JPH10512667A - 非線形多変量赤外解析法 - Google Patents

非線形多変量赤外解析法

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JPH10512667A JP8519224A JP51922496A JPH10512667A JP H10512667 A JPH10512667 A JP H10512667A JP 8519224 A JP8519224 A JP 8519224A JP 51922496 A JP51922496 A JP 51922496A JP H10512667 A JPH10512667 A JP H10512667A
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Abstract

(57)【要約】 テストサンプルのスペクトル、線形予測モデル、および線形予測値に対する非線形補正を使用して、検定サンプル集合と性質または組成データとの相関から、テストサンプルの該当性質または組成データを求める方法。

Description

【発明の詳細な説明】 非線形多変量赤外解析法 発明の背景 本発明は一般的には赤外解析を利用して材料の物理的または化学的性質を決定 する方法に関し、より詳細には、材料のサンプルの注目の性質を、そのサンプル の赤外スペクトルとの非線形相関に基づいて推定する改良された方法に関する。 この方法の具体定な用途としては、赤外解析によるガソリンのオクタン価推定 の改良がある。 適切なサンプル集合に対しては、オクタン価、セタン価、芳香族化合物含量な どの物理的または化学的性質を、赤外スペクトルと効果的に相関づけることがで きる。PLS、PCRなどの線形手法やCPSA(Constrained Principal Spec tra Anallysis:条件付き主スペクトル解析、J.M.Brown、米国特許第5,121,33 7号)などの拡張手法、ならびにDiForggioの方法(米国特許第5,397,899号)を 用いると、多くの場合で有効な相関が得られる。こうした相関を求める目的は赤 外アナライザーを検定し、その赤外アナライザーを利用して、その後の未知のサ ンプルの物理的または化学的性質を、それらサンプルの赤外スペクトルに基づい て推定できるようにすることである。こうしたアナライザーを活用する際に考慮 すべき重要な点は、異常値を有するサンプル、すなわち、解析結果が推定モデル の外挿部分に相当するようなサンプルを統計的に検出するアナライザーの能力で ある。 用途によっては、PLS、PCR、CPSAなどの線形相関手法による検定に よって、十分な正確さで物理的または化学的性質を予測することができない。検 定が不正確であるということは、推定される性質がサンプルの組成に対して非線 形の関係を有することを示唆することがある。こうした問題に対処するために、 局所線形回帰、MARS、ニューラルネットなど種々の手法が提案されてきたが 、こうした手法では一般的に多数の係数が必要となり、通常、線形手法から得ら れる統計的指標を提供するものではない。 性質または組成データをスペクトルデータと相関づけるのに現在利用されてい る検定方法は、ほとんど例外なく線形方法である。こうした方法では、性質/成 分濃度がスペクトルシグナルと線形関係にあると仮定している。これらの線形方 法は、性質が化学成分と非線形関係にある場合、または成分間の相互作用が非線 形のスペクトルレスポンスを生じさせる場合には、不適切なものとなる。いくつ かの非線形モデル化方法が文献中で検討されてきたが、これらの方法は一般的に 、スペクトルデータと性質/成分濃度との非線形関係を規定する試みである。こ うした非線形方法では、通常、多数の係数を決定しなければならない。多数の係 数を使用するには、検定の際に、非常に大きなサンプル集合を使用する必要が生 じ、データを拡大当てはめする傾向がある。また、ほとんどの非線形方法は、解 析される新しいサンプルが検定の範囲外にあることを求める、すなわち異常値検 出のための統計的手段を含まない。拡大あてはめにそれほど影響されず、しかも 異常値検出機能を有する簡単な非線形方法が必要であった。 性質および成分濃度の推定には様々な線形検定が利用されている。例えば、Hi eftje、Honigs、およびHirschfeld(米国特許第4,800,279号)は、炭化水素の物 理的性質の線形評価法を記述している。