JPH105554A - 流体分離素子 - Google Patents

流体分離素子

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JPH105554A
JPH105554A JP8161681A JP16168196A JPH105554A JP H105554 A JPH105554 A JP H105554A JP 8161681 A JP8161681 A JP 8161681A JP 16168196 A JP16168196 A JP 16168196A JP H105554 A JPH105554 A JP H105554A
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separation
flow path
separation element
water
fluid separation
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JP8161681A
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Kiyotaka Nakagawa
清隆 中川
Fujio Ueda
富士男 上田
Hisaaki Fujino
久昭 藤野
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高圧下において分離物流路材の表面形状で生
ずる分離膜の変形による破損、分離物流路材の溝部の閉
塞による透過液量の減少を防止し、かつ、変形によって
生ずる分離膜の突起部と供給物流路材による膜の擦過破
損を防止することにより、スパイラル型流体分離素子の
寿命を著しく増大させる。 【解決手段】 分離物流路材の両面と分離膜との間に多
孔性または透水性シ−ト材を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液体または気体分離膜を
用いたスパイラル型流体分離素子に関するものである。
さらに詳しくは、一般に該分離素子は、逆浸透分離装置
や限外ロ過装置、精密ロ過装置あるいはガス分離装置等
に用いるスパイラル型流体分離素子に関するものであ
り、特に該分離素子の高圧使用時における耐久性の改良
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】逆浸透分離装置等の流体分離装置に用い
られる流体分離素子として、中心管の外周に第1の分離
膜と分離物流路材と第2の分離膜と供給物流路材を一組
とするユニットの単組または複組を巻きつけてなるスパ
イラル型流体分離素子がある。このスパイラル型流体分
離素子においては、透析、限外濾過、逆浸透圧などの原
理を利用したものが多く知られている。特に逆浸透圧の
原理にもとづき海水淡水化や有用物回収等に用いられる
ものは他のものにくらべ、原液(被処理液)に加える圧
力が大きいことに起因して流体分離素子の耐久性が低い
という欠点がある。
【0003】この欠点を改良するすでに公知の流体分離
素子としては.特開昭54−31087に示されるよう
に、分離膜1と分離物流路材2の間に多孔性のシ−ト状
物を介在させる方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】分離物流路材2の表面
は図1に示すように両面に凹凸の溝を有する場合と図2
に示すように片面に凹凸の溝を有し他の面は凸状の小さ
な突起を有する。
【0005】上記の方法では分離膜1、3と分離物流路
材2の間において、分離物流路材2の両面に凹凸の溝を
有する場合、図3に示すように分離物流路材2に分離膜
1、3が高圧で押付けられる結果、分離物流路材2の溝
に沿った形状に分離膜1、3が変形させられて歪んだ状
態となり、分離膜を透過した液の流れを阻止して透過液
の量を減少させ、さらに変形が進んだ場合には部分的に
ひびが入ったり、破れたりして透過液の水質を低下させ
る。また、図4に示すように分離物流路材2の裏面に凸
状の小さな突起を有する場合も、分離物流路材2の裏面
に分離膜3が高圧で押付けられる結果、凸状の小さな突
起部分にひびが入ったり、破れたりして透過液の水質を
低下させる。またさらには、供給物流路材4とこれらの
突起部分が、装置のスタ−ト、ストップの繰り返しや、
送水ポンプの振動で擦れて膜が破れ透過液の水質を低下
させる場合もある。これらの現象は高圧、長時間の運転
において経時的に進行して行くという欠陥を避けること
はできないものである。
【0006】本発明の目的は、上記従来技術の欠陥を解
