JPH1052166A - キノコ栽培室及びキノコ栽培方法 - Google Patents

キノコ栽培室及びキノコ栽培方法

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JPH1052166A
JPH1052166A JP8227453A JP22745396A JPH1052166A JP H1052166 A JPH1052166 A JP H1052166A JP 8227453 A JP8227453 A JP 8227453A JP 22745396 A JP22745396 A JP 22745396A JP H1052166 A JPH1052166 A JP H1052166A
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JP
Japan
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cultivation
air
mushroom
stacker crane
mushroom cultivation
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JP8227453A
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Inventor
Hisao Arai
久生 荒井
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Shinko Electric Industries Co Ltd
Original Assignee
Shinko Electric Industries Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
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Abstract

(57)【要約】 【解決すべき課題】高層のキノコ栽培棚とスタッカクレ
ーンとをもつ栽培室の雰囲気条件を均一に保つことがで
きるキノコ栽培方法を開示する。 【課題の解決手段】スタッカクレーン101と、その走
行域104の両側の栽培棚105と、室内空気調整手段
とを備えたキノコ栽培室100を用い、栽培棚105に
培養基を並べて、それを囲む雰囲気を空気調整手段によ
り栽培至適条件に整えるようにしたキノコ栽培方法にお
いて、斜め上方に吹き出す送風機1により栽培棚105
を囲む壁面120に沿って栽培室内を旋回しつつ上昇す
る旋回上昇気流を発生させると共に、天井部に設けた空
気冷却器3によりスタッカクレーン走行域の空気を吸引
しスタッカクレーン走行方向と平行な壁面120に向け
て冷風を送出するようにして空気環境を調整することを
特徴とするキノコ栽培方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キノコの人工栽培
に関するものであり、特に、スタッカクレーンと多段棚
とを用いたキノコ栽培装置とその栽培方法の改良とに関
するものである。
【0002】
【従来技術】キノコの人工栽培は、農家の副業として出
発したが、生産規模の拡大に伴い、人件費や設備費が、
利益を圧迫する大きな要因となっている。キノコ栽培
は、800〜1000cc程度のプラスチック広口瓶
に、おが屑やコーンコブ等の草木質素材から成る粉粒基
材に、米糠などのキノコ生育のための栄養素材を混合し
たものを水分調整してから充填し、加熱殺菌処理をした
ものを、キノコ栽培用の培養基として用いる。
【0003】このようにして得られた培養基は、目的と
するキノコの種菌が植え付けられ、先ず、そのキノコの
菌糸の培養に最適な温度、湿度条件に整えられたキノコ
栽培室中において、菌糸の培養を行う(培養工程)。菌
