JPH10513377A - 風船を用いた心活動の支援装置 - Google Patents

風船を用いた心活動の支援装置

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Abstract

(57)【要約】 例えば外部心臓ペースメーカ(6)が心臓刺激手段と自発心活動検知手段とを有している。この心臓ペースメーカがさらに付加モジュール(8)の携帯の付加的装置を有している。この付加モジュールはパルスPRを形成し、検知された自発心室心活動に固定時間で結合し、また固定時間ではあるが所定時間tだけずらして心室刺激パルスの出力に結合するものである。ここでこの付加モジュール(8)から出力されるパルスは風船ポンプの論理回路(10,12,9,3)を制御するために使用される。ここで付加的に形成されたパルスは患者の身体表面から発生する自然のECGのR波に似た形状と振幅を有する。これによりこのパルスはポンプ制御部4のECG入力側によって“理解”される。このECG入力側は通常のように導出された表面ECGに対して設けられている。このパルスは低いソースインピーダンスを有する。ここでは別個のペースメーカ(6)をこの種の動脈内バルーンパンピング法(IABP)と共に構成するか、または接続することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 風船を用いた心活動の支援装置 本発明は、大動脈に挿入された膨張および収縮可能な風船と、該風船を心活動 に同期して膨張および収縮させるための制御部とを用いて心活動を支援する装置 であって、 前記同期は、膨張によって血液循環系に形成される圧力波が心臓に、大動脈弁 の閉成直後に達し、風船の収縮によって生じた負の圧力波が大動脈弁に、これが 開放する時点で到達するように行われ、 心活動を検出するための装置と、瞬時の心臓リズムに同期するための制御部と を有する装置に関する。 この種の装置は、例えば米国特許4785795からすでに公知である。 この種の装置は、動脈内バルーンパンピング法(IABP)と称される。心臓 外科手術後にはしばしば心臓のポンプ搬送能力の点で問題が生じる。術後の弱っ た心能力またはまだ弱い心能力の下での支援として前記の動脈内バルーンパンピ ング法がある。その原理は、膨張および収縮可能な細長い風船を大動脈に挿入し 、そこで前記のように心臓の循環機能を行うのである。この風船は例えば約80 mlの容積を有する。このために風船は心臓フェーズ制御されたポンプによって 次のような時点で膨張される。すなわち、これにより形成される圧力波が大動脈 弁の閉成直後に心臓に達する時点で膨張される。この圧力波は左心室の内部には 達しないが、大動脈内の血圧を上昇される。このことは本来は心臓の役目である が、これにより血液が末梢に流れ、患者の身体に供給される。従って心活動が支 援される。 さらに風船は再び心臓フェーズ制御されて次の時点で収縮される。すなわち、 今度は惹起された負の圧力波(容積が無くなる)が大動脈弁に、これが開放する 時点、すなわち心臓が左心室からの血液吐出を開始する時点で負の圧力波が大動 脈弁に達するようにする。これにより心臓は負圧に対してポンピングすることに より、これにより比較的に多くの血液容積を吐出することができ、このフェーズ もIABPによって支援される。 続いて風船は再び膨張され、心臓から比較的小さなエネルギーで吐出された血 液は圧力を受け、身体をIABPがない場合よりも良好に循環する。この膨張− 収縮シーケンスは常時交番しながら心活動と共働して実行される。要約するとI ABPは、支援すべき心臓が比較的小さなエネルギーで血液を吐出することがで きるようにし、心臓にはこのIABPによってある程度のエネルギーが“添加” される。 ポンプとしては固有の弁を有しないIABPのダイ ナミック機能は、正確な心臓フェーズ同期によってできるだけすべての心拍に対 して指示される。そのために装置にはECG制御部が組み込まれる。このECG 制御部は患者の心電図(ECG)を患者表面から導出し、増幅し、論理処理し、 装置と実際の心リズムとの同期に使用する。増幅率を個別の心電図の条件に適合 することはIABPでの感度調整を芙蓉にする。 心臓外科手術後にはしばしばリズム障害が発生し、通常は外部心臓ペースメー カであるペースメーカの使用を必要とする。 この治療法を可能にするため、手術中に電極、いわゆる心臓ワイヤが心臓の表 面に固定され、皮膚を通して外に導かれ、必要に応じて外部心臓ペースメーカと 接続される。 現代の心臓ペースメーカにより、微分リズム治療が行われる。その際に治療す べきリズム障害に依存して全く異なるECG画像またはECG曲線が発生する。 刺激パルスは20Vまでの振幅を有し、このため表面から導出されたECG(最 大振幅は通常、2mVを越えない)が歪んでしまい、IABPの制御論理回路に よる正確な同期が不可能になる(過励振)。