JPH10512241A - マトリックス・メタロプロテアーゼのヒドロキサム酸含有阻害剤 - Google Patents

マトリックス・メタロプロテアーゼのヒドロキサム酸含有阻害剤

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JPH10512241A JP8521011A JP52101195A JPH10512241A JP H10512241 A JPH10512241 A JP H10512241A JP 8521011 A JP8521011 A JP 8521011A JP 52101195 A JP52101195 A JP 52101195A JP H10512241 A JPH10512241 A JP H10512241A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ヒドロキサム酸含有化合物を提供するものであり、この化合物は、マトリックス・メタロプロテアーゼの阻害剤として有用であり、かつ、これらの酵素の過剰活性に関連する障害を治療するのに有効である。特に、本発明は、一般式I[式中、(A)R1、R2、R3、R4およびR5は、独立して、種々の置換基から選ばれ、かつ(B)R3およびR4、またはR4およびR5は、一緒になって、環状部分を有していてもよい]による構造を有する化合物、または、その化合物の薬学的に許容しうる塩、生物加水分解性アミドまたは生物加水分解性エステルに関する。もう1つの形態として、本発明は、一般式(I)の化合物を含有する医薬組成物、および、これらの化合物またはそれらを含有する医薬組成物を用いて、マトリックス・メタロプロテアーゼ活性によって特徴付けられる疾病を治療するための方法を指向する。

Description

【発明の詳細な説明】 マトリックス・メタロプロテアーゼのヒドロキサム酸含有阻害剤 発明の技術分野 本発明は、過剰な、および/または不必要なマトリックス・メタロプロテアー ゼ活性、特にストロメリシン(stromelysin)活性に関連する疾病の治療に有用な 化合物に関する。さらに詳細には、本発明は、ヒドロキサム酸含有化合物に関す る。 発明の技術背景 幾つかの酵素は、構造蛋白質を切断を引き起こし、構造的に関連するメタロプ ロテアーゼである。これらには、ヒト皮膚線維芽細胞コラゲナーゼ、ヒト皮膚線 維芽細胞ゲラチナーゼ、ヒト痰コラゲナーゼおよびゲラチナーゼ、およびヒト・ ストロメリシンが包含される。これらは、亜鉛含有メタロプロテアーゼ酵素であ り、アンギオテンシン転換酵素およびエンケファリナーゼである。ストロメリシ ンおよび関連する酵素は、リウマチ様関節炎(Mullins,D.E.,et al.,Biochim Biophys Acta(1983)695: 117-214)、変形性関節炎(Henderson,B.,et al.,D rugs of the Future(1990)15:495-508)、腫瘍細胞の転移(同書,Broadhurst ,M.J.,et al.,European Patent Application 276,436(1987年発行), Reich,R.,et al.,48 Cancer Res 3307-3312(1988)および種々の潰瘍化障害 等の幾つかの疾病の総合的症状の仲介(mediation)において重要である。潰瘍性 障害は、アルカリによる火傷、またはシュードモナス・アエルギノサ(Pseudomon as aeruginosa)、アカントアメーバ、ヘルペス総合体およびワクチン・ウイルス の感染により、角膜に生じうる。 不必要なマトリックス・メタロプロテアーゼ活性により特徴づけられる他の障 害としては、歯根膜の疾病、表皮水疱症および強膜炎等が挙げられる。幾 つかの疾病障害におけるマトリックス・メタロプロテアーゼの介在の観点から、 これらの酵素に対する阻害剤の製造が試みられている。そのような阻害剤の幾つ かは、文献に開示されている。例えば、米国特許第4,771,038 号(Wolaninら、1 988年9月13日付けで発行)、米国特許第4,743,587 号(Dickensら、198 8年5月10日付けで発行)、欧州特許公開番号第575,844 号(Broadhurstら、 1993年12月29日に公開)、国際特許公開第WO93/09090号(Isomuraら、1 993年5月13日に公開)、欧州特許公開番号第498,665 号(Beckettら、19 92年8月12日に公開)および米国特許第5,183,900 号(Galardy、1993年 2月2日発行)が挙げられる。 マトリックス・メタロプロテアーゼの阻害剤が、(少なくとも部分的に)構造 蛋白質の分解により引き起こされる疾病の治療に有用であることは、当業界では 周知である。多くの阻害剤が製造されているが、そのような疾病の治療に有用な 化合物が依然として必要とされている。本発明の化合物は、構造蛋白質を破壊す る蛋白質のクラスによる不必要な活性により特徴付けられる障害および疾病の治 療に利用可能な薬剤のレパートリーに加わる。 発明の要旨 本発明は、マトリックス・メタロプロテアーゼの阻害剤として有用であり、か つ、これらの酵素の過剰な活性により特徴付けられる障害の治療に有効な化合物 を提供する。さらに、従来技術の化合物とは異なって、これらの化合物は低いペ プチド特性を有し、このことにより改善された生物学的利用能および安定性が可 能になる。この改善は重要である。その理由は、公知の阻害剤のペプチドの性質 が、蛋白質分解により、典型的には制限された生物学的利用能をもたらすからで ある。 特に、本発明は、一般式I [式中、 (A)(1)R1は、水素、アルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、ベンジル 、複素環、炭素環、アルコキシ、炭素環式アルキル、複素環式アルキル、炭素環 式ヘテロアルキル、複素環式ヘテロアルキル、炭素環式チオ、または複素環式チ オであり、 (2)R2は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、複素環、炭素 環、炭素環式アルキル、複素環式アルキル、または炭素環式ヘテロアルキルであ り、 (3)R3は、水素、アルキル、炭素環、または複素環であり、 (4)R4は、アルキル、ヘテロアルキル、アルキルアミノ、アシルアミ ノ、カルボキシアルキル、アミノアルキル、炭素環、複素環、複素環式ヘテロア ルキル、複素環式アルキル、または帯電性の部分であり、 (5)R5は、 (a)−O−R6(式中、R6は水素、アルキルまたはベンジルである )、 (b)−N(R9)CH(R10)(R11)[式中、 (i) R9は水素またはアルキルであり、かつ (ii) R10およびR11は、独立して、水素、アルキル、アリー ルアルキル、アルコキシアシル、またはアミノアシルであるか、あるいは (iii) R9およびR10は、それらが結合している窒素および炭 素原子と一緒になって、原子数4〜9の単環式複素環を含有する]、 (c)アミノ酸または2〜3個のアミノ酸を有するペプチド(そこに おいて、前記アミノ酸または前記ペプチドは、そのアミノ基を通じて一般式(I )と結合している)、 (d)アルキル、 (e)アルケニル、 (f)炭素環式アルキル、または (g)炭素環式アルケニルであり、 (B)かつ、そこにおいて、 (1)R3およびR4は、一緒になって、原子数3〜9の単環式炭素環、原子数 7〜17の多環式炭素環、原子数4〜9の単環式複素環、または原子数7〜17 の多環式複素環を含有してもよく、あるいは、 (2)R4およびR5は、一緒になって、原子数3〜13の単環式炭素環、原子 数7〜17の多環式炭素環、原子数4〜9の単環式複素環、または原子数7〜1 7の多環式複素環を含有してもよい。] の構造を有する化合物、または該化合物の薬学的に許容しうる塩、生物加水分解 性アミドまたは生物加水分解性エステルに関する。 これらの化合物は、少なくとも1つの哺乳動物のマトリックス・メタロプロテ アーゼを阻害する能力を有する。したがって、もう1つの形態において、本発明 は、一般式(I)の化合物を含有する医薬組成物、およびこれらの化合物または それらを含有する医薬組成物を用いてマトリックス・メタロプロテアーゼ活性に より特徴付けられる疾病を治療する方法を指向する。 特に望ましくない部位におけるマトリックス・メタロプロテアーゼは、その位 置において、本発明の化合物をマーカーに特異的なターゲット・リガンド(抗体 またはそのフラグメント、または受容体リガンド等)に結合させることにより標 的としうる。 本発明は、さらに、これらの化合物の独自の特性を利用する種々の他の方法も 指向する。したがって、もう1つの形態において、本発明は、固体支持体に結合 した一般式(I)の化合物を指向する。これらの結合体は、所望のマトリックス ・メタロプロテアーゼの精製のための親和性試薬として使用可能である。 もう1つの形態において、本発明は、標識に結合した一般式(I)の化合物を 指向する。本発明の化合物は、少なくとも1つのマトリックス・メタロプロテア ーゼに結合するので、その標識を用いて、in vivo またはin vitroでの細胞培養 において比較的高レベルのマトリックス・メタロプロテアーゼの存在を検出する ことが可能である。 