糸の生育に伴って、培養基からは炭酸ガスを主体とする
代謝ガスが放出され、同時に、代謝熱により培養基の温
度が上昇する。従って、培養基を取り囲む雰囲気の調整
は、温、湿度を整える他に、炭酸ガス濃度の低下と培養
基の異常な温度上昇とを防ぐことが、極めて重要であ
る。
【0004】菌糸が培養基に蔓延して菌糸が十分に成熟
した時点において、培養基は、接種菌の部分だけが取り
除かれ、キノコ発生のための条件を整えた芽出し室に移
されて発芽を促進する。発芽が揃った時点で、キノコの
成長が揃うように、ならし、抑制等の工程を経て、生育
工程に移されて十分に生育させた後、収穫される。この
ような各工程は、夫々栽培条件が異なるので、その都
度、培養基をフォークリフト用パレットに載せておい
て、フォークリフトで運搬移動したり、培養基を収納し
た栽培棚に脚輪をつけて、その栽培棚を移動したりし
て、夫々の条件を整えた栽培室において、行われる。
【0005】このような従来の栽培方式においては、培
養基の移動に手間がかかると共に、広い面積を持つ栽培
室が必要である。この欠点を解消するために、自動倉庫
などに使用されるスタッカクレーンと、多段式の収納棚
とを応用した、キノコ栽培室が近年使用され始めてい
る。従来のフォークリフト運搬方式では、培養基を収納
する高さは、4〜5メートルに限定されていたが、この
栽培室は、高さが、10メートル以上に及ぶ栽培棚でも
使用でき、この栽培棚に設けられた夫々の培養基収納区
画に、スタッカクレーンにより、複数のコンテナの夫々
に所定数づつ収められた培養基を、パレット上に積載し
て、コンピュータ制御により、出し入れを行う。
【0006】この栽培方式は、人手削減と土地の利用効
率の向上についての効果は、極めて優れているが、栽培
室の上下方向の長さが、通常は、10メートル以上にも
及ぶため、温度、湿度をはじめとする栽培雰囲気条件の
上下差が極めて大きく、これを解消するためには、送風
機や空調機を多数設置しなければならず、空気調整用の
設備に膨大な費用がかかると共に、それに伴うメンテナ
ンス費用やエネルギー消費とがかかり、キノコの製造コ
ストの上昇要因となっている。
【0007】一般に、菌糸の発育過程においては、前述
のように、代謝熱と代謝ガスとが発生するため、培養基
を囲む雰囲気温度が所定の温度以上に上昇しやすくなる
と共に、酸素濃度などが低下し、培養基内部が過度に温
度上昇して変質し、いわゆる「蒸れ」た状態となり、キ
ノコの品質の低下を招き、培養基の温度上昇が大きい場
合は、キノコが全く発生しなくなる場合も生じる。特
に、培養工程をスタッカクレーン方式で行う場合は、温
度上昇を招き易い栽培室の上層にある培養基に、この
「蒸れ」が発生する危険性が高く、スタッカクレーン方
式によるキノコ栽培においては、菌糸の培養工程だけ
は、旧来の方法により、パレットや台車上にコンテナを
多段状に積み上げて行なっている。
【0008】
【解決すべき課題】本発明の第1の目的は、高さが10
メートル以上にも及ぶ培養基収納棚を持つスタッカクレ
ーン方式によるキノコ栽培方法に用いられものであっ
て、天井面付近と床面付近との温度差が僅少でキノコ栽
培雰囲気条件を均一に保つことができるキノコ栽培室を
安価に提供することにある。
【0009】本発明の第2の目的は、背が高い培養基収
納棚を持つスタッカクレーン方式のキノコ栽培方法にお
いて、菌糸培養工程における培養基内部の過度の温度上
昇が生じないキノコ栽培方法を開示することにある。
【0010】本発明の第3の目的は、高層の培養基収納
棚を持つスタッカクレーン方式のキノコ栽培方法におい
て、収納棚の培養基収納区画の位置にかかわりなく、均
一な品質のキノコが栽培できるきのこ栽培方法を開示す
ることにある。
【0011】
【課題の解決手段】本発明の第一の要旨は、スタッカク
レーンと、該スタッカクレーンの走行域を挟んでその両