消し、分離膜1、3を損傷せず長期にわたって高性能を
発揮することのできる流体分離素子を提供せんとするも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記した本発明の目的
は、基本的には、「流路材の両面において、該流路材と
分離膜との間に透水性シ−ト状物を介在させたことを特
徴とする流体分離素子。」により達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明を図面を用いて詳細に
説明する。
【0009】図5にスパイラル型流体分離素子の横断面
図を示す。スパイラル型流体分離素子は中心管5、分離
膜1,分離物流路材2,分離膜3,供給物流路材4、に
よって構成され、通常、分離物流路材2の外周部に流動
状の接着剤を塗布して中心管5に巻きつけられる。
【0010】本発明では図6、7に示すように、第1の
分離膜1と分離物流路材2との間および第2の分離膜3
と分離物流路材2との間の両面に多孔性または透水性シ
−ト状物6、7を介在させる。その結果、図6に示すよ
うに、分離膜3は分離物流路材2との間において、分離
物流路材2の両面に凹凸の溝を有する場合、分離物流路
材2に分離膜3が高圧で押付けられても、分離物流路材
2の溝に沿った形状に分離膜1、3が変形させられて歪
んだ状態とはならず、したがって分離膜を透過した液の
流れに抵抗はなくなり、かつ部分的なひびや、破れは発
生しなくなる。また、図7に示すように分離物流路材2
の裏面に凸状の小さな突起を有する場合、分離物流路材
2に第2の分離膜3が高圧で押付けられるても、凸状の
小さな突起部分にひびが入ったり、破れたりすることは
なくなり、したがって、透過液の水質を低下させること
はなくなる。またさらには、分離膜1、3と分離物流路
材2との間の両面に多孔性または透水性シ−ト状物6、
7を介在させることによって、突起部分が無くなるため
供給物流路材4とこれらの突起部分の膜が、装置のスタ
−ト、ストップの繰り返しや、送水ポンプの振動で擦れ
て破れることもなくなり透過液の水質を低下させること
もなくなる。
【0011】これらの効果は高圧、長時間の運転におい
て安定して発揮される。
【0012】以下本発明の実施態様を図6〜図8によっ
て詳細に説明するが、これらにより本発明はなんら限定
されるものではない。
【0013】中心管5の外周に第1の分離膜1と分離物
流路材2と第2の分離膜3と供給物流路材4を一組とす
るユニットの単組または複組を巻きつけてなるスパイラ
ル型流体分離素子において、図8に示すように分離物流
路材2の両面に多孔性または透水性シ−ト状物6、7を
両面テ−プ8を用いて仮固定する。
【0014】ついで仮固定したシ−ト状物6、7を分離
物流路材2の外周部に接着剤9を塗布して構成部材1、
2、3、4とともに中心管5に巻きつけ接着剤を硬化さ
せる。
【0015】図6は、分離物流路材2の両面に凹凸の溝
がある場合に両面に多孔性または透水性シ−ト状物6、
7を介在させた場合の断面図である。図6から明らかな
如く、分離膜1、3を通過した透過液は多孔性シ−ト状
物の小孔または透水性シ−ト状物6、7を通り、さらに
分離物流路材2の両面にある溝を通り中心管5に導かれ
る。
【0016】図7は、分離物流路材2の片面に凹凸の溝
が、他の面に凸状の小さな突起がある場合に両面に多孔
性または透水性シ−ト状物6、7を介在させた場合の断
面図である。図7から明らかな如く、分離膜1、3を通
過した透過液は多孔性シ−ト状物の小孔または透水性シ
−ト状物6、7を通り、さらに分離物流路材2の片面に
ある溝を通り中心管5に導かれる。 分離膜に逆浸透膜
を使用した場合、供給液から溶媒が逆浸透膜を通って分
離されるためには、その系における浸透圧を超える高い
圧力が原液に加えられる結果、逆浸透膜1、3はそれぞ
れ分離物流路材2の両面にあるシ−ト状物6、7の表面
に強く押しつけられる。この圧力は、たとえば海水から
水を分離する場合には50kg/cm2 以上、有用物を回収
する場合には100kg/cm2 もの圧力が加えられる場合
もある。
【0017】本発明に係わるスパイラル型流体分離素子
は、図6、7に示すごとく分離膜1、3は先ず表面が平
坦でかつ剛性を持つ物質からなる多孔性または透水性シ
−ト状物6、7の表面に押しつけられる。したがって、
分離膜1、3は全体として加圧のため圧縮変形させられ
るが分離物流路材2の両面全体に散在する溝または凸状
の小さな突起部分で局部的に強く変形させられるという
現象はなくなる。
【0018】さらにシ−ト状物6、7が分離物流路材2