さらに、一般式(I)の化合物は、本発明の化合物と特異的に免疫反応性であ る抗体を製造するための免疫化プロトコールにおいてこれらの化合物の使用を可 能にする担体に結合することが可能である。したがって、これらの抗体は、治療 および上記阻害剤のモニタリングの双方に有用である。 発明の詳細な説明 本発明の化合物は、哺乳動物のマトリックス・メタロプロテアーゼの阻害剤で ある。これらの化合物は、一般式(I)の構造を有する。 [式中、 (A)(1)R1は、水素、アルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、ベンジル 、複素環、炭素環、アルコキシ、炭素環式アルキル、複素環式アルキル、炭素環 式ヘテロアルキル、複素環式ヘテロアルキル、炭素環式チオ、または複素環式チ オであり、 (2)R2は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、複素環、炭素 環、炭素環式アルキル、複素環式アルキル、または炭素環式ヘテロアルキルであ り、 (3)R3は、水素、アルキル、炭素環、または複素環であり、 (4)R4は、アルキル、ヘテロアルキル、アルキルアミノ、アシルアミ ノ、カルボキシアルキル、アミノアルキル、炭素環、複素環、複素環式ヘテロア ルキル、複素環式アルキル、または帯電性の部分であり、 (5)R5は、 (a)−O−R6(式中、R6は水素、アルキルまたはベンジルである )、 (b)−N(R9)CH(R10)(R11)[式中、 (i) R9は水素またはアルキルであり、かつ (ii) R10およびR11は、独立して、水素、アルキル、アリー ルアルキル、アルコキシアシル、またはアミノアシルであるか、あるいは (iii) R9およびR10は、それらが結合している窒素および炭 素原子と一緒になって、原子数4〜9の単環式複素環を含有する]、 (c)アミノ酸または2〜3個のアミノ酸を有するペプチド(そこに おいて、前記アミノ酸または前記ペプチドは、そのアミノ基を通じて一般式(I )と結合している)、 (d)アルキル、 (e)アルケニル、 (f)炭素環式アルキル、または (g)炭素環式アルケニルであり、 (B)かつ、そこにおいて、 (1)R3およびR4は、一緒になって、原子数3〜9の単環式炭素環、原子数 7〜17の多環式炭素環、原子数4〜9の単環式複素環、または原子数7〜17 の多環式複素環を含有してもよく、あるいは、 (2)R4およびR5は、一緒になって、原子数3〜13の単環式炭素環、原子 数7〜17の多環式炭素環、原子数4〜9の単環式複素環、または原子数7〜1 7の多環式複素環を含有してもよい。] の構造を有する化合物、または該化合物の薬学的に許容しうる塩、生物加水分解 性アミドまたは生物加水分解性エステルである。 一般式(I)の好ましい化合物は、R3、R4およびR5のいずれもが結合して 環を形成しないもの、およびR3およびR4のみが一緒になって環を形成するもの である。最も好ましいものは、R3、R4およびR5のいずれもが、結合して環を 形成しないものである。 好適なR5基の例としては、 が挙げられるが、これらに限定されるものではない。用語の定義および用法 以下は、ここにおいて用いられる用語の定義の一覧である。 「アシル」または「カルボニル」とは、カルボン酸からヒドロキシを除去する ことにより形成される基[すなわち,R−C(=O)−]である。好ましいアシ ル基としては、(例えば)アセチル、ホルミルおよびプロピオニルが挙げられる 。 「アシルオキシ」とは、アシル置換基を有する酸素基(すなわち、O−アシル )であり、例えば、−O−C(=O)−アルキルが挙げられる。 「アシルアミノ」とは、アシル置換基を有するアミノ基(すなわちN−アシル )であり、例えば、−NH−C(=O)−アルキルが挙げられる。 「アルコキシアシル」とは、アルコキシ置換基(すなわち−O−R)を有する アシル基[−C(=O)−]であり、例えば、−C(=O)−O−アルキルが挙 げられる。 「アルケニル」とは、指示のある場合を除いて、炭素数2〜15、好ましくは 2〜10、さらに好ましくは4〜10の非置換または置換された炭化水素鎖基で ある。好ましいものとしては、少なくとも1つのオレフィン性二重結合を有する アルケニル置換基(例えば、ビニル、アリルおよびブテニル)が挙げられる。 「アルキニル」とは、指示のある場合を除いて、炭素数2〜15、好ましくは 2〜10、さらに好ましくは4〜10の非置換または置換された炭化水素鎖基で ある。該鎖は、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有する。 「アルコキシ」とは、炭化水素鎖の置換基を有する酸素基であり、そこにおい て、炭化水素鎖は、アルキルまたはアルケニルである(すなわち、−O−アルキ ルまたは−O−アルケニル)。好ましくは、(例えば)メトキシ、エトキシ、プ ロポキシおよびアリルオキシ等のアルコキシ基である。 「アルキル」とは、指示のある場合を除き、炭素数1〜15、好ましくは1〜 10、さらに好ましくは4〜10の非置換または置換された飽和炭化水素鎖基で ある。好ましいアルキル基としては、(例えば)置換または非置換のメチル、エ チル、プロピル、イソプロピルおよびブチルである。 「アルキルアミノ」とは、1つまたは2つのアルキル置換基を有するアミノ基 (すなわち、−N−アルキル)である。 「アミノアシル」とは、アミノ置換基を有するアシル基[すなわち、−C(= O)−N]であり、例えば、−C(=O)−NH2が挙げられる。アミノアシル 部分のアミノ基は、置換されていなくてもよく(すなわち、第1級アミン)、あ るいは、1つのアルキル基で(第二級アミン)または2つのアルキル基で(第三 級アミン)置換されていてもよい。 「アリール」とは、芳香族炭素環基である。好ましいアリール基としては、( 例えば)フェニル、トリル、キシリル、クメニルおよびナフチルが挙げられる。 「アリールアルキル」とは、アリール基で置換されたアルキル基である。好ま しいアリールアルキル基としては、ベンジル、フェニルエチルおよびフェニルプ ロピルが挙げられる。 「アリールアミノ」とは、アリール基で置換されたアミン基である(すなわち 、−NH−アリール)。 「アリールオキシ」とは、アリール置換基を有する酸素基である(すなわち、 −O−アリール)。 「帯電性(capable of bearing a charge)」とは、帯電している部分(例えば 四級アンモニウム基)または適度なpHで帯電可能なもの(例えば、カルボキシ ルまたはアミノ)を意味する。 「炭素環」とは、非置換または置換された、飽和、不飽和または芳香族の炭素 環基である。炭素環は、単環であるか、あるいは、縮合、架橋またはスピロ多環 系である。単環式炭素環は、通常は3〜9個、好ましくは3〜6個の原子を含有 する。しかし、R4およびR5が一緒になって環を形成する場合には、そのような 単環は、好ましくは3〜13個の原子を含有する。多環式炭素環は、7〜17個 、好ましくは7〜13個の原子を含有する。 「炭素環式アルキル」とは、炭素環で置換された、非置換または置換のアルキ ル基である。この炭素環は、好ましくはアリールまたはシクロアルキルであり、 さらに好ましくはアリールである。好ましい炭素環式アルキル基としては、ベン ジル、フェニルエチルおよびフェニルプロピルが挙げられる。 「炭素環式ヘテロアルキル」とは、炭素環で置換された、非置換または置換の ヘテロアルキル基である。この炭素環は、好ましくはアリールまたはシクロアル キルであり、さらに好ましくはアリールである。このヘテロアルキルは、好まし くは2−オキサ−プロピル、2−オキサ−エチル、2−チア−プロピル、または 2−チア−エチルである。 「炭素環式チオ」とは、炭素環で置換された硫黄原子である。この炭素環は、 好ましくはアリールまたはシクロアルキルであり、さらに好ましくはアリールで ある。 「カルボキシアルキル」とは、カルボキシ[−C(=O)OH]部分で置換さ れた、非置換または置換のアルキル基である。 「シクロアルキル」とは、飽和炭素環基である。好ましいシクロアルキル基と しては、(例えば)シクロプロピル、シクロブチルおよびシクロヘキシルが挙げ られる。 「シクロヘテロアルキル」とは、飽和複素環である。好ましいシクロヘテロア ルキル基としては、(例えば)モルホリン、ピペリジン、ピペラジンおよびフラ ニルが挙げられる。 「縮合環」とは、2個の環原子を共有するように重ね合わさった環(複数)で ある。1つの特定の環を1つ以上の別の環と縮合してもよい。 「複素環式アルキル」とは、複素環で置換されている、非置換または置換のア ルキル基である。この複素環は、好ましくはアリールまたはシクロヘテロアルキ ルであり、さらに好ましくはアリールである。 「複素環式ヘテロアルキル」とは、複素環で置換されている、非置換または置 換のヘテロアルキル基である。この複素環は、好ましくはアリールまたはシクロ ヘテロアルキルであり、さらに好ましくはアリールである。 「複素環式チオ」とは、複素環で置換されている硫黄原子である。この複素環 は、好ましくはアリールまたはシクロヘテロアルキルであり、さらに好ましくは アリールである。 