬剤を記載する場合、ドキソルビシンおよびドキソルビシンHClは、互換可 能に用いられる。この薬剤とキャリアとの複合体の選択的な高効率の取り込みは 、本出願において、複合体化された薬剤の投与に続いて示される。デルマタン硫 酸-ドキソルビシンによる内皮傷害が存在しないこともまた示される。この新規 な結果は、デルマタン硫酸および関連するキット(デバイスとして)を使用する 、既存の薬物の再製剤化に関する原理を確立した。再製剤化は、薬物の投与直前 に、病院の薬剤師によって現場で行われ得る。以下のように、この新しいアプロ ーチは、塞栓を起こさないキャリアによって制御される薬物の限局された組織( 病変)取り込みを可能にし得る: a)肺(高効率の送達)および全身性の病変部位(中程度の効率の送達)への 静脈内投与による;あるいは、 b)肝臓、腎臓、脳、骨盤、四肢および他の身体部位(高効率の送達)への選 択的動脈灌流による。 本出願は、これらの親水性の薬物キャリアの二次的な組織浸透が、デルマタン 硫酸で被覆されたミクロスフェアについての正常な標的組織(間質、リンパ性お よび上皮の)で起こることを記載する。本出願において、さらなる実施例を示し 、脂質ミクロエマルジョン、リポソームおよび他の疎水性キャリアについての状 況と異なり、この親水性スフェアは、腫瘍の間質および自然発症肺炎の病変ゲル を通って、広範囲に浸透し、これらの病変の外側の広がった縁部および内部壊死 コアの両方に到達するという、一般的な原理を確立する。これは、改良された病 変侵入、薬物キャリアの細胞(微生物)接近および取り込み、ならびにこれらの トラップされた(制御された)薬物に関する新しい原理を提供する。これは、隔 離された部位に存在する腫瘍細胞および微生物への改良された薬物接近を可能に すると予見される。 本発明は、以下のような物質の新たなエントラップメント(entrapment)を記 載する: a)ドキソルビシンHCl;および b)デルマタン硫酸およびその誘導体での被覆になじみ易い他の抗腫瘍性薬物 (例えば、タキソール、ビンクリスチン、またはペプチド腫瘍薬剤)。 本発明は、内部薬物ナノ粒子、ナノエマルジョン、または内部薬物エマルジョ ンの製剤およびエントラップメントのための他の内部でトラップされ、制御され た放出サブカプセル、複合体もしくは薬剤を調製するための賦形剤として、さら なる界面活性剤を使用する製剤を包含する。このような界面活性剤は、以下を包 含する: a)好ましくは、デオキシコール酸ナトリウム; b)あるいは、安定な薬物エマルジョンの製剤に必要とされる、コレステロー ル、TWEEN 80、両性イオン界面活性剤、または他の生体適合性非イオン性界面活 性剤、ポリ硫酸化界面活性剤、もしくは正に荷電した界面活性剤。 本発明は、ガン(および薬物)が、記載の技術の使用によって改良された様式 で、潜在的に治療(および局在化)され得ることを教示する。本出願において示 される、生体付着性キャリアは、毒性の高い薬物(特定の抗腫瘍薬物);高度に 不安定な薬物;その大きな分子サイズあるいは体内に散在する競合レセプターの 存在のために、不適切な生体内分布または乏しい組織接近を経験する薬剤;およ び抗付着性薬物(ガン細胞転移の予防、アテローム性硬化症の防御、ならびに血 管内皮への白血球および血小板の付着の阻害のためのデポ製剤として)の送達に 好ましいと予見される。 本発明は、マトリックスを安定化し、そして薬物の放出を制御するためのさら なる方法の使用を包含する。これらは、濃稠化剤(例えば、ポリ乳酸およびポリ グリコール酸、ポリアミノ酸、ポリ-L-リジン、ポリエチレンイミン、グリセロ ール、ポリグリセロールまたはポリアルコール(加熱または化学反応を用いて、 あるいは用いることなく)、ポリエチレンオキシド、生分解性ポロクサマーまた はポロクサミン(poloxamine)(プルロニック(pluronic)またはテトロニック (tetronic))、ポリ-COOH化合物(ポリカルボール(polycarbol)、あるいは ポリアミン)の添加を包含する。 マイクロ粒子製剤のさらなる方法は、(特に、大規模な製造の目的のために) 以下の方法を含むものとして示される:好ましくは、1個(および/または同軸 )の、超音波処理または気流破砕の微細孔口(単孔または多孔)を通したマトリ ックス(および/または表面)成分の押出し;あるいは、複合化した(hybrid)均 一化−噴霧乾燥装置を用いるエアロゾル化。 本発明は、相乳化、および同時にマトリックス、表面および/または捕捉材料 結晶化させるために用いられる溶媒(好ましくは、ヘキサン;あるいは、エタノ ールまたはメタノール)を抽出するさらなる方法を含む。 最終(またはその前の)調製物の滅菌化(および/または粒子の分粒)のさら なる方法は、好ましくは、熱安定性薬剤については、120℃で10〜20分間の加熱 滅菌;好ましくは、熱に不安定な薬剤については、錯体およびナノ粒子のサブミ クロン濾過;そして、0.22μmより大きい粒子の放射線照射;あるいは、超音波 処理を含む。 本発明の多くの革新的な教示を、本発明の好ましい実施態様に特に関連して記 載する。ここで、これらの革新的な教示は、部位での最適な空間的および動力学 的プロフィールに従った常磁性金属キレートの部位選択的な局在化および部位で の持続した保持により、インビボT1タイプのMRI画像コントラスト増強の特 定の場面へ有利に適用される。その一方で、同時に、非局在化した用量部分のク リアランスを増強し、そしてその毒性を最小化する。しかし、この主要な実施態 様は本明細書中の革新的な教示の多くの有利な使用の一例に過ぎないと理解すべ きである。例えば、本明細書中に開示する種々のタイプの革新的な組成物および 方法は、放射性核種画像形成剤、X線コントラスト剤、超音波音響画像増強剤、 および、金属キレートの部位送達および内在性体内金属のインサイチュキレート 化に基づく広範囲の治療剤を選択的に局在化させ、そしてそれらのクリアランス を増強させるために、代替的に使用され得る。本明細書中に含まれる治療剤およ び使用に対して特に目的とするのは、腫瘍治療、心臓血管梗塞、再狭窄、アテロ ーム硬化症、急性血栓症、微小血管疾患、炎症、ならびに発症および進展の一部 として、本明細書中に記載の新規な教示、組成物および使用により結合、癒着、 転移および/または転形しやすい血管成分を有する他の任意の組織疾患において 有用な活性物質および指示体である。従って、多数のさらなる組成物および使用 が本発明により一義的に実施可能であることは当業者には明らかである。以下の 実施例を、本発明の好ましい実施態様、MRIコントラスト増強におけるその使 用を例示するために示す。これらの実施例は、純粋に例示的であり、そして本発 明のすべての範囲をいかなる点においても限定しない。 本発明は、詳細には、磁気共鳴画像形成のための新規なコントラスト剤の調製 および利用を記載する。これらの新規なコントラスト剤は、金属原子錯体と区別 される常磁性金属キレートからなる。ここで、本明細書中で開示するキレートは 、グリコサミノグリカン(GAG)に結合する。金属錯体のGAGへの結合は、静電的相 互作用(イオン対形成の)、水素結合、ファンデルワールス相互作用、共有結合 、またはこれらの相互作用の任意の組み合わせの形態を取り得るが、これらに限 定されない。これらの金属錯体−グリコサミノグリカン製剤の非経口投与後、本 明細書中に記載の技術は生体適合性キャリア分子を利用して、会合した生物学的 活性物質を血管の傷害部位に送達する。 本発明は、実質的に改善されたMRI画像およびスペクトル増強組成物および 方法を提供する。これらにより、腫瘍、心臓血管疾患、および、血管または内皮 の接着性成分を有する他の疾患を検出するためのMRIハードウェアシステムの 能力が大きく増強する。これらの改善は、以下により、本発明において達成され る。すなわち、キレート化した常磁性金属イオンを目的の組織部位に選択的に導 入し、部位内に存在する水プロトンまたは他の拡散性の核種(これらの核種は、 定磁場および勾配磁場による配向、および適当な共鳴周波数の無線周波数場によ るパルス再配向を受けやすい)のT1タイプの常磁性緩和の選択的(局所的)な 変調を誘導し、従って、画像コントラスト増強またはスペクトル増強のいずれか の形態で、誘導された磁気共鳴シグナルの検出可能な変調が生じる。 従来の開示(Ranney:米国特許出願第07/880,660号(1992年5月8日出願)、 米国特許出願第07/803,595号(1992年4月3日出願)、および米国特許出願第07 /642,033号(1991年1月1日出願))は、以下を必要とする磁気物質の結合に関 する:(a)最も強力な単金属イオンであるガドリニウム(III)の磁気能より大きい 磁気能;(b)本明細書中に開示する架橋配位子が安定にキレート化した金属イオ ンよりも、化学的および物理的不安定性のより高い度合いを有する非架橋配位子 により安定化された分子内結合した多原子の金属原子の錯体;および(c)常磁性 金属キレーター活性物質上の唯一の1価のカチオン電荷について本発明により開 示される要件に対して、アニオン性キャリアへの結合のための「超常磁性」活性 物質上での2価のカチオン電荷。MRI使用に関して、金属キレーターはまた、 適切な常磁性金属イオン(例えば、好ましくは、鉄(III)またはガドリニウム(II I))を含有するが、しかし、特定の他の診断および治療の組成物および使用に関 しては、本明細書中に開示する金属キレーターは、適切な金属イオンを含有して も、またはこれを避けてもよいことが理解される。本発明の好ましいMRI適用 に関して、塩基性金属キレーターおよび処方pHにおいて親電子性を有する金属 キレーターが好ましい。例えば、フェリオキサミン(ferrioxamine)(Crumbliss 、1991)、ポリアミノカルボキシレートキレーターの塩基性またはアミン誘導体 、ジエチレントリアミンペンタアセテート(DTPA)、および大環状キレーター、1, 4,7,10−テトラアザシクロドデカン-N,N',N",N"'−テトラアセテート(DOTA)の塩 基性またはアミン誘導体(Liら、1993;Brechbielら、1986)。特定の場合にお いて、そしてこれらの活性物質および関連した活性物質に結合する特定の強力な キャリアにより部位局在化が強調され得るので、常磁性金属イオンの固有能(イ ンビトロでの常磁性R1)は最適な部位局在化画像コントラストまたはスペクト ル増強の効果を得るのに決定的でなくてもよい。従って、本発明は、塩基性金属 キレート、フェリオキサミン(これは、キレート化したFe(III)イオンにより、 約1.6〜1.8[mmol.sec]-1の能力またはR1緩和を有する)の明確なT1画像コン トラスト効果を開示する。あるいは、Gd(III)の塩基性金属キレートは、特定の (しかし、すべてではない)インビボの条件下で、以下のことが予想され得る。 すなわち、DTPAによりキレート化された場合、約4.0〜4.3[mmol.sec]-1というそ のより大きなインビトロR1に起因して潜在的により大きな緩和を有すること、 そして、DOTAによりキレート化された場合、潜在的に適度に高くなること(Gera ldesら、1985)、そしてGd(III)が特定のDTPA誘導体にキレート化する場合、 R1が7.5[mmol.sec]-1以上となる程度に高いこと。この誘導体は、好ましいDTP A−アミンおよびDTPA−塩基性誘導体の群の1つの好ましい実施態様としてN-メ チル-1,3-プロパンジアミン−DTPAを含む。これらは、(a)水の拡散および緩和を DTPA以上に加速させ、そして(b)酸性のサッカライド(好ましくは、グリコサミ ノグリカンを含む)に非共有結合的に結合し得る。あるいは、金属イオンは、好 ましくは、2価または3価のカチオン(マンガン、クロムおよびジスプロシウム )を含み得る;そしてやや好ましいものとして、銅、ニッケル、エルビウム、ユ ーロピウムおよびホルミウムのカチオンを含み得る。 本発明の好ましいキレーターは、上記に開示する強い常磁性金属イオンに対し て少なくとも1014の形成定数を有するキレーターを含み、そして塩基性またはカ チオン性の基を含む。これらのキレーターは、好ましくは、フェリオキサミン、 あるいはDOTA、DTPA、ポルフィン、ポルフィリン、サプフィリンまたはテキサフ ィリンの塩基性またはアミン誘導体を含む。これらは、好ましくはFe(III)とキ レートし得、そして最も好ましくはGd(III)とキレートし得、そして、基本的に はイオン対(静電的)手段により、酸性キャリアの酸性基に結合し得る。例えば 、特定のテキサフィリンは拡張した巨大環を有し、これは、特定の場合、Gd(III )と安定的にキレートし得る(Sesslerら、'065;Sesslerら、'720;Sesslerら、 ' 498、本明細書中で参考として援用される)。テキサフィリンおよびサプフィリ ンは本発明に例示されていないが、上記の引用文献から、そして本明細書中に開 示し、かつ例示したFe(III)キレーター(5,10,15,20-テトラキス(1-メチル-4- ピリジル)-21,23-ポルフィン)から、以下のことは当業者には明らかである:関 連したテキサフィリンおよびサプフィリンならびにそれらの塩基性、カチオン性 およびアミン誘導体、ならびに本明細書中に開示するポルフィン誘導体およびそ のアナログおよび塩基性、カチオン性およびアミン誘導体が、本発明の開示およ び教示下に含まれ、そして本明細書中に開示する酸性キャリアとの組み合わせで 使用され得る。特に、(a)金属キレートの常磁性能;(b)酸性キャリアに対する結 合安定性;および(c)製剤適合性;および(d)インビボでの生体適合性およびクリ アランスについて相互に考慮される。親水性のキレーターおよびキャリアは、通 常(しかし、常にではない)、好適である。これは、それらの典型的な適した製 剤特性(凝集しないこと)、生体分布特性(局在化過程中で疎水性血漿および細 胞膜構成物に対して全体的に結合しないこと);ならびにクリアランスおよび毒 性の優位性のためである。あるいは、キレーターは、ヒドロキサメート、フェリ クローム、エンテロバクチン、フェリミコバクチン、フェリクリシン、およびそ れらの塩基性またはアミン誘導体を含み得る。これらのすべての誘導体は、上記 の元のキレーターの下に包含されるように定義される。 好ましいキャリアは、製剤のために使用されるpHにおいて定義されたアニオ ン性またはカチオン性の基を含有または含む、モノマー、オリゴマー、およびポ リマー状の物質を含む。これらは、典型的には、カルボン酸基、およびより好ま しくは、リン酸基のより強い酸性基、そして最も好ましくは、硫酸基を含有また は含む。好ましいキャリアは、以下のものに限定されないが、細菌または半合成 起源の典型的な、酸性サッカライド、オリゴサッカライド、ポリサッカライド、 グリコサミノグリカンまたはスルファトイド(sulfatoid)、あるいはこれらの物 質の誘導体、修飾体またはフラグメントを含む。ここで定義されたこれらのすべ ては、上記の元の物質および範疇の名称の下に包含される。従って、好ましいキ ャリアは、以下を含む:ヘパリン、脱硫酸化ヘパリン、グリシン結合ヘパリン、 ヘパリン硫酸、デルマタン硫酸、コンドロイチン硫酸、ペントサンポリ硫酸、お よび硫酸化スタロース(スクロースオクタスルフェートを含む)、ならびにそれ らの任意の誘導体、修飾体、または修飾形態。最も好ましいものは、本明細書中 に記載の本質的に精製されたデルマタン硫酸である。典型的なMRI製剤および 使用に関してやや好ましいものとして、硫酸化シクロデキストリン、デキストラ ン硫酸、およびヒアルロン酸のキャリアが含まれる。しかし、これらのいずれも が、特定の特異的診断または治療の製剤および使用に特に適切であり得る。 