にある溝または凸状の小さな突起部分を強く押圧して変
形させようとするが、分離物流路材2はトリコット編地
のような繊維材料から成るもので、メラミン樹脂や融着
加工などで補強、剛直化されているのでこの外力に十分
耐えられるよう設計されている。
【0019】本発明に用いる上記シ−ト状物6、7は上
記の強い外力を受けても分離物流路材2にある溝または
凸状の小さな突起部分によっても変形されない程度の剛
性を持つかメラミン樹脂や融着加工などで剛性加工を施
され、かつ多孔性シ−ト状物にあけた小孔の中に分離膜
1、3が押し込まれエンボス化されないように配慮した
ものであることおよび透過液中に溶解する物質や透過液
と反応する物質を含まず、かつ可とう性をもつものが好
ましい。この特性を備えたものとしてポリエステル、ポ
リアミド、ポリアクリル、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリスチレン、ポリカ−ボネ−ト、ポリ塩化ビニ−
ルなどの合成高分子重合体からなるシ−ト状物または不
織布、アセテ−ト、セルロ−ズからなる天然高分子のシ
−ト状物または不織布、さらには金属薄板、箔などの無
機質からなるシ−ト状物が有効に使用できる。
【0020】なお多孔性シ−ト状物に窄ける小孔の直径
および密度は分離膜の種類、供給液の種類、濃度および
分離物流路材2にある溝または凸状の小さな突起部分の
形状、大きさにもよるが、その直径は50〜1000μ
m、ピッチは1〜20mmの範囲で適宜選択できる。し
かし、透過液の流動抵抗も考慮すると孔径100〜70
0μm、ピッチは5〜10mmが好ましい。また、この
シ−ト状物の厚みは材料その他の要素によって異なる
が、分離物流路材2の形状、シ−ト状物の剛性、可とう
性などを考慮すれば25μm〜400μmであること、
好ましくは厚みが70μm〜150μm程度のものが良
い。
【0021】本発明において、透水性シーとして布帛を
用いることもできる。布帛の透水性の度合い、即ち透水
度については特に規定しないが、25℃における純水の
透過係数が0.5m3 /(m2 ・MPa・min)以上
であることが、不織布の透過抵抗を小さくする上で好ま
しい。さらに好ましくは0.8m3 /(m2 ・MPa・
min)以上である。
【0022】また、本発明は布帛に用いる繊維の太さに
ついては何ら限定するものではなく、布帛として上述し
た透水性を有し、かつ十分な剛性を得ることができるも
のならばどのような太さの繊維を用いても良い。
【0023】本発明の透水性布帛の表面は、その平均粗
さRzが20μm以下の範囲にあることが好ましく、1
5μm以下がより好ましい。ここで、表面の平均粗さR
zは布帛の断面形状を示す断面曲線について、断面の平
均線に平行で、かつ断面曲線を横切らない直線から縦方
向に測定した最高値から5番目までの山頂の高さの平均
値と、最低値から5番目までの谷底の平均値との差を求
めることによって得られる。また、表面粗さの下限値は
特にないが、抵抗や製作コストを勘案すると2μm以上
が好ましい。
【0024】上述した表面粗さを得るために、本発明で
は布帛にカレンダー加工を施し表面を平滑にしても良
い、このような処理を施して表面を平滑にすることによ
り、布帛表面の凹凸に起因する逆浸透膜のダメージを低
減し、耐久性を向上させることができる。特に限定され
るものではないが、カレンダー処理の条件としては、例
えば、ポリエステル繊維の場合では、好ましくは加熱温
度は50〜150℃、幅1m当たりのの加重は20〜8
0tであり、より好ましくは加熱温度は60〜100
℃、幅1m当たりのの加重は40〜60tである。もち
ろん、ポリエステル繊維以外の材質の繊維に関しては、
その融点や弾性等の物性の相違に応じて、係るカレンダ
ー処理の条件を適宜変更すればよい。
【0025】本発明では、布帛の種類については特に規
定するものではないが、上述したような透水性、表面平
滑性および剛性を有するものならばどのような種類の布
帛を用いても良い。さらに上述したような特性を容易に
得られる点では、透水性不織布を用いるのが好ましい。
【0026】不織布については、一般に数mmから数c
m程度の長さの短繊維を相互に複雑に交絡させた構造で
あり、繊維の密度や後加工の度合いによって、緻密で繊
維間に間隙が全くなく、液体を透過しないものや、繊維
間の間隙が多く容易に液体を透過させるものなどさまざ
まな種類があるが、本発明においては、逆浸透膜を透過
した液体を流路である織編物の溝にスムーズに導くため
に、透過液流路材に使用する不織布は液体を透過させる
性質のもの、即ち透水性を有するものでなければならな