側に対向状態で立設した多段状のキノコ栽培棚と、該キ
ノコ栽培棚を囲む室内の空気調整手段とを備えたキノコ
栽培室において、前記空気調整手段が、スタッカクレー
ンの走行域に対面する天井部に列設された複数の空気冷
却器と、キノコ栽培室の床面の周囲に沿って設けられ所
定方向に傾斜する気流を吹き出す複数の送風機と、天井
部若しくはその付近に設けられた複数の加湿器とを備
え、前記空気冷却器は、スタッカクレーン走行域から空
気を吸引し、スタッカクレーンの走行方向と直角方向へ
向けて横方向に冷却空気を吹き出すように構成されてい
ることを特徴とするキノコ栽培室にある。
【0012】空気調整手段としては、冷凍機による空気
冷却器、送風機、蒸発式若しくは超音波式加湿器、換気
装置、気体吸着剤層を持つ空気処理装置などである。送
風機は、床面に対して、30度〜60度の範囲の間で、
栽培室の高さに応じて、最適な吹き出し角度を設定する
ことが望ましい。各送風機の吹き出し方向は、時計回り
方向若しくは反時方向の何れかの方向に揃えて傾斜さ
せ、更に、栽培室の壁面にほぼ平行に吹き出すようにす
ることにより、栽培室内を主として壁面に沿って右回り
若しくは左回りの旋回気流が得られる。
【0013】一方、天井部に設けられた空気冷却器は、
スタッカクレーンの走行域(換言すれば、対面状態で設
けられた一対のキノコ栽培棚の間の空間)から空気を上
方に吸引し、列設された冷却器の吹き出し風が互いに干
渉することのない横方向に吹き出させる。このような構
成により、旋回気流は、壁面に沿って上昇する過程で、
キノコ栽培棚に進入して、流勢を弱めつつ上昇する。こ
の上昇気流の流れは、栽培棚の上半部においては、壁面
付近においては、空気冷却器の下降流と干渉しあい極め
て小さくなる。また、栽培棚を抜けてスタッカクレーン
の走行域に入った空気流は、ゆっくりと上昇し、冷却器
に吸入される。
【0014】このような気流は、室内空気をゆっくりと
撹拌し、比重の大きな冷気が、栽培室内下層に停滞する
ことを許さず、栽培室上層において、空気冷却器から排
出された冷気流が、上昇して来た旋回気流を撹乱して乱
流となり、温度が均一化される。かくして、栽培棚の高
さが、10メートルを越える場合であっても、床面付近
と天井面付近との温度差は、±0.2℃以内に制御する
ことが可能である。同様に、相対湿度の設定値に対する
誤差も、加湿時において、7〜8%以下の範囲に収める
ことが可能である。
【0015】本発明の第二の要旨は、スタッカクレーン
と、該スタッカクレーンの走行域を挟んでその両側に対
向状態で立設した多段状のキノコ栽培棚と、該キノコ栽
培棚を囲む室内の空気調整手段とを備えたキノコ栽培室
を用い、前記キノコ栽培棚に栽培容器に収納したキノコ
培養基を並べて該培養基を囲む雰囲気を前記空気調整手
段により栽培至適条件に整えるようにしたキノコ栽培方
法において、送風機により前記キノコ栽培棚を囲む壁面
に沿って栽培室内を所定方向に旋回しつつ上昇する旋回
上昇気流を発生させると共に、天井部に設けた空気冷却
器によりスタッカクレーン走行域の空気を吸引しスタッ
カクレーン走行方向と平行な壁面に向けて冷風を送出す
るように構成したことを特徴とするキノコ栽培方法にあ
る。
【0016】本発明の第三の要旨は、上記第二要旨に規
定されるキノコ栽培方法において、殺菌処理した培養基
にキノコ種菌を植え付け、該種菌の菌糸を培養基に蔓延
させるための至適条件に栽培室内の雰囲気条件を調整す
ると共に、上面が開口する箱形コンテナに所定数の前記
培養基を整列状態で収納して成る培養基群を移動単位と
して、該培養基群の複数の移動単位をキノコ栽培棚の収
納区画の夫々に収納し、該移動単位の外形の輪郭を略直
方形とみなした場合、前記培養基群の移動単位の夫々
を、少なくともその2面が、キノコ栽培室内の流動気流
中に露出して該流動気流に接触するように前記収納区画
に収納した状態で、菌糸培養工程を行うことを特徴とす