LambertおよびMartens(欧州特許第0 28 5 251号)は、オクタン価の線形推定方法を記載している。Maggardは、オクタン 価の線形推定方法(米国特許第4,963,745号)および炭化水素中の芳香族化合物 の線形推定方法(米国特許第5,145,785号)を記述している。Brown(米国特許第 5,121,337号)は、条件付き主スペクトル解析(CPSA)に基づく線形手法を 記述し、種々の実施例を示している。 Espinosaら(欧州特許第0 305 090 B1号および同第0 304 232 A2号)は、炭化 水素の物理的性質を直接決定する方法を記載している。Espinosaらは、線形項( 選択された周波数における吸収)、二次項(異なる周波数における吸収の積)、 および相同項(異なる周波数における吸収の商)を式に加えている。実施例に示 された式には、わずかな非線形項が含まれているにすぎず、これらの二次項およ び相同項を、多数の可能性のある非線形項の中から任意にまたは統計的に選んだ 。例えば、欧州特許第0 305 090 B1号中の16個の推奨周波数に対しては、利用可 能な項として182(324)個の二次項、その他に18×17(306)個の相同項がある。16 個の周波数に対しては、646個の係数を決定またはゼロに設定して相関式を誘導 する必要がある。わずか6個の周波数を対象としたより単純な実施例においてす ら、線形項、二次項、および相同項として216個が利用可能であり、216個の係数 を決定またはゼロに設定して相関式を誘導する必要がある。 Crawfordら(Process Control and Quality,4(1992)13-20)は、ニュール ネットワークを利用して、近赤外吸収データからリサーチオクタン価を予測した 。231個の波長における吸光度を、一つの隠れた層に24個のノードを有するニュ ーラルネットワークへのインプットとして使用した。ノードバイアスを含めて、 合計で24*231+24(5568)個の係数(ウェートおよびバイアス)を、ネットワーク のトレーニングで決定した。 非線形多変量検定法に関する概説がSekulicらによって報告された(Analytica l Chemistry,65(1993)835A-845A)。局所荷重回帰(LWR)、射影追跡回帰( PPR)、交代条件予測(ACE)、多変量適応スプライン(MARS)、ニュ ーラルネットワーク、非線形主成分回帰(NLPCR)、および非線形部分最小 自乗(NLPLS)が記述されている。これらの手法はすべて、本発明の非線形 後処理法よりもかなり計算が困難である。 発明の要旨 本発明は、分光計に基づくアナライザーの性能を顕著に改良する方法であり、 このアナライザーを使用してテストサンプルを測定し、サンプルの性質または組 成データを処理や解析用途に提供する。本発明の方法は、テストサンプルのスペ クトルとテスルサンプルの性質または組成データの値との非線形相関からテスト サンプルの該当性質または組成データを決定する。アナライザーの検定において 、本発明の方法には、次の工程が含まれる。 (1)検定サンプル集合のスペクトルを測定する工程。 (2)該検定サンプル集合の性質または組成データを測定する工程。 (3)工程(1)で得られたスペクトルと工程(2)で得られた性質または組成データ との線形相関を求める工程。 (4)工程(3)の線形相関を工程(1)で収集した検定集合のスペクトルに適用する ことによって、検定サンプル性質または組成データの線形推定値を求める工程。 (5)工程(2)から得られた性質もしくは組成データ、または工程(2)から得られ た性質もしくは組成データと工程(4)で得られた線形推定値との差を工程(4)から 得られた線形推定値の非線形関数として当てはめることによって、線形推定値に 対する非線形補正を求める工程。 解析の際は、この非線形検定を使用して、次の工程によりテストサンプルの性質 または組成データを求める。 (6)テストサンプルのスペクトルを測定する工程。 (7)工程(3)で求めた線形相関を該スペクトルに適用して、その性質または組成 データの線形推定値を得る工程。 (8)工程(5)で求めた非線形補正を工程(7)の線形推定値に適用して、テストサ ンプルの性質または組成データを推定する工程。 (9)工程(8)で求めたテストサンプルの性質または組成データの推定値を出力す る工程。 