JPH1053411A - カルシウムアルミネートの製造方法 - Google Patents

カルシウムアルミネートの製造方法

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JPH1053411A
JPH1053411A JP8209761A JP20976196A JPH1053411A JP H1053411 A JPH1053411 A JP H1053411A JP 8209761 A JP8209761 A JP 8209761A JP 20976196 A JP20976196 A JP 20976196A JP H1053411 A JPH1053411 A JP H1053411A
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calcium aluminate
residual ash
firing furnace
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Yasuo Arai
康夫 荒井
Kunio Amino
郡雄 網野
Sadao Sugiyama
貞男 杉山
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    • C04B7/00Hydraulic cements
    • C04B7/32Aluminous cements

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミニウム残灰を原料として、有用なカル
シウムアルミネートを製造する方法を提供する。 【解決手段】 アルミニウム残灰と石灰質原料とを均一
に混合し、(イ)反応系を酸化雰囲気にして、(ロ)該
アルミニウム残灰に含有されている金属アルミニウムの
発熱酸化反応を生起させることにより、(ハ)該反応系
を高温に維持して、反応させた塊状の反応生成物を急
冷、破砕することを特徴とするカルシウムアルミネート
の製造方法が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カルシウムアルミ
ネートの製造方法、詳しくはアルミニウム残灰と石灰質
原料から硬化速度が著しく速い超急硬性セメントの原料
となり得るカルシウムアルミネートの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム及び又はアルミニウム合金
の溶解精錬時には、酸化アルミニウムを主体とする溶解
滓が発生する。該溶解滓には金属アルミニウムが40〜
70重量%程度含有されているため、該溶解滓を灰搾機
にかけ金属アルミニウムを回収することが行われてい
る。しかしながら、金属アルミニウムを回収した残りの
滓の中には、なお30〜40重量%程度の金属アルミニ
ウムが含有されているので、再溶解して金属アルミニウ
ムの回収がさらに行われる。このような工程を経て残っ
た滓を一般的にアルミニウム残灰と称している。このア
ルミニウム残灰中には、なお回収しきれない金属アルミ
ニウムが残存含有されている。またさらにアルミニウム
残灰中に酸化アルミニウムも相当含有されている。
【0003】従って、アルミニウム残灰中の金属アルミ
ニウム又は酸化アルミニウムを有効に活用することも行
われている。鉄鋼分野では金属アルミニウムの酸化発熱
反応を利用した保温材、昇温材として使用され、又、残
灰の組成によってはセメントの原料の一部として使用さ
れている。何れにしても相当のコストをかけて提供され
ているが、なお大部分は産業廃棄物として処理されてい
るのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、大部
分が産業廃棄物として処理されているアルミニウム残灰
を原料として用い、有用なカルシウムアルミネートを製
造する方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、アルミニ
ウム残灰と、例えば石灰石粉の如き石灰質原料とを混合
し、上記アルミニウム残灰中に含有される金属アルミニ
ウムを利用し、金属アルミニウムに急激な酸化反応を起
こして発熱させて、高温で上記アルミニウム残灰と石灰
質原料とを反応させると、カルシウムアルミネートが効
率よく生成し、得られるカルシウムアルミネートを含有
する反応生成物は、硬化速度が著しく速い超急硬性セメ
ントの原料として好適であることを知見して、本発明を
完成するに到った。
【0006】すなわち、本発明によれば、 アルミニウ
ム残灰と石灰質原料とを、(イ)反応系を酸化雰囲気に
して、(ロ)該アルミニウム残灰に含有されている金属
アルミニウムの発熱酸化反応を生起させることにより、
(ハ)該反応系を高温に維持して、反応させることを特