るキノコ栽培方法にある。
【0017】培養工程においては、キノコ培養基内の温
度が、代謝熱により温度上昇し、いわゆる、蒸れ現象が
生じやすいが、第二要旨にかかるキノコ栽培方法におい
て、所定数の培養基を収容するコンテナを略直方体と看
做したとき、該直方体の少なくとも2面が、露出した状
態でキノコ栽培棚の収納区画に収納され、流動する気流
に接触することができるようになっておれば、前記蒸れ
現象が未然に防止できる。この構成により、従来、スタ
ッカクレーンと高さが8〜10メートル以上にも及ぶキ
ノコ栽培棚との組み合わせによるキノコ栽培方法におい
て、栽培棚の上層に発生する危険性があった「蒸れ」現
象によるキノコ品質の低下や収穫量の減少を極めて有効
に防止することができる。
【0018】
【発明の実施形態】図1は、本発明の一実施例であるキ
ノコ栽培室100を、天井面付近から見た平面図であ
る。キノコ栽培室100は、断熱壁120によって囲ま
れ、栽培室100内の温度、湿度、炭酸ガス濃度等を調
整する空気調整手段として、送風機1、超音波式加湿器
2、冷凍機による空気冷却器3、気体吸着処理装置5
が、設けられている。このような各装置を備えた栽培室
100内に、スタッカクレーン101が、走行ガイドレ
ール102と走行レール103との間に走行自在に設け
られている。このスタッカクレーン101の走行域10
4の両側に、高さが約8メートル前後の一対の多段棚
が、キノコ栽培棚105、105として、設置されてい
る。
【0019】スタッカクレーン101は、図2に示すよ
うに、上下方向に細長く伸長する方形のメインフレーム
110に沿って、上下動自在に滑動する荷台111と、
この荷台をケーブルを介してメインフレームに沿って上
下駆動する昇降装置112と、走行レール103に沿っ
てメインフレームを駆動する走行装置113と、及び、
これら走行装置113や昇降装置112を制御する制御
装置114とを備えた無人方式のスタッカクレーンてあ
る。
【0020】キノコ栽培棚105は、多数の鉄骨製柱1
51、151、…を一定のピッチ間隔で立設し、これを
横桟152、152、…によって結合固定して、枡型の
収納区画106、106、…を、規則的に、左右方向及
び上下方向に設けたものから成る。一方、図4〜5に示
すように、この升形収納区画106に、上面が開放され
ている箱状のキノコ栽培用コンテナ20、20、…に、
キノコ培養基25、25、…(図4においては16個)
を整列状態に収納したものを移動単位として、これをパ
レット31上に複数個載置し、このパレットをスタッカ
クレーン101によって、収納区画106に収納する。
【0021】スタッカクレーンの荷台111には、収納
空間106に収納されているコンテナ20、20、…が
載置されているパレットを下からすくって取り出し、或
いは、格納するフォーク装置118が付設されている。
30、30は、スタッカクレーンと、キノコ栽培用コン
テナの授受を行うために、ホームポジションに設置され
た、ローラコンベヤである。これらスタッカクレーン及
び栽培棚の構成は、従来、立体自動倉庫として汎用され
ている構成とほぼ同じである。25は、キノコ栽培容器
に充填されたキノコ培養基で、本願においては、便宜
上、栽培容器に充填されている培養基を、単に培養基と
呼ぶ。
【0022】上記スタッカクレーン101は、ラック1
05のキノコ栽培用コンテナ収納区画を、列X1,X2
…、段Y1,Y2,…、番地Z1,Z2,…によって規定
し、機上の制御装置114に、ホームポジション付近に
設けた制御器(図示せず)から信号を送り、必要とする
収納区画のコンテナをパレットを単位として取出し収納
を行う。本実施例においては、スタッカクレーンは、方
形枠状をなした例を示したが、これは、メインフレーム
が1本の支柱によって構成されたものでも同じである。
【0023】パレット31は、非腐食性金属(例えば、