報告および試験されたすべての場合において、酸性キャリアに対する塩基性の アミンキレーターの非共有的結合は、共有結合により生じる負荷量(payload)よ り著しく高い活性物質の負荷量をもたらす。例えば、好ましい塩基性キレーター (フェリオキサミンおよびGd(III)DTPA−リジン、および最も好ましくは、N-メ チル-1,3-プロパンジアミン−DTPA(N-MPD-DTPA))を、70%の重量比で酸性 のグリコサミノグリカンキャリアに結合する。別の共有結合の活性物質−キャリ ア結合物は、特定の場合において好適であり得、そしてMRI適用についてのそ の好ましい例が示される。 インビボで試験された本発明の特定の実施態様は、本明細書中に例示された以 下の好ましい実施態様を含むが、これらには限定されない:(a)デフェロキサミ ン(deferoxamine)、(b)フェリオキサミン、(c)Gd(III):DTPA−リジン、(d)N-メ チル-1,3-プロパンジアミン−DTPA、および(e)以下に例示されるように、最も好 ましくは非共有結合的手段により、およびまた好ましくは共有結合的手段により 、酸性のグリコサミノグリカンに結合した他の塩基性金属キレート。この酸性の グリコサミノグリカンは、好ましくはデルマタン硫酸(本質的には、9%(w/w) までのイオウ含有量を有し、そして選択的なオリゴサッカライドの過剰硫酸化( oversulfation)を伴う精製デルマタン硫酸)、ヘパラン硫酸およびヘパリンで ある。これらは、定義により、坑凝固活性を低減するか、あるいは改善された部 位結合、増強されたクリアランスまたは他の所望の製剤またはインビボの性質を 提供するために行われる過剰硫酸化および修飾を含むそれらの任意の誘導体また は修飾体を含む。しかし、特に、MRI造影剤投与を代表する、より高い用量で の低い毒性および最適な安全域の観点から好ましいキャリア物質は、好ましくは 0.7:1と1.8:1との間、最も好ましくは0.9:1と1.5:1との間、そして代表 的 には1:1の比の比較的低いSO3 -/COO-比を有し;そして好ましくは9%(w/w) 未満、最も好ましくは4%と7%(w/w)との間の、そして代表的には6.3〜6.4%( w/w)の比較的低いイオウ含有量をさらに有するデルマタン硫酸である。そしてま さに上記で使用される高用量の投与条件下での最も好ましいキャリア物質は、選 択されたオリゴサッカライド配列のみが過剰硫酸化されるが、分子全体が全体的 に過剰硫酸化されていない(上記の記載および定義のように)新規な特別のクラ スのデルマタン硫酸を含有する。本明細書の開示から当業者に明らかな代わりの 好ましい薬剤は、DTPAおよびDOTAのアルギニンおよびヒスチジンの塩基性誘導体 を誘導し得、そして、種々のテキサフィリン、サプフィリン、ポルフィン、ポル フィリン、EHPGのそのような誘導体もまた誘導し得、そして定義により、MRI 適用に関して最も好ましくは、それらのGd(III)およびFe(III)金属イオンを含有 し、そしてまた好ましくは、上記のように、それらの別の常磁性金属イオンキレ ートを含有する。 本発明において最も好ましく使用されるキャリア物質は、新規なクラスの本質 的に精製されたデルマタン硫酸である。これは、ウロン酸(L-イズロン酸)含有 量が富化され、そしてその主要なモノ硫酸化されたジサッカライドの配列(Ido- GalNAc4SO3)に加えて、さらに選択的に高い硫酸化度を有するオリゴサッカライ ドの配列によっても特徴付けられる。この配列は、過剰硫酸化されたサッカライ ド配列((IdoA2SO3-GalNAc4SO3)および(IdoAGalNAc4,6SO3))(ジサッカライド 分析により評価され、そして1Hおよび13C磁気共鳴スペクトルと一義的に相関 する)を含む。この精製デルマタン硫酸は、ヘパリンコファクターII活性が富化 される(好ましくは、220ユニット/mgより大きい)。しかし、第Xa因子および アンチトロンビンIII活性、ならびに全体の抗凝固活性は低く(USP抗凝固アッセ イによる標準的なヘパリンの、好ましくは10%未満、そして最も好ましくは5% 未満)、SO3 -/COO-比が低く(好ましくは0.7:1〜1.8:1の範囲、そして最も 好ましくは0.9:1〜1.5:1の範囲)、そしてイオウ含有量が低く(好ましくは 9%未満、そして最も好ましくは4%〜7%の範囲)、そして好ましくは10,000 と23,000ダルトンとの間、そして最も好ましくは13,000と19,000ダルトンとの間 の形式上の分子量を有する−この分子量範囲の下限は、静脈内投与後、キ ャリアが正常な器官の血管区域内に高度に保持されるためには、一般的に重要で ある。そして、この分子量範囲の上限は、疾患部位の効果的な結合および取込み に一般的に重要である一方、腎臓経路による非常に早い血中クリアランスをなお 生じる。これは、血液画像形成の低いバックグラウンド、および注入後早い時間 での低い身体残留を迅速に達成するために重要である。 前段落のデルマタン硫酸は、場合によっては、以下の方法により調製され得る :(a)動物の器官または組織(ウシ粘膜、ブタ皮膚または肺、そして特定の本発 明の使用に関して好ましくは、ウシ粘膜を含む)を粉砕し、そしてタンパク質を 除去するためにできる限り短時間、pH5〜7で、パパインを含むタンパク質分 解酵素を用いて処理する;(b)第四級アンモニウム基で官能基化された大きな網 目のスチレン−ジビニルベンゼンマトリックスを含み、そして0.3〜1.3mmの粒子 サイズ範囲を有する強アニオン(塩基性)交換樹脂に通す;(c)0.7と2.0との間 の重量モル濃度の中性塩溶液を用いて硫酸化ポリサッカライドを溶出する;(d) 2価または3価の金属(銅、鉄、およびカルシウム、そして好ましくは銅を含む )の低溶解性塩としてデルマタン硫酸を結晶化する;(e)キレックス100タイプ( Bio-Rad 143-5852)を含むカチオン交換樹脂を介してナトリウム塩に再変換する ;第四級アンモニウム基で官能基化された強塩基性アニオン交換樹脂におけるク ロマトグラフィーにより、過剰硫酸化されたオリゴサッカライド配列(上記)に ついて選択的に富化する。ここで、この樹脂は、代表的には、10ミクロン以下の 粒子サイズを有し、そして2〜8%の架橋を有する;(f)逆浸透により溶出液を 濃縮する;そして(g)得られる液体を凍結乾燥して、微細の白色粉末を形成する 。上記のデルマタン種の一例は(これは、本発明の範囲をいかなる点においても 限定することを意図しない)、記載されるように(Mascellaniら、WO 93/05074( 1993)、参考として本明細書中で援用される;Mascellaniら、(1994)、参考によ り本明細書中で援用される)、これらのデルマタン硫酸(スルフェート)の亜種 を含有する。デルマタン硫酸のこの亜種の最も好ましい例の1つは、Opocrin S. P.A.(Via Pacinotti,3 I-41040 Corlo Di Rormigine,Italy)により製造およ び供給されるタイプ435ウシ粘膜デルマタン硫酸(スルフェート)である。これ は、UV吸光度分析により、電荷抑制モレキュラーシーブのクロマトグラフィ ーにより決定される約17,500〜18,000ダルトンの形式上の分子量を有し、そして 約6.2〜6.6%(重量パーセント)のイオウ含有量を有する。一過剰硫酸化された サッカライド配列((IdoA2SO3-GalNAc4SO3)および(IdoAGalNAc4,6SO3))を含む 、高度の硫酸化を有する特定のオリゴサッカライド配列のこれらのデルマタン硫 酸における選択的な富化にも関わらず、この低いイオウ含有量が生じる。その富 化は、高いヘパリンコファクターII活性と相関する。 上記の2つの段落の記載において、(a)ウロン酸(L-イズロン酸)含有量およ び前記の2,4-二硫酸化ジサッカライド配列の富化は、(b)好ましくは、10,000〜2 3,000ダルトン、そして最も好ましくは13,000〜19,000ダルトンの範囲の分子量 、ならびに(c)代表的には、4.5〜7重量%の範囲内の低い全体のイオウ含有量に 対応する低いSO3 -/COO-比との組合せにより、以下のような驚くべきそして予想 されない利点と相関する:(a)例えば、腫瘍内皮細胞、腫瘍細胞外マトリックス および腫瘍細胞の迅速な疾患部位結合、局在化、取込みおよび深部への浸透のイ ンビボでの潜在力;および(b)誘導される血小板凝集、抗凝固および出血の低い 副作用−これらは、より高度に硫酸化され、および/またはより長い鎖(より大 きい分子量)のキャリアにより特徴的に誘導される。このキャリアは、硫酸化さ れ、過剰硫酸化され、および多硫酸化されたグリコサミノグリカン、ならびに天 然および合成の硫酸化され、過剰硫酸化され、そして多硫酸化されたポリサッカ ライドおよびスルファトイドを含む−最も詳細には、これらは、10%以上のイオ ウ含有量を有し、そして15〜145USPユニット/mg以上の範囲のUSPヘパリンタイ プ抗凝固活性を有するものである。 好ましいデルマタン硫酸(上記)および最も好ましい新しい特別なデルマタン 硫酸亜種(上記の特別なプロセスによって調製されるように、本質的に精製され る)は、部位選択的診断物質として、または薬物キャリア物質として用いられる 場合には、以前の、古いデルマタン硫酸(すなわち、(a)上記の特別な構造を持 たないもの;(b)上記の単離および精製プロセスから調製されないもの;または( c)そのような選択可能なプロセスから調製されないものであって、上記の好まし いオリゴサッカライド配列の匹敵するエンリッチメントおよび選択的硫酸化を与 えるもの)のすべてから明確に区別される。上記のように用いられる場合、こ れらの好ましい、本質的に精製されたデルマタン硫酸はまた、すべての前の古い デルマタン硫酸から、それらが構造的に違う点だけでなく、本質的に混入ヘパリ ン、ヘパラン硫酸およびヘパリノイド(正常の内皮に結合し、様々の度合いのイ ンビボ代謝を受け、そして急速でかつ完全な血中および身体クリアランスを妨害 する)がないという点でもまた、明確に区別される[Dawesら、(1989)、本明細 書中で参考として援用する]。さらに、当業者には、上記の新しい特別なデルマ タン硫酸が、部位選択的診断物質として、または薬物キャリア物質として用いら れる場合、非デルマタン硫酸のクラスのグリコサミノグリカンから、さらにより はっきりと区別されることが明白である。ここで、非デルマタン硫酸のクラスの グリコサミノグリカンには、以下が挙げられる:すなわち:(a)コンドロイチン 硫酸AおよびC−−これは、デルマタン硫酸のウロン(L-イズロン)酸糖を分配 しない[Waltonら、米国特許第4,489,065号;Maedaら、(1993)、両方とも、本明 細書中で参考として援用する];(b)ヘパリン−−これはウロン(L-イズロン) 酸構造を分配しないが、高い抗凝固活性および高い正常内皮結合を有する[Crem ersら、(1994);Kalishevskayaら、(1988)、両方とも、本明細書中で参考として 援用する];(c)ヒアルロン酸−−これは、非硫酸化グリコサミノグリカンであ る;(d)すべてのポリ硫酸化グリコサミノグリカンおよび過剰硫酸化スルファト イド(例えば、ペントサンポリ硫酸を含む細菌ポリ硫酸)−−これらのすべては 特徴的に、10%またはそれより多くのイオウ含有量を有し、これは、ポリ硫酸塩 誘導血小板凝集および細胞膜卵管通気/溶解により、顕著なインビボでの安全性 を作り出すか、あるいは、このような細胞溶解のための補因子として働き、そし て正常な体細胞ならびに腫瘍細胞および他の病原細胞/生体(例えば、コンドロ イチンポリ硫酸により産生され、コンドロイチンポリ硫酸誘導膜損傷をもたらす 、腫瘍細胞の直接毒性補因子「オープニング(opening)」として特に記載され たもの)に影響を及ぼし得る[Landsberger(1984)]。それ故に、本発明にお いて好ましい新しい特別なデルマタンは、それ自体では顕著な直接細胞損傷また は膜損傷を起こさないが、その代わりに、デルマタン硫酸キャリア自体を用いる ことなく、または単独で、急速(3〜7分)な疾病部位内皮の選択的結合、急速 (10〜5分)な内皮細胞輸送、腫瘍の取込み、深いマトリックス浸透、および付 着した診断または薬物活性物質の腫瘍細胞内在化を誘導し、中間体(例えば、内 皮)または最終(例えば、腫瘍)標的細胞のいずれかを損傷する。 この新しい特別のクラスのデルマタン硫酸は、L-イズロン(ウロン)酸の高い 含有量(コンドロイチン硫酸AおよびC中の含有量が少ないまたはないことに比 較して)により、そして比較的低い見かけ分子量(代表的には、25,000ダルトン の見かけ分子量に等しいかまたはそれを超えるコンドロイチン硫酸AおよびCに 対して、最も代表的には、25,000ダルトンより低い)により、コンドロイチン硫 酸タイプAおよびCから、明確に区別される。比較的に低い分子量の新しい特別 なデルマタン硫酸は、結合または会合した活性物質のためのキャリア物質として 用いられる場合、少なくとも3つの驚くべきそして予期しない利点を有する:(a )キャリアおよび活性物質の、主に腎経路による、非常に急速な血中クリアラン ス(代表的には約20〜120分の血液t 1/2で、増加用量の関数として非常にゆっ くりにのみ増加する);(b)最小からなくなるまでのインビボ代謝−−標準ヘパ リン、ヘパラン硫酸およびコンドロイチン硫酸AおよびCに対する主なコントラ スト(それによって、キャリア材料の極めて低い残留インビボ析出または貯留を 与える);ならびに(c)疾病部位を通る最大で急速な血管の脱出(egress)(誘 導されそして「透過性が上昇した」内皮(例えば、最大の疾病部位および腫瘍接 近について、血管内皮成長因子/血管透過性因子(VEGF/VPF)により誘導される )を通ること、結合または会合した活性物質の取込および腫瘍細胞内在化を含む )。 この新しいクラスのデルマタン硫酸は、(ヘパリンタイプの)抗凝固活性物質 および出血する副作用の不存在下で、抗血栓症を与えるのに有用であると認識さ れているにもかかわらず、この新しい特別なクラスのデルマタン硫酸が、驚くべ きそして予期しない利点(非共有結合的または共有結合的に結合したアミン、あ るいは化学的に塩基性のキレーターまたは金属キレートの高い能力および効果的 なインビボキャリアとして作用すること)を与え得ること、さらに、透過性が上 昇していない、血管内皮および「透過性が上昇した」血管内皮を通って、これら を選択的に疾病(腫瘍を含む)の部位に局在化させ、そして同時にキャリアおよ び活性物質の非標的化画分の非常に急速なクリアランスを、腎経路によって非常 に優先的に、非常にゆっくり増加するのみの増加用量の態様で促進することは、 以前は認識されておらず、また当業者に自明でもなかった。これにより副作用の 減少および低いインビボでの貯留のみならず、以下のさらなる利点も与えられる :(a)会合した常磁性金属キレートによるインビボコントラスト増強のための静 脈内投与の注射後の非常に早い時間における、非常に低い画像形成の背景;およ び(b)受容可能な安全性に伴って上昇する用量について言及された能力。これら の驚くべきそして予期しない利点は、低感度の画像形成装置および検出方法のた めに、インビボでの磁気共鳴画像(MRI)常磁性増強の使用について特に重要で ある。それ故に、常磁性薬剤の十分な局所部位濃度(約50〜100μM)を析出する ために常磁性金属キレートの高い静脈内用量(代表的には、0.1〜0.3ミリモル/ kgの範囲)を注射する必要性がある。このことはさらに、キャリア材料(新しい 特別なデルマタン硫酸を含む)を用いる利点(活性物質をキャリアに結合させる 非共有結合的方法を好ましく可能にする)を強調する。