工程(2)から得られる性質または組成データを工程(4)から得られる線形推定値 の非線形関数として直接当てはめを行うことによって工程(5)の非線形補正を計 算する場合は、工程(8)におけるテストサンプルの性質または組成データの推定 では、工程(7)から得られる線形推定値を工 程(5)から得られる非線形補正式へ代入する。 工程(2)から得られる性質または組成データと工程(4)から得られる性質または 組成データの線形推定値との差を工程(4)から得られる線形推定値の非線形関数 として当てはめることによって工程(5)の非線形補正を計算する場合は、工程(8) におけるテストサンプルの性質または組成データの推定では、工程(7)から得ら れる線形推定値を工程(5)から得られる非線形補正式へ代入し、得られた非線形 補正を工程(7)から得られる線形推定値に加えて最終推定値を得る。 工程(3)の線形補正は、スペクトルデータに由来する変数に対して参照性質デ ータを回帰処理することによって得られる線形多変量検定からなるものである。 スペクトル変数として、特定の波長における吸光度を、回帰方法として、多重線 形回帰(MLR)を利用することができる。別の方法として、主成分回帰(PC R)、部分最小自乗(PLS)、または条件付き主スペクトル解析(CPSA) を利用して、スペクトルデータから変数(スコア)を抽出し、これらの変数を性 質データに対して回帰処理することもできる。残差、すなわち実際の参照性質値 と線形モデルによる予測値との差を、検定集合中の各サンプル毎に求める。次に 、この性質値の残差を、線形予測値の非線形関数(例えば、二次または三次の関 数)として当てはめを行う。別の方法として、実際の参照値を、線形予測値の非 線形関数として直接当てはめを行うこともできる。 本発明の方法によれば、検定精度および分光計に基づくアナラスザーの性能が 顕著に改良され、しかも線形方法の異常値検出能力が維持される。 図面の簡単な説明 図1は、エンジンのリサーチオクタン価(RON)の実測値を、実施例1の線形C PSA検定から得られたRONの推定値に対してプロットしたものである。丸印は 、検定データ集合に属する365個のPowerformateサンプルのデータを表している 。実線は、エンジンRON測定値に対するASTM95%再現性限界を、RONの線形推定値 に対して計算したものである。 図2は、実施例1のデータ集合に対する残差(線形CPSA検定から得られたRO N推定値 − エンジン試験から得られたRON実測値)を、線形CPSA検定から得 られたRON推定値に対してプロットしたものである。丸印は、検定データ集合に 属する365個のPowerformateサンプルに対する残差の値を表している。実線は、 残差の最良当てはめを行ったRONの線形推定値の三次多項式関数である。 図3は、エンジンのリサーチオクタン価(RON)の実測値を、実施例1の線形C PSA検定の非線形後処理から得られたRONの推定値に対してプロットしたもの である。丸印は、検定データ集合に属する365個のPowerformateサンプルのデー タを表している。実線は、エンジンRON測定値に対するASTM95%再現性限界を、RO Nの非線形推定値に対して計算したものである。 図4は、エンジンのリサーチオクタン価(RON)の実測値を、実施例2の線形C PSA検定から得られたRONの推定値に対してプロットしたものである。丸印は 、検定データ集合に属する385個のブレンドガソリンサンプルのデータを表して いる。実線は、エンジンRON値の最良当てはめを行ったRONの線形推定値の三次多 項式関数である。 図5は、実施例2のテストデータ集合に対する、エンジンのリサーチオクタン価 (RON)の実測値を、線形CPSA検定から得られたRONの推定値に対してプロッ トしたものである。菱形印は、テストデータ集合に属する238個のブレンドガソ リンサンプルのデータを表している。実線は、エンジンRON測定値に対するASTM9 5%再現性限界を、RONの線形推定値に対して計算したものである。 図6は、実施例2のデータ集合に対する、残差(線形CPSA検定から得られた RON推定値 − エンジン試験から得られたRON実測値)を、線形CPSA検定から 得られたRON推定値に対してプロットしたものである。丸印は、検定データ集合 に属する385個のブレンドガソリンサンプルの残差の値を表している。実線は、 残差の最良当てはめを行ったRONの線形推定値の三次多項式関数である。 