アルミニウム合金や銅合金)から成る一対の枠材32、
32を、平行に対向させ、この枠材同士をやや断面積の
小さな同一素材の金属パイプから成る複数の枠桟33、
…で、同一ピッチで連結固定することにより得られる、
格子状枠体から成る。この格子状枠体は、縦横の寸法
が、載置すべきコンテナの寸法のほぼ整数倍に成るよう
に定められている。図6に示したものは、縦横が、コン
テナ20の夫々ほぼ2倍になるように設定されている。
【0024】コンテナ20には、底部中心に透孔21が
設けられており、パレット31の枠桟上に突設した固定
片34、34、…を、透孔に嵌合することにより、コン
テナ20は、パレット上に位置決めされる。パレット上
に載置されるコンテナは、その栽培工程に応じて、菌糸
の培養工程では、図7〜8に示すように、上下方向に2
段〜3段に重ねて、載置することにより、スペース効率
を上げる。又、キノコが、容器から突出する生育工程で
は、図2のように、1段にするか、若しくは、キノコの
突出域が空くように、上下のコンテナ間に、適宜なスペ
ーサを介設して、重ねてもよい。
【0025】このようなキノコ栽培室100において、
本発明に係るキノコ栽培室は、以下のような特徴を備え
ている。すなわち、送風機1、1、…は、栽培室100
の壁面120に沿って、栽培棚105、105を囲むよ
うに、床面105上に設置されている。送風機1の設置
高さは、これを床面に設置する必要性は必ずしもない
が、出来るだけ、床面に近い位置に設けることが望まし
い。これらの送風機の吹出口1aの方向は、図1のよう
に、すべて、栽培室100を平面方向から見た場合、壁
面120に沿って、反時計回り方向に向いており、且
つ、水平方向ではなく、斜め上方に向けられている。従
って、吹き出された空気は、壁面に沿って、斜め上方に
向かう、反時方向に旋回する旋回上昇気流となって、室
内下層の空気を上方へと運ぶ。
【0026】スタッカクレーン101の走行域104
は、栽培棚105、105に挟まれた空間でもあるが、
この走行域104の上端面に対面する天井108に沿っ
て、冷凍機による空気冷却器3、3、…が、設けられて
いる。空気冷却器3は、その下面に開口する吸気口3a
を有し、スタッカクレーン101の走行方向に直角な方
向に向かって、左右両側に横方向に吹き出す一対の冷気
吹出口3b、3bを備えている。天井108とスタッカ
クレーンの往復走行方向と平行な壁面とが交差するコー
ナー部には、冷気吹出口3bに対面する位置に、断面が
弓形に湾曲した風向板4が設けられており、これは、冷
気供給口3bから壁面に向かう冷気流を壁面120に沿
って、下降させるためのものである。
【0027】加湿器2、2、…は、天井108から、栽
培棚105、105よりも、やや上方の位置に垂設され
ており、図示を省略した給水パイプと電力供給ケーブル
とに接続し、室内の適所に設けられた湿度検出器からの
信号に基づいて霧状の水滴を横方向に放出し、所定の湿
度(例えば、95〜96%RH)に、室内環境を維持す
る。栽培室100に付設されている気体吸着処理装置5
は、その空気取入口5aから入った空気を、炭酸ガスを
主体とする代謝ガスを選択的に吸着する吸着剤層を持
ち、該吸着剤層を通して炭酸ガス等を除去された空気
は、ダクトを経て、還流口(図示せず)から再び室内に
還流する。
【0028】気体吸着処理装置5に、吸排気装置を設け
て、栽培室内へ還流すべき空気の一部を外気に放出し、
代わりに、外気を導入して、還流空気に混ぜて室内に戻
してもよく、又、換気装置として、該換気装置の大気導
入管と室内空気排出管との間で熱交換する熱交換部と、
大気導入管の導入空気が通過すべきフィルター部とを備
えた換気装置を別途設けてもよい。
【0029】次に、上記栽培室を用いて、キノコの菌糸
培養工程を行う方法を説明する。キノコ培養基25は、
所定の殺菌処理工程を経た後、種菌を接種されてから、