徴とするカルシウムアルミネートの製造方法が提供さ
れ、本発明の上記目的が達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明のカルシウムアルミ
ネートの製造方法について説明する。 本発明の製造方
法において原料として用いられるアルミニウム残灰の組
成は、アルミニウムを溶解精錬したときのアルミニウム
残灰かあるいはアルミニウム合金を溶解精錬したときの
アルミニウム残灰かによって変化する。またアルミニウ
ム合金の種類によってもアルミニウム残灰の組成は変化
する。最も多い成分は酸化アルミニウムであり、約40
〜70重量%を占める。
【0008】本発明の製造方法においては、金属アルミ
ニウムが存在するアルミニウム残灰を用いる。金属アル
ミニウムがアルミニウム残灰中に存在する割合は、20
重量%以上であることが好ましい。金属アルミニウムの
存在量が少ないと、反応系を高温に維持できない。ま
た、アルミニウム残灰中に金属アルミニウムは、通常最
大30重量%程度である。
【0009】アルミニウム残灰は、上記酸化アルミニウ
ム及び金属アルミニウム以外に、酸化ケイ素、酸化マグ
ネシウム、窒化アルミニウム等を含有する。アルミニウ
ム残灰の組成の代表例を下記表1に示す。
【0010】
【表1】
【0011】本発明の製造方法において用いられるもう
一つの原料である石灰質原料は、酸化カルシウム及び本
発明の製造方法の反応温度条件下に酸化カルシウムに変
化し得る化合物である。石灰質原料として具体的に、酸
化カルシウム粉、水酸化カルシウム粉、石灰石粉等を挙
げることができる。なかでも、石灰石粉の使用が好まし
い。なお、該石灰石粉は、通常80%以上が200メッ
シュをパスする。
【0012】本発明の製造方法では、上記アルミニウム
残灰に含有される金属アルミニウムの下記式(1)で示
される急激な酸化反応による発熱により、反応系を高温
に維持しつつアルミニウム残灰と石灰質原料とを反応さ
せる。そして該酸化反応が継続されるように、反応系を
酸化雰囲気とする。
【0013】
【化1】
【0014】上記式(1)で示される金属アルミニウム
の発熱酸化反応及び後記する酸化アルミニウムと酸化カ
ルシウムとの焼結反応によるカルシウムアルミネートの
生成が反応系内で均一に生じるようにする目的で、予め
アルミニウム残灰と石灰質原料を均一に混合してから焼
成炉に装入することが好ましい。
【0015】上記式(1)で示される金属アルミニウム
の発熱酸化反応の開始は、アルミニウム残灰の組成、特
に金属アルミニウムの割合、アルミニウム残灰と石灰質
原料との使用割合等に依存するが、通常400〜600
℃の温度範囲で開始する。従って、上記の酸化反応を開
始させる目的で、上記温度に達するまで反応系外から加
熱することが行われる。そして、上記酸化反応が安定的
に継続するのを確認してから反応系外からの加熱を停止
するのが好ましい。
【0016】本発明の製造方法では、上記式(1)で示
されるアルミニウムの発熱酸化反応を進行させて反応系
を高温に維持する目的で、反応系を酸化雰囲気下とす
る。具体的には、反応装置内に酸素含有ガスを、例えば
空気を強制的に供給することによって反応系を酸素雰囲
気下とすることができる。
【0017】金属アルミニウムの急激な酸化反応によ
り、反応系の温度は、例えば1600〜1800℃の高
温に達する。その結果、下記の素反応(i)及び(ii)
が生じる。
【0018】
【化2】
【0019】勿論、上記素反応(i)は、石灰質原料が
酸化カルシウムの場合は無い。石灰質原料が炭酸カルシ
ウムの場合には、上記素反応(i)は脱二酸化炭素反応
である。素反応(ii)により、アルミニウム残灰中に元
来存在していた酸化アルミニウムと金属アルミニウムの
酸化反応によって生じた酸化アルミニウムとが関与して
カルシウムアルミネートが生成する。この素反応(ii)
は焼結反応である。
【0020】なお、カルシウムアルミネートは、上記組
成すなわち、12CaO・7Al23 の組成のものが
代表的であるが、他の組成のもの、例えば、3CaO・
Al 2 3 、CaO・Al2 3 で示されるものもカル
シウムアルミネートの概念に包含される。本発明の製造
方法で製造されたカルシウムアルミネートは、12Ca
O・7Al2 3 の組成のカルシウムアルミネートを含
有することが、硬化速度の速いセメント原料を与え得る
点から好ましい。そして、12CaO・7Al 2 3
組成のカルシウムアルミネートが、本発明の製造方法で
製造されるカルシウムアルミネート中に70重量%以上
占めることが好ましい結果を与える。
【0021】製造されたカルシウムアルミネート中に1
2CaO・7Al2 3 の組成のカルシウムアルミネー
トが上記の割合で存在するようにする目的で、石灰質原
料の使用量は、CaO/Al2 3 (モル比)=0.5