図7は、実施例2のテストデータ集合に対する、残差(線形CPSA検定から得 られたRON推定値 − エンジン試験から得られたRON実測値)を、線形CPSA検 定から得られたRONの推定値に対してプロットしたものである。丸印は、テスト データ集合に属する238個のブレンドガソリンサンプルの残差の値を表している 。実線は、RONの線形推定値の三次多項式関数を表しており、検定データ集合か ら得られたものである。 図8は、実施例2のテストデータ集合に対する、エンジンのリサーチオクタン価 (RON)の実測値を、線形CPSA検定の非線形後処理から得られたRONの推定値 に対してプロットしたものである。菱形印は、テストデータ集合に属する238個 のブレンドガソリンサンプルのデータを表 している。実線は、エンジンRON測定値に対するASTM95%再現性限界を、RONの非 線形推定値に対して計算したものである。 図9は、実施例3のテストデータ集合に対する、エンジンのリサーチオクタン価 (RON)の実測値を、線形MLR検定から得られたRONの推定値に対してプロット したものである。丸印は、テストデータ集合に属する238個のブレンドガソリン サンプルのデータを表している。実線は、エンジンRON測定値に対するASTM95%再 現性限界を、RONの線形推定値に対して計算したものである。 図10は、エンジンのリサーチオクタン価(RON)の実測値を、実施例3の線形M LR検定から得られたRONの推定値に対してプロットしたものである。四角印は 、検定データ集合に属する385個のブレンドガソリンサンプルのデータを表して いる。実線は、エンジンRON値の最良当てはめを行ったRONの線形推定値の三次多 項式関数である。 図11は、エンジンのリサーチオクタン価(RON)の実測値を、実施例3のテスト データ集合に対する線形MLR検定の非線形後処理から得られたRONの推定値に 対してプロットしたものである。丸印は、テストデータ集合に属する238個のブ レンドガソリンサンプルのデータを表している。実線は、エンジンRON測定値に 対するASTM95%再現性限界を、RONの非線形推定値に対して計算したものである。 好ましい態様の説明 線形検定法を用いて、スペクトル測定値と、化学組成、物理的性質、および性 能特性との関連づけが行われてきた。線形手法では、組成また は性質が既知のサンプル、すなわち、組成または性質が参照技術により既に測定 されているサンプルの集合を使用して検定またはトレーニングが行われる。次に 、その検定を別のテスト集合の解析に適用し、その予測結果を参照法で得られた 結果と比較することによって検定の妥当性を保証することが好ましい。最後に、 検定済みのアナライザーを使用して、未知物質を解析し組成または性質データを 予測する。 線形検定においては、検定サンプルのスペクトルは、f×n次元の行列Xの列を 形成する。ただし、fは、一つのスペクトルに含まれる個々のデータ点(周波数 または波長)の数であり、nは、検定サンプルの数である。ベクトルyがn個の検 定サンプルに対する組成/性質データを含むとすると、線形モデルは次式をpに 関して解くことにより構築される。 y=Xtp [1] ただし、pは回帰係数を含むベクトルである。一般的にはf>>nであるので、式 [1]を直接解くことはできない。一般的には、三つのアプローチが利用される。 MLRの場合、k<nの条件下でXの中からk個の行の場合(個々の周波数あるい は波長)を選び、Xをk個の行だけを含むより小さい行列Xkに置き換える。次に 、行列Xkの擬逆行列を計算することによってpを求める。PCRの場合、行列 Xを三つの行列の積、すなわち、U(f×k次元のローディング行列)、Σ(k×k 次元の特異値行列)、およびV(n×k次元のスコア行列)の積に分解する。 X=UΣVt [2] 次に、性質ベクトルyに対してスコアを回帰処理して、モデルを構築する。PL Sでは、Xに類似の分解を施して直交行列とし、スコア行列に 対してyの回帰処理を行う。 線形モデルにおける性質または成分濃度の推定値であり、次式で与えられる。 この線形モデルにおける残差r1は次式で与えられる。 線形モデルによって適切に性質yを推定できる場合には、残差r1は正規分布す ると予想される。モデル化の対象となる性質とサンプルの化学成分との間に非線 形性従属関係があるために線形モデルが不適切な場合には、一般に残差の中に構 造が観測される。