い。
【0027】また、不織布はその製造方法により繊維の
方向性がない、いわゆる無配向状態のものと、一定方向
に繊維が配向したもの、あるいは両者の中間的なものが
あるが、本発明においては、一定方向に繊維が配向した
ものを用いるのが好ましい。
【0028】さらに、一定方向に繊維が配向した不織布
は、織編物の表面に配されたときに、その繊維の配向方
向が織編物の溝の方向と直交するようにすることが好ま
しい。
【0029】これは、不織布の繊維が一定方向に配向し
ていると、不織布の強度や剛性に異方性が生じ、曲げや
たわみなどの変形に対しては、繊維の配向方向と平行な
方向よりも垂直方向の方が強くなるため、織編物の溝方
向と不織布の繊維の配向方向を直交させることにより、
高圧下で不織布が変形して織編物の溝に落ち込むのを抑
制できるからである。
【0030】本発明において用いられる透過液流路材と
しては特に限定されるものではないが、例えば、両面に
互いに平行な溝を有する構造体が好適な例として挙げら
れる。このとき構造体の両面の溝の方向については、互
いに平行にすることが好ましい。もし、両面の溝の方向
を互いに直交するように設けると、表裏どちらかの溝方
向が中心管の長手方向と平行になるため、透過液がスム
ーズに中心管の集水孔に導かれなくなり、流動抵抗が極
端に大きくなって性能が低下してしまう。
【0031】また、透過液流路材の両面の溝の位置につ
いては、両面ともに同じ位置にあるのが、高圧力下での
流路材自体の変形がより少なくなり流動抵抗の増加が抑
制される点で好ましい。特に限定するものではないが、
両面の溝の中心位置のずれが好ましくは40μm以下、
より好ましくは20μm以下である。
【0032】透過液流路材の溝幅については、高圧力下
で逆浸透膜が溝に落ち込むのを抑制するために、100
〜200μmの範囲とするのが好ましい。より好ましく
は100〜150μmの範囲である。これは、通常、液
体分離素子に使用する逆浸透膜は、約200〜300μ
mの厚さを有するが、溝幅を逆浸透膜の厚さと同程度
か、あるいはそれよりも小さくすることによって、実質
的に逆浸透膜が透過液流路材の溝に落ち込むのを抑制す
ることができるからである。溝幅の下限については、逆
浸透膜の溝への落ち込みを抑制する目的から考えると1
00μm以上であれば十分であり、逆に100μm以下
にすることは、透過液の流動抵抗を大きくするだけであ
るので好ましくない。
【0033】また、透過液流路材の溝の深さについて
は、溝の深さが50μm以下では透過液の流路が小さく
なり、高圧下におけるわずかな逆浸透膜の変形によって
も大きく流動抵抗が変化してしまう危険性がある。ま
た、200μm以上になると透過液流路材の厚さが大き
くなり、液体分離素子に組み込んだときの逆浸透膜の充
填膜面積が小さくなってしまうため、十分な透過液の流
路を確保し、かつ透過液の流動抵抗が小さくなるように
50〜200μmの範囲とするのが好ましい。さらに好
ましくは80〜150mmの範囲である。
【0034】さらに、透過液流路材の流動抵抗は、前述
したように溝密度、即ち単位長さあたりの溝の本数によ
っても変化するが、本発明の液体分離素子では、透過液
流路材の片面の溝密度が1インチあたり45〜70本の
範囲とするのが好ましい。さらに好ましくは1インチあ
たり50〜60本である。溝密度が1インチあたり45
本以下では、流路本数が少ないため全体の流路面積が小
さくなり流動抵抗が大きくなってしまう。また、溝密度
の上限は、多い方が流動抵抗を小さくする上では望まし
いが、実質的に溝密度が1インチあたり70本以上にな
ると、高圧下で逆浸透膜を支えるための流路材の凸部分
の幅が小さくなり、圧力を受ける部分の面積が小さくな
るために流路材自体が変形するようになる。そのため、
溝の深さが小さくなって流動抵抗が増加する危険性があ
る。
【0035】本発明における透過液流路材の構造体につ
いては、上述したような構造的特徴を有するものであれ
ばどのようなものでも良く、構造体の種類については特
に規定しないが、本発明の構造的特徴を高品質、かつ安
価で具現化できる点で、ダブルトリコットを用いるのが
好ましい。また、ダブルトリコットについては、例え
ば、ダブルハーフ、ダブルデンビ、クインズコード、三
枚オサ等、編成組織の違いにより、いく通りもの種類が
挙げられるが、透過液の流路を確保し、かつ高圧下でも
変形しにくいものであれば、どのようなものを使用して
も良く、特に限定はしない。
【0036】織編物の繊維の材質については、流路材と
しての形状を保持し、かつ透過液中への成分の溶出が少
ないものならばどのようなものでも良く、例えば、ナイ