画像には、心房刺激、心室刺激、二 重刺激、刺激なしの自発心機能、心房および心室の期外収縮が常時交番しながら 存在することがある。そのため、ECG複合波の振幅と周波数成分は常に急激に 変化する。IABP制御ユ ニットの自動利得制御部(AGC)はそのため自動調整することができない。正 確なIABP同期はこのような場合不可能である。 術後の経過ではしばしば、IABPと外部心臓ペースメーカを同じ患者で使用 しなければならないから、同じように頻繁に前記の問題が両方の装置の共働関係 にも生じ、そのため常に監視する人物が操作介入しなければならない。条件が変 化する場合には、IABPと外部心臓ペースメーカを手動で後調整し、常に最善 の状態に調整するようにしなければならない。 米国特許5205810号明細書から、骨格筋を手術で心臓と結合し、これに より心活動を支援する方法が公知である。パルス発生器によって骨格筋が刺激さ れ、心拍を支援する。 本発明の課題は、冒頭に述べた形式の装置において、IABPと心臓ペースメ ーカを使用する場合にも、IABPと心活動との間で最善の同期が達成されるよ うに構成し、その際に手動による後調整の必要がないようにすることである。 この一見、二律背反する課題の解決手段は、心活動を検出するための装置が心 臓ペースメーカに配置されており、 該心臓ペースメーカは心臓に接続されており、 付加モジュールを有し、 該付加モジュールは、風船を制御するためのパルス を形成し、 該パルスは、ペースメーカにより検出された心臓フェーズまたはペースメーカ により刺激によって定められた心臓フェーズに時間的に割り当てられているよう に構成することである。 このようにして心臓ペースメーカ、通常は外部心臓ペースメーカは心臓で何が 生じているのかを検出し、“知る”ことができる。心臓ペースメーカは、心室期 外収縮が存在するか否か、心房、心室または両方が刺激されたか否か、または心 臓が健全なリズムで自発動作しているか否かを“知る”。従ってペースメーカは 有利には、IABPに心臓の時間的関係についての情報を提供するパルスを形成 する。ペースメーカに構造(離散的、集積、ハードウェア・ペースメーカ、ソフ トウェア・ペースメーカ)に依存して配属された付加モジュールは、ペースメー カによって監視される心臓フェーズ、またはペースメーカからの刺激によって定 められる心臓フェーズに時間的に固定割り当てされたパルスを形成することがで きる。 従って人間によるIABPへの操作介入は不要である。 患者が埋込型心臓ペースメーカを有するか、またはこれが埋め込まれる場合に は、埋込型心臓ペースメーカによっても動作することができる。しかし本発明の 装置は、心臓ペースメーカが外部に配置され、電極ま たは心臓ワイヤを介して心臓表面に固定され、他端が風船に対する制御部と接続 される場合に特に有利である。このことにより本発明の装置は、通常は埋込型心 臓ペースメーカを有しないか、または必要ない心疾患患者に対しても適用するこ とができる。 心臓ペースメーカから信号が供給される付加モジュールは本発明の装置の制御 部に集積することができ、線路を介して心臓ペースメーカと接続することができ る。このことにより、心臓ペースメーカとこの付加モジュールとの共働、および 風船またはIABPの制御部との共働が簡単に保証される。このことは、風船の 操作のためのパルスが心臓ペースメーカにより検出された心活動または刺激され た心活動によってトリガ可能であることと関連して有利である。 ここでは、パルスが自発心室活動の識別時には直ちに、心室刺激に場合は時間 遅延して、有利には約50msずらして形成されると有利である。このことによ り、心室刺激と自発心活動との間に発生する時間差を考慮することができる。心 室励起が自発的に発生したか、または刺激により発生したかに依存しないで、形 成されたパルスは両方の事象を同じフェーズで結合する。 有利にはまた、風船を膨張−収縮させるための風船ポンプを設け、これの制御 部にパルスが供給される。 付加的に形成されたパルスは、身体表面に自然に発 生するR波に似た形状および/または振幅を有することができる。またペースメ ーカにおいて、約5mVの高さのR波状の低インピーダンスパルス(ノイズがな い)を取り出すことができるように変形することもできる。これにより付加的に 形成されたパルスは低ソースインピーダンスを有する。この形状および振幅の一 定なパルスはIABPのECG入力側に供給することができ、患者の表面ECG の代わりにIABPのトリガに使用することができる。表面ECGで電位的に大 きく変化する画像に依存しないで、IABPの識別論理回路は本発明の構成によ り実質的に同形、形状および振幅の一定の、信頼性のある心臓フェーズ結合した パルスを得るようになり、このパルスに基づいてIABPの自動利得制御部(A GC)は確実に自動調整でき、従って人間による操作介入の必要がなくなる。 