この場合は、推定値を後処理することによって、より正確なモ デルを得ることができる。 後処理として、二つの形式のうちの一つが利用できる。残差r1また して回帰処理する。 または ただし、f(y1)は、性質/成分の線形推定値の非線形関数を表す。非線形関 数は、性質/成分の線形推定値の累乗で表される多項式であることが好ましい。 または mが2の場合には後処理が二次となり、mが3の場合には後処理が三次となる。mは 、残差中に存在する構造に対する後処理関数の当てはめ能力に基づいて選ばれる 。 [5]または[7]を使用して、性質の線形推定値の線形関数として残差の当てはめ を行う場合は、線形推定値および非線形推定残差を合計することによって成分/ 性質の非線形推定値が得られる。 得られる残差の非線形推定値である。[6]または[8]を使用する場合は、成分/性 質の非線形推定値が直接に得られる。 スペクトル行列Xは、前処理してからモデル化処理にかけることができる。前 処理としては、例えば、平均センタリング、ベースライン補正、数値導関数、ま たはベースラインおよび補正スペクトルに対する直交化(例えば、CPSAアル ゴリズムを使用する)が挙げられる。 単一の検定スペクトル集合を用いて、複数の性質のモデルを開発することがで き、それをそれぞれ別々に後処理することができる。 予測対象となる成分としては、個々の化学種(例えば、ベンゼンなど)、一塊 りの化学種(例えば、オレフィン類、芳香族化合物類など)、物理的性質(例え ば、屈折率、比重など)、化学的性質(例えば、安定性など)、または性能性質 (例えば、オクタン価、セタン価など)が挙げられる。 実施例を三つ提示する。 実施例1 365個のPOWERFORMATEサンプル(改質炉生成物サンプル)のデータ集合に対し て、線形回帰法である条件付き主スペクトル解析(CPSA)を使用してリサー チオクタン価(RON)の回帰処理を行った。FT-IRスペクトルは、フッ化カルシウ ム窓を有する公称経路長0.5mmのセルにサンプルを入れて、7000〜400cm-1範囲に わたり解像度2cm-1で測定した。CPSA検定では、5300.392〜3150.151cm-1、2 599.573〜2445.296cm-1、2274.627〜1649.804cm-1の周波数範囲にある吸光度を 使用した。7000〜5300.392cm-1の範囲の吸光度は弱すぎるために有意な相関をと ることはできない。3150.151〜2599.573cm-1および1649.804〜400cm-1の周波数 範囲は、FT-IR装置の動的応答範囲を超える吸光度を含むために除外する。 2445.296〜2274.627cm-1の周波数範囲は、大気中の二酸化酸素の干渉を防ぐため に除外する。CPSA検定に二組の多項式補正を利用して、ベースライン変動を 補償する。第一の組で5300.392〜3150.151cm-1の範囲を補償し、第二の組で2599 .573〜1649.804cm-1の範囲を補償する。CPSA検定ではまた、水蒸気補正を行 って、装置のパージの変動が推定値に及ぼす影響を最小限に抑える。五つの条件 付き主成分を使用して、RON検定を実施した。この五つの条件付き主成分の係数 を、段階式回帰に基づくPRESSを用いて決定した。参照(エンジン)値に対 するRONの線形予測値のプロットを図1に示す。図1のデータの推定値の標準誤差 は、0.54 RON値である。 RONの線形予測値の二次関数に対して、RON残差(FT-IRからのRONの線形予測値 −エンジンRON)を回帰処理した。RONの線形予測値に対するRON残差のプロット を、残差に対する二次当てはめと共に図2に示す。 図3は、図2の二次補正を図1のデータに適用することによって得られたモデル の結果を示している。これは、RONの線形予測値の二次関数として参照(エンジ ン)RON値の当てはめを行ったものと同一である。図2における推定値の標準誤差 は、0.41 RON値である。 本明細書中に記載した非線形後処理法を適用すると、前に使用した線形手法よ りRON推定が24%改良されるが、最初の線形相関の五つの係数の他にわずか三つの 係数を追加決定するだけでよい。 実施例2 385個のブレンドガソリンサンプルのスペクトルの検定データ集合に対して、 線形回帰法である条件付き主スペクトル解析(CPSA)を使用してリサーチオ クタン価(RON)の回帰処理を行った。