「ヘテロ原子」とは、窒素、硫黄または酸素原子である。1個以上のヘテロ原 子を含有する基は、異なるヘテロ原子を含有してもよい。 「ヘテロアルキル」とは、炭素原子を含有する3〜8の構成要素および1個ま たは2個のヘテロ原子を有する非置換または置換の飽和鎖基である。 「複素環」とは、環中に炭素原子および1個または2個のヘテロ原子を含有す る非置換または置換の飽和、不飽和または芳香族の環基である。複素環は、単環 であるか、あるいは縮合、架橋またはスピロ多環系である。単環式複素環は、3 〜9個、好ましくは4〜7個の原子を含有する。多環は、7〜17個、好ましく は7〜13個の原子を含有する。 「ヘテロアリール」とは、芳香族の複素環基である。好ましいヘテロアリール 基としては、(例えば)チエニル、フリル、ピロリル、ピリジニル、ピラジニル 、チアゾリル、ピリミジニル、キノリニル、およびテトラゾリルが挙げられる。 「ハロ」、「ハロゲン」または「ハライド」とは、クロロ、ブロモ、フルオロ またはヨード原子基である。クロロおよびフルオロが好ましいハライドである。 また、ここにおいて意味するように、「低級」炭化水素部分(例えば、「低級 」アルキル)は、炭素数1〜6、好ましくは1〜4の炭化水素鎖である。 「薬学的に許容しうる塩」とは、あらゆる酸性の(例えば、カルボキシル)基 において形成されるカチオン性の塩、またはあらゆる塩基性(アミノ)基におい て形成されるアニオン性の塩である。そのような塩の多くは当業界で公知であり 、例えば国際特許公開第87/05297号(Johnstonら、1987年9月11日公開) (ここにおいて、引用することにより本明細書の一部を形成するものとする)に 記載されている。好ましいカチオン性の塩としては、アルカリ金属塩(ナトリウ ムおよびカリウム等)およびアルカリ土類金属塩(マグネシウムおよびカルシウ ム等)が挙げられる。好ましいアニオン性の塩としては、ハライド(クロライド 塩等)が挙げられる。 「生物加水分解性(biohydrolyzable)エステル」とは、上記化合物の阻害活性 を本質的に阻害しない、あるいはヒトまたは下等動物の被験体によりin vivo で 容易に変換(convert)されて活性なヒドロキサム酸を生じるヒドロキサム酸のエ ステルである。そのようなエステルとしては、ヒドロキサム酸の生物学的活性を 妨害しないものが挙げられる。そのようなエステルの多くは公知であり、例えば 国際特許公開第87/05297号(Johnstonら、1987年9月11日公開)(ここに おいて引用することにより、本明細書の一部を構成するものとする。)に記載さ れている。そのようなエステルとしては、低級アルキルエステル、低級アシルオ キシアルキルエステル(アセトキシメチル、アセトキシエチル、アミノカルボニ ルオキシメチル、ピバロイルオキシメチルおよびピバロイルオキシエチルエステ ルなど)、ラクトニルエステル(lactonyl esters)(フタリジルおよびチオフタリ ジルエステル等)、低級アルコキシアシルオキシアルキルエステル(メトキシカ ルボニルオキシメチル、エトキシカルボニルオキシエチルおよびイソプロポキシ カルボニルオキシエチルエステル等)、アルコキシアルキルエステル、コリンエ ステル、およびアルキルアシルアミノエステル(アセトアミドメチルエステル等 )が挙げられる。 「生物加水分解性アミド」とは、一般式(I)の化合物のアミドであり、それ らの化合物のメタロプロテアーゼ阻害活性を妨害しないもの、あるいは、ヒトま たは下等動物の被験体によりin vivo で容易に変換されて活性な一般式(I)の 化合物を生ずるものである。そのようなアミドとしては、一般式(I)の化合物 の生物学的活性を妨害しないものが挙げられる。そのようなアミドの多くは当業 界で公知であり、低級アルキルアミド(例えば、アセトアミド、プロピオンアミ ド等)、アミノ酸アミド(例えば、グリシンアミド、アラニンアミド、プロリン アミド等)、ポリペプチドアミド(例えば、アラニルアラニンアミド、グリシル プロリンアミド等)、アルコキシカルボニルアミド(例えば、メトキカルボニル アミド、ベンジルオキシカルボニルアミド等)、およびアルキルアミノカルボニ ルアミド(例えば、メチルアミノカルボニルアミド、エチルアミノカルボニルア ミド等)が挙げられる。 「溶媒和物」とは、溶質(例えば、ヒドロキサム酸)と溶媒(例えば、水)と の組み合わせにより形成される複合体(complex)である。(J.Honig et al.,Th e Van Nostrand Chemist's Dictionary ,p.650(1953)を参照。)本発明により 用いられる薬学的に許容しうる溶媒としては、ヒドロキサム酸の生物学的活性を 妨害しないもの(例えば、水、エタノール、酢酸、N,N−ジメチルホルムアミ ド)が挙げられる。 上記で定義し、かつここにおいて用いられているように、置換基は、それ自体 置換されていてもよい。そのような置換は、1つ以上の置換基によるものであっ てもよい。そのような置換基としては、C.Hansch and A.Leo,Substituent Co nstants for Correelation Analysis in Chemistry and Biology (1979)(ここ において引用することにより、本明細書の一部を構成するものとする)に一覧さ れているようなものが挙げられる。好ましい置換基としては、(例えば)アルキ ル、アルケニル、アルコキシ、ヒドロキシ、オキソ、ニトロ、アミノ、アミノア ルキル(例えば、アミノメチル等)、シアノ、ハロ、カルボキシ、アルコキシア セチル(例えば、カルボエトキシ等)、チオール、アリール、シクロアルキル、 ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル(例えば、ピペリジニル、モルホリニル 、ピロリジニル等)、イミノ、チオキソ、ヒドロキシアルキル、アリールオキシ 、アリールアルキル、およびそれらの組み合わせが挙げられる。 ここにおいて用いられるように、「哺乳動物のマトリックス・メタロプロテ アーゼ」とは、安定なアッセイ条件下でコラーゲン、ゼラチンまたはプロテオグ リカンの分解を触媒可能な、哺乳動物供給源において見いだされるあらゆる酵素 を意味する。適当なアッセイの条件は、例えば米国特許第4,743,587 号に見いだ すことができ、それは、Caawstonらの操作(Anal Biochem(1979)99: 340-345) を引用しており、合成基質を使用することは、Weingarten,H.,et al.,Bioche m Biophy Res Comm(1984)139:1184-1187に記載されている。勿論、これらの構 造蛋白質の分解を分析するためのあらゆる標準的な方法を用いてもよい。ここに おいて意味するマトリックス・メタロプロテアーゼ酵素は、構造が、例えばヒト ・ストロメリシンまたは皮膚線維芽細胞コラゲナーゼに類似する全ての亜鉛含有 プロテアーゼである。勿論、候補となる化合物のマトリックス・メタロプロテア ーゼ活性阻害能を上記のアッセイにおいて試験してもよい。単離されたマトリッ クス・メタロプロテアーゼ酵素を用いて、本発明の化合物の阻害活性を確認する ことが可能であり、または、組織を分解可能な酵素の種類(range)を含有する粗 抽出物が使用可能である。化合物 以下は、本発明の範疇において好ましい化合物の代表的な一覧であるが、しか し、それらに限定されない。 一般に、一般式(I)のヒドロキサム酸系化合物は、以下の操作により製造可 能である。N−アルキルグリシンまたはN−アルキルD−アミノ酸から誘導され る好適に保護されたヒドロキサム酸(O−保護またはN,O−保護)は、適当な 置換カルボン酸と結合する。種々のカルボジイミド試薬を用い、さらには混合無 水物法、またはペプチドの結合に慣用に用いられる他の結合方法を用いてもよい 。所望の化合物は、適当な化学作用により保護基を取り除いた後で得られる。組成物 本発明の組成物は、 (a)安全かつ有効な量の一般式(I)の化合物と、 (b)薬学的に許容しうる担体と を含有する。 上記で議論したように、多数の疾病が、過剰な、あるいは望ましくないマトリ ックス破壊性メタロプロテアーゼ活性により媒介されることが知られている。こ れらには、腫瘍転移、変形性関節症、リウマチ様関節炎、皮膚炎症、潰瘍形成、 角膜の潰瘍、感染の反応、歯根膜炎等が含まれる。したがって、本発明の化合物 は、この不必要な活性に関連する障害に関する治療に有用である。 したがって、本発明の化合物は、これらの障害の治療または予防に有用な医薬 組成物に配合することが可能である。標準的な製薬配合技術(例えば、Remingto n's Pharmaceutical Science,Mack Publishing Company,Easton,Pa.,latest edition に開示されているもの)が用いられる。 一般式(I)の化合物の「安全かつ有効な量」とは、ヒトまたは下等動物の被 験体において、過度な副作用(毒性、刺激、アレルギー応答等)を伴わずに、活 性の部位でマトリックス・メタロプロテアーゼを阻害するのに有効な量であり、 かつ本発明の方法で用いた場合に適度な利益/危険率に見合う量である。