ここで操作のためには、装置を患者に取り付ける際に、心臓ペースメーカと風 船の制御部とを共通に組み立て、1つのケーシングに配置すると有利である。こ れにより心臓ペースメーカもこの制御部と元から所要のように結合することがで き、これによりこれら重要な素子を接続する際のノイズを除外することができる 。 これに関連して特に有利な実施例では、風船ポンプを制御するプロセッサを同 時に、心臓ペースメーカ論理回路がこのプロセッサに集積されるようにして心臓 ペースメーカとして構成する。IABP装置にはすでに例えば工業規格の制御プ ロセッサが含まれているから、ソフトウェア的解決手段も考えられる。この場合 、ペースメーカソフトウェアの他にわずかなハードウェア(入力増幅器、出力刺 激段)を後装備すればよいだけである。なぜなら、重要な素子(キーボード、モ ニタ等)を共通に使用することができるからである。 とりわけ、個別のまたは複数の前記構成および手段を組み合わせると、心臓刺 激手段および自発心活動を識別するための手段を有する心臓ペースメーカが得ら れる。このペースメーカはパルスを形成するための付加的装置を有し、このパル スは自発心室心活動の識別に固定時間で結合しており、また(心室)刺激パルス の出力と固定時間であるが、所定の時間だけずれて結合しており、この付加的に 形成されたパルスはIABPの論理回路の制御に使用され、これにより心活動と IABPの同期が、このような心臓ペースメーカ、とりわけ外部心臓ペースメー カが患者を刺激するときに保証される。ここで特に有利には、ペースメーカ全体 をIABPのプロセッサ領域に共に埋め込み、ハードウェア的装備に従ってIA BPに集積することができる。しかし、別個のペースメーカをIABPと共に組 み立てることもできる。 以下本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。 図1には、大動脈に挿入された膨張および収縮可能な風船によって心活動を支 援するための本発明の装置が示されている。この本発明の装置は心活動を検出す るための装置を有し、この心活動を検出するための装置は心臓に接続された心臓 ペースメーカに配置されており、風船を制御するためのパルスを形成する付加モ ジュールを有する。 図2には、リズムの健全な患者のECG特性曲線経過の例が示されている。こ の例ではパルスがそれぞれの自発心室活動の識別後に直ちに形成される。 図3には、心臓疾患患者の病的ECGが示されている。ここでは風船ポンプが 同期問題を有している。なぜなら、個々の複合波が異なる振幅を有しているため 信頼性のあるトリガが不可能だからである。 図4には、リズム障害が心臓の電気刺激によって除去されたECGの例が示さ れている。ここでは発生した電子アーチファクトによって風船ポンプの同期が困 難になっている。 図5には、それ自体リズム障害を受けた心臓のECG曲線が示されている。こ の心臓は外部心臓ペースメーカによって障害のないようにされる。ここでペース メーカは特別チャネルにECGに似た信号を送出する。R波に似た形状は常に同 じに見え、これによりポンプ入力側で検知に困難性が発生しない。 図6には、図5に類似の例が示されている。ここで は“擬似R波”がポンプに対して十分に自発的な心室活動の識別時には直ちに、 または心室の刺激中には時間的にずらされて制御パルスとして供給される。 図1に全体で1により示された装置は部分的にブロック回路図で示されている 。この装置は心活動を支援するために用いられる。この装置は、大動脈2に挿入 された膨張および収縮可能な風船3と制御ユニット4を使用し、制御ユニットは 風船3を心活動と同期して膨張および収縮させるためのものである。ここでの同 期は、膨張によって血液循環系に形成された圧力波が心臓5に、大動脈弁の閉成 直後に達し、風船の収縮により生じる負の圧力波が大動脈弁に、これが開放する 時点で達するように行われる。これにより血液循環系はそれぞれ心活動が弱って いるときでも十分に支援される。 ここで装置1は心活動を検出するための装置を有する。この検出装置は、実施 例では外部心臓ペースメーカ6に配置されており、心臓ペースメーカは心臓ワイ ヤ7を介して心臓5に接続されている。心臓ペースメーカ6は一方では付加モジ ュール8を有し、この付加モジュールは風船3の制御に対するパルスを形成する 。このパルスは心臓ペースメーカ6により検出される心臓フェーズ、またはペー スメーカ6により刺激で定められる心臓フェーズ(例えば図5および図6)に時 間的に割り当てられる。 ここで図1には概略的に、心臓ペースメーカ6が外部に配置され、電極または 心臓ワイヤ7を介して心臓5の表面に固定されており、他端は風船3に対する制 御部4と接続されている様子が示されている。ここで図1にはさらに線路9が示 されており、この線路9は風船3を固有の風船ポンプ10と接続している。