それ故に、キャリアの1 ユニット当たりの、ほとんどの共有結合的に結合した活性物質-ポリマー系(抗 体系を含む)についての、代表的には7〜12%(w/w)であるのに対して、好 ましくは70%(活性物質対[活性物質+キャリア]の重量%)より多く結合した多 量の活性物質を可能とし得る。それ故に、新しい特別なデルマタン硫酸の、自己 構築性非共有結合的製剤(および共有結合的製剤)の特性は、投与するのに必要 なデルマタン硫酸キャリアの量を最少化し、そして常磁性キレートの効果的なイ ンビボでの用量を選択的に局在化するという、さらなる驚くべきそして予期しな い利点を提供する。 本発明は、固体腫瘍および噴門血管梗塞の増強についての新規なMRI造影剤の 調製および利用を記載する。造影剤は、強い酸性物質(ポリ硫酸化キャリアを含 む)に会合した、カチオン性または塩基性の常磁性金属錯体からなり、そして好 ましくはグリコサミノグリカンを含む。任意の酸性グリコサミノグリカンを使用 し得ることが、当業者には自明である。以下に記載するイオン対系の中で、最も 顕著なものは、グリコサミノグリカンを有するフェリオキサミン、グリコサミノ グリカンを有するDTPA-リジン、グリコサミノグリカンを有するN-メチル-1,3-プ ロパンジアミン-DTPA、そして最も好ましくは、上記のデルマタン硫酸の新しい 特別な亜種を有するN-メチル-1,3-プロパンジアミン-DTPAである。 1つの特に好ましい実施態様においては、本質的に精製されたデルマタン硫酸 (見かけの分子量17,000〜19,000の435タイプ、選択的に過剰硫酸化されたオリ ゴサッカライドおよび少なくとも約220U/mgでヘパリン補因子II活性を有する、 Opocrin)が、以下の腫瘍学活性物質と非共有結合的に(または共有結合的に) 会合して、それらを疾病の部位に局在化し、そして身体の残りからのクリアラン スを容易にするために用いられる:ドキソルビシン、アドリアマイシン、タキソ −ル、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ブレオマイシン、イダルビシン(idaru bicin)、エピルビシン(epirubicin)、アムサクリン(amsacrine)、アザシチジン 、ジデオキシイノシン、ジヒドロ-5-アザシチジン、エタニダゾール(ethanidazo le)、エチオホス(ethiofos)、メトトレキレート、ミソニダゾール(misonidazole )、ポルフィロマイシン(porfiromycin)、ピラゾロアクリジネック(pyrazoloacri dinek)、テレフタルアミジン、タキソテールおよび他のタキサン(taxane)誘導体 、トポテカン(topotecan)、トリメトレキレート、カルボプラチン(carboplatin) 、N-ホルミル-met-leu-phe-lys、アルギニンブラジキニン、ポリ-L-リジン、他 の化学誘引剤、生物学的応答改変剤、サイトカイン、インターフェロンおよびリ ンフォカイン。 他の特に好ましい実施態様において、本質的に精製されたデルマタン硫酸(見 かけの分子量17,000〜19,000の435タイプ、選択的に過剰硫酸化されたオリゴサ ッカライドおよび少なくとも約220U/mgでヘパリン補因子II活性を有する、Opoc rin)が、以下の抗感染剤と非共有結合的に(または共有結合的に)会合して用 いられる:ゲンタマイシン、アミカシン、トブラマイシン、および他のアミン性 、塩基性、塩基性ペプチドの、塩基性ポリペプチドの、疎水性、または両性の抗 生物質または細菌の、真菌類の、ミコバクテリアの、ウイルスの、または他の微 生物のもしくは微生物学の疾病。 別の診断および治療組成物ならびに用途が、上記の組成物と実質的に類似の組 成物を用いて行われ得ることが想像される。例えば、選択可能な金属イオンは、 その部位での金属-イオン交換のためにキレート化され得る。それ故に、本発明 の製剤は、マンガン、アルミニウム、ゲルマニウム、亜鉛、コバルト、カルシウ ム、白金、または他のものの金属イオンを含有または含み得る。あるいは、照射 および放射性核種治療のために、このような組成物は、ホウ素、コバルト、ルビ ジウム、イットリウム、テクネチウム、ルテニウム、レニウム、インジウム、イ リジウム、タリウム、サマリウム、または他のものの金属イオンを含有し得るか 、もしくは含み得る。特に、そして好ましいいくつかの場合には、59Feおよび67 Ga[Hashimotoら、1983;Janokiら、1983]が、非放射性金属イオンの放射性核 種の形態として、腫瘍、血栓、および他の生医学的画像形成目的の核医学画像形 成のために置換され得る。 上記議論は、本発明の主な局面およびそのインビボでの診断および治療用途に おける使用を特定するために示される。しかし、当業者にとってこの上記議論か ら、多くのさらなる、そして関連する組成物および使用方法が自明であり、そし てそれは本発明に包含される。 以下の実施例を、本発明の好ましい実施態様を例示するために挙げる。以下の 実施例中に開示される技術が、本発明の実施に十分に機能するように、本発明者 らによって発見された技術を代表し、そしてそれにより、その実施のための好ま しい態様を構成するように考慮され得ることが、当業者に認識されるべきである 。しかし、当業者は、本発明の開示に照らして、本発明の精神および範囲から逸 脱することなく、多くの変更が開示される特定の実施態様になされ得、そして多 くの変更によりさらに、同様または類似の結果が得られ得ることを認識するべき である。 以下の実施例の全てにおいて、特に記載しない限り、デルマタン硫酸および天 然のデルマタン硫酸に関する全ては、選択されたオリゴサッカライド配列のみの 過剰硫酸化を有するが、全分子の過剰硫酸化(ハイパーサルフェーション)を有 さない(本明細書に記載されそして定義されたように)新規の特殊なクラスのデ ルマタン硫酸をいい、そして特にOpocrin S.P.A.,Via Pacinotti,3,I-41040 Cor lo Di Formigine,Italyによって供給されたような新規の特殊な「435タイプ」デ ルマタン硫酸をいう。 実施例1 塩基非含有デフェロキサミンの調製およびフェリオキサミンの処方における使用 塩基非含有デフェロキサミンを、最終的な処方物に存在する残余塩含有量を最 少にするために、特定の例において使用する。これは、塩基性金属キレーターと してデフェロキサミンを利用する。これらの例において、デフェロキサミンを、 以前に報告されたように(Ramirezら、(1973)、本明細書中に参考として援用され る)2N KHCO3の添加により水性塩溶液から沈澱させる。デフェロキサミン飽和溶 液(25℃で320mg/mL)を、12.5mLの薬学的グレードの水に4.0gのデフェロキサミン メシレート塩を溶解することにより調製する。この溶液を水浴において4℃まで 冷却し、そして2.5mLの2.0N KHCO3を添加する。ガラス容器をステンレススチー ルのスパチュラでひっかき、沈澱を開始する。沈澱物を遠心分離により回収し、 氷冷水で繰り返し洗浄し、そして濾過する。粗製塩基非含有デフェロキサミンを 、高温のメタノールから連続再結晶により精製する。得られる純粋な塩基非含有 デフェロキサミンを、窒素流下で乾燥する。調製されたデフェロキサミンの赤外 線スペクトルは上記で参照されたものと一致する。 フェリオキサミンを、鉄(III)と塩基非含有デフェロキサミンとの化学量論モ ル比で、塩化鉄(III)の添加により塩基非含有デフェロキサミンから処方する。 これはキレート化した鉄を生じ、そして残余メシレートおよび塩化物イオンを最 少にする。 実施例2 フェリオキサミン-鉄(III)キレートの調製 デフェロキサミンの鉄(III)キレートのバッチ量を以下のように調製する。390 gのデフェロキサミンメシレート(メタンスルホネート)(Ciba-Geigy Limited,B asel,Switzerland)を、薬学的グレードの水に溶解する。あるいは、デフェロキ サミンの塩化物塩を使用し得る。Fe(O)OH(13.44% W/VのFe(O)OH粒子、Noah Tec hnologies Corporation,San Antonio,Texas)の形態の鉄(III)の高度に精製した スラリーの372.9gを、1899mLの水に懸濁し、そして一定に撹拌しながらデフェロ キサミンに添加する。得られる懸濁液を、1時間〜24時間の間で60℃まで加熱し 、そして0.10N NaOHの添加によりpHを6.5〜7.9の間に定期的に調整する。フェリ オキサミン錯体の形成を、溶液に対して強度の濃い赤茶色の発生により証明する 。デフェロキサミンを用いた鉄(III)の化学量論的キレート化を、化学量論的に キレート化したフェリオキサミン標準物に対して、430nmでのインプロセス(in-p rocess)UV可視光吸光度分光器の使用により確認する。バッチ溶液を室温まで冷 却し、そして4500rpm(約2500g)で15分間遠心分離し、未反応または凝集Fe(O)OH の全てを取り除く。この最終バッチ容量を、所望のように(一般に、2600mLの最 終容量に)調整する。残存微少量の未反応Fe(O)OHの全てを取り除き、そしてこ の溶液もまた、Class100層流フード中の0.22μm Milli pore GV型フィルターに 上清を通過させることより無菌化する。得られるバッチを、さらに使用するまで (以下の実施例を参照のこと)、オートクレーブし、蓋をしたガラス容器中で4 ℃で保存する。フェリオキサミン(DFe)の最終濃度を、430nmでUV可視吸光度分光 器の使用により再度測定する。R1=1.6(mmol.sec)-1は、Fe(III)のICP-AA測定に 基づく。 実施例3 塩基性アミンキレーターの調製: ジエチレントリアミンペンタアセテート−リジン(DTPA-Lys) 500mgのDTPAを20mLの薬学的グレードの水に溶解し、そして60℃まで加熱する 。 931mgのL-リジン塩酸塩粉末を、溶解するまで一定に撹拌しながら添加する。あ るいは、N-ε-t-BOC-L-リジンを、リジンεアミノ基でのカルボジイミド中間体 の反応を妨げるために使用し得(以下を参照のこと)、そして使用する場合、ジ メチルホルムアミド:水(50:50,w/v)中で溶解する。この溶液のpHを、0.1N HCl の添加により4.75に調整する。この732.5gの水溶性カルボジイミドである1-エ チル-3-(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドHCl(EDC)を2mLの水に溶 解し、そのpHもまた上記のように調整する。このEDC溶液を、一定に撹拌しなが ら22℃で1時間以上、定期的にpHを4.75に調整して、DTPAリジン溶液混合物(上 記)に滴下し、反応をさらに2時間以上、完了するまで続行し得る。N-ε−t-B OC-L-リジンを使用する場合(上記を参照のこと)、N-ε-t-BOC基を1.0〜2.0 の間のpHに塩酸で酸性化し、そして30〜60分撹拌することにより、この工程で加 水分解する。pHを必要とされるように4.75に再調整し、反応溶液を60℃でロータ リーエバポレーションにより5mLに濃縮し、そしてDTPA-リジン(DTPA-Lys)誘導体 を3容量部のエタノールの添加により沈澱させる。注意:これらの条件下では、 使用するエタノール:水の比率は、全ての個々の基質(上記)の溶解度を維持す る。得られる沈澱物を2,500×gで遠心分離により採集し、エタノールで洗浄し、 再度遠心分離し、そして乾燥窒素流中で乾燥する。DTPAへのリジンの共有結合を 、赤外線(IR)分光器の使用により確認する。得られる反応生成物はかすかな黄色 を有する。 実施例4 DTPA-Lysのガドリニウム(III)金属キレートの調製 :ガドリニウム:DTPA-Lys[Gd(III):DTPA-Lys] DTPA-Lysのガドリニウム(III)キレート、すなわちGd(III):DTPA-Lysを、既知 量のDTPA-Lysを水に溶解し、そして化学量論的な量のGd(III)を添加するまで、 必要とされる0.1〜1.0Mに調製されたガドリニウム塩化物のストック溶液を添加 することにより調製する。pHを、1.0N NaOHの添加により7.0に調整する。あるい は、ガドリニウム酸化物を添加し得、そして反応混合物を24時間撹拌し得る。ガ ドリニウム酸化物の場合では、1.0N NaOHを用いた中和を必要としない。Lys-DTP A結合物の各バッチを予め滴定し、そして標準的なキシレノールオレンジ滴定法( Lyleら、(1963))を用いて最終キレート化生成物をGd(III)の化学量論的添加につ いて調べ、そしてさらにガドリニウムについてICP原子吸収分光器の使用による 定量により確認する。得られるGd(III):DTPA-Lysを、エタノール(1容量部の水 あたり3容量部)の添加により沈澱させ、そして遠心分離により沈澱物を回収す る。この沈澱物をエタノールで再度洗浄そして遠心分離し(上記のように)、ア セトンで洗浄および遠心分離し、そして乾燥窒素流中で回収した沈澱物を乾燥す る。得られる生成物は、実施例3に記載したように、同様のかすかな黄色を有し 続ける。水性生成物のR1=4.2(mmol.sec)-1は、Gd(III)のICP-AA測定に基づく。 実施例5 デルマタン硫酸キャリアに結合するフェリオキサミンのイオン対薬剤の調製 ;および解重合デルマタン硫酸キャリアに対するフェリオキサミン フェリオキサミン:デルマタン硫酸イオン対薬剤は、フェリオキサミンの水溶 液(実施例2を参照のこと、上記)と以下のいずれかとを適切な比率で混合する ことにより調製される:(a)約5,000ダルトンと約45,000ダルトンとの間の最頻値 MWのデルマタン硫酸(Opocrin,S.p.A.,Modena,Italy,最頻値MW=18,000ダルトン由 来のウシ粘膜の435タイプ;およびScientific Protein Laboratories,Waunake,W insconsin,ブタ粘膜由来、最頻値MW=19,600ダルトン);または(b)約2,000ダルト ンと約5,000ダルトンとの間の最頻値MWの解重合デルマタン硫酸(Opocrin S.p.A. ,Modena,Italy,ウシ粘膜由来370型、435タイプ出発物質から解重合される)。デ ルマタン硫酸に対するフェリオキサミンの比率の範囲を、低い1:99(wt%)のフェ リオキサミン:デルマタン硫酸または解重合デルマタン硫酸;と高い30:70(wt% )のフェリオキサミン:デルマタン硫酸または解重合デルマタン硫酸との間で調 製する。0.1〜1.0N NaOHを用いて、混合物のpHを5.5〜8の間で調整し、混合物 を0.5〜72時間継続して撹拌し、そしてpHを5.5〜8の間(代表的には7.5)で再 調整する。このフェリオキサミン:デルマタン混合物を、0.22μmフィルター に通過させ、残余不溶性鉄酸化物および水酸化物全てを取り除き、そして液体薬 剤を無菌にする。無菌薬剤を、4℃で液体として、または凍結乾燥粉末として( 以下を参照のこと)のいずれかで保存する。さらなる処理を、液体をガラスバイ アルに満たしそして120℃で15分間オートクレーブすることにより行う。あるい は、さらなる処理を、液体をガラスバイアルに満たし、-50℃で凍結させ、そし て無菌凍結乾燥粉末を生成するために凍結乾燥することにより行う。凍結乾燥バ イアルを、滅菌水を添加し、そして1〜5分間手で混合することにより再構成し 、注射に容易な所望の濃度の再構成液体を生成する。フェリオキサミンおよびデ ルマタン硫酸の得られる濃度を測定し、そしてバイアル量を、標準的な逆相HPLC および高分子サイズ排除HPLC法それぞれにより確認する。 フェリオキサミン:デルマタン硫酸薬剤の複数のバッチを調製した。