具体的 な「安全かつ有効な量」は、明らかに、治療する特定の障害、患者の身体的状態 、治療期間、(もしあれば)同時に行われる治療の性質、用いられる具体的な調 剤形態、用いられる担体、その中での一般式(I)の化合物の溶解性、該組 成物にとって望ましい投薬管理(dosage regimen)等の要因に付随して変化させる 。 本発明の組成物は、好ましくは、単位投薬形態(unit dosage form)で提供され る。ここで用いられているように、「単位投薬形態」とは、良好な医療業務にし たがって、ヒトまたは下等動物の被験体に単回投与で投与するのに好適な量の一 般式(I)の化合物を含有する本発明の組成物である。これらの組成物は、好ま しくは約5mg(ミリグラム)〜約1000mg、さらに好ましくは約10mg 〜約500mg、さらに好ましくは約10mg〜約300mgの一般式(I)の 化合物を含有する。 本発明の組成物は、(例えば)経口、直腸、局所、または非経口投与に好適な 種々の形態のいずれであってもよい。所望の特定の投与経路に応じて、当業界で 周知の種々の薬学的に許容しうる担体を用いてもよい。これらには、固形または 液状の充填材、希釈剤、ヒドロトロープ、界面活性剤および被包材料が挙げられ る。任意の薬学的に活性な材料を含有してもよく、そのような材料は、一般式( I)の化合物の阻害活性を実質的に妨害しないものである。一般式(I)の化合 物と共に用いられる担体の量は、一般式(I)の化合物の単位投与量当たりの投 与での実用的な量の材料を提供するのに十分な量である。本発明の方法において 有用な投薬形態をつくるための技術および組成は、以下の引用例に記載されてお り、これらは全て、ここにおいて引用することにより、本明細書の一部を構成す るものとする。Modern Pharmaceutics,Chapters 9 and 10(Banker & Rhodes,e ditors,1979); Lieberman et al.,Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets(198 1); およびAnsel,Introduction to Pharmaceutical Dosage Forms 2d Edition (1976)。 特に、全身投与のための薬学的に許容しうる担体としては、糖、デンプン、セ ルロースおよびその誘導体、麦芽、ゼラチン、タルク、カルシウム、硫酸塩、植 物油、合成油、ポリオール、アルギニン酸、リン酸緩衝液、乳化剤、等張食塩水 、および発熱物質(pyrogen)を含有しない水等が挙げられる。非経口投与に好ま しい担体としては、プロピレングリコール、オレイン酸エチル、ピロリドン、エ タノール、およびゴマ油が挙げられる。好ましくは、薬学的に許容しうる担体 は、非経口投与のための組成物では、全組成物に対して少なくとも約90重量% を構成する。 種々の経口投薬形態が使用可能であり、例えば、錠剤、カプセル、顆粒および 混合散剤等の固形の形態が挙げられる。これらの経口形態は、安全かつ有効な量 の(通常は少なくとも約5%、好ましくは約25%〜約50%)の一般式(I) の化合物を含有する。錠剤は、好適な結合剤、潤滑剤、希釈剤、崩壊剤、着色剤 、香料、流れ誘導剤(flow-inducing agent)、および融解剤(melting agent)を含 有する、圧縮された錠剤粉薬、腸溶性にコートされた、糖でコートされた、フィ ルムでコートされた、または多重圧縮された(multiple-compressede)ものであっ てもよい。液状の経口投薬の形態としては、好適な溶剤、防腐剤、乳化剤、懸濁 剤、希釈液、甘味料、融解剤、着色剤および香料を含有する水溶液、乳濁液、懸 濁液、非沸騰顆粒(non-effervescent grnules)から再構築された溶液および/ま たは懸濁液、および沸騰顆粒から再構築された沸騰製剤が挙げられる。経口投与 のための好ましい担体としては、ゼラチン、プロピレングリコール、綿実油およ びゴマ油が挙げられる。 本発明の組成物は、被験者に局所的に投与すること(すなわち、被験者の表皮 または上皮組織上に該組成物を直接塗布すること(laying on or spreading)によ る投与)も可能である。そのような組成物としては、例えば、ローション、クリ ーム、溶液、ゲル、および固形物が挙げられる。これらの局所組成物は、好まし くは、安全かつ有効な量(通常は少なくとも約0.1%、好ましくは約1%〜約 5%)の一般式(I)の化合物を含有する。局所投与のための好適な担体は、好 ましくは、連続する皮膜として皮膚上の同じ場所に留まるものであり、防腐剤(r esist)は、発汗または水に浸すことにより除去される。通常、担体は、本来有機 性のものであり、一般式(I)の化合物をその中に分散または溶解可能なもので ある。担体は、薬学的に許容しうる緩和剤、乳化剤、増粘剤および溶剤を含有し ていてもよい。投与方法 本発明は、さらに、ヒトまたは他の動物被験体における過剰または望ましくな いマトリックス・メタロプロテアーゼ活性に関連する疾患を、安全かつ有効な量 の一般式(I)の化合物を前記被験体に投与することによって治療または予防す る方法も提供する。ここにおいて用いられるように、「過剰または望ましくない マトリックス・メタロプロテアーゼ活性に関連する疾患」は、マトリックス蛋白 質の分解により特徴付けられるあらゆる疾患である。本発明の方法は、(例えば )骨関節症、歯根膜炎、角膜腫瘍化、腫瘍浸潤、リウマチ様関節炎等の疾患の治 療に有用である。 本発明の一般式(I)の化合物および組成物は、局所的または全身的に投与可 能である。全身適用としては、一般式(I)の化合物を体の組織に導入するため のあらゆる方法が含まれ、例えば、(特に、リウマチ様関節炎の治療では)関節 内、胞膜内(intrathecal)、筋肉内、経皮、静脈内、腹腔内、皮下、舌下、直腸 、および経口投与が挙げられる。本発明の一般式(I)の化合物は、好ましくは 経口投与される。 投与されるべき阻害剤の具体的な投与量と治療の継続時間とは、互いに依存す る。さらに、投与量および治療の管理(treatment regimen)も、用いられる具体 的な化合物(I)、治療の指示、阻害されるべきマトリックス・メタロプロテア ーゼの部位における化合物(I)の最小阻害濃度の達成能、被験体の個人的特質 (体重など)、治療方法の承諾、および治療の副作用の有無および苦しさなどの 要因に依存する。 典型的には、ヒト成人(体重が約70kg)では、約5mg〜約3000mg 、好ましくは約5mg〜約1000mg、さらに好ましくは約10mg〜約10 0mgの化合物(I)が一日当たり投与される。これらの投薬の範囲は単に例示 の目的にすぎず、毎日の投与は、上記に挙げた要因に応じて調整することが可能 である、と理解されよう。 変形関節炎の治療のための投与の好ましい方法は、経口、または関節内注射に よる非経口である。当業界で公知であり、かつ実施されているように、非経口投 与のための全ての調合物は無菌でなければならない。哺乳動物、特にヒト(体重 が約70kgを想定)では、各投与量が約10mg〜約1000mgであるのが 好ましい。 全身投与の好ましい方法は、経口である。各投与が約10mg〜約1000m g、好ましくは 約10mg〜約300mgが好ましい。 局所投与を用いて、化合物(I)を全身に送達すること、あるいは被験体を局 所的に治療することが可能である。局所的に投与されるべき化合物(I)の量は 、皮膚の敏感度、治療すべき組織の種類および位置、投与すべき組成物および( 必要ならば)担体、投与すべき特定の化合物(I)、さらには治療すべき特定の 疾患および全身的(「局所的(local)」とは区別する)効果が望まれる程度等の 要因に依存する。 全身的に治療すべき適応症では、該化合物が経口的に投与されるのが好ましい 。これらの障害としては、リウマチ様関節炎、変形関節炎および腫瘍転移が挙げ られる。 本発明の阻害剤は、標的リガンドを用いることにより、マトリックス・メタロ プロテアーゼが蓄積される特定の位置を標的とすることが可能である。例えば、 腫瘍に含まれるマトリックス・メタロプロテアーゼへの阻害剤に注目してみると 、この阻害剤は、一般に免疫毒素の調製において通常理解されているように、腫 瘍マーカーを有する免疫反応性の抗体またはそのフラグメントと結合する。この 標的リガンドは、腫瘍上に存在する受容体に好適なリガンドであってもよい。意 図する標的組織に対するマーカーと特異的に反応するあらゆる標的リガンドが使 用可能である。本発明の化合物をターゲット・リガンドと結合する方法は周知で あり、担体への結合のための以下に記載のものと類似する。結合体を配合し、上 記のように投与する。 局在化した障害では、局所投与が好ましい。例えば、潰瘍化角膜を治療するた めには、眼の患部への直接塗布では、点眼薬またはエアゾールとしての処方(for mulation)を用いてもよい。角膜の治療では、本発明の化合物は、ゲルまたは軟 膏として配合してもよく、あるいは、膠原質または親水性のポリマーの保護物(s hield)の中に内蔵させてもよい。これらの材料は、コンタクトレンズまたはレザ バー(reservoir)として、あるいは結膜下調剤(formulation)として挿入し てもよい。