風船 ポンプ10は風船3を膨張および収縮するために設けられており、その制御部4 には付加モジュール8によって形成されたパルスが供給される。すなわち、これ により風船のそれぞれの操作が行われる。心臓ペースメーカ6から信号の供給さ れる付加モジュール8は装置1全体の制御部に集積されており、線路を介して心 臓ペースメーカと接続することができる。図1には、これが心臓ペースメーカ6 に収容されている例が示されている。 このことにyほり、風船3を操作するためのパルスを心臓ペースメーカ6によ り検出または刺激された心活動によってトリガすることができる。 制御ユニット4は実施例ではトリガユニット11を有し、このトリガユニット は心臓ペースメーカ6により検出され、付加モジュール8により形成された制御 パルスを記録し処理する。ここで制御ユニット4は、このパルスに基づいて駆動 ユニット12を制御する。駆動ユニットは電気的または気力的に操作することが でき固有のポンプ10を駆動する。 図3のECG曲線には障害を受けた自発リズム(期外収縮)が示されおり、図 4のECG曲線にはペースメーカ操作された曲線が示されている。これら表面E CGからの曲線からではIABPのトリガを行うことができない。なぜなら、異 なる事象が心活動を正確に基準にせずに異なる時点でトリガライン11aを越え ているからである。 この問題に対する解決手段が図5と図6に示されている。それ自体リズム障害 を受けた心臓5はここで外部心臓ペースメーカ6によって“障害のない”ように される。ペースメーカ6は特別のチャネルにECG状信号、すなわち常に同じに 見えるR波状信号を送出する。この信号は本来のECGの下に第2の曲線Kとし て図5と図6に示されている。このECGECG状信号およびR波状信号はトリ ガユニット11に達し、さらにポンプ入力側に供給される。ここでこの信号を検 知または識別するのに困難性は生じない。ここでペースメーカが“R波”を信号 に検知すると、ペースメーカは擬似R波を直ちに送出する。自然のR波は図5と 図6に“R”によって示されている。 心臓ペースメーカ6が“R”を検知すると、ペースメーカは曲線Kの擬似R波 PRを時間tだけずらして送出する。この時間tは約30から50msである。 ポンプ10と風船3は、検知された心室複合波(R)も刺激された心室複合波も 所要の時間内に結合する。 IABPに対する擬似R波は曲線Kでそれぞれのトリガレベル11aを上回る。 これによって、障害または“重なり”が発生することはない。 曲線KのパルスPRは付加モジュール8により心臓ペースメーカ6で形成され る。このパルスは通常の表面ECGのようにトリガユニット211に接続路14 を介して供給することができ、ポンプ10ないし風船3をそれぞれの心活動に依 存し、所要の時間を計算して操作する。 ここで心臓ペースメーカ6は風船3の制御部4と共に組み立てることができ、 例えば共通のケーシングに配置することができることを述べておく。 付加的構成および別の構成では、風船ポンプ10を制御するプロセッサを、心 臓ペースメーカ論理回路をこのプロセッサに集積することにより同時に心臓ペー スメーカとして構成することができる。共通のケーシングまたは機器に収容する ことにより保守操作が簡単になる。 外部心臓ペースメーカ6は心臓刺激手段と自発心活動の検知手段を有する。さ らに心臓ペースメーカは、付加モジュール8の形態で付加的装置を有する。この 付加モジュールは、パルスPRを固定時間で自発心室心活動の検知と結合し、ま た固定時間であるが所定の時間tだけずらして心室刺激パルスの出力に結合する ためのものである。ここでこの付加モジュール8から 送出されるパルスは風船ポンプの論理回路10,12,9,3の制御に利用され る。付加的に形成されるパルスは自然の、患者身体表面から発生するECGのR 波に類似の形状と振幅を有する。これによりこのパルスはポンプ制御部4のEC G入力側によって“理解”される。このECG入力側は通常のように導出された 表面ECGに対して設けられている。このパルスは低いソースインピーダンスを 有している。ここでは別個のペースメーカ6をこの種の動脈内バルーンパンピン グ法(IABP)と共に構成することができるが、接続することもできる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1996年8月28日 【補正内容】 明細書 風船を用いた心活動の支援装置 本発明は、大動脈に挿入された膨張および収縮可能な風船と、該風船を心活動 に同期して膨張および収縮させるための制御部とを用いて心活動を支援する装置 であって、 前記同期は、膨張によって血液循環系に形成される圧力波が心臓に、大動脈弁 の閉成直後に達し、風船の収縮によって生じた負の圧力波が大動脈弁に、これが 開放する時点で到達するように行われ、 心活動を検出するための装置と、瞬時の心臓リズムに同期するための制御部と を有する装置に関する。 