代表的な バッチのインビトロでの試験結果は以下のとおりである:フェリオキサミン:デ ルマタン硫酸比率:77.5:22.5(w/w);薬剤の溶解度、550mg/mL;水:オクタノー ル分配、17,600(±2,750):1;フェリオキサミンの濃度、0.166mmol/mL;デル マタン硫酸の濃度、32mg/mL;デルマタン硫酸の分子量、Opocrin 435タイプ、MN =18,000ダルトン;デルマタン硫酸の硫酸/カルボン酸比率、1.0±0.15;フェリ オキサミン:デルマタン純度、名目値(nominal)±10%;pH、6.5〜7.9;粘度、3 .8〜4.2センチポイズ;浸透性、475〜525mOsm/Kg;R1、1.5〜1.8[mmol.sec]-l; 特大の粒子、少量非経口投与のためのUSPガイドラインの範囲内;抗凝固活性、4 .5 U.S.P.Units/mgより少ない(改変USP XXIIアッセイ);デルマタンキャリア に対して活性なフェリオキサミンの結合、少なくとも92%が保持される(200容 量部に対して3時間の透析、500ダルトン分子量分離)。 促進条件下でのフェリオキサミン:デルマタン硫酸薬剤のインビトロでの安定 性は、以下を示す。(a)液体形態は、上記の物理化学的およびHPLCパラメーター により、4℃、22℃および40℃では6ヵ月より長期において安定であり;60℃で は2〜6ヵ月においてわずかに不安定であり、そして80℃では1〜3日のうちに 非常に低下する。(b)液体形態を3%より少ないフェリオキサミンの分解で、上 記のようにオートクレーブし得る。(c)凍結乾燥形態は、特大の粒子を含む全て のパラメーター(上記)に関して安定であり;数年間の保存にわたって安定であ ることが示される。 実施例6 ヘパリンに結合するフェリオキサミンのイオン対薬剤の調製 フェリオキサミン:デルマタン硫酸イオン対薬剤を、フェリオキサミンの水溶 液(実施例5のように、上記)を適切な比率で以下のものと混合することにより 調製する。(a)約8,000ダルトンの間の最頻値MWのウシ肺ヘパリン;および(b)約1 0,000ダルトンと約20,000ダルトンとの間の最頻値MWのブタヘパリン。ヘパリン またはヘパリンフラグメントに対するフェリオキサミンの比率の範囲を、低い1: 99(wt/wt)のフェリオキサミン:ヘパリンまたはヘパリンフラグメント;と高い3 0:70(wt%)のフェリオキサミン:フラグメントとの間で調製する。0.1〜1.0N N aOHを用いて、混合物のpHを5.5〜8の間で調整し、この混合物を0.5〜72時間連 続的に撹拌し、そしてpHを5.5〜8の間で再調整する。このフェリオキサミン: ヘパリン混合物を、0.22μmフィルターに通過させ、残余不溶性鉄酸化-水酸化物 の全てを取り除き、そして液体薬剤を無菌にする。無菌薬剤を4℃で保存する。 示したように、さらなる処理を、ガラスバイアルに無菌液体を満たし、続く凍結 および凍結乾燥により行って、この薬剤を無菌凍結乾燥粉末にする。凍結乾燥バ イアルを、滅菌水を添加し、そして1〜5分間手で混合することにより再構築し 、注射に容易な所望の濃度の再構成液体を生成する。フェリオキサミンおよびヘ パリンの得られる濃度を、測定し、そしてバイアル量を標準的な逆相HPLCおよび 高分子サイズ排除HPLC法それぞれにより確認する。 実施例7 グリシン誘導体化による非抗凝固ヘパリンキャリアの調製 ヘパリンの抗凝固活性を、報告されたように(Danishefskyら、(1971);Danishe fskyら、(1972))、グリシン残基とそのカルボキシル基を誘導体化することによ り、ほとんどの無視できる活性にまで低下させ得る。次いで、この非抗凝固ヘパ リン(Nac-ヘパリン)を、改変グリコサミノグリカンキャリアとして利用し得る。 グリシン結合の1つの本法に従って、0.75gのヘパリンを、100mLビーカー中に秤 量し、そして25mLの薬学的グレードの水に溶解する。0.75gのグリシンを添加し 、そして得られる溶液のpHを0.10N HClで4.75に調整する。0.75gの1-エチル-3-( 3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドHCl(EDC)を、別々のバイアル中で秤 量し、最少量の水を添加することにより可溶化し、そしてpHを0.10M HClで4.75 に調整する。EDC溶液のアリコートを、1時間以上、グリシン-グリコサミノグリ カンの混合物に添加する。それぞれのEDCの添加の後、pHを調整し4.75に維持す る。全てのEDCの添加の後、一定に撹拌し、そして周期的にpHを調整して、反応 をさらに2時間続行させる。次いで、グリシン-ヘパリン結合体(Gly-HEP)を、3 容量部の無水エタノールの添加により沈澱させる。沈澱物を4500rpm(約2500×g) で15分間の遠心分離により回収し;そして再遠心分離とともに20mLアリコートの エタノールで3回洗浄する。 実施例8 グリコサミノグリカン、改変および誘導体化グリコサミノグリカン(ヘパラン硫 酸、非凝固ヘパリン、過剰硫酸化デルマタン硫酸、コンドロチン硫酸、過剰硫酸 化コンドロチン硫酸および細菌性スルファトイド、ペントサンポリ硫酸)に結合 するフェリオキサミンのイオン対薬剤の調製 フェリオキサミンイオン対薬剤を、フェリオキサミン水溶液(実施例5を参照 のこと、上記)と以下のグリコサミノグリカンとを適切な比率で混合することに より、種々のグリコサミノグリカンキャリアを用いて調製する:(a)MN=8,500ダ ルトンのヘパラン硫酸;(b)非凝固ヘパリンSPL、MN=10,500ダルトンの++;(c)MN =19,000ダルトンの過剰硫酸化デルマタン硫酸;(d)MN=23,400ダルトンのコンド ロチン硫酸;(e)MN=14,000ダルトンの過剰硫酸化コンドロチン硫酸および(f)MN= 2,000ダルトンのペントサンポリ硫酸。グリコサミノグリカンおよびスルファト イドキャリアに対するフェリオキサミンの比率を、スケーリング因子((mEq硫酸 /mg上記のキャリア)/(mEq硫酸/mgウシ肺ヘパリン))により、(調整され た)有効積載量((フェリオキサミン:キャリア、77.5:22.5%(w/w))を生じるよ うに調製する。0.1〜1.0N NaOHを用いて、混合物のpHを5.5〜8の間に調整し、 混合物を0.5〜72時間連続的に撹拌し、そしてpHを5.5〜8の間に再調整する。こ のフェリオキサミン:ヘパリン混合物を、0.22μmフィルターに通過させ、残余 不溶性鉄酸化-水酸化物全てを取り除き、そして液体薬剤を無菌にする。無菌薬 剤を4℃で保存する。示したように、さらなる処理をガラスバイアルに無菌液体 を満たし、続いて凍結および凍結乾燥することにより行い、この薬剤を無菌凍結 乾燥粉末にする。凍結乾燥バイアルを、滅菌水を添加し、そして1〜5分間手で 混合することにより再構成し、注射に容易な所望の濃度の再構成液体を生成する 。フェリオキサミンおよびヘパリンの得られる濃度を、測定し、そしてバイアル 量を標準的な逆相HPLCおよび高分子サイズ排除HPLC法それぞれにより確認する。 本出願において調製されていないが、本実施例の教示と以前の開示07/880,660 、07/803,595、および07/642,033の教示との組合せにより、フェリオキサミン錯 体を、さらなる酸性サッカライド(スクロースオクタ硫酸および硫酸化シクロデ キストリンを含む);さらなるグリコサミノグリカン(ケラタン硫酸、ヒアルロ ン酸を含む);およびさらなるスルファトイド(細菌性スルファトイド、デキス トラン硫酸を含む)を用いて同様に調製し得る。 ウシ肺ヘパリンについて、mEq SO3 -/gキャリア=4.4。 実施例9 デルマタン硫酸キャリアに結合するGd(III):DTPA-Lysのイオン対薬剤の調製 Gd(III):DTPA-Lys:デルマタン硫酸イオン対薬剤を、約5,000ダルトンと45,00 0ダルトンとの間の最頻値MWのデルマタン硫酸(実施例5におけるように、上記 )、および詳細には、MN=18,000のデルマタン硫酸(Opocrin,S.p.A,Modena,Italy ,435タイプ)とGd(III):DTPA-Lysの水溶液とを混合することにより調製し、デル マタン硫酸キャリアに対して活性な75:25%(w/w)のGd(III):DTPA-Lysの最終溶液 比率を形成する。得られる液体のいくつかの安定な薬剤バリエーションを調製 する。ここで、Gd(III):DTPA-Lysの濃度は、0.166〜0.415mmol/mLで変化し、そ れぞれのデルマタン硫酸の濃度は、35〜87.5mg/mlで変化する。Gd(III):DTPA-Ly sのT1相対性(R1)=4.2。 実施例10 塩基性鉄-ポルフィンキレートの調製;およびヘパリンに対するイオン対結合 可溶性テトラ塩基性ポルフィンである5,10,15,20-テトラキス(1-メチル-4- ピリジル)-21H-23-Hポルフィンを、テトラ-p-トシレート塩として40mg、20mLの ジメチルホルムアミド中で2時間、30mgの塩化鉄(II)とともに還流する。鉄錯体 化の形跡を、赤色から暗緑色の発生において観察する。溶媒を蒸発により取り除 き、固体生成物を水に溶解する。pHを7.5に調整し、過剰な鉄(III)を不溶化し、 その後に鉄ポルフィン生成物の濾過を行う。鉄-ポルフィン錯体の2mg/mL溶液お よび約100%生成物収量を、誘導的に結合したプラズマ原子吸収により確認する 。水中の比較可能な反応は、約70%収量を生じる。 この鉄-ポルフィン錯体を、約8Kd、1:20〜20:1(鉄-ポルフィン:ヘパリン) の範囲の比率で、水に溶解したウシ肺ヘパリンに添加する。これは、沈澱がなく 透明な溶液を生じた。ヘパリンに対する鉄-ポルフィンの結合は、3.5Kdおよび12 Kdの分子量分離を有するバックを用いる、16時間水に対する透析により評価され たように、ほとんど100%である。単独の鉄ポルフィンはほぼ完全に透析された 。UV可視分光光度計による測定は、18:1(鉄-ポルフィン:ヘパリン)のモル比 率を生じる最大結合を示す。使用されたウシ肺ヘパリンは、1モルあたり(およ びヘパリン鎖あたり)約18の有効な強い酸性(硫酸)基を有することが知られて いるので、これらの結果は強いイオン相互作用およびヘパリンの硫酸基への塩基 性テトラアミンポルフィン錯体の安定な(透析に対して)結合を示す。 実施例11 塩基性トリエチレンテトラアミン-鉄キレートの調製;ならびに ヘパリンおよびスクロース八硫酸へのイオン対結合 1.0gのトリエチレンテトラアミン.2HCl(SyprineTM)(Merck,West Point,PA) を水に溶解し、そして酸性条件(pH=2)下にて1:1のモル比の塩化鉄を添加して、 透明な黄色の溶液を得ることにより、トリエチレンテトラアミンおよび鉄(III) の可溶性錯体を形成する。0.1N NaOHを用いて、pHを6.8に調節し、鉄の錯体形成 を示す赤色の溶液を得る。この溶液は、鉄-トリエチレンテトラアミン錯体の分 子間凝集を示す毛羽だった赤色の沈澱物を生じる。 (a)この得られた錯体の水性分散体に、ウシ肺ヘパリンを添加し、錯体とヘパ リンとの最終比を95:5および5:95(重量)の間にする。65:35の比(錯体:ヘパ リン)およびヘパリンのより高い比にて、ヘパリンは、錯体を完全に可溶化する 。この明らかな可溶化は、トリエチレンテトラアミン-鉄とヘパリンとの間のイ オン対結合を示している。 (b)トリエチレンテトラアミン-鉄錯体の水性分散体に、スクロース八硫酸(SOS )を添加し、錯体とSOSとの最終比を95:5および5:95(重量)の間にする。65:3 5の比(錯体:SOS)およびSOSのより高い比にて、SOSは、分散体を非常に微細に し、トリエチレンテトラアミン-鉄錯体とSOSとの間のイオン対結合を示す。ヘパ リンの場合(上記)と比較してこのSOSイオン対系の澄明化が完全でないことは 、ヘパリンと比べて非常に高密度のSOSのスルフェート(これにより、SOS系の分 子間水素結合が実質的に増加する)に起因する。 直接的に例示されないが、同族の一連のCxHx+yNx-z(これもまた鉄(III)と安 定な錯体を形成する)を有するポリアミンもまた、本発明におけるトリエチレン テトラアミン-鉄錯体およびSOSの代わりに用いられ得ることが明らかである。 デフェロキサミングリコサミノグリカンキャリアの共有結合的結合物の調製 求電子性アミン基を有する基質は、[Danishefskyら(1971);Danishefskyら (1972);Janokiら(1983);Axen(1974);Bartlingら(1974);Linら(1975)]に 報告されるように、酸性キャリア、酸性サッカライド、および酸性グリコサミノ グリカンの求核性カルボキシレート基に対する、共有結合的に結合する試薬であ り得る。これらの文献に記載のカップリング試薬は、求核攻撃に対してカルボキ シレート基を活性化する。このメカニズムは、キャリア上のカルボキシレート残 基とカップリング試薬との反応から生じる活性化中間体の形成を包含する。中間 体は、代表的にはアミン官能基により求核攻撃を受ける。これにより、安定な共 有結合的結合物の形成が代表的には活性物質とキャリアとの間のアミド結合を介 して生じる。実施例12、13、および14(以下)は、フェリオキサミン-ヘパリン 共有結合的結合物の合成を記載する。ここで、フェリオキサミンは、3つの異な るカップリング試薬を経てヘパリンに共有結合する。 実施例12 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)結合による 共有結合フェリオキサミン-ヘパリン結合物の調製 実施例1で調製した水性フェリオキサミン2.0gを、0.10M HClを添加すること によりpH 4.75に調節する。ウシ肺ヘパリン(Hepar-Kabi-Pharmacia,Franklin, OH)0.75gを、5.0mLの薬学的グレードの水に溶解し、そして一定に撹拌しながら フェリオキサミンに添加する。得られた溶液のpHを、0.10M HClで4.75に再調節 する。水溶性カルボジイミドである1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル) カルボジイミドHCl(EDC)2gをシンチレーションバイアルに量り取り、最少量の 水で可溶化し、そしてpHを0.10M HClで4.75に調節する。EDC溶液のアリコートを 、フェリオキサミン-ヘパリンの混合物に1時間にわたってピペットで添加する 。EDCをそれぞれ添加した後、0.10M HClを添加し、pHを4.75に維持する。全ての EDCを添加した後、一定に撹拌しながら反応をさらに2時間進行させる。フェリ オキサミン-ヘパリン結合物を、3容量の無水エタノールを添加することにより 沈澱させる。この沈澱物を、4500rpm(約2500×g)にて15分間遠心分離にかけ ることにより回収し、そして20mLのエタノールのアリコートと遠心分離とで3回 洗浄する。錯体を水中で再溶解し、そして3容量のエタノールと遠心分離とで再 沈澱させることによりさらに精製する。最終生成物を回収し、そして窒素で乾燥 する。ヘパリンのフェリオキサミン誘導体を、430nmでのフェリオキサミンキレ ートのUV-可視吸光分光分析、およびサイズ排除HPLCクロマトグラフィーによる ヘパリン 分析により確認する。 実施例13 N-エトキシカルボニル-2-エトキシ-1,2-ジヒドロキノリン(EEDQ)結合 による共有結合フェリオキサミン-ヘパリン結合物の調製 ウシ肺ヘパリン(Hepar-Kabi-Pharmacia,Franklin,OH)0.50gをN2パージのた めの入口と出口とを備えた100mLの3ツ口丸底フラスコに量り取る。無水ジメチ ルホルムアミド(DMF)20mLを一定に撹拌しながら添加し、そして得られた懸濁液 を一定流の窒素下にて50℃まで加温する。