栽培容器内とこれを囲む雰囲気との間の通気性が確保さ
れているキャップが被せられて、パレット31上に積載
される。積載方法としては、図5に示すように、コンテ
ナを重ねる事なくパレット上に1層に積載するのが、理
想的であるが、培養工程の期間は、エノキダケの場合2
0日前後と長期にわたるので、出来るだけ、多くの培養
基を一度に処理出来ることが望ましい。それには、図7
に示すように、パレット31上に、上下2段に重ねた状
態で、積載すれば、空間の利用率は格段に向上する。
【0030】しかしながら、上下2段にコンテナを積載
した場合であっても、1層に9個のコンテナを方形に積
載した場合は、他の8個のコンテナに囲まれる中央に位
置するコンテナ(図9において、空間36に相当する位
置にあるコンテナ)に収納される培養基には、蒸れ現象
が認められた。更に、図8に示すように、1層に9個を
並べ、これを上下3段に積載した場合、本出願人の実験
によれば、室内の上層と下層との温度差を±0.5℃以
下に保った状態で、20日間菌糸培養した場合において
も、中間層(2段目)の中央部付近に、蒸れ現象が発生
することを認めた。しかしながら、図9に示すように、
中心部に位置するコンテナを除去して上下方向にパレッ
ト中央部を貫く空間36を作ると、蒸れ現象は、全く発
生しなかった。又、パレット31に、1層には6個のコ
ンテナを並べて、これを上下2段にした場合にも、蒸れ
現象は発生しなかった。
【0031】以上の実験から、通気性に優れたパレット
を用いて、コンテナに収納された所定数の培養基を移動
単位とし、この移動単位を略直方形とみなした場合、該
移動単位の少なくとも2面が、正確に管理された気流に
さらされ得るように、パレット上に積載すれば、蒸れ現
象を、完全に防止出来るものと結論できる。勿論、コン
テナは、その強度が許す範囲で、通気をよくするための
開口を持つことが、望ましく、又、コンテナ上縁から、
培養基が上方に突出する程度が大きければ、大きいほ
ど、培養基の流動気流との接触性はよくなるので、コン
テナの形状も、蒸れ現象発生に大きく関与する。従っ
て、培養工程に関する限りにおいて、コンテナは、網目
状などのように、開口部が全面に設けられている構成が
好ましく、その高さは、キノコ栽培容器のた傘の半分以
下であることが望ましい。
【0032】本願キノコ栽培室100は、送風機1によ
って壁面に沿って発生する旋回上昇気流が室内下層の空
気を上方に移動させると共に、該上昇気流は、空気冷却
器3により壁面に沿って下降してくる下降冷気とぶつか
り、キノコ栽培棚に入り、スタッカクレーンの走行域に
抜けていく。その過程で、気流は、混合され温度湿度
は、平準化される。走行域104に入った空気の一半
は、上昇して空気冷却器に吸入される。かくして、室内
高が10メートル以上にも及ぶ栽培室であっても、上下
の温度差は、±0.2〜0.5℃以下に制御することが可
能である。相対湿度も、設定値に対して、7〜8%以下
に制御できる。
【0033】一般に、超音波方式による加湿器では、湿
度は、加湿器の作動時と停止時において、大きく振れ
る。湿度を、設定値より過湿状態にして、空気冷却器か
らの冷気により、気流中に凝縮水を発生させるか、或い
は、霧状に加湿器から放出し、これに、気流中の炭酸ガ
スを溶解させて、空気冷却器において、炭酸ガスをドレ
ンと共に除去したり、換気装置において、外気と熱交換
させつつ、室外に放出することにより、特に、培養工程
においては、菌糸培養にとって有害な炭酸ガスや窒素ガ
ス、エチレンガスなどの代謝ガス濃度を速やかに低下さ
せることが出来て有効である。
【0034】
【効果】本願キノコ栽培室とこれを用いたキノコ栽培方
法とにより、スタッカクレーンと高層の多段栽培棚とを
用いたキノコ栽培方式の欠点である室内雰囲気のアンバ
ランスが解消され、キノコの収量を増し、品質を向上す