この種の装置は、例えば米国特許4785795からすでに公知である。 この種の装置は、動脈内バルーンパンピング法(IABP)と称される。心臓 外科手術後にはしばしば心臓のポンプ搬送能力の点で問題が生じる。術後の弱っ た心能力またはまだ弱い心能力の下での支援として前記の動脈内バルーンパンピ ング法がある。その原理は、膨張および収縮可能な細長い風船を大動脈に挿入し 、そこで前記のように心臓の循環機能を行うのである。この風船は例えば約80 mlの容積を有する。このために風船は心臓フェーズ制御されたポンプによって 次のような時点で膨張される。すなわち、これにより形成される圧力波が大動脈 弁の閉成直後に心臓に達する時点で膨張される。この圧力波は左心室の内部には 達しないが、大動脈内の血圧を上昇される。このことは本来は心臓の役目である が、これにより血液が末梢に流れ、患者の身体に供給される。従って心活動が支 援される。 さらに風船は再び心臓フェーズ制御されて次の時点で収縮される。すなわち、 今度は惹起された負の圧力波(容積が無くなる)が大動脈弁に、これが開放する 時点、すなわち心臓が左心室からの血液吐出を開始する時点で負の圧力波が大動 脈弁に達するようにする。これにより心臓は負圧に対してポンピングすることに より、これにより比較的に多くの血液容積を吐出することができ、このフェーズ もIABPによって支援される。 続いて風船は再び膨張され、心臓から比較的小さなエネルギーで吐出された血 液は圧力を受け、身体をIABPがない場合よりも良好に循環する。この膨張− 収縮シーケンスは常時交番しながら心活動と共働して実行される。要約するとI ABPは、支援すべき心臓が比較的小さなエネルギーで血液を吐出することがで きるようにし、心臓にはこのIABPによってある程度のエネルギーが“添加” される。 ポンプとしては固有の弁を有しないIABPのダイ ナミック機能は、正確な心臓フェーズ同期によってできるだけすべての心拍に対 して指示される。そのために装置にはECG制御部が組み込まれる。このECG 制御部は患者の心電図(ECG)を患者表面から導出し、増幅し、論理処理し、 装置と実際の心リズムとの同期に使用する。増幅率を個別の心電図の条件に適合 することはIABPでの感度調整を芙蓉にする。 心臓外科手術後にはしばしばリズム障害が発生し、通常は外部心臓ペースメー カであるペースメーカの使用を必要とする。 この治療法を可能にするため、手術中に電極、いわゆる心臓ワイヤが心臓の表 面に固定され、皮膚を通して外に導かれ、必要に応じて外部心臓ペースメーカと 接続される。 現代の心臓ペースメーカにより、微分リズム治療が行われる。その際に治療す べきリズム障害に依存して全く異なるECG画像またはECG曲線が発生する。 刺激パルスは20Vまでの振幅を有し、このため表面から導出されたECG(最 大振幅は通常、2mVを越えない)が歪んでしまい、IABPの制御論理回路に よる正確な同期が不可能になる(過励振)。画像には、心房刺激、心室刺激、二 重刺激、刺激なしの自発心機能、心房および心室の期外収縮が常時交番しながら 存在することがある。そのため、ECG複合波の振幅と周波数成分は常に急激に 変化する。IABP制御ユ ニットの自動利得制御部(AGC)はそのため自動調整することができない。正 確なIABP同期はこのような場合不可能である。 術後の経過ではしばしば、IABPと外部心臓ペースメーカを同じ患者で使用 しなければならないから、同じように頻繁に前記の問題が両方の装置の共働関係 にも生じ、そのため常に監視する人物が操作介入しなければならない。条件が変 化する場合には、IABPと外部心臓ペースメーカを手動で後調整し、常に最善 の状態に調整するようにしなければならない。 米国特許5205810号明細書から、骨格筋を手術で心臓と結合し、これに より心活動を支援する方法が公知である。パルス発生器によって骨格筋が刺激さ れ、心拍を支援する。 米国特許4014317号明細書から、ポンプと心臓ペースメーカが共通の1 つのケーシングにまとめられた装置が公知である。この装置は面倒で比較的かさ ばるだけでなく、不経済でもある。なぜなら、心臓ペースメーカはポンプと共働 でしか適用することができないからである。すなわち、風船による心活動の支援 が必要ない場合でも心臓ペースメーカだけでは使用することができない。この組 み合わせ装置の風船ポンプを制御するためにECG装置が必要であり、この装置 もまた心臓ペースメーカによってトリガしなければならない。 本発明の課題は、冒頭に述べた形式の装置において、IABPと心臓ペースメ ーカを使用する場合にも、IABPと心活動との間で最善の同期が達成されるよ うに構成し、その際に手動による後調整の必要がないようにすることである。表 面ECGによるIABPのトリガは回避されるようにする。 この一見、二律背反する課題の解決手段は、である。 