皮膚の炎症の治療では、該化合物は、ゲル、ペースト、または軟膏(s alve or ointmet)の形態で部分的または局所的に塗布される。したがって、治療 の態様は、障害の性質を反映し、あらゆる選択した経路に対する好適な処方は当 業界において入手可能である。 勿論、前述の全てにおいて、本発明の化合物は、単独で、あるいは混合物とし て投与することが可能であり、組成物は、指示(indication)に応じて、さらに追 加の薬剤または賦形剤を含有していてもよい。 本発明の化合物の幾つかは、(概して、哺乳動物のメタロプロテアーゼについ て示されるレベルよりも低いレベルではあるが)細菌性のメタロプロテアーゼも 阻害する。幾つかの細菌性メタロプロテアーゼは、阻害剤の立体化学にそれ程は 依存していないようであるが、ジアステレオマーの間では、哺乳動物のメタロプ ロテアーゼを不活性化する能力において実質的な差異が見いだされている。した がって、活性のこのパターンは、哺乳動物の酵素と細菌の酵素を区別するのに用 いることが可能である。抗体の調製および用途 本発明の化合物は、免疫プロトコールに用いて、本発明の化合物に対して免疫 特異性である抗血清を得ることも可能である。本発明の化合物は比較的小さいの で、それらは有利にも、慣用的に用いられる鍵穴結合ヘモシアニン(keyhole lim pet hemocyanin: KLH)または血清アルブミン担体等の天然の担体と抗原性的に(a ntigenically)結合する。カルボキシル官能性を有する本発明の化合物では、担 体への結合は、当業界において一般に公知の方法により行うことが可能である。 例えば、カルボキシル基はアルデヒドに還元して、蛋白質系の担体中の側鎖アミ ノ基との反応により担体に結合し、続いて任意で形成されるイミノ結合の還元を 行うことが可能である。このカルボキシルは、縮合剤(ジシクロヘキシルカルボ ジイミド等)または他のカルボジイミド脱水剤を用いて側鎖アミノ基とも反応す ることが可能である。 さらに、リンカー化合物を用いて結合を達成してもよい。単一種二官能性(hom obifunctional)および異種二官能性(heterobifunctional)の両方のリンカー が、Pierce Chemical Company(Rockford,III)より入手可能である。得られる 免疫原性複合体は、次いで、好適な哺乳動物被験体(例えば、マウス、ウサギ等 )に注入してもよい。好適なプロトコールには、血清中で抗体の産生を高めるス ケジュールに従って、アジュバントの存在下で免疫原を繰り返して注入すること が包含される。免疫血清の力価は、本発明の化合物を抗原として用いて、現在、 当業界で標準的なイムノアッセイの操作を用いることにより容易に測定可能であ る。 得られた抗血清は直接用いてもよく、あるいは免疫した動物の末梢血リンパ球 または脾臓を回収し、抗体産生細胞を永久増殖性にし(immortalizing)、続いて 、標準的なイムノアッセイ技術を用いて好適な抗体産生物を同定することにより 、モノクローナル抗体を得てもよい。 ポリクローナルまたはモノクローナル製剤は、本発明の化合物を含む治療また は予防の管理法(regimens)をモニターするのに有用である。血液、血清、尿、ま たは唾液に由来する好適なサンプルは、本発明の抗体製剤を用いる標準的なイム ノアッセイ技術を用いて、治療プロトコールの間の種々の時間において、投与し た阻害剤の存在について試験することが可能である。 本発明の化合物は、標準的な結合方法を用いて、シンチグラフィーの標識(例 えば、テクネチウム99またはI−131)などの標識に結合することも可能で ある。標識化した化合物は、被験体に投与して、in vivo における過剰な量の1 種以上のマトリックス・メタロプロテアーゼの位置を決定する。したがって、阻 害剤の、マトリックス・メタロプロテアーゼを選択的に結合する能力は、これら の酵素の分布をそのままの位置で地図にすることを利用する。この技術は、組織 学的操作に用いることも可能であり、標識化した本発明の化合物は競合イムノア ッセイに用いることが可能である。 以下の非限定的な実施例により本発明の化合物、組成物、方法および用途を説 明する。 実施例1 3−{N−[(N−ヒドロキシアミノカルボニル)メチル]−N− イソブチルアミノカルボニル}−2−(R)−イソブチルプロパノイル −L−フェニルアラニンアミドの合成 4−メチル吉草酸(150g、1.3モル)を150mlのベンゼンに溶解す る。オキサリルクロライド(163g、1.3モル)をゆっくりと加え、その混 合物を50℃に加熱し,1.5時間撹拌する。その生成物を140〜145℃で 蒸留して、1を得る。 (S)−4−ベンジル−2−オキサゾリジノン(100g、565ミリモル) をアルゴン雰囲気下でテトラヒドロフラン(THF)(800ml)に溶解し、 −78℃まで冷却した。n−ブチルリチウム(250ml、620ミリモル、ヘ キサン中2.5M)を滴下し、混合物を15分間撹拌する。4−メチルバレロイ ルクロライド、1、(83.4g、85.7ml、620ミリモル)をゆっくり と添加し、撹拌を2時間にわたって続けた後、反応をアンモニウムクロライドで 停止させ(quenched)、エチルアセテートで抽出する。生成物をヘキサン:EtO Ac(4:1)を用いてシリカゲルカラムで精製して、2を得る。 THF(100ml)に2(50g、181.1ミリモル)を溶解した溶液を 、アルゴン雰囲気下で−78℃に冷却する。リチウムビス(トリメチルシリル) アミド(200ml、200ミリモル、THF中1M)をゆっくりと添加し、そ の混合物を10分間にわたって撹拌する。t−ブチルブロモアセテート(29. 5ml、200ミリモル)をゆっくりと添加し、3.5時間後、反応物を−10 ℃に暖め、さらに1.5時間撹拌する。この反応をアンモニウムクロライドで停 止させ、エチルアセテートで抽出する。生成物をヘキサン:EtOAc(7:1 )を用いてシリカゲルカラムで精製して、3を得る。 THF−水(4:1)(125ml)中に3(9.725g、25ミリモル) を溶解した溶液を、アルゴン雰囲気下で0℃に冷却する。過酸化水素水(30% 、10.2ml、10ミリモル)をシリンジにより添加し、次いで、50mlの H2Oに溶解したLiOH・H2O(1.64g、40ミリモル)を添加する。1 .5時間後、水(75ml)に溶解した亜硫酸ナトリウム(12.6g、100 ミリモル)をゆっくりと加える。この混合物を、メチレンクロライドで3回抽出 する。水層をHClを用いて酸性にし(pH=2)、エチルアセテートで4回抽 出する。エチルアセテート層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥する。 濾過した後、エチルアセテートを減圧除去して、4を得る。 0.230g(1.00ミリモル)の4と、0.135g(1.00ミリモル )の1−ヒドロキシベンゾトリアゾールと、0.127ml(1.00ミリモル )の4−エチルモルホリンと、0.164g(1.00ミリモル)のフェニルア ラニンアミドとの混合物を、不活性雰囲気下、室温で、2mlのN,N−ジメチ ルホルムアミド(DMF)中で撹拌し、これと同時に、0.192g(1.00 ミリモル)の1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド ハイドロクロライドを添加する。この混合物を24時間にわたって撹拌し、減圧 濃縮する。残留物をエチルアセテート+ジクロロメタン中に入れ、有機溶液を、 1M塩酸溶液で2回、1M水酸化ナトリウム溶液で2回、水で1回、および食塩 水で1回抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮して、 5を得る。 このt−ブチルエステル5(0.376g、1.00ミリモル)を3.5ml のトリフルオロ酢酸に溶解し、室温で1時間静置する。トリフルオロ酢酸を減圧 下で除去して、6を得る。 20.0g(0.125モル)のO−ベンジルヒドロキシルアミンハイドロク ロライドおよび35.0ml(25.4g、0.251モル)のトリエチルアミ ンを300mlのジクロロメタンに溶解した混合物を−78℃に冷却する。ブロ モアセチルブロマイド(11.0ml、25.5g、0.126モル)を該混合 物にゆっくりと添加し、添加が完了した後で、その溶液を−78℃でさらに45 分間撹拌する。この溶液を水で2回抽出し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、 瀘過し、減圧濃縮する。残留物をヘキサンとエチルアセテートとの混合物(1: 1)で処理し、得られた7の沈殿を瀘過により分離する。 0.84ml(0.61g、6.0ミリモル)のトリエチルアミンを添加しな がら、20mlのDMF中に1.5gの7(6.15ミルモル)を含有する溶液 を氷浴中で冷却する。0.92ml(0.68g、9.2ミリモル)のイソブチ ルアミンを冷却溶液に添加した後、その混合物をさらに45分間にわたって撹拌 し、その後で、100mlの水で希釈する。