FT-IRスペクトルは、フッ化カルシウム窓 を有する公称経路長0.5mmのセルにサンプルを入れて、7000〜400cm-1範囲にわた り解像度2cm-1で測定した。CPSA検定では、4850.094〜3324.677cm-1および2 200.381〜1634.376cm-1の周波数範囲にある吸光度を使用した。7000〜4850.094c m-1の範囲の吸光度は弱すぎるために有意な相関をとることはできない。3150.15 1〜2400cm-1および1634.376〜400cm-1の周波数範囲は、FT-IR装置の動的応答範 囲を超える吸光度を含むために除外する。2400〜2200.381cm-1の周波数範囲は、 大気中の二酸化酸素の干渉を防ぐために除外する。CPSA検定に二組の多項式 補正を利用して、ベースライン変動を補償する。第一 の組(三次の多項式)で5300.392〜3150.151cm-1の範囲を補償し、第二の組(二 次の多項式)で2599.573〜1649.804cm-1の範囲を補償する。CPSA検定ではま た、水蒸気補正を行って、装置のパージの変動が推定値に及ぼす影響を最小限に 抑える。14個の条件付き主成分を使用して、RON検定を実施した。この14個の条 件付き主成分の係数を、段階式回帰に基づくPRESSを用いて決定した。参照 (エンジン)値に対するRONの線形予測値のプロットを図4に示す。線形CPSA モデルにおける検定の標準誤差は、0.411である。 図4に示された線形モデルを、モデルの構築に使用した集合には含まれない238 個のブレンドガソリンサンプル(314個の別々のエンジン測定値)の分析に適用 した。これらのテストサンプルに対する線形モデルから得られた予測値を図5に 示す。この線形モデルに関しては、テストサンプルに対する有効性の標準誤差は 0.569であり、ASTMエンジン再現限界の範囲内で参照エンジン値と一致する予測 値を有するサンプルは、全体の84%にすぎない。 RONの線形予測値の三次関数に対して、検定集合に含まれる385個のサンプルの RON残差(FT-IRからのRONの線形予測値−エンジンRON)を回帰処理した。RONの 線形予測値に対するRON残差のプロットを、残差に対する三次当てはめと共に図6 に示す。RONの線形推定値の三次後処理を行うと、検定の標準誤差が0.327まで減 少する。 図7は、テスト集合に含まれる238個のサンプルのRON残差(FT-IRからのRONの 線形予測値−エンジンRON)を、検定サンプルの当てはめから得られた係数を使 用して生成させた三次曲線に対してプロットしたもので ある。図8は、テスト集合のエンジンRONを、RONの線形推定値の三次後処理によ って推定されたRON値に対してプロットしたものを示す。三次後処理を行うと、 有効性の標準誤差は0.397まで低下し、RON推定値の95%が、RONエンジンのASTM再 現性の範囲内で、参照エンジン値と一致する。 非線形後処理法を適用すると、テスト集合のRON推定値が30%改良されるが、最 初の線形検定で使用された係数の他にわずか四つの係数を追加して決定する必要 があるだけである。D2699 RON試験などのASTM試験においては、二つの異なる実 験室で二人の異なるオペレータが測定した値は、その時点での見積もり再現性95 %の範囲内にあることが期待される。非線形後処理を行うと、IR RON推定値が、 その時点での再現性95%の範囲内でD2699 RONの試験データと一致することから、 IR推定値がエンジン測定値と等価であると言える。 実施例3 実施例2に記載した385個のブレンドガソリンサンプルのスペクトルと同一の集 合を使用し、LambertおよびMartens(欧州特許第0 285 251 B1号、1991年8月28 日)が提示した方法に従って多重線形回帰(MLR)モデルを構築した。Lamber tおよびMartensにが記載した15個の周波数に最も近い周波数(表1)における吸 光度を、ベースラインポイントにおける吸光度を差し引くことにより補正し、次 に、これをエンジンRON値に対して回帰処理することによって表2の係数を得た。 この線形MLRモデルにおける推定の標準誤差は、0.459であった。 MLRモデルを使用して、238個のブレンドガソリンのテストサンプルのスペク トルから成る同一の集合を解析した。MLR推定値をテスト集合の314のエンジ ン測定値と比較した。この線形MLRモデルから得られた予測値を図9に示す。 