30モル過剰(約463.7mg)のN-エトキ シカルボニル-2-エトキシ-1,2-ジヒドロキノリン(EEDQ)を添加し、そして得られ た懸濁液を50℃にて3時間撹拌する。活性化EEDQ-活性化ヘパリンを、4500rpm( 約2500×g)で10分間遠心分離にかけることにより回収する。ペレットを無水DM Fで繰り返し洗浄し、次いで、アセトンで3回洗浄する。活性化中間体を窒素流 下にて乾燥する。 実施例1で調製した766.3mgの鉄錯体を含有するフェリオキサミン溶液のアリ コートを、50mLのビーカーにピペットで添加し、そして無水DMFで25mLまで希釈 する。別の50mLのビーカー中で、既知量のEEDQ-活性化ヘパリンを一定に撹拌し ながら50mLの無水DMF中に懸濁させる。フェリオキサミンのDMF溶液を、EEDQ-ヘ パリン懸濁液中に5分間にわたって徐々にピペットで添加する。得られた懸濁液 を40℃で3時間連続的に撹拌する。室温まで冷却した後、遠心分離にかけ、無水 DMFで3回洗浄し、アセトンで3回洗浄し、そして窒素下で乾燥して、最終生成 物を回収する。結合物形成の確認を実施例12と同様に行う。 実施例14 カルボニルジイミダゾール(CDI)結合による共有結合 フェリオキサミン-ヘパリン結合物の調製 ウシ肺ヘパリン(Hepar-Kabi-Pharmacia,Franklin,OH)の活性化中間体を、3. 0gのヘパリンを50mLの丸底フラスコ中に量り取り、そして25mLの無水ジメチル ホルムアミド(DMF)を一定に撹拌しながら添加することにより調製する。カルボ ニル-ジイミダゾール(CDI)608.1mg(ヘパリンに対して10モル過剰)を、別のバ イアル中に量り取り、そして20mLの無水DMF中に溶解する。CDIのDMF溶液をDMF- ヘパリン懸濁液に添加し、そして30℃で1時間撹拌する。遠心分離にかけ、アセ トンで繰り返し洗浄して未反応のCDIと残渣のDMFとを除去し、そして窒素下で乾 燥することにより、CDI活性化ヘパリンを回収する。 デフェロキサミン-ヘパリン結合物を、1.0gのCDI活性化ヘパリンを50mLの丸 底フラスコ中に量り取り、そしてこれを25mLの無水DMF中に懸濁させることによ り調製する。実施例1で調製したデフェロキサミン250mgを、別の丸底フラスコ 中に量り取り、そして20mLの無水DMFに溶解する。デフェロキサミン遊離塩基溶 液を、CDI-ヘパリン懸濁液に徐々に添加し、そして75℃で16時間連続的に撹拌す る。4500rpm(約2500×g)にて15分間遠心分離にかけ、無水DMFで繰り返し洗浄 し、アセトンで繰り返し洗浄し、そして窒素下で乾燥することにより、デフェロ キサミン-ヘパリン結合物を回収する。得られた生成物を水に溶解し、そしてそ の濃度をUV-可視分光分析により測定する。化学量論的な量の水性FeCl3を添加し 、そして得られた溶液を徐々にpH6.5に調節し、そして2時間撹拌する。これに より、深赤褐色の生成物を得る。このフェリオキサミン-ヘパリン結合物を、150 容量の水に対して2,000MWのカットオフバッグを通して透析することにより、任 意の残余の基質および中間体から分離する。濃縮水を回収し、そしてロータリー エバポレートにより濃縮する。誘導体化の確認を実施例12および13と同様に行う 。 実施例15 共有結合ヘパリン-ジエチレントリアミンペンタアセテート結合物 (DTPA-ヘパリン)の調製 DTPA官能基化キャリアを、ジエチレントリアミン五酢酸二無水物(cDTPAA;Ca lbiochem-Bhering Corp.)と、求核官能基を含む分子との反応から、水性媒体中 で調製する。ウシ肺ヘパリン(Hepar-Kabi-Pharmacia,Franklin,OH)1.5gを、7 5.0mLの0.5M HEPES緩衝液中に溶解し、そしてpHを0.10M NaOHで7.0に調節する。 cDTPAA 4.5g(ヘパリンに対して約100モル過剰)を量り取り、そして20等量(22 5mg)のアリコートに分ける。cDTPAAのアリコートを、全てのcDTPAAを添加するま で、3分間〜5分間毎にヘパリン溶液に添加する。溶液のpHをcDTPAAの添加の間 、連続的にモニターし、そして0.10M NaOHでpH7.0に維持する。cDTPAAの最後の アリコートを添加した後、溶液をさらに30分間撹拌する。DTPA-ヘパリン溶液を1 50容量に対して1000MWのバッグを通して透析して、結合物化していないDTPAを除 去する。得られた結合物を37℃にて窒素エバポレートすることにより濃縮し、そ して4℃で保存する。 実施例16 DTPA-ヘパリン共有結合的結合物のガドリニウム(III)および 鉄(III)キレートの調製 実施例15のDTPA-ヘパリン結合物を、必要量のDTPA-ヘパリンを125mLのエーレ ンマイヤーフラスコにピペットにより添加し、1.5モル〜10モル過剰の常磁性金 属イオン酸化物をGd2O3またはFe(O)OHとして添加し、そして37℃で24時間〜36時 間撹拌して、DTPA基の完全な占有に充分な可溶化した金属酸化物を得ることによ り、ガドリニウム(III)またはFe(III)を有するDTPA基の常磁性金属キレートの形 態でさらに調製する。残余の金属酸化物を、4500rpm(約2500g)にて遠心分離 にかけることにより沈澱させ、そして生成物をMillipore 0.22μm GV型フィルタ ーを通して濾過し、続いて150容量に対して透析することにより未反応の金属酸 化物から分離する。キレート化した金属イオンおよびヘパリンの濃度を、それぞ れ誘導結合プラズマ(ICP)およびサイズ排除HPLCにより測定する。Gd(III)の場合 、化学量論的キレート化をまた標準キシレノールオレンジ滴定[Lyleら(1963) ]により確認する。 実施例17 フェリオキサミン:デルマタン硫酸、435タイプの毒性の研究 14日目の回収と検死とを用いる急性静脈内毒性の研究を、雄および雌のラット ならびに雄および雌のイヌにて行う。0.075mmol/Kg/分の標準的なi.v.注射速 度で、顕著な徴候は、一般に有効画像形成用量の0.155mmol/Kgの5倍〜12.5倍 の後にのみ生じる。LD50は4.5mmol/Kgよりも非常に大きく、そして尾-静脈注入 (tail-vein infusion)の技術的局面により限定される。この速度で、数匹のラッ トに、不適切な影響を与えることなく10mmol/Kgで注入を行い得る。0.080mmol /Kgの人為的に加速されたi.v.注射速度でラットは死に至り得る。そしてLD50は 2.5mmol/Kgと3.0mmol/Kgとの間である。最終の検死では、2.2mmol/Kg、3.0mm ol/Kg、および4.5mmol/Kgのi.v.注射後、任意のラットにおいて異常がないこ とが示される(n=5匹の雄および6匹の雌(用量レベル当たり))。 ピラミッド急性i.v.毒性の研究を、プロトコル研究における0.5mmol/Kg、1.2 mmol/Kg、および2.25mmol/Kgの漸増的な(escalating)用量ならびに0.012mmol /Kg/分の注入速度にてイヌについて行う。低血圧症の急性の徴候の複合(compl ex)が得られ得る。これは、最小かつ可逆的である。死には至らず、そして14日 目の最終の検死では、異常がないことが示された(n=2匹の雄および2匹の雌 。すべてに、3つの用量レベルのそれぞれを72時間の休息間隔をおいて投与した 。)。 実施例18 フェリオキサミン:デルマタン硫酸選択性造影剤: 同系Fisher 344雌ラットにおける授乳期の乳ガンのMRI画像形成; および特定の組織化学的研究との相互関係 図2A、図2B、図3A、図3B、図4A、図4B、図4C、および図4Dに 示されるように、Tl荷重(Tl-weighted)MRI画像(TR/TE-800/45および550/23)を 、フェリオキサミン:デルマタン硫酸、435タイプ選択性常磁性造影剤(実施例 5)を0.155mmol/Kgのフェリオキサミン用量でFisher 344雌ラット(トロカー ルにより肝臓に接種された同系の乳ガンを有する。その結果、画像形成時の腫瘍 の直径は1.0cmと2.5cmとの間である。)に静脈内(i.v.)注射する前(プレ)およ び後(ポスト)に、1.0テスラおよび1.5テスラにて行う。腫瘍は、標準的なTl荷 重プレコントラスト画像では目立たない。フェリオキサミン:デルマタン硫酸薬 剤の注射後、腫瘍は、(a)注射後の早い時間(7分)で急速かつ著しく増強され (図2A、図2B);(b)周囲の肝臓に対して非常にはっきりした腫瘍の境界線 (図2A、図2、図4A、図4B、図4C、および図4D)、ならびに別々に区 分された、壊死した腫瘍のより暗い中央領域(図2、図2B)(腫瘍の潅流およ び機能を種々の非常に小さい解剖学的サブ領域(subreagion)内に空間的に分解し 、かつ評価し得る)を表し;(c)長期の画像形成時間間隔で、連続した非常に充 分に規定された腫瘍の境界線を有する、注射後(MPI)64分より長い持続コントラ スト(図4A、図4B、図4C、図4D、MRI画像;図5、目的の領域(ROI)の定 量分析)を示す。新たに切開した7MPIの腫瘍のマイクロ波増幅鉄染色(microwav e augmented iron stain)とのこれらのMRI画像の相互関係により、フェリオキサ ミン活性物質の腫瘍部位の局所化が、それがキャリアに(非共有結合的に)結合 する場合にのみ生じ(図6および図7A)、そして遊離形態(活性物質単独)で 投与される場合は生じない(図3A、図3B)ことが示される。図8A、図8B 、および図8Cに示されるように、肝肺瘍の肺への転移は、非常に小さい2mm〜 3mmの結節内でコントラスト後の早い間隔にて急速かつ鋭敏に増強され;そして この肺部位での腫瘍の増強はまた、正常な肺に対する非常にはっきりした腫瘍境 界線の高感度と保持とを長期間持続する。図8A、図8B、および図8Cに示さ れる持続間隔は、身体器官部位にてGd:DTPAジメグルミン(dimeglumine)のコント ラスト増強について代表的に報告されたものよりも非常に長い。 実施例19 フェリオキサミン:デルマタン硫酸選択性造影剤:同系コペンハーゲン (Copenhagen)ラットにおける前立腺At-1ガンのMRI画像形成 およびGd(III)DTPAとの比較 図9A、図9B、図9C、図9D、図9E、図10A、図10B、図10C、 図10D、および図10Eに示されるように、Tl荷重MRI画像(TR/TE-250/8)を、 4.7テスラにて、実施例2および5と同様に調製したフェリオキサミン:デルマ タン硫酸、435タイプ選択性常磁性造影剤の静脈内(i.v.)注射の前(プレ)およ び後(ポスト)で行い、そして0.155mmol/Kgの鉄(III)用量でのi.v.注射を行っ た(図9A、図9B、図9C、図9D、図9E);ガドリニウムDTPAジメグルミ ンと比較して、0.100mmol/KgのGd(III)用量でi.v.注射を行った(図10A、図 10B、図10C、図10D、図10E);これらの薬剤のそれぞれを、予め調 製された表皮ポーチ内に接種された同系のAT-1前立腺ガンを有するコペンハーゲ ンラット[Hahnら]に投与した。その結果、画像形成時の腫瘍の直径は1.0cmと2 .5cmとの間である。フェリオキサミン:デルマタン硫酸は、腫瘍の外縁を急速に 強く増強し、そしてまた腫瘍の血管系の殆ど大部分を担持する腫瘍茎から扇状に 広がる血管アレイ(array)を急速に強く増強する。これらの要素の持続コントラ ストおよび描写は、40分の動的な時点を通じて依然として存在する。比較によれ ば、Gd:DTPAジメグルミンの後は、外縁は、コントラスト後の早い間隔(7MPI) でさえも充分に映し出されない。著しく早いコントラストの消失は、20MPIで腫 瘍全体に生じ、そしていくつかの薬剤は(身体部位での画像形成に用いられる場 合のGd:DTPAについて代表的には報告されているように)腫瘍の中央のほとんど 潅流されない(嚢胞性)領域に隔離される。40MPIでは、増強は本質的にバック グラウンドのレベルにまで戻り、そして60MPIでは、中央の嚢胞性領域を除いて コントラストは残っていない。 実施例20 フェリオキサミン:デルマタン硫酸による、イヌの急性心筋梗塞の MRIコントラストの増強 図11A、図11B、図11C、および図11Dに示されるように、Tl重MRI ECGゲート(gated)心臓血管画像を、0.5テスラにて、フェリオキサミン:デルマ タン硫酸、435タイプ選択性常磁性造影剤の急速静脈内(i.v.)注入の前(プレ) および後(ポスト)に行う。これは0.155mmol/Kgの鉄(III)用量で、急性の90分 間の心筋梗塞(近位の左前方下行冠状動脈の結紮)を有するジャーマンシェ パード犬にi.v.注射を行い、次いで、造影剤の注入前に約90分間、再潅流を行う 。7MPIでは、フェリオキサミン:デルマタンは梗塞帯の増強を強め、特に梗塞 の外側境界を区別する。この外側境界は、中央のより暗い領域からの、潜在的な 回復に従う梗塞の推定の縁の帯を表す。中央のより暗い領域は、推定の非可逆的 な中央の梗塞を表す。持続した強い増強および帯状の区分は、40MPIを通じて存 在する。0.155mmol/Kgでキャリアを用いることなく注射されたフェリオキサミ ンは、検出可能な増強を示さない。これらの研究において、梗塞のサイズおよび 位置は、MRI画像形成の直後に行われる二重色素(double dye)の注入により確認 される。 実施例21 種々の硫酸化グリコサミノグリカンに結合したフェリオキサミン活性 物質のインビボでのMRI腫瘍-画像形成能の比較 低い抗凝固活性、安全性および投影された部位-局所化ポテンシャルに基づい て、特定の選択可能なグリコサミノグリカンキャリアと得られた選択性MRI造影 剤の特定の選択可能な物理的形態とを、結合したフェリオキサミンのキャリア媒 介腫瘍局所化のインビボでの相対能について比較する。薬剤局所化における微妙 な定量的差異を検出するための高い空間的分解能およびキャパシティのために、 実施例19のAT-1前立腺ガンモデルを用いる。 表2(続き) グリコサミノグリカンよりも短い鎖長のキャリア(すなわち、ペントサンポリ 硫酸)は、より低い能力(代表的には、上記スケールにおいて2/6のみ)を有し 、かつ約20分未満の間隔で腫瘍部位にて残存していることが見出される。ところ が、上記表に示されるGAGは非常に大きい能力を有し、かつ相当長い腫瘍部位局 所化の間隔を有する。これらのキャリアを比較すると、キャリアスルフェート充 填(charge)密度に基づいてキャリア能が増大する、わずかな傾向から緩やかな傾 向まで(slight-to-moderate)の傾向が存在する。 Lyo = 凍結乾燥した粉末形態 SO3 -= スルフェート(例えば、デルマタンSO3 -= デルマタン硫酸)* ウシの粘膜、精製済み、18,000ダルトン** ブタの粘膜、19,600ダルトン 実施例22 DTPAのN-メチル-1,3プロパンジアミン誘導体(MPD-DTPA)の調製 およびガドリニウム(III)でのキレート化 ジエチレントリアミン-ペンタ酢酸無水物(DTPA無水物)溶液を、180mlの無水 ジメチルホルムアミド(DMF)を250mlの丸底フラスコに添加することにより調製 する。フラスコに側腕添加漏斗(side arm addition funnel)を取り付け、そし てこのフラスコに磁気スターラーを入れる。DMFを勢いよく撹拌しながら、5g (14mmol)のDTPA無水物(Sigma Chemical Co.)を、0.5gずつ一時間にわたって 添加する。得られる懸濁液を60℃まで15分間、または溶液が澄明になるまで加温 する。フラスコを加熱から取り出し、そして溶液が4℃に等しくなるまで氷浴中 に置く。 