ロン等のポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維、ポリ
アクリロニトリル系繊維、ポリエチレンやポリプロピレ
ン等のポリオレフィン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、
ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリフルオロエチレン系繊
維、カーボン繊維等が挙げられるが、特に高圧下に耐え
うる強度や、後述する織編物の加工のしやすさ等を考慮
すると、ポリエステル系繊維を用いるのが好ましい。
【0037】また、本発明においても、高圧下で流路材
自体が変形するのを抑制するために、織編物の剛性を高
める硬化処理を行うのが好ましい。硬化処理の方法とし
ては、例えば織編物にメラミンやエポキシなどの樹脂を
含浸加工したり、あるいは織編物を加熱して繊維を相互
に融着固化させる熱融着加工を施す等の方法があるが、
本発明では、高圧下において流路材自体が変形しないよ
うな硬度が得られる処理方法であればいかなる方法でも
用いることができる。
【0038】さらに、本発明では、透過液流路材の織編
物の凸部が平坦でない場合には、高圧下において逆浸透
膜に局部的、あるいは不均一な変形が起こらないように
するため、透過液流路材の織編物をカレンダー加工する
のが好ましい。特に限定されるものではないが、カレン
ダー処理の条件としては、例えば、ポリエステル繊維の
場合では、好ましくは加熱温度は50〜150℃、幅1
m当たりのの加重は20〜80tであり、より好ましく
は加熱温度は60〜100℃、幅1m当たりのの加重は
40〜60tである。もちろん、ポリエステル繊維以外
の材質の繊維に関しては、その融点や弾性等の物性の相
違に応じて、係るカレンダー処理の条件を適宜変更すれ
ばよい。カレンダー加工を施すことにより織編物の表面
は、繊維の形状に起因する微細な起伏がつぶされ、凸部
が非常に平滑かつ平坦になる。このため、カレンダー加
工を施していない場合に対してカレンダー加工を施した
場合は、逆浸透膜と流路材の凸部の接触面積が広くな
り、かつ全体に均一に接触するようになるため、高圧下
で逆浸透膜が受けるダメージが少なくなり、その結果、
阻止率や濃縮率などの性能低下が少なくなり耐久性が向
上する。
【0039】また、本発明の特徴は改良された透過液流
路材にあり、該透過液流路材以外の液体分離素子の部
材、即ち、表面に孔を有する中空状の中心管や、半透
膜、および供給液流路材については何ら規定するもので
はない。そのため、これらの部材については、例えば従
来のものをそのまま使用することが可能である。
【0040】なお、使用条件に関して、特に限定される
ものではないが、前述のように、特に高圧条件におい
て、優れて本発明の効果が発揮されるものであり、具体
例を挙げるならば、付加される圧力は、好ましくは5〜
15MPa、より好ましくは7〜12MPaであり、好
適な応用分野としては、0.5%以上の塩水、特に海水
の逆浸透による淡水化が挙げられ、特に2段法により、
高圧の濃縮水を更に逆浸透膜処理する場合に好適であ
る。
【0041】
【実施例】
実施例1 ポリエステル繊維をダブルデンビ組織に編成して、片面
は溝幅が150μm、溝の深さが150μm、溝密度が
1インチあたり40本、他方の面は高さ50μm、ピッ
チ47μmの凹凸を有する厚さ270μmの流路材を作
製した。
【0042】透水性シートとしては、直径100μmの
小孔が10mm間隔で穿孔された厚さ50μmのポリエ
ステルシートを用い、流路材の両面に敷設した。
【0043】これらをそれぞれ2枚の逆浸透膜の間に組
み込み、さらに逆浸透膜の外側に供給液流路材としてポ
リプロピレン製ネットを組み込み(図7)、これらをF
RP製の中心パイプの周囲に巻回して外径4インチの2
種類の液体分離素子を得た。(図5、図8)これらを液
体分離装置の圧力容器内に装填し、供給液に食塩水を用
いて分離実験を行った。実験条件として供給液の食塩濃
度を3.5%、運転圧力を5.6MPaとし、供給液流
量を20リットル/min、および液温を25℃とし
て、100時間運転を続けた結果、排除率や透水量には
異常は認められなかった。
【0044】実施例2 実施例1と同様の流路材の両面に対して、厚さが100
μmで、目付が86.9g/m2 、かつ25℃における
純水の透過係数が0.8m3 /(m2 ・MPa・mi
n)であるポリエステル短繊維からなる透水性不織布を
敷設して、実施例と同様にして液体分離素子を作成し、