〜1.0を充足するように用いるのが好ましい。上記式
で、CaOは、石灰質原料をCaOに換算したときの量
であり、Al2 3 はアルミニウム残灰中のAl2 3
の量(モル)である。
【0022】金属アルミニウムの発熱酸化反応によって
例えば1600〜1800℃の高温となった反応系で
は、前記した素反応(i)及び(ii)に従ってカルシウ
ムアルミネートが生成する。組成が12CaO・7Al
2 3 のカルシウムアルミネートは、酸化アルミニウム
の融点(2050℃)よりも低融点(1360℃)であ
り、上記温度範囲では溶融している。一方、組成が上記
のものでないカルシウムアルミネートはより高融点であ
る。
【0023】従って、反応系内には酸化アルミニウム、
酸化ケイ素、高融点カルシウムアルミネートなどの如き
高融点物が固相状態で存在し、組成が12CaO・7A
23 のカルシウムアルミネートが溶融状態で存在し
ている。従って、反応系は高粘度の半溶融状態にある。
【0024】このような半溶融状態にある反応系の反応
を均一に進行させるには、後記する回転式焼成炉を反応
装置として用い、少なくとも反応時に該炉を回転させる
方法を採用することが好ましい。
【0025】酸化すべき金属アルミニウムが実質的に存
在しなくなった時点で、酸化による発熱がなくなる。実
際的には、焼成炉内の温度が下がり始めた処でカルシウ
ムアルミネートの生成反応が停止したものとして、反応
生成物を取り扱いやすい塊として反応装置から取得する
ために、例えば、上記焼成炉の回転数を反応時の2〜4
倍と上げて、空冷により急冷することがカルシウムアル
ミネートを安定して取得する上で好ましい。1500℃
以下まで冷却された反応生成物は、径が2〜100mm
程度の所謂団子状の塊(クリンカー)となる。なお、回
転数の上昇時期はそれ程厳密ではなく、反応生成物が半
溶融状態にある時であればいつでもよい。
【0026】高温の上記塊状の生成物は、クーラーに投
入されて強制冷却すると共に、破砕して細粒状の製品と
する。得られた塊状物(主成分はカルシウムアルミネー
トである)は、通常12CaO・7Al2 3 の組成の
カルシウムアルミネートを70重量%以上含有し、残部
としてAl2 3 、MgO、SiO2 等を含有する。
【0027】本発明の製造方法で、使用し得る好ましい
反応装置は、反応時の高温に耐えられるように、高アル
ミナ質耐火物(SK40以上)で内張りされている回転
式焼成炉である。このような炉は、バッチ操業用の回転
炉あるいは連続操業用の回転炉(ロータリーキルン)と
して知られており使用できる。回転式焼成炉を用い、反
応時に回転させることにより、発熱部の均一化及びカル
シウムアルミネートの生成反応の均一化が達成される。
また放熱時に回転させることにより、生成物が取扱いが
容易な団子状の塊りとすることができる。
【0028】
【実施例】以下 本発明の製造方法を実施例を以て、具
体的に説明するが、本発明は実施例によって制限される
ことはない。 〔実施例1〕本実施例で使用した焼成炉は、本願出願人
による特許出願(特願平8−34921号)に開示され
ている回転可能な横型円筒状燃焼炉(バッチ操業用回転
炉)を用いた。但し、高温に耐えられるように炉内は、
高アルミナ質耐火物(SK40)で内張りされている。
【0029】金属アルミニウムを20.2重量%含有す
るアルミニウム残灰310kg、石灰石粉240kgを
計量し、攪拌混合し、焼成炉に装入した。ここで、石灰
石粉240kgはCaOに換算して134.4kgに相
当し、これはアルミニウム残灰に対して30.1重量%
の量である。またCaO/Al2 3 (モル比)は、約
0.62である(ここでCaOは石灰石粉をCaOに換
算したときの量(モル)、Al2 3 はアルミニウム残
灰中のAl2 3 の量(モル)である)。焼成炉に装入
後、空気を炉内に強制供給しつつ、炉を回転させながら
(1rpm)オイルバーナーにて装入物を加熱した。バ
ーナー点火9分後に金属アルミニウムの酸化が開始し、
激しい発熱反応が観察された。酸化反応開始後17分で
金属アルミニウムの発熱反応は終結した。この時点で炉
内観察をした処、反応生成物は粘度の高い半溶融状態で
あり、その表面温度は1600℃程度の高温であった。
炉の回転数を2.5rpmとして64分間空冷し、炉内
温度が約1000℃となったときに、生成物を径が約2
〜100mm程度の団子状の塊として取り出し、引き続
きこの塊状生成物をクーラーにより強制冷却し、引き続
き破砕して径約2〜20mmの細粒とした。
【0030】得られた細粒の外観および破面の観察か
ら、生成物は、焼結、半溶融および固化の過程を経たも
のであることが明らかであった。また上記細粒につい
て、X線回折(Cu−Kα線)による測定を行った処、
図2および図3に示されるスペクトルが得られ、下記表
2に示される位置に明確な回折ピークが認められた。