この混合物をエチルアセテートで抽 出し、次いで、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、瀘過し、減圧乾燥して、8を 得る。 0.192g(1.00ミリモル)の1−(3−ジメチルアミノプロピル)− 3−エチルカルボジイミドハイドロクロライドを添加しながら、0.320g( 1.00ミリモル)の6と、0.135g(1.00ミリモル)の1−ヒドロキ シベンゾトリアゾールと、0.127mlの4−エチルモルホリンと、0.23 6g(1.00ミリモル)の8との混合物を、室温で、不活性雰囲気下で、2m lのDMF中で撹拌する。この混合物を24時間にわたって撹拌し、減圧濃縮す る。残留物をエチルアセテート+ジクロロメタン中に入れ、有機溶液を、1M塩 酸溶液で2回、1M水酸化ナトリウム溶液で2回、水で1回および食塩水で1回 洗浄する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、瀘過し、減圧下でして、9を得る 。 20mlのメタノール中に0.553g(1.00ミリモル)の9を含有する 溶液を、1気圧の水素雰囲気下で、10%のパラジウムを担持した炭素0.10 gを用いた水素化分解にかける。この触媒は瀘過により除去し、10を減圧濃縮 した後で単離する。 実施例2 3−{N−[(N−ヒドロキシアミノカルボニル)メチル]−N− デシルアミノカルボニル}−2−(R)−イソブチルプロパノイル −L−フェニルアラニンアミド(5)の合成 15mlのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)中に2.36gのデシル アミン(15.0ミリモル)および0.84ml(0.61g、6.0ミリモル )のトリエチルアミンを含有する溶液を、氷浴中で冷却し、撹拌する。1.22 g(5.0ミリモル)の1(実施例1において化合物7を製造するのに用いた方 法により得る)を該冷却溶液に滴下し、さらに45分間撹拌した後で、該氷浴を 取り除く。さらに30分間撹拌した後、その混合物を100mlの水で希釈する 。この混合物を、エチルアセテートで抽出し、次いで、有機層を硫酸ナトリウム で乾燥し、濾過し、減圧濃縮する。残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカ ゲル)により精製し、ジクロロメタン/イソプロパノールの混合物で溶出して、 2を得る。 0.320g(1.00ミリモル)の3(実施例1で化合物6を得るのに用い た方法により得る)と、0.135g(1.00ミリモル)の1−ヒドロキシベ ンゾトリアゾールと、0.127mlの4−エチルモルホリンと、0.320g (1.00ミリモル)の2との混合物を、2mlのDMF中で、室温で、不活性 雰囲気下で撹拌し、それと同時に、0.192g(1.00ミリモル)の1−( 3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドハイドロクロライド を添加する。この混合物を24時間にわたって撹拌し、減圧濃縮する。残留物を エチルアセテート+ジクロロメタン中に入れ、有機溶液を1M塩酸溶液で2回、 1M水酸化ナトリウム溶液で2回、水で1回、および食塩水で1回抽出する。有 機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、瀘過し、減圧下で濃縮して残留物を得、これを カラムクロマトグラフィー(シリカゲル)で精製し、ジクロロメタン/イソプロ パノールの混合物で溶出して、4を得る。 20mlのメタノール中に0.300g(0.48ミリモル)の4を含有する 溶液を、1気圧の水素下で10%のパラジウムを担持する炭素0.10gを用い る水素化分解にかける。この触媒を瀘過により除去し、減圧下で濃縮した後、5 を単離する。 実施例3 3−{N−[(N−ヒドロキシアミノカルボニル)メチル]−N− デシルアミノカルボニル}−2−(R)−イソブチルプロパン酸、 2−フェニルエチルアミド(6)の合成 0.230g(1.00ミリモル)の1(実施例1において化合物4を得るの に用いられる方法により得る)と、0.135g(1.00ミリモル)の1−ヒ ドロキシベンゾトリアゾールと、0.127mlの4−エチルモルホリンと、0 .121g(1.00ミリモル)のフェニルエチルアミンとの混合物を、2ml のDMF中で、室温で、不活性雰囲気下で撹拌し、それと同時に、0.192g (1.00ミリモル)の1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカル ボジイミドハイドロクロライドを加える。この混合物を24時間にわたって撹拌 し、減圧濃縮する。残留物をエチルアセテート+ジクロロメタン中に入れ、有機 溶液を、1M塩酸溶液で2回、1M水酸化ナトリウム溶液で2回、水で1回、お よび食塩水で1回抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、瀘 過し、減圧濃縮して、2を得る。 このt−ブチルエステル2(0.315g、0.94ミリモル)を3.5ml のトリフルオロ酢酸に溶解し、室温で1時間にわたって静置する。トリフルオロ 酢酸を減圧除去することにより、生成物3を得る。 0.250g(0.90ミリモル)の3と、0.135g(1.00ミリモル )の1−ヒドロキシベンゾトリアゾールと、0.127ml(1.0ミリモル) の4−エチルモルホリンと、0.320g(1.00ミリモル)の4(実施例2 において、化合物2を得るために用いた方法により得る)との混合物を、2ml のDMF中で、室温で、不活性雰囲気下で撹拌し、それと同時に、0.192g (1.00ミリモル)の1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカル ボジイミドハイドロクロライドを添加する。この混合物を、24時間にわたって 撹拌し、減圧濃縮する。残留物をエチルアセテート+ジクロロメタンに入れ、有 機溶液を、1M塩酸溶液で2回、1M水酸化ナトリウム溶液で2回、水で1回、 および食塩水で1回抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧 下で濃縮して残留物を得る。この残留物は、カラムクロマトグラフィー(シリカ ゲル)により精製し、ジクロロメタン/イソプロパノールの混合物で溶出して、 5を得る。 5mlのメタノール中に0.111g(0.22ミリモル)の5を含有する溶 液を、1気圧の水素雰囲気下で、10%のパラジウムを担持する炭素0.040 gを用いた水素化分解にかける。この触媒は、瀘過により除去し、減圧濃縮後、 6を単離する。 実施例4 3−{N−[1−(R)−(N−ヒドロキシアミノカルボニル)エチル −N−(2−フェニルエチル)アミノカルボニル}−2−(R)− イソブチルプロパノイル−L−フェニルアラニンアミド(6)の合成 1.70g(9.0ミリモル)のN−t−BOC−D−アラニン1と、1.3 5g(10.0ミリモル)の1−ヒドロキシベンゾトリアゾールと、1.27m lの4−エチルモルホリン(10.0ミリモル)と、2.00g(12.5ミリ モル)のO−ベンジルヒドロキシアミンハイドロクロライドとの混合物を、20 mlのDMF中で、室温で、不活性雰囲気下で撹拌し、それと同時に、1.92 g(10.0ミリモル)の1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカ ルボジイミドハイドロクロライドを添加する。この混合物を24時間にわたって 撹拌し、減圧濃縮する。残留物をエチルアセテート+ジクロロメタンに入れ、有 機溶液を、冷たい1M塩酸溶液で2回、冷たい1M水酸化ナトリウム溶液で2回 、水で1回、および食塩水で1回抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、 濾過し、減圧濃縮する。この残留物を、30mlの5M HCl (エチルアセテート中)に溶解し、5時間にわたって撹拌し、次いで、減圧濃縮 して、2をその塩酸塩として得る。この物質を、2.40g(20.0ミリモル )のフェニルアセトアルデヒドと共に15mlのメタノールに溶解し、氷浴中で 冷却する。シアノ水素化ホウ素ナトリウム(2.00g、31.8ミリモル)を 混合物に添加し、2時間後、その氷浴を取り除く。さらに20時間撹拌した後、 混合物を減圧濃縮し、残留物を水とエチルアセテートとに分配する。有機層を硫 酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮して、残留物を得る。この残留物は、 カラムクロマトグラフィー(シリカゲル)で精製し、ジクロロメタン/メタノー ルの混合物で溶出して、3を得る。 0.250g(0.838ミリモル)の3と、0.135g(1.00ミリモ ル)の1−ヒドロキシベンゾトリアゾールと、0.127ml(1.0ミリモル )の4−エチルモルホリンと、0.320g(1.00ミリモル)の4(実施例 1において化合物6を得るのと同様にして製造する)との混合物を、2mlのD MF中で、室温で、不活性雰囲気下で撹拌し、これと同時に、0.192g(1 .00ミリモル)の1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジ イミドハイドロクロライドを添加する。