このようにして心臓ペースメーカ、通常は外部心臓ペースメーカは心臓で何が 生じているのかを検出し、“知る”ことができる。心臓ペースメーカは、心室期 外収縮が存在するか否か、心房、心室または両方が刺激されたか否か、または心 臓が健全なリズムで自発動作しているか否かを“知る”。従ってペースメーカは 有利には、IABPに心臓の時間的関係についての情報を提供するパルスを形成 する。ペースメーカに構造(離散的、集積、ハードウェア・ペースメーカ、ソフ トウェア・ペースメーカ)に依存して配属された付加モジュールは、ペースメー カによって監視される心臓フェーズ、またはペースメーカからの刺激によって定 められる心臓フェーズに時間的に固定割り当てされたパルスを形成することがで きる。 特に有利には、形状および振幅の一定な付加的パルスをIABPのECG入力 側に供給し、患者の表面ECGの代わりにIABPのトリガに使用することがで きる。表面ECGで電位的に大きく変化する画像に依存しないで、IABPの識 別論理回路は本発明の構成により実質的に形状および/または振幅の一定の、信 頼性のある心臓フェーズ結合したパルスを得るようになり、このパルスに基づい てIABPの自動利得制御部(AGC)は確実に自動調整でき、従って人間によ る操作介入の必要がなくなる。 心臓ペースメーカから信号が供給される付加モジュールは本発明の装置の制御 部に集積することができ、線路を介して心臓ペースメーカと接続することができ る。このことにより、心臓ペースメーカとこの付加モジュールとの共働、および 風船またはIABPの制御部との共働が簡単に保証される。このことは、風船の 操作のためのパルスが心臓ペースメーカにより検出された心活動または刺激され た心活動によってトリガ可能であることと関連して有利である。 ここでは、パルスが自発心室活動の識別時には直ちに、心室刺激に場合は時間 遅延して、有利には約50msずらして形成されると有利である。このことによ り、心室刺激と自発心活動との間に発生する時間差を考慮することができる。心 室励起が自発的に発生したか、または刺激により発生したかに依存しないで、形 成されたパルスは両方の事象を同じフェーズで結合する。ここで特に有利には、 外部心臓ペースメーカを用いる。さらに本発明の装置を患者に取り付ける際に保 守操作が特に有利である。 とりわけ、個別のまたは複数の前記構成および手段を組み合わせると、心臓刺 激手段および自発心活動を識別するための手段を有する心臓ペースメーカが得ら れる。このペースメーカはパルスを形成するための付加的装置を有し、このパル スは自発心室心活動の識別に固定時間で結合しており、また(心室)刺激パルス の出力と固定時間であるが、所定の時間だけずれて結合しており、この付加的に 形成されたパルスはIABPの論理回路の制御に使用され、これにより心活動と IABPの同期が、このような外部心臓ペースメーカが患者を刺激するときに保 証される。 以下本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。 図1には、大動脈に挿入された膨張および収縮可能な風船によって心活動を支 援するための本発明の装置が示されている。この本発明の装置は心活動を検出す るための装置を有し、この心活動を検出するための装置は心臓に接続された心臓 ペースメーカに配置されており、風船を制御するためのパルスを形成する付加モ ジュールを有する。 図2には、リズムの健全な患者のECG特性曲線経過の例が示されている。こ の例ではパルスがそれぞれの自発心室活動の識別後に直ちに形成される。 図3には、心臓疾患患者の病的ECGが示されてい る。ここでは風船ポンプが同期問題を有している。なぜなら、個々の複合波が異 なる振幅を有しているため信頼性のあるトリガが不可能だからである。 図4には、リズム障害が心臓の電気刺激によって除去されたECGの例が示さ れている。ここでは発生した電子アーチファクトによって風船ポンプの同期が困 難になっている。 図5には、それ自体リズム障害を受けた心臓のECG曲線が示されている。こ の心臓は外部心臓ペースメーカによって障害のないようにされる。ここでペース メーカは特別チャネルにECGに似た信号を送出する。R波に似た形状は常に同 じに見え、これによりポンプ入力側で検知に困難性が発生しない。 図6には、図5に類似の例が示されている。ここでは“擬似R波”がポンプに 対して十分に自発的な心室活動の識別時には直ちに、または心室の刺激中には時 間的にずらされて制御パルスとして供給される。 図1に全体で1により示された装置は部分的にブロック回路図で示されている 。この装置は心活動を支援するために用いられる。この装置は、大動脈2に挿入 された膨張および収縮可能な風船3と制御ユニット4を使用し、制御ユニットは 風船3を心活動と同期して膨張および収縮させるためのものである。