MPD-DTPA誘導体を、15mlのDMFと1.46ml(14mmol)のN-メチル-1,3-プロパンジ アミン(Sigma Chemical Co.)とを添加漏斗中で混合することにより調製する。 側腕添加漏斗中のMPD-DMP混合物を、勢いよく撹拌した冷却(4℃)DTPA無水物 溶液に滴下して添加する。白い沈澱が添加により形成される。懸濁液を一晩室温 で撹拌する。MPD-DTPA誘導体を2500gで10分間の遠心分離により回収し、アセト ンで繰り返し洗浄する(5×300ml)。 濃縮溶液中、この段階の産物はpH3.5を有し、さらなる精製には、pH7.0の溶液 が必要である。MPD-DTPA誘導体産物を水に溶解し、そして5N NaOHを用いてpHを 7に調整する。産物を16時間凍結乾燥して乾燥する。凍結乾燥物質を最小量(40 ml)の加温(50℃)メタノールに15分間溶解し、室温に冷却し、そして10容量の アセトンで沈澱させる。沈殿物を2500gで10分間の遠心分離により回収する。こ の物質を再度加温メタノールに15分間溶解し、10容量のアセトンを用いて沈澱さ せ、そして2500×gでの遠心分離により回収する。沈澱物をアセトンで繰り返し 洗浄し、窒素下で乾燥させ、そして真空デシケーター中で保存する。 MPD-DTPA結合体の形成を、赤外(IR)分光分析(図17A、図17B、図17Cを参照 のこと)およびHPLCクロマトグラフにより確認する。HPLCによる特徴づけを、カ チオン交換カラム(Dionex IonPac CS14、4×250mm、8μm、カルボン酸)を使 用して、pH1.8のアセトニトリル-水(99:1)中の20mMメタンスルホン酸からな る移動相を用いて、220nmでのUV検出を用いて行う。これにより、良好に分離さ れたクロマログラフィー的に純粋な(99%を超える純度)ピークが:(a)DTPA (3.7分);(b)N-メチル-1,1-プロパンジアミン(検出に必要とされるMPD対D TPAのモル比は20:1。MPDの低いUV吸光度による)(8.4分);(c)DTPA(また は加水分解されたDTPA無水物)とMPDとの混合物溶液(1:1のモル比)(3.7分 )(DTPAのみが検出される。MPDは、MPDの非常に低い吸光係数による);および (d)MPD-DTPA結合体(1:1のモル比)(15.6分)について与えられる。(d )の産物の純度は、220nmでのHPLC吸光度によると93%を超える。 N-メチル-1,3-プロパンジアミン-DTPA(MPD-DTPA)のキレート化能力を、キシ レノールオレンジ(5%、w/v)を終点の比色指示薬として用いて、1M酢酸アン モニウム(pH5.5)緩衝液中の0.1M GdCl3 5H2Oで、少量のアリコートを滴定する ことにより決定する。この滴定に基づいて、化学量論量の1M GdCl3 5H2Oを、以 下のようにN-MPD-DTPAのバッチ量に添加する:バルクMPD-DTPAを最小量の水(約 300mg/ml)に溶解し、勢いよく撹拌しながら1M GdCl3 5H2Oを添加し、そしてpH を<4.0〜7.0に5N NaOHで調整する。平均キレート化能力は、約22(重量)%で あり、乾燥キレーターの極度の吸湿性の性質により僅かな変動がある。 実施例23 ガドリニウム:MPD-DTPA:デルマタン硫酸のイオン対製剤の調製 ガドリニウム(Gd):MPD-DTPA:デルマタン硫酸のイオン対製剤を、(新しい 、特級 435タイプデルマタン硫酸、Opocrinを用いて)10:1〜1:10のGd:MPD-D TPA対デルタマン硫酸の重量比率の範囲にわたって調製し、そして、特に、好ま しい比率の範囲の1つである60%のGd:MPD-DTPA対40%のデルタマン硫酸(w/w) (43:1のモル比に等しい)で調製する。これらのイオン対製剤は、所望の量のデ ルタマン硫酸を、400mg/mlの濃度で溶解し、そして実施例22で調製したGd:MPD- DTPA中で撹拌することにより調製する。これにより、レーザー光散乱分析(Nico mp Instrument)により検出可能な分子アグリゲートを有しない、親水性の完全 に 澄明な溶液が得られる。GdMPD-DTPAとデルマタン硫酸との間の強力なイオン対結 合を、3時間の500MWカットオフバッグによる透析(150容量)によって確認およ び評価し、そして保持されるGdのICP原子吸光分析により評価する(物質収支=9 5%)。60:40%(Gd:MPD-DTPA対デルマタン硫酸)で調製したGd:MPD-DTPA:デル マタン硫酸製剤について、非常に強力なイオン対結合が、バッグ内にGDの73%が 保持されることにより示される;同じモル比のGd:DTPA対デルマタン硫酸で調製 する場合と比較すると、Gd:DTPA:デルマタン硫酸について、バック内のGDの保 持は非常に低い23%である。 デルマタン硫酸の定量は、以前に記載されたように[Kleinら(1982):Grant ら(1984)両方が本明細書中に参考として援用される]、620nmでのUC吸光度にお ける減少(これは、非常に強力に結合(置換)するカチオン染料であるAzure A の結合の際に生じる)を評価することにより行われる。 (a)Gd:MPD-DTPA単独および(b)Gd:MPD-DTPA:デルマタン硫酸の60%:40 %(w/w)のイオン対製剤のR1力価(T1緩和価(relaxivity))を、IBM PC20 Min ispectrometerを用いて評価し、そして両方とも7.8mmol-1-1と決定される(IC P原子吸光によるGd濃度の平行した測定に基づく)。Gdキレート単独およびデル マタン硫酸に結合したGdキレートについてのR1が等しいことは、キレートのデル マタン硫酸への結合が、水の拡散および常磁性緩和を妨害しないことを示す。さ らに、R1の延長がないことは、回転相関時間の増加が存在しないことを示し、し たがって、Gd:MPD-DTPA-デルマタン硫酸分子複合体の大きさが比較的小さい( おそらく、約50,000〜60,000ダルトン未満)ことをさらに確証する。これにより 、腫瘍血管新生内皮の比較的(解剖学的におよび濾過的に)無傷な(intact)部 分でさえも通過する高い腫瘍到達性(accessibility)、およびまた非常に迅速 な腎臓クリアランスという驚くべきおよび予測されない利点の根拠がさらに確認 される。これらの両方は、無傷な動物で観察される(以下を参照)。この結果は 、レーザー光散乱による検出可能な分子のアグリゲートが存在しないこと(上述 )に相関する。この新規な製剤の驚くほど高いR1は、複数回反復され、そしてMP D側基を有するGd:DTPA(R1=約4[mmol.sec]-1)との関連において、新規なGd :MPD-DTPA結合体(そしてまた、完全なデルマタン硫酸産物に対して)の増強 された水拡散と相関するようである。Gd:MPD-DTPAの安定度Kdは、1017を超える 。 実施例24 ガドリニウム:MPD-DTPA:デルマタン硫酸のイオン対製剤の急性マウス毒性 実施例22の製剤の1つである、Gd:MPD-DTPA:デルマタン硫酸(60:40重量%の Gd:MPD-DTPA対デルマタン硫酸;435タイプのデルマタン硫酸、Opocrin)を、20 グラムのオス Balb/Cマウスへの尾静脈の静脈内注射により急性毒性について試 験した(n=6)。注射を10〜12分間行った場合、(Gdおよびキレーターの)平均 LD50は、11.0mmol/kgであり、平均9.9mmol/kgで3匹のマウスが生存し、そして 平均12.2mmol/kgで3匹のマウスが死亡した。2〜3分間の間隔で、注射をより 急速に行った場合、LD50は、用量において僅かに(moderately)低かった。これ らの結果を、Gd:DTPA(ジメグルミン)の結果(LD50=4.0mmol/kg)と比較する と有利である。 実施例25 67Ga標識デフェロキサミン(deferoxamine):デルマタン硫酸;および 111In標識MPD-DTPA:デルマタン硫酸の 放射標識イオン対製剤の急性血中クリアランス デルマタン硫酸キャリアがそれ自身の非常に迅速かつ完全な血中クリアランス 特性を付加した活性物質(非共有結合キレートを含む)に与え得るか否かを評価 するために、実施例2、5、21、および22(上述)の製剤を、非放射性金属イオ ンFe(III)またはGd(III)の代わりに、放射性の単一プロトン放射(SPECT) 金属である、67Gaまたは111Inに結合するように改変する。 67Gaでの実験のために、約1.55μmolのデフェロキサミン(DFo)-デルマタン 硫酸(77.5:22.%重量%;DSタイプ 435、Opocrin)を、約800μCiの67Gaで標識 する。これは、67Gaを塩化物形態からクエン酸塩形態に転化し、そして、pH5.5 〜6.5で、DFo:デルマタン硫酸とともにこれを10分間室温でインキュベートする ことによって行われる。コペンハーゲン系統のラットに尾静脈中、0.39μmolのD Fo:デルマタン硫酸(約200μCiの67Gaがキレート化されている)を静脈内注射 して、1時間にわたって(そして24時間および48時間に再度)一連のガンマカメ ラ画像を得、そして血中クリアランス、肝臓クリアランスおよび腎臓クリアラン スのそれぞれについて、目的の領域(ROI)である心臓、上腹領域、および骨盤 領域を分析する。血中クリアランスt1/2の平均は18分であり、8分の非常に迅速 なt1/2α成分および35分のt1/2β成分を有する。肝臓クリアランスは全く観察さ れない。腎臓クリアランスは非常に迅速であり、全ての認識可能なクリアランス を説明し、そして迅速な膀胱活性に至る。鼻、骨あるいは骨髄の骨格軸または領 域において有意な残存活性は存在しない。コントロール実験において、67GaDFo 単独(デルマタン硫酸を伴わない)の注射もまた、非常に迅速な血中クリアラン スを生じるが、薬剤のかなり画分(約30%)が非常に迅速に(10〜30分間)、肝 臓および腸に浄化され、肝臓および結腸において、高い器官バックグランドを生 じる。 別の実験(ここでは、コペンハーゲンラットが、頚後に移植されたAT-1前立腺 の腺癌(直径1.0〜4.5cm)を有する)において、腫瘍は、放射性核種剤で非常に 迅速に(約5分)活性に(明るく)なり、そしてピクセル当たりの腫瘍カウント は、注射の15分後の時点からはずっと血中および肝臓の腫瘍カウントを超え、腫 瘍が迅速で高い感度で検出される。このことは、同じ腫瘍モデルにおけるMRI画 像形成の結果を裏付ける(実施例19)。 MRI用量、用量増加、および潜在的な治療的用量のクリアランス半減時間に対 する効果を評価するために、別の実施態様において、DFo:デルマタン硫酸の用 量を、1.55μmol/kgから155μmol/kg(0.155mmol/kg)までで100倍増加させるが 、放射性核種の用量は、ラット当たり200μCiで一定に保つ。視覚的評価により 、クリアランスは100倍低い用量の薬剤(上述)に、ほとんど同一であり、ごく 僅かな(約5分間)延長を伴うだけである。 さらに別の実験において、111Inを、pH5.5〜6.5で酢酸塩形態に転化し、MPD-D TPA:デルマタン硫酸(60:40重量%のMPD-DTPA:デルマタン硫酸、435タイプ、Op ocrin)を放射標識するために使用する。クリアランス時間および器官クリアラ ンスパターン(腎臓対肝臓)は、67GaDFo:デルマタン硫酸(上述)のクリアラ ンス時間および組織クリアランスパターンに匹敵し;そして試験した場合、腫瘍 取り込みもまた迅速かつ明瞭である。 これらの驚くべきおよび予測されない利点:(a)デルマタン硫酸に非共有結 合(対イオン結合による)する2つの異なる活性物質についての、100倍の(ま たはそれを超える)用量増加にわたる非常に迅速なクリアランス;および(b) 肝臓および腸クリアランスがデルマタン硫酸キャリアの存在下では回避されるが 、デルマタン硫酸の非存在下で回避されないことは、血液において、さらに、特 に重要かつ困難な身体の領域である肝臓および中腹において、低いMRIおよび放 射性核種画像形成のバックグラウンという主要な利点を提供する。膀胱カテーテ ル法の際に、骨盤領域もまた、実質的なバックグラウンド妨害なしで観察される 。さらに、少なくとも2桁の大きさの主要な用量増加で、血中および体内クリア ランス時間は非常に少しずつ増加するだけであるので、意義深い治療学的レジメ が可能である。これらのクリアランス特性は、この実施例および上記に示す選択 的な(腫瘍)取り込み特性と組み合わせて、選択性と身体の残りの部分および全 身的毒性との間の差を増強させるという、さらなる驚くべきおよび予測されない 利点さえ提供する。 実施例26 ガドリニウム:N-メチル-1,3-,プロパンジアミン-DTPA:デルマタン硫酸 (Gd:MPD-DTPA:DS)選択的造影剤: 同系Fisher344メスラットにおける乳汁分泌乳腺癌のMRI画像形成 図25A、図25B、図25C、図25D、図25E、および図25Fにおいて示すように、実施 例18(上記)のように、トロカールにより肝臓に接種された同系の乳腺癌を有す るFisher344メスラットに、0.155mmol/kgの用量のGd:MPD-DTPA:DS(DS=435タ イプ、Opocrin)を静脈内注射(i.v.)の前(プレ)および静脈内注射の後(ポ スト)に、T1荷重(T1-weighted)MRI画像(TR-TE=800/45)を1.0テスラで行う 。腫瘍小瘤のおよその位置を同定するために、T2スカウト画像(TR/TE=2100/85 ) をT1画像コントラストシリーズの前に行う(図18A)。これにより、2つの固型 腫瘍小瘤(肝臓の右後ろ)および1つの不規則な腫瘍浸潤物(肝臓の中央領域) が示され、全ての腫瘍部位は、続いて、全体の視覚内視により確認される。これ らの小瘤は、T1(800/45)プレコントラスト(プレ)画像では同定できない(図 18B)が、Gd:MPD-DTPA:DSの注射後、3つの全ての腫瘍小瘤は:(a)注射後 7分目の早い時間に迅速におよび非常に強く増強され(図18C);(b)迅速で 延長(60分間にわたる)された鮮明な腫瘍境界を、周囲の腫瘍に関与しない肝臓 に対して示し(図18C、図18D、図18E)、そして60分間にわたって延長された( 持続した)コントラストを示し(図18F)、注射60分後(MPI)でも腫瘍境界での コントラスト勾配がごく僅かに減損するだけである。この動物モデルにおいて、 Gd:MPD-DTPA:DSにより生じるMRIコントラスト増強は、実施例18のフェリオキ サミン(ferrioxamine):デルタマン硫酸薬剤により生じるものよりも非常に大 きく(用量基準でより強力);そしてGd:DTPA-リジン:デルタマン硫酸(実施 例3、4、および9によって調製;相対的強度について、図13A、図13B、図13C 、図13D、実施例21、および表2もまた参照のこと)により生じるよりも、僅か 〜中程度に大きい(用量基準でより強力);前述の薬剤は両方とも、本実施例の Gd:MPD-DTA:DS(7.8[mmol.秒]-1のR1)に比べると、より弱い金属キレートを 含む(すなわち、各々1.6および4.2のR1を有する)。本実施例の画像はまた、Gd :DTPA(ジメグルミン)ならびに報告されている全ての肝臓特異的T1およびT2造 影剤と比較して、驚くべきおよび予測されない以下の利点の全てを示す:(a) 周囲の関わりのない肝臓による実質的な取り込みを伴うことなく腫瘍それ自体に 取り込まれる;(b)増強された腫瘍選択性および感度;(c)コントラストが 弱まったり、あるいは複数の造影剤の注射の必要を伴うことなく、複数部位およ び複数の画像が取得されるという改善された臨床的フレキシビリティーのための 、延長され、同時に即時の腫瘍取り込み;(d)改良された腫瘍ステージング( staging)、および小さな腫瘍の改良された検出のための、腫瘍境界での改良さ れたコントラスト鮮明度および輝度勾配;(e)小さな転移の改良された検出; および(f)増強された予後モニター情報および治療的モニター情報のための、 小さな侵襲性腫瘍成長の改良された検出。