この混合物を24時間にわたって撹拌し 、減圧濃縮する。残留物をエチルアセテート+ジクロロメタンに入れ、有機溶液 を1M塩酸溶液で2回、1M水酸化ナトリウム溶液で2回、水で1回、および食 塩水で1回抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮して 、残留物を得る。この残留物は、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によ り精製し、ジクロロメタン/イソプロパノールの混合物で溶出して、5を得る。 5mlのメタノール中に0.120g(0.276ミリモル)の5を含有する 溶液を、1気圧の水素雰囲気下で、10%パラジウムを担持する炭素0.040 gを用いた水素化分解にかける。この触媒は瀘過により除去し、減圧濃縮後、6 を単離する。 実施例5 トランス−1−(R)−{N−[1−(R)−(N− ヒドロキシアミノカルボニル)エチル]−N−(2−フェニルエチル) アミノカルボニル}−2−(R)−{N−(2−フェニルエチル) アミノカルボニル}シクロヘキサン(5)、およびトランス−1−(S)− {N−[1−(R)−(N−ヒドロキシアミノカルボニル)エチル]−N− (2−フェニルエチル)アミノカルボニル}−2−(S)−{N− (2−フェニルエチル)アミノカルボニル}シクロヘキサン(6)の合成 20.0g(0.130モル)のトランス−1,2−シクロヘキサンジカルボ ン酸無水物1を120mlのDMFに加えた混合物を、室温で、不活性雰囲気下 で撹拌し、これと同時に、30.0g(0.248モル)のフェニルエチルアミ ンを添加する。この混合物を24時間にわたって撹拌し、減圧濃縮する。残留物 をエチルアセテート+ジクロロメタンに入れ、有機溶液を、1M塩酸溶液で2 回、水で1回、および食塩水で1回抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し 、濾過し、減圧濃縮して、2をジアステレオマーの混合物として得る。 1.25g(4.54ミリモル)の2と、0.676g(5.00ミリモル) の1−ヒドロキシベンゾトリアゾールと、0.635ml(5.0ミリモル)の 4−エチルモルホリンと、1.49g(5.00ミリモル)の3(実施例4にお いて化合物3を得るのと同様にして得る)との混合物を、10mlのDMF中で 、室温で、不活性雰囲気下で撹拌し、それと同時に、0.958g(5.00ミ リモル)の1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドハ イドロクロライドを添加する。この混合物を24時間にわたって撹拌し、減圧濃 縮する。残留物をエチルアセテート+ジクロロメタンに入れ、有機溶液を、1M 塩酸溶液で2回、冷たい1M水酸化ナトリウム溶液で2回、水で1回、および食 塩水で1回抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、瀘過し、減圧濃縮して 、残留物を得る。この残留物を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によ り精製し、ジクロロメタン/イソプロパノールの混合物で溶出して、4を得る。 5mlのメタノール中に0.120g(0.216ミリモル)の4を含有する 溶液を、1気圧の水素雰囲気下で、10%パラジウムを担持する炭素0.040 gを用いた水素化分解にかける。この触媒は濾過により除去し、減圧濃縮する。 水と、アセトニトリルと、トリフルオロ酢酸との混合物を用いて分取逆相高速液 体クロマトグラフィーにより精製することにより、5および6を得る。 実施例6 2−(R)−{{N−[1−(R)−(N−ヒドロキシアミノカルボニル) −3−フェニルプロピル]−N−デシルアミノカルボニル}メチル} シクロヘキサノン(6)、および2−(S)−{N−[1−(R)− (N−ヒドロキシアミノカルボニル)−3−フェニルプロピル]−N− (デシルアミノカルボニル}メチル}シクロヘキサノン(7)の合成 2.51g(9.0ミリモル)のN−t−BOC−D−ホモフェニルアラニン 1と、1.35g(10.0ミリモル)の1−ヒドロキシベンゾトリアゾールと 、1.27mlの4−エチルモルホリン(10.0ミリモル)と、2.00g( 12.5ミリモル)のO−ベンジルヒドロキシルアミンハイドロクロライドとの 混合物を、20mlのDMF中で、室温で、不活性雰囲気下で撹拌し、これと 同時に、1.92g(10.0ミリモル)の1−(3−ジメチルアミノプロピル )−3−エチルカルボジイミドハイドロクロライドを添加する。この混合物を2 4時間にわたって撹拌し、減圧濃縮する。残留物をエチルアセテート+ジクロロ メタンに入れ、有機溶液を、冷たい1M塩酸溶液で2回、冷たい1M水酸化ナト リウム溶液で2回、水で1回、および食塩水で1回抽出する。有機層を硫酸ナト リウムで乾燥し、瀘過し、減圧濃縮する。得られた残留物を、5M HCl(エ チルアセテート中)30mlに溶解し、5時間にわたって撹拌し、次いで、減圧 濃縮して、2を塩酸塩として得る。この物質を、3.12g(20.0ミリモル )のデシルアルデヒドと共に15mlのメタノールに溶解し、氷浴中で冷却する 。シアノ水素化ホウ素ナトリウム(2.00g、31.8ミリモル)をその混合 物に添加し、2時間後、氷浴を取り除く。さらに20時間撹拌した後、混合物を 減圧濃縮し、残留物を水とエチルアセテートとに分配する。有機層を、硫酸ナト リウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮して、残留物を得る。この残留物を、カラム クロマトグラフィー(シリカゲル)により精製し、ジクロロメタン/メタノール の混合物で溶出して、3を得る。 0.400g(0.942ミリモル)の3と、0.135g(1.00ミリモ ル)の1−ヒドロキシベンゾトリアゾールと、0.127ml(1.0ミリモル )の4−エチルモルホリンと、0.156g(1.00ミリモル)の4との混合 物を、2mlのDMF中で、室温で、不活性雰囲気下で撹拌し、これと同時に、 0.192g(1.00ミリモル)の1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3 −エチルカルボジイミドハイドロクロライドを添加する。この混合物を24時間 にわたって撹拌し、減圧濃縮する。残留物をエチルアセテート+ジクロロメタン に入れ、有機溶液を、1M塩酸溶液で2回、1M水酸化ナトリウム溶液で2回、 水で1回、および食塩水で1回抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾 過し、減圧濃縮して、残留物を得る。この残留物を、カラムクロマトグラフィー (シリカゲル)で精製し、ジクロロメタン/イソプロパノールの混合物で溶出し て、5を得る。 5mlのメタノール中に0.125g(0.222ミリモル)の5を含有する 溶液を、1気圧の水素雰囲気下で、10%パラジウムを担持する炭素0.050 gを用いる水素化分解にかける。この触媒は、濾過により除去し、混合物を減圧 濃縮する。水と、アセトニトリルと、トリフルオロ酢酸との混合物を用いて分取 逆相高速液体クロマトグラフィーにより精製することにより、6および7を得る 。 実施例A 以下の組成からなる本発明による経口投与のための錠剤組成物を製造する。成 分 量 ・3−{N−[(N−ヒドロキシアミノカルボニル)メチル]−N− デシルアミノカルボニル}−2−(R)−イソブチルプロパノイル− L−フェニルアラニンアミド2 15.mg ・ラクトース 120.mg ・トウモロコシデンプン 70.mg ・タルク 4.mg ・ステアリン酸マグネシウム 1.mg2 :実施例2に従って製造されたヒドロキサム酸。一般式(I)の構造を有する 他の化合物を用いても、実質的に同様の結果が得られる。 実施例B 以下の組成からなる本発明による経口投与のためのカプセル剤を製造する。成 分 量(%w/w) ・3−{N−[1−(R)−(N−ヒドロキシアミノカルボニル) エチル]−N−(2−フェニルエチル)アミノカルボニル}−2− (R)−イソブチルプロパノイル−L−フェニルアラニンアミド 15% ・ポリエチレングリコール 85%3 :実施例3に従って製造されたヒドロキサム酸。