ここでの同 期は、膨張によって血液循環系に形成された圧力波が心臓5に、大動脈弁の閉成 直後に達し、風船の収縮に より生じる負の圧力波が大動脈弁に、これが開放する時点で達するように行われ る。これにより血液循環系はそれぞれ心活動が弱っているときでも十分に支援さ れる。 ここで装置1は心活動を検出するための装置を有する。この検出装置は、実施 例では外部心臓ペースメーカ6に配置されており、心臓ペースメーカは心臓ワイ ヤ7を介して心臓5に接続されている。心臓ペースメーカ6は一方では付加モジ ュール8を有し、この付加モジュールは風船3の制御に対するパルスを形成する 。このパルスは心臓ペースメーカ6により検出される心臓フェーズ、またはペー スメーカ6により刺激で定められる心臓フェーズ(例えば図5および図6)に時 間的に割り当てられる。 ここで図1には概略的に、心臓ペースメーカ6が外部に配置され、電極または 心臓ワイヤ7を介して心臓5の表面に固定されており、他端は風船3に対する制 御部4と接続されている様子が示されている。ここで図1にはさらに線路9が示 されており、この線路9は風船3を固有の風船ポンプ10と接続している。風船 ポンプ10は風船3を膨張および収縮するために設けられており、その制御部4 には付加モジュール8によって形成されたパルスが供給される。すなわち、これ により風船のそれぞれの操作が行われる。心臓ペースメーカ6から信号の供給さ れる付加モジュール8は装 置1全体の制御部に集積されており、線路を介して心臓ペースメーカと接続する ことができる。図1には、これが心臓ペースメーカ6に収容されている例が示さ れている。 このことにyほり、風船3を操作するためのパルスを心臓ペースメーカ6によ り検出または刺激された心活動によってトリガすることができる。 制御ユニット4は実施例ではトリガユニット11を有し、このトリガユニット は心臓ペースメーカ6により検出され、付加モジュール8により形成された制御 パルスを記録し処理する。ここで制御ユニット4は、このパルスに基づいて駆動 ユニット12を制御する。駆動ユニットは電気的または気力的に操作することが でき固有のポンプ10を駆動する。 図3のECG曲線には障害を受けた自発リズム(期外収縮)が示されおり、図 4のECG曲線にはペースメーカ操作された曲線が示されている。これら表面E CGからの曲線からではIABPのトリガを行うことができない。なぜなら、異 なる事象が心活動を正確に基準にせずに異なる時点でトリガライン11aを越え ているからである。 この問題に対する解決手段が図5と図6に示されている。それ自体リズム障害 を受けた心臓5はここで外部心臓ペースメーカ6によって“障害のない”ように される。ペースメーカ6は特別のチャネルにECG状 信号、すなわち常に同じに見えるR波状信号を送出する。この信号は本来のEC Gの下に第2の曲線Kとして図5と図6に示されている。このECGECG状信 号およびR波状信号はトリガユニット11に達し、さらにポンプ入力側に供給さ れる。ここでこの信号を検知または識別するのに困難性は生じない。ここでペー スメーカが“R波”を信号に検知すると、ペースメーカは擬似R波を直ちに送出 する。自然のR波は図5と図6に“R”によって示されている。 心臓ペースメーカ6が“R”を検知すると、ペースメーカは曲線Kの擬似R波 PRを時間tだけずらして送出する。この時間tは約30から50msである。 ポンプ10と風船3は、検知された心室複合波(R)も刺激された心室複合波も 所要の時間内に結合する。IABPに対する擬似R波は曲線Kでそれぞれのトリ ガレベル11aを上回る。これによって、障害または“重なり”が発生すること はない。 曲線KのパルスPRは付加モジュール8により心臓ペースメーカ6で形成され る。このパルスは通常の表面ECGのようにトリガユニット211に接続路14 を介して供給することができ、ポンプ10ないし風船3をそれぞれの心活動に依 存し、所要の時間を計算して操作する。 付加的構成および別の構成では、風船ポンプ10を制御するプロセッサを、心 臓ペースメーカ論理回路を このプロセッサに集積することにより同時に心臓ペースメーカとして構成するこ とができる。人間による保守操作がいっそう簡単になる。 外部心臓ペースメーカ6は心臓刺激手段と自発心活動の検知手段を有する。さ らに心臓ペースメーカは、付加モジュール8の形態で付加的装置を有する。この 付加モジュールは、パルスPRを固定時間で自発心室心活動の検知と結合し、ま た固定時間であるが所定の時間tだけずらして心室刺激パルスの出力に結合する ためのものである。ここでこの付加モジュール8から送出されるパルスは風船ポ ンプの論理回路10,12,9,3の制御に利用される。付加的に形成されるパ ルスは自然の、患者身体表面から発生するECGのR波に類似の形状と振幅を有 する。これによりこのパルスはポンプ制御部4のECG入力側によって“理解” される。このECG入力側は通常のように導出された表面ECGに対して設けら れている。