Gd:MPD-DTPA:DSの最適なT1画像形成 の ために示されそして適した全てのポストコントラスト時間で、周囲の正常な肝臓 において、わずかな血液プールの増強が存在することに注意のこと。これは0.15 5mmol/kgよりも低い用量であっても、非常に効果的であることを強く示唆してい る。これは、本明細書中に記載の他の全てのものに比べて、Gd:MPD-DTPAキレー トが実質的により強力[R1=7.8(mmol.秒)-1]であるからであり、そのため、腫 瘍中にある薬剤の1μmolにつき、より高いT2*輝度減少ならびにT1輝度増加効果 を与えるからである(例えば、この効果の確証については、実施例26を参照のこ と)。 実施例27 ガドリニウム:N-メチル1-1,3,プロパンジアミン-DTPA:デルマタン硫酸 (Gd:MPD-DTPA:DS)選択的コントラスト薬剤:同系コペンハーゲンラット における前立腺AT-1腺癌のMRI画像形成; 特殊組織化学的染色との正の相関 図20A、図20B、図20C、図20D、および図20Eに示されるように、T1-強調造影(T R/Te=250/80)を、実施例21および22で調製されたようなGd:MPD-DTPA:DS(DS= 435タイプ、Opocrin)選択的コントラスト薬剤を、0.155mmol/Kg[Gd(III)用量]で 同系コペンハーゲンラットの皮膚嚢に増殖させたAT-1前立腺腺癌(実施例18に記 載され、かつ参照される)に静脈内(I.V.)注射する前(Pre)および後(Post)に、4. 7テスラで行う。Gd:MPD-DTPA:DSは、注射後(MPI)7分(図20B)および20分(図20 C)で全腫瘍の迅速な、極めて強いT1コントラスト増強、ならびに40MPI(図20D)お よび60MPI(図20E)で、詳細には腫瘍縁、より詳細には基底腫瘍縁(そこで、代表 的には腫瘍宿主の病期が評価される)において腫瘍の連続的な強いコントラスト 増強を生成する。さらなる実験的評価により、中央腫瘍領域の40および60MPIで 現われる明白な中程度のコントラスト輝度減少は、これらの腫瘍領域中の薬剤の過剰濃縮 を正確に表し、これらの中央腫瘍領域中で強力なT1輝度増加効果と競合 し、そしてT1コントラストを人工的に輝度減少させるというT2*効果を導く。こ のT2*人工物を、TR/TE=2500/250のT2パルスシークエンス(T2*効果に選択的に 感受性である)を利用し、そしてさらに遅らせたコントラスト後時間で実質的な コントラストの輝度減少を観察することにより検出および評価する。従って、Gd :MPD-DTPA:DSの非常に高いR1(先の全ての薬剤に比べて)は、0.155mmol/Kgの注 射用量と組み合わせて、薬剤の非常に顕著な腫瘍への取り込みおよび4.7テスラ 場でのTR/TE=250/80パルスシークエンスの常磁性の応答特徴と共に、Gd:MPD-DT PA:DSが時間と共に蓄積するにつれ、腫瘍中、特に腫瘍の中央領域において過度 に高い局所的常磁性活性をもたらす。縁、特に基底縁は、この基底部位で薬剤が 血漿へより迅速に逆拡散するために、このT2*輝度減少人工物から相対的に保護 される。先の結果および考察は、0.155mmol/Kgよりも低い用量が、Gd:MPD-DTPA: DSを用いる最適なT1画像形成のために示されるという結論に至る。なぜなら、Gd :MPD-DTPAキレートが本明細書中に記載の他の全てのものよりも実質的により強 力なT1常磁性活性物質であるからである。3つの肝腫瘍小節周囲の未関与の肝臓 において非常に僅かしか増大されていない血液プールバックグラウンドにより立 証されるように、僅かに過剰な用量のようである実施例25に注目せよ。それにも かかわらず、これらの小節は、依然として全てのコントラスト後時間(7〜60MPI )において例外的に良好に可視化される。 これらのMRI画像形成とGd(III)金属イオンについてマイクロ波で増大したプル シアンブルー染色との相関を、60PMIで切除し(そして切片および染色のために新 鮮に凍結した)腫瘍塊の外側2/3に局在するようになるGd:MPD-DTPA:DSのGd(III) について(実施例18に記載のように)行う。(図20を参照のこと)。これは、ほとん ど全ての腫瘍細胞の強力に陽性な組織化学的染色を示し、また、有意な数の腫瘍 細胞が核の陽性な染色(すなわち、金属イオンマーカーの核局在化)を有する。よ り少ない数の(乳)腫瘍細胞が7分でより薄く染色されること(実施例18)に比べて 60分でほぼ全ての腫瘍細胞が非常に強く染色されること、および本実施例におい て60分で見られるが、(乳)腫瘍には7分で見られない(実施例18)さらなる核局在 化は、腫瘍細胞の内在化が1時間の時間間隔、おそらく時間の全間隔(この間、 細胞外マトリックス中で有意な濃度に維持されるデルマタン硫酸結合金属キレー トが、腫瘍誘導血管新生MRI内皮を横切る極めて迅速な、かつ選択的血管外遊出 により、局所的微小血管を介して最初にかつ迅速に充填される)にわたって進行 することを強く示唆する−−腫瘍選択的誘導、およびVEGF/VPFとその他とを含む GAG結合レセプターの内皮局在化に関する上記のテキストを参照のこと。悪性前 立腺腫瘍に関してここで観察された内皮局在化の驚くべきかつ予期されない利点 は、実施例18において悪性乳腫瘍についても観察された。このことは、上記実施 例18中の驚くべきかつ予期されない発見を確認し、そこで、腫瘍誘導血管新生内 皮、および適切な腫瘍細胞は、MRIコントラスト薬剤のデルマタン硫酸結合(非共 有結合を含む)クラスの結合、ポンピング、血管外遊出および腫瘍細胞内在化の 標的であり、そして実際はデルマタン硫酸およびGAGに同様に結合した他の活性 薬剤の標的である。腫瘍内皮、腫瘍マトリックス、腫瘍細胞ならびに核の局在化 および蓄積のこれらの発見はさらに、金属キレートまたは他のタイプの活性物質 であるかどうかに関係せず、治療薬剤を選択的に局在化する基礎を提供する。 実施例28 本質的に精製されたデルマタン硫酸とのイオン対複合体としての ドキソルビシン製剤の調製 本質的に精製されたデルマタン硫酸(435タイプ、Opocrin、形式上のMW=18,00 0ダルトン)を10mg/mlで水に溶解し、そして激しく攪拌しながら4mg/mlの高純度 のドキソルビシン(Meiji Seika Kaisha,Ltd.,日本)の溶液を滴下し、比率60:4 0(w/w)のドキソルビシン対デルマタン硫酸を得る。(10:90と90:10(w/w)との間 の他の比率のドキソルビシン対デルマタン硫酸についても試験する)。混合物を 、マクロプローブソニケーター(Heat Systems)を用いて4℃で超音波により8分 間均質化する。これは、ドキソルビシン:デルマタン硫酸複合体をレーザー光散 乱法(Nicomp system)によって評価されるように、11ナノメーターのその限度(小 )サイズまで効果的に減少させる。得られた液体を、0.22umの低結合フィルター( Millipore,Millex GV)を通して濾過し、500mg/mlのショ糖溶液(Boehringer Man nheim)3mLを添加し、攪拌し、次いで10mg/mLのポリエチレングリコール(Hoechs t,平均MW=3,350ダルトン)の溶液1.5mLを添加し、得られた溶液を再び超音波に かけ(上記のように)、そして無菌にするために0.22umのGVフィルターで再び濾過 し、バイアルに充填し、液体として保存するか、または凍結し、そして適切な棚 およ びチャンバー温度および条件で17時間の一次乾燥サイクルにわたって凍結乾燥し 、約2.0%の残留水分を有する良好に成形された赤煉瓦色のケーキを得る(Karl F isher法)。バイアルに栓をし密封する。使用のために、ケーキを2mg/mlで滅菌水 に再懸濁させる(手で15秒間振盪する)。得られた液体は完全に半透明で、赤−赤 黄色であり、6.8〜7.1のpH、約210 mOsm/Kgの浸透圧重量モル濃度、および−38 〜−40mVのζ電位を有し、これは、僅かに過剰なモルで強く結合したデルマタン 硫酸の存在(ドキソルビシン自身は、その糖アミン基(これは強力なイオン対結合 によってデルマタン硫酸の硫酸に結合するのに効果的である)のために、陽性な ζ電位を有する)を示す。凍結乾燥したケーキは、(ドキソルビシンおよびデルマ タン成分の両方が)室温および4℃で長期間にわたって安定である(ドキソルビシ ンのHPLCによる分析:C-18 Lichrosphere;移動相:アセトニトリル:水(50:50 )、20mMリン酸+5mM硫酸ドデシルナトリウム、pH 2.3;デルマタン硫酸のHPLC による分析:TSK分子ふるい;移動相:電荷抑制のための0.2M硫酸ナトリウム、1 ,800〜17,250ダルトンのOpocrinデルマタン分子量標準と共に)。再構成されたケ ーキは、10umおよび25um以上の特大の粒子に関するUSP仕様を満たす(Hyac-Royco レーザー分析による)。 アドリアマイシン(Adria Laboratoriesドキソルビシンの供給源)もまた、デル マタン硫酸(Opocrin、同上)とのイオン対結合で同様に調製される。 実施例29 ウシ肺ヘパリンとのイオン対複合体としてのドキソルビシン製剤の調製 ウシ肺ヘパリン(Hepar-Kabi-Pharmacia)を可溶化し、高純度のドキソルビシン と90:10〜10:90の範囲の比率(w/w、ドキソルビシン:ヘパリン)および1つの 最適な比率、すなわち、60:40(w/w)で混合し、次いで実施例28に記載されるよ うにさらなる工程に供する。視覚的に透明な、0.22umで濾過可能な液体が得られ る。しかし、この液体はレーザー光散乱法により25ナノメーターのより大きな限 度サイズを有する;そして凍結乾燥されたケーキは、迅速な均質の再構成に対し てより抵抗性であると考えられる(約1〜2時間を必要とする)。 実施例30 本質的に精製されたデルマタン硫酸およびウシ肺ヘパリンで コートされたタキソールナノ粒子製剤の調製 これらの製剤を、2つの工程、最初タキソールをレシチンまたはレシチン-コ レステロールナノ分散物に可溶化し、そして調製することにより、および第2番 目にレシチンでコートされたナノ分散物をデルマタン硫酸(435タイプ、Opocrin) またはウシ肺ヘパリン(Hepar-Kaki-Pharmacia)と相互作用させることにより調製 し、レシチンの高度に塩基性の窒素基へのグリコサミノグリカン硫酸基の結合と 共に、ナノ粒子表面でのイオン対相互作用によって最終のナノ分散物を生成およ び安定化させる。タキソール(Sigma Chemical Co.,St.Louis)を塩化メチレン に、卵黄レシチンをクロロホルムに、あるいは大豆レシチン+コレステロールを 塩化メチレンに溶解する。可溶化された成分を丸底フラスコに入れ、そして溶媒 を真空下で30分間蒸発し、タキソールレシチン(ある場合には、コレステロール をも有する)の薄膜を形成する。十分に乾燥した後、水を(窒素下で)添加し、成 分を2時間水和させ、そしてプローブを4℃で超音波に10分間かける(Heat Syst em)。デルマタン硫酸、または代わりにウシ肺ヘパリンを2〜6%(w/w、対レシ チン)の範囲で添加し、混合物プローブを4℃で1分間超音波にかける。得られ たナノ粒子を光学顕微鏡で観察し、表面グリコサミノグリカン(GAG)をカチオン 性染料Azure Aの添加により確認し、Azure Aは、表面GAGに結合すると、迅速に 紫色に変わり、そして粒子凝集を生成する(レシチンのみで、コートされていな い製剤=陰性)。デルマタン硫酸でコートされたナノ粒子およびヘパリンでコー トされたナノ粒子中の薬物のサイズおよび量を、マイクロ濾過、および可溶化さ れたタキソールについてのUV吸収分析(230nm)により評価し、そしてサイズをさ らにレーザー光散乱法(Nicomp)により確認する。4%グリコサミノグリカンを含 有する製剤が最適である。濾過前に存在する(「なし」)、および種々の孔サイズ (5.0、0.45umおよび0.22um)を通す濾過後に残存するタキソールの量に関する代 表的な結果を、デルマタン硫酸製剤について表3に示す。 これらの分析の結果は、両方のレシチンが、デルマタン硫酸およびウシ肺ヘパ リンと効果的に相互作用し、タキソールのナノ粒子分散物を安定化させるグリコ サミノグリカン表面コーティングを形成することを示す。しかし、レシチンの最 適なタイプ(卵黄)に関して、得られたナノ粒子サイズ(レーザー光散乱法(表4を 参照のこと)による)は、デルマタン硫酸(カラムa)についてはヘパリン(カラム c)についてよりも小さく、そしてデルマタン硫酸のみが、タキソールを無菌カ ットオフフィルター(0.45um)を通じて受容可能な回収率で製剤し、濾過し、そし て得ることを可能にし、それにより、標準的なタキソール可溶化剤、クレモホル (cremofor)を必要とせずに、そしてその固有の毒性および急性アレルギー副作用 を有することなく、無菌で静脈内に受容可能なタキソールのナノ分散物を与える 。 デルマタン硫酸対ウシ肺ヘパリンについてこのより小さなナノ粒子サイズは、 ドキソルビシン(実施例28)について観察されたサイズに類似している。これは、 ヘパリンに対してデルマタン硫酸のさらなる驚くべきおよび予期されない製剤の 利点(上記)を確認する。 実施例31 本質的に精製されたデルマタン硫酸(435タイプ)を有する ビンクリスチンイオン対製剤の調製 ビンクリスチン(Sigma Chemical Co.,St.Louis)を水に溶解し、そして90:10 と30:70(w/w)との間の薬物対デルマタン硫酸の比率でデルマタン硫酸と混合す る。その結果、透明な溶液が生じ、最適な比率が30〜40%(w/w)の薬物で存在し 、粒子が検出されない(レーザー光散乱法により)。この結果は、500 MWカットオ フの透析バッグ内側のイオン対形態(薬物単独でなく)の保持と組み合わせて、ビ ンクリスチンのアミン基とデルマタン硫酸の硫酸基との間に強力なイオン対を形 成することを示す。 実施例32 本質的に精製されたデルマタン硫酸(435タイプ)およびウシ肺ヘパリンによる アミン含有抗生物質性抗感染物質、アミカシン(Amikacin)、ゲンタマイシン、 およびトブラマイシン(Tobramycin)のイオン対製剤としての調製 アミカシン、ゲンタマイシン、およびトブラマイシン(全てSigma Chemical C o.,St.Louisより入手)を水に溶解し、そして薬物対グリコサミノグリカンが 、90:10と30:70(w/w)との間の割合で、デルマタン硫酸(435タイプ)または ウシ肺ヘパリン(Hepar-Kabi-Pharmacia)と混合する。至適範囲の30〜50%(w/ w)に対し、強力なイオン対錯体が、薬物とグリコサミノグリカンとの間で形成 する。このことは、レーザー光散乱(Nicomp)(ウシ肺ヘパリンの場合、100〜2 00ナノメーターの範囲)、またはより小さいデルマタン硫酸製剤(レーザー光散 乱による約10ナノメーターに対して検出不能)の500 MWカットオフ透析保持によ り明らかにされる。 実施例33 塩基性ペプチドと本質的に精製されたデルマタン硫酸 (435タイプ)とのイオン対製剤 以下の塩基性白血球化学誘引物質および炎症性ペプチド、(a)N-ホルミル-m et-leu-phe-lys(アセテート)、(b)アルギニンブラジキニン、(arg-pro-pr o-gly-phe-ser-pro-phe-arg)および(c)ポリ-L-リジン(3つとも全てSigma Chemical Co.,St.Louis由来)を水に溶解し、そして90:10〜10:90(活性物 質対デルマタン硫酸のw/w)の割合で、本質的に精製されたデルマタン硫酸(435 タイプ、Opcrin)と混合する。