【0031】
【表2】
【0032】上記の回折ピークは、12CaO・7Al
2 3 に特有なピークであり、生成物中に上記組成のカ
ルシウムアルミネートが主成分として存在していること
が確認された。またX線回折による定量分析の結果、生
成物中に上記組成のカルシウムアルミネートが約70重
量%存在していることが確認された。
【0033】次に、JIS R5201(セメントの物
理試験方法)に従って、得られた細粒を試料としてその
凝結試験を行い、硬化速度を測定した。このとき、W/
C比を0.4としてセメントペーストを調製した(ここ
で、Wは水の重量であり、Cは試料の重量である)。そ
の結果を、図1に示した。図1で、底面からの距離は、
上記JIS試験法で用いられるビカー(Vicat)針
装置の針の先端と底板の距離であり、セメントペースト
が硬化するに従いその値は大きくなる。
【0034】図1から、試料へ注水した後、3分後には
硬化が始まり、50分後には硬化が完了していることが
わかる。このことは、本実施例で製造されたカルシウム
アルミネートの硬化速度が著しく速く、超急硬性セメン
トの原料として好適であることを意味している。
【0035】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、従来産業廃
棄物として取り扱われていたアルミニウム残灰を原料と
して、硬化速度が著しく速いカルシウムアルミネートが
得られる。従って、上記カルシウムアルミネートは、超
急硬性セメントの原料として用いることができる。さら
に上記カルシウムアルミネートは、低融点のため鉄鋼分
野での造滓剤としても好適に用いられる。
【0036】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で製造したカルシウムアルミネートの
硬化速度を示すグラフである。
【図2】実施例1で製造したカルシウムアルミネートの
X線回折スペクトルである。
【図3】実施例1で製造したカルシウムアルミネートの
X線回折スペクトルである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム残灰と石灰質原料とを、 (イ)反応系を酸化雰囲気にして、 (ロ)該アルミニウム残灰に含有されている金属アルミ
    ニウムの発熱酸化反応を生起させることにより、 (ハ)該反応系を高温に維持して、反応させることを特
    徴とするカルシウムアルミネートの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記石灰質原料が石灰石粉である、請求
    項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 カルシウムアルミネート中に12CaO
    ・7Al2 3 の組成のカルシウムアルミネートが占め
    る割合が70重量%以上である、請求項1又は2に記載
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 アルミニウム残灰と石灰質原料との反応
    を、回転可能な焼成炉を使用して行う、請求項1〜3の
    いずれかに記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 (1)回転可能な焼成炉にアルミニウム
    残灰と石灰質原料との混合物を装入し、 (2)空気の強制供給下に該焼成炉を回転し、かつ該焼
    成炉を、該アルミニウム残灰に含有されている金属アル
    ミニウムの発熱酸化反応が開始して、該発熱酸化反応が
    安定して継続するまで加熱し、 (3)該発熱酸化反応で発生する熱により反応系内の温
    度を上昇させると共に、該アルミニウム残灰と該石灰質
    原料とを反応させ、かつ該焼成炉の回転により半溶融状
    態となった反応系内を均一となし、 (4)該発熱酸化反応が終了後、該焼成炉を回転しつ
    つ、反応生成物を冷却固化して反応生成物を分塊とな
    し、 (5)上記分塊をさらに粉砕して細粒状のカルシウムア
    ルミネートとして取得する、 ことを特徴とするカルシウムアルミネートの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5に記載されるいずれかの方
    法で製造されたカルシウムアルミネートを含有すること
    を特徴とする超急硬性セメント。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5に記載されるいずれかの方
    法で製造されたカルシウムアルミネートを含有すること
    を特徴とする製鉄用造滓剤。
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