このパルスは低いソースインピーダンスを有している。 請求の範囲 1.大動脈(2)に挿入された膨張および収縮可能な風船(3)と、該風船( 3)を心活動に同期して膨張および収縮させるための制御部とを用いて心活動を 支援する装置であって、 前記同期は、膨張によって血液循環系に形成される圧力波が心臓(5)に、大 動脈弁の閉成直後に達し、風船(3)の収縮によって生じた負の圧力波が大動脈 弁に、これが開放する時点で到達するように行われ、 心活動を検出するための装置と、瞬時の心臓リズムに同期するための制御部と を有する装置において、 心活動を検出するための装置が外部心臓ペースメーカ(6)に配置されており 、 該外部心臓ペースメーカは電極または心臓ワイヤ(7)を介して心臓(5)の 表面に接続されており、または固定されており、 付加モジュール(8)を有し、 該付加モジュールは、風船(3)の制御部(4)に対する付加的パルス(PR )を形成し、 該付加的パルスは、身体表面に発生する自然のR波とほぼ同じ形状および/ま たは振幅を有し、トリガユニット(11)のECG入力側を介してポンプ(10 )の制御部(4)に供給され、 当該付加的に形成されたパルス(PR)は、ペース メーカ(6)により検出された心臓フェーズまたはペースメーカ(6)により刺 激によって定められた心臓フェーズに時間的に割り当てられている、ことを特徴 とする、心活動の支援装置。 2.付加的に形成されたパルス(PR)は低いソースインピーダンスを有する 、請求項1記載の装置。 3.心臓ペースメーカ(6)から信号の供給される付加モジュール(8)は制 御部に集積されており、線路(接続路14)を介して心臓ペースメーカ(6)と 接続されている、請求項1または2記載の装置。 4.パルスは、自発心室活動が検知された場合は直ちに、心室が刺激された場 合は時間的に有利には約50msずらして形成される、請求項1から3までのい ずれか1項記載の装置。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.大動脈(2)に挿入された膨張および収縮可能な風船(3)と、該風船( 3)を心活動に同期して膨張および収縮させるための制御部とを用いて心活動を 支援する装置であって、 前記同期は、膨張によって血液循環系に形成される圧力波が心臓(5)に、大 動脈弁の閉成直後に達し、風船(3)の収縮によって生じた負の圧力波が大動脈 弁に、これが開放する時点で到達するように行われ、 心活動を検出するための装置と、瞬時の心臓リズムに同期するための制御部と を有する装置において、 心活動を検出するための装置が心臓ペースメーカ(6)に配置されており、 該心臓ペースメーカは心臓(5)に接続されており、 付加モジュール(8)を有し、 該付加モジュールは、風船(3)を制御するためのパルスを形成し、 該パルスは、ペースメーカ(6)により検出された心臓フェーズまたはペース メーカ(6)により刺激によって定められた心臓フェーズに時間的に割り当てら れている、ことを特徴とする、心活動の支援装置。 2.心臓ペースメーカ(6)は外部に配置されており、電極または心臓ワイヤ (7)を介して心臓(5) の表面に固定されており、他端は浮選(3)に対する制御部(4)と接続されて いる、請求項1記載の装置。 3.風船ポンプ(10)が風船(3)を膨張および収縮するために設けられて おり、該風船ポンプの制御部にはパルスが供給される、請求項1または2記載の 装置。 4.心臓ペースメーカ(6)から信号の供給される付加モジュール(8)は制 御部に集積されており、線路を介して心臓ペースメーカ(6)と接続されている 、請求項1から3までのいずれか1項記載の装置。 5.風船(3)を操作するためのパルスが、心臓ペースメーカ(6)により検 出された心活動または刺激された心活動によってトリガ可能である、請求項1か ら4までのいずれか1項記載の装置。 6.パルスは、自発心室活動が検知された場合は直ちに、心室が刺激された場 合は時間的に有利には約50msずらして形成される、請求項5記載の装置。 7.付加的に形成されたパルス(PR)は身体表面から発生する自然のR波に 類似の形状および/または振幅を有する、請求項1から6までのいずれか1項記 載の装置。 8.付加的に形成されたパルスは低いソースインピーダンスを有する、請求項 1から7までのいずれか1項記載の装置。 9.心臓ペースメーカ(6)は風船(3)の制御部と共に構成されており、例 えば1つの共通のケーシングに配置されている、請求項1から8までのいずれか 1項記載の装置。 10.風船ポンプ(10,12)を制御するプロセッサが、心臓ペースメーカ論 理回路をこのプロセッサに集積することによって同時に心臓ペースメーカ(6) として構成されている、請求項1から9までのいずれか1項記載の装置。
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