一般式(I)の構造を有する 他の化合物を用いても、実質的に同様の結果が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/415 ABG A61K 31/415 ABG 31/44 ACK 31/44 ACK 31/495 ABL 31/495 ABL 31/535 ADA 31/535 ADA C07D 209/48 C07D 211/76 211/76 233/64 103 233/64 103 265/10 265/10 295/18 Z 295/18 307/42 307/42 313/00 313/00 313/04 313/04 409/12 317 409/12 317 493/08 A 493/08 409/12 213 C07M 7:00 207 C07D 409/12 213 A61K 31/40 207 31/44 A61K 31/40 31/38 31/44 C07D 405/12 257 31/38 A61K 31/41 C07D 405/12 257 C07D 223/10 A61K 31/41 A61K 31/55 C07D 223/10 C07D 209/48 Z A61K 31/55 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,U G),AL,AM,AT,AU,BB,BG,BR,B Y,CA,CH,CN,CZ,DE,DK,EE,ES ,FI,GB,GE,HU,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LK,LR,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, TJ,TM,TT,UA,UG,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.一般式I [式中、 (A)(1)R1は、水素、アルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、ベンジル 、複素環、炭素環、アルコキシ、炭素環式アルキル、複素環式アルキル、炭素環 式ヘテロアルキル、複素環式ヘテロアルキル、炭素環式チオ、または複素環式チ オであり、 (2)R2は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、複素環、炭素 環、炭素環式アルキル、複素環式アルキル、または炭素環式ヘテロアルキルであ り、 (3)R3は、水素、アルキル、炭素環、または複素環であり、 (4)R4は、アルキル、ヘテロアルキル、アルキルアミノ、アシルアミ ノ、カルボキシアルキル、アミノアルキル、炭素環、複素環、複素環式ヘテロア ルキル、複素環式アルキル、または帯電性の部分であり、 (5)R5は、 (a)−O−R6(式中、R6は水素、アルキルまたはベンジルである )、 (b)−N(R9)CH(R10)(R11)[式中、 (i) R9は水素またはアルキルであり、かつ (ii) R10およびR11は、独立して、水素、アルキル、アリー ルアルキル、アルコキシアシル、またはアミノアシルで あるか、あるいは (iii) R9およびR10は、それらが結合している窒素および炭 素原子と一緒になって、原子数4〜9の単環式複素環を含有する]、 (c)アミノ酸または2〜3個のアミノ酸を有するペプチド(そこに おいて、前記アミノ酸または前記ペプチドは、そのアミノ基を通じて一般式(I )と結合している)、 (d)アルキル、 (e)アルケニル、 (f)炭素環式アルキル、または (g)炭素環式アルケニルであり、 (B)かつ、そこにおいて、 (1)R3およびR4は、一緒になって、原子数3〜9の単環式炭素環、原子数 7〜17の多環式炭素環、原子数4〜9の単環式複素環、または原子数7〜17 の多環式複素環を含有してもよく、あるいは、 (2)R4およびR5は、一緒になって、原子数3〜13の単環式炭素環、原子 数7〜17の多環式炭素環、原子数4〜9の単環式複素環、または原子数7〜1 7の多環式複素環を含有してもよい。] の構造を有する化合物、または該化合物の薬学的に許容しうる塩、生物加水分解 性アミドまたは生物加水分解性エステル。 2.R1が水素、アルキル、またはアリールアルキルであり、好ましくは水素、 メチル、エチル、イソプロピルまたは2−フェニルエチルであることを特徴とす る請求項1に記載の化合物。 3.R3が水素またはアルキルであり、好ましくは水素であることを特徴とする 請求項2に記載の化合物。 4.R2がアルキル、アルケニル、アルキニル、炭素環式アルキル、複素環式ア ルキル、または炭素環式ヘテロアルキルであり、好ましくは、R2はC4〜C10ア ルキル、C4〜C10アルケニル、または炭素環式アルキルであり、さらに好まし くは、R2はn−デシル、2−メチルプロピル、2−フェニルエチルまたは3− フェニルプロピルであることを特徴とする請求項3に記載の化合物。 5.R4がアルキル、ヘテロアルキル、またはアミノアルキルであり、好ましく はR4が2−メチルプロピルまたは4−アミノブチルであることを特徴とする請 求項4に記載の化合物。 6.R5が−N(R9)CH(R10)(R11)[式中、R9は水素であり、R10お よびR11は、独立して、水素、アルキル、アリールアルキル、アルコキシアシル またはアミノアシルであり、好ましくはR10は水素またはアリールアルキルであ る]ことを特徴とする請求項4に記載の化合物。 7.(a)R10が水素であり、かつR11がベンジルまたはアミノアシルであるか 、あるいは、(b)R10がアリールアルキルであり、かつR11がアミノアシルで あることを特徴とする請求項6に記載の化合物。 8.R3およびR4が、一緒になって、原子数3〜9の単環式炭素環、原子数7〜 17の多環式炭素環、原子数4〜9の単環式複素環、または原子数7〜17の多 環式複素環を含有し、好ましくは、前記環が飽和単環式炭素環であることを特徴 とする請求項1に記載の化合物。 9.R4およびR5が、一緒になって、原子数3〜13の単環式炭素環、原子数7 〜17の多環式炭素環、原子数4〜9の単環式複素環、または原子数7〜17の 多環式複素環を含有することを特徴とする請求項1に記載の化合物。 10.一般式I [式中、 (A)(1)R1は、水素、アルキル、ベンジル、または炭素環式アルキルであ り、 (2)R2は、アルキル、アルケニル、炭素環式アルキル、複素環式アル キル、または炭素環式ヘテロアルキルであり、 (3)R3は、水素またはアルキルであり、 (4)R4は、アルキル、ヘテロアルキル、またはアミノアルキルであり 、 (5)R5は、 (a)−N(R9)CH(R10)(R11)[式中、 (i) R9は水素であり、かつ (ii) R10およびR11は、独立して、水素、アルキル、アリー ルアルキル、アルコキシアシル、またはアミノアシルであるか、あるいは (iii) R9およびR10は、それらが結合している窒素および炭 素原子と一緒になって、原子数4〜9の単環式複素環を含有する]、あるいは (b)アミノ酸または2〜3個のアミノ酸を有するペプチド(そこに おいて、前記アミノ酸または前記ペプチドは、そのアミノ基を通じて一般式Iと 結合している)であり、 (B)かつ、そこにおいて、 (1)R3およびR4は、一緒になって、原子数3〜9の単環式炭素環を含有 してもよく、あるいは、 (2)R4およびR5は、一緒になって、原子数3〜13の単環式炭素環、原子 数7〜17の多環式炭素環、原子数4〜9の単環式複素環、または原子数7〜1 7の多環式複素環を含有してもよい。] の構造を有する化合物、または、該化合物の薬学的に許容しうる塩、生物加水分 解性アミドまたは生物加水分解性エステル。 11.3−{N−[(N−ヒドロキシアミノカルボニル)メチル]−N−イソブ チルアミノカルボニル}−2−(R)−イソブチルプロパノイル−L−フェニル アラニンアミド、 3−{N−[(N−ヒドロキシアミノカルボニル)メチル]−N−デシルアミ ノカルボニル}−2−(R)−イソブチルプロパノイル−L−フェニルアラニン アミド、 3−{N−[(N−ヒドロキシアミノカルボニル)メチル]−N−デシルアミ ノカルボニル}−2−(R)−イソブチルプロパン酸、 2−フェニルエチルアミド、 3−{N−[1−(R)−(N−ヒドロキシアミノカルボニル)エチル]−N −(2−フェニルエチル)−アミノカルボニル}−2−(R)−イソブチルプロ パノイル−L−フェニルアラニンアミド、 トランス−1−(R)−{N−[1−(R)−(N−ヒドロキシアミノカルボ ニル)エチル]−N−(2−フェニルエチル)アミノカルボニル}−2−(R) −{N−(2−フェニルエチル)アミノカルボニル}シクロヘキサン、 トランス−1−(S)−{N−[1−(R)−(N−ヒドロキシアミノカルボ ニル)エチル]−N−(2−フェニルエチル)アミノカルボニル−2−(S)− {N−(2−フェニルエチル)アミノカルボニル}シクロヘキサン、 2−(R)−{{N−[1−(R)−(N−ヒドロキシアミノカルボニル)− 3−フェニルプロピル]−N−デシルアミノカルボニル}メチル}シクロヘキサ ノン、および 2−(S)−{{N−[1−(R)−(N−ヒドロキシアミノカルボニル)− 3−フェニルプロピル]−N−デシルアミノカルボニル}メチル}シクロヘキサ ノン からなる群から選ばれることを特徴とする化合物。 12.(a)安全かつ有効な量の請求項1〜11のいずれかに記載の化合物と、 (b)薬学的に許容しうる担体と を含有することを特徴とする医薬組成物。 13.ヒトまたは他の動物被験体における過剰または望ましくないマトリックス ・メタロプロテアーゼ(matrix metalloprotease)活性と関連する疾患を治療また は予防する方法であって、安全かつ有効な量の請求項1〜11のいずれかに記載 の化合物を前記被験体に投与することを特徴とする方法。
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