評価した結果、排除率や透水量には異常は認められなか
った。
【0045】
【発明の効果】以上の通り、本発明のスパイラル型流体
分離素子においては、表面に溝または小さな突起を有す
る分離物流路材2の両面と分離膜1、3の間に可とう性
に富み、かつ表面が平坦で剛性の大きい多孔性または透
水性シ−ト状物6、7を介在させることにより、高圧に
おいて分離物流路材による変形または変形の結果生ずる
突起部分と供給物流路材の擦れによって生ずる分離膜の
破損および分離物流路材の凹部の溝の閉塞による透過液
量の減少を防止し、スパイラル型流体分離素子の寿命を
著しく増大させるものである。
【0046】また、本発明に係わる流体分離素子は実施
例に示したスパイラル型以外、チュ−ブラ型、その他の
分離物流路材を用いる構造を有するすべての液体および
気体分離装置に適用可能であり、その利用分野は極めて
広い。
【0047】また、分離膜の単膜と平織物などで補強し
た積層複合構造の膜を用いた場合でも本発明に係わる装
置とすれば、上記と同様の効果を奏することは勿論であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 両面に溝を有する分離物流路材2の断面図で
ある。
【図2】 片面に溝が、他の面に凸状の小さな突起があ
る分離物流路材2の断面図である。
【図3】 両面に溝を有する分離物流路材で、従来発生
する、高圧下での分離膜の変形と擦れによる膜破れの発
生を示す説明図である。
【図4】 片面に溝を有し、他の面に凸状の小さな突起
がある分離物流路材で、従来発生する、高圧下での分離
膜の変形と擦れによる膜破れの発生を示す説明図であ
る。
【図5】 スパイラル型流体分離素子の断面図である。
【図6】 本発明を両面に溝を有する分離物流路材に用
いた例である。
【図7】 本発明を片面に溝が、他の面に凸状の小さな
突起がある分離物流路材に用いた例である。
【図8】 スパイラル型流体分離素子の展開図である。
【符号の説明】
1:第1の分離膜 2:分離物流路材 3:第2の分離膜 4:供給物流路材 5:孔を有する中心管 6:多孔性または透水性シ−ト状物 7:多孔性または透水性シ−ト状物 8:両面テ−プ 9:接着剤

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流路材の両面において、該流路材と分離
    膜との間に透水性シ−ト状物を介在させたことを特徴と
    する流体分離素子。
  2. 【請求項2】 該透水性シ−ト状物が、多孔性シート状
    物であることを特徴とする請求項1記載の流体分離素
    子。
  3. 【請求項3】 該透水性シ−ト状物が、合成高分子重合
    体、天然高分子、無機質からなるシ−ト状物であること
    を特徴とする請求項1記載の流体分離素子。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の該多孔性シ−ト状物に直
    径50μm〜1000μm、ピッチ1mm〜20mmの
    小孔を多数設けたシ−ト状物を用いたことを特徴とする
    請求項1記載の流体分離素子。
  5. 【請求項5】 該透水性シ−ト状物に不織布を用いたこ
    とを特徴とする請求項1記載の流体分離素子。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の該不織布は透水性が0.
    3m3 /m 2 ・MPa・min以上であることを特徴と
    する請求項1記載の流体分離素子。
  7. 【請求項7】 該多孔性または透水性シ−ト状物の厚み
    が50μm〜400μmであることを特徴とする請求項
    1記載の流体分離素子。
  8. 【請求項8】 該流体分離素子は圧力50kg/cm2 以上
    で用いられることを特徴とする請求項1記載の流体分離
    素子。
  9. 【請求項9】 中心管の外周に第1の分離膜と分離物流
    路材と第2の分離膜と供給物流路材を一組とするユニッ
    トの単組または複組を巻きつけてなるスパイラル型流体
    分離素子において、前記分離物流路材の表面に凹凸の溝
    を、裏面に凹凸の溝または凸状の小さな突起を有する流
    路材を配し、さらに前記第1の分離膜と前記分離物流路
    材との間および前記第2の分離膜と前記分離物流路材と
    の間の両面に多孔性または透水性シ−ト状物を介在させ
    たことを特徴とするスパイラル型流体分離素子。
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