るのに極めて効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るキノコ栽培室の内部を平面方向か
ら見た説明図である。
【図2】図1のキノコ栽培室の一側の栽培棚をスタッカ
クレーンの走行域から見た説明図である。
【図3】図1のキノコ栽培室おける天井部付近の機器の
配置を見上げた状態で示す説明図である。
【図4】キノコ培養基の移動単位をなす、コンテナと該
コンテナへのキノコ培養基の収納状態の一例とを示す説
明図である。
【図5】キノコ栽培棚の培養基の収納区画を示す説明図
である。
【図6】コンテナを積載するパレットの一例を示す説明
図である。
【図7】菌糸培養工程におけるパレットへのコンテナの
積載方法の一例を示す説明図である。
【図8】菌糸培養工程におけるパレットへのコンテナの
積載方法の他の例を示す説明図である。
【図9】図8の培養基群を平面方向から見た説明図であ
る。
【符号の説明】
1 送風機 2 加湿器 3 空気冷却器 3a 吸気口 3b 冷気吹出口 4 風向板 5 空気吸着処理装置 20 コンテナ 25 キノコ培養基 100 キノコ栽培室 101 スタッカクレーン 104 走行域 105 キノコ栽培棚 106 収納区画 108 天井 120 壁面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スタッカクレーンと、該スタッカクレーン
    の走行域を挟んでその両側に対向状態で立設した多段状
    のキノコ栽培棚と、該キノコ栽培棚を囲む室内の空気調
    整手段とを備えたキノコ栽培室において、前記空気調整
    手段が、スタッカクレーンの走行域に対面する天井部に
    列設された複数の空気冷却器と、キノコ栽培室の床面の
    周囲に沿って設けられ所定方向に傾斜する気流を吹き出
    す複数の送風機と、天井部に垂設された複数の加湿器と
    を備え、前記空気冷却器は、スタッカクレーン走行域か
    ら空気を吸引し、スタッカクレーンの走行方向と直角方
    向へ向けて横方向に冷却空気を吹き出すように構成され
    ていることを特徴とするキノコ栽培室。
  2. 【請求項2】スタッカクレーンと、該スタッカクレーン
    の走行域を挟んでその両側に対向状態で立設した多段状
    のキノコ栽培棚と、該キノコ栽培棚を囲む室内の空気調
    整手段とを備えたキノコ栽培室を用い、前記キノコ栽培
    棚に栽培容器に収納したキノコ培養基を並べて該培養基
    を囲む雰囲気を前記空気調整手段により栽培至適条件に
    整えるようにしたキノコ栽培方法において、送風機によ
    り前記キノコ栽培棚を囲む壁面に沿って栽培室内を所定
    方向に旋回しつつ上昇する旋回上昇気流を発生させると
    共に、天井部に設けた空気冷却器によりスタッカクレー
    ン走行域の空気を吸引しスタッカクレーン走行方向と平
    行な壁面に向けて冷風を送出するように構成したことを
    特徴とするキノコ栽培方法。
  3. 【請求項3】殺菌処理した培養基にキノコ種菌を植え付
    け、該種菌の菌糸を培養基に蔓延させるための至適条件
    に栽培室内の雰囲気条件を調整すると共に、上面が開口
    する箱形コンテナに所定数の前記培養基を整列状態で収
    納して成る培養基群を移動単位として、該培養基群の複
    数の移動単位をキノコ栽培棚の収納区画の夫々に収納
    し、該移動単位の外形の輪郭を略直方形とみなした場合
    前記培養基群の移動単位の夫々を、少なくともその2面
    が、キノコ栽培室内の流動気流中に露出して該流動気流
    に接触するように前記収納区画に収納した状態で、菌糸
    培養工程を行うことを特徴とする請求項2のキノコ栽培
    方法。
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