この線形MLRモデルにおいては、テストサンプルの有効性の標準誤差は0.457 であり、ASTMエンジン再現限界範囲内で予測されるサンプルは、全体のわずか81 %にすぎない。 385個のブレンドガソリンサンプル検定集合の場合、線形MLR推定値の三次 関数としてエンジンRON値の当てはめを行った。この当てはめを、図10にグラフ で示す。 238個のブレンドガソリンのテスト集合の線形MLR推定値に三次後処理を適 用した。非線形後処理MLR推定値と314個の別々のエンジン測定値との比較を 図11に示す。テスト集合の有効性の標準誤差は0.406であり、ASTM RON試験の再 現限界範囲内で推定されるサンプルは全体の91%である。三次非線形後処理法を 適用すると、線形MLR検定よりも11%改良されるが、線形MLR検定で使用さ れた係数の他にわずか四つの係数を追加して決定する必要があるだけである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),AU,CA,JP,SG (72)発明者 ブラウン・ジェイムズ・エム アメリカ合衆国、ニュージャージー州 08822、フレミントン、レーン ドライブ 31

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.テストサンプルのスペクトルとテストサンプルの性質または組成データの値 との非線形相関から、テストサンプルの該当性質または組成データを求める方法 であって、 1.テストサンプルのスペクトルを測定する工程と、 2.線形相関を該スペクトルに適用して、性質または組成データの線形推定 値を得る工程と、 3.非線形補正を工程(2)の線形推定値に適用して、テストサンプルの性質ま たは組成データを推定する工程と、 4.工程(3)で求めたテストサンプルの性質または組成データの推定値を出力 する工程と、 によってテストサンプルを解析すること包含し、該線形相関および非線 形補正は、 a)検定サンプル集合のスペクトルを測定する工程と、 b)参照方法を使用して該検定サンプル集合の性質または組成データを測定す る工程と、 c)工程(a)で得られたスペクトルと工程(b)で得られた性質または組成データ との線形相関を求める工程と、 d)工程(c)の線形相関を工程(b)で収集したスペクトルに適用することによっ て、前記検定サンプルの性質または組成データの線形推定値を求める工程と、 e)工程(b)から得られた性質もしくは組成データ、または工程(b)から得られ た性質もしくは組成データと工程(d)で得られた線形推定 値との差を工程(d)から得られた線形推定値の非線形関数として当てはめること によって、工程(d)から得られた線形推定値に対する非線形補正を求める工程と 、 から求められるものである前記方法。 2.工程(3)及び(e)における非線形補正は、工程(3)におけるテストサンプル の性質または組成データの推定が工程(2)から得られる線形推定値を工程(e)か らの線形推定値の非線形補正式に代入することを含むように、工程(b)から得ら れた性質もしくは組成データを直接工程(d)からの線形推定値の非線形関数とし て当てはめることによって計算される請求の範囲1項記載の方法。 3.工程(3)及び(e)における非線形相関は、工程(3)におけるテストサンプル の性質または組成データの推定が工程(2)から得られる線形推定値を工程(e)か らの非線形補正式に代入し、得られる非線形補正値を工程(2)から得られる線形 推定値に加えて最終推定値を得るするように、工程(b)から得られた性質もしく は組成データと工程(4)から得られる性質または組成データの線形推定値との差 を工程(d)から得られる線形推定値の非線形関数として工程(d)からの線形推定 値の非線形関数として当てはめることによって計算される請求の範囲1項記載の 方法。 4.非線形補正の形態は多項式である請求の範囲1項記載の方法。 5.非線形補正の形態は多項式である請求の範囲2項記載の方法。 6.非線形補正の形態は多項式である請求の範囲3項記載の方法。 7.前記性質はリサーチ法オクタン価である請求の範囲1項記載の方法。 8.前記性質はリサーチ法オクタン価である請求の範囲2項記載の方法。 9.前記性質はリサーチ法オクタン価である請求の範囲3項記載の方法。
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