強力なイオン対結合が、至適割合の約60:40(活 性物質対デルマタン硫酸)で生じる。このことは、レーザー光散乱、500 MWカッ トオフ透析バック内での保持、および(a)N-ホルミル-met-leu-phe-lysの場合 、518 nmの発光波長(励起波長=257 nm)での蛍光の増大により明らかにされる 。 本質的に精製されたデルマタン硫酸を伴う製剤内のこれらの塩基性ペプチドは 、 局所治療の目的で(顕著な全身性炎症性副作用のため、全身を循環する遊離型の 薬剤が寛容され得ない条件下で)内在性白血球または輸注された白血球を回復し 、そして活性化するための、腫瘍部位および/または感染部位での生体調節ペプ チドの部位選択的局在化、蓄積、保持、および作用のための新規の手段を提供す る。従って、これらの新規のデルマタン硫酸製剤は、インビボでの腫瘍療法およ び抗感染療法に対して、驚くべきかつ予想以上の利点を提供する。 実施例34 野生型およびドキソルビシン耐性ヒト乳ガン細胞に対する 比較活性のための、イオン対ドキソルビシン:デルマタン硫酸製剤 および標準ドキソルビシンのインビトロテスト クローン原性アッセイ(clonigenic assay)における腫瘍細胞殺傷能力につい て、実施例28のイオン対ドキソルビシン:デルマタン硫酸(本質的に精製された デルマタン硫酸、435タイプ、Opocrin)(=ドキソルビシン:DS)を標準ドキソ ルビシン液(Adria Laboratories)と比較する。この比較には、以下のヒト乳ガ ン細胞株を用いる:MCF-7細胞株親株およびアドリアマイシン/ドキソルビシン 耐性MCF-7細胞株。各グループについて、各製剤の5つの系列希釈を、0日目に 、適切な数の細胞、増殖培地、および14C標識グルコースと混合し、次いでこの 混合物を、予め5%CO2ガスを充填した血清バイアルに注入し、このバイアルを3 7℃でインキュベートした(細胞は継続的に薬物に曝露した)。Bactec machine (Bactec Corp.)を用いて、インキュベーションの6、9、および12日目に、コ ントロールおよび薬物処置バイアルにおいて産生される14CグルコースCO2の量 を測定し、そして生存%値、IC50およびIC90値としてデータを記録し、そして分 析したところ、生存%値は、コントロール細胞(薬物なしでインキュベートした )に対して100%と標準化した100の値より大きかった。ピークカウントの日(9 日目)についての結果を表5に示す。 MCF-7親株では同等に低いIC50およびIC90濃度であるが、ドキソルビシン耐性M CF-7株では極めて差の大きいIC50およびIC90濃度であり、ドキソルビシン-デル マタン硫酸製剤は耐性を克服(または回避)し得るが、標準ドキソルビシンは克 服(または回避)し得ないという知見から、デルマタン硫酸の併用は、多剤耐性 表現型を克服し、そしてそれはPgp(P糖タンパク質)ポンプを回避することに よってなし得ることが強く示唆される。このことは、デルマタン硫酸の実効負電 荷から予測され得る。具体的なメカニズムがあるにもかかわらず、この結果は、 腫瘍および新生物疾患の処置におけるデルマタン硫酸抗腫瘍製剤、詳細にはドキ ソルビシンデルマタン硫酸ドキソルビシン、最も詳細には、本質的に精製された ドキソルビシンデルマタン硫酸製剤(実施例28)のさらなる重要な、驚くべき かつ予想以上の利点を提供する。これらのテストアッセイは、Cancer Therapy a nd Research Center,Institute for Drug Development,San Antonio,Texasの Donna Degen,M.S.およびDaniel D.Von Hoff,M.D.によって実施されたことに 留意されたい。 実施例35 イオン対ドキソルビシン:デルマタン硫酸の急性インビボ毒性テスト 雄性Balb/cマウス(n=4/グループ)に、実施例28のイオン対ドキソルビシ ン:デルマタン硫酸(本質的に精製されたデルマタン硫酸、435タイプ、Opocrin )(=ドキソルビシン:DS)または標準ドキソルビシン液(Adria Laboratories )のいずれかの22.5 mg/Kgを静脈注射し、次いでフィルター栓付ケージ内に収容 し、そして死亡日まで観察する。22.5 mg/Kgは、標準ドキソルビシンについてマ ウスで報告されたLD90であり、テストのエンドポイントを観察するために必要な 時間を最小化するために選択されたこと;より低い用量では、現在のプロトコル で観察され得る任意の差が大きくなると予測されることに留意のこと。死亡日は :ドキソルビシン:DS:モデル日=6、平均5.5±0.9 SE;標準ドキソルビシン :モデル日=5、平均4.8±0.5 SEである。従って、ドキソルビシンは、マウス の急性毒性を有し、少なくとも標準ドキソルビシンに匹敵かつそれを超える傾向 を有するものの、本テストにおける差異は、統計学的に有為ではない。この結果 は、ヒト腫瘍細胞におけるアドリアマイシン/ドキソルビシン耐性を克服する利 点(実施例34)およびインビボでより効果的に局在化する利点を組み合わせると 、定用量に基づき、動物の腫瘍および腫瘍細胞内部位において(以下の実施例36 を参照のこと)、腫瘍および新生物疾患の処置におけるデルマタン硫酸抗腫瘍製 剤、詳細にはドキソルビシンデルマタン硫酸ドキソルビシン、および本質的に精 製されたドキソルビシンデルマタン硫酸製剤(実施例28)のさらなる驚くべきか つ予想以上の利点を提供する。 実施例36 標準ドキソルビシンと比較したイオン対ドキソルビシン:デルマタン硫酸 の急性インビボ腫瘍局在化および腫瘍細胞インターナリゼーション 実施例28のイオン対ドキソルビシン:デルマタン硫酸(本質的に精製されたデ ルマタン硫酸、435タイプ、Opocrin)(=ドキソルビシン:DS)および標準ドキ ソルビシン液(Adria Laboratories)を5mg/Kgのドキソルビシンで、皮下嚢(s kin pouch)内にAT-1前立腺ガンを増殖させたCopenhagenラット(器官深部での 増殖に類似する)にi.v.注射した。注射3時間後にラットを屠殺し、腫瘍および 主要器官を取り出し、切断腫瘍および器官片をOCTポリマー内に配置し、そして 4℃で凍結し、そしてクリオスタット切片を8μmで切断し、そしてカバーガラ スを載せる。ローダミンタイプの帯域フィルターを(ドキソルビシンを選択的に 励起するために約485 nmで)用いて、そして直接ドキソルビシンの蛍光を(530 nmより大きい発光波長で)評価する切片の励起によって、蛍光顕微鏡法を実施し て、以下のことを決定する: ◆ 相対的腫瘍薬物レベル; ◆ 腫瘍微小血管の近位部位および腫瘍微小血管からのより遠位の部位での、 腫瘍塊への薬物透過性の深さおよび等質性; ◆ 腫瘍標的物、すなわち、厳密な意味での内皮細胞および腫瘍細胞; ◆ 正常器官の蛍光度(クリアランスおよび潜在的毒性の予想物として)(表 6を参照のこと)。 ドキソルビシン:DSに関する図21Aを参照のこと -- 腫瘍細胞の集密シート が、ほとんど全ての腫瘍細胞(=腫瘍細胞インターナリゼーション)および新生 血管内皮において極めて明るい蛍光を有する。ドキソルビシン:DSに関する図21 Bを参照のこと -- 内皮ストーク上の腫瘍細胞のより自由度の高いクラスター 。より自由度の高い腫瘍細胞のクラスターは、(図21Aのより集密な腫瘍細胞の シートと比較して)増殖期または分裂中であるようである。ほとんど全ての細胞 が極めて明るく染色されていること、加えてこの部位および細胞質内に現在位置 するドキソルビシンの顕著に明るい核の蛍光に留意すること。また、皮内細胞お よび皮内細胞の核の強い蛍光にも留意すること。標準ドキソルビシン(右上の細 胞 の集密シートおよび左下のより自由度の高いクラスター)に関する図21Cを参照 のこと -- すべて顕著に低い蛍光を有し、そして腫瘍の微小血管内および周辺 (画像の中心)ならびに腫瘍細胞の核内で一般に蛍光を欠く。 他の主要器官における蛍光強度およびパターンは、ドキソルビシン:DSのクリ アランスが、(標準ドキソルビシンと比較して)シフトして腎臓から離れ、そし て(標準ドキソルビシンと比較して)加速された様式で、肝臓を介する胆汁への 浄化の原因となることを示す。心髄質(cardiac pulp)または赤色脾随における 増加は認められず(このような増加は、これらの部位で毒性が予想され得、そし てこれらの部位は、標準ドキソルビシンに関する毒性の主要部位である)、そし てこれらの2つの部位での蛍光レベルは、どちらかといえば、標準ドキソルビシ ンに関してよりもドキソルビシン:DSに関して若干低い。 これらの結果は、薬物が(ドキソルビシンのみとしてではなく)ドキソルビシ ン:DSとして処方する場合、顕著に高い腫瘍の局在化、腫瘍細胞外マトリックス 透過性の深さおよび幅、腫瘍細胞のインターナリゼーションドキソルビシンの核 内移動(ドキソルビシンの主要細胞内作用部位)を示し、そしてこれらの結果は さらに、(ドキソルビシン:DSについて)誘導された腫瘍内皮および内皮核によ って誘導される驚くべきかつ予想以上の取り込みを示す。これらの驚くべきかつ 予想以上の利点は、本発明の本質的に精製されたデルマタン硫酸と関連させた場 合、(先の実施例(29〜35)の利点と共に)明らかにかつ完全に、本質的に精製 されたデルマタン硫酸を伴うドキソルビシンの本発明の製剤と他のガンおよび非 ガン治療(および診断)活性物質とを区別する。
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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.9%(w/w)までのイオウ含有量および選択的なオリゴサッカライドの過剰 硫酸化を有する本質的に精製されたデルマタン硫酸との組み合わせで薬物を含有 する薬物キャリア組成物であって、該組成物が、500nm未満の非閉塞性サイズを 有する、組成物。 2.前記キャリアが、250nm未満、好ましくは25nm未満のサイズを有する、請求 項1に記載の薬物キャリア組成物。 3.疾患誘導性内皮に結合することにより、該内皮を、10〜15分未満内に、結合 した薬物キャリア組成物を全体的または部分的に覆うようにする、請求項1に記 載の薬物キャリア組成物。 4.9%(w/w)までのイオウ含有量および選択的なオリゴサッカライドの過剰 硫酸化を有する前記本質的に精製されたデルマタン硫酸が、Ido-GalNAc4SO3を含 有し、かつIdoA2SO3-GalNAc4SO3およびIdoAGalNAc4,6SO3をさらに含有する、請 求項1に記載の薬物キャリア組成物。 5.ナノ粒子であることによりさらに定義される、請求項1に記載の薬物キャリ ア組成物。 6.前記薬物が腫瘍治療薬である、請求項1に記載の薬物キャリア組成物。 7.前記腫瘍治療薬が、アドリアマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、ダ ウノルビシン、およびイダルビシン、またはそれらの塩からなる群より選択され る、請求項6に記載の薬物キャリア組成物。 8.前記腫瘍治療薬が、ブレオマイシン、タキソール、タキソテール、ビンブラ スチンおよびビンクリスチン、アムサクリン、アザシチジン、ジデオキシイノシ ン、ジヒドロ-5-アザシチジン、エタニダゾール、エチオホス、メトトレキセー ト、ミソニザドール、ポルフィロマイシン、ピラゾロアクリジネク、テレフタル アミジン、タキソテール、トポテカン、トリメトレキセート、およびカルボプラ チン、またはそれらの塩からなる群より選択される、請求項6に記載の薬物キャ リア組成物。 9.前記薬物がキレーターである、請求項1に記載の薬物キャリア組成物。 10.前記薬物が抗感染薬である、請求項1に記載の薬物キャリア組成物。 11.前記薬物が、ゲンタマイシン、トブラマイシン、またはアミカシンである 、請求項10に記載の薬物キャリア組成物。 12.前記薬物が生物学的反応修飾物である、請求項1に記載の薬物キャリア組 成物。 13.前記薬物が生物学的に活性なペプチドまたはポリペプチドである、請求項 1に記載の薬物キャリア組成物。 14.前記生物学的に活性なペプチドまたはポリペプチドが、白血球化学誘引物 質、ブラジキニン、およびポリ-L-リジンからなる群より選択される、請求項1 3に記載の薬物キャリア組成物。 15.前記白血球化学誘引物質が、N-ホルミル-met-leu-phe-lys(配列番号1) である、請求項14に記載の薬物キャリア組成物。 16.脈管内注射または他の非経口注射に適切な薬学的に受容可能な溶液中にあ ることによりさらに定義される、請求項1に記載の薬物キャリア組成物。 17.前記組み合わせが、前記キャリアと薬物との間のイオン対荷電相互作用、 両性相互作用、または疎水性相互作用により形成される、請求項1に記載の薬物 キャリア組成物。 18.9%(w/w)までのイオウ含有量および選択的なオリゴサッカライドの過 剰硫酸化を有する本質的に精製されたデルマタン硫酸と組み合わせて、腫瘍治療 薬を含有する薬物キャリア組成物の使用であって、該キャリアは、500nm以下の 非閉塞性サイズを有し、該薬物キャリア組成物が、腫瘍治療薬に応答する腫瘍の 治療のための医薬の製造のために薬学的に受容可能なキャリア中に含有される、 使用。 19.9%(w/w)までのイオウ含有量および選択的なオリゴサッカライドの過 剰硫酸化を有する前記本質的に精製されたデルマタン硫酸がIdo-GalNAc4SO3を含 み、そしてIdoA2SO3-GalNAc4SO3およびIdoAGalNAc4,6SO3をさらに含有する、請 求項18に記載の使用。 20.前記薬物キャリア組成物がナノ粒子であることによりさらに定義される、 請求項18に記載の使用。 21.前記腫瘍治療薬が、アドリアマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、 ダウノルビシン、イダルビシン、ブレオマイシン、タキソール、タキソテール、 ビンブラスチン、およびビンクリスチン、またはそれらの塩からなる群より選択 される、請求項18に記載の使用。 22.前記腫瘍治療薬が、アムサクリン、アザシチジン、ジデオキシイノシン、 ジヒドロ-5-アザシチジン、エタニダゾール、エチオホス、メトトレキセート、 ミソニザドール、ポルフィロマイシン、ピラゾロアクリジネク、テレフタルアミ ジン、トポテカン、トリメトレキセート、およびカルボプラチン、またはそれら の塩からなる群より選択される、請求項18に記載の使用。 23.前記腫瘍治療薬が制御放出形態である、請求項18に記載の使用。 24.疾患誘導性内皮への前記薬物キャリア組成物のサンプルの結合により、10 〜15分未満内に、結合したサンプルを全体的または部分的に覆うように内皮の誘 導が生じる、請求項18に記載の使用。 25.前記薬物キャリア組成物が、近位の標的器官、組織、または組織病巣にお いて高い効率の取り込みを得るために、選択された動脈灌流により投与される医 薬の製造のための、請求項18に記載の使用。 26.前記薬物キャリア組成物が、広範囲に分布する全身的な部位に位置する組 織病巣において半選択的な取り込みを得るために、静脈内投与される医薬の製造 のための、請求項18に記載の使用。
JP8519745A 1994-12-22 1994-12-22 薬物を改善する、デルマタン硫酸と薬物との複合体 Pending JPH10510831A (ja)

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